説明

ランダム偏光の出力監視組立体

ランダム偏光ビームの出力を計測するユニットは、個別反射面を有する離間する第1と第2のビームスプリッタを用いて構成してあり、それらは互いに対向し、第1のスプリッタに入射するランダム偏光ビームの一部を逐次反射する構成としてある。ビームスプリッタは、第2のビームスプリッタで反射された出力ビームがランダム偏光ビームの偏光状態とは無関係の出力を有するような大きさおよび形状としてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学的システムに関し、詳しくはランダム偏光の出力を監視し計測するよう構成した光学的組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
高出力レーザシステムに沿って伝搬する光信号は、広範囲に変化することがある。伝搬信号の不安定性は、レーザシステムにより遂行するタスクとシステム構成要素の機能性に悪影響を及ぼす。光信号の出力変動を監視するため、光学レーザシステムには下記に説明する出力監視組立体が配設される。
【0003】
図1は、入力リード線付きファイバ14と出力リード線付きファイバ16との間での光信号Iiの伝搬を支援する構成のリード線付き直線偏光アイソレータ12を含む出力監視組立体10を示すものである。アイソレータコア18には、光検出器24,26に結合されてさらなる計測を行なう光信号の小部分を放出するよう作動可能な板状ビームスプリッタ22を有するタップカプラーモニタ20が配設されている。組立体10は、直線偏光の出力読み取りに首尾よく用いられてきた。
【0004】
しかしながら、ファイバ型レーザシステムを含む公知の多くの光学用途は、下記の理由からモニター20の出力読み取りに影響を及ぼすことのあるランダム偏光を用いて動作させている。光が物質中を移動する際に、それは出力損失を蒙る。出力損失の要因の一つが、偏光である。少なくとも一部透明な材料を光信号が通過する際に、信号の光学出力は空間的な偏光相互作用に起因して選択的方向に減少する。換言すれば、光のエネルギーは2つの偏光状態、すなわち互いに直交する「p」と「s」とに分割される。偏光状態は、これらの2つのモード間の光エネルギーの分布を指す。2つの偏光モード間の損失における差分は、その装置の偏光依存損失(PDL)を表わす。
【0005】
上記に基づき、ランダム偏光を用いるファイバ型レーザシステムは従って、例えば組立体20の板状ビームスプリッタ22に入射する光の個々の「p」偏光状態と「s」偏光状態についての異なる反射率(Rp,Rs)により特徴付けられる。その結果、分岐させたビームの出力は入射光の偏光に応じて変動する。
【0006】
所望の精度でもってRsとRpを相互に整合させることでランダム偏光の影響を矯正することのできる被覆を有する板状ビームスプリッタ22を提供するよう仕向けられた労力は、不首尾であった。後者は、反射率Rが分率1%を超過しない範囲内で光を監視する本装置の技術的な限界により説明することができる。反射率Rがほぼ20%であるときにだけ、RpとRsとの間の上記の関係を整合的に満たすことができる。しかし、20%は容認できない大きな出力損失を構成する筈である。
【0007】
図2は、出力監視組立体の代替構成を示す。この組立体は、ファイバタップあるいはファイバカプラ28として構成されている。ファイバ30により案内される光の一部は、それを光検出器34に送り込むファイバ32内に結合される。この種の出力監視組立体は、ほぼ10Wを超えない低出力において有効である。
【0008】
図3は、導波路40の長さに沿って散乱(レイリー散乱)する出力を検出するよう構成した出力監視組立体36のさらにもう一つの構成を示す。導波路40のコア内の散乱光は、フォトダイオード42により検出される。しかしながら、レイリー信号はやや弱く、従って洗練された検出器を必要とする。また、直接信号と反射戻り信号とを相互に分離することは困難であろう。
【0009】
それ故に、ランダム偏光信号光の一部を受光し、この一部を光学的に処理し、ユニットから放出されるビームの出力を偏光無感応とすることのできる光学ユニットに対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0010】
開示された光学ユニットにより、主たる第1のビームスプリッタと第2の追加のビームスプリッタと検出ユニットとを含む開示組立体により、上記の必要性を効果的に適えることができる。スプリッタは、第1のスプリッタの第1の一部反射面に対する入射面と第2のスプリッタの第2の反射面に対する入射面が相互に実質直交するよう構成される。当業者には熟知されている如く、入射面はその面に入射する光ビームと、入射ビームがその面に衝突する箇所の法線とにより定まる。
【0011】
従って、開示構成により、検出ユニットに入射する出力光は続く2回の反射、すなわち第1のビームスプリッタと続く第2のビームスプリッタでの反射にさらされるようになる。従って、第1の面で反射された例えば偏光状態「p」の入射光は、偏光状態「s」にてさらに第2の表面で反射される。他方、第1の板状ビームスプリッタに偏光状態「s」にて入射し反射された光は、第2の板状ビームスプリッタで状態「p」にて反射を受けることになる。その結果、第2の面から受光する光検出器に入射する光は偏光不感応となり、何故なら偏光状態にも拘わらず、2回の反射後の全反射率はRs×Rpに等しいからである。これ故、2つの偏光状態間の出力変動が配設光検出器の読み取りに影響を及ぼすことはなく、無論、第1のスプリッタは第2のスプリッタの個々の率Rs,Rpと同一の反射率Rs,Rpでもって構成してある。
【0012】
本開示の上記ならびに他の特徴や利点は、図面を添付した下記の具体的説明からさらに即明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】公知の先行技術出力計測ユニットの一構成である。
【図2】公知の先行技術出力計測ユニットのもう一つの構成である。
【図3】先行技術出力計測ユニットのもう一つの構成を組み込んだ高出力ファイバ型レーザシステムである。
【図4】本開示に従って構成した出力計測ユニットである。
【図5】図4の出力計測ユニット内に用いる塊状光学系の線図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで、出力計測ユニットを組み込んだ開示された出力監視ユニットとファイバ型レーザシステムについて詳細に参照を行なうこととする。可能な限り、同一あるいは同様の符号を図面と詳細な説明中に使用し、同一あるいは同様の部分あるいは工程を指すことにする。図面は簡略形式としてあり、厳密な縮尺からは遠いものである。
【0015】
図4は、ランダム偏光の出力計測を必要とするあらゆる光学システムに用いることのできる出力計測光学ユニット50を示す。このユニット50は、第1のビームスプリッタ52と第2のビームスプリッタ54と検出組立体56とを含んでいる。ランダム偏光ビームIi信号が第1の板状ビームスプリッタ52の一部反射面58に入射すると、必ずしもそうとは限らないが好ましくは光ビームIiの一定割合を超えないその一部が反射され、その残りが伝送される。光Iiの反射部分Irは、入射光の入射角度と偏光方向の両方に依存する。計測光路沿いに第1のスプリッタ52の直後に検出組立体56を配置したとするならば、計測出力は入射Iiすなわち反射光Irが「s」偏光状態あるいは「p」偏光状態にあったかどうかに応じて変動する筈である。
【0016】
従って、開示された光学ユニット50は、一部反射面60を用いて構成した第2のビームスプリッタ54を組み込むことで、光ビームIiの偏光状態から出力計測データの依存性を取り除く。第1のスプリッタ52と第2のスプリッタ54はそれぞれ相対配置し、第1のスプリッタ52の面58への入射光Iiの第1の入射面が第2のビームスプリッタ54の面60での反射光Irの入射面に実質直交するようにしてある。第1の入射面は、光Iiと第1の入射角度AOI1をその間に画成する第1のスプリッタ52の面58上の光入射点に対する法線N1とにより定まる。同様に、第2の入射面は面60に入射する光Irとその間に第2の入射角AOI2を画成する法線N2とにより定まる。光学分野の当業者には即理解されるように、本発明ユニット50の最も好適な構成には上記開示面間の直角が含まれる。しかしながら、面間角度は所望の計測精度に深刻な影響を及ぼすことなくほぼ85°と95°との間の範囲で可変することができる。
【0017】
初期ランダム偏光Iiの偏光ベクトルは、当業者には熟知されている如く、2つの直交成分E1,E2を含む。第1のビームスプリッタ52と第2のビームスプリッタ54にて逐次反射される際に、成分E1,E2は個々の全反射率RE1,RE2により特徴付けることができる。検出組立体56上に入射する出力光ビームの出力は、RE1とRE2の全反射率が同一すなわちRE1=RE2である場合、偏光無感応となる。この要件は、それぞれ「p」偏光状態についての率Rpと「s」偏光についての率Rsを有するスプリッタ52,54によって満たされ、ここでは第1のスプリッタ52の率Rp,Rsは第2のスプリッタ54の個々のRp,Rsに実質等しい。
【0018】
例えば、主光IiのE1成分が「s」偏光状態を有し、従って第1のビームスプリッタ52での反射率Rsにより特徴付けられると仮定する。ビームスプリッタ52,54は実質均一な光学的構成を有するため、第1のスプリッタ52に入射して反射される成分E1の「s」偏光状態は、第2のスプリッタ54でのその反射の結果として個々の反射率Rpでもって「p」偏光状態へ遷移する。従って、検出組立体56の入力端の全反射率RE1は、Rs×Rpとして特定することができる。
【0019】
第1のスプリッタ52で反射された光IiのE2成分がさらにスプリッタ54で跳ね返されると、その「p」偏光状態は「s」偏光状態へ回転する。RE2の全反射率もまた、率RE1と同様、Rp×Rsとして特定される。これ故、2つの偏光状態間の出力変動が検出組立体56の読み取りに影響を及ぼすことはない。無論、開示ユニット50は前方と後方の両方に光出力を計測することができる。戻り反射光の計測には、板状ビームスプリッタ54と同様の構成の追加の板状ビームスプリッタ54’と仮想線で示した検出組立体56’とが必要とされる。
【0020】
開示ユニットの偏光無感応出力読み取りを達成する必須条件は下記、すなわち
両スプリッタについての均一な反射率Rsと両スプリッタについての均一な反射率Rpであって、原則としてこの条件で開示概念の実現に十分であるRsおよびRpと、
スプリッタ52の面58に対する光Iiと第2のスプリッタ54の面60に対する光Irの入射面どうしの実質直交性とである。
望ましくは、板状ビームスプリッタ52に対する光Iiの入射角度(AOI)と第2の板状ビームスプリッタ54に対する反射光IrのAOIは実質均一とし、技術的には、AOIは所定範囲内で変動するが、好ましくはAOIは45°とする。しかしながら、AOIは互いに全く一致しないようにできる。
【0021】
第1の板状ビームスプリッタ52を介して伝送される光ビームIiの相当の出力損失を防止すべく、板状ビームスプリッタ52,54それぞれに反射防止(AR)膜62を被覆することができる。この被覆62は、好ましくは反射光Irと出力光Ioが個別にそれぞれほぼ20〜30dB減衰されるよう構成する。ほぼ40〜60dBの間の範囲にある総減衰は、検出組立体56の光検出器の動作に有益となるようにできる。例えば、入力光Iiがほぼ100Wの出力を有する場合、上記の減衰範囲により光検出器は線形領域内で作動させることができる。
【0022】
このユニット50はまた、例えば半波長板あるいは90度遅相器を含めることのできる偏光管理構成要素64を用いて構成することができる。半波長板は、当業者が熟知している如く、一つの偏光成分を他の偏光成分に対し半波長分だけ遅相させる構成とされている。90度遅相器は、偏光を90度回転させる。換言すれば、面58,60どうしの相対位置にも拘わらず、光Irが入射した場合、成分64は一方の偏光成分から他方へ回転することになる。また、通常は、光学回路網は光ビームが一つの好ましくは水平面内を伝搬するよう構成される。このユニット50は、プレート64を用いずに構成した場合、垂直面と水平面における光ビームの伝搬を規定し、従って三次元構成と考えることができる。偏光管理構成要素64を組み込むことで、第2の板状ビームスプリッタ54は例えば残りの光ビームと同じ水平面内で出力ビームIoを振り分けるよう配置できるようになる。
【0023】
図5を参照するに、ユニット50には反射ビームIrとIoをそれぞれさらにもっと減衰させるよう構成した追加の構成要素を持たせることができる。その構成の一つに、光発散球面塊状光学系66を含めることができる。ユニット50のさらにもう一つの構成に、光分散プレート68を持たせることができる。出力減衰塊状構成要素は、無論、検出組立体56の光検出器70に隣接配置される。
【0024】
開示ユニット50は、個別構成要素として、あるいは光学システムの一体構成要素として製造することができる。例えば、光学システムはリード線付きアイソレータとして構成することができ、これには45°光学遅相器やファラデー回転器や出力偏光器や入出力コリメータを封入した筺体が含まれる。換言すれば、ユニット50はごく線図的に示したアイソレータ120内に組み込むことができる。光学分野の当業者には熟知されている如く、ランダム偏光を処理する構成としたアイソレータ120は2つの直交する偏光を2つの光ビームに分割し、さらにそれらを合成するようにした作動可能な構造に基づくものである。
【0025】
図6を参照するに、都合よくは、ユニット50をアイソレータ内に組み込み、片やアイソレータを高出力ファイバ型レーザ(HPFL)システム200の一構成要素としてある。このシステム200には無限の構成を持たせることができ、すなわち図6に示したものは例示ファイバ型レーザシステムの概略図である。このシステム200には、1または複数の縦列接続体202を持たせることができる。好ましくは、縦列接続体202はそれぞれ能動ファイバ204すなわち希土類あるいは遷移金属のイオンを用いて不純物添加したファイバと入力受動ファイバ206と出力受動ファイバ208をそれぞれ含む利得ブロックを用いて構成する。能動ファイバ204の両端は、それぞれ受動ファイバに溶着する。必ずというものではないが、好ましくは、能動ファイバ204には所望の波長で基本モードを支えることのできる複数モードのコアを持たせることができる。一つのファイバから別のファイバへの光の実質無損失結合を提供すべく、全てのファイバに能動ファイバと各受動ファイバとの間で実質モード整合できるようにする構造を持たせる。ユニット50を用いたアイソレータは、システム200の後続の縦列接続体間および/または出力端に沿って配置することができる。
【0026】
当業者には明白であり得る如く、ここに開示した高出力レーザシステムにおいて様々な改変と変形が可能である。従って、添付請求項群とその均等物の範囲内に含まれる限り、本開示がこの開示の改変例と変形例を包含することを意図するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランダム偏光ビームの出力を計測するユニットであって、
ランダム偏光ビームの一部を逐次反射する構成の第1と第2のビームスプリッタであって、該第2のビームスプリッタで反射された出力ビームが第1のスプリッタに入射するランダム偏光ビームの偏光状態とは無関係であるようにした前記第1および第2のビームスプリッタと、
前記出力ビームを検出し、前記ランダム偏光ビームの出力に比例するその出力を計測するよう作動可能な光学組立体とを備える、ユニット。
【請求項2】
前記第1と第2のビームスプリッタを、ランダム偏光ビームを含め、第1のスプリッタの、一部反射する第1の面への入射面が前記第1の面で反射された光の一部の第2のスプリッタの、一部反射する第2の面への入射面に実質直交するよう相対配置した、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記反射面を、第1のビームスプリッタに対する前記ランダム偏光ビームの入射角度(AOI)が、前記第1のスプリッタで反射されて第2のスプリッタに入射するランダム偏光ビームの一部のAOIに実質等しくなるよう配置した、請求項2に記載のユニット。
【請求項4】
前記反射面を、前記第1のビームスプリッタのランダム偏光ビームの入射角度(AOI)が前記第1のスプリッタで反射されて第2のスプリッタに入射するランダム偏光ビームの一部のAOIとは異なるよう配置した、請求項2に記載のユニット。
【請求項5】
前記第1と第2のビームスプリッタはそれぞれ反射率Rs,Rpを持たせて構成してあり、ここでRsは入射面に直交するベクトルEを有する「s」偏光状態についての反射率、Rpは入射面に横たわるベクトルEを有する「p」偏光状態についての反射率であり、第1のビームスプリッタのRsとRpは所与の入射角度(AOI)について第2のビームスプリッタの個々のRs,Rpと実質同一である、請求項2に記載のユニット。
【請求項6】
出力光ビームについての生成反射率は、前記ランダム偏光の「s」または「p」偏光状態の如何によらず、Rs×Rpに等しい、請求項5に記載のユニット。
【請求項7】
前記個々の第1および第2のビームスプリッタの反射面はそれぞれ、監視対象である前記ランダム偏光ビームの減衰を最小化するよう構成した反射防止被覆で覆ってある、請求項2に記載のユニット。
【請求項8】
前記第2のビームスプリッタと出力ビームの検出計測用光学組立体との間に位置する塊状光学系であって、前記出力ビームの出力を弱め、2回反射された一部の光の光路中の光学組立体の検出器の位置決めを簡単化するよう構成され、前記検出器を光発散球面レンズと光分散光学系とからなるグループから選択する前記塊状光学系をさらに備える、請求項1に記載のユニット。
【請求項9】
前記反射防止膜は、前記2回反射された一部の光を減衰させて前記光出力を計測する光学組立体が線形領域で動作するよう構成した、請求項7に記載のユニット。
【請求項10】
前記第1のビームスプリッタに光学的に連通し、前記第1のビームスプリッタを介して伝送されるランダム偏光ビームの方向とは反対の方向に伝搬するランダム偏光戻り反射光ビームを受光する追加の第2のプレートと、
前記第1のビームスプリッタ内に結合された戻り反射光の偏光状態とは無関係に戻り反射光ビームを受光して出力を計測する追加の光学組立体とをさらに備える、請求項1に記載のユニット。
【請求項11】
前記第1と第2のビームスプリッタの間の偏光管理構成要素であって、半波長板と90度遅相器からなるグループから選択される前記偏光管理構成要素をさらに備える、請求項1に記載のユニット。
【請求項12】
リード線付き光アイソレータであって、
光路に沿う前方伝搬するランダム偏光ビームが横断するアイソレータコアと、
前記コアの第2の伸長方向に沿って配置した出力計測ユニットであって、
前記ランダム偏光ビームの一部を逐次反射する構成の離間する第1および第2のビームスプリッタであって、該第2のビームスプリッタで反射された出力ビームが第1のスプリッタに入射するランダム偏光ビームの偏光状態とは無関係な出力を有するようにした前記第1および第2のビームスプリッタと、
前記出力ビームを検出し、前記ランダム偏光ビームの出力に比例するその出力を計測するよう作動可能な光学組立体とを含む
前記出力計測ユニットとを備える、光アイソレータ。
【請求項13】
前記第1と第2のビームスプリッタ間に配置され、半波長板あるいは90度遅相器から選択される偏光管理構成要素をさらに備える、請求項12に記載の光アイソレータ。
【請求項14】
前記第1と第2のビームスプリッタを、ランダム偏光ビームを含め、第1のスプリッタの、一部反射する第1の面への入射面が、前記第1の面で反射された光の一部の第2のスプリッタの、一部反射する第2の面への入射面に実質直交するよう相対配置した、請求項12に記載の光アイソレータ。
【請求項15】
前記第1と第2の面を、前記第1のビームスプリッタに対するランダム偏光ビームの入射角度(AOI)が、前記第2のスプリッタに入射する前記第1のスプリッタで反射されたランダム偏光ビームの一部のAOIと実質等しくなるよう配置した、請求項14に記載の光アイソレータ。
【請求項16】
前記第1と第2の面を、前記第1のビームスプリッタに対するランダム偏光ビームの入射角度(AOI)が、前記第2のスプリッタに入射する前記第1のスプリッタで反射されたランダム偏光ビームの一部のAOIとは異なるよう配置した、請求項14に記載の光アイソレータ。
【請求項17】
前記第1と第2のビームスプリッタはそれぞれ反射率Rs,Rpを持たせて構成してあり、ここでRsは入射面(POI)に直交して横たわる「s」偏光状態についての反射率、Rpは入射面POIに横たわる「p」偏光状態についての反射率であり、第1のビームスプリッタのRsとRpは所与の入射角度(AOI)について第2のビームスプリッタの個々のRs,Rpと実質同一である、請求項14に記載の光アイソレータ。
【請求項18】
前記第1と第2の個々のビームスプリッタそれぞれの反射面は、動作波長でのランダム偏光ビームの減衰を最小化するよう構成した反射防止膜により被覆した、請求項14に記載の光アイソレータ。
【請求項19】
前記第2のビームスプリッタとの間に配置され、光発散球面塊状光学系と光分散プレート68とからなるグループから選択される光減衰構成要素をさらに備える、請求項12に記載の光アイソレータ。
【請求項20】
高出力ファイバ型レーザシステムであって、
光路に沿って伝搬するランダム偏光入力光ビームを増幅するよう作動可能な少なくとも1個の増幅縦列接続体と、
前記増幅縦列接続体に光学的に連通し増幅ランダム偏光ビームの出力を計測するユニットであって、
前記ランダム偏光の一部を逐次反射するよう構成された、離間する第1と第2のビームスプリッタであって、前記第2のビームスプリッタで反射された出力ビーム光が前記第1のスプリッタに入射するランダム偏光の偏光状態とは無関係の出力を有するよう構成した前記第1と第2のビームスプリッタと、
前記出力ビームを検出し、前記ランダム偏光の出力に比例するその出力を計測するよう作動可能な光学組立体とを有する
前記ユニットを備える、高出力ファイバ型レーザシステム。
【請求項21】
前記第1のビームスプリッタで反射された入力光ビームの一部が前記第1のビームスプリッタへの前記入力光ビームの入射面に実質直交する入射面内に延在し、前記第1と第2のビームスプリッタはそれぞれ反射率RsとRpを持たせて構成してあり、ここでRsは入射面に直交するベクトルEを有する「s」偏光状態についての反射率、Rpは入射面に横たわるベクトルEを有する「p」偏光状態についての反射率であり、第1のビームスプリッタのRsとRpは所与の入射角度(AOI)について第2のビームスプリッタの個々のRs,Rpと実質同一とし、出力光ビームについての生成反射率が前記ランダム偏光の「s」または「p」偏光状態の如何によらず、Rs×Rpに等しくなるようにした、請求項20に記載の高出力ファイバ型レーザシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−508688(P2013−508688A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534435(P2012−534435)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【国際出願番号】PCT/US2010/052990
【国際公開番号】WO2011/049842
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(505296692)アイピージー フォトニクス コーポレーション (7)
【Fターム(参考)】