説明

リフレクタ収容トレイ及びリフレクタの製造方法

【課題】熱可塑性樹脂シートを基材として用いたリフレクタの形状安定性を向上させることができるリフレクタ収容トレイを提供する。
【解決手段】本発明のリフレクタ収容トレイ10は、線状光源を覆うための、熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートからなるリフレクタ70を収容する収容トレイであって、熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シート11を所定形状に維持した状態でリフレクタ70を収容可能に構成された収容部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に使用されるエッジライト型バックライト装置のリフレクタを収容する収容トレイに関し、特に、熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートからなり、一側面が開口して線状光源を覆うように成形されたリフレクタを収容する収容トレイに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータなどの表示装置として、省電力で薄型、軽量であることから、液晶表示装置が多く用いられている。
【0003】
液晶表示装置に用いられるバックライト装置としては、液晶表示装置の表示部背面に複数の光源を配置した直下型バックライト装置と、表示部側方に光源を配置したサイドエッジ型バックライト装置とが知られている。サイドエッジ型バックライト装置は、薄型が要求されるノート型パソコン等の液晶表示装置に用いられている。
【0004】
従来のサイドエッジ型のバックライト装置を備えた液晶表示装置の一例を図16に示す。図16は、従来の液晶表示装置を示す分解斜視図である。
液晶表示装置100は、液晶パネル101と液晶パネル101を照射するためのバックライト装置102とを有している。バックライト装置102は、表面に凹凸が形成された透明なアクリル樹脂等からなる導光板104と、導光板の両側面に沿って配設された2つの線状光源105と、線状光源105から出射された光を導光板104の側面に向けて反射させるリフレクタ106と、導光板104から出射された光を拡散させて輝度ムラを少なくするための拡散シート107aと、拡散シート107aにより拡散された光を集光するレンズシート108と、レンズシート108により集光された光を再び拡散させる拡散シート107bと、導光板104から出射した光を前面に反射させる反射板109と、を有している。導光板104、拡散シート107a,107b、レンズシート108、光源105、リフレクタ106および反射板109は、樹脂製フレーム110に組み込まれ、バックライト装置102として、液晶パネル101の背面に配置されている。
【0005】
上記構成の液晶表示装置100においては、線状光源105から導光板104内に導かれた光は、導光板104で拡散、散乱されて、導光板全面から均一に出射される。導光板104からの面状の出射光は、さらに、拡散シート107a、レンズシート108、及び拡散シート107bを透過することによって拡散され、液晶パネルを照明する。
【0006】
上記リフレクタ106は、線状光源と略同長のステンレスやアルミニウム等の金属板から構成され、図示のように、一面を開口する断面略コ字状に成形されており、組立て時には、線状光源105を内部に収納し、開口面を導光板104側面に対向配置される。そして、従来のリフレクタの内面には、線状光源からの光を反射して効率よく導光板に入射させるために、銀蒸着シートが貼着され(特許文献1参照)、あるいは金属酸化物、金属窒化物又は金属炭化物等からなる白色塗料が塗布されている(特許文献2参照)。
【特許文献1】特開2006−32273号公報(段落0034)
【特許文献2】特開2007−66611号公報(段落0028)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の金属板を用いたリフレクタは、反射率が十分ではなく、液晶表示装置の高輝度化に限界があるという問題があった。又、金属との複合品でコストがかかっていた。
【0008】
上記問題を解決するためには、金属板に代えて、光の反射率の高い内部に微細な気泡または気孔を有する熱可塑性樹脂シート、熱可塑性樹脂シートに反射フィルムを貼合した積層シート、又は、熱可塑性樹脂シートに金属粒子を蒸着したシート等を用い、これを断面略コ字状に成形することが考えられる。
【0009】
しかしながら、金属板を用いずに、熱可塑性樹脂シートを基材として用いる場合には、成形後にスプリングバック現象が生じ、形状安定性が悪いという問題がある。従来、金属板を用いたリフレクタを保管、運送する際には、リフレクタよりも幅の広い溝が形成されたリフレクタ収容トレイに収容していたが、このようなリフレクタよりも幅の広い溝に熱可塑性樹脂シートを基材として用いたリフレクタを収容すると、熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力によって変形してしまうという問題がある。特に、リフレクタの運送時等には、70℃以上の高温環境下におかれる場合があるため、スプリングバック現象が生じ易く、組立てが困難またはできなくなる。
このように、光反射率の向上を目的として熱可塑性樹脂シートを基材として用いたリフレクタの採用を検討した場合、従来の金属板を用いたリフレクタでは生じなかった問題が発生する。このため、これら問題の解消が望まれている。
【0010】
そこで、本発明の目的は、熱可塑性樹脂シートを基材として用いたリフレクタの形状安定性を向上させることができるリフレクタ収容トレイを提供することにある。また、本発明の他の目的は、形状安定性に優れるリフレクタの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するために、本発明の第1の態様は、線状光源を覆うための、熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートからなるリフレクタを収容する収容トレイであって、
前記熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して該熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持した状態で前記リフレクタを収容可能に構成された収容部を有することを特徴とするリフレクタ収容トレイである。
【0012】
本発明の第2の態様は、前記第1の態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、前記収容部が、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とを有し、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の間隔は、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さと略同一であることを特徴とする。
【0013】
本発明の第3の態様は、前記第1の態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、前記収容部が、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とを有し、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の前記底部側の間隔は、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の前記上方開口部側の間隔は、前記リフレクタの長手方向を直交する方向の外寸の長さよりも小さく、
前記リフレクタを、前記リフレクタの開口側を上方に向けた状態で前記収容部に収容することを特徴とする。
【0014】
本発明の第4の態様は、前記第1の態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、前記収容部が、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とを有し、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の前記底部側の間隔は、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さよりも小さく、
前記一対の側壁部間の前記上方開口部側の間隔は、前記リフレクタの長手方向を直交する方向の外寸と略同一であり、前記リフレクタを、前記リフレクタの開口側を下方に向けた状態で前記収容部に収容することを特徴とする。
【0015】
本発明の第5の態様は、前記第1の態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、前記収容部が、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とを有し、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の間隔は、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さよりも小さく、
前記リフレクタを、前記リフレクタの開口側を下方に向けた状態で前記収容部に収容することを特徴とする。
【0016】
本発明の第6の態様は、前記第1から題5のいずれかの態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、前記収容部は、溝形状であることを特徴とする。
【0017】
本発明の第7の態様は、前記第1から第6のいずれかの態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、前記側壁部は、リフレクタの長手方向に連続的又は断続的に設けられていることを特徴とする。
【0018】
本発明の第8の態様は、前記第1から第7のいずれかの態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、前記リフレクタ収容トレイ同士を積み重ねる際に互いに係止するための係止手段をさらに有することを特徴とする。
【0019】
本発明の第9の態様は、前記第1から第8のいずれかの態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、前記収容部は、70℃以上の環境下で形状変化しない材料からなることを特徴とする。
【0020】
本発明の第10の態様は、線状光源を覆うための、熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートからなるリフレクタを収容する収容トレイの積層構造であって、
各収容トレイは、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とを有する溝形状の収容部を備え、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部の高さは、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さと略同一であり、
前記リフレクタを、前記リフレクタの開口側を前記一対の側壁部のいずれか一方に向けた状態で前記収容部に収容した状態で、前記収容トレイを複数積み重ねることにより、上段の収容トレイの底部によって下段の収容部の上方開口部を覆うように構成されていることを特徴とするリフレクタ収容トレイの積層構造。
【0021】
本発明の第11の態様は、前記第10の態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、最上段の収容トレイの収容部を覆う板材をさらに有することを特徴とする。
【0022】
本発明の第12の態様は、前記第10又は11の態様に係るリフレクタ収容トレイにおいて、前記収容トレイ同士を互いに係止するため、及び/又は、上記板材を保持するための係止手段をさらに有することを特徴とする。
【0023】
また、本発明の第13の様態は、前記第1から第9のいずれかの態様に係るリフレクタ収容トレイに、線状光源を覆うための、熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートからなるリフレクタを収容させた状態で、前記リフレクタ収容トレイを、熱間を通過させる工程を含むことを特徴とするリフレクタの製造方法である。
【発明の効果】
【0024】
本発明のリフレクタ収容トレイによれば、収容部が熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持するので、熱可塑性樹脂シートを基材として用いたリフレクタの形状安定性を向上させることができる。
【0025】
また、本発明のリフレクタの製造方法によれば、本発明のリフレクタ収容トレイにリフレクタを収容した状態で熱間処理を行うことで、リフレクタの成形性を向上させることができ、形状安定性に優れたリフレクタを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイ10を示す斜視図であり、図2は、リフレクタ70を収容した状態のリフレクタ収容トレイ10を示す断面図である。また、図3は、リフレクタ収容トレイ10に収容されるリフレクタ70を示す斜視図である。
【0028】
まず、リフレクタ収容トレイ10に収容されるリフレクタ70について説明する。
リフレクタ70は、熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートからなり、図4に示すように、一側面が開口して線状光源を覆うように成形され、角部が面取りされた断面略J字状を有している。本発明のリフレクタ収容トレイに収容されるリフレクタとしては、図4に示すリフレクタ70に限定されず、例えば、図5(a)に示すような、角部が面取りされた断面略U字状に成形されたものや、図5(b)に示すような、単純な断面略コ字状に成形されたものなど、一側面が開口して線状光源を覆うように成形されたものであればどのような形状であってもよい。また、線状光源とは、冷陰極管(Cold−Cathode Fluorescent Lamp、CCFL)の他、発光ダイオード(Light Emitting Diode、LED)を線状に配列させた光源等も含む。
【0029】
リフレクタ70を構成する熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートとは、熱可塑性樹脂シートを主な構成材料とするシートをいい、例えば、熱可塑性樹脂シート単体で構成されたもの、熱可塑性樹脂シートに反射フィルムを貼合した積層シート、及び、熱可塑性樹脂シートに金属粒子を蒸着したシート等を含む。熱可塑性樹脂シートとしては、平均気泡径が50nm以上で50μm以下の微細な気泡または気孔を内部に有する熱可塑性樹脂シートを挙げることができる。このようなシートとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートの押出シートに炭酸ガスを高圧下で含浸させた後、加熱し発泡させたシートで、内部の気泡径が50μm以下である発泡プラスチック製光反射シートがある(例えば古河電気工業製のMCPET(登録商標)等)。また、熱可塑性樹脂シートの他の例として、フィラーを含有する熱可塑性樹脂シートであって、フィラーを核として多数のボイドが成形されているシートを挙げることができる。
【0030】
熱可塑性樹脂シートを基材として用いたリフレクタは、例えば、平板状の熱可塑性樹脂シートを、凹状金型と凸状金型とを用いた加熱プレス加工により折り曲げて成形することができるが、保管時や運搬時に高温環境下におかれると、熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力によって側面が外側に開いてしまい、組立てが困難またはできなくなるという問題がある。
【0031】
図1及び図2に示すリフレクタ収容トレイ10は、このような問題を解決するものであり、熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持した状態でリフレクタ70を収容可能に構成された複数の収容部11を有している。各収容部11は、上方開口部12と、底部13と、リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部14a,14bとから形成された溝形状をなしている。
【0032】
側壁部14a,14bの長手方向の長さL1は、リフレクタ70の長手方向の長さLと略同一であり、側壁部14a,14b間の間隔D1は、リフレクタ70の長手方向と直交する方向の外寸の長さ、すなわち外寸の幅Wと略同一である。換言すると、収容部11の溝形状の収容空間は、リフレクタ70の外形寸法と略同一の寸法を有している。したがって、リフレクタ70を収容部11内に収容すると、リフレクタ70の両側面71,72が、それぞれ側壁部14a,14bと密着するので、高温環境下に置かれた場合でも、熱可塑性樹脂シートのスプリングバック力による変形が防止される。このように、収容部11が熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シートの形状を維持することができるので、リフレクタの形状安定性を向上させることができる。
【0033】
なお、図1及び図2では、側壁部14a,14bを、リフレクタ70の長手方向に連続的に設け、且つ、所定の厚さを有するブロック形状とした場合を例示したが、これに限定されず、スプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持可能であれば、断続的に設けても良いし、厚さの薄い仕切り板で構成してもよい。
【0034】
また、図2では、リフレクタ70を、リフレクタ70の開口側を上方に向けた状態で収容部11内に収容した場合を例示したが、本実施形態のリフレクタ収容トレイ10においては、リフレクタ70の開口側を下方に向けた状態で収容した場合にも、同様の効果を得ることができる。
【0035】
また、本実施形態の変形例として、図3に示すようなリフレクタ収容トレイ10’を採用してもよい。リフレクタ10’においては、側壁部14a,14b間の間隔D1’は、リフレクタ70の外寸の幅W(図4参照)とリフレクタ70の厚さを足したものと略同一であり、リフレクタ開口側を上方に向けた状態で収容部に収容したリフクレタ70とリフクレタの開口側を下方に向けた状態で収容部に収容したリフレクタ70とを組み合わせて、1つの収容部に合わせて2つのリフレクタを収容することができる。
【0036】
このように、1つの収容部に2つのリフレクタを組み合わせて収容することで、収容効率を上げることができる。
【0037】
収容部11の構成材料としては、リフレクタ70の熱可塑性樹脂シートのスプリングバック力に抗する強度を有し、70℃以上の環境下であっても収容部自体が形状変化しないような材料であればよい。例えば、塩化ビニル等の合成樹脂材料や、鉄、アルミニウム合金等の金属材料などを好適に用いることができる。
【0038】
図1の構成では、各収容部11の両端部が、リフレクタ収容トレイ10の側面10a,10bによって閉じられた形状となっているが、側壁部14a,14bの構成材料として70℃以上の環境下であっても形状変化しないような材料を用いる場合には、リフレクタ収容トレイ10の側面10a、10bを設けずに、収容部11の両端部が開放された構成を採用してもよい。
【0039】
次に、図6に従って、上記構成のリフレクタ収容トレイ10にリフレクタ70を収容するまでの工程の一例について説明する。
まず、図6(a)に示すように、リフレクタ70に対応する形状を有する凹状金型81と凸状金型82を用いて、熱可塑性樹脂シートを所定温度で加熱して押圧した後、金型81,82を冷却し、熱可塑性樹脂シートを金型から取り出して、断面略J字状に成形されたリフレクタ70を得る。
【0040】
次に、図6(b)に示すように、リフレクタ収容トレイ10の収容部にリフレクタ70を収容する。
【0041】
続いて、熱可塑性樹脂シートの成形性を向上させるために、図6(c)に示すように、リフレクタ70を収容したリフレクタ収容トレイ10ごと、70℃以上200℃以下の熱間を通過させる熱間処理を施した後、冷間を通過させる冷間処理を施す。熱間処理及び冷間処理を施すことで、リフレクタの成形性を向上させることができ、熱可塑性樹脂シートのスプリングバック現象を低減することができる。リフレクタ70の図6(a)の工程でリフレクタに対して熱間処理及び冷間処理を実施する場合には、図6(c)の工程は省略してもよい。
【0042】
また、図6(a)で冷間処理のみを施していた場合、図6(c)に示すように、リフレクタ70を収容したリフレクタ収容トレイ10ごと、70℃以上200℃以下の熱間を通過させる熱間処理を施した後、冷間を通過させる冷間処理を施すことで、リフレクタ70の成形を行ってもよい。
【0043】
以上の工程により、リフレクタ収容トレイ10へのリフレクタ70の収容が完成し、リフレクタ70はこの状態で保管、運搬される。
【0044】
なお、図6(c)の工程を実施する場合には、本発明のリフレクタ収容トレイに収容されるリフレクタは、図6(a)で示したような目的形状に成形された成形品に限定されず、例えば、平板状の熱可塑性樹脂シートの両端部を90度未満の所定角度だけ折り曲げ加工したような中間加工品であってもよい。本発明のリフレクタ収容トレイは、このような中間加工品を収容し、収容トレイごと熱間処理及び冷間処理を施すことで、目的形状のリフレクタに成形することができ、しかも、成形後のスプリングバック現象を防止した状態でそのまま保管、運送ができるといった優れた機能を有する。
【0045】
保管時及び運搬時には、図7に示すように、リフレクタ収容トレイ10を複数積み重ねた積層構造をとることができる。この場合、リフレクタ収容トレイ10同士を係止するための係止手段を設けるとよい。係止手段としては、種々の形態を採用することができる。以下に、係止手段の3つの構成例について説明する。
【0046】
図8(a)は、第1の係止手段の構成を示す断面図である。第1の係止手段は、収容トレイ10の両端部にある側壁部と一体に成形されており、収容トレイ10の底部13の端部と係合する係止凹部15a及び係止凸部15bと、他の収容トレイ10の係止凸部15bと係合する窪部16とを有する。収容トレイ10を積み重ねる際には、上段の収容トレイ10の底部13を下段の収容トレイの係止凹部15aに挿入し、収容部11の長手方向にスライドさせる。これにより、複数の収容トレイ10が互いに係止される。
【0047】
図8(b)は、第2の係止手段の構成を示す断面図である。第2の係止手段は、収容トレイ10の側壁部上面から上方に突出する凸部17と、収容トレイ10の底部13に設けられ、凸部17が挿入される係止穴18とからなる。収容トレイ10を積み重ねる際には、下段の収容トレイ10の凸部17に上段の収容トレイ10の係止穴18を係合させる。これにより、複数の収容トレイ10が互いに係止される。なお、凹部17及び係止穴18の配置及び数に限定はない。
【0048】
図8(c)は、第3の係止手段の構成を示す断面図である。第3の係止手段は、収容トレイ10の両端部にある側壁部及び底部13の側面に設けられた係止穴19からなる。このような係止手段を用いる場合、複数の収容トレイ10を積み重ねた後に、下段の収容トレイ10の側壁部に設けられた係止穴19と上段の収容トレイ10の底部に設けられた係止穴19に、U字状の係止ピン25を挿入し、固定する。これにより、複数の収容トレイ10が互いに係止される。なお、係止穴19の配置及び数に限定はない。
【0049】
なお、前述の図6(c)の工程において、リフレクタを均一に加熱・冷却することが可能であれば、収容トレイを積層させた状態で図6(c)の工程を行ってもよい。
【0050】
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイ20を示す断面図である。本実施形態のリフレクタ収容トレイ20は、熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持した状態でリフレクタ70を収容可能に構成された複数の収容部21を有している。各収容部21は、上方開口部22と、底部23と、リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部24a,24bとから形成された溝形状をなしている。
【0051】
側壁部24a,24bの長手方向の長さは、図4に示すリフレクタ70の長手方向の長さLと略同一であり、側壁部24a,24b間の底部側の間隔D2は、リフレクタ70の長手方向と直交する方向の外寸の長さ、すなわち外寸の幅Wと略同一であり、側壁部24a,24b間の上方開口部22側の間隔D2’は、図4に示すリフレクタ70の外寸の幅Wよりも小さい。
【0052】
上記構成のリフレクタ収容トレイ20にリフレクタ70を収容する場合には、図示のように、リフレクタ70の開口側を上方に向けた状態で収容部21内にセットする。これにより、リフレクタ70の両側面が、内側に倒れこんだ状態で側壁部24a,24bと密着するので、高温環境下に置かれた場合でも、熱可塑性樹脂シートのスプリングバック力による変形が防止される。このように、本実施形態においては、リフレクタ70の両側面が、内側に倒れこんだ状態で熱可塑性樹脂シートの形状が維持されるので、より効果的に熱可塑性樹脂シートのスプリングバック現象を防止することができ、リフレクタ70の形状安定性を向上させることができる。
【0053】
また、リフレクタ収容トレイ20についても、上記第1の実施形態のリフレクタ収容トレイ10と同様に、保管時及び運搬時等には、複数重ねた積層構造をとることができる。
【0054】
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイ30を示す断面図である。本実施形態のリフレクタ収容トレイ30は、熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持した状態でリフレクタ70を収容可能に構成された複数の収容部31を有している。各収容部31は、上方開口部32と、底部33と、リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部34a,34bとから形成された溝形状をなしている。
【0055】
側壁部34a,34bの長手方向の長さは、図4に示すリフレクタ70の長手方向の長さLと略同一であり、側壁部34a,34b間の底部側の間隔D3は、リフレクタ70の長手方向と直交する方向の外寸の長さ、すなわち外寸の幅Wと略同一であり、側壁部34a,34b間の上方開口部32側の間隔D3’は、リフレクタ70の外寸の幅Wよりも小さい。
【0056】
上記構成のリフレクタ収容トレイ30にリフレクタ70を収容する場合には、図示のように、リフレクタ70の開口側を下方に向けた状態で収容部31内に差し込む。これにより、リフレクタ70の両側面が、内側に倒れこんだ状態で側壁部34a,34bと密着するので、高温環境下に置かれた場合でも、熱可塑性樹脂シートのスプリングバック力による変形が防止される。このように、本実施形態においては、リフレクタ70の両側面が、内側に倒れこんだ状態で熱可塑性樹脂シートの形状が維持されるので、より効果的に熱可塑性樹脂シートのスプリングバック現象を防止することができ、リフレクタ70の形状安定性を向上させることができる。
【0057】
また、リフレクタ収容トレイ30についても、上記第1の実施形態のリフレクタ収容トレイ10と同様に、保管時及び運搬時等には、複数重ねた積層構造をとることができる。
【0058】
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイ40を示す断面図である。本実施形態のリフレクタ収容トレイ40は、熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持した状態でリフレクタ70を収容可能に構成された複数の収容部41を有している。各収容部41は、上方開口部42と、底部43と、リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部44a,44bとから形成された溝形状をなしている。
【0059】
側壁部44a,44bの長手方向の長さは、図4に示すリフレクタ70の長手方向の長さLと略同一であり、側壁部44a,44b間の間隔D4は、リフレクタ70の長手方向と直交する方向の外寸の長さ、すなわち外寸の幅Wよりも小さい。
【0060】
上記構成のリフレクタ収容トレイ40にリフレクタ70を収容する場合には、図示のように、リフレクタ70の開口側を下方に向けた状態で、リフレクタ70の一部を収容部41内に差し込む。これにより、リフレクタ70は、リフレクタ70の両側面が内側に倒れこみ、且つ、上部開口部42側の側壁部44a,44b端部と接触した状態で、安定保持される。このような構成により、高温環境下に置かれた場合でも、熱可塑性樹脂シートのスプリングバック力による変形が防止される。このように、本実施形態においては、リフレクタ70の両側面が、内側に倒れこんだ状態で熱可塑性樹脂シートの形状が維持されるので、より効果的に熱可塑性樹脂シートのスプリングバック現象を防止することができ、リフレクタ70の形状安定性を向上させることができる。
【0061】
(第5の実施形態)
図12は、本発明の第5の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイの積層構造を示す断面図である。図12に示すリフレクタ収容トレイの積層構造は、複数のリフレクタ収容トレイ50を複数積み重ねて構成されている。各リフレクタ収容トレイ50は、上方開口部52と、底部53と、リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部54a,54bとによって形成された溝形状の収容空間51を複数有している。
【0062】
側壁部54a,54bの長手方向の長さは、図4に示すリフレクタ70の長手方向の長さLと略同一であり、側壁部54a,54bの高さHは、リフレクタ70の長手方向と直交する方向の外寸の長さ、すなわち外寸の幅Wと略同一である。換言すると、収容空間51は、リフレクタ70の外形寸法と略同一の寸法を有していることになる。
【0063】
上記構成のリフレクタ収容トレイ50にリフレクタ70を収容する場合には、図示のように、リフレクタ70の開口側を側壁部54a,54bのいずれか一方に向けた状態で収容空間51に収容する。そして、リフレクタ70を収容した複数のリフレクタ収容トレイ50を積み重ねることにより、上段の収容トレイ50の下面50aによって下段の収容空間51の上方開口部52を覆う。このとき、収容空間51は、リフレクタ70の外形寸法と略同一の寸法を有していることから、下段の収容空間51に収容されたリフレクタ70の一方の側面が、上段のリフレクタ収容トレイ50の下面50aに密着することになる。このため、高温環境下に置かれた場合でも、上段のリフレクタ収容トレイ50の重さによって、熱可塑性樹脂シートのスプリングバック力に抗することができ、熱可塑性樹脂シートの形状を維持することができる。よって、リフレクタ70を保管及び運搬する際の形状安定性を向上させることができる。
【0064】
また、最上段の収容トレイ50に収容されたリフレクタのスプリングバック現象を防止するために、別途、最上段の収容空間51の上方開口部を覆い、自重によって収容空間に収容されたリフレクタを押圧するような板材を載置してもよい。
【0065】
さらに、本実施形態のリフレクタ収容トレイの積層構造においては、リフレクタ収容トレイ50同士を互いに係止するため、及び/又は、最上段の収容トレイ上に載置される板材を保持するための係止手段を設けてもよい。図13に、リフレクタ収容トレイ50同士を係止し、且つ、板材を保持するための係止手段を有するリフレクタ収容トレイの積層構造を示す。
【0066】
図13に示すリフレクタ収容トレイの積層構造は、最上段の収容トレイ50上に収容部51を覆う板材91と、各収容トレイ50及び板材91を固定する係止手段とを有している。図13に示す係止手段は、図8(a)で示した第1の係止手段と同様の構成であり、収容トレイ50の両端部にある側壁部と一体に成形され、収容トレイ50の底部53の端部及び板材91と係合可能な係止凹部55a及び係止凸部55bと、他の収容トレイ50の係止凸部55bと係合する窪部56とを有する。収容トレイ50を積み重ねる際には、上段の収容トレイ50の底部53を下段の収容トレイの係止凹部55aに挿入し、収容空間51の長手方向にスライドさせる。これにより、複数の収容トレイ50が互いに係止される。さらに、最上段の収容トレイ50の係止凹部55aに板材91を挿入し、収容空間51の長手方向にスライドさせることで、板材91が固定保持される。
【0067】
このような係止手段を有するリフレクタ収容トレイの積層構造によれば、各収容トレイ50同士が係止されるとともに、板材91が固定保持されるので、積層構造を安定して保つことができる。さらに、このような構成は、熱可塑性樹脂シートのスプリングバック力に対して、上段のリフレクタ収容トレイ50及び板材92の自重だけでは不十分な場合に有効であり、スプリングバック力に抗してスプリングバック現象を確実に防止することができる。
【0068】
リフレクタ収容トレイ同士の係止手段としては、図13に示す構成に限定されるものではなく、例えば、図8(b)及び図8(c)に示したような係止手段を採用してもよい。
【0069】
(第6の実施形態)
図14は、本発明の第6の実施形態にかかるリフクレタ収容トレイを示す断面図である。本実施形態のリフレクタ収容トレイ60は、開口部側の外寸の幅が開口部と対応する底面側の外寸の幅よりも広く形成されたリフレクタを収容するための収容トレイである。リフレクタ収容トレイ60は、熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持した状態でリフレクタ70を収容可能に構成された複数の収容部61を有している。各収容部61は、上方開口部62と、底部63と、リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部64a,64bとから形成された溝形状をなしている。
【0070】
側壁部64a,64bの長手方向の長さは、図4に示すリフレクタ70の長手方向の長さLと略同一であり、側壁部64a,64b間の底部側の間隔D5’は、リフレクタ70の長手方向と直交する方向の外寸の長さ、すなわち外寸の幅Wと略同一であり、側壁部64a,64b間の開口側の間隔D5は、リフレクタ外寸の幅Wよりも大きい。
【0071】
また、リフレクタ収容トレイ60についても、上記第1の実施形態のリフレクタ収容トレイ10と同様に、保管時及び運搬時等には、複数重ねた積層構造をとることができる。
【0072】
(第7の実施形態)
図15は、本発明の第7の実施形態にかかるリフクレタ収容トレイを示す断面図である。本実施形態のリフレクタ収容トレイ90は、熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持した状態で一つの収容部にリフレクタ70を幅方向に複数(n個)配列して収容可能に構成された複数の収容部111を有している。各収容部111は、上方開口部92と、底部93と、リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部94a,94bとから形成された溝形状をなしている。
【0073】
側壁部94a,94bの長手方向の長さは、図4に示すリフレクタ70の長手方向の長さLと略同一であり、側壁部94a,94b間の間隔D6は、リフレクタ70の外寸の幅W(図4参照)のn倍(図15においては、n=3)の大きさと略同一である。このような収容部111に、リフレクタ70を幅方向にn本配列して収容することにより、リフレクタ70が側壁部94a,94b間及び側面により規制され、スプリングバック力に抗した状態で収容されることになる。
【0074】
また、リフレクタ収容トレイ90についても、上記第1の実施形態のリフレクタ収容トレイ10と同様に、保管時及び運搬時等には、複数重ねた積層構造をとることができる。
【0075】
なお、図15では、一つの収容部にリフレクタ開口側を上方に向けた状態のリフレクタ70を3本配列して収容した例を示したが、リフレクタ開口側を上方に向けた状態のリフレクタ70とリフレクタ開口側を下方に向けた状態のリフレクタ70とを複数配列してもよい。
【0076】
さらに、本実施形態では、一つの収容部にリフレクタ開口側を上方に向けた状態のリフクレタとリフクレタの開口側を下方に向けた状態のリフレクタとを組み合わせた状態のものを、幅方向に複数配列してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るリフレクタ収容トレイ示す斜視図である。
【図2】本発明のリフレクタ収容トレイにリフレクタを収容した状態を示す断面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態の変形例に係るリフレクタ収容トレイにリフレクタを収容した状態を示す断面図である。
【図4】本発明のリフレクタ収容トレイに収容されるリフレクタの一例を示す斜視図である。
【図5】本発明のリフレクタ収容トレイに収容されるリフレクタの他の例を示す斜視図である。
【図6】本発明に係るリフレクタ収容トレイにリフレクタを収容するまでの工程を説明する図である。
【図7】図1のリフレクタ収容トレイを積み重ねた状態を示す断面図である。
【図8】係止手段の構成例を示す断面図である。
【図9】本発明の第2の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイを示す断面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイを示す断面図である。
【図11】本発明の第4の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイを示す断面図である。
【図12】本発明の第5の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイの積層構造を示す断面図である。
【図13】図12に示すリフレクタ収容トレイの積層構造の変形例を示す断面図である。
【図14】本発明の第6の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイを示す断面図である。
【図15】本発明の第7の実施形態にかかるリフレクタ収容トレイを示す断面図である。
【図16】従来の液晶表示装置を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0078】
10,10’,20,30,40,50,60,90 リフレクタ収容トレイ
11,21,31,41,61,111 収容部
51 収容空間
12,22,32,42,52,62,92 上方開口部
13,23,33,43,53,63,93 底部
14a,14b,24a,24b,34a,34b,44a,44b,54a,54b,64a,64b,94a,94b 側壁部
70 リフレクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
線状光源を覆うための、熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートからなるリフレクタを収容する収容トレイであって、
前記熱可塑性樹脂シートの有するスプリングバック力に抗して該熱可塑性樹脂シートを所定形状に維持した状態で前記リフレクタを収容可能に構成された収容部を有することを特徴とするリフレクタ収容トレイ。
【請求項2】
前記収容部は、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とを有し、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の間隔は、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さと略同一であることを特徴とする請求項1に記載のリフレクタ収容トレイ。
【請求項3】
前記収容部は、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とを有し、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の前記底部側の間隔は、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の前記上方開口部側の間隔は、前記リフレクタの長手方向を直交する方向の外寸の長さよりも小さく、
前記リフレクタを、前記リフレクタの開口側を上方に向けた状態で前記収容部に収容することを特徴とする請求項1に記載のリフレクタ収容トレイ。
【請求項4】
前記収容部は、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とを有し、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の前記底部側の間隔は、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さよりも小さく、前記一対の側壁部間の前記上方開口部側の間隔は、前記リフレクタの長手方向を直交する方向の外寸と略同一であり、
前記リフレクタを、前記リフレクタの開口側を下方に向けた状態で前記収容部に収容することを特徴とする請求項1に記載のリフレクタ収容トレイ。
【請求項5】
前記収容部は、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とを有し、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部間の間隔は、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さよりも小さく、
前記リフレクタを、前記リフレクタの開口側を下方に向けた状態で前記収容部に収容することを特徴とする請求項1に記載のリフレクタ収容トレイ。
【請求項6】
前記収容部は、溝形状であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のリフレクタ収容トレイ。
【請求項7】
前記側壁部は、リフレクタの長手方向に連続的又は断続的に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のリフレクタ収容トレイ。
【請求項8】
前記リフレクタ収容トレイ同士を積み重ねる際に互いに係止するための係止手段をさらに有することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のリフレクタ収容トレイ。
【請求項9】
前記収容部は、70℃以上の環境下で形状変化しない材料からなることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載のリフレクタ収容トレイ。
【請求項10】
線状光源を覆うための、熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートからなるリフレクタを収容する収容トレイの積層構造であって、
各収容トレイは、上方開口部と、底部と、前記リフレクタの長手方向に延在し、互いに対向する一対の側壁部とによって形成される収容空間を備え、
前記一対の側壁部の長手方向の長さは、前記リフレクタの長手方向の長さと略同一であり、前記一対の側壁部の高さは、前記リフレクタの長手方向と直交する方向の外寸の長さと略同一であり、
前記リフレクタを、前記リフレクタの開口側を前記一対の側壁部のいずれか一方に向けた状態で前記収容空間に収容した状態で、前記収容トレイを複数積み重ねることにより、上段の収容トレイの底部によって下段の収容空間の上方開口部を覆うように構成されていることを特徴とするリフレクタ収容トレイの積層構造。
【請求項11】
最上段のリフレクタ収容トレイの収容空間を覆う板材をさらに有することを特徴とする請求項10に記載のリフレクタ収容トレイの積層構造。
【請求項12】
前記リフレクタ収容トレイ同士を互いに係止するため、及び/又は、上記板材を保持するための係止手段をさらに有することを特徴とする請求項10又は請求項11に記載のリフレクタ収容トレイの積層構造。
【請求項13】
請求項1から請求項9いずれか1項に記載のリフレクタ収容トレイに、線状光源を覆うための、熱可塑性樹脂シートを基材とする樹脂基材シートからなるリフレクタを収容させた状態で、前記リフレクタ収容トレイを、熱間を通過させる工程を含むことを特徴とするリフレクタ製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−60732(P2010−60732A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−225104(P2008−225104)
【出願日】平成20年9月2日(2008.9.2)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【Fターム(参考)】