説明

二次電池の製造方法

【課題】実際の製造時に適切に合致する性状評価により電極合材ペーストを製造し,その電極合材ペーストを用いる二次電池の製造方法を提供すること。
【解決手段】二次電池の電極合材層の粉末成分と溶媒成分とを混練して電極合材ペーストを製造し,その電極合材ペーストに基づいて形成された電極合材層を有する電極板を用いて二次電池を製造する二次電池の製造方法。まず予備混練を行う。予備混練では,粉末成分,溶媒成分とも,電極合材ペースト作成時に使用するものと同じものを用い,粉末に溶媒を,吸液量を測定しながら注入するとともに,混練トルクを測定しながら混練する。そして,予備混練の開始時の粉末量と,混練トルクがピーク値T2を示したときの溶媒量との比を,本混練の配合比と決定する。この混合比で本混練を行い,電極合材ペーストを製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,活物質層を有する電極板により二次電池を製造する方法に関する。より詳細には,電極板における活物質層を形成するための電極合材ペーストを適切に製造し,その電極合材ペーストを用いて二次電池を製造する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
二次電池は通常,正負の電極板をセパレータとともに捲回したものをケースに収納した構成のものである。その電極板は,集電箔に活物質層をコーティングしたものである。よって電極板は,集電箔となる金属箔に,活物質成分を含むペーストをコーティングして乾燥させることにより製造される。そのペーストの製造は当然,粉末状の活物質成分と,液状の溶媒成分とを混練することにより製造される。この,ペーストの製造に係る従来技術として,特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1の技術では,電極活物質の粉末に試薬液体を滴下し,混練トルクを測定している。その際の試薬液体の滴下量と混練トルクとの関係により,電極活物質の性状を評価している。こうして評価した性状に基づいて,ペースト製造時の各種条件を定めるためである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−285606号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら前記した従来の技術には,次のような問題点があった。すなわち,特許文献1の技術で評価されるのは,純粋な電極活物質の粉末の性状である。これに対し,実際に混練によりペーストを製造する際の粉末成分は,電極活物質だけとは限らない。増粘剤や,導電助剤,結着剤などの添加剤が含まれる場合がある。このため,実際のペーストの性状は,特許文献1の技術で評価した性状とは異なってしまう。例えば図6に示すように,ロットによりペーストの粘度が異なってしまう。図6は,ペーストの粘度と,ペースト中に粉末が占める比率である固形分率との関係を,固形分率についての適正値付近の範囲内にて,製造ロットごとに示したグラフである。図6に見るように,粘度と固形分率の関係は,製造ロットにより異なる。第1ロットでは,固形分率にして約61.3%程度で粘度が最低値を示している。
【0005】
ここで例えば,第1ロットが純粋な電極活物質の粉末を溶媒で混練する場合で,第2ロットおよび第3ロットは添加剤が含まれる場合であるとする。そうすると従来の技術で粘度が最低となるように条件を定めると,固形分率61.3%,と定められることになる。しかしこの固形分率で第2ロットや第3ロットを実施すると,固形分率決定時の粘度より高い粘度のペーストしか得られないことになる。特に第3ロットでは明らかに適正な粘度範囲の上限より高い。このようにペーストの性状が違うため,第2ロットや第3ロットではコーティング等の下工程が適切に実施されないこととなる。したがって,評価した性状に基づいて製造時の各種条件を定めても,実際の製造時には必ずしも適切な製造ができない場合があった。
【0006】
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,実際の製造時に適切に合致する性状評価により電極合材ペーストを製造し,その電極合材ペーストを用いる二次電池の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この課題の解決を目的としてなされた二次電池の製造方法は,二次電池の電極合材層の粉末成分と溶媒成分とを混練して電極合材ペーストを製造し,その電極合材ペーストに基づいて形成された電極合材層を有する電極板を用いて二次電池を製造する方法であって,電極合材ペースト作成時に使用する粉末成分と同じ成分の粉末に,電極合材ペースト作成時に使用する溶媒成分と同じ成分の溶媒を,吸液量を測定しながら注入するとともに,混練トルクを測定しながら粉末と注入された溶媒とを混練する予備混練を行い,予備混練の開始時の粉末成分の量と予備混練の際に混練トルクが最大値を示したときの溶媒の累積給液量との比と等しい混合比で,電極合材ペーストの粉末成分と溶媒成分とを混合して混練する本混練により,前記電極合材ペーストを製造することを特徴とする。
【0008】
この二次電池の製造方法では,最初に予備混練が行われる。予備混練の目的は,本混練の際の粉末成分と溶媒成分との混合比を,本混練に先立って決定することである。よって,粉末成分,溶媒成分ともに,本混練時に使用するものと同じものを用いる。そして,混練トルクが最大となったときの溶媒量により配合比を決定する。このようにして決定された配合比で本混練を行うことにより,使用する原料の特性に合った配合比で良好な性状の電極合材ペーストを得ることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば,実際の製造時に適切に合致する性状評価により電極合材ペーストを製造し,その電極合材ペーストを用いる二次電池の製造方法が提供されている。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本形態で使用する吸油量測定機の構成を示す断面図である。
【図2】粉末の量は一定として溶媒の量を次第に増やしていったときの攪拌子の混練トルクの変動の典型例を示すグラフである。
【図3】負極用試料の予備混練でのトルク測定の結果を示すグラフである。
【図4】負極用ペーストの最終粘度を比較して示すグラフである。
【図5】正極用ペーストの最終粘度を比較して示すグラフである。
【図6】固形分率および製造ロットによるペーストの粘度の違いを示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態では,次の手順により,二次電池を製造する。
1.電極合材ペースト(以下,単にペーストという)の配合比の決定

2.ペーストの製造

3.下工程(塗布,捲回,収納等)
【0012】
このうち,「3.下工程」については従来と特段に変わるところはない。本形態の特徴は,「1.ペーストの配合比の決定」および「2.ペーストの製造」にある。とくにそのうち,「1.ペーストの配合比の決定」が本発明としての核心部分である。そこでまず,「1.ペーストの配合比の決定」について説明する。
【0013】
本形態ではペーストの製造に先立ち,配合比の決定を行う。ここで言う配合比とは,粉末成分と溶媒成分との配合比のことである。そして粉末成分とは,主として活物質の粉末であるが,それだけではない。増粘剤や,導電助剤,結着剤などの添加剤の粉末をも含んだ混合粉末のことである。この混合粉末における各成文粉末の配合比は,実際のペースト製造を行うときの配合比と同じである。つまり粉末成分は,実際の製造時の粉末と同じものである。もちろん溶媒成分も,実際の製造時の溶媒と同じものである。溶媒として2以上の液体を混合したものを用いる場合にはその混合比も,実際の製造時と同じである。
【0014】
本形態での粉末成分と溶媒成分との配合比の決定は,予備混練を行うことによってなされる。ここで予備混練とは,粉末と溶媒とを,その配合比を変更しつつ混練することにより,最適な配合比を見つけることである。この予備混練には,JIS−K101−13に準ずる吸油量測定機を用いる。そのためには例えば,図1に示すような構造の吸油量測定機1を用いることができる。
【0015】
図1の吸油量測定機1は,攪拌容器2と,攪拌子3と,注液ノズル4と,漏斗5とを有している。攪拌容器2は,粉末6と溶媒7との予備混練を行うための容器である。攪拌容器2の中に,攪拌子3が設けられている。攪拌子3はむろん,攪拌容器2内の粉末6および溶媒7を予備混練のために攪拌するものである。本形態での攪拌子3は,攪拌時のトルク(本願では混練トルクという)を測定できるようになっている。注液ノズル4は,攪拌容器2に溶媒を供給するものである。本形態での注液ノズル4は,溶媒の供給量を把握できるようになっている。漏斗5は,攪拌容器2の入り口に取り付けられており,注液ノズル4から供給された溶媒を漏れなく攪拌容器2内に導くものである。
【0016】
上記の構成の吸油量測定機1を用いた予備混練は,以下のようにして行われる。まず,粉末6と溶媒7とのうち粉末6のみを攪拌容器2に収容する。もちろん,収容した粉末6の量Pを記録しておく。そして,攪拌子3を駆動しつつ,注液ノズル4から溶媒7を滴下していく。これにより,攪拌容器2内における粉末6の量は一定としつつ,溶媒7の量を次第に増やしていく。この過程における攪拌子3の回転速度を一定に維持しつつ,その混練トルクの変動を記録していくのである。
【0017】
すると一般的に,概ね図2のようなグラフが得られる。すなわち,始めのうちは混練トルクが小さく,溶媒7の量が増えるに従い混練トルクは大きくなっていく。これは,乾燥状態の粉末6に対し溶媒7を添加することにより,粉末6と溶媒7とが混じったペーストが発生して徐々にペーストの量が増えていくことによると考えられる。また,粉末6に含まれる増粘剤の効果が,溶媒7の量の増加とともに発現してくるためと考えられる。しかしある溶媒量Sで混練トルクはピークTを示し,その後は逆に溶媒7の量が増えるに従い混練トルクは小さくなっていく。これは,溶媒7の量が過多となると,ペーストが希釈状態となって粘性が低下するためと考えられる。そこで図2の過程における,粉末量Pと,混練トルクがピークTを示したときの溶媒量Sとの比P:Sを,ペーストの配合比,として決定する。ここで溶媒量Sとは,注液ノズル4からの溶媒7の供給開始時から,混練トルクのピーク時までの溶媒の累積供給量のことである。
【0018】
よって,続く「2.ペーストの製造」の工程は,上記のようにして決定した配合比P:Sにより行われる。すなわち,実際の製造工程で使用する粉末6の量と溶媒7の量との比は,上記の配合比P:Sに等しくされる。この実際の製造工程そのものは,従来から行われている方法により行えばよい。これにより,現に使用している原料の特性に適切に合致させた配合比となっているので,良好な性状のペーストを製造できる。これによりその後の下工程も良好になされ,二次電池が作製される。
【0019】
上記のようにして決定した配合比P:Sの適用範囲は,予備混練に使用した粉末および溶媒と同種の粉末および溶媒を用いて行うペーストの製造に限られる。粉末や溶媒の成分が異なる場合には適用できず,その場合の粉末および溶媒について改めて予備混練を行い決定する必要がある。さらには,原料である粉末および溶媒について,同一メーカーによる同一仕様のものであっても,原料の製造ロットが変われば改めて配合比を決定し直すことが好ましい。
【実施例1】
【0020】
次に本発明の実施例を,比較例とともに説明する。実施例1および比較例1は,負極の製造への適用例である。実施例1および比較例1では,配合比の決定のための予備混練およびその後の本混練を,以下の条件で行った。なお,以下のうち,実施例か比較例かの区別がない事項は,両者に共通の事項である。
【0021】
[予備混練]
混練機 :図1の吸油量測定機
使用溶媒 :水(実施例),亜麻仁油(比較例)
粉末成分
活物質 :天然黒鉛 平均粒径10〜20μm
増粘剤 :カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC−Na)
平均分子量350,000
混合比率 :活物質99重量%+増粘剤1重量%(実施例),活物質のみ(比較例)
試料重量 :30g
測定温度 :室温20℃成り行き
溶媒滴下速度 :4cm3/分
攪拌子回転数 :150rpm
【0022】
ここで測定温度についての「成り行き」とは,試料について加熱や冷却を目的とする特段の処理をしていない,ということである。ただし,攪拌の摩擦熱や溶媒の蒸発気化熱等によるある程度の温度変動はあり得る。
【0023】
上記条件での予備混練の結果,図3に示す結果が得られた。図3のグラフでは,縦軸が混練トルクを示している。横軸は,添加した溶媒の量であり,試料(粉末成分)1g当たりに換算した値で示している。まず,比較例である亜麻仁油を溶媒として用いた例では,溶媒量0.54cm3/gの時に混練トルクのピーク値T1が得られている。これに対して実施例である水を溶媒として用いた例では,溶媒量0.62cm3/gの時に混練トルクのピーク値T2が得られている。
【0024】
これより,亜麻仁油を溶媒とする場合には,試料1g当たり溶媒0.54cm3という配合比に決定されることになる。これに対し水を溶媒とする場合には,試料1g当たり溶媒0.62cm3という配合比に決定されることになる。ただし,亜麻仁油を溶媒とする場合には,得られるペーストの粘度が高くなる。このため本形態では,亜麻仁油を溶媒とする例を比較例1とし,水を溶媒とする例を実施例1としている。よって本実施例1で決定される配合比は,試料1g当たり溶媒0.54cm3である。
【0025】
図4のグラフに,両者のペーストの最終粘度を比較して示す。これより,亜麻仁油を溶媒とする比較例1では,水を溶媒とする実施例1と比較して,4倍程度にもなる高い粘度を示していることが分かる。これは,亜麻仁油を用いた場合には試料に適正な分散トルクが掛からないために,粘度が低下しないものと解される。一方,水を用いた場合には,試料に適正な分散トルクが掛かって粘度が低下したものと解される。このため,水を使用する配合例を実施例1とし,亜麻仁油を使用する配合例は比較例1とした。これにより実施例1では,低いペースト粘度となり,適正な分散トルクが付与された状態となる。このため実施例1では,本混練の混練時間を短縮できると見込まれる。
【0026】
[本混練]
混練機 :プラネタリミキサ(容量1リットル)
使用溶媒 :水
粉末成分
活物質 :予備混練の欄に記載の通り
増粘剤 :同上
混合比率 :活物質99重量%+増粘剤1重量%
試料重量 :300g
測定温度 :室温20℃成り行き
粗練り配合比 :予備混練で決定した値
粗練り回転数 :50rpm
粗練り時間 :30分
希釈練り回転数:50rpm
希釈練り時間 :10分
最終固形分率 :54重量%
【0027】
すなわち本混練では,予備混練で決定した配合比により,まず,粗練り混練を行った。これにより,粉末成分に溶媒である水が均一に分散した良好なペーストが得られた。そして,これに溶媒を少し追加して希釈練り混練を行った。これは,最終固形分率を下工程からの要求仕様に合わせて調整するためである。かくして得られた最終ペーストにより,負極板が良好に作製される。
【実施例2】
【0028】
実施例2および比較例2は,正極の製造への適用例である。実施例2および比較例2でも,実施例1および比較例1と同様に,配合比の決定のための予備混練およびその後の本混練を行った。
【0029】
[予備混練]
混練機 :図1の吸油量測定機
使用溶媒 :NMP(N−メチルピロリドン,実施例)
DBP(フタル酸ジブチル,比較例)
粉末成分
活物質 :リチウム酸化物 平均粒径15〜25μm
導電助剤 :アセチレンブラック 平均粒径35〜48μm
結着剤 :ポリフッ化ビニリデン
混合比率 :活物質90重量%+導電助剤8重量%+結着剤2重量%(実施例)
活物質のみ(比較例)
試料重量 :30g
測定温度 :室温20℃成り行き
溶媒滴下速度 :4cm3/分
攪拌子回転数 :150rpm
【0030】
上記条件による予備混練での混練トルク測定の結果,溶媒がNMPの場合(実施例2)の配合比は,試料1g当たり溶媒0.51cm3,と決定された。なお,溶媒がNMPの場合(実施例2)と溶媒がDBPの場合(比較例2)との,ペーストの最終粘度の比較を図5のグラフに示す。DBP使用時にはNMP使用時の2倍ほどと高い粘度のペーストしか得られなかったが,NMP使用時には良好な粘度のペーストが得られた。このため,NMPを使用する配合例を実施例2とし,DBPを使用する配合例は比較例2とした。この違いが生じた理由は,[0025]で述べた負極用の場合と同様であると解される。
【0031】
[本混練]
混練機 :プラネタリミキサ(容量1リットル)
使用溶媒 :NMP
粉末成分
活物質 :予備混練の欄に記載の通り
導電助剤 :同上
結着剤 :同上
混合比率 :活物質90重量%+導電助剤8重量%+結着剤2重量%
試料重量 :300g
測定温度 :室温20℃成り行き
粗練り配合比 :予備混練で決定した値
粗練り回転数 :50rpm
粗練り時間 :30分
希釈練り回転数:50rpm
希釈練り時間 :10分
最終固形分率 :54重量%
【0032】
こうして行った本混練により,正極用についても良好なペーストが得られた。そして,実施例1で得られた負極用ペーストおよび実施例2で得られた正極用ペーストを用いて,「3.下工程(塗布,捲回,収納等)」により,二次電池が製造される。すなわち,負極用ペーストを負極用集電箔に塗布・乾燥して負極板を作製し,正極用ペーストを正極用集電箔に塗布・乾燥して正極板を作製する。この,塗布・乾燥の段階ではペーストの良否による工程への影響が大きいが,本形態では良好である。前述のように良好な性状のペーストが得られているからである。これらの負極板および正極板には,負極合剤層,正極合剤層が形成されている。そして,得られた正極板および負極板を,セパレータを間に挟み込みつつ捲回または平積みにより積層して電極体となし,この電極体を電池ケースに収納することで二次電池が製造される。
【0033】
以上詳細に説明したように本実施の形態によれば,粉末成分と溶媒成分との混練により電極合材ペーストを製造するに際し,まず,同一の原料による予備混練にて配合比を決定する。そして,この決定した配合比により本混練を行い,良好な性状のペーストを得る。このため,下工程が良好に実施され,高品質な二次電池が得られる。
【0034】
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,混練機自体は,前述のものに限らず別の機種のものを用いてもよい。また,活物質を始めとして各種材料は,単なる一例である。
【符号の説明】
【0035】
2 攪拌容器
3 攪拌子
4 注液ノズル
6 粉末
7 溶媒

【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池の電極合材層の粉末成分と溶媒成分とを混練して電極合材ペーストを製造し,その電極合材ペーストに基づいて形成された電極合材層を有する電極板を用いて二次電池を製造する二次電池の製造方法において,
電極合材ペースト作成時に使用する粉末成分と同じ成分の粉末に,電極合材ペースト作成時に使用する溶媒成分と同じ成分の溶媒を,吸液量を測定しながら注入するとともに,混練トルクを測定しながら粉末と注入された溶媒とを混練する予備混練を行い,
前記予備混練の開始時の粉末成分の量と前記予備混練の際に混練トルクが最大値を示したときの溶媒の累積給液量との比と等しい混合比で,電極合材ペーストの粉末成分と溶媒成分とを混合して混練する本混練により,前記電極合材ペーストを製造することを特徴とする二次電池の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−105638(P2013−105638A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249059(P2011−249059)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】