説明

二次元コード記録体の設置方法

【課題】二次元コードに記録された情報に基づいて、該二次元コードが設置された場所を含む地図情報を表示する際に、利用者にとって見易い方向で地図を表示できるようにした地図表示のための携帯端末、地図表示システムを提供する。
【解決手段】携帯端末10は、特定の地点に設置され、設置された地点の位置情報と、当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報が記録された二次元コードを読取る二次元コード読取手段14を備え、地図を表示する表示手段18と、回転角算出手段と121と、地図回転手段122を備えている。二次元コード読取り手段は、二次元コードに記録された位置情報と、二次元コードの読取り基準の向きと方位情報とを出力し、回転角算出手段は二次元コードの読取り基準の向きと方位情報とから回転角度を算出し、表示手段は回転角度に基づいて回転された二次元コード設置位置を含む地図を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次元コードを読取り、該二次元コードから得られた情報をもとに、特定の場所を含む地図を表示する機能を有する携帯電話等の携帯端末、地図表示システムおよびサーバに用いられる二次元コード記録体に関するものであり、特に、二次元コードに記録された情報に基づいて、該二次元コードが設置された場所を含む地図を表示する際に、利用者にとって見易い方向で地図を表示するようにした地図表示機能を有する携帯端末、地図表示システムおよび情報配信サーバに用いられる二次元コード記録体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の情報、通信技術の発展およびインフラストラクチャーの充実にともなって、携帯電話を中心とした携帯端末の普及はめざましく、ユーザは携帯端末を用いて種々のサービスを有償、無償で享受できるようになってきている。特に携帯電話に代表される携帯端末にはカメラが内蔵され、携帯端末で撮影した画像を電子メールで送信したり、撮影した画像からインターネットを介して目的の情報にアクセスするなど様々な利用形態が実現されつつある。
【0003】
雑誌や新聞、折り込み広告、掲示広告等に二次元コードを印刷しておき、この二次元コードに広告主の情報、例えば、広告主が開設しているホームページのURL(Uniform Resource Locator)、二次元コードの獲得位置、目的地位置、地図およびナビゲーションサーバのURLなどの情報の他、店名、店のプロフィール、電話番号、所在地、営業時間、休日などの様々な情報を記録しておき、携帯端末に内蔵されたカメラにより二次元コードを読取り、読取った情報を利用してホームページにアクセスすることによって広告主の店の地図を入手したりナビケーションを受けたりすることができる。
【0004】
このようなシステムについては、例えば、特許文献1(特開2002−48586号公報)に開示されている。すなわち、特許文献1に開示されたナビゲーション方法は、ワンタッチで瞬時に読取られた光学的データに基づいて、現在地の入力なしに目的地までのナビゲーション情報を提供するものである。この方法は、サービス利用者が広告媒体に表示された光学的データ(二次元コード)を携帯情報機器に搭載した読取り装置を用いて読取る第1の段階と、携帯情報機器を用いて光学的データを解読してコード獲得位置及び目的地位置の情報を少なくとも含む文字データに変換する第2の段階と、携帯情報機器を用いて文字データをナビゲーション用サーバへ通信ネットワークを介して転送する第3の段階と、ナビゲーション用サーバがコード獲得位置から目的地位置までの誘導経路を携帯情報機器へ通信ネットワークを介して送信する第4の段階とからなるものである。
【0005】
また、特定の場所に設置された掲示板や電柱に記号パターン(二次元コード)を設置(貼り付け等の方法により)して、これを携帯端末に搭載したカメラ等の読取り手段により読取って、二次元コードに記録された情報に基づいて地図情報を取得するシステムも提案されている。例えば、下記の特許文献2(特開平2003−319033号公報)に開示されたシステムは、掲示板に表された記号パターンを携帯電話機に具備されたデジタルカメラにより撮影する。撮影した静止画像は、映像処理サーバに送信され、静止画像から記号パターンが認識され、対応するデータに変換される。更に、変換後のデータに基づいて、映像処理サーバが情報サーバに保持される情報を携帯電話機に転送する。これにより、携帯電話機においては、掲示板の記号パターンをその画面上に映し出し、それをクリックするだけで、掲示板に表示された情報の更に詳しい情報へとリンクすることができる。
【0006】
すなわち、特許文献2に開示されたシステムは、記号パターンに地図情報を提供するサーバのURLを記録しておき、これを携帯電話のカメラで読取って当該URLにリンクすることで簡単に地図提供サーバから情報をダウンロードできるようにしたものである。記号パターンを設置した掲示板や電柱のそれぞれに位置情報を割り当てておくことにより、携帯電話が記号パターンを読取った位置を地図情報配信サーバが知ることができ、携帯電話が記号パターンを読取った位置(場所)を含む地図情報を携帯電話に配信できるようにしたものである。
【0007】
二次元コードには、各種の方式があるが、これらについては、下記の特許文献3(特開2000−222517号公報)、特許文献4(特開2000−337853号公報)、特許文献5(特開平9−50481号公報)等に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2002−48586号公報
【特許文献2】特開2003−319033号公報
【特許文献3】特開2000−222517号公報
【特許文献4】特開2000−337853号公報
【特許文献5】特開平9−50481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、二次元コードを携帯端末で読取って該二次元コードに記録された情報に基づいて地図情報を取得して該携帯端末の表示部に表示する場合、二次元コードを読取った場所で携帯端末に地図がどのように表示されるかは定かではない。一般に地図は北を上にして作成してあり、表示する場合も北を上にして表示がなされる。これをノースアップと称している。携帯端末のユーザが二次元コードを読取った場所で北を向いている場合には、普通に行われている北を上にした表示であってもユーザは違和感なく地図を読むことができる。
【0010】
しかしながら、携帯端末に表示される地図が北を上にした表示であると、ユーザが南を向いていた場合、携帯端末を逆さまにして地図を見れば自分の向いている方向にあった地図として読むことができるが、携帯端末を逆さまにしない場合はユーザが頭の中で上下を逆にして地図を読むという作業をすることになる。自分の向かっている方向と地図の上下があわない場合に地図を回して自分の向かっている方向と地図を合わせて地図を読むようにすることは一般によく行われていることである。
【0011】
前記の特許文献1あるいは特許文献2に開示された携帯情報機器、地図情報の配信システムにおいては、配信された地図が携帯端末の表示部にどのような向きで表示されるかについては一切考慮されておらず、ユーザの利便性を損なうものであった。携帯端末に地磁気センサを搭載して方位を検出し、それに合わせて地図を回転させることは可能であるが、地下鉄内、地下街、建物の内部では地磁気が大きく乱れている場所も多く、必ずしも地図の向きがユーザの向きに対して好ましい向きに回転できるとは限らないという問題があり、また、携帯端末に地磁気センサ搭載することによるコストの増大も無視できない問題点である。
【0012】
本願の発明者は前記の課題を解消すべく種々検討を重ねた結果、二次元コードによればコード読取りの基準の向きが検出できるため、携帯端末が二次元コードを読取った場所の位置情報、すなわち、二次元コードの設置された地点の位置情報と、該二次元コードを読取る際に二次元コードの読取り基準の向きに対する方位情報とを取得できれば、位置情報から地図を特定し、読取り基準の向きとふれに対する方位情報とから表示部に地図を回転させて表示するための回転角度を算出することができるという点に着目して本発明を完成するに至ったものである。
【0013】
すなわち、本発明は前記の問題点を解決することを課題とし、二次元コードに記録された情報に基づいて、該二次元コードが設置された場所を含む地図情報を表示する際に、利用者にとって見易い方向で地図を表示できるようにした地図表示のための携帯端末、地図表示システムおよび情報配信サーバならびにプログラムを提供することを目的とするものである。本発明において表示の対象である地図は狭義には道路地図であるが、これに限られるものではなく、イベント会場内の案内図や駅構内、美術館、病院等の内部の案内図も広義の地図として本発明における地図に含まれるものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本願の請求項1に係る発明は、二次元コードを読取る二次元コード読取り手段と、地図を表示する表示手段と、回転角算出手段とを備え、二次元コードから読取った情報に基づいて地図情報を特定して回転角を算出し、表示手段に地図を回転して表示する携帯端末が読取る二次元コードであって、
前記二次元コードが設置される地点の位置情報と、当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報とを記録したことを特徴とする二次元コード記録体である。
【0015】
本願の請求項2に係る発明は、携帯端末から送信される情報に基づいて地図情報を該携帯端末に配信する情報配信サーバと、
特定の地点に設置された二次元コードを読取る二次元コード読取り手段と、地図を表示する表示手段とを備えた携帯端末とから構成され、
携帯端末または情報配信サーバに回転角算出手段および/または地図回転手段を備え、
前記二次元コードに記録された情報に基づいて、当該二次元コードが設置された地点の位置情報と、当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報とを得て、前記位置情報に基づく地図情報を決定し、前記二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報とから回転角度を算出し、該回転角度に基づいて地図を回転させ表示手段に表示する地図表示システムに用いられる二次元コードであって、
前記二次元コードには、当該二次元コードを識別するためのID情報を記録したことを特徴とする二次元コード記録体である。
【0016】
本願の請求項3に係る発明は、請求項2の二次元コード記録体において、該二次元コードには、更に、当該二次元コードが設置される地点の位置情報を記録したことを特徴とする。
【0017】
本願の請求項4に係る発明は、請求項2または3の二次元コードにおいて、該二次元コードには、二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を記録したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に係る発明においては、二次元コードを読取る二次元コード読取り手段と、地図を表示する表示手段と、回転角算出手段とを備え、二次元コードから読取った情報に基づいて地図情報を特定して回転角を算出し、表示手段に地図を回転して表示する携帯端末が読取る二次元コードに、該二次元コードが設置される地点の位置情報と、当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報とを記録したものであるから、ユーザにとって見易い向きでその地点の地図を表示することができるようになる。
【0019】
請求項2〜4に係る発明においては、二次元コードには該二次元コードの識別のためのID情報を記録し、情報配信サーバに二次元コードのID情報に対応させて各二次元コード設置地点の位置情報および/またはその地点における読取り基準の向きに対する方位情報を記憶しておき、携帯端末が二次元コードに記録された位置情報とID情報を読取り、ID情報に基づいて情報配信サーバから二次元コード設置地点における読取り基準の向きに対する方位情報を受信し、携帯端末または情報配信サーバの回転角算出手段が、地図を回転すべき回転角度を算出して、情報配信サーバから地図情報の配信を受け、地図を回転して、あるいは、情報配信サーバから回転された地図情報の配信を受け、携帯端末に表示するものであるから、ユーザにとって見易い向きでその地点の地図を表示することができるようになる。
【0020】
また、二次元コードには識別のためのIDコードのみを記録すればよいため、二次元コード記録体をシート状に形成して貼り付けたり、剥がしたりして異なる地点に設置して再利用することができ、一時的なイベント会場などに二次元コードを設置して会場地図の案内を配信する場合などに有用である。また、二次元コードを設置してから設置地点における二次元コードの読取り基準の向きに対する方位を計測して情報配信サーバに登録することができるから、二次元コードの製造、設置作業が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る位置情報と方位情報を記録した二次元コードの概念を示す模式図である。
【図2】二次元コードを用いた地図回転表示の原理を示す模式図である。
【図3】本発明の実施例1に係る地図表示機能を有する携帯端末の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明に係る地図表示システムの構成を示すシステム構成図である。
【図5】本発明の実施例2に係る地図表示システムの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施例3に係る地図表示システムの構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の実施例4に係る地図表示システムの構成を示すブロック図である。
【図8】本発明に実施例5に係る地図表示システムの他の構成を示すシステム構成図である。
【図9】本発明の実施例6に係る地図表示システムの構成を示すブロック図である。
【図10】二次元コードを用いた地図回転表示の利用例を説明するための模式図であり、(a)は通常の表示状態、(b)は二次元コードの読取状態、(c)は本発明による表示の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明に係る位置情報と方位情報を記録した二次元コードの概念を示す模式図、図2は、二次元コードを用いた地図回転表示の原理を示す模式図である。図3は、本発明の実施例1に係る地図表示機能を有する携帯端末の構成を示すブロック図、図4は、本発明に係る地図表示システムの構成を示すシステム構成図である。図5は、本発明の実施例2に係る地図表示システムの構成を示すブロック図、図6は、本発明の実施例3に係る地図表示システムの構成を示すブロック図、図7は、本発明の実施例4に係る地図表示システムの構成を示すブロック図、図8は、本発明の実施例5に係る地図表示システムの他の構成を示すシステム構成図、図9は、本発明の実施例5に係る地図表示システムの構成を示すブロック図である。図10は、二次元コードを用いた地図回転表示の利用例を説明するための模式図である。
【0023】
本発明は、二次元コードを読取る際にコード読取りの基準の向きが検出できるため、携帯端末が二次元コードを読取った場所の位置情報すなわち設置された地点の位置情報と、該二次元コードの読取り基準の向きに対する方位情報とを取得できれば、位置情報から地図を特定し、読取り基準の向きとその向きに対する方位情報とから表示部に地図を回転させて表示するための回転角度を算出することができるという点に着目したものである。
【0024】
本発明においては、特定の地点に設置された二次元コードを利用する。二次元コードは例えば、タイル状の物体に二次元コードを記録して歩道に設置することができる。二次元コードとして前記特許文献4(特開2000−337853号公報)に開示されているQRコードを使用した場合、図1に示すように、二次元コードには当該二次元コードを記録したタイルが設置された位置が北緯35度41分25.71秒、東経139度46分05.68秒、二次元コードの読取り基準の向きに対する北の方位がX軸を0°として反時計回りの角度で60°である場合、二次元コードには、文字列35.41.25.71,139.46.05.68,N=60という文字列をQRコードにより作成して記録する。
【0025】
なお、このコードには、地図情報を情報配信サーバから配信するシステムにおいては当該情報配信サーバのURLを加えることができる。位置情報である緯度・経度を1/100秒単位で記録すれば、おおむね30cmの分解能で二次元コードが設置された位置を特定することができ、情報配信サーバのURLと合わせても十分1つのQRコードで記録できる文字数である。
【0026】
この二次元コードを携帯端末で読取った時に、図2のような向きで読取れたものとすると、二次元コードは読取り基準の向き(Y軸、X軸)の位置関係から図1と比べて反時計回りに120°回転した方向から読取ったことがわかる。従って、読取った二次元コードのイメージを読取り基準の向きまで回転してその内容を読取ることができる。二次元コードを読取り基準の向きまで回転する方法については特許文献5に開示されている。また、二次元コードの読取りには携帯電話等に搭載されたカメラと同様に携帯端末にカメラを搭載して読取り手段として利用することができる。二次元コードを読取った結果、位置情報を得ることができ、携帯端末が地図情報を保持していればその地図情報を特定できる。携帯端末が地図情報を情報配信サーバから得るシステムの場合は、位置情報を情報配信サーバに送って、該当する地図情報の配信を受ければよい。
【0027】
また、二次元コードから読取った情報から、二次元コードの読取り基準の向きに対する北の方位がX軸を0°として反時計回りの角度で60°であることがわかり、二次元コードを読取った方向が120°回転していることから、180°の向きに北があることがわかる。従って、携帯端末に表示する地図が、北が90°の向きにある通常のノースアップの地図であれば、当該地図をあと90°回転させて表示すればよいことになる。
【0028】
このように二次元コードに該二次元コードが設置された位置における読取り基準の向きに対する北の方位を方位情報として記録しておくことにより、その地点で二次元コードを読取った携帯端末において、表示する地図を何度回転させればよいか、その回転角を算出することができ、これに基づいて地図を回転させて表示することで分かりやすい地図表示を行うことができる。このようにして回転表示された地図は、実際のその土地(地点)の方位にリンクしたものになるため、ナビゲーションシステムと組み合わせ、ナビゲーションを受ける場合の経路案内も理解しやすいものになる。
【実施例1】
【0029】
本発明は、以上の原理に基づくものであり、実施例1に係る地図表示機能を有する携帯端末10は、図3に示すように、マイクロコンピュータからなる演算制御部(CPU)11を中心に構成されており、一般的な携帯型の情報端末と同様に、制御メモリ12、記憶部(RAM)13、二次元コード読取手段14、通信部15、電源部16、操作部17、表示手段18、地図情報19を有しており、これらの各要素は内部バス111に接続されており、制御メモリ12に記憶されたプログラムに基づいて、演算制御部11の制御下で動作する。
【0030】
二次元コード読取手段14は、例えば、携帯電話に搭載されるカメラと同様の手段であってよく、図1、図2で説明した二次元コード40をイメージとして読取り、読取りデータから読取り基準の向きを検出してコード化された記録情報を再生する。二次元コードがQR方式である場合には、先に述べた特許文献4に開示された手法により読取ることができる。二次元コードに記録された情報は、当該二次元コードが設置された特定の地点の位置情報と、当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報であり、図2で示すように携帯端末10が二次元コード40を読取った場合、二次元コードが設置された位置が北緯35度41分25.71秒、東経139度46分05.68秒、二次元コードの読取り基準の向きに対する北の方位がX軸を0°として反時計回りの角度で60°であり、読取り基準の向き(Y軸、X軸)の位置関係から反時計回りに120°回転した方向から読取ったことがわかる。
【0031】
二次元コード読取手段14は、二次元コードから読取った位置情報である北緯35度41分25.71秒、東経139度46分05.68秒、と読取り基準の向きに対するその地点の方位情報である60°、二次元コードを読取った角度のずれ120°を出力する。この結果、地図情報19から北緯35度41分25.71秒、東経139度46分05.68秒の位置を含む地図を特定して読出す。一方、制御メモリ12の回転角算出手段121は、二次元コードを読取った角度のずれ120°から、表示部に表示する地図を回転させる角度を算出する。
【0032】
すなわち、図1、図2で説明したように、二次元コードから読取った情報から、二次元コードの読取り基準の向きに対する北の方位がX軸を0°として反時計回りの角度で60°であることがわかり、二次元コードを読取った方向が120°回転していることから、180°の向きに北があることがわかる。従って、携帯端末に表示する地図が、北が90°の向きにある通常のノースアップの地図であれば、当該地図をあと90°回転させて表示すればよく、回転角90°が算出される。これにより、地図回転手段122は、回転角算出手段121が算出した回転角90°に基づいて、地図情報19から読取った地図を90°回転させ、回転された地図が表示手段18に表示される。
【0033】
図3の実施例1は、携帯端末が地図情報を備えた構成であったが、地図情報を情報配信サーバからダウンロードする構成の地図表示システムであってもよい。図4は、そのような地図表示システムのシステム構成を示す図であり、携帯端末10はインターネットプロバイダや携帯電話等の通信サービス事業者に加入したものであり、ネットワーク20(インターネット)を介して情報配信サーバ30と接続することができるように構成されている。情報配信サーバ30は地図情報を備えた装置であればよく、例えば、インターネットプロバイダがサービスのために開設している情報配信サーバ、あるいは、ナビゲーションサービスを提供する情報配信サーバ、企業や商店等が開設する情報配信サーバ、あるいはこれらのサーバを経由して目的のサーバから地図情報を取得する構成であってもよい。
【0034】
この地図表示システムにおいて、携帯端末10は歩道や壁、電柱など特定の地点に設置された二次元コード40を読取り、位置情報を情報配信サーバ30に送り、情報配信サーバ30は、当該位置情報に基づいた地図情報を携帯端末10に配信するものである。そして、携帯端末10は実施例1と同様に回転された地図を表示する。このような地図表示システムにおいて、以下の実施例に示すように、地図の回転は携帯端末10で行ってもよく、情報配信サーバ30で行ってもよい。
【実施例2】
【0035】
図5は、本発明の実施例2に係る地図表示システムの構成を示すブロック図である。このシステムは図4に示すネットワーク構成と同様、ネットワーク20(インターネット)を介して情報配信サーバ30と接続することができる携帯端末10とから構成され、情報配信サーバ30は地図情報を備えている。そして電柱や歩道など特定の地点に設置された二次元コード40を携帯端末10で読取り、情報配信サーバ30から該当地点を含む地図情報の配信を受け表示手段に表示するものである。二次元コード40には、実施例1と同様に、二次元コードが設置された地点の位置情報(緯度・経度)と、当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報が記録されている。
【0036】
携帯端末10の構成は地図情報を保有していないだけで、実施例1(図3)と同様の構成であり、演算制御部(CPU)11、制御メモリ12、記憶部(RAM)13、二次元コード読取り手段14、通信部15、電源部16、操作部17、表示手段18を有している。また、制御メモリ12には、回転角算出手段121、地図回転手段122を有している。二次元コード読取手段14で二次元コード40を読取ると、位置情報が通信部15から情報配信サーバ30に送られ、該当する地図情報が情報配信サーバ30から配信される。
【0037】
また、回転角算出手段121は、二次元コードから読取った当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報と、当該二次元情報を読取った向きとから情報配信サーバ30から配信された地図を回転させるべき角度を算出し、回転角算出手段121により算出された回転角度に基づいて地図回転手段122が地図を回転させ、表示手段18に回転された地図を表示する。
【実施例3】
【0038】
実施例2(図5)においては、携帯端末10が二次元コードから読取った位置情報を情報配信サーバ30に送り、情報配信サーバ30から当該位置情報に基づいた地図情報の配信を受け、携帯端末10が算出した回転角度に基づいて、情報配信サーバ30から配信された地図を回転させて表示手段に表示する構成であったが、携帯端末10が情報配信サーバ30に位置情報と回転角度を送り、情報配信サーバ30で地図を回転させて携帯端末10に配信し、携帯端末10は配信された地図を表示手段に表示する構成にすることもできる。図6はこのように構成した本発明の実施例3に係る地図表示システムの構成を示す図である。
【0039】
実施例3の地図表示システムは、図6に示すように二次元コード40を読取る二次元コード読取手段14を有する携帯端末10と、ネットワーク20を介して携帯端末10と通信する情報配信サーバ30とからなる。携帯端末10の構成は基本的には実施例2における携帯端末10(図5参照)と同様であるが、携帯端末10が地図回転手段を有しておらず、情報配信サーバ30が地図回転を行う点が実施例2と異なる。
【0040】
携帯端末10は二次元コード40を読取り、二次元コード40に記録されている位置情報を情報配信サーバ30に送り、また、回転角算出手段121で実施例1、実施例2と同様にして地図の回転角度を算出し、この回転角度を情報配信サーバ30に送る。情報配信サーバ30は、携帯端末10から受信した位置情報に基づいて該当する地図情報を特定し、回転角度に基づいて地図を回転させ、回転させた地図情報を携帯端末10に配信する。携帯端末10は、配信された地図情報に基づいて表示手段に地図を表示する。
【実施例4】
【0041】
実施例2、実施例3の地図表示システムにおいては、二次元コード40が設置された地点の位置情報と、当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報とを当該二次元コード40に記録したものであったが、二次元コードには当該二次元コードを識別するためのID情報と位置情報を記録し、情報配信サーバにIDコードと対応づけて各二次元コードが設置された地点における当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を記憶しておき、携帯端末10が二次元コードを読取り、位置情報とID情報を情報配信サーバ30に送り、情報配信サーバ30から二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を受信する構成とすることも可能である。
【0042】
実施例4の地図表示システムは、図7に示すように二次元コード40を読取る二次元コード読取手段14を有する携帯端末10と、ネットワーク20を介して携帯端末10と通信する情報配信サーバ30とからなる。二次元コード40には、設置位置の位置情報と二次元コードを識別するためのID情報が記録される。携帯端末10の構成は基本的には実施例2における携帯端末10(図5参照)と同様であるが、情報配信サーバ30が記憶手段31を備え、この記憶手段31に各二次元コードのID情報と対応づけて各二次元コードが設置された地点における当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を記憶してある点が実施例2、3と異なる。
【0043】
携帯端末10は二次元コード40を読取り、二次元コード40に記録されている位置情報とID情報を情報配信サーバ30に送り、情報配信サーバ30は記憶手段31からID情報に基づいて該当する二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を読出して携帯端末10に送信し、携帯端末10はこの方位情報を使用して回転角算出手段121で地図を回転させる回転角度を算出し、情報配信サーバ30から配信される地図情報を地図回転手段122で回転し、表示手段18に表示するものである。
【0044】
なお、上記実施例4において、実施例3(図6参照)と同様に、携帯端末10が地図回転手段を持たず、回転角算出手段121が算出した回転角度を情報配信サーバ30に送り、情報配信サーバ30で携帯端末10に配信する地図の回転を行う構成(図6、実施例3参照)とすることもできる。実施例4の構成によれば、二次元コードの設置作業が容易になる。
【0045】
すなわち、実施例1〜実施例3においては、二次元コードに設置地点における方位情報が記録されるので、誤った向きに二次元コードが設置されたら修正作業が困難になる。例えば、歩道のタイルに二次元コードを記録した場合には当該タイルを貼り直すことで修正するしかない。また、設置地点の微妙な方位を予め考慮してタイルを製造しなければならず困難な作業になる。これに対して実施例4の構成によれば、設置地点の位置情報(緯度、経度)だけは正しい場所にタイルを敷く工事を行い、各二次元コードには位置情報とともに当該二次元コードを識別するためのIDを記録しておき、完成してから各二次元コードの向きと実際の方位を計測し、ID情報に関連付けて情報配信サーバの記憶手段に登録する方法をとることができる。このため、前記の困難性を軽減することができ、また、位置情報は二次元コードから直接読むことができ、地図表示以外の他のサービスに共用することができる。
【0046】
上記実施例4においては、携帯端末10に回転角算出手段121を備え、二次元コード40から読取ったID情報を情報配信サーバに送り、該当する二次元コード対応する方位情報を得て、回転角算出手段121で地図を回転する回転角度を算出する構成であったが、回転角算出手段を情報配信サーバ30に設け、情報配信サーバ側で地図を回転する回転角度を算出して携帯端末10に地図情報とともに配信し、あるいは、算出した回転角度に基づいて回転させた地図情報を携帯端末10に配信する構成とすることもできる。
【0047】
また、実施例4の地図表示システムにおいは、二次元コード40に該二次元コード40が設置された地点の位置情報と、当該二次元コード40を識別するためのID情報を記録したものであったが、二次元コードには当該二次元コードを識別するためのID情報のみを記録し、情報配信サーバにIDコードと対応づけて各二次元コードが設置された地点における当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報と、設置位置の位置情報を記憶しておき、携帯端末10が二次元コードを読取り、ID情報を情報配信サーバ30に送り、情報配信サーバ30から二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を受信する構成とすることも可能である。
【実施例5】
【0048】
図8はこのような地図表示システムのネットワーク構成を示す図であり、携帯端末10はインターネットプロバイダや携帯電話等の通信サービス事業者に加入したものであり、ネットワーク20(インターネット)を介して情報配信サーバ30と接続することができるように構成されている。情報配信サーバ30は地図情報を備えた装置であればよく、例えば、インターネットプロバイダがサービスのために開設している情報配信サーバ、あるいは、ナビゲーションサービスを提供する情報配信サーバ、企業や商店等が開設する情報配信サーバ、あるいはこれらのサーバを経由して目的のサーバから地図情報を取得する構成であってもよい。ハンドヘルドコンピュータ50は、二次元コード読取り手段、GPS測位手段、電子コンパス、通信手段を備え、情報配信サーバ30への情報登録端末として認証済みのものである。
【0049】
この地図情報表示システムにおいて、二次元コード40には識別のためのID情報と、情報配信サーバ30へのデータ登録のためのURL情報のみが記録されており、歩道や壁、電柱など特定の地点に設置される。そして、ハンドヘルドコンピュータ50で各二次元コード40のID情報を読取り、GPS測位手段で設置地点の位置情報(緯度・経度)を求め、電子コンパスでその方位を調べ、当該二次元コード読取り基準の向きに対するその地点の方位を算出して、二次元コード40から読取ったURLによって情報配信サーバ30にこれらの情報を送り、各二次元コードのID情報に対応付けて記憶手段に登録しておく。
【0050】
この地図表示システムを利用する場合の構成は図7の構成と同様である。図7において、携帯端末10は歩道や壁、電柱など特定の地点に設置された二次元コード40を読取り、ID情報を情報配信サーバ30に送り、情報配信サーバ30は、記憶手段からID情報をもとに、当該二次元コードに対応する位置情報と、二次元コード読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を読出すものである。情報配信サーバ30は読出した二次元コード読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を携帯端末10に送るとともに、位置情報に基づいて該当する地図情報を特定し携帯端末10に配信する。
【0051】
携帯端末10は情報配信サーバ30から送られた二次元コード読取り基準の向きに対するその地点の方位情報から回転角算出手段121で地図の回転角度を算出する。そして、携帯端末10は、回転角算出手段121が算出した回転角度に基づいて、地図回転手段122が情報配信サーバ30から配信された地図情報を回転させ、表示手段18が回転された地図を表示する。図7において、地図の回転は携帯端末10で行っているが、情報配信サーバ30で地図の回転を行ってもよい。
【実施例6】
【0052】
図9は、地図の回転を情報配信サーバ30で行う構成とした本発明の実施例6に係る地図表示システムの構成を示す図である。図9に示す地図表示システムは、二次元コード40を読取る二次元コード読取手段14を有する携帯端末10と、ネットワーク20を介して携帯端末10と通信する情報配信サーバ30とからなる。携帯端末10の構成は基本的には実施例2における携帯端末10(図5参照)と同様であるが、携帯端末10が地図回転手段を有しておらず、情報配信サーバ30が地図回転を行う点が図5と異なる。
【0053】
携帯端末10は歩道や壁、電柱など特定の地点に設置された二次元コード40を読取り、ID情報を情報配信サーバ30に送り、情報配信サーバ30は、記憶手段31からID情報をもとに、当該二次元コードに対応する位置情報と、二次元コード読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を読出す。情報配信サーバ30は読出した二次元コード読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を携帯端末10に送るとともに、位置情報に基づいて該当する地図情報を特定する。一方、携帯端末10は、情報配信サーバ30から送られた二次元コード読取り基準の向きに対するその地点の方位情報に基づいて、回転角度算出手段121が地図を回転すべき回転角度を算出し、情報配信サーバ30に送る。
【0054】
情報配信サーバ30は、位置情報に基づいて特定した地図情報を、携帯端末10から送られた回転角度に基づいて地図回転手段32により回転させ、携帯端末10に当該回転した地図情報を配信する。携帯端末10は情報配信サーバ30から送られた地図情報を表示手段18に表示する。
【0055】
上記実施例5、6においては、携帯端末10に回転角算出手段121を備え、二次元コード40から読取ったID情報を情報配信サーバに送り、該当する二次元コードに対応する方位情報を得て、回転角算出手段121で地図を回転する回転角度を算出する構成であったが、回転角算出手段を情報配信サーバ30に設け、情報配信サーバ側で地図を回転する回転角度を算出して携帯端末10に地図情報とともに配信し、あるいは、算出した回転角度に基づいて回転させた地図情報を携帯端末10に配信する構成とすることもできる。
【0056】
なお、実施例5、実施例6において、ハンドヘルドコンピュータ50はネットワーク経由で情報配信サーバ30に各二次元コード40の設置地点に関する情報を測定してオンラインで登録するものとして説明したが、ハンドヘルドコンピュータ50がオンライン通信機能を持たない場合には、二次元コード40に情報配信サーバ30のURLを記録する必要はなく、情報収集を終えたハンドヘルドコンピュータ50を情報配信サーバ30にケーブル接続して各二次元コード40の設置地点の情報を登録する構成にすることもできる。
【0057】
実施例5、実施例6のように、二次元コード40にはID情報のみを記録しておき、情報配信サーバに当該二次元コードが設置された地点の位置情報、二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を前記ID情報に対応付けて記憶しておく構成である場合には次のような利点がある。すなわち、この構成によれば、二次元コード記録体をシート状に形成して貼り付けたり、剥がしたりして異なる地点に設置して再利用することができ、一時的なイベント会場などに二次元コードを設置して会場地図の案内を配信する場合などに有用である。
【0058】
本発明の携帯端末あるいは地図表示システムによれば、地図を実際の方位に則して表示するだけでなく、対象物をわかり易い向きで表示させることもできる。美術館やコンサートホール、公官庁などの正面が、必ずしも東西南北の向きに位置するとは限らない。例えば、本等の媒体に掲載した二次元コードに記録されたURLにリンクして、このURLから地図や案内図を得て表示する際に、従来は表示対象の建物の向きがノースアップで表示されるだけであった。本発明によれば、二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を利用して、建物の玄関が下向きになるように表示することもできる。
【0059】
図10は、二次元コードを用いた地図回転表示の利用例を説明するための模式図であり、正面玄関が北東にあるコンサートホールをとその表示を示している。このコンサートホールに介する紹介記事と二次元コードをガイドブックに載せ、カメラ付きの通常の携帯電話等により二次元コードを読取り、該二次元コードに記録したURLにリンクして得た地図を普通にノースアップで表示すると、図10(a)の向きに表示される。このとき、図10(b)に示すように二次元コードに、方位N=315の情報を記録しておき、図3等に示す携帯端末で二次元コードを読取り、回転角算出を行うと、ガイドブックの二次元コードの回転角は0で、北の向きが315°と認識して、回転角225°が算出され、地図回転が実行される。従って、表示手段に表示される地図は、図10(c)のようになり、正面玄関が下向きになり、あたかも正面玄関前にいるような臨場感を与え、掲載写真等ともイメージが合致して非常にわかりやすい案内をすることができるようになる。
【0060】
なお、以上の各実施例で、携帯端末は、メインLCD表示の反対側にカメラが付いている一般的な携帯電話を利用することを想定して説明したが、リボルバー型のようにカメラの光軸に対して表示が回転するタイプや、カメラの光軸がメインLCD表示の向きと大きく異なる携帯電話を端末とするような場合は、個々の設計において表示の向きが本発明の趣旨に沿うように回転角を算出するようになすことは言うまでもない。
【0061】
また、二次元コードに方位情報を記録する方式においては、暗黙の方位情報として例えば読取りの基準の方向から見て常に上方向が北であるという取り決めを作っても良い。この場合は、方位情報の文字列が入っていなくてもN=90という情報が入っているのと等価である。このように暗黙の方位情報を持つ二次元コードを設置する場合には、読取りの基準の方向から見て上方向が北になるように設置する必要があるが、二次元コードの情報量を減らすことができるようになるという利点がある。
【産業上の利用可能性】
【0062】
以上説明したように本発明によれば、GPSが使えない地下街、ビル内などの位置情報の提供に使えるのは言うまでもなく、二次元コードの向きと関連付けて表示の向きまで決定することができるので、わかりやすい案内をおこなうことが可能になる。また、二次元コードをいくつも配置しておき、それをたどって位置情報を更新しながら徒歩ルート案内を行うことも可能である。たとえば、大病院の廊下の交差点などに2次元コードを配置することで、受付、外来、会計、入院面会などの経路をナビゲーションするシステムとして利用することもできる。
【符号の説明】
【0063】
10・・・携帯端末
11・・・演算制御部
12・・・制御メモリ
121・・回転角算出手段
122・・地図回転手段
13・・・記憶部(RAM)
14・・・二次元コード読取手段
15・・・通信部
16・・・電源部
17・・・操作部
18・・・表示手段
111・・内部バス
20・・・ネットワーク
30・・・情報配信サーバ
40・・・二次元コード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次元コードを読取る二次元コード読取り手段と、地図を表示する表示手段と、回転角算出手段とを備え、二次元コードから読取った情報に基づいて地図情報を特定して回転角を算出し、表示手段に地図を回転して表示する携帯端末が読取る二次元コードであって、
前記二次元コードが設置される地点の位置情報と、当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報とを記録したことを特徴とする二次元コード記録体。
【請求項2】
携帯端末から送信される情報に基づいて地図情報を該携帯端末に配信する情報配信サーバと、
特定の地点に設置された二次元コードを読取る二次元コード読取り手段と、地図を表示する表示手段とを備えた携帯端末とから構成され、
携帯端末または情報配信サーバに回転角算出手段および/または地図回転手段を備え、
前記二次元コードに記録された情報に基づいて、当該二次元コードが設置された地点の位置情報と、当該二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報とを得て、前記位置情報に基づく地図情報を決定し、前記二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報とから回転角度を算出し、該回転角度に基づいて地図を回転させ表示手段に表示する地図表示システムに用いられる二次元コードであって、
前記二次元コードには、当該二次元コードを識別するためのID情報を記録したことを特徴とする二次元コード記録体。
【請求項3】
前記二次元コードには、更に、当該二次元コードが設置される地点の位置情報を記録したことを特徴とする請求項2に記載の二次元コード記録体。
【請求項4】
前記二次元コードには、二次元コードの読取り基準の向きに対するその地点の方位情報を記録したことを特徴とする請求項2または3に記載の二次元コード記録体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−104164(P2009−104164A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−532(P2009−532)
【出願日】平成21年1月6日(2009.1.6)
【分割の表示】特願2004−65358(P2004−65358)の分割
【原出願日】平成16年3月9日(2004.3.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(500168811)株式会社ナビタイムジャパン (410)
【Fターム(参考)】