説明

ループ織りブラシ及びクリーニングブラシ

【課題】パイル糸をジグザグに織り込む場合に、織り込み方向の如何に関わらず、パイル糸からなるブラシ毛の剛性の均一化を図り得るループ織りブラシ及びクリーニングブラシを提供する。
【解決手段】ループ織りブラシは、縦糸と横糸とからなる地糸にパイル糸をループ状に織り込むことにより、パイル糸をブラシ毛としたものである。パイル糸は、一本以上の右撚りの糸42aと一本以上の左撚りの糸42bとを合せた一束の糸をジグザクに地糸に織り込んでなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、縦糸と横糸とからなる地糸にパイル糸をループ状に織り込むことにより、該パイル糸をブラシ毛としたループ織りブラシ及びクリーニングブラシに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置における転写後の感光体の表面を清掃するブラシとして、ループ織りブラシを金属製の芯金に巻き付けて接着することによって形成されたクリーニングブラシが知られている。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されたクリーニングブラシ100は、図11に示すように、基材101と、この基材101の表面で起毛されたブラシ毛110とを備えている。当該ブラシ毛110は、基材101に対してループ状をなすように織り込まれた複数本のパイル糸111・112から構成されている。上記パイル糸111・112の毛先は弧状をなしている。また、各パイル糸111・112は、複数本の繊維を撚り合わせて得られたものであって、ループの形状が歪んでいる。
【0004】
ここで、上記構成のループ状をなすブラシ毛110を備えたクリーニングブラシ100では、ループ状をなすブラシ毛110の毛先を感光体に線接触状態で接触させることにより、該ブラシ毛110による感光体の傷つきを緩和するようになっている。
【0005】
ところで、上記構成のループ状をなすブラシ毛110では、毛倒れが生じるという問題がある。そこで、この問題を解決するために、特許文献1では、図11に示すように、各パイル糸111・112は、毛先における接線のうち基材101の表面と平行な面内で延びる接線121・122を互いに交差させるように配置されている。
【0006】
これにより、各パイル糸111・112は互いに支持し合うので、毛倒れが緩和されるようになっている。尚、特許文献1では、例えば、一方のパイル糸111は複数本の繊維を右撚りでのみ撚り合わせて得られた糸であり、他方のパイル糸112は複数本の繊維を左撚りでのみ撚り合わせて得られた糸である。このように、特許文献1では、パイル糸111とパイル糸112とでは、撚り方向が互いに異なるものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005−230732号公報(2005年9月2日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記従来のループ織りブラシにおいて、複数本の繊維を右撚りでのみ撚り合わせて得られたパイル糸と、複数本の繊維を左撚りでのみ撚り合わせて得られた糸との撚り方向が異なる2種類のパイル糸とのうちのいずれか一種類のパイル糸にて基材101に対してループ状をなすように織り込んだ場合には、ループ織りの性質上、ランセットの絡み方向に応じて、図12(a)(b)に示すように、元糸の撚りが強調される部分と、解除される部分とが互い違いに発現する。この結果、概観上の不均一さを生じるだけでなく、硬さの不均一さも生じ、電子写真プロセスにおけるクリーニングブラシとして使用する場合に、クリーニングムラやステアリン酸亜鉛の削りムラ等の原因となっているという問題点を有している。
【0009】
具体的には、図13(a)に示すように、縦糸201a及び横糸201bからなる地糸201に例えば右撚りのパイル糸202をループ状にすべくランセット203を介在させて千鳥がけ状に織り込む場合、パイル糸202がランセット203に対して右千鳥がけ状で掛かったときには、筬204が手前に動くことによりパイル糸202がランセット203の上を時計回りに転がり、撚りが解除される。一方、図13(b)に示すように、パイル糸202がランセット203に対して左千鳥がけ状で掛かったときには、筬204が手前に動くことによりパイル糸202がランセット203の上を反時計回りに転がり、撚りが強調されることになる。尚、筬204とは、織機の付属具であって、縦糸201a及び横糸201bの位置を整えつつ、パイル糸202を織り込むのに用いるものである。
【0010】
上記の現象は、パイル糸が右撚り又は左撚りのいずれであっても、千鳥がけ状に織り込む場合には、右千鳥がけ状で掛かったとき又は左千鳥がけ状で掛かったときのいずれか一方では撚りが解除され、他方では撚りが強調されることになる。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、パイル糸をジグザグに織り込む場合に、織り込み方向の如何に関わらず、パイル糸からなるブラシ毛の剛性の均一化を図り得るループ織りブラシ及びクリーニングブラシを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のループ織りブラシは、上記課題を解決するために、縦糸と横糸とからなる地糸にパイル糸をループ状に織り込むことにより、該パイル糸をブラシ毛としたループ織りブラシにおいて、上記パイル糸は、一本以上の右撚りの糸と一本以上の左撚りの糸とを合せた一束の糸をジグザクに上記地糸に織り込んでなっていることを特徴としている。
【0013】
上記の発明によれば、ループ織りブラシは、縦糸と横糸とからなる地糸にパイル糸をループ状に織り込むことにより、該パイル糸をブラシ毛としたものからなっている。
【0014】
ここで、このようなパイル糸を地糸に織り込む場合に、従来では、一本以上の右撚りの糸又は一本以上の左撚りの糸とを撚り合せた一束の糸を千鳥がけ状にジグザクに上記地糸に織り込んでいたので、パイル糸が右撚り又は左撚りのいずれであっても、右千鳥がけ状で掛かったとき又は左千鳥がけ状で掛かったときのいずれか一方では撚りが解除され、他方では撚りが強調されることになり、その結果、撚りが解除されたパイル糸は剛性が低く、撚りが強調されたパイル糸は剛性が高くなり、全体として、不均一な剛性を有するパイル糸となっていた。尚、本発明においては、パイル糸はジグザクに地糸に織り込んでなっているところ、その作用の説明においては、その方向の表現が必要となる。そこで、ジグザクの具体的形態として、千鳥がけ状の文言を使用することとする。ここで、千鳥がけ状としたのは、本来の千鳥がけは、糸を斜めに上下で小さく交差させながら、左右にジグザクにかがり進むこと織り方をいうが、本発明においては、必ずしも糸を斜めに上下で小さく交差させていなくてもよいので、千鳥がけ状の文言を使用したものである。
【0015】
この結果、このようなパイル糸をブラシ毛とした場合には、概観上の不均一さ及び剛性の不均一さにより、電子写真プロセスにおけるクリーニングブラシして使用する場合に、クリーニングムラやステアリン酸亜鉛の削りムラ等の原因となっていた。
【0016】
この点、本発明では、パイル糸は、一本以上の右撚りの糸と一本以上の左撚りの糸とを合せた一束の糸を千鳥がけ状にジグザクに上記地糸に織り込んでなっている。したがって、一束の糸には、右撚りの糸と左撚りの糸との両方が混ざっているので、パイル糸を千鳥がけ状に織り込む場合、右千鳥がけ状で掛かったとき又は左千鳥がけ状で掛かったときのいずれにおいても撚りが解除される糸と撚りが強調される糸との両方が存在することになる。
【0017】
この結果、パイル糸をジグザグに織り込む場合に、織り込み方向の如何に関わらず、パイル糸からなるブラシの剛性の均一化を図り得るループ織りブラシを提供することができる。
【0018】
本発明のループ織りブラシでは、前記右撚りの糸及び左撚りの糸からなるパイル糸は、互いに異種の糸を組み合わせて構成されていることが好ましい。
【0019】
これにより、パイル糸について、異なる特性の各糸を組み合わせて構成することができるので、ループ織りブラシをクリーニングブラシとして使用する場合に、クリーニング性能やステアリン酸亜鉛塗布性能を向上させることができる。
【0020】
本発明のループ織りブラシでは、前記パイル糸の各糸は、糸の材質、繊度又は断面形状のうちの少なくとも1つの特性が互いに異なっていることが好ましい。
【0021】
これにより、糸の材質が異なっている場合として、例えば帯電系列の異なる材料、例えばプラス極性のポリアミドとマイナス極性のポリエステル又はフッ素を組み合わせることによって、摩擦帯電抑制効果が得られ、表面電位が安定し良好な画質を得ることができる。また、糸の繊度が異なっている場合として、細い方の糸でムラなく均一にクリーニングや塗布を行うことができるようになる。さらに、糸の断面形状が異なっている場合として、クリーニングブラシにおいて感光体に付着した現像剤の掻き取り性を向上させることができる。
【0022】
本発明のループ織りブラシでは、前記右撚りの糸及び左撚りの糸の撚り数は、1〜200回/mであることが好ましい。
【0023】
これにより、一本以上の右撚りの糸と一本以上の左撚りの糸とを合せた一束のパイル糸を千鳥がけ状にジグザクに上記地糸に織り込んだときに、適度の剛性を持たすことができる。
【0024】
本発明のクリーニングブラシは、上記課題を解決するために、上記記載のループ織りブラシを備えていることを特徴としている。
【0025】
上記の発明によれば、パイル糸をジグザグに織り込む場合に、織り込み方向の如何に関わらず、パイル糸からなるブラシ毛の剛性の均一化を図り得るループ織りブラシを備えたクリーニングブラシを提供することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明のループ織りブラシは、以上のように、パイル糸は、一本以上の右撚りの糸と一本以上の左撚りの糸とを合せた一束の糸をジグザクに上記地糸に織り込んでなっているものである。
【0027】
また、本発明のクリーニングブラシは、以上のように、上記記載のループ織りブラシを備えているものである。
【0028】
それゆえ、パイル糸をジグザグに織り込む場合に、織り込み方向の如何に関わらず、パイル糸からなるブラシ毛の剛性の均一化を図り得るループ織りブラシ及びクリーニングブラシを提供するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明におけるループ織りブラシの実施の一形態を示すものであって、ループ織りブラシの構成を示す平面図である。
【図2】上記ループ織りブラシを備えた画像形成装置の画像形成部を示す全体構成図である。
【図3】上記ループ織りブラシを備えたクリーニングブラシの構成を示す斜視図である。
【図4】(a)はループ織りブラシの織り方を示す平面図であり、(b)はループ織りブラシの織り方を示す側面図であり、(c)はループ織りブラシの織り方を示す底面図である。
【図5】(a)はループ織りブラシの織り方を示す底面図であり、(b)はループ織りブラシの織り方を示す側面方向からの斜視図である。
【図6】上記ループ織りブラシにおける感光体膜厚及びステアリン酸亜鉛の消費量の経時変化を示すグラフである。
【図7】上記ループ織りブラシにおける25時間後の感光体膜厚及びステアリン酸亜鉛の消費量を実施例と従来例との比較において示すグラフである。
【図8】上記ループ織りブラシにおける摩擦帯電による感光体表面電位の経時変化を、ループ織りブラシの各種材質との比較において示すグラフである。
【図9】上記ループ織りブラシにおけるステアリン酸亜鉛の消費量の経時変化を、ループ織りブラシの各種繊度との比較において示すグラフである。
【図10】上記ループ織りブラシにおける25時間後のステアリン酸亜鉛の消費量を、ループ織りブラシの各種繊度との比較において示すグラフである。
【図11】従来のループ織りブラシの構成を示す斜視図である。
【図12】(a)は上記従来のループ織りブラシの構成を示す平面図であり、(b)は上記従来のループ織りブラシの構成を示す平面模式図である。
【図13】(a)は上記従来のループ織りブラシのパイル糸がランセットに対して右千鳥がけ状で掛かった状態を示す平面図であり、(b)は上記従来のループ織りブラシのパイル糸がランセットに対して左千鳥がけ状で掛かった状態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
本発明の一実施形態について図1〜図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0031】
図2は、本実施の形態のループ織りブラシを備えた画像形成装置における画像形成部の構造を模式的に示す正面図である。尚、画像形成装置は、画像形成装置が備えるスキャナにて読み込まれたデータや、画像形成装置に接続された外部機器(例えば、パーソナルコンピュータ等の画像処理装置)からのデータを画像として出力するものである。
【0032】
図2に示すように、画像形成部30は、感光体ドラム1と、帯電装置2と、露光装置3と、現像装置10と、転写ロール4と、搬送ベルト5と、帯電制御装置7と、クリーニング装置20とを備えており、感光体ドラム1の周囲に、回転方向に沿って、帯電装置2、露光装置3、現像装置10、転写ロール4及び搬送ベルト5、帯電制御装置7、並びにクリーニング装置20をこの順序で配置した構成となっている。
【0033】
感光体ドラム1は、画像形成装置における本発明の静電潜像担持体となるものであり、円柱形状を有している。
【0034】
帯電装置2は、感光体ドラム1と物理的に接触して、感光体ドラム1の表面を一様に所定の電位まで帯電させるためのものである。帯電装置2は、例えば、帯電ブラシからなり、感光体ドラム1と互いの回転軸を平行にして隣接対向して設置されている。
【0035】
露光装置3は、帯電装置2によって帯電された感光体ドラム1の表面を、例えばパーソナルコンピュータ等の画像処理装置からのデータに基づき、レーザ光等により露光して、感光体ドラム1の表面に静電潜像を形成させるためのものである。露光装置3として、例えば半導体レーザや発光ダイオードを用いることができる。
【0036】
現像装置10は、感光体ドラム1の表面に現像剤を供給し、感光体ドラム1の表面に形成された静電潜像を現像剤像として顕像化するつまり現像するためのものである。本実施の形態の現像装置10では、例えば非磁性1成分トナーからなる現像剤が使用されており、いわゆる非磁性1成分現像方式を採用している。尚、本発明においては、必ずしも非磁性1成分トナーに限らず、全ての現像剤を対象とすることができる。
【0037】
搬送ベルト5は、感光体ドラム1の表面に現像剤像が形成された後に、PPC(Plain Paper Copy)用紙等の記録媒体6を感光体ドラム1に運搬するためのものである。
【0038】
転写ロール4は、感光体ドラム1の表面の現像剤像を、転写材である記録媒体6に転写するためのものであり、板金の面方向と記録媒体6の面方向とを平行にして、搬送ベルト5を間に挟んで感光体ドラム1と隣接対向するように設置されている。尚、記録媒体6は、例えば用紙、OHP等である。転写ロール4は、例えば、ウレタンゴムロールからなっている。
【0039】
帯電制御装置7は、転写後の感光体ドラム1の残存している正極性及び負極性の残存トナーを例えば全てが負極性になるように帯電制御している。尚、帯電制御装置7は存在しない場合もある。
【0040】
クリーニング装置20は、ループ織りブラシとしてのクリーニングブラシ21を備えており、感光体ドラム1の表面に残留した現像剤や紙粉等を除去するためのものである。尚、クリーニング装置20については、後で詳述する。
【0041】
上記構成の画像形成装置において、画像を形成する動作を、図2に基づいて説明すると、以下の通りである。
【0042】
感光体ドラム1の表面は、帯電装置2によって均一に帯電される。表面が帯電された感光体ドラム1は、露光装置3によって、データに基づき露光され、感光体ドラム1の表面に静電潜像が形成される。そして、現像装置10の現像剤供給ロール12を介して現像ローラ11により、感光体ドラム1の表面に現像剤が供給され、感光体ドラム1の表面の静電潜像が、現像されて顕像化される。続いて、搬送ベルト5によって記録媒体6が感光体ドラム1へ運搬され、転写ロール4によって、感光体ドラム1の表面の現像剤像が、記録媒体6に転写される。そして、転写後の感光体ドラム1は、残留したトナーや紙粉等が、帯電制御装置7により負極性又は正極性に帯電制御された後、クリーニングブラシ21によって除去される。このようなサイクルで画像形成は行われる。
【0043】
次に、本実施の形態のクリーニング装置20の詳細について説明する。
【0044】
前述したように、本実施の形態のクリーニング装置20は、図2に示すように、感光体ドラム1の表面に残留した現像剤や紙粉等を除去するものであり、前述したクリーニングブラシ21と、このクリーニングブラシ21に接触する導電ローラ22と、この導電ローラ22に摺察する清掃部材23と、固体潤滑剤供給装置24とを備えている。尚、このクリーニング装置20は、一例であり、例えば、導電ローラ22及び清掃部材23が存在しない場合もある。
【0045】
クリーニングブラシ21は、感光体ドラム1と物理的に接触して、感光体ドラム1の表面に残留した現像剤や紙粉等を除去するためのものである。また、クリーニングブラシ21は、例えば、固体潤滑剤塗布ブラシとしての機能を兼ねており、固体潤滑剤供給装置24から供給されるステアリン酸亜鉛等の固体潤滑剤を削り取って、感光体ドラム1の表面に塗布することにより感光体ドラム1の表面に潤滑性を付与するようになっている。
【0046】
上記クリーニングブラシ21は、円柱形状の基材にブラシ毛を起毛したロール型ブラシであり、感光体ドラム1の回転軸方向と円柱形状の基材の軸方向とを互いに平行にして、感光体ドラム1に隣接対向するように設置されている。具体的には、クリーニングブラシ21は、基材21aと、この基材21aの表面にループ状に起毛されたブラシ毛21bとを備えていると共に、図3に示すように、回転自在のローラ21cの周囲に螺旋状に巻回されており、上記感光体ドラム1の回転軸方向とローラ21cの回転軸方向とを互いに平行にして、感光体ドラム1に隣接対向するように設置されている。
【0047】
上記クリーニングブラシ21の構成について、図1、図4(a)(b)(c)及び図5(a)(b)に基づいて、より詳細に説明する。図1はループ織りブラシ40の構成を示す斜視図である。また、図4(a)はループ織りブラシ40の織り方を示す平面図であり、図4(b)はループ織りブラシ40の織り方を示す側面図であり、図4(c)はループ織りブラシ40の織り方を示す底面図である。さらに、図5(a)はループ織りブラシの織り方を示す底面図であり、図5(b)はループ織りブラシの織り方を示す側面方向からの斜視図である。
【0048】
クリーニングブラシ21は、本実施の形態では、図4(a)(b)(c)に示すように、縦糸41aと横糸41bとからなる地糸41から構成される上記基材21aにパイル糸42をループ状に織り込むことにより、該パイル糸42をブラシ毛21bとしたループ織りブラシ40にて構成されている。
【0049】
上記パイル糸42は、図4(a)(c)及び図5(a)に示すように、一束の糸を千鳥がけ状にジグザクに地糸41に織り込んでなっており、ループ状にするためにランセット43が用いられている。尚、千鳥がけ状について、本来の千鳥がけは、糸を斜めに上下で小さく交差させながら、左右にジグザクにかがり進むこと織り方をいうが、本明細書においては、必ずしも糸を斜めに上下で小さく交差させていなくてもよいので、千鳥がけ状の表現を使用している。
【0050】
上記ランセット43は、パイル糸42にループ形状を形成させ、かつブラシ毛21bの高さを決めるために織り機の生地進行方向に対し平行に設置された金属棒である。ランセット43は、ループ列毎に1本必要であり、このランセット43の高さによってブラシ毛21bのループ高さが決まる。また、図4(b)に示すように、パイル糸42を織り進むに連れてランセット43から生地が抜けていくが、ループ形状は保持される。また、ループ形状は、理想的には、図4(b)に示すような波形形状になるはずであるが、パイル糸42の糸が撚り糸にてなっているので、図5(b)に示すように、各ループにひねりが加わる。
【0051】
ここで、このようなパイル糸42を地糸41に織り込む場合に、従来では、一本以上の右撚りの糸又は一本以上の左撚りの糸とを撚り合せた一束の糸を千鳥がけ状にジグザクに上記地糸41に織り込んでいたので、パイル糸が右撚り又は左撚りのいずれであっても、右千鳥がけ状で掛かったとき又は左千鳥がけ状で掛かったときのいずれか一方では撚りが解除され、他方では撚りが強調されることになり、その結果、撚りが解除されたパイル糸は剛性が低く、撚りが強調されたパイル糸は剛性が高くなり、全体として、不均一な剛性を有するパイル糸となっていた。
【0052】
その結果、そのようなパイル糸をブラシ毛とした場合には、概観上の不均一さ及び剛性の不均一さにより、電子写真プロセスにおけるクリーニングブラシとして使用する場合に、クリーニングムラやステアリン酸亜鉛の削りムラ等の原因となっていた。
【0053】
そこで、本実施の形態では、パイル糸42は、図1に示すように、一本以上の右撚りの糸42aと一本以上の左撚りの糸42bとを合せた一束の糸を千鳥がけ状にジグザクに上記地糸に織り込んでなっている。したがって、一束の糸には、右撚りの糸42aと左撚りの糸42bとの両方が混ざっているので、パイル糸42を千鳥がけ状に織り込む場合、右千鳥がけ状で掛かったとき又は左千鳥がけ状で掛かったときのいずれにおいても撚りが解除される糸と撚りが強調される糸との両方が存在することになる。尚、一本以上の右撚りの糸42aと一本以上の左撚りの糸42bとを合せた一束の糸は、撚り合わせて一束の糸としたもの又は撚り合わすことなく一束の糸としたものとのいずれであってもよい。
【0054】
この結果、パイル糸42を千鳥がけ状にジグザグに織り込む場合に、織り込み方向の如何に関わらず、パイル糸42からなるブラシ毛21bの剛性の均一化を図り得るループ織りブラシ40を提供することができるものとなる。
【0055】
ここで、本実施の形態のループ織りブラシ40では、右撚りの糸42a及び左撚りの糸42bからなるパイル糸42は、互いに異種の糸を組み合わせて構成されていることが好ましい。
【0056】
これにより、パイル糸42について、異なる特性の各糸を組み合わせて構成することができるので、ループ織りブラシ40をクリーニングブラシ21として使用する場合に、クリーニング性能やステアリン酸亜鉛塗布性能を向上させることができる。
【0057】
また、本実施の形態のループ織りブラシ40では、パイル糸42の各糸は、糸の材質、繊度又は断面形状のうちの少なくとも1つの特性が互いに異なっていることが好ましい。
【0058】
これにより、糸の材質が異なっている場合として、例えば帯電系列の異なる材料、例えばプラス極性のポリアミドとマイナス極性のポリエステル又はフッ素を組み合わせることによって、摩擦帯電抑制効果が得られ、表面電位が安定し良好な画質を得ることができる。
【0059】
また、糸の繊度が異なっている場合として、細い方の糸でムラなく均一にクリーニングや塗布を行うことができるようになる。さらに、糸の断面形状が異なっている場合として、クリーニングブラシ21において感光体ドラム1に付着した現像剤の掻き取り性を向上させることができる。
【0060】
また、本実施の形態のループ織りブラシ40では、右撚りの糸42a及び左撚りの糸42bの撚り数は、1〜200回/mであることが好ましい。これにより、一本以上の右撚りの糸42aと一本以上の左撚りの糸42bとを合せた一束のパイル糸42を千鳥がけ状にジグザクに上記地糸に織り込んだときに、適度の剛性を持たすことができる。尚、撚り数が200回/mを超えると剛性が強くなり過ぎる。
【0061】
また、本実施の形態のクリーニングブラシ21は、ループ織りブラシ40を備えている。この結果、パイル糸42を千鳥がけ状にジグザグに織り込む場合に、織り込み方向の如何に関わらず、パイル糸42からなるブラシ毛21bの剛性の均一化を図り得るループ織りブラシ40を備えたクリーニングブラシ21を提供することができる。
【実施例】
【0062】
本実施の形態のループ織りブラシ40についての効果を確認するために、各種の性能評価実験を行った。
【0063】
〔実施例1〕
最初に、本実施の形態のループ織りブラシ40を用いて、ステアリン酸亜鉛の消費量の経時変化、及び感光体膜厚の経時変化についての確認実験を行った。
【0064】
試験体として、ループ織りブラシ40におけるパイル糸42は、糸数48フィラメント(F)の右撚りの糸42aと糸数48フィラメント(F)の左撚りの糸42bとの合計96フィラメント(F)を一束とし、かつ一束が420デシテックス(dtex)の繊度となるものを使用した。尚、デシテックス(dtex)とは、「長さ10,000mの繊維(糸)の重さがNグラムであるとき、その繊維(糸)はNデシテックス(dtex)である」と定義され、繊維(糸)の太さを表す単位である。1デシテックス(dtex)は、従来の0.9デニール(D)に相当する。
【0065】
また、右撚りの糸42a及び左撚りの糸42bの撚り数は、それぞれ150回/mとした。
【0066】
実験方法としては、このループ織りブラシ40を備えたクリーニングブラシ21を用いて、感光体ドラム1に対して該クリーニングブラシ21を1mm食い込ませ、固体潤滑剤供給装置24から供給される固体潤滑剤であるステアリン酸亜鉛を該クリーニングブラシ21に荷重2Nにて一定時間押圧し、感光体ドラム1における膜厚の経時変化を測定した。また、このとき、同時に、ステアリン酸亜鉛の消費量について、経時変化を確認した。尚、感光体ドラム1は、外径が60mmであり、回転数が25rpmである。一方、クリーニングブラシ21は、外径が12mmであり、シャフトであるローラ21cの外径は6mmであって、感光体ドラム1に対して反対方向に回転数が400rpmにて回転させた。
【0067】
尚、従来例においては、右撚りの糸42aのみを合わせてループ織りブラシとしたもの以外は、上記の条件にて実験を行った。
【0068】
上記の実験の結果、感光体膜厚及びステアリン酸亜鉛の消費量におけるそれぞれの経時変化について、従来例との比較において、図6に示す測定結果を得た。
【0069】
その結果、図6に示すように、感光体膜厚の経時変化について、従来例では白四角で示すように、経過時間に伴う感光体ドラム1の膜厚の減少が顕著であるのに対して、実施例では黒四角で示すように、経過時間に伴う感光体ドラム1の膜厚の減少がなだらかであった。
【0070】
また、ステアリン酸亜鉛の消費量について、従来例では白丸で示すように、ステアリン酸亜鉛の消費量が時間に伴って顕著に増加するのに対して、実施例では黒菱形で示すように、ステアリン酸亜鉛の消費量における経過時間に伴う減少は小さかった。
【0071】
この結果を下に、25時間後の感光体膜厚及びステアリン酸亜鉛の消費量について、比較すると、図7に示す結果を得る。
【0072】
すなわち、図7に示すように、25時間後の感光体膜厚の削れ量は、従来例では約1μmであるのに対して実施例では約0.7μmとなって、実施例の方が従来例よりも削れ量が小さいことが分かる。また、25時間後のステアリン酸亜鉛の消費量は、従来例では約1gであるのに対して実施例では約0.6gとなって、実施例の方が従来例よりも消費量が少ないことが分かる。また、25時間後においては、ステアリン酸亜鉛の感光体ドラム1への塗布ムラも実施例の方が従来例よりも小さいことが分かった。
【0073】
このように、撚り方向の違うパイル糸42を合わせて一束にしてループ織りブラシ40を形成した場合、従来例のように同一撚り方向のパイル糸にて合撚してループ織りブラシを形成した場合に比べて、剛性が均一化し、見かけ密度が増すため、感光体ドラム1の膜削れ量が減少し、感光体ドラム1の長寿命化に寄与することが分かった。また、ステアリン酸亜鉛についても、少ない消費量にて均一に塗る効果が得られ、ステアリン酸亜鉛の消費量が小さくなり、感光体ドラム1への塗布ムラの低減にも寄与することが分かった。
【0074】
〔実施例2〕
次に、本実施の形態のループ織りブラシ40を用いて、右撚りの糸42a及び左撚りの糸42bからなるパイル糸42の各糸について、互いに異種の糸を組み合わせて構成した場合の効果について検証実験を行った。
【0075】
最初に、糸の材質を互いに異なるものにした場合の効果として、摩擦帯電による感光体表面電位の差異についての確認実験を行った。
【0076】
試験体として、糸の材質は、ポリアミドのみ、ポリアミドとポリエステルとを組み合わせたもの、及びポリアミドとフッ素とを組み合わせたものの3種類を用いた。上記ポリアミドのみでは、ポリアミドからなる糸数48フィラメント(F)の右撚りの糸42aと、ポリアミドからなる糸数48フィラメント(F)の左撚りの糸42bの糸42aとの合計96フィラメント(F)を一束にして繊度440デシテックス(dtex)とした。また、ポリアミドとポリエステルとを組み合わせたものでは、ポリアミドからなる糸数48フィラメント(F)の右撚りの糸42aと、ポリエステルからなる糸数48フィラメント(F)の左撚りの糸42bとの合計96フィラメント(F)を一束にして繊度430デシテックス(dtex)とした。さらに、ポリアミドとフッ素とを組み合わせたものでは、ポリアミドからなる糸数48フィラメント(F)の右撚りの糸42aと、フッ素からなる糸数30フィラメント(F)の左撚りの糸42bとの合計78フィラメント(F)を一束にして繊度440デシテックス(dtex)とした。
【0077】
また、実験条件は、前記実施例1と同様に、右撚りの糸42a及び左撚りの糸42bの撚り数は、それぞれ150回/mとした。
【0078】
実験方法としては、このループ織りブラシ40を備えたクリーニングブラシ21を用いて、感光体ドラム1に対して該クリーニングブラシ21を1mm食い込ませ、固体潤滑剤供給装置24から供給される固体潤滑剤であるステアリン酸亜鉛を該クリーニングブラシ21に荷重2Nにて一定時間押圧し、感光体ドラム1における表面電位の経時変化を測定した。尚、感光体ドラム1は、外径が60mmであり、回転数が25rpmである。一方、クリーニングブラシ21は、外径が12mmであり、シャフトであるローラ21cの外径は6mmであって、感光体ドラム1に対して反対方向に回転数が400rpmにて回転させた。
【0079】
上記実験の結果、摩擦帯電による感光体ドラム1における表面電位の経時変化について、図8に示す測定結果を得た。
【0080】
その結果、糸の材質をポリアミドのみとした場合には、図8において破線で示すように、摩擦帯電による感光体表面電位は約−30Vであった。これに対して、糸の材質をポリアミドとポリエステルとの組み合わせとした場合には、図8において一点鎖線で示すように、摩擦帯電による感光体表面電位は約−5Vであった。また、糸の材質をポリアミドとフッ素との組み合わせとした場合には、図8において実線で示すように、摩擦帯電による感光体表面電位は約−2Vであった。
【0081】
この結果、異種材料の例として、帯電系列の異なる材料、例えばプラス極性のポリアミドとマイナス極性のポリエステルやフッ素を組み合わせることによって、摩擦帯電抑制効果が得られ、表面電位が安定し良好な画質を得ることができることが分かった。すなわち、図2に示すように、画像形成部30において、帯電装置2は、感光体ドラム1と物理的に接触して、感光体ドラム1の表面を一様に所定の電位まで帯電させる。この場合、感光体ドラム1における帯電装置2の上流側において帯電量が変化すると、帯電装置2による感光体ドラム1への帯電量に影響を及ぼす。したがって、感光体ドラム1における帯電装置2の上流側における帯電量の変化は小さい方が好ましい。
【0082】
〔実施例3〕
本実施の形態のループ織りブラシ40を用いて、右撚りの糸42a及び左撚りの糸42bからなるパイル糸42の各糸について、互いに異種の糸を組み合わせて構成した場合の効果についての検証実験として、糸の繊度を互いに異なるものにした場合の、ステアリン酸亜鉛の消費量における経時変化の差異を確認した。
【0083】
試験体として、糸の繊度は、6デシテックス(dtex)、2デシテックス(dtex)、及び6デシテックス(dtex)と2デシテックス(dtex)とを組み合わせたものの3種類を用いた。上記6デシテックス(dtex)では、ポリアミドからなる糸数36フィラメント(F)の右撚りの糸42aと、ポリアミドからなる糸数36フィラメント(F)との合計96フィラメント(F)を一束にして繊度440デシテックス(dtex)とした。また、2デシテックス(dtex)では、ポリアミドからなる糸数96フィラメント(F)の右撚りの糸42aと、ポリアミドからなる糸数96フィラメント(F)との合計192フィラメント(F)を一束にして繊度440デシテックス(dtex)とした。さらに、6デシテックス(dtex)と2デシテックス(dtex)とを組み合わせたものでは、6デシテックス(dtex)のポリアミドからなる糸数36フィラメント(F)の右撚りの糸42aと、2デシテックス(dtex)のポリアミドからなる糸数96フィラメント(F)との合計132フィラメント(F)を一束にして繊度440デシテックス(dtex)とした。
【0084】
また、実験条件は、前記実施例1及び実施例2と同様に、右撚りの糸42a及び左撚りの糸42bの撚り数は、それぞれ150回/mとした。
【0085】
実験方法においては、このループ織りブラシ40を備えたクリーニングブラシ21を用いて、感光体ドラム1に対して該クリーニングブラシ21を1mm食い込ませ、固体潤滑剤供給装置24から供給される固体潤滑剤であるステアリン酸亜鉛を該クリーニングブラシ21に荷重2Nにて一定時間押圧し、該ステアリン酸亜鉛の消費量における経時変化を測定した。尚、感光体ドラム1は、外径が60mmであり、回転数が25rpmである。一方、クリーニングブラシ21は、外径が12mmであり、シャフトであるローラ21cの外径は6mmであって、感光体ドラム1に対して反対方向に回転数が400rpmにて回転させた。
【0086】
上記実験の結果、ステアリン酸亜鉛の消費量における経時変化について、図9に示す測定結果を得た。
【0087】
その結果、糸の繊度を6デシテックス(dtex)とした場合には、図9において実線で示すように、ステアリン酸亜鉛の消費量における経時変化が最も大きいものであった。一方、糸の繊度を2デシテックス(dtex)とした場合には、図9において一点鎖線で示すように、ステアリン酸亜鉛の消費量における経時変化が最も小さいものであった。
【0088】
これに対して、糸の繊度として、6デシテックス(dtex)と2デシテックス(dtex)との組み合わせとした場合には、図9において破線で示すように、ステアリン酸亜鉛の消費量における経時変化は、糸の繊度6デシテックス(dtex)と2デシテックス(dtex)との間の消費量であった。
【0089】
また、25時間後のステアリン酸亜鉛の消費量、及び感光体ドラム1への塗布ムラについての定性確認においては、図10に示す結果を得た。
【0090】
図10に示すように、まず、糸の繊度が6デシテックス(dtex)の場合は、25時間後のステアリン酸亜鉛の消費量が約0.6gと最も大きく、かつ感光体ドラム1への塗布ムラも大きいものであった。また、糸の繊度が2デシテックス(dtex)の場合は、25時間後のステアリン酸亜鉛の消費量が約0.2gと最も小さいが、感光体ドラム1への塗布ムラは大きいものであった。
【0091】
これに対して、糸の繊度として、6デシテックス(dtex)と2デシテックス(dtex)との組み合わせとした場合には、25時間後のステアリン酸亜鉛の消費量が約0.45gであり、糸の繊度6デシテックス(dtex)と2デシテックス(dtex)との間の消費量であると共に、感光体ドラム1への塗布ムラは最も小さいものであった。
【0092】
この結果、糸の繊度として、6デシテックス(dtex)と2デシテックス(dtex)との組み合わせとした場合には、細い方の糸でムラなく均一にクリーニングや塗布を行うことができるようになることが分かった。
【0093】
尚、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
本発明は、縦糸と横糸とからなる地糸にパイル糸をループ状に織り込むことにより、該パイル糸をブラシ毛としたループ織りブラシ及びクリーニングブラシに適用できる。また、このループ織りブラシ及びクリーニングブラシを備えた電子写真方式の画像形成装置に適用できる。また、一般清掃用のブラシにも適用することが可能である。
【符号の説明】
【0095】
1 感光体ドラム(感光体)
2 帯電装置
7 帯電制御装置
20 クリーニング装置
21 クリーニングブラシ
21a 基材
21b ブラシ毛
21c ローラ
22 導電ローラ
23 清掃部材
24 固体潤滑剤供給装置
40 ループ織りブラシ
41 地糸
41a 縦糸
41b 横糸
42 パイル糸
42a 右撚りの糸
42b 左撚りの糸
43 ランセット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦糸と横糸とからなる地糸にパイル糸をループ状に織り込むことにより、該パイル糸をブラシ毛としたループ織りブラシにおいて、
上記パイル糸は、一本以上の右撚りの糸と一本以上の左撚りの糸とを合せた一束の糸をジグザクに上記地糸に織り込んでなっていることを特徴とするループ織りブラシ。
【請求項2】
前記右撚りの糸及び左撚りの糸からなるパイル糸は、互いに異種の糸を組み合わせて構成されていることを特徴とする請求項1記載のループ織りブラシ。
【請求項3】
前記パイル糸の各糸は、糸の材質、繊度又は断面形状のうちの少なくとも1つの特性が互いに異なっていることを特徴とする請求項2記載のループ織りブラシ。
【請求項4】
前記右撚りの糸及び左撚りの糸の撚り数は、1〜200回/mであることを特徴とする請求項1,2又は3記載のループ織りブラシ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のループ織りブラシを備えていることを特徴とするクリーニングブラシ。

【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−154280(P2011−154280A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−16785(P2010−16785)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【出願人】(390026147)東英産業株式会社 (38)
【Fターム(参考)】