説明

ランフラットタイヤ

【課題】タイヤ質量の増大及びタイヤの転がり抵抗性能の低下を抑制しつつ、ランフラット耐久性を向上しうる。
【解決手段】トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されしかもベルトコードをタイヤ赤道Cに対して15〜45度の角度で傾けたベルト層7と、サイドウォール部3のカーカス6の内側に配された断面略三日月状の補強ゴム層10とを具えたランフラットタイヤ1である。カーカス6は、130℃での熱収縮応力S1が4.0N以下のカーカスコード11Aからなるインナープライ6Aと、インナープライ6Aの外側に配されかつ130℃での熱収縮応力S2が8.5N以上のカーカスコード11Bからなるアウタープライ6Bとの2層構造からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ質量の増大及びタイヤの転がり抵抗性能の低下を抑制しつつ、ランフラット耐久性を向上しうるランフラットタイヤに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、パンク等によりタイヤ内の空気が抜けた状態においても比較的長距離を走行(以下、このような走行を、単に「ランフラット走行」と言う。)しうるランフラットタイヤが種々提案されている。代表的なものとして、サイドウォール部に、断面略三日月状の補強ゴム層が設けられたサイド補強タイプのものが良く知られている(例えば特許文献1など参照)。
【0003】
この種のランフラットタイヤは、補強ゴム層の厚さを大きくすることにより、サイドウォール部の曲げ剛性を高めて、ランフラット耐久性の向上が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−111173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のようなランフラットタイヤでは、補強ゴム層の厚さに比例して、タイヤ質量の増大やタイヤの転がり抵抗性能の低下を招くという問題があった。
【0006】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、カーカスを、130℃での熱収縮応力が4.0N以下のカーカスコードからなるインナープライと、インナープライの外側に配されかつ130℃での熱収縮応力が8.5N以上のカーカスコードからなるアウタープライとの2層構造にすることを基本として、タイヤ質量の増大やタイヤの転がり抵抗性能の低下を抑制しつつ、ランフラット耐久性を向上しうるランフラットタイヤを提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、このカーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されしかもベルトコードをタイヤ赤道に対して15〜45度の角度で傾けたベルト層と、前記サイドウォール部のカーカスの内側に配された断面略三日月状の補強ゴム層とを具えたランフラットタイヤであって、前記カーカスは、130℃での熱収縮応力が4.0N以下のカーカスコードからなるインナープライと、前記インナープライの外側に配されかつ130℃での熱収縮応力が8.5N以上のカーカスコードからなるアウタープライとの2層構造からなることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、前記アウタープライのカーカスコードの前記熱収縮応力と、前記インナープライのカーカスコードの前記熱収縮応力との差が5N以上である請求項1記載のランフラットタイヤである。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、前記インナープライのカーカスコードが、ポリエステル繊維コード又はナイロン繊維コードである請求項1又は2記載のランフラットタイヤである。
【0010】
また、請求項4記載の発明は、前記アウタープライのカーカスコードが、ポリケトン繊維コードである請求項1乃至3のいずれかに記載のランフラットタイヤである。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、前記インナープライ及び前記アウタープライは、平行に配列された前記カーカスコードをトッピングゴムで被覆されたゴム引きプライから形成され、前記トッピングゴムは、温度70℃での複素弾性率が4.0〜5.5MPaのゴム組成物からなる請求項1乃至4のいずれかに記載のランフラットタイヤである。
【0012】
なお、本明細書において、130℃での熱収縮応力は、130℃の雰囲気中においてカーカスコードをTestrite Ltd.社の熱収縮試験機「Testrite Mk V Shrinkage and Force Tester」を用いて測定した値である。
【0013】
また、複素弾性率E*は、JIS−K6394の規定に準拠して、次に示される条件で(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメータを用いて測定した値である。
初期歪:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
温度:70℃
【0014】
さらに、タイヤの各部の寸法は、特に断りがない限り、正規リムにリム組みされかつ正規内圧が充填された正規状態において特定される値とする。
【0015】
前記「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim"を意味する。
【0016】
前記「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE"とするが、タイヤが乗用車用である場合には一律に180kPaとする。
【発明の効果】
【0017】
本発明のランフラットタイヤは、トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、このカーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されしかもベルトコードをタイヤ赤道に対して15〜45度の角度で傾けたベルト層と、前記サイドウォール部のカーカスの内側に配された断面略三日月状の補強ゴム層とを具える。このようなタイヤは、補強ゴム層がサイドウォール部の曲げ剛性を効率良く高めることができ、ランフラット走行時のタイヤの縦撓みを効果的に低減しうる。
【0018】
また、カーカスは、130℃での熱収縮応力が4.0N以下のカーカスコードからなるインナープライと、インナープライの外側に配されかつ130℃での熱収縮応力が8.5N以上のカーカスコードからなるアウタープライとの2層構造からなる。
【0019】
このようなカーカスは、ランフラット走行時において、主に引張応力がかかるアウタープライが、発熱により大きな力で縮むカーカスコードからなるため、該引張応力を相殺でき、サイドウォール部の曲げ歪を低減しうる。
【0020】
一方、インナープライは、アウタープライに比して発熱しても縮みにくいカーカスコードからなるため、インナープライとアウタープライとの収縮力の差によってサイドウォール部3の曲げ変形を抑制し、荷重支持能力を大幅に向上して曲げ歪を抑え、ランフラット耐久性をさらに向上しうる。
【0021】
また、本発明のランフラットタイヤは、補強ゴム層の厚さを増大することなく、ランフラット耐久性を向上しうるため、タイヤ質量及びタイヤの転がり抵抗性能を悪化させることもない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本実施形態のランフラットタイヤを示す断面図である。
【図2】インナープライ及びアウタープライを示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1に示されるように、本実施形態のランフラットタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある)1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層7と、サイドウォール部3のカーカス6の内側に配される補強ゴム層10とを具えた乗用車用のものが示される。
【0024】
前記カーカス6は、カーカスコード11をタイヤ周方向に対して65〜90度の角度で傾けて配列した2枚のカーカスプライからなり、タイヤ赤道Cの位置で、タイヤ半径方向の内側に配されるインナープライ6Aと、該インナープライ6Aの外側に配されるアウタープライ6Bとを含む2層構造をなしている。
【0025】
前記インナープライ6A及び前記アウタープライ6Bは、図2に示されるように、平行に配列されたカーカスコード11をトッピングゴム12で被覆されたゴム引きプライから形成される。
【0026】
図1に示されるように、インナープライ6A、及びアウタープライ6Bは、それぞれトレッド部2からサイドウォール部3をへてビード部4のビードコア5、5に至るトロイド状の本体部6a、6aと、この本体部6a、6aに連なりかつビードコア5の周りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返される一対の折返し部6b、6bとを具える。
【0027】
また、これらの本体部6a、6aと折返し部6b、6bとの間には、ビードコア5からタイヤ半径方向外側にのびかつ硬質ゴムからなるビードエーペックスゴム8が配され、ビード部4が適宜補強される。
【0028】
さらに、前記インナープライ6Aの折返し部6bの外端6beは、アウタープライ6Bの折返し部6bの外端6beよりもタイヤ半径方向内側で終端し、サイドウォール部3に大きな剛性段差が形成されるのを防止しうる。
【0029】
前記ベルト層7は、ベルトコードをタイヤ赤道Cに対して例えば15〜45度の小角度で傾けて配列した少なくとも2枚、本例ではタイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ7A、7Bをコードが互いに交差する向きに重ね合わせて構成される。ベルトコードとしては、本実施形態ではスチールコードが採用されるが、アラミド、レーヨン等の高弾性の有機繊維コードも必要に応じて用いうる。
【0030】
前記補強ゴム層10は、カーカス6のタイヤ軸方向内側かつタイヤ内腔面をなすインナーライナーゴム9のタイヤ軸方向外側で、タイヤ周方向に連続して配される。また、補強ゴム層10は、インナープライ6A及びアウタープライ6Bの本体部6aに対して法線方向に測定される厚さrが、中央部からタイヤ半径方向の内端10i及び外端10oに向かって漸減する断面略三日月状に形成される。
【0031】
また、前記補強ゴム層10の内端10iは、例えば、ビードエーペックスゴム8の外端8tよりもタイヤ半径方向内側、かつビードコア5よりもタイヤ半径方向外側に設けられる。さらに、補強ゴム層10の外端10oは、例えば、ベルト層7の外端7eよりもタイヤ軸方向内側の位置に設けられる。
【0032】
このような補強ゴム層10は、サイドウォール部3の曲げ剛性を効率良く高めることができ、ランフラット走行時のタイヤの縦撓みを効果的に低減しうる。なお、このような作用を効果的に発揮するために、補強ゴム層10のゴム硬度は、例えば、60〜95度程度に設定されるのが望ましい。
【0033】
なお、本明細書において、前記「ゴム硬度」は、JIS−K6253に準拠し、23℃の環境下におけるデュロメータータイプAによる硬さとする。
【0034】
そして、本実施形態のインナープライ6Aは、図1、図2に示されるように、130℃での熱収縮応力(以下、単に「熱収縮応力」ということがある)S1が4.0N以下のカーカスコード11Aからなる。このカーカスコード11Aには、熱収縮応力S1が上記範囲内のものであれば適宜設定できるが、とりわけ、安価なポリエステル繊維コード又はナイロン繊維コードが採用されるのが望ましい。
【0035】
一方、本実施形態のアウタープライ6Bは、130℃での熱収縮応力S2が8.5N以上のカーカスコード11Bからなる。このカーカスコード11Bも熱収縮応力S2が上記範囲内のものであれば適宜設定できるが、とりわけ、安価なポリケトン繊維コードが望ましい。
【0036】
このようなカーカス6は、アウタープライ6Bが、ランフラット走行時において主に引張応力が作用するため、発熱により大きな力で縮むカーカスコード11Bから形成されることにより、引張応力を相殺でき、サイドウォール部3の曲げ歪を低減しうる。
【0037】
また、インナープライ6Aは、発熱しても縮みにくいカーカスコード11Aから形成されるため、インナープライとアウタープライとの収縮力の差によってサイドウォール部3の曲げ変形を抑制し、荷重支持能力を大幅に向上して曲げ歪を抑えうるので、ランフラット耐久性をさらに向上しうる。
【0038】
しかも、本発明のタイヤ1は、補強ゴム層10の厚さrを増大することなく、ランフラット耐久性を向上しうるため、タイヤ質量の増大及びタイヤの転がり抵抗性能の悪化を抑制しうる。
【0039】
なお、インナープライ6Aのカーカスコード11Aの熱収縮応力S1が4.0Nを超えると、上記のような作用を効果的に発揮できないおそれがある。逆に、前記熱収縮応力S1が小さすぎても、高温時にアウタープライ6Bに負荷が集中し、ランフラット耐久性が低下するおそれがある。このような観点より、前記熱収縮応力S1は、好ましくは4.0N以下、さらに好ましくは3.5N以下が望ましく、また、好ましくは2.5N以上、さらに好ましくは3.0N以上が望ましい。
【0040】
また、前記アウタープライ6Bのカーカスコード11Bの熱収縮応力S2が8.5N未満であると、上記のような作用を効果的に発揮できないおそれがある。逆に、前記熱収縮応力S2が大きすぎても、ランフラット走行時において、カーカスコード11Bが過度に収縮して破断するおそれがある。このような観点より、前記熱収縮応力S2は、好ましくは9.5N以下、さらに好ましくは9.0N以下が望ましく、また、好ましくは8.0N以上、さらに好ましくは8.5N以上が望ましい。
【0041】
さらに、アウタープライ6Bのカーカスコード11Bの熱収縮応力S2と、インナープライ6Aのカーカスコード11Aの熱収縮応力S1との差(S2−S1)が小さすぎると、上記のような作用を十分に発揮できないおそれがある。逆に、前記差(S2−S1)が大きすぎても、高温時にアウタープライ6Bへの負荷が大きくなり、ランフラット耐久性が低下するおそれがある。このような観点より、前記差(S2−S1)は、好ましくは5.0N以上、さらに好ましくは5.5N以上が望ましく、また、好ましくは6.5N以下、さらに好ましくは6.0N以下が望ましい。
【0042】
上記のように、インナープライ6A及びアウタープライ6Bがサイドウォール部3の荷重支持能力を大幅に向上しうるので、補強ゴム層10の厚さrを従来よりも小さくすることができる。また、インナープライ6A及びアウタープライ6Bは、折返し部6bの外端6beのビードコア5の外端5eからの高さH1、H2も、従来より小さくすることができる。これにより、タイヤ1は、従来のランフラットタイヤに比べて、タイヤ質量を低下させることができるとともに、転がり抵抗性能及び乗り心地を向上しうる。
【0043】
なお、補強ゴム層10の厚さrが大きいと、上記のような作用を十分に期待できないおそれがある。逆に、厚さrが小さいと、サイドウォール部3の荷重支持能力が低下するおそれがある。このような観点より、前記rは、好ましくは15mm以下、さらに好ましくは12mm以下が望ましく、また、好ましくは3mm以上、さらに好ましくは5mm以上が望ましい。
【0044】
同様の観点より、前記インナープライ6A及びアウタープライ6Bの外端6beの高さH1、H2は、好ましくは、ベルト層7の外端7eのビードコア5の外端5eからの高さH3の70%以下、さらに好ましくは60%以下が望ましく、また、好ましくは5%以上、さらに好ましくは10%以上が望ましい。
【0045】
前記トッピングゴム12は、温度70℃での複素弾性率E*が従来よりも大きいのが望ましい。このようなトッピングゴム12は、サイドウォール部3の曲げ歪を低減しうるので、ランフラット耐久性をさらに向上しうる。
【0046】
なお、前記トッピングゴム12の複素弾性率E*が小さいと、上記のような作用を十分に発揮することができないおそれがある。逆に、前記複素弾性率E*が大きすぎても、タイヤ1の縦バネ定数が過度に上昇して乗り心地が低下するおそれがある。このような観点より、前記複素弾性率E*は、好ましくは4.0MPa以上、さらに好ましくは4.5MPa以上が望ましく、また、好ましくは5.5MPa以下、さらに好ましくは5.0MPa以下が望ましい。
【0047】
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施しうる。
【実施例】
【0048】
図1に示す基本構造をなし、表1に示すインナープライ及びアウタープライを有するタイヤが製造され、それらの性能が評価された。なお、共通仕様は以下のとおりである。
タイヤサイズ:195/65R15
リムサイズ:15×6.5J
ベルト層の外端の高さH3:100(mm)
テスト方法は、次のとおりである。
【0049】
<転がり抵抗性能>
転がり抵抗試験機を用い、下記の条件での転がり抵抗を測定した。評価は、比較例1を100とする指数で評価した。数値が大きいほど転がり抵抗が小さく良好である。
速度:80km/h
荷重:4.35kN
内圧:200kPa
【0050】
<ランフラット耐久性>
各供試タイヤがバルブコアを取り去った上記リムにリム組みされ、内圧零の状態で、ドラム試験機を用いてECE30により規定された荷重/速度性能テストに準拠して、ステップスピード方式により実施した。テストは、逐次走行速度を上昇させるとともに、タイヤが破壊したときの速度と時間を測定した。評価は、比較例1を100とした指数で評価した。数値が大きいほど良好である。
【0051】
<タイヤ質量>
タイヤ1本当たりの質量を測定し、その逆数を比較例1を100とする指数で表示している。数値が大きいほど質量が小さく良好である。
テストの結果を表1に示す。
【0052】
【表1】


【0053】
テストの結果、実施例のタイヤは、タイヤ質量の増大及びタイヤの転がり抵抗性能の低下を抑制しつつ、ランフラット耐久性を向上しうることが確認できた。
【符号の説明】
【0054】
1 ランフラットタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
6 カーカス
6A インナープライ
6B アウタープライ
7 ベルト層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレッド部からサイドウォール部を経てビード部のビードコアに至るカーカスと、このカーカスのタイヤ半径方向外側かつトレッド部の内部に配されしかもベルトコードをタイヤ赤道に対して15〜45度の角度で傾けたベルト層と、前記サイドウォール部のカーカスの内側に配された断面略三日月状の補強ゴム層とを具えたランフラットタイヤであって、
前記カーカスは、130℃での熱収縮応力が4.0N以下のカーカスコードからなるインナープライと、
前記インナープライの外側に配されかつ130℃での熱収縮応力が8.5N以上のカーカスコードからなるアウタープライとの2層構造からなることを特徴とするランフラットタイヤ。
【請求項2】
前記アウタープライのカーカスコードの前記熱収縮応力と、前記インナープライのカーカスコードの前記熱収縮応力との差が5N以上である請求項1記載のランフラットタイヤ。
【請求項3】
前記インナープライのカーカスコードが、ポリエステル繊維コード又はナイロン繊維コードである請求項1又は2記載のランフラットタイヤ。
【請求項4】
前記アウタープライのカーカスコードが、ポリケトン繊維コードである請求項1乃至3のいずれかに記載のランフラットタイヤ。
【請求項5】
前記インナープライ及び前記アウタープライは、平行に配列された前記カーカスコードをトッピングゴムで被覆されたゴム引きプライから形成され、
前記トッピングゴムは、温度70℃での複素弾性率が4.0〜5.5MPaのゴム組成物からなる請求項1乃至4のいずれかに記載のランフラットタイヤ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2012−218564(P2012−218564A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−85682(P2011−85682)
【出願日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)