説明

ワインオープナー

【課題】
柔らかいイメージ・優しいイメージを持つと共に、携帯や使い捨てに便利なワインオープナーを提供する。
【解決手段】
ハンドル1とスクリュー部3とを含むワインオープナーにおいて、該ワインオープナーを複数の部品から組立分解可能に構成すると共に、全ての部品をプラスチックから形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワインオープナーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のワインオープナーは、金属製のスクリュー部を備えているが、金属は、硬い、冷たい、尖ったといったイメージがあり、もう少し柔らかいイメージ・優しいイメージを持つワインオープナーが要望されていた。
【0003】
また、昨今、我が国においても、ワインを嗜む機会が増え、ワインボトルを購入して屋外等でワインを飲むようなこともある。そのような場合、ワインオープナーを持ち合わせていないことが多い。ワインボトルは、その殆どが、コルク栓で封止されていることから、ワインオープナーが無いと、コルク栓を抜き取ることができない。したがって、携帯式や使い捨てのワインオープナーがあれば便利である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、柔らかいイメージ・優しいイメージを持つと共に、携帯や使い捨てに便利なワインオープナーを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる課題を解決するために本発明が採用した技術手段は、ハンドルとスクリュー部とを含むワインオープナーにおいて、該ワインオープナーを複数の部品から組立分解可能に構成すると共に、全ての部品をプラスチックから形成したことを特徴とするものである。好ましくは、該プラスチックは、生分解性プラスチックである。
【0006】
好ましい態様では、該ワインオープナーは、ハンドルを構成する上半部及び下半部と、先端側にスクリュー部を有するスクリュー体とから組立分解可能に構成されており、該上半部と該下半部とは互いに係脱自在に構成されており、該下半部には、該スクリュー体の基端側に形成した連結部を受け入れる受入部が形成されており、該スクリュー体は該連結部を介して回転が規制された状態でハンドルに装着される。
【0007】
さらに好ましくは、該スクリュー体の連結部の周面には係止突起が突成されており、該下半部の受入部は、該スクリュー体の連結部を挿通させる挿通孔と、挿通孔の壁面を形成する対向状の円弧状片と、該円弧状片の周方向端縁間に形成されたスリットとを有し、該上半部には、該スクリュー体の連結部を挿通させる挿通孔と、挿通孔の壁面を形成する対向状の円弧状片と、該円弧状片の周方向端縁間に形成されたスリットとを有し、該スクリュー体の連結部の係止突起を該上半部のスリットに係止させた状態で、該上半部と該下半部とを一体化することで、該スクリュー体の回転が規制される。
【発明の効果】
【0008】
ワインオープナー全体をスクリュー部も含み、プラスチックで形成したので、金属製のワインオープナーに比べて、全体として柔らかい印象、優しい印象を使用者に与えることができる。さらに、生分解性プラスチックから形成したものでは、ワインオープナーを使い捨てとしても、環境に優しい。
【0009】
ワインオープナーを複数部品から組立分解自在としたので、部品毎に分解することで持ち運び時等において省スペース化を図ることができる。また、プラモデルのように、使用時にワインオープナーを組立てる楽しみもある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明に係るワインオープナーを示し、ワインオープナーは、横長状のハンドル1とハンドル1の下面よりハンドルの長さ方向に直交する方向に延出するスクリュー体2とを有する。ハンドル1、スクリュー体2は共にプラスチックから形成されている。一つの好ましい態様では、ハンドル1、スクリュー体2は共に生分解性プラスチックから形成される。
【0011】
スクリュー体2は、先端側のスクリュー部3と、スクリュー部3の基端側に一体形成された円柱部4と、円柱部4の基端側に一体形成された連結部5とを有し、連結部5は、円柱部4より大径の円柱体50と、円柱体50の下端の外周縁に形成した突縁部51と、円柱体50の上端の外周縁に対向状に形成した一対の係止突起52とを有する。
【0012】
ハンドル1は、それぞれ舟底状の形状をした上半部6と下半部7とから構成されている。上半部6と下半部7は互いに対向する周縁部60,70を有しており、上半部の周縁部60には複数の係合片61が形成され、下半部の周縁部70には係合片に対応して係合受部71が形成されている。上半部6と下半部7とは係合片61及び係合受部71を介して係脱自在となっている。
【0013】
下半部7には、スクリュー体2の連結部5を受け入れる受入部が形成されている。受入部は、下半部7の下面部に貫設された挿通孔72と、下半部7の下面に形成された凹部73と、挿通孔72の壁面を形成する一対の円弧状片74とから構成されている。挿通孔72は、連結部5の断面形状(円柱部50および係止突起52)に対応する形状を有している。対向する円弧状片74間の空間が連結部5の円柱部50を受け入れるようになっている。対向する円弧状片74の周方向の端縁740間にはスリット75が形成されており、スリット75には連結部5の円柱部50に設けた係止突起52が受け入れられ、スリット75に沿って上下方向に案内される。下半部7の下面に形成した凹部73は、連結部5の突縁部51に対応した形状となっている。円弧状片74の高さは、連結部5の突縁部51の上面から係止突起52の下面までの寸法に対応しており、スクリュー体2の基端側の連結部5を下半体7の挿通孔72に挿通させて、突縁部51が凹部73に当接した時には、連結部5の係止突起52は、円弧状片74の上端を越えて突出しており、この状態で、スクリュー体2は、連結部5の円柱部50が対向状の円弧状片74間に形成された空間内で回転することで、下半部7に対して回転自在である。
【0014】
上半部6には、下半部7の円弧状片74の配設に直交するように、対向状の円弧状片62が形成されている。対向状の円弧状片62の周方向端縁620間にはスリット63が形成されている。すなわち、対向状の円弧状片63の周方向端縁間に形成される連結部の係止突起を挿通させるスリットが、上半部6と下半部7とで90度ずれている。
【0015】
このように構成されたワインオープナーの組み立てについて説明する。先ず、スクリュー体2の基端側の連結部5を下半部7の挿通孔72に挿通させる。この時、突縁部51の上面が下半部7の下面に形成した凹部73に当接するまで挿入する。そうすることで、連結部5の係止突起52は、円弧状片74の周方向端縁740間に形成されたスリット75を通って円弧状片74の上方側へ突出する。ここで、円弧状片74間の空間に納まった連結部5の円柱部50を円弧状片74の内壁に沿って90度回転させる。
【0016】
そして、上半部6を、その円弧状片62の周方向端縁620間のスリット63に係止突起52が納まるようにして、下半部7に被せ、係合片61、係合孔71を介して上半部6の周縁部60と下半部7の周縁部70とを密着せて一体化させる。この状態で、スクリュー部2の回転は、連結部5の係止突起52が上半部6の円弧状片62の周方向端縁間のスリット63に当接することによって規制される。したがって、スクリュー部2はハンドル1に対して固定されており、スクリュー部2の先端をワインボトルのコルク栓に食い込ませ、ハンドル1を持って捩じることで、スクリュー部2をコルク栓に捩じ込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係るワインオープナーの全体図である。
【図2】スクリュー部を示す図である。
【図3】ハンドルを構成する下半部を示す図である。
【図4】ハンドルを構成する上半部を示す図である。
【符号の説明】
【0018】
1 ハンドル
2 スクリュー体
3 スクリュー部
4 円柱部
5 連結部
50 円柱体
51 突縁部
52 係止突起
6 上半部
60 周縁部
61 係合片
62 円弧状片
620 周方向端縁
63 スリット
7 下半部
70 周縁部
71 係合受部
72 挿通孔
73 凹部
74 円弧状片
740 周方向端縁
75 スリット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドルとスクリュー部とを含むワインオープナーにおいて、該ワインオープナーを複数の部品から組立分解可能に構成すると共に、全ての部品をプラスチックから形成したことを特徴とするワインオープナー。
【請求項2】
請求項1において、該ワインオープナーは、ハンドルを構成する上半部及び下半部と、先端側にスクリュー部を有するスクリュー体とから組立分解可能に構成されており、該上半部と該下半部とは互いに係脱自在に構成されており、該下半部には、該スクリュー体の基端側に形成した連結部を受け入れる受入部が形成されており、該スクリュー体は該連結部を介して回転が規制された状態でハンドルに装着されることを特徴とするワインオープナー。
【請求項3】
請求項2において、該スクリュー体の連結部の周面には係止突起が突成されており、該下半部の受入部は、該スクリュー体の連結部を挿通させる挿通孔と、該挿通孔の壁面を形成する対向状の円弧状片と、該円弧状片の周方向端縁間に形成されたスリットとを有し、該上半部には、該スクリュー体の連結部を挿通させる挿通孔と、該挿通孔の壁面を形成する対向状の円弧状片と、該円弧状片の周方向端縁間に形成されたスリットとを有し、該スクリュー体の連結部の係止突起を該上半部のスリットに係止させた状態で、該上半部と該下半部とを一体化することで、該スクリュー体の回転が規制されることを特徴とするワインオープナー。
【請求項4】
請求項1乃至3いずれかいにおいて、該プラスチックは、生分解性プラスチックであることを特徴とするワインオープナー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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