説明

ランプ駆動装置

【課題】ランプ電流のアンバランスを最小限に抑えつつ、バラストコンデンサの個数を削減する。
【解決手段】本ランプ駆動装置は、複数のBコンデンサと、複数のBコンデンサを介して複数のランプを駆動する電源装置とを有する。第1のグループに属するランプの第1の端子には、個別にBコンデンサが接続され、上記ランプの第2の端子には、第1のグループの本数より少数のBコンデンサが接続される。また、第2のグループに属するランプの第2の端子には、個別にBコンデンサが接続され、上記ランプの第1の端子には、第2のグループの本数より少数のBコンデンサが接続される。第1のグループに属するランプの第1の端子と第2のグループに属するランプの第1の端子とが同じ方向に配置される。また、第1のグループに属するランプと第2のグループに属するランプとが交互に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ランプ駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば液晶表示装置のバックライトなどにおいて多数用いられる冷陰極線管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)に流れる電流をバランスさせるためにバラストコンデンサが用いられる場合がある。従来では、図1に示すように、交流電源V101の出力電圧をトランスT101によって昇圧してランプL101乃至L108の片側の端子に供給する場合には、トランスT101の二次巻線側に、ランプL101乃至L108の各々に1つ接続されるバラストコンデンサC101乃至C108を接続し、当該バラストコンデンサC101乃至C108を介して並列にランプL101乃至L108に電圧を印加する。同様に、交流電源V101と逆相の電圧を出力する交流電源V102の出力電圧をトランスT102によって昇圧してランプL101乃至L108の他方の端子に供給する。この際、トランスT102の二次巻線側に、ランプL101乃至L108の各々に1つ接続されるバラストコンデンサC109乃至C116を接続し、当該バラストコンデンサC109乃至C116を介して並列にランプL101乃至L108に電圧を印加する。このように、ランプ8本に対して、バラストコンデンサ16個が必要となる。
【0003】
図2は、各ランプの電流の位相を108°反転させた逆相駆動の場合における従来のランプ駆動回路の例を示すが、図1における4本のランプを駆動する第1のランプ駆動装置と、図1における交流電源V101及びV102の出力電圧の位相を反転させ、4本のランプを駆動する第2のランプ駆動装置とを設け、第1のランプ駆動装置に接続されるランプと第2のランプ駆動装置に接続されるランプとを交互に配置するものである。このような場合においても、ランプ8本に対して、バラストコンデンサ16個が必要となる。
【特許文献1】特開2006−245005号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように従来技術では、ランプ本数の2倍の個数のバラストコンデンサが必要となり、コスト低減のネックとなっていた。
【0005】
本発明の目的は、ランプ駆動装置におけるバラストコンデンサの個数を削減するための技術を提供することである。
【0006】
また、本発明の他の目的は、ランプ電流のアンバランスを最小限に抑えつつ、バラストコンデンサの個数を削減するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様に係るランプ駆動装置は、複数のバラストコンデンサと、複数のバラストコンデンサを介して複数のランプを駆動する電源装置とを有する。そして、複数のランプの第1の端子には、個別にバラストコンデンサが接続され、複数のランプの第2の端子には、複数のランプの本数より少数のバラストコンデンサが接続されるようになっている。これによってバラストコンデンサの個数が削減されて、コスト削減に繋がる。
【0008】
なお、上で述べた複数のランプの本数より少数のバラストコンデンサが、1つのバラストコンデンサである場合もある。
【0009】
本発明の第2の態様におけるランプ駆動装置は、複数のバラストコンデンサと、複数のバラストコンデンサを介して複数のランプを駆動する電源装置とを有する。そして、複数のランプのうち第1のグループに属するランプの第1の端子には、個別にバラストコンデンサが接続され、複数のランプのうち第1のグループに属するランプの第2の端子には、第1のグループに属するランプの本数より少数のバラストコンデンサが接続される。また、複数のランプのうち第2のグループに属するランプの第2の端子には、個別にバラストコンデンサが接続され、複数のランプのうち第2のグループに属するランプの第1の端子には、第2のグループに属するランプの本数より少数のバラストコンデンサが接続される。さらに、第1のグループに属するランプの第1の端子と第2のグループに属するランプの第1の端子とが同じ方向に配置され、第1のグループに属するランプの第2の端子と第2のグループに属するランプの第2の端子とが同じ方向に配置される。また、第1のグループに属するランプと第2のグループに属するランプとが交互に配置される。
【0010】
このようにすることによってバラストコンデンサの数を削減することができ、コスト削減が図られる。
【0011】
また、上で述べた、第1のグループに属するランプの本数より少数のバラストコンデンサが、1つのバラストコンデンサであり、第2のグループに属するランプの本数より少数のバラストコンデンサが、1つのバラストコンデンサであるようにしてもよい。このようにすれば、(ランプの数/2−1)*2個程度バラストコンデンサを削減できる。
【0012】
さらに、第1のグループに属するランプが、n(2以上の整数)本ずつのサブグループに分けられており、第1のグループのサブグループ毎に、当該サブグループに属するランプの第2の端子に、1つのバラストコンデンサが接続され、第2のグループに属するランプが、m(2以上の整数)本ずつのサブグループに分けられており、第2のグループのサブグループ毎に、当該サブグループに属するランプの第1の端子に、1つのバラストコンデンサが接続されるようにしてもよい。電流バランスを優先すれば、ランプの片側に1つではなくこのように増加させる場合もある。
【0013】
また、電源装置が、第1の位相で駆動する第1の電源装置と、第1の位相とは逆相で駆動する第2の電源装置とを含むようにしてもよい。この場合、第1のグループに属するランプの第1の端子には、バラストコンデンサを介して第1の電源装置が接続され、第1のグループに属するランプの第2の端子には、バラストコンデンサを介して第2の電源装置が接続される。さらに、第2のグループに属するランプの第2の端子には、バラストコンデンサを介して第1の電源装置が接続され、第2のグループに属するランプの第1の端子には、バラストコンデンサを介して第2の電源装置が接続される。逆相駆動する場合にも、バラストコンデンサの数を削減することができる。
【0014】
本発明の第3の態様に係るランプ駆動装置は、複数のバラストコンデンサと、複数のバラストコンデンサを介して複数のランプを駆動する電源装置とを有する。そして、複数のランプのうち第1のグループに属するランプの第1の端子には、個別にバラストコンデンサが接続され、複数のランプのうち第1のグループに属するランプの第2の端子には、第1のグループに属するランプの本数より少数のバラストコンデンサが接続される。また、複数のランプのうち第2のグループに属するランプの第2の端子には、個別にバラストコンデンサが接続され、複数のランプのうち第2のグループに属するランプの第1の端子には、第2のグループに属するランプの本数より少数のバラストコンデンサが接続される。そして、第1のグループに属するランプの第1の端子と第2のグループに属するランプの第1の端子とが同じ方向に配置され、第1のグループに属するランプの第2の端子と第2のグループに属するランプの第2の端子とが同じ方向に配置される。また、電源装置が、第1の位相で駆動する第1の電源装置と、第1の位相とは逆相で駆動する第2の電源装置とを含み、第1のグループに属するランプの第1の端子には、バラストコンデンサを介して第1の電源装置が接続され、第1のグループに属するランプの第2の端子には、バラストコンデンサを介して前記第2の電源装置が接続され、第2のグループに属するランプの第2の端子には、バラストコンデンサを介して第1の電源装置が接続され、第2のグループに属するランプの第1の端子には、バラストコンデンサを介して第2の電源装置が接続される。さらに、第1のグループに属するランプと第2のグループに属するランプとが、m(1以上の整数)個おきに配置される。このようにしても、差動駆動によってノイズキャンセルされるので、第1のグループに属するランプと第2のグループに属するランプとをm個おきに配置しても、輝度ばらつきを抑えつつ、バラストコンデンサの数を削減することができるようになる。
【0015】
本発明の第4の態様に係るランプ駆動装置は、複数のバラストコンデンサと、複数のバラストコンデンサを介して複数のランプを駆動する電源装置とを有する。そして、複数のランプのうち第1のグループに属するランプの第1の端子には、個別にバラストコンデンサが接続され、複数のランプのうち第1のグループに属するランプの第2の端子には、1つのバラストコンデンサが接続される。また、複数のランプのうち第2のグループに属するランプの第2の端子には、個別にバラストコンデンサが接続され、複数のランプのうち第2のグループに属するランプの第1の端子には、1つのバラストコンデンサが接続される。そして、第1のグループに属するランプの第1の端子と第2のグループに属するランプの第1の端子とが同じ方向に配置され、第1のグループに属するランプの第2の端子と第2のグループに属するランプの第2の端子とが同じ方向に配置される。また、第1のグループと第2のグループとが交互に配置される。このようにする場合においても、バラストコンデンサの数を削減することができる。
【0016】
以上のような構成を実現するための回路は複数存在しており、以下に具体例を示すが、本発明はこれに限定されるものではない。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ランプ駆動装置におけるバラストコンデンサの個数を削減することができる。
【0018】
また、本発明に他の側面よれば、ランプ電流のアンバランスを最小限に抑えつつ、バラストコンデンサの個数を削減することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
[実施の形態1]
本発明の第1の態様に係るランプ駆動装置の回路例を図3に示す。本実施の形態に係るランプ駆動装置は、交流電源V1及びV2と、トランスT1及びT2と、第1のバラストコンデンサC1乃至C4及びC6乃至C9と、第2のバラストコンデンサC5及びC10とを有する。なお、本願の全ての実施の形態では、ランプは、CCFLを前提とするが、他の方式のランプでも良い。
【0020】
交流電源V1は、トランスT1の一次巻線側に接続されており、トランスT1の二次巻線の一端は接地されている。トランスT1の二次巻線の他端は、第1のバラストコンデンサC1乃至C4の一端と、第2のバラストコンデンサC5とに接続されている。第1のバラストコンデンサC1の他端は、ランプL1の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC2の他端は、ランプL3の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC3の他端は、ランプL5の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC4の他端は、ランプL7の一端に接続されている。第2のバラストコンデンサC5の他端は、ランプL2、L4、L6及びL8の一端に接続されている。
【0021】
交流電源V1と逆相の電圧を出力する交流電源V2は、トランスT2の一次巻線側に接続されており、トランスT2の二次巻線の一端は接地されている。トランスT2の二次巻線の他端は、第1のバラストコンデンサC6乃至C9の一端と、第2のバラストコンデンサC10とに接続されている。第1のバラストコンデンサC6の他端は、ランプL2の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC7の他端は、ランプL4の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC8の他端は、ランプL6の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC9の他端は、ランプL8の一端に接続されている。第2のバラストコンデンサC10の他端は、ランプL1、L3、L5及びL7の一端に接続されている。
【0022】
このように、ランプL1、L3、L5及びL7の一端には個別に第1のバラストコンデンサが接続されるが、他端にはまとめて1個の第2のバラストコンデンサが接続されている。一方、ランプL2、L4、L6及びL8の一端には個別に第1のバラストコンデンサが接続されるが、他端にはまとめて1個の第2のバラストコンデンサが接続されている。そして、奇数番号のランプと偶数番号のランプとは交互に配列されている。
【0023】
なお、第1のバラストコンデンサC1乃至C4の容量総和と、第2のバラストコンデンサC10の容量は一致している。また、第1のバラストコンデンサC6乃至C9の容量総和と、第2のバラストコンデンサC5の容量は一致している。
【0024】
このようにランプの片側のバラストコンデンサを共通化することによってコストダウンが図られるが、当然ながら共通化した側のランプ電流のバランスは劣化する。但し、図3に示すように、奇数番号のランプについてはランプの右側が共通化され、偶数番号のランプについてはランプの左側が共通化され、奇数番号のランプと偶数番号のランプとが交互に配列されるため、みかけ上ランプ電流のバランスの劣化が緩和されるようになる。
【0025】
なお、本願では、交流電源とトランスのセットを、電源装置と呼ぶこともある。
【0026】
[実施の形態2]
本発明の第2の実施の形態に係るランプ駆動装置の回路図を図4に示す。本実施の形態に係るランプ駆動装置は、交流電源V3乃至V6と、トランスT3乃至T6と、第1のバラストコンデンサC11乃至C14及びC16乃至C19と、第2のバラストコンデンサC15及びC20とを含む。
【0027】
交流電源V3は、トランスT3の一次巻線側に接続されており、トランスT3の二次巻線の一端は接地されている。トランスT3の二次巻線の他端は、第1のバラストコンデンサC11乃至C14の一端とに接続されている。第1のバラストコンデンサC11の他端は、ランプL9の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC12の他端は、ランプL11の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC13の他端は、ランプL13の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC14の他端は、ランプL15の一端に接続されている。
【0028】
交流電源V3と逆相の電圧を出力する交流電源V5は、トランスT5の一次巻線側に接続されており、トランスT5の二次巻線の一端は接地されている。トランスT5の二次巻線の他端は、第2のバラストコンデンサC20に接続されている。第2のバラストコンデンサC20の他端は、ランプL9、L11、L13及びL15の一端に接続されている。
【0029】
交流電源V3と逆相の電圧を出力する交流電源V4は、トランスT4の一次巻線側に接続されており、トランスT4の二次巻線の一端は接地されている。トランスT4の二次巻線の他端は、第2のバラストコンデンサC15に接続されている。第2のバラストコンデンサC15の他端は、ランプL10、L12、L14及びL16の一端に接続されている。
【0030】
交流電源V3と同相の電圧を出力する交流電源V6は、トランスT6の一次巻線側に接続されており、トランスT6の二次巻線の一端は接地されている。トランスT6の二次巻線の他端は、第1のバラストコンデンサC16乃至C19の一端とに接続されている。第1のバラストコンデンサC16の他端は、ランプL10の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC17の他端は、ランプL12の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC18の他端は、ランプL14の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC19の他端は、ランプL16の他端に接続されている。
【0031】
このように、ランプL9、L11、L13及びL15については、逆相駆動されて、左側には個別に第1のバラストコンデンサが接続されており、右側には共通の第2のバラストコンデンサが接続される。同様に、ランプL10、L12、L14及びL16については、差動駆動されて、右側には個別に第1のバラストコンデンサが接続されており、左側には共通の第2のバラストコンデンサが接続される。
【0032】
このように、逆相駆動によって互いのノイズをキャンセルすることによって、ランプ電流のアンバランスによって生ずる輝度ばらつきを抑えることができる。さらに、個別に第1のバラストコンデンサを接続する側についても、ランプL9、L11、L13及びL15(奇数番号のランプ)と、ランプL10、L12、L14及びL16(偶数番号のランプ)とでは異なる側になっており、みかけ上のランプ電流のアンバランスが緩和される。
【0033】
なお、図4では、偶数番号のランプと奇数番号のランプとを交互に配置するような配置例を示しているが、偶数番号のランプを第1のグループとして奇数番号のランプを第2のグループとして、例えば2本おき、3本おきに、第1のグループに属するランプと、第2のグループに属するランプとを配置するようにしても良い。
【0034】
また、第1のバラストコンデンサC11乃至C14の総容量と、第2のバラストコンデンサC20の容量とは同じである。さらに、第1のバラストコンデンサC16乃至C19の総容量と、第2のバラストコンデンサC15の容量とは同じである。
【0035】
[実施の形態3]
本発明の第3の実施の形態に係るランプ駆動装置の回路例を図5に示す。第1及び第2の実施の形態では、ランプの片側には個別にバラストコンデンサを接続するが、ランプのもう一方の側には1つのバラストコンデンサを接続していた。しかし、ランプ電流のアンバランスをより抑制するためには、本実施の形態のようにすればよい。
【0036】
本実施の形態に係るランプ駆動装置は、交流電源V7及びV8と、トランスT7及びT8と、第1のバラストコンデンサC22及びC23、C25及びC26、C28及びC29並びにC31及びC32と、第2のバラストコンデンサC21、C24、C27及びC30とを有する。
【0037】
交流電源V7は、トランスT7の一次巻線側に接続されており、トランスT7の二次巻線の一端は接地されている。トランスT7の二次巻線の他端は、第2のバラストコンデンサC21、C24、C27及びC30の一端と接続されている。第2のバラストコンデンサC21の他端は、ランプL17及びL18の一端に接続されている。第2のバラストコンデンサC24の他端は、ランプL19及びL20の一端に接続されている。第2のバラストコンデンサC27の他端は、ランプL21及びL22の一端に接続されている。第2のバラストコンデンサC30の他端は、ランプL23及びL24の一端に接続されている。
【0038】
交流電源V7と逆相の電圧を出力する交流電源V8は、トランスT8の一次巻線側に接続されており、トランスT8の二次巻線の一端は接地されている。トランスT8の二次巻線の他端は、第1のバラストコンデンサC22及びC23、C25及びC26、C28及びC29並びにC31及びC32の一端と接続されている。第1のバラストコンデンサC22の他端は、ランプL17の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC23の他端は、ランプL18の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC25の他端は、ランプL19の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC26の他端は、ランプL20の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC28の他端は、ランプL21の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC29の他端は、ランプL22の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC31の他端は、ランプL23の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC32の他端は、ランプL24の他端に接続されている。
【0039】
このように、ランプの右側については個別にバラストコンデンサを接続するが、ランプの左側については、ランプ2本につき1つのバラストコンデンサを用意している。このようにすることによって、ランプ4本に1つのバラストコンデンサを用いるよりはランプ電流のアンバランスが少なくなる。但し、バラストコンデンサの削減個数は少なくなっている。
【0040】
なお、第1のバラストコンデンサC22及びC23の総容量は、第2のバラストコンデンサC21の容量と同じになる。第1のバラストコンデンサC25及びC26の総容量は、第2のバラストコンデンサC24の容量と同じになる。第1のバラストコンデンサC28及びC29の総容量は、第2のバラストコンデンサC27の容量と同じになる。第1のバラストコンデンサC31及びC32の総容量は、第2のバラストコンデンサC30の容量と同じになる。
【0041】
図5では、左側のみに第2のバラストコンデンサを配置するようにしているが、第1及び第2の実施の形態のように、左右に交互配置するようにしてもよい。
【0042】
[実施の形態4]
本発明の第4の実施の形態に係るランプ駆動装置の回路例を図6に示す。ランプは、液晶表示装置の水平方向に並列に配置されることが多く、液晶表示装置の上部のランプと、下部のランプでは周囲の温度が異なる。特に上部の温度が高くなり、上部と下部のランプの電流バランスが悪くなる傾向がある。そこで、以下のような構成を採用する。
【0043】
本実施の形態に係るランプ駆動装置は、交流電源V9及びV10と、トランスT9及びT10と、第1のバラストコンデンサC33及びC34並びにC44及びC45と、第2のバラストコンデンサC35及びC36、C39及びC40並びにC41及びC42と、第3のバラストコンデンサC37、C38及びC43とを含む。
【0044】
交流電源V9は、トランスT9の一次巻線側に接続されており、トランスT9の二次巻線の一端は接地されている。トランスT9の二次巻線の他端は、第1のバラストコンデンサC33及びC44と、第2のバラストコンデンサC35及びC36並びにC41及びC42と、第3のバラストコンデンサC38とに接続されている。
【0045】
第1のバラストコンデンサC33の他端は、ランプL25の一端に接続されている。第2のバラストコンデンサC35の他端は、ランプL26の一端に接続されている。第2のバラストコンデンサC36の他端は、ランプL27の一端に接続されている。第3のバラストコンデンサC38の他端は、ランプL28及びL29の一端に接続されている。第2のバラストコンデンサC41の他端は、ランプL30の一端に接続されている。第2のバラストコンデンサC42の他端は、ランプL31の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC44の他端は、ランプL32の一端に接続されている。
【0046】
交流電源V9と逆相の電圧を出力する交流電源V10は、トランスT10の一次巻線側に接続されており、トランスT10の二次巻線の一端は接地されている。トランスT10の二次巻線の他端は、第1のバラストコンデンサC34及びC45と、第2のバラストコンデンサC39及びC40と、第3のバラストコンデンサC37及びC43とに接続されている。
【0047】
第1のバラストコンデンサC34の他端は、ランプL25の他端に接続されている。第3のバラストコンデンサC37の他端は、ランプL26及びL27の他端に接続されている。第2のバラストコンデンサC39の他端は、ランプL28の他端に接続されている。第2のバラストコンデンサC40の他端は、ランプL29の他端に接続されている。第3のバラストコンデンサC43の他端は、ランプL30及びL31の他端に接続されている。第1のバラストコンデンサC45の他端は、ランプL32の他端に接続されている。
【0048】
本実施の形態では、最上部のランプL25と最下部のランプL32とについては、ランプ電流のアンバランスを抑制するため、両端に第1のバラストコンデンサを接続している。これに対してランプL25とランプL32の間のランプについては、2本ずつグループを構成して、当該グループにおいては一端には個別にバラストコンデンサを接続するが他端には1つのバラストコンデンサを接続するように構成し、なおかつ個別にバラストコンデンサを接続する端子の方向をグループ毎に変えることによって、ランプ電流のアンバランスによる輝度ばらつきをみかけ上減ずるようにしている。
【0049】
このようにすれば、バラストコンデンサの数を減らすことができ、さらにランプ電流のアンバランスを抑制することができる。なお、グループを構成するランプの本数は2に限定されない。より多くのランプを必要とする場合には、3や4といったランプ本数でグループを構成するようにしても良い。
【0050】
また、第1のバラストコンデンサC33とC34の容量は同じである。第2のバラストコンデンサC35及びC36の総容量と、第3のバラストコンデンサC37の容量は同じである。さらに、第2のバラストコンデンサC39及びC40の総容量と、第3のバラストコンデンサC38の容量は同じである。第2のバラストコンデンサC41及びC42の総容量と、第3のバラストコンデンサC43の容量は同じである。さらに、第1のバラストコンデンサC44とC54の容量は同じである。
【0051】
[実施の形態5]
本発明の第5の実施の形態に係るランプ駆動装置の回路例を図7に示す。本実施の形態では、第1及び第2の実施の形態におけるランプの互い違いの配置をやめて単純化した上でランプ8本構成にしたものである。
【0052】
具体的には、本実施の形態に係るランプ駆動装置は、交流電源V11及びV12と、トランスT11及びT12と、第1のバラストコンデンサC46乃至C53と、第2のバラストコンデンサC54とを有する。
【0053】
交流電源V11は、トランスT11の一次巻線側に接続されており、トランスT11の二次巻線の一端は接地されている。トランスT11の二次巻線の他端は、第1のバラストコンデンサC46乃至C53の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC46の他端は、ランプL33の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC47の他端は、ランプL34の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC48の他端は、ランプL35の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC49の他端は、ランプL36の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC50の他端は、ランプL37の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC51の他端は、ランプL38の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC52の他端は、ランプL39の一端に接続されている。第1のバラストコンデンサC53の他端は、ランプL40の一端に接続されている。
【0054】
交流電源V11と逆相の電圧を出力する交流電源V11は、トランスT11の一次巻線側に接続されており、トランスT11の二次巻線の一端は接地されている。トランスT11の二次巻線の他端は、第2のバラストコンデンサC54の一端と接続されている。第2のバラストコンデンサC54の他端は、ランプL33乃至L40の他端に接続されている。
【0055】
このように、ランプの左側については個別にバラストコンデンサを接続するが、ランプの右側については、ランプ8本につき1つのバラストコンデンサを用意している。このようにすることによって、最大限バラストコンデンサの個数を削減している。
【0056】
なお、第1のバラストコンデンサC46乃至C53の総容量は、第2のバラストコンデンサC54の容量と同じになる。
【0057】
以上本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第3及び第4の実施の形態の技術的特徴については、第1及び第2の実施の形態に適用することも可能である。
【0058】
さらに、上で述べた実施の形態では、8本のランプを用いる例のみを示しているが、より多くの本数の場合にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】バラストコンデンサを用いた従来のランプ駆動装置の例を示す図である。
【図2】バラストコンデンサを用いた従来のランプ駆動装置の例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係るランプ点灯装置を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係るランプ点灯装置を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係るランプ点灯装置を示す図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係るランプ点灯装置を示す図である。
【図7】本発明の第5の実施の形態に係るランプ点灯装置を示す図である。
【符号の説明】
【0060】
L1乃至L32 ランプ C1乃至C45 バラストコンデンサ
V1乃至V10 交流電源 T1乃至T10 トランス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバラストコンデンサと、
前記複数のバラストコンデンサを介して複数のランプを駆動する電源装置と、
を有し、
前記複数のランプの第1の端子には、個別に前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプの第2の端子には、前記複数のランプの本数より少数の前記バラストコンデンサが接続される
ランプ駆動装置。
【請求項2】
前記複数のランプの本数より少数の前記バラストコンデンサが、1つの前記バラストコンデンサである
請求項1記載のランプ駆動装置。
【請求項3】
複数のバラストコンデンサと、
前記複数のバラストコンデンサを介して複数のランプを駆動する電源装置と、
を有し、
前記複数のランプのうち第1のグループに属するランプの第1の端子には、個別に前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプのうち前記第1のグループに属するランプの第2の端子には、前記第1のグループに属するランプの本数より少数の前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプのうち第2のグループに属するランプの第2の端子には、個別に前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプのうち前記第2のグループに属するランプの第1の端子には、前記第2のグループに属するランプの本数より少数の前記バラストコンデンサが接続され、
前記第1のグループに属するランプの第1の端子と前記第2のグループに属するランプの第1の端子とが同じ方向に配置され、
前記第1のグループに属するランプの第2の端子と前記第2のグループに属するランプの第2の端子とが同じ方向に配置され、
前記第1のグループに属するランプと前記第2のグループに属するランプとが交互に配置される
ランプ駆動装置。
【請求項4】
前記第1のグループに属するランプの本数より少数の前記バラストコンデンサが、1つの前記バラストコンデンサであり、
前記第2のグループに属するランプの本数より少数の前記バラストコンデンサが、1つの前記バラストコンデンサである
請求項3記載のランプ駆動装置。
【請求項5】
前記第1のグループに属するランプが、n(2以上の整数)本ずつのサブグループに分けられており、
前記第1のグループのサブグループ毎に、当該サブグループに属するランプの第2の端子に、1つの前記バラストコンデンサが接続され、
前記第2のグループに属するランプが、m(2以上の整数)本ずつのサブグループに分けられており、
前記第2のグループのサブグループ毎に、当該サブグループに属するランプの第1の端子に、1つの前記バラストコンデンサが接続される
請求項3記載のランプ駆動装置。
【請求項6】
前記電源装置が、第1の位相で駆動する第1の電源装置と、前記第1の位相とは逆相で駆動する第2の電源装置とを含み、
前記第1のグループに属するランプの第1の端子には、前記バラストコンデンサを介して前記第1の電源装置が接続され、
前記第1のグループに属するランプの第2の端子には、前記バラストコンデンサを介して前記第2の電源装置が接続され、
前記第2のグループに属するランプの第2の端子には、前記バラストコンデンサを介して前記第1の電源装置が接続され、
前記第2のグループに属するランプの第1の端子には、前記バラストコンデンサを介して前記第2の電源装置が接続される
請求項3記載のランプ駆動装置。
【請求項7】
複数のバラストコンデンサと、
前記複数のバラストコンデンサを介して複数のランプを駆動する電源装置と、
を有し、
前記複数のランプのうち第1のグループに属するランプの第1の端子には、個別に前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプのうち前記第1のグループに属するランプの第2の端子には、前記第1のグループに属するランプの本数より少数の前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプのうち第2のグループに属するランプの第2の端子には、個別に前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプのうち前記第2のグループに属するランプの第1の端子には、前記第2のグループに属するランプの本数より少数の前記バラストコンデンサが接続され、
前記第1のグループに属するランプの第1の端子と前記第2のグループに属するランプの第1の端子とが同じ方向に配置され、
前記第1のグループに属するランプの第2の端子と前記第第2のグループに属するランプの第2の端子とが同じ方向に配置され、
前記電源装置が、第1の位相で駆動する第1の電源装置と、前記第1の位相とは逆相で駆動する第2の電源装置とを含み、
前記第1のグループに属するランプの第1の端子には、前記バラストコンデンサを介して前記第1の電源装置が接続され、
前記第1のグループに属するランプの第2の端子には、前記バラストコンデンサを介して前記第2の電源装置が接続され、
前記第2のグループに属するランプの第2の端子には、前記バラストコンデンサを介して前記第1の電源装置が接続され、
前記第2のグループに属するランプの第1の端子には、前記バラストコンデンサを介して前記第2の電源装置が接続され、
前記第1のグループに属するランプと前記第2のグループに属するランプとが、m(1以上の整数)個おきに配置される
ランプ駆動装置。
【請求項8】
複数のバラストコンデンサと、
前記複数のバラストコンデンサを介して複数のランプを駆動する電源装置と、
を有し、
前記複数のランプのうち第1のグループに属するランプの第1の端子には、個別に前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプのうち前記第1のグループに属するランプの第2の端子には、1つの前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプのうち第2のグループに属するランプの第2の端子には、個別に前記バラストコンデンサが接続され、
前記複数のランプのうち前記第2のグループに属するランプの第1の端子には、1つの前記バラストコンデンサが接続され、
前記第1のグループに属するランプの第1の端子と前記第2のグループに属するランプの第1の端子とが同じ方向に配置され、
前記第1のグループに属するランプの第2の端子と前記第第2のグループに属するランプの第2の端子とが同じ方向に配置され、
前記第1のグループと前記第2のグループとが交互に配置される
ランプ駆動装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate