説明

両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法及び両眼視差応用立体画像シート構成体

【課題】両眼視差応用立体画像と凸レンズ集合体とを正確かつ容易に見当合わせすることのできる両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法及び両眼視差応用立体画像と凸レンズ集合体とが正確に見当合わせされてなる両眼視差応用立体画像シート構成体の提供。
【解決手段】シート部材11の一方の表面13に凸レンズ12が配置されて成る凸レンズ集合体10と、1個の凸レンズ12を介して視認可能な単位画像内に第1領域が割り当てられて成る見当合わせ部を内部又はIP用合成用画像部の周囲に有する両眼視差応用立体画像とを、第1領域が割り当てられた第1領域指定位置と、凸レンズ12が形成されるレンズ形成区画におけるレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係を保持した状態で、配置することを特徴とする両眼視差応用立体画像シート構成体1の製造方法、及び、この製造方法等により得られる両眼視差応用立体画像シート構成体1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法及び両眼視差応用立体画像シート構成体に関し、さらに詳しくは、両眼視差応用立体画像用合成画像と凸レンズ集合体とを正確かつ容易に見当合わせすることのできる両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法、及び、両眼視差応用立体画像用合成画像と凸レンズ集合体とが正確に見当合わせされて成る両眼視差応用立体画像シート構成体に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の器具例えばめがね等を使用しなくても、観察者の視差を利用することによって3次元視覚効果が得られる画像として、例えば、レンチキュラーレンズを用いた立体視シート、マイクロアレイレンズを用いたイテグラルフォトグラフィ(この発明において、IPと称する。)立体視シート等が挙げられる。これらの立体視シートは、通常、レンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズの裏面に立体視可能な画像を直接印刷して作製され、又は、レンチキュラーレンズ若しくはマイクロアレイレンズと立体視可能な画像を印刷したシートとを積層、貼着若しくは融着して作製される。
【0003】
これらの立体視シートは、レンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズと(シートに印刷された)立体視可能な画像とが所定の位置に正確に配置されていないと、立体視可能な画像を所望のように立体視することができず、画像品質が悪化してしまう。そのため、立体視シートにおいては、レンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズと立体視可能な画像との位置関係が重要にある。特に、マイクロレンズアレイを用いたインテグラルフォトグラフィ立体視シートは、十分な三次元視覚効果を得るために、マイクロアレイレンズのレンズ位置と立体視可能な画像を構成する区画の配列位置とを、水平方向及び垂直方法並びに傾き角度のいずれをも正確に一致させる必要がある。
【0004】
ところが、レンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズと立体視可能な画像との位置合わせ(この発明において、見当合わせと称する。)は、例えば、立体視可能な画像上にレンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズを重ねて、いずれか一方を相対的に移動させつつ、レンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズと立体視可能な画像との位置が一致したと思われる位置を感覚的に判断して、行われていた。また、この見当合わせは、レンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズの裏面に立体視可能な画像を印刷して、レンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズを介して印刷された画像を観測し、レンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズと立体視可能な画像との位置が一致すると思われる位置を感覚的に判断して、行われていた。
【0005】
このように、これまでのレンチキュラーレンズ又はマイクロアレイレンズと立体視可能な画像との見当合わせは、トライアンドエラーを繰り返すことによって、行われ、位置合わせに長時間及び高コストを要する上、熟練した技術が要求されていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明の課題は、両眼視差応用立体画像用合成画像と凸レンズ集合体とを正確かつ容易に見当合わせすることのできる両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法を提供することに、ある。
【0007】
また、この発明の課題は、両眼視差応用立体画像用合成画像と凸レンズ集合体とが正確に見当合わせされてなる両眼視差応用立体画像シート構成体を提供することに、ある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、シート部材の一方の表面に他方の表面又は他方の表面より後方の同一平面に焦点を結ぶ凸レンズが配置されて成る凸レンズ集合体と、1個の前記凸レンズを介して視認可能な単位画像が複数配列され、前記単位画像内に濃度が異なる第1領域及び第2領域が割り当てられて成る見当合わせ部を内部又は両眼視差応用立体画像用合成画像部の周囲に有する両眼視差応用立体画像用合成画像とを、前記単位画像内に前記第1領域が割り当てられた第1領域指定位置と、1個の前記凸レンズが形成されるレンズ形成区画における、前記単位画像内の前記第1領域指定位置に対応するレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係を保持した状態で、配置することを特徴とする両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法であり、
請求項2は、前記凸レンズ集合体を、両眼視差応用立体画像用合成画像部と前記両眼視差応用立体画像用合成画像部の周囲に前記見当合わせ部とを有する両眼視差応用立体画像用合成画像シートの上に、前記位置関係を保持した状態で、積層、貼着又は融着することを特徴とする請求項1に記載の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法であり、
請求項3は、前記凸レンズ集合体における前記他方の表面に、両眼視差応用立体画像用合成画像部と前記両眼視差応用立体画像用合成画像部の周囲に前記見当合わせ部とを有する両眼視差応用立体画像用合成画像を、前記位置関係を保持した状態で、印刷することを特徴とする請求項1に記載の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法であり、
請求項4は、(1)前記凸レンズ集合体、及び、前記単位画像が区画分割される区画数Nに一致するN枚の、それぞれ異なる視差をもつ状態で得られた原画像を準備し、(2)前記単位画像内に割り当てられる第1領域の区画数mに一致するm枚の前記原画像を、その色調を維持したまま、GCRにより、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ及び/又はブッラクインキのインキ面積率を変更して成るGCR画像を作成し、(3)m枚の前記GCR画像と(N−m)枚の前記原画像とを用いて、前記GCR画像から画素分割されたm個のGCR区画を前記第1領域に両眼視差応用立体画像の合成法に従って再配列して成る前記見当合わせ部を有する両眼視差応用立体画像用合成画像を作成し、(4)前記インキの一種から成る前記両眼視差応用立体画像用合成画像の単色画像を前記凸レンズ集合体における前記他方の表面に印刷し、前記単位画像内に前記第1領域が割り当てられた第1領域指定位置と、1個の前記凸レンズが形成されるレンズ形成区画における、前記単位画像内の前記第1領域指定位置に対応するレンズ形成区画内位置とが略一致するように、前記両眼視差応用立体画像用合成画像の印刷位置を決定し、(5)この印刷位置を保持した状態で、前記両眼視差応用立体画像用合成画像を前記凸レンズ集合体の前記他方の表面に印刷することを特徴とする請求項1に記載の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法であり、
請求項5は、請求項4に記載の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法によって製造されたところの、前記GCR画像から画素分割されたGCR区画と、前記原画像から画素分割された区画とが再配列されて成る単位画像が複数配列されて成ることを特徴とする両眼視差応用立体画像シート構成体である。
【発明の効果】
【0009】
この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法によれば、両眼視差応用立体画像用合成画像が濃度の異なる第1領域と第2領域とを有する見当合わせ部を備えているから、見当合わせ部の第1領域指定位置と凸レンズ集合体のレンズ形成区画内位置とが一致するか否かを判断するという容易な判断手法によって、凸レンズ集合体に対する両眼視差応用立体画像用合成画像の配置位置を正確かつ容易に決定することができる。したがって、この発明によれば、両眼視差応用立体画像用合成画像と凸レンズ集合体とを正確かつ容易に見当合わせすることのできる両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法を提供することができる。
【0010】
また、この発明に係る製造方法において製造される両眼視差応用立体画像シート構成体は、凸レンズ集合体と両眼視差応用立体画像用合成画像シートとの位置が正確に調整されているから、初期の立体視効果が十分に発揮される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法は、凸レンズ集合体と、見当合わせ部を内部又は両眼視差応用立体画像用合成画像部の周囲に有する両眼視差応用立体画像用合成画像とを、前記見当合わせ部及び凸レンズを用いて、所定の位置関係を保持した状態で、配置することを特徴とする。
【0012】
この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法においては、凸レンズ集合体を準備する。凸レンズ集合体の一例としての凸レンズ集合体10は、図1に示されるように、シート部材11の一方の表面13に他方の表面14又はこの表面14より後方の同一平面に焦点を結ぶ凸レンズ12が配置されて成る。シート部材11は、1枚のシートからなっても、複数のシートからなってもよい。シート部材11の厚さは、凸レンズ12の焦点距離と実質的に同じ長さ、又は、前記焦点距離よりも短い長さである。換言すると、シート部材11の一方の表面13に凸レンズ12を配置した場合に、その凸レンズ12が、そのシート部材11の他方の表面14に焦点を結ぶように、又は、シート部材11の他方の表面14よりも後方の同一平面に焦点を結ぶように、シート部材11の厚みが決定される。シート部材11の厚みは、通常の場合、凸レンズ12の焦点距離に応じて、0.1〜10.0mmに調整され、0.1〜0.8mmに調整されるのがよい。シート部材11の形状は、凸レンズ12を支持可能な形状であればよく、例えば、平面形状、曲面形状、任意の凹凸形状等の板状にすることができる。
【0013】
凸レンズ集合体10は、シート部材11の表面13に複数の凸レンズ12が形成されてなる。凸レンズ12の配列は、一個の凸レンズ12が形成されるレンズ形成区画15(図2等参照。)の配列、レンズ形成区画15の間隔等によって、特徴付けられる。このようなレンズ形成区画15の形状としては、例えば、四角形、六角形等の多角形、円形及び平行線等が挙げられる。レンズ形成区画15は、その内部に一個の凸レンズ12が形成され、凸レンズ12の配列を決定する。レンズ形成区画15の大きさ(隣接するレンズ形成区画15の間隔)は、後述する凸レンズ12の配列間隔Lに応じて決定される。凸レンズ12の配列は、例えば、図2〜図4に示される配列等が挙げられる。図2に示す凸レンズ12の配列は、最密に配置された正六角形のレンズ形成区画15それぞれに1個の凸レンズ12が形成されたハニカム形状の配列である。図3に示す凸レンズ12の配列は、縦横に配置された正四角形のレンズ形成区画15それぞれに1個の凸レンズ12が形成されたスクエア形状の配列であり、図4に示す凸レンズ12の配列は、45度回転して縦横に配列された正四角形のパターン形成区画15それぞれに1個の凸レンズ12が形成されたスクエア形状の配列である。
【0014】
凸レンズ12は、レンズ形成区画15内、好ましくはその略中央部に形成される。凸レンズ12の形状は、この凸レンズ12に入射する光を焦点することができる形状であればよい。凸レンズ12の大きさは、レンズ形成区画15の大きさ以下であればよく、レンズ形成区画15の大きさと同じであるのが特によい。凸レンズ12の高さは、凸レンズ12に入射する光をシート部材11における他方の表面14又はこの表面14より後方の同一平面に焦点させることができればよく、例えば、5〜500μm程度である。
【0015】
凸レンズ12は、レンズ形成区画15の配列方向に向かって、互いに隣接する凸レンズ12同士の配列間隔Lをもって、配列される。このときの凸レンズ12の配列間隔Lは、等間隔でもよく、異なる間隔でもよく、特に限定されない。凸レンズ12同士の配列間隔Lとして、例えば、0.1〜1.2mm程度であるのがよく、0.12〜0.42mm程度であるのが特によい。凸レンズ12の配列間隔Lは、レンズ形成区画15の配列方向に向かって、ある凸レンズ12の任意の位置から、それと隣接する凸レンズ12の前記任意の位置に対応する位置までの距離をいう。参考のため、図2〜図4に示される配列における凸レンズ12の中心間の配列間隔Lを各図に示してある。
【0016】
このような構成を有する凸レンズ集合体10は、市販の凸レンズシートを使用してもよいし、製造してもよい。この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体は、凸レンズ集合体を介して両眼視差応用立体画像用合成画像を観察するものであるから、シート部材11は透明であることを要する。ここで「透明」とは、両眼視差応用立体画像用合成画像を観察することができる程度の透明性があることを意味し、無色透明、半透明、有色透明、有色半透明の状態を含む概念である。したがって、シート部材11は、透明な材料、例えば、合成樹脂、ガラス又は透明な塗装膜等で、成形技術等の公知の製造方法によって、形成される。このとき、シート部材11における凸レンズ12が配置される表面13はできるだけ平滑であることが好ましく、凸レンズ12を形成する前に、その表面13を定法に従って表面処理してもよいし、下地層を設けてもよい。下地層は、樹脂組成物等を用いて、ディッピング、刷毛塗り、スプレー、ロールコータによる塗工、印刷及びその他の方法により、形成することができる。次いで、凸レンズ12として機能する材料、例えば、アクリル酸メチル樹脂等のアクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸メチル樹脂等のメタクリル酸エステル系樹脂若しくはビニル系樹脂、又は、これらの樹脂を含む樹脂組成物で、シート部材11の表面13に凸レンズ12を形成する。凸レンズ12を形成する方法として、例えば、型を使った成型法や印刷法等が挙げられる。
【0017】
シート部材11と凸レンズ12とを同一の材料で形成する場合には、シート部材11と凸レンズ12とを、例えば、成形技術等によって、一体に形成することができる。
【0018】
また、この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法において準備される凸レンズ集合体の別の一例としての凸レンズ集合体50は、図17に示されるように、シート部材51の一方の表面53に他方の表面54又はこの表面54より後方の同一平面に焦点を結ぶ断面が略半円弧状の凸レンズ52が配置されて成るレンチキュラーレンズである。レンチキュラーレンズは公知のレンズであり、適宜のレンズを用いることができる。例えば、凸レンズ集合体50におけるレンズ形成区画の形状としては、複数の平行線からなる一方向に延在する長方形等が挙げられる。凸レンズ集合体50における凸レンズ52の高さは、凸レンズ52に入射する光をシート部材51における他方の表面54又はこの表面54より後方の同一平面に焦点させることができればよく、例えば、5〜500μm程度である。この凸レンズ集合体50におけるシート部材51の厚さ、凸レンズ52における配列間隔等の他の特性は、例えば、前記凸レンズ集合体10と同様に設定することができる。凸レンズ集合体50は、市販の凸レンズシートを使用してもよいし、製造してもよい。
【0019】
この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法においては、見当合わせ部を内部又は両眼視差応用立体画像用合成画像部の周囲に有する両眼視差応用立体画像用合成画像を準備する。両眼視差応用立体画像用合成画像は後述する。
【0020】
この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法においては、凸レンズ集合体と両眼視差応用立体画像用合成画像とを、見当合わせ部及び見当合わせ部の上方に位置する凸レンズを用いて、所定の位置関係を保持した状態で、配置する。前記所定の位置関係は後述する。このようにして製造される両眼視差応用立体画像シート構成体は、凸レンズ集合体10のシート部材11における凸レンズ12が配置された一方の表面13に対して反対側の他方の表面14側に両眼視差応用立体画像用合成画像が配置されて成る。
【0021】
この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法によれば、両眼視差応用立体画像用合成画像が濃度の異なる第1領域と第2領域とを有する見当合わせ部を備えているから、後述する手法、例えば、凸レンズ12を介して見当合わせ部を観察しつつ凸レンズ集合体10を相対移動させる手法、両眼視差応用立体画像用合成画像を凸レンズ集合体10に印刷する手法等の手法を利用して、見当合わせ部の第1領域指定位置と凸レンズ集合体10のレンズ形成区画内位置とが一致するか否かを判断するという容易な判断手法によって、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像の配置位置を正確かつ容易に決定することができる。したがって、この発明によれば、両眼視差応用立体画像用合成画像と凸レンズ集合体10とを正確かつ容易に見当合わせすることのできる両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法を提供することができる。
【0022】
この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法における第1態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法(以下、第1態様の製造方法と称することがある。)について、図面を参照して、説明する。第1態様の製造方法において、製造される両眼視差応用立体画像シート構成体1の一例として、凸レンズ集合体10のシート部材11における凸レンズ12が配置された一方の表面13に対して反対側の他方の表面14に、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30が配置された構成体1が、図1に示されている。第1態様の製造方法における凸レンズ集合体10は、前記した通である。
【0023】
第1態様の製造方法においては、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30を作製する。図5に示されるように、この両眼視差応用立体画像用合成画像シート30は、シート部材31の一方の表面に、略中央に位置する1つの両眼視差応用立体画像用合成画像部32と、この両眼視差応用立体画像用合成画像部32を囲繞する周辺部33と、周辺部33の内部であって、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成された4つの見当合わせ部35とを備えて成る。
【0024】
両眼視差応用立体画像用合成画像部32は、前記凸レンズ12を介して視認可能な単位画像(図6に示される周辺部33の単位画像36と同様の単位画像)が凸レンズ12の配列間隔L又は配列間隔Lよりもわずかに大きな配列間隔で凸レンズ12と同様に多数配列されてなる。両眼視差応用立体画像用合成画像部32は、前記凸レンズ12を介して視認可能な単位画像が区画分割される区画数Nに一致するN枚の、それぞれ異なる視差をもつ状態で得られた原画像から、両眼視差応用立体画像の合成法、例えば、インテグラルフォトグラフィ画像の合成法に従って、合成される。インテグラルフォトグラフィ画像の合成法等は、この発明における第3態様の製造方法において、説明する。
【0025】
周辺部33は、両眼視差応用立体画像用合成画像部32を囲繞するように設けられた、両眼視差応用立体画像用合成画像が形成されない領域である。そして、この周辺部33に、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30との見当合わせ用の目印となる見当合わせ部35が形成される。見当合わせ部35は、図5に示されるように、周辺部33における両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右にそれぞれ形成されている。見当合わせ部35は、図5に示されるように、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に位置する周辺部33の一部、例えば、5cm程度の長さと2cm程度の幅を有する帯状等に形成されてもよく、また、周辺部33全体にわたって、すなわち、両眼視差応用立体画像用合成画像部32を囲繞するように、形成されてもよい。
【0026】
図6に詳細に示されるように、見当合わせ部35は、それぞれ濃度が異なる第1領域37及び第2領域38を有する単位画像36が前記凸レンズ12の配列と同じ配列に従って複数配列されて成る。ここに、前記単位画像は、図6に示されるように、両眼視差応用立体画像シート構成体1としたときに、1個の凸レンズ12を介して視認可能な、両眼視差応用立体画像用合成画像シート1、より正確には、周辺部33の単位領域であり、凸レンズ12が形成されるレンズ形成区画15の大きさとほぼ同じ大きさを有する。単位画像36が区画分割される区画数Nは、特に制限されないが、例えば、単位画像の縦方向及び横方向の区画数nが同じであるのが好ましく、したがって、4、9、16、・・・等の整数nの二乗とされるのが好ましい。したがって、単位画像が区画分割される区画数はNであり、すなわち、単位画像はN個の区画からなる。例えば、図6に示される一例では、各単位画像36は、実線で画成されたところの、縦横3区画に区画分割された合計9区画からなる(区画数N=9)。
【0027】
図6に示されるように、このようにして区画分割された任意の区画に、第1領域37と第2領域38とがそれぞれ割り当てられる。第1領域37が割り当てられる区画の位置は特に限定されないが、単位画像36が区画分割される区画数Nが奇数である場合には、各単位画像における中央の区画又はこの中央の区画を含む複数の区画であるのが、また、単位画像36が区画分割される区画数Nが偶数である場合には、各単位画像における中央部にまたがる複数の区画又は中央部に隣接する1区画であるのが、好ましい。第1領域37が中央の区画若しくはこの中央の区画を含む複数の区画、又は、中央部にまたがる複数の区画若しくは中央部に隣接する1区画に割り当てられると、両眼視差応用立体画像シート構成体1としたときに、1個の凸レンズ12を正面から見て見当合わせをすることができる点で、好ましい。すなわち、例えば、第1領域37が、中央の区画以外の区画若しくはこの中央の区画を含む複数の区画以外の区画、又は、中央部にまたがる複数の区画以外の区画若しくは中央部に隣接する1区画以外の区画に配置されると、見当合わせをする際に、1個の凸レンズ12を介して特定の角度から両眼視差応用立体画像シート構成体1を見る必要があり、正確な見当合わせは可能であるが、作業性をある程度犠牲にすることがある。第1領域37と第2領域38とはそれぞれ濃度が異なっていればよい。
【0028】
第1領域37が割り当てられる区画の位置の例として、例えば、図16(a)に示されるように、第1領域37が各単位画像36における中央の区画に割り当てられる例、図16(b)に示されるように、第1領域37が各単位画像36における中央の区画を含む縦一列に割り当てられる例、図16(c)に示されるように、第1領域37が各単位画像36における中央の区画を含む横一列に割り当てられる例、及び、図16(d)に示されるように、第1領域37が各単位画像36における中央の区画を含む縦一列と縦一列に割り当てられる例等が挙げられる。これらの例において、第1領域37よりも濃度の薄い第2領域38が第1領域37以外の区画、すなわち、第1領域を囲繞する区画、又は、第1領域に隣接する区画に、割り当てられている。なお、第1領域37が割り当てられる区画の位置は、これら以外の位置であってもよく、例えば、前記図16(a)〜(d)の少なくとも2つを組み合わせて、第1領域37を割り当ててもよい。
【0029】
図6に示される一例としての見当合わせ部35は、図16(a)に示される例と同様に第1領域37が割り当てられ、具体的には、9区画に区画分割された区画のうち中央の1区画に第1領域37が割り当てられ、9区画に区画分割された区画のうち中央の区画を囲繞する8個の区画に第2領域38が割り当てられ、第1領域37は第2領域38の濃度よりも濃い濃度を有している。
【0030】
単位画像36が区画分割されてなる各区画は、1画素のみからなっていてもよく、また、複数の画素が集合した画素集合体から成っていてもよく、例えば、凸レンズ12の大きさ、周辺部33の大きさ等によって、各区画に含有される画素数が適宜決定される。また、各区画は、その全体が第1領域37又は第2領域38になっていてもよく、また、図6に示されるように、各区画の1部のみが第1領域37又は第2領域38になっていてもよい。さらに、図6に示される一例においては、第1領域37又は第2領域38の形状は、割り当てられた区画の形状と同形状になっているが、第1領域37又は第2領域38の形状は、割り当てられた区画の形状と同じ矩形に限定されず、任意の形状、例えば、円形、楕円形、多角形、十字線等とされてもよい。
【0031】
このような見当合わせ部35は、1個の凸レンズ12を介して視認可能な単位画像36が複数配列され、単位画像36内に濃度が異なる第1領域37及び第2領域38が割り当てられて成り、例えば、第1領域37に再配列される画素分割された分割区画を有する画像と、第2領域38に再配置される画素分割された分割区画を有する画像とから、両眼視差応用立体画像の合成法、例えば、インテグラルフォトグラフィ画像の合成法に従って、作成することができる。見当合わせ部35をインテグラルフォトグラフィ画像の合成法で作成する場合には、見当合わせ部35を形成することのできる周辺部画像を有する原画像を準備して、前記両眼視差応用立体画像用合成画像部32と同時に作成してもよく、また、両眼視差応用立体画像用合成画像部32を形成することのできる原画像と見当合わせ部35を形成することのできる周辺部画像とを準備して、別々に作成してもよい。
【0032】
このようにして、所望の両眼視差応用立体画像用合成画像部32と見当合わせ部35とを備えて成る両眼視差応用立体画像用合成画像を作成し、この両眼視差応用立体画像用合成画像をシート部材31の一方の表面に印刷等により形成して、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30が作成される。
【0033】
第1態様の製造方法においては、次いで、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の配置位置を決定する。すなわち、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成されたすべての見当合わせ部35において、前記単位画像内に第1領域37が割り当てられた第1領域指定位置と、この単位画像の上に位置する1個の凸レンズ12が形成されるレンズ形成区画15における、単位画像内の第1領域指定位置に対応する位置に画成されたレンズ形成区画内位置とが、一致するように、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30との位置関係を決定する。図6及び図7を用いて具体的に説明すると、第1領域指定位置は、図6に示されるように、見当合わせ部35を構成する各単位画像36内における第1領域37が割り当てられた位置、すなわち、各単位画像36における中央の区画37が占める位置である。一方、レンズ形成区画内位置は、図7に示されるように、凸レンズ集合体10に配列された凸レンズ12が形成されているレンズ形成区画15を、前記見当合わせ部35における単位画像36と同様に画成、すなわち、縦横3区画、合計9区画に画成したと仮定したときに、画成されたレンズ形成区画15において、前記第1領域指定位置37が割り当てられた単位画像36における位置(区画)37に対応する位置(仮想区画)、すなわち、各レンズ形成区画15における中央の仮想区画16が占める位置である。そして、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成されたすべての見当合わせ部35において、第1領域指定位置37とレンズ形成区画内位置16とが略一致する位置関係、換言すると、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが上下に重なる位置関係となるように、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30との位置関係を決定する。
【0034】
前記位置関係を決定するには、例えば、凸レンズ集合体10を両眼視差応用立体画像用合成画像シート30上に載置して、凸レンズ集合体10を両眼視差応用立体画像用合成画像シート30に対して相対的に例えば上下(縦)方向、左右(横)方向及び/又は回転(傾き)方向に、移動させる。凸レンズ集合体10の移動中又は移動後に、適宜の方法、例えば、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の裏面から見当合わせ部35及び凸レンズ集合体10を透かして、所望により照射等の透かし補助手段を利用して、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とを目視又はルーペ等の拡大鏡等で、観察する方法、又は、凸レンズ12側から凸レンズ12を介して第1領域指定位置を、目視又はルーペ等の拡大鏡等で、観察する方法等によって、配置位置を決定する。
【0035】
第1態様の製造方法においては、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係を決定する位置決定方法は、前記方法の中でも、凸レンズ12側から凸レンズ12を介して第1領域指定位置を、目視又はルーペ等の拡大鏡等で、観察する位置決定方法が、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係、すなわち、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の配置位置を正確かつ容易に決定することができる点で、好ましい。この位置決定方法によれば、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成されたすべての見当合わせ部35において、見当合わせ部35上に位置する凸レンズ12を介して見当合わせ部35を見たときに、見当合わせ部35上に位置する凸レンズ12のほぼ全面が第1領域37の濃度とほぼ同程度に最も濃い濃度になって見えるように、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の配置位置が決定される。
【0036】
この位置決定方法においては、凸レンズ集合体10に対して所定の方向及び角度で見当合わせ部35上に位置している凸レンズ12を介して見当合わせ部35を観察すると、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30に対する凸レンズ集合体10の相対位置、つまり、単位画像36に対する凸レンズ12の相対位置、換言すると、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の単位画像36の配列方向に対する凸レンズ集合体10の凸レンズ12の配列方向の相対位置によって、凸レンズ12を介して観察した見当合わせ部35が異なって見える。例えば、図6に示される見当合わせ部35を例に挙げて説明すると、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成されたすべての見当合わせ部35において、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30に対する凸レンズ集合体10の相対位置が略一致している場合には、換言すると、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の単位画像36の配列方向と凸レンズ集合体10の凸レンズ12の配列方向とが上下方向、左右方向及び回転方向がすべて略一致している場合には、図8に示されるように、凸レンズ12の正面から見当合わせ部35上に位置している凸レンズ12を介して見当合わせ部35を観察すると、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成されたすべての見当合わせ部35において、見当合わせ部35上に位置する凸レンズ12のほぼ全面、すなわち、見当合わせ部35のほぼ全体が、第1領域37の濃度とほぼ同程度に、最も濃い濃度になって見える。一方、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30に対する凸レンズ集合体10の相対位置が略一致していない場合には、例えば、凸レンズ12の正面から見当合わせ部35上に位置している凸レンズ12を介して見当合わせ部35を観察しても、見当合わせ部35上に位置する凸レンズ12が、薄い濃度でしか見ることができない。
【0037】
この位置決定方法において、見当合わせ部35上に位置する凸レンズ12を介して見当合わせ部35を見るときの前記所定の方向及び角度は、単位画像36内に第1領域37が割り当てられた第1領域指定位置に応じて決定され、図6に示されるように、第1領域37が単位画像36における中央の区画及びこの中央の区画を含む複数の区画(以下、中央の区画等と称することがある。)に割り当てられている場合には、凸レンズ集合体10の正面、すなわち、垂線方向から凸レンズ12を介して見当合わせ部35を観察すればよく、例えば、第1領域37が図6に示される単位画像36における左上の区画に割り当てられている場合には、凸レンズ集合体10に対して右下の方向から凸レンズ12を介して見当合わせ部35を観察すればよく、この方向から見るときの角度は、凸レンズ集合体10の厚み、凸レンズ12の大きさ等によって適宜決定される。
【0038】
第1態様の製造方法においては、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30が濃度の異なる第1領域が割り当てられた単位画像を複数配列して成る見当合わせ部35を備えているから、例えば、凸レンズ12を介して見当合わせ部35を観察しつつ凸レンズ集合体10を相対移動させ、及び/又は、凸レンズ集合体10の相対移動と観察とを繰り返して、すべての見当合わせ部35において、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが一致するか否かを例えば前記位置決定方法等で判断するという容易な判断手法によって、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の配置位置を正確かつ容易に決定することができる。特に、濃度の異なる第1領域37が単位画像36内の中央の区画等又は中央部に割り当てられた場合には、この中央の区画等又は中央部は凸レンズ12を介して容易に視認することができるから、すべての見当合わせ部35において、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30と凸レンズ集合体10との配置位置が略一致しているときには、図8に示されるように、凸レンズ12のほぼ全体が第1領域37の色調で、かつ、最も濃い濃度になって、見えるため、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の配置位置を、より一層正確かつ容易に、決定することができる。
【0039】
第1態様の製造方法においては、次いで、このようにして決定された、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の配置位置を保持した状態で、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30とを積層、貼着又は融着する。前記配置位置を保持するには、例えば、前記のようにして配置位置を決定した後、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30との一部を一体に固定する方法、例えば、クリップ、ホッチキス、粘着テープ等の固定手段を用いて、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30とを仮固定する方法等が挙げられる。このようにして凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30との配置位置を保持した状態で、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30とを積層し、又は、凸レンズ集合体10における他方の表面14と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30における両眼視差応用立体画像用合成画像部32が形成された表面とを、例えば、接着剤、粘着剤、接着テープ等で貼着又は融着する。
【0040】
第1態様の製造方法においては、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30とを積層、貼着又は融着した後に、必要に応じて、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の周辺部33を、周辺部33上の凸レンズ集合体10と共に切除してもよい。
【0041】
このようにして、両眼視差応用立体画像シート構成体1を製造することができる。すなわち、シート部材11の一方の表面13に他方の表面14又は他方の表面14より後方の同一平面に焦点を結ぶ凸レンズ12が配置されて成る凸レンズ集合体10を、両眼視差応用立体画像用合成画像部32と両眼視差応用立体画像用合成画像部32の周囲に形成された見当合わせ部35とを備え、見当合わせ部35は、1個の凸レンズ12を介して視認可能な単位画像36が複数配列され、単位画像36内に濃度が異なる第1領域37及び第2領域38が割り当てられて成る両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の上に、単位画像36内に第1領域37が割り当てられた第1領域指定位置と、1個の凸レンズ12が形成されるレンズ形成区画15における、単位画像36内の第1領域指定位置に対応するレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係を保持した状態で、積層、貼着又は融着して、両眼視差応用立体画像シート構成体1を製造することができる。そして、第1態様の製造方法においては、前記したように、容易な判断手法によって、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像シート30の配置位置を正確かつ容易に調整することができる。したがって、第1態様の製造方法において製造される両眼視差応用立体画像シート構成体1は、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像シート30との配置位置が正確に調整されているから、初期の立体視効果が十分に発揮される。
【0042】
第1態様の製造方法における図6に示される一例では、第1領域37は第2領域38の濃度よりも濃い濃度を有しているが、この発明においては、第1領域は第2領域の濃度よりも薄い濃度を有していてもよい。この場合には、前記した好ましい位置決定方法において、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30に対する凸レンズ集合体10の相対位置が略一致している場合には、凸レンズ12の正面から見当合わせ部35上に位置している凸レンズ12を介して見当合わせ部35を観察すると、見当合わせ部35上に位置する凸レンズ12のほぼ全面、すなわち、見当合わせ部35のほぼ全体が、第1領域37の濃度とほぼ同程度に、最も薄い濃度になって見える。
【0043】
また、第1態様の製造方法における図6に示される一例では、見当合わせ部35は、両眼視差応用立体画像用合成画像部32を囲繞する周辺部33の一部に形成されているが、この発明において、見当合わせ部35は、図9に示されるように、周辺部33の全体に形成されていてもよい。
【0044】
さらに、第1態様の製造方法における図6に示される一例では、両眼視差応用立体画像用合成画像シート30は、1つの両眼視差応用立体画像用合成画像部32を有しているが、この発明においては、両眼視差応用立体画像用合成画像部32は1つに限られず、複数を有していてもよく、例えば、図10に示されるように、縦横2つの合計4つの両眼視差応用立体画像用合成画像部を有していてもよい。この場合には、見当合わせ部35は、複数の両眼視差応用立体画像用合成画像部間32に介在する周辺部33i、及び/又は、複数の両眼視差応用立体画像用合成画像部32全体を囲繞する周辺部33に形成されてもよい。
【0045】
なお、第1態様の製造方法においては、凸レンズ集合体10を用いた両眼視差応用立体画像シート構成体について例について説明したが、この発明においては、後述するこの発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法における第3態様のように、第1態様の製造方法を、図17に示す凸レンズ集合体50、例えば、レンチキュラーレンズを用いた両眼視差応用立体画像シート構成体についても適用することができることはいうまでもない。
【0046】
この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法における第2態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法(以下、第2態様の製造方法と称することがある。)について、図面を参照して、説明する。第2態様の製造方法において、製造される両眼視差応用立体画像シート構成体の一例として、凸レンズ集合体10のシート部材11における凸レンズ12が配置された一方の表面13に対して反対側の他方の表面14に、両眼視差応用立体画像用合成画像40が印刷された構成体2が、図11に示されている。第2態様の製造方法における凸レンズ集合体10は、前記した通である。
【0047】
第2態様の製造方法においては、凸レンズ集合体10に印刷する両眼視差応用立体画像用合成画像40を作成する。この両眼視差応用立体画像用合成画像40は、第1態様の製造方法において準備した両眼視差応用立体画像用合成画像シート30におけるシート部材に印刷される両眼視差応用立体画像用合成画像と基本的に同様である。したがって、第2態様の製造方法における両眼視差応用立体画像用合成画像40の一例は、図5に示されるように、1つの両眼視差応用立体画像用合成画像部32と、この両眼視差応用立体画像用合成画像部32を囲繞する周辺部33と、周辺部33の内部であって、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成された4つの見当合わせ部35とを備えて成り、この見当合わせ部35は、1個の凸レンズ12を介して視認可能な単位画像36が複数配列され、濃度が異なる第1領域及び第2領域が割り当てられて成る。第2態様の製造方法における両眼視差応用立体画像用合成画像40は、第1態様の製造方法と同様にして、作成される。
【0048】
第2態様の製造方法においては、次いで、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像40の印刷位置を決定する。すなわち、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成されたすべての見当合わせ部35において、前記単位画像36内に第1領域37が割り当てられた第1領域指定位置と、この単位画像36の上に位置する1個の凸レンズ12が形成されるレンズ形成区画15における、単位画像36内の第1領域指定位置に対応する位置に画成されたレンズ形成区画内位置とが、略一致するように、換言すると、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが上下に重なるように、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像40との印刷位置を決定する。具体的には、第1態様の製造方法において、図6及び図7を用いて具体的に説明した内容と基本的に同様である。
【0049】
前記印刷位置を決定するには、凸レンズ集合体10における他方の表面14に、見当合わせ部35と両眼視差応用立体画像用合成画像部32とを含む両眼視差応用立体画像用合成画像40を印刷する。凸レンズ集合体10に見当合わせ部35と両眼視差応用立体画像用合成画像部32とを含む両眼視差応用立体画像用合成画像40とを印刷した後に、適宜の方法、例えば、第1態様の製造方法で例示した方法等によって、印刷位置を決定する。
【0050】
第2態様の製造方法においては、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが略一致する印刷位置を決定する位置決定方法は、前記方法の中でも、凸レンズ12側から凸レンズ12を介して第1領域指定位置を、目視又はルーペ等の拡大鏡等で、観察する位置決定方法が、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係を正確かつ容易に決定することができる点で、好ましい。この位置決定方法によれば、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成されたすべての見当合わせ部35において、見当合わせ部35上に位置する凸レンズ12を介して見当合わせ部35を見たときに、見当合わせ部35上に位置する凸レンズ12のほぼ全面が第1領域37の濃度とほぼ同程度に最も濃い濃度になって見えるように、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像40の印刷位置が決定される。
【0051】
この位置決定方法において、凸レンズ集合体10に対して所定の方向及び角度で見当合わせ部35上に位置している凸レンズ12を介して見当合わせ部35を観察すると、両眼視差応用立体画像用合成画像40に対する凸レンズ集合体10の相対位置によって、凸レンズ12を介して観察した見当合わせ部35が異なって見える。その見え方は、第1態様の製造方法において、図6等を挙げて説明した見え方と同様である。また、この位置決定方法において、見当合わせ部35上に位置する凸レンズ12を介して見当合わせ部35を見るときの前記所定の方向及び角度は、第1態様の製造方法において説明したとおりである。
【0052】
凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像40の印刷位置は、例えば、オフセット印刷機においては、前後左右の印刷位置調整機構、印刷画像の傾き調整機構等によって調整されることができる。
【0053】
第2態様の製造方法においては、両眼視差応用立体画像用合成画像40が濃度の異なる第1領域37が割り当てられた単位画像36を複数配列して成る見当合わせ部35を備えているから、凸レンズ集合体10における他方の表面14に、見当合わせ部35と両眼視差応用立体画像用合成画像部32とを含む両眼視差応用立体画像用合成画像40を印刷し、すべての見当合わせ部35において、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが一致するか否かを例えば前記位置決定方法等で判断するという容易な判断手法によって、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像40の印刷位置を正確かつ容易に決定することができる。特に、濃度の異なる第1領域37が単位画像36内の中央の区画等又は中央部に割り当てられた場合には、この中央の区画等又は中央部は凸レンズ12を介して容易に視認することができるから、すべての見当合わせ部35において、両眼視差応用立体画像用合成画像40と凸レンズ集合体10との印刷位置が略一致しているときには、図8に示されるように、凸レンズ12のほぼ全体が第1領域37の色調で、かつ、最も濃い濃度になって、見えるため、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像40の印刷位置を、より一層正確かつ容易に、決定することができる。
【0054】
第2態様の製造方法においては、次いで、このようにして決定された、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像40の印刷位置を保持した状態で、凸レンズ集合体10における他方の表面14に両眼視差応用立体画像用合成画像40を印刷する。
【0055】
第2態様の製造方法においては、凸レンズ集合体10における他方の表面14に両眼視差応用立体画像用合成画像40を印刷した後に、必要に応じて、両眼視差応用立体画像用合成画像40の周辺部33を、周辺部33上の凸レンズ集合体10と共に切除してもよい。
【0056】
このようにして、両眼視差応用立体画像シート構成体2を製造することができる。すなわち、シート部材11の一方の表面13に他方の表面14又は他方の表面14より後方の同一平面に焦点を結ぶ凸レンズ12が配置されて成る凸レンズ集合体10における他方の表面14に、両眼視差応用立体画像用合成画像部32と両眼視差応用立体画像用合成画像部32の上下左右に形成された見当合わせ部35とを備え、見当合わせ部35は、1個の凸レンズ12を介して視認可能な単位画像36が複数配列され、単位画像36内に濃度が異なる第1領域37及び第2領域38が割り当てられて成る両眼視差応用立体画像用合成画像40を、単位画像36内に第1領域37が割り当てられた第1領域指定位置と、1個の凸レンズ12が形成されるレンズ形成区画15における、単位画像36内の第1領域指定位置に対応するレンズ形成区画内位置とが略一致する印刷位置を保持した状態で、印刷することによって、両眼視差応用立体画像シート構成体2を製造することができる。そして、第2態様の製造方法においては、前記したように、容易な判断手法によって、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像40の印刷位置を正確かつ容易に調整することができる。したがって、第2態様の製造方法において製造される両眼視差応用立体画像シート構成体2は、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像40との位置が正確に調整されているから、初期の立体視効果が十分に発揮される。
【0057】
第2態様の製造方法においては、第1態様の製造方法と同様に、第1領域37の濃度、見当合わせ部35の形成位置、両眼視差応用立体画像用合成画像部32の形成数等を、適宜変更することができる。
【0058】
なお、第2態様の製造方法においては、凸レンズ集合体10を用いた両眼視差応用立体画像シート構成体について例について説明したが、この発明においては、後述するこの発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法における第3態様のように、第1態様の製造方法を、図17に示す凸レンズ集合体50、例えば、レンチキュラーレンズを用いた両眼視差応用立体画像シート構成体についても適用することができることはいうまでもない。
【0059】
この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法における第3態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法(以下、第3態様の製造方法と称することがある。)について、図面を参照して、説明する。第3態様の製造方法において、製造される両眼視差応用立体画像シート構成体の一例として、凸レンズ集合体10のシート部材11における凸レンズ12が配置された一方の表面13に対して反対側の他方の表面14に、両眼視差応用立体画像用合成画像41が印刷された構成体3が、図12に示されている。第3態様の製造方法における凸レンズ集合体10は、前記した通である。
【0060】
第3態様の製造方法においては、それぞれ異なる視差をもつ状態で得られた原画像を準備する。原画像の枚数は、1個の凸レンズ12を介して視認可能な単位画像を区画分割される区画数Nに一致する枚数とする。第3態様の製造方法の一例として、凸レンズ12が図3に示される配列パターンで配列された凸レンズ集合体10における凸レンズ12を介して視認可能な単位画像を区画分割される区画数Nが9である例を挙げて説明するが、この発明において、凸レンズ12の配列パターンは図3に示される配列パターンに限定されず、また、区画数Nは前記した通りであり9に限定されないことはいうまでもない。
【0061】
第3態様の製造方法におけるこの例では、9枚の原画像をそれぞれ異なる視差をもつ状態で作成する。この例においては、図13に示されるように、例えば、被写体に対して、水平(横)方向及び垂直方向に所定の間隔をもって被写体を観察したときの被写体の様子を表す原画像A〜Aを作成する。原画像A〜Aは、図13に示されるように、被写体を観察する位置によって、それぞれ順に、(1,1)、(1,2)、(1,3)、(2,1)、(2,2)、(2,3)、(3、1)、(3,2)及び(3,3)のXY座標系で表示されることができる。これらの原画像は、原画像A〜A、原画像A〜A及び原画像A〜Aがそれぞれ水平方向に視差を持ち、原画像A、A及びA、原画像A、A及びA並びに原画像A、A及びAがそれぞれ垂直方向に視差を持っている。これらのそれぞれ異なる視差を持つ原画像A1〜9は、被写体に対して、水平(横)方向及び垂直方向に所定の間隔をもって撮影機を移動させて被写体を撮影することによって、作成してもよく、又は、画像編集ソフト等によって、作成してもよい。
【0062】
第3態様の製造方法においては、このようにして準備した9枚の原画像A1〜9のうち、単位画像内に割り当てられる第1領域の区画数m(m<N)に一致するm枚の原画像Aから、その色調を維持したまま、GCR(Gray Color Replacement)により、GCR画像aを作成する。
【0063】
ここで、一般の商業印刷は、連続階調画像を、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ及びブッラクインキ等のインキによる網点を用いて濃淡を表現化する技術が応用されている。例えば、通常、モノクロ画像及びカラー画像は、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ及びブッラクインキの面積率が適宜変更され、所望の色、色相に調整されて、画像が形成される。この技術において、ブッラクインキは、シアンインキ、マゼンタインキ及びイエローインキの色版を補うために加えられるが、その他に、シアンインキ、マゼンタインキ及びイエローインキによる網点で表現されるグレーの代替インクとしても利用されることができる。それゆえ、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ及びブッラクインキの面積率、すなわち、これらインキの濃度が異なっても、同一の色相を表現することが可能である。例えば、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ及びブッラクインキの面積率がそれぞれ、約50%、約100%、約100%及び約10%である網点からなる色と、約30%、約95%、約95%及び約30%である網点からなる色とは、可視光下では、肉眼でほぼ同一の色相、具体的には、茶色として、認識される。この発明において、GCRは、画像のシャドウ部分だけではなく画像中のハイライトに至るまでのグレー成分をブラックインキで置き換えることをいい、このようにして作成された画像をGCR画像aと称する。GCRは、より簡単にいうと、UCR(下色除去)で、ハイライト領域からシャドウ領域まで全ての領域でCMY信号の重なったグレー成分とK(区黒又は墨)成分の置き換えを行う方法であり、フルブラック、アクロマチック製版とも言われる。
【0064】
第3態様の製造方法においては、GCRに着目して、濃度が異なる領域が割り当てられた見当合わせ部と見当合わせ部の上方に位置する凸レンズ12とを利用して、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置を決定することを特徴とする。濃度が異なる領域が割り当てられた見当合わせ部の一例として、図14には、単位画像R11が9区画に区画分割され、区画分割される9区画のうち1区画(P1122)を第1領域に割り当てた例が示されている。この例によれば、第1領域に割り当てられた区画P1122に再配列される原画像A1枚のみがGCR処理される。なお、単位画像Rを区画分割して成る各区画の指定R(XYab)は、それが含まれる原画像A及びGCR画像aにおける単位画像RのXY座標上の位置R(XY)と、この単位画像R(XY)内におけるxy座標上の位置R(XYab)とから表示され、一例として、画像における左最上部に位置する区画R11等における各区画及びその指定(名称)を図14に示してある。
【0065】
第3態様の製造方法において、前記のようにして印刷位置を決定するには、まず、前記原画像Aを、原画像Aの色調を変更することなく、GCRにより、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ及び/又はブッラクインキの各網点におけるインキ面積率、すなわち、前記インキの濃度を変更して、新たなGCR画像a(図示しない。)を作成する。このようなGCR画像は、例えば、「Adobe Photoshop」等の画像処理ソフトを用いることによって、作成することができる。第3態様の製造方法においては、GCRにより、ブッラクインキのインキ面積率を主体に変更し、この変更に伴い、シアンインキ、マゼンタインキ及び/又はイエローインキのインキ面積を補助的に変更するのが、後述する判断手法が容易になる点で、好ましい。
【0066】
第3態様の製造方法においては、次いで、このようにして作成したGCR画像aと、8枚の原画像A〜A及びA〜Aとを用いて、両眼視差応用立体画像の合成法、例えば、インテグラルフォトグラフィ画像の合成法に従って、両眼視差応用立体画像用合成画像41を作成する。
【0067】
前記インテグラルフォトグラフィ画像の合成法は、公知であるが、以下に、簡単に説明する。インテグラルフォトグラフィ画像の合成法の1つは、それぞれ異なる視差を持って作成されたN枚の原画像から画素分割された区画それぞれを1/Nの大きさに圧縮してなるN個の圧縮区画を、再配列した1つの新たな単位画像を作成し、この作業を繰り返して、1枚の合成画像を形成する方法である。このインテグラルフォトグラフィ画像の合成法を、単位画像R11を例に挙げてより具体的に説明する。まず、原画像A〜A及びA〜AとGCR画像aとの各単位画像R11が画素分割された区画R11A1〜R11A4、R11A6〜R11A9及びGCR区画R11a5をそれぞれ1/9の大きさに圧縮し、得られた9個の圧縮区画R´11A1〜R´11A4、R´11A6〜R´11A9及び圧縮GCR区画R´11a5を、原画像におけるXY座標の撮影位置(XY)と対称(−Y、−X)となるように、再配列されてなる1つの新たな単位画像が作成される。この作業を繰り返して、1枚の合成画像41を形成する方法である。
【0068】
前記インテグラルフォトグラフィ画像の合成法の1つは、それぞれ異なる視差を持って作成されたN枚の原画像から画素分割された各区画のうち、所望の領域以外の区画データを消去してなる積層用区画を順次積層して1つの新たな単位画像を作成し、この作業を繰り返して、1枚の合成画像を形成する方法である。このインテグラルフォトグラフィ画像の合成法を、単位画像R11を例に挙げてより具体的に説明する。まず、原画像A〜A及びA〜AとGCR画像aとの各単位画像R11が画素分割された区画R11A1〜R11A4、R11A6〜R11A9及びGCR区画R11a5のうち、各区画の原画像におけるXY座標の撮影位置(XY)と対称(−Y、−X)となる領域(図13においてrで示した各領域)以外の区画データを消去してなる区画データのみを有する積層用区画9枚を順次積層して、全体が原画像に由来する9個の区画データを有する新たな単位画像が作成される。この作業を繰り返して、1枚の合成画像41を形成する方法である。
【0069】
第3態様の製造方法においては、このようにして1枚の合成画像41を形成するにあたって、GCR画像aの単位画像R11が画素分割されたGCR区画R11a5は、合成される両眼視差応用立体画像用合成画像41における単位画像R11内に割り当てられた第1領域、この例では、図14及び図15に示されるように、単位画像R11に画成された区画P1122に、再配列され、かつ、原画像A〜A及びA〜Aの各単位画像R11が画素分割された区画R11A1〜R11A4及びR11A6〜R11A9は、合成される両眼視差応用立体画像用合成画像41における単位画像R11内に割り当てられた第2領域、この例では、図14及び図15に示されるように、単位画像R11に画成された区画P1133〜P1113、P1132、P1112及びP1131〜P1111に順にそれぞれ再配列される。
【0070】
このようにして、単位画像R毎に、画素分割された区画又はGCR区画の再配列がインテグラルフォトグラフィ画像の合成法により実行され、濃度が異なる第1の領域(例えば、GCR区画R11a5)及び第2の領域が割り当てられた単位画像Rが複数配列されてなる見当合わせ部を有する両眼視差応用立体画像用合成画像41が作成される。インテグラルフォトグラフィ画像の合成法は、画像ソフト等を応用すること等によって、実行することができる。そして、この両眼視差応用立体画像用合成画像41は、第1領域と第2領域を有する単位画像Rが複数配列されて成る。
【0071】
第3態様の製造方法においては、次いで、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置を決定する。すなわち、前記インキの一種から成る両眼視差応用立体画像用合成画像41の単色画像を凸レンズ集合体10における他方の表面14に印刷し、単位画像内に第1領域(例えば、P1122等)が割り当てられた第1領域指定位置と、この単位画像の上に位置する1個の凸レンズ12が形成されるレンズ形成区画15における、前記単位画像内の第1領域指定位置に対応する位置に画成されたレンズ形成区画内位置とが略一致するように、両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置を決定する。図6及び図7を用いて具体的に説明すると、第1領域指定位置は、図6に示されるように、各単位画像36に相当する各単位画像R内における第1領域37が割り当てられた位置、すなわち、各単位画像36における中央の区画37が占める位置、例えば、P1122である。一方、レンズ形成区画内位置は、図7に示されるように、凸レンズ集合体10に配列された凸レンズ12が形成されているレンズ形成区画15を、単位画像36と同様に画成、すなわち、縦横3区画、合計9区画に画成したと仮定したときに、画成されたレンズ形成区画15において、前記第1領域指定位置が割り当てられた単位画像における位置(区画)に対応する位置(仮想区画)、すなわち、各レンズ形成区画15における中央の仮想区画16が占める位置である。そして、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係、換言すると、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが重なる位置関係となるように、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像41との印刷関係を決定する。
【0072】
前記印刷位置を決定するには、まず、凸レンズ集合体10における他方の表面14に、一種のインキ、好ましくはブラックインキから成る両眼視差応用立体画像用合成画像41の単色画像を、印刷する。凸レンズ集合体10に両眼視差応用立体画像用合成画像41の単色画像を印刷した後に、適宜の方法によって、印刷位置を決定する。第3態様の製造方法においては、凸レンズ集合体10に印刷される単色画像における各単位画像Rは、第1領域における一種のインキの濃度が第2領域における同インキの濃度と異なっているから、第1領域が凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置を調整する目印になる。したがって、凸レンズ集合体10に単色画像を印刷した後、適宜の方法、例えば、単色画像の裏面から単色画像及び凸レンズ集合体10を透かして、所望により赤外線照射等の判別補助手段を利用して、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とを目視又はルーペ等の拡大鏡等で、観察する方法、又は、凸レンズ12側から凸レンズ12を介して第1領域指定位置を、目視又はルーペ等の拡大鏡等で、観察する方法等によって、印刷位置を決定することができる。
【0073】
第3態様の製造方法においては、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係を決定する位置決定方法は、前記方法の中でも、凸レンズ12側から凸レンズ12を介して第1領域指定位置を、目視又はルーペ等の拡大鏡等で、観察する位置決定方法が、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係、すなわち、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置を正確かつ容易に決定することができる点で、好ましい。この位置決定方法によれば、単色画像の各単位画像上に位置する凸レンズ12を介して単色画像を見たときに、単色画像上に位置する凸レンズ12のほぼ全面が第1領域の濃度とほぼ同程度に最も濃い濃度になって見えるように、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置が決定される。
【0074】
この位置決定方法において、凸レンズ集合体10に対して所定の方向及び角度で単色画像上に位置している凸レンズ12を介して単色画像を観察すると、両眼視差応用立体画像用合成画像41に対する凸レンズ集合体10の相対位置、つまり、単位画像Rに対する凸レンズ12の相対位置、換言すると、両眼視差応用立体画像用合成画像41の単位画像Rの配列方向に対する凸レンズ集合体10の凸レンズ12の配列方向の相対位置によって、凸レンズ12を介して観察した単色画像、特にその濃度が異なって見える。例えば、両眼視差応用立体画像用合成画像41に対する凸レンズ集合体10の相対位置が略一致している場合には、換言すると、両眼視差応用立体画像用合成画像41の単位画像Rの配列方向と凸レンズ集合体10の凸レンズ12の配列方向とが上下方向、左右方向及び回転方向がすべて略一致している場合には、凸レンズ12の正面から単色画像上に位置している凸レンズ12を介して単色画像を観察すると、単色画像上に位置する凸レンズ12のほぼ全面、すなわち、単色画像のほぼ全体が、第1領域の濃度とほぼ同程度に、最も濃い濃度になって見える。一方、両眼視差応用立体画像用合成画像41に対する凸レンズ集合体10の相対位置が略一致していない場合には、単色画像の第1領域と異なる濃度で単色画像が見える。
【0075】
この位置決定方法において、単色画像上に位置する凸レンズ12を介して単色画像を見るときの前記所定の方向及び角度は、単位画像R内に第1領域が割り当てられた第1領域指定位置に応じて決定され、図6に示されるように、第1領域が単位画像Rにおける中央の区画に割り当てられている場合には、凸レンズ集合体10の正面、すなわち、垂線方向から凸レンズ12を介して単色画像を観察すればよく、例えば、第1領域37が図6に示される単位画像36における左上の区画に割り当てられている場合には、凸レンズ集合体10に対して右下の方向から凸レンズ12を介して単色画像を観察すればよく、この方向から見るときの角度は、凸レンズ集合体10の厚み、凸レンズ12の大きさ等によって適宜決定される。
【0076】
凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置は、例えば、オフセット印刷機においては、前後左右の印刷位置調整機構、印刷画像の傾き調整機構等によって調整されることができる。
【0077】
第3態様の製造方法においては、両眼視差応用立体画像用合成画像41の各単位画像R内に割り当てられる第1領域にGCR画像から画素分割されたGCR区画を再配列して成るから、凸レンズ集合体10における他方の表面14に両眼視差応用立体画像用合成画像41の単色画像を印刷し、GCR区画が再配列された第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが一致するか否かを判断するという容易な判断手法によって、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置を正確かつ容易に決定することができる。特に、GCR区画が再配列される第1領域が各単位画像内の中央の区画等又は中央部に割り当てられた場合には、この中央の区画等又は中央部は凸レンズ12を介して容易に視認することができるから、両眼視差応用立体画像用合成画像41と凸レンズ集合体10との印刷位置が略一致しているときには、凸レンズ12のほぼ全体が第1領域の色調で、かつ、最も濃い濃度になって、見えるため、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置を、より一層正確かつ容易に、決定することができる。
【0078】
第3態様の製造方法においては、次いで、このようにして決定された、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置を保持した状態で、凸レンズ集合体10における他方の表面14に両眼視差応用立体画像用合成画像41を印刷する。
【0079】
このようにして、両眼視差応用立体画像シート構成体3を製造することができる。そして、第3態様の製造方法においては、前記したように、容易な判断手法によって、凸レンズ集合体10に対する両眼視差応用立体画像用合成画像41の印刷位置を正確かつ容易に調整することができる。したがって、第3態様の製造方法において製造される両眼視差応用立体画像シート構成体3は、凸レンズ集合体10と両眼視差応用立体画像用合成画像41との位置が正確に調整されているから、初期の立体視効果が確実に発揮される。
【0080】
第3態様の製造方法の別の一例として、前記凸レンズ集合体50を用いる例について説明する。凸レンズ集合体50を用いる例においては、基本的に、前記第3態様の製造方法の一例と同様にして、両眼視差応用立体画像シート構成体を製造することができるが、両眼視差応用立体画像用合成画像61が凸レンズ集合体50に対応するように作成される。すなわち、この凸レンズ集合体50における単位画像が区画分割される区画数N(図18に示される例では、N=5)に一致するN枚の、それぞれ水平方向に異なる視差をもつ状態で得られた原画像B〜Bを準備する。次いで、単位画像R内に割り当てられる第1領域の区画数m(図18に示される例では、m=1)に一致するm枚の前記原画像Bを、その色調を維持したまま、GCRにより、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ及び/又はブッラクインキのインキ面積率を変更して成るGCR画像bを作成する。次いで、m枚のGCR画像bと(N−m)枚の原画像B、B、B及びBとを用いて、GCR画像bから画素分割されたm個のGCR区画を第1領域(図18に示される例では、5分割された領域の中心部に位置する領域)に両眼視差応用立体画像の合成法に従って、すなわち、原画像B〜Bの水平方向の配列順と逆順の配列順となるように、再配列して成る見当合わせ部を有する両眼視差応用立体画像用合成画像61を作成する。このようにして作成した両眼視差応用立体画像用合成画像61を用いて、前記前記第3態様の製造方法の一例と基本的に同様にして、両眼視差応用立体画像用合成画像61の印刷位置を決定し、この印刷位置を保持した状態で、両眼視差応用立体画像用合成画像61を凸レンズ集合体50の他方の表面54に印刷する。
【0081】
このようにして、第3態様の製造方法の別の一例における両眼視差応用立体画像シート構成体を製造することができる。そして、第3態様の製造方法の別の一例においては、前記したように、容易な判断手法によって、凸レンズ集合体50に対する両眼視差応用立体画像用合成画像61の印刷位置を正確かつ容易に調整することができる。したがって、第3態様の製造方法の別の一例において製造される両眼視差応用立体画像シート構成体は、凸レンズ集合体50と両眼視差応用立体画像用合成画像61との位置が正確に調整されているから、初期の立体視効果が確実に発揮される。
【0082】
前記第3態様の製造方法によれば、第1態様の製造方法及び第2態様の製造方法と異なり、凸レンズ集合体10における他方の表面14に両眼視差応用立体画像用合成画像41を印刷した後に、不要部分が生じないから、この部分を切除する必要がなく、製造効率を高めると共に、製造コストを低減させることができる。
【0083】
第3態様の製造方法において製造される両眼視差応用立体画像シート構成体3は、GCR画像から画素分割されたGCR区画と、原画像から画素分割された区画とが再配列された単位画像が複数配列されて成る見当合わせ部を内部に有する両眼視差応用立体画像用合成画像41を有している。そして、両眼視差応用立体画像シート構成体3は、例えば、ブラックインキとして赤外線を吸収するインクを用いて製造されると、このブラックインキが赤外線を照射することによって、第1領域と第2領域における赤外線の吸収量が異なるから、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが略一致しているか否か、また、製造した両眼視差応用立体画像シート構成体がこの発明に係る第3態様の製造方法において製造されたシート構成体であるか否かを容易に判断することができるという利点をも有する。
【0084】
第3態様の製造方法における前記一例では、1つの第1領域にGCR区画が再配列されているが、この発明においては、複数の第1領域にGCR区画が再配列されていてもよい。
【0085】
また、第3態様の製造方法における前記一例では、1つの第1領域全体にGCR区画が再配列されているが、この発明においては、1つの第1領域の一部にGCR区画が再配列されてもよく、また、複数の第1領域にまたがってGCR区画が再配列されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0086】
この発明は、3次元視覚効果によってより一層深い印象つけが要求される分野、例えば、街頭看板、ポスター、広告塔、案内表示板、名刺等に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】図1は、この発明に係る第1態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法によって製造される両眼視差応用立体画像シート構成体の一例を示す概略側面図である。
【図2】図2は、凸レンズ集合体の一例における凸レンズの配列の一例を示す図である。
【図3】図3は、凸レンズ集合体の一例における凸レンズの配列の別の一例を示す図である。
【図4】図4は、凸レンズ集合体の一例における凸レンズの配列のまた別の一例を示す図である。
【図5】図5は、この発明に係る第1態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法に用いられる両眼視差応用立体画像用合成画像シートの一例を示す上面図である。
【図6】図6は、見当合わせ部の構成を説明する見当合わせ部の一部拡大説明図である。
【図7】図7は、凸レンズ集合体におけるレンズ形成区画内位置を説明する一部拡大説明図である。
【図8】図8は、この発明に係る第1態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法において、第1領域指定位置とレンズ形成区画内位置とが略一致した状態の一例を説明する両眼視差応用立体画像シート構成体を示す概略上面図である。
【図9】図9は、この発明に係る第1態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法に用いられる両眼視差応用立体画像用合成画像シートの別の一例を示す上面図である。
【図10】図10は、この発明に係る第1態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法に用いられる両眼視差応用立体画像用合成画像シートのまた別の一例を示す上面図である。
【図11】図11は、この発明に係る第2態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法によって製造される両眼視差応用立体画像シート構成体の一例を示す概略側面図である。
【図12】図12は、この発明に係る第3態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法によって製造される両眼視差応用立体画像シート構成体の一例を示す概略側面図である。
【図13】図13は、それぞれ異なる視差をもつ状態で作成された9枚の原画像を示す上面図である。
【図14】図14は、単位画像が区画分割されてなる区画及び各区画名を説明する原画像の一部拡大説明図である。
【図15】図15は、インテグラルフォトグラフィ画像の合成法によって、合成画像の単位画像に再配列された各区画及びGCR区画を説明する合成画像の一部拡大説明図である。
【図16】図16は、第1領域が割り当てられる区画の位置の例を示す図であり、図16(a)は、第1領域が各単位画像における中央の区画に割り当てられた例を示す図であり、図16(b)は、第1領域が各単位画像における中央の区画を含む縦一列に割り当てられた例を示す図であり、図16(c)は、第1領域が各単位画像における中央の区画を含む横一列に割り当てられた例を示す図であり、図16(d)は、第1領域が各単位画像における中央の区画を含む縦一列と縦一列に割り当てられた例を示す図である。
【図17】図17は、この発明に係る両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法に用いられる凸レンズ集合体の別の一例を示す概略斜視図である。
【図18】図18は、この発明に係る第3態様の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法の別の一例における両眼視差応用立体画像用合成画像を説明する説明図である。
【符号の説明】
【0088】
1、2、3 両眼視差応用立体画像シート構成体
10、50 凸レンズ集合体
11、51 シート部材
12、52 凸レンズ
13、53 一方の表面
14、54 他方の表面
15 レンズ形成区画
16 仮想区画
30、34A、34B 両眼視差応用立体画像用合成画像シート
31 シート部材
32 両眼視差応用立体画像用合成画像部
33、33i 周辺部
35 見当合わせ部
36 単位画像
37 第1の領域
38 第2の領域
40、41、61 両眼視差応用立体画像用合成画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート部材の一方の表面に他方の表面又は他方の表面より後方の同一平面に焦点を結ぶ凸レンズが配置されて成る凸レンズ集合体と、
1個の前記凸レンズを介して視認可能な単位画像が複数配列され、前記単位画像内に濃度が異なる第1領域及び第2領域が割り当てられて成る見当合わせ部を内部又は両眼視差応用立体画像用合成画像部の周囲に有する両眼視差応用立体画像用合成画像とを、
前記単位画像内に前記第1領域が割り当てられた第1領域指定位置と、1個の前記凸レンズが形成されるレンズ形成区画における、前記単位画像内の前記第1領域指定位置に対応するレンズ形成区画内位置とが略一致する位置関係を保持した状態で、
配置することを特徴とする両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法。
【請求項2】
前記凸レンズ集合体を、両眼視差応用立体画像用合成画像部と前記両眼視差応用立体画像用合成画像部の周囲に前記見当合わせ部とを有する両眼視差応用立体画像用合成画像シートの上に、前記位置関係を保持した状態で、積層、貼着又は融着することを特徴とする請求項1に記載の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法。
【請求項3】
前記凸レンズ集合体における前記他方の表面に、両眼視差応用立体画像用合成画像部と前記両眼視差応用立体画像用合成画像部の周囲に前記見当合わせ部とを有する両眼視差応用立体画像用合成画像を、前記位置関係を保持した状態で、印刷することを特徴とする請求項1に記載の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法。
【請求項4】
前記凸レンズ集合体、及び、前記単位画像が区画分割される区画数Nに一致するN枚の、それぞれ異なる視差をもつ状態で得られた原画像を準備し、
前記単位画像内に割り当てられる第1領域の区画数mに一致するm枚の前記原画像を、その色調を維持したまま、GCRにより、シアンインキ、マゼンタインキ、イエローインキ及び/又はブッラクインキのインキ面積率を変更して成るGCR画像を作成し、
m枚の前記GCR画像と(N−m)枚の前記原画像とを用いて、前記GCR画像から画素分割されたm個のGCR区画を前記第1領域に両眼視差応用立体画像の合成法に従って再配列して成る前記見当合わせ部を有する両眼視差応用立体画像用合成画像を作成し、
前記インキの一種から成る前記両眼視差応用立体画像用合成画像の単色画像を前記凸レンズ集合体における前記他方の表面に印刷し、前記単位画像内に前記第1領域が割り当てられた第1領域指定位置と、1個の前記凸レンズが形成されるレンズ形成区画における、前記単位画像内の前記第1領域指定位置に対応するレンズ形成区画内位置とが略一致するように、前記両眼視差応用立体画像用合成画像の印刷位置を決定し、
この印刷位置を保持した状態で、前記両眼視差応用立体画像用合成画像を前記凸レンズ集合体の前記他方の表面に印刷することを特徴とする請求項1に記載の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の両眼視差応用立体画像シート構成体の製造方法によって製造されたところの、前記GCR画像から画素分割されたGCR区画と、前記原画像から画素分割された区画とが再配列されて成る単位画像が複数配列されて成ることを特徴とする両眼視差応用立体画像シート構成体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−191366(P2008−191366A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−25193(P2007−25193)
【出願日】平成19年2月5日(2007.2.5)
【出願人】(000107790)グラパックジャパン株式会社 (6)
【Fターム(参考)】