ログ情報収集システム、ログ情報収集方法、及びログ情報収集プログラム
【課題】 操作が行われた時点では調査目的対象業務に関する操作であるか判断できない操作の情報も含めた、調査目的対象業務に関するログを収集する。
【解決手段】 調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ100上で業務を遂行する所定のアプリケーション102の任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定手段105と、コンピュータ100上のログから、調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成手段107とを備える。
【解決手段】 調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ100上で業務を遂行する所定のアプリケーション102の任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定手段105と、コンピュータ100上のログから、調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成手段107とを備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務観察・分析のためのログ収集技術に関し、特に、調査目的対象業務に関するログを抽出して収集することが可能なログ収集システム、ログ収集方法およびログ収集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
業務システムの設計や改善を行うために、実際の作業者の業務の進め方を理解したり、業務を進める上で発生する問題点を明らかにすることを目的として、作業者が実際に業務を進める様子の観察や操作ログ情報の分析、ユーザ行動観察調査と呼ばれる調査手法がとられることがある。
【0003】
このような調査を行う場合、観察対象の作業者(協力者と呼ぶ)になるべく負担を与えずに、操作ログ情報を収集することが重要である。
【0004】
関連するログ収集システムの一例が、特許文献1に示されている。
【0005】
特許文献1に記載のシステムは、ネットワーク上に接続されるサーバを利用するクライアントの操作状況を管理するものであり、各クライアント上の操作監視部で取得した操作情報を、監視サーバに送るものである。
【0006】
この方式では、各クライアント上の操作監視部で取得された操作情報が全て監視サーバに送られるため、観察対象の業務とは無関係な作業に関する操作ログ情報も含めて収集されることになる。
【0007】
一般的に、ユーザ行動観察調査では、調査目的対象業務に関わる操作ログ情報を集められれば調査の目的を達成できると考えられるため、調査目的対象業務とは無関係な操作ログ情報を集める必要はない。
【0008】
また、操作ログ情報の中に観察対象業務とは無関係な作業に関する情報が含まれている場合、業務上の機密情報や、協力者のプライベートな情報が含まれる可能性があるため、それらの情報を何らかの作業によって取り除くための作業的負担や、心理的な負担があり、協力者の協力を得にくくなるという問題がある。
【0009】
しかしながら、該関連技術では、観察対象の業務とは無関係な作業も含めて、作業者の全ての操作ログ情報が集まる仕組みとなっている。
【0010】
別の関連技術として、特定の操作(作業)に関するオブジェクトIDの文書を、蓄積された過去の文書の中から抽出する技術が、特許文献2に記載されている。
【0011】
しかし、特許文献2に記載の技術は、現在行っている作業における対象の文書IDと同一の文書IDを持ち、かつ、特徴キーワードが似通っているレコードを選択することで作業IDを特定している。このため、この仕組では、現在の作業で利用されている文書と一致する文書しか抽出され得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2004−005233号公報
【特許文献2】特開2009−211385号公報
【特許文献3】特開2002−200279号公報
【特許文献4】特開2007−304758号公報
【特許文献5】特開2008−009931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
第1の問題点は、操作ログ情報が発生した時点では調査目的対象業務に関わる作業かどうかが判定できない場合に、その操作ログ情報を最終的に収集できないことがあるということである。
【0014】
例えば、最終的に作成されたデータに、調査目的に関連するキーワードが含まれていれば、そのデータを作成する過程に関する操作ログ情報を収集する必要があるが、操作開始時にはまだ調査目的に関連するキーワードなどが含まれていないため、操作開始時点では、当該操作が、調査目的対象業務に関わる作業かどうかが判定できない。このような場合の操作ログ情報を、収集できない可能性があるという問題がある。
【0015】
(発明の目的)
本発明の目的は、上述した課題を解決し、操作が行われた時点では調査目的対象業務に関する操作であるか判断できない操作の情報も含めた、調査目的対象業務に関するログを収集することができるログ情報収集システム、ログ情報収集方法、及びログ情報収集プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第1のログ情報収集システムは、調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定手段と、コンピュータ上のログから、調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成手段とを備える。
【0017】
本発明の第1のログ情報収集方法は、調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定ステップと、コンピュータ上のログから、調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成ステップとを含む。
【0018】
本発明の第1のログ情報収集プログラムは、コンピュータ上で、調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定処理と、コンピュータ上のログから、調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成処理とを、実行する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、操作が行われた時点では調査目的対象業務に関する操作であるか判断できない操作の情報も含めた、調査目的対象業務に関するログを収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるログ収集システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態による操作情報記録部の例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態による調査目的対象業務識別情報部の例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態による操作情報収集の動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態による対象情報管理部の例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態によるログ生成の動作の流れを示すフローチャートである。
【図7】第1の実施の形態による出力ログの例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態によるログ収集システムの構成を示すブロック図である。
【図9】第2の実施の形態によるログ生成の動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態による対象オブジェクトIDの例を示す図である。
【図11】第2の実施の形態による仮ログの例を示す図である。
【図12】第2の実施の形態による除外情報部の例を示す図である。
【図13】第2の実施の形態による出力ログの例を示す図である。
【図14】本発明のコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0022】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0023】
図1は、本発明の第1の実施の形態によるログ収集システム10の構成を示すブロック図である。
【0024】
図1を参照すると、本実施の形態によるログ収集システム10は、ユーザの操作を受け付ける入力手段101と、入力手段101を介してユーザが操作するアプリケーション102と、アプリケーション102への操作に関する情報を操作情報として操作情報記録部103へ記録する操作情報格納手段108と、調査目的対象業務に関する操作情報を識別するための調査目的対象業務識別情報が予め記録された調査目的対象業務識別情報部104と、アプリケーション102への操作が、調査目的対象業務に関する操作であるかどうかを該操作情報から判断する判定手段105と、調査目的対象業務に関する操作情報のオブジェクト情報を記録する対象オブジェクト情報管理部106と、調査目的対象業務に関するログを生成するログ生成手段107を含むコンピュータ100から構成される。
【0025】
これらの手段はそれぞれ概略つぎのように動作する。
【0026】
はじめに、操作情報を収集する際の動作の概略を説明する。
【0027】
入力手段101は、ユーザからの操作を受け付ける。
【0028】
アプリケーション102は、ユーザが業務を遂行する上で操作・利用するアプリケーションである。
【0029】
操作情報格納手段108は、アプリケーション102に対する操作内容を示した操作情報を操作情報記録部103に記録する。
【0030】
また、操作情報格納手段108は、該操作情報を判定手段106に通知する。
【0031】
判定手段106は、操作情報格納手段108から受け取った操作情報が、調査目的対象業務に関する操作の情報であるかどうかを、調査目的対象業務識別情報部104に記録された情報に基づいて判定する。
【0032】
また、判定手段106は、操作情報格納手段108から受け取った操作情報が、調査目的対象業務に関する操作の情報であると判定した場合は、該操作情報に含まれるオブジェクト情報を、対象オブジェクト情報管理部106に記録する。
【0033】
ここで、操作情報記録部103に記録されている操作情報の例を、図2に示す。図2に示すように、本実施の形態における操作情報は、「タイムスタンプ・アプリケーション名・オブジェクトID・アクション・ウィンドウタイトル・コンテンツ」の情報が組となって構成されている。ただし、これに限定はされない。
【0034】
アプケーション名は、アプリケーション102の名称を示す。
【0035】
オブジェクトIDは、一意に識別可能なオブジェクト情報を示す。図2の例では、ファイル名をオブジェクトIDとしている。ただし、これに限定はされない。なお、オブジェクトとは、任意のアイテム(ファイル等)を指す。
【0036】
アクションは、どのような操作を行ったかを示す。図2の例では、例えば1行目の「open」は、「提案計画.txt」を開いたことを示しており、2行目の「edit」は、「File−01.ppt」を編集したことを示している。
【0037】
ウィンドウタイトルは、アプリケーション102のウィンドウに表示されるタイトルを示している。
【0038】
コンテンツは、行ったアクションの内容を示す。例えば、アクションが「edit」である場合、編集内容がコンテンツとして格納される。
【0039】
次いで、調査目的対象業務識別情報部104に記録されている、調査目的対象業務識別情報の例を図3に示す。本実施の形態では、調査目的対象業務識別情報として、所定のキーワードを記録している。具体的には、図3に示すように、「A社」、「次期システム」、「田中部長」をキーワードとして記録している。
【0040】
なお、調査目的対象業務識別情報はどのような情報であっても良い。例えば、上記キーワードの他に、メールの送受信アドレス等であってもよい。
【0041】
次に、ログを生成する際の動作の概略を説明する。
【0042】
ログ生成手段107は、任意の方法によりログ生成の指示を受けると、対象オブジェクト情報管理部106に記録されているオブジェクトIDを取得する。対象オブジェクト情報管理部106には、調査目的対象業務に関する操作情報のオブジェクトID(以下、対象オブジェクトIDと称す)が記録されている。
【0043】
また、ログ生成手段107は、操作情報記録部103に記録されている操作情報から、該対象オブジェクトIDを含む操作情報を抽出する。
【0044】
また、ログ生成手段107は、抽出した操作情報を統合したログを出力する。
【0045】
本実施の形態では、上述のような構成を採用し、アプリケーションへの操作について、その操作情報を操作情報記録部103に記録しておき、各操作が行われるたびに、当該操作がログ収集対象である調査目的対象業務に関する操作に該当するかどうかを判定し、該当する場合は操作が行われたオブジェクトのID情報を対象オブジェクトIDとして保存しておき、ログ生成時には、該対象オブジェクトIDを含む操作情報を操作情報記録部103から抽出する。
【0046】
(第1の実施の形態の動作の説明)
次に、本実施の形態によるコンピュータ100の動作について、図面を参照して詳細に説明する。なお、
【0047】
図4は、本実施の形態における、操作情報を収集する際の動作の流れを示すフローチャートである。
【0048】
図4を参照すると、処理開始後、まず、アプリケーション102に対する入力手段101からの操作入力を待つ状態になる(ステップS401)。
【0049】
操作入力があると(ステップS402”YES”)、操作情報格納手段108が、該操作の操作情報を操作情報記録部103に記録する(ステップS403)。
【0050】
次いで、操作情報格納手段108は、記録した操作情報を判定手段105に通知する(ステップS404)。
【0051】
ステップS403で操作情報記録部103に記録される操作情報は、図3に示したように、操作に関する所定の情報をひと組にした情報であり、操作情報記録部103には、このひと組単位で、複数記録されている。
【0052】
次いで、判定手段105は、操作情報格納手段108から通知された操作情報と、調査目的対象業務識別情報部104に記録されている情報に基づいて、該操作情報が調査目的対象業務に関する操作の情報であるかどうかを判定する(ステップS405)。
【0053】
ここで、ステップS405における、操作情報が調査目的対象業務に関する操作の情報かどうかの該当判定に関する動作について、説明する。
【0054】
本実施の形態では、操作情報が調査目的対象業務に関する操作の情報かどうかの該当判定を、操作情報中に含まれるキーワードに基づいて判定するものとする。
【0055】
図4に示すように、調査目的対象業務識別情報部104には、予め、調査目的対象業務を識別するためのキーワードが記録されている。
【0056】
判定手段105は、ステップS404にて操作情報の通知を受けると、該操作情報内に、調査目的対象業務識別情報部104に記録されているキーワードが含まれているかどうかを検査しする。
【0057】
そして、操作情報内に該キーワードが含まれていれば、判定手段105は、該操作情報が調査目的対象業務に関する操作の情報であると判定する(ステップS405”YES”)。
【0058】
そして、該操作情報のオブジェクトIDを、対象オブジェクト情報管理部106に記録する(ステップS406)。操作情報内に該キーワードが含まれていなければ、ステップS401に戻る(ステップS405”NO”)。
【0059】
例えば、ステップS404にて受け取る操作情報が、図2の1行目の例の場合、コンテンツに、図4の例に示すキーワードの何れも含まれていないため、ステップS401に戻る(ステップS405”NO”)。
【0060】
一方、ステップS404にて受け取る操作情報が図2の4行目の例の場合、コンテンツに、調査目的対象業務識別情報部104に記録されている「田中部長」が含まれているため、判定手段105は、該操作情報を、調査目的対象業務の操作情報にであると判定する(ステップS405”YES”)。
【0061】
そして、判定手段105は、該操作情報のオブジェクトIDである「提案計画.txt」を対象オブジェクト情報管理部106に記録し(ステップS406)、その後ステップS401に戻る。
【0062】
ここで、図2に示す操作情報の全てについて上記処理が行われた後の対象オブジェクト情報管理部106の例を、図5に示す。図5に示すように、上記処理の結果、「File01.ppt」、「提案計画.txt」、「評価結果.txt」の3つのオブジェクトIDが対象オブジェクト情報管理部106へ記録される。
【0063】
次に、図6を参照すると、図6は、本実施の形態における、ログを生成する際の動作の流れを示すフローチャートである。
【0064】
なお、操作情報記録部103、対象オブジェクト情報管理部106は、それぞれ図2、図5に示す情報が記録されているものとする。
【0065】
処理開始後、任意の方法によりログ生成手段107がログ出力の指示を受け取ると(ステップS601)、ログ生成手段107は、対象オブジェクト情報管理部106に記録されている、対象オブジェクトIDを取得する(ステップS602)。この結果、「File01.ppt」、「提案計画.txt」、「評価結果.txt」の3つのオブジェクトIDが取得される。
【0066】
次いで、ログ生成手段107は、取得した対象オブジェクトIDを含む操作情報を、操作情報記録部103から抽出する(ステップS603)。
【0067】
そして、ログ生成手段は、抽出した該操作情報を統合して、ログとして出力する(ステップS604)。
【0068】
ここで、ステップS604で出力されるログの例を図7に示す。出力されるログは、図7に示すように、ステップS602で取得した対象オブジェクトID(「File−01.ppt」、「提案計画.txt」、「評価結果.txt」)についてのすべての操作情報から構成される。
【0069】
(第1の実施の形態による効果)
次に本実施の形態の効果について説明する。
【0070】
本実施の形態によれば、調査目的業務に関するオブジェクトへの操作情報について、操作が行われた時点では調査目的業務に関する操作に該当することが判断できない場合も、操作が行われた任意の時点で調査目的業務に関する操作に該当することが判断できれば、当該オブジェクトに関するすべての操作情報をログとして抽出することが可能である。
【0071】
その理由は、操作が行われるたびに当該操作がログ収集目的の対象業務に関する操作に該当するかどうかを判定し、ログ生成時は、上記でログ収集目的の対象業務に関する操作と判定された操作が行われたオブジェクトに対する操作情報を、それ以前の時間に行われた操作も含めてログとして抽出するためである。
【0072】
例えば、図3の例では、「提案計画.txt」のオブジェクトは、1行目の操作の時点では、調査目的業務に該当することは判別できないが、4行目の操作の時点で、「田中部長」というキーワードにより、調査目的業務に該当することが判定できるため、「提案計画.txt」に関する全操作情報を最終的に抽出することが可能である。
【0073】
また、「提案計画.txt」のオブジェクトは、5行目の操作の時点で、「田中部長」というキーワードがコンテンツから消えたため、再び調査目的業務に該当するかどうかが判別できなくなるが、その前の4行目の操作の時点で調査目的業務に該当することが判定できているため、5行目の操作情報も最終的に抽出されることになる。
【0074】
なお、判定手段105、ログ生成手段107からなる最小限の構成であっても、本発明の目的を達成できる。
【0075】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0076】
図8は、本発明の第2の実施の形態によるログ収集システム10の構成を示すブロック図である。
【0077】
図8を参照すると、本実施の形態によるログ収集システム10は、図1に示す第1の実施の形態によるコンピュータ100に、ログから除外すべき情報が記録された除外情報部111と、ログ生成手段107により生成されたログから、除外すべき情報を除外する除外判定手段112を加えた構成となっている。
【0078】
これらの手段はそれぞれ概略つぎのように動作する。
【0079】
操作情報を収集する際の動作は、第1の実施の形態と同様の動作であるため、詳細な説明は省略する。
【0080】
ログを生成する際の動作の概略を説明する。
【0081】
ログ生成手段の動作については、第1の実施の形態と同様の動作であるため、詳細な説明は省略する。
【0082】
除外判定手段112は、除外情報部111に記録された情報に基づき、ログ生成手段107で生成されたログから、除外すべき操作情報を判定する。
【0083】
また、除外判定手段112は、除外すべきと判定された操作情報を削除した該ログを出力する。
【0084】
すなわち、本実施の形態では、ログ生成手段107が出力したログを仮ログとし、該仮ログから所定の操作情報を除外したログを最終的なログとして出力する。
【0085】
(第2の実施の形態の動作の説明)
次に、本実施の形態によるコンピュータ100の動作について、図面を参照して詳細に説明する。なお、操作情報を収集する際の動作は、第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する。
【0086】
図9は、本実施の形態における、ログを生成する際の動作の流れを示すフローチャートである。
【0087】
処理開始後、任意の方法によりログ生成手段107がログ出力の指示を受け取ると(ステップS901)、ログ生成手段107は、対象オブジェクト情報管理部106から対象オブジェクトのIDを取得する(ステップS902)。
【0088】
ここで、ステップS902で取得されたオブジェクトIDの例を、図10に示す。図10の例では、File−01.pptと提案計画.txtと評価結果.txtの3つのオブジェクトIDが取得されている。
【0089】
次に、ログ生成手段107は、ステップS502で取得したオブジェクトIDに対する操作情報の履歴を操作情報記録部103から抽出し(ステップS903)、該操作情報の履歴を統合して、仮ログとして出力する(ステップS904)。本実施の形態の場合、図11の例が仮ログとなる。
【0090】
次に、除外判定手段112が、除外情報部111に記録された情報に基づき、ステップS904で出力された仮ログに除外すべき操作情報が含まれているかどうかを判定する(ステップS905)。
【0091】
仮ログに除外すべき操作情報が含まれている場合(ステップS906”YES”)、除外判定手段112は、該除外すべき操作情報を仮ログから削除し(ステップS907)、最終的なログとして出力する(ステップS908)。
【0092】
ここで、ステップS905における、操作情報が除外対象情報が含まれているかどうかの判定を行う動作について説明する。本実施の形態では、ログ情報に除外すべき情報が含まれているかどうかの該当判定を、操作情報中に含まれるキーワードに基づいて判定するものとする。
【0093】
除外情報部111には、あらかじめ、ログから除外すべき操作に関するキーワードが記録されている。図12に、除外情報部111に記録されているキーワード情報の例を示す。
【0094】
除外判定手段112は、ステップS904で出力された仮ログの各操作ログの中に、除外情報部111に記録されているキーワード情報が含まれているかどうかを確認する。
【0095】
そして、除外判定手段112は、該キーワード情報が含まれている操作ログがある場合に、該操作ログを仮ログから除外する。
【0096】
図12の例では、「B社」という除外キーワードが記録されているため、図11の仮ログの例から、「B社」というキーワードを含む6行目のログが除外される。
【0097】
図13に、最終的に出力されるログの例を示す。図13に示すように、ステップS902で取得したオブジェクトID(File−01.pptおよび提案計画.txtおよび評価結果.txt)に関する全操作情報から、除外キーワード「B社」を含む操作を除いた全操作が出力されている。
【0098】
(第2の実施の形態による効果)
次に本実施の形態の効果について説明する。
【0099】
本実施の形態によれば、調査目的対象の業務に関する操作情報の履歴から、除外キーワードを含む操作情報を除外できるため、第1の実施の形態に比べ、必要な情報をより絞り込んだログを生成することができる。
【0100】
次に、本発明のコンピュータ100のハードウェア構成例について、図14を参照して説明する。図14はコンピュータ100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0101】
図14を参照すると、コンピュータ100は、一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成であり、CPU(Central Processing Unit)801、RAM(Random Access Memory)等のメモリからなる、データの作業領域やデータの一時退避領域に用いられる主記憶部802、ネットワークを介してデータの送受信を行う通信部803、入力装置805や出力装置806及び記憶装置807と接続してデータの送受信を行う入出力インタフェース部804、上記各構成要素を相互に接続するシステムバス808を備えている。記憶装置807は、例えば、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成されるハードディスク装置等で実現される。
【0102】
本発明のコンピュータ100の入力手段101、アプリケーション102、操作情報格納手段108、判定手段105、ログ生成手段107、除外判定手段112は、プログラムを組み込んだ、LSI(Large Scale Integration)等のハードウェア部品である回路部品を実装することにより、その動作をハードウェア的に実現することは勿論として、その機能を提供するプログラムを、記憶装置807に格納し、そのプログラムを主記憶部802にロードしてCPU801で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である。
【0103】
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施の形態に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0104】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0105】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0106】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施する時には、その複数の手順の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0107】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【0108】
さらに、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、これに限定されない。
【0109】
(付記1)
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定手段と、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成手段とを備えることを特徴とするログ情報収集システム。
【0110】
(付記2)
コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部と、
前記判定手段により調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部とを備え、
前記ログ生成手段は、
前記対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、前記操作情報記録部から抽出することを特徴とする付記1に記載のログ情報収集システム。
【0111】
(付記3)
前記調査目的対象業務識別情報がキーワードのリストから構成され、
前記判定手段が、
前記調査目的対象業務識別情報のキーワードと、操作情報中に含まれる文字列との照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記1又は付記2に記載のログ情報収集システム。
【0112】
(付記4)
前記調査目的対象業務識別情報がメールの送受信アドレスから構成され、
前記判定手段が、
前記調査目的対象業務識別情報中のメール送受信アドレスと、操作情報中のメール送受信アドレスとの照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記1又は付記2に記載のログ情報収集システム。
【0113】
(付記5)
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定手段を備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか1項に記載のログ情報収集システム。
【0114】
(付記6)
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定ステップと、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成ステップとを含むことを特徴とするログ情報収集方法。
【0115】
(付記7)
前記ログ生成ステップで、
前記判定ステップで調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部から抽出することを特徴とする付記6に記載のログ情報収集方法。
【0116】
(付記8)
前記調査目的対象業務識別情報がキーワードのリストから構成され、
前記判定ステップで、
前記調査目的対象業務識別情報のキーワードと、操作情報中に含まれる文字列との照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記6又は付記7に記載のログ情報収集方法。
【0117】
(付記9)
前記調査目的対象業務識別情報がメールの送受信アドレスから構成され、
前記判定ステップで、
前記調査目的対象業務識別情報中のメール送受信アドレスと、操作情報中のメール送受信アドレスとの照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記6又は付記7に記載のログ情報収集方法。
【0118】
(付記10)
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定ステップを有することを特徴とする付記6から付記9の何れか1項に記載のログ情報収集方法。
【0119】
(付記11)
コンピュータ上で、
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定処理と、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成処理とを、実行することを特徴とするログ情報収集プログラム。
【0120】
(付記12)
前記ログ生成処理で、
前記判定ステップで調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部から抽出することを特徴とする付記11に記載のログ情報収集プログラム。
【0121】
(付記13)
前記調査目的対象業務識別情報がキーワードのリストから構成され、
前記判定処理で、
前記調査目的対象業務識別情報のキーワードと、操作情報中に含まれる文字列との照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記11又は付記12に記載のログ情報収集プログラム。
【0122】
(付記14)
前記調査目的対象業務識別情報がメールの送受信アドレスから構成され、
前記判定処理で、
前記調査目的対象業務識別情報中のメール送受信アドレスと、操作情報中のメール送受信アドレスとの照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記11又は付記12に記載のログ情報収集プログラム。
【0123】
(付記15)
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定処理を有することを特徴とする付記11から付記14の何れか1項に記載のログ情報収集プログラム。
【符号の説明】
【0124】
100:コンピュータ
101:入力手段
102:アプリケーション
103:操作情報記録部
104:調査目的対象業務識別情報部
105:判定手段
106:対象オブジェクト情報管理部
107:ログ生成手段
108:操作情報格納手段
111:除外情報部
112:除外判定手段
801:CPU
802:主記憶部
803:通信部
804:入出力インタフェース部
805:入力装置
806:出力装置
807:記憶装置
808:システムバス
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務観察・分析のためのログ収集技術に関し、特に、調査目的対象業務に関するログを抽出して収集することが可能なログ収集システム、ログ収集方法およびログ収集プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
業務システムの設計や改善を行うために、実際の作業者の業務の進め方を理解したり、業務を進める上で発生する問題点を明らかにすることを目的として、作業者が実際に業務を進める様子の観察や操作ログ情報の分析、ユーザ行動観察調査と呼ばれる調査手法がとられることがある。
【0003】
このような調査を行う場合、観察対象の作業者(協力者と呼ぶ)になるべく負担を与えずに、操作ログ情報を収集することが重要である。
【0004】
関連するログ収集システムの一例が、特許文献1に示されている。
【0005】
特許文献1に記載のシステムは、ネットワーク上に接続されるサーバを利用するクライアントの操作状況を管理するものであり、各クライアント上の操作監視部で取得した操作情報を、監視サーバに送るものである。
【0006】
この方式では、各クライアント上の操作監視部で取得された操作情報が全て監視サーバに送られるため、観察対象の業務とは無関係な作業に関する操作ログ情報も含めて収集されることになる。
【0007】
一般的に、ユーザ行動観察調査では、調査目的対象業務に関わる操作ログ情報を集められれば調査の目的を達成できると考えられるため、調査目的対象業務とは無関係な操作ログ情報を集める必要はない。
【0008】
また、操作ログ情報の中に観察対象業務とは無関係な作業に関する情報が含まれている場合、業務上の機密情報や、協力者のプライベートな情報が含まれる可能性があるため、それらの情報を何らかの作業によって取り除くための作業的負担や、心理的な負担があり、協力者の協力を得にくくなるという問題がある。
【0009】
しかしながら、該関連技術では、観察対象の業務とは無関係な作業も含めて、作業者の全ての操作ログ情報が集まる仕組みとなっている。
【0010】
別の関連技術として、特定の操作(作業)に関するオブジェクトIDの文書を、蓄積された過去の文書の中から抽出する技術が、特許文献2に記載されている。
【0011】
しかし、特許文献2に記載の技術は、現在行っている作業における対象の文書IDと同一の文書IDを持ち、かつ、特徴キーワードが似通っているレコードを選択することで作業IDを特定している。このため、この仕組では、現在の作業で利用されている文書と一致する文書しか抽出され得ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2004−005233号公報
【特許文献2】特開2009−211385号公報
【特許文献3】特開2002−200279号公報
【特許文献4】特開2007−304758号公報
【特許文献5】特開2008−009931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
第1の問題点は、操作ログ情報が発生した時点では調査目的対象業務に関わる作業かどうかが判定できない場合に、その操作ログ情報を最終的に収集できないことがあるということである。
【0014】
例えば、最終的に作成されたデータに、調査目的に関連するキーワードが含まれていれば、そのデータを作成する過程に関する操作ログ情報を収集する必要があるが、操作開始時にはまだ調査目的に関連するキーワードなどが含まれていないため、操作開始時点では、当該操作が、調査目的対象業務に関わる作業かどうかが判定できない。このような場合の操作ログ情報を、収集できない可能性があるという問題がある。
【0015】
(発明の目的)
本発明の目的は、上述した課題を解決し、操作が行われた時点では調査目的対象業務に関する操作であるか判断できない操作の情報も含めた、調査目的対象業務に関するログを収集することができるログ情報収集システム、ログ情報収集方法、及びログ情報収集プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の第1のログ情報収集システムは、調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定手段と、コンピュータ上のログから、調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成手段とを備える。
【0017】
本発明の第1のログ情報収集方法は、調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定ステップと、コンピュータ上のログから、調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成ステップとを含む。
【0018】
本発明の第1のログ情報収集プログラムは、コンピュータ上で、調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定処理と、コンピュータ上のログから、調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成処理とを、実行する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、操作が行われた時点では調査目的対象業務に関する操作であるか判断できない操作の情報も含めた、調査目的対象業務に関するログを収集することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるログ収集システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態による操作情報記録部の例を示す図である。
【図3】第1の実施の形態による調査目的対象業務識別情報部の例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態による操作情報収集の動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】第1の実施の形態による対象情報管理部の例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態によるログ生成の動作の流れを示すフローチャートである。
【図7】第1の実施の形態による出力ログの例を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態によるログ収集システムの構成を示すブロック図である。
【図9】第2の実施の形態によるログ生成の動作の流れを示すフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態による対象オブジェクトIDの例を示す図である。
【図11】第2の実施の形態による仮ログの例を示す図である。
【図12】第2の実施の形態による除外情報部の例を示す図である。
【図13】第2の実施の形態による出力ログの例を示す図である。
【図14】本発明のコンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0022】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0023】
図1は、本発明の第1の実施の形態によるログ収集システム10の構成を示すブロック図である。
【0024】
図1を参照すると、本実施の形態によるログ収集システム10は、ユーザの操作を受け付ける入力手段101と、入力手段101を介してユーザが操作するアプリケーション102と、アプリケーション102への操作に関する情報を操作情報として操作情報記録部103へ記録する操作情報格納手段108と、調査目的対象業務に関する操作情報を識別するための調査目的対象業務識別情報が予め記録された調査目的対象業務識別情報部104と、アプリケーション102への操作が、調査目的対象業務に関する操作であるかどうかを該操作情報から判断する判定手段105と、調査目的対象業務に関する操作情報のオブジェクト情報を記録する対象オブジェクト情報管理部106と、調査目的対象業務に関するログを生成するログ生成手段107を含むコンピュータ100から構成される。
【0025】
これらの手段はそれぞれ概略つぎのように動作する。
【0026】
はじめに、操作情報を収集する際の動作の概略を説明する。
【0027】
入力手段101は、ユーザからの操作を受け付ける。
【0028】
アプリケーション102は、ユーザが業務を遂行する上で操作・利用するアプリケーションである。
【0029】
操作情報格納手段108は、アプリケーション102に対する操作内容を示した操作情報を操作情報記録部103に記録する。
【0030】
また、操作情報格納手段108は、該操作情報を判定手段106に通知する。
【0031】
判定手段106は、操作情報格納手段108から受け取った操作情報が、調査目的対象業務に関する操作の情報であるかどうかを、調査目的対象業務識別情報部104に記録された情報に基づいて判定する。
【0032】
また、判定手段106は、操作情報格納手段108から受け取った操作情報が、調査目的対象業務に関する操作の情報であると判定した場合は、該操作情報に含まれるオブジェクト情報を、対象オブジェクト情報管理部106に記録する。
【0033】
ここで、操作情報記録部103に記録されている操作情報の例を、図2に示す。図2に示すように、本実施の形態における操作情報は、「タイムスタンプ・アプリケーション名・オブジェクトID・アクション・ウィンドウタイトル・コンテンツ」の情報が組となって構成されている。ただし、これに限定はされない。
【0034】
アプケーション名は、アプリケーション102の名称を示す。
【0035】
オブジェクトIDは、一意に識別可能なオブジェクト情報を示す。図2の例では、ファイル名をオブジェクトIDとしている。ただし、これに限定はされない。なお、オブジェクトとは、任意のアイテム(ファイル等)を指す。
【0036】
アクションは、どのような操作を行ったかを示す。図2の例では、例えば1行目の「open」は、「提案計画.txt」を開いたことを示しており、2行目の「edit」は、「File−01.ppt」を編集したことを示している。
【0037】
ウィンドウタイトルは、アプリケーション102のウィンドウに表示されるタイトルを示している。
【0038】
コンテンツは、行ったアクションの内容を示す。例えば、アクションが「edit」である場合、編集内容がコンテンツとして格納される。
【0039】
次いで、調査目的対象業務識別情報部104に記録されている、調査目的対象業務識別情報の例を図3に示す。本実施の形態では、調査目的対象業務識別情報として、所定のキーワードを記録している。具体的には、図3に示すように、「A社」、「次期システム」、「田中部長」をキーワードとして記録している。
【0040】
なお、調査目的対象業務識別情報はどのような情報であっても良い。例えば、上記キーワードの他に、メールの送受信アドレス等であってもよい。
【0041】
次に、ログを生成する際の動作の概略を説明する。
【0042】
ログ生成手段107は、任意の方法によりログ生成の指示を受けると、対象オブジェクト情報管理部106に記録されているオブジェクトIDを取得する。対象オブジェクト情報管理部106には、調査目的対象業務に関する操作情報のオブジェクトID(以下、対象オブジェクトIDと称す)が記録されている。
【0043】
また、ログ生成手段107は、操作情報記録部103に記録されている操作情報から、該対象オブジェクトIDを含む操作情報を抽出する。
【0044】
また、ログ生成手段107は、抽出した操作情報を統合したログを出力する。
【0045】
本実施の形態では、上述のような構成を採用し、アプリケーションへの操作について、その操作情報を操作情報記録部103に記録しておき、各操作が行われるたびに、当該操作がログ収集対象である調査目的対象業務に関する操作に該当するかどうかを判定し、該当する場合は操作が行われたオブジェクトのID情報を対象オブジェクトIDとして保存しておき、ログ生成時には、該対象オブジェクトIDを含む操作情報を操作情報記録部103から抽出する。
【0046】
(第1の実施の形態の動作の説明)
次に、本実施の形態によるコンピュータ100の動作について、図面を参照して詳細に説明する。なお、
【0047】
図4は、本実施の形態における、操作情報を収集する際の動作の流れを示すフローチャートである。
【0048】
図4を参照すると、処理開始後、まず、アプリケーション102に対する入力手段101からの操作入力を待つ状態になる(ステップS401)。
【0049】
操作入力があると(ステップS402”YES”)、操作情報格納手段108が、該操作の操作情報を操作情報記録部103に記録する(ステップS403)。
【0050】
次いで、操作情報格納手段108は、記録した操作情報を判定手段105に通知する(ステップS404)。
【0051】
ステップS403で操作情報記録部103に記録される操作情報は、図3に示したように、操作に関する所定の情報をひと組にした情報であり、操作情報記録部103には、このひと組単位で、複数記録されている。
【0052】
次いで、判定手段105は、操作情報格納手段108から通知された操作情報と、調査目的対象業務識別情報部104に記録されている情報に基づいて、該操作情報が調査目的対象業務に関する操作の情報であるかどうかを判定する(ステップS405)。
【0053】
ここで、ステップS405における、操作情報が調査目的対象業務に関する操作の情報かどうかの該当判定に関する動作について、説明する。
【0054】
本実施の形態では、操作情報が調査目的対象業務に関する操作の情報かどうかの該当判定を、操作情報中に含まれるキーワードに基づいて判定するものとする。
【0055】
図4に示すように、調査目的対象業務識別情報部104には、予め、調査目的対象業務を識別するためのキーワードが記録されている。
【0056】
判定手段105は、ステップS404にて操作情報の通知を受けると、該操作情報内に、調査目的対象業務識別情報部104に記録されているキーワードが含まれているかどうかを検査しする。
【0057】
そして、操作情報内に該キーワードが含まれていれば、判定手段105は、該操作情報が調査目的対象業務に関する操作の情報であると判定する(ステップS405”YES”)。
【0058】
そして、該操作情報のオブジェクトIDを、対象オブジェクト情報管理部106に記録する(ステップS406)。操作情報内に該キーワードが含まれていなければ、ステップS401に戻る(ステップS405”NO”)。
【0059】
例えば、ステップS404にて受け取る操作情報が、図2の1行目の例の場合、コンテンツに、図4の例に示すキーワードの何れも含まれていないため、ステップS401に戻る(ステップS405”NO”)。
【0060】
一方、ステップS404にて受け取る操作情報が図2の4行目の例の場合、コンテンツに、調査目的対象業務識別情報部104に記録されている「田中部長」が含まれているため、判定手段105は、該操作情報を、調査目的対象業務の操作情報にであると判定する(ステップS405”YES”)。
【0061】
そして、判定手段105は、該操作情報のオブジェクトIDである「提案計画.txt」を対象オブジェクト情報管理部106に記録し(ステップS406)、その後ステップS401に戻る。
【0062】
ここで、図2に示す操作情報の全てについて上記処理が行われた後の対象オブジェクト情報管理部106の例を、図5に示す。図5に示すように、上記処理の結果、「File01.ppt」、「提案計画.txt」、「評価結果.txt」の3つのオブジェクトIDが対象オブジェクト情報管理部106へ記録される。
【0063】
次に、図6を参照すると、図6は、本実施の形態における、ログを生成する際の動作の流れを示すフローチャートである。
【0064】
なお、操作情報記録部103、対象オブジェクト情報管理部106は、それぞれ図2、図5に示す情報が記録されているものとする。
【0065】
処理開始後、任意の方法によりログ生成手段107がログ出力の指示を受け取ると(ステップS601)、ログ生成手段107は、対象オブジェクト情報管理部106に記録されている、対象オブジェクトIDを取得する(ステップS602)。この結果、「File01.ppt」、「提案計画.txt」、「評価結果.txt」の3つのオブジェクトIDが取得される。
【0066】
次いで、ログ生成手段107は、取得した対象オブジェクトIDを含む操作情報を、操作情報記録部103から抽出する(ステップS603)。
【0067】
そして、ログ生成手段は、抽出した該操作情報を統合して、ログとして出力する(ステップS604)。
【0068】
ここで、ステップS604で出力されるログの例を図7に示す。出力されるログは、図7に示すように、ステップS602で取得した対象オブジェクトID(「File−01.ppt」、「提案計画.txt」、「評価結果.txt」)についてのすべての操作情報から構成される。
【0069】
(第1の実施の形態による効果)
次に本実施の形態の効果について説明する。
【0070】
本実施の形態によれば、調査目的業務に関するオブジェクトへの操作情報について、操作が行われた時点では調査目的業務に関する操作に該当することが判断できない場合も、操作が行われた任意の時点で調査目的業務に関する操作に該当することが判断できれば、当該オブジェクトに関するすべての操作情報をログとして抽出することが可能である。
【0071】
その理由は、操作が行われるたびに当該操作がログ収集目的の対象業務に関する操作に該当するかどうかを判定し、ログ生成時は、上記でログ収集目的の対象業務に関する操作と判定された操作が行われたオブジェクトに対する操作情報を、それ以前の時間に行われた操作も含めてログとして抽出するためである。
【0072】
例えば、図3の例では、「提案計画.txt」のオブジェクトは、1行目の操作の時点では、調査目的業務に該当することは判別できないが、4行目の操作の時点で、「田中部長」というキーワードにより、調査目的業務に該当することが判定できるため、「提案計画.txt」に関する全操作情報を最終的に抽出することが可能である。
【0073】
また、「提案計画.txt」のオブジェクトは、5行目の操作の時点で、「田中部長」というキーワードがコンテンツから消えたため、再び調査目的業務に該当するかどうかが判別できなくなるが、その前の4行目の操作の時点で調査目的業務に該当することが判定できているため、5行目の操作情報も最終的に抽出されることになる。
【0074】
なお、判定手段105、ログ生成手段107からなる最小限の構成であっても、本発明の目的を達成できる。
【0075】
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。以下の図において、本発明の本質に関わらない部分の構成については省略してあり、図示されていない。
【0076】
図8は、本発明の第2の実施の形態によるログ収集システム10の構成を示すブロック図である。
【0077】
図8を参照すると、本実施の形態によるログ収集システム10は、図1に示す第1の実施の形態によるコンピュータ100に、ログから除外すべき情報が記録された除外情報部111と、ログ生成手段107により生成されたログから、除外すべき情報を除外する除外判定手段112を加えた構成となっている。
【0078】
これらの手段はそれぞれ概略つぎのように動作する。
【0079】
操作情報を収集する際の動作は、第1の実施の形態と同様の動作であるため、詳細な説明は省略する。
【0080】
ログを生成する際の動作の概略を説明する。
【0081】
ログ生成手段の動作については、第1の実施の形態と同様の動作であるため、詳細な説明は省略する。
【0082】
除外判定手段112は、除外情報部111に記録された情報に基づき、ログ生成手段107で生成されたログから、除外すべき操作情報を判定する。
【0083】
また、除外判定手段112は、除外すべきと判定された操作情報を削除した該ログを出力する。
【0084】
すなわち、本実施の形態では、ログ生成手段107が出力したログを仮ログとし、該仮ログから所定の操作情報を除外したログを最終的なログとして出力する。
【0085】
(第2の実施の形態の動作の説明)
次に、本実施の形態によるコンピュータ100の動作について、図面を参照して詳細に説明する。なお、操作情報を収集する際の動作は、第1の実施の形態と同様のため、説明を省略する。
【0086】
図9は、本実施の形態における、ログを生成する際の動作の流れを示すフローチャートである。
【0087】
処理開始後、任意の方法によりログ生成手段107がログ出力の指示を受け取ると(ステップS901)、ログ生成手段107は、対象オブジェクト情報管理部106から対象オブジェクトのIDを取得する(ステップS902)。
【0088】
ここで、ステップS902で取得されたオブジェクトIDの例を、図10に示す。図10の例では、File−01.pptと提案計画.txtと評価結果.txtの3つのオブジェクトIDが取得されている。
【0089】
次に、ログ生成手段107は、ステップS502で取得したオブジェクトIDに対する操作情報の履歴を操作情報記録部103から抽出し(ステップS903)、該操作情報の履歴を統合して、仮ログとして出力する(ステップS904)。本実施の形態の場合、図11の例が仮ログとなる。
【0090】
次に、除外判定手段112が、除外情報部111に記録された情報に基づき、ステップS904で出力された仮ログに除外すべき操作情報が含まれているかどうかを判定する(ステップS905)。
【0091】
仮ログに除外すべき操作情報が含まれている場合(ステップS906”YES”)、除外判定手段112は、該除外すべき操作情報を仮ログから削除し(ステップS907)、最終的なログとして出力する(ステップS908)。
【0092】
ここで、ステップS905における、操作情報が除外対象情報が含まれているかどうかの判定を行う動作について説明する。本実施の形態では、ログ情報に除外すべき情報が含まれているかどうかの該当判定を、操作情報中に含まれるキーワードに基づいて判定するものとする。
【0093】
除外情報部111には、あらかじめ、ログから除外すべき操作に関するキーワードが記録されている。図12に、除外情報部111に記録されているキーワード情報の例を示す。
【0094】
除外判定手段112は、ステップS904で出力された仮ログの各操作ログの中に、除外情報部111に記録されているキーワード情報が含まれているかどうかを確認する。
【0095】
そして、除外判定手段112は、該キーワード情報が含まれている操作ログがある場合に、該操作ログを仮ログから除外する。
【0096】
図12の例では、「B社」という除外キーワードが記録されているため、図11の仮ログの例から、「B社」というキーワードを含む6行目のログが除外される。
【0097】
図13に、最終的に出力されるログの例を示す。図13に示すように、ステップS902で取得したオブジェクトID(File−01.pptおよび提案計画.txtおよび評価結果.txt)に関する全操作情報から、除外キーワード「B社」を含む操作を除いた全操作が出力されている。
【0098】
(第2の実施の形態による効果)
次に本実施の形態の効果について説明する。
【0099】
本実施の形態によれば、調査目的対象の業務に関する操作情報の履歴から、除外キーワードを含む操作情報を除外できるため、第1の実施の形態に比べ、必要な情報をより絞り込んだログを生成することができる。
【0100】
次に、本発明のコンピュータ100のハードウェア構成例について、図14を参照して説明する。図14はコンピュータ100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0101】
図14を参照すると、コンピュータ100は、一般的なコンピュータ装置と同様のハードウェア構成であり、CPU(Central Processing Unit)801、RAM(Random Access Memory)等のメモリからなる、データの作業領域やデータの一時退避領域に用いられる主記憶部802、ネットワークを介してデータの送受信を行う通信部803、入力装置805や出力装置806及び記憶装置807と接続してデータの送受信を行う入出力インタフェース部804、上記各構成要素を相互に接続するシステムバス808を備えている。記憶装置807は、例えば、ROM(Read Only Memory)、磁気ディスク、半導体メモリ等の不揮発性メモリから構成されるハードディスク装置等で実現される。
【0102】
本発明のコンピュータ100の入力手段101、アプリケーション102、操作情報格納手段108、判定手段105、ログ生成手段107、除外判定手段112は、プログラムを組み込んだ、LSI(Large Scale Integration)等のハードウェア部品である回路部品を実装することにより、その動作をハードウェア的に実現することは勿論として、その機能を提供するプログラムを、記憶装置807に格納し、そのプログラムを主記憶部802にロードしてCPU801で実行することにより、ソフトウェア的に実現することも可能である。
【0103】
以上好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも、上記実施の形態に限定されるものでなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形して実施することができる。
【0104】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0105】
また、本発明の各種の構成要素は、必ずしも個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等でもよい。
【0106】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムには複数の手順を順番に記載してあるが、その記載の順番は複数の手順を実行する順番を限定するものではない。このため、本発明の方法およびコンピュータプログラムを実施する時には、その複数の手順の順番は内容的に支障しない範囲で変更することができる。
【0107】
また、本発明の方法およびコンピュータプログラムの複数の手順は個々に相違するタイミングで実行されることに限定されない。このため、ある手順の実行中に他の手順が発生すること、ある手順の実行タイミングと他の手順の実行タイミングとの一部ないし全部が重複していること、等でもよい。
【0108】
さらに、上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、これに限定されない。
【0109】
(付記1)
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定手段と、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成手段とを備えることを特徴とするログ情報収集システム。
【0110】
(付記2)
コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部と、
前記判定手段により調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部とを備え、
前記ログ生成手段は、
前記対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、前記操作情報記録部から抽出することを特徴とする付記1に記載のログ情報収集システム。
【0111】
(付記3)
前記調査目的対象業務識別情報がキーワードのリストから構成され、
前記判定手段が、
前記調査目的対象業務識別情報のキーワードと、操作情報中に含まれる文字列との照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記1又は付記2に記載のログ情報収集システム。
【0112】
(付記4)
前記調査目的対象業務識別情報がメールの送受信アドレスから構成され、
前記判定手段が、
前記調査目的対象業務識別情報中のメール送受信アドレスと、操作情報中のメール送受信アドレスとの照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記1又は付記2に記載のログ情報収集システム。
【0113】
(付記5)
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定手段を備えることを特徴とする付記1から付記4の何れか1項に記載のログ情報収集システム。
【0114】
(付記6)
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定ステップと、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成ステップとを含むことを特徴とするログ情報収集方法。
【0115】
(付記7)
前記ログ生成ステップで、
前記判定ステップで調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部から抽出することを特徴とする付記6に記載のログ情報収集方法。
【0116】
(付記8)
前記調査目的対象業務識別情報がキーワードのリストから構成され、
前記判定ステップで、
前記調査目的対象業務識別情報のキーワードと、操作情報中に含まれる文字列との照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記6又は付記7に記載のログ情報収集方法。
【0117】
(付記9)
前記調査目的対象業務識別情報がメールの送受信アドレスから構成され、
前記判定ステップで、
前記調査目的対象業務識別情報中のメール送受信アドレスと、操作情報中のメール送受信アドレスとの照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記6又は付記7に記載のログ情報収集方法。
【0118】
(付記10)
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定ステップを有することを特徴とする付記6から付記9の何れか1項に記載のログ情報収集方法。
【0119】
(付記11)
コンピュータ上で、
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定処理と、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成処理とを、実行することを特徴とするログ情報収集プログラム。
【0120】
(付記12)
前記ログ生成処理で、
前記判定ステップで調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部から抽出することを特徴とする付記11に記載のログ情報収集プログラム。
【0121】
(付記13)
前記調査目的対象業務識別情報がキーワードのリストから構成され、
前記判定処理で、
前記調査目的対象業務識別情報のキーワードと、操作情報中に含まれる文字列との照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記11又は付記12に記載のログ情報収集プログラム。
【0122】
(付記14)
前記調査目的対象業務識別情報がメールの送受信アドレスから構成され、
前記判定処理で、
前記調査目的対象業務識別情報中のメール送受信アドレスと、操作情報中のメール送受信アドレスとの照合に基づいて判定を行うことを特徴とする付記11又は付記12に記載のログ情報収集プログラム。
【0123】
(付記15)
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定処理を有することを特徴とする付記11から付記14の何れか1項に記載のログ情報収集プログラム。
【符号の説明】
【0124】
100:コンピュータ
101:入力手段
102:アプリケーション
103:操作情報記録部
104:調査目的対象業務識別情報部
105:判定手段
106:対象オブジェクト情報管理部
107:ログ生成手段
108:操作情報格納手段
111:除外情報部
112:除外判定手段
801:CPU
802:主記憶部
803:通信部
804:入出力インタフェース部
805:入力装置
806:出力装置
807:記憶装置
808:システムバス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定手段と、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成手段とを備えることを特徴とするログ情報収集システム。
【請求項2】
コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部と、
前記判定手段により調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部とを備え、
前記ログ生成手段は、
前記対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、前記操作情報記録部から抽出することを特徴とする請求項1に記載のログ情報収集システム。
【請求項3】
前記調査目的対象業務識別情報がキーワードのリストから構成され、
前記判定手段が、
前記調査目的対象業務識別情報のキーワードと、操作情報中に含まれる文字列との照合に基づいて判定を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のログ情報収集システム。
【請求項4】
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のログ情報収集システム。
【請求項5】
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定ステップと、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成ステップとを含むことを特徴とするログ情報収集方法。
【請求項6】
前記ログ生成ステップで、
前記判定ステップで調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部から抽出することを特徴とする請求項5に記載のログ情報収集方法。
【請求項7】
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定ステップを有することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のログ情報収集方法。
【請求項8】
コンピュータ上で、
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定処理と、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成処理とを、実行することを特徴とするログ情報収集プログラム。
【請求項9】
前記ログ生成処理で、
前記判定ステップで調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部から抽出することを特徴とする請求項8に記載のログ情報収集プログラム。
【請求項10】
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定処理を有することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のログ情報収集プログラム。
【請求項1】
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定手段と、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成手段とを備えることを特徴とするログ情報収集システム。
【請求項2】
コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部と、
前記判定手段により調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部とを備え、
前記ログ生成手段は、
前記対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、前記操作情報記録部から抽出することを特徴とする請求項1に記載のログ情報収集システム。
【請求項3】
前記調査目的対象業務識別情報がキーワードのリストから構成され、
前記判定手段が、
前記調査目的対象業務識別情報のキーワードと、操作情報中に含まれる文字列との照合に基づいて判定を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のログ情報収集システム。
【請求項4】
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のログ情報収集システム。
【請求項5】
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定ステップと、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成ステップとを含むことを特徴とするログ情報収集方法。
【請求項6】
前記ログ生成ステップで、
前記判定ステップで調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部から抽出することを特徴とする請求項5に記載のログ情報収集方法。
【請求項7】
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定ステップを有することを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のログ情報収集方法。
【請求項8】
コンピュータ上で、
調査目的対象の業務を識別する情報として予め設定した調査目的対象業務識別情報に基づいて、コンピュータ上で前記業務を遂行する所定のアプリケーションの任意のオブジェクトについての操作が、調査目的対象の業務に関する操作であるかどうかを判定する判定処理と、
前記コンピュータ上のログから、前記調査目的対象の業務に関する操作が行われたオブジェクトについての操作情報の履歴を、調査目的対象の業務に関するログとして抽出するログ生成処理とを、実行することを特徴とするログ情報収集プログラム。
【請求項9】
前記ログ生成処理で、
前記判定ステップで調査目的対象の業務に関する操作と判定された操作に関し、当該操作が行われたオブジェクトの情報を記録する対象オブジェクト情報管理部に記録されたオブジェクト情報を含む操作情報を、コンピュータ上のアプリケーションへの操作内容を操作情報として蓄積する操作情報記録部から抽出することを特徴とする請求項8に記載のログ情報収集プログラム。
【請求項10】
ログから除外すべき情報として予め設定した除外情報に基づいて、前記除外情報を含む前記操作情報を、前記ログから除外する除外判定処理を有することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のログ情報収集プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−88857(P2012−88857A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−233822(P2010−233822)
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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