レバースイッチ
【課題】簡単な操作でスイッチを切り換えてその状態を確実に保持することができ、しかも小型でかつ薄型化を図ることができるレバースイッチを提供する。
【解決手段】本発明のレバースイッチSWは、ベース3に傾倒可能に支持されたレバー5を操作することにより、可動接点42と固定接点44とを接触させ、又は離間させて導通状態と非導通状態を切り換えるスイッチであり、レバー5を傾倒させたときにレバー5のロック爪55とベース3のロック孔33との嵌合により非導通状態が保持されるロック機構を備えている。
【解決手段】本発明のレバースイッチSWは、ベース3に傾倒可能に支持されたレバー5を操作することにより、可動接点42と固定接点44とを接触させ、又は離間させて導通状態と非導通状態を切り換えるスイッチであり、レバー5を傾倒させたときにレバー5のロック爪55とベース3のロック孔33との嵌合により非導通状態が保持されるロック機構を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の回路基板に搭載される検査用のスイッチとして好適なレバースイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばスマートフォン等の携帯電話機において、製品の出荷時やメンテナンス時に機器内部の回路基板の検査が行われている。このような検査は本体のケースを分解して行われるが、通常スマートフォンでは本体から電池パックを取り外せない構造になっている。このため、検査時には電池パックを取り付けたままで作業しなければならず、作業中に電源が入った状態であると、電源から電流が流れて液晶パネル等の部品を破壊してしまう恐れがある。そこで、一般的には機器内部の回路基板に検査用のスイッチが搭載されており、このスイッチを操作して電流を遮断することによって、検査時に本体に電池パックを取り付けたままで作業を行えるようにしている。
【0003】
このような検査用のスイッチの一例として、下記の特許文献1にはロック式の押しボタンスイッチが開示されている。この押しボタンスイッチは、弾性部材で押し上げられているボタンの上下動により接点の切り換えを行うスイッチであり、スイッチ本体がカバーとベースにより構成されており、カバーの中央に段部を有する貫通孔が形成され、ボタンの外周面に溝部が設けられている。そして、使用時にはボタンを押圧した状態で傾けることにより、ボタンの溝部にカバーの段部を凹凸係合してボタンの押圧状態を保持するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3038997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、検査時に小型のスイッチを操作しながら作業するのは煩雑であるため、上述したような検査用のスイッチは、簡単な操作でスイッチを切り換えることができ、その状態を確実に保持しておく機能が必須である。この点、特許文献1のスイッチによると、ボタンの押圧状態を保持することはできるものの、ボタンを押し込んだ後、ボタンを傾けて溝部を段部に係合させる必要があり、ピン等を使ってこの細かい作業を行うのは非常に難しい。しかも、ボタンが傾いた状態で保持されているため、作業中に何らかの拍子で突出しているボタン部分に触れてしまった場合、溝部と段部の係合が外れ、ボタンの押圧状態が解除されてしまう恐れもある。
【0006】
また、検査用のスイッチの特性として薄型化の要請もある。近年、特にスマートフォン等の携帯電話機では、軽量でかつ薄型化の要請がますます高まっている。これに伴い、機器内部の回路基板に搭載されるスイッチ類についても、小型であることは勿論のこと、できる限り薄型化することが求められている。この点、特許文献1のスイッチは、ボタンを押し込んで操作する押ボタン式のスイッチであるため、薄型化を図るのが難しい。すなわち、このスイッチは、スイッチ本体内の弾性部材で厚みのあるボタンを上方に付勢した構造であり、動作時にボタンの上下動のストロークが大きいため、高さ方向のサイズが大きくならざるを得ないという欠点がある。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、簡単な操作でスイッチを切り換えられ、その状態を確実に保持することができ、しかも小型でかつ薄型化を図ることができる、検査用のスイッチとして好適なレバースイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明のレバースイッチは、ベースに傾倒可能に支持されたレバーを操作することにより、可動接点と固定接点とを接触させ、又は離間させて導通状態と非導通状態を切り換えるレバースイッチにおいて、レバーを傾倒させたときにレバーとベースの嵌合により非導通状態が保持されるロック機構を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明のレバースイッチにおいて、レバーの構造は各種考えられる。例えば、レバーはその中央の回転軸がベースに支持されたシーソー型であり、レバーの一方側にロック爪、他方側に解除爪が形成され、これらの爪と対向するベースにそれぞれロック孔と解除孔が形成されており、レバーの一方側を押圧するとロック爪がロック孔に嵌合して非導通状態が保持され、レバーの他方側を押圧するとロック爪がロック孔から外れ、解除爪が解除孔に嵌合して導通状態が保持される構成を採用することができる。
【0010】
また、本発明のレバースイッチにおいて、可動接点と固定接点の構造についても各種考えられる。例えば、ベースの上に被せるトップケースをさらに備え、トップケースの裏面に固定接点が配置され、これと対向するベースの内底面に板ばね片からなる可動接点が配置されており、非操作時に板ばね片のばね力により可動接点が固定接点に接触して導通状態となり、操作時にレバーの押圧力で板ばね片が撓み変形することにより可動接点が固定接点から離間して非導通状態となる構成を採用することもできる。
【発明の効果】
【0011】
本発明のレバースイッチによれば、ベースに支持されたレバーを操作することにより可動接点と固定接点を接触させ、又は離間させて導通状態と非導通状態を切り換えるように構成されており、レバーを倒すだけの簡単な操作でスイッチの接点を切り換えることができる。また、レバーを傾倒させたときにレバーとベースの嵌合により非導通状態が保持されるロック機構を備えており、倒れた状態で保持されたレバーを更に押し込んで起立させなければロック状態が解除されないため、スイッチの非導通状態を確実に保持することができる。さらに、押しボタンスイッチのように高さ方向に大きくストロークするスイッチではなく、レバーを傾倒させて操作するレバースイッチを採用したことにより、高さ方向のストロークが小さくレバーの厚みも薄くて済むので、スイッチサイズの小型化及び薄型化を図ることができ、回路基板上での設置スペースを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のレバースイッチの外観を示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。
【図2】図1のレバースイッチを分解した状態を示すもので、(a)は平面図、(b)断面図である。
【図3】図1のレバースイッチを構成するベースを示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)はA−A断面図、(d)は右側面図、(e)はB−B断面図、(f)はC−C断面図である。
【図4】図1のレバースイッチを構成する接点パターンを示すもので、(a)は平面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図である。
【図5】図1のレバースイッチを構成するレバーを示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は左側面図、(f)はA−A断面図、(g)はB−B断面図、(f)はa部詳細図である。
【図6】図1のレバースイッチを構成するトップケースを示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)はA−A断面図、(d)は裏面図、(e)は右側面図、(f)は左側面図、(g)はB−B断面図、(h)はC−C断面図である。
【図7】図3のベースと図6のトップケースの一体成形時の状態を示す平面図である。
【図8】図1のレバースイッチの導通状態を示すもので、(a)は外観図、(b)は断面図である。
【図9】図1のレバースイッチの非導通状態を示すもので、(a)は外観図、(b)は断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1に示すように、本実施形態のレバースイッチSWは、スマートフォン等の携帯電話機において、製品の出荷時やメンテナンス時に機器内部の回路基板を検査する際に使用される検査用スイッチである。このスイッチの特徴は、簡単な操作で接点を切り換えられ、その状態を確実に保持するロック機構を備えるとともに、スイッチ全体の小型化と薄型化を図ることができるようにしたものである。
【0015】
図2に分解して示したように、このレバースイッチSWは、スイッチ機構部1とスイッチケース2とから構成されている。スイッチ機構部1は外力の作用(例えば、ピン等で押すこと)により導通状態と非導通状態を切り換えるもので、本実施形態では操作体であるレバー5を傾倒動作させて接点を切り換える構造を採用している。これに対し、スイッチケース2はスイッチ機構部1を保護するもので、本実施形態ではベース3の上にトップケース6を被せて固定することにより、内部にレバー5を収容してこれを傾倒可能に支持する構造になっている。
【0016】
ここで、まずスイッチ機構部1の構造を説明する。図3はスイッチ機構部1を構成するベース3を示したものである。ベース3は、絶縁性を有する樹脂材料(本実施形態ではポリアミド樹脂)で成形され、回路基板に実装できるように底面が平らな扁平箱型のベース本体を有し、その内部にレバーを収容する凹部31が設けられている。また、ベース本体の正面及び背面にはレバー5を支持する半円形の軸受32,32が形成されており、ベース本体の正面には、軸受32を中心とする左右対称位置にレバー5を操作した状態を保持する方形状の係止孔33,34(以下、後述する機能から、正面右側の係止孔33を「ロック孔」、正面左側の係止孔34を「解除孔」という)が設けられている。さらに、ベース本体の左右両側面には、トップケース6を装着するための係止爪35が設けられている。
【0017】
図4はスイッチ機構部1を構成する接点パターン4を示したものである。接点パターン4は、導電性を有する金属板(本実施形態ではりん青銅板)を打ち抜き加工したものであり、中央に所定間隔を隔てて配置された一対の板ばね片41,41が形成されている。この板ばね片41は、図4(b)のように細長形の金属片を180度折り返し、その一端を斜め上方に切り起こしてばね力を付与し、その先端を可動接点42,42としたものである。また、板ばね片41の根元部分は繋がっていて、2本の接続端子43,43になっている。なお、板ばね片41を2つ設けた理由は、何らかの不具合で一方が動作しなくても、他方が動作することにより接点の接触不良を防ぐためである。
【0018】
この接点パターン4は、図3に示したようにベース3の成形時にインサート成形することにより、一対の板ばね片41,41がベース3の内底面に固定され、板ばね片41に繋がった2本の接続端子43,43がベース3の外部に突出形成される。なお、インサート成形後、図3(a)に示す点線部分がカット加工され、接点パターン4の金属板から切り離される。
【0019】
図5はスイッチ機構部1を構成するレバー5を示したものである。レバー5は、絶縁性を有する樹脂材料(本実施形態ではベース3と同じポリアミド樹脂)で成形され、図5(b)のように軸部51を支点にしたシーソー型になっている。レバー5には、軸部51の左右両側に膨出形成されて外力を受ける一対の操作部52,53と、軸部51の周囲に切り欠き形成され、外力を板ばね片41に伝達するカム部54が設けられている。本実施形態では、一方の操作部53を水平にしたとき、図5(f)のようにその水平面とカム部54の一方の切り欠き面とがなす角度を40度とし、垂直面と他方の切り欠き面とがなす角度をそれよりもやや大きい角度の50度とし、これにより、レバー5の可動域が左右両側にそれぞれ40度の範囲内となるように設定されている。
【0020】
また、レバー5の正面には、軸部51を中心とする左右対称位置にベース3の係止孔33,34に嵌合する係止爪55,56(以下、後述する機能から、正面右側の係止爪55を「ロック爪」、正面左側の係止爪56を「解除爪」という)が設けられている。これらの係止爪55,56は、図5(h)に示すように、上から降りてきたときには係止孔33又は34に入りやすいように緩やかな勾配の傾斜面になっている一方、下から上に持ち上げたときには係止孔33又は34に引っ掛かって抜け止めされるように急な勾配の傾斜面になっている。このように形成されたレバー5は、図2に示したように外壁面に設けられた軸部51をベース3の軸受32に挿入することにより、軸部51を支点にして回転可能に支持される。
【0021】
次に、スイッチケース2の構造を説明する。図6はスイッチケース2を構成するトップケース6を示したものである。トップケース6は、絶縁性を有する樹脂材料(本実施形態ではベース3と同じポリアミド樹脂)からなり、ベース3に対応するように扁平箱型の形状に成形される。このトップケース6はベース3の上に被せてスイッチ機構部1を保護するもので、ケース本体の上面に天板61を有し、その正面と背面にはレバー5を支持する半円形の軸受62,62が形成されている。また、ケース本体の左右両側面には、ベース3に固定するための取付片63が設けられており、この取付片63にはベース3の係止爪35に嵌合する係止孔64が形成されている。また、図6(d)に示すように、トップケース6の天板裏面には、板ばね片41,41と対向する位置に、金属片からなる一対の固定接点44,44が配置されている。
【0022】
ところで本実施形態では、図7に示すようにトップケース6をベース3と同時に成形することにより、部品の成形工数を減らし、コスト削減を図っている。その工程としては、まず図4に示した接点パターン4について、ベース3に固定する板ばね片41,41と、トップケース6に固定する固定接点44,44とを1枚の金属板で成形する。ここで、トップケース6を裏返したときにそのままベース3の上に嵌められるように、板ばね片41と固定接点44とを対称位置に展開した状態で配置する。
【0023】
次に、接点パターン4の中で、図4(a)に示す実線で囲んだ部分X以外の部分をマスクで覆い、実線で囲んだ部分Xに吹き付け塗装で金めっき加工を施す。これにより、ベース3とトップケース6を成形したときに露出する部分のみに限定して金めっき加工が施されるので、めっきに掛かる材料コストを節約することができる。
【0024】
次いで、この接点パターン4を金型内にセットし、加熱溶融させた樹脂材料を金型内に射出することにより、図7に示すようにベース3とトップケース6を同時成形し、内部に板ばね片41,41と固定接点44,44をインサートして一体化する。そして、接点パターン4について、図の点線部分をカット加工して金属板から切り離し、ベース3とトップケース6を分離する。
【0025】
最後に、ベース3にレバー5を嵌めてセットし、トップケース6を裏返してベース3の上に被せて装着する。これにより、ベース3の係止爪35がトップケース6の係止孔64に嵌め込み固定され、ベース3とトップケース6からなるスイッチケース2内に、レバー5からなるスイッチ機構部1を収容したレバースイッチSWが完成する。
【0026】
以上が本実施形態のレバースイッチSWの構成であるが、以下にその操作方法を説明する。図8はレバースイッチSWの導通状態を示したものである。ピン等によりレバー5の正面左側の操作部53を押圧すると、レバー5が軸部51を支点にして反時計回りに回転する(回転角度は40度)。これにより、レバー5の解除爪56がベース3の解除孔34に嵌合して抜け止めされるので、レバー5が左側に倒れた状態で固定される。
【0027】
このとき、図8(b)のようにカム部54の切り欠き面は板ばね片41に接触しておらず、板ばね片41は自身のばね力により立ち上がった状態であり、先端の可動接点42がトップケース裏面の固定接点44に接触している。したがって、板ばね片41を介して接続端子43と固定接点44が電気的に導通し、スイッチがONの状態になっている。なお、この導通状態は、解除爪56と解除孔34との嵌合により保持される。
【0028】
これに対し、図9はレバースイッチSWの非導通状態を示したものである。今度はピン等によりレバー5の正面右側の操作部52を押圧すると、レバー5が軸部51を支点にして時計回りに回転する(回転角度は同じく40度)。これにより、レバー5の解除爪56がベース3の解除孔34から外れ、反対にロック爪55がロック孔33に嵌合して抜け止めされるので、レバー5が右側に倒れた状態で固定される。
【0029】
このとき、図9(b)のようにカム部54の切り欠き面が板ばね片41に接触し、所定の力で押圧するため、その押圧力によって板ばね片41が撓み変形し、先端の可動接点42がトップケース裏面の固定接点44から離間する。したがって、板ばね片41を介して接続されていた接続端子43と固定接点44の導通が断たれ、スイッチがOFFの状態に切り換わる。なお、この非導通状態は、ロック爪55とロック孔33との嵌合により保持される。
【0030】
このように、本実施形態のレバースイッチSWによれば、ベース3に支持されたレバー5の一方の操作部53を倒すことにより、可動接点42と固定接点44が接触し、スイッチが導通状態となる。また、他方の操作部52を倒すことにより、可動接点42と固定接点44が離間して、スイッチが非導通状態に切り換わる。このように、簡単な操作でスイッチの接点を切り換えることができる。
【0031】
また、このレバースイッチSWは、レバー5を倒したときにロック爪55とロック孔33との嵌合によって非導通状態が保持されるロック機構を備えており、倒れた状態で保持されたレバー5を起立させなければロック状態が解除されないようになっている。また、図8や図9に示したように、レバー5を操作したとき、倒れた側の操作部52(または53)がトップケース6の天板61よりも低い位置に沈みこんだ状態で固定されている。このため、誤って検査の作業中に倒れているレバー5に触れてロック状態を解除してしまう恐れもない。したがって、スイッチの非導通状態を確実に保持することができる。
【0032】
さらに、このレバースイッチSWは、従来の押しボタンスイッチのように高さ方向に大きくストロークするスイッチではなく、レバー5を所定の狭い可動範囲(本実施形態では左右両側に40度ずつの範囲)内で傾倒させるシーソー型のスイッチ機構1を採用したものである。このことにより、高さ方向のストロークが小さくレバー5の厚みも押しボタンに比べ薄くて済むので、スイッチ全体のサイズの小型化及び薄型化を図ることができ、回路基板上での設置スペースを大幅に削減することができる。
【符号の説明】
【0033】
SW…レバースイッチ
1…スイッチ機構部
2…スイッチケース
3…ベース
31…凹部
32…軸受
33…係止孔(ロック孔)
34…係止孔(解除孔)
35…係止爪
4…接点パターン
41…板ばね片
42…可動接点
43…接続端子
44…固定接点
5…レバー
51…軸部
52…操作部
53…操作部
54…カム部
55…係止爪(ロック爪)
56…係止爪(解除爪)
6…トップケース
61…天板
62…軸受
63…取付片
64…係止孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の回路基板に搭載される検査用のスイッチとして好適なレバースイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばスマートフォン等の携帯電話機において、製品の出荷時やメンテナンス時に機器内部の回路基板の検査が行われている。このような検査は本体のケースを分解して行われるが、通常スマートフォンでは本体から電池パックを取り外せない構造になっている。このため、検査時には電池パックを取り付けたままで作業しなければならず、作業中に電源が入った状態であると、電源から電流が流れて液晶パネル等の部品を破壊してしまう恐れがある。そこで、一般的には機器内部の回路基板に検査用のスイッチが搭載されており、このスイッチを操作して電流を遮断することによって、検査時に本体に電池パックを取り付けたままで作業を行えるようにしている。
【0003】
このような検査用のスイッチの一例として、下記の特許文献1にはロック式の押しボタンスイッチが開示されている。この押しボタンスイッチは、弾性部材で押し上げられているボタンの上下動により接点の切り換えを行うスイッチであり、スイッチ本体がカバーとベースにより構成されており、カバーの中央に段部を有する貫通孔が形成され、ボタンの外周面に溝部が設けられている。そして、使用時にはボタンを押圧した状態で傾けることにより、ボタンの溝部にカバーの段部を凹凸係合してボタンの押圧状態を保持するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実用新案登録第3038997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、検査時に小型のスイッチを操作しながら作業するのは煩雑であるため、上述したような検査用のスイッチは、簡単な操作でスイッチを切り換えることができ、その状態を確実に保持しておく機能が必須である。この点、特許文献1のスイッチによると、ボタンの押圧状態を保持することはできるものの、ボタンを押し込んだ後、ボタンを傾けて溝部を段部に係合させる必要があり、ピン等を使ってこの細かい作業を行うのは非常に難しい。しかも、ボタンが傾いた状態で保持されているため、作業中に何らかの拍子で突出しているボタン部分に触れてしまった場合、溝部と段部の係合が外れ、ボタンの押圧状態が解除されてしまう恐れもある。
【0006】
また、検査用のスイッチの特性として薄型化の要請もある。近年、特にスマートフォン等の携帯電話機では、軽量でかつ薄型化の要請がますます高まっている。これに伴い、機器内部の回路基板に搭載されるスイッチ類についても、小型であることは勿論のこと、できる限り薄型化することが求められている。この点、特許文献1のスイッチは、ボタンを押し込んで操作する押ボタン式のスイッチであるため、薄型化を図るのが難しい。すなわち、このスイッチは、スイッチ本体内の弾性部材で厚みのあるボタンを上方に付勢した構造であり、動作時にボタンの上下動のストロークが大きいため、高さ方向のサイズが大きくならざるを得ないという欠点がある。
【0007】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、簡単な操作でスイッチを切り換えられ、その状態を確実に保持することができ、しかも小型でかつ薄型化を図ることができる、検査用のスイッチとして好適なレバースイッチを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明のレバースイッチは、ベースに傾倒可能に支持されたレバーを操作することにより、可動接点と固定接点とを接触させ、又は離間させて導通状態と非導通状態を切り換えるレバースイッチにおいて、レバーを傾倒させたときにレバーとベースの嵌合により非導通状態が保持されるロック機構を備えたことを特徴とするものである。
【0009】
本発明のレバースイッチにおいて、レバーの構造は各種考えられる。例えば、レバーはその中央の回転軸がベースに支持されたシーソー型であり、レバーの一方側にロック爪、他方側に解除爪が形成され、これらの爪と対向するベースにそれぞれロック孔と解除孔が形成されており、レバーの一方側を押圧するとロック爪がロック孔に嵌合して非導通状態が保持され、レバーの他方側を押圧するとロック爪がロック孔から外れ、解除爪が解除孔に嵌合して導通状態が保持される構成を採用することができる。
【0010】
また、本発明のレバースイッチにおいて、可動接点と固定接点の構造についても各種考えられる。例えば、ベースの上に被せるトップケースをさらに備え、トップケースの裏面に固定接点が配置され、これと対向するベースの内底面に板ばね片からなる可動接点が配置されており、非操作時に板ばね片のばね力により可動接点が固定接点に接触して導通状態となり、操作時にレバーの押圧力で板ばね片が撓み変形することにより可動接点が固定接点から離間して非導通状態となる構成を採用することもできる。
【発明の効果】
【0011】
本発明のレバースイッチによれば、ベースに支持されたレバーを操作することにより可動接点と固定接点を接触させ、又は離間させて導通状態と非導通状態を切り換えるように構成されており、レバーを倒すだけの簡単な操作でスイッチの接点を切り換えることができる。また、レバーを傾倒させたときにレバーとベースの嵌合により非導通状態が保持されるロック機構を備えており、倒れた状態で保持されたレバーを更に押し込んで起立させなければロック状態が解除されないため、スイッチの非導通状態を確実に保持することができる。さらに、押しボタンスイッチのように高さ方向に大きくストロークするスイッチではなく、レバーを傾倒させて操作するレバースイッチを採用したことにより、高さ方向のストロークが小さくレバーの厚みも薄くて済むので、スイッチサイズの小型化及び薄型化を図ることができ、回路基板上での設置スペースを削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明のレバースイッチの外観を示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。
【図2】図1のレバースイッチを分解した状態を示すもので、(a)は平面図、(b)断面図である。
【図3】図1のレバースイッチを構成するベースを示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)はA−A断面図、(d)は右側面図、(e)はB−B断面図、(f)はC−C断面図である。
【図4】図1のレバースイッチを構成する接点パターンを示すもので、(a)は平面図、(b)はA−A断面図、(c)はB−B断面図である。
【図5】図1のレバースイッチを構成するレバーを示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図、(e)は左側面図、(f)はA−A断面図、(g)はB−B断面図、(f)はa部詳細図である。
【図6】図1のレバースイッチを構成するトップケースを示すもので、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)はA−A断面図、(d)は裏面図、(e)は右側面図、(f)は左側面図、(g)はB−B断面図、(h)はC−C断面図である。
【図7】図3のベースと図6のトップケースの一体成形時の状態を示す平面図である。
【図8】図1のレバースイッチの導通状態を示すもので、(a)は外観図、(b)は断面図である。
【図9】図1のレバースイッチの非導通状態を示すもので、(a)は外観図、(b)は断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
図1に示すように、本実施形態のレバースイッチSWは、スマートフォン等の携帯電話機において、製品の出荷時やメンテナンス時に機器内部の回路基板を検査する際に使用される検査用スイッチである。このスイッチの特徴は、簡単な操作で接点を切り換えられ、その状態を確実に保持するロック機構を備えるとともに、スイッチ全体の小型化と薄型化を図ることができるようにしたものである。
【0015】
図2に分解して示したように、このレバースイッチSWは、スイッチ機構部1とスイッチケース2とから構成されている。スイッチ機構部1は外力の作用(例えば、ピン等で押すこと)により導通状態と非導通状態を切り換えるもので、本実施形態では操作体であるレバー5を傾倒動作させて接点を切り換える構造を採用している。これに対し、スイッチケース2はスイッチ機構部1を保護するもので、本実施形態ではベース3の上にトップケース6を被せて固定することにより、内部にレバー5を収容してこれを傾倒可能に支持する構造になっている。
【0016】
ここで、まずスイッチ機構部1の構造を説明する。図3はスイッチ機構部1を構成するベース3を示したものである。ベース3は、絶縁性を有する樹脂材料(本実施形態ではポリアミド樹脂)で成形され、回路基板に実装できるように底面が平らな扁平箱型のベース本体を有し、その内部にレバーを収容する凹部31が設けられている。また、ベース本体の正面及び背面にはレバー5を支持する半円形の軸受32,32が形成されており、ベース本体の正面には、軸受32を中心とする左右対称位置にレバー5を操作した状態を保持する方形状の係止孔33,34(以下、後述する機能から、正面右側の係止孔33を「ロック孔」、正面左側の係止孔34を「解除孔」という)が設けられている。さらに、ベース本体の左右両側面には、トップケース6を装着するための係止爪35が設けられている。
【0017】
図4はスイッチ機構部1を構成する接点パターン4を示したものである。接点パターン4は、導電性を有する金属板(本実施形態ではりん青銅板)を打ち抜き加工したものであり、中央に所定間隔を隔てて配置された一対の板ばね片41,41が形成されている。この板ばね片41は、図4(b)のように細長形の金属片を180度折り返し、その一端を斜め上方に切り起こしてばね力を付与し、その先端を可動接点42,42としたものである。また、板ばね片41の根元部分は繋がっていて、2本の接続端子43,43になっている。なお、板ばね片41を2つ設けた理由は、何らかの不具合で一方が動作しなくても、他方が動作することにより接点の接触不良を防ぐためである。
【0018】
この接点パターン4は、図3に示したようにベース3の成形時にインサート成形することにより、一対の板ばね片41,41がベース3の内底面に固定され、板ばね片41に繋がった2本の接続端子43,43がベース3の外部に突出形成される。なお、インサート成形後、図3(a)に示す点線部分がカット加工され、接点パターン4の金属板から切り離される。
【0019】
図5はスイッチ機構部1を構成するレバー5を示したものである。レバー5は、絶縁性を有する樹脂材料(本実施形態ではベース3と同じポリアミド樹脂)で成形され、図5(b)のように軸部51を支点にしたシーソー型になっている。レバー5には、軸部51の左右両側に膨出形成されて外力を受ける一対の操作部52,53と、軸部51の周囲に切り欠き形成され、外力を板ばね片41に伝達するカム部54が設けられている。本実施形態では、一方の操作部53を水平にしたとき、図5(f)のようにその水平面とカム部54の一方の切り欠き面とがなす角度を40度とし、垂直面と他方の切り欠き面とがなす角度をそれよりもやや大きい角度の50度とし、これにより、レバー5の可動域が左右両側にそれぞれ40度の範囲内となるように設定されている。
【0020】
また、レバー5の正面には、軸部51を中心とする左右対称位置にベース3の係止孔33,34に嵌合する係止爪55,56(以下、後述する機能から、正面右側の係止爪55を「ロック爪」、正面左側の係止爪56を「解除爪」という)が設けられている。これらの係止爪55,56は、図5(h)に示すように、上から降りてきたときには係止孔33又は34に入りやすいように緩やかな勾配の傾斜面になっている一方、下から上に持ち上げたときには係止孔33又は34に引っ掛かって抜け止めされるように急な勾配の傾斜面になっている。このように形成されたレバー5は、図2に示したように外壁面に設けられた軸部51をベース3の軸受32に挿入することにより、軸部51を支点にして回転可能に支持される。
【0021】
次に、スイッチケース2の構造を説明する。図6はスイッチケース2を構成するトップケース6を示したものである。トップケース6は、絶縁性を有する樹脂材料(本実施形態ではベース3と同じポリアミド樹脂)からなり、ベース3に対応するように扁平箱型の形状に成形される。このトップケース6はベース3の上に被せてスイッチ機構部1を保護するもので、ケース本体の上面に天板61を有し、その正面と背面にはレバー5を支持する半円形の軸受62,62が形成されている。また、ケース本体の左右両側面には、ベース3に固定するための取付片63が設けられており、この取付片63にはベース3の係止爪35に嵌合する係止孔64が形成されている。また、図6(d)に示すように、トップケース6の天板裏面には、板ばね片41,41と対向する位置に、金属片からなる一対の固定接点44,44が配置されている。
【0022】
ところで本実施形態では、図7に示すようにトップケース6をベース3と同時に成形することにより、部品の成形工数を減らし、コスト削減を図っている。その工程としては、まず図4に示した接点パターン4について、ベース3に固定する板ばね片41,41と、トップケース6に固定する固定接点44,44とを1枚の金属板で成形する。ここで、トップケース6を裏返したときにそのままベース3の上に嵌められるように、板ばね片41と固定接点44とを対称位置に展開した状態で配置する。
【0023】
次に、接点パターン4の中で、図4(a)に示す実線で囲んだ部分X以外の部分をマスクで覆い、実線で囲んだ部分Xに吹き付け塗装で金めっき加工を施す。これにより、ベース3とトップケース6を成形したときに露出する部分のみに限定して金めっき加工が施されるので、めっきに掛かる材料コストを節約することができる。
【0024】
次いで、この接点パターン4を金型内にセットし、加熱溶融させた樹脂材料を金型内に射出することにより、図7に示すようにベース3とトップケース6を同時成形し、内部に板ばね片41,41と固定接点44,44をインサートして一体化する。そして、接点パターン4について、図の点線部分をカット加工して金属板から切り離し、ベース3とトップケース6を分離する。
【0025】
最後に、ベース3にレバー5を嵌めてセットし、トップケース6を裏返してベース3の上に被せて装着する。これにより、ベース3の係止爪35がトップケース6の係止孔64に嵌め込み固定され、ベース3とトップケース6からなるスイッチケース2内に、レバー5からなるスイッチ機構部1を収容したレバースイッチSWが完成する。
【0026】
以上が本実施形態のレバースイッチSWの構成であるが、以下にその操作方法を説明する。図8はレバースイッチSWの導通状態を示したものである。ピン等によりレバー5の正面左側の操作部53を押圧すると、レバー5が軸部51を支点にして反時計回りに回転する(回転角度は40度)。これにより、レバー5の解除爪56がベース3の解除孔34に嵌合して抜け止めされるので、レバー5が左側に倒れた状態で固定される。
【0027】
このとき、図8(b)のようにカム部54の切り欠き面は板ばね片41に接触しておらず、板ばね片41は自身のばね力により立ち上がった状態であり、先端の可動接点42がトップケース裏面の固定接点44に接触している。したがって、板ばね片41を介して接続端子43と固定接点44が電気的に導通し、スイッチがONの状態になっている。なお、この導通状態は、解除爪56と解除孔34との嵌合により保持される。
【0028】
これに対し、図9はレバースイッチSWの非導通状態を示したものである。今度はピン等によりレバー5の正面右側の操作部52を押圧すると、レバー5が軸部51を支点にして時計回りに回転する(回転角度は同じく40度)。これにより、レバー5の解除爪56がベース3の解除孔34から外れ、反対にロック爪55がロック孔33に嵌合して抜け止めされるので、レバー5が右側に倒れた状態で固定される。
【0029】
このとき、図9(b)のようにカム部54の切り欠き面が板ばね片41に接触し、所定の力で押圧するため、その押圧力によって板ばね片41が撓み変形し、先端の可動接点42がトップケース裏面の固定接点44から離間する。したがって、板ばね片41を介して接続されていた接続端子43と固定接点44の導通が断たれ、スイッチがOFFの状態に切り換わる。なお、この非導通状態は、ロック爪55とロック孔33との嵌合により保持される。
【0030】
このように、本実施形態のレバースイッチSWによれば、ベース3に支持されたレバー5の一方の操作部53を倒すことにより、可動接点42と固定接点44が接触し、スイッチが導通状態となる。また、他方の操作部52を倒すことにより、可動接点42と固定接点44が離間して、スイッチが非導通状態に切り換わる。このように、簡単な操作でスイッチの接点を切り換えることができる。
【0031】
また、このレバースイッチSWは、レバー5を倒したときにロック爪55とロック孔33との嵌合によって非導通状態が保持されるロック機構を備えており、倒れた状態で保持されたレバー5を起立させなければロック状態が解除されないようになっている。また、図8や図9に示したように、レバー5を操作したとき、倒れた側の操作部52(または53)がトップケース6の天板61よりも低い位置に沈みこんだ状態で固定されている。このため、誤って検査の作業中に倒れているレバー5に触れてロック状態を解除してしまう恐れもない。したがって、スイッチの非導通状態を確実に保持することができる。
【0032】
さらに、このレバースイッチSWは、従来の押しボタンスイッチのように高さ方向に大きくストロークするスイッチではなく、レバー5を所定の狭い可動範囲(本実施形態では左右両側に40度ずつの範囲)内で傾倒させるシーソー型のスイッチ機構1を採用したものである。このことにより、高さ方向のストロークが小さくレバー5の厚みも押しボタンに比べ薄くて済むので、スイッチ全体のサイズの小型化及び薄型化を図ることができ、回路基板上での設置スペースを大幅に削減することができる。
【符号の説明】
【0033】
SW…レバースイッチ
1…スイッチ機構部
2…スイッチケース
3…ベース
31…凹部
32…軸受
33…係止孔(ロック孔)
34…係止孔(解除孔)
35…係止爪
4…接点パターン
41…板ばね片
42…可動接点
43…接続端子
44…固定接点
5…レバー
51…軸部
52…操作部
53…操作部
54…カム部
55…係止爪(ロック爪)
56…係止爪(解除爪)
6…トップケース
61…天板
62…軸受
63…取付片
64…係止孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベースに傾倒可能に支持されたレバーを操作することにより、可動接点と固定接点とを接触させ、又は離間させて導通状態と非導通状態を切り換えるレバースイッチにおいて、レバーを傾倒させたときにレバーとベースの嵌合により非導通状態が保持されるロック機構を備えたことを特徴とするレバースイッチ。
【請求項2】
レバーはその中央の回転軸がベースに支持されたシーソー型であり、レバーの一方側にロック爪、他方側に解除爪が形成され、これらの爪と対向するベースにそれぞれロック孔と解除孔が形成されており、レバーの一方側を押圧するとロック爪がロック孔に嵌合して非導通状態が保持され、レバーの他方側を押圧するとロック爪がロック孔から外れ、解除爪が解除孔に嵌合して導通状態が保持されることを特徴とする請求項1に記載のレバースイッチ。
【請求項3】
ベースの上に被せるトップケースを更に備え、トップケースの裏面に固定接点が配置され、これと対向するベースの内底面に板ばね片からなる可動接点が配置されており、非操作時に板ばね片のばね力により可動接点が固定接点に接触して導通状態となり、操作時にレバーの押圧力で板ばね片が撓み変形することにより可動接点が固定接点から離間して非導通状態となることを特徴とする請求項1又は2に記載のレバースイッチ。
【請求項1】
ベースに傾倒可能に支持されたレバーを操作することにより、可動接点と固定接点とを接触させ、又は離間させて導通状態と非導通状態を切り換えるレバースイッチにおいて、レバーを傾倒させたときにレバーとベースの嵌合により非導通状態が保持されるロック機構を備えたことを特徴とするレバースイッチ。
【請求項2】
レバーはその中央の回転軸がベースに支持されたシーソー型であり、レバーの一方側にロック爪、他方側に解除爪が形成され、これらの爪と対向するベースにそれぞれロック孔と解除孔が形成されており、レバーの一方側を押圧するとロック爪がロック孔に嵌合して非導通状態が保持され、レバーの他方側を押圧するとロック爪がロック孔から外れ、解除爪が解除孔に嵌合して導通状態が保持されることを特徴とする請求項1に記載のレバースイッチ。
【請求項3】
ベースの上に被せるトップケースを更に備え、トップケースの裏面に固定接点が配置され、これと対向するベースの内底面に板ばね片からなる可動接点が配置されており、非操作時に板ばね片のばね力により可動接点が固定接点に接触して導通状態となり、操作時にレバーの押圧力で板ばね片が撓み変形することにより可動接点が固定接点から離間して非導通状態となることを特徴とする請求項1又は2に記載のレバースイッチ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2013−84450(P2013−84450A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−223593(P2011−223593)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000114145)ミック電子工業株式会社 (40)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【出願人】(000114145)ミック電子工業株式会社 (40)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]