説明

一回の押し操作で得られる吐出量を制限し節約できるようにする器具

【課題】 本発明は、シャンプーやハンドソープなどのプッシュ式ボトルディスペンサに取り付ける器具である。通常は決まった量を取り出すが、量を選択切換する機能を付加する器具を提供する。
【解決手段】 シート状の器具をプッシュ式ボトルディスペンサのプッシュ部首部に複数枚重ねて着脱可能なようにする。あるいは、器具自体に厚さの異なる部分があり、これをプッシュ式ボトルディスペンサのプッシュ部首部に装着し、厚さの異なる部分を移動できるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シャンプーやハンドソープなどに使用されるプッシュ式ボトルディスペンサに装着し吐出量を制限し、かつ、選択切換可能とする器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、プッシュ式ボトルディスペンサでは、一回の押し操作で得られる量が決まっており、少量必要な場合には、押し付ける距離を微妙に調整し目的の量となるようにしていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
プッシュ式ボトルディスペンサから目的の量となるように押し加減を操作するとき、次のような問題点があった。
子供のように操作が上手にできないような場合に、出し過ぎることが多く、一度出してしまうと戻すことができない。このことにたいして、プッシュ部首部に輪ゴムを巻いたり、カラーをはめるなどして、押すことができる距離を制限する方法が知られている。しかし、この方法では着脱が容易でなく一度装着すると得られる量が固定されてしまうため不便であった。
本発明は、以上の問題点を解決し、得られる量を制限し、かつ、選択切換できるようになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
厚さのあるシートに穴と切り込み、もしくは、溝を空けた器具をプッシュ式ボトルディスペンサのプッシュ部首部に装着する。押し付けることができる距離を制限し1回の押し操作で得られる吐出量を小さくすることができる。このシートは容易に着脱可能であることから、必要に応じて装着するシートの枚数を変えることで取り出す量をいつでも変更することが可能である。また、ひとつのシートに厚さの異なる部分を複数設けて、それぞれの厚さにより一回の押し操作の距離を選択的に制限する。シートには厚さの異なる部分をつないだ溝があり、プッシュ部首部下に選択する厚さの部分を移動することができる。
本発明は、以上の構成よりなるプッシュ式ボトルディスペンサに装着し吐出量を制限し、かつ、選択切換できる器具である。
【発明の効果】
【0005】
本発明は、プッシュ式ボトルディスペンサに吐出量を制限し、かつ、選択切換する機能を追加し、より最適な量を取り出すことができるようにする。結果、ムダがなく節約でき、なおかつ環境負荷の低減にも役立つ。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)図3のように、プラスチックなどの柔軟性のある素材で出来た板状本体(1)に切り込み(2)をいれ、切り込みに接続した穴(3)を設ける。
(ロ)あるいは、図2のように、板状本体(1)に複数の厚さが異なる部分を設け、各厚さの部位のそれぞれに穴(3)を設ける。それぞれの穴(3)を穴(3)の径よりも少し細い溝(4)もしくは、切り込み(2)で接続する。
本発明は、以上の構成によりなっている。
本発明を使用するときは、切り込み(2)、または、溝(4)を広げてポンプヘッド(5)を通しプッシュ式ディスペンサの首部下(6)の部分に穴(3)が嵌るように装着する。通常ポンプヘッド(5)は押し込まれた分だけ中身が出る仕組みになっているので板状本体(1)が装着されていることにより、その厚みの分だけ押し込むことが出来ずに吐出量が制限される。図4は、図3の器具を2枚装着した例であるが、1枚、もしくは、複数枚を重ねて装着しても良い。装着した器具の総厚さにより、ポンプヘッド(5)を押し込むことができる距離を制限し吐出量を減らすことができる。つまり、枚数を変えることで、吐出量を選択切換することができる。
【0007】
図2は、器具を複数枚重ねることで得られる選択切換の機能をひとつの器具で実現できる形態である。ひとつの器具にあらかじめ複数の厚さの異なる部分を設けてあるので、図3の器具のように、複数枚を重ねて使用するような煩わしさがない。
図1の実施例では、板状本体(1)に切り込み(2)、または、溝(4)があることから、ポンプヘッド(5)下部に器具の厚い部分と薄い部分を移動させ入れ換えることが容易にできる。
厚い部分をポンプヘッド(5)下部に移動すると押し込むことができる距離が小さくなり少ない量を選択することになる。薄い部分をポンプヘッド(5)下部に移動すると押し込むことができる距離が、厚い部分を選択したときと比べ、大きくなり多い量を選択することとなる。結果2通りの吐出量を選択切換できる。板状本体(1)に設ける厚さの数を複数とすると、それにともない複数の吐出量を選択切換することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施の斜視図
【図2】本発明の器具本体斜視図
【図3】本発明の最小構成の斜視図
【図4】本発明を複数枚使用するときの実施例正面図
【符号の説明】
【0009】
(1)板状本体 (2)切り込み、(3)穴、(4)溝、(5)(ポンプヘッド)、(6)(プッシュディスペンサの首)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟性のある素材でできたシートの内側に切り込みがあり、切り込みに接続する穴が設けてあり、切り込み部を自在に変形拡大することで、プッシュ式ボトルディスペンサのヘッド部を通過し、プッシュ式ボトルのプッシュ部首部にはめることができる。内容物を取り出すときに、押し付けることができる距離を制限し1回の押し操作で得られる吐出量を小さくすることができる器具。
【請求項2】
シートに厚さの異なる部位があって、それぞれに穴があり、各穴を穴径よりも狭い幅の溝で接続していることを特徴とし、厚さの異なる部分をプッシュ部首部に移動し入れ換えることを可能とする、請求項1記載の器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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