説明

乳酸菌の新規株およびそれを含む食用組成物、薬剤および獣医製品

【課題】肝脂肪変性(脂肪肝)の予防/治療や非アルコール依存性肝脂肪変性に有効である、食用組成物、薬剤および獣医製品を提供する。
【解決手段】ストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(2001年12月4日にDSMZ−ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイクに寄託した)の新規な株、受託番号DSM14667およびそれを含む食用組成物、薬剤および獣医製品。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なDSMZ−ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH、Braunschweig、Germany)に2001年12月4日に寄託した、生物学的に純粋なストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(Streptococcus thermophilus ssp. salivarius )(CD8)株、受託番号DSM14667およびその子孫ならびに突然変異体に関する。
【0002】
本発明はまた、該新規株CD8を活性因子(または複数の活性因子の1つ)として含む食用組成物、薬剤および獣医製品、そして上記株の潜在的な病状または明らかに顕著な病状の様々な徴候および予測徴候の予防/治療用の食用組成物、薬剤および獣医製品の調製のための使用に関する。
【背景技術】
【0003】
ヒトにおける本発明による食用組成物および薬剤の使用について、その予防的または厳密に言うと治療的作用は、主に肝臓の特定の疾患、例えば、肝脂肪変性(hepatic steatosis)(脂肪肝)、特に非アルコール依存性肝脂肪変性、および肝性脳症に対して、またいくらかの内分泌および代謝疾患、例えば、高インスリン血症、インスリン抵抗性および肥満症、また、小児性症状、例えば、自閉症、注意力欠如障害(ADD)および注意力欠如/多動障害(ADHD)に対して示される。
【0004】
動物の場合、該獣医製品は肝障害ならびに内分泌および代謝疾患の治療用途において有用であることが見いだされた。
【0005】
簡略化の目的で、以下本明細書においては、もっぱら肝脂肪変性(脂肪肝)および非アルコール依存性肝脂肪変性の予防/治療について言及し、またこれら病状に関する本発明の食用組成物および薬剤の特定の予防的および治療的効果に鑑みて記載する。
【0006】
肝脂肪変性(即ち脂肪肝)は、肝細胞における脂質の過剰蓄積として定義され、ここで「過剰蓄積」とは肝臓の重量に対して正常な5%を超える脂質の蓄積を意味する。大胞(macrovesicular)肝脂肪変性においては、トリグリセリドの大きな液滴により肝細胞が肥大し、脂肪細胞におけるように細胞の末端部にその核が押しのけられる。微小胞肝脂肪変性においては、トリグリセリドの小さな液滴が肝細胞に蓄積するが、核は中央部にあり、肝細胞は泡沫状の外観を示す。
【0007】
肝脂肪変性は、一般に血清アミノトランスフェラーゼの制限された増加をもたらし(正常の上限の4倍より小)、例えば超音波検査やコンピュータ化した断層撮影などの画像化技術によって確実に同定される。
【0008】
非アルコール依存性肝脂肪変性(非アルコール性脂肪性肝炎、NASHと称されることも多い)は、肝炎症を伴う脂肪変性の臨床症候群である。
【0009】
これは肝疾患のその他の原因(例えばB型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスによる感染)が除外され、アルコールの乱用(>20g/日)が確実に除外された後に、肝細胞診によって診断される。かかる乱用が除外されると、以下の病因の可能性が考慮される:

【0010】
非アルコール依存性肝脂肪変性の特異的原因は知られていない。従来、この病気を患う典型的な患者は、おそらく糖尿病に起因する血糖が異常に高い肥満の女性対象であるとされていた。さらに、かかる患者は血中トリグリセリドが異常に高く、冠疾患、甲状腺障害または高血圧を患うとされていた。最近、非アルコール依存性肝脂肪変性を患う患者であっても常にこの図式に対応するわけではないことが報告された。ある研究によると、過体重ではない男女両方の患者は、糖尿病ではなく血中トリグリセリドも過剰ではなかった。また、非アルコール依存性肝脂肪変性であると診断された別の一群の患者は9歳から16歳の子供からなるものであった。そのほとんどは過体重であったが、30名のうち2名だけが糖尿病を患うものであった。
【0011】
確実に脂肪変性および非アルコール依存性肝脂肪変性を診断することが可能な血液検査は存在していない。
【0012】
起こらない可能性もあるが、アミノトランスフェラーゼ(アスパラギン酸トランスアミナーゼASTおよびアラニントランスアミナーゼALT)の増加は、唯一の生化学的指標であるが、これらは両方の疾患に共通するものである。生化学的な正常値が肝細胞診により進行性の肝疾患が示された病的に肥満の患者にみられた。
【0013】
しかしAST/ALT比は、非アルコール依存性肝脂肪変性とアルコール依存性肝脂肪変性を識別するのに有用であり得、後者の病気では、肝臓における深刻な解剖病理的変化がアルコール(エタノール)の乱用によって起こりうる。アルコール依存性脂肪変性においては、AST/ALT比は典型的には2より大きく、非アルコール依存性脂肪変性においてはALTレベルの方がASTレベルより高い。
【0014】
現在、一般に受け入れられている非アルコール依存性肝脂肪変性特有の治療法は知られていない。明らかに、肥満、糖尿病であって血中トリグリセリド値が高い患者には、低カロリー、低脂肪食をとり、インスリンまたは血糖値を下げる医薬を摂取することにより、減量および糖尿病の管理を維持することが奨められる。NASHの病因、臨床状態、診断および治療についての詳細な概説については、非特許文献1を参照されたい。この記事は引用により本明細書に含まれる。
【0015】
有効かつ一般に受け入れられている治療法がないということは、危険因子を構成する。というのは、非炎症性脂肪変性は良性の状態であるが、非アルコール依存性肝脂肪変性を患う患者の10から50%では進行性線維症が進んでおり、それが西洋、例えば米国における11番目に多い死因である肝硬変へと変性するからである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0016】
【非特許文献1】Sheth S.G. et al.、Non-alcoholic steatohepatitis、Ann. Intern. Med. 1997、127-137
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
それゆえ肝脂肪変性、特に非アルコール依存性肝脂肪変性の治療のための有効な予防的/治療的手段を利用可能にすることが必要であると考えられる。それゆえ本発明の目的はそのような手段を利用可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明によると、該手段は、DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウスの新規な生物学的に純粋な株(CD8)、受託番号DSM14667およびその子孫ならびに突然変異体からなる。
【0019】
本発明はさらに、上記ストレプトコッカス株を活性因子として含む組成物に関し、該組成物は特定の患者に応じて意図される、適切な支持的または予防的作用または治療的作用を目的とする食用製品または食餌サプリメントの形態、あるいは適切な医薬または獣医製品の形態であって、その活性を示すものとしてよい。
【0020】
本発明はまた上記株の、先に挙げた肝臓、内分泌および代謝疾患または自閉症およびADDまたはADHDの予防/治療のために好適な組成物を調製するための使用、ならびに該組成物の好ましくは経口経路による投与に基づく予防/治療方法も含む。
【0021】
新規株であるストレプトコッカスCD8がその予防的/治療的作用を発揮する機構の解明は本発明の理解および実践に必要ではないが、良性の非アルコール依存性肝脂肪変性(NASH)の進行は該ストレプトコッカスによってもたらされる炎症性サイトカインのシグナルにおける変化によって阻害され、それは上皮性関門の機能向上および腸からのその他の細菌の移行の阻害によるということが推定されている。これらの機構は相反するものではなく、ストレプトコッカスの該新規株は複数の活性を有しているようである。
【0022】
腸に対して保護的作用を有する乳酸菌に基づく組成物は知られているが、良性の肝脂肪変性または非アルコール依存性肝脂肪変性を軽減またはそれに拮抗する組成物は知られていなかった。
【0023】
本発明による、予防的または治療的に有効量のストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)またはその子孫あるいは突然変異体を含む組成物は、食用組成物または食餌サプリメント、薬剤または獣医製品として処方することができ、ここで上記ストレプトコッカスは単独の活性成分の場合もあれば1または複数の他の活性成分および/または1または複数の医薬上許容される賦形剤と混合される場合もある。組成物の特定の目的に応じた賦形剤の選択およびもっとも適当な処方の方法は、食品または医薬分野の当業者の技術の範囲内である。
【0024】
特に好適な組成物は上記ストレプトコッカスCD8株およびラクトバシラス・ブレビス(Lactobacillus brevis)CD2株を含む。後者はDSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に、受託番号DSM11988として寄託されている。
【0025】
上記組成物はさらに以下を含む群から選択される株を含んでいてもよい:ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)、ビフィドバクテリウム・ブレビ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・ビフィドゥム(Bifidobacterium bifidum)、ラクトバシラス・プランタルム(Lactobacillus plantarum)、ラクトバシラス・カゼイ(Lactobacillus casei)、ラクトバシラス・ブルガリクス(Lactobacillus bulgaricus)、ラクトバシラス・アシドフィラス(Lactobacillus acidophilus)またはそれらの混合物。
【0026】
上記組成物はさらに少なくとも1つの以下の成分を含んでいてもよい:ビタミンE、コリン、ウルソデオキシコール酸、クロフィブラート、チグリタゾン(tiglitazone)、ゲムフィブロジル、ベタイン、N−アセチルシステイン、ロシグリタゾン、塩基性アミノ酸、L−カルニチンまたは低級アルカニルL−カルニチンあるいはそれらの医薬上許容される塩。
【0027】
好適な低級アルカニルL−カルニチンは、アセチル、プロピオニルおよびイソバレリルL−カルニチンである。L−カルニチンの医薬上許容される塩は、フマル酸塩および酒石酸塩であり、アルカニルL−カルニチンの医薬上許容される塩は、塩化物、フマル酸塩およびガラクタラート(galactarate)である。
【0028】
経口投与に好適な組成物は単一用量形態、例えば、錠剤、カプセルおよび小袋(packet)であってもよく、散剤または顆粒の形態であってもよく、あるいは懸濁液または乳濁液の形態であってもよい。
【0029】
錠剤およびカプセルは、結合剤、滑沢剤、安定化剤、着色剤、分離剤などを含んでいてもよい。錠剤は周知の技術を用いてコーティングしてもよい。
【0030】
液体組成物は、水性または油性懸濁液の形態、例えば、食用油中の形態でもよく、または、水または他の好適な溶媒中に粉末または顆粒の形態の調製物を溶解または懸濁することにより、利用者が必要に応じて調製する形態でもよい。
【0031】
かかる液体組成物は、懸濁剤、乳化剤、保存料などを含んでいてもよい。
【0032】
上記様々な用量形態は、ストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)を、摂取者の投与計画に適合する、一日に500億から3兆6000億の細菌株を摂取するのに十分な量含むのが好ましい。
【0033】
以下に非アルコール依存性肝脂肪変性患者が参加した臨床試験について記載する。非アルコール依存性肝脂肪変性の診断には、C型肝炎ウイルスによる感染の除外(即ちC型肝炎ウイルス抗体)およびB型肝炎ウイルスによる感染の除外(B型肝炎表面抗原)を含めなければならない。セルロプラスミンとα−1−アンチトリプシンのレベルは通常は非アルコール依存性肝脂肪変性患者において正常である。血清学的自己免疫パラメーター(抗ミトコンドリア抗体、抗核(antinucleating)抗体、抗平滑筋抗体および抗肝臓/腎臓ミクロソーム抗体)は非アルコール依存性肝脂肪変性患者において陰性であるが、例外的に患者の中には低力価の抗核抗体陽性(1:40から1:320の範囲)を示すものもある。
【実施例】
【0034】
(臨床試験1)
アラニントランスアミナーゼ値の上昇を確認する適合性血清試験に基づいて非アルコール依存性肝脂肪変性の症状を有すると診断された24名の患者(女性10名、男性14名、平均年齢49±12歳)を試験に含めた。すべての患者に1日あたり1兆8000億の、顆粒形態で凍結乾燥したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)細菌を投与した。
【0035】
生化学的血清パラメーター、体重および脂質プロフィールの測定は、試験開始時と治療の3ヶ月後に判定した。24名のうち12名の患者(50%)は肥満であった(理想体重より>20%を超える)。11名の患者は経口血糖降下薬(hypoglycemics)および/またはインスリンを用いていたかあるいは空腹時グルコース値が>160mg/dlであった。
【0036】
平均血清アルカリホスファターゼ(Alk.phosph.)、アラニントランスアミナーゼ(ALT)およびガンマ−グルタミルトランスペプチダーゼ(GGT)の治療3ヶ月後の値は試験開始時の値と比べて有意に低下していた(T<0.01)。これを以下の表に示し、ここで値はIU/lで表す。
【表1】

【0037】
トリグリセリド、コレステロールおよび体重については有意な変化は検出されなかった。この表のデータにより、ストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)による非アルコール依存性肝脂肪変性の治療により、アルカリホスファターゼ、ALTおよびGGTのレベルに有意な改善がもたらされたことが示される。これらの血清酵素は、細胞溶解や胆汁鬱帯などの肝機能の指標である。
【0038】
(臨床試験2)
5名の患者を試験に含めた:それらはアスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)とアラニントランスアミナーゼ(ALT)レベルが上昇しており、肝細胞診を行ったところ試験の開始前6ヶ月以内に生じた非アルコール依存性肝脂肪変性の症状が確かめられた2名の男性および3名の女性であった。これら患者はその他の慢性肝疾患の症状を示さず、トリグリセリドを低下させるための薬剤を服用していなかった。4ヶ月間、各患者に1日1兆8000億の以下の種の細菌を投与した:
−ストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)
−ラクトバシラス・ブレビス(CD2)
−ビフィドバクテリウム・インファンティス
−ラクトバシラス・プランタルム
−ラクトバシラス・カゼイ
−ラクトバシラス・ブルガリクス
−ラクトバシラス・アシドフィラス
【0039】
組成物1グラムは以下を含んでいた:
−ストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)−1500億
−ラクトバシラス・ブレビス(CD2)−100億
−ビフィドバクテリウム・インファンティス−1000億
−ラクトバシラス・プランタルム−100億
−ラクトバシラス・カゼイ−100億
−ラクトバシラス・ブルガリクス−300億
−ラクトバシラス・アシドフィラス−300億
【0040】
ASTとALTの血清レベルを試験開始時および16週目に測定した。
【0041】
試験は5名すべての患者について終了し、陰性反応は示されなかった。
【0042】
試験の結果を以下の表に示し、ここで結果はIU/lで表す。
【0043】
【表2】

【0044】
この試験においても脂質プロフィール(コレステロール血症、トリグリセリド)における変化はみられず、ストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)をその他の乳酸菌と組み合わせて含有する上記組成物の作用の特異性が確認される。組成物はストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)の特性とその他の乳酸菌の抗炎症特性を組み合わせて示すように処方されたものである(例えば、ラクトバシラス・ブレビスCD2について、国際特許出願第WO99/42568号を参照されたい)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託した生物学的に純粋なストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667およびその子孫ならびに突然変異体。
【請求項2】
ストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス株またはその子孫および突然変異体を含む組成物。
【請求項3】
さらにDSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に寄託されたラクトバシラス・ブレビスCD2株、受託番号DSM11988またはその子孫あるいは突然変異体を含む請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
さらに、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ブレビ、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ビフィドゥム、ラクトバシラス・プランタルム、ラクトバシラス・カゼイ、ラクトバシラス・ブルガリクス、ラクトバシラス・アシドフィラスからなる群から選択される株またはそれらの混合物を含む請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
さらに以下の少なくとも1つの成分:ビタミンE、コリン、ウルソデオキシコール酸、クロフィブラート、チグリタゾン、ゲムフィブロジル、ベタイン、N−アセチルシステイン、ロシグリタゾン、塩基性アミノ酸、L−カルニチンまたは低級アルカニルL−カルニチンあるいはそれらの医薬上許容される塩を含む請求項2〜4のいずれかに記載の組成物。
【請求項6】
DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667またはその子孫あるいは突然変異体の、非アルコール依存性肝脂肪変性、脂肪肝、肝性脳症、インスリン抵抗性、高インスリン血症、肥満症、自閉症、注意力欠如および注意力欠如/多動の予防/治療のための食用組成物の調製のための使用。
【請求項7】
DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667またはその子孫あるいは突然変異体の、非アルコール依存性肝脂肪変性、脂肪肝、肝性脳症、インスリン抵抗性、高インスリン血症、肥満症、自閉症、注意力欠如および注意力欠如/多動の予防/治療のための経口または経腸経路によって投与できる薬剤の調製のための使用。
【請求項8】
DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667またはその子孫あるいは突然変異体の、非アルコール依存性肝脂肪変性、脂肪肝、インスリン抵抗性、高インスリン血症および肥満症の予防/治療のための獣医製品の調製のための使用。
【請求項9】
DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667またはその子孫あるいは突然変異体と、DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に寄託されたラクトバシラス・ブレビスCD2株、受託番号DSM11988またはその子孫あるいは突然変異体の混合物の、非アルコール依存性肝脂肪変性、脂肪肝、肝性脳症、インスリン抵抗性、高インスリン血症、肥満症、自閉症、注意力欠如および注意力欠如/多動の予防/治療のための食用組成物の調製のための使用。
【請求項10】
DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667またはその子孫あるいは突然変異体と、DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に寄託されたラクトバシラス・ブレビスCD2株、受託番号DSM11988またはその子孫あるいは突然変異体の混合物の、非アルコール依存性肝脂肪変性、脂肪肝、肝性脳症、インスリン抵抗性、高インスリン血症、肥満症、自閉症、注意力欠如および注意力欠如/多動の予防/治療のための経口または経腸経路により投与できる薬剤の調製のための使用。
【請求項11】
DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667またはその子孫あるいは突然変異体と、DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に寄託されたラクトバシラス・ブレビスCD2株、受託番号DSM11988またはその子孫あるいは突然変異体の混合物の、非アルコール依存性肝脂肪変性、脂肪肝、インスリン抵抗性、高インスリン血症、肥満症の予防/治療のための獣医製品の調製のための使用。
【請求項12】
該混合物がさらにビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ブレビ、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ビフィドゥム、ラクトバシラス・プランタルム、ラクトバシラス・カゼイ、ラクトバシラス・ブルガリクス、ラクトバシラス・アシドフィラスの株またはそれらの混合物を含む請求項9〜11のいずれかに記載の使用。
【請求項13】
食用組成物または薬剤が、DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667またはその子孫あるいは突然変異体の500億から3兆6000億の細菌を、使用者に投与することができる請求項6、7、9または10に記載の使用。
【請求項14】
DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667を含む有効量の食用組成物または薬剤を必要とする個体に投与することによる、非アルコール依存性肝脂肪変性、脂肪肝、肝性脳症、インスリン抵抗性、高インスリン血症、肥満症、自閉症、注意力欠如および注意力欠如/多動の予防/治療方法。
【請求項15】
食用組成物または薬剤がさらに、DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に寄託されたラクトバシラス・ブレビス(CD2)株、受託番号DSM11988またはその子孫あるいは突然変異体を含む請求項14に記載の方法。
【請求項16】
食用組成物または薬剤がさらに、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ブレビ、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・ビフィドゥム、ラクトバシラス・プランタルム、ラクトバシラス・カゼイ、ラクトバシラス・ブルガリクス、ラクトバシラス・アシドフィラスを含む群から選択される株またはそれらの混合物を含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
有効量の食用組成物または薬剤が、DSMZ(ドイッチェ・サムルンク・フォン・ミクロオルガニズメン・ウント・ツェルクルツレン・ゲー・エム・ベー・ハー、ドイツ国、ブラウンシュヴァイク)に2001年12月4日に寄託したストレプトコッカス・サーモフィラス・エス・エス・ピー・サリヴァリウス(CD8)株、受託番号DSM14667を1日あたり500−3兆6000億細菌含む、請求項14から16のいずれかに記載の方法。

【公開番号】特開2009−183296(P2009−183296A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−84649(P2009−84649)
【出願日】平成21年3月31日(2009.3.31)
【分割の表示】特願2003−556505(P2003−556505)の分割
【原出願日】平成14年12月19日(2002.12.19)
【出願人】(503220679)アクティアル・ファルマセウティカ・ソシエダデ・ポル・クオタス・デ・レスポンサビリダデ・リミターダ (10)
【Fターム(参考)】