説明

レンズ駆動装置及び撮像装置

【課題】高精度かつ高分解能なレンズ位置検出が可能なレンズ駆動装置を提供する。
【解決手段】本発明は、レンズ鏡筒T内側に配置されるベース部材2と、レンズNを保持すると共にレンズNの光軸方向Cでベース部材2に対して移動可能に設けられたレンズ枠9と、レンズ枠9を移動させるボイスコイル型モータVと、レンズ枠9の位置を検出する位置検出部Hと、を備えたレンズ駆動装置1において、位置検出部Hは、ベース部材2とレンズ枠9との一方に設けられ、レンズNの光軸Cに対して傾斜した反射面18aを有する反射部18と、ベース部材2とレンズ枠9との他方に設けられ、反射面18aに光を照射する投光部と反射用平面に反射された光を受光する受光部とを有するフォトリフレクタ11と、を備えている

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズを光軸方向に駆動するレンズ駆動装置及びそのレンズ駆動装置を利用した撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、このような分野の技術文献として特開2008―83396号公報がある。この公報には、光を照射する投光部及び光を受光する受光部を有するフォトリフレクタと、フォトリフレクタに対向する側面部を有し、フォトリフレクタに対して相対的に移動するレンズ保持体と、を備えたレンズの位置検出機構が記載されている。このレンズ保持体の側面部には貫通孔が形成されており、この貫通孔から内部の反射板が露出している。このように構成された位置検出機構では、フォトリフレクタが反射板と対向する場合と対向しない場合の受光量の差に基づいてレンズ保持体の位置を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008―83396号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前述した従来の位置検出機構では、フォトリフレクタが貫通孔内の反射板と対向する場合と対向しない場合との二段階でしかレンズの位置を検出できないため、分解能が低く微細なレンズ位置検出に対応できないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、高精度かつ高分解能なレンズ位置検出を行うことができるレンズ駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明は、鏡筒内側に配置されるベースと、レンズを保持すると共にレンズの光軸方向でベースに対して移動可能に設けられたレンズ枠と、レンズ枠を移動させる駆動手段と、レンズ枠の位置を検出する位置検出手段と、を備えたレンズ駆動装置において、位置検出手段は、ベースとレンズ枠との一方に設けられ、レンズの光軸に対して傾斜した反射面を有する反射部と、ベースとレンズ枠との他方に設けられ、反射面に光を照射する投光部と反射面に反射された光を受光する受光部とを有するフォトリフレクタと、を備えていることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、レンズ枠の位置に応じて反射部の反射面とフォトリフレクタとの距離が変化することから、この距離をフォトリフレクタで検出することによりレンズ枠の位置を検出することができる。しかも、反射面は光軸に対して傾斜しているので、反射面とフォトリフレクタとの距離はレンズ枠の位置に応じて連続的に変化する。また、反射面は傾斜が一定の平面であることから反射面とフォトリフレクタとの距離からレンズ枠の位置を特定することができる。従って、このレンズ駆動装置によれば、フォトリフレクタにより反射面との距離を検出することで、検出距離に対応するレンズ枠の位置を精密に特定できるので、高精度かつ高分解能なレンズ位置検出を行うことができる。
【0008】
本発明に係るレンズ駆動装置においては、反射部の反射面とフォトリフレクタの投受光面とが対面していることが好ましい。
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、反射面と投受光面とを対面させることにより、対面させない場合と比べてフォトリフレクタによる光の投受光を確実に行うことができ、フォトリフレクタの検出精度の向上を図ることができる。
【0009】
本発明に係るレンズ駆動装置においては、ベースは、板状の部材であり、反射部は、ベース上で光軸方向に沿って立設されている立設片であり、フォトリフレクタは、レンズ枠に設けられていることが好ましい。
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、レンズ枠に反射部を設ける場合と比べて、レンズ枠の移動範囲に対応するためにフォトリフレクタをベースから離れた位置に配置する必要がないので、構造の簡素化を図ることができ、装置の小型化に有利である。
【0010】
本発明に係るレンズ駆動装置においては、フォトリフレクタと反射面との距離に対するフォトリフレクタの出力電圧特性において、距離に対する出力電圧の変化率が大きい範囲をフォーカス用のレンズ位置検出エリア及びカメラ停止用のレンズ位置検出エリアの何れか一方のレンズ位置検出エリアとして設定し、当該範囲より変化率が小さい範囲を他方のレンズ位置検出エリアとして設定することが好ましい。
【0011】
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、フォトリフレクタと反射面との距離に対する出力電圧の変化率が大きい範囲をレンズ位置検出に利用する従来の装置と比べて、利用可能な出力電圧特性の範囲を広くすることができるので、レンズ位置の検出可能な範囲を拡大することができる。また、広範囲の出力電圧特性を利用することで、レンズ位置検出の精度向上を図ることができる。
【0012】
本発明に係るレンズ駆動装置では、フォトリフレクタと反射面との距離に対するフォトリフレクタの出力電圧特性におけるフォーカス用のレンズ位置検出エリアにおいて、距離に対する出力電圧の変化率が大きい範囲を近距離用のレンズ位置検出エリア及び遠距離用のレンズ位置検出エリアの何れか一方のレンズ位置検出エリアとして設定し、当該範囲より変化率が小さい範囲を他方のレンズ位置検出エリアとして設定することが好ましい。
【0013】
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、フォーカス用のレンズ位置検出エリアにおける検出距離に対する出力電圧の変化率の大きさに応じて、近距離用のレンズ位置検出エリアと遠距離用のレンズ位置検出エリアを設定することで、近距離及び遠距離の撮像状況にそれぞれ対応したレンズ位置検出を実現することができる。
【0014】
本発明に係るレンズ駆動装置においては、ベースに基端が固定され、光軸方向に延在するガイドシャフトを更に備え、ガイドシャフトの先端側には、レンズ枠の移動範囲を規制するストッパーが設けられていることが好ましい。
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、ガイドシャフトによりレンズ枠を光軸方向に案内することができるので、レンズ枠を精度良く移動させることができる。また、ストッパーをガイドシャフトに設けることで、ストッパー用の別部材を設ける場合と比べて部品点数の削減及び構造の簡素化を図ることができる。
【0015】
本発明に係るレンズ駆動装置においては、光軸方向に延在するガイド溝を有し、ベースに固定されると共にレンズ枠を囲む筒状のガイド部材を更に備え、レンズ枠は、ガイド溝に係合すると共にガイド溝に沿って摺動可能な凸部を有することが好ましい。
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、ガイド部材のガイド溝に係合した凸部がレンズ枠の移動に併せてガイド溝に沿って摺動することで、レンズ枠を光軸方向に精度良く移動させることができる。
【0016】
本発明に係るレンズ駆動装置においては、ベースには、レンズ枠を視認するための視認用孔が形成されていることが好ましい。
本発明に係るレンズ駆動装置によれば、レンズ駆動装置を撮像装置に取り付けた後であっても、ベースの視認用孔を利用することでレンズ枠の位置調整が行い易くなるので、組み立て作業の効率向上を図ることができる。
【0017】
本発明に係るレンズ駆動装置において、反射面は、平面又は集光可能な曲面面であることが好ましい。
反射面を集光可能な湾曲面にすることで、少ない光量で光を効率良く検知することができ、小型の反射部であっても、位置検出の精度を高めることができる。
【0018】
本発明に係るレンズ駆動装置において、反射面は、断面鋸歯状に形成されていることが好ましい。
このような構成を採用すると、反射面の傾斜角度を大きくすることができる。これによって、受光量の変化を大きくすることができ、小型の反射部であっても、位置検出の精度を高めることができる。
【0019】
本発明に係る撮像装置は、上述のレンズ駆動装置を備えることを特徴とする。
本発明に係る撮像装置によれば、高精度かつ高分解能なレンズ位置検出を行うことができるので、撮像性能の向上を図ることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、高精度かつ高分解能なレンズ位置検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】第1の実施形態に係るレンズ駆動装置を示す分解斜視図である。
【図2】図1のレンズ駆動装置を示す斜視図である。
【図3】図1のレンズ駆動装置を示す平面図である。
【図4】図1のレンズ枠を示す斜視図である。
【図5】図1のベース部材を示す斜視図である。
【図6】レンズ枠がカメラ停止位置にある状態を示すレンズ駆動装置の斜視図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線に沿った断面図である。
【図9】レンズ枠がストッパ位置にある状態を示すレンズ駆動装置の斜視図である。
【図10】図9のX−X線に沿った断面図である。
【図11】図9のXI−XI線に沿った断面図である。
【図12】フォトリフレクタの出力電圧特性のフォーカスエリアを説明するためのグラフである。
【図13】フォトリフレクタの出力電圧特性の微動エリア及び粗動エリアを説明するためのグラフである。
【図14】フォトリフレクタの出力電圧特性の微動エリア及び粗動エリアの他の例を説明するためのグラフである。
【図15】フォトリフレクタの出力電圧特性の微動エリア及び粗動エリアの他の例を説明するためのグラフである。
【図16】第2の実施形態に係るレンズ駆動装置を示す斜視図である。
【図17】図16のXVII−XVII線に沿った断面図である。
【図18】第3の実施形態に係るレンズ駆動装置を示す分解斜視図である。
【図19】図18のレンズ駆動装置を示す斜視図である。
【図20】図18のレンズ枠を示す斜視図である。
【図21】反射面の他の変形例を示す斜視図である。
【図22】反射面の更に他の変形例を示す斜視図である。
【図23】反射面の更に他の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。各図において同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図面における寸法、形状、構成要素間の大小関係は実際のものとは必ずしも同一ではない。
【0023】
[第1の実施形態]
図1〜図3に示されるように、第1の実施形態に係るレンズ駆動装置1は、カメラ本体にレンズ鏡筒Tを格納可能な沈胴式カメラに組み込まれ、フォーカスレンズNを駆動するものである。レンズ駆動装置1は、レンズ鏡筒Tの内側に配置されている。フォーカスレンズNは、レンズ鏡筒TのマスターレンズMの光軸とフォーカスレンズNの光軸Cとが一致するように配置されている。フォーカスレンズNは、複数のレンズから構成されているレンズ群である。レンズ駆動装置1は、光軸Cに沿う方向(以下、光軸方向Cと呼ぶ)にフォーカスレンズNを駆動する。
【0024】
レンズ駆動装置1の後方には、CCD[Charge Coupled Device]イメージセンサやCMOS[Complementary Metal Oxide Semiconductor]イメージセンサなどの撮像素子(図示せず)が配置されている。なお、理解を容易にするため図1、図4、図17、図19以外の図面ではレンズNを図示していない。
【0025】
レンズ駆動装置1は、ベース部材2、ガイドシャフト3,4、第1のヨーク5、マグネット6、第2のヨーク7、コイル8、レンズ枠9、FPC[Flexible Printed Circuits]10、及びフォトリフレクタ11を備えている。
【0026】
図2〜図5に示されるように、ベース部材2は、中心に開口部Aを有する円板状の部材である。ベース部材2上には、レンズNを保持するレンズ枠9が配置されている。レンズ枠9は、レンズNが嵌め込まれるレンズ穴9aを中央に有する環状の部材である。レンズ枠9が保持するレンズNは、ベース部材2の開口部A上に位置している。このレンズ枠9のシャフト挿通孔9c,9dには、レンズ枠9の移動を案内するガイドシャフト3,4がそれぞれ挿通されている。
【0027】
ガイドシャフト3,4は、光軸方向Cに延在する部材である。ガイドシャフト3,4は、ベース部材2上に立設されている。ガイドシャフト3,4は、ベース部材2のシャフト用孔13,14にそれぞれ嵌め込まれている。シャフト用孔13,14は、開口部Aを挟むように形成されている。一方のガイドシャフト3の先端には、レンズ枠9の移動範囲を規制する環状のストッパー3aが設けられている。
【0028】
このようなガイドシャフト3,4を設けることで、光軸方向Cにレンズ枠9を案内することができ、レンズ枠9を精度良く移動させることができる。また、ストッパー3aをガイドシャフト3,4に設けることで、ストッパー用の別部材を設ける場合と比べて部品点数の削減及び構造の簡素化を図ることができる。
【0029】
図1〜図3に示されるように、第1のヨーク5、マグネット6、第2のヨーク7、及びコイル8は、レンズ枠9を駆動するためのボイスコイル型モータ(駆動手段)Vを構成している。ボイスコイル型モータVでは、ベース部材2側にマグネット6が取り付けられ、レンズ枠9側にコイル8が取り付けられる。
【0030】
第1のヨーク5は、ベース部材2上に立設されたコ字状の部材である。第1のヨーク5は、光軸方向Cに沿って延在する二つの側壁5a,5bと側壁5a,5bを連結する連結部5cとを有している。第1のヨーク5は、連結部5c側がベース部材2のヨーク用溝15に嵌め込まれており、ベース部材2と反対方向に解放されている(図5参照)。ヨーク用溝15の底面からは、二つの固定ピン15aが突出しており、これらの固定ピン15aは第1のヨーク5の連結部5cに形成されたピン用穴(図示せず)に圧入されている。
【0031】
マグネット6は、第1のヨーク5の内側に接着固定された板状磁石である。マグネット6は、第1のヨーク5の側壁5a,5bのうち開口部A側の側壁5aの内面に沿って配置されている。
【0032】
コイル8は、レンズ枠9と一体に固定され、マグネット6との協働でレンズ枠9を光軸方向Cに駆動させる空芯コイルである。このコイル8には、レンズ枠9のコイル固定部9bが被せられた状態で接着固定されている(図4参照)。コイル8及びコイル固定部9bの空芯部Pには、第1のヨーク5の側壁5a及びマグネット6が挿通されている。コイル8及びコイル固定部9bは、第1のヨーク5の側壁5a及びマグネット6に沿ってレンズNの光軸方向に移動する。
【0033】
第2のヨーク7は、第1のヨーク5の先端側に配置された板状の部材である。第2のヨーク7は、第1のヨーク5の先端側で側壁5a、5bを連結するように配置されている。板状の第2のヨーク7の側面には、第1のヨーク5の側壁5a、5bの先端と噛み合うように凹凸が形成され、これらの凹凸が噛み合った状態で第2のヨーク7と第1のヨーク5とが固定されている。
【0034】
また、ベース部材2には、レンズ枠9を視認するための視認用孔Bが形成されている。視認用孔Bは、光軸方向Cでベース部材2を貫通する貫通孔である。視認用孔Bは、開口部Aから見てヨーク用溝15の反対側に形成されている。この視認用孔Bを通じて、ベース部材2の背面から前面のレンズ枠9の位置を視認することができる。このような視認用孔Bを備えることで、レンズ鏡筒Tの内部にレンズ駆動装置1を取り付けた後であっても、レンズ枠9の位置調整が行い易くなり、作業効率を向上させることができる。
【0035】
図1〜図3に示されるように、FPC10は、レンズ駆動装置1と他の装置との間で電気信号を伝達するための回路基板である。FPC10は、フォトリフレクタ11と接続されている。FPC10は、接続部10a、連絡部10b、折り返し部10c、及びターミナル10dを有している。
【0036】
接続部10aは、レンズ枠9に固定されたフォトリフレクタ11と接続された部位である。接続部10aは、レンズ枠9のPR保持部9gの外側に設けられ、内部のフォトリフレクタ11の背面に接続されている。連絡部10bは、接続部10aと折り返し部10cとを繋ぐ部位である。連絡部10bの接続部10a側は、レンズ枠9の表面に形成されたFPC用溝9f内に配置されている(図4参照)。連絡部10bの折り返し部10c側は、レンズ枠9のFPC用貫通孔9eを通じてレンズ枠9の裏側に至り、ベース部材2上のFPC用溝17内に入り込んでいる。
【0037】
折り返し部10cは、ベース部材2のFPC支持部16に支持された部位である。折り返し部10cは、ベース部材2から光軸方向Cに起立した板状のFPC支持部16に掛けられている(図5参照)。折り返し部10cは、FPC支持部16の先端で折り返され、ベース部材2の裏側に至っている。ターミナル10dは、ベース部材2の裏側で他の装置と接続される部位である。FPC10は、ベース部材2に対して固定されておらず、レンズ枠9と一体に移動する。
【0038】
図1、図3、及び図7に示されるように、フォトリフレクタ11は、レンズ枠9の位置検出を行う直方体状の検出器である。フォトリフレクタ11は、ベース部材2上の反射部18と協働でレンズ枠9の位置検出を行う。フォトリフレクタ11と反射部18とは、レンズ枠9の位置検出部Hを構成する。
【0039】
反射部18は、ベース部材2上で光軸方向Cに立設された厚板状の立設片である。反射部18は、フォトリフレクタ11の光を反射するための反射用平面18aを有している。反射用平面18aは、レンズNの光軸Cに対して傾斜して設けられている。反射用平面18aは、ベース部材2から離れるほど光軸Cに接近する方向に傾斜している。このような反射用平面18aは、例えばアルミ蒸着などの金属コーティングや金属板の接着により形成される。
【0040】
フォトリフレクタ11は、反射部18の反射用平面18aに光を照射する投光部と反射用平面18aに反射された光を受光する受光部とを有している(いずれも図示せず)。また、フォトリフレクタ11は、投受光面11aが反射用平面18aと対面するように配置されている。すなわち、フォトリフレクタ11は、投受光面11aが反射用平面18aと平行になるように配置されている。
【0041】
この位置検出部Hでは、レンズ枠9の位置に応じてフォトリフレクタ11の投受光面11aと反射部18の反射用平面18aとの距離が変わることから、フォトリフレクタ11により投受光面11aと反射用平面18aとの距離を検出することで、レンズ枠9の位置検出を行うことができる(図7及び図10参照)。
【0042】
このような構成を有するレンズ駆動装置1では、反射部18の反射用平面18aが光軸Cに対して傾斜しているので、フォトリフレクタ11の投受光面11aと反射用平面18aとの距離はレンズ枠9の位置に応じて連続的に変化する。また、反射用平面18aは傾斜が一定の平面であることから反射用平面18aと投受光面11aとの距離からレンズ枠9の位置を特定することができる。従って、このレンズ駆動装置1によれば、フォトリフレクタ11により反射用平面18aとの距離を検出することで、検出距離に対応するレンズ枠9の位置を精密に特定できるので、高精度かつ高分解能のレンズ位置検出を行うことができる。
【0043】
また、このレンズ駆動装置1によれば、フォトリフレクタ11によりレンズ枠9の移動距離を直接検出する場合と比べて、フォトリフレクタ11と反射用平面18aとを光軸方向Cで対向させる必要がないので、光軸方向Cで装置の小型化を図ることができる。
【0044】
更に、このレンズ駆動装置1では、フォトリフレクタ11によりレンズ枠9の移動距離を直接検出する場合と比べて、フォトリフレクタ11に求められる距離検出範囲を小さくできる。このことは、フォトリフレクタ11の小型化及び低コスト化に有利である。
【0045】
また、このレンズ駆動装置1では、投受光面11aと反射用平面18aとを対面させる構成を採用することにより、対面させない場合と比べてフォトリフレクタによる光の投受光を確実に行うことができ、フォトリフレクタの検出精度の向上を図ることができる。
【0046】
また、このレンズ駆動装置1によれば、レンズ枠9に反射部18を設ける場合と比べて、レンズ枠9の移動範囲に対応するためにフォトリフレクタ11をベース部材2から離れた位置に配置する必要がないので、構造の簡素化を図ることができ、装置の小型化に有利である。また、フォトリフレクタ11を離れた位置で支持する必要がないので、フォトリフレクタ11の検出精度を確保できると共に装置の耐久性の向上が図られる。
【0047】
次に、レンズ駆動装置1におけるレンズ位置検出の制御について説明する。
【0048】
図6〜図8は、レンズ枠9がカメラ停止位置にある状態を示す図である。カメラ停止位置とは、カメラの電源がOFFの場合のレンズ枠9の位置であり、レンズ枠9の初期位置である。また、このカメラ停止位置にレンズ枠9が位置する場合には、レンズ鏡筒Tはカメラ本体に格納された沈胴状態となっている。図9〜図11は、レンズ枠9がストッパ位置にある状態を示す図である。ストッパ位置とは、レンズ枠9がガイドシャフト3のストッパー3aに当接している位置であり、レンズ枠9の移動範囲の限界位置である。
【0049】
図6〜図11に示されるように、レンズ駆動装置1では、カメラの電源がONになると、ボイスコイル型モータVの駆動により、レンズ枠9がカメラ停止位置からフォーカスエリアFまで駆動される。フォーカスエリアFとは、撮像対象にフォーカスするために利用されるレンズ位置検出エリアである。レンズ駆動装置1は、カメラの撮像対象にフォーカスするようにレンズNの位置をフォーカスエリアF内で調整する。
【0050】
ここで、図12はフォトリフレクタ11の出力電圧特性におけるフォーカスエリアFを説明するためのグラフである。フォトリフレクタ11の出力電圧特性は、フォトリフレクタ11の検出距離と出力電圧との関係を意味する。検出距離とは、フォトリフレクタ11の検出する投受光面11aと反射用平面18aとの距離である。図12の縦軸は出力電圧を示し、横軸は検出距離を示している。
【0051】
図12に示されるように、フォトリフレクタ11の出力電圧特性は、零距離から所定のピーク距離までは検出距離が長くなるほど上昇し、ピーク距離で最大となった後は検出距離の長さに応じて緩やかに下降する曲線として表される。このような出力電圧特性においては、検出距離に対する出力電圧の変化率が大きいほど、出力電圧を測定して微細な位置検出が可能であることから、変化率の大きい範囲がフォーカスエリアFとして設定される。また、フォーカスエリアFとしては、変化率の変動の少ないすなわちリニアリティの高い範囲が選択される。一方、カメラ停止時のレンズ位置検出、すなわちレンズ枠9の初期位置への復帰を検出する場合には、微細な位置検出を行う必要がないため、変化率の小さい範囲がカメラ停止用のレンズ位置検出エリアとして設定される。
【0052】
このレンズ駆動装置1では、検出距離に対する出力電圧の変化率が大きい範囲をフォーカスエリアFとして設定すると共に、変化率がフォーカスエリアFより小さい範囲をカメラ停止用のレンズ位置検出エリアとして設定する。これにより、このレンズ駆動装置1では、変化率が大きくリニアリティの高い範囲のみをレンズ位置検出に利用する従来の装置と比べて、出力電圧特性の範囲を広く利用できるので、レンズ位置の検出可能な範囲を拡大することができる。また、広範囲の出力電圧特性をフォーカスエリアFとして利用することで、レンズ位置検出の精度向上を図ることができる。
【0053】
また、フォーカスエリアFは、微動エリアFnと粗動エリアFfとに分けることができる。微動エリアFnとは、近距離の被写体にフォーカスするために用いるレンズNの位置範囲であり、微細なレンズ位置検出が必要となる範囲である。粗動エリアFfとは、遠距離の被写体にフォーカスするために用いるレンズNの位置範囲であり、微動エリアFnより粗いレンズ位置検出で調整可能な範囲である。微動エリアFnは近距離用のレンズ位置検出エリアに相当し、粗動エリアFfは遠距離用のレンズ位置検出エリアに相当する。
【0054】
図13は、フォトリフレクタ11の出力電圧特性における微動エリアFnと粗動エリアFfとを説明するためのグラフである。図13では、図12のフォーカスエリアFを微動エリアFnと粗動エリアFfとに分けている。
【0055】
フォーカスエリアF、微動エリアFn、及び粗動エリアFfは、図12、図13に示す範囲に限られない。図14は、図13より広い範囲を微動エリアFn及び粗動エリアFfとして設定した場合の例を示すグラフである。図14では、フォトリフレクタ11の出力電圧特性のうち出力電圧がピークを超えた後の範囲において、検出距離に対する出力電圧の変化率が大きい範囲を微動エリアFnとして設定し、微動エリアFnより変化率が小さい範囲を粗動エリアFfとして設定している。
【0056】
図15は、フォトリフレクタ11の出力電圧特性のうち出力電圧がピークを超える前の範囲を微動エリアFn及び粗動エリアFfとして設定した場合の例を示すグラフである。図15では、出力電圧がピークを超える前の範囲において、検出距離に対する出力電圧の変化率が大きくリニアリティの高い範囲を微動エリアFnとして設定し、微動エリアFnより変化率が小さい範囲を粗動エリアFfとして設定している。
【0057】
このレンズ駆動装置1によれば、フォトリフレクタ11の出力電圧特性における検出距離に対する出力電圧の変化率の大きさに応じて、近距離用の微動エリアFnと遠距離用の粗動エリアFfとを設定することで、近距離及び遠距離の撮像状況にそれぞれ対応したレンズ位置検出を実現することができる。
【0058】
しかも、このレンズ駆動装置1では、粗動エリアFfを遠距離用のレンズ位置検出に利用し、微動エリアFnを近距離用のレンズ位置検出に利用することで、遠距離の撮影に必要十分なレンズNの位置検出精度を確保しつつ、近距離の撮影時に高精度かつ微細なレンズNの位置検出を実現している。これにより、このレンズ駆動装置1では、検出距離に対する出力電圧の変化率が大きくリニアリティの高い範囲を微動エリアFn及び粗動エリアFfの両方に用いる場合と比べて、微動エリアFnに利用可能な出力電圧特性の範囲を広くすることができるので、近距離の撮影時における高精度なレンズ位置検出を可能にする。このことは、近距離の撮影に対するカメラの撮像性能向上に寄与する。
【0059】
[第2の実施形態]
図16及び図17に示されるように、第2の実施形態に係るレンズ駆動装置21は、第1の実施形態に係るレンズ駆動装置1と比べて、反射部22の反射用平面22a及びフォトリフレクタ23の投受光面23aの傾斜方向が相違している。
【0060】
具体的には、第2の実施形態に係る反射部22の反射用平面22aは、ベース部材2から離れるほど光軸Cから遠ざかる方向に傾斜している。フォトリフレクタ23は、投受光面23aが反射用平面22aと対面するように配置されている。すなわち、フォトリフレクタ23の投受光面23aは、反射用平面22aと平行に配置され、ベース部材2から離れるほど光軸Cから遠ざかるように傾斜している。
【0061】
このような構成を有するレンズ駆動装置21においても、第1の実施形態に係るレンズ駆動装置1と同様の効果を得ることができる。
【0062】
[第3の実施形態]
図18〜図20に示されるように、第3の実施形態に係るレンズ駆動装置31は、第1の実施形態に係るレンズ駆動装置1と比べて、ガイドシャフト3,4の代わりに円筒状のガイド部材32を備えている点と、レンズ枠33の形状と、が主に相違している。
【0063】
第3の実施形態に係るレンズ駆動装置31は、レンズ枠33の光軸方向Cの移動を案内するための円筒状のガイド部材32を備えている。ガイド部材32は、ベース部材2上でレンズ枠33を囲むように配置されている。ガイド部材32には、光軸方向Cに沿って延在する三つのガイド溝32a,32b,32cが形成されている。ガイド溝32a,32b,32cは、ガイド部材32の周方向で等間隔に形成されている。これらのガイド溝32a,32b,32cは、ベース部材2側に解放されており、反対側は閉じられている。
【0064】
レンズ枠33は、第1の実施形態に係るレンズ枠9と比べて、シャフト挿通孔9c,9dを有さない点と、三つの起立片34,35,36を有している点と、が相違している。レンズ穴33a、コイル固定部33b、FPC用貫通孔33c、FPC用溝33d、PR保持部33eについてはレンズ枠9と同一の構成であるため説明を省略する。
【0065】
起立片34,35,36は、レンズ枠33の外縁から光軸方向Cに起立する部材である。起立片34,35,36は、ガイド部材32のガイド溝32a,32b,32cに対応する位置に設けられている。起立片34,35,36の外側面には、ガイド溝32a,32b,32cに入り込む凸部34a,35a,36aが形成されている。
【0066】
このレンズ駆動装置31によれば、ガイド部材32のガイド溝32a,32b,32cに係合した凸部34a,35a,36aがレンズ枠33の移動に併せてガイド溝32a,32b,32c内を摺動することで、光軸方向Cでレンズ枠33を精度良く移動させることができる。また、ガイド溝32a,32b,32cは、ガイド溝32a,32b,32cの端部に凸部34a,35a,36aが至ることでレンズ枠33の移動が制限されるため、レンズ枠33の移動範囲を規制するストッパーとしても機能する。
【0067】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。
【0068】
例えば、本発明に係る撮像装置としては、デジタルカメラ、フィルム式カメラの他、撮像機能付きの携帯電話機や携帯用パーソナルコンピュータ、PDAなどの携帯情報端末機なども利用可能である。
【0069】
また、フォトリフレクタ11及び反射部18は、逆の位置関係であっても良い。すなわち、フォトリフレクタ11がベース部材2に設けられ、反射部18がレンズ枠9に設けられても良い。また、フォトリフレクタ11の投受光面11aと反射部18の反射用平面18aとは必ずしも平行に配置される必要はない。更に、レンズ枠9の駆動手段は、ボイスコイル型モータに限られない。磁石可動型モータであっても良く、ピエゾモータなどであっても良い。
【0070】
更に、フォトリフレクタ11の出力電圧特性において、カメラフォーカス用のフォーカスエリアFとカメラ停止用のレンズ位置検出エリアとを入れ替えても良い。すなわち、検出距離に対する出力電圧の変化率が大きい範囲をカメラ停止用のレンズ位置検出エリアとして設定すると共に、変化率の小さい範囲をフォーカスエリアFとして設定しても良い。同様に、フォトリフレクタ11の出力電圧特性において、検出距離に対する出力電圧の変化率が大きい微動エリアFnを遠距離用のレンズ検出エリアとして設定すると共に、変化率の小さい粗動エリアFfを近距離用のレンズ検出エリアとして設定しても良い。
【0071】
図21に示されるように、反射面は、レンズNの光軸Cに対して傾斜した反射用湾曲面40として形成されている。この反射用湾曲面40aは、集光可能な凹面鏡になっている。反射面を集光可能な湾曲面40にすることで、少ない光量で光を効率良く検知することができ、小型の反射部40であっても、位置検出の精度を高めることができる。
【0072】
図22に示されるように、反射面は、断面鋸歯状に形成されている。反射面は、同一の傾斜角度をもった2つの反射面41a,41bを有している。平面形状を有する各反射面41a,41bの傾斜角度は、前述した反射用平面18aよりも大きくなっており、反射面41aと反射面41bとの間には、傾斜していない段部41cが配置されている。このような構成を採用すると、反射面41a,41bの傾斜角度を大きくすることができる。これによって、受光量の変化を大きくすることができ、小型の反射部41であっても、位置検出の精度を高めることができる。なお、反射面41a,41bは、湾曲面として形成されてもよく、段部41cは、光軸C方向において、複数個並設されてもよい。
【0073】
図23に示されるように、関連技術としての反射部50の反射面50aは、光軸方向において面積を、連続的に拡大又は縮小させるように変化させてもよい。このように、反射面50aの反射面積を変えれば受光量が変化するので、位置検出を行うことができる。
【0074】
前述した反射面18a,22a,40a,41a,41b,50aは、光路をプリズムで曲げる屈曲光学系と、鏡筒を縮めて本体に格納する沈胴光学系と、の何れであっても適用可能である。因みに、前述したレンズ駆動装置1,21,31は、沈胴光学系を有している。
【0075】
光軸C上において、開口部Aを塞ぐように、撮像素子(不図示)に対向してIRカットフィルタ(不図示)が配置されてもよい。IRカットフィルタを採用することによって、フォトリフレクター11の投光部から出射される赤外線を撮像素子が受光して、撮像に影響を与えることを回避させることができる。従って、フォトリフレクタ11を撮像素子の近傍に配置させ易く、このことは、レンズ駆動装置1,21,31の小型化に寄与する。
【符号の説明】
【0076】
1,21,31…レンズ駆動装置 2…ベース部材 3,4…ガイドシャフト 3a…ストッパー 5…第1のヨーク 6…マグネット 7…第2のヨーク 8…コイル 9、33…レンズ枠 9a,33a…レンズ穴 10…FPC 11,23…フォトリフレクタ 11a,23a…投受光面 18,22,40,41…反射部 18a,22a,41a,41b…反射用平面(反射面) 40a…反射用屈曲面(反射面) 32…ガイド部材 32a,32b,32c…ガイド溝 34,35,36…起立片 34a,35a,36a…凸部 B…視認用孔 C…光軸 F…フォーカスエリア Ff…粗動エリア Fn…微動エリア H…位置検出部(位置検出手段) M…マスターレンズ N…フォーカスレンズ T…レンズ鏡筒 V…ボイスコイル型モータ(駆動手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鏡筒内側に配置されるベースと、レンズを保持すると共に前記レンズの光軸方向で前記ベースに対して移動可能に設けられたレンズ枠と、前記レンズ枠を移動させる駆動手段と、前記レンズ枠の位置を検出する位置検出手段と、を備えたレンズ駆動装置において、
前記位置検出手段は、
前記ベースと前記レンズ枠との一方に設けられ、前記レンズの光軸に対して傾斜した反射面を有する反射部と、
前記ベースと前記レンズ枠との他方に設けられ、前記反射面に光を照射する投光部と前記反射面に反射された光を受光する受光部とを有するフォトリフレクタと、
を備えていることを特徴とするレンズ駆動装置。
【請求項2】
前記反射部の前記反射面と前記フォトリフレクタの投受光面とが対面していることを特徴とする請求項1に記載のレンズ駆動装置。
【請求項3】
前記ベースは、板状の部材であり、
前記反射部は、前記ベース上で前記光軸方向に立設された立設片であり、
前記フォトリフレクタは、前記レンズ枠に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレンズ駆動装置。
【請求項4】
前記フォトリフレクタと前記反射面との距離に対する前記フォトリフレクタの出力電圧特性において、前記距離に対する前記出力電圧の変化率が大きい範囲をフォーカス用のレンズ位置検出エリア及びカメラ停止用のレンズ位置検出エリアの何れか一方のレンズ位置検出エリアとして設定し、当該範囲より前記変化率が小さい範囲を他方のレンズ位置検出エリアとして設定することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項5】
前記フォトリフレクタと前記反射面との距離に対する前記フォトリフレクタの出力電圧特性におけるフォーカス用のレンズ位置検出エリアにおいて、前記距離に対する前記出力電圧の変化率が大きい範囲を近距離用のレンズ位置検出エリア及び遠距離用のレンズ位置検出エリアの何れか一方のレンズ位置検出エリアとして設定し、当該範囲より前記変化率が小さい範囲を他方のレンズ位置検出エリアとして設定することを特徴とする請求項1又は4に記載のレンズ駆動装置。
【請求項6】
前記ベースに固定され、前記光軸方向に延在するガイドシャフトを更に備え、
前記ガイドシャフトの遊端側には、前記レンズ枠の移動範囲を規制するストッパーが設けられていることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項7】
前記光軸方向に延在するガイド溝を有し、前記ベースに固定されると共に前記レンズ枠を囲む筒状のガイド部材を更に備え、
前記レンズ枠は、前記ガイド溝に係合すると共に前記ガイド溝に沿って摺動可能な凸部を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項8】
前記ベースには、前記レンズ枠を視認するための視認用孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項9】
前記反射面は、平面又は集光可能な曲面面であることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のレンズ駆動装置。
【請求項10】
前記反射面は、断面鋸歯状に形成されていることを特徴とする請求項9に記載のレンズ駆動装置。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか一項に記載のレンズ駆動装置を備えることを特徴とする撮像装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate