説明

ログ作成方法、及びログ作成装置

【課題】医用情報の処理に対応して当該処理された医用情報を特定し得るログを作成する技術に関し、特にログ記録の負荷を軽減し、操作者の使用感を向上させる技術を提供する。
【解決手段】医用リストに基づいて処理しようとする医用情報のレコードが選択され、かつ選択されたレコードに対応する医用情報が処理された場合に、医用リストの前記処理直前のレコード並び順を示す並び順情報を記憶し、並び順情報の記憶先情報を作成し、前記選択されたレコード群の範囲を前記処理直前のレコード並び順に基づいて示す範囲情報を作成し、記憶先情報と範囲情報とをログとして記録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用情報に対する処理に対応して当該処理された医用情報を特定し得るログを作成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場では、画像診断装置、医用情報管理システム、クライアント装置等の各種装置がネットワークで接続され、医用情報の利用に供する。医用情報は、患者情報、検査情報、医用画像情報等の医療現場で扱われる情報である。これら装置では、医用情報に対して、例えば、医用情報の閲覧、削除、内容変更、印刷、ネットワーク転送、又は可搬記憶媒体への保存等の各種処理を実行する。
【0003】
この医用情報に対する各種処理では、一般的に、医用リストを参照して行われる。医用リストは、患者リスト、検査リスト、医用画像リスト等の医療現場で扱われる情報に対応したリストである。医用リストは、医用情報の属性をデータ項目としたレコードで構成される。患者リストの場合、レコードには、患者IDや患者氏名、及び日付等がデータ項目として含まれる。
【0004】
医用情報に対する処理過程では、昇順や降順のレコード並び替えを行い、処理しようとする医用情報に対応するレコードを範囲選択するように複数選択し、一括で処理するといった状況が頻繁に見受けられる。古い日付の医用情報をまとめて削除する、退院した患者に係る医用情報をまとめて削除する等、ある目的をもった処理の対象となる医用情報は、複数存在する場合が多く、またそれら医用情報は、所定の同一の属性を有するからである。
【0005】
ここで、画像診断装置、医用情報管理システム、クライアント装置等の各種装置で医用情報に対する処理が実行された場合、その処理の対象となった医用情報を特定し得るログを記録しておく(例えば、「特許文献1」参照。)。医用情報に対する処理は、医用情報の閲覧、削除、内容変更、印刷、ネットワーク転送、又は可搬記憶媒体への保存等の医用情報に対する実体的な処理とログの記録処理とを経て完結する。
【0006】
ログの記録処理では、一の医用情報に対応して、その医用情報を特定し得る一のログが記録されることが一般的である。ログは、処理された医用情報を特定し得る情報、例えば患者ID、検査ID、又は画像ID等を一つ採取項目として含み作成される。
【0007】
一般的なログの記録法によると、一括処理された場合には、処理された医用情報の数に対応する数のログが記録される。一括処理では、多いときには数千もの医用情報が一括して処理され、それに対応して数千のログが作成されて記録されていた。そのため、医用情報に対する処理が完結するまでには、本来の医用情報に対する実体的な処理自体は終了していても、その後のログ記録処理にCPU占有時間が多く割り当てられていた。その間、一見すると医用情報に対する処理は終了していないので、医用情報に対する処理に、操作者はもたつき感を覚え、使用感を損なうものとなっていた。
【0008】
【特許文献1】特開2003−290224号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、医用情報の処理に対応して当該処理された医用情報を特定し得るログを作成する技術に関し、特にログ記録の負荷を軽減し、操作者の使用感を向上させる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するための、請求項1記載の発明は、医用情報管理システムから医用リストを取得し、取得した医用リストに基づいて処理しようとする医用情報のレコードが選択され、かつ選択されたレコードに対応する医用情報が処理された場合に、当該処理された医用情報を特定し得るログを作成するログ作成方法であって、前記医用リストの前記処理直前の少なくともレコード並び順を示す並び順情報を記憶し、前記並び順情報の記憶先情報を作成し、前記選択されたレコード群の範囲を前記処理直前のレコード並び順に基づいて示す範囲情報を作成し、前記記憶先情報と前記範囲情報とを、前記ログとして記録すること、を特徴とする。
【0011】
また、上記課題を解決するための、請求項9記載の発明は、医用情報管理システムから医用リストを取得し、取得した医用リストに基づいて処理しようとする医用情報のレコードが選択され、かつ選択されたレコードに対応する医用情報が処理された場合に、当該処理された医用情報を特定し得るログを作成するログ作成装置であって、前記医用リストの前記処理直前の少なくともレコード並び順を示す並び順情報を記憶する並び順情報記憶手段と、前記並び順情報の記憶先情報を作成する記憶先情報作成手段と、前記選択されたレコード群の範囲を前記処理直前のレコード並び順に基づいて示す範囲情報を作成する範囲情報作成手段と、前記記憶先情報と前記範囲情報とを、前記ログとして記録するログ記録手段と、を備えること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、一つのまとまった範囲のレコード群に対して一つのログを作成する。ログには、そのレコード群の範囲という一つの低データ量の情報が記録される。従って、一括処理された医用情報を特定し得るログの作成に係る処理負荷が格段に低減され、医用情報に対する処理の完結までの時間が短縮するため、操作者の使用感を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に係る実施形態を図1乃至図16に基づき詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明に係るログ作成技術をクライアント装置100に適用した場合の構成を示すブロック図である。クライアント装置100は、医用情報を管理するシステムに対して医用情報の各種処理を要求し、処理された医用情報を特定し得るログを記録する。
【0015】
クライアント装置100は、医用情報を管理するシステムが接続されたネットワークNに接続されて当該システムとのデータ通信が可能である。このクライアント装置100は、医用情報処理部1とログ作成部2とを備える。
【0016】
医用情報を管理するシステムは、図示しない画像管理システム(PACS)、病院情報システム(HIS)、放射線情報システム(RIS)等の医用情報管理システムであり、ネットワークNに接続されている。これら医用情報管理システムは、各医用情報のレコードで構成されるデータベースと、データベースのマネージメントシステムとを備えることで医用情報を管理している。レコードには、医用情報の各種属性がデータ項目として関連づけられている。医用情報は、患者情報、検査情報、医用画像等の医療現場で扱う情報である。
【0017】
医用情報処理部1は、医用情報管理システムから医用リストを取得し、また医用情報の各種処理を要求する通信データを医用情報管理システムに送信する。この医用情報処理部1は、医用リスト取得部10と操作解析部11とを備え、医用リストに基づいて、医用情報の閲覧、削除、内容変更、印刷、ネットワーク転送、又は可搬記憶媒体への保存等の医用情報に対する各種処理を要求する。
【0018】
医用リスト取得部10は、ネットワークNを介して医用情報管理システムのデータベースを参照し、医用リストを取得して保持する。取得する医用リストは、患者情報のレコードで構成される患者リスト、検査情報のレコードで構成される検査リスト、医用画像のレコードで構成される医用画像リスト等の医療現場で取り扱う医用情報のリストである。医用リストは、医用情報管理システムが記憶するデータベースから抽出されたレコード群である。
【0019】
操作解析部11は、ユーザインタフェースを用いて入力された操作を解析する。また解析結果に応じて、医用リストの加工、又は各種処理要求の作成及び送信を行う。操作解析部11は、レコードの並び替え操作、レコードの選択操作、選択したレコードに対応する医用情報の各種処理操作を受け付ける。
【0020】
レコードの選択操作では、処理するレコードの単一選択、又は一括処理する複数のレコードの集合であるレコード群の範囲選択を受け付ける。レコードの並び替え操作、又は削除や変更等のレコードの並び順やレコード内容が変更される処理操作を受け付けると、医用リスト取得部10が保持している医用リストを加工し、これら操作を反映したレコードの並び順に変更する。
【0021】
選択したレコードに対応する医用情報の処理操作を受け付けると、選択したレコードを特定する情報と、削除や変更等の処理種別情報を作成し、医用情報管理システムに送信する。レコードを特定する情報は、医用情報を特定する情報と一致し、取得した医用リストが患者リストであれば患者ID、検査リストであれば検査ID、医用画像リストであれば画像IDである。
【0022】
ログ作成部2は、処理された医用情報を特定するログを作成して管理する。複数の医用情報が一括処理された場合、一括処理された医用情報を1グループとし、そのグループを特定するログを作成する。一括処理された医用情報のグループは、医用リスト上での範囲で特定され、当該グループに対する処理直前のレコード並び順を反映した医用リストを基礎とする。ログには、この範囲を特定する情報と、範囲特定の基礎となる処理直前のレコード並び順に関する情報が記録される。
【0023】
このログ作成部2は、並び順情報を記憶する並び順情報記憶部12と、並び順情報の記憶先を特定する記憶先情報を作成する記憶先情報作成部13と、範囲情報を作成する範囲情報作成部14と、記憶先情報と範囲情報とを採取項目としたログを作成するログ記録部15と、作成されたログを記憶するログ記憶部16とを備える。
【0024】
並び順情報記憶部12は、並び順情報を記憶媒体を利用して記憶する。並び順情報は、医用情報の削除や変更等の各種処理直前の医用リストの並び順を示す。即ち、並び順情報は、処理要求までになされたレコードの並び替えや本処理要求に係る処理以前の他の処理で変更されたレコードの並び順を反映する。並び順情報記憶部12は、レコードの並び替え、又はレコードの削除や変更等のレコードの並び順が変更される処理がなされるたびに、新たな並び順情報を取得する。並び順情報は、処理された医用情報を特定する基礎となる。
【0025】
記憶先情報作成部13は、並び順情報の記憶先のパスを示す記憶先情報を作成する。新たな並び順情報が並び順情報記憶部12に記憶されるたびに最新の記憶先の記憶先情報を作成して保持する。
【0026】
範囲情報作成部14は、範囲情報を作成する。範囲情報は、処理された医用情報に対応するレコード群の医用リスト上での範囲を示す情報である。範囲情報は、起点と起点から数えたレコード群の個数、又は起点と終点等、範囲の存在位置と範囲の拡がりの2つのデータでレコード群の範囲を示す。範囲情報作成部14は、操作解析部11が解析した入力操作のうち、レコードの選択を示す情報を一時保持し、次の入力操作によって処理要求がなされると、この保持した情報から範囲情報を作成する。
【0027】
ログ記録部15は、処理された医用情報を特定するログを作成する。ログは、記憶先情報作成部13が作成した記憶先情報と範囲情報作成部14が作成した範囲情報とを採取項目としたものである。記録したログは、ログ記憶部16又は可搬記憶媒体に記憶させる。ログの記憶先は、予め設定される。ログ記録部15は、設定を参照してログの記憶先を決定する。ログの記憶先設定は、ユーザインタフェースを用いた入力操作によって変更される。
【0028】
クライアント装置100のログ作成動作を図2に示す。図2に示すように、まず操作者がユーザインタフェースを用いて医用リストの取得操作を行うと(S01,Yes)、操作解析部11は、ネットワークNを介してデータベースを参照し、医用リストを取得する(S02)。
【0029】
操作者がユーザインタフェースを用いて医用リスト内のレコードの並び替え操作を行うと(S03,Yes)、操作解析部11は、操作に従って医用リスト内のレコードの並び替える(S04)。レコードの並び替え処理では、医用リストが患者リストであれば患者IDを昇順若しくは降順に並び替え又は患者氏名を50音順に並び替え、表示画面に出力する。
【0030】
レコードの並び替えがなされると、並び順情報記憶部12は、並び順情報を更新する(S05)。並び順情報が更新されると、記憶先情報作成部13は、その記憶先のパスを取得して記憶先情報を更新する(S06)。S04〜S06は、レコードの並び替え操作(S03,Yes)が行われるたびに繰り返され、並び順情報及び記憶先情報をそのたびに再作成して更新する。
【0031】
操作者がユーザインタフェースを用いて医用リスト内のレコードを選択し、選択したレコードに対応する医用情報の処理操作を行うと(S07)、操作解析部11は、処理種別と選択されたレコードを提示して処理を要求する通信データを医用情報管理システムに対して送信する(S08)。
【0032】
要求の通信データの送信と同時に、範囲情報作成部14は、選択されたレコード群の範囲を示す範囲情報を処理直前のレコード並び順をベースに作成する(S09)。範囲情報が作成されると、ログ記録部15は、作成された範囲情報と最新の記憶先情報とを一つのログの採取項目として記録してログ記憶部16に記憶させる(S10)。
【0033】
さらに、要求の送信後、操作解析部11は、医用情報に対する処理によって医用リストの変更があれば、選択されたレコードを要求に対応して医用リストから削除、又は選択されたレコードを変更する(S11)。尚、可搬記憶媒体への保存や転送等の医用リストの変更を伴わない場合は、当該処理はスキップする。削除又は変更等の処理が医用リストに反映されると、並び順情報記憶部12は、処理が反映された医用リストのレコード並び順に対応する並び順情報を作成して更新する(S12)。並び順情報が記憶されると、記憶先情報作成部13は、その記憶先のパスを取得して記憶先情報として更新して保持する(S13)。
【0034】
S03〜S13は、医用リストに対する操作が終了されるまで繰り返される(S14,Yes)。この繰り返しの間、レコードの並び替え、若しくは削除又は変更等の医用リストのレコード並び順の変更があるたびに、最新の並び順情報と記憶先情報が作成されて更新される。削除や変更等の医用情報に対する各種処理が要求されるたびに、その処理直前の記憶先情報と範囲情報とを、採取項目としてログに記録する。
【0035】
図3は、並び順情報記憶部12において記憶される並び順情報をその記憶過程とともに示す図である。図3に示すように、例えば、医用リストは、まず医用情報管理システムから取得され(図中A)、削除禁止フラグの有無による並び替え等の操作者の並び替え操作があれば、レコードの並び替えを経て(図中B)、及び更新日時による並び替え等の操作者の並び替え操作があれば、レコードの並び替えを経て(図中C)、その並び替えを反映した医用リスト(図中C)から処理しようとする医用情報に対応するレコードが選択され(図中、患者ID10、11、6、7が含まれる範囲)、処理要求がなされる。
【0036】
医用リスト(図中A乃至C)の各レコードのデータ項目には、患者ID、検査ID、画像ID等の医用情報を固有に示す情報Imが含まれる。また、更新日時及び削除禁止フラグがデータ項目として含まれている。医用情報を固有に示す情報Imの並び順がレコードの並び順を示す。その他、レコードIDの並び順等をレコード並び順を示すものとして取り扱ってもよい。
【0037】
この医用リストの各過程において、並び順情報記憶部12は、取得時の並び順情報を作成し(図中a)、操作者の並び替え操作があればその並び替えを反映する並び順情報を作成して更新し(図中b)、又はさらなる並び替えを反映する並び順情報(図中c)を作成して更新する。さらなる並び替えを反映した医用リストにおいてレコードが選択されて処理要求されれば、さらなる並び替えを反映した並び順情報(図中c)が、処理直前のレコードを示す並び順情報となる。
【0038】
並び順情報(図中a乃至c)は、医用情報を固有に示す情報Imの並び順を記述したテキストである。並び順情報記憶部12は、レコードの並び順の変更があるたびに、その並び替えが反映された医用リスト(図中A乃至C)から、医用情報を固有に示す情報Imを並び順に抽出してテキストに書き出し、最新を保持する。医用情報に対する処理要求がなされた場合には、最新のテキストの記憶を確定する。
【0039】
尚、テキストに別途書き出して各テキストを一時的に保持しておき、医用情報に対する処理要求がなされた場合には、その処理要求がなされる直前の最新のテキストを記憶させ、他のテキストを破棄してもよい。
【0040】
また、並び順情報は、少なくともこの医用情報を固有に示す情報Imの並びが示されるものであればよく、レコードの並び換えがなされた医用リストそのものであってもよい。並び順情報記憶部12は、医用リスト取得部10から、レコードの並び替えがなされる度にレコードの並び替えがなされた医用リスト(図中A乃至C)を取得し、最新を保持する。医用情報に対する処理要求がなされた場合には、取得した最新の医用リストを記憶する。
【0041】
尚、レコードの並び替えがなされる度に並び替えが反映した医用リストを別途保持又は一時的に記憶させておき、医用情報に対する処理要求がなされた場合に、その処理要求がなされる直前の最新の医用リストを記憶させ、他の医用リストを破棄してもよい。
【0042】
図4は、並び順情報記憶部12の並び順情報記憶動作を示す図である。まず、レコードが並び替えられると(S21,Yes)、並び替えを反映した医用リストを読み出し(S22)、医用情報を固有に示す情報Imを並び順に抽出する(S23)。抽出すると、抽出した医用情報を固有に示す情報Imを並び順にテキストに書き出す(S24)。並び順情報が医用リストそのものである場合には、並び替え毎に並び替えが反映された医用リストを医用リスト取得部10から取得して保持する。
【0043】
既に並び順情報を保持している場合には(S25,Yes)、保持している並び順情報を破棄して(S26)、新しくテキストに書き出した並び順情報を保持する(S27)。医用情報に対する処理要求がなされると(S28,Yes)、その処理要求の直前に保持していた最新の並び順情報の記憶を確定する(S29)。
【0044】
医用リストに対する操作が終了するまでは(S30,Yes)、S21〜S29を繰り返し、保持している並び順情報には、レコードの並び替えや削除変更等のレコードの並び順が変更される処理を反映して最新に保ち続ける(S30,No)。
【0045】
図5は、並び順情報の他の形態を示す図である。尚、例示の医用リストの並び替え過程は図3と同一につきその説明を省略する。図5に示すように、並び順情報記憶部12は、並び順情報(図中a'乃至c')として、医用リスト取得時の医用情報を固有に示す情報Imの並び順を示す取得時情報Igと、取得以降処理直前までの医用リストに対する操作内容の履歴を示す操作履歴情報Ioとを対にして作成するようにしてもよい。
【0046】
取得時情報Igは、医用リスト取得時の医用情報を固有に示す情報Imの並びが示された医用リストである。操作履歴情報Ioは、レコードの並び替え操作や、削除又は変更等のレコードの並び順が変更される操作が入力されるたびに、その操作内容を蓄積した情報である。即ち、操作履歴情報Ioには、昇順ソート、降順ソート、所定データ項目の50音順ソート、又は日付順ソート等のレコードの並び替え内容、削除処理が要求されたレコード群の範囲情報等を時系列順に蓄積する。
【0047】
図6は、並び順情報記憶部12の他の形態の並び順情報を記憶する動作を示す図である。尚、この動作説明においては、医用リストそのものを取得時の並び順を示すものとして扱う形態に基づいて説明するが、医用リストから医用情報を固有に示す情報Imの並び順を抽出してテキストに書き出す形態であっても同様である。
【0048】
まず、医用リストが医用情報管理システムから取得されると(S41,Yes)、並び順情報記憶部12は、取得時の医用リストを取得時情報Igとして記憶する(S42)。
【0049】
レコードの並び替え操作が入力されると(S43,Yes)、その操作内容を取得し操作履歴情報Ioに蓄積し、その操作履歴情報Ioを保持する(S44)。医用情報に対する処理要求がなされると(S45,Yes)、その処理要求の直前に保持していた最新の操作履歴情報Ioを別途記憶し確定する(S46)。さらに、その処理要求の操作内容を保持している操作履歴情報Ioに蓄積する(S47)。
【0050】
別途記憶して確定した操作履歴情報Io(S46)は、取得時情報Igとともに医用情報に対する処理(S45,Yes)に対する並び順情報となる。さらに医用情報に対する処理を反映して継続して保持している操作履歴情報Io(S47)は、操作終了まで操作履歴を蓄積し続ける。
【0051】
医用リストに対する操作が終了するまでは(S48,Yes)、S43〜S47を繰り返し、医用情報に対する処理がなされるたびに並び順情報が対応して確定し続ける(S48,No)。
【0052】
図7は、範囲情報作成部14が作成する範囲情報を示す図である。図7に示すように、範囲情報作成部14は、範囲情報として、起点情報Ikと起点から数えたレコード群の個数情報Inとを作成する。
【0053】
起点情報Ikは、選択されたレコード群のうちの一のレコードのデータ項目に含まれる医用情報を固有に示す情報Imである。本実施形態では、起点情報Ikは、選択されたレコード群の先頭レコードの医用情報を固有に示す情報Imである。この起点情報Ikによって範囲の存在位置を示し、範囲の拡がりを示すための基準点となる。
【0054】
起点情報Ikは、範囲の存在位置を示し基準点となるものであれば、選択されたレコード群の最後尾に並ぶ終点レコードであっても、途中に並ぶ所定順位のレコードであってもよい。また、並び順情報として医用リストそのものを取得した場合には、起点情報Ikは、医用情報を固有に示す情報Imに代えて、レコードの並び順位としてもよい。
【0055】
個数情報Inは、処理されるレコード群の個数である。選択されたレコード群の範囲の拡がりを示すことができる。起点情報Ikが先頭レコードであるか、若しくは終点レコードであるか、又は途中に並ぶ所定順位のレコードであるかによって、選択されたレコード群が並び順下位方向へ拡がる、若しくは選択されたレコード並び順上位方向へ拡がる、又はレコード並び順の上下位方向へ所定個ずつ拡がる等の拡がり方向の情報を含めることもできる。拡がり方向が予め規定されている場合には、拡がり方向の情報は必要ない。
【0056】
範囲情報作成部14の範囲情報作成動作を図8に示す。範囲情報作成部14は、操作解析部11による操作の解析結果が医用情報に対する処理要求であった場合(S51,Yes)、並び順が最上位のレコードを判別対象として設定し(S52)、判別対象の選択の有無を判別する(S53)。
【0057】
判別の結果、判別対象が選択されていなければ(S53,No)、判別対象を次の並び順位のレコードに繰り下げ(S54)、新たな判別対象について選択の有無を判別する(S53)。
【0058】
S53〜S54を繰り返し(S53,No)、判別対象が選択されていると判別されると(S53,Yes)、判別対象のレコードのデータ項目に含まれる医用情報を固有に示す情報Imを抽出して起点情報Ikに設定する(S55)。
【0059】
起点情報Ikが作成されると、個数情報Inを「1」に初期化し(S56)、判別対象を次の並び順位のレコードにさらに繰り下げ(S57)、新たな判別対象について選択の有無を判別する(S58)。判別対象のレコードが選択されていれば(S58,Yes)、個数情報Inをカウントアップする(S59)。
【0060】
判別対象のレコードが選択されていると判別されている間は(S58,Yes)、S57〜S59を繰り返し、最終的に(S58,No)、選択されたレコード群の起点情報Ikと個数情報Inとして確定する。
【0061】
また、範囲情報としては、図9に示すように、起点情報Ikと終点情報Isとを作成するようにしてもよい。起点情報Ikと終点情報Isは、選択されたレコード群の最両端のレコードを示す。起点情報Ikが、選択されたレコード群のうちの先頭レコードの医用情報を固有に示す情報Imであれば、終点情報Isは、選択されたレコード群のうちの最後尾レコードの医用情報を固有に示す情報Imである。
【0062】
範囲情報として起点情報Ikと終点情報Isとを作成する場合の範囲情報作成部14の範囲情報作成動作を図10に示す。
【0063】
範囲情報作成部14は、操作解析部11による操作の解析の結果が医用情報に対する処理要求であった場合(S61,Yes)、並び順が最上位のレコードを判別対象として設定し(S62)、判別対象のレコードの選択の有無を判別する(S63)。
【0064】
判別の結果、判別したレコードが選択されていなければ(S63,No)、判別対象を次の並び順位のレコードに繰り下げ(S64)、新たな判別対象のレコードの選択の有無を判別する(S63)。
【0065】
S63〜S64を繰り返し(S63,No)、判別対象が選択されていると判別されると(S63,Yes)、判別対象のレコードのデータ項目に含まれる医用情報を固有に示す情報Imを抽出して起点情報Ikに設定する(S65)。
【0066】
起点情報Ikが作成されると、判別対象を次の並び順位のレコードにさらに繰り下げ(S66)、新たな判別対象について選択の有無を判別する(S67)。判別対象のレコードが選択されていない場合(S67,No)、判別対象の一つ上位の並び順のレコードのデータ項目に含まれる医用情報を固有に示す情報Imを抽出して終点情報Isに設定する(S68)。
【0067】
判別対象のレコードが選択されていると判別されている間は(S67,Yes)、S66〜S67を繰り返し、選択されていない判別対象のレコードに到達すると(S68,No)、判別対象の一つ上位の並び順のレコードのデータ項目に含まれる医用情報を固有に示す情報Imを抽出して終点情報Isに設定する(S68)。
【0068】
図11に、ログ記録部15が記録したログの内容を示す。図11に示すように、ログ記録部15は、記憶先情報14から記憶先情報として、並び順情報の記憶先のパスPsを取得し、範囲情報作成部14から範囲情報として、起点情報Ikと、個数情報In又は終点情報Isを取得し、一つのログに採取項目として記録する。記憶先のパスPsは、コンピュータ名から始まる並び順情報が記憶されているディレクトリまでのツリー構造を示す。ログには、その他、ログナンバーが付され、処理が実行された日時と削除等の処理内容が採取項目として記録される。
【0069】
ログ記録部15のログ記録動作を図12に示す。範囲情報作成部14による範囲情報作成終了通知を受け取ると(S71,Yes)、ログ記録部15は、範囲情報作成部14が記憶した範囲情報を取得し(S72)、記憶先情報作成部13が記憶した記憶先情報を取得する(S73)。範囲情報と記憶先情報を取得すると、ログ記憶部16に蓄積されたログファイルを取得し(S74)、取得した範囲情報と記憶先情報とを採取項目として新たなログを書き込む(S75)。
【0070】
このように、本発明のログ作成技術を適用したクライアント装置100では、処理要求のために選択されたレコード群に対して一つのログを作成する。このログを作成するための記憶先情報や範囲情報の作成は、医用情報に対する処理が実際に要求するまでに済まされ、処理実行時には、それら情報の確定と、それら情報を組み合わせた一つのログが作成されるのみである。また、そのログには、処理されたレコード群の存在範囲という低データ量の情報が記録される。
【0071】
このレコード群の存在範囲という低データ量の情報として記録可能とするものは、レコード群の存在範囲を、処理直前の医用リストのレコード並び順を基礎として特定するためである。一括処理の特性上、処理直前の医用リストのレコード並び順を基礎とすれば、処理しようとするレコードが連続して並びやすいからである。尚、一括処理の特性とは、操作者は、処理する医用情報を選択するにあたり、その処理条件に基づいてレコードの並び換えを行い、まとまった範囲のレコードを処理の対象として選択する場合が多いことをいう。
【0072】
従って、本発明のログ作成技術を適用した場合、医用情報を特定し得るログに必要な総データ量は、医用情報を個別的に特定し得るログを医用情報分だけ作成する場合と比べ格段に小さくなり、またそれらを新たに作成する必要はなく、格段にログ作成の処理の負荷を低減させることができる。
【0073】
図13は、本実施形態のログ作成技術による医用情報に対する処理の完結までを示すタイムチャートと、従来の一の医用情報に対して一のログを作成した場合の処理完結までを示すフローチャートである。図13(a)乃至(c)は、医用情報に対する複数の処理を連続的に行った場合を例にしたものである。図13(a)は、ログを記録しない場合、図13(b)は、従来のログ作成技術によるログ記録を行った場合、図13(c)は、本実施形態のログ作成技術によるログ記録を行った場合を示す。
【0074】
図13に示すように、クライアント装置100は、例えば、医用画像のフィルム印刷の処理Pr1を行い、続いて医用画像を可搬記憶媒体へ記憶させる処理Pr2を行い、最後に医用画像の削除処理Pr3を行なう。
【0075】
図13(a)に示すように、基準としてログ記録処理を行わない場合は、医用情報に対する処理Pr1,2,3が終了すれば、順次次の操作及び処理に移ることができる。
【0076】
これに対して図13(b)に示すように、従来のログ記録処理の場合は、医用情報に対するフィルム印刷処理Pr1、可搬記憶媒体への記憶処理Pr2、さらには削除処理Pr3等の実際の各処理の終了後にログ記録処理L1,2,3が行われる。この従来のログ記録処理L1,2,3では、一の医用情報に対して一のログを記録するため、処理した医用情報の数に応じてCPUにログ記録処理のための占有時間が多く割り当てられる。そのため、各医用情報に対する処理Pr1,2,3に各ログ記録処理L1,2,3を加えたそれぞれの全体的な処理の終了までの時間は、実際の医用情報に対する処理Pr1,2,3の時間に比べて冗長する。
【0077】
従って従来のログ記録では、装置操作者は、医用情報に対する処理Pr1,2,3が終了したにも関わらず、その後のログ記録処理L1,2,3によりもたつき感を覚え、その使用感を害する。
【0078】
一方、本実施形態のログ記録では、処理しようとするレコード群に対して一のログを記録するためログ記録の負荷が軽減されており、図13(c)に示すように、ログ記録処理L1,2,3に割り当てられるCPU占有時間が格段に短くなる。そのため、ログ記録処理L1,2,3の時間は、各医用情報に対する処理Pr1,2,3時間と比べても低い割合に抑えられる。
【0079】
そのため、装置操作者は、全体的な処理が完結するまでにもたつき感を覚えることなく、図13(a)に示すログ記録処理を行わない場合とさほど変わらない使用感で、ログ記録処理を行いつつ次の操作することが可能となる。尚、ログの記録時間は、処理する医用情報の数が多ければ多いほど、全体的な処理の終了までの時間に対する割合が低くなる。
【0080】
尚、図14に示すように、処理しようとする医用情報に対応するレコードの選択では、医用リスト上において選択されたレコード群が複数の範囲に散在する場合がある。この場合、範囲情報作成部14は、散在する範囲毎に範囲情報を作成し、ログ記録部15は、範囲情報毎にログを記録する。尚、複数の範囲に散在する場合でも一括処理であれば、ログ記録部15がログの採取項目に含める記憶先情報は、共通である。
【0081】
図15は、選択されたレコード群が複数の範囲に散在する場合があることを前提とした範囲情報の作成動作を示す図である。範囲情報作成部14は、操作解析部11による操作の解析の結果が医用情報に対する処理要求であった場合(S81,Yes)、並び順が最上位のレコードを判別対象として設定し(S82)、判別対象の選択の有無を判別する(S83)。
【0082】
判別の結果、判別したレコードが選択されていなければ(S83,No)、判別対象を次の並び順位のレコードに繰り下げ(S84)、新たな判別対象について選択の有無を判別する(S83)。
【0083】
S83〜S84を繰り返し(S83,No)、判別対象が選択されていると判別されると(S83,Yes)、判別対象のレコードのデータ項目に含まれる医用情報を固有に示す情報Imを抽出して起点情報Ikに設定する(S55)。
【0084】
起点情報Ikが作成されると、個数情報Inを「1」に初期化し(S86)、判別対象を次の並び順位のレコードにさらに繰り下げ(S87)、新たな判別対象について選択の有無を判別する(S88)。判別対象のレコードが選択されていれば(S88,Yes)、個数情報Inをカウントアップする(S89)。
【0085】
判別対象のレコードが選択されていると判別されている間は(S88,Yes)、S87〜S89を繰り返し、最終的に選択されたレコード群の起点情報Ikと個数情報Inを作成する。
【0086】
判別対象のレコードが選択されていない場合(S88,No)、個数情報Inが「0」でない場合(S90,No)、保持している起点情報Ikと個数情報Inを関連づけて一つの範囲情報を作成する(S91)。全レコードを判別対象としていない場合(S92,No)、判別対象を次の並び順位のレコードにさらに繰り下げ(S93)、S83〜S91を繰り返し、散在する複数の範囲についてそれぞれ範囲情報を作成する。
【0087】
尚、範囲情報として、起点情報Ikと終点情報Isと個数情報Inとを作成するようにしてもよい。終点情報Isと個数情報Inの双方をログに記録することで範囲情報の誤り検出符号となる。
【0088】
また、クライアント装置100において、本実施形態で作成されたログから、処理された医用情報の個々を特定し得る情報を復元するようにしてもよい。
【0089】
図16は、処理された医用情報の個々を特定し得る情報を復元する構成を備えたクライアント装置100を示す図である。このクライアント装置100は、処理された医用情報の個々を特定し得る情報を復元する復元部3をさらに備えている。
【0090】
復元部3は、ログと並び順情報とから、実際に削除や変更等がなされたレコード群を再現する。この復元部3は、ログ読出部31と、並び順情報読出部32と、処理レコード再現部33とから構成される。
【0091】
ログ読出部31は、ログ記憶部16からログを読み出す。並び順情報読出部32は、読み出したログから記憶先情報を読み取って、記憶先情報が示す記憶先から並び順情報を取得する。処理レコード再現部33は、読み出したログから範囲情報を読み取って、取得した並び順情報が示すレコードの並び順から範囲情報が示す範囲に存在するレコード群の医用情報を固有に示す情報Imを抽出する。
【0092】
並び順情報読出部32は、並び順情報が取得時情報Igと操作履歴情報Ioで構成される場合は、記憶先情報に基づいて取得時情報Igと操作履歴情報Ioを取得し、取得した取得時情報Igと操作履歴情報Ioから、医用情報の処理直前のレコード並び順を作成する。医用情報の処理直前のレコード並び順を作成すると、範囲情報に基づき、処理レコード再現部33が、処理された医用情報に係るレコード群の医用情報を固有に示す情報Imを抽出する。
【0093】
本実施形態のログでは、直接処理された医用情報を特定することができないが、この復元部3により、簡便に人間が理解可能な表現形式に変換でき、人間がログの監査等を行う場合に好適である。
【0094】
以上のクライアント装置100は、キーボードやマウス等の入力装置及びモニタ等の表示装置で構成されるユーザインタフェースを備えたコンピュータで構成するようにしてもよい。コンピュータで構成されるクライアント装置100は、内部に演算制御部(CPU)、主記憶部(RAM)、外部記憶部(RAM)、通信インタフェース(NIC)等を備え、バスでそれぞれを接続する構成を有する。
【0095】
外部記憶部は、不揮発性の記憶媒体で構成され、各種データを記憶する。この外部記憶部には、オペレーティングシステム(OS)や医用情報処理やログ作成を実行させるプログラムが記憶され、演算制御部(CPU)がプログラムを解釈して実行することで医用情報処理やログ作成が実行される。実行の際には、主記憶部をワークエリアとしてデータを一時的に保持し、外部記憶部を不揮発性の記憶媒体として各種結果を記憶する。
【0096】
本実施形態では、医用情報処理部1、ログ作成部2、及び復元部3は、演算制御部を含み構成され、主記憶部をワークエリアとして利用して各種情報を保持し、外部記憶部を利用して各種情報を記憶する。
【0097】
また、医用情報処理部1、ログ作成部2、又は復元部3は、クライアント装置100以外にも医療現場で稼働する画像診断装置や医用情報管理システム等のコンピュータを備える装置においても備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0098】
【図1】本実施形態に係る装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の装置の概略動作を示すフローチャートである。
【図3】並び順情報の記憶過程と記憶される並び順情報を示す図である。
【図4】並び順情報の記憶動作を示すフローチャートである。
【図5】並び順情報の他の形態を示す図である。
【図6】他の形態の並び順情報の記憶動作を示すフローチャート図である。
【図7】範囲情報を示す図である。
【図8】範囲情報の作成動作を示す図である。
【図9】範囲情報の他の形態を示す図である。
【図10】他の形態の範囲情報の作成動作を示すフローチャートである。
【図11】本実施形態により記録されるログを示す図である。
【図12】本実施形態のログの記録動作を示すフローチャートである。
【図13】本実施形態のログ記録による医用情報に対する処理の完結までのタイムチャートを示す図である。
【図14】選択範囲が医用リスト上で散在する場合の例を示す図である。
【図15】選択範囲が散在する場合の範囲情報の作成動作を示すフローチャートである。
【図16】本実施形態のログを復元する装置を示す図である。
【符号の説明】
【0099】
1 医用情報処理部
2 ログ作成部
3 復元部
10 医用リスト取得部
11 操作解析部
12 並び順情報記憶部
13 記憶先情報作成部
14 範囲情報作成部
15 ログ記録部
16 ログ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
医用情報管理システムから医用リストを取得し、取得した医用リストに基づいて処理しようとする医用情報のレコードが選択され、選択されたレコードに対応する医用情報が処理された場合に、当該処理された医用情報を特定し得るログを作成するログ作成方法であって、
前記医用リストの前記処理直前の少なくともレコード並び順を示す並び順情報を記憶し、
前記並び順情報の記憶先情報を作成し、
前記選択されたレコード群の範囲を前記処理直前のレコード並び順に基づいて示す範囲情報を作成し、
前記記憶先情報と前記範囲情報とを、前記ログとして記録すること、
を特徴とするログ作成方法。
【請求項2】
前記範囲情報は、前記選択されたレコード群の並びの起点を示す起点情報と、前記選択されたレコードの個数を示すレコード数情報を含み、
前記記憶先情報と前記起点情報と前記レコード数情報とを、前記ログとして記録すること、
を特徴とする請求項1記載のログ作成方法。
【請求項3】
前記範囲情報は、前記選択されたレコード群の並びの起点を示す起点情報と、前記選択されたレコード群の並びの終点を示す終点情報を含み、
前記記憶先情報と前記起点情報と前記終点情報とを、前記ログとして記録すること、
を特徴とする請求項1記載のログ作成方法。
【請求項4】
前記選択されたレコード群が複数範囲に散在する場合は、それぞれの範囲に対する前記範囲情報を作成し、前記ログを範囲毎に別々に記録すること、
を特徴とする請求項1記載のログ作成方法。
【請求項5】
前記並び順情報は、前記処理直前のレコードの並び順を反映した医用リストであること、
を特徴とする請求項1記載のログ作成方法。
【請求項6】
前記並び順情報は、取得時の医用リストと、取得時以後に医用リストに対してなされた操作履歴情報とを含み、
前記記憶先情報は、前記初期取得時の医用リストの記憶先情報と、前記操作履歴情報の記憶先情報とを含むこと、
を特徴とする請求項1記載のログ作成方法。
【請求項7】
前記範囲情報は、前記選択されたレコード群の並びの起点を示す起点情報と、前記選択されたレコード群の並びの終点を示す終点情報と、前記選択されたレコードの個数を示すレコード数情報を含み、
前記記憶先情報と前記起点情報と前記終点情報とレコード数情報とを、前記ログとして記録すること、
を特徴とする請求項1記載のログ作成方法。
【請求項8】
前記並び順情報と前記ログとを可搬記憶媒体に記録すること、
を特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のログ作成方法。
【請求項9】
医用情報管理システムから医用リストを取得し、取得した医用リストに基づいて処理しようとする医用情報のレコードが選択され、かつ選択されたレコードに対応する医用情報が処理された場合に、当該処理された医用情報を特定し得るログを作成するログ作成装置であって、
前記医用リストの前記処理直前の少なくともレコード並び順を示す並び順情報を記憶する並び順情報記憶手段と、
前記並び順情報の記憶先情報を作成する記憶先情報作成手段と、
前記選択されたレコード群の範囲を前記処理直前のレコード並び順に基づいて示す範囲情報を作成する範囲情報作成手段と、
前記記憶先情報と前記範囲情報とを、前記ログとして記録するログ記録手段と、
を備えること、
を特徴とするログ作成装置。
【請求項10】
前記範囲情報作成手段は、前記範囲情報として、前記選択されたレコード群の並びの起点を示す起点情報と、前記選択されたレコードの個数を示すレコード数情報とを作成し、
前記ログ記録手段は、前記記憶先情報と前記起点情報と前記レコード数情報とを、前記ログとして記録すること、
を特徴とする請求項9記載のログ作成装置。
【請求項11】
前記範囲情報作成手段は、前記範囲情報として、前記選択されたレコード群の並びの起点を示す起点情報と、前記選択されたレコード群の並びの終点を示す終点情報とを作成し、
前記ログ記録手段は、前記記憶先情報と前記起点情報と前記終点情報とを、前記ログとして記録すること、
を特徴とする請求項9記載のログ作成装置。
【請求項12】
前記範囲情報作成手段は、前記選択されたレコード群が複数範囲に散在する場合、それぞれの範囲に対する前記範囲情報を作成し、
前記ログ記録手段は、前記ログを範囲毎に別々に記録すること、
を特徴とする請求項9記載のログ作成装置。
【請求項13】
前記並び順情報記憶手段は、前記並び順情報として、前記処理直前の医用リストを記憶すること、
を特徴とする請求項9記載のログ作成装置。
【請求項14】
前記並び順情報記憶手段は、前記並び順情報として、取得時の医用リストと、取得以後前記処理直前までに医用リストに対してなされた操作履歴情報とを記憶し、
前記記憶先情報作成手段は、前記取得時の医用リストの記憶先情報と、前記操作履歴情報の記憶先情報とを作成すること、
を特徴とする請求項9記載のログ作成装置。
【請求項15】
前記範囲情報作成手段は、前記範囲情報として、前記選択されたレコード群の並びの起点を示す起点情報と、前記選択されたレコード群の並びの終点を示す終点情報と、前記選択されたレコードの個数を示すレコード数情報とを作成し、
前記ログ記録手段は、前記記憶先情報と前記起点情報と前記終点情報とレコード数情報とを、前記ログとして記録すること、
を特徴とする請求項9記載のログ作成装置。
【請求項16】
前記ログ記録手段は、前記並び順情報と前記ログとを可搬記憶媒体に記憶させること、
を特徴とする請求項9乃至15のいずれかに記載のログ作成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−286743(P2007−286743A)
【公開日】平成19年11月1日(2007.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−111115(P2006−111115)
【出願日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】