説明

リング状係止具及びそれを使用したカーテン開閉装置

【課題】 チェーン等の引き上げ部材をカーテンから所定間隔をおいて配置させるために常にカーテンと水平な位置に突出ように配することが可能なカーテン開閉装置と、このカーテン開閉装置等に適用して好適なリング状係止具を提供する。
【解決手段】カーテン2と連結されてカーテン2を所定方向に移動させる紐、ロープやチェーン等の引き上げ操作用部材4と、この引き上げ操作用部材4を通過させるリング状係止具Rを備え、リング状係止具Rは、リング状部材r1と、リング状部材r1に取り付けられてバネ作用を発揮するほぼC型のC型捻りバネr2を備え、リング状部材r1の所定箇所にC型捻りバネr2の各先端r2a,r2bを位置をずらして挟持することにより、リング状部材r1とC型捻りバネr2が所定角度で連結されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紐、ロープやチェーン等の引き上げ部材を使用してカーテンを昇降動させるカーテン開閉装置と、この装置等に使用されて好適なリング状係止具に関する。
【背景技術】
【0002】
カーテンは、家屋の窓や開口部に配置されるが、劇場や工場等では大きなスクリーンや暗幕のようなカーテンで所定箇所を間仕切りするために使用されたりもする。このスクリーンのような大きなカーテンでは、テント生地や分割パネルが使用されるものもある。また、シャッターやブラインドも所定箇所を間仕切りしたりするために使用される。カーテンとしては、一般家庭用では左右開きのものが多いが、劇場や工場等では左右開きの他に、上下に昇降動作させるカーテンも使用されている。
【0003】
カーテンは、紐等の引き上げ操作用部材を駆動させることでカーテンを開閉させるが、劇場や工場等で使用されるような大型のカーテン(或いはスクリーンや暗幕)では、その大きさが大きいことや使用する生地(例えばテント生地等)の重みから、ロープやチェーンを使用し、手動では対応できないので、これを電動で制御(昇降動)する。
【0004】
上記紐、ロープやチェーン等の引き上げ操作用部材は、カーテンと所定間隔をおいて所定本数配置され、これら紐、ロープやチェーン等の引き上げ操作用部材を駆動させると、カーテンと接触したり、カーテンに巻き込まれたりして、カーテンの開閉の邪魔になったり、又、カーテンから離れすぎたりして、カーテンの開閉に余計な負荷がかかり過ぎたりすることがある。また、引き上げ操作用の部材が絡まる事態もある。そこで、このような事態を防止するものとしては、例えば、特許文献1や2のようにリング状部材を用いたものが開示されている。なお、特許文献1は、カーテンドアを持ち上げる装置と記載されているが(カーテンの昇降装置と実質同じと考えられる。)、リングの付いていない補強棒(水平な桟)の束が、不測の誤動作時に、車両または人間がこの補強棒の束に当たるとかその上に落ちるとかして重大な事故となることがある、と記載されている(第2ページの右欄の第10行目から第17行目)。
【特許文献1】特許第3099125号公報
【特許文献2】特開2001−61643号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1や2のリング状部材は、持ち上げストラップを通過させる案内リングと記載されるか、又は、吊紐にガイドリングを設けるとしか記載されておらず(単なるリング状の部材であると考えられる。)、これでは姿勢が安定化せず、斜めや下方に垂れ下がる事態を生じさせる。また、チェーンのような引き上げ操作用部材を使用して大型のスクリーンを引き上げる場合には、ロープやチェーンの表面の凹凸がリング状部材と絡まり、チェーンが絡まったまま引き上げられる事態も生じさせていた。他方、上方に巻き上げたカーテンを降下させるときにも、リング状部材と上記ロープやチェーンとの接離がスムーズに行われず、これらが絡まったままで降下してしまう問題を有していた。
【0006】
さらに、カーテンに補強用の桟が所定間隔で配置されているようなカーテンでは、リング状の部材の姿勢が水平な状態で突出していないと、カーテンを巻き上げるときにリング状の部材を巻き込んでしまう事態や、所定間隔でカーテンを折畳むような昇降装置では、カーテンの折畳みの際に紐、ロープやチェーン等の引き上げ部材を巻き込んでしまう事態を生じていた。
【0007】
そこで、本発明の目的は、紐、ロープやチェーン等の引き上げ部材をカーテンから所定間隔をおいて配置させるために常にカーテンと水平な位置に突出ように配することが可能なカーテン開閉装置と、このカーテン開閉装置等に適用して好適なリング状係止具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1記載のリング状係止具は、リング状部材と、リング状部材に取り付けられてバネ作用を発揮するほぼC型のC型捻りバネを備え、リング状部材の所定箇所にC型捻りバネの各先端を位置をずらして挟持することにより、リング状部材とC型捻りバネが所定角度で連結されていることを特徴とする。このリング状係止具は、カーテンと連結されてカーテンを所定方向に移動させる紐、ロープやチェーン等の引き上げ操作用部材を備えたカーテン開閉装置において、この引き上げ操作用部材を通過させるものとして取り付けられることを特徴とする(請求項4)。具体的には、C型捻りバネをカーテンに取り付けて、リング状部材がC型捻りバネやカーテンに対して水平な姿勢になるように取り付ける。
この発明によれば、リング状部材とC型捻りバネが所定角度で連結されるので、例えば、カーテンと水平な姿勢の状態ですべてのリング状係止具を配置すると、紐、ロープやチェーン等の引き上げ操作用部材がカーテンから離れすぎたり近づきすぎたりせずカーテンに沿って均一な距離で配置される。
【0009】
本発明としては、前記リング状部材の中央に軸部が設けられ、この軸部に前記C型捻りバネの各先端を挟持するための穴が複数形成されていることが好ましい。本発明によれば、これら穴の位置を変更させることで、C型捻りバネに対するリング状部材の取付け姿勢を所定角度に変更することができる。
【0010】
本発明としては、前記C型捻りバネを覆うとともに、少なくとも前記リング状部材の軸部と当接するカバー部材が取り付けられていることが好ましい。カバー部材としては、厚手の生地や合成樹脂等の板状部材が使用可能である。
本発明によれば、C型捻りバネの面積をより広いものを使用でき、C型捻りバネの各先端が位置をずらしてリング状部材を挟持するが、この位置をずらした場合の平行度を位置をずらさない丁度揃った(平行度がある)カバーとして使用できるようになる。また、カバー部材は、軸部がバネ作用を発揮する支点となるほか、ほぼU字状のカバー部材の一方の面に接触すると、バネ作用を発揮する支点となり、バネ作用を強く発揮させる状態になる。また、前記軸部に対するカバー部材の接触によりバネ作用の行き過ぎを規制する規制部材としての役割や、C型捻りバネに対するリング状部材の取付け姿勢を所定角度以上に大きくなることを防止する役割や、リング状部材と直接接触しないようにする役割等も果たすようになる。
【0011】
本発明としては、前記カーテンに横方向の桟が取り付けられ、この桟を介して前記カバー部材が取り付けられていることを特徴とする。
本発明によれば、桟を介して前記カバー部材が取り付けられていることで、リング状係止具がカーテンと所定角度を持って確実に支持されることとなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、リング状部材とC型捻りバネが所定角度で連結されるので、例えば、カーテンと水平な姿勢の状態ですべてのリング状係止具を配置すると、紐、ロープやチェーン等の引き上げ操作用部材がカーテンから離れすぎたり近づきすぎたりせずカーテンに沿って均一な距離で配置される。したがって、カーテンを開閉動作するときに、引き上げ操作用部材をカーテンに巻き込んだり、リング状係止具をカーテンに巻き込んだりすることが防止される。また、チェーンが絡まった状態で引き上げられても、C型捻りバネの付勢力やリング状部材の軸部とカバー部材との接触による規制により、チェーンの絡んだ状態を解除する等も可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面にもとづいて説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態であるカーテン開閉装置の使用例を示す図であり、図2は、カーテン開閉装置を示す断面図である。本発明に係る実施の形態は、工場のスペースを所定範囲に間仕切りするためのカーテン(或いはスクリーン)2として使用されるカーテン開閉装置1であり、このカーテン開閉装置1のカーテン2は、天井tから吊り下げられるように配置され、下方の固定壁kの上方端まで垂れ下がる。固定壁kの上面には、凹状の溝kuが形成され、この凹状の溝kuにカーテン2の下方端が取り付けられるパイプ9が入り込む。
【0015】
カーテン開閉装置1は、カーテン2と、カーテン2を昇降動させるためのチェーン4と、チェーン4を昇降動させるためのホイール(駆動軸)5と、ホイール5を駆動させる駆動手段と、カーテン2と連結されてカーテン2を所定方向に移動させる紐、ロープやチェーン等の引き上げ操作用部材4を備える。駆動手段としては手動でも良いが、本実施の形態では電気モータが使用されている。ホイール5は、天井tに取り付けられるアングル6に取り付けられている。アングル6には、引き上げられるチェーン4を収納する収納部7が設けられている。
【0016】
カーテン2は、テント生地が使用され、所定間隔をおいて横方向の桟3が取り付けられている。カーテン2の下端は、下方のパイプ9に取り付けられ、他方の上端は、ロープ12を介して上記アングル6に取り付けられている。ロープ12は、カーテン2を折り重ねた所定枚数に形成される穴にハトメを介して通されている。なお、カーテン2の上端は、ロープ12を使用せずに、上方のパイプ8と直接連結させるようにしても良い。また、カーテン2には、所定箇所で折畳まれるように折畳み線10aが施されるとともに、この折畳み線10aに沿っての折り畳みを行い易くするための錘10bが折畳み線10aの位置に取り付けられている(図1(a)、図10)。カーテン2には、所定間隔をおいて桟3が取り付けられている。この桟3は、カーテン生地を外周に巻き回すようにして、チェーン4の側に突出するように取り付けられている。桟3と桟3との間に、一本の折畳み線10aがその中央に位置する。
【0017】
引き上げ操作用部材4であるチェーン4は、その一方の上端がアングル6に取り付けられ、ホイール5に巻き回され、他方の下端が下方のパイプ9と連結されている。したがって、チェーン4をホイール5を介して巻き上げると、カーテン2の下方を上方に引き上げる。引き上げられたチェーン4は、収納部7に収納される。また、チェーン4は、カーテン2とリング状係止具Rにより連結されている。本実施の形態のチェーン2は、リング状(O状)のものを多数連結した最もシンプルなものであるが、これに限らず種々のチェーンが使用可能である。引き上げ操作用部材4としては、チェーン4に限らず、紐やロープ等を使用することも可能である。引き上げ操作用部材4は、カーテン2の大きさや重量が重くなると、それに応じた多数本が必要になる。
【0018】
図3は、リング状係止具Rのリング状部材r1を示す平面図であり、図4は、リング状部材r1の他の例を示す図であり、図5は、リング状係止具RのC型捻りバネr2を示す図である。図6は、リング状部材r1にC型捻りバネr2を取り付けた状態を示す斜視図である。
リング状係止具Rは、リング状部材r1と、バネ作用を発揮するほぼC型のC型捻りバネr2から構成されている。本実施の形態のリング状部材r1は、ほぼ半円形状を呈して、その中央に取り付けられる軸部rjを備え、軸部rjには、その外周に穴ra1,ra2が形成されている(図3、図6)。この穴ra1,ra2は、C型捻りバネr2のほぼC型状の先端r2a,r2bを掛止するもので、位置をずらして挟持するために、一方側の穴ra1と他方側の穴ra2が向き合うようにして形成されているが、同じ位置には形成されていない。なお、これらの穴ra1,ra2は、位置をずらして挟持することができれば良く、複数形成されたもので(同じ位置に形成されていても)、位置をずらして挟持するように使用しても良い。リング状係止具Rとしては、本実施の形態のようにC字状であっても、リングやその他の形状であっても良い。
【0019】
C型捻りバネr2は、バネ作用のある線材(高硬度の線材)であり、ここではピアノ線材を熱処理した後、冷間加工した線材が使用されている。このC型捻りバネr2である先端r2a,r2bをリング状部材r1の軸部rjに位置をずらして挟持すると、C型捻りバネr2はリング状部材r1に対してバネ作用を発揮する。すなわち、C型捻りバネr2の各先端r2a,r2bを位置をずらして挟持すると、各先端r2a,r2bは同じ位置に戻ろうとするがためにバネ作用を発揮する。これによりC型捻りバネr2に対するリング状部材r1の取付け姿勢を所定角度で連結されていることとなる。図4は、リング状部材r1の他の例であり、複数の穴ra1,ra2が形成されている。したがって、C型捻りバネr2の各先端r2a,r2bを入れ替えると、バネ作用の付勢力を調整することができ、これにより、C型捻りバネに対するリング状部材r1の取付け姿勢を所定角度が変更可能である。C型捻りバネr2は、そのC型の中央空間r3にネジrnを通過させてカーテン2に取り付ける(図7)。本実施の形態では、C型捻りバネr2にカバー部材r3を取り付けた状態でカーテン2の桟3を介して取り付けるが、カーテン2に直接取り付けることも可能である。カーテン2に直接取り付けるときのC型捻りバネr2に対するリング状部材の取付け姿勢を一定(水平姿勢が好ましい。)にすることは難しいが、上記複数の穴ra1,ra2に対するC型捻りバネr2の各先端r2a,r2bを入れ替えることにより、水平姿勢やその他の所定角度に調整可能である。
【0020】
カバー部材r3は、C型捻りバネr2を広い面積があるものとして使用できる役割や、位置をずらして挟持されるC型捻りバネr2の平行度の均衡を保つ等の働きをするものであり、U字状に折り曲げられて、ネジrnを通過させる穴が設けられている。そして、C型の中央空間r3にネジrnを通過させるとともに、ほぼU字状の左右の側面部を貫通させるようにしてネジ止めされる。また、U字状に折り曲げられて、リング状部材r1の軸部rjとの連結箇所rtをU字状に引っ掛ける。本実施の形態のカバー部材r3は、厚手の生地(テント生地でもよい)や合成樹脂等の板状部材が使用可能である。厚手の生地よりも合成樹脂等の板状部材で挟持すると、軸部rjとの接触したときの支点としての作用が強く発揮させる。このカバー部材r3は、リング状部材r1をカーテン2や桟3に取り付ける役割のほかに、前記軸部rjとの接触によりバネ作用の行き過ぎを規制する規制部材として作用させたり(図7参照)、通過されるチェーン4がリング状部材r1と直接接触する事態を防止し(金属音を発生しないように)、さらに、リング状係止具Rのカーテン4に対する平行度を高める等の種々の役割を発揮する。
【0021】
したがって、本実施の形態のカーテン開閉装置1により実際にカーテン2を昇降動作させるときは、図2に示すように、ホイール5を駆動手段で駆動させると、ホイール5の歯にチェーン4の隙間が挟み込まれた状態で巻き上げられ、これにより下方のパイプ9を介してカーテン2の下方側が引き上げられる。カーテン2の下方側が引き上げられると、カーテン2は、その折畳み線10aに沿って折畳まれるようになる。すなわち、カーテン2の下方側が引き上げられると、図10に示すように、折畳み線10aの位置の錘10bがその加重をかけるので、カーテン2の下方から順にカーテン2は折畳まれて引き上げられる。この折畳み線10aによる折畳みの際に、リング状係止具Rが水平姿勢を維持していないと、このリング状係止具Rやチェーン4を巻き込むおそれがあるが、本実施の形態のリング状係止具Rのリング状部材r1はカーテン2と水平な姿勢の状態で取り付けられているので、チェーン4がカーテン2から離れすぎたり近づきすぎたりせずカーテンに沿って均一な距離で配置され、チェーン4を巻き込むような事態を防止できる。
【0022】
本実施の形態では、カーテン2に所定間隔をおいて桟3が取り付けられ、リング状係止具Rは、桟3を介して取り付けられる。具体的には、カバー部材r3を固定するためのネジrnを桟3が巻かれるカーテン生地を通過させて取り付けられている。すなわち、桟3は、カーテン生地に巻かれるように取り付けられ、その後ろ側をネジrnを通過させて、つまりU字状のカバー部材r3の空間部に桟3が通されている(図6〜図10参照)。このとき、C型捻りバネr2の付勢力に影響を与えないように、C型捻りバネr2と桟3とが接触しないように取り付けることが好ましい。したがって、カーテン2に直接リング状係止具Rを取り付けるよりも、カーテン2に対してリング状係止具Rがその取付姿勢(水平姿勢)を維持することが容易になっている。
【0023】
ここで、チェーン2を巻き上げるに際しては、図8に示すように、チェーン4を絡めるようにして引き上げられることがある。しかし、本実施の形態のリング状係止具Rがカーテン2に対して水平姿勢で取り付けられ、チェーン4を巻き上げるときにチェーン4が絡んでも、リング状部材r1の軸部rjがカバー部材r3と接触して、一定以上の角度にはリング状部材r1が変化することがないので(カーテン2のような垂直姿勢にならず、ほぼ水平と変らない状態になる)ので、これによってもチェーン4の巻き上げの際に生じる巻き込みを防止することとなる。また、図8におけるリング状係止具Rの取り付け姿勢を逆にして取り付けることも可能であり、この場合は、C型捻りバネr2がリング状部材r1を下方に押し下げようとするので、これによってもチェーン4を絡めるようにして引き上げられる事態を防止することできる。なお、チェーン4を上方に巻き上げたときにも、C型捻りバネr2の付勢力が働いているので、リング状係止具R同士がぎちぎちに閉め付けられようになり、チェーン4の連結部に重なり合って(めり込むようになる)、抜けなくなる事態をバネの付勢力でこれを防止する。
【0024】
他方、折畳まれるように巻き上げられたカーテン2を降下させるときには、図9に示すように、C型捻りバネr2であるバネr2の付勢力により、リング状係止具R同士の重なり合いをスムーズに解除することとなる。すなわち、折畳まれるように巻き上げられたカーテン2において、リング状係止具Rは、そのバネr2の付勢力に抗して重ね合わされるので、カーテン2の下方をチェーン4により降下させるとき、上方のリング状係止具Rが下方のリング状係止具Rを下方に押し下げようとするバネr2の付勢力が働き(図9の符号F参照)、その重なり合いの解除や、チェーン4の距離を一定に保つような作用を発揮することとなる。
【0025】
以上、本実施の形態では、リング状係止具Rにカバー部材r3が取り付けられたもので説明したが、カバー部材r3は必ずしも必要ではなく、リング状部材とC型捻りバネからなるリング状係止具Rとして使用することも可能である。また、本実施の形態では、巻き上げ式のカーテンの昇降装置について説明したが、左右両開きや左右の片側開きのカーテンの開閉にも適用可能である。そして、これらに使用されるリング状係止具Rは、本実施の形態のカーテン開閉装置1や左右開きのカーテン開閉装置に限らず、例えば、ブラインドやシャッター等の開閉時に使用される紐等の引き上げ操作用部材等にも使用可能である等、その使用範囲の拡大の可能性が期待されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施の形態であるカーテン開閉装置の使用例を示す図であり、(a)が正面図であり、(b)が側面図である。
【図2】上記一実施の形態のカーテン開閉装置を示す断面図である。
【図3】上記一実施の形態のリング状係止具のリング状部材を示す平面図である。
【図4】上記リング状部材の他の例を示す平面図である。
【図5】上記第1の実施の形態のリング状係止具のC型捻りバネを示す図であり、(a)がその平面図であり、(b)がその側面図である。
【図6】上記リング状部材にC型捻りバネを取り付けた状態を示す斜視図である。
【図7】上記リング状掛止具にカバー部材を取り付けた状態を示す斜視図である。
【図8】上記一実施の形態のリング状係止具の作用を説明する斜視図である。
【図9】上記一実施の形態のリング状係止具の作用を説明する側面図である。
【図10】上記一実施の形態のカーテン開閉装置のカーテンを折畳む状態を説明する断面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 カーテン開閉装置、
2 カーテン、
3 桟、
4 チェーン(引き上げ操作用部材4)、
5 ホイール、
8,9 パイプ、
10a 折畳み線、10b 錘、
R リング状係止具、
r1 リング状部材、rj 軸部、
r2 C型捻りバネ、
r3 カバー部材、


【特許請求の範囲】
【請求項1】
リング状部材と、リング状部材に取り付けられてバネ作用を発揮するほぼC型のC型捻りバネを備え、リング状部材の所定箇所にC型捻りバネの各先端を位置をずらして挟持することにより、リング状部材とC型捻りバネが所定角度で連結されていることを特徴とするリング状係止具。
【請求項2】
前記リング状部材の中央に軸部が設けられ、この軸部に前記C型捻りバネの各先端を挟持するための穴が複数形成されていることを特徴とする請求項1記載のリング状係止具。
【請求項3】
前記C型捻りバネを覆うと共に、少なくとも前記リング状部材の軸部と当接するカバー部材が取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のリング状係止具。
【請求項4】
カーテンと連結されてカーテンを所定方向に移動させる紐、ロープやチェーン等の引き上げ操作用部材と、この引き上げ操作用部材を通過させるリング状係止具を備え、
リング状係止具は、リング状部材と、リング状部材に取り付けられてバネ作用を発揮するほぼC型のC型捻りバネを備え、リング状部材の所定箇所にC型捻りバネの各先端を位置をずらして挟持することにより、リング状部材とC型捻りバネが所定角度で連結されていることを特徴とするカーテン開閉装置。
【請求項5】
前記リング状部材の中央に軸部が設けられ、この軸部に前記C型捻りバネの各先端を挟持するための穴が複数形成されていることを特徴とする請求項4記載のカーテン開閉装置。
【請求項6】
前記C型捻りバネを覆うとともに、少なくとも前記リング状部材の軸部と当接するカバー部材が取り付けられていることを特徴とする請求項5記載のカーテン開閉装置。
【請求項7】
前記カーテンに横方向の桟が取り付けられ、この桟を介して前記カバー部材が取り付けられていることを特徴とする請求項6記載のカーテン開閉装置。








【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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