レイアウト作成プログラム、レイアウト作成装置、レイアウト作成システム、及びレイアウト作成方法
【課題】汎用性の高いレイアウトを作成できるレイアウト作成プログラム、レイアウト作成装置、レイアウト作成システム、及びレイアウト作成方法を提供する。
【解決手段】表示装置114の表示領域に診療情報を表示する子ビューアを複数配置したマルチ画面の標準レイアウトの作成対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付け、マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得し、取得したレイアウト情報に基づいて、標準レイアウトにおいて表示領域に配置される子ビューアの数と、標準レイアウトにおいて子ビューアに表示される診療情報の種類とを決定し、決定された子ビューアの数と診療情報の種類とに基づいて、属性情報に対する標準レイアウトを作成する。
【解決手段】表示装置114の表示領域に診療情報を表示する子ビューアを複数配置したマルチ画面の標準レイアウトの作成対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付け、マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得し、取得したレイアウト情報に基づいて、標準レイアウトにおいて表示領域に配置される子ビューアの数と、標準レイアウトにおいて子ビューアに表示される診療情報の種類とを決定し、決定された子ビューアの数と診療情報の種類とに基づいて、属性情報に対する標準レイアウトを作成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本件は、レイアウト作成プログラム、レイアウト作成装置、レイアウト作成システム、及びレイアウト作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場において、患者の診療情報をデータベースに登録し、診察時等に表示装置に表示させることによって、医師等が患者に関する様々な情報を容易に参照できる電子カルテシステムが広く利用されている。ここで、患者の診療情報は、医師の診察記録、検査や治療の処方箋、検査の結果、看護師や理学療法士等の観察記録、治療計画、実施記録など多種多様な文書や画像を含んでいる。
【0003】
診療情報を表示装置に表示する際、表示装置の情報表示領域を複数の子画面(子ビューア)に分割し、分割した子画面に診療情報を表示する技術が知られている。この技術は、複数の子画面にそれぞれ異なる診療情報を表示するので、一度に複数の診療情報を参照できるという点で有利である。表示装置の情報表示領域に対する子画面の配置位置、及び、各子画面に表示させる診療情報の種類等は、レイアウトとして登録されている。なお、レイアウトは、例えば、ユーザや管理者によって、予め作成される。ユーザが電子カルテを起動すると、所定のレイアウトが呼び出され、レイアウトに従って各種診療情報が表示装置に表示される。レイアウトの呼び出しに関しては、予め登録された複数のレイアウトの中から、使用頻度の高いレイアウトを呼び出す技術が提案されている(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−328678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子カルテを起動した際に、医師、看護士、理学療法士等のユーザが行う医療行為やユーザの目的に合うレイアウトが提示されない場合がある。この場合、ユーザは、必要とする診療情報を得るまでに時間を要することとなり、医療行為の能率を低下させてしまうおそれがある。例えば、不適切なレイアウトであれば、ユーザは、まず各診療情報を表示するアプリケーションを起動しなければならない。さらにユーザは、各アプリケーションに割り当てられた子画面を見やすい大きさかつ位置に配置しなおさなければならない。従って、電子カルテの起動時に呼び出されるレイアウトは、各ユーザの目的、医療行為に合ったレイアウトであることが望ましい。例えば、検査の結果や観察記録などを参照しながら治療計画を入力する場合に、各々の診療情報を表示する子画面が、ユーザにとって把握しやすい状態で配置されることが望ましい。
【0006】
ここで、ユーザが、ユーザ独自のレイアウトをそれぞれ登録し、各ユーザが電子カルテを起動する際に各ユーザが登録したレイアウトを呼び出すようにすれば、上述の課題は解決できる。しかし、全てのユーザが独自のレイアウトを作成することは、難しい場合もある。例えば、ユーザの中には、レイアウト登録の作業を負担に感じる者も存在するからである。そこで、各ユーザの所属する診療科、あるいは、各ユーザの職種に応じた標準レイアウトを予め登録しておき、電子カルテの起動時にユーザに合ったレイアウトを呼び出すことが考えられる。
【0007】
しかしながら、診療科、あるいは職種毎の標準レイアウトは、各診療科、各職種の有識者で検討し作成することが多いため、限定されたユーザの嗜好が強く反映される。したがって、標準レイアウトは、汎用性の高いレイアウトとはならないおそれがある。特許文献1に記載の技術は、予め登録された複数のレイアウトの中から、使用頻度の高いレイアウトを呼び出すが、登録済みのレイアウト自体が、ユーザにとって適切ではない可能性がある。
【0008】
本件は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、汎用性の高いレイアウトを作成できるレイアウト作成プログラム、レイアウト作成装置、レイアウト作成システム、及びレイアウト作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、明細書開示のレイアウト作成プログラムは、コンピュータに、表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトの作成対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付ステップと、前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定ステップと、前記決定ステップで決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成ステップと、を実行させる。
【0010】
上記課題を解決するために、明細書開示のレイアウト作成装置は、表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付部と、前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得部と、前記取得部で取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定部と、前記決定部で決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成部と、を備える。
【0011】
上記課題を解決するために、明細書開示のレイアウト作成システムは、表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面を作成したユーザを区分する属性情報と、前記ユーザが作成した前記マルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報を格納する格納部と、前記マルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、前記属性情報の指定を受付ける受付部と、前記格納部に格納された前記レイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得部と、前記取得部で取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定部と、前記決定部で決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成部と、を備える。
【0012】
上記課題を解決するために、明細書開示のレイアウト作成方法は、表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付ステップと、前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定ステップと、前記決定ステップで決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成ステップと、をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0013】
明細書開示のレイアウト作成プログラム、レイアウト作成装置、レイアウト作成システム、及びレイアウト作成方法によれば、汎用性の高いレイアウトを作成できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本件のレイアウト作成装置を含む電子カルテシステムの構成の一例を示す図である。
【図2】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】ユーザ端末が備える機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】レイアウト情報データベースに格納されるレイアウト情報の一例を示す図である。
【図5】表示装置の情報表示領域における分割線と子ビューアとの関係の一例を示す図である。
【図6】分割線の配備番号と子ビューアの枠番号とを関連付ける規則の一例を説明するための図である。
【図7】ユーザ端末が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】レイアウト情報の具体的なデータの一例を示す図である。
【図9】子ビューアの集計データについて説明するための図である。
【図10】標準レイアウト作成時における各データの推移を説明するための図である。
【図11】分割線の調整処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】分割線の始点座標決定処理の概要を示す図である。
【図13】分割線の終点座標決定処理の概要を示す図である。
【図14】子ビューアの配置方法の一例について説明するための図である。
【図15】作成された標準レイアウトのレイアウト情報の一例を示す図である。
【図16】サーバの機能ブロック図の一例を示す図である。
【図17】広域医療ネットワークの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本件の実施例について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0016】
まず、図1を参照して、本件のレイアウト作成装置を含む電子カルテシステムについて説明する。図1に示すように、電子カルテシステム100は、ユーザ端末(レイアウト作成装置)10a及び10bと、サーバ20とを備える。以下、表示装置の表示領域に複数の子画面(以後、子ビューアと記載する)を配置して表示された画面をマルチ画面と称する。そして、レイアウトとは、マルチ画面において表示される複数の子ビューアの数と、該複数の子ビューアを配置する位置の情報と、各子ビューアに表示される診療情報の種類とを含む情報である。
【0017】
ユーザ端末10a及び10bは、例えば、パーソナルコンピュータからなるクライアント端末であり、LAN等のネットワーク30を介してサーバ20と接続する。ユーザ端末10a及び10bは、手術等の処置を行う処置室、X線撮影等を行う撮影室、各種の検査を行う検査室、医師が診察を行う診察室等に設置される。医師や看護師等は、ユーザ端末10a及び10bを用いて、サーバ20から患者の電子カルテ情報を呼び出し、電子カルテの入力(作成)や閲覧を行う。なお、以後の説明では、医師、看護師、検査技師等の電子カルテを使用する主体を、ユーザと記載する。また、ユーザ端末10a及び10bの構成及び動作は同一であるため、ユーザ端末10a及び10bを合わせて、ユーザ端末10と記載する。
【0018】
サーバ20は、例えばサーバコンピュータであり、電子カルテに関する各種の情報を一元管理する。サーバ20は、ユーザ端末10からの要求に応じて、電子カルテ情報及び電子カルテのレイアウト情報をユーザ端末10に送信する。また、ユーザ端末10から送信された電子カルテに対する入力情報を受信し、サーバ20が管理する各種情報を更新する。
【0019】
次に、ユーザ端末10のハードウェア構成について説明する。図2は、ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0020】
ユーザ端末10は、入出力部101、ROM(Read Only Memory)102、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)103、RAM(Random Access Memory)104を備える。
【0021】
入出力部101は、サーバ20との間でデータの送受信を行う。また、入出力部101は、作成した標準レイアウト(後述)を、ユーザ端末10が備える表示装置114に出力する。ROM102は、標準レイアウトを作成するプログラム(詳細は後述)等を格納する。CPU103は、ROM102に格納されたプログラムを読み込んで実行する。また、ROM102に格納されたプログラムのCPU103による演算によって、図3に示す取得部111、決定部112、及び作成部113が有する機能が実行される。RAM104は、プログラムを実行する際に使用される一時的なデータを保存する。
【0022】
次に、ユーザ端末10が備える機能の一例について説明する。図3は、ユーザ端末10が備える機能の一例を示す機能ブロック図である。
【0023】
ユーザ端末10は、取得部(受付部、取得部)111と、決定部112と、作成部113とを備える。
【0024】
取得部111は、標準レイアウトの作成処理が起動されると、標準レイアウトの作成対象となる属性情報の指定を受付ける。例えば、取得部111は、標準レイアウトの作成処理がユーザにより起動された場合には、作成処理を起動したユーザの属性情報を、標準レイアウトの作成対象となる属性情報として受付ける。具体的には、取得部111は、標準レイアウトの作成処理を起動したユーザの属性情報を取得する。ここで、ユーザの属性情報とは、例えば、ユーザの所属する診療科や、ユーザの職種である。取得部111は、受付けた属性情報を含むレイアウト情報を、サーバ20が備えるレイアウト情報データベース201から取得する。例えば、取得部111は、標準レイアウトの作成処理を起動したユーザが内科に所属している場合、属性情報の「内科」を含むレイアウト情報を、レイアウト情報データベース201から取得する。取得部111は、取得したレイアウト情報を決定部112に出力する。なお、取得部111は、標準レイアウトの作成処理を起動したユーザの属性情報の代わりに、システム管理者等から標準レイアウトの作成対象となるユーザの属性情報の指定を受付け、レイアウト情報を取得してもよい。
【0025】
ここで、サーバ20が備えるレイアウト情報データベース201に格納されるレイアウト情報について説明する。レイアウト情報は、各ユーザが登録したレイアウトや、予め登録されたレイアウトをユーザが変更することによって作成したレイアウトに関する情報を蓄積している。例えば、システムの構築者が簡易なレイアウトモデルを作成しておき、システムの運用初期などにおいては、本実施例のユーザ端末10は、簡易なレイアウトモデルを出力する。これに対して、ユーザは自らが作業しやすいように、子画面の配置を変更したり、子画面に表示させる診療情報を変更するなどの操作を行う。ユーザ端末10は、変更作業中のレイアウトを、ユーザの属性と共にレイアウト情報データベースに蓄積する。つまり、本実施形態においては、例えば有識者による標準レイアウトの作成を行わずとも、システムの運用を開始する時点では、簡易なレイアウトモデルを用意して置けばよい。そして、レイアウト作成が得意なユーザが登録したレイアウトのみならず、簡易なレイアウトモデルから作業しやすい配置へ変更されたレイアウトを収集することができる。以上のように、本実施形態におけるユーザ端末10は、レイアウト作成に対するユーザの技術によらず、さまざまなレイアウトを収集することができる。そして、このようにして収集したレイアウトに基づいて、本実施形態におけるユーザ端末10は、より汎用性の高いレイアウトを作成することができる。
【0026】
図4は、レイアウト情報データベース201に格納されるレイアウト情報の一例を示す図である。
【0027】
レイアウト情報は、例えば、図4(A)に示すレイアウトヘッダテーブルと、図4(B)に示すレイアウトデータテーブルとから構成される。図4(A)に示すレイアウトヘッダテーブルは、「レイアウト番号」、「レイアウト名」、「診療科」、「患者ID」、及び「ユーザID」の項目を有する。「レイアウト番号」は、複数のレイアウトの中からレイアウトを一意に識別するための番号である。「レイアウト名」は、レイアウト番号に対応するレイアウトが、どのようなレイアウトであるのかを説明するためのものである。「診療科」は、レイアウト番号に対応するレイアウトを登録したユーザが所属する診療科(ユーザの属性情報)を格納する。「患者ID」は、患者を一意に識別するための識別子である。「患者ID」には、値が入力されていなくてもよい。「患者ID」に値が入力されている場合には、そのレイアウトが「患者ID」に対応する患者用に登録されたレイアウトであることを意味する。「ユーザID」は、レイアウトを登録したユーザを一意に識別する識別子である。また、先述のように、レイアウトの登録操作に関らず、所定のタイミングでユーザ端末10の表示画面のレイアウトを取得する場合は、ユーザ端末10の操作者のIDがユーザIDとして格納される。「ユーザID」には、値が入力されていなくてもよい。「ユーザID」に値が入力されていない場合には、そのレイアウトがユーザに依存しないレイアウトであること、すなわち、診療科の標準レイアウトであることを意味する。
【0028】
「診療科」、「患者ID」、「ユーザID」の項目は、レイアウトを呼び出す際にも用いられる。例えば、ユーザID「D1201」のユーザが、通常、電子カルテを起動する場合には、図4(A)に示すテーブルにおいて「ユーザID」の項目に「D1201」が入力され、「患者ID」には値が入力されていないレイアウト番号「0003」のレイアウトが呼び出される。また、ユーザID「D1201」のユーザが、患者ID「A1234」の患者の電子カルテを起動する場合には、「患者ID」の項目に「A1234」が入力され、かつ、ユーザIDに「D1201」が入力されているレイアウト番号「0001」のレイアウトが呼び出される。また、整形外科に所属しているが、ユーザ固有のレイアウトを登録していないユーザが電子カルテを起動する場合には、「患者ID」及び「ユーザID」の項目に値が入力されておらず、「診療科」の項目に「整形外科」が入力されているレイアウト番号「0005」のレイアウト(整形外科の標準レイアウト)が呼び出される。
【0029】
図4(B)に示すレイアウトデータテーブルは、「レイアウト番号」、「種別」、の項目を備える。「レイアウト番号」は、レイアウトを一意に識別するための番号であり、図4(A)のレイアウトヘッダテーブルの「レイアウト番号」の項目に格納されている値が登録される。「種別」は、種別以降の項目に格納されるデータが、表示装置114の情報表示領域を分割する分割線に係るものなのか、子ビューアに係るものなのか区別する。
【0030】
レイアウトデータテーブルにおいて、「種別」の項目に“分割線”が入力された場合、種別以降の項目は、図4(B)上段に示すように、「配備番号」、「分割線の向き」、「始点座標1」、「終点座標」、及び「始点座標2」となる。「配備番号」は、「種別」に登録される分割線を一意に識別するための番号である。「分割線の向き」は、配備番号と対応する分割線の向きが水平方向なのか、垂直方向なのかを表す。例えば、図4(B)において、レイアウト番号「0001」、配備番号「1」の分割線は、「分割線の向き」が“垂直”となっている。この場合、図5(A)に示すように、配備番号「1」の分割線は、垂直方向の分割線(以後、垂直分割線と記載する)となる。「始点座標1」及び「始点座標2」は、図5(A)に示すように、表示装置114の情報表示領域の左下を原点(0,0)とし、垂直方向をY軸、水平方向をX軸とした場合の分割線の始点を表す座標である。図5(A)では、X軸の最大値を600、Y軸の最大値を800としている。「始点座標1」は、「分割線の向き」が“水平”の場合にはX軸における始点の座標値を表し、「分割線の向き」が“垂直”の場合にはY軸における始点の座標値を表す。「始点座標2」は、「分割線の向き」が“水平”の場合にはY軸における始点の座標値を表し、「分割線の向き」が“垂直”の場合にはX軸における始点の座標値を表す。「終点座標」は、分割線の終点を表す座標であり、「分割線の向き」が“水平”の場合にはX軸における終点の座標値を表し、「分割線の向き」が“垂直”の場合はY軸における終点の座標値を表す。
【0031】
図4(B)のレイアウト番号「0001」、配備番号「1」の分割線は、垂直分割線であり、その始点座標は(300,0)、また、終点座標は(300,800)である。また、レイアウト番号「0001」、配備番号「2」の分割線は、水平方向の分割線(以後、水平分割線と記載する)であり、その始点座標は(300,400)、終点座標は(600,400)である。従って、レイアウト番号「0001」の配備番号「1」及び「2」の分割線の配置は、図5(A)に示すようになる。
【0032】
レイアウトデータテーブルにおいて、「種別」に「子ビューア」が入力された場合、種別以降の項目は、図4(B)下段に示すように、「枠番号」、「ビューア種別」、「表示条件」、及び「検索条件」となる。「枠番号」は、上述の分割線によって作成される、子ビューアを配置する枠(以後、子ビューア枠と記載する)を一意に識別するための番号である。「ビューア種別」は、子ビューアに表示する診療情報の種別を表す。「表示条件」は、「ビューア種別」が表す診療情報の表示形式を表す。「検索条件」は、「ビューア種別」が表す診療情報に含まれる情報のうち、子ビューアに表示する情報を表す。例えば、図4(B)において、レイアウト番号「0001」において、枠番号「1」の子ビューア枠に配置される子ビューアは、診療情報「カルテ」に含まれる情報のうち、プログレスノートの情報をHTML形式で表示する。
【0033】
分割線の配備番号と子ビューア枠の枠番号とは、例えば、図6に示す規則に従って関連付けることができる。すなわち、垂直分割線を配置した場合、子ビューア枠の枠番号を、図6(A)に示すように、左から、枠番号1、枠番号2と符番する。図6では、子ビューア枠の枠番号を括弧書きの数字で記載している。また、既存のレイアウトを水平分割線で分割する場合は、水平分割線の下方に作成される子ビューア枠に、新たな枠番号を符番する。例えば、図6(B)において、配備番号2の水平分割線の下方に作成される子ビューア枠に対し、新たな枠番号3を符番する。また、既存のレイアウトを垂直分割線で分割する場合には、垂直分割線の右側に作成される子ビューア枠に、新たな枠番号を符番する。例えば、図6(C)では、配備番号3の垂直分割線の右側に作成される子ビューア枠に対し、新たな枠番号4を符番する。
【0034】
上述の、分割線の配備番号と子ビューア枠の枠番号とを関連付ける規則に従うと、図4のレイアウト番号「0001」のレイアウトにおいて、各子ビューア枠の枠番号は、図5(A)となる。図4(B)下段に示すように、各子ビューアは、配置されるべき枠番号をデータとして持っているので、図4(B)のデータに従って、各子ビューアが子ビューア枠に配置される。その結果、レイアウト番号「0001」のレイアウトは、図5(B)となる。
【0035】
再び、図3に戻り説明を続ける。決定部112は、レイアウト情報を取得部111から受付ける。決定部112は、受付けたレイアウト情報から、表示装置114の表示領域に配置する子ビューアの数、及び、各子ビューアに表示させる診療情報の種類を決定する。子ビューアの数、及び各子ビューアに表示させる診療情報の種類を決定する処理の詳細については後述する。決定部112は、決定した子ビューアの数、及び診療情報の種類を作成部113に出力する。
【0036】
作成部113は、決定部112から受付けた子ビューアの数、及び診療情報に基づいて、属性情報に対する標準レイアウトを作成する。作成部113は、作成した標準レイアウト情報を、ユーザ端末10が備える表示装置114に表示する。これにより、ユーザは、表示装置114で標準レイアウトを確認することができる。ユーザが標準レイアウトを採用した場合、例えば、ユーザが電子カルテ画面上において保存ボタン等を押した場合、作成部113は、作成した標準レイアウト情報を、属性情報に対する標準レイアウトとしてレイアウト情報データベース201に保存する。
【0037】
次に、標準レイアウトの作成処理の詳細について説明する。図7は、ユーザ端末10が実行する処理の一例を示すフローチャートである。本実施例では、属性情報が診療科であり、診療科に対する標準レイアウトを作成するものとする。
【0038】
取得部111は、指定された診療科に関連付けられたレイアウト情報を、レイアウト情報データベース201から取得する(ステップS11)。ここで、指定された診療科とは、例えば、標準レイアウト作成処理を起動したユーザが所属する診療科であってもよいし、システム管理者が標準レイアウトを作成する対象として指定した診療科であってもよい。取得部111は、例えば、診療科として「内科」が指定された場合、図4(A)に示すレイアウトヘッダテーブルにおいて、「診療科」の項目に「内科」が設定されているレイアウト番号(0001、0003、0004)を取得する。そして、取得部111は、取得したレイアウト番号に対応するデータを、図4(B)のレイアウトデータテーブルから全て取得する。以後、ステップS11で取得したデータを、レイアウト作成用一時データと記載する。
【0039】
次に、決定部112は、取得したレイアウトの平均分割数を算出する(ステップS12)。具体的には、決定部112は、レイアウトデータテーブルから取得したデータのうち、「種別」の項目が「分割線」のデータにおいて、レイアウトごとに配備番号の最大値を取得する。次に、決定部112は、レイアウト毎の最大値の総数を、レイアウトの数で除算し、除算した結果をレイアウトの平均分割数とする。例えば、ステップS11で取得したレイアウト作成用一時データが、図8である場合、図8(A)に示す分割線のデータにおいて、レイアウト番号「0001」の配備番号の最大値は2、レイアウト番号「0003」の配備番号の最大値は3、レイアウト番号「0004」の配備番号の最大値は4である。従って、決定部112は、これら配備番号の最大値の総和「9」を、レイアウト数「3」で除した値「3」を平均分割数とする。
【0040】
次に、決定部112は、取得したレイアウト作成用一時データにおいて、ビューア種別ごとの配置個数及び配置場所の平均を算出する(ステップS13)。具体的には、決定部112は、図8(B)に示すレイアウト作成用一時データにおいて、「ビューア種別」の項目に設定されている診療情報ごとに、その配置個数をカウントする。図8(B)では、ビューア種別ごとの配置個数は、カルテが3、画像が5、検査結果一覧が2、オーダが2、レポートが1である。
【0041】
各ビューア種別の配置場所の平均は、図8(A)に示す分割線のデータを用いて求めることができる。上述したように、分割線の配備番号と、子ビューアの枠番号とは図6に示す規則に従って関連付けられている。従って、子ビューアの左下の座標を子ビューアの始点座標、右上の座標を子ビューアの終点座標とした場合、決定部112は、各子ビューアの始点座標及び終点座標を分割線のデータから求めることができる。そして、決定部112は、ビューア種別毎に、始点座標と終点座標の平均座標をそれぞれ求めることで、配置場所の平均を求めることができる。
【0042】
例えば、図8のレイアウト作成用一時データに格納された各レイアウトを表す図9(A)〜(C)において、ビューア種別「カルテ」の各レイアウトにおける始点座標はそれぞれ、(0,0)、(300,400)、(0,0)であるため、平均始点座標は、(100,133)となる。また、終点座標はそれぞれ、(300,800)、(600,800)、(200,400)であるため、平均終点座標は(366,666)となる。なお、上述の平均始点座標及び平均終点座標の算出では、小数点以下を切り捨てているが、小数点以下を考慮して平均始点座標及び平均終点座標を求めてもよい。また、小数点以下を切り上げたり、四捨五入してもよい。
【0043】
同様に他のビューア種別についても、決定部112は、平均始点座標及び平均終点座標を決定する。これにより、図9(D)に示すビューア種別毎の集計データが作成される。図9(D)において、平均始点座標1は、始点のX軸における座標値を表し、平均始点座標2は、始点のY軸における座標値を表す。また、平均終点座標1は、終点のX軸における座標値を表し、平均終点座標2は、終点のY軸における座標値を表す。
【0044】
次に、作成部113が、平均分割数以上の分割線を有するレイアウトのデータのみを標準レイアウトを作成するためのデータとして抽出する(ステップS14)。図8の例では、平均分割数が「3」であるため、レイアウト番号「0003」及び「0004」のデータのみが、標準レイアウトを作成するためのデータとなる。
【0045】
次に、作成部113は、ステップS14で抽出したレイアウトごとに、垂直分割線、及び水平分割線の数をそれぞれカウントし、カウント数の総和を算出する(ステップS15)。図8の例では、レイアウト番号「0003」の垂直分割線の数は1、水平分割線の数は2である。また、レイアウト番号「0004」の垂直分割線の数は1、水平分割線の数は3である。従って、垂直分割線、及び水平分割線の数の総和はそれぞれ、2及び5となる。
【0046】
作成部113は、垂直分割線及び水平分割線のうち、ステップS15で求めた総和が大きい分割線のうち、始点座標が最小の分割線を各レイアウトから抽出する(ステップS16)。すなわち、ステップS15で求めた総和が大きい分割線が、垂直分割線である場合には、X軸の座標値(すなわち、始点座標2)が最小の垂直分割線を抽出する。また、ステップS15で求めた総和が大きい分割線が水平分割線である場合には、Y軸の座標値(すなわち、始点座標2)が最小の水平分割線を抽出する。図8の例では、水平分割線の総和が大きいため、レイアウト番号「0003」及び「0004」から、始点座標が最小の水平分割線、すなわち、レイアウト番号「0003」では、配備番号3の分割線を抽出し、レイアウト番号「0004」では、配備番号「4」の分割線を抽出する。
【0047】
次に、作成部113は、ステップS16で抽出した分割線の始点座標及び終点座標の平均座標値を求める(ステップS17)。すなわち、各レイアウトの始点座標1、終点座標、及び始点座標2に入力されている値の平均値をそれぞれ求める。作成部113は、求めた平均値のデータを、標準レイアウト一時データとして、RAM104等に記憶しておく。図8の例では、始点座標1の平均値は250、終点座標の平均値は600、始点座標2の平均値は350となり、標準レイアウト一時データは、図10(A)となる。
【0048】
次に、作成部113は、ステップS16で使用した分割線のデータを、レイアウト作成用一時データから削除する(ステップS17)。その結果、レイアウト作成用一時データは、図10(B)となる。
【0049】
次に、作成部113は、ステップS12で算出した平均分割数の分だけ、分割線の処理を行ったか否か判定する(ステップS19)。すなわち、作成部113は、標準レイアウト一時データに格納された分割線のデータ数が、平均分割数と等しいか否か判定する。
【0050】
平均分割数分の分割線を処理していない場合(ステップS19/NO)、すなわち、標準レイアウト一時データに格納された分割線のデータ数が、平均分割数に満たない場合、作成部113は、ステップS15に戻り、処理を継続する。
【0051】
作成部113は、平均分割数分の分割線を処理した場合(ステップS19/YES)、分割線の配置調整を行う(ステップS20)。なお、図8のデータにおいて、ステップS15〜ステップS19の処理を繰り返した結果、得られる標準レイアウト一時データは、図10(C)となり、図10(C)のデータに基づいて分割線を情報表示領域へ配置したイメージは、図10(D)となる。
【0052】
ここで、ステップS20の、分割線の調整処理の詳細を、図11のフローチャートを用いて説明する。
【0053】
作成部113は、調整対象となる分割線のデータを標準レイアウト一時データから取得する(ステップS201)。作成部113は、例えば、平均始点座標及び平均終点座標を求めた順に、分割線を調整することができる。つまり、作成部113は、標準レイアウト一時データに格納された分割線の順に、分割線の調整を行うことができる。
【0054】
次に、作成部113は、調整対象の分割線よりも始端寄りに他の分割線が存在するか、あるいは、調整対象の分割線と交差する分割線(交差線)が存在するか否か判定する(ステップS202)。調整対象の分割線よりも始端寄りに存在する分割線とは、調整対象の分割線が水平分割線であれば、調整対象の分割線の始点座標1の値(X軸における座標値)よりも、始点座標2の値(X軸における座標値)が小さい垂直分割線のことをいう。また、調整対象の分割線が垂直分割線であれば、調整対象の分割線の始点座標1の値(Y軸における座標値)よりも、始点座標2の値(Y軸における座標値)が小さい水平分割線のことをいう。
【0055】
ステップS202の判定がYESの場合、作成部113は、始点座標決定処理を実行する(ステップS204)。ここで、始点座標決定処理の概要について、図12を参照して説明する。調整対象となる分割線よりも始端寄りに他の分割線が存在する場合(図12(A)左)、作成部113は、調整対象の分割線の始点座標1の値を、始端寄りの他の分割線の始点座標2の値に書き換える(図12(A)右)。また、交差線が存在する場合には、始端から調整対象の分割線の始点までの距離(L´)と、始端から交差線の始点までの距離、又は交差線の終点から終端までの距離(L)とを比較する。その結果、始端から調整対象の分割線の始点までの距離の方が長い場合(L<L´)には、調査対象の分割線の始点座標1の値を、交差線の始点座標2の値に書き換える(図12(B))。一方、始端から調整対象の分割線の始点までの距離の方が短い場合(L>L´)には、調整対象の分割線の始点座標2の値を始端の座標値、すなわち、図12(C)の例では、0に書き換える。
【0056】
ステップS202での判定がNOの場合、作成部113は、始点座標を最小値に設定する(ステップS203)。具体的には、調整対象の分割線の始点座標1を、0とする。
【0057】
次に、作成部113は、終点座標に対し処理を行う。作成部113は、調整対象の分割線よりも終端寄りに他の分割線が存在するか、又は、調整対象の分割線と交差する分割線(交差線)が存在するか否か判定する(ステップS205)。調整対象の分割線よりも終端寄りに存在する他の分割線とは、調整対象の分割線が水平分割線であれば、調整対象の分割線の終点座標値(X軸における座標値)よりも始点座標2の値(X軸における座標値)が大きい垂直分割線のことをいう。また、調整対象の分割線が垂直分割線であれば、調整対象の分割線の終点座標値(Y軸における座標値)よりも、始点座標2の値(Y軸における座標値)が大きい水平分割線のことをいう。
【0058】
ステップS205の判定がYESの場合、作成部113は、終点座標決定処理を実行する(ステップS207)。ここで、終点座標決定処理の概要について、図13を参照して説明する。調整対象となる分割線よりも終端寄りに他の分割線が存在する場合、作成部113は、調整対象の分割線の終点座標値を、終端寄りの他の分割線の始点座標2の値に書き換える(図13(A))。また、交差線が存在する場合には、調整対象の分割線の終点から終端までの距離(L´)と、始端から交差線の始点までの距離、又は交差線の終点から終端までの距離(L)とを比較する。その結果、調整対象の分割線の終点から終端までの距離の方が長い場合(L<L´)には、調査対象の分割線の終点座標値を、交差線の始点座標2の値に書き換える(図13(B))。一方、調整対象の分割線の終点から終端までの距離の方が短い場合(L>L´)には、調整対象の分割線の終点座標値を終端の値、すなわち、図13(C)の例では、600に書き換える。
【0059】
ステップS205での判定がNOの場合、作成部113は、調整対象の分割線の終点座標を最大値、つまり、終端の座標値に設定する(ステップS206)。具体的には、調整対象の分割線が水平分割線である場合には、終点座標値をX軸の最大値とし、垂直分割線である場合には、終点座標値をY軸の最大値とする。
【0060】
次に、作成部113は、標準レイアウト一時データにおいて、未調整の分割線が存在するか否か判定する(ステップS208)。ステップS208の判定がYESの場合、作成部113は、ステップS201からの処理を繰り返す。ステップS208の判定がNOの場合、作成部113は、図11の処理を終了し、ステップS21へ進む。
【0061】
次に、作成部113は、ステップS20の処理によって決定したレイアウトに、子ビューアを配置する(ステップS21)。本実施例では、作成部113は、配置個数の多いビューア種別の順に、子ビューアを配置する子ビューア枠を決定することとする。例えば、図9(D)において、配置個数の最も多いビューア種別は、「画像」である。そこで、作成部113は、図14(A)に示すように、ビューア種別「画像」の子ビューアを、始点座標(200,100)、終点座標(525,500)の位置に、まず配置する。次に、作成部113は、配置した「画像」の子ビューアと、各ビューア枠とが重なる面積を算出する。作成部113は、配置した子ビューアと重なる面積が最も大きい子ビューア枠に、子ビューアを配置する。図14(A)では、「画像」の子ビューアは、枠番号4の子ビューア枠と重なる面積が最大であるため、枠番号4のビューア枠に配置される。
【0062】
次に、図9(D)では、ビューア種別「カルテ」の配置個数が多いので、作成部113は、図9(D)のデータに従って、カルテの子ビューアを配置する(図14(B))。ビューア種別「カルテ」と重なる面積が最大となる子ビューア枠は、枠番号3の子ビューア枠である。従って、図14(B)に示すように「カルテ」の子ビューアは、枠番号3の子ビューア枠に配置される。
【0063】
図9(D)では、ビューア種別「検査結果一覧」と「オーダ」の配置個数が「2」で同数である。配置個数が同数の場合には、診療科ごとにビューア種別の優先順位を決定しておき、優先順位が高いビューア種別が先に配置されるようにすることができる。あるいは、図9(D)に示す集計データの上位に格納されているビューア種別が先に配置されるようにしてもよい。本実施例では、「検査結果一覧」の方が、「オーダ」よりも配置される優先順位が高いものとして説明を行う。図14(C)に示すように、「検査結果一覧」の子ビューアと重なる面積が最大となる子ビューア枠は、枠番号2の子ビューア枠であるため、枠番号2のビューア枠に、「検査結果一覧」の子ビューアが配置される。なお、子ビューアと重なる面積が同一となる子ビューア枠が複数存在する場合には、枠番号が小さい方の子ビューア枠に子ビューアを配置するようにしてもよい。また、子ビューアと重なる面積が最大となる子ビューア枠に、既に子ビューアが配置されている場合には、子ビューアと重なる面積が2番目に大きい子ビューア枠に、子ビューアを配置してもよい。
【0064】
全ての子ビューア枠に、子ビューアを配置すると、作成部113は、図14(C)右側に示すレイアウトを表すレイアウト情報を作成し(ステップS22)、処理を終了する。例えば、ステップS22の処理によって作成される図14(C)のレイアウト情報は、図15となる。
【0065】
以上の説明から明らかなように、本実施例によれば、取得部111が、表示装置114の表示領域に診療情報を表示する子ビューアを複数配置するマルチ画面の標準レイアウトの作成対象となる、ユーザの属性情報を受付、マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報データベース201から、標準レイアウトの作成対象として指定された属性情報を含むレイアウト情報を全て取得する。そして、決定部112が、取得部111が取得したレイアウト情報に基づいて、標準レイアウトに配置される子ビューアの数と、子ビューアに表示する診療情報の種類(ビューア種別)とを決定する。作成部113は、決定部112が決定した子ビューアの数と、診療情報の種類とに基づいて、属性情報に対する標準レイアウトを作成する。これにより、限定されたユーザの嗜好に左右されない、汎用性の高いレイアウトを作成することができる。また、属性情報毎(診療科毎)に標準レイアウトを自動算出することによって、標準レイアウトの構築にかかる作業負担が軽減される。
【0066】
また、上述の実施例では、取得部111は、指定された属性情報を有するユーザによって登録されたレイアウト情報を全て取得することとした。しかし、レイアウト情報を取得する際に、取得部111が、そのレイアウトが最後に使用された日を参照し、長期(例えば、1年以上)に渡って使用されていないレイアウトについては、標準レイアウトを作成するための元データとして取得しないようにしてもよい。これにより、よく使用されるレイアウトのデータを元に、標準レイアウトを作成できるため、より汎用性が高いレイアウトを作成できる可能性が高まる。なお、この場合、レイアウトヘッダテーブルには、レイアウトが最後に使用された日を管理する項目が追加される。
【0067】
また、上述の実施例では、レイアウト情報は、表示装置114の情報表示領域に配置される子ビューアの数と、子ビューアに表示される診療情報の種類とを含み、決定部112は、取得部111が取得した各レイアウトが定義する子ビューアの数を平均した値を、標準レイアウトの子ビューアの数として決定し、診療情報の種類ごとの配置個数に基づいて、標準レイアウトで表示する診療情報の種類を決定している。標準レイアウトの子ビューアの数を、各レイアウトの子ビューアの数の平均値とすることにより、各レイアウトを作成したユーザの嗜好を平均化することができる。また、各レイアウトにおける配置個数が多い順に、診療情報を標準レイアウトの子ビューアに表示させることにより、指定した診療科において使用頻度の高い診療情報を子ビューアに表示させることができる。その結果、より汎用性が高いレイアウトを作成できる。
【0068】
また、上述の実施例では、診療科の標準レイアウトの作成処理について説明したが、レイアウト情報がユーザの職種を表す「職種」の項目を備えることによって、「職種」ごとの標準レイアウトを作成することもできる。これによって、診療科だけでなく、ユーザの様々な属性情報に対する標準レイアウトを作成することができる。
【0069】
なお、上述の実施例では、サーバ20がレイアウト情報データベース201を備えていたが、ユーザ端末10がレイアウト情報データベースを備えていてもよい。
【0070】
上述のユーザ端末10が有する機能をサーバ20で実現することによっても、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。図16は、レイアウト作成処理を実行するサーバ20の機能ブロック図の一例である。
【0071】
図16において、サーバ20は、レイアウト情報データベース201の他に、取得部211、決定部212、及び作成部213を備える。
【0072】
取得部211は、ユーザ端末10からの標準レイアウト作成処理の起動に応じて、レイアウト情報データベース201から、指定された属性情報を有するユーザによって登録されたレイアウト情報を取得する。取得部211は、取得したレイアウト情報を決定部212に出力する。
【0073】
決定部212が備える機能は、決定部112が備える機能と同一であるため、説明を省略する。
【0074】
作成部213は、作成した標準レイアウトをユーザ端末10に送信する。ユーザ端末10は、受信した標準レイアウトを表示装置114に表示する。表示装置114で標準レイアウトをユーザが確認し、ユーザが標準レイアウトを採用した場合、作成部213は作成した標準レイアウトをレイアウト情報データベース201に保存する。
【0075】
なお、サーバ20が表示装置を備え、作成部213は、サーバ20に備えられた表示装置に、作成した表示レイアウトを表示するようにしてもよい。
【0076】
以上、本件の複数の実施例について詳述したが、本件は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0077】
例えば、上述の実施例では、ユーザが標準レイアウトの作成処理を起動するとしたが、標準レイアウトの作成処理が、定期的(例えば、1ヶ月に1回)に起動されるようにしても良い。標準レイアウトの作成処理が定期的に起動される場合には、システム管理者等によって標準レイアウトを作成する対象となる属性情報(診療科、職種等)を予め指定しておくことで、取得部111は、指定された属性情報を有するユーザによって登録されたレイアウト情報を取得できる。
【0078】
また、上述の実施例では、子ビューア枠と子ビューアとが重なる面積に基づいて、子ビューアを配置する子ビューア枠を決定していた。しかし、子ビューアを配置する子ビューア枠の決定方法は、上述の実施例に限定されるわけではなく、例えば、表示面積の多い子ビューア枠から順に子ビューアを配置するようにしてもよいし、あるいは、子ビューア枠の番号順に子ビューアを配置するようにしてもよい。
【0079】
また、上述の実施例では、1つの病院における電子カルテシステムを例にとって説明したが、図17に示すように複数の病院とサーバ20とをインターネット、WAN(Wide Area Network)等のネットワーク300で接続した広域医療ネットワークにも適用が可能である。この場合、各病院に設置されたユーザ端末によって標準レイアウトを作成することもできるし、サーバ20が各病院に設置されたユーザ端末からの要求に応じて、標準レイアウトを作成することもできる。図17に示すような構成によれば、サーバ20には各病院が登録したレイアウト情報が蓄積されているため、電子カルテシステムを導入したばかりで自病院にはレイアウト情報の蓄積がない病院でも、他病院でのレイアウト情報を利用して、標準レイアウトを容易に作成することができる。
【0080】
なお、上記のレイアウト作成装置(ユーザ端末10及びサーバ20)が有する機能は、CPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータによって実現することができる。その場合、レイアウト作成装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
【0081】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0082】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0083】
また、例えば、インターネット等の通信網に接続されたサーバコンピュータに接続されたパーソナルコンピュータ等の通信装置に、上記のレイアウト作成装置が有する機能をサービスとしてサーバコンピュータから提供するようにしても良い(ASP(Application Service Provider))。
【符号の説明】
【0084】
10…ユーザ端末
20…サーバ
100…電子カルテシステム
111、211…取得部
112、212…決定部
113、213…作成部
114…表示装置
201…レイアウト情報データベース
【技術分野】
【0001】
本件は、レイアウト作成プログラム、レイアウト作成装置、レイアウト作成システム、及びレイアウト作成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場において、患者の診療情報をデータベースに登録し、診察時等に表示装置に表示させることによって、医師等が患者に関する様々な情報を容易に参照できる電子カルテシステムが広く利用されている。ここで、患者の診療情報は、医師の診察記録、検査や治療の処方箋、検査の結果、看護師や理学療法士等の観察記録、治療計画、実施記録など多種多様な文書や画像を含んでいる。
【0003】
診療情報を表示装置に表示する際、表示装置の情報表示領域を複数の子画面(子ビューア)に分割し、分割した子画面に診療情報を表示する技術が知られている。この技術は、複数の子画面にそれぞれ異なる診療情報を表示するので、一度に複数の診療情報を参照できるという点で有利である。表示装置の情報表示領域に対する子画面の配置位置、及び、各子画面に表示させる診療情報の種類等は、レイアウトとして登録されている。なお、レイアウトは、例えば、ユーザや管理者によって、予め作成される。ユーザが電子カルテを起動すると、所定のレイアウトが呼び出され、レイアウトに従って各種診療情報が表示装置に表示される。レイアウトの呼び出しに関しては、予め登録された複数のレイアウトの中から、使用頻度の高いレイアウトを呼び出す技術が提案されている(例えば、特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−328678号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子カルテを起動した際に、医師、看護士、理学療法士等のユーザが行う医療行為やユーザの目的に合うレイアウトが提示されない場合がある。この場合、ユーザは、必要とする診療情報を得るまでに時間を要することとなり、医療行為の能率を低下させてしまうおそれがある。例えば、不適切なレイアウトであれば、ユーザは、まず各診療情報を表示するアプリケーションを起動しなければならない。さらにユーザは、各アプリケーションに割り当てられた子画面を見やすい大きさかつ位置に配置しなおさなければならない。従って、電子カルテの起動時に呼び出されるレイアウトは、各ユーザの目的、医療行為に合ったレイアウトであることが望ましい。例えば、検査の結果や観察記録などを参照しながら治療計画を入力する場合に、各々の診療情報を表示する子画面が、ユーザにとって把握しやすい状態で配置されることが望ましい。
【0006】
ここで、ユーザが、ユーザ独自のレイアウトをそれぞれ登録し、各ユーザが電子カルテを起動する際に各ユーザが登録したレイアウトを呼び出すようにすれば、上述の課題は解決できる。しかし、全てのユーザが独自のレイアウトを作成することは、難しい場合もある。例えば、ユーザの中には、レイアウト登録の作業を負担に感じる者も存在するからである。そこで、各ユーザの所属する診療科、あるいは、各ユーザの職種に応じた標準レイアウトを予め登録しておき、電子カルテの起動時にユーザに合ったレイアウトを呼び出すことが考えられる。
【0007】
しかしながら、診療科、あるいは職種毎の標準レイアウトは、各診療科、各職種の有識者で検討し作成することが多いため、限定されたユーザの嗜好が強く反映される。したがって、標準レイアウトは、汎用性の高いレイアウトとはならないおそれがある。特許文献1に記載の技術は、予め登録された複数のレイアウトの中から、使用頻度の高いレイアウトを呼び出すが、登録済みのレイアウト自体が、ユーザにとって適切ではない可能性がある。
【0008】
本件は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、汎用性の高いレイアウトを作成できるレイアウト作成プログラム、レイアウト作成装置、レイアウト作成システム、及びレイアウト作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、明細書開示のレイアウト作成プログラムは、コンピュータに、表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトの作成対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付ステップと、前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定ステップと、前記決定ステップで決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成ステップと、を実行させる。
【0010】
上記課題を解決するために、明細書開示のレイアウト作成装置は、表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付部と、前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得部と、前記取得部で取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定部と、前記決定部で決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成部と、を備える。
【0011】
上記課題を解決するために、明細書開示のレイアウト作成システムは、表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面を作成したユーザを区分する属性情報と、前記ユーザが作成した前記マルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報を格納する格納部と、前記マルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、前記属性情報の指定を受付ける受付部と、前記格納部に格納された前記レイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得部と、前記取得部で取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定部と、前記決定部で決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成部と、を備える。
【0012】
上記課題を解決するために、明細書開示のレイアウト作成方法は、表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付ステップと、前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定ステップと、前記決定ステップで決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成ステップと、をコンピュータが実行する。
【発明の効果】
【0013】
明細書開示のレイアウト作成プログラム、レイアウト作成装置、レイアウト作成システム、及びレイアウト作成方法によれば、汎用性の高いレイアウトを作成できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本件のレイアウト作成装置を含む電子カルテシステムの構成の一例を示す図である。
【図2】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】ユーザ端末が備える機能の一例を示す機能ブロック図である。
【図4】レイアウト情報データベースに格納されるレイアウト情報の一例を示す図である。
【図5】表示装置の情報表示領域における分割線と子ビューアとの関係の一例を示す図である。
【図6】分割線の配備番号と子ビューアの枠番号とを関連付ける規則の一例を説明するための図である。
【図7】ユーザ端末が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】レイアウト情報の具体的なデータの一例を示す図である。
【図9】子ビューアの集計データについて説明するための図である。
【図10】標準レイアウト作成時における各データの推移を説明するための図である。
【図11】分割線の調整処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】分割線の始点座標決定処理の概要を示す図である。
【図13】分割線の終点座標決定処理の概要を示す図である。
【図14】子ビューアの配置方法の一例について説明するための図である。
【図15】作成された標準レイアウトのレイアウト情報の一例を示す図である。
【図16】サーバの機能ブロック図の一例を示す図である。
【図17】広域医療ネットワークの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本件の実施例について、添付図面を参照しつつ説明する。
【0016】
まず、図1を参照して、本件のレイアウト作成装置を含む電子カルテシステムについて説明する。図1に示すように、電子カルテシステム100は、ユーザ端末(レイアウト作成装置)10a及び10bと、サーバ20とを備える。以下、表示装置の表示領域に複数の子画面(以後、子ビューアと記載する)を配置して表示された画面をマルチ画面と称する。そして、レイアウトとは、マルチ画面において表示される複数の子ビューアの数と、該複数の子ビューアを配置する位置の情報と、各子ビューアに表示される診療情報の種類とを含む情報である。
【0017】
ユーザ端末10a及び10bは、例えば、パーソナルコンピュータからなるクライアント端末であり、LAN等のネットワーク30を介してサーバ20と接続する。ユーザ端末10a及び10bは、手術等の処置を行う処置室、X線撮影等を行う撮影室、各種の検査を行う検査室、医師が診察を行う診察室等に設置される。医師や看護師等は、ユーザ端末10a及び10bを用いて、サーバ20から患者の電子カルテ情報を呼び出し、電子カルテの入力(作成)や閲覧を行う。なお、以後の説明では、医師、看護師、検査技師等の電子カルテを使用する主体を、ユーザと記載する。また、ユーザ端末10a及び10bの構成及び動作は同一であるため、ユーザ端末10a及び10bを合わせて、ユーザ端末10と記載する。
【0018】
サーバ20は、例えばサーバコンピュータであり、電子カルテに関する各種の情報を一元管理する。サーバ20は、ユーザ端末10からの要求に応じて、電子カルテ情報及び電子カルテのレイアウト情報をユーザ端末10に送信する。また、ユーザ端末10から送信された電子カルテに対する入力情報を受信し、サーバ20が管理する各種情報を更新する。
【0019】
次に、ユーザ端末10のハードウェア構成について説明する。図2は、ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0020】
ユーザ端末10は、入出力部101、ROM(Read Only Memory)102、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)103、RAM(Random Access Memory)104を備える。
【0021】
入出力部101は、サーバ20との間でデータの送受信を行う。また、入出力部101は、作成した標準レイアウト(後述)を、ユーザ端末10が備える表示装置114に出力する。ROM102は、標準レイアウトを作成するプログラム(詳細は後述)等を格納する。CPU103は、ROM102に格納されたプログラムを読み込んで実行する。また、ROM102に格納されたプログラムのCPU103による演算によって、図3に示す取得部111、決定部112、及び作成部113が有する機能が実行される。RAM104は、プログラムを実行する際に使用される一時的なデータを保存する。
【0022】
次に、ユーザ端末10が備える機能の一例について説明する。図3は、ユーザ端末10が備える機能の一例を示す機能ブロック図である。
【0023】
ユーザ端末10は、取得部(受付部、取得部)111と、決定部112と、作成部113とを備える。
【0024】
取得部111は、標準レイアウトの作成処理が起動されると、標準レイアウトの作成対象となる属性情報の指定を受付ける。例えば、取得部111は、標準レイアウトの作成処理がユーザにより起動された場合には、作成処理を起動したユーザの属性情報を、標準レイアウトの作成対象となる属性情報として受付ける。具体的には、取得部111は、標準レイアウトの作成処理を起動したユーザの属性情報を取得する。ここで、ユーザの属性情報とは、例えば、ユーザの所属する診療科や、ユーザの職種である。取得部111は、受付けた属性情報を含むレイアウト情報を、サーバ20が備えるレイアウト情報データベース201から取得する。例えば、取得部111は、標準レイアウトの作成処理を起動したユーザが内科に所属している場合、属性情報の「内科」を含むレイアウト情報を、レイアウト情報データベース201から取得する。取得部111は、取得したレイアウト情報を決定部112に出力する。なお、取得部111は、標準レイアウトの作成処理を起動したユーザの属性情報の代わりに、システム管理者等から標準レイアウトの作成対象となるユーザの属性情報の指定を受付け、レイアウト情報を取得してもよい。
【0025】
ここで、サーバ20が備えるレイアウト情報データベース201に格納されるレイアウト情報について説明する。レイアウト情報は、各ユーザが登録したレイアウトや、予め登録されたレイアウトをユーザが変更することによって作成したレイアウトに関する情報を蓄積している。例えば、システムの構築者が簡易なレイアウトモデルを作成しておき、システムの運用初期などにおいては、本実施例のユーザ端末10は、簡易なレイアウトモデルを出力する。これに対して、ユーザは自らが作業しやすいように、子画面の配置を変更したり、子画面に表示させる診療情報を変更するなどの操作を行う。ユーザ端末10は、変更作業中のレイアウトを、ユーザの属性と共にレイアウト情報データベースに蓄積する。つまり、本実施形態においては、例えば有識者による標準レイアウトの作成を行わずとも、システムの運用を開始する時点では、簡易なレイアウトモデルを用意して置けばよい。そして、レイアウト作成が得意なユーザが登録したレイアウトのみならず、簡易なレイアウトモデルから作業しやすい配置へ変更されたレイアウトを収集することができる。以上のように、本実施形態におけるユーザ端末10は、レイアウト作成に対するユーザの技術によらず、さまざまなレイアウトを収集することができる。そして、このようにして収集したレイアウトに基づいて、本実施形態におけるユーザ端末10は、より汎用性の高いレイアウトを作成することができる。
【0026】
図4は、レイアウト情報データベース201に格納されるレイアウト情報の一例を示す図である。
【0027】
レイアウト情報は、例えば、図4(A)に示すレイアウトヘッダテーブルと、図4(B)に示すレイアウトデータテーブルとから構成される。図4(A)に示すレイアウトヘッダテーブルは、「レイアウト番号」、「レイアウト名」、「診療科」、「患者ID」、及び「ユーザID」の項目を有する。「レイアウト番号」は、複数のレイアウトの中からレイアウトを一意に識別するための番号である。「レイアウト名」は、レイアウト番号に対応するレイアウトが、どのようなレイアウトであるのかを説明するためのものである。「診療科」は、レイアウト番号に対応するレイアウトを登録したユーザが所属する診療科(ユーザの属性情報)を格納する。「患者ID」は、患者を一意に識別するための識別子である。「患者ID」には、値が入力されていなくてもよい。「患者ID」に値が入力されている場合には、そのレイアウトが「患者ID」に対応する患者用に登録されたレイアウトであることを意味する。「ユーザID」は、レイアウトを登録したユーザを一意に識別する識別子である。また、先述のように、レイアウトの登録操作に関らず、所定のタイミングでユーザ端末10の表示画面のレイアウトを取得する場合は、ユーザ端末10の操作者のIDがユーザIDとして格納される。「ユーザID」には、値が入力されていなくてもよい。「ユーザID」に値が入力されていない場合には、そのレイアウトがユーザに依存しないレイアウトであること、すなわち、診療科の標準レイアウトであることを意味する。
【0028】
「診療科」、「患者ID」、「ユーザID」の項目は、レイアウトを呼び出す際にも用いられる。例えば、ユーザID「D1201」のユーザが、通常、電子カルテを起動する場合には、図4(A)に示すテーブルにおいて「ユーザID」の項目に「D1201」が入力され、「患者ID」には値が入力されていないレイアウト番号「0003」のレイアウトが呼び出される。また、ユーザID「D1201」のユーザが、患者ID「A1234」の患者の電子カルテを起動する場合には、「患者ID」の項目に「A1234」が入力され、かつ、ユーザIDに「D1201」が入力されているレイアウト番号「0001」のレイアウトが呼び出される。また、整形外科に所属しているが、ユーザ固有のレイアウトを登録していないユーザが電子カルテを起動する場合には、「患者ID」及び「ユーザID」の項目に値が入力されておらず、「診療科」の項目に「整形外科」が入力されているレイアウト番号「0005」のレイアウト(整形外科の標準レイアウト)が呼び出される。
【0029】
図4(B)に示すレイアウトデータテーブルは、「レイアウト番号」、「種別」、の項目を備える。「レイアウト番号」は、レイアウトを一意に識別するための番号であり、図4(A)のレイアウトヘッダテーブルの「レイアウト番号」の項目に格納されている値が登録される。「種別」は、種別以降の項目に格納されるデータが、表示装置114の情報表示領域を分割する分割線に係るものなのか、子ビューアに係るものなのか区別する。
【0030】
レイアウトデータテーブルにおいて、「種別」の項目に“分割線”が入力された場合、種別以降の項目は、図4(B)上段に示すように、「配備番号」、「分割線の向き」、「始点座標1」、「終点座標」、及び「始点座標2」となる。「配備番号」は、「種別」に登録される分割線を一意に識別するための番号である。「分割線の向き」は、配備番号と対応する分割線の向きが水平方向なのか、垂直方向なのかを表す。例えば、図4(B)において、レイアウト番号「0001」、配備番号「1」の分割線は、「分割線の向き」が“垂直”となっている。この場合、図5(A)に示すように、配備番号「1」の分割線は、垂直方向の分割線(以後、垂直分割線と記載する)となる。「始点座標1」及び「始点座標2」は、図5(A)に示すように、表示装置114の情報表示領域の左下を原点(0,0)とし、垂直方向をY軸、水平方向をX軸とした場合の分割線の始点を表す座標である。図5(A)では、X軸の最大値を600、Y軸の最大値を800としている。「始点座標1」は、「分割線の向き」が“水平”の場合にはX軸における始点の座標値を表し、「分割線の向き」が“垂直”の場合にはY軸における始点の座標値を表す。「始点座標2」は、「分割線の向き」が“水平”の場合にはY軸における始点の座標値を表し、「分割線の向き」が“垂直”の場合にはX軸における始点の座標値を表す。「終点座標」は、分割線の終点を表す座標であり、「分割線の向き」が“水平”の場合にはX軸における終点の座標値を表し、「分割線の向き」が“垂直”の場合はY軸における終点の座標値を表す。
【0031】
図4(B)のレイアウト番号「0001」、配備番号「1」の分割線は、垂直分割線であり、その始点座標は(300,0)、また、終点座標は(300,800)である。また、レイアウト番号「0001」、配備番号「2」の分割線は、水平方向の分割線(以後、水平分割線と記載する)であり、その始点座標は(300,400)、終点座標は(600,400)である。従って、レイアウト番号「0001」の配備番号「1」及び「2」の分割線の配置は、図5(A)に示すようになる。
【0032】
レイアウトデータテーブルにおいて、「種別」に「子ビューア」が入力された場合、種別以降の項目は、図4(B)下段に示すように、「枠番号」、「ビューア種別」、「表示条件」、及び「検索条件」となる。「枠番号」は、上述の分割線によって作成される、子ビューアを配置する枠(以後、子ビューア枠と記載する)を一意に識別するための番号である。「ビューア種別」は、子ビューアに表示する診療情報の種別を表す。「表示条件」は、「ビューア種別」が表す診療情報の表示形式を表す。「検索条件」は、「ビューア種別」が表す診療情報に含まれる情報のうち、子ビューアに表示する情報を表す。例えば、図4(B)において、レイアウト番号「0001」において、枠番号「1」の子ビューア枠に配置される子ビューアは、診療情報「カルテ」に含まれる情報のうち、プログレスノートの情報をHTML形式で表示する。
【0033】
分割線の配備番号と子ビューア枠の枠番号とは、例えば、図6に示す規則に従って関連付けることができる。すなわち、垂直分割線を配置した場合、子ビューア枠の枠番号を、図6(A)に示すように、左から、枠番号1、枠番号2と符番する。図6では、子ビューア枠の枠番号を括弧書きの数字で記載している。また、既存のレイアウトを水平分割線で分割する場合は、水平分割線の下方に作成される子ビューア枠に、新たな枠番号を符番する。例えば、図6(B)において、配備番号2の水平分割線の下方に作成される子ビューア枠に対し、新たな枠番号3を符番する。また、既存のレイアウトを垂直分割線で分割する場合には、垂直分割線の右側に作成される子ビューア枠に、新たな枠番号を符番する。例えば、図6(C)では、配備番号3の垂直分割線の右側に作成される子ビューア枠に対し、新たな枠番号4を符番する。
【0034】
上述の、分割線の配備番号と子ビューア枠の枠番号とを関連付ける規則に従うと、図4のレイアウト番号「0001」のレイアウトにおいて、各子ビューア枠の枠番号は、図5(A)となる。図4(B)下段に示すように、各子ビューアは、配置されるべき枠番号をデータとして持っているので、図4(B)のデータに従って、各子ビューアが子ビューア枠に配置される。その結果、レイアウト番号「0001」のレイアウトは、図5(B)となる。
【0035】
再び、図3に戻り説明を続ける。決定部112は、レイアウト情報を取得部111から受付ける。決定部112は、受付けたレイアウト情報から、表示装置114の表示領域に配置する子ビューアの数、及び、各子ビューアに表示させる診療情報の種類を決定する。子ビューアの数、及び各子ビューアに表示させる診療情報の種類を決定する処理の詳細については後述する。決定部112は、決定した子ビューアの数、及び診療情報の種類を作成部113に出力する。
【0036】
作成部113は、決定部112から受付けた子ビューアの数、及び診療情報に基づいて、属性情報に対する標準レイアウトを作成する。作成部113は、作成した標準レイアウト情報を、ユーザ端末10が備える表示装置114に表示する。これにより、ユーザは、表示装置114で標準レイアウトを確認することができる。ユーザが標準レイアウトを採用した場合、例えば、ユーザが電子カルテ画面上において保存ボタン等を押した場合、作成部113は、作成した標準レイアウト情報を、属性情報に対する標準レイアウトとしてレイアウト情報データベース201に保存する。
【0037】
次に、標準レイアウトの作成処理の詳細について説明する。図7は、ユーザ端末10が実行する処理の一例を示すフローチャートである。本実施例では、属性情報が診療科であり、診療科に対する標準レイアウトを作成するものとする。
【0038】
取得部111は、指定された診療科に関連付けられたレイアウト情報を、レイアウト情報データベース201から取得する(ステップS11)。ここで、指定された診療科とは、例えば、標準レイアウト作成処理を起動したユーザが所属する診療科であってもよいし、システム管理者が標準レイアウトを作成する対象として指定した診療科であってもよい。取得部111は、例えば、診療科として「内科」が指定された場合、図4(A)に示すレイアウトヘッダテーブルにおいて、「診療科」の項目に「内科」が設定されているレイアウト番号(0001、0003、0004)を取得する。そして、取得部111は、取得したレイアウト番号に対応するデータを、図4(B)のレイアウトデータテーブルから全て取得する。以後、ステップS11で取得したデータを、レイアウト作成用一時データと記載する。
【0039】
次に、決定部112は、取得したレイアウトの平均分割数を算出する(ステップS12)。具体的には、決定部112は、レイアウトデータテーブルから取得したデータのうち、「種別」の項目が「分割線」のデータにおいて、レイアウトごとに配備番号の最大値を取得する。次に、決定部112は、レイアウト毎の最大値の総数を、レイアウトの数で除算し、除算した結果をレイアウトの平均分割数とする。例えば、ステップS11で取得したレイアウト作成用一時データが、図8である場合、図8(A)に示す分割線のデータにおいて、レイアウト番号「0001」の配備番号の最大値は2、レイアウト番号「0003」の配備番号の最大値は3、レイアウト番号「0004」の配備番号の最大値は4である。従って、決定部112は、これら配備番号の最大値の総和「9」を、レイアウト数「3」で除した値「3」を平均分割数とする。
【0040】
次に、決定部112は、取得したレイアウト作成用一時データにおいて、ビューア種別ごとの配置個数及び配置場所の平均を算出する(ステップS13)。具体的には、決定部112は、図8(B)に示すレイアウト作成用一時データにおいて、「ビューア種別」の項目に設定されている診療情報ごとに、その配置個数をカウントする。図8(B)では、ビューア種別ごとの配置個数は、カルテが3、画像が5、検査結果一覧が2、オーダが2、レポートが1である。
【0041】
各ビューア種別の配置場所の平均は、図8(A)に示す分割線のデータを用いて求めることができる。上述したように、分割線の配備番号と、子ビューアの枠番号とは図6に示す規則に従って関連付けられている。従って、子ビューアの左下の座標を子ビューアの始点座標、右上の座標を子ビューアの終点座標とした場合、決定部112は、各子ビューアの始点座標及び終点座標を分割線のデータから求めることができる。そして、決定部112は、ビューア種別毎に、始点座標と終点座標の平均座標をそれぞれ求めることで、配置場所の平均を求めることができる。
【0042】
例えば、図8のレイアウト作成用一時データに格納された各レイアウトを表す図9(A)〜(C)において、ビューア種別「カルテ」の各レイアウトにおける始点座標はそれぞれ、(0,0)、(300,400)、(0,0)であるため、平均始点座標は、(100,133)となる。また、終点座標はそれぞれ、(300,800)、(600,800)、(200,400)であるため、平均終点座標は(366,666)となる。なお、上述の平均始点座標及び平均終点座標の算出では、小数点以下を切り捨てているが、小数点以下を考慮して平均始点座標及び平均終点座標を求めてもよい。また、小数点以下を切り上げたり、四捨五入してもよい。
【0043】
同様に他のビューア種別についても、決定部112は、平均始点座標及び平均終点座標を決定する。これにより、図9(D)に示すビューア種別毎の集計データが作成される。図9(D)において、平均始点座標1は、始点のX軸における座標値を表し、平均始点座標2は、始点のY軸における座標値を表す。また、平均終点座標1は、終点のX軸における座標値を表し、平均終点座標2は、終点のY軸における座標値を表す。
【0044】
次に、作成部113が、平均分割数以上の分割線を有するレイアウトのデータのみを標準レイアウトを作成するためのデータとして抽出する(ステップS14)。図8の例では、平均分割数が「3」であるため、レイアウト番号「0003」及び「0004」のデータのみが、標準レイアウトを作成するためのデータとなる。
【0045】
次に、作成部113は、ステップS14で抽出したレイアウトごとに、垂直分割線、及び水平分割線の数をそれぞれカウントし、カウント数の総和を算出する(ステップS15)。図8の例では、レイアウト番号「0003」の垂直分割線の数は1、水平分割線の数は2である。また、レイアウト番号「0004」の垂直分割線の数は1、水平分割線の数は3である。従って、垂直分割線、及び水平分割線の数の総和はそれぞれ、2及び5となる。
【0046】
作成部113は、垂直分割線及び水平分割線のうち、ステップS15で求めた総和が大きい分割線のうち、始点座標が最小の分割線を各レイアウトから抽出する(ステップS16)。すなわち、ステップS15で求めた総和が大きい分割線が、垂直分割線である場合には、X軸の座標値(すなわち、始点座標2)が最小の垂直分割線を抽出する。また、ステップS15で求めた総和が大きい分割線が水平分割線である場合には、Y軸の座標値(すなわち、始点座標2)が最小の水平分割線を抽出する。図8の例では、水平分割線の総和が大きいため、レイアウト番号「0003」及び「0004」から、始点座標が最小の水平分割線、すなわち、レイアウト番号「0003」では、配備番号3の分割線を抽出し、レイアウト番号「0004」では、配備番号「4」の分割線を抽出する。
【0047】
次に、作成部113は、ステップS16で抽出した分割線の始点座標及び終点座標の平均座標値を求める(ステップS17)。すなわち、各レイアウトの始点座標1、終点座標、及び始点座標2に入力されている値の平均値をそれぞれ求める。作成部113は、求めた平均値のデータを、標準レイアウト一時データとして、RAM104等に記憶しておく。図8の例では、始点座標1の平均値は250、終点座標の平均値は600、始点座標2の平均値は350となり、標準レイアウト一時データは、図10(A)となる。
【0048】
次に、作成部113は、ステップS16で使用した分割線のデータを、レイアウト作成用一時データから削除する(ステップS17)。その結果、レイアウト作成用一時データは、図10(B)となる。
【0049】
次に、作成部113は、ステップS12で算出した平均分割数の分だけ、分割線の処理を行ったか否か判定する(ステップS19)。すなわち、作成部113は、標準レイアウト一時データに格納された分割線のデータ数が、平均分割数と等しいか否か判定する。
【0050】
平均分割数分の分割線を処理していない場合(ステップS19/NO)、すなわち、標準レイアウト一時データに格納された分割線のデータ数が、平均分割数に満たない場合、作成部113は、ステップS15に戻り、処理を継続する。
【0051】
作成部113は、平均分割数分の分割線を処理した場合(ステップS19/YES)、分割線の配置調整を行う(ステップS20)。なお、図8のデータにおいて、ステップS15〜ステップS19の処理を繰り返した結果、得られる標準レイアウト一時データは、図10(C)となり、図10(C)のデータに基づいて分割線を情報表示領域へ配置したイメージは、図10(D)となる。
【0052】
ここで、ステップS20の、分割線の調整処理の詳細を、図11のフローチャートを用いて説明する。
【0053】
作成部113は、調整対象となる分割線のデータを標準レイアウト一時データから取得する(ステップS201)。作成部113は、例えば、平均始点座標及び平均終点座標を求めた順に、分割線を調整することができる。つまり、作成部113は、標準レイアウト一時データに格納された分割線の順に、分割線の調整を行うことができる。
【0054】
次に、作成部113は、調整対象の分割線よりも始端寄りに他の分割線が存在するか、あるいは、調整対象の分割線と交差する分割線(交差線)が存在するか否か判定する(ステップS202)。調整対象の分割線よりも始端寄りに存在する分割線とは、調整対象の分割線が水平分割線であれば、調整対象の分割線の始点座標1の値(X軸における座標値)よりも、始点座標2の値(X軸における座標値)が小さい垂直分割線のことをいう。また、調整対象の分割線が垂直分割線であれば、調整対象の分割線の始点座標1の値(Y軸における座標値)よりも、始点座標2の値(Y軸における座標値)が小さい水平分割線のことをいう。
【0055】
ステップS202の判定がYESの場合、作成部113は、始点座標決定処理を実行する(ステップS204)。ここで、始点座標決定処理の概要について、図12を参照して説明する。調整対象となる分割線よりも始端寄りに他の分割線が存在する場合(図12(A)左)、作成部113は、調整対象の分割線の始点座標1の値を、始端寄りの他の分割線の始点座標2の値に書き換える(図12(A)右)。また、交差線が存在する場合には、始端から調整対象の分割線の始点までの距離(L´)と、始端から交差線の始点までの距離、又は交差線の終点から終端までの距離(L)とを比較する。その結果、始端から調整対象の分割線の始点までの距離の方が長い場合(L<L´)には、調査対象の分割線の始点座標1の値を、交差線の始点座標2の値に書き換える(図12(B))。一方、始端から調整対象の分割線の始点までの距離の方が短い場合(L>L´)には、調整対象の分割線の始点座標2の値を始端の座標値、すなわち、図12(C)の例では、0に書き換える。
【0056】
ステップS202での判定がNOの場合、作成部113は、始点座標を最小値に設定する(ステップS203)。具体的には、調整対象の分割線の始点座標1を、0とする。
【0057】
次に、作成部113は、終点座標に対し処理を行う。作成部113は、調整対象の分割線よりも終端寄りに他の分割線が存在するか、又は、調整対象の分割線と交差する分割線(交差線)が存在するか否か判定する(ステップS205)。調整対象の分割線よりも終端寄りに存在する他の分割線とは、調整対象の分割線が水平分割線であれば、調整対象の分割線の終点座標値(X軸における座標値)よりも始点座標2の値(X軸における座標値)が大きい垂直分割線のことをいう。また、調整対象の分割線が垂直分割線であれば、調整対象の分割線の終点座標値(Y軸における座標値)よりも、始点座標2の値(Y軸における座標値)が大きい水平分割線のことをいう。
【0058】
ステップS205の判定がYESの場合、作成部113は、終点座標決定処理を実行する(ステップS207)。ここで、終点座標決定処理の概要について、図13を参照して説明する。調整対象となる分割線よりも終端寄りに他の分割線が存在する場合、作成部113は、調整対象の分割線の終点座標値を、終端寄りの他の分割線の始点座標2の値に書き換える(図13(A))。また、交差線が存在する場合には、調整対象の分割線の終点から終端までの距離(L´)と、始端から交差線の始点までの距離、又は交差線の終点から終端までの距離(L)とを比較する。その結果、調整対象の分割線の終点から終端までの距離の方が長い場合(L<L´)には、調査対象の分割線の終点座標値を、交差線の始点座標2の値に書き換える(図13(B))。一方、調整対象の分割線の終点から終端までの距離の方が短い場合(L>L´)には、調整対象の分割線の終点座標値を終端の値、すなわち、図13(C)の例では、600に書き換える。
【0059】
ステップS205での判定がNOの場合、作成部113は、調整対象の分割線の終点座標を最大値、つまり、終端の座標値に設定する(ステップS206)。具体的には、調整対象の分割線が水平分割線である場合には、終点座標値をX軸の最大値とし、垂直分割線である場合には、終点座標値をY軸の最大値とする。
【0060】
次に、作成部113は、標準レイアウト一時データにおいて、未調整の分割線が存在するか否か判定する(ステップS208)。ステップS208の判定がYESの場合、作成部113は、ステップS201からの処理を繰り返す。ステップS208の判定がNOの場合、作成部113は、図11の処理を終了し、ステップS21へ進む。
【0061】
次に、作成部113は、ステップS20の処理によって決定したレイアウトに、子ビューアを配置する(ステップS21)。本実施例では、作成部113は、配置個数の多いビューア種別の順に、子ビューアを配置する子ビューア枠を決定することとする。例えば、図9(D)において、配置個数の最も多いビューア種別は、「画像」である。そこで、作成部113は、図14(A)に示すように、ビューア種別「画像」の子ビューアを、始点座標(200,100)、終点座標(525,500)の位置に、まず配置する。次に、作成部113は、配置した「画像」の子ビューアと、各ビューア枠とが重なる面積を算出する。作成部113は、配置した子ビューアと重なる面積が最も大きい子ビューア枠に、子ビューアを配置する。図14(A)では、「画像」の子ビューアは、枠番号4の子ビューア枠と重なる面積が最大であるため、枠番号4のビューア枠に配置される。
【0062】
次に、図9(D)では、ビューア種別「カルテ」の配置個数が多いので、作成部113は、図9(D)のデータに従って、カルテの子ビューアを配置する(図14(B))。ビューア種別「カルテ」と重なる面積が最大となる子ビューア枠は、枠番号3の子ビューア枠である。従って、図14(B)に示すように「カルテ」の子ビューアは、枠番号3の子ビューア枠に配置される。
【0063】
図9(D)では、ビューア種別「検査結果一覧」と「オーダ」の配置個数が「2」で同数である。配置個数が同数の場合には、診療科ごとにビューア種別の優先順位を決定しておき、優先順位が高いビューア種別が先に配置されるようにすることができる。あるいは、図9(D)に示す集計データの上位に格納されているビューア種別が先に配置されるようにしてもよい。本実施例では、「検査結果一覧」の方が、「オーダ」よりも配置される優先順位が高いものとして説明を行う。図14(C)に示すように、「検査結果一覧」の子ビューアと重なる面積が最大となる子ビューア枠は、枠番号2の子ビューア枠であるため、枠番号2のビューア枠に、「検査結果一覧」の子ビューアが配置される。なお、子ビューアと重なる面積が同一となる子ビューア枠が複数存在する場合には、枠番号が小さい方の子ビューア枠に子ビューアを配置するようにしてもよい。また、子ビューアと重なる面積が最大となる子ビューア枠に、既に子ビューアが配置されている場合には、子ビューアと重なる面積が2番目に大きい子ビューア枠に、子ビューアを配置してもよい。
【0064】
全ての子ビューア枠に、子ビューアを配置すると、作成部113は、図14(C)右側に示すレイアウトを表すレイアウト情報を作成し(ステップS22)、処理を終了する。例えば、ステップS22の処理によって作成される図14(C)のレイアウト情報は、図15となる。
【0065】
以上の説明から明らかなように、本実施例によれば、取得部111が、表示装置114の表示領域に診療情報を表示する子ビューアを複数配置するマルチ画面の標準レイアウトの作成対象となる、ユーザの属性情報を受付、マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報データベース201から、標準レイアウトの作成対象として指定された属性情報を含むレイアウト情報を全て取得する。そして、決定部112が、取得部111が取得したレイアウト情報に基づいて、標準レイアウトに配置される子ビューアの数と、子ビューアに表示する診療情報の種類(ビューア種別)とを決定する。作成部113は、決定部112が決定した子ビューアの数と、診療情報の種類とに基づいて、属性情報に対する標準レイアウトを作成する。これにより、限定されたユーザの嗜好に左右されない、汎用性の高いレイアウトを作成することができる。また、属性情報毎(診療科毎)に標準レイアウトを自動算出することによって、標準レイアウトの構築にかかる作業負担が軽減される。
【0066】
また、上述の実施例では、取得部111は、指定された属性情報を有するユーザによって登録されたレイアウト情報を全て取得することとした。しかし、レイアウト情報を取得する際に、取得部111が、そのレイアウトが最後に使用された日を参照し、長期(例えば、1年以上)に渡って使用されていないレイアウトについては、標準レイアウトを作成するための元データとして取得しないようにしてもよい。これにより、よく使用されるレイアウトのデータを元に、標準レイアウトを作成できるため、より汎用性が高いレイアウトを作成できる可能性が高まる。なお、この場合、レイアウトヘッダテーブルには、レイアウトが最後に使用された日を管理する項目が追加される。
【0067】
また、上述の実施例では、レイアウト情報は、表示装置114の情報表示領域に配置される子ビューアの数と、子ビューアに表示される診療情報の種類とを含み、決定部112は、取得部111が取得した各レイアウトが定義する子ビューアの数を平均した値を、標準レイアウトの子ビューアの数として決定し、診療情報の種類ごとの配置個数に基づいて、標準レイアウトで表示する診療情報の種類を決定している。標準レイアウトの子ビューアの数を、各レイアウトの子ビューアの数の平均値とすることにより、各レイアウトを作成したユーザの嗜好を平均化することができる。また、各レイアウトにおける配置個数が多い順に、診療情報を標準レイアウトの子ビューアに表示させることにより、指定した診療科において使用頻度の高い診療情報を子ビューアに表示させることができる。その結果、より汎用性が高いレイアウトを作成できる。
【0068】
また、上述の実施例では、診療科の標準レイアウトの作成処理について説明したが、レイアウト情報がユーザの職種を表す「職種」の項目を備えることによって、「職種」ごとの標準レイアウトを作成することもできる。これによって、診療科だけでなく、ユーザの様々な属性情報に対する標準レイアウトを作成することができる。
【0069】
なお、上述の実施例では、サーバ20がレイアウト情報データベース201を備えていたが、ユーザ端末10がレイアウト情報データベースを備えていてもよい。
【0070】
上述のユーザ端末10が有する機能をサーバ20で実現することによっても、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。図16は、レイアウト作成処理を実行するサーバ20の機能ブロック図の一例である。
【0071】
図16において、サーバ20は、レイアウト情報データベース201の他に、取得部211、決定部212、及び作成部213を備える。
【0072】
取得部211は、ユーザ端末10からの標準レイアウト作成処理の起動に応じて、レイアウト情報データベース201から、指定された属性情報を有するユーザによって登録されたレイアウト情報を取得する。取得部211は、取得したレイアウト情報を決定部212に出力する。
【0073】
決定部212が備える機能は、決定部112が備える機能と同一であるため、説明を省略する。
【0074】
作成部213は、作成した標準レイアウトをユーザ端末10に送信する。ユーザ端末10は、受信した標準レイアウトを表示装置114に表示する。表示装置114で標準レイアウトをユーザが確認し、ユーザが標準レイアウトを採用した場合、作成部213は作成した標準レイアウトをレイアウト情報データベース201に保存する。
【0075】
なお、サーバ20が表示装置を備え、作成部213は、サーバ20に備えられた表示装置に、作成した表示レイアウトを表示するようにしてもよい。
【0076】
以上、本件の複数の実施例について詳述したが、本件は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0077】
例えば、上述の実施例では、ユーザが標準レイアウトの作成処理を起動するとしたが、標準レイアウトの作成処理が、定期的(例えば、1ヶ月に1回)に起動されるようにしても良い。標準レイアウトの作成処理が定期的に起動される場合には、システム管理者等によって標準レイアウトを作成する対象となる属性情報(診療科、職種等)を予め指定しておくことで、取得部111は、指定された属性情報を有するユーザによって登録されたレイアウト情報を取得できる。
【0078】
また、上述の実施例では、子ビューア枠と子ビューアとが重なる面積に基づいて、子ビューアを配置する子ビューア枠を決定していた。しかし、子ビューアを配置する子ビューア枠の決定方法は、上述の実施例に限定されるわけではなく、例えば、表示面積の多い子ビューア枠から順に子ビューアを配置するようにしてもよいし、あるいは、子ビューア枠の番号順に子ビューアを配置するようにしてもよい。
【0079】
また、上述の実施例では、1つの病院における電子カルテシステムを例にとって説明したが、図17に示すように複数の病院とサーバ20とをインターネット、WAN(Wide Area Network)等のネットワーク300で接続した広域医療ネットワークにも適用が可能である。この場合、各病院に設置されたユーザ端末によって標準レイアウトを作成することもできるし、サーバ20が各病院に設置されたユーザ端末からの要求に応じて、標準レイアウトを作成することもできる。図17に示すような構成によれば、サーバ20には各病院が登録したレイアウト情報が蓄積されているため、電子カルテシステムを導入したばかりで自病院にはレイアウト情報の蓄積がない病院でも、他病院でのレイアウト情報を利用して、標準レイアウトを容易に作成することができる。
【0080】
なお、上記のレイアウト作成装置(ユーザ端末10及びサーバ20)が有する機能は、CPU、ROM、RAM等を備えるコンピュータによって実現することができる。その場合、レイアウト作成装置が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。
【0081】
プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD(Digital Versatile Disc)、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの可搬型記録媒体の形態で販売される。また、プログラムをサーバコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
【0082】
プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。
【0083】
また、例えば、インターネット等の通信網に接続されたサーバコンピュータに接続されたパーソナルコンピュータ等の通信装置に、上記のレイアウト作成装置が有する機能をサービスとしてサーバコンピュータから提供するようにしても良い(ASP(Application Service Provider))。
【符号の説明】
【0084】
10…ユーザ端末
20…サーバ
100…電子カルテシステム
111、211…取得部
112、212…決定部
113、213…作成部
114…表示装置
201…レイアウト情報データベース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトの作成対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付ステップと、
前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成ステップと、
を実行させるレイアウト作成プログラム。
【請求項2】
前記レイアウト情報は、該レイアウト情報が使用された時間情報をさらに含み、
前記取得ステップでは、予め定めた期間内に使用された前記レイアウト情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のレイアウト作成プログラム。
【請求項3】
前記レイアウト情報に含まれる前記レイアウトは、前記表示領域に配置される子画面の数と、前記子画面に表示される診療情報の種類とを有し、
前記決定ステップでは、前記取得ステップで取得した前記レイアウト情報に含まれる前記レイアウトの子画面の数に基づいて、前記標準レイアウトの子画面の数を決定し、前記レイアウトの診療情報の種類に基づいて、前記標準レイアウトで表示する診療情報の種類を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載のレイアウト作成プログラム。
【請求項4】
前記属性情報は、ユーザが属する診療科、及び、ユーザの職種を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のレイアウト作成プログラム。
【請求項5】
表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付部と、
前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定部と、
前記決定部で決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成部と、
を備える標準レイアウト作成装置。
【請求項6】
表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面を作成したユーザを区分する属性情報と、前記ユーザが作成した前記マルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報を格納する格納部と、
前記マルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、前記属性情報の指定を受付ける受付部と、
前記格納部に格納された前記レイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定部と、
前記決定部で決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成部と、
を備えるレイアウト作成システム。
【請求項7】
表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付ステップと、
前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成ステップと、
をコンピュータが実行するレイアウト作成方法。
【請求項1】
コンピュータに、
表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトの作成対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付ステップと、
前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成ステップと、
を実行させるレイアウト作成プログラム。
【請求項2】
前記レイアウト情報は、該レイアウト情報が使用された時間情報をさらに含み、
前記取得ステップでは、予め定めた期間内に使用された前記レイアウト情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のレイアウト作成プログラム。
【請求項3】
前記レイアウト情報に含まれる前記レイアウトは、前記表示領域に配置される子画面の数と、前記子画面に表示される診療情報の種類とを有し、
前記決定ステップでは、前記取得ステップで取得した前記レイアウト情報に含まれる前記レイアウトの子画面の数に基づいて、前記標準レイアウトの子画面の数を決定し、前記レイアウトの診療情報の種類に基づいて、前記標準レイアウトで表示する診療情報の種類を決定することを特徴とする請求項1又は2に記載のレイアウト作成プログラム。
【請求項4】
前記属性情報は、ユーザが属する診療科、及び、ユーザの職種を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載のレイアウト作成プログラム。
【請求項5】
表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付部と、
前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定部と、
前記決定部で決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成部と、
を備える標準レイアウト作成装置。
【請求項6】
表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面を作成したユーザを区分する属性情報と、前記ユーザが作成した前記マルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報を格納する格納部と、
前記マルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、前記属性情報の指定を受付ける受付部と、
前記格納部に格納された前記レイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得部と、
前記取得部で取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定部と、
前記決定部で決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成部と、
を備えるレイアウト作成システム。
【請求項7】
表示装置の表示領域に診療情報を表示する子画面を複数配置したマルチ画面の標準レイアウトを作成する対象となる、ユーザを区分する属性情報の指定を受付ける受付ステップと、
前記マルチ画面を作成したユーザの属性情報と、前記ユーザにより作成されたマルチ画面のレイアウトとを関連付けたレイアウト情報の中から、前記受付ステップで受付けた属性情報を含むレイアウト情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得したレイアウト情報に基づいて、前記標準レイアウトにおいて前記表示領域に配置される子画面の数と、前記標準レイアウトにおいて子画面に表示される診療情報の種類とを決定する決定ステップと、
前記決定ステップで決定された前記子画面の数と前記診療情報の種類とに基づいて、前記属性情報に対する前記標準レイアウトを作成する作成ステップと、
をコンピュータが実行するレイアウト作成方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2011−192009(P2011−192009A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−57389(P2010−57389)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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