説明

二次元サンプル・ハンドラー

【課題】診断用分析器で、より大きなスループットを可能とするため、大きな数のサンプルの正確な位置合わせを可能にする技術を提供する。
【解決手段】サンプルを診断用分析器に配置する技術において、サンプルキャリアとコンベヤーとの間にたわみデバイスを設け、固定位置合わせ要素を越えてサンプルキャリアを前進させ、その後コンベヤーの方向を反転させて、全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素と接触できるようにしたとき、それぞれの位置合わせ要素と接触したサンプルキャリアのたわみ要素が変形するようにする。

【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の背景〕
本発明は、自動診断用分析器におけるサンプルの取り扱いに関するものである。特に、本発明は、より大きな数のサンプルに対するより優れたアクセスを可能にするための、自動診断用分析器における二次元のサンプル取り扱いに関するものである。
【0002】
公知の診断用分析器には、Vitros(登録商標) ECi免疫診断用分析器等の免疫診断用分析器または、Vitros(登録商標) 5,1 FS等の臨床化学分析器がある。Vitros(登録商標) ECiとVitros(登録商標) 5,1 FSとは、両方とも、オーソ・クリニカル・ダイアグノスティックス社(Ortho-Clinical Diagnostics, Inc.)から販売されている。これら全ての分析器は纏めて診断用分析器と呼ばれる。代表的システムは、たとえば、米国公開特許出願第2003/0026733号および、2003年10月14日出願の米国特許出願第10/684,599号に開示されている。これら両方の文献は、参照により、その全体が本明細書に包含される。このようなシステムは、サンプル取り扱いシステムを有する。たとえば、‘733公開特許出願では、サンプル・ハンドラー14は、サンプルトレイ18(サンプルキャリアとも呼ばれる)を有するが、このトレイには、個々のサンプル容器(例えば試験管)が収納される。サンプル・ハンドラーは、直線状の経路に沿った計量搬送レール26下のベルト(図示せず)上でサンプルトレイを搬送する。ここで、サンプル吸引/配給プローブを持つ計量トラック30が、個々のサンプル容器からサンプルを吸引する。サンプルトレイ18は、‘599出願の図3に、より詳細に示されている。サンプルトレイ(またはサンプル回転ラック)220は、サンプルトレイ搬送体210上に置かれ、サンプルトレイ搬送体210は、楕円形の経路を磁気的に搬送され、またはベルトシステムによって搬送され、サンプル吸引ステーション230に至る(図1参照)。
【0003】
これらのシステムは、両方とも、計量プローブが、いちどきに一つのサンプル回転ラックだけにアクセスできるという制約を有している。これは、計量プロセスを遅くするという影響を与える。また、いちどきにアクセスできるサンプルの数も制約を受ける。たとえば、一つの回転ラックが、HDLについて分析される一つのサンプルを収納し、もう一つの回転ラックも、HDLについて分析される一つのサンプルを収納していると、最初のサンプルだけがアクセスし得る。しかし、HDL用の両方のサンプルを分析することが、スループットを増大させる。しかしながら、このことが起こるには、サンプル搬送体は、第二の回転ラックを計量プローブ下に置かねばならず、従って、システム全体の速度を低下させてしまうことになる。
【0004】
より大きな数のサンプル回転ラックにアクセスするための一つの解決策は、水平な二方向に動くことのできる計量プローブを設け、これにより、より大きな数のサンプルトレイにアクセスでき、それゆえに、より大きな数のサンプルにアクセスできるようにすることである。しかしながら、サンプルの正確な計量を確実に行うためには、サンプルおよび、当然ながら、サンプルトレイが、予め定められた位置に正確に位置合わせされて(be precisely registered)、計量プローブがサンプル容器に適切にアクセスできるようになっていなければならない。上述のごとき公知のシステムでは、サンプルトレイは、固定された突起部すなわち位置合わせ止め具(registration stop)を通り過ぎて前進させられる。通り過ぎた後、サンプルトレイは反転され、位置合わせ止め具とぴったり接触させられるようになる。このようにして、適切な位置合わせが得られる。‘733公開特許出願に示されるシステム、すなわち、一つが主計量ステーション用のサンプルトレイで一つが反射的な計量ステーション用のサンプルトレイであるシステムの場合のように、2つ以上のサンプルトレイが位置合わせされることになっているときには、トレイが、ベルトにより、それらのそれぞれの位置合わせ止め具を越えて運ばれ、ついでドライブが反転され、トレイが、それらの位置合わせ止め具に接触して位置合わせされる。直結駆動ベルト(direct drive belt)の長さとドライブプーリーからの距離によって得られる、直結駆動ベルトの柔軟性により、積載における適切な緊張(a proper loading tension)と計量のための場所との両方が保証される。
【0005】
しかしながら、更なる数のトレイを位置合わせすることが要求されるシステムでは、これと同等な機械的方法(例えば、二次元以上の次元で同時に複数のサンプルトレイの位置合わせをするための位置合わせ止め具)を使用することは、(機械的制約の数が、自由に利用できるパラメータの数を超え)設計の制約が大きすぎることになるであろう。‘733公開特許出願および‘599出願に関し説明したようなシステム(すなわち、駆動方向を反転し、位置合わせ止め具に対してトレイを強制的に押し付けることによって、位置合わせが実現されるシステム)では、トレイ搬送体が、トレイ間に柔軟性のない連結を有することが要求され、トレイは、位置合わせ中、所望より高い衝撃負荷に曝されることになるであろう。
【0006】
図1に示すような、より新しい分析器のデザインは、トレイをある位置からある位置に移動させるためにベルトドライブを使用する、複数のサンプルトレイを採用し、最大四つのサンプルトレイを、同時に位置合わせすることができるようになっている。より新しい分析器の位置的精度の要求が、公知の分析器のための精度と同じであるとすれば、同時に四つのサンプルトレイを位置合わせするために同等な機械的方法を使用することは、デザイン上の制約が多くなりすぎる(機械的制約の数が、自由に利用できるパラメータの数を超える)ことになるであろう。公知の分析器(例えば上述のECiおよび5,1 FSの分析器)の場合と同様なやり方では、位置合わせは、駆動方向を反転し、位置合わせ止め具に対してトレイを強制的に押し付けることによって、実現される。そのことは、今度は、トレイ間に柔軟性のない連結をトレイ搬送体が有することが要求されることになり、トレイは、位置合わせ中、所望より高い衝撃負荷に曝されることになるであろう。
【0007】
前述の理由により、診断用分析器でより大きなスループットを可能とするため、より大きな数のサンプルにアクセスする方法に対するニーズがある。複数のサンプルトレイの正確な位置合わせを可能にするシステムについてのニーズもある。
【0008】
〔発明の概要〕
本発明は、診断用分析器でのより高いスループットを提供するために、より大きな数のサンプルにアクセスするという前述の課題に解決を与えるものである。
【0009】
本発明の一態様は、サンプルを診断用分析器に配置する方法に関するものである。この方法は、コンベヤー上に2つまたはそれ以上のサンプルキャリアを設けることと;コンベヤーに沿った予め定められた場所に、それぞれのサンプルキャリアのための固定位置合わせ要素(fixed registration elements)を設けることと;サンプルキャリアとコンベヤーの間にたわみデバイス(flexure device)を設けることと;固定位置合わせ要素を越えてサンプルキャリアを前進させることと;コンベヤーの方向を反転させて、サンプルキャリアの少なくとも一つを対応する位置合わせ要素と接触させるよう後退させることと;全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素に接触するまで、コンベヤーを反転させ続けることとを含み、全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素と接触できるようにコンベヤーが反転すると、それぞれの位置合わせ要素と接触したサンプルキャリアのたわみ要素が変形し、それによってサンプルキャリアの既知の位置が与えられるようになっている。
【0010】
本発明の他の一態様は、複数の対象物をコンベヤー上のある固定された位置に位置合わせする方法を提供するものであり、この方法は、複数の対象物を持つコンベヤーを設けることと;コンベヤーに沿って予め定められた場所に固定位置合わせ要素を設けることと;対象物とコンベヤーとの間にたわみデバイスを設けることと;固定位置合わせ要素を越えて対象物を前進させることと;コンベヤーの方向を反転させて、対象物の少なくとも一つを対応する位置合わせ要素と接触させるよう後退させることと;全ての対象物がそれぞれの位置合わせ要素に接触するまで、コンベヤーを反転させ続けることを含み、全ての対象物がそれぞれの位置合わせ要素と接触できるようにコンベヤーが反転すると、それぞれの位置合わせ要素と接触した対象物のたわみ要素が変形するようになっている。
【0011】
本発明の更に他の一態様は、たわみデバイスを提供するものであり、このたわみデバイスは、逆U字形を形成する第一および第二の脚部;逆U字形の頂部から延在する第三の脚部;および、U字形の端部の方向に、U字形の中心から下方に向けて延在する第四の脚部を備えている。
【0012】
本発明の更に他の一態様は、診断用分析器のためのサンプル取り扱いシステムを提供するものであり、このシステムは、連続ベルトと;連続ベルトと係合する上記のたわみデバイスと;たわみ要素と可動式に係合するサンプルキャリアと;搬送システムに沿った予め定められた場所に配置される位置合わせ要素とを備え、このシステムでは、サンプルキャリアが固定位置合わせ要素を越えて搬送されると、コンベアの方向が反転され、サンプルキャリアの少なくとも一つが対応する位置合わせ要素と接触するようになり、全てのサンプルキャリアが、それぞれの位置合わせ要素と接触するまで、コンベヤーの反転が継続され、全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素と接触できるようにコンベヤーが反転すると、それぞれの位置合わせ要素と接触したサンプルキャリアのたわみ要素が変形し、それによって、サンプルキャリアの既知の位置が与えられる。
【0013】
本発明の更なる目的、特徴および利点は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明から、当業者に明らかになるであろう。
【0014】
〔好ましい実施形態の詳細な説明〕
本発明は、診断用分析器においてサンプルを位置合わせする好ましい実施形態に関して記述してあるが、本発明は、多数の対象物の位置合わせが必要な如何なる用途においても適用することが可能である。
【0015】
図1は、本発明の好ましい実施形態に係る診断用分析器の主要構成要素の内部配置を表す図である。サンプル・ハンドラー10は、計量ゾーン202とオペレーター取り入れ/取り出しゾーン201との二つの領域に分けられる。それぞれのゾーンには、最大10個の個別サンプルを保持し得る、最大四つのサンプルトレイ13が収納される。処理されるサンプルを培養し、計量を行う三つの化学ゾーン、すなわち、二つのウエット化学ゾーン205および206と、一つのドライ化学ゾーン207とがある。更に、二つの試薬供給領域209および210、使い捨てのチップ(disposable tip)供給領域208およびアリコート緩衝施設(aliquot buffer facility)211がある。二本のロボットアームがラックに収納されており、一つのロボットアーム212は、計量ゾーンの任意の点から三つの化学ゾーンのいずれかへのランダムアクセスにより、サンプルを吸引し計量する能力を有し、もう一つのロボットアーム213は、任意の試薬供給領域から三つの化学ゾーンのいずれかへのランダムアクセスにより、試薬を吸引し計量する能力を有する。
【0016】
図2および図3は、上記のごとき診断用分析器上のサンプル・ハンドラー10を示す図である。サンプル・ハンドラー10には、サンプルキャリア11およびコンベヤーベルト12が含まれる(図8)。サンプルキャリア11は、更に、サンプルトレイ搬送体14上にあるサンプルトレイまたは回転ラック13を含む。好ましい実施形態では、サンプルトレイ搬送体14は、平円盤形状のディスクである(図3および図4)。図2および図3で示されるサンプル・ハンドラーは、投入サンプルの二次元の配列を採用する。サンプル・ハンドラーの好ましい実施形態では、八つのサンプルキャリアがあり、そのうち四つのキャリアが取り入れ/取り出し領域にあり、四つのサンプルキャリアが計量領域にある。図2の実施形態では、計量領域の四つのキャリアが、サンプルトレイおよびサンプル容器ホルダーと組み合わせて示されており、取り入れ/取り出し領域の四つのキャリアのうちの二つが、サンプルトレイ搬送体14だけで示されている。図3の実施形態では、計量領域に、四つのサンプルトレイ搬送体が、以下に詳述するように、位置合わせ要素15および16と共に示されている。サンプルトレイ搬送体は、図8Aに示すように、たわみ要素20によって、コンベヤーベルトに接続されている。以下に更に詳述する。
【0017】
サンプルキャリアは、ベルトドライブ12によってある位置から次の位置に移動される。以下に記す計量アームによってアクセスされる最大四つのサンプルトレイを、同時に配置あるいは位置合わせすることができる。このように、本発明の一態様によれば、複数の対象物を位置合わせし、好ましくは、サンプルを診断用分析器に配置するための方法が提供される。コンベヤーには、二つまたはそれ以上のサンプルキャリアが用意される。好ましくは、四つのサンプルキャリアが用意される。他の好ましい一実施形態では、サンプルキャリアは、最大10個の個別サンプル(例えばサンプル試験管)を保持することができる回転式キャリアである。四つのサンプルキャリアが四つの計量位置の全てに配置されると、サンプル・ハンドラーが最適条件で作動し、40までのサンプルへのランダムアクセスを実施し、分析器によるサンプルの取り寄せ(order)の最適化を可能にし、複数のアクセス・ポイントを有効にし、また、必要に応じて任意のサンプルを再処理する。
【0018】
サンプルキャリアは、コンベヤーまたはインデックス・ベルト上に設けられる。計量位置にサンプルキャリアを配列させるために、コンベヤーは、固定位置合わせ要素を越えて回転する。好ましい実施形態では、固定位置合わせ要素には、図3と図4とに示すような、可動翼15と固定された位置合わせ壁16とが含まれる。キャリアが位置合わせ要素を通り過ぎて移動してしまうと、コンベヤーが反転し、キャリアが位置合わせ要素15と16とに接触するようになる。コンベヤーの反転により、三つの力のベクトルが、サンプルキャリアの中心点17を通って作用する。このベクトルの集中により、サンプルキャリアの正確な位置決めができる。
【0019】
本発明の重要な特徴の一つに、全てのサンプルキャリアが、位置合わせ要素に接触するように配列して置かれる能力がある。本発明以前には、サンプルキャリアの組立体が不正確であった場合、たとえば、コンベヤーベルトの突起部18(図5および8A)間の距離が小さ過ぎたり大き過ぎたりする場合には、配列の乱れた突起部に取り付けられたサンプルキャリアは、コンベヤーベルトが反転したとき、位置合わせ要素と係合することができず、その結果、一つまたは複数のサンプルキャリアの配列不具合を起こし、それゆえサンプルトレイの配列不具合を起こしていた。サンプルキャリアとコンベヤーまたはインデックス・ベルトとの間の融通の効かない連結のため、一つまたは複数のサンプルキャリアが位置合わせ要素と係合するとき、ベルトの運動が止められ、位置合わせ要素に接触するよう配列されていないその他のサンプルキャリアは、位置外れのままにとどまってしまう。図6と7とは、その他の三つが位置合わせ要素に対して接触するよう配列されているときに、一つのサンプルトレイ搬送体の配列不具合が起きている様子を表している。具体的には、図6は、四つのサンプル容器中の三つが、それぞれの位置合わせ要素に対し接触するよう配列されている様子を表す。図6の拡大図である図7は、位置合わせに不具合のあるサンプルトレイ搬送体を示す。図7は、サンプルトレイ搬送体と翼様の(flipper-like)位置合わせ要素との間の隙間19を明示している。
【0020】
しかしながら、たわみデバイス20がコンベヤーベルトとサンプルトレイ搬送体との間に置かれる(図8A)と、その他のサンプルトレイ搬送体が、位置合わせ要素により停止させられる場合も、その他のサンプルトレイ搬送体に対して配列の乱れたサンプルトレイ搬送体は、移動し続けようとするが、これは、たわみデバイスが、ベルトとサンプル容器との間のスプリングとして作用し、ベルトとサンプル容器とが引き続き移動して、位置合わせ要素に接触する配列を可能にするという事実による。図8A〜8Cは、四つ全てのサンプル容器の正しい配列を表す。図8Bは、四つ全てのサンプルトレイ搬送体14が、配列に不具合のあるサンプルトレイ搬送体14aを含め、位置合わせ要素と接触している様子を示している。分解図8Cは、配列に不具合のあるサンプルキャリア・ホルダーが、計量場所で位置合わせ要素と接触している様子を明示している。
【0021】
サンプルキャリアが、一旦計量領域に置かれると、サンプルキャリアは、対になって回転する。二つのトレイを一つのピニオンで回転させることができる。それぞれのトレイのためのバーコードとトレイ上のチューブは、通常、第一の計量位置で読み取られる。一旦バーコードが読まれた後は、トレイとチューブとの識別(identification)は、どの計量位置にあろうとも、分析器の管理下に置かれる。
【0022】
好ましい一実施形態では、コンベヤーは非直線状のコンベヤーであり、好ましくは、図1に示されるような、連続する矩形の経路を形成する。そして、位置合わせ要素とサンプル容器ホルダーとが、トラックのまわりに均等な間隔をあけて配置される。他の好ましい一実施形態では、サンプルトレイ搬送体は、底面にたわみデバイスと係合するためのソケットを有し、サンプルトレイ搬送体の上面に垂直に延在して、サンプルトレイと係合する延長部分を有する、図8Aに示すような平円盤状ディスクである。
【0023】
複数のトレイからのサンプルにランダムにアクセスできる診断用分析器の能力は、本発明の一つの特徴である。
【0024】
上述のごとく、二次元以上の次元でサンプルにアクセスできる能力は、コンベヤーベルト上の全てのサンプルキャリアを整列させることによって可能になる。これは、サンプルキャリアとコンベヤーベルトとの間にたわみデバイスを用いることで達成される。このようにして、本発明の重要な一態様として、サンプル取り扱いシステムに追従性を与える、あるいは、「順応する」ことが要求される場合にたわむ機械的構成部品である、たわみデバイスの使用がある。図5〜7との関連で説明されるように、本発明以前には、全てのサンプルキャリアを、それぞれの位置合わせ止め具に対し正確に配列する点に問題があった。コンベヤーベルト上のサンプルキャリアの配置において、ある種の不正確さ、たとえば、コンベヤーベルト突起部間の距離が小さすぎあるいは大きすぎるといった不正確さがあった場合、他のサンプルキャリアより先に、一つまたは複数のサンプルキャリアが位置合わせ止め具で位置合わせされてしまうことが起こっていた。このような状況下では、その他のキャリアをそれぞれの位置合わせ要素に対し位置合わせして配列させるためにコンベヤーベルトが反転して移動し続けると、すでに位置合わせされたキャリアへの力の荷重が増加することになる。
【0025】
たわみデバイスは、サンプルキャリアのコンベヤーベルトへの柔軟性のない連結の問題と、その結果である位置合わせ中における過度の衝撃負荷とを解決する。たわみデバイスを変形させることによって、位置合わせ力を徐々に増加させるためのメカニズムが、たわみにより与えられる。このようにして、サンプルキャリアが位置合わせ止め具に押し戻されるときに発生する衝撃の影響が除去される。計量位置における全てのサンプルトレイを、それぞれの位置合わせ要素に対し位置合わせさせることにより、要求されるサンプルキャリア場所についての精度を与えることも可能である。
【0026】
たわみデバイスまたはたわみ要素は、搬送される対象物の配置に、たとえば製造上の誤差によるいくらかの不具合があっても、コンベヤーベルトが、コンベアベルト上の複数の対象物を、対応する位置合わせ止め具に位置合わせするように持ってくることができるように、屈曲し得るか変形し得る、任意の適切な構造体となし得る。
【0027】
好ましい一実施形態では、たわみデバイスが、逆U字形をなす第一の脚部と第二の脚部とを含む。逆U字形の頂部から延在しているのは第三の脚部で、上方へ延在して、U字形脚部と共に、逆Y字形を形成する。第三の脚部は、サンプルキャリア等の搬送される対象物と係合する。第四の脚部は、逆U字形の頂部からU字形の中心に沿って下向きに、U字形の端部の方向に延在する。この第四の脚部は、対象物を搬送するコンベヤーベルトと係合する。操作中、搬送される対象物が、そのそれぞれの位置合わせ止め具と係合すると、その他の対象物がそれぞれの位置合わせ止め具と係合するまで、コンベヤーがその運動を続けることができるように、第三の脚部と第四の脚部とが屈曲し得る。第一の脚部と第二の脚部とは、第三の脚部と第四の脚部とが屈曲し得る範囲で止め具として働く。
【0028】
たわみデバイスがブロック形状の突起部に係合する、好ましい実施形態では、第一の脚部と第二の脚部とは、端部に逆L字形状のブラケットを備えている。これらのL字形状のブラケットは、第三の脚部と第四の脚部とが歪むときに、ブロック形状の突起部と係合し、第三の脚部と第四の脚部との歪みの範囲を制限する。他の好ましい一実施形態では、第二の脚部が二股に分かれて二本の追加的脚部になり、それらの脚部の中央にある穴(bore)に摩擦係合し得るようになっている。二股分岐点には平坦表面があり、その平面は、第二の脚部と二本の追加的脚部に対して垂直になっている。この平坦表面は、突起部の表面における止め具として作用する。
【0029】
図9は、たわみデバイスの好ましい一実施形態を表したものである。図9に示されるように、たわみデバイス30は、逆U字形を形成する第一の脚部31と第二の脚部32とを備える。逆U字形の頂部から上方に延在するのは、球34で終端する第三の脚部33である。第三の脚部とそれに結合する球34とは、ソケット41により、サンプルトレイ搬送体14のような搬送される対象物に係合する(図8A)。たわみデバイスには、逆U字形の頂部から下方へ延在する第四の脚部35も含まれる。図9に示される実施形態では、第四の脚部は、二つの枝部36aと36bとに分岐している。これらの枝部は、コンベヤーベルト突起部18中の穴18aに摩擦係合し、きちっとスナップ嵌め(snap-tight fit)されるようになっている。枝部36aと36bとが突起部18に係合しているとき、第四の脚部35に対して垂直な平坦表面37は、突起部18の上面に載った状態になる。第一の脚部と第二の脚部には、それらの端部に、逆L字形状のブラケット38aと38bとが含まれる。
【0030】
操作中、容器ホルダー14と共にたわみデバイスの頂部が、位置合わせ止め具に接触した後にも突起部18が動き続ける場合、第四の脚部35は、たわみ、変形する。この変形は、コンベヤーベルトに沿った他の容器ホルダーが、それらの位置合わせ止め具に接触するまで、あるいは、L字形状のブラケット38aと38bとが、ブロック18に接触して、脚部35のこれ以上の歪みを止めるまで、続く。たわみデバイスの好ましい組成は、表1に示されるような特性を有するTicona社の Celcon M90(商標) アセタールコポリマーである。
【表1】

【0031】
本発明に係る、二次元でサンプルにアクセスする方法は、本技術分野で公知のとおり、コンピュータ読み込み可能なプログラム・コードを持ち、かつ分析器のコンピュータ・コントローラとインタフェースするコンピュータープログラムによって実行することができる。
【0032】
本発明の方法と製品とに対し、種々の修正および変更をすることができることは当業者にとって明らかであろう。このようにして、本発明は、そのような修正および変更が、添付の請求項とその等価物との範囲内にあるならば、それらが本発明の範疇内にあることを意図したものである。
【0033】
上記の全ての出版物の開示は、それぞれが、参照により個々に組み入れられている場合と同程度に、その全体が、参照により本明細書に明示的に組み入れられる。
【0034】
〔実施態様〕
(1) サンプルを診断用分析器に配置する方法において、
コンベヤー上に2つまたはそれ以上のサンプルキャリアを設けることと、
前記コンベヤーに沿った予め定められた場所に、それぞれのサンプルキャリアのための固定位置合わせ要素を設けることと、
前記サンプルキャリアと前記コンベヤーとの間に位置するたわみデバイスを設けることと、
前記固定位置合わせ要素を越えて前記サンプルキャリアを前進させることと、
前記コンベヤーの方向を反転させて、前記サンプルキャリアの少なくとも一つを対応する位置合わせ要素と接触させるよう後退させることと、
全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素に接触するまで、前記コンベヤーを反転させ続けることと、
を含み、
全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素と接触できるように前記コンベヤーが反転すると、前記それぞれの位置合わせ要素と接触した前記サンプルキャリアの前記たわみ要素が変形し、それによって前記サンプルキャリアの既知の位置が与えられる、方法。
(2) 実施態様1に記載の診断用分析器のサンプルにアクセスする方法において、
三つまたはそれ以上のサンプルキャリアを、これらのサンプルキャリアが単一の水平方向の次元にないように、非直線状のコンベヤーに設けること、
を更に含む、方法。
(3) 実施態様2に記載の方法において、
二つの水平方向の次元において移動し得る計量プローブを設けることと、
前記計量プローブを前記サンプルキャリアの前記既知の位置上に配置することと、
前記計量プローブを垂直な次元で移動させて前記サンプルキャリア中の前記サンプルに接触させることと、
予め定められた量のサンプルを計量することと、
を更に含む、方法。
(4) 実施態様2に記載の方法において、
前記コンベヤーが連続する矩形の経路を形成し、前記位置合わせ要素およびサンプルキャリアが前記経路の周りに置かれる、方法。
(5) 実施態様2に記載の方法において、
前記サンプルキャリアが、前記たわみデバイスと可動式に係合しているサンプルトレイ搬送体を備える、方法。
(6) 実施態様5に記載の方法において、
前記サンプルトレイ搬送体が、その底部にソケットを有し、前記たわみデバイスが、その頂部に球形の要素を有し、前記球と前記ソケットとが可動式に係合している、方法。
(7) 実施態様6に記載の方法において、
前記サンプルトレイ搬送体が平円盤形状のディスクである、方法。
(8) 実施態様6に記載の方法において、
前記サンプルキャリアが、個々のサンプルを保持するためのサンプルトレイを更に備えている、方法。
(9) 実施態様6に記載の方法において、
前記サンプルトレイが、最大10個までの個々のサンプルを保持することができる回転式キャリアである、方法。
(10) 実施態様6に記載の方法において、
前記たわみデバイスの底部分が移動ベルトに取り付けられている、方法。
【0035】
(11) 実施態様5に記載の方法において、
前記固定位置合わせ要素の近くの前記コンベヤーに隣接する固定位置合わせ壁を更に含み、
前記位置合わせ壁、前記位置合わせ要素および前記コンベヤーの後向きの運動により、前記サンプルトレイ搬送体上の共通な点を通る力のベクトルが形成される、方法。
(12) 複数の対象物をコンベヤー上の固定された位置に位置合わせする方法において、
複数の対象物を持つコンベヤーを設けることと、
前記コンベヤーに沿った予め定められた場所に固定位置合わせ要素を設けることと、
前記対象物と前記コンベヤーとの間にたわみデバイスを設けることと、
前記固定位置合わせ要素を越えて前記対象物を前進させることと、
前記コンベヤーの方向を反転させて、前記対象物の少なくとも一つを対応する位置合わせ要素と接触させるよう後退させることと、
全ての対象物がそれぞれの位置合わせ要素に接触するまで、前記コンベヤーを反転させ続けることと、 を含み、
全ての対象物がそれぞれの位置合わせ要素と接触できるように前記コンベヤーが反転すると、前記それぞれの位置合わせ要素と接触した前記対象物の前記たわみ要素が変形する、方法。
(13) たわみデバイスにおいて、
逆U字形を形成する第一および第二の脚部と、
前記逆U字形の頂部から延在する第三の脚部と、
前記U字形の端部の方向に、前記U字形の中心から下方に向けて延在する第四の脚部と、
を備えた、たわみデバイス。
(14) 実施態様13に記載のたわみデバイスにおいて、
前記逆U字形の頂部から延在する前記第三の脚部の端部に設けられた球と、
前記U字形を形成する前記脚部のそれぞれに取り付けられた逆L字形状のブラケットと、
前記U字形の中心から下方に延在する前記脚部に取り付けられた要素平面と、
を更に備え、
前記平面が、前記U字形の中心から下方に延在する前記脚部に対し垂直となる、たわみデバイス。
(15) 診断用分析器のためのサンプル取り扱いシステムにおいて、
連続ベルトと、
前記連続ベルトと係合する実施態様13に記載のたわみデバイスと、
前記たわみ要素と可動式に係合するサンプルキャリアと、
前記搬送システムに沿った予め定められた場所に配置された位置合わせ要素と、
を備え、これにより、
前記サンプルキャリアが前記固定位置合わせ要素を越えて搬送されると、前記コンベヤーの方向が反転されて、前記サンプルキャリアの少なくとも一つが、対応する位置合わせ要素と接触するようになり、
全てのサンプルキャリアが、それぞれの位置合わせ要素と接触するまで、前記コンベヤーの反転が継続され、
全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素と接触できるように前記コンベヤーが反転すると、前記それぞれの位置合わせ要素と接触した前記サンプルキャリアの前記たわみ要素が変形し、それによって、前記サンプルキャリアの既知の位置が与えられる、サンプル取り扱いシステム。
(16) 実施態様15に記載の診断用分析器のためのサンプル搬送システムにおいて、
前記サンプルキャリアが、前記たわみ要素と可動式に係合するサンプルトレイ搬送体を備える、サンプル搬送システム。
(17) 実施態様16に記載の診断用分析器のためのサンプル搬送システムにおいて、
前記サンプルトレイ搬送体が、その底部にソケットを備え、前記逆U字形の頂部から延在する前記第三の脚部の端部の前記球が、前記ソケットと可動式に係合している、サンプル搬送システム。
(18) 実施態様17に記載の診断用分析器のためのサンプル搬送システムにおいて、
連続ベルトに取り付けられたブロック形状の突起部と、
前記逆U字形を形成する前記第一および第二の脚部のそれぞれに取り付けられた逆L字形のブラケットと、
を更に備えた、サンプル搬送システム。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】二次元以上の次元でサンプルにアクセスすることを含む診断用分析器の概略上面図である。
【図2】本発明の好ましい一実施形態に係る、二次元以上の次元でサンプルにアクセスするために配置された四つのサンプルトレイを示す図である。
【図3】本発明の好ましい一実施形態に係る、八つのサンプルトレイ搬送体を有するサンプル・ハンドラーを示す図である。
【図4A】本発明の好ましい一実施形態に係る、サンプルトレイ位置調整を示す図である。
【図4B】サンプルトレイ位置合わせプロセスの間にサンプルトレイ搬送体に作用する力のベクトルを示す図である。
【図5】本発明の好ましい一実施形態に係る、サンプルトレイ搬送体を搬送するためのベルトを示す図である。
【図6】計量の準備のために、位置合わせ要素に接触するように配置されたサンプルトレイ搬送体を示す図である。
【図7】サンプルトレイ搬送体のひとつが位置合わせ要素に接触するように位置合わせされていないことを示す、図6の拡大図である。
【図8A】本発明の好ましい一実施形態に係る、全てのサンプルトレイが位置合わせ要素に係合できるようにコンベヤーシステムに十分な柔軟性を与えるため、サンプルトレイ搬送体とベルトドライブとの間に挿入されるたわみデバイスを示す図である。
【図8B】対応する位置合わせ要素に位置合わせされた四つのサンプルトレイ搬送体を示す図である。
【図8C】対応する位置合わせ要素に位置合わせされた一つのサンプルトレイ搬送体を示す図8Bの拡大図である。
【図9】本発明の好ましい一実施形態に係る、たわんだ位置におけるたわみデバイスを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプルを診断用分析器に配置する方法において、
コンベヤー上に2つまたはそれ以上のサンプルキャリアを設けることと、
前記コンベヤーに沿った予め定められた場所に、それぞれのサンプルキャリアのための固定位置合わせ要素を設けることと、
前記サンプルキャリアと前記コンベヤーとの間に位置するたわみデバイスを設けることと、
前記固定位置合わせ要素を越えて前記サンプルキャリアを前進させることと、
前記コンベヤーの方向を反転させて、前記サンプルキャリアの少なくとも一つを対応する位置合わせ要素と接触させるよう後退させることと、
全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素に接触するまで、前記コンベヤーを反転させ続けることと、
を含み、
全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素と接触できるように前記コンベヤーが反転すると、前記それぞれの位置合わせ要素と接触した前記サンプルキャリアの前記たわみ要素が変形し、それによって前記サンプルキャリアの既知の位置が与えられる、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の診断用分析器のサンプルにアクセスする方法において、
三つまたはそれ以上のサンプルキャリアを、これらのサンプルキャリアが単一の水平方向の次元にないように、非直線状のコンベヤーに設けること、
を更に含む、方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、
二つの水平方向の次元において移動し得る計量プローブを設けることと、
前記計量プローブを前記サンプルキャリアの前記既知の位置上に配置することと、
前記計量プローブを垂直な次元で移動させて前記サンプルキャリア中の前記サンプルに接触させることと、
予め定められた量のサンプルを計量することと、
を更に含む、方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法において、
前記コンベヤーが連続する矩形の経路を形成し、前記位置合わせ要素およびサンプルキャリアが前記経路の周りに置かれる、方法。
【請求項5】
請求項2に記載の方法において、
前記サンプルキャリアが、前記たわみデバイスと可動式に係合しているサンプルトレイ搬送体を備える、方法。
【請求項6】
請求項5に記載の方法において、
前記サンプルトレイ搬送体が、その底部にソケットを有し、前記たわみデバイスが、その頂部に球形の要素を有し、前記球と前記ソケットとが可動式に係合している、方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法において、
前記サンプルトレイ搬送体が平円盤形状のディスクである、方法。
【請求項8】
請求項6に記載の方法において、
前記サンプルキャリアが、個々のサンプルを保持するためのサンプルトレイを更に備えている、方法。
【請求項9】
請求項6に記載の方法において、
前記サンプルトレイが、最大10個までの個々のサンプルを保持することができる回転式キャリアである、方法。
【請求項10】
請求項6に記載の方法において、
前記たわみデバイスの底部分が移動ベルトに取り付けられている、方法。
【請求項11】
請求項5に記載の方法において、
前記固定位置合わせ要素の近くの前記コンベヤーに隣接する固定位置合わせ壁を更に含み、
前記位置合わせ壁、前記位置合わせ要素および前記コンベヤーの後向きの運動により、前記サンプルトレイ搬送体上の共通な点を通る力のベクトルが形成される、方法。
【請求項12】
複数の対象物をコンベヤー上の固定された位置に位置合わせする方法において、
複数の対象物を持つコンベヤーを設けることと、
前記コンベヤーに沿った予め定められた場所に固定位置合わせ要素を設けることと、
前記対象物と前記コンベヤーとの間にたわみデバイスを設けることと、
前記固定位置合わせ要素を越えて前記対象物を前進させることと、
前記コンベヤーの方向を反転させて、前記対象物の少なくとも一つを対応する位置合わせ要素と接触させるよう後退させることと、
全ての対象物がそれぞれの位置合わせ要素に接触するまで、前記コンベヤーを反転させ続けることと、
を含み、
全ての対象物がそれぞれの位置合わせ要素と接触できるように前記コンベヤーが反転すると、前記それぞれの位置合わせ要素と接触した前記対象物の前記たわみ要素が変形する、方法。
【請求項13】
たわみデバイスにおいて、
逆U字形を形成する第一および第二の脚部と、
前記逆U字形の頂部から延在する第三の脚部と、
前記U字形の端部の方向に、前記U字形の中心から下方に向けて延在する第四の脚部と、
を備えた、たわみデバイス。
【請求項14】
請求項13に記載のたわみデバイスにおいて、
前記逆U字形の頂部から延在する前記第三の脚部の端部に設けられた球と、
前記U字形を形成する前記脚部のそれぞれに取り付けられた逆L字形状のブラケットと、
前記U字形の中心から下方に延在する前記脚部に取り付けられた要素平面と、
を更に備え、
前記平面が、前記U字形の中心から下方に延在する前記脚部に対し垂直となる、たわみデバイス。
【請求項15】
診断用分析器のためのサンプル取り扱いシステムにおいて、
連続ベルトと、
前記連続ベルトと係合する請求項13に記載のたわみデバイスと、
前記たわみ要素と可動式に係合するサンプルキャリアと、
前記搬送システムに沿った予め定められた場所に配置された位置合わせ要素と、
を備え、これにより、
前記サンプルキャリアが前記固定位置合わせ要素を越えて搬送されると、前記コンベヤーの方向が反転されて、前記サンプルキャリアの少なくとも一つが、対応する位置合わせ要素と接触するようになり、
全てのサンプルキャリアが、それぞれの位置合わせ要素と接触するまで、前記コンベヤーの反転が継続され、
全てのサンプルキャリアがそれぞれの位置合わせ要素と接触できるように前記コンベヤーが反転すると、前記それぞれの位置合わせ要素と接触した前記サンプルキャリアの前記たわみ要素が変形し、それによって、前記サンプルキャリアの既知の位置が与えられる、サンプル取り扱いシステム。
【請求項16】
請求項15に記載の診断用分析器のためのサンプル搬送システムにおいて、
前記サンプルキャリアが、前記たわみ要素と可動式に係合するサンプルトレイ搬送体を備える、サンプル搬送システム。
【請求項17】
請求項16に記載の診断用分析器のためのサンプル搬送システムにおいて、
前記サンプルトレイ搬送体が、その底部にソケットを備え、前記逆U字形の頂部から延在する前記第三の脚部の端部の前記球が、前記ソケットと可動式に係合している、サンプル搬送システム。
【請求項18】
請求項17に記載の診断用分析器のためのサンプル搬送システムにおいて、
連続ベルトに取り付けられたブロック形状の突起部と、
前記逆U字形を形成する前記第一および第二の脚部のそれぞれに取り付けられた逆L字形のブラケットと、
を更に備えた、サンプル搬送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−203255(P2008−203255A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−27408(P2008−27408)
【出願日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【出願人】(501131014)オーソ−クリニカル・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド (30)
【氏名又は名称原語表記】Ortho−Clinical Diagnostics, Inc.
【住所又は居所原語表記】100 Indigo Creek Drive, Rochester, NY 14626−5101, U.S.A.
【Fターム(参考)】