説明

ロック式ヒンジ

【課題】 ロック式ヒンジのロックが不本意に解除されることがなく、またヒンジ本体を堅固にロックすることができるようにする。
【解決手段】 開口物体1にこの物体1を開閉する扉体2をロックするロック機構50は、物体1側の座金20内を前後運動するが通常ではロック位置にばね付勢されるロックピン51と、ヒンジ本体30の取付ブラケット32を座金20に挿入するに応じてロックピン51が乗り上げられ次いでロックピン51が係止されるロックピン乗り上げ係止部52と、ロックピン51をロック解除方向に移動するようにロックピン51が係入する傾斜スロット56S、56’Sを有するロック解除スイッチ53とから成り、ロック解除スイッチ53が押されると、ロックピン51が持ち上げられてロックを解除する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、箱体の如き開口物体とこの物体の開口を開閉する扉体とをワンタッチでヒンジ止めすることができるヒンジに関し、特に扉体が開口物体に所定通り支持された状態でヒンジが開口物体から抜け止めされるロック式ヒンジの改良に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、箱体(開口物体)の開口に扉体を開閉自在に支持するロック式ヒンジは、箱体の開口付近の内面に取り付けられる座金と、扉体の内面に取り付けられ開口物体の座金内に挿入されて支持される取付ブラケットを有するヒンジ本体と、この取付ブラケットを座金に着脱自在にロックするロック機構とを備えている。
【0003】
従来技術のロック式ヒンジにおいて、ロック機構は、座金に枢支されたロックレバーから成り、このロックレバーは、ヒンジ本体の取付ブラケットが座金に挿入されると、ロックレバーの先端の係止爪が取付ブラケットの抜止孔に係入してヒンジ本体の取付ブラケットを座金にロックしているが、このロックを解除するために係止爪を抜止孔から抜き出すためのロック解除操作部分が座金から箱体の内側に張り出しており、従って箱体内の収納物がこのロック解除操作部分を不本意に押してロックレバーの係止爪が抜止孔から脱出し、ロックが外れる虞があった(特許文献1及び2参照)。
【0004】
また、これらの従来技術のロック機構は、ロック機能を有する係止爪が抜止孔に対して孔の軸線方向の運動ではなく、レバー運動によって嵌脱するので、係止爪と抜止孔とは若干の隙間が必要となり、ヒンジ本体の取付ブラケットをがたつきを生ずることなく堅固にロックすることができない欠点があった。
【0005】
【特許文献1】特開昭62−68981号公報
【特許文献2】実開昭57−199676号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする1つの課題は、ロック解除操作部分が開口物体内に張り出すことがなく、従ってヒンジ本体の取付ブラケットのロックが不本意に解除されることがないロック式ヒンジを提供することにある。
【0007】
本発明が解決しようとする他の課題は、ヒンジ本体の取付ブラケットにがたつきを生ずることなく、座金に取付ブラケットを堅固にロックすることができるロック式ヒンジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の課題解決手段は、開口物体の開口付近の内面に取り付けられる座金とこの開口物体の開口を開閉する扉体の内面に取り付けられ座金内に挿入されて支持される取付ブラケットを有するヒンジ本体とこのヒンジ本体の取付ブラケットを座金に着脱自在にロックするロック機構とを備えたロック式ヒンジにおいて、ロック機構は、座金の支持スロットに沿って前後運動するが通常ではロック位置に向けてばね付勢されるロックピンと、ヒンジ本体の取付ブラケットの相対する壁に設けられこの取付ブラケットの挿入に応じて移動してロックピンが乗り上げられその後ロックピンが係止されるロックピン乗り上げ係止部と、ヒンジ本体の取付ブラケットの挿入方向に可動自在に配置され支持スロットに沿ってロックピンをロック解除方向に移動するようにロックピンが係入する傾斜スロットを有するロック解除スイッチとから成っていることを特徴とするロック式ヒンジを提供することにある。
【0009】
本発明の課題解決手段において、好ましくは、座金の支持スロットは、座金の1対の相対するに設けられ、また、ロックピン乗り上げ係止部は、ヒンジ本体の取付ブラケットの相対する壁に設けられ、またロック解除スイッチは、座金の相対する1対の壁に沿って移動する1対の可動壁から成り、傾斜スロットは、この1対の可動壁に設けられ、且つロック解除スイッチは、ロックピンが傾斜スロットに沿ってロック方向に案内されるようにばね付勢されている形態とすることができる。
【0010】
また、本発明の課題解決手段において、ロックピン乗り上げ係止部は、好ましい形態では、ヒンジ本体の挿入側の前端に設けられてロックピンをロック解放方向に案内する傾斜案内部分とヒンジ本体の取付ブラケットが完全に座金に挿入された位置でロックピンが係入される係入溝とから成っている。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、上記のように、ロック機構を解除操作する操作部分は、ヒンジ本体が座金に挿入される方向に進退するロック解除スイッチから成っているので、ロック解除操作部分が開口物体内に張り出すことがなく、従って開口物体内の収納物に触れてヒンジ本体のロックが不本意に解除されることがなく、扉体を確実に開口物体に支持することができる。
【0012】
また、ロック機構の係止部分(ロックピン)は、レバー運動ではなく、係止溝に軸線運動して嵌脱するので、係止部分に隙間が生ずることがなく、ヒンジ本体の取付ブラケットをがたつきを生ずることなく座金にロックすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に述べると、図1乃至図3、は、本発明に係るロック式ヒンジ10の一例の組立状態が示されており、このロック式ヒンジ10は、開口物体(箱体)1の開口付近の内面に取り付けられる座金20と開口物体1の開口を開閉する扉体2(図12乃至図14参照)の内面に取り付けられるヒンジ本体30とから成っている。
【0014】
図1乃至図3及び図11乃至図14に示すように、開口物体1は、内外の壁W1、W2を有し、開口付近でこれらの内外の壁W1、W2の間で座金取付け用の内部空間1Vを形成している。
【0015】
座金20は、底板21とこの底板21から立ち上がるように延びる1対の相対する壁22、22'とこれらの相対する壁22、22'の縁から外向きに水平に延びる1対の取付け鍔23、23'と、取付け鍔23、23'とは底板21に対する高さ位置を異にして設けられた取付け座24、24'とから成っている。この座金20は、底板21が物体1の外壁W2の内面に係合し、取付け鍔23、23'及び取付け座24,24'が物体21の内壁W1の内面に係合するように、物体1の内部空間1Vに配置されている。この座金20は、取付け鍔23、23'に対応して開口物体1の壁に設けられたねじ孔1Hを貫通する取付けねじ(図示せず図)を取付け鍔23、23'のねじ孔23H、23'Hにねじ込んで開口物体1に取り付けられている。取付け鍔23,23'が取付け座24,24'とは異なる高さ位置に設けられているのは、ねじ孔1Hが開口物体1の壁の内面よりもへこんだ面に設けられているためであり、これによってので、取付け鍔23,23'と取付け座24,24'とは、開口物体1の内壁W1に密接して取り付けられる。
【0016】
図1乃至図3及びに示すように、開口物体1の内部空間1Vの端面には、後に述べるヒンジ本体30が挿入されるべき窓1Wが設けられ、またこの窓1Wに連続して後に述べるロック解除スイッチの動きを許すように設けられた切欠き1Nを有する。
【0017】
ヒンジ本体30は、扉体2の内面に取り付けられるソケット31と座金20に挿入されて座金20に取り付けられるべき取付ブラケット32とソケット31と取付ブラケット32とを枢動自在に連結するリンク機構40とから成っている。
【0018】
ソケット31は、図12に示すように、扉体2の内面凹部2R(図12参照)内に配置されてその鍔33F、33'Fを扉体2の内面にねじ止めして固定されている。取付ブラケット32は、開口物体1の窓1Wから座金20内に挿入されるべき幅狭の挿入部分32Sを有し、この挿入部分32Sが座金20内に完全に挿入されると、後に述べるロック機構が働いてヒンジ本体30の取付ブラケット32が座金20にロックされる。なお、ソケット31、取付ブラケット32は、いずれも断面U字状の形態を有し、その底板31B、32Bから1対の相対する壁33、33'、34、34'が垂直に延びて形成されている。ソケット31の鍔33F、33'Fは、相対する壁33、33'から延びている。
【0019】
リンク機構40は、第1乃至第3のリンクアーム41、42、43から成り、第1のリンクアーム41の一端41Aは、取付ブラケット32にピンP1で枢支され、逆U字形の他端41Bは、ピンP2でソケット31の先端に枢支され、第2のリンクアーム42は、この第1のリンクアーム42の中間部分と取付ブラケット32にピンP3、P4によって枢支され、第3のリンクアーム43は、第2のリンクアーム42の先端とソケット31の中間部分とにピンP5、P6によって枢支されている。
【0020】
第1のリンクアーム41を取付ブラケット32に枢支するピンP1は、取付ブラケット32の相対する壁34、34'にその長手方向に延びるように設けられた長い案内溝34G、34'Gを貫通しており、第1のリンクアーム41は、この案内溝34G、34'Gに案内されながら摺動する。
【0021】
このリンク機構40は、ソケット31が取り付けられた扉体2が座金20が取り付けられた開口物体1に対して直角に位置するように折り畳まれた扉閉位置(図13参照)から扉体2が開口物体1の側壁に略平行に位置するように展開した扉半開位置(図12参照)を経て扉体2が開口物体1の側壁に対して180度開くように更に展開した扉完全開位置(図14参照)まで扉体2を移動するようにリンク運動される。このリンク機構40自体は、従来技術のものと同じであるので、これ以上の詳細な説明は省略する。
【0022】
ロック式ヒンジ10は、ヒンジ本体30の取付ブラケット32を座金20に着脱自在にロックするロック機構50を備えているが、このロック機構50は、座金20の1対の相対する壁22、22'の支持スロット22S、22'Sに係入されたロックピン51と、ヒンジ本体30の取付ブラケット32の相対する壁34、34'に設けられ取付ブラケット32の座金20への挿入に応じてロックピン51が乗り上げられその後このロックピン51が係止されるロックピン乗り上げ係止部52と、ヒンジ本体30の取付ブラケット32の挿入方向に可動自在に配置され支持スロット22S、22'Sに沿ってロックピン51をロック解除方向に移動するようにこのロックピン51が係入する傾斜スロット56S、56'Sを有するロック解除スイッチ53とから成っている。
【0023】
ロックピン51は、図1、図5乃至図10に示すように、ばね54によって通常では支持スロット22S、22'Sの奥(ロック位置)に向けて付勢されている。なお、ばね54は、壁22、22'間に掛け渡されたロッド54Rに巻き付けられている。
【0024】
ロックピン乗り上げ係止部52は、図5乃至図10に示すように、ヒンジ本体30の取付ブラケット32の挿入側の前端に設けられてロックピン51をロック解放方向(上記の図の上向き)に案内する傾斜案内部分(傾斜案内面)52Sとヒンジ本体30の取付ブラケット32が完全に座金20に挿入された位置(図7及び図10参照)でロックピン51が係入される係入溝52Gとから成っている。
【0025】
ロック解放スイッチ53は、座金20の相対する1対の壁22、22'の外側面に沿って移動する1対の可動壁56、56'から成り、傾斜スロット56S、56'Sは、この1対の可動壁56、56'にそれぞれ設けられている。1対の可動壁56、56'は、その前端を連結壁57で連結されている。従って、このロック解放スイッチ53は、図2及び図3に示すように、座金20と共に開口物体1の内部空間1V内に配置されている。
【0026】
このロック解放スイッチ53は、可動壁56、56'の端面に設けられて座金20の1対の取付け鍔23、23'の根元に形成された案内スロット23S、23'Sに係入する案内突起56P、56'Pを有し、可動壁56、56'は、図示しないばねによって通常ではヒンジ本体30の挿入方向とは反対方向に付勢されてロックピン51が傾斜スロット56S、56'Sの斜めの下方位置に係合してロックピン51のロック位置を保持している(図15(A)参照)。このロック解放スイッチ53は、図示しないばねに抗してヒンジ本体30の挿入方向に押すと、ロックピン51は、傾斜スロット56S、56'Sの傾斜面に沿って支持スロット22S、22'S内でロック解放方向に案内されてロックピン51が係入溝55から外される。なお、図面において、符号58,58'は、ロック解放スイッチ53をばねに抗してロック解放方向に押すためのボタンである。
【0027】
次に、上記のロック式ヒンジ10の組立方法及び解体方法を述べると、図2及び図11に示すように、開口物体(箱体)1の開口付近の内外の壁W1、W2の内部空間1Vに座金20を取付け、また図12の右半部に示すように、この開口物体1の開口を開閉する扉体2の内面の相応する位置にヒンジ本体30のソケット31を取り付ける。
【0028】
この状態で、扉体2を開口物体1の開口に近づけながら、扉体2に取り付けられたヒンジ本体30の取付ブラケット32を開口物体1の窓1Wから開口物体1内に取り付けられた座金20内に挿入する(図5及び図8参照)。
【0029】
ヒンジ本体30の取付ブラケット32を座金20内に順次深く挿入すると、図6及び図9に示すように、取付ブラケット32の先端のピン乗り上げ係止部52の傾斜案内部分(案内面)52Sがロックピン51に係合して傾斜案内部分52Sの前進に伴ってロックピン51がばね54に抗して傾斜案内面52Sの傾斜に沿って持ち上げられる。
【0030】
取付ブラケット32が更に前進すると、図7及び図10に示すように、ロックピン51がピン乗り上げ係止部52の係入溝52Gに相対するため、ばね54によってロックピン51が係入溝52Gに係入してヒンジ本体30の取付ブラケット32が座金20内にロックされる。
【0031】
従って、図13、図12及び図14に示すように、扉体2は、開口物体1の開口を開閉することができる。ヒンジ本体30は、既に述べたように、第1のリンクアーム41が取付ブラケット32内を摺動するスライド式リンク機構40であるので、扉体2は、図13に示す開口物体1を閉じた状態から図12に示すようにヒンジ本体30が展開して開口物体1から扉体2が若干離れるように開き、更に開口物体1から180度の位置まで開くことができる。
【0032】
扉体2を開口物体1から取り外す際には、ロック解除スイッチ53のボタン58,58'をヒンジ本体30の挿入方向に押す。このようにすると、ロック解除スイッチ53の1対の可動壁56、56'が同方向に移動し、このため、傾斜スロット56S、56'が図15(A)乃至(C)に示すようにロックピン51をばね54に抗して持ち上げる方向に移動し、ロックピン51を係止溝52Gから脱出する。従ってこの状態で扉体2を開口物体1から離すように引くことによって扉体2を開口物体1から取り外すことができる。
【0033】
このように、ロック機構40を解除操作するロック解除スイッチ53は、ヒンジ本体30が座金20に挿入される方向に進退するので、従来技術のように、ロック解除操作部分が開口物体1内に張り出すことがなく、従って開口物体1内の収納物に触れてヒンジ本体30のロックが不本意に解除されることがないことが解る。
【0034】
また、ロック機構40のロックピン51は、レバー運動ではなく、係止溝55内を垂直運動して嵌脱するので、ロックピン51と係入溝52Gとの間に隙間が生ずることがなく、ヒンジ本体30の取付ブラケット32が座金20内でがたつきを生ずることなく座金20に堅固にロックすることができることが解る。
【産業上の利用可能性】
【0035】
ロック式ヒンジのロック機構のロックを解除する操作部分が開口物体の内面から張り出すことがないので、開口物体内の収納物によって不本意にロック解除が行われることがなく、またロック機構のロックピンは、ロックピン係止部分にレバー運動ではなく直線運動で嵌脱するので、この係合部分にがたつきを生ずることがなく、堅固にロックすることができるので、産業上の利用性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係るロック式ヒンジの組み付け前の状態の斜視図である。
【図2】図1のロック式ヒンジの座金を開口物体に取り付けた状態の斜視図である。
【図3】図1のロック式ヒンジの組み立て状態の斜視図である。
【図4】図1のロック式ヒンジの分解状態の斜視図である。
【図5】図1のロック式ヒンジの一部を破断してヒンジ本体の取付ブラケットを座金に挿入し始めた状態の斜視図である。
【図6】図5とほぼ同じであるが、取付ブラケットが更に挿入されてロック機構が動作し始める状態の斜視図である。
【図7】図5、図6とほぼ同じであるが、取付ブラケットが更に挿入されてロック機構がロック位置となった状態の斜視図である。
【図8】図5と同じ状態の側断面図である。
【図9】図6と同じ状態の側断面図である。
【図10】図7と同じ状態の側断面図である。
【図11】開口物体に座金とロック解除スイッチとを取り付けた状態の斜視図である。
【図12】開口物体に座金に扉体のヒンジ本体の取付ブラケットを挿入してロックして扉体を半開きとした状態の斜視図である。
【図13】図12の状態から扉体を閉じた状態の斜視図である。
【図14】図12の状態から逆に扉体を完全に開いた状態の斜視図である。
【図15】ロック機構の指示スロットとロック解除スイッチの傾斜スロットとロックピンとの関係を示し、同図(A)は、ロック状態の断面図、同図(B)は、ロックを外す途中の断面図、同図(C)は、ロックを外した状態の断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 開口物体
1H ねじ孔
1N 切欠き
1W 窓
W1、W2 内外の壁
1V 内部空間
2 扉体
2R 凹部
10 ロック式ヒンジ
20 座金
21 底板
22、22' 壁
22S、22'S 支持スロット
23、23' 取付け鍔
23H、23'H ねじ孔
24、24' 取付け座
30 ヒンジ本体
31 ソケット
31B 底板
32 取付ブラケット
32B 底板
32S 挿入部分
33、33'、34、34' 壁
34G、34'G 案内溝
40 リンク機構
41、42,43 第1乃至第3のリンクアーム
41A、41B 第1のリンクアームの端部
50 ロック機構
51 ロックピン
52 ロックピン乗り上げ係止部
52S 傾斜案内部分
52G 係入溝
53 ロック解除スイッチ
54 ばね
54R ロッド
56、56' 可動壁
56S、56'S 傾斜スロット
56P、56'P 案内突起
58、58' ボタン
P1乃至P6 ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口物体の開口付近の内面に取り付けられる座金と前記開口物体の開口を開閉する扉体の内面に取り付けられ前記座金内に挿入されて支持される取付ブラケットを有するヒンジ本体と前記ヒンジ本体を前記座金に着脱自在にロックするロック機構とを備えたロック式ヒンジにおいて、前記ロック機構は、前記座金の支持スロットに沿って前後運動することができるが通常ではロック位置に向けてばね付勢されるロックピンと、前記ヒンジ本体の前記取付ブラケットに設けられ前記取付ブラケットの挿入に応じて移動して前記ロックピンが乗り上げられその後前記ロックピンが係止されるロックピン乗り上げ係止部と、前記取付ブラケットの挿入方向に可動自在に配置され前記支持スロットに沿って前記ロックピンをロック解除方向に移動するように前記ロックピンが係入する傾斜スロットを有するロック解除スイッチとから成っていることを特徴とするロック式ヒンジ。
【請求項2】
請求項1に記載のロック式ヒンジであって、前記座金の支持スロットは、前記座金の1対の相対する壁に設けられていることを特徴とするロック式ヒンジ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のロック式ヒンジであって、前記ロックピン乗り上げ係止部は、前記ヒンジ本体の前記取付ブラケットの相対する壁に設けられていることを特徴とするロック式ヒンジ。
【請求項4】
請求項2に記載のロック式ヒンジであって、前記ロック解除スイッチは、前記座金の相対する1対の壁に沿って移動する1対の可動壁から成り、前記傾斜スロットは、前記1対の可動壁に設けられ、且つ前記ロック解除スイッチは、前記ロックピンが前記傾斜スロットに沿ってロック方向に案内されるようにばね付勢されていることを特徴とするロック式ヒンジ。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載のロック式ヒンジであって、前記ロックピン乗り上げ係止部は、前記ヒンジ本体の取付ブラケットの挿入側の前端に設けられて前記ロックピンを前記ロック解放方向に案内する傾斜案内部分と前記ヒンジ本体が完全に座金に挿入された位置で前記ロックピンが係入される係入溝とから成っていることを特徴とするロック式ヒンジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2006−70646(P2006−70646A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−258084(P2004−258084)
【出願日】平成16年9月6日(2004.9.6)
【出願人】(000107572)スガツネ工業株式会社 (153)
【Fターム(参考)】