説明

ロータスラストを修正するためのシステム及び方法

【課題】ロータスラストを修正するためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】タービン(36)は、ステータ(62)及びロータ(38)を含み、ロータ(38)は、ロータ空洞(68、70)を含む。プロセス副生ガス(42)を収容しかつ制御弁(44)を内蔵した供給プレナム(40)は、ロータ空洞(68、70)の少なくとも1つに連結されて、ロータ空洞(68、70)の少なくとも1つにプロセス副生ガス(42)を供給する。タービン(36)を運転する方法は、ロータ(38)にタービン(36)を連結するステップと、ロータ(38)内に空洞(68、70)を形成するステップと、空洞(68、70)の少なくとも1つにプロセス副生ガス(42)を注入するステップとを含む。本方法はさらに、予めプログラムされたパラメータに応じて空洞(68、70)の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガス(42)の流量を調整するステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的にはロータに作用する軸方向スラストを修正するためのシステム及び方法に関連する。具体的には、本発明は、ロータ空洞にプロセス副生ガスを供給して、ガスタービンのロータに作用する軸方向スラストを発生させる。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、発電用の商業運転において広く使用されている。図1は、当技術分野で公知の一般的なガスタービン10を示す。図1に示すように、ガスタービン10は一般に、前部に圧縮機12、中央部あたりに1以上の燃焼器14、また後部にタービン16を含む。圧縮機12及びタービン16は一般に、共通のロータ18を共有する。
【0003】
圧縮機12は、ロータ18に取付けられた複数段の圧縮機ブレード20を含む。周囲空気が、圧縮機12の入口22に流入し、圧縮機ブレード20の回転は、作動流体(空気)に運動エネルギーを与えて、作動流体を高エネルギー状態にする。作動流体は、圧縮機12から流出しかつ燃焼器14に流れる。
【0004】
作動流体は燃焼器14内で燃料と混合され、この混合気は、点火燃焼されて、高温、高圧かつ高速を有する燃焼ガスを発生する。燃焼ガスは、燃焼器14から流出しかつタービン16に流れ、タービン16において、これら燃焼ガスは膨張して仕事を産生する。
【0005】
圧縮機12内での周囲空気の加圧は、ロータ18に対して前方方向のすなわち圧縮機入口22に向かう軸方向力を生成する。タービン16内での燃焼ガスの膨張は、ロータ18に対して後方方向のすなわちタービン排出口24に向かう軸方向力を生成する。ガスタービン10の前部におけるスラスト軸受26は、ロータ18を所定の位置に保持しかつロータ18の軸方向移動を防止する。ロータ18に作用する正味軸方向力を減少させるために、従ってスラスト軸受26の寸法及び関連する費用を低減するために、ガスタービン10は一般に、圧縮機12及びタービン16によって発生する軸方向力が同等になるように設計される。
【0006】
図1は、正味軸方向ロータ力を制御する1つの設計を示す。空気抽出管路28は、圧縮機12をタービン16に連結している。空気抽出管路28は、作動流体が燃焼器14を迂回しかつタービン16に直接流れる経路を構成する。別個の空気抽出管路28は、より前段の圧縮機12をより後段のタービン16に連結する。この構成により、抽出作動流体は、注入タービン段における燃焼ガスよりも大きな圧力を有し、従って抽出作動流体が燃焼ガスと同じ方向に移動することを保証する。抽出作動流体は、タービン16に流入しかつタービン16を通る燃焼ガスの流れに合流し、従ってロータ18に作用する後方方向のすなわちタービン排出口24に向かう軸方向力を増大させる。
【0007】
図1に示す設計は、幾つかの欠点を有する。例えば、抽出作動流体は、燃焼器14を迂回し、従って燃焼ガスの体積を減少させまたガスタービン10の全体効率及び出力を低下させる。
【0008】
加えて、圧縮機12は、ロータ18によってタービン16に対して回転結合されているので、使用可能な抽出作動流体の量及び圧力は、ガスタービン10の作動レベルに直接左右される。この設計は、定常状態運転時には許容可能であるが、圧縮機12の作動レベル、従って圧縮機の軸方向スラストがタービン16の作動レベルと大幅に異なっていて、スラスト軸受26に作用する軸方向力に不均衡を生じ、これが振動及び不安定さを引き起こすおそれがあるような部分負荷運転又は過渡運転時には理想を下回るものとなる。その結果、スラスト軸受26は、過渡運転状態時又は様々な運転レベルでの軸方向ロータ力におけるより大きな変動に適応するために、より大きくなくてはならない。さらに、抽出作動流体の量及び圧力が直接ガスタービンの運転レベルに応じて変化するので、タービンロータの設計形状寸法は、あらゆる所定の運転レベルにおいて所望の軸方向スラストを生じるように制約される必要性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第6487863号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、圧縮機又はタービンのいずれかの運転レベルとは関係なく軸方向ロータ力を制御するシステム及び方法に対する必要性が存在する。このシステム及び方法は、定常運転状態及び過渡運転レベルの両方の間にスラスト軸受に加わる正味軸方向スラストを最小化することになり、ガスタービンの全体効率を低下さることがなく、かつ最適なロータ形状寸法に適応して部品重量及びコストを低減することになるのが理想的である。
【0011】
本発明の態様及び利点は、以下において次の説明に記載しており、或いはそれら説明から自明なものとして理解することができ、或いは本発明の実施により学ぶことができる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態は、ガスタービンであり、本ガスタービンは、圧縮機と、圧縮機の下流のタービンであって複数のステータを備えるタービンと、圧縮機をタービンに連結するロータとを含む。ロータは、複数のロータ空洞を含む。本ガスタービンはさらに、プロセス副生ガスを収容した供給プレナムを含む。供給プレナムは、制御弁を備えていてロータ空洞の少なくとも1つに連結されて、ロータ空洞の少なくとも1つにプロセス副生ガスを供給する。
【0013】
本発明の別の実施形態では、本ガスタービンは、圧縮機と、圧縮機の下流のタービンであって複数のステータを備えるタービンと、圧縮機をタービンに連結したロータとを含む。ロータは、複数のロータ空洞を含む。本ガスタービンはさらに、プロセス副生ガスを収容した供給プレナムを含む。供給プレナムは、ロータ空洞の少なくとも1つに連結されて、ロータ空洞の少なくとも1つにプロセス副生ガスを供給する。制御装置が、ロータ空洞の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガスの流量を調整する。
【0014】
本発明のさらに別の実施形態は、圧縮機及びタービンを有するガスタービンを運転する方法である。本方法は、ロータによって圧縮機をタービンに連結するステップと、ロータ内に複数の空洞を形成するステップと、複数の空洞の少なくとも1つにプロセス副生ガスを注入するステップとを含む。本方法はさらに、予めプログラムされたパラメータに従って複数の空洞の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガスの流量を調整するステップを含む。
【0015】
本明細書を精査することにより、当業者には、そのような実施形態の特徴及び態様並びにその他がより良好に理解されるであろう。
【0016】
添付図面の図を参照することを含む本明細書の以下の残り部分において、当業者に対する本発明の最良の形態を含む本発明の完全かつ有効な開示をより具体的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】正味軸方向ロータ力を制御する先行技術の設計を示す図。
【図2】本発明の一実施形態のシステム線図。
【図3】図2に示すガスタービンの簡略断面図。
【図4】本発明の一実施形態による、図3に示すタービンの簡略断面図。
【図5】本発明の別の実施形態による、図3に示すタービンの簡略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
次に、その1以上の実施例を添付図面に示している本発明の現時点での実施形態を詳細に説明する。詳細な説明では、図面中の特徴要素を示すために参照符号及び文字表示を使用している。本発明の同様な又は類似した部品を示すために、図面及び説明において同様な又は類似した表示を使用している。
【0019】
各実施例は、本発明の限定ではなくて本発明の説明として示している。実際には、本発明においてその技術的範囲及び技術思想から逸脱せずに修正及び変更を加えることができることは、当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として例示し又は説明した特徴要素は、別の実施形態で使用してさらに別の実施形態を生成することができる。従って、本発明は、そのような修正及び変更を特許請求の範囲及びその均等物の技術的範囲内に属するものとして保護することを意図している。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態によるガスタービン30のブロック線図を示す。図2に示すように、ガスタービン30は一般に、前部に圧縮機32、中央部あたりに1以上の燃焼器34、また後部にタービン36を含む。圧縮機32及びタービン36は、共通のロータ38を共有する。
【0021】
ガスタービン30はさらに、プロセス副生ガス42を収容した供給プレナム40を含む。供給プレナム40は、1以上の制御弁44を含むことができかつロータ38内の空洞に連結されて、ロータ空洞の少なくとも1つにプロセス副生ガスを供給する。プロセス副生ガス42は、圧縮機32によって生成されたガスつまり作動流体以外の商用システムによって生成されたあらゆる排出ガスとすることができる。例えば、統合ガス化複合サイクル発電(IGCC)プラントは一般に、空気から酸素を生成する空気分離ユニットを含んでいる。空気分離ユニットは、プロセス副生ガスとして大量の排出窒素を発生する。窒素は、それが作動流体と同じ分子量を有するので、本発明で使用するのに適したプロセス副生ガスである。しかしながら、その他の排出プロセス副生ガスも使用することができ、それらもまた本発明の技術的範囲内に属する。
【0022】
図3は、図2に示すガスタービン30の簡略断面図を示す。圧縮機32は、ロータ38に取付けられた複数段の圧縮機ブレード46を含む。周囲空気が、圧縮機32の入口48に流入し、圧縮機ブレード46の回転は、作動流体(空気)に運動エネルギーを与えて、作動流体を高エネルギー状態にする。作動流体は、圧縮機32から流出しかつ燃焼器34に流れる。
【0023】
作動流体は燃焼器34内で燃料と混合され、この混合気は、点火燃焼されて、高温、高圧かつ高速を有する燃焼ガスを発生する。燃焼ガスは、燃焼器34から流出しかつタービン36に流れ、タービン36において、これら燃焼ガスは膨張して仕事を産生する。
【0024】
圧縮機32内での周囲空気の加圧は、ロータ38に対して前方方向のすなわち圧縮機入口48に向かう軸方向力を生成する。タービン36内での燃焼ガスの膨張は、ロータ38に対して後方方向のすなわちタービン排出口50に向かう軸方向力を生成する。ガスタービン30の前部におけるスラスト軸受52は、ロータ38を所定の位置に保持しかつロータ38の軸方向移動を防止する。図3は、ガスタービン30の前部におけるスラスト軸受52を示すが、スラスト軸受52は、ロータ38に沿ってあらゆる位置に設置することができる。ロータ38に作用する正味軸方向力を減少させるために、従ってスラスト軸受52の寸法及び関連する費用を低減するために、ガスタービン30は一般に、圧縮機32及びタービン36によって発生する軸方向力がほぼ等しいが対向するように設計されるのが理想的である。
【0025】
スラスト軸受センサ54を使用して、ロータ38によってスラスト軸受52に加えられている軸方向スラストの量及び方向を測定することができる。センサ54は、スラスト軸受52に加えられる力及びその方向を測定するように構成された圧電ブリッジとすることができる。
【0026】
図4は、本発明の一実施形態による、図3に示すタービン36の簡略断面図を示す。タービンケーシング56が、回転翼形部58、回転スペーサ60及び固定ノズルつまりステータ62の交互列を囲む。翼形部58は、ホイール64に取付けられ、またボルト66が、ホイール64及び回転スペーサ60をロータ38に連結する。ステータ62は、ケーシング56に取付けられる。
【0027】
燃焼器34からの燃焼ガスは、タービン36に流れる。燃焼ガスが翼形部58上を流れると、燃焼ガスは、膨張して翼形部58、ホイール64、スペーサ60及びロータ38を回転させる。燃焼ガスは次に、ステータ62に流れ、ステータ62は、燃焼ガスを次の回転翼形部58の列に向け直し、後続する段に対してこのプロセスが反復される。
【0028】
ロータ38は、ロータ−ロータ空洞68及びロータ−ステータ空洞70とも呼ばれる様々な空洞を含む。ステータ62及び回転スペーサ60間のダイアフラムシール72が、ロータ−ステータ空洞70のための境界を形成し、かつ隣り合うロータ−ステータ空洞70間の流れを防止又は制限する。同様に、ホイール64の内部におけるバリヤ74が、ロータ38内の隣り合うロータ−ロータ空洞68間の流れを防止又は制限する。その結果、隣り合うロータ−ロータ空洞68は、異なる内圧を有し、それによってロータ38に作用する軸方向力を形成することができる。
【0029】
図4に示すように、プロセス副生ガス42を収容した供給プレナム40は、ロータ38の両側面に連結することができる。制御装置76が、各供給プレナム40内の制御弁44の位置を指令して、ロータ−ロータ空洞68に供給されるプロセス副生ガス42の流量を調整する。プロセス副生ガス42は、ロータ−ロータ空洞68内の圧力を増大させて、ロータ−ロータ空洞68間に圧力差を形成しかつ制御装置76の指令に従ったいずれかの方向のロータ38に作用する軸方向スラストを生成する。加えて、プロセス副生ガス42は、あらゆる高温燃焼ガスのロータ−ロータ空洞68をパージし、それによってロータ−ロータ空洞68内の温度を低下させる。
【0030】
制御装置76は、複数信号源のいずれかから信号を受けて、ロータ−ロータ空洞68間に所望の圧力差を達成するのに適した制御弁44の位置を決定することができる。例えば、スラスト軸受センサ54(図3に示す)は、スラスト軸受52に加えられている正味軸方向力の方向及び量を反映した信号を制御装置76に送ることができ、次に制御装置76は、制御弁44の位置を調整して、スラスト軸受52に作用する所望の正味軸方向力を達成することができる。別の実施形態では、ロータ38は、ロータ−ロータ空洞68内にセンサ78を含むことができる。センサ78は、ロータ−ロータ空洞68内の圧力又は温度を反映した信号を制御装置76に送ることができ、次に制御装置76は、制御弁44の位置を調整して、ロータ−ロータ空洞68間に所望の圧力差を又はロータ−ロータ空洞68内に所望の温度を達成することができる。さらに別の実施形態では、制御装置76は、圧縮機32、燃焼器34又はタービン36の作動レベルを反映した信号を受けかつ予めプログラムされたスケジュールに従って制御弁44を調整して、所定の出力レベルについてのロータ38に作用する所望の軸方向スラストを達成することができる。
【0031】
図5は、本発明の別の実施形態による、図3に示すタービンの簡略断面図である。タービン36の構成要素は、図4に関して説明したものと同様である。この実施形態では、プロセス副生ガス42を収容した供給プレナム40は、ケーシング56及びステータ62を貫通してプロセス副生ガス42をロータ−ステータ空洞70に供給する。この場合も同様に、制御装置76は、各供給プレナム40内の制御弁44の位置を指令して、ロータ−ステータ空洞70に供給されるプロセス副生ガス42の流量を調整する。プロセス副生ガス42は、ロータ−ステータ空洞70内の圧力を増大させて、スペーサ60に、従ってロータ38に作用する、制御装置76の指令に従ったいずれかの方向の軸方向スラストを形成する。加えて、プロセス副生ガス42は、あらゆる高温燃焼ガスのロータ−ステータ空洞をパージし、かつ運転時にあらゆる高温燃焼ガスがロータ−ステータ空洞に流入するのを防止し、従って高温燃焼ガスがロータ38の温度を上昇させるのを防止する。
【0032】
図4に示す実施形態に関して前述したように、制御装置76は、スラスト軸受センサ54(図3に示す)、温度又は圧力センサ78、或いは圧縮機32、燃焼器34又はタービン36の作動レベルのような複数信号源のいずれかから信号を受けて、ロータ−ステータ空洞70間に所望の圧力差を達成して所望の軸方向スラストを生成するのに適した制御弁44の位置を決定することができる。
【0033】
本発明はさらに、前述した実施形態のいずれかによるガスタービンを運転する方法を含む。例えば、図3、図4及び図5を参照すると、本方法は、ロータ38によって圧縮機32をタービン36に連結するステップを含む。本方法はさらに、ロータ38内に複数の空洞68、70を形成するステップと、複数の空洞68、70の少なくとも1つにプロセス副生ガス42を注入するステップとを含む。プロセス副生ガス42は、図4に示すようにロータ38を貫通して直接注入するか、又は図5に示すようにステータ62を通して注入することができる。本方法は、予めプログラムされたパラメータに従って複数の空洞68、70の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガス42の流量を調整する。予めプログラムされたパラメータには、例えばロータ38に作用する所望の軸方向スラスト、或いはロータ空洞68、70内の所望の温度又は圧力を含むことができる。
【0034】
特許請求の範囲に記載したような本発明の技術的範囲及び技術思想並びにその均等物から逸脱せずに本明細書に記載した本発明の実施形態に対して改良及び変更を加えることができることは当業者には分かるであろう。
【符号の説明】
【0035】
10 ガスタービン
12 圧縮機
14 燃焼器
16 タービン
18 ロータ
20 圧縮機ブレード
22 圧縮機入口
24 タービン排出口
26 スラスト軸受
28 抽出管路
30 ガスタービンシステム
32 圧縮機
34 燃焼器
36 タービン
38 ロータ
40 供給プレナム
42 副生ガス
44 制御弁
46 圧縮機ブレード
48 圧縮機入口
50 タービン排出口
52 スラスト軸受
54 スラスト軸受センサ
56 タービンケーシング
58 翼形部
60 回転スペーサ
62 ステータ
64 ホイール
66 ボルト
68 ロータ−ロータ空洞
70 ロータ−ステータ空洞
72 ダイアフラムシール
74 バリヤ
76 制御装置
78 センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガスタービン(30)であって、
圧縮機(32)と、
上記圧縮機(32)の下流のタービン(36)であって複数のステータ(62)を備えるタービン(36)と、
上記圧縮機(32)をタービン(36)に連結するロータ(38)であって複数のロータ空洞(68、70)を含むロータ(38)と、
プロセス副生ガス(42)を収容した供給プレナム(40)であって、制御弁(44)を備えていて、ロータ空洞(68、70)の少なくとも1つに連結されて該ロータ空洞(68、70)の少なくとも1つにプロセス副生ガス(42)を供給する供給プレナム(40)と
を備えるガスタービン(30)。
【請求項2】
前記供給プレナム(40)が複数のロータ空洞(68、70)に連結される、請求項1記載のガスタービン(30)。
【請求項3】
前記供給プレナム(40)が、1以上のステータ(62)を通してロータ空洞(68、70)の少なくとも1つに連結される、請求項1又は請求項2記載のガスタービン(30)。
【請求項4】
前記ロータ空洞(68、70)の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガス(42)の流量を調整する制御装置(76)をさらに含む、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のガスタービン(30)。
【請求項5】
前記制御装置(76)が、ロータ空洞圧力又は温度に応じてロータ空洞(68、70)の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガス(42)の流量を調整する、請求項4記載のガスタービン(30)。
【請求項6】
前記制御装置(76)が、タービン(36)の出力レベルに応じてロータ空洞(68、70)の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガス(42)の流量を調整する、請求項4記載のガスタービン(30)。
【請求項7】
圧縮機(32)及びタービン(36)を有するガスタービン(30)を運転する方法であって、
圧縮機(32)をタービン(36)にロータ(38)で連結するステップと、
ロータ(38)内に複数の空洞(68、70)を形成するステップと、
複数の空洞(68、70)の少なくとも1つにプロセス副生ガス(42)を注入するステップと、
予めプログラムされたパラメータに応じて複数の空洞(68、70)の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガス(42)の流量を調整するステップと
を含む方法。
【請求項8】
前記タービン(36)内のステータを通して複数の空洞(68、70)の少なくとも1つにプロセス副生ガス(42)を流入させるステップをさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項9】
前記空洞(68、70)内の圧力又は温度に応じて複数の空洞(68、70)の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガス(42)の流量を調整するステップをさらに含む、請求項7記載の方法。
【請求項10】
前記ロータ(38)に作用する力に応じて複数の空洞(68、70)の少なくとも1つに供給されるプロセス副生ガス(42)の流量を調整するステップをさらに含む、請求項7記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−33035(P2011−33035A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−173273(P2010−173273)
【出願日】平成22年8月2日(2010.8.2)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY