説明

リング状ワークのストック装置

【課題】多数のワークを、一面を同じ向きにし、かつ、スペース効率よくストックする。
【解決手段】ワーク1が滑り落ちるスロープを有するシュート20と、スロープの末端と所定間隔をおいて配設されたスロープと略平行なロッド30とを備える。シュート20のスロープを滑り落ちてスロープの末端から飛び出るワーク1の内空部に、ロッド30の先端部に挿通され、さらにワーク1がロッド30に引っ掛かった状態で滑り落ち、ワーク1がロッド30に串刺し状にストックされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数のリング状ワークをストックする装置に関する。
【背景技術】
【0002】
粉末冶金法を用いた部品製造分野では、リング状の部品の製造も普及している(特許文献1,2等参照)。多数のリング状部品を製造する場合、ある工程を終えたリング状のワークを一時的に所定数ストックしてから、次の工程に移す場合がある。従来のワークの員数管理ならびにストック方法として、電子天秤にケースを載せて風袋をゼロとし、ケース内に、所定の処理を施して工程を終えたワークを製造ラインから落下させ、重量が、「予め把握していたワーク1個の重量×員数」に達したら、そのケースへのワークのストックを終えるといった方法が採られる場合がある。
【0003】
【特許文献1】特公昭62−61082号公報
【特許文献2】特開平2−129304号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなストック方法では、ケース内に落下するワークが他のワークに衝突して傷付く可能性があるという問題があった。また、ワークがケースに落下する際の衝撃が電子天秤に影響を及ぼすため、電子天秤のゼロリセット作業を定期的に行う必要があるとともに電子天秤の精度を低下させるといった懸念もある。また、ワークを整列させず落下状態のままでストックするため、ワーク間にスペースが生じてケース内へ効率的にストックすることができず、ケースの容量に比してワークの量が少ないといった不満もあった。
【0005】
さらに、ワークをストックした次の工程で、例えば表面を上向きして並べ処理するといったように、ワークの向きを一定方向にする場合がある。ところが、ケース内にはワークが落下してストックされることにより向きがばらばらであるため、ケースに落下する前は向きが一定の状態であっても、ストック後には改めて表裏判別をする必要が生じ、煩雑であるといった問題もあった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、一面を同じ向きにした状態で多数のワークをスペース的に効率よくストックすることを容易に遂行することができるリング状ワークのストック装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は上記目的を達成するためになされたものであって、内空部を有するリング状ワークが、一面が接する状態で滑り落ちるスロープを有するシュートと、このシュートの前記スロープの末端から、該スロープを滑り落ちる前記ワークの落下方向に所定間隔をおいて配設され、前記スロープと略平行なロッドとを備え、前記シュートの前記スロープを滑り落ちて該スロープの末端から離れる前記ワークの内空部が、前記ロッドの先端部から該ロッドに挿通されて、ワークをロッドに串刺し状にストックすることを特徴としている。
【0008】
本発明では、シュートのスロープを滑り落ちるリング状のワークがスロープの末端を通過して該末端から離れると、ワークの進行方向前端部がロッドの先端部の上面に掛かり、かつ、進行方向後端部が自重で下がった状態となり、この状態でさらに斜めに落下していくと、ワークの内空部にロッドの先端部が入り込んでワークがロッドに挿通されるといった挙動を起こさせる。ワークはこの後さらに落下することによりロッドに串刺し状にストックされる。
【0009】
このようにワークをストックすると、ワークを同心状に、かつ、互いに接触した積層状態でストックすることができる。このため、限られたスペースに多数のワークを整然と、かつ、効率的にストックすることができる。また、シュートのスロープにワークを導くだけで自動的にワークをストックすることができ、ストック作業が容易である。さらに、予めシュートのスロープに面の向きを一定の状態でワークを導くことにより、ワークの向きが一定の状態で積層される。このため、次の工程で向きを一定にする必要がある場合、表裏判別を行う手間を省くことができ、生産性が向上する。
【0010】
本発明では、シュートから離れる時のワークが適切な速度で落下することによりワークがロッドに確実に受け取られる。そこで、上記シュートに、スロープを滑り落ちてスロープの末端から離れる時の速度を制御する速度制御手段が設けられていると望ましい。
【0011】
本発明では、ワークの内空部がロッドに挿通されやすくなる観点から、上記ロッドの先端部の少なくとも上面がテーパ状に形成されている形態が好ましい。また、上記ロッドがロッド支持部材に着脱自在に装着される形態を採ると、多数のワークをロッドごと運搬することができるため好ましい。
【0012】
また、上記ロッドに、ワークのストック数を表示する表示部が設けられている形態は、ロッドにストックされたワークの員数管理が容易となるため好ましい形態である。さらに上記ロッドの傾斜角度を調節する傾斜角度調節手段を具備させてロッドの傾斜角度を調節することにより、ワークを確実にロッドに挿通させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、多数のリング状のワークを、一面を同じ向きにした状態でスペース効率よくストックすることを容易に遂行することができるといった効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
[1]ストック装置の構成
図1および図2の符号10は、一実施形態のストック装置を示している。このストック装置10には、所定の処理が施されたワーク1が、傾斜した排出台50を矢印A方向に滑り落ちて供給される。ワーク1は、図3に示すように内空部1aを有する真円状の板状リングである。ワーク1は、例えば、原料粉末をリング状に成形し、その成形体を所定温度で加熱して焼結した焼結体である。所定の処理としては、ワーク1が焼結体の場合には、サイジングや研磨加工、切削加工等が挙げられる。ワーク1はストック装置10に所定数ストックされた後、所定のケースに収容されたり、次の工程にまとめて運ばれる。
【0015】
ワーク1は、排出台50を、一方の面(ここでは表面とする)を上に向け、裏面が接する状態で矢印A方向に滑り落ち、ストック装置10に供給される。この場合、排出台50からはワーク1が横3列に分けられて供給される。ストック装置10は、排出台50から排出されるワーク1を受けるシュート20と、シュートから出たワーク1を受けるロッド30とを具備している。
【0016】
シュート20は、排出台50から受けたワーク1をそのままの状態(表面を上に向けた状態)で矢印B方向に滑走させてロッド30に導くものであって、ワーク1が滑走する底板21と、この底板21の両側に設けられてワーク1の脱落を防ぐ側板22とを備えている。底板21は排出台50の傾斜角度よりも緩い角度で傾斜している。図2に示すように、底板21には、ワーク1の滑走進路を3つに分ける仕切り板23が設けられており、これら仕切り板23と側板22とによって、底板21には3つのスロープ24が形成されている。
【0017】
ワーク1は、側板22や仕切り板23にガイドされて、3つのスロープ24のいずれかを滑走しながら落下し、各スロープ24の末端24aから滑走方向に飛び出していく。なお、スロープ24の表面は、低摩擦材で形成されていたり、接触面積を少なくするエンボス加工が施されたりして、ワーク1が滑りやすいように配慮されている。
【0018】
図4に示すように、各スロープ24の上方には、スロープ24を滑走して末端24aから離れる時のワーク1の落下速度を抑える長方形板状のフラップ(速度制御手段)25が設けられている。これらフラップ25は、各スロープ24の両側の側板22や仕切り板23に、長手方向の一端部が軸25aを介して回転自在にヒンジ結合されて、スロープ24の末端24a方向に延びており、通常は、他端部(先端部)がスロープ24の末端24a付近に自重で接触するように取り付けられている。ワーク1がスロープ24を滑走していくと、ワーク1の上面(表面)がフラップ25の先端部の下面に接触しながら落下し、接触時の摩擦によってワーク1の滑走速度が減速されるようになっている。
【0019】
フラップ25で落下速度を減速されたワーク1は、スロープ24の末端24aから飛び出た後、ワークの内空部にロッドの先端部が入り込み、ワークがロッドに挿通されて串刺し状に引っ掛かった状態に保持され、さらにその状態でロッド30を滑り落ちてロッド30にストックされる。
【0020】
図2に示すように、ロッド30は各スロープ24に対応して3つ設けられている。各ロッド30は、ロッド支持台15に設けられたロッドホルダ(ロッド支持部材)40に着脱自在に挿入される。図2に示すように、ロッドホルダ40は各ロッド30ごとに3つ備えられている。ロッド支持台15には、軸受16を介して1本のホルダ軸41が取り付けられており、このホルダ軸41に、各ロッドホルダ40が矢印C−D方向に回転自在なるよう取り付けられている。各ロッドホルダ40の回転する端部側の先端面40aはホルダ軸41と平行に形成されており、この先端面40aに、ホルダ軸41に直交する方向に延びるロッド装着穴42がそれぞれ形成されている。ロッド支持台15の上面には、回転するロッドホルダ40との干渉を避けるための凹所15bが形成されている。
【0021】
ロッド30は、ロッドホルダ40を図1で矢印D方向に回転させて立て、この状態で上に向くロッド装着穴42に挿入される。ロッド30の一端部寄りには円板状の鍔31が固定されており、この鍔31が先端面40aに当接するまで、ロッド30の一端部がロッド装着穴42に挿入される。ロッドホルダ40が立った状態は、図1に示すロッドホルダ40に固定された係合片43を、ロッド支持台15の背板15aの上端部に着脱可能に係合させるなどして、保持することができる。
【0022】
ロッド30が挿入されたロッドホルダ40は、図1で矢印C方向に回転させられ、ロッド30がシュート20の方向に延び、かつ、スロープ24とほぼ同じ傾斜角度に達した受け取り位置において回転が停止させられる。ロッドホルダ40を回転させるには、ロッド30を掴み、ロッド30を介して手動で行われる。
【0023】
ロッドホルダ40の、立った状態でのシュート20側の面(ここでは下面40bとする)の先端側には、図5に示すように下面40bに直交するねじ穴44が形成されており、このねじ穴44にボルト(傾斜角度調節手段)45がねじ込まれている。そして、このボルト45の頭部がロッド支持台15に設けられたボルト受け17に当接することにより、ロッド30およびロッドホルダ40のC方向への回転が停止する。この構成により、ロッドホルダ40へのボルト45のねじ込み量、すなわちボルト45の突出量を調節することにより、ロッド30の傾斜角度を調節することができるようになっている。
【0024】
受け取り位置での各ロッド30はシュート20のスロープ24と略平行に延び、かつ、スロープ24の延長上にロッド30の上面が一致する位置関係となっている。また、ロッド30の先端部30aとスロープ24の末端24aとの間には所定距離が空くようになされている。この場合の両者の間隔は、ワーク1の直径よりも短く、かつ、ワーク1の内径(内空部1aの直径)程度に設定されている。また、ロッド30の先端部30aは、先端に向かうにつれて同心状に縮径するテーパ状に形成されている。
【0025】
図6(a)に示すように、ロッド30の先端部30a寄りには、ワーク1のストック数の目安となるマーク(表示部)32が表示されている。マーク32は、ロッド30への刻印やシールの貼り付けなどの手段により表示される。このマーク32は、鍔31から先端部30a側に「ワーク1の厚さ×目的とするワーク1のストック数」の距離の箇所に設けられる。また、ロッド30に表示するマーク32としては、図6(b)に示すように、ロッド30にストックされるワーク1の数を示す位置に設けられる形態でもよい。
【0026】
[2]ストック装置の作用
以上の構成よりなる本実施形態のストック装置10の作用を、以下に説明する。
ストック装置10にワーク1をストックするには、立たせた状態の各ロッドホルダ40のロッド装着穴42にロッド30を挿入し、次いでロッド30を掴んでロッドホルダ40を図1で矢印C方向に回転させてロッド30を受け取り位置に位置付ける。この受け取り位置でのロッド30の角度は、水平面に対して5〜45°程度とされる。
【0027】
次に、所定の処理が施されたワーク1を排出台50からシュート20に供給させる。排出台50からはワーク1が横3列に分けられてシュート20に供給され、ワーク1は各スロープ24に振り分けられる。ワーク1は、排出台50から供給された表面が上に向いた状態で、スロープ24に達する。そして、ワーク1は、水平状態からロッド30側に傾斜した姿勢(軸方向が鉛直面内に沿った状態でロッド30側に傾斜している)で、かつ、図2でのY方向の位置が、側板22あるいは仕切り板23にガイドされることにより、中心が、進行方向にあるロッド30の軸心と同じ位置に位置決めされて、スロープ24を末端24aまで滑り落ちていく。
【0028】
ワーク1がスロープ24を滑り落ちて末端24a付近に達すると、ワーク1の上面がフラップ25の先端部の下面に接触し、滑走速度が減速される。フラップ25を通過して減速されたワーク1は、スロープ24の末端24aを通過する。ワーク1が末端24aを通過する途中においては、図7(a)に示すように、進行方向前端部がロッド30の先端部の上面に掛かり、後端部がスロープ24の末端24aに掛かった状態となる。次いでワーク1はスロープ24とロッド30の双方を滑ってから、後端部がスロープ24の末端24aから離れる。すると、図7(b)に示すように、ワーク1は前端部の内周縁がロッド30の先端部に掛かった状態で、自重で後端部が下がり、内空部1aがロッド30の先端部に挿通される。
【0029】
このようにしてワーク1はシュート20のスロープ24からロッド30に受け渡される。そしてワーク1は、図7(c)に示すように自重で進行方向後端部が下がりながらロッド30に沿って滑り落ち、やがて図7(d)に示すように、ロッド30の延びる方向と軸方向が平行になり、進行方向前端部が上方に位置しロッド30に引っ掛かった状態で、ロッド30を滑り落ちていく。
【0030】
最初にロッド30を滑り落ちるワーク1は、鍔31に当接して停止し、ロッド30へ串刺し状にストックされる。排出台50からは多数のワーク1が次々と供給され、それらワーク1は、シュート20のスロープ24から図7(a)〜(d)に示す挙動を経てロッド30に1つ1つストックされていく。ロッド30へは、表面がシュート20方向に向いた状態で、ストックされたワーク1に次のワーク1が当接して重なり、積層されていく。
【0031】
このようにして多数のワーク1がロッド30に同心状にストックされ、最後にストックされるワーク1のシュート20側の端面が上記マーク32に一致したら、所定数のワーク1が溜まったことになるので、排出台50からのワーク1の供給を停止させる。次いで、ロッド30の先端部付近を掴んでロッドホルダ40を立たせてから、ロッド30をロッドホルダ40から抜き出し、所定数のワーク1を、例えば所定のケースに収容したり、あるいはそのままロッド30ごと次の工程に運搬したりする。排出台50からワーク1を引き続き供給する場合には、予め用意しておいたスペアのロッド30をロッドホルダ40のロッド装着穴42に挿入してロッドホルダ40を回転させ、ロッド30を受け取り位置に位置付けて、ワーク1のストックを続行する。
【0032】
本実施形態のストック装置10によれば、多数のワーク1を、自重落下によってシュート20のスロープ24からロッド30に挿通して同心状に積層するため、限られたスペースに多数のワーク1を整然と、かつ、効率的にストックすることができるといった効果を得ることができる。また、シュート20のスロープ24にワーク1を導くだけで自動的にワーク1をストックすることができ、ストック作業がきわめて容易となる。
【0033】
さらに、予めシュート20のスロープ24に表面を上向きにしてワーク1を導くことにより、ワーク1の表面を一定方向に向かせて積層することができる。このため、次の工程で向きを一定にする必要がある場合、ワーク1の表裏判別を行う手間が省かれ、生産性が向上する。また、ロッド30のマーク32に達するまでワーク1をストックすることにより、電子天秤等の重量測定器を用いることなくワーク1のストック数を容易に管理することができる。
【0034】
本実施形態では、各スロープ24に、ワーク1の滑走速度を減速させるフラップ25を設けることにより、スロープ24からロッド30へのワーク1の受け渡し時の速度を、ワーク1がロッド30に確実に挿通されて受け取られる適切な速度に調整される。したがってシュート20からロッド30への受け渡し時にワーク1が両者の間に脱落するといった不具合が起こりにくい。また、ロッド30の先端部がテーパ状に形成されていることによっても、ワーク1がロッド30の先端部に引っ掛かりやすくなっており、ワーク1の脱落を防ぐ上で効果的である。
【0035】
本実施形態では、シュート20のスロープ24に対する受け取り位置でのロッド30の角度、スロープ24を脱する時のワーク1の速度、スロープ24の末端24aとロッド30の先端間の距離、ワーク1の内径(内空部1aの直径)などの要素が適切に組み合わせられた場合に、ワーク1が適確にロッド30に挿通されてストックされる。
【0036】
受け取り位置でのロッド30の角度は、ボルト45のねじ込み量を調節してロッドホルダ40の停止角度を変えることにより、受け取り位置でのロッド30の角度を任意に調節することができる。ロッド30の角度調節は、多数のワーク1がストックされるロッド30がワーク1の重みによって撓み、先端部30aが下がってシュート20からワーク1がロッド30に挿通されにくくなった際には、ロッド30の先端部を上げて元の位置に戻すといった修正もでき、有効である。
【0037】
本実施形態では、ロッド30の角度を5〜45°としているが、このように比較的緩やかな角度とすることにより、先にストックされているワーク1に次のワーク1が当接して積層する際の衝撃が小さくなって、傷が付くことを防止することができる。なお、ロッド30の表面はワーク1の摩擦を受けて摩耗したり傷付く場合があるため、硬質メッキをコーティングするなどして、表面を硬化処理しておくとよい。
【0038】
スロープ24を脱する時のワーク1の速度は、本実施形態ではフラップ25に対するワーク1の摩擦で減速されることにより調節される。ワーク1の速度調節は、例えばフラップ25の重量を変えてワーク1との摩擦の程度を変えることにより可能である。また、バネ等の弾性部材でフラップ25をスロープ24の方向に付勢すると減速の程度を大きくすることができる。さらに、シュート20の角度を調節することによっても、ワーク1の速度を調節することができる。
【0039】
また、スロープ24の末端24aとロッド30の先端間の距離を調節するには、例えば、上記ロッド支持台15を、シュート20に接近したり離間したりする方向に移動可能に構成することにより可能である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の一実施形態に係るストック装置を示す側面図である。
【図2】同ストック装置を示す平面図である。
【図3】ストックされるワークの平面図である。
【図4】ストック装置のシュートおよびロッドを示す側面図である。
【図5】ストック装置のロッドホルダに装着されるボルト(傾斜角度調節手段)を示す側面図である。
【図6】ワークのストック数を示すマークが表示されたロッドの先端部寄りの側面図である。
【図7】ワークがロッドにストックされる作用を(a)〜(d)の順に示す側面図である。
【符号の説明】
【0041】
1…ワーク
1a…ワークの内空部
10…ストック装置
20…シュート
24…スロープ
24a…スロープの末端
25…フラップ(速度制御手段)
30…ロッド
32…マーク(表示部)
40…ロッドホルダ(ロッド支持部材)
45…ボルト(傾斜角度調節手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内空部を有するリング状のワークをストックする装置であって、
前記ワークが、一面が接する状態で滑り落ちるスロープを有するシュートと、
このシュートの前記スロープの末端から、該スロープを滑り落ちる前記ワークの落下方向に所定間隔をおいて配設され、前記スロープと略平行なロッドとを備え、
前記シュートの前記スロープを滑り落ちて該スロープの末端から離れる前記ワークの内空部が、前記ロッドの先端部から該ロッドに挿通されて、ワークをロッドに串刺し状にストックすることを特徴とするリング状ワークのストック装置。
【請求項2】
前記シュートには、前記スロープを滑り落ちて前記末端から離れる時の速度を制御する速度制御手段が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のリング状ワークのストック装置。
【請求項3】
前記ロッドの先端部の少なくとも上面がテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載のリング状ワークのストック装置。
【請求項4】
前記ロッドは、ロッド支持部材に着脱自在に装着されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のリング状ワークのストック装置。
【請求項5】
前記ロッドに、ワークのストック数を表示する表示部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のリング状ワークのストック装置。
【請求項6】
前記ロッドの傾斜角度を調節する傾斜角度調節手段を具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のリング状ワークのストック装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−120706(P2010−120706A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−293142(P2008−293142)
【出願日】平成20年11月17日(2008.11.17)
【出願人】(000233572)日立粉末冶金株式会社 (272)
【Fターム(参考)】