説明

レーザー手術用機器

【課題】本発明は、レーザーと、該レーザーのレーザー光を光ファイバに結合させる手段と、を含んで構成されるレーザー手術用機器に関する。
【解決手段】レーザーは固体レーザーであり、該固体レーザーは、最大強度において1100〜1400nmの範囲の波長を有するレーザー光を放射することができる。ここにおいて、前記レーザーは、少なくとも25Wの出力を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レーザー手術用機器に関する。このレーザー手術用機器は、レーザーと、このレーザーのレーザー光を光ファイバに結合するための手段と、を含んで構成される。
【背景技術】
【0002】
レーザー手術に使用されるこのタイプの装置は、例えば独国実用新案第9116216U号明細書により周知である。独国特許第4408746C2号明細書もまた、バイパス手術に使用されるレーザーカテーテルを開示している。ここでは、例えば、Nd−YAGレーザーに言及している。これらレーザーのレーザー線は1064nmである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、レーザー手術用機器を改良することである。この目的は、請求項1に係る装置により解決される。
一般に組織のレーザー手術のために、特に肺組織の手術のために、1100nmと1400nmとの間の波長が好ましいことが知られている。この波長範囲で、肺組織などの含水組織におけるレーザー照射の吸収が開始され、効率的な組織の切り離し又は切断を可能にすると同時に、多量の血液を供給された組織上で広範な凝固を発生させる。肺組織においては、加えて非常に重要な効果が同時に実現される。即ち、空気瘻孔の溶接である。レーザー装置はこの波長範囲での利用が可能ではあるが、これら装置は通常非常に不便である。なぜなら、例えば、ガスレーザーは通常複雑な水冷を必要とするため、この種類の装置は非常に重量があるか又は非常に出力が小さいからである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記波長範囲のレーザー手術のためには、少なくとも25Wの出力を有するレーザーが好ましい。
最近の材料開発により、半導体レーザー又はファイバレーザーのような固体レーザーに対し、レーザー手術、特に肺手術に必要な出力を供給し、1100〜1400nmの範囲の波長を発生させることが可能となっている。
【発明の効果】
【0005】
1150,1175,1200,1250,1275,1300,1303又は1310nmを上回る波長範囲は、特に好ましい。吸水は波長からの影響をあまり受けないため、この波長範囲においては、ある種の波長変動がレーザー照射による異なる手術動作に自動的につながるということはない。他方、レーザー照射は、1350,1330,1325,1300,1275,1250,1225又は1200nmの波長を下回るべきでもあるが、これは、上記の波長以上である場合、プラトー範囲が消失するためである。このプラトー範囲では、比較的高い水分含有量の組織(ひいては肺組織も)において、比較的好ましい吸収が行われ、分散に対する吸収の有利な比率となる。
【0006】
さらに、レーザーは、所定のスペクトルの半値全幅を有するレーザー光を備えると有利である。ここでは、スペクトルのスペクトル領域は、最大強度の半分のときに決定される。半値全幅は、例えば、少なくとも2,3,4,5,7,10,12又は15nmとする。半値全幅の上限は、例えば、2,23,4,5,7,10,12,15,20,25,30又は40nmとすることができる。より広範なスペクトル領域を包含することによって、前記装置は小幅の波長変動に反応しないため、手術中におけるレーザー光の一定の手術動作が確保される。他方、スペクトルはあまり広範ではないため、組織で非常に高吸収なスペクトル部分は存在しない。
【0007】
レーザーの出力は、好ましくは25Wを上回り、この場合、例えば少なくとも80Wの出力が好ましい。
レーザーは、連続発振レーザー又はパルスレーザーのどちらであってもよい。
【0008】
好ましくは、複数のレーザー素子を含んで構成されるレーザーも有利である。これらは、少なくとも又はまさしく、2,5,10,15,19,20,25,30,35,38,40,50,60,70,80,90,100,150個のレーザー素子とすることができる。個々のレーザー素子は、必要とされる全体の出力よりも低い出力で作動させることができ、これにより、これらレーザー素子の寿命が伸びるか、又は、より大きな出力が可能となる。
【0009】
さらに、有利に手段が備えられ、それによって、これら個々のレーザー素子のレーザー光線を、1つの共通の光ファイバに結合させることができる。レーザー素子それぞれに対し光ファイバが備えられることも考えられる。これら個々のファイバはその後束ねられ、そして、その光は、光ファイバの終端部においてのみ、光学システムへの結合が可能となる。このようなレーザー光を結合させる手段は、1つ又はいくつかのレンズ或いは反射鏡を含んで構成することができ、ここにおいて、円筒形状のレンズアレイ又は反射鏡を備えることもできる。
【0010】
個々のレーザー素子又はレーザーは、半導体レーザー或いはファイバレーザーであるか、又は、これらを含んで構成することができる。個々のファイバレーザーは、共通の出力の光ファイバに光を提供するために、例えば束ねた状態で配置することができる。1つ又はいくつかのファイバ結合器も備えることができ、これにより2つ以上のファイバの光が1つのファイバに結合される。
【0011】
要求出力は、半導体レーザーにより、所望の波長範囲において達成することもできる。この目的のために、複数のレーザー素子の光を、光線光学システムを介して光ファイバに結合させる。
【0012】
半導体レーザーは、電気的又は光学的に励起させることができる。光励起は、例えば、1100nmより短い波長の他の半導体レーザーによって、実行することができる。ファイバレーザーは、本明細書に記述するように、例えば半導体レーザーダイオードなどによって、通常光学的に励起される。通常、励起レーザーの波長は、1100nmより短いが、しかし、少なくともファイバレーザーの波長よりは短い。
【0013】
そのレーザーを、量子ドットレーザー又は量子薄膜レーザーとすると有利である。このようなレーザー素子により、妥当な量のレーザー素子を使用することで、所望の波長範囲において要求出力を備えることができる。
【0014】
このような量子ドットレーザーは、GaAsAlGaAs材料系をベースとし、量子ドットレーザーの量子ドットは、量子薄膜(トラフとも称す)内に備えることができる。その結果、量子ドット領域内における電荷担体の閉じ込めが、量子薄膜内における電荷担体の閉じ込めによって改良される。
【0015】
しかし、量子ドットは、量子薄膜を使用することなく、又は、形成の予想される量子薄膜の外部に提供することもできる。
量子ドットは、GaInAs,GaInAsN或いはGaInSb、を含んで構成するか、又は、これら量子ドット材料から構成することができる。量子ドットはバンドギャップを有するが、これは周囲の量子ドット材料よりも小さいため、それによって、電荷担体はエネルギー準位へ導かれる。ここで、エネルギー準位は、レーザー波長が量子ドット材料のバンドギャップに対応しない場合においても、レーザー波長が実現可能となるように、複数のエネルギー準位の中から量子ドットの粒径に応じて予め定められる。
【0016】
半導体レーザーの導波路は、半導体材料の内部における光の誘導を決定する。レーザー手術用機器に使用されるレーザーにとっては、比較的広範な導波路が好ましい。これは、光が半導体材料の内部で広範囲に広がり、そして、このような不均一性が、こうして量子ドット、量子薄膜又は他の境界面の形成による高出力を、例えば境界面又は境界面欠陥での散乱或いは量子点での散乱によって阻害しないことによる。
【0017】
導波路は、少なくとも200,250,300,400,500又は600nmの幅を有し、導波路の内部と導波路の外部との間の屈折率により決定される。導波路は、好ましくは、横の光モードのみが開始するように形成される。しかし、境界明瞭なビームプロフィルを失うことなくより高い出力が可能となるため、2つ又は3つの横モードもまた備えられる。
【0018】
導波路は、GaIn(1-x)AsSb(1−u−v−w)を含んで構成するか、又は、これらから構成することができる。この場合、x,u,v及びwは、0から1までの値、及び、これらのすべての中間値、又は、すべての可能な中間区間にある値、を採用することができる。また、u+v+wは1以下である。
【0019】
半導体レーザーは、量子薄膜レーザーとすることもでき、量子薄膜は、GaIn1−uAs1−x−yを含んで構成するか、又は、これから構成することができる。この場合、u,x及びyは、x+yが1以下である限り、0から1までの値、又は、これらのすべての中間値、又は、すべての可能な中間区間にある値、を採用することができる。そのような材料により、所定の波長範囲で所望の出力を得ることができる。これは、比較的多くの量のレーザー素子を組み合わせることによって実行され、その結果、レーザーにおける所望の全出力は到達可能に思われる。
【0020】
SSD層もまた、所望の波長範囲において高性能レーザーを発生させるうえで、有効である。これらの層において、結晶はディスク形状を有し、一側面に鏡を備えている。レーザーは、その反対側に出てくる。このようなディスクは、高出力が可能となるように、非常に強く冷却することができる。
【0021】
いずれにせよ、複数のレーザー素子の光を結合するための円筒形状のレンズ又はレンズアレイ或いは反射鏡は、有利である。
前記機器は、光ファイバを着脱可能に接続することができる連結器を含んで構成される。手術の間に、光ファイバは容易に汚染されるため、それらは交換可能であるべきである。
【0022】
光ファイバは、その操作を簡素化させるため、ハンドル部を有利に含んで構成される。光学システムをハンドル部内に備えることもでき、これにより光ファイバから出てくる光の焦点は焦点上に合致される。しかし、これは必須なものではないが、これは、直径数ミリメートルの照射部は、光学システムを使用することなく達成可能なためである。
【0023】
光学システムも、好ましくは交換可能である。一方では、光学システムもまた多少汚染されるが、他方では、異なる光学システムにより、異なる作動距離、及び、異なる焦点のサイズ、を達成することができる。
【0024】
前記機器は、レーザー又は該機器を冷却するための空冷をさらに含んで構成される。空冷が半導体レーザーにとって十分であると考えて、水冷はここでは備えられていないが、しかし、水冷も除外されるものではない。
【0025】
前記機器は、温度制御手段をさらに含んで構成され、これにより半導体レーザーの温度を調整することができる。これは、例えばペルチェ素子を含んで構成することができる。これは、廃熱を放出するのに役立つ一方で、放射光の波長を、温度により調整することもできる。ペルチェ素子は、水又は空気によって冷却可能である。ペルチェ素子を使用しない水冷も可能であり、また、極めて小規模な水冷とすることもできる。
【0026】
本発明の好ましい実施態様は、添付された図により説明される。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】図1は、レーザー手術用機器を示す。
【図2】図2は、光ファイバの遠位末端の概略断面図を示す。
【図3】図3は、半導体レーザーの配置、結合光学システム、及び、ファイバの末端の、概略立体図を示す。
【図4a】図4aは、レーザー配置の概略三次元視界を示す。
【図4b】図4bは、異なるレーザーバーからの光を束ねることができる配置構成の平面図を示す。
【図4c】図4cは、異なるレーザーバーからの光を束ねることができる配置構成の正面図を示す。
【図5】図5は、半導体量子ドットレーザーの構成の概略図を示す。
【図6】図6は、レーザーの典型的なスペクトルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
図1は、レーザー手術用機器を示す。該機器は、プラグ9付きの光ファイバ3が結合可能な連結器8を備えた筐体2を含んで構成される。光ファイバ3の末端には、ハンドル部4が配設されている。筐体2はまた、空冷のための冷却器5を備えている。
【0029】
図2は、ハンドル4を備えた光ファイバ3の末端を、断面図で概略的に示す。光ファイバ3は、光学システム7(単一レンズ7で象徴的に示される)が配設された着脱可能な光学システムホルダ6内まで伸びている。光ファイバ3から出力される光はこの光学システムにより束ねられ、その結果、作動距離dにおいて半値全幅bの焦点が形成される。光ファイバ3は、光を導くファイバコア及びコーティングを備えている。好ましい作動距離dは、数センチメートルである。特に好ましい作動距離は、1〜5cmであり、例えば、1.5cm(±0.5cm)又は2.5cm(±1.0cm)又は3.5cm(±1.0cm)又は4.5cm(±0.5cm)である。集束範囲の半値全幅bは、数ミリメートルである。焦点のビーム径は、例えば0.5mmである。
【0030】
図3は、連結器8を備えた筐体2の一部を示す。ここでは、レーザー13の光が結合する内側の光ファイバ10のファイバ末端11を、概略的に示す。ここでは、レーザー13は、レーザーバーとして設計されている。レーザーバー13と光ファイバ10の末端11との間には、結合光学システム12が備えられ、それによって、発散してバー13から出力された光は、光ファイバの末端11へ向かうにつれて束ねられる。結合光学システムは、円筒形状のレンズ又は円筒形状の反射鏡を含んで構成することができる。例えばシリンダーレンズアレイ19が好ましく、ここにおいて、シリンダーレンズアレイの1つのシリンダーレンズ素子を、各々のレーザー素子に対応させるのが好ましい。
【0031】
図4aは、バー13を概略的に示す。各種の半導体レーザー素子14は前記バーに配設され、ここにおいて、非常に発散性のあるレーザー光線15が各々の素子14から出力される。
【0032】
図4aのバー13では、レーザー素子14は、並列に配設されている。このようなレーザーバーは、最大で10,15,20,25,30,35,40,45又は50個のレーザー素子14を含んで構成することができる。
【0033】
図4b及び4cは、異なるレーザーバーからの光を束ねることができる配置構成を平面図及び正面図で示している。2本のバー13a及び13bが、高さをずらすように配設されている。それらは各々1つの反射鏡16a,16bへ向けて光を放射し、これらも高さをずらすように配置される。追加のシリンダーレンズアレイを、バー13a,13bと反射鏡16a,16bとの間に配設し、(少なくともおおよそ)平行な光線15を得ることができる。反射鏡16a,16bにより反射された光線は、平行にかつ重合して延伸し、その結果、これらの焦点を1つの結合光学システム12によって合致させることができる。結合光学システム12とレーザーバー13a,13bとの間の光路は、おおよそ等しい距離が有利である。
【0034】
図5は、半導体ファイバの層状構造の概略図を示す。クラッド層21は、基板20上で成長する。この層上に光学導波路が形成される。該光学導波路は、クラッド層より高い屈折率を有する。このように、光学導波路は、半導体材料内部で光モードを導く。種々の層23が光学導波路内に配設されるが、これは、量子薄膜であってもよい。これらの量子薄膜23に、レーザーのレーザー波長を決定する量子ドットを配置することもできる。
【0035】
量子薄膜を使用することなく、量子ドットのみを備えることもできる。
量子ドットは、量子ダッシュの形状とすることもできる。これらは、長く伸びた六角形などのような楕円形状を有する量子ドットである。
【0036】
光学導波路上にはさらなるクラッド層24が塗布され、さらに、カバー層25も光学導波路上に配置されている。基板20及びクラッド層21には、好ましくは同一のドーピングが施されている。クラッド層24とカバー層25には、逆のドーピングが施されている。光学導波路は、例えば500nmの幅を持ち、したがってLOC(大型の光キャビティ)に指定することができる。クラッド層は、例えばAlGa1−xAsを含んで構成するか、又は、これから構成することができる。アルミニウム含有量及びこれらの層の厚さは、適切に適合させることができる。前記厚さは、例えば1.6mmとすることができる。
【0037】
一般的に、高いレーザー出力を達成するために、δドープされた層を活性領域に備えることができる。
光学導波路は、例えば、GaAsとするか、又は、これを含んで構成することができる。アルミニウム、インジウム、リンなどを、それに添加することができる。そのバンドギャップは、クラッド層21,24より小さい。光学導波路23a及び23bの材料は、望ましくはドープされていない。
【0038】
量子ドットを例えばInGaAsで形成する場合、ドットのインジウム含有量が相当高ければ、それらをInGaAs量子薄膜内に形成することもできる。
量子薄膜23は、量子ドットを使用することなく形成することもできる。例えば、GaInAsNは、薄膜材料として備えられる。これら材料層は、GaAsとGaInAsとの間に配置することができる。両方の量子薄膜材料及びこれらの境界は、アンチモン(Sb)又はリンにより適合させることができる。それによって、より具体的に要求される波長を、調節することができる。
【0039】
GaInAsNに代えて、GaInAsPを量子薄膜又は量子ドット材料として使用することもできる。
図6は、レーザー機器から出力されたレーザー光の典型的なスペクトルを示す。図6においては、ナノメートル単位の波長上に、強度が任意の単位で示されている。そこで示されるスペクトルは、最大10ナノメートルの半分の値における全幅波長(半値全幅)及び1320ナノメートルの中心波長を有している。
【符号の説明】
【0040】
1 レーザー手術用機器
3 光ファイバ
4 ハンドル部
5 冷却器(空冷装置)
7 光学システム
8 連結器
10 光ファイバ
11 ファイバ末端
12 結合光学システム
13 レーザー
14 レーザー素子
23 量子薄膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザーと、
該レーザーのレーザー光を光ファイバへ結合させる手段と、
を含んで構成されるレーザー手術用機器であって、
前記レーザーは固体レーザーであり、該固体レーザーはレーザー光を照射可能であり、該レーザー光は最大強度において1100〜1400nmの範囲の波長を有し、
ここにおいて、前記レーザーは、少なくとも25Wの出力を有するレーザー手術用機器。
【請求項2】
前記最大強度における波長範囲は、1150,1175,1200,1250,1275,1300,1308又は1310nmを上回る請求項1に記載のレーザー手術用機器。
【請求項3】
前記最大強度における波長範囲は、1370,1350,1330,1325,1300,1275,1250,1225又は1200nmを下回る請求項1または請求項2に記載のレーザー手術用機器。
【請求項4】
前記レーザー光のスペクトルの半値全幅は、最小で2,3,4,5,7,10,12又は15nmである請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項5】
前記レーザー光のスペクトルの半値全幅は、最大で2,3,4,5,7,10,12,15,20,25,30,40nmである請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項6】
前記レーザーの出力は、少なくとも30,35,40,45,50,60,70,80,90又は100Wである請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項7】
前記レーザーは、連続発振レーザー又はパルスレーザーである請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項8】
前記レーザーは、複数のレーザー素子、例えば少なくとも或いは正確に2,5,10,15,19,20,25,30,35,38,40,50,60,70,80,90,100,120又は150個のレーザー素子、を含んで構成される請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項9】
前記個々のレーザー素子のレーザー光を共通の光ファイバへ結合させる手段を備えた請求項8に記載のレーザー手術用機器。
【請求項10】
前記固体レーザーは、ファイバレーザーであるか、又は、これを含んで構成される請求項1〜請求項9のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項11】
前記固体レーザーは、半導体レーザーであるか、又は、これを含んで構成される請求項1〜請求項10のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項12】
前記レーザー又は前記レーザー素子は、量子ドットレーザー又は量子薄膜レーザーであるか、或いは、量子ドットレーザー又は量子薄膜レーザーを含んで構成される請求項11に記載のレーザー手術用機器。
【請求項13】
前記量子ドットレーザーは、GaAs及びAlGaAs、又は、InP及びAlGaAsPを含んで構成される請求項12に記載のレーザー手術用機器。
【請求項14】
前記量子ドットレーザーは、量子薄膜の内部又は量子薄膜の外部に量子ドットを含んで構成されるか、或いは、量子薄膜を使用せずに光学導波路材料の内部に量子ドットを含んで構成される請求項12または請求項13に記載のレーザー手術用機器。
【請求項15】
前記量子ドットは、GaIn1−xAs,GaIn1−xAs1−y,GaIn1−xAs1−y、又は、GaIn1−xSbを含んで構成されるか、又は、これらから構成され、
ここにおいて、x及びyは、0から1までの値を採用可能である請求項12〜請求項14のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項16】
前記半導体レーザーの光学導波路は、最小で200,250,300,400,500又は600nmの幅を有する請求項11〜請求項15のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項17】
前記光学導波路は、GaIn(1−x)AsSb(1−u−v−w)含んで構成されるか、又は、これから構成され、
ここにおいて、x,u,v及びwは、0から1までの値、及び、これらのすべての中間値、又は、すべての可能な中間区間にある値、を採用可能であり、
かつ、u+v+wは1以下である請求項11〜請求項16のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項18】
前記量子薄膜レーザーは、量子薄膜を含んで構成され、
該量子薄膜は、GaIn1−uAs(1−x−y)を含んで構成されるか、又は、これから構成され、
ここにおいて、yは、x+yが1以下である限り、0から1までの値、又は、これらのすべての中間値、又は、すべての可能な中間区間にある値、を採用可能である請求項12に記載のレーザー手術用機器。
【請求項19】
前記固体レーザーは、ディスクレーザーであるか、又は、これを含んで構成される請求項11〜請求項18のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項20】
前記光ファイバを着脱可能に接続するために、連結器を備えた請求項1〜請求項19のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項21】
着脱可能な光ファイバを含んで構成される請求項1〜請求項20のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。
【請求項22】
前記光ファイバは、ハンドル部を含んで構成される請求項21に記載のレーザー手術用機器。
【請求項23】
前記光ファイバの遠位末端に、光学システムを備え、
これにより光の焦点を、該光ファイバの末端から1〜6cm、好ましくは1〜5cm、さらに好ましくは1.5〜3cm、の距離に形成可能であり、
ここにおいて、前記光学システムは、好ましくは交換可能である請求項21または請求項22に記載のレーザー手術用機器。
【請求項24】
前記光学システムは、0.7〜0.7mm、好ましくは0.3〜0.6mm、さらに好ましくは0.4〜0.5mm、の半値全幅を有する焦点を形成する請求項23に記載のレーザー手術用機器。
【請求項25】
前記レーザーを冷却用空気により冷却させる空冷装置を備えた請求項1〜請求項24のいずれか1つに記載のレーザー手術用機器。

【図5】
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【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図4c】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−540973(P2009−540973A)
【公表日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−516912(P2009−516912)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際出願番号】PCT/EP2006/006632
【国際公開番号】WO2008/000294
【国際公開日】平成20年1月3日(2008.1.3)
【出願人】(509002785)ロレ+ロレ ゲー.エム.ベー.ハー. アンド カンパニー カーゲー (1)
【氏名又は名称原語表記】ROLLE+ROLLE GMBH&CO.KG
【Fターム(参考)】