説明

ランプ装置および照明器具

【課題】
異なる配光特性が容易に形成されるランプ装置およびこのランプ装置を用いた照明器具を提供する。
【解決手段】
ランプ装置1は、一端側23aに開口部26および他端側23bに平板部27を有する筒状の筐体23と、平板部27の中央部から他端側に突出形成された筒状の突出体24と、突出体24の内側に連通する平板部27内側に形成された挿通部25を有する装置本体4と、放射光が筐体23の開口部26から出射するように突出体24内に配設された発光体2と、発光体2に正対するように配設され、電圧値によって焦点距離が可変されるレンズ3と、発光体2に電力を供給するように形成された電源装置6と、電源装置6からレンズ3に電圧印加させる電気接続手段7を具備している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発光体の放射光が制御されるランプ装置およびこのランプ装置を用いた照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、フラット形のランプ装置として、GX53形の口金を用いたランプ装置が提供されている。そして、ランプ装置には、ランプ装置から出射される光を制光体によって狭角配光にし、ダウンライトやスポットライトに適した配光としているものがある(例えば特許文献1参照。)。この従来技術のランプ装置は、一対のランプピンが設けられた環状の当接面およびこの当接面の中央側から一面側に突出した突出部を有し、この突出部の頂部側内壁面にLEDが実装されたモジュール基板が配置され、少なくとも他面側からLEDの光が出射する扁平なランプ装置本体(筐体)を備えていて、円筒状の反射面部を有する制光体がランプ装置本体に対して他面側方向に配設されている。
【0003】
すなわち、モジュール基板は、LEDがランプ装置の中心に位置するように、基板の接触面が前記突出部の頂部側内壁面に面接触して熱的に接触した状態に固定されている。これにより、LEDが発生する熱を突出部から照明器具の器具本体に熱伝導させて放熱している。そして、LEDを点灯する点灯装置は、ランプ装置本体と制光体の反射面部の外周面との間の環状の空間部分に収納配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−262781号公報(第5頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
モジュール基板が突出部の頂部側内壁面に配置されている場合、制光体や筐体の開口部に配設される光拡散性カバーなどにより、狭角配光や広角配光などが形成されるので、それらの配光に応じた部材が必要であり、部品点数やランプ装置の機種の管理を必要としていた。また、ユーザーは、ランプ装置の設置空間の広さや高さなどの使用環境が異なる都度、その使用環境に応じたランプ装置を選択せざるを得なかった。
【0006】
本発明の実施形態は、異なる配光特性が容易に形成されるランプ装置およびこのランプ装置を用いた照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態のランプ装置は、装置本体、発光体、レンズ、電源装置および電気接続手段を具備して構成される。
【0008】
装置本体は、筐体、突出体および挿通部を有して形成される。筐体は、一端側に開口部および他端側に平板部を有する筒状に形成される。突出体は、平板部の中央部から他端側に筒状に突出形成される。挿通部は、突出体の内側に連通するように平板部内側に形成される。
【0009】
発光体は、その放射光が装置本体の筐体の開口部から出射するように突出体内に配設される。
【0010】
レンズは、電圧値によって焦点距離が可変されるものであり、発光体に正対するように配設される。
【0011】
電源装置は、発光体に電力を供給するように形成される。そして、装置本体の筐体内に配設される。
【0012】
電気接続手段は、電源装置からレンズに電圧印加させるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の実施形態によれば、電圧接続手段によりレンズに電圧が印加され、その電圧値によってレンズの焦点距離が可変されるので、発光体の放射光のレンズからの出射方向が可変されることになり、レンズへの電圧印加の有無によって狭角配光や広角配光などの異なる配光が形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すランプ装置の概略正面図である。
【図2】同じく、ランプ装置を示し、(a)は概略上面図、(b)は概略下面図である。
【図3】同じく、ランプ装置の概略正面断面図である。
【図4】同じく、レンズの特性変化を示す説明図であり、(a)は電圧印加が無いときの説明図、(b)は電圧印加時の説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示す照明器具の概略斜視図である。
【図6】同じく、照明器具の一部切り欠き概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0016】
本実施形態のランプ装置1は、図1ないし図3に示すように構成される。図3において、ランプ装置1は、発光体2、レンズ3、装置本体4、反射体5、電源装置6および電気接続手段7を備えている。
【0017】
発光体2は、平板状の基板8、この基板8の一面8aに複数個が設けられたLEDベアチップ9およびLEDベアチップ9を覆う封止樹脂10を有して形成されている。基板8は、例えばアルミニウム(Al)板からなり、略長方形状に形成されて、一面8aに図示しない絶縁層を介してLEDベアチップ9を実装し、図示しない配線パターンを形成している。LEDベアチップ9は、配線パターンにより直列接続されている。また、基板8の一面8aには、コネクタ11が配設されており、このコネクタ11に電源装置6の出力コード12が接続されている。
【0018】
LEDベアチップ9は、平板状の基板8の一面8aに実装されることにより、平面状に設けられているとともに、その複数個が例えばマトリックス状に実装されている。LEDベアチップ9は、例えば青色光を放射する。そして、基板8の一面8aには、複数個のLEDベアチップ9を包囲して、例えばシリコーン樹脂の土手13が長方形状に形成されている。この土手13の内側に封止樹脂10が充填されて、LEDベアチップ9が埋められている。封止樹脂10の外表面は、平坦状に形成されている。
【0019】
封止樹脂10は、透光性の例えばシリコーン樹脂であり、黄色蛍光体14が混入されている。黄色蛍光体14は、LEDベアチップ9から放射された青色光が入射されると、青色光を黄色光に波長変換する。この黄色光と、LEDベアチップ9から放射された青色光が封止樹脂10の外表面から出射し混色(混光)することにより、発光体2から白色光が放射される。封止樹脂8の外表面は、発光体2の発光面となっている。
【0020】
レンズ3は、印加される電圧値によって焦点距離が可変される液体レンズであり、発光体2に正対するように設けられている。発光体2の基板8には、支持部材15が例えば接着材により固着されている。レンズ3は、支持部材15に嵌め込まれるようにして取り付けられている。そして、リード線16により電源装置6に接続されており、電源装置6から電圧が印加される。
【0021】
図4に示すように、レンズ3は、円形状の透明ガラス17,17間が封止部材18により封止された容器19内に油20および水溶液21が封入されている。そして、封止部材18には、一対の電極22a,22bが設けられている。この電極22a,22bにそれぞれリード線16が接続されている。一対の電極22a,22bに電圧が印加されていないときは、図4(a)に示すように、容器19内の油20および水溶液21の境界面は、ほぼ平面となっている。
【0022】
そして、一対の電極22a,22bに電圧が印加されると、図4(b)に示すように、油20および水溶液21の境界面の形状が変化し、その境界面がレンズとなる。また、電圧値の変化によって、油20および水溶液21の静電力が変化し、この静電力の変化によって境界面が変化して、焦点距離が可変するものである。したがって、レンズ3に電圧を印加することにより、発光体2の放射光は、レンズ3により屈折されてレンズ3から放射される。さらに、電圧値が変化されることにより、油20および水溶液21の境界面の形状が変化されてレンズ3からの出射方向が可変される。本実施形態では、レンズ3に電圧を印加することにより、発光体2の放射光を装置本体4の開口部26の中心側(後述の保護カバー44の中心44c側)に集光させる。レンズ3としては、仏Vanoptic社製の液体レンズを用いることができる。
【0023】
装置本体4は、筐体23、突出体24および挿通部25を有して形成されている。筐体23および突出体24は、合成樹脂例えばポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂により一体に形成されている。
【0024】
筐体23は、一端側23aに開口部26および他端側23bに平板部27を有する円筒状に形成されている。突出体24は、平板部27の中央部から他端側(外方)に略円筒状に突出形成されている。挿通部25は、平板部27内側に円形状に形成され、突出体24の内側に連通している。そして、平板部27の上面27aには、突出体24に隣接する一対のランプピン28,28(図中、一方のみを示す。)が配設されている。
【0025】
また、突出体24の上面には、例えばアルミダイキャストによって成型された放熱部材29が取り付けられている。放熱部材29は、挿通部25に対向するように設けられている。放熱部材29の内面29b側には、肉厚であって直方体形状の取付部30が突出形成されている。この取付部30に発光体2が図示しない絶縁材を介して図示しないねじにより面接触して取り付けられている。
【0026】
そして、取付部30から放熱部材29の外周縁に向かって略直方体の固定部31が形成されている。この固定部31の先端には、キー部32が設けられている。また、固定部31には、ねじ孔33が設けられている。固定部31は、図2(a)に示すように、放熱部材29の中心29cに対して120°間隔で3個形成されている。
【0027】
図3に示すように、平板部27の上面27aには、段付きの貫通孔34を有する円柱状のダボ35が固定部31に当接するように突出形成されている。そして、平板部27の下面27bから貫通孔34に挿入されたねじ36が固定部31のねじ孔33に螺着されている。これにより、放熱部材29は、突出体24に取り付けられている。突出体24は、固定部31に対応する部位が切り欠きされている。
【0028】
そして、放熱部材29は、突出体24の外周面よりも当該外周面の法線方向に若干突出し、さらにキー部32が突出している。放熱部材29は、突出体24を略密閉する。キー部32は、ランプ装置1が取り付けられるソケットのキー溝に挿入されて取り付けられる。
【0029】
なお、放熱部材29の上面29aには、図示しない放熱シートが配設される。放熱部材29のねじ孔33は、放熱シートにより、上面29a側が閉じられる。
【0030】
一対のランプピン28,28は、金属製であり、その頂部側が略半球状に形成された略円筒状に形成され、突出体24に隣接するとともに、平板部27の上面27aから上方に突出するように設けられている。そして、ランプピン28,28は、電源装置6の回路基板37に設けられた電源入力端子38,38(図中、一方のみを示す。)に対応して設けられ、電源装置6が装置本体4の筐体23内に収納されたときに、電源入力端子38,38の近傍に位置する部位に設けられている。
【0031】
平板部27の下面27bには、下方に小さい突出長で突出する図示しない貫通孔を有するダボ39が一対形成されている。このダボ39にランプピン28が圧入されて取り付けられている。ランプピン28は、電源入力端子38に接続されているリード線40を挿通して、その頂部側でリード線40をはんだ付けしている。こうして、一対のランプピン28,28は、電源装置6の一対の電源入力端子38,38に電気接続されている。
【0032】
また、平板部27の下面27bには、挿通部25の周回において、下方に小さく突出する筒状の突出部41が形成されている。挿通部25は、回路基板37の円形状の中央開口42よりも若干小さくなるように形成されている。そして、突出部41には、電源装置6の出力コード12およびリード線16が挿通される図示しない切り欠き部が設けられている。
【0033】
図1に示すように、筐体23の平板部27側の外周面には、放熱面積を増加させるために、三角形状の凹部43が一定の間隔で形成されている。
【0034】
図3において、装置本体4の筐体23の開口部26には、保護カバー44が配設されている。保護カバー44は、透光性を有する例えばポリカーボネート(PC)樹脂にて成型されている。その外面44aは、平面であって円形状に形成されている。その内面44bには、開口部26の内面26bに沿う起立体45が断続的に複数設けられている。その起立体45には、係止爪46が設けられたものがあり、係止爪46が開口部26の内面26bに形成された係止溝47に係止される。これにより、保護カバー44は、装置本体4の開口部26に取り付けられている。そして、保護カバー44は、装置本体3内をほぼ閉塞するように取り付けられている。
【0035】
そして、保護カバー44の外面44aの周縁側には、直方体状の指掛け部48,48が突出形成されている。図2(b)に示すように、指掛け部48,48は、180°回転対称に設けられている。また、外面44aの周縁側には、照明器具への装着位置を表示する三角形のマーク49が設けられている。
【0036】
図3において、反射体5は、装置本体4内に配設されている。反射体5は、例えばアルミダイキャストにより成型され、一端側5aから他端側5bに向かうにつれ連続的にかつ段階的に径小する円錐台状の筒状であって、一端側5aに円形状のフランジ部50を形成している。反射体5は、一端側5aに円形状の一端側開口51、他端側5bに円形状の他端側開口52を有し、その内面5dは反射面に形成されている。
【0037】
反射体5は、他端側5bが電源装置6の回路基板37の中央開口42を挿通するとともに突出体24に挿入されている。そして、カバー44が筐体23の開口部26に取り付けられることにより、他端側開口52側にレンズ3が収容され、一端側開口51が開口部26に位置し、フランジ部50がカバー44の内面44bに接している。
【0038】
電源装置6は、回路基板37およびこの回路基板37に実装された点灯回路部品53等により形成される点灯回路54を有して形成されている。回路基板37は、例えばガラスエポキシ材からなり、略円形状に形成されているとともに、その中央部に図示しない切り欠き部を有する円形状の中央開口42が設けられている。この中央開口42周りの一面37aに抵抗R1,R2、コンデンサC1、トランスT1など、多種類かつ多数の電子部品等からなる点灯回路部品43を実装している。また、回路基板37の他面37bは、点灯回路部品53のはんだ面になっているとともに、スイッチング素子Q1などの小型の面実装部品を実装している。
【0039】
また、回路基板37からは、出力コード12およびリード線16が導出されて、それぞれ発光体2のコネクタ11およびレンズ3の電極22a,22bに接続している。また、回路基板37は、リード線55により電気接続手段のスイッチ7に接続されている。
【0040】
点灯回路部品53および回路基板37に形成された図示しない配線パターンにより、点灯回路54が形成されている。この点灯回路54は、外部の交流電源を直流電源に変換し、発光体2のLEDベアチップ9に電力を供給する既知の構成により形成され、さらにレンズ3に所定の電圧値を印加するように形成されている。そして、回路基板37は、その中央開口42が筐体23の平板部27に形成された突出部41(挿通部25)に正対するようにして、平板部27の内側であって挿通部25周りに配設されている。すなわち、電源装置6は、その回路基板37が突出部41および反射体5に挟まれて、装置本体4の平板部27および反射体5の間に配設されている。
【0041】
電気接続手段7は、本実施形態では切替え操作部を有するスイッチが用いられている。スイッチ7は、リード線55を介して電源装置5の点灯回路54に接続されている。そして、スイッチ7がオンすることにより、点灯回路54から所定の電圧値の電圧をレンズ3の電極22a,22bに印加させる。スイッチ7がオフしているときは、レンズ3に電圧が印加されなくしている。そして、スイッチ7は、例えば平板部27側の筐体23の外周面23cに露出するように配設されている。スイッチ7は、小型のドライバーなどの操作具を用いてオンオフ可能に配設されている。
【0042】
次に、第1の実施形態の作用について述べる。
【0043】
装置本体4の突出体24が図示しないソケット装置の挿通部に挿入され、一対のランプピン28,28がソケット装置の接続孔に挿入されて、装置本体4が回動されることにより、一対のランプピン28,28がソケット装置の一対の受金に電気接続される。これにより、電源装置6は、ソケット装置を介して外部電源が供給可能となる。
【0044】
なお、突出体24をソケット装置の挿通部に挿入するときに、保護カバー44のマーク49が照明器具またはソケット装置に設けられる位置合わせマークに合わされる。そして、放熱部材29のキー部32は、突出体24がソケット装置の挿通部に挿入されたときに、ソケット装置のキー溝に挿入され、装置本体4が回動されたときに、キー溝に固定される。
【0045】
外部電源が投入されると、電源装置6に一対のランプピン28,28およびリード線40,40を介して外部電源の交流電圧(例えばAC100V)が入力する。電源装置6は、その点灯回路54が動作して、出力コード線12を介して発光体2に電力を供給する。これにより、LEDベアチップ9は、点灯し、発光体2から白色光が放射される。
【0046】
スイッチ7がオフされていると、発光体2の放射光は、レンズ3を通過し、一部の放射光が反射体5の内面5dで反射を繰り返しながら、一端側開口51から保護カバー44に入射し、保護カバー44から広角配光で出射される。発光体2の放射光は、レンズ3を通過するとき、幾分屈折されるが、広角配光を形成する。
【0047】
スイッチ7がオンされると、電源装置6の点灯回路54から所定の電圧値の電圧がリード線16を介してレンズ3の電極22a,22bに印加される。レンズ3は、その容器19内の油20および水溶液21が移動し、油20および水溶液21の境界面に電圧値に応じたレンズを形成する。
【0048】
容器19内に入射した発光体2の放射光は、油20および水溶液21の境界面でレンズ3からの出射方向が可変されて、保護カバー44の中心44c側に集光される。これにより、発光体2の放射光は、保護カバー44から狭角配光で出射される。すなわち、発光体2の放射光は、スイッチ7のオンにより狭角配光を形成する。
【0049】
また、LEDベアチップ9の点灯により、発光体2に熱が発生する。この熱は、装置本体4の突出体24に取り付けられた放熱部材29の取付部30に伝熱される。そして、放熱部材29から放熱部材29に接触している照明器具の器具本体などに伝熱されて放熱される。放熱部材29は、熱伝導性を有する金属例えばアルミニウム(Al)により形成されているとともに、発光体2が面接触して取り付けられているので、発光体2の発生熱は、迅速に熱伝導されてランプ装置1の外部に放出される。
【0050】
本実施形態によれば、ランプ装置1は、電気接続手段7によりレンズ3に電圧が印加され、その電圧値によってレンズ3の焦点距離が可変されるので、発光体2の放射光のレンズ3からの出射方向が可変されることになり、レンズ3への電圧印加の有無によって狭角配光や広角配光などの異なる配光が形成できる。したがって、異なる配光を有するランプ装置1の機種を削減することができ、部品点数を少なくすることができて、製品管理が容易であるととともにランプ装置1を安価にできるという効果を有する。
【0051】
また、電気接続手段としての切替え操作部を有するスイッチ7を装置本体4の筐体23の外周面23c側に配設することにより、外部からスイッチ7のオンオフをすることができて、ランプ装置1の使用環境に応じた放射光の配光を自由に選択できるという効果を有する。
【0052】
なお、本実施形態において、スイッチ7に替えて、電気接続手段としてリモコンセンサを配設し、電源装置6の点灯回路54は、リモコン信号に応じてレンズ3に印加する電圧値を可変するようにしてもよい。これにより、レンズ3の容器19内の油20および水溶液21の境界面の形状が電圧値に応じて変化する。すなわち、放射光の配光がリモコンで可変することができる。
【0053】
また、本実施形態において、発光体2は、基板8を用いて形成したが、基板8を用いずに、LEDベアチップ9を放熱部材29の取付部30に設けるようにして形成してもよい。この場合、放熱部材29は、金属であるので、取付部30に絶縁層が形成され、この絶縁層上にLEDベアチップ9などが実装される。
【0054】
そして、装置本体4は、その平板部27にランプピン28,28の他に調光ピンを設けてもよく、この調光ピンを点灯回路43に接続して、発光体2のLEDベアチップ9を調光点灯させるように形成してもよい。
【0055】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0056】
第2の実施形態は、本発明の照明器具56であり、図5および図6に示すように構成されている。なお、図1および図2と同一部分には、同一符号を付している。
【0057】
照明器具56は、天井等に埋設されるダウンライトである。図6において、照明器具56は、ソケットとしてのソケット装置57を有する器具本体58および図1に示すランプ装置1を具備して構成されている。
【0058】
器具本体58は、アルミダイキャストによって成型され、下端側58aに開口部59および外方に突出する環状のフランジ部60を有し、上端側58bに上端側58bを閉塞するとともに平坦状に形成された上板部61を有する略円筒状の箱体に形成されている。また、器具本体58の外面58cには、複数の放熱フィンを兼ねる補強片62,63などが形成されている。さらに、外面58cの下端側58aには、フランジ部60との間で天井等を挟持する一対の取付けばね64,64が設けられている。そして、器具本体58の内面58dは、例えば白色塗装により反射面に形成されている。
【0059】
上板部61の外面には、天板65がねじ66等により取り付けられている。天板65は、図5に示すように、その下面65aに端子台67を取り付けている。端子台67には、外部電源からの図示しない電源線およびソケット装置57に接続される図示しないリード線がそれぞれ接続されている。そして、器具本体58の内面58dには、ランプ装置1のマーク49と位置合わせをするための三角形の位置合わせマーク68が設けられている。
【0060】
図6に示すように、上板部61の内面には、ソケット装置57が図示しないねじにより取り付けられている。ソケット装置57は、装置本体4の突出体24を装着する周知の構成で形成されている。そして、ソケット装置57にランプ装置1が装着されている。ランプ装置1は、その突出体24(図示しない。)がソケット装置57の図示しない挿通部に挿入され、その一対のランプピン28,28(図示しない。)がソケット装置57の図示しない一対の接続孔に挿入された後、回動されることにより、ソケット装置57に固定されるとともに、一対のランプピン28,28がソケット装置57の図示しない一対の受金に電気接続している。
【0061】
照明器具56は、端子台67に外部電源が供給されると、ランプ装置1のLEDベアチップ9(図示しない。)が点灯して発光体2(図示しない。)から白色光が放射され、当該白色光が保護カバー44を透過する。白色光は、器具本体58の開口部59から外方に出射され、被照射面例えば床面を照明する。
【0062】
照明器具56は、スイッチ7のオンオフにより放射光の配光が制御されるランプ装置1を装着するので、使用環境に応じた配光で照明できるという効果を有する。
【符号の説明】
【0063】
1…ランプ装置、 2…発光体、 3…レンズ、 4…装置本体、 6…電源装置、 7…電気接続手段、 23…筐体、 24…突出体、25…挿通部、 26…開口部、 27…平板部、 56…照明器具、 57…ソケット、 58…器具本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側に開口部および他端側に平板部を有する筒状の筐体、前記平板部の中央部から他端側に突出形成された筒状の突出体およびこの突出体の内側に連通する前記平板部内側に形成された挿通部を有する装置本体と;
放射光が前記筐体の開口部から出射するように前記突出体内に配設された発光体と;
この発光体に正対するように配設され、電圧値によって焦点距離が可変されるレンズと;
前記筐体内に配設され、前記発光体に電力を供給するように形成された電源装置と;
この電源装置から前記レンズに電圧印加させる電気接続手段と;
を具備していることを特徴とするランプ装置。
【請求項2】
電気接続手段は、前記装置本体の筐体の外周面側に配設されていることを特徴とする請求項1記載のランプ装置。
【請求項3】
請求項1または2記載のランプ装置と;
このランプ装置が接続されるソケットを有する器具本体と;
を具備していることを特徴とする照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−216306(P2012−216306A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79078(P2011−79078)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000003757)東芝ライテック株式会社 (2,710)
【Fターム(参考)】