レーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法
【課題】磁気力を利用してドナーフィルムとアクセプタ基板をラミネーティングする工程を含むレーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法を提供すること。
【解決手段】 有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において,第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと,上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと,
上記基板ステージと上記レーザオシレータの間に設置され,レーザを通過させる開口ホームと,上記基板ステージと磁気力を形成する密着フレームと,上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と,を含んで構成される。
【解決手段】 有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において,第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと,上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと,
上記基板ステージと上記レーザオシレータの間に設置され,レーザを通過させる開口ホームと,上記基板ステージと磁気力を形成する密着フレームと,上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と,を含んで構成される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法に関し,より詳細には,磁気力を利用してドナーフィルムとアクセプタ基板をラミネーティングする工程を含むレーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の適用分野は特定産業分野に限定されるのではなく,多様に適用することができるが,有機発光素子製作において,有機発光層等を形成するときに有用であると予想される。有機発光素子は第1電極と第2電極間に発光層を形成し,電極の間に電圧を印加することで,発光層で正孔と電子が合わせられることで自発光する素子である。
【0003】
以下では有機発光素子に用いられるレーザ熱転写装置を基準として本発明の従来の技術及び本発明の構成等が説明されるが本発明がこれに限定されるのではない。
【0004】
レーザ熱転写法は基材基板,光熱変換層,及び転写層を含むドナー基板にレーザを照射させて基材基板を通過したレーザを光熱変換層で熱に変化させて光熱変換層を変形膨脹させることで,隣接した転写層を変形膨脹させてアクセプタ基板に転写層が接着されて転写されるようにする方法である。
【0005】
レーザ熱転写法を施す場合,発光層の転写が行われるチャンバ内部は,発光素子形成の時の他の蒸着工程と同調されるようにするために真空状態が行われることが好ましいので,真空状態で主に行われる。しかし,従来の方法によって真空状態でレーザ熱転写を行う場合,接着力が弱くなって,転写層の転写がよく行われないという問題点がある。よって,レーザ熱転写法において,ドナー基板とアクセプタ基板をラミネーティングさせる方法は,重要な意味を持ち,これを解決するためのさまざまな方案が研究されている。
【0006】
図1は,上述した問題点を解決するための従来の技術によるレーザ熱転写装置の部分断面図である。これによれば,レーザ熱転写装置10は,チャンバ11内部に位置する基板ステージ12及びチャンバ11上部に位置したレーザ照射装置13を含んで構成される。
【0007】
基板ステージ12は,チャンバ11に導入されるアクセプタ基板14とドナーフィルム15をそれぞれ順次設置するためのステージである。
この時,アクセプタ基板14とドナーフィルム15の間に異物や空間なしにラミネーティングされるために,レーザ熱転写が行われるチャンバ11内部を真空で維持せず,基板ステージ12下部にホース16を連結して真空ポンプPで吸いこみ,アクセプタ基板14とドナーフィルム15を合着させる。
【0008】
一方,上記従来のレーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法に関する技術を記載した文献としては,下記特許文献1〜3等がある。
【0009】
【特許文献1】特開第2004−355949号公報
【特許文献2】特開第2004−296224号公報
【特許文献3】米国特許第4,377,339号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし,このような従来の技術においてもアクセプタ基板14とドナーフィルム15の間の異物1と空間が発生することを完全に防止することができず,かつ,チャンバ11内部の真空状態を維持することができなくなるため,製品の寿命および信頼性に良くない影響を及ぼすという問題がある。
【0011】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的は,真空状態で磁気力を利用してアクセプタ基板とドナー基板をラミネーティングさせ,アクセプタ基板上の特定画素配列に有利に用いることが可能な,新規かつ改良されたレーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:第1サブピクセル,第2サブピクセル及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;を備え,上記基板ステージと上記レーザオシレータの間には,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とするレーザ熱転写装置が提供される。
【0013】
また,上記アクセプタ基板と上記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含んでもよい。
【0014】
また,上記密着フレームは,上記第1サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,上記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,上記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第3密着フレームと,で構成され,上記第1密着フレーム,上記第2密着フレーム及び上記第3密着フレームが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成してもよい。
【0015】
また,上記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,上記各密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0016】
また,上記基板ステージには磁石が含まれ,上記密着フレームには,永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群より選択される少なくとも一つが含まれてもよい。
【0017】
また,上記基板ステージには磁性体が含まれ,上記密着フレームには,永久磁石または電磁石が含まれでもよい。
【0018】
また,上記基板ステージまたは上記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれてもよい。
【0019】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;上記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;上記第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離する第2密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;上記第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む上記第3密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;
上記第3密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法が提供される。
【0020】
また,上記各段階は,真空下で遂行されてもよい。
【0021】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において;第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;を備え,上記基板ステージと上記レーザオシレータとの間には,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とする,レーザ熱転写装置が提供される。
【0022】
また,上記アクセプタ基板と上記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含んでもよい。
【0023】
また,上記密着フレームは,上記第1サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,上記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,上記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第3密着フレームと,で構成され,上記第1密着フレーム,上記第2密着フレーム及び上記第3密着フレームが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成してもよい。
【0024】
また,上記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,上記各密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0025】
また,上記基板ステージには磁石が含まれ,上記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択される少なくとも一つが含まれてもよい。
【0026】
また,上記基板ステージには磁性体が含まれ,上記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれてもよい。
【0027】
また,上記基板ステージまたは上記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれてもよい。
【0028】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;上記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;上記第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離する第2密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;上記第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む上記第3密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;上記第3密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法が提供される。
【0029】
また,上記各段階は,真空下で遂行されてもよい。
【0030】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがデルタ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;を備え,上記基板ステージと上記レーザオシレータとの間には,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とする,レーザ熱転写装置が提供される。
【0031】
また,上記アクセプタ基板と上記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含んでもよい。
【0032】
また,上記密着フレームは,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,上記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,で構成され,上記第1密着フレームと上記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成してもよい。
【0033】
また,上記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,上記各密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0034】
また,上記基板ステージには磁石が含まれ,上記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択されるすくなくとも一つが含まれてもよい。
【0035】
また,上記基板ステージには磁性体が含まれ,上記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれてもよい。
【0036】
また,上記基板ステージまたは上記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれてもよい。
【0037】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがデルタ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;上記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第1密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる第1密着フレーム再密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;上記第1密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離し,上記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームに交換する第2密着フレーム交換段階と;上記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第2密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法が提供される。
【0038】
また,上記各段階は,真空下で遂行されてもよい。
【0039】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,第1〜第3色相発光層を含む少なくとも三つのサブピクセルが一つの画素を成し,上記第1〜第3色相発光層の中で少なくとも一色相の発光層は,画素部の全面に共通に形成される有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:磁石または磁性体を含む基板ステージ及び上記基板ステージと;レーザオシレータの間に設置される密着フレームと;レーザ熱転写が行われるチャンバと;上記密着フレーム及びドナーフィルムにレーザを照射するための上記レーザオシレータと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,上記密着フレームは,上記密着フレームと磁気力を形成し,上記第1及び第2サブピクセルを形成するための開口ホームを有することを特徴とする,レーザ熱転写装置が提供される。
【0040】
また,上記アクセプタ基板と上記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空で維持するチャンバをさらに含んでもよい。
【0041】
また,上記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,上記各密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0042】
また,上記基板ステージには磁石が含まれ,上記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択される少なくとも一つが含まれてもよい。
【0043】
また,上記基板ステージには磁性体が含まれ,上記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれてもよい。
【0044】
また,上記基板ステージまたは上記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれてもよい。
【0045】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって第1及び第2電極の間の発光層が形成される有機発光ダイオードを製造する方法において:磁石または磁性体を含む基板ステージ上に一つの画素を成す第1サブピクセル,第2サブピクセル及び第3サブピクセル領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセル領域に転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;磁石または磁性体を含み,上記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成された密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる密着フレーム密着段階と;レーザオシレータから上記密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して上記第1色相有機発光層を上記第1サブピクセル領域に転写する第1サブピクセル転写段階と;上記密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に上記第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる密着フレーム再密着段階と;上記レーザオシレータから上記密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルムにレーザを照射して上記第2色相有機発光層を上記第2サブピクセル領域に転写する第2サブピクセル転写段階と;を含み,上記第3サブピクセルの発光層は,上記画素が形成される画素部領域に共通に蒸着されて形成されることを特徴とする,有機発光素子の製造方法が提供される。
【0046】
また,上記第1〜第3サブピクセルは,1×3行列を成して一つの画素を形成し,上記第1サブピクセル転写段階で上記第1色相有機発光層は,上記画素内の第1行1列に形成されるように転写され,上記第2サブピクセル転写段階で上記第2色相有機発光層は,上記画素内の第1行2列に形成されるように転写されてもよい。
【0047】
また,上記第1色相有機発光層は赤発光層であり,上記第2色相有機発光層は緑発光層であり,上記第3色相有機発光層は青発光層であってもよい。
【0048】
また,上記第1色相有機発光層は緑発光層であり,上記第2色相有機発光層は赤発光層であり,上記第3色相有機発光層は青発光層であってもよい。
【0049】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;上記基板ステージと上記レーザオシレータの間に設置され,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージと磁気力を形成する磁石を含む密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,上記密着フレームは,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第1密着フレームと,上記2個の第3サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第2密着フレームと,で構成され,上記第1密着フレームと上記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,レーザ熱転写装置が提供される。
【0050】
また,少なくとも上記基板ステージと上記密着フレームを内部に含むチャンバをさらに含んでもよい。
【0051】
また,上記開口ホームの大きさは,上記密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0052】
また,上記密着フレームの磁石または上記基板ステージの磁石の中で少なくとも一つは,電磁石であってもよい。
【0053】
また,上記密着フレームの磁石または上記基板ステージの磁石の中で少なくとも一つは,永久磁石であってもよい。
【0054】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;を備え,上記基板ステージと上記レーザオシレータとの間には,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージとの間に磁気力を形成する磁性体を含む密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,上記密着フレームは,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第1密着フレームと;上記2個の第3サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第2密着フレームと;で構成され,上記第1密着フレームと上記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とするレーザ熱転写装置が提供される。
【0055】
また,上記磁性体は,Fe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物で構成される群から選択される少なくともひとつであってもよい。
【0056】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;上記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第1密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる第1密着フレーム再密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;上記第1密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離し,上記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームで交換する第2密着フレーム交換段階と;上記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;上記第2密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を2個の第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;を含むことを特徴とする有機発光素子の製造方法が提供される。
【0057】
また,上記四つのサブピクセルが2×2行列を成して一つの画素を形成し,上記第1転写段階で第1色相有機発光層は,上記画素内の左上端に形成されるように転写され,上記第2転写段階で第2色相有機発光層は,上記第1サブピクセルの右側に形成されるように転写され,上記第3転写段階で第3色相有機発光層は,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルの下にそれぞれ一つずつ形成されるように転写されてもよい。
【0058】
また,上記四つのサブピクセルが2×2行列を成して一つの画素を形成し,上記第1転写段階で第1色相有機発光層は,上記画素内の左上端に形成されるように転写され,上記第2転写段階で第2色相有機発光層は,上記第1サブピクセルの下側に形成されるように転写され,上記第3転写段階で第3色相有機発光層は,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルの各右側に形成されるように転写されてもよい。
【0059】
また,上記第1転写段階で転写される第1色相有機発光層の色相は赤で,上記第2転写段階で転写される第2色相有機発光層の色相は緑で,上記第3転写段階で転写される第3色相有機発光層の色相は青であってもよい。
【0060】
また,上記第1転写段階で転写される第1色相有機発光層の色相は緑で,上記第2転写段階で転写される第2色相有機発光層の色相は赤で,上記第3転写段階で転写される第3色相有機発光層の色相は青であってもよい。
【0061】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光ダイオードの発光層を形成するレーザ熱転写装置において:磁石または磁性体を含む基板ステージと上記基板ステージとレーザオシレータとの間に設置される密着フレームと;レーザ熱転写が行われるチャンバと;上記密着フレーム及びドナーフィルムにレーザを照射するための上記レーザオシレータと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,上記密着フレームは,磁石または磁性体を含み,一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように配列された第1〜第3サブピクセルの中で上記第1サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第1密着フレームと;上記第2サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第2密着フレームと;上記二つの第3サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第3密着フレームと;を備え,上記第1〜第3密着フレームが順次装着されながら有機発光ダイオードの発光層を形成することを特徴とするレーザ熱転写装置が提供される。
【0062】
また,上記密着フレーム移動手段は,上記密着フレームを上下に移動させるための上下駆動部と,上記上下駆動部及び上記密着フレームが安着された第1トレイに連結された連結バーと,を備えてもよい。
【0063】
また,上記基板ステージ及び上記密着フレームの群より選択される少なくとも一つに含まれた上記磁石は電磁石であってもよい。
【0064】
また,上記基板ステージ及び上記密着フレームの群より選択される少なくとも一つに含まれた上記磁石は永久磁石であってもよい。
【0065】
また,上記磁性体はFe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物で構成される群から選択される少なくともひとつであってもよい。
【0066】
また,上記基板ステージには,上記一つの第1サブピクセルと上記一つの第2サブピクセル及び上記二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように画素領域が形成されたアクセプタ基板と,上記アクセプタ基板上のサブピクセルに転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムと,が順次移送されて積層されてもよい。
【0067】
また,上記密着フレーム移動手段は,上記第1密着フレーム,上記第2密着フレーム及び上記第3密着フレームを順次交換させる交換手段をさらに備えてもよい。
【0068】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって第1及び第2電極の間の発光層が形成される有機発光ダイオードを製造する方法において:磁石または磁性体を含む基板ステージ上に一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように画素領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;磁石または磁性体を含んで上記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成された第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;レーザオシレータから上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して上記第1色相有機発光層を上記第1サブピクセル領域に転写する第1サブピクセル転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離し,磁石または磁性体を含んで上記第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するための開口ホームが形成された第2密着フレームに交換する第2密着フレーム交換段階と;上記アクセプタ基板上に上記第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記レーザオシレータから上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルムにレーザを照射して上記第2色相有機発光層を上記第2サブピクセル領域に転写する第2サブピクセル転写段階と;上記第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離し,磁石または磁性体を含んで上記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するための開口ホームが形成された第3密着フレームに交換する第3密着フレーム交換段階と;上記アクセプタ基板上に上記第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;上記第3密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;上記レーザオシレータから上記第3密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルムにレーザを照射して上記第3色相有機発光層を上記第3サブピクセル領域に転写する第3サブピクセル転写段階と;を含むことを特徴とする有機発光素子の製造方法が提供される。
【0069】
また,上記一つの第1サブピクセルと上記一つの第2サブピクセルと上記二つの第3サブピクセルは,2×2行列を成して一つの画素を形成し,上記第1サブピクセル転写段階で上記第1色相有機発光層は,上記画素内の第1行1列に形成されるように転写し,上記第2サブピクセル転写段階で上記第2色相有機発光層は,上記画素内の第1行2列に形成されるように転写し,上記第3サブピクセル転写段階で上記二つの第3色相有機発光層は,上記画素内の第2行1列及び第2行2列に形成されるように転写してもよい。
【0070】
また,上記一つの第1サブピクセルと上記一つの第2サブピクセルと上記二つの第3サブピクセルは,2×2行列を成して一つの画素を形成し,上記第1サブピクセル転写段階で上記第1色相有機発光層は,上記画素内の第1行1列に形成されるように転写し,上記第2サブピクセル転写段階で上記第2色相有機発光層は,上記画素内の第2行1列に形成されるように転写し,上記第3サブピクセル転写段階で上記二つの第3色相有機発光層は,上記画素内の第1行2列及び第2行2列に形成されるように転写してもよい。
【0071】
また,上記第1サブピクセルは赤サブピクセルであり,上記第2サブピクセルは緑サブピクセルであり,上記第3サブピクセルは青サブピクセルであってもよい。
【0072】
また,上記第1サブピクセルは緑サブピクセルであり,上記第2サブピクセルは赤サブピクセルであり,上記第3サブピクセルは青サブピクセルであってもよい。
【発明の効果】
【0073】
以上説明したように,本発明によれば,基板とドナーフィルムの転写層の間の密着特性を高めることができ,かつ有機素子の寿命,歩留まり及び信頼性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0074】
以下に,添付した図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する発明特定事項については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0075】
(第1実施形態)
図2は,本発明の一実施形態によるレーザ熱転写装置の分解斜視図である。これによれば,レーザ熱転写装置100は,基板ステージ110,レーザオシレータ120,密着フレーム130,密着フレーム移動手段140,及びチャンバ150を含んで構成される。
【0076】
まず,チャンバ150は,通常のレーザ熱転写装置100で用いられるチャンバ150を使うことができ,チャンバ150内部には少なくとも基板ステージ110及び密着フレーム130などが装着される。チャンバ150内には,ドナーフィルム200及びアクセプタ基板300が移送され,このためにチャンバ150外部にはドナーフィルム200及びアクセプタ基板300をチャンバ150内部に移送するための移送手段(図示せず)が具備される。
【0077】
本実施形態において用いられるアクセプタ基板300は,第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を具備し,ドナーフィルム200は上記画素に有機発光層を転写する転写層を含む。
【0078】
基板ステージ110は,チャンバ150の底面に位置し,本実施形態において基板ステージ110には少なくとも一つの電磁石(図示せず)が含まれている。但し,電磁石の代りに永久磁石または磁性体になりうる他の実施形態を当業者は容易に想到することができ,これは本発明の範囲に含まれる。
【0079】
基板ステージ110に含まれた電磁石をより詳細に説明するために図3a及び図3bを参照する。
【0080】
図3aは,基板ステージ110内部に電磁石113が同心円に形成されたことをあらわす透視平面図であり,図3bは,基板ステージ110内部に電磁石113が複数の列に形成されたことをあらわす透視平面図である。
【0081】
図3aのように基板ステージ110の電磁石113が図3aのように同心円状に配置される場合,最も内部にある同心円を成す電磁石113にさきに電力を印加し,その状態で次の外部にある同心円を成す電磁石113に電力を印加し,その状態でまたその外部にある同心円を成す電磁石113に電力を印加することによって,後述の密着フレームの磁石と磁気的引力を発生するようにしてドナーフィルム200とアクセプタ基板300の間の異物や空間が生成されることを極小化しながらラミネーティングすることができる。
【0082】
また,基板ステージ110の電磁石が図3bのように横及び縦に多数の列を形成しながら配置される場合,レーザが照射される電磁石113またはその列の電磁石113のみに電力を印加し,後述する密着フレームの磁石と磁気的引力を発生するようにし,レーザが照射される部分のみに連続的に局所的なラミネーティングが行われるようにすることで,より異物や空間が生成されることを減らしつつラミネーティングすることができる。そして,図示してないが各電磁石には電力を印加する電気配線が形成される。
【0083】
一方,基板ステージ110は,移動のための駆動手段(図示せず。)をさらに備えることができる。基板ステージ110が移動される場合,レーザオシレータ120は一方向のみにレーザを照射するように構成されうる。例えば,レーザが縦長方向に照射され,横長方向に基板ステージ110を移動させる駆動手段をさらに備える場合,ドナーフィルム200全面的に対してレーザが照射されうる。
【0084】
また,基板ステージ110はアクセプタ基板300及びドナーフィルム200を収納して装着させる装着手段を備えることができる。装着手段は,移送手段によってチャンバ150内に移送されて来たアクセプタ基板300及びドナーフィルム200が基板ステージの決まった位置に正確に装着されるようにする。
【0085】
本実施形態において,装着手段は貫通ホール410,510,ガイドバー420,520,移動プレート430,530,支持台440,540,及び装着ホーム450,550を含んで構成することができる。この時,ガイドバー420は,移動プレート430及び支持台440に伴って上昇または下降運動するが,ガイドバー420が貫通ホール410を通過して上昇しながらアクセプタ基板300を収容し,下降しながらアクセプタ基板300を基板ステージ110上に形成された第1装着ホーム450に安定して設置する構造である。第2装着ホーム550にはドナーフィルム200が安定して設置される。上記装着手段は当業者によって多様に変形実施されうるので,これに対する詳細な説明は略する。
【0086】
レーザオシレータ120は,チャンバ150の外部または内部に設置されることができ,レーザが上部から照らされうるように設置されることが好ましい。レーザオシレータ120の概略的な構成図である図4によれば,本実施形態においてレーザオシレータ120は,CW ND:YAGレーザ(1604nm)を使っており,2個のガルバノーミトスキャナ121,123を具備し,スキャンレンズ125及びシリンダレンズ127を備えるが,これに制限されるのではない。
【0087】
密着フレーム130は,電磁石,永久磁石,または磁性体を含んで構成され,基板ステージ110の磁石と磁気力を形成して基板ステージ110と密着フレーム130間に位置するドナーフィルム200とアクセプタ基板300を力強くラミネーティングする。また,密着フレーム130はレーザが通過することができる開口ホーム133を備えるが,これによって密着フレーム130はレーザが所定位置のみに照射されうるマスクの役割を同時に遂行することができる。一方,本実施形態において磁性体とは,強磁性体と弱磁性体を含む概念であり,Fe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物等が好ましく使用することができる。
【0088】
この時,図5a〜5cに示すように,密着フレーム130は,転写される有機発光層によって3種類の密着フレームが用いられてもよい。例えば,有機発光素子の第1サブピクセルを形成するようになる少なくとも一つの開口ホーム133a_1が形成された第1密着フレーム130a_1と,第2サブピクセルを形成するようになる少なくとも一つの開口ホーム133b_1が形成された第2密着フレーム130b_1,そして第3サブピクセルを形成するようになる少なくとも一つの開口ホーム133c_1が形成された第3密着フレーム130c_1がお互いに交換されながら運転される。
【0089】
また,開口ホームを全面に形成して一つの密着フレームを使って製造する工程も不可能ではないが,この場合,磁石が密着フレームの枠部のみに含まれようになり,ドナー基板とアクセプタ基板の間の磁力によるラミネーティングが実質的に起きない可能性が高い。よって,磁石の含まれる面積は密着フレームの少なくとも50%以上であることが好ましい。
【0090】
図5aは,第1密着フレーム,図5bは,第2密着フレーム,図5cは,第3密着フレームの一実施形態を図示する。図5dはこれによって形成されたストライプ型画素配列を図示している。
【0091】
図5aの第1密着フレーム130a_1は,第1サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133a_1が複数形成されており,図5bの第2密着フレーム130b_1は,第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133b_1が複数形成されており,図5cの第3密着フレーム130c_1は,第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133c_1が複数形成されている。
【0092】
密着フレーム移動手段140は,密着フレーム130を基板ステージ方向に往復移動させる手段であり,多様に製作されうるが,図6に図示された実施形態によれば,据置ホーム142を具備した据置台141とチャンバ150上面から据置台141に連結される連結バー143及び連結バー143とこれに連結された据置台141を上下駆動させる駆動手段(図示せず。)を含む。この時,密着フレーム130は図示されたように移動手段によって移動される場合,据置突部134を備えたトレイ135に装着されて移動される。
【0093】
一方,第1密着フレーム130a_1と第2密着フレーム130b_1の交換は,ロボット腕のような交換手段が利用されうる。例えば,据置台上に置かれている第1密着フレーム130a_1に第1サブピクセル及び第2サブピクセルを形成した後,ロボット腕が第1密着フレーム130a_1を据置台から外部に移送させ,第2密着フレーム130b_1を据置台に位置させることで交換が行われる。
【0094】
次に,図2,図5及び図7を参照しながら,上記レーザ熱転写装置によって有機発光素子を形成する方法を説明する。有機発光素子の発光層を形成するにあたり,上記レーザ熱転写装置を利用する方法は,アクセプタ基板移送段階ST100,第1ドナーフィルム移送段階ST200,第1密着フレーム密着段階ST300,第1サブピクセル転写段階ST400,第1密着フレーム分離段階ST500,第2ドナーフィルム移送段階ST600,第2密着フレーム密着段階ST700,第2サブピクセル転写段階ST800,第2密着フレーム分離段階ST900,第3ドナーフィルム移送段階ST1000と,第3密着フレーム密着段階ST1100,第3サブピクセル転写段階ST1200と,を含む。
【0095】
アクセプタ基板移送段階ST100は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110上に有機発光層が形成されるアクセプタ基板300を位置する段階である。アクセプタ基板300にはドナーフィルムから転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。アクセプタ基板300の画素領域はストライプ型画素を形成するように配列されている。
【0096】
第1ドナーフィルム移送段階ST200は,アクセプタ基板300上に転写される発光層が具備されている第1ドナーフィルムを移送する段階である。この時,発光層はいずれか1色相で構成されることができ,例えば,赤の場合もあり得る。
【0097】
第1密着フレーム密着段階ST300は,第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133a_1が形成され,磁石または磁性体を含む第1密着フレーム130a_1を第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレーム130a_1は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ110上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0098】
第1転写段階ST400は,第1密着フレーム130a_1の開口ホーム133a_1を通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに具備された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第1サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節されうる。
【0099】
第1密着フレーム分離段階ST500は,第1密着フレームを1次的に磁気的斥力で分離し,2次的に密着フレーム移動手段によってチャンバ150上部へ密着フレームを上昇させて第1密着フレーム130a_1を第1ドナー基板から分離する段階である。
【0100】
第2ドナーフィルム移送段階ST600は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板上からチャンバ外部に移送し,アクセプタ基板300上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0101】
第2密着フレーム密着段階ST700は,第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133b_1が形成され,磁石または磁性体を含む第2密着フレームを第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第2密着フレーム130b_1は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0102】
第2転写段階ST800は,第2密着フレーム130b_1の開口ホーム133b_1を通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに具備された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第2サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節されうる。
【0103】
第3ドナーフィルム移送段階ST1000は,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板300上からチャンバ150外部に移送し,アクセプタ基板300上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0104】
第3密着フレーム密着段階ST1100は,第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133c_1が形成されて磁石または磁性体を含む第3密着フレーム130c_1を第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第3密着フレーム130c_1は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0105】
第3転写段階ST1200は,第3密着フレーム130c_1の開口ホーム133c_1を通じて第3ドナーフィルム上にレーザを照射し,第3ドナーフィルムに具備された第3色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第3サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節されうる。
【0106】
各転写段階において,上記第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は赤で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は緑で,第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されてもよい。
【0107】
または,第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は緑で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は赤で,第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されてもよい。
【0108】
一方,上記製造方法において各密着フレーム交換段階が説明されなかったが,当業者は交換段階が遂行されなければならないことを認識すべきである。
【0109】
(第2実施形態)
以下の実施形態での図面符号は,第1実施形態と同じ構成の場合,同じ符号を付与する。
【0110】
第2実施形態では第1実施形態と区別されるアクセプタ基板及び密着フレームに対してのみ詳しく説明する。
【0111】
第2実施形態で用いられるアクセプタ基板300は,第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク(mosaic)型に配置されるように形成された画素定義領域を具備し,モザイク型はお互いに違う色相のサブピクセル順に連続する形状の配列である。
【0112】
図8aは,本発明の第2実施形態にかかる第1密着フレームを,図8bは,本発明の第2実施形態にかかる第2密着フレームを,図8cは,本発明の第2実施形態にかかる第3密着フレームを図示し,図8dは密着フレームに形成されたアクセプタ基板上のモザイク画素配列が図示されている。
【0113】
図8aの第1密着フレーム130a_2は,第1サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133a_2が複数形成されており,図8bの第2密着フレーム130b_2は,第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133b_2が複数形成されており,図8cの第3密着フレーム130c_2は,第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133c_2が複数形成されている。
【0114】
第2実施形態の製造方法は第1実施形態の製造方法と同じなので,これに対する説明は略する。
【0115】
(第3実施形態)
第3実施形態では第1実施形態と区別される密着フレーム及び製造方法に対してのみ詳しく説明する。
【0116】
図9a,図9bは,第1密着フレーム,第2密着フレームの一実施形態を図示し,図9cはこれによって形成されたデルタ型画素配列を図示している。第3実施形態はデルタ型画素配列を形成するアクセプタ基板が利用されるが,デルタ型画素配列は各サブピクセルが三角形(delta)に羅列される配列である。
【0117】
第1密着フレーム130aは,第1サブピクセル及び第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133a_3が複数形成されており,第2密着フレーム130b_3は,第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133b_3が複数形成される。この時,2個の密着フレーム130a_3,130b_3はお互いに交換されながら運転される。
【0118】
図2,図9及び図10を参照しながら,上記レーザ熱転写装置によって第3実施形態による有機発光素子を形成する方法を説明する。有機発光素子の発光層を形成するにあたり,上記レーザ熱転写装置を利用する方法は,アクセプタ基板移送段階ST2100,第1ドナーフィルム移送段階ST2200,第1密着フレーム密着段階ST2300,第1サブピクセル転写段階ST2400,第1密着フレーム分離段階ST2500,第2ドナーフィルム移送段階ST2600,第1密着フレーム再密着段階ST2700,第2サブピクセル転写段階ST2800,第2密着フレーム交換段階ST2900,第3ドナーフィルム移送段階ST3000と,第2密着フレーム密着段階ST3100,第3サブピクセル転写段階ST3200と,を含む。
【0119】
アクセプタ基板移送段階ST2100は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110上に有機発光層が形成されるアクセプタ基板300を位置する段階である。アクセプタ基板300にはドナーフィルムから転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。アクセプタ基板300の画素領域はストライプ型画素を形成するように配列されている。
【0120】
第1ドナーフィルム移送段階ST2200は,アクセプタ基板300上に転写される発光層が具備されている第1ドナーフィルムを移送する段階である。この時,発光層はいずれか1色相で構成することができ,例えば赤の場合もある。
【0121】
第1密着フレーム密着段階ST2300は,第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133a_3が形成されて磁石または磁性体を含む第1密着フレーム130a_3を第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレーム130a_3は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ110上に移動させて密着し,2次的には,より力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0122】
第1転写段階ST2400は,第1密着フレーム130a_3の開口ホーム133a_3を通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに具備された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第1サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節される。
【0123】
第1密着フレーム分離段階ST2500は,第1密着フレーム130a_3を1次的に磁気的斥力で分離し,2次的には密着フレーム移動手段によってチャンバ150上部へ密着フレームを上昇させて第1密着フレーム130a_3を第1ドナー基板から分離する段階である。
【0124】
第2ドナーフィルム移送段階ST2600は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板上からチャンバ外部に移送し,アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0125】
第1密着フレーム再密着段階ST2700は,第1密着フレーム分離段階ST500でドナー基板から分離された第1密着フレーム130a_3を再度第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレーム130a_3は1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ110上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0126】
第2転写段階ST2800は,第1密着フレームの開口ホームを通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに具備された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板の第2サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第2画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲を調節する。
【0127】
第2密着フレーム交換段階ST2900では,第1密着フレーム130a_3と基板ステージの間の磁気力を無くすか,または磁気的斥力を発生して第1密着フレーム130a_3を第2ドナーフィルムから分離した後,第1密着フレーム130a_3を第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133b_3が形成され,磁石または磁性体137b_3が含まれた第2密着フレーム130b_3に交換する。
【0128】
第3ドナーフィルム移送段階ST3000は,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板300上からチャンバ150外部に移送し,アクセプタ基板300上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0129】
第2密着フレーム密着段階ST3100は,第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133b_3が形成され,磁石または磁性体を含む第2密着フレーム130b_3を第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレーム130b_3は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ110上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0130】
第3転写段階ST3200は,第2密着フレーム130b_3の開口ホームを通じて第3ドナーフィルム上にレーザを照射し,第3ドナーフィルムに具備された第3色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板110の第3サブピクセル領域に転写する段階である。この時には,レーザが第2密着フレーム130b_2の全領域に照射されるようにすることも可能である。
【0131】
この時,各転写段階において,上記第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は赤で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は緑で,第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されてもよい。
【0132】
または,第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は緑で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は赤で,第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されてもよい。
【0133】
(第4実施形態)
第4実施形態では第1実施形態と区別される密着フレーム及び製造方法に対してのみ詳しく説明する。
【0134】
図11aは,密着フレームの一実施形態を図示し,図11bはこれによって形成された画素配列を図示している。これによれば,密着フレーム130_4は,基板ステージ110の磁石または磁性体と磁気力を形成して基板ステージ110と密着フレーム130_4の間に位置するアクセプタ基板300とドナーフィルムを力強くラミネーティングすることができるように少なくとも一つの磁石または磁性体137_4を含む。ここで,磁石は電磁石または永久磁石の場合もあり,密着フレーム自体が磁性体で形成することもできる。但し,基板ステージ110と密着フレーム130_4の中で一つは磁石が含まれなければならない。
【0135】
また,密着フレーム130_4は,レーザが通過することができる開口ホーム133_4を備えるが,密着フレーム130_4はラミネーティングのための手段になるだけでなく,レーザが所定位置のみに照射されうるマスクの役割を同時に遂行することができる。
【0136】
開口ホーム133_4は,転写される有機発光層が含まれた画素配列によって多様に設定されうる。例えば,一つの画素内に具備される第1〜第3サブピクセルの中で第1及び第2サブピクセルのみレーザ熱転写法によって形成し,画素部全体に共通層を蒸着して第3サブピクセルを形成する場合,同じ行にお互いに隣り合うように配置される第1及び第2サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133_4が形成されうる。ここで,第1及び第2サブピクセルは赤サブピクセル及び緑サブピクセルであり,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましいが,本発明はこれに限定されない。
【0137】
ここで,第1及び第2サブピクセルを形成するための開口ホーム133_4を共通に形成したので,これらの二つのサブピクセルは,同じ密着フレーム130_4を利用して形成するが,レーザビームをコントロールして第1及び第2サブピクセルの発光層が正確な位置に転写されるようにする。これによって,用いられる密着フレームの数を減らして工程を単純化することができる。そして,第3サブピクセルは,第1及び第2サブピクセルの発光層が形成された後,アクセプタ基板300を蒸着チャンバ(図示せず。)に移動させて熱蒸着などによって形成される。この時,別途のマスク工程を経らなくて工程がさらに単純化される。
【0138】
上記密着フレーム130_4を利用して画素を形成した画素部を模式的に現わした図11bを参照すれば,一つの画素には,第1〜第3サブピクセルが含まれるが,第1及び第2サブピクセルが形成された領域を除いた残りの画素部分が第3サブピクセル領域になる。
【0139】
図2及び図12を参照しながら,上記レーザ熱転写装置によって第3実施形態による有機発光素子を形成する方法を説明する。これによれば,工程はアクセプタ基板移送段階ST4000,第1ドナーフィルム移送段階ST4100,密着フレーム密着段階ST4200,第1サブピクセル転写段階ST4300,密着フレーム分離段階ST4400,第2ドナーフィルム移送段階ST4500,密着フレーム再密着段階ST4600及び第2サブピクセル転写段階ST4700と,を含む。
【0140】
アクセプタ基板移送段階ST4000は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110の装着ホーム450に有機発光層が形成されるアクセプタ基板300を位置させる段階である。アクセプタ基板300には,ドナーフィルム200から転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。このようなアクセプタ基板300の画素領域は,三つのサブピクセルが一つの画素を形成するように配列されている。ここで,サブピクセルは第1及び第2サブピクセル領域を除いた部分が第3サブピクセル領域になるように配列される。
【0141】
第1ドナーフィルム移送段階ST4100は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板300上に移送する段階である。ここで,第1ドナーフィルムには,アクセプタ基板300の第1サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は第1色相で構成されることができ,例えば赤で構成されうる。
【0142】
密着フレーム密着段階ST4200は,密着フレーム130_4を第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。ここで,密着フレーム130_4は,磁石または磁性体を含んで第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133_4を備える。この時,密着フレーム130_4は,一次的には密着フレーム移動手段によって基板ステージ110上に移動されて密着され,二次的には基板ステージ110と密着フレーム130_4の間の磁気的引力によってより力強く密着されることが好ましい。
【0143】
第1サブピクセル転写段階ST4300は,レーザオシレータ120から密着フレーム130_4の開口ホーム133_4を通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに形成された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第1サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホーム133_4の中で第1サブピクセル領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節される。
【0144】
密着フレーム分離段階ST4500は,密着フレーム130_4を第1ドナーフィルムから分離する段階である。この時,密着フレーム130_4は,一次的には磁気的斥力によって第1ドナーフィルムから分離し,二次的には密着フレーム移動手段140によってチャンバ150上部に移動される。
【0145】
第2ドナーフィルム移送段階ST4600は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板110上からチャンバ150に移送し,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板130_4上に移送する段階である。ここで,第2ドナーフィルムにはアクセプタ基板130_4の第2サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は第2色相で構成されることができ,例えば緑で構成されうる。
【0146】
密着フレーム再密着段階ST4700は,密着フレーム130_4を第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。ここで,密着フレーム130_4は,第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133_4を備える。
【0147】
第2サブピクセル転写段階ST4800は,レーザオシレータ120から密着フレーム130_4の開口ホーム133_4を通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに形成された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板130_4の第2サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホーム133_4中諦2サブピクセル領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節される。
【0148】
前述したように,第1及び第2サブピクセルの有機発光層が形成されれば,アクセプタ基板130_4を蒸着チャンバに移送して第3サブピクセルの有機発光層を形成することができる。この時,第3サブピクセルの有機発光層は熱蒸着などによって画素部に共通に形成されることができ,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましい。
【0149】
一方,上記工程段階は,真空チャンバ150内で進行され,各転写段階で転写される有機発光層の配列にしたがってレーザ照射方法は変わることができる。例えば,1×3行列に配列された三つのサブピクセルが一つの画素を成す場合,第1サブピクセル転写段階で第1サブピクセルが1行1列領域に形成されるようにレーザを照射し,第2サブピクセル転写段階で第2サブピクセルは,1行2列に形成されるようにレーザを照射することができる。
【0150】
(第5実施形態)
第5実施形態では上記実施形態と区別される密着フレーム及び製造方法に対してのみ詳しく説明する。図13aは,第1密着フレーム130aの一実施形態を示し,図13bは,第2密着フレーム130bの一実施形態を図示する。
【0151】
図13aの第1密着フレーム130a_5は,第1サブピクセル及び第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133a_5が複数形成されており,図13bの第2密着フレーム130b_5は,第1密着フレーム130a_5と重なる場合,第1密着フレーム130a_5開口ホーム133a_5の下部に位置される2個の第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133b_5が複数形成されている。この時,各密着フレームには,磁石または磁性体137_5が含まれている。一方,これによって形成されたアクセプタ基板の画素配列は図13cに図示されている。
【0152】
また,図13d,図13eは,お互いに交換されながら装着される第1密着フレームと第2密着フレームの他の実施形態を図示し,図13fは第1密着フレーム130d_5と第2密着フレーム130e_5によって形成された画素配列を図示する。これによれば,図13dの第1密着フレーム130d_5は,第1サブピクセル及び第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133d_5が複数形成されており,図13eの第2密着フレーム130e_5は,第1密着フレーム130d_5と重なる場合,第1密着フレーム130d_5の開口ホームの右側に位置される2個の第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133e_5が複数形成されている。この時,各密着フレームには,磁石または磁性体137が含まれている。一方,これによって形成されたアクセプタ基板の画素配列は図13fに図示されている。
【0153】
次に,図2及び図14を参照しながら,本実施形態によるレーザ熱転写装置によって有機発光素子を形成する方法を説明する。有機発光素子の発光層を形成するにあたり,上記レーザ熱転写装置を利用する方法は,アクセプタ基板移送段階ST5100,第1ドナーフィルム移送段階ST5200,第1密着フレーム密着段階ST5300,第1サブピクセル転写段階ST5400,第1密着フレーム分離段階ST5500,第2ドナーフィルム移送段階ST5600,第1密着フレーム再密着段階ST5700,第2サブピクセル転写段階ST5800,第2密着フレーム交換段階ST5900,第3ドナーフィルム移送段階ST6000と,第2密着フレーム密着段階ST6100,第3サブピクセル転写段階ST6200と,を含む。
【0154】
アクセプタ基板移送段階ST5100は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110上に有機発光層が形成されるアクセプタ基板300を位置する段階である。アクセプタ基板300にはドナーフィルムから転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。アクセプタ基板300の画素領域は4個のサブピクセルが1個の画素を形成するように配列されている。
【0155】
第1ドナーフィルム移送段階ST5200は,アクセプタ基板300上に転写される発光層が具備されている第1ドナーフィルムを移送する段階である。この時,発光層はいずれか1色相で構成されることができ,例えば赤である場合がある。
【0156】
第1密着フレーム密着段階ST5300は,第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石または磁性体を含む第1密着フレームを第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレームは,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0157】
第1転写段階ST5400は,第1密着フレームの開口ホームを通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに具備された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板の第1サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節される。
【0158】
第1密着フレーム分離段階ST5500は,第1密着フレームを1次的に磁気的斥力で分離し,2次的に密着フレーム移動手段によってチャンバ上部へ密着フレームを上昇させて第1密着フレームを第1ドナー基板から分離する段階である。
【0159】
第2ドナーフィルム移送段階ST5600は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板上からチャンバ外部に移送し,アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0160】
第1密着フレーム再密着段階ST5700は,第1密着フレーム分離段階ST5500でドナー基板から分離された第1密着フレームを再度第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレームは,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0161】
第2転写段階ST5800は,第1密着フレームの開口ホームを通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに具備された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板の第2サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第2画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲を調節する。
【0162】
第2密着フレーム交換段階ST5900では,第1密着フレームと基板ステージの間の磁気力を無くすか,または磁気的斥力を発生して第1密着フレームを第2ドナーフィルムから分離した後,第1密着フレームを第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石または磁性体が含まれた第2密着フレームに交換する。
【0163】
第3ドナーフィルム移送段階ST6000は,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板上からチャンバ外部に移送し,アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0164】
第2密着フレーム密着段階ST6100は,第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石または磁性体を含む第2密着フレームを第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレームは,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0165】
第3転写段階ST6200は,第2密着フレームの開口ホームを通じて第3ドナーフィルム上にレーザを照射し,第3ドナーフィルムに具備された第3色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板の第3サブピクセル領域に転写する段階である。この時,レーザが第2密着フレームの全領域に照射されるようにレーザ照射範囲を調節する。
【0166】
一方,各転写段階で有機発光層は,画素定義領域に多様に転写されうる。有機発光層は転写の配列によって,レーザ照射方法は変わることができる。例えば,四つのサブピクセルが2×2画素を成す場合,第1転写段階で第1サブピクセルは,左上端の画素領域に形成され,第2転写段階で第2サブピクセルは,第1サブピクセルの右側に形成されるように転写し,第3転写段階で第3サブピクセルは,第1サブピクセル及び第2サブピクセルの下に一つずつ形成されるように転写することができる。
【0167】
または,第1転写段階で第1サブピクセルは左上端の画素領域に形成され,第2転写段階で第2サブピクセルは,第1サブピクセルの下に形成されるように転写し,第3転写段階で第3サブピクセルは,第1サブピクセル及び第2サブピクセルの右側に一つずつ形成されるように転写することができる。
【0168】
この時,2個のサブピクセルを成す色相は青が好ましい。例えば,各転写段階において上記第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相はRで,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は緑で,上記第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されうる。
【0169】
または,第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は緑で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は赤で,上記第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されうる。
【0170】
(第6実施形態)
第6実施形態では上記実施形態と区別される密着フレーム及び製造方法に対してのみ詳しく説明する。図15aは,本発明の第6実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一実施形態を図示した斜視図である。また,図15bは,本発明の第6実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一実施形態を図示した斜視図であり,図15cは,本発明の第6実施形態にかかる第3密着フレームの一実施形態を図示した斜視図である。
【0171】
図15a〜図15cを参照すれば,第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6それぞれは,永久磁石,磁性体または電磁石の中で少なくとも一つと,少なくとも一つの開口ホーム133a_6,133b_6,133c_6を備える。
【0172】
ここで,永久磁石,磁性体または電磁石137は,図2及び図4a〜図4bに図示された基板ステージ110の磁石137と磁気力を形成するために,第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6に具備され,開口ホーム133a_6,133b_6,133c_6の間に位置される。
【0173】
ここで,磁性体とは,強磁性体と弱磁性体を含む概念であり,Fe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物等を用いることができる。一方,磁石137が電磁石の場合,各電磁石には電力を印加する電気配線がさらに形成されなければならない。
【0174】
開口ホーム133a_6,133b_6,133c_6は,転写される有機発光層が含まれた画素配列によって多様に設定されうる。例えば,2×2行列形態に配列された一つの第1サブピクセル,一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を形成し,複数の画素が画素部を形成する場合,第1密着フレーム130a_6は図5aのように第1サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133a_6を備える。
【0175】
そして,第2密着フレーム130b_6は,図5bに示すように第2サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133b_6を備え,第3密着フレーム130c_6は,図5cに示すように二つの第3サブピクセルが形成される位置に共通開口ホーム133c_6を備える。この時,第3密着フレーム130c_6に備えた開口ホーム133c_6は,第3サブピクセルが同じ列に位置されるように形成される。そして,第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6の開口ホーム133a_6,133b_6,133c_6は,これらの密着フレームがお互いに重なる場合,重畳されないように形成される。
【0176】
ここで,第1及び第2サブピクセルは,赤サブピクセル及び緑サブピクセルで,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましいが,本発明はこれに限定されない。この場合,第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6は第1〜第3サブピクセルを形成するためのマスクの役割も遂行するようになる。
【0177】
前述した第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6を利用して発光層を形成した有機発光表示装置の画素配列を図示した図15dを参照すれば,画素部は一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルからなる複数の画素を備える。
【0178】
画素内で第1〜第3サブピクセルは,2×2行列形態に配置され,第1サブピクセルは第1行1列に,第2サブピクセルは第2行1列に,そして,二つの第3サブピクセルは第2列に位置される。ここで,第1〜第3サブピクセルは赤,緑及び青サブピクセルであり,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましい。
【0179】
一方,他の実施形態として一つの第1サブピクセル,一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルを2×2行列形態で配置する時,二つの第3サブピクセルを第2行に配置することもできる。この場合,レーザ熱転写装置は,図15e〜図15gのように形成された第1,第2,第3密着フレーム130e_6,130f_6,130g_6を備えるようになる。
【0180】
第1密着フレーム130e_6は,図15eに示すように第1サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133e_6を備えることができる。そして,第2密着フレーム130f_6は,図15fに示すように第2サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133f_6を具備し,第3密着フレーム130g_6は,図15gのように二つの第3サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133g_6を備える。この時,第3密着フレーム130g_6に具備された開口ホーム133g_6は,第3サブピクセルが同じ行に位置されるように形成される。
【0181】
すなわち,図15hに図示されたように第1行1列には第1サブピクセルが位置され,第1行2列には第2サブピクセルが位置され,第2行には第3サブピクセルが位置される。ここで,第1〜第3サブピクセルは赤,緑及び青サブピクセルであり,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましい。
【0182】
このように一つの赤サブピクセル,一つの緑サブピクセル及び二つの青サブピクセルで一つの画素を形成する場合,最も発光効率が低い青サブピクセルの発光効率を補って各サブピクセルの均衡を合わせ,色再現性を高めることができる。
【0183】
また,お互いに異なる密着フレームを使って各サブピクセルを形成するようになれば,同じ密着フレームには,一色相のサブピクセルが形成される位置のみに開口ホームが形成される。この場合,一つの密着フレームに二つの色相以上のサブピクセルに対応される開口ホームを形成する場合に比べて密着フレーム内に磁石または磁性体を含む部分が多くて,磁力によるラミネーティング効果を高めることができる。
【0184】
図16は,本発明の実施形態によるレーザ熱転写装置を利用したレーザ熱転写工程を図示したブロック図である。図16を説明する際,説明の便宜のために有機発光表示装置の画素を形成する場合を仮定して説明する。ここで,有機発光表示装置の画素は,第1〜第3サブピクセルを具備し,各サブピクセルに含まれた発光層は,レーザ熱転写工程によって形成される。
【0185】
図16を参照すれば,本発明の実施形態によるレーザ熱転写装置を利用して有機発光表示装置の画素を形成するレーザ熱転写工程は,アクセプタ基板移送段階ST7100,第1ドナーフィルム移送段階ST7200,第1密着フレーム密着段階ST7300,第1サブピクセル転写段階ST7400,第2密着フレーム交換段階ST7500,第2ドナーフィルム移送段階ST7600,第2密着フレーム密着段階ST7700,第2サブピクセル転写段階ST7800,第3密着フレーム交換段階ST7900,第3ドナーフィルム移送段階ST8000,第3密着フレーム密着段階ST8100及び第3サブピクセル転写段階ST8200と,を含む。
【0186】
以下では,図16とレーザ熱転写装置を図示した斜視分解図である図2をあわせてレーザ熱転写工程を各段階別に詳しく説明する。
【0187】
アクセプタ基板110移送段階は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110の第1装着ホーム245に有機発光層が形成されるアクセプタ基板110を位置させる段階である。アクセプタ基板110には,ドナーフィルム200から転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。このようなアクセプタ基板110の画素領域は,一つの第1サブピクセル,一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが2×2行列形態に配置されて一つの画素を形成するように配列される(ST7100)。
【0188】
第1ドナーフィルム移送段階は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板110上に移送する段階である。ここで,第1ドナーフィルムには,アクセプタ基板110の第1サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は,第1色相で構成されることができ,例えば赤で構成されうる(ST7200)。
【0189】
第1密着フレーム密着段階は,第1密着フレーム130a_6を第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。ここで,第1密着フレーム130a_6は,磁石または磁性体を含んで第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームを備える。この時,第1密着フレーム130a_6は,一次的には密着フレーム移動手段140によって基板ステージ110上に移動されて密着され,二次的には基板ステージ110と第1密着フレーム130a_6の間の磁気的引力によってより力強く密着されることが好ましい(ST7300)。
【0190】
第1サブピクセル転写段階は,レーザオシレータ225から第1密着フレーム130a_6の開口ホームを通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに形成された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板110の第1サブピクセル領域に転写する段階である(ST7400)。
【0191】
第2密着フレーム交換段階は,第1密着フレーム130a_6と基板ステージ220の間の磁気力を無くすか,または磁気的斥力を発生させて第1密着フレーム130a_6を第1ドナーフィルムから分離した後,第1密着フレーム130a_6を第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石または磁性体が含まれた第2密着フレーム130b_6に交換する段階である(ST7500)。
【0192】
第2ドナーフィルム移送段階は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板110上からチャンバ150外部に移送し,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板110上に移送する段階である。ここで,第2ドナーフィルムにはアクセプタ基板110の第2サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は第2色相で構成されることができ,例えば緑で構成されうる(ST7600)。
【0193】
第2密着フレーム密着段階は,第2密着フレーム130b_6を第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である(ST7700)。
【0194】
第2サブピクセル転写段階は,レーザオシレータ225から第2密着フレーム130b_6の開口ホームを通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに形成された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板110の第2サブピクセル領域に転写する段階である(ST7800)。
【0195】
第3密着フレーム交換段階は,第2密着フレーム130b_6と基板ステージ220の間の磁気力を無くすか,または磁気的斥力を発生させて第2密着フレーム130b_6を第2ドナーフィルムから分離した後,第2密着フレーム130b_6を第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石または磁性体が含まれた第3密着フレーム130c_6に交換する段階である(ST7900)。
【0196】
第3ドナーフィルム移送段階は,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板110上からチャンバ150外部に移送し,第3ドナーフィルムをアクセプタ基板110上に移送する段階である。ここで,第3ドナーフィルムにはアクセプタ基板110の第3サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は第3色相で構成されることができ,例えば青で構成されうる(ST8000)。
【0197】
第3密着フレーム密着段階は,第3密着フレーム130c_6を第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である(ST8100)。
【0198】
第3サブピクセル転写段階は,レーザオシレータ225から第1密着フレーム130c_6の開口ホームを通じて第3ドナーフィルム上にレーザを照射し,第3ドナーフィルムに形成された第3色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板110の第3サブピクセル領域に転写する段階である(ST8200)。
【0199】
一方,前述した工程段階は,真空チャンバ150内で進行されることができ,各転写段階で転写される有機発光層の配列にしたがってレーザ照射方法は変わることができる。例えば,2×2行列形態に配列された一つの第1サブピクセル,一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成す場合,第1サブピクセル転写段階で第1サブピクセルが第1行1列領域に形成されるようにレーザを照射し,第2サブピクセル転写段階で第2サブピクセルは,第1行2列に形成されるようにレーザを照射し,第3サブピクセル転写段階では,第2行1列及び2行2列に二つの第3サブピクセルが形成されるようにレーザを照射することができる。
【0200】
または,第1サブピクセル転写段階で第1サブピクセルが第1行1列領域に形成されるようにレーザを照射し,第2サブピクセル転写段階で第2サブピクセルは第2行1列に形成されるようにレーザを照射し,第3サブピクセル転写段階では第1行2列及び2行2列に二つの第3サブピクセルが形成されるようにレーザを照射することもできる。
この時,第1及び第2サブピクセルを成す色相は,赤及び緑で,二つの第3サブピクセルを成す色相は青であることが好ましい。
【0201】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0202】
本発明は,レーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0203】
【図1】従来技術によるレーザ熱転写装置を図示する断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるレーザ熱転写装置の一実施形態を図示する斜視図である。
【図3a】本発明によるレーザ熱転写装置の基板ステージの一実施形態を図示する透視平面図である。
【図3b】本発明によるレーザ熱転写装置の基板ステージの他の実施形態を図示する透視平面図である。
【図4】本発明に用いられるレーザ熱転写装置のレーザオシレータの一実施形態をあらわす構造図
【図5a】本発明の第1実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図5b】本発明の第1実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図5c】本発明の第1実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第3密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図5d】図5a,図5b,図5cによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図6】本発明によるレーザ熱転写装置の密着フレーム移送手段をあらわす斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態にかかる有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【図8a】本発明の第2実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図8b】本発明の第2実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図8c】本発明の第2実施形態によるレーザ熱転写装置の第3密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図8d】図8a,図8b,図8cによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図9a】本発明の第3実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図9b】本発明の第3実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図9c】図9a,図9bによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図10】本発明の第3実施形態による有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【図11a】本発明の第4実施形態によるレーザ熱転写装置の密着フレームの一実施形態をあらわす平面図である。
【図11b】図11aによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図12】本発明の第4実施形態による有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【図13a】本発明の第5実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図13b】本発明の第5実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図13c】図13a,図13bによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図13d】本発明の第5実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレーム及び第2密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図13e】本発明の第5実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図13f】図13d,図13eによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図14】本発明の第5実施形態による有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【図15a】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図15b】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図15c】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第3密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図15d】図15a,図15b,図15cによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図15e】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図15f】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図15g】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第3密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図15h】図15e,図15f,15gによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図16】本発明の第6実施形態による有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【符号の説明】
【0204】
100 チャンバ
200 基板ステージ
300 密着フレーム
400 レーザオシレータ
【技術分野】
【0001】
本発明はレーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法に関し,より詳細には,磁気力を利用してドナーフィルムとアクセプタ基板をラミネーティングする工程を含むレーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の適用分野は特定産業分野に限定されるのではなく,多様に適用することができるが,有機発光素子製作において,有機発光層等を形成するときに有用であると予想される。有機発光素子は第1電極と第2電極間に発光層を形成し,電極の間に電圧を印加することで,発光層で正孔と電子が合わせられることで自発光する素子である。
【0003】
以下では有機発光素子に用いられるレーザ熱転写装置を基準として本発明の従来の技術及び本発明の構成等が説明されるが本発明がこれに限定されるのではない。
【0004】
レーザ熱転写法は基材基板,光熱変換層,及び転写層を含むドナー基板にレーザを照射させて基材基板を通過したレーザを光熱変換層で熱に変化させて光熱変換層を変形膨脹させることで,隣接した転写層を変形膨脹させてアクセプタ基板に転写層が接着されて転写されるようにする方法である。
【0005】
レーザ熱転写法を施す場合,発光層の転写が行われるチャンバ内部は,発光素子形成の時の他の蒸着工程と同調されるようにするために真空状態が行われることが好ましいので,真空状態で主に行われる。しかし,従来の方法によって真空状態でレーザ熱転写を行う場合,接着力が弱くなって,転写層の転写がよく行われないという問題点がある。よって,レーザ熱転写法において,ドナー基板とアクセプタ基板をラミネーティングさせる方法は,重要な意味を持ち,これを解決するためのさまざまな方案が研究されている。
【0006】
図1は,上述した問題点を解決するための従来の技術によるレーザ熱転写装置の部分断面図である。これによれば,レーザ熱転写装置10は,チャンバ11内部に位置する基板ステージ12及びチャンバ11上部に位置したレーザ照射装置13を含んで構成される。
【0007】
基板ステージ12は,チャンバ11に導入されるアクセプタ基板14とドナーフィルム15をそれぞれ順次設置するためのステージである。
この時,アクセプタ基板14とドナーフィルム15の間に異物や空間なしにラミネーティングされるために,レーザ熱転写が行われるチャンバ11内部を真空で維持せず,基板ステージ12下部にホース16を連結して真空ポンプPで吸いこみ,アクセプタ基板14とドナーフィルム15を合着させる。
【0008】
一方,上記従来のレーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法に関する技術を記載した文献としては,下記特許文献1〜3等がある。
【0009】
【特許文献1】特開第2004−355949号公報
【特許文献2】特開第2004−296224号公報
【特許文献3】米国特許第4,377,339号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし,このような従来の技術においてもアクセプタ基板14とドナーフィルム15の間の異物1と空間が発生することを完全に防止することができず,かつ,チャンバ11内部の真空状態を維持することができなくなるため,製品の寿命および信頼性に良くない影響を及ぼすという問題がある。
【0011】
そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的は,真空状態で磁気力を利用してアクセプタ基板とドナー基板をラミネーティングさせ,アクセプタ基板上の特定画素配列に有利に用いることが可能な,新規かつ改良されたレーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:第1サブピクセル,第2サブピクセル及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;を備え,上記基板ステージと上記レーザオシレータの間には,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とするレーザ熱転写装置が提供される。
【0013】
また,上記アクセプタ基板と上記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含んでもよい。
【0014】
また,上記密着フレームは,上記第1サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,上記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,上記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第3密着フレームと,で構成され,上記第1密着フレーム,上記第2密着フレーム及び上記第3密着フレームが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成してもよい。
【0015】
また,上記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,上記各密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0016】
また,上記基板ステージには磁石が含まれ,上記密着フレームには,永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群より選択される少なくとも一つが含まれてもよい。
【0017】
また,上記基板ステージには磁性体が含まれ,上記密着フレームには,永久磁石または電磁石が含まれでもよい。
【0018】
また,上記基板ステージまたは上記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれてもよい。
【0019】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;上記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;上記第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離する第2密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;上記第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む上記第3密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;
上記第3密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法が提供される。
【0020】
また,上記各段階は,真空下で遂行されてもよい。
【0021】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において;第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;を備え,上記基板ステージと上記レーザオシレータとの間には,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とする,レーザ熱転写装置が提供される。
【0022】
また,上記アクセプタ基板と上記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含んでもよい。
【0023】
また,上記密着フレームは,上記第1サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,上記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,上記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第3密着フレームと,で構成され,上記第1密着フレーム,上記第2密着フレーム及び上記第3密着フレームが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成してもよい。
【0024】
また,上記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,上記各密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0025】
また,上記基板ステージには磁石が含まれ,上記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択される少なくとも一つが含まれてもよい。
【0026】
また,上記基板ステージには磁性体が含まれ,上記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれてもよい。
【0027】
また,上記基板ステージまたは上記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれてもよい。
【0028】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;上記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;上記第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離する第2密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;上記第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む上記第3密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;上記第3密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法が提供される。
【0029】
また,上記各段階は,真空下で遂行されてもよい。
【0030】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがデルタ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;を備え,上記基板ステージと上記レーザオシレータとの間には,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とする,レーザ熱転写装置が提供される。
【0031】
また,上記アクセプタ基板と上記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含んでもよい。
【0032】
また,上記密着フレームは,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,上記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,で構成され,上記第1密着フレームと上記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成してもよい。
【0033】
また,上記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,上記各密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0034】
また,上記基板ステージには磁石が含まれ,上記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択されるすくなくとも一つが含まれてもよい。
【0035】
また,上記基板ステージには磁性体が含まれ,上記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれてもよい。
【0036】
また,上記基板ステージまたは上記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれてもよい。
【0037】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがデルタ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;上記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第1密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる第1密着フレーム再密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;上記第1密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離し,上記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームに交換する第2密着フレーム交換段階と;上記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第2密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法が提供される。
【0038】
また,上記各段階は,真空下で遂行されてもよい。
【0039】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,第1〜第3色相発光層を含む少なくとも三つのサブピクセルが一つの画素を成し,上記第1〜第3色相発光層の中で少なくとも一色相の発光層は,画素部の全面に共通に形成される有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:磁石または磁性体を含む基板ステージ及び上記基板ステージと;レーザオシレータの間に設置される密着フレームと;レーザ熱転写が行われるチャンバと;上記密着フレーム及びドナーフィルムにレーザを照射するための上記レーザオシレータと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,上記密着フレームは,上記密着フレームと磁気力を形成し,上記第1及び第2サブピクセルを形成するための開口ホームを有することを特徴とする,レーザ熱転写装置が提供される。
【0040】
また,上記アクセプタ基板と上記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空で維持するチャンバをさらに含んでもよい。
【0041】
また,上記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,上記各密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0042】
また,上記基板ステージには磁石が含まれ,上記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択される少なくとも一つが含まれてもよい。
【0043】
また,上記基板ステージには磁性体が含まれ,上記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれてもよい。
【0044】
また,上記基板ステージまたは上記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれてもよい。
【0045】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって第1及び第2電極の間の発光層が形成される有機発光ダイオードを製造する方法において:磁石または磁性体を含む基板ステージ上に一つの画素を成す第1サブピクセル,第2サブピクセル及び第3サブピクセル領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセル領域に転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;磁石または磁性体を含み,上記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成された密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる密着フレーム密着段階と;レーザオシレータから上記密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して上記第1色相有機発光層を上記第1サブピクセル領域に転写する第1サブピクセル転写段階と;上記密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に上記第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる密着フレーム再密着段階と;上記レーザオシレータから上記密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルムにレーザを照射して上記第2色相有機発光層を上記第2サブピクセル領域に転写する第2サブピクセル転写段階と;を含み,上記第3サブピクセルの発光層は,上記画素が形成される画素部領域に共通に蒸着されて形成されることを特徴とする,有機発光素子の製造方法が提供される。
【0046】
また,上記第1〜第3サブピクセルは,1×3行列を成して一つの画素を形成し,上記第1サブピクセル転写段階で上記第1色相有機発光層は,上記画素内の第1行1列に形成されるように転写され,上記第2サブピクセル転写段階で上記第2色相有機発光層は,上記画素内の第1行2列に形成されるように転写されてもよい。
【0047】
また,上記第1色相有機発光層は赤発光層であり,上記第2色相有機発光層は緑発光層であり,上記第3色相有機発光層は青発光層であってもよい。
【0048】
また,上記第1色相有機発光層は緑発光層であり,上記第2色相有機発光層は赤発光層であり,上記第3色相有機発光層は青発光層であってもよい。
【0049】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;上記基板ステージと上記レーザオシレータの間に設置され,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージと磁気力を形成する磁石を含む密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,上記密着フレームは,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第1密着フレームと,上記2個の第3サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第2密着フレームと,で構成され,上記第1密着フレームと上記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,レーザ熱転写装置が提供される。
【0050】
また,少なくとも上記基板ステージと上記密着フレームを内部に含むチャンバをさらに含んでもよい。
【0051】
また,上記開口ホームの大きさは,上記密着フレームの面積の1%〜50%であってもよい。
【0052】
また,上記密着フレームの磁石または上記基板ステージの磁石の中で少なくとも一つは,電磁石であってもよい。
【0053】
また,上記密着フレームの磁石または上記基板ステージの磁石の中で少なくとも一つは,永久磁石であってもよい。
【0054】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板及び上記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石を含む基板ステージと;上記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;を備え,上記基板ステージと上記レーザオシレータとの間には,レーザを通過させる開口ホームと;上記基板ステージとの間に磁気力を形成する磁性体を含む密着フレームと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,上記密着フレームは,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第1密着フレームと;上記2個の第3サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第2密着フレームと;で構成され,上記第1密着フレームと上記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とするレーザ熱転写装置が提供される。
【0055】
また,上記磁性体は,Fe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物で構成される群から選択される少なくともひとつであってもよい。
【0056】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;上記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;上記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第1密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる第1密着フレーム再密着段階と;上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;上記第1密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離し,上記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームで交換する第2密着フレーム交換段階と;上記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;上記第2密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を2個の第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;を含むことを特徴とする有機発光素子の製造方法が提供される。
【0057】
また,上記四つのサブピクセルが2×2行列を成して一つの画素を形成し,上記第1転写段階で第1色相有機発光層は,上記画素内の左上端に形成されるように転写され,上記第2転写段階で第2色相有機発光層は,上記第1サブピクセルの右側に形成されるように転写され,上記第3転写段階で第3色相有機発光層は,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルの下にそれぞれ一つずつ形成されるように転写されてもよい。
【0058】
また,上記四つのサブピクセルが2×2行列を成して一つの画素を形成し,上記第1転写段階で第1色相有機発光層は,上記画素内の左上端に形成されるように転写され,上記第2転写段階で第2色相有機発光層は,上記第1サブピクセルの下側に形成されるように転写され,上記第3転写段階で第3色相有機発光層は,上記第1サブピクセル及び上記第2サブピクセルの各右側に形成されるように転写されてもよい。
【0059】
また,上記第1転写段階で転写される第1色相有機発光層の色相は赤で,上記第2転写段階で転写される第2色相有機発光層の色相は緑で,上記第3転写段階で転写される第3色相有機発光層の色相は青であってもよい。
【0060】
また,上記第1転写段階で転写される第1色相有機発光層の色相は緑で,上記第2転写段階で転写される第2色相有機発光層の色相は赤で,上記第3転写段階で転写される第3色相有機発光層の色相は青であってもよい。
【0061】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,有機発光ダイオードの発光層を形成するレーザ熱転写装置において:磁石または磁性体を含む基板ステージと上記基板ステージとレーザオシレータとの間に設置される密着フレームと;レーザ熱転写が行われるチャンバと;上記密着フレーム及びドナーフィルムにレーザを照射するための上記レーザオシレータと;上記密着フレームを上記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,上記密着フレームは,磁石または磁性体を含み,一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように配列された第1〜第3サブピクセルの中で上記第1サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第1密着フレームと;上記第2サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第2密着フレームと;上記二つの第3サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第3密着フレームと;を備え,上記第1〜第3密着フレームが順次装着されながら有機発光ダイオードの発光層を形成することを特徴とするレーザ熱転写装置が提供される。
【0062】
また,上記密着フレーム移動手段は,上記密着フレームを上下に移動させるための上下駆動部と,上記上下駆動部及び上記密着フレームが安着された第1トレイに連結された連結バーと,を備えてもよい。
【0063】
また,上記基板ステージ及び上記密着フレームの群より選択される少なくとも一つに含まれた上記磁石は電磁石であってもよい。
【0064】
また,上記基板ステージ及び上記密着フレームの群より選択される少なくとも一つに含まれた上記磁石は永久磁石であってもよい。
【0065】
また,上記磁性体はFe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物で構成される群から選択される少なくともひとつであってもよい。
【0066】
また,上記基板ステージには,上記一つの第1サブピクセルと上記一つの第2サブピクセル及び上記二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように画素領域が形成されたアクセプタ基板と,上記アクセプタ基板上のサブピクセルに転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムと,が順次移送されて積層されてもよい。
【0067】
また,上記密着フレーム移動手段は,上記第1密着フレーム,上記第2密着フレーム及び上記第3密着フレームを順次交換させる交換手段をさらに備えてもよい。
【0068】
上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,上記のレーザ熱転写装置によって第1及び第2電極の間の発光層が形成される有機発光ダイオードを製造する方法において:磁石または磁性体を含む基板ステージ上に一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように画素領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;上記アクセプタ基板上に上記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;磁石または磁性体を含んで上記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成された第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;レーザオシレータから上記第1密着フレームの開口ホームを通じて上記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して上記第1色相有機発光層を上記第1サブピクセル領域に転写する第1サブピクセル転写段階と;上記第1密着フレームを上記第1ドナーフィルムから分離し,磁石または磁性体を含んで上記第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するための開口ホームが形成された第2密着フレームに交換する第2密着フレーム交換段階と;上記アクセプタ基板上に上記第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを上記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;上記第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;上記レーザオシレータから上記第2密着フレームの開口ホームを通じて上記第2ドナーフィルムにレーザを照射して上記第2色相有機発光層を上記第2サブピクセル領域に転写する第2サブピクセル転写段階と;上記第2密着フレームを上記第2ドナーフィルムから分離し,磁石または磁性体を含んで上記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するための開口ホームが形成された第3密着フレームに交換する第3密着フレーム交換段階と;上記アクセプタ基板上に上記第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを上記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;上記第3密着フレームを上記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;上記レーザオシレータから上記第3密着フレームの開口ホームを通じて上記第3ドナーフィルムにレーザを照射して上記第3色相有機発光層を上記第3サブピクセル領域に転写する第3サブピクセル転写段階と;を含むことを特徴とする有機発光素子の製造方法が提供される。
【0069】
また,上記一つの第1サブピクセルと上記一つの第2サブピクセルと上記二つの第3サブピクセルは,2×2行列を成して一つの画素を形成し,上記第1サブピクセル転写段階で上記第1色相有機発光層は,上記画素内の第1行1列に形成されるように転写し,上記第2サブピクセル転写段階で上記第2色相有機発光層は,上記画素内の第1行2列に形成されるように転写し,上記第3サブピクセル転写段階で上記二つの第3色相有機発光層は,上記画素内の第2行1列及び第2行2列に形成されるように転写してもよい。
【0070】
また,上記一つの第1サブピクセルと上記一つの第2サブピクセルと上記二つの第3サブピクセルは,2×2行列を成して一つの画素を形成し,上記第1サブピクセル転写段階で上記第1色相有機発光層は,上記画素内の第1行1列に形成されるように転写し,上記第2サブピクセル転写段階で上記第2色相有機発光層は,上記画素内の第2行1列に形成されるように転写し,上記第3サブピクセル転写段階で上記二つの第3色相有機発光層は,上記画素内の第1行2列及び第2行2列に形成されるように転写してもよい。
【0071】
また,上記第1サブピクセルは赤サブピクセルであり,上記第2サブピクセルは緑サブピクセルであり,上記第3サブピクセルは青サブピクセルであってもよい。
【0072】
また,上記第1サブピクセルは緑サブピクセルであり,上記第2サブピクセルは赤サブピクセルであり,上記第3サブピクセルは青サブピクセルであってもよい。
【発明の効果】
【0073】
以上説明したように,本発明によれば,基板とドナーフィルムの転写層の間の密着特性を高めることができ,かつ有機素子の寿命,歩留まり及び信頼性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0074】
以下に,添付した図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する発明特定事項については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0075】
(第1実施形態)
図2は,本発明の一実施形態によるレーザ熱転写装置の分解斜視図である。これによれば,レーザ熱転写装置100は,基板ステージ110,レーザオシレータ120,密着フレーム130,密着フレーム移動手段140,及びチャンバ150を含んで構成される。
【0076】
まず,チャンバ150は,通常のレーザ熱転写装置100で用いられるチャンバ150を使うことができ,チャンバ150内部には少なくとも基板ステージ110及び密着フレーム130などが装着される。チャンバ150内には,ドナーフィルム200及びアクセプタ基板300が移送され,このためにチャンバ150外部にはドナーフィルム200及びアクセプタ基板300をチャンバ150内部に移送するための移送手段(図示せず)が具備される。
【0077】
本実施形態において用いられるアクセプタ基板300は,第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を具備し,ドナーフィルム200は上記画素に有機発光層を転写する転写層を含む。
【0078】
基板ステージ110は,チャンバ150の底面に位置し,本実施形態において基板ステージ110には少なくとも一つの電磁石(図示せず)が含まれている。但し,電磁石の代りに永久磁石または磁性体になりうる他の実施形態を当業者は容易に想到することができ,これは本発明の範囲に含まれる。
【0079】
基板ステージ110に含まれた電磁石をより詳細に説明するために図3a及び図3bを参照する。
【0080】
図3aは,基板ステージ110内部に電磁石113が同心円に形成されたことをあらわす透視平面図であり,図3bは,基板ステージ110内部に電磁石113が複数の列に形成されたことをあらわす透視平面図である。
【0081】
図3aのように基板ステージ110の電磁石113が図3aのように同心円状に配置される場合,最も内部にある同心円を成す電磁石113にさきに電力を印加し,その状態で次の外部にある同心円を成す電磁石113に電力を印加し,その状態でまたその外部にある同心円を成す電磁石113に電力を印加することによって,後述の密着フレームの磁石と磁気的引力を発生するようにしてドナーフィルム200とアクセプタ基板300の間の異物や空間が生成されることを極小化しながらラミネーティングすることができる。
【0082】
また,基板ステージ110の電磁石が図3bのように横及び縦に多数の列を形成しながら配置される場合,レーザが照射される電磁石113またはその列の電磁石113のみに電力を印加し,後述する密着フレームの磁石と磁気的引力を発生するようにし,レーザが照射される部分のみに連続的に局所的なラミネーティングが行われるようにすることで,より異物や空間が生成されることを減らしつつラミネーティングすることができる。そして,図示してないが各電磁石には電力を印加する電気配線が形成される。
【0083】
一方,基板ステージ110は,移動のための駆動手段(図示せず。)をさらに備えることができる。基板ステージ110が移動される場合,レーザオシレータ120は一方向のみにレーザを照射するように構成されうる。例えば,レーザが縦長方向に照射され,横長方向に基板ステージ110を移動させる駆動手段をさらに備える場合,ドナーフィルム200全面的に対してレーザが照射されうる。
【0084】
また,基板ステージ110はアクセプタ基板300及びドナーフィルム200を収納して装着させる装着手段を備えることができる。装着手段は,移送手段によってチャンバ150内に移送されて来たアクセプタ基板300及びドナーフィルム200が基板ステージの決まった位置に正確に装着されるようにする。
【0085】
本実施形態において,装着手段は貫通ホール410,510,ガイドバー420,520,移動プレート430,530,支持台440,540,及び装着ホーム450,550を含んで構成することができる。この時,ガイドバー420は,移動プレート430及び支持台440に伴って上昇または下降運動するが,ガイドバー420が貫通ホール410を通過して上昇しながらアクセプタ基板300を収容し,下降しながらアクセプタ基板300を基板ステージ110上に形成された第1装着ホーム450に安定して設置する構造である。第2装着ホーム550にはドナーフィルム200が安定して設置される。上記装着手段は当業者によって多様に変形実施されうるので,これに対する詳細な説明は略する。
【0086】
レーザオシレータ120は,チャンバ150の外部または内部に設置されることができ,レーザが上部から照らされうるように設置されることが好ましい。レーザオシレータ120の概略的な構成図である図4によれば,本実施形態においてレーザオシレータ120は,CW ND:YAGレーザ(1604nm)を使っており,2個のガルバノーミトスキャナ121,123を具備し,スキャンレンズ125及びシリンダレンズ127を備えるが,これに制限されるのではない。
【0087】
密着フレーム130は,電磁石,永久磁石,または磁性体を含んで構成され,基板ステージ110の磁石と磁気力を形成して基板ステージ110と密着フレーム130間に位置するドナーフィルム200とアクセプタ基板300を力強くラミネーティングする。また,密着フレーム130はレーザが通過することができる開口ホーム133を備えるが,これによって密着フレーム130はレーザが所定位置のみに照射されうるマスクの役割を同時に遂行することができる。一方,本実施形態において磁性体とは,強磁性体と弱磁性体を含む概念であり,Fe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物等が好ましく使用することができる。
【0088】
この時,図5a〜5cに示すように,密着フレーム130は,転写される有機発光層によって3種類の密着フレームが用いられてもよい。例えば,有機発光素子の第1サブピクセルを形成するようになる少なくとも一つの開口ホーム133a_1が形成された第1密着フレーム130a_1と,第2サブピクセルを形成するようになる少なくとも一つの開口ホーム133b_1が形成された第2密着フレーム130b_1,そして第3サブピクセルを形成するようになる少なくとも一つの開口ホーム133c_1が形成された第3密着フレーム130c_1がお互いに交換されながら運転される。
【0089】
また,開口ホームを全面に形成して一つの密着フレームを使って製造する工程も不可能ではないが,この場合,磁石が密着フレームの枠部のみに含まれようになり,ドナー基板とアクセプタ基板の間の磁力によるラミネーティングが実質的に起きない可能性が高い。よって,磁石の含まれる面積は密着フレームの少なくとも50%以上であることが好ましい。
【0090】
図5aは,第1密着フレーム,図5bは,第2密着フレーム,図5cは,第3密着フレームの一実施形態を図示する。図5dはこれによって形成されたストライプ型画素配列を図示している。
【0091】
図5aの第1密着フレーム130a_1は,第1サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133a_1が複数形成されており,図5bの第2密着フレーム130b_1は,第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133b_1が複数形成されており,図5cの第3密着フレーム130c_1は,第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133c_1が複数形成されている。
【0092】
密着フレーム移動手段140は,密着フレーム130を基板ステージ方向に往復移動させる手段であり,多様に製作されうるが,図6に図示された実施形態によれば,据置ホーム142を具備した据置台141とチャンバ150上面から据置台141に連結される連結バー143及び連結バー143とこれに連結された据置台141を上下駆動させる駆動手段(図示せず。)を含む。この時,密着フレーム130は図示されたように移動手段によって移動される場合,据置突部134を備えたトレイ135に装着されて移動される。
【0093】
一方,第1密着フレーム130a_1と第2密着フレーム130b_1の交換は,ロボット腕のような交換手段が利用されうる。例えば,据置台上に置かれている第1密着フレーム130a_1に第1サブピクセル及び第2サブピクセルを形成した後,ロボット腕が第1密着フレーム130a_1を据置台から外部に移送させ,第2密着フレーム130b_1を据置台に位置させることで交換が行われる。
【0094】
次に,図2,図5及び図7を参照しながら,上記レーザ熱転写装置によって有機発光素子を形成する方法を説明する。有機発光素子の発光層を形成するにあたり,上記レーザ熱転写装置を利用する方法は,アクセプタ基板移送段階ST100,第1ドナーフィルム移送段階ST200,第1密着フレーム密着段階ST300,第1サブピクセル転写段階ST400,第1密着フレーム分離段階ST500,第2ドナーフィルム移送段階ST600,第2密着フレーム密着段階ST700,第2サブピクセル転写段階ST800,第2密着フレーム分離段階ST900,第3ドナーフィルム移送段階ST1000と,第3密着フレーム密着段階ST1100,第3サブピクセル転写段階ST1200と,を含む。
【0095】
アクセプタ基板移送段階ST100は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110上に有機発光層が形成されるアクセプタ基板300を位置する段階である。アクセプタ基板300にはドナーフィルムから転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。アクセプタ基板300の画素領域はストライプ型画素を形成するように配列されている。
【0096】
第1ドナーフィルム移送段階ST200は,アクセプタ基板300上に転写される発光層が具備されている第1ドナーフィルムを移送する段階である。この時,発光層はいずれか1色相で構成されることができ,例えば,赤の場合もあり得る。
【0097】
第1密着フレーム密着段階ST300は,第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133a_1が形成され,磁石または磁性体を含む第1密着フレーム130a_1を第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレーム130a_1は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ110上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0098】
第1転写段階ST400は,第1密着フレーム130a_1の開口ホーム133a_1を通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに具備された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第1サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節されうる。
【0099】
第1密着フレーム分離段階ST500は,第1密着フレームを1次的に磁気的斥力で分離し,2次的に密着フレーム移動手段によってチャンバ150上部へ密着フレームを上昇させて第1密着フレーム130a_1を第1ドナー基板から分離する段階である。
【0100】
第2ドナーフィルム移送段階ST600は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板上からチャンバ外部に移送し,アクセプタ基板300上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0101】
第2密着フレーム密着段階ST700は,第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133b_1が形成され,磁石または磁性体を含む第2密着フレームを第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第2密着フレーム130b_1は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0102】
第2転写段階ST800は,第2密着フレーム130b_1の開口ホーム133b_1を通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに具備された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第2サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節されうる。
【0103】
第3ドナーフィルム移送段階ST1000は,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板300上からチャンバ150外部に移送し,アクセプタ基板300上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0104】
第3密着フレーム密着段階ST1100は,第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133c_1が形成されて磁石または磁性体を含む第3密着フレーム130c_1を第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第3密着フレーム130c_1は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0105】
第3転写段階ST1200は,第3密着フレーム130c_1の開口ホーム133c_1を通じて第3ドナーフィルム上にレーザを照射し,第3ドナーフィルムに具備された第3色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第3サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節されうる。
【0106】
各転写段階において,上記第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は赤で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は緑で,第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されてもよい。
【0107】
または,第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は緑で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は赤で,第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されてもよい。
【0108】
一方,上記製造方法において各密着フレーム交換段階が説明されなかったが,当業者は交換段階が遂行されなければならないことを認識すべきである。
【0109】
(第2実施形態)
以下の実施形態での図面符号は,第1実施形態と同じ構成の場合,同じ符号を付与する。
【0110】
第2実施形態では第1実施形態と区別されるアクセプタ基板及び密着フレームに対してのみ詳しく説明する。
【0111】
第2実施形態で用いられるアクセプタ基板300は,第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク(mosaic)型に配置されるように形成された画素定義領域を具備し,モザイク型はお互いに違う色相のサブピクセル順に連続する形状の配列である。
【0112】
図8aは,本発明の第2実施形態にかかる第1密着フレームを,図8bは,本発明の第2実施形態にかかる第2密着フレームを,図8cは,本発明の第2実施形態にかかる第3密着フレームを図示し,図8dは密着フレームに形成されたアクセプタ基板上のモザイク画素配列が図示されている。
【0113】
図8aの第1密着フレーム130a_2は,第1サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133a_2が複数形成されており,図8bの第2密着フレーム130b_2は,第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133b_2が複数形成されており,図8cの第3密着フレーム130c_2は,第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133c_2が複数形成されている。
【0114】
第2実施形態の製造方法は第1実施形態の製造方法と同じなので,これに対する説明は略する。
【0115】
(第3実施形態)
第3実施形態では第1実施形態と区別される密着フレーム及び製造方法に対してのみ詳しく説明する。
【0116】
図9a,図9bは,第1密着フレーム,第2密着フレームの一実施形態を図示し,図9cはこれによって形成されたデルタ型画素配列を図示している。第3実施形態はデルタ型画素配列を形成するアクセプタ基板が利用されるが,デルタ型画素配列は各サブピクセルが三角形(delta)に羅列される配列である。
【0117】
第1密着フレーム130aは,第1サブピクセル及び第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133a_3が複数形成されており,第2密着フレーム130b_3は,第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133b_3が複数形成される。この時,2個の密着フレーム130a_3,130b_3はお互いに交換されながら運転される。
【0118】
図2,図9及び図10を参照しながら,上記レーザ熱転写装置によって第3実施形態による有機発光素子を形成する方法を説明する。有機発光素子の発光層を形成するにあたり,上記レーザ熱転写装置を利用する方法は,アクセプタ基板移送段階ST2100,第1ドナーフィルム移送段階ST2200,第1密着フレーム密着段階ST2300,第1サブピクセル転写段階ST2400,第1密着フレーム分離段階ST2500,第2ドナーフィルム移送段階ST2600,第1密着フレーム再密着段階ST2700,第2サブピクセル転写段階ST2800,第2密着フレーム交換段階ST2900,第3ドナーフィルム移送段階ST3000と,第2密着フレーム密着段階ST3100,第3サブピクセル転写段階ST3200と,を含む。
【0119】
アクセプタ基板移送段階ST2100は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110上に有機発光層が形成されるアクセプタ基板300を位置する段階である。アクセプタ基板300にはドナーフィルムから転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。アクセプタ基板300の画素領域はストライプ型画素を形成するように配列されている。
【0120】
第1ドナーフィルム移送段階ST2200は,アクセプタ基板300上に転写される発光層が具備されている第1ドナーフィルムを移送する段階である。この時,発光層はいずれか1色相で構成することができ,例えば赤の場合もある。
【0121】
第1密着フレーム密着段階ST2300は,第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133a_3が形成されて磁石または磁性体を含む第1密着フレーム130a_3を第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレーム130a_3は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ110上に移動させて密着し,2次的には,より力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0122】
第1転写段階ST2400は,第1密着フレーム130a_3の開口ホーム133a_3を通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに具備された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第1サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節される。
【0123】
第1密着フレーム分離段階ST2500は,第1密着フレーム130a_3を1次的に磁気的斥力で分離し,2次的には密着フレーム移動手段によってチャンバ150上部へ密着フレームを上昇させて第1密着フレーム130a_3を第1ドナー基板から分離する段階である。
【0124】
第2ドナーフィルム移送段階ST2600は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板上からチャンバ外部に移送し,アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0125】
第1密着フレーム再密着段階ST2700は,第1密着フレーム分離段階ST500でドナー基板から分離された第1密着フレーム130a_3を再度第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレーム130a_3は1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ110上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0126】
第2転写段階ST2800は,第1密着フレームの開口ホームを通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに具備された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板の第2サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第2画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲を調節する。
【0127】
第2密着フレーム交換段階ST2900では,第1密着フレーム130a_3と基板ステージの間の磁気力を無くすか,または磁気的斥力を発生して第1密着フレーム130a_3を第2ドナーフィルムから分離した後,第1密着フレーム130a_3を第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133b_3が形成され,磁石または磁性体137b_3が含まれた第2密着フレーム130b_3に交換する。
【0128】
第3ドナーフィルム移送段階ST3000は,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板300上からチャンバ150外部に移送し,アクセプタ基板300上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0129】
第2密着フレーム密着段階ST3100は,第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133b_3が形成され,磁石または磁性体を含む第2密着フレーム130b_3を第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレーム130b_3は,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ110上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0130】
第3転写段階ST3200は,第2密着フレーム130b_3の開口ホームを通じて第3ドナーフィルム上にレーザを照射し,第3ドナーフィルムに具備された第3色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板110の第3サブピクセル領域に転写する段階である。この時には,レーザが第2密着フレーム130b_2の全領域に照射されるようにすることも可能である。
【0131】
この時,各転写段階において,上記第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は赤で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は緑で,第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されてもよい。
【0132】
または,第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は緑で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は赤で,第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されてもよい。
【0133】
(第4実施形態)
第4実施形態では第1実施形態と区別される密着フレーム及び製造方法に対してのみ詳しく説明する。
【0134】
図11aは,密着フレームの一実施形態を図示し,図11bはこれによって形成された画素配列を図示している。これによれば,密着フレーム130_4は,基板ステージ110の磁石または磁性体と磁気力を形成して基板ステージ110と密着フレーム130_4の間に位置するアクセプタ基板300とドナーフィルムを力強くラミネーティングすることができるように少なくとも一つの磁石または磁性体137_4を含む。ここで,磁石は電磁石または永久磁石の場合もあり,密着フレーム自体が磁性体で形成することもできる。但し,基板ステージ110と密着フレーム130_4の中で一つは磁石が含まれなければならない。
【0135】
また,密着フレーム130_4は,レーザが通過することができる開口ホーム133_4を備えるが,密着フレーム130_4はラミネーティングのための手段になるだけでなく,レーザが所定位置のみに照射されうるマスクの役割を同時に遂行することができる。
【0136】
開口ホーム133_4は,転写される有機発光層が含まれた画素配列によって多様に設定されうる。例えば,一つの画素内に具備される第1〜第3サブピクセルの中で第1及び第2サブピクセルのみレーザ熱転写法によって形成し,画素部全体に共通層を蒸着して第3サブピクセルを形成する場合,同じ行にお互いに隣り合うように配置される第1及び第2サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133_4が形成されうる。ここで,第1及び第2サブピクセルは赤サブピクセル及び緑サブピクセルであり,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましいが,本発明はこれに限定されない。
【0137】
ここで,第1及び第2サブピクセルを形成するための開口ホーム133_4を共通に形成したので,これらの二つのサブピクセルは,同じ密着フレーム130_4を利用して形成するが,レーザビームをコントロールして第1及び第2サブピクセルの発光層が正確な位置に転写されるようにする。これによって,用いられる密着フレームの数を減らして工程を単純化することができる。そして,第3サブピクセルは,第1及び第2サブピクセルの発光層が形成された後,アクセプタ基板300を蒸着チャンバ(図示せず。)に移動させて熱蒸着などによって形成される。この時,別途のマスク工程を経らなくて工程がさらに単純化される。
【0138】
上記密着フレーム130_4を利用して画素を形成した画素部を模式的に現わした図11bを参照すれば,一つの画素には,第1〜第3サブピクセルが含まれるが,第1及び第2サブピクセルが形成された領域を除いた残りの画素部分が第3サブピクセル領域になる。
【0139】
図2及び図12を参照しながら,上記レーザ熱転写装置によって第3実施形態による有機発光素子を形成する方法を説明する。これによれば,工程はアクセプタ基板移送段階ST4000,第1ドナーフィルム移送段階ST4100,密着フレーム密着段階ST4200,第1サブピクセル転写段階ST4300,密着フレーム分離段階ST4400,第2ドナーフィルム移送段階ST4500,密着フレーム再密着段階ST4600及び第2サブピクセル転写段階ST4700と,を含む。
【0140】
アクセプタ基板移送段階ST4000は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110の装着ホーム450に有機発光層が形成されるアクセプタ基板300を位置させる段階である。アクセプタ基板300には,ドナーフィルム200から転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。このようなアクセプタ基板300の画素領域は,三つのサブピクセルが一つの画素を形成するように配列されている。ここで,サブピクセルは第1及び第2サブピクセル領域を除いた部分が第3サブピクセル領域になるように配列される。
【0141】
第1ドナーフィルム移送段階ST4100は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板300上に移送する段階である。ここで,第1ドナーフィルムには,アクセプタ基板300の第1サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は第1色相で構成されることができ,例えば赤で構成されうる。
【0142】
密着フレーム密着段階ST4200は,密着フレーム130_4を第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。ここで,密着フレーム130_4は,磁石または磁性体を含んで第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133_4を備える。この時,密着フレーム130_4は,一次的には密着フレーム移動手段によって基板ステージ110上に移動されて密着され,二次的には基板ステージ110と密着フレーム130_4の間の磁気的引力によってより力強く密着されることが好ましい。
【0143】
第1サブピクセル転写段階ST4300は,レーザオシレータ120から密着フレーム130_4の開口ホーム133_4を通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに形成された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板300の第1サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホーム133_4の中で第1サブピクセル領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節される。
【0144】
密着フレーム分離段階ST4500は,密着フレーム130_4を第1ドナーフィルムから分離する段階である。この時,密着フレーム130_4は,一次的には磁気的斥力によって第1ドナーフィルムから分離し,二次的には密着フレーム移動手段140によってチャンバ150上部に移動される。
【0145】
第2ドナーフィルム移送段階ST4600は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板110上からチャンバ150に移送し,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板130_4上に移送する段階である。ここで,第2ドナーフィルムにはアクセプタ基板130_4の第2サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は第2色相で構成されることができ,例えば緑で構成されうる。
【0146】
密着フレーム再密着段階ST4700は,密着フレーム130_4を第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。ここで,密着フレーム130_4は,第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホーム133_4を備える。
【0147】
第2サブピクセル転写段階ST4800は,レーザオシレータ120から密着フレーム130_4の開口ホーム133_4を通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに形成された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板130_4の第2サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホーム133_4中諦2サブピクセル領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節される。
【0148】
前述したように,第1及び第2サブピクセルの有機発光層が形成されれば,アクセプタ基板130_4を蒸着チャンバに移送して第3サブピクセルの有機発光層を形成することができる。この時,第3サブピクセルの有機発光層は熱蒸着などによって画素部に共通に形成されることができ,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましい。
【0149】
一方,上記工程段階は,真空チャンバ150内で進行され,各転写段階で転写される有機発光層の配列にしたがってレーザ照射方法は変わることができる。例えば,1×3行列に配列された三つのサブピクセルが一つの画素を成す場合,第1サブピクセル転写段階で第1サブピクセルが1行1列領域に形成されるようにレーザを照射し,第2サブピクセル転写段階で第2サブピクセルは,1行2列に形成されるようにレーザを照射することができる。
【0150】
(第5実施形態)
第5実施形態では上記実施形態と区別される密着フレーム及び製造方法に対してのみ詳しく説明する。図13aは,第1密着フレーム130aの一実施形態を示し,図13bは,第2密着フレーム130bの一実施形態を図示する。
【0151】
図13aの第1密着フレーム130a_5は,第1サブピクセル及び第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133a_5が複数形成されており,図13bの第2密着フレーム130b_5は,第1密着フレーム130a_5と重なる場合,第1密着フレーム130a_5開口ホーム133a_5の下部に位置される2個の第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133b_5が複数形成されている。この時,各密着フレームには,磁石または磁性体137_5が含まれている。一方,これによって形成されたアクセプタ基板の画素配列は図13cに図示されている。
【0152】
また,図13d,図13eは,お互いに交換されながら装着される第1密着フレームと第2密着フレームの他の実施形態を図示し,図13fは第1密着フレーム130d_5と第2密着フレーム130e_5によって形成された画素配列を図示する。これによれば,図13dの第1密着フレーム130d_5は,第1サブピクセル及び第2サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133d_5が複数形成されており,図13eの第2密着フレーム130e_5は,第1密着フレーム130d_5と重なる場合,第1密着フレーム130d_5の開口ホームの右側に位置される2個の第3サブピクセルを形成するようになる開口ホーム133e_5が複数形成されている。この時,各密着フレームには,磁石または磁性体137が含まれている。一方,これによって形成されたアクセプタ基板の画素配列は図13fに図示されている。
【0153】
次に,図2及び図14を参照しながら,本実施形態によるレーザ熱転写装置によって有機発光素子を形成する方法を説明する。有機発光素子の発光層を形成するにあたり,上記レーザ熱転写装置を利用する方法は,アクセプタ基板移送段階ST5100,第1ドナーフィルム移送段階ST5200,第1密着フレーム密着段階ST5300,第1サブピクセル転写段階ST5400,第1密着フレーム分離段階ST5500,第2ドナーフィルム移送段階ST5600,第1密着フレーム再密着段階ST5700,第2サブピクセル転写段階ST5800,第2密着フレーム交換段階ST5900,第3ドナーフィルム移送段階ST6000と,第2密着フレーム密着段階ST6100,第3サブピクセル転写段階ST6200と,を含む。
【0154】
アクセプタ基板移送段階ST5100は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110上に有機発光層が形成されるアクセプタ基板300を位置する段階である。アクセプタ基板300にはドナーフィルムから転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。アクセプタ基板300の画素領域は4個のサブピクセルが1個の画素を形成するように配列されている。
【0155】
第1ドナーフィルム移送段階ST5200は,アクセプタ基板300上に転写される発光層が具備されている第1ドナーフィルムを移送する段階である。この時,発光層はいずれか1色相で構成されることができ,例えば赤である場合がある。
【0156】
第1密着フレーム密着段階ST5300は,第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石または磁性体を含む第1密着フレームを第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレームは,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0157】
第1転写段階ST5400は,第1密着フレームの開口ホームを通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに具備された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板の第1サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第1画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲が調節される。
【0158】
第1密着フレーム分離段階ST5500は,第1密着フレームを1次的に磁気的斥力で分離し,2次的に密着フレーム移動手段によってチャンバ上部へ密着フレームを上昇させて第1密着フレームを第1ドナー基板から分離する段階である。
【0159】
第2ドナーフィルム移送段階ST5600は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板上からチャンバ外部に移送し,アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0160】
第1密着フレーム再密着段階ST5700は,第1密着フレーム分離段階ST5500でドナー基板から分離された第1密着フレームを再度第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレームは,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0161】
第2転写段階ST5800は,第1密着フレームの開口ホームを通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに具備された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板の第2サブピクセル領域に転写する段階である。この時,開口ホームの中で第2画素領域のみにレーザが照射されるようにレーザ照射範囲を調節する。
【0162】
第2密着フレーム交換段階ST5900では,第1密着フレームと基板ステージの間の磁気力を無くすか,または磁気的斥力を発生して第1密着フレームを第2ドナーフィルムから分離した後,第1密着フレームを第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石または磁性体が含まれた第2密着フレームに交換する。
【0163】
第3ドナーフィルム移送段階ST6000は,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板上からチャンバ外部に移送し,アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを移送する段階である。すなわち,第1ドナーフィルムがドナーフィルム移送手段によって第2ドナーフィルムに交換される段階である。
【0164】
第2密着フレーム密着段階ST6100は,第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石または磁性体を含む第2密着フレームを第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。この時,第1密着フレームは,1次的には密着フレーム移動手段によって密着フレームを基板ステージ上に移動させて密着し,2次的にはより力強く磁気的引力で密着することが好ましい。
【0165】
第3転写段階ST6200は,第2密着フレームの開口ホームを通じて第3ドナーフィルム上にレーザを照射し,第3ドナーフィルムに具備された第3色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板の第3サブピクセル領域に転写する段階である。この時,レーザが第2密着フレームの全領域に照射されるようにレーザ照射範囲を調節する。
【0166】
一方,各転写段階で有機発光層は,画素定義領域に多様に転写されうる。有機発光層は転写の配列によって,レーザ照射方法は変わることができる。例えば,四つのサブピクセルが2×2画素を成す場合,第1転写段階で第1サブピクセルは,左上端の画素領域に形成され,第2転写段階で第2サブピクセルは,第1サブピクセルの右側に形成されるように転写し,第3転写段階で第3サブピクセルは,第1サブピクセル及び第2サブピクセルの下に一つずつ形成されるように転写することができる。
【0167】
または,第1転写段階で第1サブピクセルは左上端の画素領域に形成され,第2転写段階で第2サブピクセルは,第1サブピクセルの下に形成されるように転写し,第3転写段階で第3サブピクセルは,第1サブピクセル及び第2サブピクセルの右側に一つずつ形成されるように転写することができる。
【0168】
この時,2個のサブピクセルを成す色相は青が好ましい。例えば,各転写段階において上記第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相はRで,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は緑で,上記第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されうる。
【0169】
または,第1転写段階で転写される第1色相発光層の色相は緑で,上記第2転写段階で転写される第2色相発光層の色相は赤で,上記第3転写段階で転写される第3色相発光層の色相は青に製造されうる。
【0170】
(第6実施形態)
第6実施形態では上記実施形態と区別される密着フレーム及び製造方法に対してのみ詳しく説明する。図15aは,本発明の第6実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一実施形態を図示した斜視図である。また,図15bは,本発明の第6実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一実施形態を図示した斜視図であり,図15cは,本発明の第6実施形態にかかる第3密着フレームの一実施形態を図示した斜視図である。
【0171】
図15a〜図15cを参照すれば,第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6それぞれは,永久磁石,磁性体または電磁石の中で少なくとも一つと,少なくとも一つの開口ホーム133a_6,133b_6,133c_6を備える。
【0172】
ここで,永久磁石,磁性体または電磁石137は,図2及び図4a〜図4bに図示された基板ステージ110の磁石137と磁気力を形成するために,第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6に具備され,開口ホーム133a_6,133b_6,133c_6の間に位置される。
【0173】
ここで,磁性体とは,強磁性体と弱磁性体を含む概念であり,Fe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物等を用いることができる。一方,磁石137が電磁石の場合,各電磁石には電力を印加する電気配線がさらに形成されなければならない。
【0174】
開口ホーム133a_6,133b_6,133c_6は,転写される有機発光層が含まれた画素配列によって多様に設定されうる。例えば,2×2行列形態に配列された一つの第1サブピクセル,一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を形成し,複数の画素が画素部を形成する場合,第1密着フレーム130a_6は図5aのように第1サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133a_6を備える。
【0175】
そして,第2密着フレーム130b_6は,図5bに示すように第2サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133b_6を備え,第3密着フレーム130c_6は,図5cに示すように二つの第3サブピクセルが形成される位置に共通開口ホーム133c_6を備える。この時,第3密着フレーム130c_6に備えた開口ホーム133c_6は,第3サブピクセルが同じ列に位置されるように形成される。そして,第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6の開口ホーム133a_6,133b_6,133c_6は,これらの密着フレームがお互いに重なる場合,重畳されないように形成される。
【0176】
ここで,第1及び第2サブピクセルは,赤サブピクセル及び緑サブピクセルで,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましいが,本発明はこれに限定されない。この場合,第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6は第1〜第3サブピクセルを形成するためのマスクの役割も遂行するようになる。
【0177】
前述した第1〜第3密着フレーム130a_6,130b_6,130c_6を利用して発光層を形成した有機発光表示装置の画素配列を図示した図15dを参照すれば,画素部は一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルからなる複数の画素を備える。
【0178】
画素内で第1〜第3サブピクセルは,2×2行列形態に配置され,第1サブピクセルは第1行1列に,第2サブピクセルは第2行1列に,そして,二つの第3サブピクセルは第2列に位置される。ここで,第1〜第3サブピクセルは赤,緑及び青サブピクセルであり,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましい。
【0179】
一方,他の実施形態として一つの第1サブピクセル,一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルを2×2行列形態で配置する時,二つの第3サブピクセルを第2行に配置することもできる。この場合,レーザ熱転写装置は,図15e〜図15gのように形成された第1,第2,第3密着フレーム130e_6,130f_6,130g_6を備えるようになる。
【0180】
第1密着フレーム130e_6は,図15eに示すように第1サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133e_6を備えることができる。そして,第2密着フレーム130f_6は,図15fに示すように第2サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133f_6を具備し,第3密着フレーム130g_6は,図15gのように二つの第3サブピクセルが形成される位置に開口ホーム133g_6を備える。この時,第3密着フレーム130g_6に具備された開口ホーム133g_6は,第3サブピクセルが同じ行に位置されるように形成される。
【0181】
すなわち,図15hに図示されたように第1行1列には第1サブピクセルが位置され,第1行2列には第2サブピクセルが位置され,第2行には第3サブピクセルが位置される。ここで,第1〜第3サブピクセルは赤,緑及び青サブピクセルであり,第3サブピクセルは青サブピクセルであることが好ましい。
【0182】
このように一つの赤サブピクセル,一つの緑サブピクセル及び二つの青サブピクセルで一つの画素を形成する場合,最も発光効率が低い青サブピクセルの発光効率を補って各サブピクセルの均衡を合わせ,色再現性を高めることができる。
【0183】
また,お互いに異なる密着フレームを使って各サブピクセルを形成するようになれば,同じ密着フレームには,一色相のサブピクセルが形成される位置のみに開口ホームが形成される。この場合,一つの密着フレームに二つの色相以上のサブピクセルに対応される開口ホームを形成する場合に比べて密着フレーム内に磁石または磁性体を含む部分が多くて,磁力によるラミネーティング効果を高めることができる。
【0184】
図16は,本発明の実施形態によるレーザ熱転写装置を利用したレーザ熱転写工程を図示したブロック図である。図16を説明する際,説明の便宜のために有機発光表示装置の画素を形成する場合を仮定して説明する。ここで,有機発光表示装置の画素は,第1〜第3サブピクセルを具備し,各サブピクセルに含まれた発光層は,レーザ熱転写工程によって形成される。
【0185】
図16を参照すれば,本発明の実施形態によるレーザ熱転写装置を利用して有機発光表示装置の画素を形成するレーザ熱転写工程は,アクセプタ基板移送段階ST7100,第1ドナーフィルム移送段階ST7200,第1密着フレーム密着段階ST7300,第1サブピクセル転写段階ST7400,第2密着フレーム交換段階ST7500,第2ドナーフィルム移送段階ST7600,第2密着フレーム密着段階ST7700,第2サブピクセル転写段階ST7800,第3密着フレーム交換段階ST7900,第3ドナーフィルム移送段階ST8000,第3密着フレーム密着段階ST8100及び第3サブピクセル転写段階ST8200と,を含む。
【0186】
以下では,図16とレーザ熱転写装置を図示した斜視分解図である図2をあわせてレーザ熱転写工程を各段階別に詳しく説明する。
【0187】
アクセプタ基板110移送段階は,磁石または磁性体を含む基板ステージ110の第1装着ホーム245に有機発光層が形成されるアクセプタ基板110を位置させる段階である。アクセプタ基板110には,ドナーフィルム200から転写される発光層が形成される画素領域が定義されている。このようなアクセプタ基板110の画素領域は,一つの第1サブピクセル,一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが2×2行列形態に配置されて一つの画素を形成するように配列される(ST7100)。
【0188】
第1ドナーフィルム移送段階は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板110上に移送する段階である。ここで,第1ドナーフィルムには,アクセプタ基板110の第1サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は,第1色相で構成されることができ,例えば赤で構成されうる(ST7200)。
【0189】
第1密着フレーム密着段階は,第1密着フレーム130a_6を第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である。ここで,第1密着フレーム130a_6は,磁石または磁性体を含んで第1ドナーフィルムの第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームを備える。この時,第1密着フレーム130a_6は,一次的には密着フレーム移動手段140によって基板ステージ110上に移動されて密着され,二次的には基板ステージ110と第1密着フレーム130a_6の間の磁気的引力によってより力強く密着されることが好ましい(ST7300)。
【0190】
第1サブピクセル転写段階は,レーザオシレータ225から第1密着フレーム130a_6の開口ホームを通じて第1ドナーフィルム上にレーザを照射し,第1ドナーフィルムに形成された第1色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板110の第1サブピクセル領域に転写する段階である(ST7400)。
【0191】
第2密着フレーム交換段階は,第1密着フレーム130a_6と基板ステージ220の間の磁気力を無くすか,または磁気的斥力を発生させて第1密着フレーム130a_6を第1ドナーフィルムから分離した後,第1密着フレーム130a_6を第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石または磁性体が含まれた第2密着フレーム130b_6に交換する段階である(ST7500)。
【0192】
第2ドナーフィルム移送段階は,第1ドナーフィルムをアクセプタ基板110上からチャンバ150外部に移送し,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板110上に移送する段階である。ここで,第2ドナーフィルムにはアクセプタ基板110の第2サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は第2色相で構成されることができ,例えば緑で構成されうる(ST7600)。
【0193】
第2密着フレーム密着段階は,第2密着フレーム130b_6を第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である(ST7700)。
【0194】
第2サブピクセル転写段階は,レーザオシレータ225から第2密着フレーム130b_6の開口ホームを通じて第2ドナーフィルム上にレーザを照射し,第2ドナーフィルムに形成された第2色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板110の第2サブピクセル領域に転写する段階である(ST7800)。
【0195】
第3密着フレーム交換段階は,第2密着フレーム130b_6と基板ステージ220の間の磁気力を無くすか,または磁気的斥力を発生させて第2密着フレーム130b_6を第2ドナーフィルムから分離した後,第2密着フレーム130b_6を第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石または磁性体が含まれた第3密着フレーム130c_6に交換する段階である(ST7900)。
【0196】
第3ドナーフィルム移送段階は,第2ドナーフィルムをアクセプタ基板110上からチャンバ150外部に移送し,第3ドナーフィルムをアクセプタ基板110上に移送する段階である。ここで,第3ドナーフィルムにはアクセプタ基板110の第3サブピクセル領域に転写される発光層が具備されている。この時,発光層は第3色相で構成されることができ,例えば青で構成されうる(ST8000)。
【0197】
第3密着フレーム密着段階は,第3密着フレーム130c_6を第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着する段階である(ST8100)。
【0198】
第3サブピクセル転写段階は,レーザオシレータ225から第1密着フレーム130c_6の開口ホームを通じて第3ドナーフィルム上にレーザを照射し,第3ドナーフィルムに形成された第3色相有機発光層を膨脹させてアクセプタ基板110の第3サブピクセル領域に転写する段階である(ST8200)。
【0199】
一方,前述した工程段階は,真空チャンバ150内で進行されることができ,各転写段階で転写される有機発光層の配列にしたがってレーザ照射方法は変わることができる。例えば,2×2行列形態に配列された一つの第1サブピクセル,一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成す場合,第1サブピクセル転写段階で第1サブピクセルが第1行1列領域に形成されるようにレーザを照射し,第2サブピクセル転写段階で第2サブピクセルは,第1行2列に形成されるようにレーザを照射し,第3サブピクセル転写段階では,第2行1列及び2行2列に二つの第3サブピクセルが形成されるようにレーザを照射することができる。
【0200】
または,第1サブピクセル転写段階で第1サブピクセルが第1行1列領域に形成されるようにレーザを照射し,第2サブピクセル転写段階で第2サブピクセルは第2行1列に形成されるようにレーザを照射し,第3サブピクセル転写段階では第1行2列及び2行2列に二つの第3サブピクセルが形成されるようにレーザを照射することもできる。
この時,第1及び第2サブピクセルを成す色相は,赤及び緑で,二つの第3サブピクセルを成す色相は青であることが好ましい。
【0201】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0202】
本発明は,レーザ熱転写装置及びこれを利用した有機発光素子の製造方法に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0203】
【図1】従来技術によるレーザ熱転写装置を図示する断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態によるレーザ熱転写装置の一実施形態を図示する斜視図である。
【図3a】本発明によるレーザ熱転写装置の基板ステージの一実施形態を図示する透視平面図である。
【図3b】本発明によるレーザ熱転写装置の基板ステージの他の実施形態を図示する透視平面図である。
【図4】本発明に用いられるレーザ熱転写装置のレーザオシレータの一実施形態をあらわす構造図
【図5a】本発明の第1実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図5b】本発明の第1実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図5c】本発明の第1実施形態にかかるレーザ熱転写装置の第3密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図5d】図5a,図5b,図5cによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図6】本発明によるレーザ熱転写装置の密着フレーム移送手段をあらわす斜視図である。
【図7】本発明の第1実施形態にかかる有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【図8a】本発明の第2実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図8b】本発明の第2実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図8c】本発明の第2実施形態によるレーザ熱転写装置の第3密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図8d】図8a,図8b,図8cによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図9a】本発明の第3実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図9b】本発明の第3実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一実施形態を示す平面図である。
【図9c】図9a,図9bによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図10】本発明の第3実施形態による有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【図11a】本発明の第4実施形態によるレーザ熱転写装置の密着フレームの一実施形態をあらわす平面図である。
【図11b】図11aによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図12】本発明の第4実施形態による有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【図13a】本発明の第5実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図13b】本発明の第5実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図13c】図13a,図13bによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図13d】本発明の第5実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレーム及び第2密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図13e】本発明の第5実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図13f】図13d,図13eによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図14】本発明の第5実施形態による有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【図15a】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図15b】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図15c】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第3密着フレームの一側面をあらわす平面図である。
【図15d】図15a,図15b,図15cによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図15e】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第1密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図15f】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第2密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図15g】本発明の第6実施形態によるレーザ熱転写装置の第3密着フレームの他の側面をあらわす平面図である。
【図15h】図15e,図15f,15gによって形成された有機発光素子の画素配列をあらわす平面図である。
【図16】本発明の第6実施形態による有機発光素子の製作方法を説明する工程図である。
【符号の説明】
【0204】
100 チャンバ
200 基板ステージ
300 密着フレーム
400 レーザオシレータ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
第1サブピクセル,第2サブピクセル及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
を備え,
前記基板ステージと前記レーザオシレータの間には,
レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とするレーザ熱転写装置。
【請求項2】
前記アクセプタ基板と前記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項1に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項3】
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,
前記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,
前記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第3密着フレームと,で構成され,前記第1密着フレーム,前記第2密着フレーム及び前記第3密着フレームが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,請求項1または2に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項4】
前記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,前記各密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項5】
前記基板ステージには磁石が含まれ,
前記密着フレームには,永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群より選択される少なくとも一つが含まれることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項6】
前記基板ステージには磁性体が含まれ,
前記密着フレームには,永久磁石または電磁石が含まれることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項7】
前記基板ステージまたは前記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項8】
請求項1のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:
磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
前記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;
前記第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離する第2密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;
前記第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む前記第3密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;
前記第3密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;
を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法。
【請求項9】
前記各段階は,真空下で遂行されることを特徴とする,請求項8に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項10】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において;
第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
を備え,
前記基板ステージと前記レーザオシレータとの間には,
レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とする,レーザ熱転写装置。
【請求項11】
前記アクセプタ基板と前記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項10に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項12】
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,
前記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,
前記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第3密着フレームと,
で構成され,前記第1密着フレーム,前記第2密着フレーム及び前記第3密着フレームが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,請求項10または11に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項13】
前記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,前記各密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項10〜12のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項14】
前記基板ステージには磁石が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択される少なくとも一つが含まれることを特徴とする,請求項10〜13のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項15】
前記基板ステージには磁性体が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれることを特徴とする,請求項10〜13のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項16】
前記基板ステージまたは前記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれることを特徴とする,請求項10〜13のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項17】
請求項10のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:
磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
前記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;
前記第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離する第2密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;
前記第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む前記第3密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;
前記第3密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;
を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法。
【請求項18】
前記各段階は,真空下で遂行されることを特徴とする,請求項17に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項19】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがデルタ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
を備え,
前記基板ステージと前記レーザオシレータとの間には,
レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とする,レーザ熱転写装置。
【請求項20】
前記アクセプタ基板と前記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項19に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項21】
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,
前記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,で構成され,前記第1密着フレームと前記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,請求項19または20に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項22】
前記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,前記各密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項19〜21のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項23】
前記基板ステージには磁石が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択されるすくなくとも一つが含まれることを特徴とする,請求項19〜22のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項24】
前記基板ステージには磁性体が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれることを特徴とする,請求項19〜22のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項25】
前記基板ステージまたは前記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれることを特徴とする,請求項19〜22のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項26】
第19項のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:
磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがデルタ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
前記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第1密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる第1密着フレーム再密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離し,前記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームに交換する第2密着フレーム交換段階と;
前記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第2密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;
を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法。
【請求項27】
前記各段階は,真空下で遂行されることを特徴とする,請求項26に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項28】
第1〜第3色相発光層を含む少なくとも三つのサブピクセルが一つの画素を成し,前記第1〜第3色相発光層の中で少なくとも一色相の発光層は,画素部の全面に共通に形成される有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
磁石または磁性体を含む基板ステージ及び前記基板ステージと;
レーザオシレータの間に設置される密着フレームと;
レーザ熱転写が行われるチャンバと;
前記密着フレーム及びドナーフィルムにレーザを照射するための前記レーザオシレータと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,
前記密着フレームは,前記密着フレームと磁気力を形成し,前記第1及び第2サブピクセルを形成するための開口ホームを有することを特徴とする,レーザ熱転写装置。
【請求項29】
前記アクセプタ基板と前記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空で維持するチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項28に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項30】
前記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,前記各密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項28または29に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項31】
前記基板ステージには磁石が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択される少なくとも一つが含まれることを特徴とする,請求項28〜30のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項32】
前記基板ステージには磁性体が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれることを特徴とする,請求項28〜30のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項33】
前記基板ステージまたは前記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれることを特徴とする,請求項28〜30のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項34】
第28項のレーザ熱転写装置によって第1及び第2電極の間の発光層が形成される有機発光ダイオードを製造する方法において:
磁石または磁性体を含む基板ステージ上に一つの画素を成す第1サブピクセル,第2サブピクセル及び第3サブピクセル領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセル領域に転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
磁石または磁性体を含み,前記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成された密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる密着フレーム密着段階と;
レーザオシレータから前記密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して前記第1色相有機発光層を前記第1サブピクセル領域に転写する第1サブピクセル転写段階と;
前記密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる密着フレーム再密着段階と;
前記レーザオシレータから前記密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルムにレーザを照射して前記第2色相有機発光層を前記第2サブピクセル領域に転写する第2サブピクセル転写段階と;
を含み,
前記第3サブピクセルの発光層は,
前記画素が形成される画素部領域に共通に蒸着されて形成されることを特徴とする,有機発光素子の製造方法。
【請求項35】
前記第1〜第3サブピクセルは,1×3行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1サブピクセル転写段階で前記第1色相有機発光層は,前記画素内の第1行1列に形成されるように転写され,
前記第2サブピクセル転写段階で前記第2色相有機発光層は,前記画素内の第1行2列に形成されるように転写されることを特徴とする,請求項34に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項36】
前記第1色相有機発光層は赤発光層であり,
前記第2色相有機発光層は緑発光層であり,
前記第3色相有機発光層は青発光層であることを特徴とする,請求項34または35に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項37】
前記第1色相有機発光層は緑発光層であり,
前記第2色相有機発光層は赤発光層であり,
前記第3色相有機発光層は青発光層であることを特徴とする,請求項34または35に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項38】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
前記基板ステージと前記レーザオシレータの間に設置され,レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージと磁気力を形成する磁石を含む密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第1密着フレームと,
前記2個の第3サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第2密着フレームと,で構成され,前記第1密着フレームと前記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,レーザ熱転写装置。
【請求項39】
少なくとも前記基板ステージと前記密着フレームを内部に含むチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項38に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項40】
前記開口ホームの大きさは,前記密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項38または39に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項41】
前記密着フレームの磁石または前記基板ステージの磁石の中で少なくとも一つは,電磁石であることを特徴とする,請求項38〜40のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項42】
前記密着フレームの磁石または前記基板ステージの磁石の中で少なくとも一つは,永久磁石であることを特徴とする,請求項38〜40のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項43】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
を備え,
前記基板ステージと前記レーザオシレータとの間には,
レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージとの間に磁気力を形成する磁性体を含む密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第1密着フレームと;
前記2個の第3サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第2密着フレームと;で構成され,
前記第1密着フレームと前記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とするレーザ熱転写装置。
【請求項44】
前記磁性体は,Fe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物で構成される群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする,請求項43に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項45】
請求項38項のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:
磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
前記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第1密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる第1密着フレーム再密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離し,前記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームで交換する第2密着フレーム交換段階と;
前記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;
前記第2密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を2個の第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;
を含むことを特徴とする有機発光素子の製造方法。
【請求項46】
前記四つのサブピクセルが2×2行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1転写段階で第1色相有機発光層は,前記画素内の左上端に形成されるように転写され,
前記第2転写段階で第2色相有機発光層は,前記第1サブピクセルの右側に形成されるように転写され,
前記第3転写段階で第3色相有機発光層は,前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルの下にそれぞれ一つずつ形成されるように転写されることを特徴とする,請求項45に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項47】
前記四つのサブピクセルが2×2行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1転写段階で第1色相有機発光層は,前記画素内の左上端に形成されるように転写され,
前記第2転写段階で第2色相有機発光層は,前記第1サブピクセルの下側に形成されるように転写され,
前記第3転写段階で第3色相有機発光層は,前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルの各右側に形成されるように転写されることを特徴とする,請求項45に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項48】
前記第1転写段階で転写される第1色相有機発光層の色相は赤で,
前記第2転写段階で転写される第2色相有機発光層の色相は緑で,
前記第3転写段階で転写される第3色相有機発光層の色相は青であることを特徴とする,請求項45〜27のいずれかに記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項49】
前記第1転写段階で転写される第1色相有機発光層の色相は緑で,
前記第2転写段階で転写される第2色相有機発光層の色相は赤で,
前記第3転写段階で転写される第3色相有機発光層の色相は青であることを特徴とする,請求項45〜27のいずれかに記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項50】
有機発光ダイオードの発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
磁石または磁性体を含む基板ステージと前記基板ステージとレーザオシレータとの間に設置される密着フレームと;
レーザ熱転写が行われるチャンバと;
前記密着フレーム及びドナーフィルムにレーザを照射するための前記レーザオシレータと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,
前記密着フレームは,
磁石または磁性体を含み,一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように配列された第1〜第3サブピクセルの中で前記第1サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第1密着フレームと;
前記第2サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第2密着フレームと;
前記二つの第3サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第3密着フレームと;
を備え,前記第1〜第3密着フレームが順次装着されながら有機発光ダイオードの発光層を形成することを特徴とするレーザ熱転写装置。
【請求項51】
前記密着フレーム移動手段は,
前記密着フレームを上下に移動させるための上下駆動部と,
前記上下駆動部及び前記密着フレームが安着された第1トレイに連結された連結バーと,を備えたことを特徴とする,請求項50に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項52】
前記基板ステージ及び前記密着フレームの群より選択される少なくとも一つに含まれた前記磁石は電磁石であることを特徴とする,請求項50または51に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項53】
前記基板ステージ及び前記密着フレームの群より選択される少なくとも一つに含まれた前記磁石は永久磁石であることを特徴とする,請求項50または51に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項54】
前記磁性体はFe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物で構成される群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする,請求項50〜53のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項55】
前記基板ステージには,前記一つの第1サブピクセルと前記一つの第2サブピクセル及び前記二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように画素領域が形成されたアクセプタ基板と,前記アクセプタ基板上のサブピクセルに転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムと,が順次移送されて積層されることを特徴とする,請求項50〜54のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項56】
前記密着フレーム移動手段は,
前記第1密着フレーム,前記第2密着フレーム及び前記第3密着フレームを順次交換させる交換手段をさらに備えたことを特徴とする,請求項50〜55のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項57】
請求項50のレーザ熱転写装置によって第1及び第2電極の間の発光層が形成される有機発光ダイオードを製造する方法において:
磁石または磁性体を含む基板ステージ上に一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように画素領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
磁石または磁性体を含んで前記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成された第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
レーザオシレータから前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して前記第1色相有機発光層を前記第1サブピクセル領域に転写する第1サブピクセル転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離し,磁石または磁性体を含んで前記第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するための開口ホームが形成された第2密着フレームに交換する第2密着フレーム交換段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記レーザオシレータから前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルムにレーザを照射して前記第2色相有機発光層を前記第2サブピクセル領域に転写する第2サブピクセル転写段階と;
前記第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離し,磁石または磁性体を含んで前記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するための開口ホームが形成された第3密着フレームに交換する第3密着フレーム交換段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;
前記第3密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;
前記レーザオシレータから前記第3密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルムにレーザを照射して前記第3色相有機発光層を前記第3サブピクセル領域に転写する第3サブピクセル転写段階と;
を含むことを特徴とする有機発光素子の製造方法。
【請求項58】
前記一つの第1サブピクセルと前記一つの第2サブピクセルと前記二つの第3サブピクセルは,2×2行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1サブピクセル転写段階で前記第1色相有機発光層は,前記画素内の第1行1列に形成されるように転写し,
前記第2サブピクセル転写段階で前記第2色相有機発光層は,前記画素内の第1行2列に形成されるように転写し,
前記第3サブピクセル転写段階で前記二つの第3色相有機発光層は,前記画素内の第2行1列及び第2行2列に形成されるように転写することを特徴とする,請求項57に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項59】
前記一つの第1サブピクセルと前記一つの第2サブピクセルと前記二つの第3サブピクセルは,2×2行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1サブピクセル転写段階で前記第1色相有機発光層は,前記画素内の第1行1列に形成されるように転写し,
前記第2サブピクセル転写段階で前記第2色相有機発光層は,前記画素内の第2行1列に形成されるように転写し,
前記第3サブピクセル転写段階で前記二つの第3色相有機発光層は,前記画素内の第1行2列及び第2行2列に形成されるように転写することを特徴とする,請求項57に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項60】
前記第1サブピクセルは赤サブピクセルであり,
前記第2サブピクセルは緑サブピクセルであり,
前記第3サブピクセルは青サブピクセルであることを特徴とする,請求項57〜59のいずれかに記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項61】
前記第1サブピクセルは緑サブピクセルであり,
前記第2サブピクセルは赤サブピクセルであり,
前記第3サブピクセルは青サブピクセルであることを特徴とする,請求項57〜59のいずれかに記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項1】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
第1サブピクセル,第2サブピクセル及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
を備え,
前記基板ステージと前記レーザオシレータの間には,
レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とするレーザ熱転写装置。
【請求項2】
前記アクセプタ基板と前記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項1に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項3】
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,
前記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,
前記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第3密着フレームと,で構成され,前記第1密着フレーム,前記第2密着フレーム及び前記第3密着フレームが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,請求項1または2に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項4】
前記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,前記各密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項5】
前記基板ステージには磁石が含まれ,
前記密着フレームには,永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群より選択される少なくとも一つが含まれることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項6】
前記基板ステージには磁性体が含まれ,
前記密着フレームには,永久磁石または電磁石が含まれることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項7】
前記基板ステージまたは前記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれることを特徴とする,請求項1〜4のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項8】
請求項1のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:
磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがストライプ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
前記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;
前記第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離する第2密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;
前記第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む前記第3密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;
前記第3密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;
を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法。
【請求項9】
前記各段階は,真空下で遂行されることを特徴とする,請求項8に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項10】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において;
第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
を備え,
前記基板ステージと前記レーザオシレータとの間には,
レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とする,レーザ熱転写装置。
【請求項11】
前記アクセプタ基板と前記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項10に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項12】
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,
前記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,
前記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第3密着フレームと,
で構成され,前記第1密着フレーム,前記第2密着フレーム及び前記第3密着フレームが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,請求項10または11に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項13】
前記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,前記各密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項10〜12のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項14】
前記基板ステージには磁石が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択される少なくとも一つが含まれることを特徴とする,請求項10〜13のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項15】
前記基板ステージには磁性体が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれることを特徴とする,請求項10〜13のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項16】
前記基板ステージまたは前記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれることを特徴とする,請求項10〜13のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項17】
請求項10のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:
磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがモザイク型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
前記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;
前記第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離する第2密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;
前記第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む前記第3密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;
前記第3密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;
を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法。
【請求項18】
前記各段階は,真空下で遂行されることを特徴とする,請求項17に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項19】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがデルタ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石または磁性体を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
を備え,
前記基板ステージと前記レーザオシレータとの間には,
レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージとの間に磁気力を形成する密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備えることを特徴とする,レーザ熱転写装置。
【請求項20】
前記アクセプタ基板と前記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空に維持するチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項19に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項21】
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第1密着フレームと,
前記第3サブピクセルを形成するための開口ホームが形成された第2密着フレームと,で構成され,前記第1密着フレームと前記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,請求項19または20に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項22】
前記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,前記各密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項19〜21のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項23】
前記基板ステージには磁石が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択されるすくなくとも一つが含まれることを特徴とする,請求項19〜22のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項24】
前記基板ステージには磁性体が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれることを特徴とする,請求項19〜22のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項25】
前記基板ステージまたは前記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれることを特徴とする,請求項19〜22のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項26】
第19項のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:
磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び第3サブピクセルがデルタ型に配置されるように形成された画素定義領域を備えるアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
前記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第1密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる第1密着フレーム再密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離し,前記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームに交換する第2密着フレーム交換段階と;
前記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第2密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;
を含むことを特徴とする,有機発光素子の製造方法。
【請求項27】
前記各段階は,真空下で遂行されることを特徴とする,請求項26に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項28】
第1〜第3色相発光層を含む少なくとも三つのサブピクセルが一つの画素を成し,前記第1〜第3色相発光層の中で少なくとも一色相の発光層は,画素部の全面に共通に形成される有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
磁石または磁性体を含む基板ステージ及び前記基板ステージと;
レーザオシレータの間に設置される密着フレームと;
レーザ熱転写が行われるチャンバと;
前記密着フレーム及びドナーフィルムにレーザを照射するための前記レーザオシレータと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,
前記密着フレームは,前記密着フレームと磁気力を形成し,前記第1及び第2サブピクセルを形成するための開口ホームを有することを特徴とする,レーザ熱転写装置。
【請求項29】
前記アクセプタ基板と前記ドナーフィルムのラミネーティングが遂行される空間を真空で維持するチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項28に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項30】
前記各密着フレームにおける開口ホームの面積は,前記各密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項28または29に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項31】
前記基板ステージには磁石が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石,電磁石及び磁性体で構成される群から選択される少なくとも一つが含まれることを特徴とする,請求項28〜30のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項32】
前記基板ステージには磁性体が含まれ,
前記密着フレームには永久磁石または電磁石が含まれることを特徴とする,請求項28〜30のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項33】
前記基板ステージまたは前記密着フレームの中で,少なくとも一つには電磁石が含まれることを特徴とする,請求項28〜30のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項34】
第28項のレーザ熱転写装置によって第1及び第2電極の間の発光層が形成される有機発光ダイオードを製造する方法において:
磁石または磁性体を含む基板ステージ上に一つの画素を成す第1サブピクセル,第2サブピクセル及び第3サブピクセル領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセル領域に転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
磁石または磁性体を含み,前記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成された密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる密着フレーム密着段階と;
レーザオシレータから前記密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して前記第1色相有機発光層を前記第1サブピクセル領域に転写する第1サブピクセル転写段階と;
前記密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる密着フレーム再密着段階と;
前記レーザオシレータから前記密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルムにレーザを照射して前記第2色相有機発光層を前記第2サブピクセル領域に転写する第2サブピクセル転写段階と;
を含み,
前記第3サブピクセルの発光層は,
前記画素が形成される画素部領域に共通に蒸着されて形成されることを特徴とする,有機発光素子の製造方法。
【請求項35】
前記第1〜第3サブピクセルは,1×3行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1サブピクセル転写段階で前記第1色相有機発光層は,前記画素内の第1行1列に形成されるように転写され,
前記第2サブピクセル転写段階で前記第2色相有機発光層は,前記画素内の第1行2列に形成されるように転写されることを特徴とする,請求項34に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項36】
前記第1色相有機発光層は赤発光層であり,
前記第2色相有機発光層は緑発光層であり,
前記第3色相有機発光層は青発光層であることを特徴とする,請求項34または35に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項37】
前記第1色相有機発光層は緑発光層であり,
前記第2色相有機発光層は赤発光層であり,
前記第3色相有機発光層は青発光層であることを特徴とする,請求項34または35に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項38】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
前記基板ステージと前記レーザオシレータの間に設置され,レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージと磁気力を形成する磁石を含む密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第1密着フレームと,
前記2個の第3サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第2密着フレームと,で構成され,前記第1密着フレームと前記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とする,レーザ熱転写装置。
【請求項39】
少なくとも前記基板ステージと前記密着フレームを内部に含むチャンバをさらに含むことを特徴とする,請求項38に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項40】
前記開口ホームの大きさは,前記密着フレームの面積の1%〜50%であることを特徴とする,請求項38または39に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項41】
前記密着フレームの磁石または前記基板ステージの磁石の中で少なくとも一つは,電磁石であることを特徴とする,請求項38〜40のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項42】
前記密着フレームの磁石または前記基板ステージの磁石の中で少なくとも一つは,永久磁石であることを特徴とする,請求項38〜40のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項43】
有機発光素子の発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板及び前記画素定義領域に転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムが順次移送されて積層され,磁石を含む基板ステージと;
前記ドナーフィルムにレーザを照射するレーザオシレータと;
を備え,
前記基板ステージと前記レーザオシレータとの間には,
レーザを通過させる開口ホームと;
前記基板ステージとの間に磁気力を形成する磁性体を含む密着フレームと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,
前記密着フレームは,
前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第1密着フレームと;
前記2個の第3サブピクセルを形成する開口ホームが形成された第2密着フレームと;で構成され,
前記第1密着フレームと前記第2密着フレームとが交代に装着されながら有機発光素子の発光層を形成することを特徴とするレーザ熱転写装置。
【請求項44】
前記磁性体は,Fe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物で構成される群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする,請求項43に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項45】
請求項38項のレーザ熱転写装置によって電極の間の発光層が形成される有機発光素子を製造する方法において:
磁石を含む基板ステージ上に第1サブピクセル,第2サブピクセル,及び2個の第3サブピクセルが一つの画素を成す画素定義領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
前記第1色相及び第2色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成されて磁石を含む第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して第1色相有機発光層を第1サブピクセル領域に転写する第1転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離する第1密着フレーム分離段階と;
前記アクセプタ基板上に第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第1密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力に再密着させる第1密着フレーム再密着段階と;
前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルム上にレーザを照射して第2色相有機発光層を第2サブピクセル領域に転写する第2転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離し,前記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成され,磁石を含む第2密着フレームで交換する第2密着フレーム交換段階と;
前記アクセプタ基板上に第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;
前記第2密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルム上にレーザを照射して第3色相有機発光層を2個の第3サブピクセル領域に転写する第3転写段階と;
を含むことを特徴とする有機発光素子の製造方法。
【請求項46】
前記四つのサブピクセルが2×2行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1転写段階で第1色相有機発光層は,前記画素内の左上端に形成されるように転写され,
前記第2転写段階で第2色相有機発光層は,前記第1サブピクセルの右側に形成されるように転写され,
前記第3転写段階で第3色相有機発光層は,前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルの下にそれぞれ一つずつ形成されるように転写されることを特徴とする,請求項45に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項47】
前記四つのサブピクセルが2×2行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1転写段階で第1色相有機発光層は,前記画素内の左上端に形成されるように転写され,
前記第2転写段階で第2色相有機発光層は,前記第1サブピクセルの下側に形成されるように転写され,
前記第3転写段階で第3色相有機発光層は,前記第1サブピクセル及び前記第2サブピクセルの各右側に形成されるように転写されることを特徴とする,請求項45に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項48】
前記第1転写段階で転写される第1色相有機発光層の色相は赤で,
前記第2転写段階で転写される第2色相有機発光層の色相は緑で,
前記第3転写段階で転写される第3色相有機発光層の色相は青であることを特徴とする,請求項45〜27のいずれかに記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項49】
前記第1転写段階で転写される第1色相有機発光層の色相は緑で,
前記第2転写段階で転写される第2色相有機発光層の色相は赤で,
前記第3転写段階で転写される第3色相有機発光層の色相は青であることを特徴とする,請求項45〜27のいずれかに記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項50】
有機発光ダイオードの発光層を形成するレーザ熱転写装置において:
磁石または磁性体を含む基板ステージと前記基板ステージとレーザオシレータとの間に設置される密着フレームと;
レーザ熱転写が行われるチャンバと;
前記密着フレーム及びドナーフィルムにレーザを照射するための前記レーザオシレータと;
前記密着フレームを前記基板ステージ方向に往復移動させる密着フレーム移動手段と;を備え,
前記密着フレームは,
磁石または磁性体を含み,一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように配列された第1〜第3サブピクセルの中で前記第1サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第1密着フレームと;
前記第2サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第2密着フレームと;
前記二つの第3サブピクセル領域に対応される開口ホームが形成された第3密着フレームと;
を備え,前記第1〜第3密着フレームが順次装着されながら有機発光ダイオードの発光層を形成することを特徴とするレーザ熱転写装置。
【請求項51】
前記密着フレーム移動手段は,
前記密着フレームを上下に移動させるための上下駆動部と,
前記上下駆動部及び前記密着フレームが安着された第1トレイに連結された連結バーと,を備えたことを特徴とする,請求項50に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項52】
前記基板ステージ及び前記密着フレームの群より選択される少なくとも一つに含まれた前記磁石は電磁石であることを特徴とする,請求項50または51に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項53】
前記基板ステージ及び前記密着フレームの群より選択される少なくとも一つに含まれた前記磁石は永久磁石であることを特徴とする,請求項50または51に記載のレーザ熱転写装置。
【請求項54】
前記磁性体はFe,Ni,Cr,Fe2O3,Fe3O4,CoFe2O4,磁性ナノ粒子及びその混合物で構成される群から選択される少なくともひとつであることを特徴とする,請求項50〜53のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項55】
前記基板ステージには,前記一つの第1サブピクセルと前記一つの第2サブピクセル及び前記二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように画素領域が形成されたアクセプタ基板と,前記アクセプタ基板上のサブピクセルに転写される有機発光層を備える各ドナーフィルムと,が順次移送されて積層されることを特徴とする,請求項50〜54のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項56】
前記密着フレーム移動手段は,
前記第1密着フレーム,前記第2密着フレーム及び前記第3密着フレームを順次交換させる交換手段をさらに備えたことを特徴とする,請求項50〜55のいずれかに記載のレーザ熱転写装置。
【請求項57】
請求項50のレーザ熱転写装置によって第1及び第2電極の間の発光層が形成される有機発光ダイオードを製造する方法において:
磁石または磁性体を含む基板ステージ上に一つの第1サブピクセルと一つの第2サブピクセル及び二つの第3サブピクセルが一つの画素を成すように画素領域が形成されたアクセプタ基板を設置するアクセプタ基板移送段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第1サブピクセルに転写される第1色相有機発光層を備えるドナーフィルムを設置する第1ドナーフィルム移送段階と;
磁石または磁性体を含んで前記第1色相有機発光層を転写するためのレーザが通過される開口ホームが形成された第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第1密着フレーム密着段階と;
レーザオシレータから前記第1密着フレームの開口ホームを通じて前記第1ドナーフィルム上にレーザを照射して前記第1色相有機発光層を前記第1サブピクセル領域に転写する第1サブピクセル転写段階と;
前記第1密着フレームを前記第1ドナーフィルムから分離し,磁石または磁性体を含んで前記第2ドナーフィルムの第2色相有機発光層を転写するための開口ホームが形成された第2密着フレームに交換する第2密着フレーム交換段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第2色相有機発光層を備える第2ドナーフィルムを前記第1ドナーフィルムと交換して設置する第2ドナーフィルム移送段階と;
前記第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第2密着フレーム密着段階と;
前記レーザオシレータから前記第2密着フレームの開口ホームを通じて前記第2ドナーフィルムにレーザを照射して前記第2色相有機発光層を前記第2サブピクセル領域に転写する第2サブピクセル転写段階と;
前記第2密着フレームを前記第2ドナーフィルムから分離し,磁石または磁性体を含んで前記第3ドナーフィルムの第3色相有機発光層を転写するための開口ホームが形成された第3密着フレームに交換する第3密着フレーム交換段階と;
前記アクセプタ基板上に前記第3色相有機発光層を備える第3ドナーフィルムを前記第2ドナーフィルムと交換して設置する第3ドナーフィルム移送段階と;
前記第3密着フレームを前記第3ドナーフィルムに磁気的引力で密着させる第3密着フレーム密着段階と;
前記レーザオシレータから前記第3密着フレームの開口ホームを通じて前記第3ドナーフィルムにレーザを照射して前記第3色相有機発光層を前記第3サブピクセル領域に転写する第3サブピクセル転写段階と;
を含むことを特徴とする有機発光素子の製造方法。
【請求項58】
前記一つの第1サブピクセルと前記一つの第2サブピクセルと前記二つの第3サブピクセルは,2×2行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1サブピクセル転写段階で前記第1色相有機発光層は,前記画素内の第1行1列に形成されるように転写し,
前記第2サブピクセル転写段階で前記第2色相有機発光層は,前記画素内の第1行2列に形成されるように転写し,
前記第3サブピクセル転写段階で前記二つの第3色相有機発光層は,前記画素内の第2行1列及び第2行2列に形成されるように転写することを特徴とする,請求項57に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項59】
前記一つの第1サブピクセルと前記一つの第2サブピクセルと前記二つの第3サブピクセルは,2×2行列を成して一つの画素を形成し,
前記第1サブピクセル転写段階で前記第1色相有機発光層は,前記画素内の第1行1列に形成されるように転写し,
前記第2サブピクセル転写段階で前記第2色相有機発光層は,前記画素内の第2行1列に形成されるように転写し,
前記第3サブピクセル転写段階で前記二つの第3色相有機発光層は,前記画素内の第1行2列及び第2行2列に形成されるように転写することを特徴とする,請求項57に記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項60】
前記第1サブピクセルは赤サブピクセルであり,
前記第2サブピクセルは緑サブピクセルであり,
前記第3サブピクセルは青サブピクセルであることを特徴とする,請求項57〜59のいずれかに記載の有機発光素子の製造方法。
【請求項61】
前記第1サブピクセルは緑サブピクセルであり,
前記第2サブピクセルは赤サブピクセルであり,
前記第3サブピクセルは青サブピクセルであることを特徴とする,請求項57〜59のいずれかに記載の有機発光素子の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図13e】
【図13f】
【図14】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図15d】
【図15e】
【図15f】
【図15g】
【図15h】
【図16】
【図2】
【図3a】
【図3b】
【図4】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図5d】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図8c】
【図8d】
【図9a】
【図9b】
【図9c】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図13c】
【図13d】
【図13e】
【図13f】
【図14】
【図15a】
【図15b】
【図15c】
【図15d】
【図15e】
【図15f】
【図15g】
【図15h】
【図16】
【公開番号】特開2007−66907(P2007−66907A)
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−234478(P2006−234478)
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月15日(2007.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年8月30日(2006.8.30)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】
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