説明

レバー旋回式移載装置

【課題】鋼管や丸棒の搬送ラインにおいて用いられる移載装置として、効率的に鋼管や丸棒の移載を行うことができるレバー旋回式移載装置を提供する。
【解決手段】方向制御弁21から第2油圧シリンダー13bの間でかつ第1油圧シリンダー13a分岐以降のA系統配管とB系統配管のそれぞれにシャットオフ弁23が組込まれており、これによって、移載する鋼管30の負荷(寸法、重量)に応じて、駆動させる油圧シリンダー13の数を変更できるようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、棒状の搬送材(例えば、鋼管や丸棒)の搬送ラインにおいて、搬送装置間で搬送材の受け渡しを行うために用いられるレバー旋回式移載装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鋼管や丸棒の搬送ラインにおいては、搬送装置間で搬送材の受け渡し(載せ移し)をする際に用いられる移載装置として、建設コストの安さからレバー旋回式移載装置(例えば、特許文献1参照)が多く用いられている。
【0003】
レバー旋回式移載装置は、レバーの旋回動作によって棒状の搬送材(例えば、鋼管や丸棒)の受け渡しを行う移載装置であり、その一例を図1、図2に示す。なお、図1は立面図、図2は平面図である。
【0004】
図1、図2に示すように、このレバー旋回式移載装置10は、搬送材(鋼管)30を横方向搬送装置(例えば、スキッドレール、チェーンコンベヤ)31から縦方向搬送装置(例えば、ローラコンベヤ)32に移載するために設置されている。
【0005】
そして、その主な構成は、スキッドレール31からローラコンベヤ32に搬送材(鋼管)30を受け渡す複数の従動レバー11と、従動レバー11を同調動作させるための連動軸12と、従動レバー11に旋回動作をさせるための油圧シリンダー13と、油圧シリンダー13の直線動作を軸回転運動に変換する駆動レバー14とからなっている。
【0006】
これによって、レバー旋回式移載装置10は、図1(a)に示すように、スキッドレール31からの鋼管30を従動レバー11で受け取った後、図1(b)に示すように、油圧シリンダー13を駆動して、駆動レバー14を介して連動軸12を回転し、従動レバー11を下方に旋回させることで、鋼管30をローラコンベヤ32に渡すようになっている。なお、鋼管30をローラコンベヤ32に渡し終わったら、油圧シリンダー13を逆方向に駆動して、従動レバー11を上方に旋回させ、次の鋼管30を受け取るようにする。
【0007】
このようなレバー旋回式移載装置10では、鋼管30の長さの範囲により、従動レバー11および油圧シリンダー13の設置数量が異なる。
【0008】
例えば、鋼管30の長さ範囲が5〜6mの場合は、従動レバー11は2個所の設置でバランス良く受け渡すことが可能である。また、連動軸12の長さも短いため、1本の油圧シリンダー13で十分である。
【0009】
一方、例えば、鋼管30の長さ範囲が5〜18mの場合は、この範囲全ての長さの鋼管30をバランス良く受け渡すためには、従動レバー11の設置数量は5個所以上必要となる。また、連動軸12の長さも長くなるため、2本以上の油圧シリンダー13で負荷を分散して駆動する必要がある。ちなみに、図2では、2本の油圧シリンダー13(13a、13b)が設置されている。
【0010】
例えば、大径電縫鋼管製造ラインでは、一般に外径比3倍程度の製品を同一設備で搬送している。大径電縫鋼管製造ラインで搬送する鋼管の寸法範囲の一例を下記に示す。
【0011】
(a)管外径:φ190.7mm〜φ609.6mm
(b)管肉厚:4.5mm〜19mm
(c)管長さ:5m〜18.3m
(d)管重量:103kg〜5064kg
【0012】
このように、搬送する鋼管30の長さ範囲が5〜18.3mと広く、しかも鋼管30の重量も約50倍の範囲を持つことから、前述したように、レバー旋回式移載装置10は、複数の油圧シリンダー13を備えている必要がある。
【0013】
このような複数の油圧シリンダー13を備えたレバー旋回式移載装置10を作動させるために従来設けられている油圧回路を図5に示す。なお、ここでは、2本の油圧シリンダー13(第1油圧シリンダー13a、第2油圧シリンダー13b)を備えている場合である。
【0014】
図5に示すように、方向制御弁21により第1油圧シリンダー13aと第2油圧シリンダー13bのそれぞれのロッド側とヘッド側のいずれか一方に油圧を供給して、油圧シリンダー13a、13bの動作方向すなわち従動レバー11の旋回方向を制御している。なお、第1油圧シリンダー13aと第2油圧シリンダー13bは連動軸12にて同期して動作するが、その同期が滑らかになるように、一方向絞り弁22がロッド側とヘッド側のそれぞれに設置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】実開昭53−116977号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、図5に示したような油圧回路によって作動するレバー旋回式移載装置10においては、移載する鋼管30の長さや重量の違い(負荷の違い)に関係なく、2本の油圧シリンダー13a、13bを駆動するための油量が必要となる。
【0017】
したがって、1本の油圧シリンダー13で移載可能な鋼管30であっても、油圧シリンダー2本分の油量が必要となる。すなわち、低負荷の鋼管30に対しては、本来不要な油量が必要となり、油圧シリンダー13に作動油を供給する油圧ポンプの電力が無駄に消費されていた。
【0018】
また、鋼管30の搬送ラインの途上において、UST検査や管端部面取りといった処理を行うが、一般に径の小さい鋼管や長さの短い鋼管の方が1本当りの処理時間が短い。レバー旋回式移載装置30用の油圧ユニットの建設に当り、短い処理時間を満足できるように能力設計を行う必要がある。つまり、レバー旋回式移載装置30の負荷としては1本の油圧シリンダー13で十分であるが、装置の構造上、2本の油圧シリンダー13a、13bを高サイクルで駆動可能な能力の油圧ユニットを設置せざるを得ない。そのため、レバー旋回式移載装置30用の油圧ユニットの建設コストが高くなっていた。
【0019】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、鋼管や丸棒の搬送ラインにおいて用いられる移載装置として、効率的に鋼管や丸棒の移載を行うことができるレバー旋回式移載装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上記課題を解決するために、本発明は以下の特徴を有する。
【0021】
[1]レバーの旋回動作によって棒状の搬送材の移載を行うレバー旋回式移載装置において、レバーに旋回動作をさせるために設置されている複数の油圧シリンダーが、常時駆動させる常時駆動油圧シリンダーと、移載する搬送材の負荷に応じて駆動と非駆動を選択可能になっている選択駆動油圧シリンダーに分かれていて、前記選択駆動油圧シリンダーが両ロッドシリンダーであるともに、前記選択駆動油圧シリンダーに対して油を供給・排出する油圧回路には、一方のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管に設けられたシャットオフ弁と、他方のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管に設けられたシャットオフ弁と、前記の二つの配管を結ぶバイパス配管と、該バイパス配管に設けられたバイパス弁とが備わっていることを特徴とするレバー旋回式移載装置。
【0022】
[2]レバーの旋回動作によって棒状の搬送材の移載を行うレバー旋回式移載装置において、レバーに旋回動作をさせるために設置されている複数の油圧シリンダーが、常時駆動させる常時駆動油圧シリンダーと、移載する搬送材の負荷に応じて駆動と非駆動を選択可能になっている選択駆動油圧シリンダーに分かれていて、前記選択駆動油圧シリンダーが片ロッドシリンダーであるともに、前記選択駆動油圧シリンダーに対して油を供給・排出する油圧回路には、一方のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管に設けられたシャットオフ弁と、他方のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管に設けられたシャットオフ弁と、前記の二つの配管を結ぶバイパス配管と、該バイパス配管に設けられたバイパス弁と、前記イパス配管から分岐した分岐配管と、該分岐配管に接続された調整タンクと、前記分岐配管に設けられたタンクバイパス弁とが備わっていることを特徴とするレバー旋回式移載装置。
【発明の効果】
【0023】
本発明においては、移載する棒状の搬送材(例えば、鋼管や丸棒)の負荷(寸法、重量)に基づいて、駆動させる油圧シリンダーの数を調整できるので、作動油を無駄に流すことが防止されて、下記のように効率的に鋼管や丸棒の移載を行うことができる。
【0024】
(1)油圧シリンダーに作動油を供給する油圧ポンプの電力消費量を大幅に削減することが可能となる。
【0025】
(2)油圧シリンダー用の作動油の消耗の度合いが抑えられ、油原単価の削減になる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】レバー旋回式移載装置の立面図である。
【図2】レバー旋回式移載装置の平面図である。
【図3】本発明の実施形態1における油圧回路である。
【図4】本発明の実施形態2における油圧回路である。
【図5】従来技術における油圧回路である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明では、レバーの旋回動作によって棒状の搬送材(例えば、鋼管や丸棒)の移載を行うレバー旋回式移載装置において、レバーに旋回動作をさせるために設置されている複数の油圧シリンダーが、常時駆動させる常時駆動油圧シリンダーと、移載する棒状の搬送材(例えば、鋼管や丸棒)の負荷に応じて駆動と非駆動を選択可能になっている選択駆動油圧シリンダーに分かれている。
【0028】
そして、以下に述べる本発明の実施形態1は、選択駆動油圧シリンダーに両ロッドシリンダーを用いた場合であり、本発明の実施形態2は、選択駆動油圧シリンダーに片ロッドシリンダーを用いた場合である。なお、常時駆動油圧シリンダーは片ロッドシリンダーまたは両ロッドシリンダーのいずれでもよいが、安価である片ロッドシリンダーを用いることにする。
【0029】
以下に、本発明の実施形態1、2を図面に基づいて説明する。
【0030】
なお、本発明の実施形態1、2においては、図1、図2に示したようなレバー旋回式移載装置10を対象としている。すなわち、レバー旋回式移載装置10は、搬送材(鋼管)30をスキッドレール31からローラコンベヤ32に移載するために設置されている。そして、その主な構成は、スキッドレール31からローラコンベヤ32に搬送材(鋼管)30を受け渡す複数の従動レバー11と、従動レバー11を同調動作させるための連動軸12と、従動レバー11に旋回動作をさせるための2本の油圧シリンダー13(第1油圧シリンダー13a、第2油圧シリンダー13b)と、油圧シリンダー13の直線動作を軸回転運動に変換する駆動レバー14とからなっている。
【0031】
そして、第1油圧シリンダー13aが常時駆動油圧シリンダーであり、第2油圧シリンダー13bが選択駆動油圧シリンダーである。
【0032】
[実施形態1]
本発明の実施形態1において、第1油圧シリンダー13aと第2油圧シリンダー13bを駆動するために、図3に示すような油圧回路を備えている。
【0033】
すなわち、図3に示すように、この油圧回路は、方向制御弁21により第1油圧シリンダー13aのロッド側とヘッド側のいずれか一方と、第2油圧シリンダー13bの一方のロッド側と他方のロッド側のいずれか一方に油圧を供給して、油圧シリンダー13a、13bの動作方向すなわち従動レバー11の旋回方向を制御している。
【0034】
なお、上述したように、第1油圧シリンダー13aは片ロッドシリンダーであり、第2油圧シリンダー13bは両ロッドシリンダーである。
【0035】
その上で、この実施形態1では、方向制御弁21から第2油圧シリンダー13bの間でかつ第1油圧シリンダー13a分岐以降のA系統配管(図3中の第2油圧シリンダー13bの上部のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管)とB系統配管(図3中の第2油圧シリンダー13bの下部のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管)のそれぞれにシャットオフ弁23が組込まれており、これによって、移載する鋼管30の負荷(寸法、重量)に応じて、駆動させる油圧シリンダー13の数を変更できるようになっている。
【0036】
すなわち、第1油圧シリンダー13aのみで充分な場合は、シャットオフ弁23に閉じることで、第2油圧シリンダー13bへの油圧供給を停止させて、第2油圧シリンダー13bを非駆動にすることが可能になる。これによって、油圧ポンプから供給する作動油の油量を半分に節約することが可能となる。
【0037】
なお、第1油圧シリンダー13aと第2油圧シリンダー13bとは連結軸2で連結されており、第1油圧シリンダー13aの動きに合せて第2油圧シリンダー13bも従動的に動く必要があるが、このままでは第2油圧シリンダー13b内の作動油が密閉された状態となり動くことができない。
【0038】
そこで、A系統配管とB系統配管を結ぶバイパス配管24とAB間バイパス弁25を設け、AB間バイパス弁25を開くことにより油圧シリンダー13bは自由に従動可能となる。
【0039】
このようにして、この実施形態1においては、移載する鋼管30の負荷に応じて、以下のように動作する。
【0040】
(1.1)高負荷時
シャットオフ弁23を開き、かつ、ABバイパス弁25を閉じる(図3に示す通りの弁状態)ことにより、従来と同じように、第1油圧シリンダー13aと第2油圧シリンダー13bの両方が駆動する。
【0041】
(1.2)低負荷時
シャットオフ弁23を閉じ、かつ、ABバイパス弁25を開けることにより、第1油圧シリンダー13aのみが駆動し、連動軸12により第2油圧シリンダー13bが従動的に動く。この時、第2油圧シリンダー13b内の作動油は、バイパス配管24とAB間バイパス弁25を通って、第2油圧シリンダー13bの一方のロッド側と他方のロッド側を行き来する。
【0042】
[実施形態2]
本発明の実施形態2は、上記の実施形態1において、設置スペース等の問題により第2油圧シリンダー13bを片ロッドシリンダーにせざるを得ない場合である。この場合には、第2油圧シリンダー13bが従動しようとする際に、ロッド側とヘッド側のストロークあたりの油量が異なるため、第2油圧シリンダー13bは動くことができない。
【0043】
そこで、この実施形態2においては、図4に示すような油圧回路を用いる。
【0044】
すなわち、図4に示すように、バイパス配管24の途上から分岐配管26を設け調整タンク27を設置することにより、第2油圧シリンダー13bにおけるロッド側とヘッド側の油量の違いを吸収することが可能となり、第2油圧シリンダー13bが従動可能となる。
【0045】
なお、この調整タンク27の最高液面は、第2油圧シリンダー13bより高い位置にある必要がある。
【0046】
この時、第1油圧シリンダー13aと第2油圧シリンダー13bの両方を駆動させる際に調整タンク27に油圧が行かないように、調整タンク27の手前にタンクバイパス弁28を設ける必要がある。
【0047】
また、タンクバイパス弁28のリークを考慮し、調整タンク27にはオーバーフロー管を設け、T配管に接続することが望ましく、T配管から調整タンク28への逆流防止のため逆止弁29を配管に組込む必要がある。
【0048】
なお、調整タンク13の替わりにアキュムレータを設置する方法もあるが、第2油圧シリンダー13bの動作時にアキュムレータへ蓄圧された油圧がピストンに同圧でかかり、ロッド側とヘッド側のピストン面積差からロッド側に押す力を発生させるため、あまり望ましい方法ではない。
【0049】
このようにして、この実施形態2においては、移載する鋼管30の負荷に応じて、以下のように動作する。
【0050】
(2.1)高負荷時
シャットオフ弁23を開き、ABバイパス弁25およびタンクバイパス弁28を閉じる(図4に示す通りの弁状態)ことにより、従来と同じように、第1油圧シリンダー13aと第2油圧シリンダー13bの両方が駆動する。
【0051】
なお、その際に、タンクバイパス弁28のリークにより、調整タンク27の液面が上昇した場合は、オーバーフロー管を通りT配管へ戻される。
【0052】
(2.2)低負荷時
シャットオフ弁23を閉じ、ABバイパス弁25およびタンクバイパス弁28を開けることにより、第1油圧シリンダー13aのみ駆動し、連動軸12により第2油圧シリンダー13bが従動的に動く。この時、第2油圧シリンダー13b内の作動油は、バイパス配管24とAB間バイパス弁25を通って、第2油圧シリンダー13bのロッド側とヘッド側を行き来する。そして、第2油圧シリンダー13bのロッド側とヘッド側の油量の違いは、調整タンク27内で油圧配管にエアが混入することなく調整される。
【0053】
なお、上記の実施形態1、2では、油圧シリンダー13が2本設置されている場合について述べたが、油圧シリンダー13が3本以上設置されている場合でも同様に実施することができる。その際、常時駆動油圧シリンダーと選択駆動油圧シリンダーのそれぞれの本数は適宜定めればよい。
【0054】
このようにして、本発明の実施形態においては、移載する鋼管30の負荷に基づいて、駆動させる油圧シリンダーの数を調整できるので、作動油を無駄に流すことが防止されて、下記のように効率的に鋼管30の移載を行うことができる。
【0055】
(1)油圧シリンダー13に作動油を供給する油圧ポンプの電力消費量を大幅に削減することが可能となる。
【0056】
(2)油圧シリンダー13用の作動油の消耗の度合いが抑えられ、油原単価の削減になる。
【0057】
(3)前述したように、鋼管30の搬送ラインの途上においては、UST検査や管端部面取りといった処理を行うが、一般に、重負荷材(径の大きい鋼管や長さの長い鋼管)の方が1本当りの処理時間が長く、軽負荷材(径の小さい鋼管や長さの短い鋼管)の方が1本当りの処理時間が短い。したがって、重負荷材では移載装置10の動作間隔が長く、時間当たりの使用油量が少なくて済み、軽負荷材では移載装置10の動作間隔が短く、時間当たりの使用油量が多くなる。しかし、本発明の実施形態では、軽負荷材の場合には、駆動させる油圧シリンダーの数を減少させるので、移載装置10全体でみると使用油量はそれほど多くならない。その結果、新規に移載装置を建設の際に、油圧ユニットの能力を低く設計することが可能となり、建設コストを削減できる。
【0058】
(4)設備改造による油圧駆動機器の増設やサイクルタイムアップ等による必要油量の増加の際に、本発明の実施形態を適用すれば、上記(3)で述べたように、移載装置10全体での使用油量の増加はそれほど多くならない。その結果、既存の油圧ユニットの余力の範囲内で必要油量の増加を賄うことが可能になり、油圧ユニットの増設を行わなくとも済む場合がある。油圧ユニットの新設スペースが無い場合や供給電力に余裕が無い場合に特に有効である。
【符号の説明】
【0059】
10 レバー旋回式移載装置
11 従動レバー
12 連動軸
13 油圧シリンダー
13a 第1油圧シリンダー
13b 第2油圧シリンダー
14 駆動レバー
21 方向制御弁
22 一方向絞り弁
23 シャットオフ弁
24 バイパス配管
25 AB間バイパス弁
26 分岐配管
27 調整タンク
28 タンクバイパス弁
29 オーバーフロー管逆止弁
30 鋼管
31 スキッドレール(横方向搬送装置)
32 ローラコンベヤ(縦方向搬送装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レバーの旋回動作によって棒状の搬送材の移載を行うレバー旋回式移載装置において、レバーに旋回動作をさせるために設置されている複数の油圧シリンダーが、常時駆動させる常時駆動油圧シリンダーと、移載する搬送材の負荷に応じて駆動と非駆動を選択可能になっている選択駆動油圧シリンダーに分かれていて、前記選択駆動油圧シリンダーが両ロッドシリンダーであるともに、前記選択駆動油圧シリンダーに対して油を供給・排出する油圧回路には、一方のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管に設けられたシャットオフ弁と、他方のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管に設けられたシャットオフ弁と、前記の二つの配管を結ぶバイパス配管と、該バイパス配管に設けられたバイパス弁とが備わっていることを特徴とするレバー旋回式移載装置。
【請求項2】
レバーの旋回動作によって棒状の搬送材の移載を行うレバー旋回式移載装置において、レバーに旋回動作をさせるために設置されている複数の油圧シリンダーが、常時駆動させる常時駆動油圧シリンダーと、移載する搬送材の負荷に応じて駆動と非駆動を選択可能になっている選択駆動油圧シリンダーに分かれていて、前記選択駆動油圧シリンダーが片ロッドシリンダーであるともに、前記選択駆動油圧シリンダーに対して油を供給・排出する油圧回路には、一方のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管に設けられたシャットオフ弁と、他方のシリンダー室に対して油を供給・排出する配管に設けられたシャットオフ弁と、前記の二つの配管を結ぶバイパス配管と、該バイパス配管に設けられたバイパス弁と、前記バイパス配管から分岐した分岐配管と、該分岐配管に接続された調整タンクと、前記分岐配管に設けられたタンクバイパス弁とが備わっていることを特徴とするレバー旋回式移載装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−148581(P2011−148581A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−10664(P2010−10664)
【出願日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】