説明

一体型の過圧監視装置

本発明は、流量調節器に一体化された片持ち梁形の監視装置であって、湿度及び降水に起因して監視装置の内部に溜まる液体を排出できるよう、監視装置の最も下方の地点の付近に配置することができる位置選択可能な通気ポートを有している監視装置を提供する。また、監視装置は、種々の設置環境に対応すべく監視装置を流量調節器のアクチュエータ及び弁本体とは別個独立に回転させることができる接続モジュールを備えることができる。接続モジュールは、主たる下流側圧力フィードバック通路のうちの流量調節器の弁本体に位置する部分と接続モジュールに位置する部分とが監視装置を回転させることで整列から外れてしまう場合に、下流側圧力フィードバック配管へとつながる導入ポートをさらに備えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス流量調節器などといった流体の流れを調節する装置に関し、さらに詳しくは、流量調節器の故障の場合に制御を引き継ぐための後備として過圧監視装置を備えたガス流量調節器に関する。
【背景技術】
【0002】
典型的なガス分配システムによるガス供給の圧力は、システムに対する需要、環境、供給源、および/または他の因子に応じて変動しうる。しかしながら、炉やオーブンなどのガス器具が備えられた最終消費者の施設の多くは、ガスが、所定の圧力に従って、ガス流量調節器の最大能力以下で届けられることを必要とする。したがって、届けられるガスが最終消費者の施設の要件に合致することを保証するため、ガス流量調節器は、これらの分配システムへと組み込まれる。従来のガス流量調節器は、通常は、送り出されるガスの圧力を検出して制御するために、閉ループ制御のアクチュエータを備えている。
【0003】
従来のガス流量調節器のいくつかは、閉ループ制御に加えて過圧監視装置を備えている。過圧監視装置は、流量調節器が故障して、下流の圧力が望ましくない水準へと上昇しうる場合に、流量調節器の下流の圧力を制御する。すなわち、流量調節器が故障して、下流の圧力が所定の監視器設定点圧力を超えて上昇する場合に、過圧監視装置は、調節弁のバルブポートを閉じて、ガス分配システムの下流の構成要素へのガスの流れを遮断するように機能する。需要が増加するとき、監視装置はバルブポートを開いて下流へのガスの流れを可能にする。
【0004】
図1は、流体の流れを調節する装置の一例を、直列形の監視装置12が一体化された直列形のガス流量調節器10として示している。流量調節器10は、通常、調節弁本体14およびアクチュエータ16を備える。調節弁本体14は、例えばガス分配システムからガスを受け取るための導入口18と、例えば1つ以上の器具を有する工場、レストラン、共同住宅、などといった最終消費者の施設へガスを届けるための排出口20とを定めている。さらに、調節弁本体14は、導入口18と排出口20との間に配置されたバルブポート22を備えている。ガスは、調節弁本体14の導入口18と排出口20との間を移動して、ガス分配システムの下流部分へと移動するために、バルブポート22を通過しなければならない。
【0005】
アクチュエータ16は、調節弁本体14の排出口20の圧力、すなわち出口圧力または下流側圧力が、所望の範囲の出口圧力または制御圧力に従うことを保証するために、調節弁本体14に組み合わせられている。すなわち、アクチュエータ16は、アクチュエータ16の外側ケーシングを通って接続された下流側圧力フィードバック配管24を介して、調節弁本体14に流体連通している。アクチュエータ16は、調節弁本体14の下流の圧力を検出して調節するためのアクチュエータ制御アセンブリ26を備えている。具体的には、制御アセンブリ26が、ダイアフラム28、ピストン30、および制御リンク32を備えており、制御リンク32は、バルブステム34を介してアクチュエータ16の制御要素(バルブディスク36など)へと接続されている。バルブディスク36は、おおむね円柱形の本体38と、シールインサート40とを、バルブステム34へと固定して備えている。本体38およびシールインサート40は、釣り合いダイアフラム46の表面を上流側の圧力に流体連通させるために、バルブポート22に面するシールインサート40の表面と上面44との間を延びる通路42を備えることができる。このように構成されることによって、釣り合いダイアフラム46は、シールインサート40の表面への上流側圧力の上向きの力に釣り合うような下向きの力(図1の向きによる)をバルブディスク36に作用させ、制御アセンブリ26が上流側圧力に過度に影響されることなく下流側圧力の変化に反応できるようにしている。
【0006】
ダイアフラム28は、調節弁本体14の下流の圧力を検出する。制御アセンブリ26は、検出される下流側圧力を相殺すべくダイアフラム28の上面に当接する制御ばね48をさらに備えている。したがって、所望の下流側圧力(制御圧力と称することもできる)は、制御ばね48の選択によって設定される。ダイアフラム28は、制御リンク32へと作用可能に接続され、すなわちピストン30を介してバルブディスク36へと作用可能に接続され、検出される下流側圧力にもとづいて調節弁本体14の開きを制御する。例えば、最終消費者が、流量調節器10の下流のガス分配システムに需要を生じさせる例えば炉などの器具を作動させると、流出する流れは増加し、結果として下流側圧力は低下する。その結果、ダイアフラム28は、この下流側圧力の低下を検出する。これにより、制御ばね48が伸びて、ピストン30および制御リンク32を下方(図1の向きによる)へと動かすことができる。この制御リンク32の変位が、リンク50の回転を生じさせ、バルブディスク36がバルブポート22から離れるように動かされて、調節弁本体14が開かれる。調節弁本体14が開くことで、器具は、バルブポート22を通って調節弁本体14の排出口20へとガスを引き出すことができる。
【0007】
図1に示した流量調節器10においては、制御アセンブリ26は、さらに、ダイアフラム28に漏れが生じる故障の場合に流量調節器10の上部へと通過するガスを逃がすようにも機能する。具体的には、制御アセンブリ26は、安全ばね52および故障時放出弁54をさらに備えている。ダイアフラム28は、ダイアフラム28の中央部を貫く開口56を備えており、ピストン30は、シールカップ58を備えている。安全ばね52は、ピストン30とダイアフラム28との間に配置され、通常の動作時にダイアフラム28をシールカップ58に対して付勢して、開口56を閉じる。制御リンク32またはリンク50において破損などの故障が生じると、制御アセンブリ26は、もはやバルブディスク36を直接に制御することができず、流入する流れによって、バルブディスク36が極めて開いた位置へと動かされる。この結果、最大の量のガスがアクチュエータ16へと流入しうる。結果として、アクチュエータ16がガスで満たされるにつれて圧力がダイアフラム28に対して蓄積し、ダイアフラム128をシールカップ58から離れるように押して、開口56を露出させる。その結果、ガスがダイアフラム28の開口56を通り、故障時放出弁54に向かって流れる。アクチュエータ16において故障時放出弁54に隣接する圧力が所定のしきい値圧力に達すると、故障時放出弁54が開いて、ガスを通気ポート60を通って大気または排気ガスを収集するための付属の導管へと逃がし、過圧の発生を知らせるとともに、アクチュエータ16内の圧力を低下させる。
【0008】
故障時放出弁54は、アクチュエータ16からガスを逃がすように動作するが、典型的には、故障時放出弁54による圧力の低減は、下流側の圧力を流量調節器10の設計時の上限圧力を下回るように保つためには充分ではない。そのような状況において、監視装置12は、流量調節器10の故障後に下流側圧力が低下するまで、調節弁本体14を通過する流れを遮断するように動作する。図示の例では、監視装置12はアクチュエータ16と同様の構成を有しており、監視装置12の対応する構成要素を指し示すために、同じ参照番号が先頭に「1」を伴って使用されている。すなわち、下流側圧力フィードバック配管124は、監視装置12のケーシングの外壁を介して接続され、制御ばね48の反対側のダイアフラム128の上面を、調節弁本体14の排出口20に流体連通させている。流量調節器10が正しく機能しているとき、下流側圧力は、所望の範囲に保たれるので、監視装置12のダイアフラム128は、バルブポート22を監視装置の制御要素(バルブディスク136など)によって閉じるべく制御ばね148の付勢力に逆らってたわむことはない。ダイアフラム28および制御ばね148が、下流側の圧力が流量調節器10によって維持される圧力の通常の動作範囲の上限を超え、制御ばね148に加えられる荷重にもとづいて決定される監視器設定点圧力に達した後にのみ、監視装置12によってバルブポート22が閉じられるように構成されることを、当業者であれば理解できるであろう。
【0009】
図2は、直列形の監視装置212が一体化された片持ち梁形の流量調節器210の例を示している。以下の説明においては、流量調節器210の調節弁本体214およびアクチュエータ216の構成要素であって、図1の調節弁本体14およびアクチュエータ16の構成要素と同様の構成要素は、同じ参照番号に先頭の「2」を添えることによって指し示され、監視装置212の構成要素は、図1において使用した同じ参照番号の先頭の「1」を「3」で置き換えることによって指し示される。アクチュエータ216においては、アクチュエータ制御アセンブリ226は、ダイアフラム228およびピストン230が下流側圧力の変化に応答して動くときにバルブディスク236を動かすために、ピストン230をバルブステム234へと作用可能に接続する枢動式の制御アーム270を備えている。
【0010】
監視装置212は、開口を持たない中実な材料片であるダイアフラム328を有する監視器制御アセンブリ326と、ダイアフラム328の調節弁側に配置され、ダイアフラム328をバルブディスク236から離れるように付勢する制御ばね348とを備えて構成されている。ダイアフラム328の底部は、排出口220の内表面から監視装置212のケーシングを貫いてダイアフラム328の底部へと延びている下流側圧力フィードバック通路370によって、下流側圧力に流体連通している。アクチュエータ216の故障の結果として下流側圧力が上昇すると、下流側圧力によってダイアフラム328が上方へと押し上げられ、バルブディスク336をバルブポート222に当接するように動かして、調節弁本体314を通る流れを遮断する。
【0011】
図3が、図2に示したようなアクチュエータ216aを備えているが、調節弁本体414aが監視装置を取り付けるようには構成されていない第1の流量調節器210aの例を示している。代わりに、第2のアクチュエータ216bの形態である外部の監視装置は、第1のアクチュエータ216aの上流に位置し、第2の調節弁本体414bを通過する流れを制御する。第2のアクチュエータ216bの内部は、シール430によって絶縁されているが、第1の調節弁本体414aの排出口420aから第2のアクチュエータ216bのケーシングを貫いて延びている下流側圧力フィードバック配管432によって、下流側圧力に流体連通している。第1のアクチュエータ216aの故障の結果として下流側圧力が上昇すると、この下流側圧力の上昇が第2のアクチュエータ216bのダイアフラム228bによって検出され、第2のバルブディスク236bをバルブポート222bに当接させて、ガスの流れを第1のアクチュエータ216aの上流の位置から遮断する。
【0012】
上述の監視システムは、流量調節器の下流の圧力の監視および流量調節器の故障の場合のガスの流れの遮断において、おおむね有効である。しかしながら、監視装置の特定の実例において、いくつかの欠点が存在する。例えば、図1および図2の監視装置12,212が図に示されている向きにて配置されるとき、それぞれの通気ポート160,360は、監視装置12,212のケーシングの最も下方の地点よりも上方に位置する。結果として、監視装置12,212の内部の水分が、通気ポート160,360の下方に溜まる可能性があり、監視装置12,212のケーシングを開くことなく空にすることが不可能である。水分は、湿った空気によってアクチュエータ16,216および監視装置12,212に進入する可能性がある。温度が低下するとき、空気中の水分が凝結して液体となり、監視装置12,212のケーシングの最も下方の地点へと流れる。また、水分は、通気ポート160,360を通って進入する降雨または降雪の形態で持ち込まれる可能性もある。水分の蓄積は、温度が低下して液体が凍結する場合に、下流側圧力の変化に応答するというダイアフラム128,328および制御ばね148,348の能力を損ない、監視装置の性能に悪影響を及ぼす可能性がある。したがって、監視装置の向きにかかわらずに監視装置の最も下方の地点の付近に通気ポートを用意する監視装置に関するニーズが存在している。
【0013】
図3の上流側の監視装置も、流量調節器210の下流の圧力の監視において、おおむね有効である。しかしながら、監視装置が流量調節器から離れて配置されることで、2つの別個の調節弁本体を流れの経路に沿って接続する必要があるため、コストが増す可能性がある。複数の本体を使用することで、それら本体をパイプラインに沿って設置するために要する時間および設置の複雑さが増す。保守のコストおよび複雑さも増す。したがって、優れた水分排出能力を有する監視装置を、流量調節器の一体の構成要素として提供することが望まれる。
【発明の概要】
【0014】
本発明は、流量調節器に一体化された片持ち梁形の監視装置であって、湿度および降水に起因して監視装置の内部に溜まる液体を排出できるよう、監視装置の最も下方の地点の付近に配置することができる位置選択可能な通気ポートを有している監視装置を提供する。また、監視装置は、種々の設置環境に対応すべく監視装置を流量調節器のアクチュエータおよび弁本体とは別個独立に回転させることができる接続モジュールを備えることができる。接続モジュールは、主たる下流側圧力フィードバック通路のうちの流量調節器の弁本体に位置する部分と接続モジュールに位置する部分とが監視装置を回転させることで整列から外れてしまう場合に、下流側圧力フィードバック配管へとつながる導入ポートをさらに備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】従来の直列形の流量調節器およびこれに一体化された直列形の監視装置の側面断面図である。
【図2】従来の片持ち梁形の流量調節器およびこれに一体化された直列形の監視装置の側面断面図である。
【図3】図2の片持ち梁形の流量調節器および外付けされた上流側の監視装置の側面断面図である。
【図4】片持ち梁形の流量調節器およびこれに一体化された片持ち梁形の監視装置の側面断面図である。
【図5】図4の監視装置の拡大断面図である。
【図6】図4の監視装置の監視器圧力釣り合いアセンブリの拡大断面図である。
【図7】図4の監視装置のカバーの側面図である。
【図8】圧力導入装置が組み合わせられた図4の監視装置の別の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下の文章において、本発明の多数のさまざまな実施形態を詳細に説明するが、本発明の法的な範囲が、本明細書に添付された特許請求の範囲の言葉によって定められることを、理解すべきである。以下の詳細な説明は、あくまでも例示として理解されるべきものであり、本発明について考えられるすべての実施形態を記載するものではない。なぜならば、考えられるすべての実施形態を記載することは、不可能ではないかもしれないが、非現実的と考えられるからである。多数の代案の実施形態を、現在の技術または本特許の出願日の後に開発される技術を使用して、実施することが可能であり、それらは依然として、本発明を定める特許請求の範囲の技術的範囲に包含される。
【0017】
また、或る用語が、本特許において、「本明細書において使用されるとき、用語『・・・』は、・・・を意味するとここに定義される」という文章または同様の文章によって明示的に定義されない限り、その用語の意味を、明示的にも、あるいは暗黙裏にも、その平凡な意味または通常の意味を超えて限定しようとする意図は決して存在せず、そのような用語について、その範囲を本特許のどこかの部分(特許請求の範囲の文言を除く)でなされる記述にもとづいて限定するような解釈を行ってはならないことを、理解すべきである。本明細書に添付された特許請求の範囲に記載されているいずれかの用語が、本特許においてただ1つの意味に一致するやり方で言及されている場合、それは、読者を困惑させることがないようにするために明快さという理由で行われているにすぎず、決してそのような請求項の用語を、そのただ1つの意味に限定しようとするものではない。最後に、請求項の構成要素が、いかなる構造にも言及することなく用語「手段」および機能に言及することによって定義されている場合に限り、そのような請求項の構成要素の技術的範囲は、米国特許法第112条第6段落の適用にもとづいて解釈される。
【0018】
図4は、流体分配システムにおいて使用するための片持ち梁形のガス流量調節器510であって、片持ち梁形の監視装置512が一体化されているガス流量調節器510の実施形態を示している。流量調節器510は、概して、調節弁本体514およびアクチュエータ516を備えている。調節弁本体514は、例えばガス分配システムからガスを受け取るための導入口518と、例えば1つ以上の器具を有する工場、レストラン、共同住宅、などといった最終消費者の施設へガスを届けるための排出口520とを定めている。さらに、調節弁本体514は、導入口518と排出口520との間に配置されたバルブポート522を備えている。ガスは、調節弁本体514の導入口518と排出口520との間を移動するために、バルブポート522を通過しなければならない。
【0019】
アクチュエータ516は、調節弁本体514の排出口520の圧力、すなわち出口圧力または下流側圧力が、アクチュエータ設定点圧力の周囲の所望の範囲の出口圧力または制御圧力に従うことを保証するために、調節弁本体514に組み合わせられている。下流側圧力を検出するために、アクチュエータ516は、バルブポート522の下流側のガスがアクチュエータ516の内部へと流入することを可能にする通路524を介して、調節弁本体514に流体連通している。アクチュエータ516は、調節弁本体514の下流の圧力を検出して調節するためのアクチュエータ制御アセンブリ526を備えている。具体的には、制御アセンブリ526は、ダイアフラム528、ピストン530、および制御アーム532を備えており、制御アーム532は、バルブディスク534などのアクチュエータ516の制御要素を有している。バルブディスク534は、弁本体514へと延びており、導入口518と排出口520との間の流体の流れを制御するために、バルブポート522に対して変位可能である。バルブディスク534は、バルブポート522に当接して導入口518と排出口520との間を通る流体の流れを阻止する閉鎖位置と、バルブポート522から離れて弁本体514を通過する流体の流れを可能にする開放位置との間を移動する。バルブディスク534は、おおむね円柱形の本体536および本体536に取り付けられたシールインサート538を備えることができる。ダイアフラム528が、調節弁本体514の出口圧力を検出する。制御アセンブリ526は、検出される出口圧力を相殺するために、排出口520からのガスとは反対側のダイアフラム528の面に当接する制御ばね540をさらに備えている。したがって、容認される下流側圧力(制御圧力と称することもできる)の範囲は、制御ばね540の選択によって設定される。
【0020】
ダイアフラム528は、制御アーム532へと作用可能に接続され、すなわちピストン530を介してバルブディスク534へと作用可能に接続され、検出される下流側圧力にもとづいて調節弁本体514の開きを制御する。上述の流量調節器と同様に、最終消費者が、流量調節器510の下流のガス分配システムに需要を生じさせる例えば炉などの器具を作動させると、流出する流れが増加し、結果として下流側圧力が低下する。その結果、ダイアフラム528が、この下流側圧力の低下を検出する。これにより、制御ばね540が伸びて、ピストン530および制御アームの上部を右方(図4の向きによる)へと動かすことができる。この制御アーム532の変位が、バルブディスク534がバルブポート522から離れるように動かし、調節弁本体514を開く。このように構成されて、器具が、バルブポート522を通って調節弁本体514の排出口520へとガスを引き出すことができる。
【0021】
前述のように、制御アセンブリ526は、さらに安全弁としても機能する。具体的には、制御アセンブリ526は、安全ばね542および故障時放出弁544をさらに備えている。ダイアフラム528は、ダイアフラム528の中央部を貫く開口546を備えており、ピストン530は、シールカップ548を備えている。安全ばね542は、ピストン530とダイアフラム528との間に配置され、通常の動作時、ダイアフラム528をシールカップ548に対して付勢して、開口546を閉じている。制御アーム532における破損などの故障が生じると、制御アセンブリ526は、もはやバルブディスク534を直接に制御することができず、流入する流れによって、バルブディスク534が極めて開いた位置へと動かされる。この結果、最大の量のガスがアクチュエータ516へと流入しうる。結果として、アクチュエータ516がガスで満たされるにつれて、圧力がダイアフラム528に対して蓄積し、ダイアフラム528をシールカップ548から離れるように押して、開口546を露出させる。その結果、ガスがダイアフラム528の開口546を通り、故障時放出弁544に向かって流れる。故障時放出弁544は、図4に示されているように、バルブ栓550およびバルブ栓550を閉鎖位置へと付勢する放出ばね552を備えている。アクチュエータ516において故障時放出弁544に隣接する圧力が所定の閾値圧力に達すると、バルブ栓550が放出ばね552の付勢に逆らって変位して開き、ガスを通気ポート554を通って大気または排気ガスを収集するための付属の導管へと逃がし、アクチュエータ516内の圧力を低下させる。
【0022】
上述のような故障の状況において、監視装置512は、流量調節器510の故障後に下流側圧力が低下するまで、調節弁本体514を通過する流れを遮断するように動作する。監視装置512は、アクチュエータ516と同様の構成を有しており、監視装置512の対応する構成要素を指し示すために、同じ参照番号が先頭の「5」を先頭の「6」で置き換えて使用されている。図4および図5を参照すると、アクチュエータ516と同様に、監視装置512が、ダイアフラム528によって下流側圧力を検出できるよう、バルブポート522の下流のガスを監視装置512の内部へと流入させることができる通路660を介して、調節弁本体514に流体連通している。下流側圧力は、ダイアフラム628の第1の側に流体連通しており、ダイアフラム628の第2の側は、下流側圧力の力に逆らって制御ばね640によって付勢されている。
【0023】
下流側圧力が監視器設定点圧力を超えると、監視器制御アセンブリ626が制御アセンブリ526と同様の様相で動作し、監視装置512の制御要素(バルブディスク634など)を動かしてバルブポート522に当接させ、調節弁本体514を通過するガスの流れを遮断する。監視器設定点圧力は、アクチュエータ設定点圧力よりも大きく、典型的には、流量調節器510が流量調節器510によって制御される圧力範囲の上限を操作できるように設定される。バルブディスク634が、弁本体514へと延びており、導入口518と排出口520との間の流体の流れを許可または阻止するために、バルブポート522に対して変位可能である。バルブディスク634は、バルブポート522から離れて弁本体514を通過する流体の流れを可能にする開放位置と、バルブポート522に当接して導入口518と排出口520との間を通る流体の流れを阻止する閉鎖位置との間を移動する。下流側圧力が監視器設定点圧力を超えると、ダイアフラム628が制御ばね640の付勢力に逆らってたわみ、バルブディスク634をバルブポート522に当接させて、システムの下流部分への流体の流れを停止させる。ダイアフラム628を通ってガスが漏れるようなダイアフラム628の故障の場合に、故障時放出弁644が開き、通気ポート654を通ってガスを逃がす。
【0024】
アクチュエータ516が、下流側圧力の上昇および低下の両方に応答するように構成される一方で、監視装置512は、下流側圧力の過度の上昇にのみ応答する。監視装置512は、常時の開位置を保ち、下流側圧力の低下には反応しないように構成される。監視装置512の常時の開位置は、バルブディスク634をバルブポート522から離れるように付勢する開きばね662を備えることによって実現される。バルブディスク634が、フランジ666を有するバルブステム664へと接続され、開きばね662が、フランジ666と監視装置512の開放端のキャップ668との間に配置されている。バルブステム664が、駆動ポスト672を間に位置させることによって制御アーム632の第1のフィンガ670へと作動可能に接続されるとともに、ガイド674において軸方向にスライド可能である。
【0025】
制御アセンブリ626のピストン630および制御アーム632は、下流側圧力の低下によってダイアフラム628および制御ばね640が図4の右方に移動しても、ピストン630が制御アーム632に係合することがなく、アーム632を反時計方向に回転させることがないように構成されている。ピストン638は、ダイアフラム628の被加圧側に延長部676を備えている。延長部676は、制御アーム632の第2のフィンガ680の外側に当接する駆動ピン678と、第2のフィンガ680の内側の表面から離してダイアフラム628の付近に配置された段部682とを備えている。監視装置512が常時の開位置にあるとき、第2のフィンガ680と段部682との間に間隔が存在するため、下流側圧力が制御ばね640によってダイアフラム628をたわませることができるほどに充分に低下した場合に、ピストン630が、ダイアフラム628および制御ばね640と一緒に右方へと移動することができる。反対に、流量調節器の故障時に下流側圧力は監視器設定点圧力を超えて上昇し、ダイアフラム628を制御ばね640および開きばね662の付勢力に逆らってたわませるために充分になるとき、駆動ピン678が第2のフィンガ680に係合し、制御アーム632を回転させて、調節弁本体514を閉じる。
【0026】
監視装置512は、アクチュエータ516と同様、下流側圧力に応答するように意図されているため、監視装置512への上流側圧力の影響を最小限にすることが望まれる可能性がある。1つの選択肢は、開きばね662によって加えられる力を小さくし、バルブディスク634へと同じ方向に作用する上流側圧力の力を補償することである。しかしながら、この選択肢は、開きばね662が上流側圧力の大きさにかかわらずに同じ力を加えるため、上流側圧力の変動に対応しない。代案として、監視装置512は、上流側圧力の大きさに比例する釣り合い力を印加する監視器釣り合いアセンブリを提供する。図5および図6を参照すると、監視装置512は、調節弁本体514とキャップ668との間に配置された監視装置接続モジュール684によって、調節弁本体514へと接続されている。バルブディスク634は、円柱形の本体686ならびに両側に位置するインサート688および接続部材690を一体に接続して備えてなる多部品構成を有しており、これらが、キャップ668および接続モジュール684の対応する凹所または穴において一緒に動くように構成されている。図6に示されているとおり、バルブディスク634の構成部品を、軸方向のボルト692によって接続することができ、バルブステム664を、接続部材690の反対側へと取り付けることができる。
【0027】
釣り合い力は、釣り合いダイアフラム694によってもたらされる。ダイアフラム694は、円形であって中央の開口を備えており、湾曲ダイアフラムであってよい。ダイアフラム694は、キャップ668と接続モジュール684との間に挟まれた外周および本体686と接続部材690との間に挟まれた内周を有しており、気密なシールを形成している。ダイアフラムの第1の側は、円柱形の本体686に当接できる。バルブディスク634の構成部品は、バルブポート522に面しているバルブディスク634の表面698を、図6に矢印で示されているとおりに釣り合いダイアフラム694の第2の側に流体連通させるために、自身を貫く通路696を有している。その結果、ダイアフラム694は、バルブポート522への入り口における上流側圧力を検出し、この釣り合いダイアフラムの第1の側が、対応する力を円柱形の本体686へと加える。通路660からのチャネル695が、釣り合いダイアフラム694の反対側の表面を下流側圧力に流体連通させ、ダイアフラム694の上方の真空の発生を防止する。Oリングシール699が、バルブディスク634の付近で上流側および下流側圧力が混ざることがないようにする。さらなるOリングおよび他のシールは、必要に応じて、下流側、上流側、および大気の圧力の混合を防止するために設けられる。上流側圧力が変化するとき、釣り合いダイアフラム694が、表面698に作用する上流側圧力の力に比例する力(方向は反対)をバルブディスク634へと加え、この釣り合い力の大きさは、上流側圧力に釣り合いダイアフラム694の有効表面積で乗算したものにほぼ等しい。所望であれば、釣り合いダイアフラム694を、釣り合いダイアフラム694によって加えられる力が、上流側圧力によってバルブディスク634へと加えられる力に開きばね662によって加えられる付勢力を加算したものにほぼ等しくなるように、構成することができる。
【0028】
上述のように、監視装置512内への水分の蓄積は、とくには温度が凝固点よりも低くなりうる環境において、監視装置512の応答性にとって有害となる可能性がある。片持ち梁形の設計を使用することによって、通気ポート654を、図4に示されるとおり監視装置512の最も下方の地点に配置することができる。通気ポート654は、故障時放出弁644が開放位置にあるときに、ダイアフラム628の第2の側を監視装置512の周囲の大気に流体連通させて、ハウジング700の底部に集まる水分を排出することができる。この設計において、監視装置512のダイアフラム628は、バルブディスク634の移動の方向にほぼ平行かつ弁本体514の導入口518へと入って排出口520から出る流体の流れの方向にほぼ垂直な平面を有するように配置される。監視装置512は、ダイアフラム628、ピストン630、制御アーム632、制御ばね640、および制御アセンブリ626の他の構成要素を取り囲むハウジング700を備えている。ハウジング700は、本体部およびハウジング700の開口にかぶせられてこの開口へと取り付けられ、監視装置512の構成部品を内部に保持するカバー702を備えることができる。ダイアフラム628は、ダイアフラム628の外縁から外へと広がる環状のフランジ704を有することができ、カバー702が開口へと取り付けられるとき、フランジ704が開口に位置するハウジング700の本体部とカバー702との間に挟まれる。
【0029】
図7に示されるとおり、通気ポート654が鋳造されるハウジング700のカバー701を、流量調節器510および監視装置512の向きにかかわらずに通気ポート654を監視装置512の最も下方の地点の付近に配置できるよう、複数の位置での監視装置512への取り付けに合わせて構成することができる。流量調節器510は、アクチュエータ516を監視装置512の垂直上方に配置して図示されているが、流量調節器510を、アクチュエータ516および監視装置512を他の設備の間に取り付けるために、図7のY軸を中心にして回転させることができる。さらに、Z軸を中心とする流量調節器510の回転が、配管がシステムの下流部分に向かって上り坂または下り坂を延びている場合に、必要とされるかもしれない。
【0030】
カバー702を、ハウジング700の開口にかぶせることができ、複数のボルト706によって監視装置512のハウジング700へと接続することができる。通気ポート654を監視装置512の最も下方の地点の付近に位置させるために、必要に応じてカバー702を8つの異なる位置のうちの任意の1つにて接続することができるよう、ハウジング700は、開口を中心にして周方向に間隔を空けつつ配置された複数の穴を有することができ、カバー702は、ハウジング700の穴に整列させることができる周方向に間隔を空けつつ位置する対応する複数の穴を備えることができる。当然ながら、通気ポート654を最も下方の位置に配置するために、カバー702を不連続に定められてもよく、無限に調節可能であってもよい複数の位置のうちの任意のいずれかにて監視装置512のハウジング700へと接続するために、他の接続機構も使用可能であり、そのような接続機構を、本出願の出願人が、本明細書の開示による監視装置512において利用できるものとして想定していることを、当業者であれば理解できるであろう。
【0031】
上述のように、監視装置512の向きを、流量調節器510をパイプラインへと接続するため、およびガス分配システムの近隣の装置に適合するために必要な調節弁本体514の向きにもとづいて、変更することができる。しかしながら、調節弁本体514およびアクチュエータ516に対する監視装置512の向きを、監視装置512を図7のX軸を中心にして回転させることによって向け直すことが必要になり、あるいは所望される可能性がある。例えば、アクチュエータ516および監視装置512が互いに水平方向を向くような設置において、溜まった液体を監視装置512から排出することが困難である可能性がある。液体が通気ポート654を通って排出できるよう、ハウジング700およびダイアフラム628の外縁の一部分が監視装置512の最も下方の地点の付近に位置するように、監視装置512がバルブディスク634の軸を中心として回転させられるならば、好ましいと考えられる。このような相対変位を実現するために、接続モジュール684および監視装置512を、バルブディスク634およびバルブステム664を通過するX軸などの軸を中心にして回転させ、所望の位置に固定することができるよう、接続モジュール684を、周方向に間隔を空けて位置するボルトまたは他の接続機構などによって、カバー702について説明したやり方と同様のやり方で構成することができる。
【0032】
図4および5に示した位置にあるとき、通路660の接続モジュール684内にある部位は、調節弁本体514内の部位に整列している。接続モジュール684が回転させられると、通路660のこれらの部位が整列から外れ、結果として、監視装置512がもはや排出口520に流体連通しない。通路のこれらの部位が整列していないときの監視装置512の向きにおいて、下流側圧力の検出を容易にするために、接続モジュール684は、通路660を接続モジュール684の外部に流体連通させる導入ポート708を備えている。通路の上記部位が整列しているときは、導入ポート708は、ガスの漏れを防止するためにキャップで塞がれる。監視装置512の向きの変更によって上記通路が整列から外れるとき、導入ポート708を、下流側圧力フィードバック配管を介して、調節弁本体514の下流の位置においてパイプラインへと接続することができる。このやり方で、ダイアフラム628を、調節弁本体514に対する監視装置512の向きがどのようであっても、下流側圧力に流体連通させることができる。
【0033】
片持ち梁形の監視装置512を一体化させてなる上述の構成は、例示にすぎず、監視装置の他の構成も想定される。例えば、図8は、圧力導入装置710がダイアフラム628の第2の側へと予荷重としての入力圧力を加える監視装置512の実施形態を概略的に示している。圧力導入装置710の導入口は、上流の流体源によって生成される上流側圧力に流体連通しており、圧力導入装置710は、予荷重の圧力を通気ポート654を介して監視装置512へと出力する。結果として、予荷重としての入力圧力は、ダイアフラムの下流側圧力とは反対の面に加えられる。圧力導入装置710を、ダイアフラム628を閉鎖位置に向かって下流側圧力の力に逆らって付勢する予荷重の圧力をもたらすように設定変更することができ、制御ばね640を監視装置512の荷重要素としての予荷重の入力圧力で置き換えることができる。このように構成されることによって、予荷重の入力圧力は、下流側圧力と釣り合うための一定の力をもたらす。
【0034】
標準的なアクチュエータは、下流側圧力によって生成される力(ダイアフラムの有効面積で乗算される)との釣り合いのために、ばねの力を使用する。圧縮ばねの生み出す力は、ばねが延びるにつれて小さくなるという性質を有する。したがって、下流側圧力が低下し、下流側圧力によって生じるダイアフラムへの圧力にばね力が打ち勝つにつれて、ばねが伸び、ばねが出力する力が減少する。弁本体を通過する流れが下流の需要に一致するとき、この新たな定常状態または平衡点は、ばねと出口圧力との間の力の釣り合いが伸びたばねに鑑みたものになるため、それまでよりも低い出口圧力にある。この下流の需要が増加するときの定常状態の出口圧力の低下は、「ドループ」と称される。換言すると、ドループは、下流の需要が増すときの出口圧力の低下である。理想の世界および理想的な流量調節器では、需要が増加しても出口圧力は低下しないと考えられる。ばねを取り除き、代わりに圧力を使用することで、ばね効果と称されるばねからのドループ現象への寄与を、なくすことができる。ドループは、主として流量調節器が行程する際のダイアフラムの有効面積の変化など、他の理由によっても生じるが、圧力によって流量調節器へと荷重をもたらすことによって、ドループの程度を大きく減らすことができる。
【0035】
以上の文章において、本発明の多数のさまざまな実施形態を詳細に説明したが、本発明の法的な範囲が、本明細書において優先権を主張する特許の最後に記載される特許請求の範囲の言葉によって定められることを、理解すべきである。上述した詳細な説明は、あくまでも例示として理解されるべきものであり、本発明について考えられるすべての実施形態を記載したものではない。なぜならば、考えられるすべての実施形態を記載することは、不可能ではないかもしれないが、非現実的と考えられるからである。多数の代案の実施形態を、現在の技術または本特許の出願日の後に開発される技術を使用して、実施することが可能であり、それらは依然として、本発明を定める特許請求の範囲の技術的範囲に包含される。
【0036】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2007年4月20日付の「Integral Overpressure Monitoring Device」という名称の米国特許仮出願第60/913,076号の優先権の利益を主張し、この米国特許仮出願は、ここでの言及によって本明細書に明示的に援用される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
導入口、排出口、及びバルブポートを備える弁本体と、アクチュエータ制御要素及びアクチュエータ制御アセンブリを備えるアクチュエータとを備え、下流側の圧力をアクチュエータ設定点圧力にほぼ等しく保つように前記アクチュエータが前記下流側の圧力の検出及び調節を行う流体流量調節装置のための監視装置であって、
前記弁本体内へ延びており、前記導入口と前記排出口との間の流体の流れを許可および阻止すべく前記バルブポートに対して変位可能であり、前記バルブポートから離れて前記導入口と前記排出口との間の流体の流れを許可する開放位置と、前記バルブポートに当接して前記導入口と前記排出口との間の流体の流れを阻止する閉鎖位置との間を移動することができる監視器制御要素と、
前記監視器制御要素へ作用可能に接続され、前記弁本体の前記導入口より入って前記排出口から出る流体の流れの方向に垂直な平面を有しており、第1の面が前記流体流量調節装置の下流側の圧力に流体連通しており、第2の面が前記下流側の圧力によって前記第1の面へと加えられる力に逆らって付勢されており、前記下流側の圧力が監視器設定点圧力よりも大きいときに前記監視器制御要素を前記閉鎖位置へと動かすように撓むダイアフラムとを備え、
前記監視器設定点圧力は前記アクチュエータ設定点圧力よりも高い、監視装置。
【請求項2】
前記監視器制御要素及び前記ダイアフラムへ作用可能に接続された制御アームを備えており、
前記下流側の圧力が前記監視器設定点圧力よりも大きいときの前記ダイアフラムの撓みによって、前記制御アームが前記監視器制御要素を前記閉鎖位置へと動かす、請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】
前記ダイアフラムを前記下流側の圧力によって加えられる力に逆らって付勢する制御ばねを備えている、請求項1に記載の監視装置。
【請求項4】
前記ダイアフラムの前記第2の面に流体連通し、前記ダイアフラムの前記第2の面に予荷重の圧力を加え、前記ダイアフラムを前記下流側の圧力によって加えられる力に逆らって付勢する圧力導入装置を備えている、請求項1に記載の監視装置。
【請求項5】
前記圧力導入装置は、上流の流体源に流体連通した導入口と、前記予荷重の圧力を前記ダイアフラムの前記第2の面へ付与すべく前記ダイアフラムに流体連通した排出口とを備えている、請求項4に記載の監視装置。
【請求項6】
カバーを有するハウジングを備えており、
前記カバーは、前記ハウジングの内部を当該監視装置の周囲の大気に流体連通させる通気ポートを備えており、
当該監視装置の内部に溜まる液体を当該監視装置から排出すべく前記通気ポートの付近に集めるために、前記ハウジング及び前記カバーが前記通気ポートを当該監視装置の最も下方の地点の付近に位置させることができるよう、前記カバーを複数の位置に取り付けることができるように構成されている、請求項1に記載の監視装置。
【請求項7】
前記ハウジングは、円形の開口を備えており、前記カバーは、前記ハウジングの前記開口にかぶさるように構成されており、
さらに、前記ハウジングは、前記開口を中心にして周方向に間隔を空けて配置された複数の穴をさらに備えており、前記カバーは、該カバーの前記通気ポートを当該監視装置の最も下方の地点の付近に位置させるために、該カバーの複数の不連続な位置において前記ハウジングの前記穴に整列させることができる周方向に間隔をおいて配置された対応する複数の穴を備えている、請求項6に記載の監視装置。
【請求項8】
当該監視装置を前記弁本体へと接続する接続モジュールを備えており、
該接続モジュールは、前記下流側の圧力を前記ダイアフラムの前記第1の面へと連絡させるべく前記ダイアフラムの前記第1の面に流体連通した導入ポートを有しており、
前記弁本体及び前記接続モジュールが、前記通気ポートを当該監視装置の最も下方の地点の付近に配置できるように前記カバーの外縁を当該監視装置の最も下方の地点の付近に配置できるよう、当該監視装置を複数の位置にて取り付けできるように構成されている、請求項6に記載の監視装置。
【請求項9】
前記接続モジュールは、前記導入ポート及び前記ダイアフラムの前記第1の面に流体連通した下流側圧力フィードバック通路を備えており、
前記下流側圧力フィードバック通路は、前記接続モジュールが該接続モジュールの複数の位置のうちの1つに向けられたときに、前記ダイアフラムの前記第1の面を前記弁本体の前記排出口に位置する前記下流側の圧力に流体連通させるために、前記弁本体を貫いて前記弁本体の前記排出口へと至る対応する通路に整列する、請求項8に記載の監視装置。
【請求項10】
前記弁本体の上流側の圧力が、前記監視器制御要素へと前記開放位置の方向に力を加え、
当該監視装置は、前記監視器制御要素に当接する第1の面と、前記上流側の圧力に流体連通する第2の面とを有している釣り合いダイアフラムを備えており、該釣り合いダイアフラムが前記監視器制御要素へ前記閉鎖位置の方向に力を加える、請求項1に記載の監視装置。
【請求項11】
前記監視器制御要素を前記開放位置に向かって付勢する開きばねを備えており、
前記釣り合いダイアフラムは、該釣り合いダイアフラムによって加えられる力が前記上流側の圧力によって加えられる力と前記開きばねによって加えられる付勢力との和にほぼ等しくなるように構成されている、請求項10に記載の監視装置。
【請求項12】
流体流量調節装置であって、
導入口、排出口、及び前記導入口と前記排出口との間に配置されたバルブポートを有しており、流体を上流の流体源から前記導入口、前記バルブポート、及び前記排出口を通って流体分配システムの下流部分へと流すことができる弁本体と、
前記弁本体へ組み合わせられて当該流体流量調節装置の下流側の圧力を検出及び調節するためのアクチュエータ制御アセンブリを備えており、前記アクチュエータ制御アセンブリは前記弁本体へと延びており且つ前記導入口と前記排出口との間の流体の流れを制御すべく前記バルブポートに対して変位可能であるアクチュエータ制御要素を備えており、前記アクチュエータ制御要素は前記バルブポートに当接して前記導入口と前記排出口との間の流体の流れを阻止する閉鎖位置と前記バルブポートから離れて前記導入口と前記排出口との間の流体の流れを許可する開放位置との間を移動し、前記アクチュエータ制御アセンブリは前記下流側の圧力をアクチュエータ設定点圧力にほぼ等しく保つべく前記アクチュエータ制御要素が前記下流側の圧力の変化に応答して前記開放位置と前記閉鎖位置との間の位置へと動くように前記下流側の圧力に流体連通しているアクチュエータと、
前記弁本体へ組み合わせられた監視装置とを備えており、
前記監視装置は、
前記弁本体内へ延びており、前記導入口と前記排出口との間の流体の流れを許可及び阻止すべく前記バルブポートに対して変位可能であり、前記バルブポートから離れて前記導入口と前記排出口との間の流体の流れを許可する開放位置と、前記バルブポートに当接して前記導入口と前記排出口との間の流体の流れを阻止する閉鎖位置との間を移動することができる監視器制御要素と、
前記監視器制御要素へ作用可能に接続され、前記監視器制御要素の前記開放位置と前記閉鎖位置との間の移動の方向に平行な平面を有しており、第1の面が当該流体流量調節装置の前記下流側の圧力に流体連通しており、第2の面が前記下流側の圧力によって前記第1の面へと加えられる力に逆らって付勢されており、前記下流側の圧力が監視器設定点圧力よりも大きいときに前記監視器制御要素を前記閉鎖位置へと動かすように撓むダイアフラムとを備えており、
前記監視器設定点圧力は前記アクチュエータ設定点圧力よりも高い、流体流量調節装置。
【請求項13】
前記監視装置は、前記監視器制御要素及び前記ダイアフラムへ作用可能に接続された制御アームを備えており、
前記下流側の圧力が前記監視器設定点圧力よりも大きいときの前記ダイアフラムの撓みによって、前記制御アームが前記監視器制御要素を前記閉鎖位置へと動かす、請求項12に記載の流体流量調節装置。
【請求項14】
前記監視装置は、前記ダイアフラムを前記下流側の圧力によって加えられる力に逆らって付勢する制御ばねを備えている、請求項12に記載の流体流量調節装置。
【請求項15】
前記ダイアフラムの前記第2の面に流体連通し、前記ダイアフラムの前記第2の面へと予荷重の圧力を加え、前記ダイアフラムを前記下流側の圧力によって加えられる力に逆らって付勢する圧力導入装置を備えている、請求項12に記載の流体流量調節装置。
【請求項16】
前記圧力導入装置が、前記上流の流体源に流体連通した導入口と、前記予荷重の圧力を前記ダイアフラムの前記第2の面へと加えるべく前記監視装置に流体連通した排出口とを備えている、請求項15に記載の流体流量調節装置。
【請求項17】
前記監視装置は、カバーを有するハウジングを備えており、
前記カバーは、前記ハウジングの内部を前記監視装置の周囲の大気に流体連通させる通気ポートを備えており、
前記ハウジング及び前記カバーは、前記監視装置の内部に溜まる液体を前記監視装置から排出すべく前記通気ポートの付近に集めるために、前記通気ポートを前記監視装置の最も下方の地点の付近に位置させることができるよう、前記カバーを複数の位置に取り付けることができるように構成されている、請求項12に記載の流体流量調節装置。
【請求項18】
前記ハウジングは、円形の開口を備えており、前記カバーは、前記ハウジングの前記開口にかぶさるように構成されており、
さらに、前記ハウジングは、前記開口を中心にして周方向に間隔を空けて配置された複数の穴を備えており、前記カバーは、該カバーの前記通気ポートを前記監視装置の最も下方の地点の付近に位置させるために、該カバーの複数の不連続な位置において前記ハウジングの前記穴に整列させることができる周方向に間隔を空けて配置された対応する複数の穴を備えている、請求項17に記載の流体流量調節装置。
【請求項19】
前記監視装置は、該監視装置を前記弁本体へと接続する接続モジュールを備えており、
前記接続モジュールは、前記下流側の圧力を前記ダイアフラムの前記第1の面へと連絡させるべく、前記ダイアフラムの前記第1の面に流体連通した導入ポートを有しており、
前記弁本体及び前記接続モジュールは、前記通気ポートを前記監視装置の最も下方の地点の付近に配置できるように前記カバーの外縁を前記監視装置の最も下方の地点の付近に配置できるよう、前記監視装置を複数の位置にて取り付けできるように構成されている、請求項17に記載の流体流量調節装置。
【請求項20】
前記接続モジュールは、前記導入ポート及び前記ダイアフラムの前記第1の面に流体連通した下流側圧力フィードバック通路を備えており、
前記下流側圧力フィードバック通路は、前記接続モジュールが該接続モジュールの複数の位置のうちの1つに向けられたときに、前記ダイアフラムの前記第1の面を前記弁本体の前記排出口に位置する前記下流側の圧力に流体連通させるために、前記弁本体を貫いて前記弁本体の前記排出口へと至る対応する通路に整列する、請求項19に記載の流体流量調節装置。
【請求項21】
前記上流側の圧力は、前記監視器制御要素へと前記開放位置の方向に力を加え、
前記監視装置は、前記監視器制御要素に当接する第1の面と、前記上流側の圧力に流体連通する第2の面とを有している釣り合いダイアフラムを備えており、該釣り合いダイアフラムが、前記監視器制御要素へと前記閉鎖位置の方向に力を加える、請求項12に記載の流体流量調節装置。
【請求項22】
前記監視装置は、前記監視器制御要素を前記開放位置に向かって付勢する開きばねを備えており、
前記釣り合いダイアフラムは、該釣り合いダイアフラムによって加えられる力が前記上流側の圧力によって加えられる力と前記開きばねによって加えられる付勢力との和にほぼ等しくなるように構成されている、請求項21に記載の流体流量調節装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−531477(P2010−531477A)
【公表日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504246(P2010−504246)
【出願日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際出願番号】PCT/US2008/060645
【国際公開番号】WO2008/131110
【国際公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(591055436)フィッシャー コントロールズ インターナショナル リミテッド ライアビリティー カンパニー (183)
【Fターム(参考)】