一体的な軸外れスチフナを伴う織りプリフォーム
【課題】2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う、一体的な三次元の織りプリフォームの提供。
【解決手段】織りファブリックは、第1層、第2層、場合によって第3層を備える。複数の糸によって、第1のファブリック層と第2のファブリック層との間の区域全体にわたって織り込む。それにより、第1のファブリック層を第2のファブリック層に関して折りたたみ可能にする。付加的な複数の糸によって、第2のファブリック層と第3のファブリック層との間の区域全体にわったって織り込む。それにより、第3のファブリック層を第2のファブリック層に関して折りたたみ可能にする。織りファブリック層を折ることに応じて、2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う、一体的な三次元の織りプリフォームを得る。
【解決手段】織りファブリックは、第1層、第2層、場合によって第3層を備える。複数の糸によって、第1のファブリック層と第2のファブリック層との間の区域全体にわたって織り込む。それにより、第1のファブリック層を第2のファブリック層に関して折りたたみ可能にする。付加的な複数の糸によって、第2のファブリック層と第3のファブリック層との間の区域全体にわったって織り込む。それにより、第3のファブリック層を第2のファブリック層に関して折りたたみ可能にする。織りファブリック層を折ることに応じて、2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う、一体的な三次元の織りプリフォームを得る。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
この出願は、2004年12月8日出願の米国特許出願番号第11/007,600号、および2008年10月29日出願の米国特許出願番号第12/260,689号に関連するものであり、それらのすべての開示内容を参照によって
ここに組み入れる。
【技術分野】
【0002】
この発明は、一般的には、織りプリフォームに関し、特には、強化コンポジット材料に用いる織りプリフォームに関し、平坦に織り、最終形状に折ることができ、最終形状には2あるいは3以上の方向の補強がなされる技術に関する。
【引用による組み入れ】
【0003】
ここで引用するすべての特許、特許出願、文書、文献、製造者の使用説明書、解説、製品仕様書、およびここで述べる製品についての製品説明書を引用によってここに組み入れ、しかもまた、この発明を実施する上で使用する。
【背景技術】
【0004】
構造的な構成要素あるいは部品を製造するために、強化コンポジット材料を用いることは、今や一般的である。特に、重さが軽いこと、強固、丈夫、耐熱性、自らを支える能力、および形作る上で適合するという、好ましい特性が求められるところでは広く普及している。そのような構成要素あるいは部品は、たとえば、航空、航空宇宙産業、人工衛星、レクレーション分野(レース艇やレーシングカーなど)、およびその他の分野で用いられる。
【0005】
そのような構成要素あるいは部品は、典型的に、マトリックス材料の中に埋め込んだ強化素材から構成される。強化の構成部分は、ガラス、炭素、セラミックス、アラミド、ポリエチレン、および/または、物理的、熱的、化学的および/またはその他の好ましい特性、第1には応力に対する大きな耐久性を示すその他の材料から構成される。そのような強化材料、それらは最後に完成品の構成要素になるのであるが、それらを使用するとき、たとえば非常に大きな強度のようなそれら強化素材の望ましい特性が、完成したコンポジット部品に授けられることになる。構成要素である強化材料は、典型的には、織られたり編まれたり、あるいはその他のやり方で強化プリフォームのための好ましい形状および形に形成される。通常、選択理由である強化材料の特性が最大限に活用されるように注意が図られる。また、そのような強化プリフォームについては、マトリックス材料と組み合わせることにより必要な完成品を得、あるいは、完成品の最終生産のために役立つ在庫品を得る。
【0006】
必要な強化プリフォームを構成した後、マトリックス材料をプリフォームおよびその中に加えるようにする。それにより、強化プリフォームは、マトリックス材料で包まれ、マトリックス材料は強化プリフォームの構成要素の間のすき間部分を埋める。マトリックス材料としては、たとえば、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、炭素および/またはその他の材料で、必要とする物理的、熱的、化学的および/または他の特性を示すものなど、いろいろな材料を広く適用することができる。マトリックスとして用いる材料としては、強化プリフォームの材料と同じものでも良いし、異なるものでも良く、また、物理的、化学的、熱的あるいは他の特性が類似したものでも良いし、類似しないものでも良い。しかし、通常、それらは強化プリフォームと同じ材料ではなく、また、物理的、化学的、熱的あるいは他の特性が類似しない。なぜなら、第1にコンポジットを用いる通常の目的は、ただ一つの構成材料だけでは得ることができない組合せ特性を完成品で得ることにあるからである。強化プリフォームおよびマトリックス材料は、そのように組み合わされた後、熱硬化処理あるいは他の公知の方法で同じ作業工程において硬化および安定化され、さらに、目的とする構成部品を製造するための他の作業工程に入る。ここで、そのように硬化した時点において、マトリックス材料の固体化したものが、通常、強化材料(たとえば、強化プリフォーム)に非常に強く付着していることに気付くことが大事である。結局、完成品上の応力が、繊維間の接着剤として機能するそのマトリックス材料を特に通して、補強された強化プリフォームの構成材料に有効に移され保持される。
【0007】
構成要素あるいは部品にしばしば求められることは、たとえば平板、薄板、長方形あるいは正方形の立体などの幾何学的に単純な形状以外の形状のものを製造することである。これに応えるための一つの方法は、そのような基本的な幾何学形状を組み合わせることにより、求められる複雑な形態にすることである。そのような典型的な組合せの一つは、上で述べたようにして作った強化プリフォームを互いに角度をもって(典型的には、直角)接合することにより作ったものである。そのような角度をもって強化プリフォームを接合し配列する普通の目的は、1または2以上の端壁やたとえば「T」交差を含む強化プリフォームを形作る狙いとする形を作り出すこと、あるいは、強化プリフォームの組合せで得たものおよびコンポジット構造について、圧力や張力などの外力を受けた場合でもたわみや破損に耐えられるように強化することである。とにかく、関連する動機は、構成する構成要素間の各連結をできるだけ強固にすることである。強化プリフォームの構成要素それ自体に求められる非常に大きな強度が与えられるとき、構造上の「チェーン」における「弱いリンク」となるのが、実際上、連結における弱さである。
【0008】
交差する構成の一例について、USP第6,103,337号が示している。その文献に示す内容は、参照によってこの中に含ませる。その文献においては、2つの強化板(補強プレート)をT型に結合する有効な方法を示している。
【0009】
今まで、そのような結合を作るために他のいろいろな方法が提案されている。パネル構成要素と、角度をもって置く強化のための構成要素とを互いに別々に作り硬化することが提案されている。後者の構成要素は、単一のパネル接触面をもつか、あるいは、一端が二股に分かれて分岐した同一平面上の2つのパネル接触面をもっている。そして、2つの構成要素は、熱硬化接着剤あるいは他の接着材料を用いて、強化のための構成要素のパネル接触面を他の構成要素の接触面に接着によって結合する。しかし、硬化したパネルに対しあるいは複合構造の外皮に対し張力がかかると、結合の有効な強度が接着剤のそれではなく、マトリックス材料のそれであることから、受け入れることができないような小さな値の負荷が「はがし(ピ−ル)」力となり、それが強化のための構成要素をパネルとの界面でパネルから分離してしまう。
【0010】
そのような両構成要素の界面に金属ボルトやリベットを用いることはできない。なぜなら、そのような付加をすれば、複合構造自体の完全な形の少なくとも一部を破壊し弱めてしまうし、重さを増すことになるし、そのような構成要素と周囲の材料との熱膨張係数に違いを生じてしまうからである。
【0011】
この問題を解決する他の方法では、結合区域の全域に高い強度の繊維を加えるという考え方を基礎にしている。すなわち、2つの構成要素の一方を他方に縫い、縫い糸によってそのような強化繊維が結合に加わるようにしている。USP第4,331,495号がそのような方法の一つを示し、また、USP第4,256,790号がそれを分割したものである。これらの特許は、繊維層を接着によって結合した第1および第2の複合パネル間の接合について示している。第1のパネルは、一端で二股に分かれ、従来技術のように同一平面上の2つのパネル接触面をもつ。その第1のパネルと第2のパネルとを結合するため、両パネルを通して未硬化のフレキシブルな複合糸を縫い込んでいる。その後、両パネルおよび縫い込んだ糸は、「共に硬化」、つまり同時に硬化される。また、USP第5,429,853号が、結合強度を改良する他の方法を示している。しかし、その方法は、先に述べた方法と同様である。なぜなら、分離して構成した別個の構成要素を、2つの間の第3の糸あるいは繊維で針縫いすることによって共に結合するからである。どの方法を用いるにかかわらず、結果として得る構造は、個々の部品間の境界面に比較的に弱い結合を含み、個々の層(プライ)を切断し突き合わせるのにかなりの熟練が求められる。
【0012】
今までも強化のための複合物を構造的に一体化しようとする改良がなされ成功しているが、特にUSP第6,103,337号のものでは、接着剤あるいは機械的な結合部材を用いる場合とは異なる方法における問題に取り組みそれを改良するという要求がある。この点から、特殊化した専用の機械によって、三次元(「3D」)の織り構造を作り出す方法が考えられる。しかし、それにはかなりの費用がかかるし、しかも、織機で単純な構造を作り出すという要求が強く求められるところである。この事実にもかかわらず、繊維強化コンポジットの構成要素に加工することができる3Dプリフォームは、魅力的である。なぜなら、それらの構成要素は、今までの二次元の積層コンポジットよりも大きな強度を提供するからである。それらのプリフォームは、面外荷重を支えるコンポジットを必要とする用途に特に有用である。しかし、上に述べた今までのプリフォームでは、大きな面外荷重に耐える上、自動織機で織る上で、およびプリフォームに厚さの異なる部分を得る上で能力的な制限がある。
【0013】
他の方法として、二次元(「2D」)の構造に織り、それを所定の3D形に折り込んでパネルを複合的に強化すること、すなわち、平らなベースあるいはパネル部分と補強材(スチフナ)との間に糸を連続的に織り込むことが考えられる。3D形状に折る2D織り構造物の一例をUSP第6,874,543号が示す。そのすべての内容を参照によってここに組み込む。たとえば、「T」、「I」、「H」あるいは「パイ」断面のような特定の構造による形を伴う繊維プリフォームは、今までの有ひ織機で織ることができる。存続するいくつかの特許(たとえば、USP第6,446,675号やUSP第6,712,099号)がそのような構造を織る方法を示す。また、強化パネルを構成するための他の方法について、USP第6,019,138号が示す。そのすべての内容を参照によってここに組み込む。その方法では、縦糸およびフィル(横糸)の両方向の補強スチフナによって強化パネルを作っている。そこに示すように、その方法は、織りの全体にわたって2方向を強化したり、あるいは、プリフォームのパネル部分に単に織りの高密度な個所を得るようにしている。しかし、今までの技術のすべてにおいて、プリフォームは、スチフナを0°あるいは+/−90°のいずれかの方向性をもって構成されている。
【発明の概要】
【0014】
したがって、一体的な織りプリフォームに対し、2あるいは3以上の方向に強化を得ること、それも特別な改変をすることなく、今までの織機を用いて一つのプロセスで織るという要求がある。特に、その要求は、軸外れスチフナを伴う一体的な織りプリフォームに対するものである。軸外れスチフナを伴う場合とは、スチフナが0°および+/−90°とは別の方向あるいは角度の方向性をもつ場合、あるいは、軸外れスチフナを0°および+/−90°の方向性をもつスチフナと組み合わせて構成した場合である。
【0015】
この発明は、スキン層とスチフナとを一体的に織り、少なくとも接合のいくつかを横切る連続的な繊維が存在するようにすることによって、先行技術で述べた弱い結合をなくす。
【0016】
この発明の一つの実施形態は、複数のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームであり、複数のスチフナは織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のものである。その構成は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、ならびに、それらの第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。複数の糸は、第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の区域の全面にわったって織り込む。そして、第1の織りファブリック層を、第2の織りファブリック層に関して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する。第1の織りファブリック層は、1あるいは2以上の区域で第2の織りファブリック層の上面から切り開く。第1の織りファブリック層の織込み区域の第1側の上の第1部分を、第1の織りファブリック層の織込み区域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第1の方向における軸外れスチフナリブを形成する。織りプリフォームは、また、第3の織りファブリック層、および第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。複数の糸は、第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層の区域の全面にわったって織り込む。そして、第3の織りファブリック層を、第2の織りファブリック層に関して折り、プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する。第3の織りファブリック層は、1あるいは2以上の区域で第2の織りファブリック層の下面から切り開く。第3の織りファブリック層の織込み区域の第1側の上の第1部分を、第3の織りファブリック層の織込み区域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第2の方向における軸外れスチフナリブを形成する。
【0017】
この発明の別の実施形態は、複数のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを含む繊維強化コンポジットであり、複数のスチフナは織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のものである。その構成は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、ならびに、それらの第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。複数の糸は、第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の区域の全面にわったって織り込む。そして、第1の織りファブリックを、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する。
【0018】
この発明のさらに別の実施形態は、複数のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームであり、複数のスチフナは織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のものである。その構成は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、ならびに、それらの第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。複数の糸は、第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の独立した区域の複数で織り込む。そして、第1の織りファブリックを、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する。そしてまた、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。第1の織りファブリック層は、1あるいは2以上の区域で第2の織りファブリック層の上面から切り開く。織りプリフォームは、また、第3の織りファブリック層、および、独立した区域の複数で第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。そして、第3の織りファブリックを、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成する。そしてまた、その第3のスチフナの一部を折り、プリフォームの第4の方向に第4のスチフナを形成する。その第4のスチフナは、軸外れスチフナである。第3の織りファブリック層は、1あるいは2以上の区域で第2の織りファブリック層の下面から切り開く。
【0019】
この発明のまた別の実施形態は、複数のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを含む繊維強化コンポジットであり、複数のスチフナは織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のものである。その構成は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、ならびに、独立した区域の複数でそれらの第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。そして、第1の織りファブリックを、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する。そしてまた、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。
【0020】
この発明のさらにまた別の実施形態は、一体的な織りプリフォームを製造する方法である。その方法は、2あるいは3以上の織りファブリック層を供給する工程と、第1の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを織り込む工程と(ここで、第1の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第1の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第1のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する工程とを含む。その方法は、また、第1の織りファブリック層の織込み区域の第1側の上の第1部分を、第1の織りファブリック層の織込み区域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第1の方向における軸外れスチフナリブを形成する工程を含む。その方法は、さらに、第3の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを織り込む工程と(ここで、第3の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第3の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の下面から切り開く工程と、第3のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する工程とを含む。第3の織りファブリック層の織込み区域の第1側の上の第1部分は、第3の織りファブリック層の織込み区域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第2の方向における軸外れスチフナリブを形成することができる。
【0021】
この発明のさらに別の実施形態は、繊維強化コンポジットを製造する方法である。その方法は、2あるいは3以上の織りファブリック層を供給することによって、一体的な織りプリフォームを形成する工程と、第1の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを織り込む工程と(ここで、第1の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第1の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第1のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する工程とを含む。
【0022】
この発明のさらにまた別の実施形態は、一体的な織りプリフォームを製造する方法である。その方法は、2あるいは3以上の織りファブリック層を供給する工程と、第1の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを独立した区域の複数で織り込む工程と(ここで、第1の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第1の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第1のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する工程とを含む。そして、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。その方法は、また、第3の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを独立した区域の複数で織り込む工程と(ここで、第3の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第3の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第3のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成する工程とを含む。そして、その第3のスチフナの一部を折り、プリフォームの第4の方向に第4のスチフナを形成する。その第4のスチフナは、軸外れスチフナである。
【0023】
この発明のさらに別の実施形態は、繊維強化コンポジットを製造する方法である。その方法は、2あるいは3以上の織りファブリック層を供給することによって、一体的な織りプリフォームを形成する工程と、第1の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを独立した区域の複数で織り込む工程と(ここで、第1の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第1の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第1のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する工程を含む。そして、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。
【0024】
軸外れスチフナを伴う織りプリフォームに言及したが、この発明の方法は、たとえば、H形あるいはI形の織りプリフォームなど、どのような形のプリフォームを製造するためにも使用することができる。
【0025】
この発明の方法は、互いに平行あるいは斜めになったスチフナであって、可変の厚さあるいは可変の長さのものを伴うプリフォームを織るために用いることができる。プリフォームは、縦糸繊維に対する今までのパターン、すなわち、プライ対プライ、厚さ方向アングルインターロック、直交その他のパターンを用いて織ることができる。炭素繊維が好ましいが、この発明は、他のタイプの繊維にも実際上適用することができる。
【0026】
この発明を特徴づける新規ないろいろな技術的事項について、特には、添付のクレーム(そこに示した事項はこの出願の開示の一部である)に指摘する。この発明、ならびに、それを使用することによって得る作用効果および特定の目的について良く理解するため、詳細な説明を参照されたい。そこには、この発明の好ましい実施形態(これに限定されない)が図面に示されている。図面中、対応する構成部分には、同じ符号を付けて見分けるようにしている。
【0027】
この中で用いる用語「備えている(comprising)」および「備える(comprises)」は、「含んでいる(including)」および「含む(includes)」という意味になるし、あるいは米国特許法におけるそれらの意味にもなる。また、「本質的に有している(consisting essentially of)」および「本質的に有する(consists essentially of)」の用語は、クレームで用いるときには、米国特許法におけるそれらの意味である。この発明の他の考え方(形態)については、以下の説明に記載されているか、その記載から自明である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図2】この発明の一実施形態であって、切り開き折り込んだ織りプリフォームの写真である。
【図3】図2に示す織りプリフォームの紙の模型である。
【図4】この発明の一実施形態であって、織る直前の状態のプリフォームの模式図である。
【図5】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図6】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図7】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図8】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図9】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図10】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図11】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図12】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図13】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図14】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図15】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図16】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図17】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図18】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図19(a)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの紙の模型である。
【図19(b)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの紙の模型である。
【図20(a)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図20(b)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図20(c)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図21(a)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図21(b)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図21(c)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図21(d)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図22(a)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの紙の模型である。
【図22(b)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの紙の模型である。
【図23】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
ここでの開示は、繊維プリフォームを織るためのいくつかの技術を述べる。その繊維プリフォームは、コンポジット部品に加工されるものであり、多数の方向における一体的なスチフナを伴うスキンから構成される。ここで開示し説明するタイプの構造は、たとえば、航空機の構造に用いることができ、翼パネル、胴体パネル、および操縦翼面尾部などに用いることができる。この発明の実施形態による技術の一つは、スチフナが0°、+60°、および−60°方向の6角形を提供する強化を形作るような場合に特に適切であり、また、この発明の別の実施形態による別の技術は、実際上どのような方向の強化、すなわち、スチフナを実際上どのような方向へも形作るような強化を得るのに適切である。第2のアプローチは、2つの場合について述べることができる。すなわち、1)スチフナが6角形を形作る場合(つまり、0/±60°の強化)、および2)スチフナが±45°方向にある場合、である。この第2の場合は、また、より複雑な構成部分、Iビームあるいはチャンネルなどの構造の一部にのみ軸外れ強化が求められるもの、たとえば大形のIビームに適切である。
【0030】
両方のアプローチによって、3D織りスキンの主要な制限の一つ、すなわち、それらが0°および90°の強化のみを提供するということを克服する。この配列は、面内せん断の負荷を受けるとき、比較的に弱い。±45°のスチフナを加えることによって、このせん断負荷を背負う付加的な通り道を得ることができ、それによって、構造の剛性および強度を増す。他方の0/±60°の強化は、スキンの面内における準等方性の補強を与える。両方の技術は、縦糸および横糸をファブリックを通して織るとき、縦糸および/または横糸の対が位置を交代することに基づく。しかし、第1のアプローチにおいて、繊維は、たとえば一方向に位置を換えるだけである。
【0031】
さて、図を参照すると、図1および2は、前者のアプローチを利用して形成した典型的なプリフォームの写真である。図1は、織機から外したファブリック段階のプリフォーム100であり、また、図2は、同じプリフォームであるが、ファブリックの表面層を切り開き、プリフォーム100を最終形状に折ったものを示す。横糸の交代位置50が、図1中、一連の短い水平の線として示されている。
【0032】
これらの写真のファブリックは、たとえば、4つのかみ合い(インターロック)層と1つの表面層とから構成される。表面層はスチフナを形成し、インターロック層がスキンを形成する。表面層の横糸繊維のいくつかは、たとえば、第2のインターロック層の横糸繊維と位置を交代し、それによって、表面層をスキンに固定する。横糸繊維の間隔については、表面層を切り開き折るとき、スチフナがきれいな6角形を形作るようにする。したがって、この発明の一実施形態は、6角形の配列の一体的な側壁を伴う基布(サブストレート)用の織りプリフォームである。
【0033】
ここでの目標は、ワンピースのプリフォームを織ることであり、そのプリフォームは一体的な側壁を伴う基布を備え、6角形の配列を形成することができる。側壁はファブリックの2層からなり、それら2層は折って基布に対して直角にする。プリフォーム100の繰り返し部分25の紙模型を図3に示す。留意すべきは、基布と各6角形の6つの側の2つの側壁との間に、連続的な繊維があることである。
【0034】
プリフォーム100は、図4に示すように、9つの区域1〜9に区画される。繊維方向1は、縦糸か横糸のいずれか一方に一直線に並ぶ。しかし、基布に一体的に連結する側壁は、繊維方向1にいつも平行である。プリフォーム100は、少なくとも2層、たとえば、図5に示すような層1および層2を含む。方向1の繊維は、完全に単一の層内にいつもとどまる。しかし、方向2の繊維は、いくつかの区域間の交差部である層から次のものへと周期的に移る。そのことは、図5に示すように、方向2の繊維の互いに異なるグループを定める上で役に立つ。グループAの方向2の繊維は、区域1で層1に織り、区域2で層2に織る。同様に、グループBの方向2の繊維は、区域2で層1に織り、区域1で層2に織る。グループEとF、およびグループIとJにおける方向2の繊維について、同様の関係が保持される。対照的に、グループCおよびGの方向2の繊維は、いつも層1に織り、また、グループDおよびHの方向2の繊維は、いつも層2に織る。
【0035】
この発明の一実施形態による典型的な繊維構造を図6に示す。例証のために、方向1が縦糸方向を指し、方向2が横糸方向を指すことにする。一連の断面が、各区域における互いに異なる繊維の位置をはっきりと示している。各断面部分の面内位置を図6が示す。それから分かるように、断面部分については、対で(たとえば、A1−A1およびA2−A2)で示すことにより、横糸繊維のすべてに固定すべき縦糸繊維のすべてを2つのグループに区分けしている。
【0036】
横糸方向の断面の厚さ方向の位置あるいは状態を、一例として図7に示す。丸(円)は見る人に直交する横糸繊維60を示し、また、連続的な線は縦糸繊維80を示す。図7は、また、プリフォームにたとえば4つの層があることを示す。層1は、ファブリックの単一の層からなり、この特定の断面で他の層とは互いに交わりがない。しかし、他の断面では、交わりがある。層2,3および4は、実際にかみ合っている。層2および4については、基布の厚さをいかに増すかを例示するために単に加えてある。しかし、それらの層は、この発明を実施する上で必ずしも必要としない。
【0037】
縦糸方向の断面の厚さ方向の位置あるいは状態を図8に示す。図8において、丸(円)は見る人に直交する縦糸繊維80を示し、また、連続的な線は横糸繊維60を示す。A−Aに沿う縦糸断面を図9に示す。層1の縦糸繊維80は、縦糸断面のすべてにおける全区域を横切って連続している。それらの縦糸繊維は、折ることによって側壁の長さ方向の繊維になる。層2,3および4の縦糸繊維も、また、縦糸断面のすべてにおける全区域を横切って連続している。付加的な層を加えることによって、基布の厚さを増すことができることは当業者にとって明らかである。
【0038】
B−B、C−C、およびD−Dに沿う同様の断面を、それぞれ図10〜12に示す。A−AからD−Dの断面間の違いは、層1および3における横糸繊維60の相対的な位置である。しかし、層1および3における横糸繊維60は、区域3および7で層を変えないことに留意されたい。
【0039】
次に、図13〜15に横糸断面を示す。層2および4の横糸繊維60は、横糸断面のすべてにおいて、単一の層中に位置する。図13の上部のE−E断面の横糸支柱1を見ると、区域1における層1の横糸繊維60は、区域2における層3に織っている。また、区域1における層3の横糸繊維60は、区域2における層1に織っている。層1の横糸繊維60は、側壁において、スチフナの長さ方向(縦方向)に関して、ついには横の繊維になる。
【0040】
先に述べたように、区域3および7における横糸繊維60は、層間で織らない。それについて、区域3に対する図14に示す。図15は、層1および3の縦糸繊維60が区域4から区域5、区域6へと行くとき、位置をいかに換えるかを示す。区域7の断面ならびに結合した区域8および9は示さないが、それらは区域3ならびに結合した区域1および2の断面とそれぞれ類似している。
【0041】
この発明の一実施形態によれば、プリフォーム100に一連のスリットを作り、側壁を開くようにする。ここでの第1の工程は、図16の中にそれぞれの点線に沿う番号1を伴う矢印によって示す位置で層1に長さ方向(縦糸方向)のスリットを作ることである。第2の工程は、先の長さあるいは縦方向のスリット間の一連の横スリットである。それらのスリットを図16の中にそれぞれの点線に沿う番号2を伴う矢印によって示す。最後に、別の一連のスリットを、図16の中にそれぞれの点線に沿う番号3を伴う矢印によって示す位置に作る。
【0042】
その後、図17に示すように、基布に直角になるように層1の2つの半分を折ることによって、連続的な側壁を形成する。しかし、それらの側壁は、区域1および2、4および5、5および6、ならびに8および9の交差部で基布に取り付けられているだけである。基布に取り付けられていない側壁の部分は、図18に示すように、6角形の残りの側壁を形作るだけの適切な長さである。各側壁は、この発明の一実施形態によれば、2つのファブリック層を含む。
【0043】
この例によるプリフォーム100の紙模型の織る直前の状態を、図19(a)に示す。区域1−2、4−6、および8−9が横糸繊維グループを表し、それらは2つの層間で位置を変える。そして、区域3および7は、上層の間で織るだけの横糸繊維グループを表す。図19(b)は、同じプリフォーム100であるが、切り開き、織った後のものを示す。側壁の6角形の形は、図19(b)から容易に分かる。
【0044】
したがって、この例によれば、織りベースファブリックから、2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを構成する。ファブリック構造は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、および多数の独立した区域において第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層との間を織り込む多数の糸を含む。第1のファブリックは切り開き、第2のファブリックに関して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する。そして、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。織りプリフォームは、また、第3の織りファブリック層を含むことができ、多数の独立した区域で第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層の間をいくつかの糸で織り込むことができる。第3の織りファブリックは切り開き、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成する。そして、その第3のスチフナの一部を折り、プリフォームの第4の方向に第4のスチフナを形成する。その第4のスチフナは、軸外れスチフナである。
【0045】
プリフォームについては、選んだどのパターンでも織ることができることに留意されたい。たとえば、縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックのスタイルの中から選択することができる。織込み糸は、縦糸および/または横糸で良い。それらの糸は、どのような材料で作られていても良く、たとえば、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンなどがある。
【0046】
この発明の一実施形態は、上に述べた例で説明した一体的な織りプリフォームを含む繊維強化コンポジットである。プリフォームは、たとえば、マトリックス材料(たとえば、樹脂)を含浸することができる。コンポジットは、樹脂トランスファー成形や化学的気相ろ過によって処理加工することができる。樹脂材料としては、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素のどれでも良い。
【0047】
また、この発明の一実施形態は、一体的な織りプリフォーム200の製造方法であり、それは第1のものとほぼ同様で、異なる点は両方向の繊維がスチフナとスキンとの間で位置を換えることである。このアプローチを用いるファブリック200の写真を図20(a)〜(c)に示す。それらの写真のファブリック200は、6角形配列のスチフナをもつパネルである。繊維の糸を換えることによって形成する6角形のパターンを、図20(a)に明らかに見ることができる。
【0048】
プリフォーム200の表面層である6角形の形の部分を切り開いて、図20(b)に示すように、3つのスチフナを形成する。それらのスチフナを決まった個所に折り、たとえば図20(c)に示すように、6角形の配列を形成する。この写真には、単一の6角形の全体を示すが、この繰返し要素はパネル表面の全体にわたって繰り返し行われる。その点、当業者にとって明らかなことである。
【0049】
また、この同じ方法を用いて、プリフォーム300を形成することができる。プリフォーム300は、たとえば、図21(a)〜(d)に示すように、6角形のパターンよりもむしろひし形の位置換えによって±45°方向のスチフナをもつ。図21(c)および21(d)が相対する側であることに注意されたい。たとえば、同じプリフォーム300の上面と下面である。この場合、一側の+45°スチフナは、たとえば、反対側の−45°スチフナと釣り合う。しかし、このことは必ずしも必要な条件ではなく、一方の側にのみスチフナを伴う相対的な配置は、この発明の考え方の範囲に入る。
【0050】
したがって、この例によれば、2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを、織りファブリックから構成することができる。ファブリックは、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、および第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層との間を織り込む多数の糸を含む。いくつかの糸は、第1のファブリックと第2のファブリックとの間の区域一面を織り込み、第1のファブリックは切り開き、第2のファブリックに関して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する。第1の織りファブリック層の織込み区域の第1の側の第1部分を、第1の織りファブリック層の織込み区域の第2の側の第1部分と一緒に折り、第1方向の軸外れスチフナリブを形成する。織りプリフォームは、また、第3の織りファブリック層、および、第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層とを織り込む多数の糸を含む。いくつかの糸は、第2のファブリックと第3のファブリックとの間の区域一面を織り込み、第3のファブリックは切り開き、第2のファブリックに関して折り、プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する。第3の織りファブリック層の織込み区域の第1の側の第1部分を、第3の織りファブリック層の織込み区域の第2の側の第1部分と一緒に折り、第2方向の軸外れスチフナリブを形成する。
【0051】
先の例で述べたように、プリフォームについては、選んだどのパターンでも織ることができる。たとえば、縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックのスタイルの中から選択することができる。織込み糸は、縦糸および/または横糸で良い。それらの糸は、どのような材料で作られていても良く、たとえば、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンなどがある。
【0052】
この発明の一実施形態は、上に述べた例で説明した一体的な織りプリフォームを含む繊維強化コンポジットである。プリフォームは、たとえば、マトリックス材料(たとえば、樹脂)を含浸することにより、コンポジットを形成することができる。コンポジットは、樹脂トランスファー成形や化学的気相ろ過によって処理加工することができる。樹脂材料としては、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素のどれでも良い。
【0053】
先に述べたように、この発明の方法は、また、一体的なフランジやウェブ(たとえば、Iビームあるいはチャンネル)をもつ3D織りビームのウェブに組み入れることができる。それらの場合、位置換えの配列により、スチフナをフランジ間の位置させる3角形を形成する。実際上、フランジに関してスチフナをどの角度にも方向付けることができるが、それらを±45°の方向にすることにより、ビームのせん断力及び強度を最大にすることになる。この技術で可能な別の有用な配置あるいは方向付けは、スチフナがフランジに直立あるいは垂直であり、厚さ方向の圧縮におけるビームを支持するインターコスタルを形成する場合である。Iビームおよびチャンネルに対する典型的な形態の紙模型を、それぞれ図22(a)および22(b)に示す。
【0054】
この発明の一実施形態は、図23に示すように、一体的な織りプリフォーム500の製造方法である。この例において、区域1の表面で織る縦糸および横糸は、コンプリメンタリな縦糸および横糸繊維と位置を換えることができる。コンプリメンタリな縦糸および横糸繊維は、たとえば、区域1と2との間の中間面でスキンに織られる。それらの同じ繊維は、区域2と3の交差部で再び位置を換えることができる。ファブリック500の上部の層(シート)を横糸方向に切り開くことにより、折りたたみ材料を生み出し、この例によるスチフナを形成することができる。
【0055】
この発明の好ましい実施例および変形例について詳しく述べたが、この発明は、それらの実施例や変形例に限定されるわけではない。特許請求の範囲に記載するこの発明の考え方の範囲内において、他の変形や修正を行うことができる。
【符号の説明】
【0056】
1〜9 区域
50 交代位置
60 横糸繊維
80 縦糸繊維
100,200,300,500 プリフォーム
【関連出願の相互参照】
【0001】
この出願は、2004年12月8日出願の米国特許出願番号第11/007,600号、および2008年10月29日出願の米国特許出願番号第12/260,689号に関連するものであり、それらのすべての開示内容を参照によって
ここに組み入れる。
【技術分野】
【0002】
この発明は、一般的には、織りプリフォームに関し、特には、強化コンポジット材料に用いる織りプリフォームに関し、平坦に織り、最終形状に折ることができ、最終形状には2あるいは3以上の方向の補強がなされる技術に関する。
【引用による組み入れ】
【0003】
ここで引用するすべての特許、特許出願、文書、文献、製造者の使用説明書、解説、製品仕様書、およびここで述べる製品についての製品説明書を引用によってここに組み入れ、しかもまた、この発明を実施する上で使用する。
【背景技術】
【0004】
構造的な構成要素あるいは部品を製造するために、強化コンポジット材料を用いることは、今や一般的である。特に、重さが軽いこと、強固、丈夫、耐熱性、自らを支える能力、および形作る上で適合するという、好ましい特性が求められるところでは広く普及している。そのような構成要素あるいは部品は、たとえば、航空、航空宇宙産業、人工衛星、レクレーション分野(レース艇やレーシングカーなど)、およびその他の分野で用いられる。
【0005】
そのような構成要素あるいは部品は、典型的に、マトリックス材料の中に埋め込んだ強化素材から構成される。強化の構成部分は、ガラス、炭素、セラミックス、アラミド、ポリエチレン、および/または、物理的、熱的、化学的および/またはその他の好ましい特性、第1には応力に対する大きな耐久性を示すその他の材料から構成される。そのような強化材料、それらは最後に完成品の構成要素になるのであるが、それらを使用するとき、たとえば非常に大きな強度のようなそれら強化素材の望ましい特性が、完成したコンポジット部品に授けられることになる。構成要素である強化材料は、典型的には、織られたり編まれたり、あるいはその他のやり方で強化プリフォームのための好ましい形状および形に形成される。通常、選択理由である強化材料の特性が最大限に活用されるように注意が図られる。また、そのような強化プリフォームについては、マトリックス材料と組み合わせることにより必要な完成品を得、あるいは、完成品の最終生産のために役立つ在庫品を得る。
【0006】
必要な強化プリフォームを構成した後、マトリックス材料をプリフォームおよびその中に加えるようにする。それにより、強化プリフォームは、マトリックス材料で包まれ、マトリックス材料は強化プリフォームの構成要素の間のすき間部分を埋める。マトリックス材料としては、たとえば、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、炭素および/またはその他の材料で、必要とする物理的、熱的、化学的および/または他の特性を示すものなど、いろいろな材料を広く適用することができる。マトリックスとして用いる材料としては、強化プリフォームの材料と同じものでも良いし、異なるものでも良く、また、物理的、化学的、熱的あるいは他の特性が類似したものでも良いし、類似しないものでも良い。しかし、通常、それらは強化プリフォームと同じ材料ではなく、また、物理的、化学的、熱的あるいは他の特性が類似しない。なぜなら、第1にコンポジットを用いる通常の目的は、ただ一つの構成材料だけでは得ることができない組合せ特性を完成品で得ることにあるからである。強化プリフォームおよびマトリックス材料は、そのように組み合わされた後、熱硬化処理あるいは他の公知の方法で同じ作業工程において硬化および安定化され、さらに、目的とする構成部品を製造するための他の作業工程に入る。ここで、そのように硬化した時点において、マトリックス材料の固体化したものが、通常、強化材料(たとえば、強化プリフォーム)に非常に強く付着していることに気付くことが大事である。結局、完成品上の応力が、繊維間の接着剤として機能するそのマトリックス材料を特に通して、補強された強化プリフォームの構成材料に有効に移され保持される。
【0007】
構成要素あるいは部品にしばしば求められることは、たとえば平板、薄板、長方形あるいは正方形の立体などの幾何学的に単純な形状以外の形状のものを製造することである。これに応えるための一つの方法は、そのような基本的な幾何学形状を組み合わせることにより、求められる複雑な形態にすることである。そのような典型的な組合せの一つは、上で述べたようにして作った強化プリフォームを互いに角度をもって(典型的には、直角)接合することにより作ったものである。そのような角度をもって強化プリフォームを接合し配列する普通の目的は、1または2以上の端壁やたとえば「T」交差を含む強化プリフォームを形作る狙いとする形を作り出すこと、あるいは、強化プリフォームの組合せで得たものおよびコンポジット構造について、圧力や張力などの外力を受けた場合でもたわみや破損に耐えられるように強化することである。とにかく、関連する動機は、構成する構成要素間の各連結をできるだけ強固にすることである。強化プリフォームの構成要素それ自体に求められる非常に大きな強度が与えられるとき、構造上の「チェーン」における「弱いリンク」となるのが、実際上、連結における弱さである。
【0008】
交差する構成の一例について、USP第6,103,337号が示している。その文献に示す内容は、参照によってこの中に含ませる。その文献においては、2つの強化板(補強プレート)をT型に結合する有効な方法を示している。
【0009】
今まで、そのような結合を作るために他のいろいろな方法が提案されている。パネル構成要素と、角度をもって置く強化のための構成要素とを互いに別々に作り硬化することが提案されている。後者の構成要素は、単一のパネル接触面をもつか、あるいは、一端が二股に分かれて分岐した同一平面上の2つのパネル接触面をもっている。そして、2つの構成要素は、熱硬化接着剤あるいは他の接着材料を用いて、強化のための構成要素のパネル接触面を他の構成要素の接触面に接着によって結合する。しかし、硬化したパネルに対しあるいは複合構造の外皮に対し張力がかかると、結合の有効な強度が接着剤のそれではなく、マトリックス材料のそれであることから、受け入れることができないような小さな値の負荷が「はがし(ピ−ル)」力となり、それが強化のための構成要素をパネルとの界面でパネルから分離してしまう。
【0010】
そのような両構成要素の界面に金属ボルトやリベットを用いることはできない。なぜなら、そのような付加をすれば、複合構造自体の完全な形の少なくとも一部を破壊し弱めてしまうし、重さを増すことになるし、そのような構成要素と周囲の材料との熱膨張係数に違いを生じてしまうからである。
【0011】
この問題を解決する他の方法では、結合区域の全域に高い強度の繊維を加えるという考え方を基礎にしている。すなわち、2つの構成要素の一方を他方に縫い、縫い糸によってそのような強化繊維が結合に加わるようにしている。USP第4,331,495号がそのような方法の一つを示し、また、USP第4,256,790号がそれを分割したものである。これらの特許は、繊維層を接着によって結合した第1および第2の複合パネル間の接合について示している。第1のパネルは、一端で二股に分かれ、従来技術のように同一平面上の2つのパネル接触面をもつ。その第1のパネルと第2のパネルとを結合するため、両パネルを通して未硬化のフレキシブルな複合糸を縫い込んでいる。その後、両パネルおよび縫い込んだ糸は、「共に硬化」、つまり同時に硬化される。また、USP第5,429,853号が、結合強度を改良する他の方法を示している。しかし、その方法は、先に述べた方法と同様である。なぜなら、分離して構成した別個の構成要素を、2つの間の第3の糸あるいは繊維で針縫いすることによって共に結合するからである。どの方法を用いるにかかわらず、結果として得る構造は、個々の部品間の境界面に比較的に弱い結合を含み、個々の層(プライ)を切断し突き合わせるのにかなりの熟練が求められる。
【0012】
今までも強化のための複合物を構造的に一体化しようとする改良がなされ成功しているが、特にUSP第6,103,337号のものでは、接着剤あるいは機械的な結合部材を用いる場合とは異なる方法における問題に取り組みそれを改良するという要求がある。この点から、特殊化した専用の機械によって、三次元(「3D」)の織り構造を作り出す方法が考えられる。しかし、それにはかなりの費用がかかるし、しかも、織機で単純な構造を作り出すという要求が強く求められるところである。この事実にもかかわらず、繊維強化コンポジットの構成要素に加工することができる3Dプリフォームは、魅力的である。なぜなら、それらの構成要素は、今までの二次元の積層コンポジットよりも大きな強度を提供するからである。それらのプリフォームは、面外荷重を支えるコンポジットを必要とする用途に特に有用である。しかし、上に述べた今までのプリフォームでは、大きな面外荷重に耐える上、自動織機で織る上で、およびプリフォームに厚さの異なる部分を得る上で能力的な制限がある。
【0013】
他の方法として、二次元(「2D」)の構造に織り、それを所定の3D形に折り込んでパネルを複合的に強化すること、すなわち、平らなベースあるいはパネル部分と補強材(スチフナ)との間に糸を連続的に織り込むことが考えられる。3D形状に折る2D織り構造物の一例をUSP第6,874,543号が示す。そのすべての内容を参照によってここに組み込む。たとえば、「T」、「I」、「H」あるいは「パイ」断面のような特定の構造による形を伴う繊維プリフォームは、今までの有ひ織機で織ることができる。存続するいくつかの特許(たとえば、USP第6,446,675号やUSP第6,712,099号)がそのような構造を織る方法を示す。また、強化パネルを構成するための他の方法について、USP第6,019,138号が示す。そのすべての内容を参照によってここに組み込む。その方法では、縦糸およびフィル(横糸)の両方向の補強スチフナによって強化パネルを作っている。そこに示すように、その方法は、織りの全体にわたって2方向を強化したり、あるいは、プリフォームのパネル部分に単に織りの高密度な個所を得るようにしている。しかし、今までの技術のすべてにおいて、プリフォームは、スチフナを0°あるいは+/−90°のいずれかの方向性をもって構成されている。
【発明の概要】
【0014】
したがって、一体的な織りプリフォームに対し、2あるいは3以上の方向に強化を得ること、それも特別な改変をすることなく、今までの織機を用いて一つのプロセスで織るという要求がある。特に、その要求は、軸外れスチフナを伴う一体的な織りプリフォームに対するものである。軸外れスチフナを伴う場合とは、スチフナが0°および+/−90°とは別の方向あるいは角度の方向性をもつ場合、あるいは、軸外れスチフナを0°および+/−90°の方向性をもつスチフナと組み合わせて構成した場合である。
【0015】
この発明は、スキン層とスチフナとを一体的に織り、少なくとも接合のいくつかを横切る連続的な繊維が存在するようにすることによって、先行技術で述べた弱い結合をなくす。
【0016】
この発明の一つの実施形態は、複数のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームであり、複数のスチフナは織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のものである。その構成は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、ならびに、それらの第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。複数の糸は、第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の区域の全面にわったって織り込む。そして、第1の織りファブリック層を、第2の織りファブリック層に関して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する。第1の織りファブリック層は、1あるいは2以上の区域で第2の織りファブリック層の上面から切り開く。第1の織りファブリック層の織込み区域の第1側の上の第1部分を、第1の織りファブリック層の織込み区域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第1の方向における軸外れスチフナリブを形成する。織りプリフォームは、また、第3の織りファブリック層、および第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。複数の糸は、第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層の区域の全面にわったって織り込む。そして、第3の織りファブリック層を、第2の織りファブリック層に関して折り、プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する。第3の織りファブリック層は、1あるいは2以上の区域で第2の織りファブリック層の下面から切り開く。第3の織りファブリック層の織込み区域の第1側の上の第1部分を、第3の織りファブリック層の織込み区域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第2の方向における軸外れスチフナリブを形成する。
【0017】
この発明の別の実施形態は、複数のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを含む繊維強化コンポジットであり、複数のスチフナは織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のものである。その構成は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、ならびに、それらの第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。複数の糸は、第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の区域の全面にわったって織り込む。そして、第1の織りファブリックを、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する。
【0018】
この発明のさらに別の実施形態は、複数のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームであり、複数のスチフナは織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のものである。その構成は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、ならびに、それらの第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。複数の糸は、第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の独立した区域の複数で織り込む。そして、第1の織りファブリックを、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する。そしてまた、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。第1の織りファブリック層は、1あるいは2以上の区域で第2の織りファブリック層の上面から切り開く。織りプリフォームは、また、第3の織りファブリック層、および、独立した区域の複数で第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。そして、第3の織りファブリックを、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成する。そしてまた、その第3のスチフナの一部を折り、プリフォームの第4の方向に第4のスチフナを形成する。その第4のスチフナは、軸外れスチフナである。第3の織りファブリック層は、1あるいは2以上の区域で第2の織りファブリック層の下面から切り開く。
【0019】
この発明のまた別の実施形態は、複数のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを含む繊維強化コンポジットであり、複数のスチフナは織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のものである。その構成は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、ならびに、独立した区域の複数でそれらの第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層の間を織り込む複数の糸とを含む。そして、第1の織りファブリックを、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する。そしてまた、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。
【0020】
この発明のさらにまた別の実施形態は、一体的な織りプリフォームを製造する方法である。その方法は、2あるいは3以上の織りファブリック層を供給する工程と、第1の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを織り込む工程と(ここで、第1の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第1の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第1のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する工程とを含む。その方法は、また、第1の織りファブリック層の織込み区域の第1側の上の第1部分を、第1の織りファブリック層の織込み区域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第1の方向における軸外れスチフナリブを形成する工程を含む。その方法は、さらに、第3の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを織り込む工程と(ここで、第3の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第3の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の下面から切り開く工程と、第3のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する工程とを含む。第3の織りファブリック層の織込み区域の第1側の上の第1部分は、第3の織りファブリック層の織込み区域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第2の方向における軸外れスチフナリブを形成することができる。
【0021】
この発明のさらに別の実施形態は、繊維強化コンポジットを製造する方法である。その方法は、2あるいは3以上の織りファブリック層を供給することによって、一体的な織りプリフォームを形成する工程と、第1の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを織り込む工程と(ここで、第1の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第1の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第1のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する工程とを含む。
【0022】
この発明のさらにまた別の実施形態は、一体的な織りプリフォームを製造する方法である。その方法は、2あるいは3以上の織りファブリック層を供給する工程と、第1の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを独立した区域の複数で織り込む工程と(ここで、第1の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第1の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第1のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する工程とを含む。そして、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。その方法は、また、第3の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを独立した区域の複数で織り込む工程と(ここで、第3の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第3の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第3のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成する工程とを含む。そして、その第3のスチフナの一部を折り、プリフォームの第4の方向に第4のスチフナを形成する。その第4のスチフナは、軸外れスチフナである。
【0023】
この発明のさらに別の実施形態は、繊維強化コンポジットを製造する方法である。その方法は、2あるいは3以上の織りファブリック層を供給することによって、一体的な織りプリフォームを形成する工程と、第1の織りファブリック層からの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを独立した区域の複数で織り込む工程と(ここで、第1の織りファブリック層は第2の織りファブリック層に関連して折り重ね可能である)、第1の織りファブリック層の一部を第2の織りファブリック層の上面から切り開く工程と、第1のファブリックの一部を第2の織りファブリック層に関連して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する工程を含む。そして、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。
【0024】
軸外れスチフナを伴う織りプリフォームに言及したが、この発明の方法は、たとえば、H形あるいはI形の織りプリフォームなど、どのような形のプリフォームを製造するためにも使用することができる。
【0025】
この発明の方法は、互いに平行あるいは斜めになったスチフナであって、可変の厚さあるいは可変の長さのものを伴うプリフォームを織るために用いることができる。プリフォームは、縦糸繊維に対する今までのパターン、すなわち、プライ対プライ、厚さ方向アングルインターロック、直交その他のパターンを用いて織ることができる。炭素繊維が好ましいが、この発明は、他のタイプの繊維にも実際上適用することができる。
【0026】
この発明を特徴づける新規ないろいろな技術的事項について、特には、添付のクレーム(そこに示した事項はこの出願の開示の一部である)に指摘する。この発明、ならびに、それを使用することによって得る作用効果および特定の目的について良く理解するため、詳細な説明を参照されたい。そこには、この発明の好ましい実施形態(これに限定されない)が図面に示されている。図面中、対応する構成部分には、同じ符号を付けて見分けるようにしている。
【0027】
この中で用いる用語「備えている(comprising)」および「備える(comprises)」は、「含んでいる(including)」および「含む(includes)」という意味になるし、あるいは米国特許法におけるそれらの意味にもなる。また、「本質的に有している(consisting essentially of)」および「本質的に有する(consists essentially of)」の用語は、クレームで用いるときには、米国特許法におけるそれらの意味である。この発明の他の考え方(形態)については、以下の説明に記載されているか、その記載から自明である。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図2】この発明の一実施形態であって、切り開き折り込んだ織りプリフォームの写真である。
【図3】図2に示す織りプリフォームの紙の模型である。
【図4】この発明の一実施形態であって、織る直前の状態のプリフォームの模式図である。
【図5】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図6】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図7】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図8】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図9】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図10】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図11】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図12】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図13】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図14】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図15】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの断面図である。
【図16】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図17】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図18】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【図19(a)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの紙の模型である。
【図19(b)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの紙の模型である。
【図20(a)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図20(b)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図20(c)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図21(a)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図21(b)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図21(c)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図21(d)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの写真である。
【図22(a)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの紙の模型である。
【図22(b)】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの紙の模型である。
【図23】この発明の一実施形態による、織りプリフォームの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
ここでの開示は、繊維プリフォームを織るためのいくつかの技術を述べる。その繊維プリフォームは、コンポジット部品に加工されるものであり、多数の方向における一体的なスチフナを伴うスキンから構成される。ここで開示し説明するタイプの構造は、たとえば、航空機の構造に用いることができ、翼パネル、胴体パネル、および操縦翼面尾部などに用いることができる。この発明の実施形態による技術の一つは、スチフナが0°、+60°、および−60°方向の6角形を提供する強化を形作るような場合に特に適切であり、また、この発明の別の実施形態による別の技術は、実際上どのような方向の強化、すなわち、スチフナを実際上どのような方向へも形作るような強化を得るのに適切である。第2のアプローチは、2つの場合について述べることができる。すなわち、1)スチフナが6角形を形作る場合(つまり、0/±60°の強化)、および2)スチフナが±45°方向にある場合、である。この第2の場合は、また、より複雑な構成部分、Iビームあるいはチャンネルなどの構造の一部にのみ軸外れ強化が求められるもの、たとえば大形のIビームに適切である。
【0030】
両方のアプローチによって、3D織りスキンの主要な制限の一つ、すなわち、それらが0°および90°の強化のみを提供するということを克服する。この配列は、面内せん断の負荷を受けるとき、比較的に弱い。±45°のスチフナを加えることによって、このせん断負荷を背負う付加的な通り道を得ることができ、それによって、構造の剛性および強度を増す。他方の0/±60°の強化は、スキンの面内における準等方性の補強を与える。両方の技術は、縦糸および横糸をファブリックを通して織るとき、縦糸および/または横糸の対が位置を交代することに基づく。しかし、第1のアプローチにおいて、繊維は、たとえば一方向に位置を換えるだけである。
【0031】
さて、図を参照すると、図1および2は、前者のアプローチを利用して形成した典型的なプリフォームの写真である。図1は、織機から外したファブリック段階のプリフォーム100であり、また、図2は、同じプリフォームであるが、ファブリックの表面層を切り開き、プリフォーム100を最終形状に折ったものを示す。横糸の交代位置50が、図1中、一連の短い水平の線として示されている。
【0032】
これらの写真のファブリックは、たとえば、4つのかみ合い(インターロック)層と1つの表面層とから構成される。表面層はスチフナを形成し、インターロック層がスキンを形成する。表面層の横糸繊維のいくつかは、たとえば、第2のインターロック層の横糸繊維と位置を交代し、それによって、表面層をスキンに固定する。横糸繊維の間隔については、表面層を切り開き折るとき、スチフナがきれいな6角形を形作るようにする。したがって、この発明の一実施形態は、6角形の配列の一体的な側壁を伴う基布(サブストレート)用の織りプリフォームである。
【0033】
ここでの目標は、ワンピースのプリフォームを織ることであり、そのプリフォームは一体的な側壁を伴う基布を備え、6角形の配列を形成することができる。側壁はファブリックの2層からなり、それら2層は折って基布に対して直角にする。プリフォーム100の繰り返し部分25の紙模型を図3に示す。留意すべきは、基布と各6角形の6つの側の2つの側壁との間に、連続的な繊維があることである。
【0034】
プリフォーム100は、図4に示すように、9つの区域1〜9に区画される。繊維方向1は、縦糸か横糸のいずれか一方に一直線に並ぶ。しかし、基布に一体的に連結する側壁は、繊維方向1にいつも平行である。プリフォーム100は、少なくとも2層、たとえば、図5に示すような層1および層2を含む。方向1の繊維は、完全に単一の層内にいつもとどまる。しかし、方向2の繊維は、いくつかの区域間の交差部である層から次のものへと周期的に移る。そのことは、図5に示すように、方向2の繊維の互いに異なるグループを定める上で役に立つ。グループAの方向2の繊維は、区域1で層1に織り、区域2で層2に織る。同様に、グループBの方向2の繊維は、区域2で層1に織り、区域1で層2に織る。グループEとF、およびグループIとJにおける方向2の繊維について、同様の関係が保持される。対照的に、グループCおよびGの方向2の繊維は、いつも層1に織り、また、グループDおよびHの方向2の繊維は、いつも層2に織る。
【0035】
この発明の一実施形態による典型的な繊維構造を図6に示す。例証のために、方向1が縦糸方向を指し、方向2が横糸方向を指すことにする。一連の断面が、各区域における互いに異なる繊維の位置をはっきりと示している。各断面部分の面内位置を図6が示す。それから分かるように、断面部分については、対で(たとえば、A1−A1およびA2−A2)で示すことにより、横糸繊維のすべてに固定すべき縦糸繊維のすべてを2つのグループに区分けしている。
【0036】
横糸方向の断面の厚さ方向の位置あるいは状態を、一例として図7に示す。丸(円)は見る人に直交する横糸繊維60を示し、また、連続的な線は縦糸繊維80を示す。図7は、また、プリフォームにたとえば4つの層があることを示す。層1は、ファブリックの単一の層からなり、この特定の断面で他の層とは互いに交わりがない。しかし、他の断面では、交わりがある。層2,3および4は、実際にかみ合っている。層2および4については、基布の厚さをいかに増すかを例示するために単に加えてある。しかし、それらの層は、この発明を実施する上で必ずしも必要としない。
【0037】
縦糸方向の断面の厚さ方向の位置あるいは状態を図8に示す。図8において、丸(円)は見る人に直交する縦糸繊維80を示し、また、連続的な線は横糸繊維60を示す。A−Aに沿う縦糸断面を図9に示す。層1の縦糸繊維80は、縦糸断面のすべてにおける全区域を横切って連続している。それらの縦糸繊維は、折ることによって側壁の長さ方向の繊維になる。層2,3および4の縦糸繊維も、また、縦糸断面のすべてにおける全区域を横切って連続している。付加的な層を加えることによって、基布の厚さを増すことができることは当業者にとって明らかである。
【0038】
B−B、C−C、およびD−Dに沿う同様の断面を、それぞれ図10〜12に示す。A−AからD−Dの断面間の違いは、層1および3における横糸繊維60の相対的な位置である。しかし、層1および3における横糸繊維60は、区域3および7で層を変えないことに留意されたい。
【0039】
次に、図13〜15に横糸断面を示す。層2および4の横糸繊維60は、横糸断面のすべてにおいて、単一の層中に位置する。図13の上部のE−E断面の横糸支柱1を見ると、区域1における層1の横糸繊維60は、区域2における層3に織っている。また、区域1における層3の横糸繊維60は、区域2における層1に織っている。層1の横糸繊維60は、側壁において、スチフナの長さ方向(縦方向)に関して、ついには横の繊維になる。
【0040】
先に述べたように、区域3および7における横糸繊維60は、層間で織らない。それについて、区域3に対する図14に示す。図15は、層1および3の縦糸繊維60が区域4から区域5、区域6へと行くとき、位置をいかに換えるかを示す。区域7の断面ならびに結合した区域8および9は示さないが、それらは区域3ならびに結合した区域1および2の断面とそれぞれ類似している。
【0041】
この発明の一実施形態によれば、プリフォーム100に一連のスリットを作り、側壁を開くようにする。ここでの第1の工程は、図16の中にそれぞれの点線に沿う番号1を伴う矢印によって示す位置で層1に長さ方向(縦糸方向)のスリットを作ることである。第2の工程は、先の長さあるいは縦方向のスリット間の一連の横スリットである。それらのスリットを図16の中にそれぞれの点線に沿う番号2を伴う矢印によって示す。最後に、別の一連のスリットを、図16の中にそれぞれの点線に沿う番号3を伴う矢印によって示す位置に作る。
【0042】
その後、図17に示すように、基布に直角になるように層1の2つの半分を折ることによって、連続的な側壁を形成する。しかし、それらの側壁は、区域1および2、4および5、5および6、ならびに8および9の交差部で基布に取り付けられているだけである。基布に取り付けられていない側壁の部分は、図18に示すように、6角形の残りの側壁を形作るだけの適切な長さである。各側壁は、この発明の一実施形態によれば、2つのファブリック層を含む。
【0043】
この例によるプリフォーム100の紙模型の織る直前の状態を、図19(a)に示す。区域1−2、4−6、および8−9が横糸繊維グループを表し、それらは2つの層間で位置を変える。そして、区域3および7は、上層の間で織るだけの横糸繊維グループを表す。図19(b)は、同じプリフォーム100であるが、切り開き、織った後のものを示す。側壁の6角形の形は、図19(b)から容易に分かる。
【0044】
したがって、この例によれば、織りベースファブリックから、2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを構成する。ファブリック構造は、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、および多数の独立した区域において第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層との間を織り込む多数の糸を含む。第1のファブリックは切り開き、第2のファブリックに関して折り、プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成する。そして、その第1のスチフナの一部を折り、プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成する。その第2のスチフナは、軸外れスチフナである。織りプリフォームは、また、第3の織りファブリック層を含むことができ、多数の独立した区域で第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層の間をいくつかの糸で織り込むことができる。第3の織りファブリックは切り開き、第2の織りファブリックに関して折り、プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成する。そして、その第3のスチフナの一部を折り、プリフォームの第4の方向に第4のスチフナを形成する。その第4のスチフナは、軸外れスチフナである。
【0045】
プリフォームについては、選んだどのパターンでも織ることができることに留意されたい。たとえば、縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックのスタイルの中から選択することができる。織込み糸は、縦糸および/または横糸で良い。それらの糸は、どのような材料で作られていても良く、たとえば、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンなどがある。
【0046】
この発明の一実施形態は、上に述べた例で説明した一体的な織りプリフォームを含む繊維強化コンポジットである。プリフォームは、たとえば、マトリックス材料(たとえば、樹脂)を含浸することができる。コンポジットは、樹脂トランスファー成形や化学的気相ろ過によって処理加工することができる。樹脂材料としては、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素のどれでも良い。
【0047】
また、この発明の一実施形態は、一体的な織りプリフォーム200の製造方法であり、それは第1のものとほぼ同様で、異なる点は両方向の繊維がスチフナとスキンとの間で位置を換えることである。このアプローチを用いるファブリック200の写真を図20(a)〜(c)に示す。それらの写真のファブリック200は、6角形配列のスチフナをもつパネルである。繊維の糸を換えることによって形成する6角形のパターンを、図20(a)に明らかに見ることができる。
【0048】
プリフォーム200の表面層である6角形の形の部分を切り開いて、図20(b)に示すように、3つのスチフナを形成する。それらのスチフナを決まった個所に折り、たとえば図20(c)に示すように、6角形の配列を形成する。この写真には、単一の6角形の全体を示すが、この繰返し要素はパネル表面の全体にわたって繰り返し行われる。その点、当業者にとって明らかなことである。
【0049】
また、この同じ方法を用いて、プリフォーム300を形成することができる。プリフォーム300は、たとえば、図21(a)〜(d)に示すように、6角形のパターンよりもむしろひし形の位置換えによって±45°方向のスチフナをもつ。図21(c)および21(d)が相対する側であることに注意されたい。たとえば、同じプリフォーム300の上面と下面である。この場合、一側の+45°スチフナは、たとえば、反対側の−45°スチフナと釣り合う。しかし、このことは必ずしも必要な条件ではなく、一方の側にのみスチフナを伴う相対的な配置は、この発明の考え方の範囲に入る。
【0050】
したがって、この例によれば、2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを、織りファブリックから構成することができる。ファブリックは、第1の織りファブリック層、第2の織りファブリック層、および第1の織りファブリック層と第2の織りファブリック層との間を織り込む多数の糸を含む。いくつかの糸は、第1のファブリックと第2のファブリックとの間の区域一面を織り込み、第1のファブリックは切り開き、第2のファブリックに関して折り、プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する。第1の織りファブリック層の織込み区域の第1の側の第1部分を、第1の織りファブリック層の織込み区域の第2の側の第1部分と一緒に折り、第1方向の軸外れスチフナリブを形成する。織りプリフォームは、また、第3の織りファブリック層、および、第2の織りファブリック層と第3の織りファブリック層とを織り込む多数の糸を含む。いくつかの糸は、第2のファブリックと第3のファブリックとの間の区域一面を織り込み、第3のファブリックは切り開き、第2のファブリックに関して折り、プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する。第3の織りファブリック層の織込み区域の第1の側の第1部分を、第3の織りファブリック層の織込み区域の第2の側の第1部分と一緒に折り、第2方向の軸外れスチフナリブを形成する。
【0051】
先の例で述べたように、プリフォームについては、選んだどのパターンでも織ることができる。たとえば、縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックのスタイルの中から選択することができる。織込み糸は、縦糸および/または横糸で良い。それらの糸は、どのような材料で作られていても良く、たとえば、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンなどがある。
【0052】
この発明の一実施形態は、上に述べた例で説明した一体的な織りプリフォームを含む繊維強化コンポジットである。プリフォームは、たとえば、マトリックス材料(たとえば、樹脂)を含浸することにより、コンポジットを形成することができる。コンポジットは、樹脂トランスファー成形や化学的気相ろ過によって処理加工することができる。樹脂材料としては、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素のどれでも良い。
【0053】
先に述べたように、この発明の方法は、また、一体的なフランジやウェブ(たとえば、Iビームあるいはチャンネル)をもつ3D織りビームのウェブに組み入れることができる。それらの場合、位置換えの配列により、スチフナをフランジ間の位置させる3角形を形成する。実際上、フランジに関してスチフナをどの角度にも方向付けることができるが、それらを±45°の方向にすることにより、ビームのせん断力及び強度を最大にすることになる。この技術で可能な別の有用な配置あるいは方向付けは、スチフナがフランジに直立あるいは垂直であり、厚さ方向の圧縮におけるビームを支持するインターコスタルを形成する場合である。Iビームおよびチャンネルに対する典型的な形態の紙模型を、それぞれ図22(a)および22(b)に示す。
【0054】
この発明の一実施形態は、図23に示すように、一体的な織りプリフォーム500の製造方法である。この例において、区域1の表面で織る縦糸および横糸は、コンプリメンタリな縦糸および横糸繊維と位置を換えることができる。コンプリメンタリな縦糸および横糸繊維は、たとえば、区域1と2との間の中間面でスキンに織られる。それらの同じ繊維は、区域2と3の交差部で再び位置を換えることができる。ファブリック500の上部の層(シート)を横糸方向に切り開くことにより、折りたたみ材料を生み出し、この例によるスチフナを形成することができる。
【0055】
この発明の好ましい実施例および変形例について詳しく述べたが、この発明は、それらの実施例や変形例に限定されるわけではない。特許請求の範囲に記載するこの発明の考え方の範囲内において、他の変形や修正を行うことができる。
【符号の説明】
【0056】
1〜9 区域
50 交代位置
60 横糸繊維
80 縦糸繊維
100,200,300,500 プリフォーム
【特許請求の範囲】
【請求項1】
織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームであって、前記基材ファブリックは、
第1の織りファブリックと、
第2の織りファブリックと、
前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックとの間を織り込む複数の糸とを備え、前記複数の糸は、前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックの区域の全面にわったって織り込み、しかも、前記第1の織りファブリックを、前記第2の織りファブリックに関して折り、前記プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する、織りプリフォーム。
【請求項2】
前記第1の織りファブリックは、1あるいは2以上の区域で前記第2の織りファブリックの上面から切り開く、請求項1の織りプリフォーム。
【請求項3】
前記第1の織りファブリックの織込み区域の第1の側の第1部分を、前記第1の織りファブリックの織込み区域の第2の側の第1部分と一緒に折り、第1方向の軸外れスチフナリブを形成する、請求項2の織りプリフォーム。
【請求項4】
第3の織りファブリックと、
前記第2の織りファブリックと前記第3の織りファブリックとの間を織り込む複数の糸とをさらに備え、前記複数の糸は、前記第2の織りファブリックと前記第3の織りファブリックの区域の全面にわったって織り込み、しかも、前記第3の織りファブリックを、前記第2の織りファブリックに関して折り、前記プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する、請求項1の織りプリフォーム。
【請求項5】
前記第3の織りファブリックは、1あるいは2以上の区域で前記第2の織りファブリックの下面から切り開く、請求項4の織りプリフォーム。
【請求項6】
前記第3の織りファブリックの織込み区域の第1の側の第1部分を、前記第3の織りファブリックの織込み区域の第2の側の第1部分と一緒に折り、第2方向の軸外れスチフナリブを形成する、請求項5の織りプリフォーム。
【請求項7】
前記基材ファブリックは、縦および横の糸あるいは繊維で織る、請求項1の織りプリフォーム。
【請求項8】
縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックの中から選択するパターンである、請求項7の織りプリフォーム。
【請求項9】
織込み糸は縦糸である、請求項7の織りプリフォーム。
【請求項10】
織込み糸は横糸である、請求項7の織りプリフォーム。
【請求項11】
前記縦および横の糸あるいは繊維は、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンの中から選択する、請求項7の織りプリフォーム。
【請求項12】
前記第1および第2の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項4の織りプリフォーム。
【請求項13】
織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを備える繊維強化コンポジットであって、前記基材ファブリックは、
第1の織りファブリックと、
第2の織りファブリックと、
前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックとの間を織り込む複数の糸とを備え、前記複数の糸は、前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックの区域の全面にわったって織り込み、しかも、前記第1の織りファブリックを、前記第2の織りファブリックに関して折り、前記プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する、織りプリフォーム。
【請求項14】
マトリックス材料をさらに備える、請求項13のコンポジット。
【請求項15】
前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットを樹脂トランスファー成形および化学的気相ろ過から選ぶ処理加工によって形成する、請求項14のコンポジット。
【請求項16】
前記マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素の中から選択する、請求項14のコンポジット。
【請求項17】
前記第1および第2の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項13のコンポジット。
【請求項18】
織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームであって、前記基材ファブリックは、
第1の織りファブリックと、
第2の織りファブリックと、
前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックとの間を独立した複数の区域で織り込む複数の糸とを備え、
前記第1のファブリックは、第2のファブリックに関して折り、前記プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成し、しかも、その第1のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成し、その第2のスチフナが軸外れスチフナである、織りプリフォーム。
【請求項19】
前記第1の織りファブリックは、1あるいは2以上の区域で前記第2の織りファブリックの上面から切り開く、請求項18の織りプリフォーム。
【請求項20】
第3の織りファブリックと、
前記第2の織りファブリックと前記第3の織りファブリックとの間を独立した複数の区域で織り込む複数の糸とをさらに備え、
前記第3の織りファブリックを、前記第2の織りファブリックに関して折り、前記プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成し、しかも、その第3のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第4の方向に第4のスチフナを形成し、その第4のスチフナが軸外れスチフナである、請求項18の織りプリフォーム。
【請求項21】
前記第3の織りファブリックは、1あるいは2以上の区域で前記第2の織りファブリックの下面から切り開く、請求項20の織りプリフォーム。
【請求項22】
前記基材ファブリックは、縦および横の糸あるいは繊維で織る、請求項18の織りプリフォーム。
【請求項23】
縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックの中から選択するパターンである、請求項22の織りプリフォーム。
【請求項24】
織込み糸は縦糸である、請求項22の織りプリフォーム。
【請求項25】
織込み糸は横糸である、請求項22の織りプリフォーム。
【請求項26】
前記縦および横の糸あるいは繊維は、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンの中から選択する、請求項22の織りプリフォーム。
【請求項27】
前記第2および第4のスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項20の織りプリフォーム。
【請求項28】
織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを備える繊維強化コンポジットであって、前記基材ファブリックは、
第1の織りファブリックと、
第2の織りファブリックと、
前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックとの間を独立した複数の区域で織り込む複数の糸とを備え、
前記第1のファブリックは、第2のファブリックに関して折り、前記プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成し、しかも、その第1のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成し、その第2のスチフナが軸外れスチフナである、コンポジット。
【請求項29】
マトリックス材料をさらに備える、請求項28のコンポジット。
【請求項30】
前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットを樹脂トランスファー成形および化学的気相ろ過から選ぶ処理加工によって形成する、請求項14のコンポジット。
【請求項31】
前記マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素の中から選択する、請求項29のコンポジット。
【請求項32】
前記第2の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項28のコンポジット。
【請求項33】
一体的な織りプリフォームを製造する方法であって、次の各工程を備える、プリフォームの製造方法。
・ 2あるいは3以上の織りファブリックを供給する工程。
・ 第1の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを織り込む工程(ここで、前記第1の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第1の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第1のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する工程。
【請求項34】
前記第1の織りファブリックの織込み領域の第1側の上の第1部分を、前記第1の織りファブリックの織込み領域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第1の方向における軸外れスチフナリブを形成する工程をさらに備える、請求項33の製造方法。
【請求項35】
次の各工程をさらに備える、請求項33の製造方法。
・ 第3の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを織り込む工程(ここで、前記第3の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第3の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの下面から切り開く工程。
・ 前記第3のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する工程。
【請求項36】
前記第3の織りファブリックの織込み領域の第1側の上の第1部分を、前記第3の織りファブリックの織込み領域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第2の方向における軸外れスチフナリブを形成する工程をさらに備える、請求項35の製造方法。
【請求項37】
前記2あるいは3以上のファブリックは、縦および横の糸あるいは繊維で織る、請求項33の製造方法。
【請求項38】
縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックの中から選択するパターンである、請求項37の製造方法。
【請求項39】
織込み糸は縦糸である、請求項37の製造方法。
【請求項40】
織込み糸は横糸である、請求項37の製造方法。
【請求項41】
前記縦および横の糸あるいは繊維は、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンの中から選択する、請求項37の製造方法。
【請求項42】
前記第1および第2の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項35の製造方法。
【請求項43】
繊維強化コンポジットを製造する方法であって、次の各工程を備える、コンポジットの製造方法。
・ 2あるいは3以上の織りファブリックを供給することによって、一体的な織りプリフォームを形成する工程。
・ 第1の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを織り込む工程(ここで、前記第1の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第1の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第1のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する工程。
【請求項44】
前記プリフォームをマトリックス材料に含浸する工程をさらに備える、請求項43の製造方法。
【請求項45】
前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットを樹脂トランスファー成形および化学的気相ろ過から選ぶ処理加工によって形成する、請求項44の製造方法。
【請求項46】
前記マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素の中から選択する、請求項44の製造方法。
【請求項47】
前記第1の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項43の製造方法。
【請求項48】
一体的な織りプリフォームを製造する方法であって、次の各工程を備える、プリフォームの製造方法。
・ 2あるいは3以上の織りファブリックを供給する工程。
・ 第1の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを独立した領域の複数で織り込む工程(ここで、前記第1の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第1の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第1のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成し、しかもまた、その第1のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第2の方向に軸外れスチフナである第2のスチフナを形成する工程。
【請求項49】
次の各工程をさらに備える、請求項48のプリフォームの製造方法。
・ 第3の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを独立した領域の複数で織り込む工程(ここで、前記第3の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第3の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第3のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成し、しかもまた、その第3のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第4の方向に軸外れスチフナである第4のスチフナを形成する工程。
【請求項50】
前記2あるいは3以上のファブリックは、縦および横の糸あるいは繊維で織る、請求項48の製造方法。
【請求項51】
縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックの中から選択するパターンである、請求項50の製造方法。
【請求項52】
織込み糸は縦糸である、請求項50の製造方法。
【請求項53】
織込み糸は横糸である、請求項50の製造方法。
【請求項54】
前記縦および横の糸あるいは繊維は、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンの中から選択する、請求項50の製造方法。
【請求項55】
前記第2および第4の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項49の製造方法。
【請求項56】
繊維強化コンポジットを製造する方法であって、次の各工程を備える、コンポジットの製造方法。
・ 2あるいは3以上の織りファブリック層を供給することによって、一体的な織りプリフォームを形成する工程。
・ 第1の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを独立した領域の複数で織り込む工程(ここで、前記第1の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第1の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第1のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成し、しかもまた、その第1のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第2の方向に軸外れスチフナである第2のスチフナを形成する工程。
【請求項57】
前記プリフォームをマトリックス材料に含浸する工程をさらに備える、請求項56の製造方法。
【請求項58】
前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットを樹脂トランスファー成形および化学的気相ろ過から選ぶ処理加工によって形成する、請求項57の製造方法。
【請求項59】
前記マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素の中から選択する、請求項57の製造方法。
【請求項60】
前記第1の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項56の製造方法。
【請求項61】
前記織りプリフォームは、Iビームである、請求項1の織りプリフォーム。
【請求項62】
前記繊維強化コンポジットは、Iビームである、請求項13の繊維強化コンポジット。
【請求項63】
前記織りプリフォームは、Iビームである、請求項33の製造方法。
【請求項64】
前記繊維強化コンポジットは、Iビームである、請求項43の製造方法。
【請求項65】
前記織りプリフォームは、Iビームである、請求項18の織りプリフォーム。
【請求項66】
前記繊維強化コンポジットは、Iビームである、請求項28の繊維強化コンポジット。
【請求項67】
前記織りプリフォームは、Iビームである、請求項48の製造方法。
【請求項68】
前記繊維強化コンポジットは、Iビームである、請求項56の製造方法。
【請求項1】
織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームであって、前記基材ファブリックは、
第1の織りファブリックと、
第2の織りファブリックと、
前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックとの間を織り込む複数の糸とを備え、前記複数の糸は、前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックの区域の全面にわったって織り込み、しかも、前記第1の織りファブリックを、前記第2の織りファブリックに関して折り、前記プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する、織りプリフォーム。
【請求項2】
前記第1の織りファブリックは、1あるいは2以上の区域で前記第2の織りファブリックの上面から切り開く、請求項1の織りプリフォーム。
【請求項3】
前記第1の織りファブリックの織込み区域の第1の側の第1部分を、前記第1の織りファブリックの織込み区域の第2の側の第1部分と一緒に折り、第1方向の軸外れスチフナリブを形成する、請求項2の織りプリフォーム。
【請求項4】
第3の織りファブリックと、
前記第2の織りファブリックと前記第3の織りファブリックとの間を織り込む複数の糸とをさらに備え、前記複数の糸は、前記第2の織りファブリックと前記第3の織りファブリックの区域の全面にわったって織り込み、しかも、前記第3の織りファブリックを、前記第2の織りファブリックに関して折り、前記プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する、請求項1の織りプリフォーム。
【請求項5】
前記第3の織りファブリックは、1あるいは2以上の区域で前記第2の織りファブリックの下面から切り開く、請求項4の織りプリフォーム。
【請求項6】
前記第3の織りファブリックの織込み区域の第1の側の第1部分を、前記第3の織りファブリックの織込み区域の第2の側の第1部分と一緒に折り、第2方向の軸外れスチフナリブを形成する、請求項5の織りプリフォーム。
【請求項7】
前記基材ファブリックは、縦および横の糸あるいは繊維で織る、請求項1の織りプリフォーム。
【請求項8】
縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックの中から選択するパターンである、請求項7の織りプリフォーム。
【請求項9】
織込み糸は縦糸である、請求項7の織りプリフォーム。
【請求項10】
織込み糸は横糸である、請求項7の織りプリフォーム。
【請求項11】
前記縦および横の糸あるいは繊維は、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンの中から選択する、請求項7の織りプリフォーム。
【請求項12】
前記第1および第2の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項4の織りプリフォーム。
【請求項13】
織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを備える繊維強化コンポジットであって、前記基材ファブリックは、
第1の織りファブリックと、
第2の織りファブリックと、
前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックとの間を織り込む複数の糸とを備え、前記複数の糸は、前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックの区域の全面にわったって織り込み、しかも、前記第1の織りファブリックを、前記第2の織りファブリックに関して折り、前記プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する、織りプリフォーム。
【請求項14】
マトリックス材料をさらに備える、請求項13のコンポジット。
【請求項15】
前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットを樹脂トランスファー成形および化学的気相ろ過から選ぶ処理加工によって形成する、請求項14のコンポジット。
【請求項16】
前記マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素の中から選択する、請求項14のコンポジット。
【請求項17】
前記第1および第2の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項13のコンポジット。
【請求項18】
織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームであって、前記基材ファブリックは、
第1の織りファブリックと、
第2の織りファブリックと、
前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックとの間を独立した複数の区域で織り込む複数の糸とを備え、
前記第1のファブリックは、第2のファブリックに関して折り、前記プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成し、しかも、その第1のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成し、その第2のスチフナが軸外れスチフナである、織りプリフォーム。
【請求項19】
前記第1の織りファブリックは、1あるいは2以上の区域で前記第2の織りファブリックの上面から切り開く、請求項18の織りプリフォーム。
【請求項20】
第3の織りファブリックと、
前記第2の織りファブリックと前記第3の織りファブリックとの間を独立した複数の区域で織り込む複数の糸とをさらに備え、
前記第3の織りファブリックを、前記第2の織りファブリックに関して折り、前記プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成し、しかも、その第3のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第4の方向に第4のスチフナを形成し、その第4のスチフナが軸外れスチフナである、請求項18の織りプリフォーム。
【請求項21】
前記第3の織りファブリックは、1あるいは2以上の区域で前記第2の織りファブリックの下面から切り開く、請求項20の織りプリフォーム。
【請求項22】
前記基材ファブリックは、縦および横の糸あるいは繊維で織る、請求項18の織りプリフォーム。
【請求項23】
縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックの中から選択するパターンである、請求項22の織りプリフォーム。
【請求項24】
織込み糸は縦糸である、請求項22の織りプリフォーム。
【請求項25】
織込み糸は横糸である、請求項22の織りプリフォーム。
【請求項26】
前記縦および横の糸あるいは繊維は、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンの中から選択する、請求項22の織りプリフォーム。
【請求項27】
前記第2および第4のスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項20の織りプリフォーム。
【請求項28】
織り基材ファブリックで構成した2あるいは3以上の方向のスチフナを伴う一体的な織りプリフォームを備える繊維強化コンポジットであって、前記基材ファブリックは、
第1の織りファブリックと、
第2の織りファブリックと、
前記第1の織りファブリックと前記第2の織りファブリックとの間を独立した複数の区域で織り込む複数の糸とを備え、
前記第1のファブリックは、第2のファブリックに関して折り、前記プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成し、しかも、その第1のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第2の方向に第2のスチフナを形成し、その第2のスチフナが軸外れスチフナである、コンポジット。
【請求項29】
マトリックス材料をさらに備える、請求項28のコンポジット。
【請求項30】
前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットを樹脂トランスファー成形および化学的気相ろ過から選ぶ処理加工によって形成する、請求項14のコンポジット。
【請求項31】
前記マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素の中から選択する、請求項29のコンポジット。
【請求項32】
前記第2の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項28のコンポジット。
【請求項33】
一体的な織りプリフォームを製造する方法であって、次の各工程を備える、プリフォームの製造方法。
・ 2あるいは3以上の織りファブリックを供給する工程。
・ 第1の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを織り込む工程(ここで、前記第1の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第1の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第1のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する工程。
【請求項34】
前記第1の織りファブリックの織込み領域の第1側の上の第1部分を、前記第1の織りファブリックの織込み領域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第1の方向における軸外れスチフナリブを形成する工程をさらに備える、請求項33の製造方法。
【請求項35】
次の各工程をさらに備える、請求項33の製造方法。
・ 第3の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを織り込む工程(ここで、前記第3の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第3の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの下面から切り開く工程。
・ 前記第3のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームに第2の軸外れスチフナを形成する工程。
【請求項36】
前記第3の織りファブリックの織込み領域の第1側の上の第1部分を、前記第3の織りファブリックの織込み領域の第2側の上の第1部分と一緒に折り、第2の方向における軸外れスチフナリブを形成する工程をさらに備える、請求項35の製造方法。
【請求項37】
前記2あるいは3以上のファブリックは、縦および横の糸あるいは繊維で織る、請求項33の製造方法。
【請求項38】
縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックの中から選択するパターンである、請求項37の製造方法。
【請求項39】
織込み糸は縦糸である、請求項37の製造方法。
【請求項40】
織込み糸は横糸である、請求項37の製造方法。
【請求項41】
前記縦および横の糸あるいは繊維は、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンの中から選択する、請求項37の製造方法。
【請求項42】
前記第1および第2の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項35の製造方法。
【請求項43】
繊維強化コンポジットを製造する方法であって、次の各工程を備える、コンポジットの製造方法。
・ 2あるいは3以上の織りファブリックを供給することによって、一体的な織りプリフォームを形成する工程。
・ 第1の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを織り込む工程(ここで、前記第1の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第1の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第1のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームに第1の軸外れスチフナを形成する工程。
【請求項44】
前記プリフォームをマトリックス材料に含浸する工程をさらに備える、請求項43の製造方法。
【請求項45】
前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットを樹脂トランスファー成形および化学的気相ろ過から選ぶ処理加工によって形成する、請求項44の製造方法。
【請求項46】
前記マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素の中から選択する、請求項44の製造方法。
【請求項47】
前記第1の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項43の製造方法。
【請求項48】
一体的な織りプリフォームを製造する方法であって、次の各工程を備える、プリフォームの製造方法。
・ 2あるいは3以上の織りファブリックを供給する工程。
・ 第1の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを独立した領域の複数で織り込む工程(ここで、前記第1の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第1の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第1のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成し、しかもまた、その第1のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第2の方向に軸外れスチフナである第2のスチフナを形成する工程。
【請求項49】
次の各工程をさらに備える、請求項48のプリフォームの製造方法。
・ 第3の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリック層からの複数の糸とを独立した領域の複数で織り込む工程(ここで、前記第3の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第3の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第3のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームの第3の方向に第3のスチフナを形成し、しかもまた、その第3のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第4の方向に軸外れスチフナである第4のスチフナを形成する工程。
【請求項50】
前記2あるいは3以上のファブリックは、縦および横の糸あるいは繊維で織る、請求項48の製造方法。
【請求項51】
縦糸繊維パターンは、プライ対プライ、直交、アングルインターロックの中から選択するパターンである、請求項50の製造方法。
【請求項52】
織込み糸は縦糸である、請求項50の製造方法。
【請求項53】
織込み糸は横糸である、請求項50の製造方法。
【請求項54】
前記縦および横の糸あるいは繊維は、炭素、ナイロン、レーヨン、ガラス繊維、木綿、セラミックス、アラミド、ポリエチレンの中から選択する、請求項50の製造方法。
【請求項55】
前記第2および第4の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項49の製造方法。
【請求項56】
繊維強化コンポジットを製造する方法であって、次の各工程を備える、コンポジットの製造方法。
・ 2あるいは3以上の織りファブリック層を供給することによって、一体的な織りプリフォームを形成する工程。
・ 第1の織りファブリックからの複数の糸と第2の織りファブリックからの複数の糸とを独立した領域の複数で織り込む工程(ここで、前記第1の織りファブリックは前記第2の織りファブリックに関連して折り重ね可能である)。
・ 前記第1の織りファブリックの一部を前記第2の織りファブリックの上面から切り開く工程。
・ 前記第1のファブリックの前記一部を前記第2の織りファブリックに関連して折り、前記プリフォームの第1の方向に第1のスチフナを形成し、しかもまた、その第1のスチフナの一部を折り、前記プリフォームの第2の方向に軸外れスチフナである第2のスチフナを形成する工程。
【請求項57】
前記プリフォームをマトリックス材料に含浸する工程をさらに備える、請求項56の製造方法。
【請求項58】
前記マトリックス材料は樹脂であり、前記コンポジットを樹脂トランスファー成形および化学的気相ろ過から選ぶ処理加工によって形成する、請求項57の製造方法。
【請求項59】
前記マトリックス材料は、エポキシ、ポリエステル、ビスマレイミド、ビニル−エステル、セラミックス、および炭素の中から選択する、請求項57の製造方法。
【請求項60】
前記第1の軸外れスチフナは、+/−60°あるいは+/−45°の方向性で形成する、請求項56の製造方法。
【請求項61】
前記織りプリフォームは、Iビームである、請求項1の織りプリフォーム。
【請求項62】
前記繊維強化コンポジットは、Iビームである、請求項13の繊維強化コンポジット。
【請求項63】
前記織りプリフォームは、Iビームである、請求項33の製造方法。
【請求項64】
前記繊維強化コンポジットは、Iビームである、請求項43の製造方法。
【請求項65】
前記織りプリフォームは、Iビームである、請求項18の織りプリフォーム。
【請求項66】
前記繊維強化コンポジットは、Iビームである、請求項28の繊維強化コンポジット。
【請求項67】
前記織りプリフォームは、Iビームである、請求項48の製造方法。
【請求項68】
前記繊維強化コンポジットは、Iビームである、請求項56の製造方法。
【図4】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19(a)】
【図19(b)】
【図20(a)】
【図20(b)】
【図20(c)】
【図21(a)】
【図21(b)】
【図21(c)】
【図21(d)】
【図22(a)】
【図22(b)】
【図23】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19(a)】
【図19(b)】
【図20(a)】
【図20(b)】
【図20(c)】
【図21(a)】
【図21(b)】
【図21(c)】
【図21(d)】
【図22(a)】
【図22(b)】
【図23】
【公表番号】特表2012−514140(P2012−514140A)
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−543644(P2011−543644)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/069235
【国際公開番号】WO2010/078157
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(508135080)アルバニー エンジニアード コンポジッツ インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2009/069235
【国際公開番号】WO2010/078157
【国際公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【出願人】(508135080)アルバニー エンジニアード コンポジッツ インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】
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