説明

乗客コンベア手摺り駆動制御

乗客コンベアアセンブリ(20)が、可動ステップ面(22)を備える。第1の駆動装置(50)が、ステップ面(22)を動かすために作動する。手摺り(30)および第2の駆動装置(40)が、乗客コンベアアセンブリ(20)の一部として提供される。コントローラ(70)が、手すり(30)およびステップ面(22)の一方が静止しているときに他方が動くことを可能にするように、第1の駆動装置(50)から独立した第2の駆動装置(40)を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗客コンベアの手摺り駆動制御に関する。
【背景技術】
【0002】
乗客コンベアは、例えば、建物内の異なる階の間、あるいは長い通路の端から端まで行き来する乗客を運ぶのに有効である。典型的な装置は、複数のステップまたはベルトを含み、このステップまたはベルト上に人が立って、ある位置から別の位置まで運ばれる。手摺りが、一般に、欄干に乗って動くとともに、人がコンベアに乗っているときに掴む表面を提供する。典型的な手摺りの構成は、コンベアの移動方向と平行となるように向けられた概ね平らな表面を有する。
【0003】
手摺りが、ステップまたは動くベルトと一致して動くように駆動される。手摺り駆動メカニズムが、手摺りの所望の動きを生じさせる。典型的な構成においては、手摺り駆動システムに、ステップチェーンの駆動を担うモータが連結される。この同一のモータが、ステップチェーンと手摺りを駆動することで、これら2つが確実に一致して動くようにする。そのような装置は有用ではあるが、当業者は、常に改良するための努力を行っている。改良の一例としては、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許出願第2006/0070846号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例えば、乗客コンベアに関連する設置やメンテナンスのプロセスを簡単にすることができれば有益である。ステップチェーンシステムと手摺り駆動システムとの相互接続は、そのようなプロセスにおける複雑性や時間消費の要因となる。手摺り駆動システムは、メンテナンスや修理の要求の要因となるものであると考えられ、乗客がコンベアを利用できない時間を短縮する改善された装置を提供することができれば有益である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
例示的な乗客コンベアアセンブリは、可動ステップ面を備える。第1の駆動装置が、ステップ面を所望の方向に動かすために作動する。該アセンブリは、手摺りと、該手摺りを動かすために作動する第2の駆動装置と、をさらに備える。コントローラが、手摺りおよびステップ面の一方が静止しているときに他方が動くことを可能にするように、第1の駆動装置から独立した第2の駆動装置を制御する。
【0007】
例示的な乗客コンベアの作動を制御する方法は、手摺りおよびステップ面の一方が静止しているときに他方が動くことを可能にするように、手摺りの動きとステップ面の動きとを独立的に制御することを含む。
【0008】
開示例のさまざまな特徴および利点は、以下の詳細な説明から当業者に明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に従って設計された手摺り駆動装置を含む乗客コンベアの一例の要部の概略図。
【図2】駆動装置の一例の概略図。
【図3】駆動装置の他の例の要部の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に、乗客コンベア20を概略的に示す。この例においては、乗客コンベアは、建物内の異なるレベルにある乗場24と乗場26との間で乗客を運ぶための複数のステップ22を有するエスカレータである。複数のステップ22は、可動ステップ面の一形態である。本発明は、エスカレータに限定されず、例えば、動く歩道などの乗客コンベアの他の形態にも適用可能である。他のコンベアとしては、踏板やベルトなどの他のステップ面を含み得る。例示のステップ22は、説明のための一例として使用するものである。
【0011】
図1の例示の乗客コンベアは、ステップ22に沿った方向に動く手摺り30を含む。手摺り駆動装置40が、手摺り30と係合して所望の方向に該手摺り30を推進させる駆動部材42を備える。この例の手摺り駆動装置40は、手摺り30を動かすための専用のモータ44を備える。このモータ42は、駆動部材42(この例においてはベルトからなる)が沿うループの一方の端部におけるホイールに関連づけられている。ループの反対側の端部には、他方のホイール46がある。モータ44は、ループに沿って駆動部材42を回転させるが、手摺り30と駆動部材42とが係合しているため、手摺り30が所望のように駆動される。
【0012】
手摺り駆動装置40は、ステップチェーン(図示せず)を駆動することによってステップ22を推進させるために使用される駆動アセンブリ50とは別個のものである。モータ44は、駆動アセンブリ50のモータとは別個のものである。従って、図示した装置は、ステップチェーンを動かすために使用されるのと同一のモータで手摺りも駆動される従来の乗客コンベアシステムとは相違する。他の例においては、ステップと手摺りとに共通のモータを使うとともに、個別制御可能なクラッチ式機構がモータと手摺り駆動装置を接続することによって、個別の制御が実現される。
【0013】
図2は、手摺り駆動装置40の一例を概略的に示す。この例においては、モータ44は、永久磁石モータである。永久磁石モータを使用することに関する特徴の一つは、手摺りを駆動するのに要求される比較的大きなトルクを、比較的小さな寸法のモータで実現できるということである。永久磁石モータの他の特徴としては、モータ44が駆動部材42を動かす速度を精密に制御することができるということである。従来の誘導モータなどの他の種類のモータを使用することもできる。
【0014】
この例における駆動部材42は、ホイール46およびホイール60の周囲を回るループに沿った歯付きベルトからなり、ホイール60を、モータ44によって駆動される駆動綱車であると見なすことができる。歯付きベルト駆動部材42は、歯62を有し、これらの歯62は、手摺り30上に対応して構成された歯64と係合するように構成されている。案内支持部66は、歯62と歯64との所望の係合が確実に行われるように所定の位置に手摺り30の対応部分を維持する。モータ44がホイール60を回転させるのに伴って、駆動部材42が動き、手摺り30の所望の動きを生じさせる。取付構造体68が、コンベアトラスまたは他の支持構造体上の所望の位置に装置40を取り付けることを容易にする。
【0015】
図示した例においては、ステップ22の動きと一致する所望の速度で必要時に手摺りが動くことを確実にするようにモータ44の作動を制御する手摺り駆動コントローラ70を備える。手摺り駆動コントローラ70は、駆動アセンブリ50の制御を担う主コンベアコントローラ72と通信する。主コンベアコントローラ72は、ステップ22の動きの速度および方向に関して手摺り駆動コントローラ70に情報を提供し、それによって、手摺り駆動コントローラ70は、対応する手摺りの動きを実現するようにモータ44を制御することができる。
【0016】
一例においては、主コンベアコントローラ72と手摺り駆動コントローラ70との接続が、手摺り駆動装置40への電力供給源として機能する。例えば、主コンベアコントローラ72は、コンベアが停止していたりサービス中ではないことを判定したときは常に、プリセットされた判定基準に則して手摺り駆動装置に電力が供給されるようにするか否かを制御する。
【0017】
例示した手摺り駆動コントローラ70はまた、ステップチェーンおよびステップ22の移動速度を示すステップチェーンセンサ74からの情報を受ける。一例においては、ステップのローラまたはステップチェーンに関連するピンの動きを検出するように配置され、移動速度の指標を提供する少なくとも1つの近接センサを備える。手摺り速度センサ76は、実際の手摺りの速度の指標を提供する。当業者であれば、この説明が与えられれば、特定の必要性を満たす装置を実現するために、商業的に入手可能なセンサから適当なものを選択することができるであろう。手摺り駆動コントローラ70は、そのようなセンサからの情報と、モータ44の作動特性に関する知識とを用いて、ステップの現在の移動速度に対して適切な速度で手摺り30が動いていることを確実にするように、モータ44の作動を調整する。一例においては、手摺り駆動コントローラ70は、モータ44の調整可能な速度制御を可能にする可変周波数コントローラである。
【0018】
図においては、手摺り駆動コントローラ70と主コンベアコントローラ72は、説明のために分離して概略的に示している。一例においては、各々が、別々の制御装置からなる。他の例においては、単一のコントローラが、手摺り駆動コントローラ70および主コンベアコントローラ72の機能を実行する。
【0019】
いくつかの例においては、別々のモータ44および手摺り駆動装置40が、それぞれ、各々の手摺り(例えば、ステップ面に対して右側の一方の手摺りと左側の他方の手摺り)に提供される。そのような実施例においては、各手摺りを独立的に制御することができ(例えば、複数のモータ44を別々に制御することによって各側の手摺りを制御する)、また、他の例においては、単一のモータ44が、コンベアの各側の手摺りに関連する各駆動装置40を動かすために必要とされる力を供給する。
【0020】
駆動アセンブリ50から独立的に手摺り駆動装置40を制御することによって、ステップを駆動するのと同一の装置によって手摺りが直接的に駆動される装置では不可能な特徴を追加することができる。例示した手摺り駆動コントローラ70は、手摺り30および複数のステップ22の一方が静止しているときに他方が動くことを可能にするように、ステップ駆動アセンブリ50から独立した手摺り駆動装置40を制御する。一例においては、手摺り駆動コントローラ70は、選択した条件に応答して手摺り30を停止させるように手摺り駆動装置40を制御するが、この選択した条件においては、手摺り30の停止後少なくともしばらくは複数のステップ22が動き続ける。
【0021】
一例においては、ステップ22が乗客を1人も運んでおらずに乗客コンベア20がアイドル運転になった場合に、手摺り駆動コントローラ70は、手摺り30を停止させるように手摺り駆動装置40を制御する。さらに図1を参照すると、少なくとも1人の乗客がステップ22の近くにいるまたは少なくとも1つのステップ22上に乗っていることを検出するために、少なくとも1つのセンサ80がコンベアアセンブリ20に関連づけられている。図示した例においては、乗場に或いはステップ22によって乗客が運ばれることが可能な空間に、少なくとも1人の乗客がいることを検出するために、各々の乗場24,26の付近に、光学式センサ80が設けられる。一例においては、人がセンサの1つを通過していることを検出する周知の光学式センサを備える。
【0022】
乗客コンベアアセンブリ20がアイドル運転であって乗客が1人も居ないときは常に、手摺り駆動コントローラ70は、手摺り駆動装置40を停止させ、手摺り30が動かないようにする。同時に、主コンベアコントローラ72は、ステップ22が動き続けるように、駆動アセンブリ50を継続的に作動させる。手摺りを動かすことが、多くの乗客コンベアシステムにおいて相当な割合のエネルギを消費をするのであれば、そのようなアイドル運転の間に手摺りを独立的に制御できる能力は、複数のステップ22が動き続けるのを可能にしつつ手摺り30を停止させることによって、相当なエネルギを節約することができる。
【0023】
この例における特徴の1つは、動いているステップないし踏板が、近づいてくる乗客に対してコンベアが作動中であることを視覚的に示すということであり、他方で、動いていない手摺りは、一般に均一な色であり、視覚的な示し方が弱いので、気づかれにくい。
【0024】
他の特徴としては、手摺り駆動装置が継続的に作動しないので、該手摺り駆動装置のメンテナンスおよび寿命が向上するということである。さらには、修理または検査の際に、エスカレータシステム全体を起動させる必要なく、手摺り駆動装置を個別に検査することができる。
【0025】
一例においては、乗場または少なくとも1つのステップ22に乗客が接近または接触していることが検出されたときは常に、手摺り駆動コントローラ70は、手摺り駆動装置40を作動させ、複数のステップ22と一致して動く速度まで手摺り30を加速させる。
【0026】
ステップ22が動き続けていても手摺り30を停止させることが望ましい他の条件としては、コンベアアセンブリ20の動きを停止させたいという要望を示すスイッチが起動しているような状況を含む。図1を参照すると、スイッチ82が手摺り入口84に関連している。スイッチ82は、例えば、障害物が乗客コンベアアセンブリの欄干の構造部と手摺り30との間に挟まれそうになって手摺り入口84の開口に侵入しつつあることを示すように、周知のように作動する。そのようなスイッチが起動した場合、周知のように、コンベアが停止し、上記のような状態にある障害物が挟まれないようにする。図示した例においては、手摺り駆動コントローラ70は、スイッチ82の起動に直ちに応答して手摺り30を停止させるように手摺り駆動装置40を制御する。この結果、ステップ22が停止することができる前に手摺り30を停止させることができる。
【0027】
主コントローラ72が、スイッチ82の起動に直ちに応答してステップ22の動きを停止させようとして駆動アセンブリ50を制御しても、手摺り30を停止できるのと同じくらい短い時間でステップ22を停止させることはできない。ステップの1つに乗っている乗客が倒れてしまうような急な減速を避けるために、停止命令が出された後でもステップ22は動き続けなければならない。加えて、ステップ列の重量が、スイッチ82の起動に直ちに応答して完全に停止することを難しくしている。しかし、ステップを完全に停止させることができる前に手摺り30の動きを停止させることは可能であり、スイッチ82の起動後しばらくはステップ22が動き続けていても、障害物が手摺り入口84に挟まれないようにする改善された方法を提供する。手摺りの動きを独立的に制御できなければ、手摺り30はステップ22と共にある距離だけ動き続け、その距離は、いくつかの例においては、少なくとも250mmである。図示した例においては、ステップが動き続けている場合にも、スイッチ82の起動にすぐに応答して手摺り30を停止させることができる。換言すれば、ステップ22が停止する前に手摺り30が停止する。
【0028】
当業者であれば、この説明が与えられれば、特定の設置の要求を満たすようにコントローラをプログラミングすることができるであろう。
【0029】
図3は、手摺り駆動装置の他の例を示す。この例においては、駆動部材42と手摺り30は、図2の例とは異なるように構成されている。この例においては、より一般的なフラット駆動ベルトおよび手摺りの構成が使用される。この例においては、フラットベルト駆動部材42は、手摺り30との摩擦係合に依存する。ローラ80が、手摺りの片側と係合し、手摺り30と駆動部材42との適切な駆動係合を確実にする。その他の点では、図3の例は、図2の例と同様に作動する。
【0030】
他の例(図示せず)においては、フラットベルト駆動部材42の代わりに、従来通りに構成された手摺り駆動ホイールを含む。
【0031】
これらの例の特徴の一つとしては、駆動部材42と手摺り30との適切な係合を提供する位置に構造体68を適切に支持することができるのであれば、乗客コンベアシステム内のいかなる場所にも手摺り駆動装置40を配置することができることであり、これは、取付作業員にとって好都合となる。これによって、設置を簡単にするとともに、手摺り駆動装置をメンテナンスや修理についてさらに好都合な位置に配置することができるという利点を提供する。手摺り駆動装置をステップチェーン駆動アセンブリから離して配置した場合、各駆動装置が互いに干渉することなく保守作業を行うことができる。
【0032】
他の特徴としては、手摺り駆動装置40を後付け部品として既存のコンベアシステムに組み込むことができるということがある。ステップチェーン駆動装置と手摺り駆動装置との接続は、切断あるいは作動不能にすることができ、手摺り駆動装置40を代替的に導入することができる。この結果、置き換えられる手摺りの選択肢を広げることができ、例えば、異なる手摺りの構成が、対応するように構成された手摺り駆動装置40を使うことで可能となる。例えば、図2に示すような手摺り駆動装置40を導入することによって、摩擦力に基づいて駆動される手摺りの代わりに、確動手摺り(駆動歯を有する)を組み込むことができる。このような変更は、一種類だけの手摺り用として構成されている従来の装置においては可能ではない。
【0033】
これらの例の他の特徴としては、ステップチェーンを駆動するのに使用されるのと同一のモータで手摺りが駆動される装置と比較して、手摺りの作動が滑らかであるということである。例示した装置における専用のモータは、手摺りに駆動力を滑らかに伝達するとともに、ステップチェーンの動きに関連した振動を回避する。
【0034】
さらに、いくつかの例においては、ステップチェーンモータから手摺り駆動モータを分けることによって、両方ではなく一方だけの必要性に対処すればよいという理由により各駆動装置の複雑性が低減し、さらには、磨耗が減り、メンテナンスが容易になり、修理が必要となる可能性が低くなる。
【0035】
以上の説明は、本質を限定するためのものではなく、例示するためのものである。当業者であれば、本発明の趣旨を必ずしも逸脱することなく、いくつかの変更および修正がなされ得ることを理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可動ステップ面と、
前記ステップ面を動かすために作動する第1の駆動装置と、
手摺りと、
前記手摺りを動かすために作動する第2の駆動装置と、
前記手摺りおよび前記ステップ面の一方が静止しているときに他方が動くことを可能にするように、前記第1の駆動装置から独立した前記第2の駆動装置を制御するコントローラと、
を備える乗客コンベアアセンブリ。
【請求項2】
前記コントローラは、選択した条件に応答して前記手摺りを停止させるように前記第2の駆動装置を制御し、この選択した条件においては、前記手摺りの停止後少なくともしばらくは前記ステップ面が動き続けることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記の選択した条件は、前記ステップ面上に乗客が1人もいないことを含むことを特徴とする請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記ステップ面は、前記の選択した条件に応答して動き続けることを特徴とする請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記ステップ面の近くに少なくとも1人の乗客がいるか否かを示すセンサを備え、前記コントローラは、前記センサからの指標を受けることを特徴とする請求項3に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記の選択した条件は、前記ステップ面および前記手摺りの少なくとも一方を停止させることの要求を示すスイッチの起動を含むことを特徴とする請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項7】
前記ステップ面が停止する前に前記手摺りが停止することを特徴とする請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項8】
前記スイッチは、手摺り入口付近に設けられた安全スイッチであることを特徴とする請求項6に記載のアセンブリ。
【請求項9】
前記コントローラは、前記スイッチの起動に応答して前記第2の駆動装置と前記第1の駆動装置とを同時に停止させるように制御するが、前記ステップ面が停止する前に前記手摺りが停止することを特徴とする請求項8に記載のアセンブリ。
【請求項10】
可動ステップ面と、手摺りと、を備える乗客コンベアの作動を制御する方法であって、
前記手摺りおよび前記ステップ面の一方が静止しているときに他方が動くことを可能にするように、前記手摺りの動きと前記ステップ面の動きとを独立的に制御する方法。
【請求項11】
選択した条件に応答して前記手摺りを停止させることを含み、この選択した条件においては、前記手摺りの停止後少なくともしばらくは前記ステップ面が動き続ける、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記の選択した条件は、前記ステップ面に乗客が1人もいないこと含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記の選択した条件に応答して前記ステップ面を動かし続けることを含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ステップ面の近くに少なくとも1人の乗客がいるか否かを判定することを含む請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記の選択した条件は、前記ステップ面および前記手摺りの少なくとも一方を停止させることの要求を示す前記スイッチの起動を含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記ステップ面が停止する前に前記手摺りを停止させることを含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記スイッチは、手摺り入口付近に設けられた安全スイッチであることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記手摺りの停止と前記ステップ面の停止とを同時に開始することを含み、その場合に、前記ステップ面が停止する前に前記手摺りが停止する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
可動ステップ面と、
前記可動ステップ面を動かすために作動する第1の駆動装置と、
手摺りと、
前記手摺りを動かすために作動する第2の駆動装置と、
(i)前記ステップ面上に乗客が1人もいないときに前記ステップ面が動き続けることを可能にしつつ前記手摺りを停止させる、或いは、
(ii)前記手摺りおよび前記ステップ面の少なくとも一方を停止させることの要求を示すスイッチの起動に応答して、前記ステップ面が停止する前に前記手摺りを停止させる、
ように、前記第1の駆動装置から独立した前記第2の駆動装置を制御するコントローラと、
を備える乗客コンベアアセンブリ。
【請求項20】
前記手摺りが前記コンベアアセンブリの他の部分に侵入する位置に手摺り入口を備え、前記スイッチの起動は、前記手摺り入口に障害物が望ましくない状態で侵入しつつあることを示すことを特徴とする請求項19に記載のアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−513174(P2010−513174A)
【公表日】平成22年4月30日(2010.4.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−542984(P2009−542984)
【出願日】平成19年10月9日(2007.10.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/080750
【国際公開番号】WO2008/076499
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(591020353)オーチス エレベータ カンパニー (402)
【氏名又は名称原語表記】OTIS ELEVATOR COMPANY
【Fターム(参考)】