説明

不織ポリマーウェブ

1つ以上のポリマー繊維を含む不織ウェブにおいて、前記1つ以上のポリマー繊維の数平均繊維径分布が、ジョンソン非有界分布に適合する不織ウェブ。このようなポリマー繊維を含む不織ウェブは、ヘパフィルトレーションなどの特定的濾過利用分野用として望ましい平均流細孔サイズおよび多孔度を伴って提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリマー材料の不織ウェブに関する。具体的には、本発明は、ジョンソン非有界分布に適合する数平均繊維径分布を有するポリマー繊維を含む不織ウェブに関する。
【背景技術】
【0002】
濾材として使用される不織ウェブは、多くの場合、2種類以上の繊維を含み、それらが各々有する異なる平均直径により、広い範囲にわたるサイズの粒子を濾過する能力が不織ウェブに付与される。一般に、異なる種類の繊維はウェブの異なる層内に存在し、例えばスパンボンデッドウェブ上にメルトブローされた直径0.8および1.5−μmのマイクロファイバの層を含む濾過ウェブなどがある。しかしながらウェブの上面に露出されたこのような小さいマイクロファイバは脆く、通常の取扱いおよび使用下でさえ断裂する。同様に、微細な直径の繊維は、個別の繊維の重量がより低く、そのため効率的な繊維流中でのそれらの輸送および保持が困難になっている。さらに、微細な直径の繊維は、収集装置までまとまった流れとして走行するのではなく、むしろメルトブロー成形ダイから出た時点で散乱する傾向をもつ。
【0003】
多層多径不織ウェブの別の例としては、スパンボンデット繊維層、メルトブローンマイクロファイバ層および別のスパンボンデッド繊維層を含むいわゆるSMSウェブがある。このような多層化ウェブは比較的厚く重く、その製造は複雑である。
【0004】
繊維流が別の繊維流と混合されている組合せウェブは、例えばパルプ繊維、ステープルファイバ、メルトブローン繊維および連続フィラメントの二次流をメルトブローン繊維の一次流の中に導入し、その後被着させた混和物を水路交絡(hydroentangling)することにより形成される複合ウェブである。このウェブは配向されておらず、このため優れた等方性特性が得られる。しかしながら、当該技術分野では、内部にマイクロファイバが分散した配向型連続サーマルボンデッド溶融紡糸繊維の凝集性マトリクスを含むウェブを教示することができていない。
【0005】
同様にして、非配向型メルトブローン繊維を追加してもよい小さい直径の配向型メルトブローン繊維(例えば直径1μm未満)も公知である。しかし、ここでもまた、当該技術分野では、中にメルトブローンマイクロファイバが分散されているボンデッド溶融紡糸繊維の凝集性マトリクスを教示することができていない。
【0006】
同様に公知であるのは、サーマルボンデッドステーブルファイバおよびサーマルボンディングされていない帯電したマイクロファイバを含む多孔質成形ウェブを含むフィルタエレメントであり、多孔質成形ウェブは、一般に繊維の交差する点でステープルファイバ間のボンドにより成形形態で保持されている。
【0007】
典型的には、粗繊維層を含むバルク濾材の上流側面表面に沿ってナノファイバ濾材層が具備されている。このナノファイバは、バルク濾材層の面に平行に延在し、粗濾材により提供されるより大きい粒子の濾過に加えて、小粒子の高効率濾過を提供している。ナノファイバは、支持用基板上に置かれた薄層形で提供され、かつ/または保護層と併用されて、効率の増大、初期圧力降下の削減、清浄性、濾材厚みの削減を含めた多様な利点を達成し、かつ/または小水滴などの一部の流体に対する不浸透性バリヤを提供する。以前のアプローチは、複数の固有の欠点例えば支持用基板の欠如、ナノファイバ層/基板の剥離、捕捉された汚染物質によるフィルタの急速な詰まり、および濾材面の表面に対し平行なナノファイバの整列などを示す。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、特定の利用分野、詳細には、濾材の平均流孔径が約2μm未満である利用分野の厳密さに合わせてカスタマイズできる不織濾材に対するニーズが存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、特定の繊維直径特性を有する不織ウェブを製造するための新規の方法およびこのような不織ウェブを開示する。具体的には、本発明の不織ウェブは、例えば約2μm未満の低い平均流孔径を必要とするヘパフィルトレーションなどの利用分野において有用である。繊維径の統計的パラメータを制御することにより、本発明は、このような低い平均流孔径を保証する不織ウェブを製造する。
【0010】
本発明はジョンソン非有界分布に適合する数平均繊維径分布を有する1つ以上のポリマー繊維を含む不織ウェブに向けられている。好ましい実施形態において、繊維径分布内の1つ以上の繊維は、同じ紡糸ヘッドから生産される。ウェブは、ポリマーメルトまたはポリマー溶液の遠心紡糸法により製造されてよい。
【0011】
ウェブのさらなる実施形態において、1つまたは複数のポリマー繊維は、1μm未満の数平均繊維平均サイズを有する。さらにもう1つの実施形態において、本発明のウェブは、約25g.m-2の秤量で約5ft3・ft−2-1(0.0254m3.m-2.秒-1)〜約100ft3・ft−2-1(0.508m3.m-2.秒-1)の範囲内のフレジャ多孔度を有する。
【0012】
本発明は同様に、1つ以上のポリマー繊維を含む不織ウェブの平均流細孔サイズを最適化するための方法において、前記1つ以上のポリマー繊維の数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している方法にも向けられている。
【0013】
一実施形態において、前記1つ以上のポリマー繊維の数平均繊維平均サイズは1000nm未満である。
【0014】
この方法の一実施形態において、紡糸するステップは、
(i) 順方向表面繊維放出縁部を有する回転分配ディスクの内部紡糸表面に対して少なくとも1つの熱可塑性ポリマーの紡糸メルトまたは溶液を供給するステップと;
(ii) 前記紡糸メルトまたは溶液を前記回転分配ディスクの前記内部紡糸表面に沿って出して、前記紡糸メルトまたは溶液を薄いフィルムの形にそして順方向表面繊維放出縁部に向かって分配するステップと;
(iii) 前記順方向表面放出縁部から別個の溶融したポリマーまたは溶液ポリマー繊維流を気体流の中に放出して、繊維流を減衰させ、約1000nm未満の平均繊維径を有するポリマー繊維を生産するステップと;
を含み、
− 前記ポリマーメルトまたは溶液は、前記ポリマー繊維の数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最低有効粘度を超える粘度を有する;かつ/または
− 前記ポリマーメルトまたは溶液は、前記ポリマー繊維の数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最高有効流速より低い流速を有する;かつ/または
− 前記ポリマー溶液は、前記ポリマー繊維の数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最低有効濃度を超える濃度を有する;かつ/または
− 前記回転分配ディスクの回転速度は、前記ポリマー繊維の数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、ポリマー繊維を生産するための最高有効回転速度を下回るものである。
【0015】
最終的に、本発明は同様に、上述の方法により製造された不織ウェブにも関する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】不織ウェブのポリマー繊維の数平均直径分布がジョンソン非有界分布である場合を定義する尖度対二乗歪度のプロットを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、一般に、繊維の特定のサイズ分布を有するポリマー繊維の不織ウェブに関する。
【0018】
「不織」という用語は、ランダムに分布した多数のポリマー繊維を含むウェブを意味する。ポリマー繊維は一般に互いにボンディングされているか、またはされていない可能性がある。ポリマー繊維はステーブルファイバまたは連続繊維であり得る。ポリマー繊維は、異なる繊維の組合せとしてか、または各々異なる材料で構成された類似の繊維の組合せとして、単一の材料または多数の材料を含むことができる。
【0019】
本明細書中で使用される「ナノファイバ」という用語は、横断面の数平均直径約1000nm未満を有する繊維を意味する。好ましくは、数平均直径は、約10nm〜約800nmの範囲内にある。好ましい範囲内で、繊維の数平均直径は、約50nm〜約500nmまたは約100〜約400nmの範囲内にある。本明細書中で使用される直径という用語は、非円形の最大横断面を含む。繊維の数平均直径は、各測定対象試料から得られた区別可能な最低100本の繊維のランダムサンプリングとして定義される。
【0020】
「ナノウェブ」とは、ポリマーナノファイバの不織ウェブのことである。「ナノウェブ」および「ナノファイバウェブ」という用語は、本明細書中、同義に用いられている。
【0021】
「遠心紡糸法」とは、順方向表面繊維放出縁部を有する加熱された回転分配ディスクの内部紡糸表面に対して、少なくとも1つの熱可塑性ポリマーの紡糸メルトまたは溶液を供給するステップを含む繊維紡糸プロセスを意味する。ポリマーメルトまたは溶液は、前記内部紡糸表面に沿って出されて、紡糸メルトまたは溶液を、順方向表面繊維放出縁部に向かって薄いフィルムの形へと分配する。メルトまたは溶液は、順方向表面繊維放出縁部から気体流内に別個のポリマー繊維流として放出され、この気体流が繊維流を減衰させて、約1,000nm未満の平均繊維直径を有するポリマーナノファイバを生産する。遠心分離紡糸法は、全体が参照により本明細書に援用されている米国特許第5,494,616号明細書中に記載されている。
【0022】
I. ジョンソン分布
ポリマー繊維の数平均直径の頻度または確率分布の形状に言及する場合、「歪度」とは、その分布の非対称性を意味する。関連する技術分野における当業者が理解するような測定回数の関数としての数平均直径のプロット上では、右へと広がる非対称テールを有する分布は、「正に歪んでいる」または「右に歪んでいる」と呼ばれ、一方、左側へと広がる非対称テールを有する分布は、「負に歪んでいる」または「左に歪んでいる」と呼ばれる。歪度は、マイナス無限からプラス無限までの範囲にわたり得る。
【0023】
歪度(β1)について本開示中で使用される式は、以下の通りである:
【数1】

式中、
「xi」はi番目の観測結果であり;
「X」は観測結果の平均であり;
「N」は観測回数であり;
「s」は標準偏差である。
【0024】
一方、尖度は、本発明に関連して、ポリマー繊維の数平均直径の正規分布と或る一つの分布がどれほど異なっているかの1つの尺度である。正の値は、関連する技術分野における当業者が理解するように、その分布が、測定回数の関数としての数平均直径のプロット上で正規分布よりも鋭いピークを有することを典型的に表わす。負の値は、その分布が正規分布よりも平坦なピークを有することを表わしている。
【0025】
尖度(β2)についてここで用いられる式は、以下の通りである。
【数2】

式中、
「xi」はi番目の観測結果であり;
「X」は観測結果の平均であり;
「N」は観測回数であり;
「s」は標準偏差である。
【0026】
関連する技術分野の当業者が理解するように、「ジョンソンマップ」は4パラメータのマップであり、データセットの4つのモーメントのうちの2つから構築可能である。繊維分布データセットの4つのモーメントは、平均、分散、歪度および尖度である。データ上で最初に正規分布が試みられる。統計学における帰無仮説から、ポリマー繊維の数平均直径分布の正規性を決定するため、P−値が0.05未満である場合にはデータが正規でない95%の信頼性が存在する。こうしてジョンソンマップが作成される。一方、正規分布について0.05超のP−値が達成された場合には、ジョンソンマップは作成されない。
【0027】
ジョンソンマップのグラフ作成手順における重要なモーメントは歪度(β1)と尖度(β2)である。歪度および尖度は、Minitabソフトウェアバージョン15を用いて測定された。ジョンソン分布は、尖度の関数としての二乗歪度のプロットである図1に示されたマップを用いて識別される。ジョンソンマップからの結果は、非有界、有界、対数正規または禁制(forbidden)(無し)のいずれかであり得る。マップは、4つの変換タイプがあてはまる尖度および二乗歪度空間内の領域を示している。黒実線上の点は、対数正規分布に対応する。
【0028】
II. 繊維生産
本発明はジョンソン非有界分布に適合する数平均繊維径分布を有する1つ以上のポリマー繊維を含む不織ウェブに向けられている。ウェブは、ポリマーメルトまたはポリマー溶液の遠心紡糸法により製造されてよい。
【0029】
ウェブのさらなる実施形態において、1つまたは複数のポリマー繊維は、1ミクロン未満の平均繊維サイズを有する。さらにもう1つの実施形態において、本発明のウェブは、約25g.m-2の秤量で約5ft3・ft−2-1(0.0254m3.m-2.秒-1)〜約100ft3・ft−2-1(0.508m3.m-2.秒-1)の範囲内のフレジャ多孔度を有する。
【0030】
所与の分布内部における1つ以上のポリマー繊維は好ましくは同じ紡糸ヘッドから生産されている。このことはすなわち、得られる分布が紡糸プロセスに固有であり、所望の分布を得るために異なる分布由来の繊維を配合して得られるものではない、ということを意味している。
【0031】
本発明は同様に、ジョンソン非有界分布に適合する数平均繊維分布を有するウェブを作製することにより不織ウェブの平均流細孔サイズを制御または最適化するための方法にも向けられている。好ましい実施形態において、所与の分布内部の1つ以上の繊維は好ましくは同じ紡糸ヘッドから生産されている。
【0032】
さらなる実施形態において、分布は、プロセスが所望の分布を生成するための最低有効粘度よりも高い粘度を有する紡糸溶液またはメルトを使用することによって制御可能である。その粘度はプロセス上での日常的実験によって設定することができる。
【0033】
別の実施形態において、分布は、所望のジョンソン非有界分布を生成するための最大有効流速より低い前記ポリマーメルトまたは溶液の流速を有することによって制御可能である。その流速は、プロセス上での日常的実験によって設定することができる。
【0034】
別の実施形態において、分布は、所望のジョンソン非有界分布を生成するための最低有効濃度より高い前記ポリマー溶液濃度を有することによって制御可能である。その流速は、プロセス上での日常的実験によって設定することができる。
【0035】
別の実施形態において、分布は、所望のジョンソン非有界分布を生成するための最高有効回転速度より低い前記回転分配ディスクの回転速度を維持することによって制御可能である。その回転速度は、プロセス上での日常的実験によって設定することができる。
【0036】
有効粘度、有効流速、有効ポリマー溶液濃度、および有効回転速度は、熱可塑性ポリマーのタイプ、ポリマー配合物、その分子量およびポリマー中のその他の添加物により左右される。明らかに、紡糸温度および当業者にとって周知のその他の紡糸パラメータは、ポリマー繊維の数平均繊維径分布についてジョンソン非有界分布への到達に寄与するものである。
【0037】
本発明は、遠心紡糸の方法を例示しているが、当業者にとって公知のあらゆる手段によりポリマー繊維を製造することができる。例えば、この方法のナノウェブは、エレクトロブロー法、エレクトロスピニング法、遠心紡糸法およびメルトブロー法からなる群から選択された方法によって作られた不織ウェブを含んでいてよい。濾材はさらに、ナノファイバウェブまたは上流層のいずれかと接触するスクリム支持層を含んでいてよい。
【0038】
紡糸された状態のナノウェブは主としてまたは専ら、有利には従来のエレクトロスピニング法またはエレクトロブロー法といったエレクトロスピニング法、そして一部の状況下ではメルトブロー法またはその他のこのような適切な方法により生産されたナノファイバを含んでいてよい。従来のエレクトロスピニング法は、ナノファイバおよび不織マットを製造するため溶解状態のポリマーに対し高電圧が印加される、全体が参照により本明細書に援用されている米国特許第4,127,706号明細書中で例証された技術である。
【0039】
「エレクトロブロー法」プロセスは、全体が参照により本明細書に援用されている国際公開第03/080905号パンフレット中で開示されている。ポリマーおよび溶剤を含むポリマー溶液流が、貯蔵タンクから紡糸口金内部の一連の紡糸ノズルまで補給され、これに高電圧が印加され、これを通してポリマー溶液が放出される。その間、加熱されていてよい圧縮空気が、紡糸ノズルの側面内または紡糸ノズルの周囲に配置された空気ノズルから出される。この空気は一般に、吹込み気体流として下方に向けられ、この気体流が、新たに出されたポリマー溶液を包んで前送りし、繊維質ウェブの形成を助け、このウェブは、真空チャンバ上の接地された多孔質収集ベルトの上に収集される。エレクトロブロープロセスは、比較的短時間で、約1g/m2超の秤量さらには約40g/m2以上という高い秤量で業務用のサイズおよび数量のナノウェブの形成を可能にする。
【0040】
ナノウェブは、本発明のためには遠心紡糸法の方法によっても製造可能である。先に論述した通り、遠心紡糸法は、溶融状態かまたは少なくとも1つの溶剤中で溶解した少なくとも1つのポリマーを有する紡糸溶液を、回転円錐形ノズルおよび順方向表面放出縁部を有する回転式スプレーに対して供給するステップと;回転式スプレーから紡糸溶液またはメルトを出して、前記紡糸溶液をノズルの放出縁部の順方向表面に向かって分配するステップと;溶剤が使用される場合にはそれが気化する間に紡糸溶液から別個の繊維質流を形成して電界の存在下または不在下でポリマー繊維を生成するステップとを含む、繊維形成プロセスである。整形用流体がノズルのまわりを流れて、紡糸溶液を回転式スプレーから離れる方向に導くことができる。繊維は、収集装置上に収集されて繊維質ウェブを形成することができる。
【0041】
ナノウェブは、さらにメルトブロー法などのメルトプロセスにより、本発明の濾材用に生産可能である。例えば、ナノファイバは、ポリマーメルトから作られた繊維を含み得る。ポリマーメルトからナノファイバを生産する方法は、例えばUniversity of Akronに対する米国特許第6,520,425号明細書;米国特許第6,695,992号明細書および米国特許第6,382,526号明細書;Torobinらに対する米国特許第6,183,670号明細書;米国特許第6,315,806号明細書;および米国特許第4,536,361号明細書、および米国特許公開第2006/0084340号明細書中に記載されている。
【0042】
溶剤が使用される場合、ポリマーが溶剤紡糸されるのであれば、紡糸溶液は、少なくとも1つの溶剤中に溶解させられた少なくとも1つのポリマーを含み、またポリマーメルトが紡糸されるのであれば紡糸溶液は流体状態へと溶融された少なくとも1つのポリマーを含む。溶液紡糸プロセスのためには、気化できる溶剤中で溶解することのできるあらゆる繊維形成ポリマーを使用することができる。メルトおよび溶液紡糸の両方に適したポリマー類としてはポリアルキレンオキシド類、ポリ(メト)アクリレート類、ポリスチレン−系ポリマー類およびコポリマー類、ビニルポリマー類およびコポリマー類、フルオロポリマー類、ポリエステル類およびコポリエステル類、ポリウレタン類、ポリアルキレン類、ポリアミド類、およびポリアラミド類がある。熱可塑性ポリマー類、液晶ポリマー類、エンジニアリングポリマー類、生分解性ポリマー類、バイオベースポリマー類、天然ポリマー類およびタンパク質ポリマー類などの部類のポリマー類も使用可能である。紡糸溶液のポリマー濃度は、紡糸溶液中のポリマー重量で約1%〜約90%であり得る。同様に、紡糸溶液またはメルトの紡糸を助けるため、紡糸溶液を加熱または冷却することができる。一般に、約10cP〜約100,000cPの粘度を有する紡糸溶液が有用である。
【0043】
さらに、2つ以上のポリマー類が共通の溶剤中で可溶であるかまたはメルト処理可能であるかぎり、ポリマー配合物を生産することもできる。いくつかの例としては、ポリ(ビニリデンフルオリド)−配合−ポリ(メチルメタクリレート)、ポリスチレン−配合−ポリ(ビニルメチルエーテル)、ポリ(メチルメタクリレート)−配合−ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(ヒドロキシプロピルメタクリレート)−配合ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ヒドロキシブチレート)−配合−ポリ(エチレンオキシド)、タンパク質配合−ポリエチレンオキシド、ポリラクチド−配合−ポリビニルピロリドン、ポリスチレン−配合−ポリエステル、ポリエステル−配合−ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)、ポリ(エチレンオキシド)−配合ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(ヒドロキシスチレン)−配合−ポリ(エチレンオキシド)が考えられるが、これらに限定されない。
【0044】
任意選択により、プロセスに電界を加えてもよい。回転式スプレーと収集装置の間に電位を加えることができる。その他の構成要素を実質的に接地させた状態で回転式スプレーまたは収集装置のいずれかを帯電させることができ、あるいは、それらの間に電位が存在するかぎり両方を帯電させることもできる。さらに、回転式スプレーと収集装置の間に電極を設置することもでき、この場合、電極と回転式スプレーおよび/または収集装置の間に電位が作り出されるようにこの電極を帯電させる。電界は約1kv〜約150kvの電位を有する。意外にも、電界は平均繊維径にほとんど影響を及ぼさないように思われるものの、繊維を分離させて収集装置に向かって走行させることにより繊維質ウェブの固着を改善する一助にはなっている。
【実施例】
【0045】
I. 試験方法
以上の記述および以下の非限定的な実施例において、報告されたさまざまな特徴および特性を判定するために、以下の試験方法が使用された。
【0046】
A. 繊維径
繊維径を、以下の通りに決定した。各ナノファイバ層試料について、5000倍の倍率で、10個の走査式電子顕微鏡(SEM)画像を撮影した。手作業による繊維径の計算手順を用いた。単一の繊維について、複数の繊維径測定を行なうことができ、したがって、測定は、SEM視野内に現われる繊維の数によって制限されない。
【0047】
一般に、ランダムに選択された繊維の縁部が求められ、次に繊維の反対側の縁部まで(そのスポットにおける繊維の方向に対し垂直な)幅を横断して測定される。スケーリングされ較正された画像解析ツールが、mmまたはミクロン単位での実際の読取り値を得るためのスケーリングを提供する。各SEM顕微鏡写真から10個以下の区別可能な繊維径を測定した。各試料から、合計で少なくとも100個の明確に区別可能な繊維を測定し記録した。欠陥(すなわちナノファイバの塊、ポリマーの滴、ナノファイバの交差する点)は含まれていなかった。繊維サイズ分布を含めたデータを全て記録し、以上で記述した通り、業務用ソフトウェアパッケージ(ウインドウズ用のMinitab15、Minitab Inc.,State College、(Pennsylvania))を用いて統計的分析を実施した。このソフトウェアからの歪度および尖度の定義を用いて、分布がジョンソン有界であるか非有界であるかを定義した。
【0048】
B. 粘度
粘度は、20mmの平行板が備わったThermo(Newington、NH)のRheoStress600流量計上で測定した。23℃で0〜1000s-1の連続せん断速度傾斜で4分間以上データを収集し、10s・-1でのcP単位で報告した。
【0049】
C. フレジャ透過率
フレジャ透過率は、多孔質材料の空気透過率の尺度であり、毎分1平方フィートあたりの立方フィート単位で測定される。それは水0.5インチ(水1.25cm)の圧力差での材料を通した空気流の体積を測定する。試料を通した空気流量を測定可能な量に制限するため、真空システム内にオリフィスを取付ける。オリフィスのサイズは、材料の多孔度により左右される。フレジャ多孔度とも呼ばれるフレジャ透過率を、較正されたオリフィスを伴うSherman W.Frazier Co.のデュアルマノメータを用いてft3/ft2/分の単位で測定した。
【0050】
D. 平均細孔サイズ
平均細孔サイズは、試料を通した合計空気流量の半分が平均よりも大きい細孔を通って発生し、空気流量の半分が平均よりも小さい細孔を通って発生する、材料細孔サイズの尺度である。平均流細孔サイズは、Capillary Flow Porometer(Porous Materials Inc.,(Ithaca、N.Y.)製のModel CFP1500AEXL)を用いてASTM F31 6−03の一般的教示に準じて測定された。試料膜を試料チャンバ内に入れ、19.1dynes/cmの表面張力をもつSilWick Silicone Fluid(Porous Materials,Inc.(Ithaca、NY))で加湿した。試料チャンバの底面クランプは直径2.54cm、厚み3.175mmの多孔質金属ディスクインサート(Mott Metallurgical、(Farmington、Conn.)40μmの多孔質金属ディスク)を有し、試料チャンバの上面クランプは直径3.175mmの穴を有していた。平均流細孔サイズについて提示された値は、3回の測定の平均であった。
【0051】
E. フラックスバリア
フラックスバリアは、空気または液体流を犠牲にすることのない小粒子濾過効率の尺度である。特性は、フレジャ多孔度m3.m-2.秒-1をミクロン単位の平均流細孔サイズで除したものとして定義される。
【0052】
II. 実施例1.
この実施例は、電界を使用せずにナノファイバを固着させる、Typar(BBA Fiherweb、(Old Hickory、TN)から入手可能なポリプロピレン不織布)スクリム上でのナノファイバウェブの製造を実証する。
【0053】
標準Aerobell回転式アトマイザおよびITW Automotive Finishing Group社(所在地)製の高電圧、タービン速度および整形用空気の制御用の制御エンクロージャを用いて連続繊維を作った。使用したベル形ノズルは、ITW Ranskurg部品番号LRPM4001−02であった。70重量%のジメチルホルムアミド中の30重量%のポリフッ化ビニリデン(Kynar 711、Atochem North America,Inc)の紡糸溶液を、均質になるまで55℃の水浴中で混合し、Harvard Apparatus社(Holliston、Mass.)製のPHD4400、50−mlシリンジポンプに送出するためBinks 83C−220圧力タンクにこれを注ぎ込んだ。その後シリンジポンプから供給管を通して回転式アトマイザにポリマー溶液を送出した。圧力タンク上の圧力は、恒常な15psiに設定した。回転式アトマイザを通る流速を、シリンジポンプで制御した。整形用空気は恒常な30psiに設定した。ベアリングの空気は恒常な95psiに設定した。タービン速度は恒常な10Krpmに設定した。ベルカップの直径は57mmであった。ポリマー溶液を30℃で紡糸した。このテスト中、電界は一切使用しなかった。一片のステンレス鋼シートメタルによりベル形ノズルから12インチ離れたところで所定の位置に保たれたTypar不織布収集スクリーン上で、繊維を収集した。
【0054】
このテストの結果は表1に示されており、収集されたデータは表2に示されている。100個超の繊維が測定され、0.0359のフラックスバリアでジョンソン非有界分布に従うことが示された。
【0055】
III. 比較例1
75%のジメチルホルムアミド中の25%(30%ではなく)のポリフッ化ビニリデン(Kynar711、Atochem North America,Inc.)の紡糸溶液を使用し、タービン速度は40Krpms、紡糸温度は55℃、そして流速は15ml/分であるという点を除いて、実施例1と類似の要領で比較例1を調製した。
【0056】
このテストの結果は表1に示されており、収集されたデータは表2に示されている。100本超の繊維が測定され、例1の場合によりはるかに大きい平均流細孔サイズおよび0.00011のフラックスバリアでジョンソン有界分布に従うことが示された。平均流細孔サイズがより大きいのは、ジョンソン分布が有界でないためである。
【0057】
IV. 実施例2
この実施例は、電界を使用してナノファイバを固着させるTyparスクリム上のナノファイバウェブの製造を実証する。
【0058】
電界を適用するという点を除いて実施例1と類似の要領で、実施例2を調製した。回転式アトマイザの裏にある高圧ラグ端子に高圧ケーブルを取付けることにより回転式アトマイザに直接電界を適用した。回転式アトマイザを大きいTeflon(登録商標)スタンドを用いてアースから完全に絶縁し、こうしてベル形ノズルに最も近いアースが、Typar収集ベルトを裏打ちするステンレス鋼シートメタルとなるようにした。電流制御モードで+50KVのSL600電源(Spellman Electronics (Hauppauge、New York))を使用し、電流を0.02mAに設定した。高電圧は約50KVに達した。繊維の固着は、収集部域全体にわたり被覆が非常に均一であったという点において実施例1の場合よりもはるかに優れていた。
【0059】
このテストの結果は表1に示されており、収集されたデータは表2に示されている。100本を超える繊維が測定され、0.8μmの平均流細孔サイズおよび0.012のフラックスバリアでジョンソン非有界分布に従うことが示された。
【0060】
V. 比較例2
電界を適用するという点を除いて比較例1と類似の要領で、比較例2を調製した。回転式アトマイザの裏にある高圧ラグ端子に高圧ケーブルを取付けることにより回転式アトマイザに直接電界を適用した。回転式アトマイザを大きいTeflon(登録商標)スタンドを用いてアースから完全に絶縁し、こうしてベル形ノズルに最も近いアースが、Typar収集ベルトを裏打ちするステンレス鋼シートメタルとなるようにした。電流制御モードで+50KVの電源を使用し、電流を0.02mAに設定した。高電圧は約50KVに達した。繊維の固着は、収集部域全体にわたり被覆が非常に均一であったという点において比較例1の場合よりもはるかに優れていた。
【0061】
このテストの結果は表1に示されており、収集されたデータは表2に示されている。100本超の繊維が測定され、適用された電界による固着の改善に起因して比較例1の場合よりもはるかに小さい平均流細孔サイズでジョンソン非有界分布に従うことが示された。しかしながら、比較例2の平均流細孔サイズは、ジョンソンマップが非有界分布を結果としてもたらさずフラックスバリアが0.0046であることから、実施例2ほど小さくない。
【0062】
VI. 実施例3
70mmのベルカップが使用されたという点を除いて、実施例1と類似の要領で実施例3を調製した。ステンレス鋼シートメタルによりベル形ノズルから12インチ離れたところで所定の位置に保たれたTypar不織布収集スクリーン上で、繊維を収集した。
【0063】
このテストの結果は表1に示されており、収集されたデータは表2に示されている。100本超の繊維が測定され、0.0872のフラックスバリアでジョンソン非有界分布に従うことが示された。実施例3は、実施例1よりも大きい平均流細孔サイズを示し、たとえジョンソン非有界分布が検出されてもより小さいカップサイズが結果としてさらに小さい平均流細孔サイズをもたらすということを実証している。
【0064】
VII. 比較例3〜5
エレクトロスピニング装置により、蟻酸中のNylon6.6溶液を紡糸した。ポリマー溶液の濃度は25重量%であった。収集装置速度は50rpmに保った。印加した電圧は20〜50KVの範囲内であり、ノズル先端部と収集装置の間の距離は110mmに固定した。合計設定パラメータおよびプロセスパラメータは、参考文献1、Park、H.S.,Park、Y.O.,「Filtration Properties of Electrospun Ultrafine Fiber Webs」,Korean J.Chem.Eng.,22(1)、pp.165−172(2005)中に示されている。
【0065】
繊維サイズ分布は参考文献1の157頁目に提示されている。これらの分布パターンは、各データ瓶それぞれについて同型の乱数発生器を用いてMinitabバージョン15内で再現された。歪度と尖度と共に統計量を計算して正しいジョンソンマップを同定し、表3に示した。比較例3〜5は、その静電固着に起因して2.93〜6.06μmの範囲の平均流細孔サイズを有していた。しかしながら、いずれの繊維分布も、結果としてジョンソン非有界分布をもたらさず、また実施例2の場合のような1μm未満の平均流細孔サイズを提供しなかった。
【0066】
VIII. 比較例4
ジメチルアセタミド中で、25重量%の溶液ポリ(フッ化ビニリデン)を作った。直径1mmの注射針および太鼓形対向電極を使用するエレクトロスピニング装置を用いて、繊維を作った。先端部と収集装置の距離は15cmであり、印加電圧は10KVであった。合計設定パラメータおよびプロセスパラメータは、参考文献2、Choi,S.S.,Lee、Y.S.,Joo、C.W.,Lee、S.G.,Park、J.K.,Han、K.S.、「Electrospun PVDF nanofiber web as polymer electrolyte or separator」、Electrochimica Acta、50、pp.339−34(2004)中に示されている。
【0067】
繊維サイズ分布プロットが、参考文献2の341頁に提示されている。これらの分布パターンは、各データ瓶それぞれについて均一の乱数発生器を用いてMinitabバージョン15内で再現された。歪度と尖度と共に統計量を計算して正しいジョンソンマップを同定し、表3に示した。比較例4は、その静電固着に起因して3.28μmの間の平均流細孔サイズを有していた。しかしながら、繊維分布は正規分布であり、平均流細孔サイズは実施例2の場合のような1μm未満ではなかった。
【0068】
【表1】

【0069】
【表2】

【0070】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上のポリマー繊維を含む不織ウェブにおいて、前記1つ以上のポリマー繊維が、ジョンソン非有界分布に適合する数平均繊維径分布を有する、不織ウェブ。
【請求項2】
前記1つ以上のポリマー繊維が同じ紡糸ヘッドから生産されている、請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項3】
前記1つ以上のポリマー繊維の前記数平均繊維平均サイズが1000nm未満である、請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項4】
約25g.m-2の秤量で約5ft3・ft−2-1(0.00254m3.m-2.秒-1)〜約100ft3・ft−2-1(0.508m3.m-2.秒-1)の範囲内のフレジャ多孔度を有する、請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項5】
前記不織ウェブのフラックスバリア特性が約25g.m-2の秤量で0.01超である、請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項6】
1つ以上のポリマー繊維を紡糸するステップを含む不織ウェブの平均流細孔サイズを最適化するための方法において、前記1つ以上のポリマー繊維の前記数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している、方法。
【請求項7】
前記紡糸するステップが、
(i) 順方向表面繊維放出縁部を有する回転分配ディスクの内部紡糸表面に対して少なくとも1つの熱可塑性ポリマーの紡糸メルトまたは溶液を供給するステップと;
(ii) 前記紡糸メルトまたは溶液を前記回転分配ディスクの前記内部紡糸表面に沿って出して、前記紡糸メルトまたは溶液を薄いフィルムの形にそして前記順方向表面繊維放出縁部に向かって分配するステップと;
(iii) 前記順方向表面放出縁部から別個の溶融したポリマーまたは溶液ポリマー繊維流を気体流の中に放出して、繊維流を減衰させ、約1000nm未満の平均繊維径を有するポリマー繊維を生産するステップと;
を含み、
− 前記ポリマーメルトまたは溶液は、前記ポリマー繊維の前記数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最低有効粘度を超える粘度を有する;かつ/または
− 前記ポリマーメルトまたは溶液は、前記ポリマー繊維の前記数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最高有効流速より低い流速を有する;かつ/または
− 前記ポリマー溶液は、前記ポリマー繊維の前記数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最低有効濃度を超える濃度を有する;かつ/または
− 前記回転分配ディスクの前記回転速度は、前記ポリマー繊維の前記数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最高有効回転速度を下回る
ものである、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
不織ウェブであって、1つ以上の繊維を含み、
(i) 順方向表面繊維放出縁部を有する回転分配ディスクの内部紡糸表面に対して少なくとも1つの熱可塑性ポリマーの紡糸メルトまたは溶液を供給するステップと;
(ii) 前記紡糸メルトまたは溶液を前記回転分配ディスクの前記内部紡糸表面に沿って出して、前記紡糸メルトまたは溶液を薄いフィルムの形にそして前記順方向表面繊維放出縁部に向かって分配するステップと;
(iii) 前記順方向表面放出縁部から別個の溶融したポリマーまたは溶液ポリマー繊維流を気体流の中に放出して、繊維流を減衰させ、約1000nm未満の平均繊維径を有するポリマー繊維を生産するステップと;
を含み、
− 前記ポリマーメルトまたは溶液は、前記ポリマー繊維の前記数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最低有効粘度を超える粘度を有する;かつ/または
− 前記ポリマーメルトまたは溶液は、前記ポリマー繊維の前記数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最高有効流速より低い流速を有する;かつ/または
− 前記ポリマー溶液は、前記ポリマー繊維の前記数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最低有効濃度を超える濃度を有する;かつ/または
− 前記回転分配ディスクの前記回転速度は、前記ポリマー繊維の前記数平均繊維径分布がジョンソン非有界分布に適合している状態で、前記ポリマー繊維を生産するための最高有効回転速度を下回る
ものである方法により製造される、不織ウェブ。

【図1】
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【公表番号】特表2012−510006(P2012−510006A)
【公表日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−538663(P2011−538663)
【出願日】平成21年11月24日(2009.11.24)
【国際出願番号】PCT/US2009/065636
【国際公開番号】WO2010/068411
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】