説明

両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置

【課題】 キーボードを折りたたみ、通常の操作対象となるキーが利用者に対して裏側(例えば表示装置側又は下側)に向いている場合であっても、所望のアプリケーション処理を実行することができる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置を提供する。
【解決手段】 表示装置とキーボード装置を備える情報処理装置であって、キーボード装置が、表示装置における表示領域の下部又は一部分を覆うように折りたたみ可能であり、キーボード装置の底面に任意のアプリケーションが割り当てられている一又は複数のファンクションキーを備えている。また、キーボード装置の表示装置に対する相対位置を検出するキーボード位置検出部を含み、キーボード装置の相対位置に応じて、キーボード装置の上面におけるキーと底面におけるキーの有効/無効を切り替える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折りたたんだ状態であっても所望のアプリケーション処理を実行できる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今の急速なパーソナルコンピュータの普及により、一般の家庭内においても家電製品と同様にパーソナルコンピュータが使用される環境が増加しつつある。しかし、ほとんどのパーソナルコンピュータは、表示装置、コンピュータ本体、キーボード装置で構成されており、一般の家庭内においては設置する場所の確保が困難になっているのが現状である。
【0003】
かかる配置スペース上の問題を解消するべく、例えば特許文献1(特開2000−259970号公報)においては、家庭内の壁面にパーソナルコンピュータを設置するための掘り込み孔を設け、そこへ設置することで日常生活空間をロスすることなくパーソナルコンピュータの使用環境を確保できる方法が開示されている。
【0004】
しかし、我が国における住宅事情を鑑みれば、壁面に掘り込み孔を設けることができる家庭はごく一部であり、実際上の解決手段とはなり得ない。そこで、最近では、キーボードを折りたたむことができる構造を有し、使用していない時間帯だけでもスペースの有効利用を図ろうとする意図を有する機種も市場に登場し始めている。
【特許文献1】特開2000−259970号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、単にキーボードを折りたたむことができる構成では、以下のような問題点が生じていた。
【0006】
まず、キーボードを折りたたんだ時点においては、パーソナルコンピュータにおける操作ができないという問題点である。現状では、オペレーティングシステムを起動、あるいは終了させるのには相当の時間を要し、レジューム機能を併用することも考えられるが、それではキーボードを折りたためるようにした意味付けが希薄になる。
【0007】
また、キーボードを表示画面上に折りたたむ構成とした上で、表示画面の周囲にファンクションキーを配置し、キーボードを折りたたんでいる場合であっても任意のアプリケーションを稼働させることも考えられる。しかし、この場合、キーボードを折りたたんだ場合であろうと、折りたたまない場合であろうと、いずれの場合においても当該ファンクションキーは有効であり、ユーザによっては操作が煩雑となり、誤操作の原因となるおそれも残されていた。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するために、キーボードを折りたたむことなどにより、通常の操作対象となるキーが利用者に対して裏側(例えば表示装置側)に向いている場合であっても、所望のアプリケーション処理を実行することができる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために本発明にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置は、表示装置とキーボード装置を備える情報処理装置であって、キーボード装置が、
表示装置における表示領域の下部又は一部分を覆うように折りたたみ可能であり、キーボード装置の底面に任意のアプリケーションが割り当てられている一又は複数のファンクションキーを備えていることを特徴とする。
【0010】
かかる構成により、キーボードを折りたたみ、通常の操作対象となるキーが表示装置側に向いている場合であっても、ファンクションキーを操作することによって所望のアプリケーション処理を実行することが可能となる。
【0011】
なお、前記ファンクションキーへのアプリケーションの割り当ては任意であり、一つのファンクションキーに一つのアプリケーションを割り当てても良いし、複数のファンクションキーに一つのアプリケーションの異なる機能を割り当てても良いし、一つのファンクションキーに二以上のアプリケーションを割り当てても良い。
【0012】
また、本発明にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置は、キーボード装置の表示装置に対する相対位置を検出するキーボード位置検出部を含み、キーボード装置の相対位置に応じて、キーボード装置の上面におけるキーと底面におけるキーの有効/無効を切り替えることが好ましい。相互のキー間における誤操作を未然に防止することができると共に、折りたたむ際の衝撃によるキー誤操作をも防止することが可能となる。
【0013】
また、本発明にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置は、キーボード位置検出部が、キーボード装置と表示装置における表示部との傾斜角度を検出することが好ましい。通常は情報処理装置本体の底部にキーボード装置を折りたたむための回転部を有するからである。
【0014】
また、本発明にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置は、前記キーボード装置が、前記表示装置における表示領域の下部又は一部分を覆うように折りたたんだ第一の状態と、前記表示装置から取り外して前記一又は複数のファンクションキーが設けられた面を上にした第二の状態を含む少なくとも二つの状態で利用可能である態様であっても良い。なお、前記第2の状態においては、キーボード装置と情報処理装置との間は、ケーブルで接続されていても良いし、無線通信によって通信可能な状態としても良い。
【0015】
さらに、上記の態様において、前記キーボード装置が、前記表示装置から取り外して前記一又は複数のファンクションキーが設けられた面を下にした第三の状態でも利用可能であり、前記キーボード装置が、当該キーボード装置のどちらの面が上面であるかを検出するキーボード姿勢検出部を有し、前記情報処理装置が、前記キーボード姿勢検出部の検出結果に応じて、前記キーボード装置の上面におけるキーと底面におけるキーの有効/無効を切り替える入力制御部を備えた構成とすることが好ましい。例えば上面のキーを有効とし、下面のキーを無効とすることにより、利用者が膝等の上でキーボード装置を利用する場合に、キー誤操作を防止できるからである。
【0016】
また、上記の構成において、前記キーボード姿勢検出部により、前記一又は複数のファンクションキーを有する面がキーボード装置の上面であることが検出された場合のみ、前記一又は複数のファンクションキーへの割り当て内容を前記表示装置に表示する表示制御部をさらに備えた態様とすることも好ましい。利用者にとって、ファンクションキーの操作が分かりやすくなるからである。
【0017】
本発明にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置は、前記キーボード装置の底面における一又は複数のファンクションキーに、一又は複数のアプリケーションの起動機能が割り当てられていることが好ましい。
【0018】
本発明にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置は、一つのアプリケーションが起動された後に、前記キーボード装置の底面における一又は複数のファンクションキーに、当該アプリケーションに対する操作機能を割り当てる態様とすることも好ましい。
【0019】
また、本発明にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置は、前記キーボード装置の底面における一又は複数のファンクションキーへの割り当て内容を前記表示装置に表示させる表示制御部をさらに備えた態様とすることも好ましい。利用者にとってファンクションキーの操作が分かりやすくなるからである。
【0020】
また、本発明にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置は、壁掛け型またはデスクトップ型として実現することが可能である。
【発明の効果】
【0021】
以上のように本発明にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置によれば、キーボードを折りたたみあるいは裏返すことにより、通常の操作対象となるキーが表示装置側に向いている場合やキーが下に向いている場合であっても、ファンクションキーを操作することによって所望のアプリケーション処理を実行することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置について、図面を参照しながら説明する。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成図であり、図1(a)は本発明の実施の形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の正面図を、図1(b)は本発明の実施の形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の右側面図を、それぞれ示している。
【0024】
本実施の形態においては、情報処理装置が薄型であり、壁掛け可能な装置である場合を想定して説明する。もちろん、情報処理装置の形態については、特にこれに限定されるものではない。
【0025】
図1(a)において、11は情報処理装置本体1における表示領域を示しており、薄型の情報処理装置1の表示用としては液晶画面等が良く用いられている。2はキーボード装置を示しており、図1(b)に示すように回転部22を用いて表示領域側へ折りたたんだ状態を図示している。この状態で、キーボード装置2における表示領域11と同方向側の面においては、ファンクションキー21が操作可能な状態となっている。
【0026】
図2に、本発明の実施の形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置におけるキーボード装置2の構成図を示す。図2(a)は本発明の実施の形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置におけるキーボード装置2の平面図を、図2(b)は本発明の実施の形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置におけるキーボード装置2の底面図を、それぞれ示している。
【0027】
図2(a)に示すように、キーボード装置2の上面については通常のキーボード装置と同様のキー(以下、上面キーと称する)20が配置されている。下記この上面キーの高さについても特に制約されるものではなく、回転部22を中心としてキーボード装置2を折りたたむことができる範囲の高さで有りさえすれば良い。
【0028】
また、図2(b)に示すように、キーボード装置2の底面については、キーボード装置2を回転部22を中心として折りたたんだ場合であっても、任意のアプリケーション操作が可能となるように、特定の機能を付加したファンクションキー21が配置される構成となっている。
【0029】
折りたたまれた状態で、どのファンクションキー21にどの機能が割り当てられているのかについて、確認する方法は種々の方法が考えられる。例えば、図3に示すように、折りたたまれた状態で、表示領域11の下部に、各ファンクションキー21に割り当てられている機能のキー表示領域12を設けることも考えられる。もちろん、かかる表示方法に限定されるものではなく、キーボード装置2の底面に位置するファンクションキー21にどの機能が割り当てられているか、明示できる方法であれば何でも良い。
【0030】
さらに、キーボード装置2と表示領域11を含む情報処理装置本体1との角度を常時検出するキーボード位置検出部(後述)を設け、角度に応じてキーボード装置2における上面キー20が有効か、あるいは底面のファンクションキー21が有効かを切り替えることも考えられる。すなわち、図4に示すように、キーボード装置2と表示領域11を含む情報処理装置本体1との角度θを常時検出し、例えばθが45度よりも小さい場合にはキーボード装置2における底面のファンクションキー21のみを有効とし、θが45度以上である場合にはキーボード装置2における上面キー20が有効になるように切り替えるものである。
【0031】
このような構成にしておくことで、折りたたんだキーボード装置2の上面キー20が、裏面を押す圧力によって押されたことによる誤操作を未然に防止することが可能となる。また、折りたたむ際における衝撃によって、キーボード装置2上面キー20が押されたものとして誤動作することも未然に防止することが可能となる。
【0032】
ここで、キーボード装置2が折りたたまれた状態で、表示領域11の下部に、各ファンクションキー21に割り当てられている機能のキー表示領域12を設ける場合の具体例について、図5(a)および図5(b)、並びに、図6(a)〜図6(c)を参照しながら説明する。
【0033】
図5(a)は、本実施形態にかかる情報処理装置の内部構成例を示すブロック図である。図5(a)に示すように、本情報処理装置は、情報処理装置本体1内に、キーボード位置検出部51、入力制御部52、表示制御部53、アプリケーション記憶部54、アプリケーション実行部55、ファンクションキー割当記憶部56を備えている。なお、図5(a)は、情報処理装置の内部構成のうち、本発明に関連する機能ブロックの概略構成を示したものであり、情報処理装置はこれらの他に、その情報処理装置に必要とされる機能や用途等に応じて、任意の機能ブロックやハードウェアデバイスを有し得る(例えば後述するDVD再生機能を実現するためのDVDドライブなど)。また、図5(a)では、入力制御部52、表示制御部53、アプリケーション実行部55を別個の機能ブロックとして示したが、これらのうち少なくとも2つが同一のハードウェア(例えばマイクロコンピュータ)により実現される可能性もある。
【0034】
キーボード位置検出部51は、前述したように、キーボード装置2と表示領域11を含む情報処理装置本体1との角度θを常時検出する。入力制御部52は、キーボード位置検出部51で検出された角度θが例えば45度よりも小さい場合には、キーボード装置2における底面のファンクションキー21のみを有効とし、θが例えば45度以上である場合には、キーボード装置2における上面キー20のみを有効とする。なお、上面キー20とファンクションキー21との有効/無効を切り替える角度θの値は、上述の45度に限定されず、適宜の角度に設定すれば良い。
【0035】
表示制御部53は、キーボード位置検出部51の検出結果と、入力制御部52から送られる入力データとに基づき、表示領域11における表示を制御する。アプリケーション記憶部54は、情報処理装置で実行されるアプリケーションのプログラムを記憶している。アプリケーション実行部55は、アプリケーション記憶部54から抽出されたアプリケーションプログラムを実行する。
【0036】
ファンクションキー割当記憶部56は、ファンクションキー21の各々に対するアプリケーションの割り当てに関する情報を記憶している。この情報は、情報処理装置の出荷前に、プリインストールされているアプリケーションに応じて予め登録されているものと、利用者により必要に応じて(例えば新しいアプリケーションを情報処理装置にインストールした場合などに)登録されるものとの両方を含む。
【0037】
図5(b)に、ファンクションキー割当記憶部56に記憶されている情報のフォーマットの一例を示す。なお、このフォーマットはあくまでも一例であって、これ以外に任意のフォーマットを用いることが可能である。図5(b)の例において、F1〜Fnは、ファンクションキー21a,21b,…のn個(nは自然数)に対応し、各ファンクションキーが押された場合の「実行アプリ名」および「表示アプリ名」がそれぞれ記述されている。「実行アプリ名」は、そのファンクションキーを押したときにアプリケーション記憶部54から呼び出して実行すべき、実行形式のアプリケーションの名前(あるいは当該アプリケーションへのパス)である。「表示アプリ名」は、表示領域11のキー表示領域に表示すべきアプリケーション名である。
【0038】
A1〜Anは、アプリケーション記憶部54に記憶されているアプリケーションのn個に対応し、ファンクションキー21a,21b,…に対応する「表示機能名」がそれぞれ記述されている。「表示機能名」は、そのアプリケーションが起動されているときに各ファンクションキーが押されるとアプリケーションのどの機能を実行するかを表している。実際にはファンクションキーのコードをアプリケーションに渡さない場合(アプリケーションがファンクションキーに対応していない場合)は、表示機能名だけでなく、アプリケーションを操作するためのコードも、A1〜Anの各欄に指定するようにしても良い。
【0039】
本情報処理装置は、キーボード装置2が折りたたまれた状態で電源が投入された場合、あるいは、電源が投入された状態においてキーボード装置2が表示領域11に対して開いた状態から折りたたまれた場合、キーボード位置検出部51がこれを検知し、キーボード装置2における底面のファンクションキー21のみを有効とする。また、このとき、表示制御部53は、ファンクションキー割当記憶部56を参照して、図6に示すように、ファンクションキー21a〜21gのうちの任意のキーに対して、そのファンクションキーを押すことによって起動されるアプリケーション名を表示領域11に表示する。アプリケーション名は、図6に示すようにファンクションキーの位置に対応させて表示することが好ましいが、ファンクションキーとの対応を利用者が理解できれば、その表示位置および表示態様は任意である。
【0040】
図6の例では、表示領域11の下部に、ファンクションキー21a〜21gの各々に対応するキー表示領域12a〜12gを設けている。キー表示領域12aには「DVD再生」と表示されており、これは、ファンクションキー21aを押すとDVDを再生するためのアプリケーションが起動されることを表す。同様に、キー表示領域12bには「電子Book」と表示されており、ファンクションキー21bを押すと電子Bookを閲覧するためのアプリケーションが起動される。キー表示領域12cには「TV」と表示されており、ファンクションキー21cを押すとTV放送を視聴するためのアプリケーションが起動される。すなわち、この状態では、ファンクションキー21a〜21gのそれぞれにつ
いて、互いに異なるアプリケーションが割り当てられている。なお、図6に示した画面表示は、あくまでも一例であり、アプリケーションの種類やその数、アプリケーション種類の表示形態などは、これに限定されるものではない。例えば、文字による表示に限らず、記号による表示も可能である。
【0041】
そして、利用者が例えばファンクションキー21aを押すと、入力制御部52がファンクションキー21aが押されたことを検知し、表示制御部53へその旨を伝える。表示制御部53は、ファンクションキー割当記憶部56を参照し、ファンクションキー21aに対応するアプリケーション(すなわちこの例ではDVD再生用アプリケーション)の実行アプリケーション名を抽出する。アプリケーション実行部55は、抽出された実行アプリケーション名を受け取り、アプリケーション記憶部54からそのアプリケーションプログラムを抽出し、実行する。
【0042】
アプリケーション実行部55がアプリケーションプログラムの実行を開始すると、表示制御部53は、実行中のアプリケーションに対するファンクションキーの割当情報(各ファンクションキーに割り当てられた「表示機能名」)をアプリケーション割当記憶部56から抽出し、表示領域11の表示をそのアプリケーションに応じた内容に変更すると共に、ファンクションキー21a〜21gのそれぞれに対する機能の割り当てを、そのアプリケーションに応じた内容に変更する。すなわち、あるアプリケーションの実行が開始された後は、当該アプリケーションの実行に関する1つまたは複数の機能が、ファンクションキー21a〜21gのうちの1つまたは複数に割り当てられる。
【0043】
例えば、実行中のアプリケーションがDVD再生用アプリケーションである場合、表示制御部53は、図7(a)に示すように、表示領域11中のアプリケーション用領域11aにDVDから再生したコンテンツ映像を表示すると共に、ファンクションキー21a〜21gのそれぞれに、DVDの再生動作を利用者が制御するための機能を割り当てる。また、表示制御部53は、表示領域11の下部に、ファンクションキー21a〜21gに割り当てられた機能を表すキー表示領域12a〜12gを設ける。
【0044】
図7(a)の例では、ファンクションキー21a〜21gに、プレイバック機能、再生開始機能、早送り機能等が割り当てられていることが、キー表示領域12a〜12gに示されている。すなわち、この状態において、利用者が例えばファンクションキー21bを押すと、アプリケーション実行部55がDVDコンテンツの再生を開始する。なお、ファンクションキー21gにはメニュー機能が割り当てられており、ファンクションキー21gを押すと、他のアプリケーションの起動用メニューの表示や、ファンクションキー21a〜21gのそれぞれに割り当てられている機能を変更するための設定用画面の表示等を行うようにしても良い。
【0045】
また、図7(b)は、利用者が図6の画面でファンクションキー12bの「電子Book」を押した後に表示される画面例である。この場合は、表示制御部53は、表示領域11内のアプリケーション用領域11bに、電子ブックの内容であるテキストや画像を表示すると共に、ファンクションキー21a〜21gのそれぞれに、電子ブックの閲覧動作を利用者が制御するための機能を割り当てる。また、表示制御部53は、表示領域11の下部に、ファンクションキー21a〜21gに割り当てられた機能を表すキー表示領域12a〜12gを設ける。図7(b)の例では、ファンクションキー21a,21bはプレイバック機能、ファンクションキー21cはしおり位置の設定機能、ファンクションキー21dは表示状態を拡大する機能等が割り当てられていることが、キー表示領域12a〜12gに表示されている。
【0046】
以上のように本実施の形態によれば、キーボードを折りたたみ、通常の操作対象となる
キーが表示装置側に向いている場合であっても、ファンクションキーを操作することによって所望のアプリケーション処理を実行することが可能となる。
【0047】
また、ファクションキーのそれぞれに対する機能の割り当てを、アプリケーションの動作状態に応じて変更し、表示制御部53がその割り当て内容を表示領域11に表示することにより、利用者は、キーボード装置2を折りたたんだ状態のままで、アプリケーションに応じた様々な操作を行うことが可能となる。
【0048】
また、本実施の形態によれば、情報処理装置本体とキーボード装置の傾斜角度により、両面キーボード装置のどちらの面に存在するキーを有効にするのか制御することができることから、相互のキー間における誤操作を未然に防止することができると共に、折りたたむ際の衝撃によるキー誤操作をも防止することが可能となる。
【0049】
なお、本実施形態では、キーボード装置が折りたたまれた状態で電源が投入された場合、あるいは、電源が投入された状態においてキーボード装置が表示領域に対して開いた状態から折りたたまれた場合、底面のファンクションキーによって起動されるアプリケーションを表示領域に表示し、利用者に選択される例を説明した。しかし、本発明はこれに限定されず、例えば、キーボード装置が折りたたまれた状態で電源が投入された場合、あるいは、電源が投入された状態においてキーボード装置が表示領域に対して開いた状態から折りたたまれた場合、予め定められた(あるいは利用者があらかじめ設定した)アプリケーションを自動的に起動すると共に、それ以外のアプリケーションを起動する機能(あるいはそれ以外のアプリケーションを起動するためのメニュー表示機能)を、底面のファンクションキー21に割り当てても良い。
【0050】
(実施の形態2)
図8(a)および図8(b)は、本発明の他の実施の形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成を示す正面図である。なお、実施の形態1で説明した構成と同様の機能を有する構成については、実施の形態1で用いた符号と同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
【0051】
本実施形態にかかる情報処理装置は、図8(a)または図8(b)に示すように、キーボード装置2を情報処理装置本体1から取り外した状態で使用することが可能である。この状態では、キーボード装置2と情報処理装置本体1との間は、例えばBluetoothやIrDA
等の無線通信により、データの送受信を行うことが好ましい。しかし、従来より一般的なデスクトップ型の情報処理装置のように、キーボード装置2と情報処理装置本体1との間をケーブルで接続した構成であっても、本発明を実現可能である。なお、上述した無線通信方式は公知であるので、その詳細な説明は省略する。
【0052】
本実施形態にかかる情報処理装置は、壁掛け可能な薄型装置として構成することも可能であるし、デスクトップ型の装置として構成することも可能である。
【0053】
本情報処理装置は、図8(b)に示すように、キーボード装置2の底面側を上に向けて使用する場合は、底面のファクションキー21a〜21gのみを有効にすると共に、ファクションキー21a〜21gのそれぞれに割り当てられている機能を、表示領域11のキー表示領域12a〜12gに表示する。一方、図8(a)に示すように、キーボード装置2の上面キー20を上に向けて使用する場合は、上面キー20のみを有効にすると共に、表示領域11にキー表示領域12a〜12gを表示しない。
【0054】
なお、キーボード装置2において上面キー20とファンクションキー21とのどちらが上面になるように使用されているかは、例えば図9に示すような機構によって検出可能である。なお、図9の構成はあくまでも一例であり、本発明をこの具体例にのみ限定するものではない。
【0055】
図9に示す構成では、キーボード装置2の筐体内に、キーボード装置2の表面に対して垂直な方向にスライド可能に設けられたスライダ91を有する。スライダ91には、電極保持部材92が固定され、電極保持部材92におけるスライダ91の可動方向両面には、電極92aおよび92bがそれぞれ設けられている。電極92aと電極92bとの間には、所定の電圧(例えば5V)が印加されている。また、キーボード装置2の筐体内には、スライダ91が移動した場合に電極92aおよび92bのいずれかと接触する位置に、電極93aおよび93bが設けられている。また、電極93aおよび93bは、キーボード上下判定部94に接続されている。すなわち、図9に示す例では、キーボード姿勢検出部は、スライダ91、電極保持部材92、電極92aおよび92b、電極93aおよび93b、キーボード上下判定部94から構成されている。
【0056】
図9に示すように、上面キー20が上を向いた状態で使用されている場合、スライダ91が重力によりキーボード装置2の底面側(ファンクションキー21が設けられている側)にスライドすることにより、電極保持部材92に設けられた電極92bが電極93bに接触する。一方、キーボード装置2が、図9に示した状態とは上下逆の状態で使用されている場合は、スライダ91が上面キー20が設けられている側にスライドし、電極保持部材92に設けられた電極92aが、電極93aに接触することとなる。
【0057】
これにより、キーボード上下判定部94は、電極93aと電極93bのいずれが導通しているかを検知することにより、キーボード装置2のどちらの面が上を向いているかを判定することができる。キーボードデータ出力部95は、キーボード上下判定部94の検出結果に従い、上面キー20と底面のファンクションキー21とのいずれのキー入力を有効データとして情報処理装置へ無線送信するかの切り替えを行う。また、キーボード上下判定部94の判定結果は、キーボードデータ出力部95を介して、情報処理装置のキーボード位置検出部51に送られる。
【0058】
以上のように本実施形態によれば、両面キーボード装置が情報処理装置本体から取り外し可能な場合であっても、両面キーボード装置のどちらの面が使用されているかを検出し、使用されている面に存在するキーを有効にするよう制御することができる。
【0059】
なお、本実施形態の構成においても、実施の形態1で図6〜図8を用いて説明したように、情報処理装置がアプリケーションプログラムの実行を開始すると、表示領域11の表示状態を実行中のアプリケーションに応じた内容に変更すると共に、ファンクションキー21a〜21gのそれぞれに対する機能の割り当てを、そのアプリケーションに応じた内容に変更するようにすることが可能である。
【0060】
(実施の形態3)
図10(a)および図10(b)、並びに図11(a)および図11(b)に、本発明のさらに他の実施の形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成を示す。図10(a)および図11(a)は、本実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の正面図、図10(b)および図11(b)は当該情報処理装置の右側面図である。なお、実施の形態1で説明した構成と同様の機能を有する構成については、実施の形態1で用いた符号と同じ参照符号を付記し、その詳細な説明を省略する。
【0061】
本実施形態にかかる情報処理装置は、図10(a)および図10(b)に示すように、キーボード装置2を情報処理装置本体1の表示領域11に対して折りたたんだ状態で使用
することも可能であり、図11(a)および図11(b)に示すように、キーボード装置2を情報処理装置本体1から取り外した状態で使用することも可能である。図11(a)および図11(b)に示す状態では、キーボード装置2と情報処理装置本体1との間は、例えばBluetoothやIrDA等の無線通信により、データの送受信が行われる。
【0062】
なお、本実施形態にかかる情報処理装置は、壁掛け可能な薄型装置として構成することも可能であるし、デスクトップ型の装置として構成することも可能である。
【0063】
本実施形態にかかる情報処理装置は、図10(a)および図10(b)に示すように、キーボード装置2を情報処理装置本体1に対して折りたたんだ状態では、表示領域11の垂直方向における開口範囲A(図10(b)参照)の下側の一部がキーボード装置2によって覆われる。キーボード位置検出部51がこの状態を検出すると、実施の形態1で説明したように入力制御部52がファンクションキー21を有効とする。また、表示制御部53は、キーボード装置2によって覆われない領域を表示可能領域として、この領域内にアプリケーション用領域11aとキー表示領域12a〜12gを配置する。
【0064】
一方、図11(a)および図11(b)に示すように、キーボード装置2を情報処理装置本体1から取り外し、ファンクションキー21を上に向けて使用する状態では、キーボード位置検出部51は、実施の形態2で説明したように、キーボード上下判定部94の判定結果に基づいてこれを検出し、ファンクションキー21を有効とする。また、この状態では、キーボード装置2は情報処理装置本体1から取り外されているので、表示領域11の垂直方向における開口範囲Aの全体が表示可能領域となる。従って、表示制御部53は、図10(a)の状態よりも下側に、キー表示領域12a〜12gを配置する。また、アプリケーション用領域11aとして、表示領域11におけるより広い領域を割り当てることもできる。
【0065】
なお、このような表示可能領域の大きさの切り替えは、情報処理装置内のグラフィックドライバにより画面解像度を変更することによって実現可能である。
【0066】
このように、本実施形態にかかる情報処理装置は、ファンクションキー21が有効である場合、キーボード装置2が表示領域11の一部を覆っているか否かをキーボード位置検出部51により検出し、その検出結果に応じて、表示領域11におけるキー表示領域12a〜12gの配置を変化させる。これにより、表示領域11の表示可能範囲を有効に利用することができる。
【0067】
なお、上述した実施の形態1〜3は、本発明を限定するものではなく、発明の範囲内で種々の変更が可能である。例えば、キーボード装置の底面に設けるファンクションキーの数や形状が、上述の各実施形態において参照した図面とは異なる態様であっても良い。また、キーボード装置の位置や向きを検出する機構は、本実施形態で開示したものに限定されず、適宜の機械的センサまたは光学的センサ等を利用することも可能である。
【0068】
また、上述の各実施形態では、表示領域の下部を覆うように折りたたみ可能なキーボード装置を備えた情報処理装置を例示したが、表示領域の左側端部、または表示領域の右側端部、あるいは表示領域の上部のいずれかを覆うように折りたたみ可能な、両面操作可能なキーボード装置を有する情報処理装置も、本発明の技術的範囲に属する。
【0069】
(付記1) 表示装置とキーボード装置を備える情報処理装置であって、
前記キーボード装置が、前記表示装置における表示領域の下部又は一部分を覆うように折りたたみ可能であり、
前記キーボード装置の底面に任意のアプリケーションが割り当てられている一又は複数のファンクションキーを備えていることを特徴とする両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0070】
(付記2) 前記キーボード装置の前記表示装置に対する相対位置を検出するキーボード位置検出部を含み、前記キーボード装置の相対位置に応じて、前記キーボード装置の上面におけるキーと底面におけるキーの有効/無効を切り替える付記1に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0071】
(付記3) 前記キーボード位置検出部が、前記キーボード装置と前記表示装置における表示部との傾斜角度を検出する付記2に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0072】
(付記4) 前記キーボード装置が、前記表示装置における表示領域の下部又は一部分を覆うように折りたたんだ第一の状態と、前記表示装置から取り外して前記一又は複数のファンクションキーが設けられた面を上にした第二の状態を含む少なくとも二つの状態で利用可能である、付記1から3のいずれか一項に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0073】
(付記5) 前記キーボード装置が、前記表示装置から取り外して前記一又は複数のファンクションキーが設けられた面を下にした第三の状態でも利用可能であり、
前記キーボード装置が、当該キーボード装置のどちらの面が上面であるかを検出するキーボード姿勢検出部を有し、
前記情報処理装置が、前記キーボード姿勢検出部の検出結果に応じて、前記キーボード装置の上面におけるキーと底面におけるキーの有効/無効を切り替える入力制御部を備えた、付記4に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0074】
(付記6) 前記キーボード姿勢検出部により、前記一又は複数のファンクションキーを有する面がキーボード装置の上面であることが検出された場合のみ、前記一又は複数のファンクションキーへの割り当て内容を前記表示装置に表示する表示制御部をさらに備えた、付記5に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0075】
(付記7) 前記キーボード装置の底面における一又は複数のファンクションキーに、一又は複数のアプリケーションの起動機能が割り当てられている、付記1から6のいずれか一項に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0076】
(付記8) 一つのアプリケーションが起動された後に、前記キーボード装置の底面における一又は複数のファンクションキーに、当該アプリケーションに対する操作機能を割り当てる、付記1から7のいずれか一項に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0077】
(付記9) 前記キーボード装置の底面における一又は複数のファンクションキーへの割り当て内容を前記表示装置に表示させる表示制御部をさらに備えた、付記1から8のいずれか一項に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0078】
(付記10) 前記情報処理装置が壁掛け型、あるいはデスクトップ型である、付記1から9のいずれか一項に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【0079】
(付記11) 前記表示制御部が、前記キーボード装置が第一の状態にある場合は、前記表示装置における表示領域のうち前記キーボード装置で覆われない領域を表示可能領域とし、前記キーボード装置が表示装置の表示領域に対して開いた状態または前記第二の状
態にある場合は、前記キーボード装置における表示領域の全体を表示可能領域とする、付記4に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【産業上の利用可能性】
【0080】
本発明は、キーボードを折りたたみ、通常の操作対象となるキーが利用者に対して裏側(例えば表示装置側あるいは下側)に向いている場合であっても、ファンクションキーを操作することによって所望のアプリケーション処理を実行することが可能な、両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成を示す正面図、(b)は、その右側面図
【図2】(a)は、本発明の一実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置におけるキーボード装置の、一組のキーセットが設けられた側の面の斜視図、(b)は当該キーボード装置のファンクションキーが設けられた側の面の斜視図
【図3】本発明の一実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成例を示す正面図
【図4】本発明の一実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置におけるキーボード位置検出の例を示す模式図
【図5】(a)は、本発明の一実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の内部概略構成を示すブロック図、(b)は、(a)に示すファンクションキー割当記憶部の記憶内容の一例を示す説明図
【図6】本発明の一実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成例を示す正面図
【図7】(a)および(b)は、本発明の一実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成例を示す正面図
【図8】(a)および(b)は、本発明の他の実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成例を示す正面図
【図9】本発明の他の実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置において、キーボード装置の姿勢を検出する機構の一例を示す断面模式図
【図10】(a)および(b)は、本発明のさらに他の実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成例を示す正面図
【図11】(a)および(b)は、本発明のさらに他の実施形態にかかる両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置の構成例を示す正面図
【符号の説明】
【0082】
1 情報処理装置本体
2 キーボード装置
11 表示領域
12 キー表示領域
20 上面キー
21 ファンクションキー
22 回転部
51 キーボード位置検出部
52 入力制御部
53 表示制御部
54 アプリケーション記憶部
55 アプリケーション実行部
56 ファンクションキー割当記憶部
91 スライダ
92 電極保持部材
92a,92b 電極
93a,93b 電極
94 キーボード上下判定部
95 キーボードデータ出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置とキーボード装置を備えた壁掛け型またはデスクトップ型のパーソナルコンピュータである情報処理装置であって、
前記キーボード装置が、前記表示装置における表示領域の下部又は一部分を覆うように折りたたみ可能であり、
前記キーボード装置の底面に任意のアプリケーションが割り当てられている一又は複数のファンクションキーを有し、
前記ファンクションキーが押下されると、当該ファクションキーに割り当てられたアプリケーションを起動するアプリケーション実行部と、
前記キーボード装置の前記表示装置に対する相対位置として前記キーボード装置と前記表示装置における表示部との傾斜角度を検出するキーボード位置検出部とを備え、
前記キーボード装置の相対位置に応じて、前記キーボード装置の上面におけるキーと底面におけるキーの有効/無効を切り替えることを特徴とする、両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【請求項2】
表示装置とキーボード装置を備えた壁掛け型またはデスクトップ型のパーソナルコンピュータである情報処理装置であって、
前記キーボード装置が、前記表示装置における表示領域の下部又は一部分を覆うように折りたたみ可能であり、
前記キーボード装置の底面に任意のアプリケーションが割り当てられている一又は複数のファンクションキーを有し、
前記ファンクションキーが押下されると、当該ファクションキーに割り当てられたアプリケーションを起動するアプリケーション実行部と、
前記キーボード装置が、前記表示装置における表示領域の下部または一部分を覆うように折りたたんだ状態にある場合は、前記表示装置における表示領域のうち前記キーボード装置で覆われない領域を表示可能領域とする表示制御部と、
前記キーボード装置の前記表示装置に対する相対位置として前記キーボード装置と前記表示装置における表示部との傾斜角度を検出するキーボード位置検出部とを備え、
前記キーボード装置の相対位置に応じて、前記キーボード装置の上面におけるキーと底面におけるキーの有効/無効を切り替えることを特徴とする、両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【請求項3】
前記キーボード装置が、前記表示装置における表示領域の下部又は一部分を覆うように折りたたんだ第一の状態と、前記表示装置から取り外して前記一又は複数のファンクションキーが設けられた面を上にした第二の状態を含む少なくとも二つの状態で利用可能である、請求項1または2に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【請求項4】
前記キーボード装置が、前記表示装置から取り外して前記一又は複数のファンクションキーが設けられた面を下にした第三の状態でも利用可能であり、
前記キーボード装置が、当該キーボード装置のどちらの面が上面であるかを検出するキーボード姿勢検出部を有し、
前記情報処理装置が、前記キーボード姿勢検出部の検出結果に応じて、前記キーボード装置の上面におけるキーと底面におけるキーの有効/無効を切り替える入力制御部を備えた、請求項3に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【請求項5】
前記キーボード姿勢検出部により、前記一又は複数のファンクションキーを有する面がキーボード装置の上面であることが検出された場合のみ、前記一又は複数のファンクションキーへの割り当て内容を前記表示装置に表示する割り当て表示制御部をさらに備えた、請求項4に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【請求項6】
前記キーボード装置の底面における一又は複数のファンクションキーへの割り当て内容を前記表示装置に表示させる割り当て表示制御部をさらに備えた、請求項1から3のいずれか一項に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【請求項7】
前記キーボード装置の底面における一又は複数のファンクションキーに、一又は複数のアプリケーションの起動機能が割り当てられている、請求項1から6のいずれか一項に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【請求項8】
一つのアプリケーションが起動された後に、前記キーボード装置の底面における一又は複数のファンクションキーに、当該アプリケーションに対する操作機能を割り当てる、請求項1から7のいずれか一項に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。
【請求項9】
前記表示制御部が、前記キーボード装置が表示装置の表示領域に対して開いた状態または前記表示装置から取り外して前記一又は複数のファンクションキーが設けられた面を上にした状態にある場合は、前記キーボード装置における表示領域の全体を表示可能領域とする、請求項2に記載の両面操作可能なキーボードを有する情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2006−4450(P2006−4450A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−214437(P2005−214437)
【出願日】平成17年7月25日(2005.7.25)
【分割の表示】特願2003−285381(P2003−285381)の分割
【原出願日】平成15年8月1日(2003.8.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】