説明

中央捻回型止血弁

本発明は、医療処置において使用される止血弁装置を包含し、該止血弁装置は、常時封止される弁を提供する。この止血弁装置には、2つの捻回部と、弁の両端の間に配置される回転部材と、が組込まれている。弁はいかなるときにも完全には開放されることはないので、外科的処置又は介入処置において使用されるときに、流体は全く流れないか、又は僅かな量しか流れない。また、本発明は、固定された第1の端部及び第2の端部を有する弁導管と、第1の端部及び第2の端部の間において位置決めされる回転可能な部材と、を包含する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医療の適用に使用される弁に関し、より好ましくは、医療処置において使用される止血弁装置に関する。
【背景技術】
【0002】
止血弁は、最小限の侵襲性を有する従来の多様な外科的処置において使用されている。例えば、腹腔鏡外科的処置及び関節鏡外科的処置は、止血弁を備えるトロカール組立体又はイントロデューサ組立体を介して実行されることが多い。トロカールシース又はイントロデューサシースが身体の目標箇所へのアクセスを付与するために挿入された後、外科的器具、ツール、ガイドワイヤ、埋込型デバイス又は診断器具が、トロカール又はイントロデューサの基端に配置される止血封止弁に挿入され、又はそこから引出される。止血弁は、流体がトロカール又はイントロデューサを通って身体の目標箇所から不意に流出したり、又はそこに流入するのを概ね防止する。より高度な外科的処置の登場に伴って、止血弁はより厳格な要求に直面している。例えば、より広範囲のデバイスプロフィル及びより多数のデバイスが単一の止血弁を通されることが多い。
【0003】
従来の止血弁は、2つの基本カテゴリー、すなわち受動型及び能動型に概ね該当する。所望の流体密封止部を形成するために、受動型弁は、デバイスが弁に通して挿入される際にデバイスによって変形させられる弾性封止体によるものである。能動型弁は、封止体をトラバースデバイスに接触するように移動させる移動手段を備える。
【0004】
多様な能動型止血弁及び受動型止血弁が提案されている。それら構造体は様々な程度の成功及び好評を受けているものの、共通の不利点に一般的に悩まされている。例えば、広範囲のデバイス断面プロフィルにわたって効果的に封止する封止体(受動型か能動型かに拘わらず)は、トラバースデバイスの少なくとも或る程度の範囲に過度の摩擦を付与する傾向がある。広範囲のデバイス断面プロフィルにわたって効果的に封止する能動型デバイスは、より広範な作動動程(すなわち、親指又は指の動き)とともに封止デバイスを完全に開閉するのに過度の時間が必要になる不利点を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5006113号明細書
【特許文献2】米国特許第6416499号明細書
【特許文献3】米国特許第6086570号明細書
【特許文献4】米国特許第6610031号明細書
【特許文献5】米国特許第7172580号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
脈管内処置、腹腔鏡処置その他の外科的処置において使用される改善された止血弁を提供することが望ましいだろう。好ましくは、このような弁は、過度の摩擦をデバイスに付与することなく、広範囲のデバイス寸法、断面プロフィル及び長さにわたって封止するべきである。また、好ましくは、このような弁は、より広範な作動動程を必要とすることなく、指又は親指の動きによって作動されるとともに、最小限の時間で完全に開放され、又は閉塞され得るべきである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本発明は、関連技術の制限及び不利点に起因する1つ又は2つ以上の問題を概ね回避する、医療処置において使用される止血弁装置を包含する。
【0008】
当該発明は、開放形態及び閉塞形態をそれぞれ有する第1の領域並びに第2の領域を備えていて一方の領域において開放するとともに他方の領域において閉塞する、弁導管と、該弁導管に取付けられる回動部材と、を備えており、回動部材が作動するときに、その作動により各領域が開放形態と閉塞形態との間において交互に切り替わる、止血弁を包含する。一実施形態において、弁導管は、いかなるときにも完全には開放されないようにされる。別の実施形態において、回動可能な部材は弁導管に直接的に取付けられる。別の実施形態において、弁導管は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、シルク、ポリエステル織物及び多孔質充填材料からなる群から選択される材料を含む。別の実施形態において、弁は、少なくとも1つの追加の封止機構部を備える。別の実施形態において、少なくとも1つの追加の封止機構部は、弾性ダイアフラム、キャップ、捻回可能な導管、ブラシ及び膨張可能な弁又はそれらの組合せからなる群から選択される材料である。
【0009】
また、本発明は、固定された第1の端部及び第2の端部を有する捻回可能な弁導管と、第1の端部及び第2の端部の間において位置決めされる回動可能な部材と、を備える止血弁を包含する。一実施形態において、弁はいかなるときにも完全には開放されないようにされる。別の実施形態において、回動可能な部材は弁導管に直接的に取付けられる。別の実施形態において、止血弁は、回動可能な部材が作動するときに回動可能な部材を所定位置に保持する保持手段又は係止部をさらに備える。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、シルク、ポリエステル織物及び多孔質充填材料からなる群から選択される材料を含む。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は、異なる機械的特性、例えばデュロメータ値(durometer)又は弾性度を有する2つ又はそれ以上の異なる材料を含む。別の実施形態において、止血弁は、少なくとも1つの追加の封止機構部をさらに備える。別の実施形態において、少なくとも1つの追加の封止機構部は、弾性ダイアフラム、キャップ、捻回可能な導管、ブラシ及び膨張可能な弁又はそれらの組合せからなる群から選択される材料である。
【0010】
また、本発明は、ハウジングと、シースと、弁と、を備えており、弁は、固定された第1の端部及び第2の端部を有する捻回可能な弁導管と、第1の端部及び第2の端部の間において位置決めされる回動可能な部材と、を備える、医療装置を包含する。一実施形態において、弁はいかなるときにも完全には開放されないようにされる。別の実施形態において、医療装置は体液の損失を防止する。別の実施形態において、医療装置は脈管イントロデューサシースである。
【0011】
また、本発明は、固定された第1の端部及び第2の端部を有する捻回可能な弁導管と、第1の端部及び第2の端部の間において位置決めされる回動可能な部材と、を備えていて、弁導管が両端部において開放される、止血弁を包含する。一実施形態において、回動可能な部材が作動するとき、弁導管は弁導管を捻回し、それにより弁を閉塞する。別の実施形態において、弁導管は捻回されて回動部材の両側において遮断される。
【0012】
本発明の追加の特徴及び利点が以下の説明において述べられる。それらの一部は説明から明らかになるだろうし、又は本発明の実施により分かるだろう。本発明の目的及び他の利点は、明細書の記載、特許請求の範囲、及び添付図面において特に指摘される構造によって実現され、達成されるだろう。
【0013】
前述した一般的な説明及び後述する詳細な説明は例示的かつ説明的なものであって、特許請求の範囲に係る本発明の追加の説明を提供する意図があることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】本発明の実施形態に係る完全に組立てられた導入鞘管を示す図1(等角図)である。
【図1B】ハウジングから見たイントロデューサシースの端面図である。
【図2A】完全に組立てられたイントロデューサシースをフラッシュポートとともに示す図である。
【図2B】完全に組立てられたイントロデューサシースをフラッシュポートを伴わずに示す図である。
【図3A】イントロデューサシースの断面を示す図である。
【図3B】イントロデューサシースの断面を示す図である。
【図3C】イントロデューサシースの断面を示す図である。
【図4】イントロデューサシースの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明のさらなる理解を提供するために含まれていて、本明細書の一部を構成する添付図面は、本発明の原理を説明するのに資する記載とともに本発明の実施形態を表している。しかしながら、これら実施形態は、限定的であることを意味するのではなく、他の実施形態も本発明の一部を為すと考えられる。
【0016】
本発明は、医療の適用に使用される弁装置に関し、より好ましくは、医療処置において使用される止血弁装置に関する。医療処置は、腹腔鏡処置、内視鏡処置その他の医療処置を包含するものの、これらには限定されない。
【0017】
ここで、添付図面において例示される本発明の実施形態がより詳細に参照される。
図1Aを参照すると、本発明の実施形態に係るイントロデューサシースは参照符号100として概ね図示されている。装置100は、ハウジング102と、ハウジング102に連結されたシース104と、を備えている(図3も参照されたい)。ハウジング102は、弁導管(図3の302参照)と、ハウジングの外部に部分的に延出する回動部材108(図1B参照)と、を備える弁(すなわち止血弁)を具備している。回動部材108は矢印110(図1B)の方向に作動可能である。(図1A及び図1Bに示されるような)人間工学的特徴により、使用者が回動部材108を把持するのを補助できるようになっていて、回転動作を容易にする。この特徴は、回動部材がいったん回転されると、回動部材を所定位置に維持するのにも使用され得る(後述する追加の説明を参照されたい)。一実施形態において、作動体は、操作者の手を使用して回転され得る。別の実施形態において、親指のみ又は親指及び人差し指を使用して回転され得る。
【0018】
シース104は、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)又は押出高密度ポリエチレンのいずれか、或いは適切な生体適合性及び機械的特性を有する他の材料から製造され得る。当業者は、本発明を促進するのに使用され得る潜在的かつ多様な材料が存在することを容易に認識できる。シース104は任意の寸法の直径を有し得る。一実施形態において、シース104は約4mm(約12Fr)から約8.7mm(約26Fr)である。シース104の最基端部には、シース104がハウジング102内部において長手方向にスライドしないように維持するフランジが設けられていてもよく、又はシースがハウジングに固着される場合もある。シース104は、ハウジング102に種々の態様で取付けられ得る。一実施形態において、シース104は、接着剤、例えばポリウレタン接着剤、瞬間接着性シアノアクリレート接着剤又は紫外線硬化性接着剤を使用して、ハウジング102に取付けられ得る。別の実施形態において、シース104は、超音波溶接、締り嵌め、熱結合、インサート成形を使用して、又はそれらの組合せによってハウジング102に取付けられる。当業者は、シース104をハウジング102に取付けるための潜在的かつ多様な手段が存在することを容易に認識できる。ハウジング102に対するシース104の取付によって、漏出防止型取付部が形成される。本発明の目的のために、「漏出防止型取付部」及び「漏出防止封止部」の用語は、外科的処置又は介入処置において使用されるときに、流体が取付部又は封止部から漏出しないか、又は僅かな量の流体しか取付部又は封止部から漏出しないことを意味する。別の実施形態において、ハウジング102は、一緒に接合されてハウジング102を形成する複数の区域から構成されていてもよく、後述するように多数の構成要素を包囲し得る。別の実施形態において、それらハウジングの区域は、接着剤、前述したいずれかの方法又は当該技術分野において公知の方法によって一緒に接合される。
【0019】
ハウジング102は、ポリメチルメタクリレート(PMMA又はアクリル系)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)、ポリ塩化ビニル(PVC)、変性ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE又はLLDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、変性ポリフェニレンオキシド(ModPPO)、ポリフェニレンエーテル(polyphenelyne ether)(PPE)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、ポリアミド(PA又はナイロン)、ポリオキシメチレン(POM又はアセタール)、ポリエチレンテレフタレート(PET、熱可塑性ポリエステル)、ポリブチレンテレフタレート(PBT、熱可塑性ポリエステル)、超高分子量ポリエチレン(UHMW−PE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)その他当該技術分野において一般に知られている任意の医療グレードのポリマから構成され得る。一実施形態において、ハウジングはフラッシュポート106を備えている。フラッシングポート106の機能及び使用並びに嵌合部は、当該技術分野において一般に知られている。図2A及び図2Bは、ハウジング102の実施形態、フラッシュポートを備えているハウジング(102A)及びフラッシュポートを備えていないハウジング(102B)を表している。いずれの実施形態においても、このような取付部は漏出防止型取付部であるべきである。別の実施形態において、ハウジング102は、一緒に接合されてハウジング102を形成する複数の区域から構成されていてもよく、後述するように多数の構成要素を包囲し得る。別の実施形態において、それらハウジングの区域は、接着剤、前述したいずれかの方法又は当該技術分野において公知の方法によって一緒に接合される。
【0020】
ここで、図1Bに示される平面B−Bにおけるハウジング102の断面を含む図3を参照する。ハウジングは本発明の弁を備えている。本発明の一実施形態は、第1の領域304及び第2の領域306を有する弁導管302を備える弁300を具備しており、これら領域は閉塞形態308及び開放形態310をそれぞれ有している。弁導管302は、一方の領域において開放(310)されるとともに、他方の領域において閉塞(308)される。弁300は、導管に取付けられる回動部材108をさらに備えている。回動部材108が、図1Bの矢印110に従って任意の方向に作動するとき、その作動によって、各領域は、図3A及び図3Bに図示されるように、閉塞形態308と開放形態310との間において切替えられる。一実施形態において、弁導管は、いかなるときにも完全には開放されない。弁がいかなるときにも完全には開放されないので、外科的処置又は介入処置において使用されるときに、流体が流れる(すなわち漏出する)ことはないか、又は僅かな量の流体しか流れない。別の実施形態において、回動可能な部材108は弁導管302に直接的に取付けられる。回動可能な部材は、(後述するように)接着剤その他の当該技術分野において公知の方法によって弁導管に取付けられ得る。別の実施形態において、回動可能な部材は弁導管に間接的に取付けられてもよい。別の実施形態において、回動可能な部材は、弁導管の第1の領域と第2の領域との間(すなわち端部の間)において取り付けられる。別の実施形態において、回動部材は弁導管の中央に取り付けられる。別の実施形態において、回動部材は、弁導管の中央から(いずれかの方向に)ずらして配置される。
【0021】
別の実施形態において、本発明の弁は脈管イントロデューサシースの構成要素である。イントロデューサシースの例が図1Aに示される。別の実施形態において、回動部材が作動されるときに、弁導管の少なくとも一方の領域は、導管内に挿入される少なくとも1つの医療デバイスの周りに折畳まれる。一実施形態において、医療デバイスは、カテーテル、シース及びガイドワイヤからなる群から選択される。
【0022】
本発明の別の実施形態において、弁導管の固定された一方又は両方の端部は、独立して回動可能である。本発明の目的のために、用語「固定された端部」は、回動部材108が弁導管の端部(すなわち弁導管の取付箇所)を回動させないことを意味するものの、一方又は両方の端部は、異なる機構部によって回動される場合がある。例えば、これら端部は、弁導管の取付箇所に特別に取付けられる別の回動部材によって回動され得る。したがって、本発明の別の実施形態において、一方又は両方の端部は回動され得る。それにより、弁導管は、図3Cに示されるように両方の端部において開放され得るようになる。別の実施形態においては、これら端部を回動させることによって、適用例及び弁導管材料のうちの少なくとも一方に応じて、弁導管における捻回部がより緊密になるか、又はより緩和され得るようになる。別の実施形態において、弁導管が両方の端部において開放されているときであって、かつ回動可能な部材が作動するときには、弁導管は弁導管を捻回させ、それにより弁導管を折畳むとともに、弁を閉塞するようになる。この実施形態において、弁導管は開放されるか、又は閉塞されるかのいずれかである。別の実施形態において、弁導管は、回動部材の両側において折畳まれる(すなわち捻回されて遮断される)。
【0023】
医療デバイスは、医療デバイスを弁に通して移動させることによって、弁内に挿入可能である。1つの方法は、回動部材を反対方向に作動させることによって行われ、それにより、弁導管を弁導管の端部において開放状態から閉塞状態に切替える。医療デバイスを弁内に圧入する力を付与することによって、医療デバイスは弁に通される経路を移動する。この動作によって、弁が閉塞された状態を維持しながら、医療デバイスが弁を通過できるようになる。医療デバイスが弁導管を通過するとともに回動部材が作動されるのに従って、弁の一部が開放されるようになるとともに、弁の他の部分は医療デバイスの周りに折畳まれ、封止部をデバイス周囲に形成し、それにより漏出防止型封止部が得られる。一実施形態において、医療デバイスは潤滑剤によって被覆されていて、医療デバイスが弁導管を通過するのを補助する。別の実施形態において、弁導管の内表面が潤滑剤によって被覆されている。別の実施形態において、医療デバイス及び弁導管の両方が潤滑剤によって被覆されている。別の実施形態において、医療デバイスはカテーテル、シース及びガイドワイヤからなる群から選択される。
【0024】
回動部材がいったん作動されると、医療装置又はアクチュエータは、回動部材を所定位置に保つために回動部材を所定位置に維持する維持手段を備えていてもよい。一実施形態において、弁組立体は、回動部材が作動されるときに回動部材を所定位置に保持する保持手段又は係止部をさらに備えている。他の手段には、ばね式移動止め、止めねじ、止めカム、摩擦締り嵌め部が含まれる。一実施形態において、回動部材108の人間工学的特徴は、ラチェットばねと組合されて、回動部材を所定位置に保持するのに使用され得る。別の実施形態において、回動部材は、回動部材を所定位置に保持するためのラチェットばねその他の前述した機構部に直接的に接触するようになる別の部材(例えば環体)に取付けられる。
【0025】
弁導管302は、医療処置において使用される医療ツール(デバイス)を通すための導管、例えばカテーテル、シース、ガイドワイヤなどである。管は、少なくとも部分的に圧縮可能な導管であり、通過されるデバイス周囲において流体封止を可能にするのが好ましい。弁導管は、任意の数の異なる幾何学形状、例えば円形、長円形、楕円形、菱形、正方形、多角形及びこれらの組合せ形状などの断面を有するように形成され得る。さらに、スリーブは長手方向に幅狭になっていてもよく、例えば円錐形断面を有する。例えば、スリーブ近傍の断面は、管の他端における断面より大きくてもよい。管は円形断面を有するのが好ましい。さらに、弁導管は、制限された又は引伸ばされた断面からなる局在化された領域を含み得る。
【0026】
円形断面が採用される場合、弁導管302の内径は約1.0mmから約30.0mm又はそれ以上までの範囲であり得る。一実施形態において、内径は、約4.0mmから約26.0mmまでの範囲である。別の実施形態において、内径は、約4.0mmから約8.0mmまでの範囲である。別の実施形態において、弁導管は概ね円形の断面を有している。別の実施形態において、弁導管は多角形の断面を有している。別の実施形態において、弁導管は少なくとも3.0mmの内径を有している。
【0027】
使用される材料に応じて、弁導管302の壁部肉厚は、材料の引張強さ及び材料の捻回しの容易さに応じて定まる。当業者は適用するために要求される壁部肉厚を容易に決定できる。一実施形態において、可撓性を有する封止管の壁部肉厚は約0.5mmから約2.0mmである。
【0028】
弁導管302の長さは適用に従って変更される。一実施形態において、弁導管の長さは0.5cmから約30.0cmである。別の実施形態において、弁導管の長さは約6.0cmから約25.0cmである。別の実施形態において、弁導管の長さは約2.0cmから約10.0cmである。当業者は特定の適用のために要求される長さを容易に決定できる。
【0029】
弁導管は、種々の材料、合成材料、天然材料及びそれらの組合せを全体的又は部分的に利用して形成され得る。一実施形態において、可撓性を有する封止管は、弾性ポリマ、例えばシリコーン、ポリウレタン、ラテックスなどから形成される。他の適切な管材料には、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、シルク、ポリエステル織物その他の医療グレードの材料が含まれる。多孔性材料は、流体に対する浸透性が低下するようにされてもよいし、又はエラストマその他の充填剤を管材料の空隙に充填することによってより潤滑化されてもよいし、或いはこれらの両方であってもよい。弁導管には、補強材料又は補強部材、例えば高強度繊維又は高強度リボンがさらに組込まれていてもよい。弁導管は、異なる機械的特性、例えば異なるデュロメータ値又は弾性度を有する2つ又はそれ以上の異なる材料から形成されてもよい。
【0030】
本発明の一実施形態は、少なくとも2つのタイプの材料によって形成される弁導管302を備える。本発明の目的のために、異なるタイプの材料は、同一の物質(単数又は複数)であるものの異なる特性、例えば異なるデュロメータ値又は弾性を有するものから形成され得る。したがって、一実施形態において、弁導管は、デュロメータ値が低い内方材料にデュロメータ値がより高い外方材料が組合わされたものを備えている。例えば、弁導管は、デュロメータ値が約10%、約20%、約30%、約40%、約50%又はそれ以上に異なる少なくとも2つの材料を備えていてもよい。デュロメータ値が低い内方材料は、不規則形状により容易に適合でき、したがって挿入されるデバイスの周囲の封止が容易になる。デュロメータ値がより高い外方材料は、デュロメータ値が低い内方材料を支持できるとともに、導管の引裂抵抗を増大させる。また、デュロメータ値が高い材料によって、管内に挿入されるデバイスに付与される圧縮力が増大し得る。デュロメータ値の差は、弁導管が2つの異なる材料によって、又は同一の材料であるものの例えば材料の肉厚を変更することにより異なるデュロメータ値を有するようにした材料によって形成されることに起因するものであり得る。
【0031】
弁導管は、管の長さに沿って異なるデュロメータ値を有していてもよい。例えば管は、一方又は両方の端部においてデュロメータ値が低く、それとともに管の中間部分においてデュロメータ値が高い部位を有していてもよい。弁導管は、弁導管の端部(一端又は両端)においてデュロメータ値が高く、かつ管の中間部分においてデュロメータ値が低いようにした反対の形態を有するように構成されてもよい。デュロメータ値の違いは、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%又はそれ以上であり得る。
【0032】
弁導管302は、変化する壁部肉厚を有していてもよい。例えば弁導管は、管の一端(又は両端)において厚肉の壁部を有するとともに、弁導管の中間部分においてより薄肉の壁部を有していてもよい。弁導管は、一端(又は両端)において薄肉の壁部を有していて中間部分においてより厚肉の壁部を有する反対の形態を有するように構成されてもよい。管の壁部肉厚は、管の長さに沿って壁部肉厚が連続的に変化する「テーパ」状であってもよい。管の長さに沿った壁部肉厚の違いは、約10%、約20%、約30%、約40%、約50%又はそれ以上であり得る。変化するデュロメータ値と、変化する材料と、種々の壁部肉厚との組合せは、弁導管に組入れられ得る。弁導管は、「繰返し構造」又は一緒に接合される繰返し区域を有していてもよい。例えば、管の特性が1つの区域の長さに沿って変化しており、複数の区域が接合されることによって管が形成されてもよい。
【0033】
弁導管302は、弁機構部の組立ての際に「予圧縮」されてもよい。例えば、自由かつ拘束されない約4cmの長さを有する導管は、弁機構部へと組立てられた後において約3cmの予圧縮された長さを有し得る。導管を予圧縮することによって、導管が捻回される際の導管の壁張力が低下する。導管壁部における張力が低下することによって、導管の形状適合性が増大し、結果としてデバイスの周囲の封止作用が増大する。自由かつ拘束されない導管長さと、予圧縮された導管長さとの間の違いは、約3%、約5%、約7%、約10%、約15%、約20%、約25%、約30%又はそれ以上であり得る。
【0034】
医療デバイスを弁導管302内に挿入するのを補助するために、当該技術分野において一般的に知られているように、潤滑材料、コーティング又はライナが管の内径部に組付けられ得る。さらに、抗菌剤及び治療剤のうちの少なくとも一方が弁導管に付与され得る。
【0035】
別の実施形態において、止血弁は、少なくとも1つの追加の封止機構部を備えている。一実施形態において、少なくとも1つの追加の封止機構部は、弾性ダイアフラム、キャップ、捻回可能な導管、ブラシ及び膨張可能な弁又はそれらの組合せからなる群から選択される。別の実施形態において、少なくとも1つの追加の封止機構部は、少なくとも1つのキャップを備えている。別の実施形態において、少なくとも1つのキャップには、医療デバイスを通過させるための1つよりも多い開口が形成されている。例えば、キャップは、カテーテル及びガイドワイヤを異なる開口に通して収容可能である(例えば特許文献1〜5を参照されたい。これら文献を参照することにより本明細書の記載に代える)。開口は特定のデバイス及び用途のためにカスタマイズされ得る。
【0036】
本発明の別の実施形態は、固定された第1の端部及び第2の端部を有する捻回可能な弁導管と、それら第1の端部及び第2の端部の間において位置決めされる回動可能な部材と、を備える止血弁を包含する。一実施形態において、弁は、いかなるときにおいても完全には開放されないようにされる。別の実施形態において、回動可能な部材は弁導管に直接的に取付けられる。別の実施形態において、回動可能な部材は、前述したように弁導管に間接的に取付けられる。
【0037】
本発明の別の実施形態において、止血弁は、前述したように、回動可能な部材が作動するときに回動可能な部材を所定位置に保持する保持手段又は係止部をさらに備える。別の実施形態において、一方及び両方の固定された端部は独立して回動可能である。別の実施形態において、止血弁は脈管イントロデューサシースの構成要素である。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は概ね円形の断面を有している。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は多角形の断面を有している。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は少なくとも3mmの内径を有している。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、シルク、ポリエステル織物及び多孔性充填材料からなる群から選択される材料を含んでいる。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は、異なる機械的特性、例えば異なるデュロメータ値又は弾性度を有する2つ又はそれ以上の異なる材料を含んでいる。
【0038】
別の実施形態において、止血弁は、少なくとも1つの追加の封止機構部をさらに備えている。別の実施形態において、少なくとも1つの追加の封止機構部は、弾性ダイアフラム、キャップ、捻回可能な導管、ブラシ及び膨張可能な弁又はそれらの組合せからなる群から選択される。別の実施形態において、少なくとも1つの追加の封止機構部は少なくとも1つのキャップを備える。別の実施形態において、少なくとも1つのキャップには、(前述したように)医療デバイスを通過させるための1つよりも多い開口が形成されている。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は約6mmから約25mmまでの範囲の長さを有している。別の実施形態において、捻回可能な弁導管の或る領域は、回動可能な部材が作動するときに、導管内に挿入された少なくとも1つの医療デバイスの周りに折畳まれる。別の実施形態において、医療デバイスは、カテーテル、シース及びガイドワイヤからなる群から選択される。
【0039】
本発明の別の実施形態は、ハウジング、シース及び弁を具備する医療装置であって、弁は、固定された第1の端部及び第2の端部を有する捻回可能な弁導管と、それら第1の端部と第2の端部との間において位置決めされる回動可能な部材と、を備える、医療装置を包含する。別の実施形態において、弁はいかなるときにおいても完全には開放されないようにされる。別の実施形態において、医療装置は体液の損失を防止する。体液の損失を防止することは、本発明の弁から体液が漏出しないか、又は僅かな量しか漏出しないことを意味する。別の実施形態において、医療装置は脈管イントロデューサシースである。別の実施形態において、回動可能な部材は捻回可能な弁導管に直接的に取付けられる。別の実施形態において、回動可能な部材は捻回可能な弁導管に間接的に取付けられる。別の実施形態において、固定された一方の端部は、前述したように独立して回動可能である。別の実施形態において、医療装置は、回動可能な部材が作動するときに回動可能な部材を所定位置に保持する保持手段又は係止部をさらに具備している。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は概ね円形の断面を有している。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は多角形の断面を有している。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は、少なくとも3mmの内径を有している。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、シルク、ポリエステル織物及び多孔性充填材料からなる群から選択される材料を含んでいる。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は、(前述したように)異なる機械的特性、例えば異なるデュロメータ値又は弾性度を有する2つ又はそれ以上の異なる材料を含んでいる。別の実施形態において、医療装置は、少なくとも1つの追加の封止機構部をさらに具備している。別の実施形態において、少なくとも1つの追加の封止機構部は、弾性ダイアフラム、キャップ、捻回可能な導管、ブラシ及び膨張可能な弁又はそれらの組合せからなる群から選択される。別の実施形態において、少なくとも1つの追加の封止機構部は少なくとも1つのキャップを備えている。別の実施形態において、少なくとも1つのキャップには、(前述したように)医療デバイスを通過させるための1つよりも多い開口が形成されている。別の実施形態において、捻回可能な弁導管は約6mmから約25mmまでの範囲の長さを有している。別の実施形態において、捻回可能な弁導管の或る領域は、回動可能な部材が作動するときに、導管内に挿入された少なくとも1つの医療デバイスの周りに折畳まれる。別の実施形態において、医療デバイスは、カテーテル、シース及びガイドワイヤからなる群から選択される。
【0040】
本発明は、本発明を限定すると解されるべきではない以下の実施例によってさらに表される。すべての図面の内容は参照することにより本明細書の記載に代える。
【0041】
実施例
実施例1:材料
図1に類似する止血弁組立体は以下の構成要素及び組立工程により製造された。
【0042】
図面に示されるハウジング及び回動部材は、旋盤及び縦フライス盤においてポリカーボネートから先ず形成され、その後、プロトカム社(ProtoCam)(ペンシルバニア州ノーサンプトン)によって、Accura(登録商標)60と表されるステレオリソグラフィ(SLA)を用いて形成された。また、他の部品もSLA処理を用いて形成された。これら部品には、ハウジング(フラッシュポートが含まれる)及び回動部材が含まれる。前述したように、フラッシュポートは任意の追加要素である。ラチェットばねは、ばね鋼から手形成された。この組立体の分解図を示す図4並びに部品の符号、名称及び数量を示す表1を参照されたい。
【0043】
【表1】

【0044】
弁導管の組立てに必要な他の材料は購入したものである。10mm(約0.4インチ)の外径、0.8mm(約0.03インチ)の壁部肉厚及び25mm(約1.0インチ)の長さを有するエラストマチューブ(捻回型封止コンポーネントのために使用される)は、スペシャリティ シリコーン ファブリケイターズ社(Specialty Silicone Fabricators)(カリフォルニア州パソ・ローブルス)から調達したものである。このチューブは、約30Aのデュロメータ値を有するエラストマシリコーンから形成されたものである。購入した4つのダウエルピン(図4)をハウジングの孔に圧入し、弁を一緒に保持した。これらダウエルピンは、ステンレス鋼から形成されたものであり、4.76mm(約0.1875インチ)の長さ及び0.794mm(約0.3125インチ)の直径を有しており、マクマスター カー社(イリノイ州エルムハースト)から調達されたものである。ロックタイト495R(強力接着剤)及びシースは社内のストックから供給されたものである。
【0045】
実施例2:イントロデューサシースの組立て
そして、前述したコンポーネントを利用して、図4に示されるようにイントロデューサシースを組立てた。シリコーンチューブ(弁導管)の長手方向の中心を回動部材の内径部に接着した。そして、4つのダウエルピンをハウジングの一側に圧入した。ハウジングの、ダウエルピンと同一の面におけるポケット内にラチェットばねを挿入した。この工程に続いて、シリコーンチューブをハウジングの両側に通して滑動させた。シリコーンチューブを両方のハウジングに通した状態で、接着剤をハウジングの一方の面に塗布した。ダウエルピンを位置合わせし、ハウジングの面が一致するまで相補的な孔に圧入した。ハウジングの各外表面の外径部にわたってシリコーンチューブを伸張させることによって、シリコーンチューブの端部は、このときハウジングの外表面に拘束される。
【0046】
実施例3:イントロデューサシースの漏出検査
組立てられたイントロデューサシースを次いで検査した。空気を使用するポンプによって、調整されたゲージ圧(psig)(約41キロパスカル(約6ポンド毎平方インチ))において水を加圧した。また、保持/圧力容器内の加熱器カートリッジによって、水を摂氏約37度まで加熱した。ヘモバルブ(hemovalve)に取付けられたシースをポンプの迅速接続型エアライン嵌合部(quick connect airline fitting)に挿入した。弁を試験するために、異なる医療デバイスを弁内に挿入し、回動部材を回転させ、それにより弁導管が医療デバイスの周りに折畳まれて封止部を形成するようにした。この実験で使用された医療デバイスは、ガイドワイヤ(GW)、2つのガイドワイヤ(2GW)、カテーテル単体、又はカテーテル及びカテーテル(GW & カテーテル)である。試験は、加熱された水(摂氏37度)を約42.7キロパスカル(6.2ポンド毎平方インチ)の圧力においてシース内に30秒間供給することによって行われた。平均的な動脈は約14キロパスカル(約2ポンド毎平方インチ)の圧力を有する。メスシリンダを使用して、弁を通って漏出した水量を捕捉し、測定した。各試験の後、体積読取値を記録した。この弁の性能を示す漏出データは下記の表2から分かる。
【0047】
【表2】

【0048】
これらデータは、高圧時における弁からの漏出が非常に少ないことを示している。したがって、この弁は効果的なヘモバルブである。
本発明の精神又は範囲を逸脱することなく、種々の改変及び変更が本発明においてなされ得ることが当業者には明らかである。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲及びその均等物に含まれるのであれば、本発明の改変物及び変形物にも及ぶことが意図される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
開放形態及び閉塞形態をそれぞれ有する第1の領域並びに第2の領域を備えていて一方の領域において開放するとともに他方の領域において閉塞する、弁導管と、
該弁導管に取付けられる回動部材と、を備えており、前記回動部材が作動するときに、その作動により各領域が開放形態と閉塞形態との間において交互に切り替わる、止血弁。
【請求項2】
前記弁導管がいかなるときにも完全には開放されないようにした、請求項1に記載の止血弁。
【請求項3】
回動可能な前記部材が前記弁導管に直接的に取付けられる、請求項1に記載の止血弁。
【請求項4】
回動可能な前記部材が前記弁導管に間接的に取付けられる、請求項1に記載の止血弁。
【請求項5】
固定された端部の一方が独立して回動可能である、請求項1に記載の止血弁。
【請求項6】
前記回動部材が作動するときに前記回動部材を所定位置に保持する保持手段又は係止部をさらに備える、請求項1に記載の止血弁。
【請求項7】
脈管イントロデューサシースの構成要素である、請求項1に記載の止血弁。
【請求項8】
前記弁導管が概ね円形の断面を有する、請求項1に記載の止血弁。
【請求項9】
前記弁導管が多角形の断面を有する、請求項1に記載の止血弁。
【請求項10】
前記弁導管が少なくとも3mmの内径を有する、請求項1に記載の止血弁。
【請求項11】
前記弁導管が、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、シルク、ポリエステル織物及び多孔質充填材料からなる群から選択される材料を含む、請求項1に記載の止血弁。
【請求項12】
前記弁導管が、異なる機械的特性、例えば異なるデュロメータ値又は弾性度を有する2つ又はそれ以上の異なる材料を含む、請求項1に記載の止血弁。
【請求項13】
少なくとも1つの追加の封止機構部をさらに備える、請求項1に記載の止血弁。
【請求項14】
前記少なくとも1つの追加の封止機構部が、弾性ダイアフラム、キャップ、捻回可能な導管、ブラシ及び膨張可能な弁又はそれらの組合せからなる群から選択される、請求項13に記載の止血弁。
【請求項15】
前記少なくとも1つの追加の封止機構部が少なくとも1つのキャップを備える、請求項14に記載の止血弁。
【請求項16】
前記少なくとも1つのキャップには、医療デバイスを通過させる1つよりも多い開口が形成される、請求項15に記載の止血弁。
【請求項17】
捻回可能な前記弁導管が約6mmから約25mmまでの範囲の長さを有する、請求項1に記載の止血弁。
【請求項18】
前記回動部材が作動するとき、前記弁導管の少なくとも一部の領域が、該弁導管内に挿入される少なくとも1つの医療デバイスの周りに折畳まれる、請求項1に記載の止血弁。
【請求項19】
前記医療デバイスが、カテーテル、シース及びガイドワイヤからなる群から選択される、請求項18に記載の止血弁。
【請求項20】
固定された第1の端部及び第2の端部を有する捻回可能な弁導管と、前記第1の端部及び前記第2の端部の間において位置決めされる回動可能な部材と、を備える、止血弁。
【請求項21】
前記弁がいかなるときにも完全には開放されないようにした、請求項20に記載の止血弁。
【請求項22】
前記回動可能な部材が前記弁導管に直接的に取付けられる、請求項20に記載の止血弁。
【請求項23】
前記回動可能な部材が前記弁導管に間接的に取付けられる、請求項20に記載の止血弁。
【請求項24】
固定された前記端部の一方が独立して回動可能である、請求項20に記載の止血弁。
【請求項25】
前記回動可能な部材が作動するときに前記回動可能な部材を所定位置に保持する保持手段又は係止部をさらに備える、請求項20に記載の止血弁。
【請求項26】
脈管イントロデューサシースの構成要素である、請求項20に記載の止血弁。
【請求項27】
前記捻回可能な弁導管が概ね円形の断面を有する、請求項20に記載の止血弁。
【請求項28】
前記捻回可能な弁導管が多角形の断面を有する、請求項20に記載の止血弁。
【請求項29】
前記捻回可能な弁導管が少なくとも3mmの内径を有する、請求項20に記載の止血弁。
【請求項30】
前記捻回可能な弁導管が、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、シルク、ポリエステル織物及び多孔質充填材料からなる群から選択される材料を含む、請求項20に記載の止血弁。
【請求項31】
前記捻回可能な弁導管が、異なる機械的特性、例えば異なるデュロメータ値又は弾性度を有する2つ又はそれ以上の異なる材料を含む、請求項20に記載の止血弁。
【請求項32】
少なくとも1つの追加の封止機構部をさらに備える、請求項20に記載の止血弁。
【請求項33】
前記少なくとも1つの追加の封止機構部が、弾性ダイアフラム、キャップ、捻回可能な導管、ブラシ及び膨張可能な弁又はそれらの組合せからなる群から選択される、請求項32に記載の止血弁。
【請求項34】
前記少なくとも1つの追加の封止機構部が少なくとも1つのキャップを備える、請求項14に記載の止血弁。
【請求項35】
前記少なくとも1つのキャップには、医療デバイスを通過させる1つよりも多い開口が形成される、請求項14に記載の止血弁。
【請求項36】
前記捻回可能な弁導管が約6mmから約25mmまでの範囲の長さを有する、請求項20に記載の止血弁。
【請求項37】
前記回動可能な部材が作動するとき、前記捻回可能な弁導管の少なくとも一部の領域が、該弁導管内に挿入される少なくとも1つの医療デバイスの周りに折畳まれる、請求項20に記載の止血弁。
【請求項38】
前記医療デバイスが、カテーテル、シース及びガイドワイヤからなる群から選択される、請求項1に記載の止血弁。
【請求項39】
ハウジング、シース及び弁を備えており、
前記弁は、固定された第1の端部及び第2の端部を有する捻回可能な弁導管と、前記第1の端部及び前記第2の端部の間において位置決めされる回動可能な部材と、を備える、医療装置。
【請求項40】
前記弁がいかなるときにも完全には開放されないようにした、請求項39に記載の医療装置。
【請求項41】
体液の損失を防止する、請求項39に記載の医療装置。
【請求項42】
脈管イントロデューサシースである、請求項41に記載の医療装置。
【請求項43】
前記回動可能な部材が前記捻回可能な弁導管に直接的に取付けられる、請求項39に記載の医療装置。
【請求項44】
前記回動可能な部材が前記捻回可能な弁導管に間接的に取付けられる、請求項39に記載の医療装置。
【請求項45】
固定された端部の一方が独立して回動可能である、請求項39に記載の医療装置。
【請求項46】
前記回動可能な部材が作動するときに前記回動可能な部材を所定位置に保持する保持手段又は係止部をさらに備える、請求項39に記載の医療装置。
【請求項47】
前記捻回可能な弁導管が概ね円形の断面を有する、請求項39に記載の医療装置。
【請求項48】
前記捻回可能な弁導管が多角形の断面を有する、請求項39に記載の医療装置。
【請求項49】
前記捻回可能な弁導管が少なくとも3mmの内径を有する、請求項39に記載の医療装置。
【請求項50】
前記捻回可能な弁導管が、延伸ポリテトラフルオロエチレン(ePTFE)、シルク、ポリエステル織物及び多孔質充填材料からなる群から選択される材料を含む、請求項39に記載の医療装置。
【請求項51】
前記捻回可能な弁導管が、異なる機械的特性、例えば異なるデュロメータ値又は弾性度を有する2つ又はそれ以上の異なる材料を含む、請求項39に記載の医療装置。
【請求項52】
少なくとも1つの追加の封止機構部をさらに備える、請求項39に記載の医療装置。
【請求項53】
前記少なくとも1つの追加の封止機構部が、弾性ダイアフラム、キャップ、捻回可能な導管、ブラシ及び膨張可能な弁又はそれらの組合せからなる群から選択される、請求項52に記載の医療装置。
【請求項54】
前記少なくとも1つの追加の封止機構部が少なくとも1つのキャップを備える、請求項53に記載の医療装置。
【請求項55】
前記少なくとも1つのキャップには、医療デバイスを通過させる1つよりも多い開口が形成される、請求項54に記載の医療装置。
【請求項56】
前記捻回可能な弁導管が約6mmから約25mmまでの範囲の長さを有する、請求項39に記載の医療装置。
【請求項57】
前記回動可能な部材が作動するとき、前記捻回可能な弁導管の少なくとも一部の領域が、該弁導管内に挿入される少なくとも1つの医療デバイスの周りに折畳まれる、請求項39に記載の医療装置。
【請求項58】
前記医療デバイスが、カテーテル、シース及びガイドワイヤからなる群から選択される、請求項57に記載の医療装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【公表番号】特表2013−516282(P2013−516282A)
【公表日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548087(P2012−548087)
【出願日】平成23年1月5日(2011.1.5)
【国際出願番号】PCT/US2011/020182
【国際公開番号】WO2011/084979
【国際公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(598123677)ゴア エンタープライズ ホールディングス,インコーポレイティド (279)
【Fターム(参考)】