説明

リハビリ用水中歩行装置

【課題】無端ベルト上に載ったリハビリ希望者を積極的に水中歩行させるために無端ベルトを回転駆動する駆動手段の水濡れを防止したリハビリ用水中歩行装置の提供。
【解決手段】
リハビリ用水中歩行装置Aは、内部に湯を貯留した函体Hと、底盤11に対向配置される前方・後方ローラ23、24と、ローラ23、24間に掛け渡される無端ベルト25と、液面より上に配されるプーリ42と、前方ローラ23に直結したプーリp−プーリ42間に掛け渡される駆動用ベルト43と、駆動軸をプーリ42に連結した電気モータ41とを備え、リハビリ希望者Mに無端ベルト25上に載ってもらい、電気モータ41を作動させて無端ベルト25を回転駆動することにより水中歩行させる。このリハビリ用水中歩行装置Aは、電気モータ41の水濡れを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、足腰の身体機能が衰えたリハビリ希望者のリハビリを行うためのリハビリ用水中歩行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、水の浮力を利用したリハビリ装置が知られている(特許文献1〜6参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−148838号公報
【特許文献2】特開2004−113682号公報
【特許文献3】特開平11−114087号公報
【特許文献4】特開2002−177351号公報
【特許文献5】特開2002−17889号公報
【特許文献6】実用新案登録願第3153417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
(特許文献1の課題)
体力のない老人がトレーニングバス内に出入りし難い。
足踏み運動や自転車漕ぎ運動等のトレーニング中に、使用していないステップが邪魔になり、トレーニングを阻害する。
(特許文献2の課題)
無動力であるので、無端ベルト上を歩き難い。
(特許文献3の課題)
タンク内の駆動モータが大きなスペースを占有するとともに、漏電の危険がある。
【0005】
(特許文献4の課題)
階段状(無駆動)の無端経路を採用しているので、装置が大がかりであるととともに、昇降運動の際に動作抵抗が大きい。
【0006】
(特許文献5の課題)
人の歩行力で無限軌道帯(無駆動)を駆動する構造であるので、駆動の際の動作抵抗が大きい。
【0007】
(特許文献6の課題)
小動物用の場合には、水中トレッドミルがコンパクトで且つ軽く製造できるので、水槽や洗い場に設置が可能であるが、人間用の場合には大型で且つ大重量になるため、浴槽等への設置が困難である。
【0008】
本発明の第1の目的は、無端ベルト上に載ったリハビリ希望者を積極的に水中歩行させるために無端ベルトを回転駆動する駆動手段の水濡れを防止したリハビリ用水中歩行装置の提供にある。
本発明の第2の目的は、無端ベルトを回転駆動する駆動手段の水濡れを防止し、且つ、リハビリ希望者の水中歩行の難易度を調整可能なリハビリ用水中歩行装置の提供にある。 本発明の第3の目的は、無端ベルト上のリハビリ希望者の水中歩行を駆動手段の水濡れを防止し、且つ、リハビリ希望者の函体内への出入りが容易なリハビリ用水中歩行装置の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(請求項1について)
リハビリ用水中歩行装置は、上部が開口し、内部に水または湯を貯留可能な直方体形状の函体と、所定の距離を隔てて、函体底部に対向配置される前方・後方ローラと、前方・後方ローラ間に掛け渡される無端ベルトと、前方ローラ上方で、函体内の液面より上に配される駆動用プーリと、前方ローラに直結したプーリと駆動用プーリ間に掛け渡される駆動用ベルトと、駆動軸を駆動用プーリに連結し、液面より上方に位置する駆動手段とを備える。
【0010】
足腰の身体機能が衰えたリハビリ希望者は、函体内に入って無端ベルト上に載る。
函体内部に水または湯を貯留した状態にする。
駆動手段を作動させて駆動軸を回転し、駆動用プーリを回転する。
これにより、駆動用ベルトが回転して、プーリおよび前方ローラを駆動し、前方・後方ローラ間に掛け渡された無端ベルトが回転する。
無端ベルトが回転するため、無端ベルト上に載ったリハビリ希望者は、同じ位置を保つ様に促されるため、積極的に水中歩行する。
【0011】
液面より上方に駆動手段を位置させているので、駆動手段の水濡れを防止することができる。また、函体内の、水または湯を貯留した部分に駆動手段を設置しないので、函体内の貯留スペースが駆動手段によって占有されない。
【0012】
(請求項2について)
液面より上方に駆動手段(電気モータ)を位置させているので、水濡れが厳禁の電気モータの場合、特に好適である。
【0013】
(請求項3について)
駆動手段は、水流で作動する水流モータである。液面より上方に駆動手段(水流モータ)を位置させているので、函体内の貯留スペースが水流モータによって占有されない。
なお、函体内の水や湯を循環濾過させる場合、その水流を水流モータに流用することができる。
【0014】
(請求項4について)
前方・後方ローラは、無端ベルトの上面が前方上傾斜する様に位置決めされている。
このため、無端ベルト上に載ったリハビリ希望者は、坂を登る感じで水中歩行することができる。
【0015】
(請求項5について)
函体の前側内壁からリハビリ希望者の腹側へ、水または湯を気泡とともにジェット状に噴出させる場合には、マッサージ効果に加え、ジェット水流に向かってリハビリ希望者が水中歩行することになるので、運動量を上げることができる。
また、函体の後側内壁からリハビリ希望者の背中側へ、水または湯を気泡とともにジェット状に噴出させる場合には、マッサージ効果に加え、ジェット水流にリハビリ希望者が押されて水中歩行することになるので水中歩行が楽になる。
よって、リハビリ用水中歩行装置は、リハビリ希望者の水中歩行の難易度を容易に調整することができる。
【0016】
(請求項6について)
函体の何れかの壁面、または函体の何れかの壁面の一部に、落とし込み式の出入口を設けている。
使い方は、出入口に板等を落とし込む前に函体内にリハビリ希望者を入れ、出入口に板等を落とし込んで塞いで函体内に水や湯を入れる。
また、函体内の水や湯を排水した後、出入口の板等を引き抜いて、リハビリ希望者を出入口から出す。
リハビリ用水中歩行装置は、函体の壁面を登ったり下りたりして、函体内へ出入りする必要がないので、函体内への出入りが容易である。
【0017】
(請求項7について)
函体底面の四隅に、キャスターを配設している。このため、リハビリ用水中歩行装置の移動や運搬が楽である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施例1に係るリハビリ用水中歩行装置の説明図である。
【図2】そのリハビリ用水中歩行装置をリハビリ希望者が使用している状態を示す説明図である。
【図3】実施例2に係るリハビリ用水中歩行装置の説明図である。
【図4】リハビリ希望者が着用する防水スーツの説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1〜4に基づいて、発明を実施するための形態を説明する。
【実施例1】
【0020】
本発明の実施例1を図1および図2に基づいて説明する。
リハビリ用水中歩行装置A(請求項1、2、4、5、7に対応)は、直方体形状の函体Hの底盤11にトレッドミルTを固定している。
函体H(木材製)は、上部が開口し、内部に水または湯が貯留可能である。
この函体Hは、底盤11、前壁12、後壁13、右壁14、および左壁15を備える。
【0021】
底盤11は、横長の木材を複数枚横に並べて長方形状にし、当接面を接着剤により接着して製造したものである。なお、底盤11には、排水用の穴aが穿設され、ゴム栓gで塞がれている。
前壁12、後壁13は、左右端をL字状に整形した横長の木材を複数個、上下方向に積層して縦長の長方形状にし、当接面を接着剤で接着して製造したものである。
右壁14、左壁15は、左右端をL字状に整形した横長の木材を複数個、上下方向に積層して横長の長方形状にし、当接面を接着剤で接着して製造したものである。
前壁12、後壁13と、右壁14、左壁15とは、L字状の矩形相欠き継ぎにより接合され、接着剤とネジとにより函状に組み付けられている。
【0022】
前壁12の内面および後壁13の内面には、リハビリ希望者Mの腹側および背中側へ、湯を気泡とともにジェット状に噴出させるための噴出口f1、f2が設置されている。
後壁13外側の下部、中部、上部には、昇降用の梯子h1、h2、h3がネジ止めされている。また、後壁13内側の中部、下部には、昇降用の梯子h4、h5が取り付けられている。
更に、右壁14、左壁15の上端面には、コ字状板16、16がネジ止めされ、コ字状板16の上端面には手摺金具17がネジ止めされている。
なお、函体Hの底盤11の四隅には、キャスター10が配設されている。
【0023】
トレッドミルTは、底盤11の前後方向に配設される基台部2と、基台部2の前側から上方へ延設するハンドル3と、電気モータ41を備えた駆動部4と、運転操作と各種表示を行うための操作部5と、制御器6とを備える。
【0024】
基台部2は、底盤11の前後方向に配設され、対向して配されるフレーム管21、21と、フレーム管21、21間を連結するベルト支持板22とを有し、ベルト支持板22が前方上傾斜(数度)している。
フレーム管21の前部には前方ローラ23の回転軸が軸着され、フレーム管21の後部には後方ローラ24の回転軸が軸着されている。
前方ローラ23−後方ローラ24間には、ベルト支持板22を巻回する様に無端ベルト25が掛け渡されている。
【0025】
ハンドル3は、フレーム管21の前部から垂直に立設する立設パイプ部31、31と、立設パイプ部31、31の上端から略S字状に湾曲する湾曲パイプ部32、32と、湾曲パイプ部32の末端どうしが接続する水平パイプ部33とからなる。
駆動部4は、前方ローラ23上方で、液面より上方に据付板40に配設される電気モータ41と、電気モータ41のモータ駆動軸に連結されるプーリ42と、前方ローラ23のプーリp−プーリ42間に掛け渡される駆動用ベルト43とからなる。
【0026】
操作部5は、ハンドル3の水平パイプ部33に配設され、4個のボタンおよび液晶表示パネル50を有する。
第1のボタンは、表示モード切換スイッチであり、1回押圧する毎に、表示スキャン、歩行速度、歩行時間、走行距離、および消費カロリーが切り替わる。
第2のボタンは、開始/終了スイッチであり、1回押圧する毎に、作動、停止が切り替わる。
第3のボタンは、ダウンスイッチであり、1回押圧する毎に、電気モータ41への通電量が減っていき、無端ベルト25の回転速度が低減していく(最小0.8)。
第4のボタンは、アップスイッチであり、1回押圧する毎に、電気モータ41への通電量が増えていき、無端ベルト25の回転速度が増大していく(最大5.0)。
なお、紐の先に付けたマグネット円盤が吸着台から脱落すると電気モータ41への通電を遮断する構造になっている。
【0027】
マイクロコンピュータを備えた制御器6は、操作部5の操作指示に基づいて、電気モータ41へ通電量を制御するとともに、電気モータ41への通電量に基づいて、歩行速度、歩行時間、走行距離、および消費カロリーを算出する。
【0028】
つぎに、リハビリ用水中歩行装置Aの使い方を説明する。
底盤11の排水用の穴aがゴム栓gで塞がれていることを確認し、函体H内へホース等で湯(30℃〜42℃)の注入を開始し、リハビリ希望者Mが函体H内へ入った際に、所定の湯面となる湯量で注入を停止する。
【0029】
裸または海水パンツを着用したリハビリ希望者Mを梯子h1、h2、h3に登らせ、梯子h4、h5を降りてもらって、函体H内の無端ベルト25上に載ってもらう。
リハビリ希望者Mは、腕リングに接続した紐の先に付けたマグネット円盤を吸着台にセットし、手摺金具17や湾曲パイプ部32を手で握って待機する。
【0030】
リハビリ希望者Mまたはリハビリ介護人が操作部5のボタンを操作して、リハビリ希望者Mに適した歩行運動になる様に、歩行速度や歩行時間を設定する。
電気モータ41が作動して駆動軸が回転し、プーリ42が回転する。
駆動用ベルト43が回転して、プーリpおよび前方ローラ23を駆動し、前方ローラ23−後方ローラ24間に掛け渡された無端ベルト25が回転する。
なお、必要に応じ、噴出口f1または噴出口f2の一方から、リハビリ希望者Mの腹側や背中側へ湯を気泡とともにジェット状に噴出させる。
【0031】
リハビリ希望者Mは、無端ベルト25上を、所定の歩行時間の間、歩行し、リハビリを行う。
設定した歩行時間が終了すると、リハビリ希望者Mは、梯子h5、h4を登り、梯子h1、h2、h3を降りて函体H外へ出る。
【0032】
実施例1のリハビリ用水中歩行装置Aは、以下の利点を奏する。
無端ベルト25が回転するため、無端ベルト25上に載ったリハビリ希望者Mは、同じ位置を保つ様に促されるため、水中歩行を積極的に行わせることができる。
【0033】
液面より上方に電気モータ41を位置させているので、プーリ42、駆動用ベルト43、プーリp、および前方ローラ23を介して無端ベルト25を回転させるための電気モータ41の水濡れを防止することができる。また、湯がある位置の函体H内に電気モータ41を設置しないので、函体1内のスペースが電気モータ41によって占有されない。
【0034】
前方ローラ23、後方ローラ24は、無端ベルト25の上面が前方上傾斜する様に位置決めされている。
このため、無端ベルト25上に載ったリハビリ希望者Mは、坂を登る感じで水中歩行することができる。
【0035】
函体Hの前壁12の内面の噴出口f1から、水または湯を気泡とともにジェット状に噴出させる場合には、マッサージ効果に加え、ジェット水流fに向かってリハビリ希望者Mが水中歩行することになるので、運動量を上げることができる。
また、函体Hの後壁13の内壁の噴出口f2からリハビリ希望者Mの背中側へ、水または湯を気泡とともにジェット状に噴出させる場合には、マッサージ効果に加え、ジェット水流fにリハビリ希望者Mが押されて水中歩行することになるので水中歩行が楽になる。
よって、リハビリ用水中歩行装置Aは、リハビリ希望者Mの水中歩行の難易度を容易に調整することができる。
【実施例2】
【0036】
つぎに、本発明の実施例2(請求項1、2、4、6、7に対応)を、図3および図4に基づいて説明する。
リハビリ用水中歩行装置Bは、直方体形状の函体Jの底盤71にトレッドミルを固定してなる。下記の点が実施例1のリハビリ用水中歩行装置Aと若干異なる。
【0037】
函体J(プラスチック製)は、上部が開口し、内部に水または湯が貯留可能である。
この函体Jは、底盤71、前壁72、後壁73、右壁74、および左壁75を備える。 底盤71は、長方形状であり、排水用の穴が穿設され、ゴム栓で塞がれている。
前壁72、後壁73は、縦長の長方形状である。
右壁74、左壁75は、横長の長方形状である。
函体Jの底盤71の四隅には、キャスター10が配設されている。
【0038】
これら、前壁72、右壁74、左壁75は、射出成形等により函状になっている。
また、函体Jの後壁73には、対向する凹溝間に板70を落とし込む、落とし込み式の出入口76が形成されている。
なお、本実施例のリハビリ用水中歩行装置Bは、前壁72および後壁73の内壁に噴出口f1、f2を設けていない。
【0039】
つぎに、リハビリ用水中歩行装置Bの使い方を説明する。
函体J内が空であることを確認し、後壁73の板70を引き上げて抜く。
リハビリ希望者Nは、防水スーツsを着用して出入口76から函体J内へ入り、トレッドミルの無端ベルト上に載る。
凹溝間に板70を落とし込み、底盤71の排水用の穴をゴム栓で塞ぐ。
リハビリ希望者Hは、注入完了まで湾曲パイプ部を手で握り、函体J内へホース等で湯(30℃〜42℃)を注入し、所定の湯面に達すると注入を停止する。
【0040】
リハビリ希望者Nは、腕リングに接続した紐の先に付けたマグネット円盤を吸着台にセットし、手摺金具17や湾曲パイプ部を手で握って待機する。
【0041】
リハビリ希望者Nまたはリハビリ介護人が操作部のボタンを操作して、リハビリ希望者Nに適した歩行運動になる様に、歩行速度や歩行時間を設定する。
電気モータが作動して無端ベルトが回転する。
【0042】
リハビリ希望者Nは、無端ベルト上を、所定の歩行時間の間、歩行し、リハビリを行う。
設定した歩行時間が終了すると、排水用の穴からゴム栓を抜き、函体J内の湯を全て排水する。
【0043】
函体Jの凹溝間に落とし込んだ板70を引き上げて抜く。
リハビリ希望者Hは、防水スーツsを着用した状態か函体J内で着替え、函体Jの出入口76から函体J外へ出る。
【0044】
実施例2のリハビリ用水中歩行装置Bは、以下の利点を奏する。
無端ベルトが回転するため、無端ベルト上に載ったリハビリ希望者Nは、同じ位置を保つ様に促されるため、水中歩行を積極的に行わせることができる。
【0045】
液面より上方に電気モータを位置させているので、電気モータの水濡れを防止することができる。また、湯がある位置の函体J内に電気モータを設置しないので、函体Jのスペースが電気モータによって占有されない。
【0046】
前方ローラ、後方ローラは、無端ベルトの上面が前方上傾斜する様に位置決めされている。
このため、無端ベルト上に載ったリハビリ希望者Nは、坂を登る感じで水中歩行することができる。
【0047】
実施例2のリハビリ用水中歩行装置Bは、函体Jの後端が、右壁74および左壁75の後部に形成した対向する凹溝間に後壁73を落とし込む、落とし込み式の出入口76になっている。
このため、対向する凹溝間に落とし込んだ後壁73を引き上げて抜くだけで、リハビリ希望者Nが函体Jへ出入りすることができ、梯子を昇降する必要がない。
なお、防水スーツsを着用した状態で梯子を昇降して函体Jへ出入りする必要がないので、梯子で滑ったり、梯子から落下する等の不具合もない。
【0048】
本発明は、上記実施例以外に、つぎの実施態様を含む。
a.駆動手段は、電気モータ以外に、水流で作動する水流モータであっても良い(請求項3に対応)。その場合、液面より上方に水流モータを位置させているので、函体内が狭くならない。また、函体内の水や湯を循環濾過させる場合、その水流を水流モータに流用しても良い。
【0049】
b.実施例2のリハビリ用水中歩行装置Bにおいて、落とし込み式の出入口76を後壁73以外の壁(前壁72、右壁74、左壁75)の一部または全体に設けても良い(請求項6に対応)。
【産業上の利用可能性】
【0050】
無端ベルト上に載ったリハビリ希望者は、同じ位置を保つ様に促されるため、積極的に水中歩行を行いリハビリが促進される。
【符号の説明】
【0051】
10、70 キャスター
23 前方ローラ
24 後方ローラ
25 無端ベルト
41 電気モータ(駆動手段)
42 プーリ
43 駆動用ベルト
76 出入口
A、B リハビリ用水中歩行装置
H、J 函体
M リハビリ希望者
p プーリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開口し、内部に水または湯を貯留可能な直方体形状の函体と、
所定の距離を隔てて、函体底部に対向配置される前方・後方ローラと、
前方・後方ローラ間に掛け渡される無端ベルトと、
前方ローラ上方で、函体内の液面より上に配される駆動用プーリと、
前方ローラに直結したプーリと前記駆動用プーリ間に掛け渡される駆動用ベルトと、
駆動軸を前記駆動用プーリに連結し、液面より上方に位置する駆動手段とを備え、
足腰の身体機能が衰えたリハビリ希望者に前記函体内へ入って前記無端ベルト上に載ってもらい、
函体内部に水または湯を貯留した状態で、前記駆動手段を作動させて、前記駆動用ベルトおよび前記無端ベルトを回転駆動することにより、前記リハビリ希望者を水中歩行させることを特徴とするリハビリ用水中歩行装置。
【請求項2】
前記駆動手段は、電気モータであることを特徴とする請求項1に記載のリハビリ用水中歩行装置。
【請求項3】
前記駆動手段は、水流で作動する水流モータであることを特徴とする請求項1に記載のリハビリ用水中歩行装置。
【請求項4】
前記前方・後方ローラは、前記無端ベルトの上面が前方上傾斜する様に位置決めされていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のリハビリ用水中歩行装置。
【請求項5】
前記函体の前側内壁から前記リハビリ希望者の腹側、または前記函体の後側内壁から前記リハビリ希望者の背中側へ、水または湯を気泡とともにジェット状に噴出させることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のリハビリ用水中歩行装置。
【請求項6】
前記函体の何れかの壁面、または前記函体の何れかの壁面の一部に、落とし込み式の出入口を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のリハビリ用水中歩行装置。
【請求項7】
函体底面の四隅に、キャスターを配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のリハビリ用水中歩行装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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