説明

ロープ状フィルムウェブにより荷をパレットに固定する方法と装置

パレットに搭載された荷を包装するための装置及び方法が提供される。装置は、フィルムウェッブを定量供給するためのフィルムディスペンサと、フィルムウェブの幅に係合するように形成された少なくとも1つの下方駆動ローラーと、少なくとも1つのローピング要素と、を具備することが好ましい。少なくとも1つのローピング要素は、フィルムウェッブの一部分を、フィルムのロールされたケーブルに巻くように形成された、ケーブルローリング要素であって良い。装置はまた、荷とディスペンサとの間で相対的回転を提供するための手段を具備して、フィルムウェッブのロープ状にされた部分を、荷を支持するパレットの荷/上部のベースの周りに包装しても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2006年2月23日に出願された米国暫定出願第60/775,779号に基づき、米国成文法(35.U.S.C(特許法))第119項の下での優先権を主張するものであり、その開示内容全体は、ここに参考文献として組み込まれる。
【0002】
本発明は、パレットに積載された荷の底部分を、従来の包装材料のロープで包装することに関する。本発明はまた、包装材料ウェブの1部分を、荷の周りに包装されるロール状ケーブルにローリング(巻くこと)することにも関連する。本発明は更に、パレットに積載された荷を、包装材料で包装すること、より特別には、包装された荷の底部分を、パレットに接触して、包装材料のロール状ケーブルで固定することに関する。
【背景技術】
【0003】
単位製品の荷を構築し、その後、輸送、貯蔵、格納および安定化、保護、および防水の目的で包装するために、種々の包装技術が使用されている。製品は、荷としてパレットの上に積み重ねられ、製品の取り扱いを容易にすることがよく行われている。パレットの荷は、ストレッチ(引き伸ばし)包装材料により通常は包装される。1つのシステム(装置)は、ストレッチ包装機械を使用して、包装材料をストレッチ(引き伸ばすこと)し、定量供給し、荷の周りにストレッチ包装材料を包装する。ストレッチ包装は、パレット上の荷の周りのストレッチ状況において包装材料を定量供給および包装して、荷を覆い収納するインライン自動化包装技術として実行できる。パレットのストレッチ包装は、ターンテーブル、回転アーム、または垂直回転リングのいずれにより達成されたとしても、典型的には、荷の4つの垂直側面を、ポリエチレンフィルムのようなストレッチ(引き伸ばし)可能なフィルムで覆う。これらの装置のそれぞれにおいては、相対的回転が荷と包装材料ディスペンサ(定量供給装置)の間に与えられて、荷の側面の周りに包装材料が包装される。
【0004】
ストレッチ包装機械は、ストレッチ包装ディスペンサと荷の間に、ストレッチ包装ディスペンサを静止荷の周りに駆動するか、荷をターンテーブル上で回転させるかにより、相対的回転を提供する。相対的回転すると、包装材料が荷に包装される。リング形式のストレッチ包装機は、一般的は、リング上で荷の周りを回転するディスペンサに搭載されている包装材料のロールを含んでいる。垂直リングは上部位置と下部位置の間を、実質的に垂直に移動して、フィルムを荷の周りに包装する。垂直リングにおいては、ターンテーブルや回転包装アーム装置のように、荷の4つの垂直側面が、荷の高さに沿って包装される。
【0005】
パレット荷を包装するときは、荷の底面と、荷を支持するパレットの少なくとも上面部分の周りにフィルムを包装して、荷をパレットに固定することは有効である。フィルムがパレットの周りに十分に包装されないと、荷の輸送中に荷が移動することがある。更に、荷の移動を更に防止するために、荷の底面およびパレットの上面部分に包装する前に、フィルムウェブの底面において、従来のフィルムのロープを形成することが望ましい。従来のフィルムのロープを荷の底面に形成して、荷の底面とパレットを包装するためには、包装材料を、荷の底面よりも低い高さで定量供給しなければならない。
【0006】
一般的には、包装材料ディスペンサは、包装材料のロールを、その底面の数インチ上方で支持している。更に、包装材料は典型的には、その上部および底部エッジの両者上で、25.4から50.8mm(1から2インチ)だけ直径が縮小されている。更に、包装材料ディスペンサの底面と、パレットと荷を支持する荷支持表面(例えば、台座、コンベヤ、または床部)の間には、25.4から50.8mm(1から2インチ)の隙間が必要である。このため、従来のストレッチ包装装置では、包装材料の下部エッジは、典型的には、152.4から177.8mm(6から7インチ)だけパレットの底面の上方にある。ほとんどのパレットは、127から203.2mm(5から8インチ)の高さがあるので、荷をパレットに固定する包装材料の量は非常に少なくなる。
【0007】
包装材料を定量供給し、荷の底面より下方の高さにロープを作成するためには、包装材料ディスペンサを、定量供給される包装材料のロールの底面が、荷の底面の下方になるように、十分に降下しなければならない。従来のターンテーブル形式の機械のような、ストレッチ包装装置のあるタイプでは、パレットに積載された荷を床部の高さよりも上方で支持し、それにより、包装材料ディスペンサと、包装材料のロールの底面を、荷の底面の下方に降下させるのに十分な隙間が提供され、それにより、包装材料を、パレットと荷の底面に包装することができる。
【0008】
オーバーヘッド機械および低背化(高さの低い)ターンテーブル機械のような別のタイプの機械は、包装材料ディスペンサを荷の底面の下方に降下させるために必要な空間を提供しない。オーバーヘッド機械においては、包装材料ディスペンサを支持する回転アームは、荷支持表面(例えば、台座、コンベヤ、または床部)をクリアできなければならない。低背化機械においては、回転可能ターンテーブルの上面は、床部からわずか数インチ上方であり、包装材料ディスペンサのための十分な空間はなく、そのため、包装材料のロールの底面を、荷の底面の高さより下方に降下しなければならない。このような機械においては、包装材料および包装材料のロープを、荷を支持するパレットの上面の下方の高さまで駆動する必要がある。
【0009】
オーバーヘッド機械では、この問題を克服するための試みにおいて、種々の技術が使用されてきた。ある従来技術の装置は、包装材料ディスペンサを傾斜させ、一方、他の装置では、1つ以上のアイドル(空転)ローラーを傾斜させた。例えば、米国特許第5,875,617号を参照されたい。包装材料ディスペンサおよび/またはアイドルローラーを傾斜させると、パレット上に包装材料を下に向けて移動させる結果に制限を与えることになった。傾斜したローラーの概念は、追尾技術の影響を受け易い性質により、限度のある結果のみが得られる。例えば、ローラーを過度に傾斜すると、包装材料は全体としてのロープに崩壊し、またローラーを十分に傾斜しないと、包装材料は、パレットを十分に覆うように下方に移動しない。更に、包装材料表面、温度、および包装力の変動により、包装材料を十分に降下させる角度を、多数の追加的な包装層が必要になるほど狭めることなく維持することが困難になり、包装効率を減少し、包装サイクルコストを増大してしまう。追加的に、たとえフィルムが最後のローラーの下方に首尾よく駆動されても、フィルムはローラー支持機構に引っ掛かり、フィルム破断を引き起こしてしまう。
【0010】
角度付き棒もまた、包装材料を、荷の底面の下方の高さに誘導するための試みに使用された。例えば、米国特許第5,077,956号を参照されたい。この技術は、ストレッチ包装の間に受ける大きな力のためほとんど成功していない。結果としての摩擦は、一定の包装力および一貫性のある包装材料誘導を維持するためには問題となる。複雑且つ高価なフィルム供給力制御装置がなければ、傾斜棒による摩擦の蓄積は、ストレッチ包装の間に起こる通常の摩擦に追加されると、包装材料を破断することもあり得る。
【0011】
他の従来技術の技法には、コンベヤをパレットに積載された荷の周りで「降下させて」、パレットに積載された荷を台座の上に残したまま、ロールまたは包装材料の底面を含めて、包装材料ディスペンサを、荷の底面の高さより下方に降下させて十分な空間を提供するというのもある。または、あるコンベヤの設計は、パレットに積載された荷を「上昇させ」、コンベヤの十分上方に押し上げ、包装材料のロールの底面を含めて、包装材料ディスペンサを、荷の底面の高さより下方に降下させるのに十分な空間を提供するというのもある。これらは、維持するためのコストが高い複雑な機構システムである。
【0012】
従来の包装材料のロープは、包装材料の底面または底部分を、ホイールまたは固定水平棒のような従来のローピング(縄(ロープ)状にする)機構上に移動するときに作成される。従来のローピング機構は、包装材料の底面または底部分をそれ自身の内側に向けて上方に押し上げ、包装材料の底面または底部分を、一般的には従来の包装材料のロープと称される構造に寄せ集める。上記で検討したように、従来のロープを荷の底面の周りに包装して、荷に包装材料層を固定し、それにより、荷の収納を改善することができる。従来のロープにおいては、包装材料の底部分は寄せ集められ、つまり、アコーディオンのように押されて寄せ集められていた。包装材料の粘着性のみが、寄せ集められた包装材料を保持し、そのため、従来のロープは、構造的完全性を有することはない。このため、従来のフィルムのロープの部分が、包装工程中または包装後に解けたり、緩むことは一般的であった。この理由のため、荷が出荷の間に種々の力に晒されるときに、包装工程中および包装工程後に、その構造的完全性を保持できるロープ構造に対する必要性がある。
【発明の開示】
【0013】
従って、本発明の主要な目的は、荷の底面およびパレットの上面部分に適用する前に、包装材料をロール状ケーブルにするようにローリングして(巻いて)、荷をパレットに更に確実に固定できる方法と装置を提供することである。
【0014】
本発明の追加的な目的は、フィルムウェブの部分をロール状ケーブルにローリングすること(巻くこと)に関連する複雑さとコストを削減する方法と装置を提供することである。
【0015】
本発明によれば、荷を包装する装置が提供される。本装置は、フィルムウェブを定量供給するディスペンサを含む。本装置はまた、ディスペンサから荷へのフィルム経路において、フィルムウェブの幅の少なくとも1部分に連続的に係合するように位置する第1下方駆動ローラーも含む。第1下方駆動ローラーは、実質的に垂直な位置と、傾斜したフィルム下方駆動位置の間で選択的に可動である。本装置はまた、第1下方駆動ローラーの上流に位置する少なくとも1つのローピング(縄(ロープ)状にする)要素も含む。
【0016】
本発明の別の形態によれば、荷を包装する方法が提供される。本方法は、フィルムウェブを、フィルムディスペンサから定量供給することを含む。本方法はまた、荷とディスペンサの間に相対的回転を提供して、フィルムウェブを、荷の周りに包装することと、ディスペンサと荷の間のフィルム経路において、フィルムウェブに、少なくとも1つの下方駆動ローラーで連続的に係合することも含む。本方法は更に、フィルムウェブの1部分を、フィルムのロール状ケーブルにローリングすることと、フィルム経路において、フィルムウェブの1部分を、少なくとも1つの下方駆動ローラーにより、選択的に下方駆動することを含む。
【0017】
本発明の更に別の形態によれば、荷を包装する方法が提供される。本方法は、フィルムウェブを、フィルムディスペンサから定量供給することを含む。本方法はまた、包装サイクルの実質的に全体の間、フィルムウェブの少なくとも1部分を、ケーブルローリング(巻くこと)要素に連続的に係合して、フィルムウェブの1部分を、フィルムのロール状ケーブルにローリングすること(巻くこと)も含む。本方法は更に、荷とディスペンサの間に、相対的回転および相対的垂直運動を提供し、フィルムウェブおよびフィルムのロール状ケーブルを、荷の周りに螺旋状に包装することを含む。
【0018】
本発明の更に別の形態によれば、荷を包装する方法が提供される。本方法は、フィルムウェブを、フィルムディスペンサから定量供給することを含む。本方法はまた、包装サイクルの実質的に全体の間、フィルムウェブの少なくとも1部分を、ケーブルローリング(巻くこと)要素に連続的に係合して、フィルムウェブの1部分を、フィルムのロール状ケーブルにローリングすること(巻くこと)も含む。本方法は更に、荷とディスペンサの間に、相対的回転および相対的垂直運動を提供し、フィルムウェブおよびフィルムのロール状ケーブルを、荷の周りに螺旋状に包装することと、フィルム経路において、フィルムウェブの1部分を、少なくとも1つの下方駆動ローラーにより選択的に下方に駆動することを含む。
【0019】
本発明の追加的な目的と利点は、一部はこれに続く説明において記載され、一部は説明から明白であるか、または本発明の実践により理解される。本発明の目的と利点は、付随する請求項で特に指摘される要素およびその組み合わせにより実現および達成される。
【0020】
上述の一般的な説明および、下記の詳細な説明は、例および説明の目的のみのためであり、請求項で記載される本発明を制限するものではないことは理解されたい。
【0021】
添付された図面は、ここに組み込まれ、本明細書の一部を構成するが、本発明のいくつかの実施の形態を例示し、説明と共に、本発明の原理を説明するように機能する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
ここで、本発明の実施の形態を詳細に参照するが、本発明の例が、付随する図面に示されている。可能な場合は常に、図面全体を通して、同一の参照番号が、同一または類似の部分に言及するために使用される。
【0023】
本発明の装置および方法は、フィルムロールから、複数のローラーを含むディスペンサを通り、所望の位置まで移動するフィルムウェブを、フィルムウェブの底部分が、包装対象の荷を支持するパレットの上面部分より下方の高さになるように誘導するものである。これにより、荷の底面とパレットの上面をフィルムで包装することが可能になり、より良好に荷をパレットに固定し、荷が輸送中に移動する可能性が削減される。パレットの上面より下方に位置するフィルムウェブの底部分の少なくとも一部を、ロープ構造に形成できる。ロープ構造はパレットの周りで包装され、荷をパレットに固定する。ロープ構造は、堅く詰め込まれ、好ましくはいくらか丸みを帯びた形状に集中されたフィルムウェブの1部分である。ロープ構造は、寄せ集められ、詰め込まれ、圧縮された従来のフィルムロープであっても、下記に記載するフィルムのロール状ケーブルであってもよい。
【0024】
本発明はまた、包装中と包装後に、ロープ構造としてのその構造的完全性を維持できるフィルムのロール状ケーブルを作成する方法と装置も提供する。本発明の装置と方法は、フィルムウェブの上部または底部のいずれかの外部エッジを、それ自身上で内側に向け且つフィルムウェブの中心に向けて巻いていく。フィルムはそれ自身上で巻かれ、堅く巻かれたフィルムケーブルを形成する。ここで使用されているように、「巻く」という用語は、フィルムウェブをそれ自身の周りに丸く包装することであり、例えば、ポスターを巻き上げるのと同様である。フィルムのロール状ケーブルは、図11に示すように、好適な断面を有している。このように、例えば、フィルムウェブの底部エッジを、それ自身上で上方に向けて、且つフィルムウェブの中心に向けて巻いて、フィルムのロール状ケーブルを形成することができ、または、フィルムウェブの上部エッジを、それ自身上で下方に向けて、且つフィルムウェブの中心に向けて巻いて、フィルムのロール状ケーブルを形成することができる。フィルムはそれ自身に対して堅く巻かれ、張力の大きなロール状ケーブルが形成される。しかし、フィルムウェブのエッジの小さな部分を、フィルムをそれ自身上で巻く前に寄せ集めることができる。好ましくは、ロール状ケーブルは、フィルムウェブの外部エッジから76.2から127mm(3インチから5インチ)のフィルムを含む。
【0025】
従来のフィルムのロープは、実質的には、フィルムウェブよりも強固である。フィルムのロール状ケーブルはまた、フィルムウェブよりも実質的には強固であり、従来のフィルムロープと比較して、構造的完全性という追加的利点を有している。従来のロープおよびフィルムのロール状ケーブルは、パレットの周りに包装すると、パレットと荷の周りに包装されたフィルムウェブを、パレットの周りと、フィルム上に包装されたワイヤと実質的に同様な方法で固定するように機能する。これは荷の周りに包装されたフィルムが、上方に引っ張られ、パレットから離されることを防止するように機能する。
【0026】
従来のロープとフィルムのロール状ケーブルは、パレットの周りに包装して、荷の周りには包装しないようにできるので、従来のロープとロール状ケーブルを、より大きな包装力で適用することができる。従来のロープは、非ロープ化(縄(ロープ)状にされていない)フィルムよりも損傷を受けにくく、ロール状ケーブルは、従来のフィルムロープよりも損傷を受けにくい。従来のフィルムロープまたはフィルムのロール状ケーブルのいずれかを使用すると、このように、荷の包装をより強固にできる。つまり、包装された荷は、それがパレットに対して擦られたり、または、パレットが搬送中に、トラックの側面や別のパレットのような他の構造体により擦すられるときに受ける力に、より良好に耐えることができる。
【0027】
更に、従来のロープとフィルムのロール状ケーブルの両者は、それを引っ張ろうとする如何なる力に対しても、反作用力を及ぼすという利点を有している。例えば、何かが従来のロープまたはロール状ケーブルを、荷の一方の側において、荷から引っ張ろうとしても、パレットの他方の側の従来のロープとロール状ケーブルが引き戻そうとし、その力に対して反対方向に作用するように働いて荷を安定させるので、荷は自動的には移動しない。
【0028】
本発明の発明者によるテストでは、フィルムウェブを、フィルムウェブの底部分上のフィルムのロール状ケーブルと共に使用すると、標準的なフィルム包装より良好な結果がもたらされることが示された。パレットの上面の周りのロール状ケーブルで包装された荷は、フォーク用穴の上方で、パレットと共に傾斜、またはパレットから「離れる」ように上昇した。いずれの場合も、フィルムウェブは荷とパレットの間の接触を維持した。
【0029】
フィルムのロール状ケーブルの別の利点は、それを、例えば、フィルムウェブの底部分として使用でき、包装工程を通して、支えることができるということである。そのような実施の形態においては、フィルムのロール状ケーブルは、「破断防止装置」のように作用できる。つまり、フィルムのロール状ケーブルは、その完全性により、包装工程中にフィルムウェブの弱くなった部分において、フィルムが裂けたり、破断することを防止できる。
【0030】
本出願は、フィルムディスペンサにおいて使用されるいくつかの異なるタイプのローラー、フィルムディスペンサのプレストレッチ(予め引き伸ばす)部分、フィルム下方駆動部分、および種々の目的を果たす他の種々のローラーを参照する。そのため、ここで開示される異なるタイプのローラーの説明を下記に記載する。ここで使用されているように、「下方駆動ローラー」という用語は、相対的に実質的垂直位置から、フィルム下方駆動位置へ傾斜できるローラーを意味する。フィルム下方駆動位置においては、フィルムは、第1の高さにおいて下方駆動ローラーの表面と係合するが、この位置における下方駆動ローラーの傾斜した位置により、フィルムはそれが下方駆動ローラーの周囲を移動するときに、下方駆動ローラーの長さに沿って下方に駆動され、フィルムが下方駆動ローラーと係合した位置よりも低い高さにおいて、水平から下方に角度において誘導されて下方駆動ローラーから離れる。「プレストレッチローラー」という用語は、包装材料ディスペンサのプレストレッチアセンブリにおいて見られる、動力、または非動力の被駆動ローラーのことである。プレストレッチローラーは、フィルムが荷に定量供給される前に、フィルムを引き伸ばすために使用できる。プレストレッチローラーは、一般的には、その縦方向の軸に沿って向けられている。「アイドルローラー」という用語は、多様な目的に使用される非動力の駆動されないローラーのことである。例えば、コーティングされていないアイドルローラーは、プレストレッチローラーと共に使用して、プレストレッチローラーにおけるピンチ(挟む)作用を提供できる。コーティングされたアイドルローラーは、ケーブルローリング要素と共に使用して、ケーブルローリング要素を、コーティングされたアイドルローラーの下流側に近接して併設するように設置することにより、フィルムをロール状ケーブルに巻くことができる。アイドル(空転)ローラーもまた、一般的には、その縦方向の軸に沿って向けられている。ケーブルローリング要素は、その周囲にV字型溝を有する水平に向けられたローラーを含むことができる。従来のローピング要素は、下方駆動ローラーから上流に設置された水平に向けられたローラーを含むことができる。
【0031】
本発明の1つの形態によれば、ストレッチ包装装置1が提供される。ここで具現化され、図1に示されるように、ストレッチ包装装置1は、ウェブ形状のフィルムシート12を定量供給する包装材料ディスペンサ10を含むことができる。包装材料ディスペンサ10は、ロールキャリッジ14を含むことができる。ここで具現化され、図1と図2において示されるように、ロールキャリッジ14は、その間の包装材料のロール20を保持するように構成されている下部支持プレート16と、上部支持プレート18を含むことができる。好ましくは、包装材料ディスペンサ10は軽量であり、それにより、荷に対する包装材料ディスペンサ10のより速い動きが可能になり、その結果、必要なエネルギー消費がより少なくなり、より速い包装サイクルと増大した効率が可能になる。
【0032】
例としての実施の形態においては、フィルムウェブ12は、ストレッチ包装材料であってもよい。しかし、網、ひも、帯、またはテープのような種々の他の包装材料も同様に使用できることは理解されたい。ここで使用されているように、「包装材料」、「ウェブ」、「フィルム」、「フィルムウェブ」、および「包装材料ウェブ」は交換可能なように使用できる。
【0033】
包装材料ディスペンサ10は、プレストレッチアセンブリ22を含むことができる。プレストレッチアセンブリ22は、上流プレストレッチローラー24と下流プレストレッチローラー26を含むことができる。本出願において使用されている「上流」および「下流」とは、包装材料ディスペンサ10からのフィルム12の流れに対する動きの方向を定義するためのものである。つまり、フィルム12は包装材料ディスペンサ10から流れるので、包装材料ディスペンサ10へ向かい、包装材料ディスペンサ10からのフィルム12の流れに対向する動きは「上流」と定義でき、包装材料ディスペンサ10から離れ、包装材料ディスペンサ10からのフィルム12の流れに沿う動きは「下流」と定義できる。
【0034】
上流および下流プレストレッチローラー24と26は、上流および下流プレストレッチローラー24と26が使用される用途に依存して、コーティングされていてもいなくてもよい包装材料係合表面を含むことができる。上流プレストレッチローラー24の表面の動きは、下流プレストレッチローラー26の表面の動きよりも少なくとも40%は遅くすることができる。例えば、上流プレストレッチローラー24の表面の動きは、下流プレストレッチローラー26の表面の動きよりも約40%、75%、200%または300%遅くすることができ、40%、75%、200%または300%のプレストレッチング(予めの引き伸ばし量)を得ることができる。ストレッチング(引き伸ばし)は、通常は、40から300%の範囲であるが、良好な結果は、材料の40%から75%へ、75%から200%へ、200%から300%へ、そして少なくとも100%のストレッチングのように、より狭い範囲のプレストレッチングが要求されるときに得られた。ある例においては、300%を超えるストレッチングが成功したこともある。上流および下流プレストレッチローラー24と26は、駆動チェーン、ベルト、または他の任意の適切な接続部により作動可能に接続でき、それにより、相対的な回転速度を維持して、プレストレッチングの所望の割合を提供することができる。
【0035】
プレストレッチローラー24と26によるフィルムウェブ12の急速な伸長は、その後に、フィルムウェブ12の急速な応力の解放が伴い、「記憶(メモリ)」効果を引き起こすことができる。この「記憶(メモリ)」効果のため、フィルムウェブ12は実際には、荷に包装された後、ある時間は収縮を続けることができる。時間の経過と共に、フィルムウェブ12は、荷への保持力および適合性を大幅に増大できる。フィルムウェブ12のこの特徴により、この記憶効果を利用して保持力と荷の適合性を構築することにより、フィルムウェブ12をゼロに非常に近いストレッチ包装力で荷を包装するために使用できる。
【0036】
ここで具現化され、図1と図2に示されているように、プレストレッチアセンブリ22はまた、上流および下流プレストレッチローラー24と26の間に位置することが可能な中間プレストレッチアイドルローラー28も含むことができる。中間プレストレッチアイドルローラー28は、上流および下流プレストレッチローラー24と26と径が同じであってもよく、またはそれより小さくてもよい。好ましくは、中間プレストレッチアイドルローラー28はコーティングされていない。1つの例としての実施の形態においては、中間プレストレッチアイドルローラー28は、包装材料ディスペンサ10の上部フレーム部分30に作動可能に接続されているコーティングされていないアイドルローラーを含むことができる。中間プレストレッチアイドルローラー28はまた、いかなる追加的な構造にも接続されず、その底面において支持されていない片持ち梁式の中間プレストレッチアイドルローラーであってもよい。好ましくは、中間プレストレッチアイドルローラー28は、上流プレストレッチローラー24に挟む動作を提供するように整列させることができ、このことは米国特許第5,414,979号に開示されており、その開示内容の全体は、ここに参考文献として組み込まれる。
【0037】
本発明の別の形態によれば、包装材料ディスペンサ10は、下流プレストレッチローラー24の上流に位置する、上流プレストレッチアイドルローラー32を含むことができる。包装材料ディスペンサ10はまた、下流プレストレッチローラー26の下流に位置する下流プレストレッチアイドルローラー34を含むことができる。上流および下流プレストレッチアイドルローラー32と34は、中間プレストレッチアイドルローラー28と同様な構造を有することができ、同様な機能を果たすことができる。上流、中流、および下流プレストレッチアイドルローラー28、32、および34の縦方向の軸は、上流および下流プレストレッチローラー24と26の縦方向の軸と実質的に平行であってよい。
【0038】
図1と図2に示されているように、包装材料ディスペンサ10はまた、上流および下流プレストレッチローラー24と26を回転するための動力を提供する機械的動力伝達装置36を含むことができる。フィルムウェブ12の前端部を、上流および下流プレストレッチローラー24と26に通して、プレストレッチアセンブリ22の上流、中間、および下流プレストレッチアイドルローラー28、32、および34に通すことができる。そして、フィルムウェブ12の前端部を、包装材料ディスペンサ10上に搭載されているフィルム下方駆動アセンブリ38の周りに包装することができる。フィルム下方駆動アセンブリ38は、フィルムウェブ12の少なくとも1部分を、従来のロープまたはフィルムのロール状ケーブル49のいずれかに形成して、パレット上で荷を固定することを支援できる手段を含むことができる。「ロープ」という用語は、従来のロープとロール状ケーブルの両者を広く包括できる。
【0039】
図1と、図2に示されるように、フィルム下方駆動アセンブリ38は、下方駆動ローラー40と、支持体42と、作動機構46と、ローピング装置48と、ラッチングアセンブリ50とを含むことができる。支持体42は、シャフト52と、実質的にシャフト52に沿って延伸する脚54と、レバー56を含むことができる。レバー56は、脚54の底端部からある角度で延伸できる。シャフト52は、下方駆動ローラー40を回転可能に支持できる。支持体42は、その底端部上で、包装材料ディスペンサ10に直接または間接的に、回転接続部58により回転可能に搭載できる。支持体42の上端部は自由に動くことができ、そのため、支持体42全体は、回転接続部58を通して延伸する軸の周りに回転でき、支持体42が、図1と図2に示されている、相対的に垂直な位置と、傾斜したフィルム下方駆動位置の間を移動できる。下方駆動ローラー40が傾斜したフィルム下方駆動位置にあるときは、フィルムウェブ12は、第1高さにおいて、下方駆動ローラー40の表面上に入り込む。下方駆動ローラー40の傾斜した位置により、フィルムウェブ12は、それが下方駆動ローラー40の周りを移動するときに下方に向けられ、フィルムウェブ12が下方駆動ローラー40と最初に係合した高さよりも低い高さにおいて下方駆動ローラー40から離れる。下方駆動ローラー40の傾斜した位置は、下方駆動ローラー40とその傾斜した下方駆動位置で係合するフィルムウェブ12の部分が、下方駆動ローラー40の底部から駆動されて離れるように向けられている。このため、ローラーの所望の下方駆動向きを選択することは重要である。
【0040】
回転接続部58の周りの支持体42の回転は、図2に示す作動機構46を使用して達成できる。作動機構46は、包装サイクルのある期間の間、レバー56に選択的に係合できる。作動機構46は、外側に向けて突出してレバー56に接してそれを上方に駆動し、それにより、支持体42と下方駆動ローラー40を、図1の相対的に垂直な位置から図2の傾斜したフィルム下方駆動位置に時計周りに回転させるように構成されている、例えば、エアーシリンダ作動パッド、および/または他の任意の適切な機械的、電気的、または油圧作動装置のような装置を含むことができる。下方駆動ローラー40は、下方駆動ローラー40が相対的に垂直な位置または傾斜したフィルム下方駆動位置のいずれにあっても、包装サイクルを通して、フィルムウェブ12に接触した状態を取り続けることができる。
【0041】
1つの実施の形態においては、作動機構46は、包装材料ディスペンサ10が初期位置にあるときに、包装サイクルの開始時に、下方駆動ローラー40を傾斜したフィルム下方駆動位置に移動するように駆動できる。例えば、図2に示されているように、作動機構46はレバー56に接することができる。その後、エアーシリンダ作動パッドは、相対的回転が包装材料ディスペンサ10と荷の間に提供されるときに、包装材料ディスペンサ10の移動経路から内側に向けて後退できる。追加的に、または代替として、作動機構46は1つの接合点(図示せず)を含むことができ、そこにおいて、包装材料ディスペンサ10を、その接合点をレバー56に接触させ、支持体42の回転を引き起こすような回転をさせずに降下することができる。包装材料ディスペンサ10と荷の間に相対的回転を与える前に、包装材料ディスペンサ10を、接合点により妨害されないように移動することができる。
【0042】
ローピング装置48は、フィルムウェブ12の底部エッジの少なくとも1部分に係合するように構成できる。ローピング装置48は、例えば、ローピング機構60と、プーリー62と、および連結ロール状ケーブル64を含むことができる。ローピング機構60は、包装材料ディスペンサ10に直接または間接的に、摺動可能にまたは可動に搭載でき、それにより、ローピング機構60は、包装材料ディスペンサ10に対して上方および下方に移動できる。図1と図2に、降下された位置と上昇された位置それぞれにおけるローピング機構60が示されている。ローピング機構60は、支持体42の移動により、その降下した位置および上昇した位置の間を移動でき、支持体42は、連結ロール状ケーブル64により、ローピング機構60に作動可能に接続できる。1つの実施の形態においては、連結ロール状ケーブル64は、ローピング機構60に輪状にくくられた、または取り付けられた第1端部と、支持体42の上方部分に輪状にくくられた、または取り付けられた第2端部を含むことができる。支持体42が図1の相対的に垂直な位置にあるとき、ローピング機構60は、降下した位置にあることができる。支持体42が、傾斜したフィルム下方駆動構成に向けて回転すると、連結ロール状ケーブル64を引っ張る。この引っ張る力は、プーリー62により連結ロール状ケーブル64の第1端部の上方に向かう動きに伝達することができ、ローピング機構60を上昇位置に向けて移動させる。支持体42と下方駆動ローラー40が、傾斜したフィルム下方駆動構成内に留まる限り、ローピング機構60は上昇位置に留まることができる。支持体42が解放され、相対的に垂直な位置に戻ると、ローピング機構60は、降下位置に戻ることができる。
【0043】
ローピング機構60は、低摩擦材料、例えば、無塗装鋼鉄棒、またはクロム酸塩亜鉛で被覆された要素を含むことができると好ましい。1つの実施の形態において、ローピング機構60は、フィルムウェブ12の底面または底部分をそれ自身に向けて上方に押し上げて、フィルムウェブ12の底面または底部分を従来のロープ状に寄せ集めるように構成されている従来のローピング要素を含むことができる。代替の実施の形態においては、ローピング機構60は、フィルムウェブ12のエッジを係合するためのV字型外周溝を有するケーブルローリング要素を含むことができる。ケーブルローリング要素は、例えば、図1と図2に示されている下流プレストレッチアイドルローラー34のような、コーティングされたアイドルローラーの下流の直近に設置される。ケーブルローリング要素のこの位置により、荷の包装中または包装後に、ロープ構造としての構造的完全性を維持できるフィルムのロール状ケーブルが作成される。ケーブルローリング要素と下流プレストレッチアイドルローラー34は、フィルムウェブの1部分を、フィルムのロール状ケーブルにローリングする(巻くこと)「ロール状ケーブルローリング手段」を形成できる。ロール状ケーブルローリング手段は、フィルムウェブの外部エッジをそれ自身上に内側に且つフィルムウェブの中心に向けて巻いていく。フィルムはそれ自身上で巻かれて、堅く巻かれたフィルムのロール状ケーブル、またはフィルムウェブ12のエッジに沿うフィルムの大きな張力のロール状ケーブルを形成する。ここで使用されているように、「フィルムのロール状ケーブル」または「ロール状ケーブル」または「ロール状ロープ」は、「ロープ(縄)状にされた)」包装材料の特別なタイプを示しており、フィルムウェブは、それ自身上で巻かれて、ロール状ケーブル構造を形成する。例を、断面図で図11に示す。
【0044】
支持体42が図2に示す位置に回転すると、ラッチング(保持)機構50に係合できる。ラッチング機構50は、支持体42の上端部に搭載されたボルト部材66を受け入れて保持するように構成されている留め具を含むことができる。ボルト部材66が留め具に保持されている限りは、支持体42および下方駆動ローラー40を、傾斜したフィルム下方駆動位置に固定することができ、そのため、ローピング機構60を上昇位置に保持することができる。ボルト部材66を解放するために、ラッチング機構50は、解放装置68を含むことができる。解放装置68の作動は、留め具を解除してボルト部材66の離脱を可能にするように機能し、それにより、支持体42と下方駆動ローラー40は、図1の相対的に垂直な位置に戻ることができる。解放装置68は、例えば、バネ鋼鉄解放パッドを含むことができる。バネ鋼鉄解放パッド68は、例えば、ホイール接合点のような非回転フレーム71上に搭載される接合点69に係合するように構成できる。包装サイクルの所定の点において、バネ鋼鉄解放パッド68は、接合点69と接触するようにでき、それにより、バネ鋼鉄解放パッド68を荷の方向において内側に湾曲させる。バネ鋼鉄解放パッド68の内側に向かう動きは、留め具を解除し、それにより、ボルト部材66は離脱できる。包装材料ディスペンサ10の継続する動きにより、接合点69をバネ鋼鉄解放パッド68から切り離し、バネ鋼鉄解放パッド68はその本来の弾性により外側に向けて屈曲して戻ることができる。留め具は、バネ鋼鉄解放パッド68の外側に向けての移動により、および/または戻るバネにより生成される力、または他の適切なバイアス装置によりその固定位置に戻ることができる。包装サイクルにおける、支持体42が傾斜したフィルム下方駆動位置に移動する次の段階で、ボルト部材66を再び受け入れて、留め具により保持できる。
【0045】
本発明の別の形態によれば、包装材料ディスペンサ10の使用法がここで記載される。包装サイクルの開始時に、包装材料ディスペンサ10は初期位置に位置することができる。初期位置は、荷の上部またはその近くであってよく、包装材料ディスペンサ10は、包装サイクル中は、荷に対して下方に移動する。しかし、初期位置を荷の底部にして、包装材料ディスペンサ10が包装サイクル中には、荷に対して上方に移動するようにすることも考えられる。この初期位置においては、作動機構46はレバー56に接して、下方駆動ローラー40を図2の傾斜したフィルム下方駆動位置に移動することができる。下方駆動ローラー40は、留め具におけるボルト部材66の係合により、作動機構46がレバー56との接触位置から移動しても、この位置に保持できる。上記のように、下方駆動ローラー40が傾斜したフィルム下方駆動位置に移動すると、ローピング機構60は、連結ロール状ケーブル64により、上昇位置に押し上げられる。ローピング機構60が上昇位置に移動すると、フィルムウェブ12の底部エッジ部分を係合してロープ49を形成できる。ローピング機構60が従来のローピング要素である1つの実施の形態においては、形成されたロープ49は、従来の寄せ集められた、または束ねられたフィルムのロープであってよい。ローピング機構60が、フィルムウェブ12を係合するV字型外周溝を有するケーブルローリング要素であり、ケーブルローリング要素が、例えば、下流プレストレッチアイドルローラー34のような、コーティングされたアイドルローラーの下流側に近接して並置されて位置している代替の実施の形態においては、結果としてのロープ49は、荷の包装中および包装後に、ロープ構造としてその構造的完全性を更に良好に維持できる、堅く巻かれたフィルムのロール状ケーブルである。
【0046】
包装材料ディスペンサ10は、フィルムウェブ12の定量供給を開始できる。プレストレッチアセンブリ22はフィルムウェブ12を引き伸ばすことができ、フィルムウェブ12はプレストレッチアセンブリ22から下流に移動し、上昇したローピング機構60に係合し、下方駆動ローラー40に向けて流れることができる。フィルムウェブ12がローピング機構60上を通過すると、フィルムウェブ12の底部は、図2と図14に示されるロープ49を形成できる。追加的に、ローピング機構60は、フィルムウェブ12が下方駆動ローラー40上に入り込む前に、フィルムウェブ12の底部エッジを押し上げる。フィルムウェブ12が、傾斜した下方駆動位置において、下方駆動ローラー40上を移動するとき、下方駆動ローラー40の角度によりフィルムウェブ12を下方に駆動でき、それにより、フィルムウェブ12は、それが最初に下方駆動ローラー40に係合した高さよりも低い高さにおいて下方駆動ローラー40から離れる(図9と図10に示されている)。下方駆動ローラー40がフィルムウェブ12を下方に駆動することにより、ロープ49を含むフィルムウェブ12の下方部分は、荷の底部およびパレットの上部よりも低い高さになり、前述したように、パレットに荷を固定することを支援する。
【0047】
フィルムウェブ12が包装材料ディスペンサ10から定量供給されるとき、相対的運動が包装材料ディスペンサ10と包装対象の荷184(図12に示されている)の間に加えられる。包装材料ディスペンサ10はまた、荷184に対して実質的に垂直に移動できる。包装材料ディスペンサ10の移動は、レバー56を作動機構46との接合点から押し上げる、または移動させることができる。追加的に、または代替として、作動機構46は後退できる。しかし、上述したように、下方駆動ローラー40は、留め具内に保持されているボルト部材66により、傾斜したフィルム下方駆動位置に留まることができる。包装サイクル中のある点において、バネ鋼鉄解放パッド68は接合点69が搭載されている位置に接近できる。その高さにおいて、包装材料ディスペンサ10の移動は、バネ鋼鉄解放パッド68をその接合点69と接触させ、それにより、留め具を解放させて、ボルト部材66を解放することができる。ボルト部材66が解放されると、支持体42は、相対的に垂直な位置に向けて回転でき、それにより、ローピング機構60が降下位置に戻ることができる。従って、フィルムウェブ12の底部エッジ部分は、フィルムウェブ12が荷に供給されるときに、ロープ49を形成しない。
【0048】
包装材料ディスペンサ10の、初期位置から離れるような垂直方向の移動は、包装材料ディスペンサ10と荷の間の相対的回転と組み合わされて、フィルムウェブ12を荷の周りに螺旋状に包装するように機能できる。包装サイクルの終了に近づくと、フィルムウェブ12を切断して荷上に固定できる。包装材料ディスペンサ10が初期位置に戻ると、本方法は、作動機構46が再びレバー56に隣接して、下方駆動ローラー40を、図2の傾斜したフィルム下方駆動位置に移動させるように繰り返すことができる。
【0049】
追加的に、または代替として、ローピング機構60は、フィルムウェブ12の1部分と、少なくとも部分的には常に係合されて、フィルムウェブ12の底部分をフィルムのロール状ケーブル49に形成するように構成できる。ローピング機構60の部分的に係合した位置は、図1と図2に示された位置の間の任意の位置を含むことができる。そのような位置は、包装工程を通して保持されるフィルムのロール状ケーブルを作成するためには望ましい。包装サイクル全体の間、ローピング機構60を少なくとも部分的に係合した状態にしておくことにより、フィルムのロール状ケーブルは、ウェブの残りの部分が再び係合されるまで、部分的に破断したフィルムウェブを保持するフィルムウェブ12の底部分を使用して、「破断防止装置」を形成する。これにより、包装サイク中のフィルム破断を削減し、および/またはフィルム破断することなく、より大きな包装力を可能にする。テストでは、50.8mm、76.2mm(2、3インチ)のロール状ケーブルを包装サイクルを通して使用すると、そのような利点が得られるということが示された(荷をパレットに固定するために使用される127mm(5インチ)以上のロープとは反対に)。包装サイクルにおいて、ローピング機構60がフィルムウェブ12を全体的に係合しているときは、フィルムウェブ12のより大きな部分を含む、より厚いロープを製造できる。「破断防止装置」は、好ましくは、フィルムのロール状ケーブルであり、このため、本実施の形態は、コーティングされたアイドルローラー34から直近の下流に位置して、フィルムウェブ12の底部分をフィルムのロール状ケーブルに巻くケーブルローリング要素の形状のローピング機構60と専用に使用することができる。
【0050】
ここで具現化され、図3に示されるように、包装材料ディスペンサ70の代替の実施の形態はまた、中にフィルムのロール74が搭載されているロールキャリッジ72と、プレストレッチアセンブリ(図示せず)と、フィルム下方駆動アセンブリ76とを含むことができる。ロールキャリッジ72とプレストレッチアセンブリは、図1と図2に関して記載した包装材料ディスペンサ10のロールキャリッジ14とプレストレッチアセンブリ22に類似していてもよく、同じように作動できる。
【0051】
フィルム下方駆動アセンブリ76は、下方駆動ローラー78と、支持体80と、ローピング機構82を含むことができる。支持体80は、シャフト84と、ほぼシャフト84に沿って延伸する脚86と、レバー88と、バイアス機構90を含むことができる。レバー88は、脚86の底端部からある角度で延伸できる。レバー88の自由端部は、その上に搭載された回転可能ホイール92を含むことができる。シャフト84は、下方駆動ローラー78を回転可能に支持できる。支持体80は、回転接続部94により、その底部上で、包装材料ディスペンサ70に直接または間接的に回転可能に搭載できる。支持体80の上端部は自由に移動でき、そのため、支持体80と下方駆動ローラー78は、図3と図4にそれぞれ示される、相対的に垂直な位置と傾斜したフィルム下方駆動位置の間の回転接続部94を通して延伸する軸の周りを回転できる。少なくとも下方駆動ローラー78は、包装サイクル全体の間、フィルムウェブ100の少なくとも1部分を常に係合できる。このため、下方駆動ローラー78は、相対的に垂直な位置と傾斜したフィルム下方駆動位置の両者においてフィルムウェブ100を係合する。
【0052】
バイアス機構90は、例えば、レバー88に接する第1端部と、包装材料ディスペンサ70上に搭載されている固定プレート96に接する第2端部を有するコイルバネを含むことができる。バイアス機構90は、レバー88と固定プレート96上で力を生成して、その力により、支持体80を実質的に垂直な位置に片寄らせる。
【0053】
バイアス機構90の力に対する支持体80の回転は、例えば、プレートまたは床部のような固定表面98にホイール92が係合するときに起こる。包装材料ディスペンサ70が、実質的に垂直に、固定表面98に向けて降下されると、ホイール92は固定表面98に係合して、支持体80に、傾斜した下方駆動位置に向けての回転を開始させる。包装材料ディスペンサ70の連続する下方への移動は、ホイール92を、固定表面98に沿って転がすことになり、レバー88と固定表面98の間の角度を小さくし、一方、支持体80の傾斜角度を大きくする。ホイール92が固定表面98と接触している限りは、支持体80は、傾斜したフィルム下方駆動位置に留まる。ホイール92と固定表面98を、包装材料ディスペンサ70が降下位置にあるときに、包装サイクルの開始時に接触させることも考えられる。また、ホイール92と固定表面98を、包装材料ディスペンサ70が降下位置に戻るときに、包装サイクルの終了時に係合させることも考えられる。
【0054】
包装材料ディスペンサ70が固定表面98から遠ざかるように移動するとき、バイアス機構90がホイール92を固定表面98に対して押し付けるので、ホイール92は、固定表面98に沿って転がることができ、支持体80と下方駆動ローラー78を実質的に垂直な位置に向けて移動させる。ホイール92が回転すると、レバー88と固定表面98の間の角度は大きくなり、支持体80の傾斜角度は、次第に小さくなる。包装材料ディスペンサ70の移動が、ホイール92を、固定表面98との接触から引き離すとき、バイアス機構90により生成される力に抗する力はもはや存在しないので、支持体80は戻り、実質的に垂直な位置に留まる。
【0055】
ローピング機構82は、図4に示されているように、フィルムウェブ100の底部エッジの少なくとも1部分に係合して、ロープ102を形成するように構成できる。上述したように、ロープは、フィルムのロール状ケーブルと同様に従来のロープも広く包括できる。ローピング機構82は従来のローピング要素を含むことができ、フィルムウェブ100の底部エッジ部分と、従来のローピング要素の間の係合は、フィルムウェブ100の底面または底部分をそれ自身に向けて上方に押し上げ、フィルムウェブ100の底面または底部分を従来のロープに寄せ集める。ローピング機構82が、フィルムウェブ100を係合するV字型外周溝を有し、例えば、アイドルローラー79のようなコーティングされたアイドルローラーの下流側に近接して並置されるケーブルローリング要素である代替の実施の形態においては、ローピング機構82は、荷の包装中および包装後に、ロープ構造としてその構造的完全性を維持できる、フィルムのロール状ケーブルを作成する。
【0056】
ローピング機構82が従来のローピング要素を含んでいると、ローピング機構82は、下方駆動ローラー78から上流の任意の適切な場所に位置することができる。他方、ローピング機構82がケーブルローリング要素を含んでいると、ローピング要素は、フィルムのロール状ケーブルを製造するために、コーティングされたアイドルローラー79の下流側に直に接して位置しなければならない。ケーブルローリング要素と、コーティングされたアイドルローラー79は、フィルムウェブ100の1部分をフィルムのロール状ケーブルに巻くための「ロール状ケーブルローリング(巻くこと)手段」を形成できる。ロール状ケーブルローリング手段は、フィルムウェブ100の外部エッジをそれ自身上で内部に向け且つフィルムウェブ100の中心に向けて巻く。フィルムは、それ自身上で巻かれて、堅く巻かれたフィルムのロール状ケーブル、またはフィルムウェブ100のエッジに沿う大きな張力のフィルムのロール状ケーブルを形成する。例を図11に示す。
【0057】
ここで具現化され、図4に示されるように、下方駆動ローラー78もローピング機構82も電源には接続されていない。ローピング機構82は好ましくは、コーティングを含まない。ローピング機構82を製造するために好適な材料はナイロンである。他の適切な材料も使用できる。
【0058】
ローピング機構82が従来のローピング要素の場合は、ローピング機構82は下方駆動ローラー78の上流に位置することが好ましい。ローピング要素がケーブルローリング要素の場合は、ローピング機構82はコーティングされたアイドルローラー79の下流側に直に隣接して位置することが好ましい。いずれの場合も、ローピング機構82は、フィルムウェブ100の底部エッジを受け入れて、フィルムウェブ100の底部分をロープ102に形成するように構成される。この位置決めは、使用中は、フィルムウェブ100がロール74から離れるように引かれ、プレストレッチアセンブリ(図示せず)を通して、コーティングされたアイドルローラー79とローピング機構82上を通過し、下方駆動ローラー78の周りを回り、荷に到達するようにするのが好ましい。フィルムウェブ100をロープ102に形成することとは別に、ローピング機構82は、フィルムウェブ100の底部エッジを下方駆動ローラー78上に押し上げて、フィルムウェブ100が下方駆動ローラー78の底部の下で滑らないように支援することもできる。
【0059】
本発明の別の形態によれば、ローピング機構82は、その上方で包装材料ディスペンサ70が実質的に垂直に移動する底面に位置することができる。包装材料ディスペンサ70が底面にあるときは、ローピング機構82は、フィルムウェブ100が荷に向けて移動するときに、そのエッジを係合する。荷と包装材料ディスペンサ70の間に相対的回転を与えて、荷の周りにフィルムウェブ100を包装する、例えば、回転可能アーム、回転可能リング、またはターンテーブルのような手段を設けることができる。包装材料ディスペンサ70が上方に移動すると、フィルムウェブ100のエッジは、ローピング機構82との係合から外れる。包装サイクルの終了が近づいて、包装材料ディスペンサ70が底面に戻るとき、フィルムウェブ100のエッジはローピング機構82と再係合して、ロープ102に形成され、荷の底面と、荷を支持しているパレットの上部の周りにそのロープ102が包装される。追加的に、または代替として、下方駆動ローラー78による、フィルムウェブ100の下方駆動は、フィルムウェブ100をローピング機構82と係合させるように支援できる。
【0060】
本発明の別の形態によれば、ここで、包装材料ディスペンサ70を使用する方法が記載される。包装サイクルの開始においては、包装材料ディスペンサ70は、初期位置に位置することができ、その際、ホイール92は、固定表面98に係合している。このように、下方駆動ローラー78を、図4の傾斜したフィルム下方駆動位置に保持することができ、フィルムウェブ100の少なくとも1部分は、ローピング機構82と係合できる。
【0061】
包装材料ディスペンサ70は、フィルムウェブ100の定量供給を開始できる。プレストレッチアセンブリ(図示せず)はフィルムウェブ100を引き伸ばすことができ、フィルムウェブ100は、下流に向けて移動し、ローピング機構82上を通過し、下方駆動ローラー78へ向けて流れることができる。フィルムウェブ100がローピング機構82上を通過するとき、ロープ102が、フィルムウェブ100の底部エッジ部分に沿って形成される。フィルムウェブ100が下方駆動ローラー78の周りを移動するときに、下方駆動ローラー78の角度により、フィルムウェブ100が下方駆動ローラー78上に入り込んだときよりも低い高さにおいて、フィルムウェブ100が下方駆動ローラー78から離れるように、フィルムウェブ100が下方に駆動される。下方駆動ローラー78がフィルムウェブ100を下方に駆動することにより、フィルムウェブ100の下部部分は、荷の底面と、パレットの上部よりも低い高さにあり、それにより、前述し、図9と図10に示したように、パレットに荷を固定することを支援できる。
【0062】
フィルムウェブ100が包装材料ディスペンサ70から定量供給され続けているときは、相対的回転が包装材料ディスペンサ70と荷の間に提供される。また、包装材料ディスペンサ70は、荷に対して実質的に垂直に移動できる。包装材料ディスペンサ70が移動することにより、ホイール92をその固定表面98との接触から離れるように押し上げることができ、一方、フィルムウェブ100をローピング機構82との接触から離れるようにすることができる。従って、フィルムウェブ100の底部エッジ部分は、フィルムウェブ100が荷に供給されるときに、ロープ102に形成されることはない。ホイール92が固定表面98との接触から完全に離れると、支持体80は、バイアス機構90により相対的に垂直な位置に向けて片寄らされ、そこに保持される。
【0063】
包装材料ディスペンサ70の、初期位置から離れるような垂直移動は、包装材料ディスペンサ70と荷の間の相対的回転と組み合わされて、フィルムウェブ100を荷の周りに螺旋状に包装するように機能できる。包装サイクルの終了に近づくと、包装材料ディスペンサ70はその初期位置に戻ることができ、ホイール92を、固定表面98と係合するようにして、支持体80を傾斜位置に移動させ、一方、フィルムウェブ100をローピング機構82と係合するようにして、フィルムウェブ100の底部エッジをロープ102に形成することができる。フィルムウェブ100が切断されて荷に封止されると、工程は、新しい荷の後続する包装サイクルを繰り返すことができる。
【0064】
追加的に、または代替として、ローピング機構82は、フィルムウェブ100と少なくとも部分的には常に係合して、フィルムウェブ100の底部分を、前述の実施の形態において記載した「破断防止装置」に形成するように構成できる。ローピング機構82の部分的に係合する位置は、図3と図4に示された位置の間の位置を含むことができる。「破断防止装置」は、部分的に破断したフィルムウェブを、それが再びウェブの残りの部分と係合するまで保持できる。これにより、フィルム破断が減少し、および/またはフィルム破断なくより大きな包装力を可能にできる。テストでは、50.8mm、76.2mm(2、3インチ)のロープを包装サイクルを通して使用すると、そのような利点が得られるということが示された。包装サイクルにおいて、ローピング機構82がフィルムウェブ100を全体的に係合しているときは、より厚いロープ構造を製造できる。
【0065】
ここで具現化され、図5〜図8に示されるように、包装材料ディスペンサ106の代替の実施の形態はまた、中にフィルムのロール110が搭載されているロールキャリッジ108と、プレストレッチアセンブリ112と、フィルム下方駆動アセンブリ114とを含むことができる。ロールキャリッジ108とプレストレッチアセンブリ112は、図1〜図4の包装材料ディスペンサ10と70のロールキャリッジ14と72と、プレストレッチアセンブリ22に類似していてもよく、同じように作動できる。
【0066】
第1下方駆動アセンブリ114は、第1下方駆動ローラー116と、第2下方駆動ローラー118と、固定フレームアセンブリ120と、関節フレームアセンブリ122と、下方駆動アセンブリ124とを含むことができる。固定フレームアセンブリ120は、包装材料ディスペンサ106に固定的に結合されている垂直支持体126を含むことができる。固定フレームアセンブリ120はまた、垂直支持体126の表面からある角度で延伸できる支持体ブラケット128を含むことができる。
【0067】
関節フレームアセンブリ122は、包装材料ディスペンサ106に結合されている水平支持体要素130を含むことができる。第1リンク132は、回転接続部134を介して水平支持体要素130に回転可能に結合できる。第2下方駆動ローラー118は、第1リンク132に回転可能に搭載できる。第2リンク136は、回転接続部138を介して、水平支持体要素130に回転可能に結合できる。第1下方駆動ローラー116は、第2リンク136に回転可能に搭載できる。第1および第2下方駆動ローラー116と118は、包装サイクル全体の間、フィルムウェブ172の幅の少なくとも1部分を係合できる。
【0068】
第1および第2リンク132と136は、第3リンク140により、その中間部において、またはその近傍で結合できる。第3リンク140は、回転接続部142により、第1リンク132に回転可能に結合できる。第3リンク140は、ブラケット144を含むことができる。例えば、バネのようなバイアス機構146は、ブラケット144に固定的に結合されている第1端部と、第2リンク136に固定されている搭載要素148に結合されている第2端部を有することができる。第1および第2リンク132と136は、それぞれが第3リンク140に接続されているので、単体として移動でき、それにより、第1および第2下方駆動ローラー116と118は一緒に傾斜できる。第1および第2ホイール150と152は、ブラケット144上に回転可能に搭載できる。第1および第2ホイール150と152は、固定フレームアセンブリ120の支持体ブラケット128の壁の反対側に接触するように配置でき、それにより、関節フレームアセンブリ122に横方向の安定性をもたらす。ランプアセンブリ154は、第3リンク140の底部側に結合できる。ランプアセンブリ154は、傾斜表面156と、傾斜表面156の端部を第3リンクに取り付ける第1および第2脚158と160を含むことができる。
【0069】
下方駆動アセンブリ124は、包装材料ディスペンサ106に直接または間接的に、可動に結合されている下方駆動キャリッジ162を含むことができる。下方駆動キャリッジ162は、ホイール164がその上に回転可能に搭載されている第1本体部分を含むことができる。下方駆動キャリッジ162はまた、ローピング装置166をその上に搭載できる第2本体部分を含むことができる。第2本体部分は、スロット168を含むことができ、ローピング装置166を、スロット168に沿う任意の点に固定して、ローピング装置166のローピング機構170が、フィルムウェブ172に向けて上方に駆動され、フィルムウェブ172の下部部分をロープ174に形成する高さを調整可能にすることが考えられる。スロット168はまた、ローピング機構170が、包装サイクルを通して、フィルムウェブ172を少なくとも部分的には係合するように設定するためにも使用できる。図6と図8に示されているように、ローピング機構170は、アイドルローラー175の下流に直に位置するケーブルローリング要素であってもよく、好ましくはコーティングされており、それにより、ケーブルローリング要素とアイドルローラー175は、フィルムウェブ172をロール状ケーブルにすることができる。また、ローピング機構170は、第1および第2下方駆動ローラー116と118の上流に設置でき、フィルムウェブ172の底部分を従来のロープに形成する従来のローピング要素であることも考えられる。
【0070】
下方駆動キャリッジ162は床係合部分176を更に含むことができる。包装材料ディスペンサ106が降下されると、床係合部分176は床部と接触することができる。包装材料ディスペンサ106が、床係合部分176が床部に係合した後に床部に向けて移動を続けると、下方駆動キャリッジ162は、包装材料ディスペンサ106と固定および関節フレームアセンブリ120と122に対して上方に駆動される。この相対的移動により、ホイール164を、ランプアセンブリ154の傾斜表面156と接触させることができる。ホイール164の、傾斜表面156に対しての上方への力は、関節フレームアセンブリ122の第3リンク140を、図7と図8に示されているように、固定フレームアセンブリ120から遠ざけるように移動させることができる。この移動中に、第3リンク140は、第1および第2ホイール150と152が壁に対して回転するときに、直線状経路を移動できる。第3リンク140のこの移動は、第1および第2リンク132と136を、回転接続部134と138それぞれの周りに回転させ、それにより、第1および第2下方駆動ローラー116と118を、図7と図8に示されている傾斜したフィルム下方駆動位置に駆動できる。第1および第2下方駆動ローラー116と118が傾斜したフィルム下方駆動位置にあるときは、それらは、フィルムウェブ172を、包装中の荷の底部を通過して下方に駆動でき、それにより、フィルムウェブ172は、荷が設置されるパレットに荷の底部を固定することができる。図示されているように、第2下方駆動ローラー118は、第1下方駆動ローラー116により確立されたフィルムウェブ172の下方方向に整列するように傾斜される。
【0071】
ホイール164を傾斜表面156と係合させることに加えて、包装材料ディスペンサ106に対する下方駆動キャリッジ162の上方移動は、ローピング機構170を、フィルムウェブ172の底部分と係合させて、ローピング機構170がフィルムウェブ172の底部分をロープ174に形成することが可能になる。上記に検討したように、ロープ174は、荷をパレットに固定する支援をする。追加的に、ローピング機構170は、フィルムウェブ172が第1および第2下方駆動ローラー116と118上に入り込む前に、フィルムウェブ172の底部エッジを押し上げることができ、フィルムウェブ172が下方駆動ローラー116と118の底部から滑り落ちることを防止し、他の不具合が起こることを防止することを支援できる。
【0072】
ローピング機構170は、低摩擦材料、例えば、無塗装鋼鉄棒、またはクロム酸亜鉛で被覆された要素を含むことができると好ましい。1つの実施の形態においては、ローピング機構170は、フィルムウェブ172の底面または底部分をそれ自身に向けて上方に押し上げて、フィルムウェブ172の底面または底部分を従来のロープに寄せ集めるように構成されている従来のローピング要素を含むことができる。従来のローピング要素は、第1および第2下方駆動ローラー116と118の上流の任意の地点に位置することができる。代替の実施の形態においては、ローピング機構170は、フィルムウェブ172を係合するためのV字型外周溝を有するケーブルローリング要素を含むことができる。ケーブルローリング要素は、アイドルローラー175の下流側に直に隣接して設置することができ、好ましくはコーティングされ、荷の包装中および包装後に、ロープ構造としてその構造的完全性を維持できる、フィルムのロール状ケーブルを作成する。ケーブルローリング要素とアイドルローラー175は、フィルムウェブの1部分を、フィルムのロール状ケーブルに巻くための「ロール状ケーブルローリング(巻くこと)手段」を形成できる。ロール状ケーブルローリング手段は、フィルムウェブの外部エッジをそれ自身上に内側に且つフィルムウェブの中心に向けて巻いていく。フィルムはそれ自身上で巻かれて、堅く巻かれたフィルムのロール状ケーブル、またはフィルムウェブ172のエッジに沿うフィルムの大き張力のロール状ケーブルを形成する。例が図11に示されている。
【0073】
搭載要素148とブラケット144の間のバイアス機構146は、第2リンク136を、図5と図6の非傾斜位置に向けて片寄らせる。第3リンク140を介しての第2リンク136との接続により、第1リンク132もまた、バイアス機構146により非傾斜位置に片寄らされる。第2リンク136の、傾斜したフィルム下方駆動位置への移動は、第2リンク136上のブラケット144と搭載要素148の間の相対的運動を作成する。この相対的運動は、バイアス機構146のバイアス力に対抗し、バイアス機構146を引き伸ばす。ホイール164が関節フレームアセンブリ122を傾斜したフィルム下方駆動位置に保持している間は、バイアス機構146は、関節フレームアセンブリ122を非傾斜位置に戻すように移動することはできない。しかし、下方駆動キャリッジ162が床部との接触から離されると、ホイール164は、下方方向に移動を開始し、バイアス機構146は、関節フレームアセンブリ122に接触して、関節フレームアセンブリ122とその構成要素を、非傾斜位置に片寄らせる。
【0074】
包装材料ディスペンサ106は、2つの傾斜可能下方駆動ローラー116と118を有しているように示されているが、第1下方駆動ローラー116を、実質的に垂直な位置で、包装材料ディスペンサ106に固定的に搭載することも考えられる。例えば、回転接続部138を固定接続部と置き換えて、第2リンク136を第3リンク140からの結合を外すことができる。そのような実施の形態においては、ランプアセンブリ154のホイール164と傾斜表面156の間の係合は、第1リンク132と第2下方駆動ローラー118を、傾斜したフィルム下方駆動位置に駆動できるのみである。また、バイアス機構146の第2端部を、例えば、垂直位置126において、固定フレームアセンブリ120に結合できる。
【0075】
第1下方駆動ローラー116を除去することも考えられる。そのような実施の形態においては、ローピング機構170は、それが従来のローピング要素の場合は、第2下方駆動ローラー118の上流のいずれの位置に位置することができて、従来のフィルムのロープを形成できる。または、ローピング機構170がケーブルローリング要素の場合は、ローピング機構170は、フィルムのロール状ケーブルにするためのローリング(巻くこと)を提供するために、コーティングされたアイドルローラー175の下流に直に位置しなければならない。
【0076】
本発明の別の形態によれば、包装材料ディスペンサ106の使用法がここで記載される。包装サイクルの開始時に、包装材料ディスペンサ106は初期位置に位置することができ、下方駆動キャリッジ162の床係合部分176は、床部に係合している。ホイール164の傾斜表面156との係合は、関節フレームアセンブリ122を傾斜位置に移動できる。このため、第1および第2下方駆動ローラー116と118は、図7と図8の傾斜したフィルム下方駆動位置に強制的に移動され、フィルムウェブ172の少なくとも1部分は、ローピング機構170を係合できる。ローピング機構170は、フィルムウェブ172の底部分を、ロープ174に形成する。ローピング機構170が従来のローピング要素の場合は、ロープ174は、従来のロープである。他方、ローピング機構170がケーブルローリング要素の場合は、ロープ174は、フィルムのロール状ケーブルである。
【0077】
包装材料ディスペンサ106は、フィルムウェブ172の定量供給を開始できる。プレストレッチアセンブリ112はフィルムウェブ172を引き伸ばすことができ、フィルムウェブ172は、下流に向けて移動し、ローピング機構170上を通過し、第1および第2下方駆動ローラー116と118へ向けて流れることができる。フィルムウェブ172がローピング機構172上を通過するとき、ロープ174が、フィルムウェブ172の底部エッジ部分に沿って形成される。フィルムウェブ172が第1および第2下方駆動ローラー116と118の周りを移動するときに、下方駆動ローラー116と118の角度により、フィルムウェブ172が第1下方駆動ローラー116上に入り込んだときよりも低い高さにおいて、フィルムウェブ172が第2下方駆動ローラー118から離れるように、フィルムウェブ172が下方に連続的に駆動される。第1および第2下方駆動ローラー116と118がフィルムウェブ172を下方に駆動することにより、ロープ174を含むフィルムウェブ172の下部部分は、荷の底面と、パレットの上部よりも低い高さにあり、それにより、前述したように、パレットに荷を固定することを支援できる。
【0078】
フィルムウェブ172が包装材料ディスペンサ106から定量供給され続けているときは、包装材料ディスペンサ106は、荷に対して回転でき、他方、荷に対して実質的に垂直に移動もできる。包装材料ディスペンサ106の移動は、下方駆動キャリッジ162の床係合部分176を押し上げる、または移動させることができ、床部との接触から離し、下方駆動キャリッジ162を、包装材料ディスペンサ106に対して下方に移動させる。下方駆動キャリッジ162の、包装材料ディスペンサ106に対しての下方移動は、ホイール164を下方に移動させ、それにより、ランプアセンブリ154を、バイアス機構146により提供される力により、図5と図6に示されている位置に戻すことができる。ホイール164が傾斜表面156との係合から完全に外れると、バイアス機構146は、第1および第2下方駆動ローラー116と118を非傾斜位置に運びそこで維持する。追加的に、フィルムウェブ172の下部部分は、ローピング機構170との接触から離される。従って、フィルムウェブ172の底部エッジ部分は、フィルムウェブ172が荷に供給されるときに、ロープ174に形成されない。
【0079】
包装材料ディスペンサ106の、初期位置から遠ざかる垂直移動は、包装材料ディスペンサ106と荷の間の相対的回転と組み合わされて、フィルムウェブ172を荷の周りに螺旋状に包装するように機能できる。包装サイクルの終了に近づくと、包装材料ディスペンサ106は、初期位置に戻ることができ、再び、下方駆動キャリッジ162に床部を係合させる。その結果、ホイール164は、傾斜表面156と係合し、関節フレームアセンブリ122を、傾斜したフィルム下方駆動位置に移動し、一方、ローピング機構170を、フィルムウェブ172の下部部分との係合に戻して、フィルムウェブ172の底部分をロープ174に形成する。フィルムウェブ172が切断されて、包装中の荷に封止されると、工程は、新しい荷の後続する包装サイクルを繰り返すことができる。
【0080】
上述したように、包装材料ディスペンサ106は、例えば、第2下方駆動ローラー118のような、単一の傾斜下方駆動ローラーのみを利用することができる。そのような実施の形態においては、第2下方駆動ローラー118が、傾斜および非傾斜位置の間を移動でき、他方、第1下方駆動ローラー116を除去でき、または、固定位置に留まることができるということを除いて、上記の方法が適用される。
【0081】
追加的に、または代替として、ローピング機構170は、フィルムウェブ172と少なくとも部分的には常に係合して、フィルムウェブ172の底部分を形成するように構成できる。ローピング機構170の部分的に係合された位置は、図6と図8に示されている位置の間の任意の位置を含むことができる。包装サイクル全体の間、ローピング機構170を少なくとも部分的に係合された状態にしておくことにより、部分的に破断されたフィルムウェブを、ウェブの残りを再び係合するまで保持できる「破断防止装置」を形成する。これにより、フィルム破断を減少し、および/またはフィルム破断なしにより大きな包装力を可能にする。テストでは、50.8mm、76.2mm(2、3インチ)のロープを包装サイクルを通して使用すると、そのような利点が得られるということが示された。包装サイクルにおいて、ローピング機構170がフィルムウェブ172を全体的に係合しているときは、より厚いロープを製造できる。
【0082】
図9と図10は、垂直下方駆動ローラー178と傾斜下方駆動ローラー180を示している。垂直下方駆動ローラー178は、図1〜図8のアイドルローラー34、79、および/または175を含むことができ、一方、傾斜下方駆動ローラー180は、図1〜図8の下方駆動ローラー40、78、および/または118を含むことができる。図9に示されているように、傾斜下方駆動ローラー180は位置A−Fを占めることができる。フィルムウェブ182は、自然に傾斜下方駆動ローラー180に直交する経路を探す。傾斜下方駆動ローラー180が垂直下方駆動ローラー178に、その傾斜角度を一定に保つようにしてより接近するように移動されると、ペイオフ点、またはフィルムウェブ182が傾斜下方駆動ローラー180から離れる点は、傾斜下方駆動ローラー180を上方に移動させる。最も低いまたは最も望ましいペイオフ点は、位置Aにおいて見出され、その位置は、垂直下方駆動ローラー178からは最も遠い。右側の位置BからF各位置において、ペイオフ点はより高い位置に移動する。
【0083】
図10において、傾斜下方駆動ローラー180は、2つの位置AとBにおいて示されている。位置Aにおいては、傾斜下方駆動ローラー180は、垂直下方駆動ローラーに対して、20°の傾斜角を有している。位置Bにおいては、傾斜下方駆動ローラー180は38°の傾斜角を有している。また、位置Aは、位置Bよりも、垂直下方駆動ローラー178から遠くにある。ペイオフ点は、傾斜下方駆動ローラー180に対しては、それが位置Aを占めようとも位置Bを占めようとも同じであるが、位置Aは、位置Aに対するフィルムウェブ182のフィルム角(実線で示してある)が、位置Bに対するフィルムウェブ182のフィルム角(点線で示してある)よりも厳しい状態ではないため、より好ましい。フィルム角が大きいほど、フィルムウェブ182の上部エッジは、垂直下方駆動ローラー178を下方に回転させて、ローピング(縄(ロープ)状にすること)が望ましくないときの、ロープ形成の原因となる。
【0084】
図12は、荷184と、フィルムウェブ188を定量供給する包装材料ディスペンサ186と、包装材料ディスペンサ186と荷184の間に相対的回転を与える手段の上面図を示している。この実施の形態においては、相対的回転を与える手段は、回転リング190を含む。回転リング190は、包装材料ディスペンサ186を荷の周りに回転して搬送でき、他方では、回転軸に沿って荷184に対して移動して、荷184の周りにフィルムウェブ188を螺旋状に包装することもできる。
【0085】
図13は、荷192と、フィルムウェブ196を定量供給する包装材料ディスペンサ194と、包装材料ディスペンサ194と荷192の間に相対的回転を与える別の手段の上面図を示している。図13の相対的回転を与える手段は、回転可能ターンテーブル198を含む。包装サイクルの間、回転可能ターンテーブル198は荷192を回転し、他方、包装材料ディスペンサ194は、フィルムウェブ196を定量供給する。包装材料ディスペンサ194はまた、コラム200に沿って、実質的に垂直に駆動される。荷192の回転と包装材料ディスペンサ194の垂直移動の組み合わせは、荷192をフィルムウェブ196で螺旋状に包装するように機能できる。
【0086】
図14は、包装材料ディスペンサ202と荷204の間に相対的回転を与える更に別の手段の側面図を示している。この実施の形態においては、相対的回転を与える手段は、包装材料ディスペンサ202を荷204の周りに搬送する回転アームを含むことができる。包装材料ディスペンサ202はまた、回転アーム206の垂直部分に沿って実質的に垂直に移動することもでき、フィルムウェブ208を荷204の周りに螺旋状に包装することを支援できる。
【0087】
図12〜図14に示されている相対的回転を与える手段は、図1〜図8の包装材料ディスペンサ10、70、および106のいずれとも使用できる。言い換えれば、図1〜図8の包装材料ディスペンサ10、70、および106は、それぞれが、回転リング装置、回転ターンテーブル装置、および/または回転アーム装置上で使用できる。そのため、包装材料ディスペンサ10、70、および106のローピング(縄(ロープ)状にすること)およびフィルム下方駆動機能は、選択された相対的回転を与える手段に制限されない。
【0088】
本発明の他の実施の形態は、ここに開示された本発明の仕様および実践を考慮することにより、この技術に精通した者には明白である。仕様および例は単なる例としてのみ考慮されるべきであり、本発明の真の範囲および精神は、下記の請求項により示される。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】図1は、本発明の1つの形態による、下方駆動ローラーを第1実質的垂直位置に有する、包装装置の包装材料ディスペンサの等測投影図である。
【図2】図2は、本発明の1つの形態による、下方駆動ローラーを第2傾斜位置に有する、図1の包装材料ディスペンサの等測投影図である。
【図3】図3は、本発明の1つの形態による、下方駆動ローラーを第1実質的垂直位置に有する、フィルムディスペンサの代替実施の形態の等測投影図である。
【図4】図4は、本発明の1つの形態による、下方駆動ローラーを第2傾斜位置に有する、図3のフィルムディスペンサの等測投影図である。
【図5】図5は、本発明の1つの形態による、第1下方駆動ローラーおよび第2下方駆動ローラーを第1実質的垂直位置に有する、フィルムディスペンサの別の代替実施の形態の等測投影正面図である。
【図6】図6は、本発明の1つの形態による、第1下方駆動および第2下方駆動ローラーを第1実質的垂直位置に有する、図5のフィルムディスペンサの等測投影背面図である。
【図7】図7は、本発明の1つの形態による、第1および第2下方駆動ローラーを第2傾斜位置に有する、図5と図6のフィルムディスペンサの等測投影正面図である。
【図8】図8は、本発明の1つの形態による、第1および第2下方駆動ローラーを第2傾斜位置に有する、図5から図7のフィルムディスペンサの等測投影背面図である。
【図9】図9は、本発明の1つの形態による、図5から図8のフィルムディスペンサの代替下方駆動ローラー装置と、各代替装置のフィルム経路を示す図である。
【図10】図10は、本発明の1つの形態による、図5から図8のフィルムディスペンサの2つの代替下方駆動ローラー装置と、各代替装置のフィルム経路も示す図である。
【図11】図11は、本発明の1つの形態による、フィルムのロール状ケーブルの断面図である。
【図12】図12は、本発明の1つの形態による回転可能リング包装装置の実施の形態の上面図である。
【図13】図13は、本発明の1つの形態によるターンテーブル包装装置の実施の形態の上面図である。
【図14】図14は、本発明の1つの形態による回転可能アーム包装装置の実施の形態の側面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷を包装する装置であって、
フィルムウェブを定量供給するディスペンサと、
前記ディスペンサから前記荷へのフィルム経路において、前記フィルムウェブの幅の少なくとも1部分に連続的に係合するように位置する第1下方駆動ローラーであって、実質的に垂直な位置と、傾斜したフィルム下方駆動位置の間で選択的に可動である前記第1下方駆動ローラーと、
前記第1下方駆動ローラーの上流に位置する少なくとも1つのローピング要素と、を具備することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記第1下方駆動ローラーは下流下方駆動ローラーであり、前記装置は、上流アイドルローラーを更に含み、前記少なくとも1つのローピング要素は、前記上流アイドルローラーの下流に且つ直に隣接して位置することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのローピング要素は、前記フィルムウェブの少なくとも1部分と選択的に係合可能であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記第1下方駆動ローラーは、前記実質的に垂直な位置から、前記傾斜したフィルム下方駆動位置へ可動であり、前記フィルムウェブの1部分を、第1高さから、前記第1高さよりも低い第2高さに駆動することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記第1下方駆動ローラーは、上流下方駆動ローラーであり、前記装置は、下流下方駆動ローラーを更に含み、前記下流下方駆動ローラーは、前記第1下方駆動ローラーにより確立された下方方向において、前記フィルム経路を駆動し続けるように位置することを特徴とする請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのローピング要素は、第1非係合位置から第2係合位置へ可動であり、前記第1下方駆動ローラーが前記傾斜したフィルム下方駆動位置にあるときに、前記フィルムウェブの1部分を係合することを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記荷と前記ディスペンサの間に相対的回転を提供する手段を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記相対的回転を提供する手段は、回転リングを含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記荷と前記回転リングの間に、相対的な実質的に垂直な運動を提供する手段を更に含むことを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記回転リングを、第1高さから、より低い第2高さに移動することは、前記第1下方駆動ローラーを整列して、前記実質的に垂直な位置から、前記傾斜したフィルム下方駆動位置へ移動することを特徴とする請求項9に記載の装置。
【請求項11】
ラッチング機構は、前記第1下方駆動ローラーを、前記傾斜したフィルム下方駆動位置に保持するように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ラッチング機構が、フレーム上に搭載された解放ローラーを係合することは、前記第1下方駆動ローラーを、前記傾斜したフィルム下方駆動位置から解放することを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ローピング要素は、係合位置と、非係合位置の間の中間の位置に位置し、それにより前記フィルム経路において、前記フィルムウェブの少なくとも下部部分に連続的に係合し、前記ローピング要素は、第1ローピング位置と、第2ローピング位置の間で選択的に可動であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記相対的回転を提供する手段は、ターンテーブルであることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項15】
前記相対的回転を提供する手段は、前記ディスペンサがその上に搭載される、回転可能アームであることを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項16】
荷を包装する方法であって、
フィルムウェブを、フィルムディスペンサから定量供給することと、
前記荷と前記ディスペンサの間に相対的回転を提供して、前記フィルムウェブを、前記荷の周りに包装することと、
前記ディスペンサと前記荷の間のフィルム経路において、前記フィルムウェブに、少なくとも1つの下方駆動ローラーで連続的に係合することと、
前記フィルムウェブの1部分を、フィルムのロール状ケーブルにローリングすることと、
前記フィルム経路において、前記フィルムウェブの1部分を、前記少なくとも1つの下方駆動ローラーにより、選択的に下方駆動することと、を具備することを特徴とする方法。
【請求項17】
前記フィルムウェブの1部分を選択的に下方駆動することは、前記フィルムウェブの前記1部分を、第1高さから、前記第1高さの下方の第2高さに駆動することを含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記第2高さは、前記荷を支持するパレットの上面の下方であることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記フィルムウェブの前記1部分を選択的に下方駆動することは、前記少なくとも1つの下方駆動ローラーを、第1垂直位置と、第2傾斜位置の間で選択的に移動することを含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項20】
相対的回転を提供することは、前記ディスペンサがその上に搭載されているリングを、前記荷の周りに回転することを含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項21】
前記リングを、前記荷に対して実質的に垂直に移動することを更に含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記リングを、前記荷に対して下方に移動することは、前記少なくとも1つの下方駆動ローラーを、第1実質的垂直位置から、第2傾斜位置に移動させることを特徴とする請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの下方駆動ローラーを、前記第1実質的垂直位置から、前記第2傾斜位置に移動することは、前記少なくとも1つの下方駆動ローラーを、作動機構に係合することを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
少なくとも前記下方駆動ローラーを、前記第2傾斜位置から、前記第1実質的垂直位置へ、前記リングを上方に移動してラッチング機構を解放機構に係合させることにより移動することを更に含むことを特徴とする請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記フィルムウェブの1部分を選択的に下方に駆動することは、前記フィルム経路における前記フィルムウェブを、少なくとも2つの下方駆動ローラー、つまり、第1下方駆動ローラーと第2下方駆動ローラーに係合することを含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項26】
前記フィルム経路において前記フィルムウェブを係合することは、前記上流および第2下方駆動ローラーを、第1実質的垂直構成から、第2傾斜構成に選択的に移動することを含むことを特徴とする請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第2傾斜構成において、前記第2下方駆動ローラーは、前記第1下方駆動ローラーにより確立された前記フィルムウェブの下方方向に整列するように傾けられていることを特徴とする請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記フィルムウェブおよび前記ロール状ケーブルは、前記荷の周りに包装されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項29】
荷を包装する方法であって、
フィルムウェブを、フィルムディスペンサから定量供給することと、
包装サイクルの実質的に全体の間、前記フィルムウェブの少なくとも1部分を、ケーブルローリング要素に連続的に係合して、前記フィルムウェブの前記1部分を、フィルムのロール状ケーブルにローリングすることと、
前記荷と前記ディスペンサの間に、相対的回転および相対的垂直運動を提供し、前記フィルムウェブおよび前記フィルムのロール状ケーブルを、前記荷の周りに螺旋状に包装することと、を具備することを特徴とする方法。
【請求項30】
荷を包装する方法であって、
フィルムウェブを、フィルムディスペンサから定量供給することと、
包装サイクルの実質的に全体の間、前記フィルムウェブの少なくとも1部分を、ケーブルローリング要素に連続的に係合して、前記フィルムウェブの前記1部分を、フィルムのロール状ケーブルにローリングすることと、
前記荷と前記ディスペンサの間に、相対的回転および相対的垂直運動を提供し、前記フィルムウェブおよび前記フィルムのロール状ケーブルを、前記荷の周りに螺旋状に包装することと、
前記フィルム経路において、前記フィルムウェブの1部分を、少なくとも1つの下方駆動ローラーにより選択的に下方に駆動することと、を具備することを特徴とする方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公表番号】特表2009−527426(P2009−527426A)
【公表日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−556416(P2008−556416)
【出願日】平成19年2月23日(2007.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2007/004588
【国際公開番号】WO2007/100597
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(506000988)ランテク ドット コム,リミティド ライアビリティ カンパニー (6)
【Fターム(参考)】