説明

レベル調整具

【課題】 動力を別途必要とすることなく容易にコンテナのレベルと作業台のレベルとを合わすことができるレベル調整具を提供する。
【解決手段】 レベル調整具は、コンテナ34のコーナー金物35aに脱着自在に取り付けられる回転支柱11aと、床面29とプラットホーム45の側壁47との角に取り付けられる支持台48とから構成される。使用時にあっては、回転支柱11aをコーナー金物35aに取り付けた状態で持ち上げ、その半円棒体27の下端を支持台48上に固定されたストッパー49a,ストッパー49bの間に設置する。この状態で更にトレーラーを後退させると、その(2)に示されているように回転支柱11aは半円棒体27の下端を支点として時計方向回りに回転する。これによって回転支柱11aに対してピン17を介して係合しているコーナー金物35aの位置が上昇し、コンテナ34が持ち上がる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はレベル調整具に関し、特にトレーラーに搭載されたコンテナから作業台に貨物を搬出したり、作業台からコンテナへ貨物を搬入する際に用いられるレベル調整具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図8は従来のコンテナに対する貨物の搬入、搬出状態を示した概略側面図である。
【0003】
図を参照して、トレーラーのシャーシ32の上にコンテナ34が搭載されている。トレーラーは床面29の上を前後し、床面29の後方部には床面29の水平レベルから所定レベル立ち上がったプラットホーム45が形成され、プラットホーム45の上には作業台46が設置されている。コンテナ34の貨物の搬入、搬出時には、図のようにトレーラーを後退させ緩衝板51がプラットホーム45の側壁に接する位置にまで後退させる。この状態でコンテナ34の背面の扉を開放し、作業台46の上面を利用して貨物をコンテナ34の床面50の上に搬入したり、コンテナ34から搬出したりする。搬入又は搬出の作業が終了すると、コンテナ34の後方の扉を閉じた後、トレーラーを進行させることによってコンテナ34を移動する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような従来のコンテナに対する搬入又は搬出の作業時には、コンテナ34の床面50のレベルと作業台46の上面のレベルとが合致していないとスムーズな貨物の搬入又は搬出が行えない。しかしながら、例えば搬入時には、コンテナ34内には貨物が無く、搬出時にはコンテナ34内に貨物が存在するようにコンテナ34の全体重量が一定ではない。このため、トレーラーのシャーシ32の水平レベルも当然上下することになるため、結果として床面50のレベルも上下し、作業台46の上面のレベルには合致しない。即ち、図8において示されているように距離Xの差がこれらの間に生じることになる。
【0005】
そこで、この問題を解消するために、床面29のレベルや作業台46のレベルを上下に調整できるように構成すれば良いが、これには油圧又は空圧等の動力が別途必要となり、コスト的に不利なものとなってしまう。又、すべてのコンテナに対する搬入又は搬出場所にこのような装置を設置することは実際的でもない。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、動力を別途必要とすることなく容易にコンテナのレベルと作業台のレベルとを合わすことができるレベル調整具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、床面上を移動するトレーラーのシャーシ上に上下移動自在に搭載されたコンテナの水平レベルを作業台の上面レベルに合わせるためのレベル調整具であって、コンテナの下方四隅であって作業台側の角に配置された一対のコーナー金物の各々に対して、コンテナの長手方向に平行な側壁面に回動自在に取り付けることができる柱状の一対の回転支柱と、その上面において回転支柱の各々の下方端部を回動自在に支持すると共に下方端部の水平方向への移動を阻止する、床面上に設置される所定高さの支持台とを備え、回転支柱のコーナー金物への取付け位置から下方端部までの距離と、所定高さとを加えた長さは、取付け位置から床面上までの距離より大きくしたものである。
【0008】
このように構成すると、回転支柱をコンテナに取り付けその端部を支持台上に設置した状態でシャーシを支持台側に移動させると、コンテナの作業台側の位置が上昇する。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、回転支柱の各々は、棒状体により互いに連結されるものである。
【0010】
このように構成すると、回転支柱同士が離れることはない。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、回転支柱の各々は、柱形状を有し、その上方端部に開口が形成された胴体と、開口に対して回動自在に挿通され、その一方端部側に長円板が取り付けられたピンとを含み、長円板はコーナー金物の側壁面に形成された長円開口に対して挿入自在とすると共に、ピンが90°回転した時、長円開口から抜け止め状態となる形状を有するものである。
【0012】
このように構成すると、ピンをコーナー金物に挿入した状態で回転させると、ピンはコーナー金物から抜け止め状態となる。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の構成において、支持台は平板状の敷板上に固定され、敷板は、回転支柱がコーナー金物に取り付けられた状態で下方端部が支持台に達する状態において、トレーラーの後輪がその上に載置される大きさを有するものである。
【0014】
このように構成すると、回転支柱の設置の際にはトレーラーの後輪が敷板上を移動する。
【0015】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の構成において、回転支柱の下方端部には、少なくとも下方部が半円断面を有する棒体が取り付けられ、支持台には棒体を挟むように互いに平行に伸びる凸状体よりなる一対のストッパーが取り付けられ、ストッパーの長手方向の長さは、棒体の長手方向の長さより大きくしたものである。
【0016】
このように構成すると、回転支柱の支持台への取付け時の許容範囲が拡大する。
【発明の効果】
【0017】
以上説明したように、請求項1記載の発明は、作業前のコンテナの水平レベルに拘らずコンテナの作業台側の水平レベルを作業台の上面レベルに合致させることが容易となる。又、レベル合わせにトレーラーの動力を利用するため別途動力を準備する必要がない。
【0018】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、回転支柱同士が離れることがないため、回転支柱のコンテナへの取付け状態が安定すると共にシャーシの移動時の回転支柱の移動動作が安定する。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、ピンを回転させるだけでピンのコーナー金物からの抜け止め状態を制御できるため、回転支柱のコンテナへの取付け、取外しが容易となり、使い勝手が向上する。
【0020】
請求項4記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明の効果に加えて、回転支柱の設置の際にはトレーラーの後輪が敷板上を移動するため、支持台が不用意に移動する虞がなく、作業時の信頼性が向上する。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、回転支柱の支持台への取付け位置の許容範囲が拡大するため、回転支柱の設置時の作業効率が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1はこの発明の第1の実施の形態によるレベル調整具の一部を構成する回転支柱の概略形状を示した斜視図である。
【0023】
図を参照して、回転支柱11は上下に伸びる例えばI型鋼よりなる胴体13を中心として構成されている。胴体13の上方端部には両フランジを掛け渡すように一対の矩形平板形状の垂直平板14a,垂直平板14bが取り付けられている。垂直平板14bの中央には開口15が形成されているが、同様の開口が垂直平板14aの中央にも設けられ、更に胴体13を構成するウェブにも形成されている。これらの開口の各々は同一水平レベルとなるように整列状態に形成されている。そして、これらの開口に対して回動自在に挿通できるピン17が設けられている。
【0024】
ピン17は、円板形状の頭部19と頭部19の中央面から突き出る円柱形状の胴部18とから構成されている。頭部19の外周面には凸部20が形成され、胴部18の端部側には溝部22が全周形成されている。そしてピン17を垂直平板14bの開口15等に挿通した状態で溝部22に係合して固定される長円板23が設けられている。これによってピン17は胴体13の上方部において抜け止め状態に係合することになる。
【0025】
一方、胴体13の下方端部は先細り形状に加工された下端部24となり、下端部24の下方端部には矩形平板形状の水平平板25が取り付けられている。水平平板25の下面には、断面が半円の半円棒体27がピン17の胴部18の長手方向と平行に取り付けられている。
【0026】
尚、この実施の形態においては図1で示した形状の回転支柱11と、これと対称勝手の回転支柱が準備され、これらを一対のものとして用いる。
【0027】
図2は図1で示した回転支柱をコンテナに取り付けた状態を示した概略側面図であり、図3は図2で示したIII−IIIラインから見た図である。
【0028】
これらの図を参照して、一対の回転支柱11a,回転支柱11bの各々は、コンテナ34の下方四隅であって、作業台側(図2においては右側)の角に配置されている一対のコーナー金物35a,コーナー金物35bに着脱自在に取り付けられる。この時、回転支柱11a,回転支柱11bの位置はトレーラーの後輪31a,後輪31bの外側に位置することになる。又、この取付け状態にあっては、回転支柱11a,回転支柱11bの下端部と床面29の上面との間に距離Aだけのスペースが確保できるように回転支柱11の長さが設定されている。従って、この状態ではトレーラーを前後に移動させるに際して回転支柱11は回動自在となり、何ら抵抗を与えることはない。
【0029】
図4は図3で示したIV−IVラインの拡大断面図であり、図5の(1)は図4で示したV−Vラインの断面図である。
【0030】
これらの図を参照して、コーナー金物35aは直方体箱型形状を有しており、コンテナ34の側壁37とコンテナ34の後部壁38の接続部の下方端部に取り付けられている。コーナー金物35aの下面には長円開口42が形成され、この長円開口42にトレーラーのシャーシ32に固定されているスタッカー44が嵌入した状態で、コンテナ34はシャーシ32上に搭載されている。この状態にあっては、コンテナ34はシャーシ32に対して水平方向には移動できないが垂直方向には移動できる状態となっている。
【0031】
コーナー金物35aのコンテナ34の矢印で示す長手方向に平行な側壁面39に長円開口40が形成され、側壁面39に直交する側壁面43に長円開口41が形成されている。
【0032】
回転支柱11aをコーナー金物35aに取り付ける際には、図5の(2)に示されているようにピン17の先端部に固定されている長円板23がコーナー金物35aに形成されている長円開口40に対してその方向が合致するように、頭部19の凸部20を目安としてピン17を回転させる。長円板23は長円開口40を挿通できる大きさに形成されているため、この状態で胴部18の先端部をコーナー金物35a内に進行させることが可能となる。
【0033】
長円板23がコーナー金物35a内に侵入した状態で頭部19の凸部20をその位置から90°回転させる。すると、これに伴って長円板23も90°胴部18を中心として回転し、図4及び図5の(1)に示した状態に変化する。これによってピン17はコーナー金物35aに対して抜け止め状態に係合することになる。このように回転支柱11aをピン17を介してコーナー金物35aに対して回動自在に取り付けることが容易になる。この状態にあっては、図2に示したように回転支柱11aは、その下端部が床面29から離れているため、ピン17を中心として回動自在となる。
【0034】
尚、回転支柱11aをコーナー金物35aから取外す際には、凸部20を反対方向に90°回転させてピン17をコーナー金物35aから引き出せば良い。
【0035】
図6は図2で示した状態から回転支柱をレベル調整具の一部として使用した場合の概略工程を示した側面図である。
【0036】
図を参照して、その(1)に示されているように床面29とプラットホーム45の側壁47の角部に、レベル調整具の他の一部を構成する支持台48が設置されている。支持台48は例えばI型鋼より構成され、所定の高さに設定されている。そしてその上面には回転支柱11aの半円棒体27の形成方向に平行な方向に互いに平行に伸びる凸状体よりなる一対のストッパー49a,ストッパー49bが取り付けられている。この実施の形態にあっては、ストッパー49a,ストッパー49bはいずれも断面が直角三角形形状を有しており、その傾斜辺が互いに近付く方向に配置されている。又、ストッパー49a,ストッパー49bは、各々の間において回転支柱11aの半円棒体27の先端が支持台48に当接するようにその間の間隔が確保されている。
【0037】
この実施の形態にあっては、シャーシ32上に搭載されているコンテナ34の床面50のレベルが、プラットホーム45の上に取り付けられている作業台46の上面のレベルより低い位置にあることが前提となっている。使用時にあっては、回転支柱11aをコーナー金物35aに取り付けた状態でトレーラーをプラットホーム45に近付くように後退させる。そしてシャーシ32がプラットホーム45に対して所定位置まで接近すると一端停止し、人手によって回転支柱11aを持ち上げて2点鎖線の位置から実線の位置に移動させる。そして半円棒体27がストッパー49a,ストッパー49bの間に位置するように回転支柱11aを斜めに設置する。
【0038】
回転支柱11aの移動及び設置が完了すると、その(2)に示されているようにこの状態でトレーラーを更にプラットホーム45に近付くように後退させる。この時、この後退に伴って回転支柱11aの半円棒体27も後退しようとするが、ストッパー49bによってその移動が阻止される。一方、回転支柱11aの上部はピン17を介してコーナー金物35aに回動自在に取り付けられているため、回転支柱11aは半円棒体27を支点として2点鎖線の位置から実線の位置へ回転する。すると、ピン17の支持台48の上面からの垂直方向の距離は、2点鎖線に比べて実線の位置の方が大きくなることは明らかである。即ち、ピン17の水平レベルの上昇に伴ってピン17が係合しているコーナー金物35aの位置が上昇することになる。上述のようにコーナー金物35aはシャーシ32に対して上下方向には固定されていないため、ピン17の移動に伴ってシャーシ32の上面から上方に移動する。これによってコンテナ34も上方に移動し、結果として床面50の位置が図6の(1)に示された位置より上方に移動することになる。
【0039】
この実施の形態にあっては、支持台48の高さBと、回転支柱11aのピン17の位置と半円棒体27の下端までの距離Lと、ピン17の位置と床面50との距離Cとを加えた長さは、床面29の上面から作業台46の上面までの高さHに合致するように設定されている。これらの関係は、図6の(1)に示されているレベル調整される前の床面50の位置の如何に拘らず常に成立する関係である。従って、コンテナ34内の貨物の重量如何に拘らず、確実に床面50のレベルを作業台46の上面のレベルに合致させることが可能となる。
【0040】
尚、この実施の形態にあっては、シャーシ32の後端に接続されている緩衝板51がプラットホーム45の側壁47に当接した状態で回転支柱11aが鉛直状態になるように、ストッパー49a,ストッパー49bの位置と側壁47との距離Dが設定されている。図6の(2)の状態にあっては、コンテナ34の後端部が回転支柱11aによる支柱効果によって浮き上がった状態に支持されることになる。しかしこの状態においてはトレーラーの後輪31aが停止状態となっているため、回転支柱11aが不用意に2点鎖線の位置に移動する虞はない。従って、プラットホーム45からコンテナ34に対して安定した状態で貨物の搬入及び搬出が可能となる。
【0041】
ところで、図6の(2)の状態にあるときは、コンテナ34の前方の一対のコーナー金物を支点として後方が若干持ち上がった状態となる。そこで、コンテナ34の重量の約半分の重量が一対の回転支柱11a,11bに圧縮荷重として加わることになる。この荷重は、図4の断面図から明らかなようにコーナー金物35aからピン17を介して回転支柱11aに伝達されることになる。この時コーナー金物35aと回転支柱11aとの距離は長円板23によって最大距離が規制されることになるため、ピン17に加わる曲げ応力の上限が定まることになり、レベル調整具の使用時の信頼性が向上する。
【0042】
貨物の搬入又は搬出が終了すると、図6の(2)の状態からトレーラーを前進させれば良い。すると、回転支柱11aは半円棒体27を支点として2点鎖線の位置に移動すると共にコーナー金物35aが下降してシャーシ32の上における当初の載置状態に復帰する。更にトレーラーを前方に進行させると、図6の(1)に示されている2点鎖線の位置に回転支柱11aは移動する。そこで回転支柱11aのピン17を上述のように操作して回転支柱11aをコーナー金物35aから取り外すことによって、レベル調整の作業は終了する。
【0043】
図7はこの発明の第2の実施の形態によるレベル調整具の使用状態を示した概略工程図であり、先の実施の形態による図6に対応したものである。
【0044】
図を参照して、基本的な構成は先の実施の形態によるものと同一であるが、支持台48が床面29上に直接設置されているのではなく、敷板52を介して設置されている点のみが異なっている。敷板52は、図7の(1)に示されているように回転支柱11aが支持台48上に設置できる状態になるまで後退した際に、後輪31aがその上に載置される大きさに設定されている。
【0045】
このように構成すると、トレーラーの重量が後輪31aを介して敷板52に加わることになる。これによって敷板52に固定された支持台48の取付け状態がより安定する。トレーラーが図7の(2)で示されているように完全に後退すると、回転支柱11aは直立状態となりコンテナ34の床面50の位置が作業台46の上面のレベルに合致した位置に上昇する。即ち、この実施の形態にあっては、敷板52の厚さと支持台48の高さとを加えた長さEが、先の実施の形態による支持台48の高さBに相当するように回転支柱11aの長さを設定すれば良いことになる。これによってより安定した状態でコンテナ34の床面50のレベル調整が可能となる。
【0046】
尚、上記の各実施の形態では、支持台の上面に特定形状のストッパーを設けているが、他の形状のストッパーでもよく、あるいは、支持台の上面に回転支柱の半円棒体に合わせた凹みを形成するようにしても良い。
【0047】
又、上記の各実施の形態では、一対の回転支柱同士は独立しているが、これらを棒体等によって連結するように構成しても良い。このように連結すると回転支柱同士が広がることがなく一体として移動するため、レベル調整時の信頼性がより向上する。
【0048】
更に、上記の各実施の形態では、回転支柱は特定形状としているが、支柱機能を発揮するものであれば他の形状でも良く、コーナー金物への取り付け方法も他の方法であっても良い。
【0049】
更に、上記の各実施の形態では、回転支柱とコーナー金物との間には何も挿入されていないが、この間にスペーサーを取り付けるように構成しても良い。
【0050】
更に、上記の各実施の形態では、ストッパーの幅は回転支柱の半円棒体の幅より大きく設定されているが、この幅は半円棒体の幅より小さくても良い。
【0051】
更に、上記の各実施の形態では、回転支柱の下端には半円棒体を取り付けているが、これに代えて円柱棒体であっても良く、あるいは半球体や球体を取り付けるように構成しても良い。
【0052】
更に、上記の実施の形態では、シャーシの後端に緩衝板が接続されているが、緩衝板はプラットホーム側に形成されていても良く、あるいは、床面の上にタイヤの車止めのようなストッパーを設けても良い。要するにシャーシとプラットホームの側壁との間隔が所定の値になるようなストッパー構造をいずれかに設けるようにすれば良い。
【0053】
更に、上記の実施の形態では、シャーシとプラットホームの側壁との間隔が所定の値になると回転支柱が鉛直状態になるように設定されているが、この間隔が所定の値になった時に回転支柱がプラットホーム側に若干傾斜したり、あるいはシャーシ側に若干傾斜するように構成しても同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】この発明の第1の実施の形態によるレベル調整具を構成する回転支柱の概略形状を示した斜視図である。
【図2】図1で示した回転支柱の取付け状態を示した側面図である。
【図3】図2で示したIII−IIIラインから見た図である。
【図4】図3で示したIV−IVラインの拡大断面図である。
【図5】図4で示したV−Vラインの断面図である。
【図6】この発明の第1の実施の形態によるレベル調整具の使用状態を示した概略工程図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態によるレベル調整具の使用状態を示した概略工程図である。
【図8】従来のコンテナに対する貨物の搬入、搬出状態を示した概略側面図である。
【符号の説明】
【0055】
11…回転支柱
13…胴体
17…ピン
18…胴部
23…長円板
27…半円棒体
29…床面
31…後輪
32…シャーシ
34…コンテナ
35…コーナー金物
39…側壁面
40…長円開口
46…作業台
48…支持台
49…ストッパー
52…敷板
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上を移動するトレーラーのシャーシ上に上下移動自在に搭載されたコンテナの水平レベルを作業台の上面レベルに合わせるためのレベル調整具であって、
前記コンテナの下方四隅であって前記作業台側の角に配置された一対のコーナー金物の各々に対して、前記コンテナの長手方向に平行な側壁面に回動自在に取り付けることができる柱状の一対の回転支柱と、
その上面において前記回転支柱の各々の下方端部を回動自在に支持すると共に前記下方端部の水平方向への移動を阻止する、前記床面上に設置される所定高さの支持台とを備え、
前記回転支柱の前記コーナー金物への取付け位置から前記下方端部までの距離と、前記所定高さとを加えた長さは、前記取付け位置から前記床面上までの距離より大きい、レベル調整具。
【請求項2】
前記回転支柱の各々は、棒状体により互いに連結される、請求項1記載のレベル調整具。
【請求項3】
前記回転支柱の各々は、
柱形状を有し、その上方端部に開口が形成された胴体と、
前記開口に対して回動自在に挿通され、その一方端部側に長円板が取り付けられたピンとを含み、
前記長円板は、前記コーナー金物の前記側壁面に形成された長円開口に対して挿入自在とすると共に、前記ピンが90°回転した時、前記長円開口から抜け止め状態となる形状を有する、請求項1又は請求項2記載のレベル調整具。
【請求項4】
前記支持台は平板状の敷板上に固定され、
前記敷板は、前記回転支柱が前記コーナー金物に取り付けられた状態で前記下方端部が前記支持台に達する状態において、前記トレーラーの後輪がその上に載置される大きさを有する、請求項1から請求項3のいずれかに記載のレベル調整具。
【請求項5】
前記回転支柱の前記下方端部には、少なくとも下方部が半円断面を有する棒体が取り付けられ、
前記支持台には前記棒体を挟み込むように互いに平行に伸びる凸状体よりなる一対のストッパーが取り付けられ、
前記ストッパーの長手方向の長さは、前記棒体の長手方向の長さより大きい、請求項1から請求項4のいずれかに記載のレベル調整具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−39198(P2007−39198A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−224918(P2005−224918)
【出願日】平成17年8月3日(2005.8.3)
【出願人】(501404804)住友金属物流株式会社 (13)
【Fターム(参考)】