説明

乗客コンベアの主枠

【課題】力の伝達軸のズレを小さくして口開き変形を抑制することで、軽量でたわみの少ない乗客コンベアの主枠を実現すること。
【解決手段】
複数のモジュール5,6を接続して構成する乗客コンベアの主枠において、モジュール5,6の突合せ面501を主枠の内部と主枠の主枠深さ方向外部に形成し、その主枠の内部と主枠よりも下側の外部とをボルト75および700でそれぞれ連結することで、軽量のモジュール同士であってもたわみの少ない接続を可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はエスカレーターや電動道路等の乗客コンベアに係り、特にその主枠の構成に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に乗客コンベアの主枠には、分割および接続を実現するための継手と呼ばれる接続部分が構成されている。乗客コンベアの主枠は、継手で分割された主枠のそれぞれの部位(モジュール)を別々に据付現場に搬入し、その場で連結して建屋に据え付けることで、主枠の輸送や現場への搬入を容易にしている。
【0003】
特許文献1には、モジュール端部の主枠内部に主枠長手方向に垂直な面を備え、接続するモジュールをその面同士を対向させるように配置し、それらをボルトで連結することで接続固定する継手が開示されている。
また、特許文献2には、モジュール端部の主枠外部に主枠長手方向に垂直な面を備え、接続するモジュールをその面同士を対向させるように配置し、それらをボルトで連結することで接続固定する継手が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭63-57485号公報
【特許文献2】特開昭52-112984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
乗客コンベアの主枠は、主枠深さ方向上側の上弦材と主枠深さ方向下側の下弦材を備えている。この主枠には、自重や乗客荷重により主枠深さ方向下向きにたわみ変形が生じ、主枠の下弦材には主に引張荷重が生じる。
【0006】
一般的な乗客コンベアの主枠は、複数のモジュール同士を継手で連結することで全体が構成される。継手はモジュール端部に備えた主枠長手方向に垂直な突合せ面同士をボルトで連結できるよう構成されている。
【0007】
継手を備えた乗客コンベアの主枠では、下弦材を伝わる引張方向の力は継手においてモジュール間を連結するボルトやリベットなどの連結手段を介して伝達される。このとき、下弦材での力の伝達軸と継手での力の伝達軸にズレがあると、モジュール同士の間隔が広がる方向の変形を生じる恐れがある。この変形を口開き変形と呼ぶ。この口開き変形は、継手で主枠深さ方向下向きへのたわみ変形を増大させる恐れがある。また、口開き変形は下弦材における局所的な大変形となるため、変形が生じる位置では負荷が集中し疲労強度の低下につながる恐れがある。
【0008】
前記特許文献1および2に記載の従来技術では、主枠の幅方向および深さ方向の2方向において力の伝達軸のズレが存在し、両方向において口開き変形を生じる恐れがある。このような口開き変形を抑制するためには、継手に高い剛性が必要となり、質量増加によりコストが増大し、生産性、更には搬送、据付作業を害する恐れがある。
【0009】
以上のことから、本発明の目的は、力の伝達軸のズレを小さくして口開き変形を抑制し、軽量でたわみの少ない乗客コンベアの主枠を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するための本発明の特徴は、複数のモジュールを接続して構成される乗客コンベアの主枠において、前記モジュールの互いに接続する側に突合せ面を備え、かつこの突合せ面は前記主枠の内部と前記主枠の主枠深さ方向外部に形成され、隣り合う前記モジュール同士の前記突合せ面を前記主枠の内部の位置と前記主枠よりも下側の外部の位置とで夫々連結手段で連結することにより前記モジュール同士が接続されていることにある。
【0011】
また、鋼板で構成された側面板を用いる乗客コンベアの主枠にあっては、前記側面板の互いに接続する側に突合せ面を備え、かつこの突合せ面は前記主枠の内部と前記主枠の主枠深さ方向外部に形成され、隣り合う前記側面板同士の前記突合せ面を前記主枠の内部の位置と前記主枠よりも下側の外部の位置とで夫々連結手段で連結することにより前記側面板同士が接続されているようにしたところにある。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、軽量なモジュール、更には側面板であっても、力の伝達軸のズレを小さくして口開き変形を抑制することができるので、生産性、搬送および据付作業性に優れた乗客コンベアの主枠を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施例に係る乗客コンベアの主枠の側面断面図。
【図2】力の伝達軸のズレによる変形を説明するための模式図。
【図3】図2に示す伝達軸のズレによる変形の態様を示す模式図。
【図4】従来の継手の斜視図。
【図5】図4の継手の側面図。
【図6】図5に示す継手のA-A断面図。
【図7】図5に示す継手のB-B断面図。
【図8】本発明の一実施例に係る継手の斜視図。
【図9】図8に示す継手の側面図。
【図10】図9に示す継手のC-C断面図。
【図11】図9に示す継手のD-D断面図。
【図12】本発明の他の実施例に用いる側面板の斜視図。
【図13】本発明の他の実施例に係る継手の斜視図。
【図14】図13に示す継手の側面図。
【図15】図14に示す継手のE-E断面図。
【図16】図14に示す継手のF-F断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について、図示する実施例を用いて説明する。尚、以下説明する実施例では、エスカレーターを例に挙げて説明するが電動道路等でも同様に適用することが出来、また本発明の前記目的および特徴を効果的に具現化するための詳細についても説明する。
【実施例1】
【0015】
本実施例では、L型鋼をトラス状に配置することで構成した主枠に対して本発明を適用した例について説明する。図1に本発明の一実施例に係る乗客コンベアの主枠1の側面図を示す。座標系として主枠長手方向、主枠幅方向、主枠深さ方向を図1に示すように定義する。
【0016】
主枠1は、水平に対して傾斜した中間傾斜部100と、その上側に設置された上部水平部200と、下側に設置された下部水平部300を備えている。さらに、主枠1は上弦材10、下弦材20、斜材30、縦材31、底面材32を備え、上部水平部200および下部水平部300の端部は、主枠1を建屋に架設するための上部受ばり201と下部受ばり301を備えている。
【0017】
主枠1は継手500を備えている。この継手500によって、上部モジュール5と下部モジュール6の分割および接続が実現できるよう構成されている。本実施例では、中間傾斜部100に継手500が構成されている。継手は、主枠1のあらゆる位置で構成される可能性があり、また、継手は1つの主枠の中で複数構成される可能性もあるが、本発明はいずれの位置に構成された継手にも適用可能である。ただし、中間傾斜部100においてたわみが大きくなるため引張荷重が大きくなり、口開き変形も大きくなる恐れがあるので、中間傾斜部100に構成された継手に対して特に効果的である。
【0018】
一般的に、かかる力の方向に対して垂直な方向の断面における図心が、その部材の力の伝達軸となる。図2および図3に力の伝達軸にズレがある場合の変形の様子を模式的に示す。ここでは、突合せ面81を構成したL型部材80を突合せ面81同士をボルト90で接続することで連結し、この突合せ面81が離れる方向に引張荷重をかけた場合の変形の様子を示している。
【0019】
L型部材80を伝わる引張方向の力はL型部材80の接続部でボルト90を通りもう一方のL型部材80に伝わる。このとき、L型部材80の図心(力の伝達軸)とボルト90の図心(力の伝達軸)が力の方向に対してズレが生じているため、引張方向の力により突合せ面81同士が離れる方向の口開き変形が生じる。
【0020】
図4に従来の継手50の斜視図を、図5にその側面図、図6に図5で示したA-A断面図、図7に図5で示したB-B断面図を示し、同一部には同一符号を付して図ごとの説明は省略する。
【0021】
従来の継手50では、モジュール端部に主枠長手方向に垂直な突合せ面61を備えており、それらが対向するように配置され、その突合せ面61同士を上弦材側ボルト70および下弦材側ボルト75によって連結することで上部モジュール5と下部モジュール6の接続が実現される。
【0022】
主枠1には自重や乗客荷重により主枠深さ方向下向きにたわみ変形が生じる。これにより、下弦材20には主に引張荷重が生じる。継手50においても上部モジュール5の下弦材20から下部モジュール6の下弦材20の間では、下弦材側のボルト75を通して引張方向の力の伝達が行われる。
【0023】
図5、図6、図7に示すように、従来構造の継手では、下弦材20とボルト75で、主枠幅方向と主枠深さ方向の2方向に対して図心、つまり、力の伝達軸のズレが存在する。よって、主枠幅方向と主枠深さ方向の2方向において口開き変形を生じる恐れがある。
【0024】
この口開き変形は主枠1のたわみを増大させる可能性がある。また、口開き変形部では応力が集中し疲労強度が低下する可能性がある。この口開き変形を抑制するためには、下弦材20の主枠幅方向に垂直な面と突合せ面61、および、下弦材20の主枠深さ方向に垂直な面と突合せ面61のそれぞれの角度(本実施例では概略90度)を維持できるだけの剛性が必要となり、質量が増加し高コスト化する恐れがある。
【0025】
ここでは、突合せ面61が主枠1の内部に存在し、主枠1内部でモジュール間のボルト接続がなされる継手50について述べたが、突合せ面61が主枠の外部に存在し、主枠外部でモジュール間のボルト接続がなされる継手においても、下弦材20と下弦材側ボルト75で力の伝達軸のズレが存在するため、口開き変形を生じる恐れがある。
【0026】
本発明の一実施例に係る継手500の斜視図を図8に、側面図を図9に、図9で示したC-C断面図を図10に、図9示したD-D断面図を図11に示す。
【0027】
本発明を適用した継手500では、主枠深さ方向において主枠1から外部に突合せ面501が突出しており、さらにその部分が主枠幅方向においても主枠1から外部に突出するよう構成されている。そして、主枠1の突合せ面501の外部に突出した部分と主枠1の内部に位置する突合せ面501とが一体的に形成されている。そして、突合せ面501は主枠内部だけではなく主枠1から突出した部分においてもボルト700で連結できるよう構成されている。つまり、本実施例の継手500では、主枠1の内部と外部の2つの位置でボルト連結がなされる。このとき、上部モジュール5と下部モジュール6の間の力の伝達軸は、主枠1内部のボルト75と主枠1外部のボルト700を結んだ線の中間となる。
【0028】
さらに具体的には、本実施例の継手500では、主枠1の外部に突出した位置に配置されたボルト700と主枠1内部に配置されたボルト75によって構成される力の伝達軸41と、下弦材20の力の伝達軸40とが、図11に示すように概略一致するように構成されている。
【0029】
以上の構成により、主枠深さ方向と主枠幅方向の力の伝達軸のズレをなくし、いずれの方向の口開き変形も抑制することができる。
【0030】
また、突合せ面501が深さ方向に対して主枠1の外部に突出した部分の寸法は、図1に示したように主枠1の下面に設置した底面材32の下弦材20からの高さ寸法よりも小さく又は同等にすることで、主枠1を床面に置く時や搬送時などの妨げにならない。
【0031】
さらに、本実施例では、突合せ面501は主枠内部と外部が一体の部材として構成されているが、別々の部材で構成されていても良い。
【0032】
力の伝達軸の位置の特定が困難であり、下弦材とボルトの力の伝達軸を一致させることが難しい場合でも、下弦材を挟んで主枠内部と主枠外部にボルトを配置することで、力の伝達軸のズレが抑制できるので口開き変形を減少させることができる。
【0033】
また、下弦材側ボルトが主枠深さ方向に複数配置される場合がある。この場合は主枠内側のボルトのうち、深さ方向下端のボルトに最も大きな力がかかると考えられる。よって、そのボルトの力の伝達軸を基準に主枠外部のボルトの配置を決定することで、口開き変形の抑制効果が高い構造を構築可能である。
【0034】
乗客コンベアの据付現場の設置領域によっては、突合せ面501の主枠幅方向外部への突出が制限される場合も想定されるが、可能な範囲で突出させボルトを配置することで、力の伝達軸のズレは抑制され口開き変形の減少に対して効果がある。
【0035】
また、本実施例では、突合せ面501は主枠深さ方向における主枠外部と主枠幅方向における主枠外部の両方に突出しているが、どちらか一方のみへの突出としその部分を連結する構成としても口開き変形を抑制する効果はある。
【0036】
上記実施例では、モジュール間の連結手段としてボルトを想定したが、リベットや溶接、接着などその他の連結手段を用いても本発明は適用可能である。また、主枠外部に突出した突合せ面501には、外装などの乗客コンベアの意匠部品を取り付けることも可能である。
【実施例2】
【0037】
本実施例では面構造を主体とした乗客コンベアの主枠に本発明を適用した場合について説明する。
【0038】
面構造主体の主枠は、薄板鋼板に曲げ加工などを施した側面板601を主な強度部材とする。図12に側面板601の斜視図を示す。側面板601はその四方を折り曲げることで構成される天面602、底面603、長手方向面604、側面606を備えている。天面602と長手方向面604の間、および、底面603と長手方向面604の間には、鋼板に曲げ加工を容易に施すことができるように隙間605が構成されている。
【0039】
図13に本発明を適用した面構造主体の主枠の継手650の斜視図を示す。また図14にその側面図を、図15には図14で示したE-E断面図を、図16には図14で示したF-F断面図を示す。
【0040】
本実施例の面構造主体の主枠の継手650は継手部材800を備えている。継手部材800は継手部材側面801、継手部材底面802、継手部材突合せ面804を備え、側面板601の各面に沿うように配置される。側面板601同士の接続は、側面板601を互いに接続する側(長手方向面604)が突合せ面となるように、この長手方向面604に継手部材800の継手部材突合せ面804を接触配置し、ボルト75で連結する構成としている。
【0041】
継手部材800は、その継手部材突合せ面804が主枠深さ方向における主枠外部に突出しており、さらに、その深さ方向外部に突出した部分は主枠幅方向における主枠外部にも突出している。つまり、継手部材突合せ面804は継手部材側面801の両側に構成され、さらに、継手部材底面802の両側にも構成されている。そして、継手部材突合せ面の主枠外部に突出した部分をボルト700で連結できるよう構成されている。この構造により、実施例1で示した効果と同様に口開き変形を抑制することが出来る。
【0042】
また、図12に示すように側面板601の長手方向面604と底面603との間には隙間605が構成されている。そして、その隙間605から継手部材800の継手部材突合せ面804を突出させることができるよう構成されている。この構成により継手部材800の継手部材突合せ面804は主枠内部と外部で一体の部材とすることが可能となる。ただし、継手部材800の継手部材突合せ面804の主枠内部と主枠外部は別々の部材で構成されていても良い。
【0043】
面構造を主体とした主枠では、引張荷重を負担する領域が明確ではない場合が考えられる。また、主枠全体において継手を構成する位置によって引張荷重を負担する領域は変化する。これらのことから図心を特定することが難しく、力の伝達軸を側面板601と継手650で一致させることが困難となる場合が想定される。この場合でも、継手部材突合せ面804を主枠深さ方向における主枠外部および主枠幅方向における主枠外部に突出させ、ボルト75の図心とボルト700の図心を結んだ線が側面板の底面を通過するように構成することで、効果的に力の伝達軸のズレを抑制でき口開き変形を減少させることができる。
【0044】
乗客コンベアの据付現場の設置領域によっては、突合せ面804の主枠幅方向外部への突出が制限される場合も想定されるが、可能な範囲で突出させボルト700を配置することで、力の伝達軸のズレは抑制され口開き変形の減少に対して効果がある。
【0045】
また、継手部材突合せ面804は、主枠深さ方向における主枠外部と主枠幅方向における主枠外部の両方に突出しているが、どちらか一方への突出でその部分を接続する構成としても口開き変形を抑制する効果はある。さらに、本実施例では3面を有する継手部材800で突合せ面を形成しているが、側面板601の長手方向面604に帯状の平板を接触させて主枠外部に突出するように配置すること、或いは長手方向面604自身を主枠外部に突出させることで形成すること等の応用ないし変形も可能であり、前記継手部材800に限られるものではない。
【0046】
本実施例でも、側面板間の連結手段としてボルトを想定したが、リベットや溶接、接着材などその他の連結手段を用いても実施可能である。また、主枠外部に突出した継手部材突合せ面804には、外装などの乗客コンベアの意匠部品を取り付けることも可能である。特に、薄板鋼板を利用した側面板601は、その剛性が低いことや溶接によるひずみが生じやすいことなどの影響により意匠部品の固定が難しいため、この継手部材突合せ面804を利用することでそのような問題を回避できる。
【符号の説明】
【0047】
1・・・乗客コンベアの主枠
5・・・上部モジュール
6・・・下部モジュール
10・・・上弦材
20・・・下弦材
30・・・斜材
31・・・縦材
32・・・底面材
40・・・下弦材図心
41・・・ボルト図心
50・・・従来の継手
61・・・従来の継手の突合せ面
70・・・上弦材側ボルト
75・・・下弦材側ボルト
80・・・L型部材
81・・・L型部材の突合せ面
90・・・L型部材接続ボルト
100 ・・・中間傾斜部
200・・・上部水平部
201・・・上部受ばり
300・・・下部水平部
301・・・下部受ばり
500・・・継手
501・・・継手の突合せ面
601・・・側面板
602・・・側面板の天面
603・・・側面板の底面
604・・・側面板の長手方向面
605・・・隙間
606・・・側面
650・・・継手
700・・・主枠外部のボルト
800・・・継手部材
801・・・継手部材側面
802・・・継手部材底面
804・・・継手部材突合せ面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のモジュールを接続して構成される乗客コンベアの主枠において、前記モジュールの互いに接続する側に突合せ面を備え、かつこの突合せ面は前記主枠の内部と前記主枠の主枠深さ方向外部に形成され、隣り合う前記モジュール同士の前記突合せ面を前記主枠の内部の位置と前記主枠よりも下側の外部の位置とで夫々連結手段で連結することにより前記モジュール同士が接続されていることを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項2】
請求項1に記載の乗客コンベアの主枠において、前記モジュールの突合せ面を前記主枠の主枠幅方向外部にも形成し、この主枠幅方向外部を連結手段で連結することを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項3】
請求項1または2に記載の乗客コンベアの主枠において、前記主枠の外部の突合せ面は、前記主枠の内部の突合せ面と一体的に形成されていることを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項4】
請求項1から3のいずれかに記載の乗客コンベアの主枠において、前記主枠は前記主枠の下面に設置された底面材を備え、前記突合せ面の主枠深さ方向外部に突出した寸法は、前記底面材が前記主枠から突出した寸法と同等以下であることを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の乗客コンベアの主枠において、前記主枠は下弦材を備え、前記主枠の内部の連結手段の位置と前記主枠の外部の連結手段の位置とを結んだ線の概略中点を、前記下弦材の概略図心が通過するように構成することを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項6】
鋼板で構成された側面板を互いに接続して主な強度部材とする乗客コンベアの主枠において、前記側面板の互いに接続する側に突合せ面を備え、かつこの突合せ面は前記主枠の内部と前記主枠の主枠深さ方向外部に形成され、隣り合う前記側面板同士の前記突合せ面を前記主枠の内部の位置と前記主枠よりも下側の外部の位置とで夫々連結手段で連結することにより前記側面板同士が接続されていることを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項7】
請求項6に記載の乗客コンベアの主枠において、前記突合せ面を前記主枠の主枠幅方向外部にも形成し、この主枠幅方向外部を連結手段で連結することを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項8】
請求項6または7に記載の乗客コンベアの主枠において、少なくとも前記突合せ面を有する継手部材を備え、前記側面板の接続側に前記継手部材の突合せ面を配置し、この継手部材の突合せ面を前記主枠の内部と前記主枠の外部に配置することを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項9】
請求項8に記載の乗客コンベアの主枠において、前記側面板は側面と底面、および前記側面板同士を互いに接続する側に位置する長手方向面とを備え、前記底面と前記長手方向面との間に設けた隙間から前記継手部材の突合せ面を突出させることを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項10】
請求項9に記載の乗客コンベアの主枠において、前記継手部材は、側面と底面と前記突合せ面とを備え、前記側面板の側面と底面と長手方向面とに夫々接触させて配置することを特徴とする乗客コンベアの主枠。
【請求項11】
請求項6から10のいずれかに記載の乗客コンベアの主枠において、前記側面板は底面を備え、前記主枠の内部の位置で連結する連結手段の位置と前記主枠の外部の位置で連結する連結手段の位置とを結ぶ線が、前記底面を通過することを特徴とする乗客コンベアの主枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−256033(P2011−256033A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−133962(P2010−133962)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】