レトルト製法による容器入りスフレ
【課題】長期保存が可能で、スフレケーキのような柔らかく、軽い食感のケーキを提供することを目的とする。
【解決手段】 ホイッピングしたスフレ様のケーキの生地を容器に密封後、加熱手段としてレトルト加熱殺菌を行うことによって得られる。たとえばこのケーキを製造するための主材料の配合物としては、小麦粉１００重量部に対し、糖類５０〜１５０重量部、油脂１〜１５０重量部、熱凝固性タンパク質５〜２０重量部、乳化起泡剤３〜１０重量部がのぞましい。
【解決手段】 ホイッピングしたスフレ様のケーキの生地を容器に密封後、加熱手段としてレトルト加熱殺菌を行うことによって得られる。たとえばこのケーキを製造するための主材料の配合物としては、小麦粉１００重量部に対し、糖類５０〜１５０重量部、油脂１〜１５０重量部、熱凝固性タンパク質５〜２０重量部、乳化起泡剤３〜１０重量部がのぞましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明はホイッピングしたケーキ生地を密閉容器に充填し、加熱手段として、レトルト加熱機を使って得られるスフレ様のケーキ、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
通常、スフレは砂糖、卵をホイッピングし小麦粉を混ぜ込んでできた生地を焼成して得られる。非常に柔らかく滑らかな食感で人気がある。しかし腐敗しやすく日持ちが良くないという欠点がある。もしもこの菓子が長期保存できるものになれば、好きな時に食べられ、贈答品などにもすることができるため、非常に便利な製品となる。
【０００３】
スフレケーキの日持ちを良くするには、配合する糖質の量を多くして水分活性を低くしたうえで、脱酸素剤や、アルコール製剤などを使う方法がある。しかし、糖質を多くしたものは食感が重くなり、スフレらしさが失われてしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記したように、スフレケーキは、嗜好性が高いが、早期の腐敗や経時的劣化が避けられない。
【０００５】
本発明は、このような事情に鑑み、長期保存が可能で、長期保存後もスフレケーキのように柔らかく、軽い食感のケーキを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、小麦粉、砂糖、油脂、熱凝固性タンパク質、乳化起泡剤を主材料とし、ホイッピングした生地を容器に密封後、加熱手段としてレトルト加熱殺菌を行うことによって食感、味、外観等、通常のスフレと同等の品質を有し、長期的に保存が可能なケーキが得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【０００７】
即ち本発明が提供するスフレ様のケーキは小麦粉、砂糖、油脂、熱凝固性タンパク質、乳化起泡剤を主材料とすることを特徴とするスフレ様のケーキであって、これらの材料をホイッピングしたのち容器に密封、加熱手段として、レトルト加熱殺菌を行うことを特徴とする。
【０００８】
本発明はまた、加熱手段としてケーキ生地を容器に密封後、レトルト加熱殺菌を行うケーキを製造するための主材料の配合物であって、小麦粉１００重量部に対し、糖類５０〜１５０重量部、油脂１〜１５０重量部、熱凝固性タンパク質５〜２０重量部、乳化起泡剤３〜１０重量部を含むことを特徴とするケーキ用主材料配合物を提供する。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、スフレ様のケーキの製造者は、長期間保存が可能で、いつでも焼きたてのスフレのように柔らかく滑らかな食感の製品を食べることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
熱凝固性タンパク質をケーキ材料の一部として使用し、卵の代替え、およびホイッピング性を改善する。
【００１１】
熱凝固性タンパク質としては大豆タンパク、卵、乳蛋白質などを使用することができる。
【００１２】
乳化起泡剤は全原料をすべて一緒にホイッピングするときに、不可欠な材料となり、食感を滑らかで柔らかくする。
【実施例】
【００１３】
本発明のスフレ様のケーキを作成するに当り熱凝固性タンパクとして分離ホエープロテインを使用、乳化起泡剤としてユニテックス（旭東化学産業株式会社製）を使用した。
【００１４】
表１の配合で、ミキシングボウルに材料を順に投入、混合して行き、縦型ミキサーにて中速８分間ホイッピングし、比重約０．４〜０．４６の生地を調整した。
【００１５】
この生地をレトルト可能なプラスチックカップ（約１００ｍｌ）に充填し、ヒートシール密封。レトルト加熱殺菌機にて含気レトルト加熱１２１℃２０分間を行った。
【００１６】
得られたスフレ様のケーキは通常の焼成スフレと比較し、外観、組織、食感、味ともに遜色なく良好で、１ケ月後、６ケ月後も変化がほとんどなく、良好な製品を得た。
【００１７】
【表１】
【技術分野】
【０００１】
本発明はホイッピングしたケーキ生地を密閉容器に充填し、加熱手段として、レトルト加熱機を使って得られるスフレ様のケーキ、およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
通常、スフレは砂糖、卵をホイッピングし小麦粉を混ぜ込んでできた生地を焼成して得られる。非常に柔らかく滑らかな食感で人気がある。しかし腐敗しやすく日持ちが良くないという欠点がある。もしもこの菓子が長期保存できるものになれば、好きな時に食べられ、贈答品などにもすることができるため、非常に便利な製品となる。
【０００３】
スフレケーキの日持ちを良くするには、配合する糖質の量を多くして水分活性を低くしたうえで、脱酸素剤や、アルコール製剤などを使う方法がある。しかし、糖質を多くしたものは食感が重くなり、スフレらしさが失われてしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
上記したように、スフレケーキは、嗜好性が高いが、早期の腐敗や経時的劣化が避けられない。
【０００５】
本発明は、このような事情に鑑み、長期保存が可能で、長期保存後もスフレケーキのように柔らかく、軽い食感のケーキを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
上記目的を達成するため、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、小麦粉、砂糖、油脂、熱凝固性タンパク質、乳化起泡剤を主材料とし、ホイッピングした生地を容器に密封後、加熱手段としてレトルト加熱殺菌を行うことによって食感、味、外観等、通常のスフレと同等の品質を有し、長期的に保存が可能なケーキが得られることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【０００７】
即ち本発明が提供するスフレ様のケーキは小麦粉、砂糖、油脂、熱凝固性タンパク質、乳化起泡剤を主材料とすることを特徴とするスフレ様のケーキであって、これらの材料をホイッピングしたのち容器に密封、加熱手段として、レトルト加熱殺菌を行うことを特徴とする。
【０００８】
本発明はまた、加熱手段としてケーキ生地を容器に密封後、レトルト加熱殺菌を行うケーキを製造するための主材料の配合物であって、小麦粉１００重量部に対し、糖類５０〜１５０重量部、油脂１〜１５０重量部、熱凝固性タンパク質５〜２０重量部、乳化起泡剤３〜１０重量部を含むことを特徴とするケーキ用主材料配合物を提供する。
【発明の効果】
【０００９】
本発明によれば、スフレ様のケーキの製造者は、長期間保存が可能で、いつでも焼きたてのスフレのように柔らかく滑らかな食感の製品を食べることができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
熱凝固性タンパク質をケーキ材料の一部として使用し、卵の代替え、およびホイッピング性を改善する。
【００１１】
熱凝固性タンパク質としては大豆タンパク、卵、乳蛋白質などを使用することができる。
【００１２】
乳化起泡剤は全原料をすべて一緒にホイッピングするときに、不可欠な材料となり、食感を滑らかで柔らかくする。
【実施例】
【００１３】
本発明のスフレ様のケーキを作成するに当り熱凝固性タンパクとして分離ホエープロテインを使用、乳化起泡剤としてユニテックス（旭東化学産業株式会社製）を使用した。
【００１４】
表１の配合で、ミキシングボウルに材料を順に投入、混合して行き、縦型ミキサーにて中速８分間ホイッピングし、比重約０．４〜０．４６の生地を調整した。
【００１５】
この生地をレトルト可能なプラスチックカップ（約１００ｍｌ）に充填し、ヒートシール密封。レトルト加熱殺菌機にて含気レトルト加熱１２１℃２０分間を行った。
【００１６】
得られたスフレ様のケーキは通常の焼成スフレと比較し、外観、組織、食感、味ともに遜色なく良好で、１ケ月後、６ケ月後も変化がほとんどなく、良好な製品を得た。
【００１７】
【表１】
【特許請求の範囲】
【請求項１】
小麦粉、砂糖、油脂、熱凝固性タンパク質、乳化起泡剤を主材料とすることを特徴とする、ホイップしたケーキ生地を容器に密封後、レトルト加熱殺菌することを特徴とするケーキの製造方法。
【請求項２】
小麦粉、砂糖、油脂、熱凝固性タンパク質、乳化起泡剤を主材料とすることを特徴とするホイップしたケーキ生地を容器に密封後レトルト加熱殺菌することによって得られる長期保存可能なスフレケーキ風のケーキ。
【請求項３】
ホイップした生地を容器に密封後、加熱手段としてレトルト加熱殺菌を行うスフレ風ケーキを製造するための主材料の配合物であって、小麦粉１００重量部に対し、糖類５０〜１５０重量部、油脂１〜１５０重量部、熱凝固性タンパク質５〜２０重量部、乳化起泡剤３〜１０重量部を含むことを特徴とするスフレ風ケーキ用主材料配合物。
【請求項１】
小麦粉、砂糖、油脂、熱凝固性タンパク質、乳化起泡剤を主材料とすることを特徴とする、ホイップしたケーキ生地を容器に密封後、レトルト加熱殺菌することを特徴とするケーキの製造方法。
【請求項２】
小麦粉、砂糖、油脂、熱凝固性タンパク質、乳化起泡剤を主材料とすることを特徴とするホイップしたケーキ生地を容器に密封後レトルト加熱殺菌することによって得られる長期保存可能なスフレケーキ風のケーキ。
【請求項３】
ホイップした生地を容器に密封後、加熱手段としてレトルト加熱殺菌を行うスフレ風ケーキを製造するための主材料の配合物であって、小麦粉１００重量部に対し、糖類５０〜１５０重量部、油脂１〜１５０重量部、熱凝固性タンパク質５〜２０重量部、乳化起泡剤３〜１０重量部を含むことを特徴とするスフレ風ケーキ用主材料配合物。
【公開番号】特開２０１２−１７０４５２（Ｐ２０１２−１７０４５２Ａ）
【公開日】平成２４年９月１０日（２０１２．９．１０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２０１１−４９５８１（Ｐ２０１１−４９５８１）
【出願日】平成２３年２月１８日（２０１１．２．１８）
【出願人】（５９１０２５４６２）旭東化学産業株式会社 (13)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２４年９月１０日（２０１２．９．１０）
【国際特許分類】
【出願日】平成２３年２月１８日（２０１１．２．１８）
【出願人】（５９１０２５４６２）旭東化学産業株式会社 (13)
【Ｆターム（参考）】
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