説明

乳化剤製造用材料の製造方法、乳化剤製造用材料、及び乳化剤の製造方法

【課題】親水性ナノ粒子の粒子径のばらつきを抑制できる、もしくは小粒径の親水性ナノ粒子の収率を向上できる乳化剤製造用材料の製造方法、乳化剤製造用材料、及び乳化剤の製造方法を提供すること。
【解決手段】乳化剤製造用材料の製造方法は、両親媒性分子からなる両親媒性物質の二分子膜の層状体を水に分散させる工程を有し、分散の間及び/又は前に水を加熱し、層状体の形成を促進する工程をさらに有することが好ましい。乳化剤の製造方法は、この乳化剤製造用材料を撹拌することで、層状体から二分子膜の親水性ナノ粒子を形成する工程を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乳化剤製造用材料の製造方法、乳化剤製造用材料、及び乳化剤の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、機能性油性基剤又は機能性顆粒を水に乳化分散させる場合には、機能性油性基剤の所要HLBや顆粒表面の性質に応じて界面活性剤を選択し、乳化分散を行っていた。また、乳化剤として用いられる界面活性剤の所要HLB値は、O/W型エマルションを作る場合とW/O型エマルションを作る場合とのそれぞれに応じて使い分ける必要があり、しかも、熱安定性や経時安定性が十分でないため、多種多様な界面活性剤を混合して用いていた(非特許文献1〜4等参照)。
【0003】
しかしながら、界面活性剤は、生分解性が低く、泡立ちの原因となるので、環境汚染等の深刻な問題となっている。また、機能性油性基剤の乳化製剤の調製法として、HLB法、転相乳化法、転相温度乳化法、ゲル乳化法等の物理化学的な乳化方法が一般に行われているが、いずれも油/水界面の界面エネルギーを低下させ、熱力学的に系を安定化させる作用をエマルション調製の基本としているので、最適な乳化剤を選択するために非常に煩雑かつ多大な労力を有しており、まして、多種類の油が混在していると、安定に乳化させることは殆ど不可能であった。
【0004】
そこで、特許文献1には、自発的に閉鎖小胞を形成する両親媒性物質により形成され、200nm〜800nmの粒度分布を有する親水性ナノ粒子を含有する乳化剤が開示されている。特許文献1において乳化剤は、両親媒性物質を水に添加して数分間撹拌することで分散させた後、分散液を冷水に滴下することで製造している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3855203号公報
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】“Emulsion Science” Edited by P. Sherman, Academic Press Inc. (1969)
【非特許文献2】“Microemulsions−Theory and Practice” Edited by Leon M. price, Academic Press Inc. (1977)
【非特許文献3】「乳化・可溶化の技術」 辻薦,工学図書出版(1976)
【非特許文献4】「機能性界面活性剤の開発技術」 シー・エム・シー出版(1998)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に示される製造方法では、得られる親水性ナノ粒子の径にばらつきが大きく、とりわけ粒径が小さい親水性ナノ粒子の収率が低いため、乳化剤の乳化機能が充分に発揮されていない、もしくは乳化剤の均質性が不充分である。
【0008】
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、親水性ナノ粒子の粒子径のばらつきを抑制できる、もしくは小粒径の親水性ナノ粒子の収率を向上できる乳化剤製造用材料の製造方法、乳化剤製造用材料、及び乳化剤の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、両親媒性物質の二分子膜の層状体を含む材料を撹拌し、層状体から二分子膜の親水性ナノ粒子を形成することで、粒子径のばらつきの少ない、特に小径の割合が大きい親水性ナノ粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のようなものを提供する。
【0010】
(1) 両親媒性分子からなる両親媒性物質の二分子膜の層状体を水に分散させる工程を有する乳化剤製造用材料の製造方法。
【0011】
(2) 前記分散の間及び/又は前に水を加熱し、前記層状体の形成を促進する工程をさらに有する(1)記載の製造方法。
【0012】
(3) 前記両親媒性物質を、乳化剤製造用材料に対して0.1〜20質量%の濃度で水中に分散させる(1)又は(2)記載の製造方法。
【0013】
(4) 前記両親媒性分子は、脂肪酸エステル、リン脂質、ポリオキシエチレンヒマシ油、及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種以上である(1)から(3)いずれか記載の製造方法。
【0014】
(5) 両親媒性分子の二分子膜の層状体が水に分散した分散液を含む乳化剤製造用材料。
【0015】
(6) 前記両親媒性分子の含有量は、乳化剤製造用材料に対して0.1〜20質量%である(5)記載の乳化剤製造用材料。
【0016】
(7) 前記両親媒性分子は、脂肪酸エステル、リン脂質、ポリオキシエチレンヒマシ油、及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種以上である(5)又は(6)記載の乳化剤製造用材料。
【0017】
(8) (1)から(4)いずれか記載の製造方法で製造される乳化剤製造用材料、又は(5)から(7)いずれか記載の乳化剤製造用材料を撹拌することで、前記層状体から前記二分子膜の親水性ナノ粒子を形成する工程を有する乳化剤の製造方法。
【0018】
(9) 前記撹拌を、液中に存在する粒子の平均粒子径が20nm〜800nmになるまで行う(8)記載の製造方法。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、両親媒性物質の二分子膜の層状体を含む材料を撹拌し、層状体から二分子膜の親水性ナノ粒子を形成することで、粒子径のばらつきの少ない、特に小径の割合が大きい親水性ナノ粒子が得られる。これにより、親水性ナノ粒子の粒子径のばらつきを抑制できる、もしくは小粒径の親水性ナノ粒子の収率を向上できる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態を説明するが、これが本発明を限定するものではない。
【0021】
<乳化剤製造用材料及びその製造方法>
本発明に係る乳化剤製造用材料の製造方法は、両親媒性分子からなる両親媒性物質の二分子膜の層状体を水に分散させる工程を有する。かかる方法は従来乳化剤の製造方法として使用されてきており、得られる組成物は、二分子膜のラメラ液晶である層状体のみならず、層状体から形成された二分子膜の親水性ナノ粒子(閉鎖小胞体)も少量含み得るが、親水性ナノ粒子の存在量が充分でないため、乳化機能が充分に発揮されていない。
【0022】
しかし、本発明におけるこの方法は、乳化剤製造用材料の製造方法であり、得られる乳化剤製造用材料は後述の通り、撹拌される。これにより、得られる乳化剤は、小径である二分子膜の親水性ナノ粒子を多量に含み、より優れた乳化機能を呈する。
【0023】
本発明で用いる両親媒性物質としては、特に限定されないが、脂肪酸エステル、リン脂質、ポリオキシエチレンヒマシ油、及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種以上であることが好ましい。
【0024】
脂肪酸エステルとしては、グリセリン脂肪酸エステル,ショ糖脂肪酸エステル,ソルビタン脂肪酸エステル,プロピレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。中でも、グリセリン脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステルは、従来の方法では親水性ナノ粒子の製造が困難であった点で、本発明において有用である。
【0025】
リン脂質としては、卵黄レシチン又は大豆レシチン等、もしくは下記の一般式3で示される構成のうち、炭素鎖長12のDLPC(1,2−Dilauroyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−choline)、炭素鎖長14のDMPC(1,2−Dimyristoyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−choline)、炭素鎖長16のDPPC(1,2−Dipalmitoyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−choline)が採用可能である。
【0026】
一般式3
【化1】

【0027】
また、下記の一般式4で示される構成のうち、炭素鎖長12のDLPG(1,2−Dilauroyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−glycerol)のNa塩又はNH4塩、炭素鎖長14のDMPG(1,2−Dimyristoyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−glycerol)のNa塩又はNH4塩、炭素鎖長16のDPPG(1,2−Dipalmitoyl−sn−glycero−3−phospho−rac−1−glycerol)のNa塩又はNH4塩を採用してもよい。
【0028】
一般式4
【化2】

【0029】
また、下記の一般式1で表されるポリオキシエチレンヒマシ油の誘導体、もしくは一般式2で表されるジアルキルアンモニウム誘導体、トリアルキルアンモニウム誘導体、テトラアルキルアンモニウム誘導体、ジアルケニルアンモニウム誘導体、トリアルケニルアンモニウム誘導体、又はテトラアルケニルアンモニウム誘導体のハロゲン塩の誘導体も挙げられる。
【0030】
一般式1
【化3】

【0031】
式中、エチレンオキシドの平均付加モル数であるEは、3〜100である。Eが過大になると、両親媒性物質を溶解する良溶媒の種類が制限されるため、親水性ナノ粒子の製造の自由度が狭まる。Eの上限は好ましくは50であり、より好ましくは40であり、Eの下限は好ましくは5である。
【0032】
一般式2
【化4】

【0033】
式中、R1及びR2は、各々独立して炭素数8〜22のアルキル基又はアルケニル基であり、R3及びR4は、各々独立して水素又は炭素数1〜4のアルキル基であり、XはF、Cl、Br又はIである。
【0034】
二分子膜の層状体の水への分散は、両親媒性物質及び水を混合し、必要に応じて僅かな時間(例えば5〜15分間)撹拌することで行うことができる。ただし、分散媒である水の温度が低いと、層状体が充分に形成されず、結果的に、得られる親水性ナノ粒子の収率の悪化、親水性ナノ粒子の製造効率の低下(つまり製造時間の延長)が懸念される。そこで、本発明の方法は、水への分散の間及び/又は前に、水を加熱し、層状体の形成を促進する工程をさらに有することが好ましい。これにより、層状体の形成が熱エネルギーによって促進されるため、親水性ナノ粒子の収率の向上、製造効率の向上が期待できる。なお、層状体の形成の促進は、加熱の前後において粒度分布を測定し、平均粒子径が変化していることにより確認することができる。
【0035】
水の加熱は、不充分であると、層状体の形成が充分に促進されない一方、過剰であると、両親媒性物質の変性、エネルギー効率の低下等が懸念される。そこで、加熱時の水温は、特に限定されないが、下限が40℃、好ましくは50℃であり、上限が80℃、好ましくは70℃の範囲であってよい。
【0036】
また、加熱後に液体を冷却(例えば5〜10℃)し、さらに加熱するという工程を1回〜複数回に亘り行ってもよい。これにより、両親媒性物質が有する親水基への水の浸入が促されるため、より優れた親水性ナノ粒子を得ることができる。
【0037】
両親媒性物質の量は、過小であると製造効率が悪化する一方、過大であると、層状体からの二分子膜の親水性ナノ粒子の形成に多大な時間を要する。そこで、乳化剤製造用材料に対する両親媒性物質の濃度は、下限が好ましくは0.1質量%であり、上限が好ましくは20質量%である。なお、両親媒性物質の濃度の許容上限は、用いる両親媒性物質によって異なり、例えばポリオキシエチレンヒマシ油の誘導体は高濃度では針状結晶を形成しやすいため、制限される一方、脂肪酸エステル、リン脂質はこのような問題がなく、ほぼ制限されない。
【0038】
<乳化剤の製造方法>
本発明の乳化剤の製造方法は、前述の乳化剤製造用材料を撹拌することで、層状体から二分子膜の親水性ナノ粒子を形成する工程を有する。これにより、得られる乳化剤は、小径である二分子膜の親水性ナノ粒子を多量に含み、より優れた乳化機能を呈する。
【0039】
この工程における撹拌は、前述の乳化剤製造用材料の製造過程における分散のための撹拌とは異なり、用いる両親媒性物質の種類や量に応じて、必要充分に激しく行う必要がある。例示的な撹拌条件において、水温の下限は40℃であることが好ましく、より好ましくは50℃であり、上限は80℃であることが好ましく、より好ましくは70℃である。また、撹拌速度は、下限が1200rpmであることが好ましく、より好ましくは2000rpmであり、上限が16000rpmであることが好ましく、より好ましくは10000rpmである。時間は、下限が30分間であることが好ましく、より好ましくは50分間、さらに好ましくは55分間であり、上限は90分間であることが好ましく、より好ましくは70分間、さらに好ましくは75分である。
【0040】
別の側面において、撹拌は、液中に存在する粒子の平均粒子径が、レーザー回折光散乱装置を用いた測定値において20nm〜800nmになるまで行うことが好ましい。これにより、乳化剤は、乳化に関わる親水性ナノ粒子を多量に含むため、優れた乳化機能を有することができる。撹拌は、平均粒子径が20nm〜600nmになるまで行うことがより好ましい。
【0041】
乳化剤において、親水性ナノ粒子の乳化対象への付着力を高めるために、親水性ナノ粒子をイオン化してもよい。カチオン化のためには、イオン性界面活性剤として、アルキル又はアルケニルトリメチルアンモニウム塩(炭素鎖長12〜22)、好ましくは、炭素鎖長16のヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミド(Hexadecyltrimethylammonium Bromide:以下、CTABという)、アニオン化のためには、アルキル硫酸エステル塩(CnSO炭素鎖長8〜22、M:アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム塩等)、アルキルスルホン酸塩(CnSO 炭素鎖長8〜22、M:アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム塩等)等を用いることができる。
【0042】
かかる本発明の乳化剤は、水酸基を有する重縮合ポリマー粒子の結合体を含む顆粒(例えばデンプン顆粒;特開2006−239666号公報参照)から製造される乳化剤と異なり、水素結合を回復させるための熟成工程が不要である点で有利である。また、本発明の乳化剤は、水酸基を有する重縮合ポリマー粒子の結合体を含む顆粒から製造される乳化剤よりも変性されにくいので、さらに多様な対象を乳化することができる点でも有利である。
【0043】
具体的には、乳化剤に、水相に分配される物質を適宜添加し又は添加せずに、油性物質と混合することで、油性物質を含む油相と、水相とが分散したエマルションを製造できる。なお、油性物質とは、油のみ又は油を主成分として含む物質をいう。詳細な使用手順は、特許第3855203号公報に記載されている。
【0044】
また、本発明の乳化剤は、機能性油性基剤と水、又は機能性顆粒と水等の界面に対して、熱安定性や経時安定性に優れた乳化分散系を形成できる。このため、本発明の乳化分散剤は、長期間に亘る幅広い温度領域での安定な乳化に使用できる。また、一種類の乳化分散剤を用いて、被乳化油剤の所要HLB値又は機能性顆粒の表面状態に関係なく、油性物質を乳化分散できるので、炭化水素系油剤やシリコン系油剤の乳化にも使用できる。このため、多種類の混在している油を併せて乳化するためにも使用できる。従って、本発明の親水性ナノ粒子及び乳化剤は、軽油、A重油、C重油、タール、バイオディーゼル燃料、再生重油、廃食油、化粧油、シリコーン油、フッ素系油剤、植物系油剤、動物性油剤(牛脂、魚油等)、潤滑油等の種々の油への水の乳化に使用し得る。
【実施例】
【0045】
<実施例>
グリセリンステアリン酸エステルを水に1.0質量%の量となるように添加して分散液を80℃に加熱し、1時間に亘って500rpmの速度で撹拌した。撹拌後の液について動的光散乱光度計「FPAR−1000」(大塚電子社製)で粒度分布を測定したところ、親水性ナノ粒子の存在を示すピークが180nm付近に確認された。
【0046】
(評価)
実施例の分散液を、種々の質量比でA−重油と、室温でホモミキサーを用いて、8000rpmで約5分間撹拌して乳化した。乳化状態を観察し、相分離が見られなかった条件の範囲を表1に示す。
【0047】
【表1】

【0048】
表1に示されるように、実施例の乳化剤は、種々の油を幅広い範囲の混合量比に亘って安定に乳化し、乳化機能に優れることが分かった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
両親媒性分子からなる両親媒性物質の二分子膜の層状体を水に分散させる工程を有する乳化剤製造用材料の製造方法。
【請求項2】
前記分散の間及び/又は前に水を加熱し、前記層状体の形成を促進する工程をさらに有する請求項1記載の製造方法。
【請求項3】
前記両親媒性物質を、乳化剤製造用材料に対して0.1〜20質量%の濃度で水中に分散させる請求項1又は2記載の製造方法。
【請求項4】
前記両親媒性分子は、脂肪酸エステル、リン脂質、ポリオキシエチレンヒマシ油、及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種以上である請求項1から3いずれか記載の製造方法。
【請求項5】
両親媒性分子の二分子膜の層状体が水に分散した分散液を含む乳化剤製造用材料。
【請求項6】
前記両親媒性分子の含有量は、乳化剤製造用材料に対して0.1〜20質量%である請求項5記載の乳化剤製造用材料。
【請求項7】
前記両親媒性分子は、脂肪酸エステル、リン脂質、ポリオキシエチレンヒマシ油、及びこれらの誘導体からなる群より選ばれる1種以上である請求項5又は6記載の乳化剤製造用材料。
【請求項8】
請求項1から4いずれか記載の製造方法で製造される乳化剤製造用材料、又は請求項5から7いずれか記載の乳化剤製造用材料を撹拌することで、前記層状体から前記二分子膜の親水性ナノ粒子を形成する工程を有する乳化剤の製造方法。
【請求項9】
前記撹拌を、液中に存在する粒子の平均粒子径が20nm〜800nmになるまで行う請求項8記載の製造方法。

【公開番号】特開2012−130856(P2012−130856A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284573(P2010−284573)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【出願人】(592218300)学校法人神奈川大学 (243)
【Fターム(参考)】