説明

三拍子歩行用履物

三拍子歩行用履物を開示する。この履物は、踵を着地する第1着地部(100)と、足の中心を着地する第2着地部(200)と、つま先を着地する第3着地部(300)とからなるアウトソール(S)を備える。前記第1着地部(100)は、地面に着地される踵の第1拍子を誘導するように、第1着地部と第2着地部(200)との連接端(C)から幅方向に沿って内方に湾曲した着地誘導溝(110)と、前記着地誘導溝(110)に連結され、踵の転がり着地を誘導するように連続曲率を成す転がり着地面(120)と、前記転がり着地面(120)で転がり着地する踵の衝撃を緩衝させるように内蔵されるエアクッション(130)とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、三拍子歩行用履物に係り、さらに詳しくは、三拍子で歩行する歩行者にスムーズな転がり着地を誘導しながら踵の衝撃を緩衝させ、歩行者の足首、下腿、ひざ関節および腿に作用する痛みを予め防止することができ、歩行者の衝撃を緩和することができる上、弾力を与えてリズミカルな三拍子歩行を誘導することができる三拍子歩行用履物に関する。
【0002】
また、本発明は、本件出願人によって2005年に出願された韓国登録特許第576381号「インソール付き履物」に適用し、三拍子で歩行する歩行者の衝撃を吸収することが可能な三拍子歩行用履物に関する。
【背景技術】
【0003】
履物は、地面上で立ったり歩いたりするために足に履くものである。履物を履いて歩くときは、脊髄を真っ直ぐに伸ばして頸を若干後ろに反らせた状態で、踵から足の中心、つま先への順序で足裏が地面に当たりながら、まるで前方に転んで行くような感じで歩く、いわゆる「三拍子」歩行法が最も好ましいと広く知られている。
【0004】
このような三拍子歩行法を再現するために、1998年に出願された韓国特許公告第239854号「健康増進用履物」の技術的な構成を考察すると、底部の前方および後方に、上向きに切り欠いた前面および後面切欠き部を持つアウトソールと、アウトソールの上方に固着されて足を保護する甲皮と、前記前面および後面切欠き部に設けられた前面および後面凹部とを含んでなり、これにより履物の前・後部にそれぞれ設けられた前面および後面切欠き部によって歩行の際に自然な三拍子歩行を誘導する。
【0005】
ところが、上述した従来の履物は、三拍子歩行の際に、踵に相当する後面切欠き部から、足の中心に相当する足裏部、つま先に相当する前面切欠き部への順序で地面に当たるが、この際、踵に相当する後面切欠き部には歩行者の体重により加えられる衝撃に対して適切に干渉作用を行うことができず、これによる衝撃が歩行者に直接伝達されて足首、下腿、ひざ関節および腿などに無理を与えることにより痛みを誘発する上、歩行者に疲労感を加重させるという問題点があった。
【0006】
特に、従来の履物は、金属材からなる鉄片が前記アウトソールに挿入され、アウトソールの全体の形状を保持するが、このような鉄片により、歩行者に伝達される衝撃が倍加されるという問題点があった。
【0007】
また、従来の履物は、後面切欠き部が平らな水平面からなり、歩行者の踵全体が一度に地面に当たって歩行のリズムが切れてしまうだけでなく、これにより足首、下腿、ひざ関節および腿などに無理を与えるという問題点があった。
【0008】
しかも、三拍子歩行の際に、つま先に相当する足指は小指から親指への順序で地面に当たることが好ましいが、従来の履物は、前面切欠き部が平らな水平面からなっており、歩行者の足指が小指から親指への順序で地面に当たるように誘導することができないという問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明の目的は、三拍子で歩行する歩行者にスムーズな転がり着地を誘導しながら踵の衝撃を緩衝させ、歩行者の足首、下腿、ひざ関節および腿に作用する痛みを予め防止することができ、歩行者の衝撃を緩和することができる上、弾力を与えてリズミカルな三拍子歩行を誘導することができる三拍子歩行用履物を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、本出願人によって2005年に先出願された韓国登録特許第576381号を「インソール付き履物」に適用し、三拍子で歩行する歩行者の衝撃を吸収することが可能な三拍子歩行用履物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、踵を着地する第1着地部と、足の中心を着地する第2着地部と、つま先を着地する第3着地部とからなるアウトソールを備えて三拍子歩行を誘導する履物において、前記第1着地部は、地面に着地される踵の第1拍子を誘導するように、第1着地部と第2着地部との連接端から幅方向に沿って内方に湾曲した着地誘導溝と、前記着地誘導溝に連結され、踵の転がり着地を誘導するように連続曲率を成す転がり着地面と、前記転がり着地面で転がり着地する踵の衝撃を緩衝させるように内蔵されるエアクッションとを含み、前記アウトソールの上面には、相互に連通するように穿設された多数の垂直通気孔と、この垂直通気孔に連結され、足踵が当たるその底面に設けられた取付溝とを備えるインソールを付着させ、前記取付溝には、踵の衝撃を弾力的に緩衝させながら垂直通気孔へエアを供給するように緩衝器を装着することを特徴とする、三拍子歩行用履物を提供する。
【0012】
ここで、前記第2着地部が地面に着地されながら、連接端から転がり着地面の接線までの線分と地面の間に形成される傾斜角は11〜13°であることが好ましく、前記第1着地部、前記第2着地部および前記第3着地部はアウトソールの全長に対して33〜37%:42〜46%:19〜23%の割合で構成されることが好ましい。
【0013】
前記エアクッションは、踵の衝撃によって弾力的に伸縮するように弾性材質からなり、エアが充填されたチャンバーと、前記チャンバーの上下面に相互対応するように内蔵され、踵の衝撃を緩衝させる緩衝突起とを含む。
【0014】
前記第1着地部は、第2着地部が着地されるときに地面から離隔する。前記アウトソールには、第2着地部から第3着地部への着地過程中に、歩行者の足の小指から親指への順序で地面に当たるように誘導するバランス突起が下向きに突出するように一体に設けられる。このようなバランス突起は、アウトソールの先端から長手方向に沿って15%の地点と45%の地点との間に設けられた着地面のうち、アウトソールの外側端から幅方向に沿って30〜40%の地点の間に設けられることが好ましい。
【0015】
また、前記バランス突起は、1〜2mmの厚さを有し、アウトソールの内側端から外側端方向に緩やかに突出することが好ましい。前記インソールの底面には、つま先が着地される第3着地部の衝撃を緩衝させるように複数の衝撃緩衝突起が一体に設けられるが、前記衝撃緩衝突起には、第3着地部の衝撃を分散させるように垂直に分散孔が穿設される。また、前記衝撃緩衝突起は、インソールの先端方向に沿って厚さが薄くなることが好ましい。
【0016】
前記緩衝器は、エアチューブを介して垂直通気孔へエアを供給するようにエア供給孔を有する弾性材質のケースと、前記ケースに内蔵され、踵の衝撃を緩衝させる弾性部材とを含む。前記ケースは、本体と、前記本体に折畳み連結片で開閉可能に連結されるカバーとを含み、前記折畳み連結片にはエア供給孔が穿設される。
【0017】
前記弾性部材は、前記本体と前記カバーの内部に相互対応するように設けられた固定リングに固定される、コイルバネからなる。一方、前記第1着地部が地面に着地されながら第2着地部と地面の間に形成される傾斜角は15〜17°であることが好ましい。
【0018】
また、前記インソールには足裏を指圧するように複数の第1指圧突起が一体に設けられ、前記インソールには足裏の湧泉穴を指圧するように複数の第2指圧突起が一体に設けられる。前記取付溝の外側端部には端部リムが突設され、この端部リムの付着位置を設定するようにアウトソールの上面には装着凹部が設けられる。
【発明の効果】
【0019】
第一に、本発明は、三拍子で歩行する歩行者にスムーズな転がり着地を誘導しながら踵の衝撃を緩衝させ、歩行者の足首、下腿、ひざ関節および腿に作用する痛みを予め防止することができ、これにより歩行者の疲労感を著しく減らして長時間歩行することができるという効果がある。
【0020】
第二に、本発明は、アウトソールに設けられたバランス突起によって三拍子で歩行する歩行者の足首が挫かれることを防止し、歩行者のバランスを誘導することができるという効果がある。
【0021】
第三に、本発明は、第1着地部と第2着地部と第3着地部が適切な割合で構成され、転がり着地面が最適の傾斜角をなして、三拍子で歩行する歩行者に最適の歩行を誘導することができるという効果がある。
【0022】
第四に、本発明は、アウトソールのエアクッションと共にインソールの緩衝器が同時に緩衝作用を果たし、三拍子で歩行する歩行者の衝撃を緩和することができるとともに、歩行者に弾力を与えてリズミカルな三拍子歩行を誘導することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
【0024】
本発明は、図1〜図7に示すように、着地誘導溝110、転がり着地面120およびエアクッション130からなる第1着地部100、第2着地部200、および第3着地部300を含むアウトソールSと、このアウトソールSの上面に付着し、緩衝器600を有するインソール500とを含んでなる。
【0025】
アウトソールSは、図2に示すように、踵を着地する第1着地部100、足の中心を着地する第2着地部200、およびつま先を着地する第3着地部300からなる。歩行者は、第1着地部100から第2着地部200、第3着地部300への順序で地面に着地して三拍子で歩行する。
【0026】
ここで、第1着地部100は、着地誘導溝110、転がり着地面120、およびエアクッション130を含む。着地誘導溝110は、第1着地部100と第2着地部200とが連接する連接端Cから内方に湾曲するように設けられ、歩行者の三拍子中の第1拍子を誘導する。
【0027】
転がり着地面120は、着地誘導溝110の後端部から自然に連結されながらアウトソールSの後端部に緩やかな連続曲率を形成する。この転がり着地面120は、歩行者の踵の転がりをスムーズに誘導し、地面に着地される第1着地部100の柔軟性を図る。
【0028】
図2は第2着地部200が地面に着地された状態を示す。図示したように、転がり着地面120は、連接端CからアウトソールSの後端に沿って上向きに11〜13°の傾斜角βで傾いているが、この傾斜角βは12°とすることが最も好ましい。ここで、転がり着地面120の傾斜角βは、連結端Cから転がり着地面120の接線までの線分と地面との角度を示す。
【0029】
エアクッション130は、歩行者の踵が当たる部位のアウトソールSに内蔵され、踵に加えられる衝撃を緩衝させるものである。このエアクッション130は、踵の衝撃によって弾力的に伸縮するように弾性材質からなり、エアが充填されたチャンバー132と、このチャンバー132の上・下面に相互対応するように内蔵され、踵の衝撃を弾力的に緩衝させる緩衝突起134とを含む。
【0030】
したがって、歩行者の踵に相当する第1着地部100の転がり着地面120がスムーズに転がり着地しながら着地誘導溝110によって三拍子歩行中の第1拍子が形成される。この際、踵に加えられる衝撃は、エアクッション130を介して緩衝され、歩行者の足首、下腿、ひざ関節および腿などに痛みを与えなくなる。
【0031】
第2着地部200は、歩行者の足の中心が着地する三拍子歩行中の第2拍子を形成するものである。この第2着地部200は、地面に均一に着地しながら、三拍子で歩行する歩行者のバランスを取る。
【0032】
第3着地部300は、第2着地部200からアウトソールSの先端へ上昇するように緩やかに湾曲した湾曲面を形成して三拍子歩行中の最後の拍子を形成するものである。この第3着地部300は、第2着地部20に次いで連続的に着地することにより、三拍子で歩行する歩行者の跳躍を誘導する。すなわち、第3着地部300が緩やかな曲面から形成されることにより、歩行者のリズム感を生かして自然な推進力を誘導する。
【0033】
このように構成された第1着地部100、第2着地部200および第3着地部300は、アウトソールSの全長に対して33〜37%:42〜46%:19〜23%の割合で構成されるが、最も好ましくは35%:44%:21%の割合で構成されることがよい。
【0034】
すなわち、アウトソールSの全長中、アウトソールSの後端から着地誘導溝110の形成された連結端Cまでの第1着地部100は35%、緩やかな湾曲面を形成する第3着地部300は21%、第1着地部100と第3着地部300との間に形成される第2着地部200は44%の割合で構成される。このような割合は、足の全体の形状を成す踵、足の中心に相当する足裏、つま先に相当する足指の割合を考慮して最適の三拍子歩行を誘導するためのものである。
【0035】
図3および図4を参照すると、アウトソールSの先端から長手方向に沿って15%の地点と45%の地点との間に形成された着地面のうち、アウトソールSの外側端から幅方向に沿って30〜40%の地点の間に下向きに突出したバランス突起400が一体に備えられる。このようなバランス突起400は、1〜2mmの厚さ(l)を持つが、アウトソールSの内側端から外側端に緩やかに突出する。
【0036】
したがって、バランス突起400は三拍子歩行中に歩行者のバランスを誘導する。すなわち、歩行者は三拍子に基づいて足の中心からつま先までの過程中に足指が小指から親指への順序で着地するので、アウトソールSは足の小指が当たる部分が最も先に磨耗され、これにより、三拍子歩行中に足首が挫けられる場合が発生する。この際、バランス突起400は、このように足首が挫けられることを防止し、三拍子で歩行する歩行者のバランスを適切に保持させる。
【0037】
上述したアウトソールSの上面には、緩衝器600を有するインソール500が付着される。インソール500の前方には多数の垂直通気孔510が穿設される。これらの垂直通気孔510は相互連通する。踵に当たるインソール500の後方の底面には、垂直通気孔510にエアチューブ520で連結される取付溝530が設けられる。
【0038】
取付溝530の外側端部に沿って端部リム532が突設される。この端部リム532はアウトソールSの上面に設けられた装着凹部150に位置し、インソール500がアウトソールSに付着されるときに付着位置を設定する。このようなインソール500の取付溝530には緩衝器600が取り付けられ、これにより踵の衝撃を弾力的に緩衝させる。
【0039】
緩衝器600は、エアチューブ520を介して垂直通気孔510へエアを供給するようにエア供給孔618を有する弾性材質のケース610と、このケース610に内蔵され、踵の衝撃を弾力的に緩衝させる弾性部材620とを含む。
ここで、ケース610は、本体612と、この本体612に折畳み連結片616で開閉可能に連結されるカバー614とを含み、本体612とカバー614の内部には相互対応するように固定リング612a、614aがそれぞれ設けられ、折畳み連結片616にはエア供給孔618が穿設される。
【0040】
弾性部材620は、コイルバネからなり、固定リング612a、614aに固定されることが好ましいが、選択的に踵の衝撃を弾力的に緩衝させることが可能な板バネで実現されてもよい。弾性部材620は、図5に示すように、直径の異なる少なくとも2つ以上のコイルバネからなることが好ましい。したがって、三拍子で歩行する歩行者の第1着地部100の着地の際に踵の衝撃を弾性材質のケース610と弾性部材620が同時に緩衝させる上、アウトソールSのエアクッション130と共に二重に緩衝作用を果たす。
【0041】
インソール500には、足裏を指圧するように複数の第1指圧突起540が一体に設けられる。この第1指圧突起540は、第2着地部200に相当する部位に設けられることが好ましい。また、インソール500には、湧泉穴を指圧するように複数の第2指圧突起550が一体に設けられる。この第2指圧突起550は第2着地部200が着地されるときに湧泉穴に刺激を与え、このような湧泉穴の刺激は血液循環を促進させ、足に集中している有害毒素および沈殿物を分解する。このようなインソール500は、アウトソールSの上面に接着剤で堅く貼り付け、或いは履物の内側に着脱可能に取り付けることが可能である。図面中、未説明符号140はアウトソールに挿入された鉄片を示す。
【0042】
次に、図6および図7によって本発明の三拍子歩行中の着地関係を詳細に説明する。
【0043】
まず、図6(a)に示すように、地面に第1着地面100の転がり着地面120が当たりながら踵のスムーズな転がり着地が誘導される。このように転がり着地が誘導された履物は、図6(b)に示すように、着地誘導溝110によって三拍子中の第1拍子を形成する。
【0044】
ここで、図7を参照して、第1着地部100が地面に着地されるときの第2着地部200の傾斜角を考察すると、図7(a)に示すように、アウトソールSのエアクッション130および緩衝器600が緩衝作用をしていない状態の傾斜角θ1は13°であるが、図7(b)に示すように、アウトソールSのエアクッション130が緩衝作用をしているときの傾斜角θ2は15°、図7(c)に示すように、アウトソールSのエアクッション130および緩衝器600が同時に緩衝作用をしているときの傾斜角θ3は17°である。このように15〜17°の傾斜角のとき、歩行者の姿勢矯正に最も適するように作用する。
【0045】
これに加えて、第1着地部100が地面に着地されながら歩行者に伝達される衝撃は、アウトソールSに内蔵されたエアクッション130および緩衝器600によって二重に緩衝される。このような二重緩衝作用によって歩行者の足首、下腿、ひざ関節および腿などに痛みを与えないため、三拍子で歩行する過程に弾力を与えて長時間歩行可能である。
【0046】
次に、図6(c)に示すように、第2着地部200が地面に当たりながら歩行者のバランスを取って三拍子中の第2拍子を形成するが、この際、第1着地部100は地面から離隔する。このような第2着地部200につながって緩やかに上昇した湾曲面を形成する第3着地部300が、図7(d)に示すように地面に着地しながら自然につま先で跳躍するように誘導し、三拍子歩行中の最後の拍子を形成する。
【0047】
一方、第2着地部200から第3着地部300への着地過程中に、アウトソールSに突設されたバランス突起400は、足の小指から親指への順序で地面に当たるとき、足首が挫けられることを防止することにより、三拍子で歩行する歩行者のバランスを適切に保持させる。
【0048】
他方、第1着地部100の着地によって、緩衝器600の弾性部材620は伸縮しながらエア供給孔618を介して垂直通気孔510へエアを供給し、履物の内部を快適な状態にすることができる。
【0049】
図8は本発明の他の実施例による履物のインソールを示す側断面図である。インソール500の前方には、つま先が着地される第3着地部300の衝撃を緩衝させるように複数の衝撃緩衝突起560が一体に設けられる。この衝撃緩衝突起560は、図8に示すように、インソールSの先端方向に行くほど厚さtが薄くなることが好ましい。すなわち、第2着地部200に近接した衝撃緩衝突起560は、約2mmの厚さ(t)を有し、インソール500の先端方向に行くほど、その厚さ(t)が1.5mm、1mm、0.5mmの順序で薄くなる。
【0050】
しかも、衝撃緩衝突起560には第3着地部300の衝撃を分散させるように垂直に分散孔562が穿設され、これにより第3着地部300に作用する衝撃が分散孔562に分散する。本発明の好適な実施例を例示の目的で開示したが、当業者であれば、特許請求範囲に開示されたような本発明の精神および範囲から逸脱しないで多様な変形、付加および代替ができることが理解可能であろう。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施例による履物の分解斜視図。
【図2】本発明の実施例による履物の側断面図。
【図3】本発明の実施例による履物の平面図。
【図4】図3のA−A線断面図。
【図5】本発明の実施例による履物の緩衝器を示す分解斜視図。
【図6】本発明の実施例による履物の三拍子歩行を段階別に示す作動図。
【図7】本発明の実施例による、第1着地部の着地状態に応じて第2着地部の傾斜角を段階別に示す作動図。
【図8】本発明の他の実施例による履物のインソールを示す側断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
踵を着地する第1着地部(100)と、足の中心を着地する第2着地部(200)と、つま先を着地する第3着地部(300)とからなるアウトソール(S)を備えて三拍子歩行を誘導する履物において、
前記第1着地部(100)は、地面に着地される踵の第1拍子を誘導するように、第1着地部と第2着地部(200)との連接端(C)から幅方向に沿って内方に湾曲した着地誘導溝(110)と、前記着地誘導溝(110)に連結され、踵の転がり着地を誘導するように連続曲率を成す転がり着地面(120)と、前記転がり着地面(120)で転がり着地する踵の衝撃を緩衝させるように内蔵されるエアクッション(130)とを含み、
前記エアクッション(130)は、踵の衝撃によって弾力的に伸縮するように弾性材質からなり、エアが充填されたチャンバー(132)と、前記チャンバー(132)の上下面に相互対応するように内蔵され、踵の衝撃を緩衝させる緩衝突起(134)とを含むことを特徴とする、三拍子歩行用履物。
【請求項2】
踵を着地する第1着地部(100)と、足の中心を着地する第2着地部(200)と、つま先を着地する第3着地部(300)とからなるアウトソール(S)を備えて三拍子歩行を誘導する履物において、
前記第1着地部(100)は、地面に着地される踵の第1拍子を誘導するように、第1着地部と第2着地部(200)との連接端(C)から幅方向に沿って内方に湾曲した着地誘導溝(110)と、前記着地誘導溝(110)に連結され、踵の転がり着地を誘導するように連続曲率を成す転がり着地面(120)と、前記転がり着地面(120)で転がり着地する踵の衝撃を緩衝させるように内蔵されるエアクッション(130)とを含み、
前記アウトソール(S)の上面には、相互連通するように穿設された多数の垂直通気孔(510)と、この垂直通気孔(510)に連結され、踵が当たるその底面に設けられた取付溝(530)とを備えるインソール(500)を付着させ、前記取付溝(530)には、足踵の衝撃を弾力的に緩衝させながら垂直通気孔(510)へエアを供給するように緩衝器(600)が装着されることを特徴とする、三拍子歩行用履物。
【請求項3】
前記エアクッション(130)は、踵の衝撃によって弾力的に伸縮するように弾性材質からなり、エアが充填されたチャンバー(132)と、前記チャンバー(132)の上下面に相互対応するように内蔵され、踵の衝撃を緩衝させる緩衝突起(134)とを含むことを特徴とする、請求項2に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項4】
前記第2着地部(200)が地面に着地されながら連接端(C)から転がり着地面(120)の接線までの線分と地面の間に形成される傾斜角は11〜13°であることが特徴とする、請求項1または2に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項5】
前記第1着地部(100)、前記第2着地部(200)および前記第3着地部(300)は、アウトソール(S)の全長に対して33〜37%:42〜46%:19〜23%の割合で構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項6】
前記第1着地部(100)は、第2着地部(200)が着地されるときに地面から離隔することを特徴とする、請求項1または2に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項7】
前記アウトソール(S)には、第2着地部(200)から第3着地部(300)への着地過程中に、歩行者の足の小指から親指への順序で地面に当たるように誘導するバランス突起(400)が下向きに突出するように一体に設けられることを特徴とする、請求項1または2に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項8】
前記バランス突起(400)は、アウトソール(S)の先端から長手方向に沿って15%の地点と45%の地点との間に設けられた着地面のうち、アウトソール(S)の外側端から幅方向に沿って30〜40%の地点の間に設けられることを特徴とする、請求項7に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項9】
前記バランス突起(400)は、1〜2mmの厚さを有し、アウトソール(S)の内側端から外側端方向に緩やかに突出することを特徴とする、請求項7に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項10】
前記インソール(500)の底面には、つま先が着地される第3着地部(300)の衝撃を緩衝させるように複数の衝撃緩衝突起(560)が一体に設けられることを特徴とする、請求項2に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項11】
前記衝撃緩衝突起(560)には、第3着地部(300)の衝撃を分散させるように垂直に分散孔(562)が穿設されることを特徴とする、請求項10に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項12】
前記衝撃緩衝突起(560)は、インソール(500)の先端方向に沿って厚さ(t)が薄くなることを特徴とする、請求項11に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項13】
前記緩衝器(600)は、エアチューブ(520)を介して垂直通気孔(510)へエアを供給するようにエア供給孔(618)を有する弾性材質のケース(610)と、前記ケース(610)に内蔵され、踵の衝撃を緩衝させる弾性部材(620)とを含むことを特徴とする、請求項2または10に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項14】
前記ケース(610)は、本体(612)と、前記本体(612)に折畳み連結片(616)で開閉可能に連結されるカバー(614)とを含むが、前記折畳み連結片(616)にはエア供給孔(618)が穿設されることを特徴とする、請求項13に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項15】
前記弾性部材(620)は、前記本体(612)と前記カバー(614)の内部に相互対応するように設けられた固定リング(162a)(614a)に固定され、コイルバネからなることを特徴とする、請求項14に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項16】
前記第1着地部(100)が地面に着地されながら第2着地部(200)と地面の間に形成される傾斜角(β)は15〜17°であることを特徴とする、請求項2または10に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項17】
前記インソール(500)には、足裏を指圧するように複数の第1指圧突起(540)が一体に設けられることを特徴とする、請求項2に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項18】
前記インソール(500)には、足裏の湧泉穴を指圧するように複数の第2指圧突起(550)が一体に設けられることを特徴とする、請求項2または17に記載の三拍子歩行用履物。
【請求項19】
前記取付溝(530)の外側端部には端部リム(532)が突設され、この端部リム(532)の付着位置を設定するようにアウトソール(S)の上面には装着凹部(150)が設けられることを特徴とする、請求項2または10に記載の三拍子歩行用履物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−535639(P2008−535639A)
【公表日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−515634(P2008−515634)
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【国際出願番号】PCT/KR2007/000466
【国際公開番号】WO2007/132975
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(507336547)
【氏名又は名称原語表記】SONG,Sam−Gun
【住所又は居所原語表記】766−10,Deokpo−dong,Sasang− gu,Pusan 617−040(KR)
【Fターム(参考)】