説明

二酸化ウラン焼結体とその製造方法。

【課題】平均結晶粒径が大きく、かつ焼結体密度が高い二酸化ウラン焼結体とその製造方法を提供する。
【解決手段】フッ化ウランをアンモニアガスおよび水蒸気と気相反応させてAUF粉末を生成させ、該AUFをアンモニアと反応させてADUに変換し、これを洗浄し、スプレードライ乾燥して残留フッ素濃度1%以下の球状ADU粉末にし、該ADU粉末を焙焼還元して安息角40°以下の二酸化ウラン粉末にし、該二酸化ウラン粉末を成形し焼結することによって、焼結密度99.4%TD以上かつ平均結晶粒径30μm以上の二酸化ウラン焼結体を製造する方法、および該二酸化ウラン焼結体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子力発電の燃料などに用いられる二酸化ウラン焼結体とその製造方法に関し、より詳しくは、原子力発電に用いられるMOX燃料や低濃縮ウラン燃料に用いられる二酸化ウラン焼結体について、平均結晶粒径が大きく、かつ焼結体密度が高い二酸化ウラン焼結体とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原子燃料として二酸化ウラン(UO2)の焼結体が用いられている。具体的には、例えば、核分裂反応を起こす同位体ウランU235の品位を天然ウランよりも高めて2〜3%にした低濃縮ウラン酸化物の焼結体ペレットが用いられている。このペレットはジルコニウム合金製の被覆管に密封した燃料棒(燃料要素)に成形され、燃料棒の集合体が原子炉に装入して使用される。
【0003】
原子炉では高燃焼度化に伴いUO2焼結体ペレットから発生する核分裂生成ガス(以下、FPガスと称す)量が増大し、燃料棒内の空間に蓄積されるFPガス量も増大する。これは燃料棒被覆管の内圧を増加させるとともに、UO2焼結体ペレットと被覆管の間の熱伝達特性を低下させるため、FPガス発生の低減化対策が必要とされている。このFPガス発生低減化対策としてUO2結晶粒を大粒径化することが知られている。この方法は、UO2焼結体ペレットから発生するFPガス量のうち、一部がUO2焼結体ペレットを構成するUO2結晶粒内から移動(主として拡散による)し、粒界を通してペレット外へ放出されることに基づくものであり、UO2焼結体ペレットを構成する結晶粒を大粒径にすることによって、FPガスをUO2の結晶粒内に極力閉じ込めるようにして結晶粒界からの放出を抑制したものであり、具体的には、UO2焼結体ペレットを構成するUO2結晶粒径を最低でも25μmより大きくすることによって、UO2結晶粒内から発生するFPガスをUO2結晶粒内に極力閉じ込め、結晶粒界から抜け出すFPガス量を低減した対策である。
【0004】
現在、原子燃料用のUO2焼結体ペレットは六フッ化ウラン(UF6)を原料として製造されており、湿式製法と乾式製法が知られている。商用規模の施設で実施されている湿式法の代表例として、UF6から重ウラン酸アンモニウム(ADU)を経由してUO2焼結体ペレットを製造する方法(ADU法)が知られており、乾式法の代表例としてUF6からフッ化ウラニル(UO22)を経由してUO2焼結体ペレットを製造する方法(IDR法またはDCP法)が知られている。
【0005】
ADU法は、図2に示すように、UF6と水とを液相反応させてUO22水溶液にし(式[1])、これにNH3を添加してADU沈殿物を生成させることによってウランの固体化処理を行い(式[2])、これを焙焼・還元処理してUO2粉末にし(式[3])、該UO2粉末を焼結してUO2焼結体ペレットにする方法である(式中、Gは気相、Lは液相、以下同じ)。
【0006】
UF6(G) + 2H2O(L) → UO22(L) + 4HF(L) …〔1〕
2UO22(L) + 8HF(L) + 14NH4OH(L) → (NH4)227(S) + 12NH4F(L) +11H2O(L) …〔2〕
(NH4)227(S)+2H2(G) → 2UO2(S)+2NH3(G)+3H2O(G)…〔3〕
【0007】
一方、IDR法またはDCP法は、図3に示すように、UF6と水蒸気を気相反応させてUO22粉末にし(式[4])、これを焙焼・還元してUO2粉末にし(式[5])、これを焼結してUO2焼結体ペレットにする方法である。
【0008】
UF6(G) + 2H2O(G) → UO22(S) + 4HF(G) …〔4〕
UO22(S) + H2 → UO2(S)+2HF(G) …〔5〕
【0009】
ADU法では、式[1][2]に示すように、水溶液中でUF6を加水分解するので、副生したHFが液中に残留する。このHFが残留するUO22水溶液にNH4OHを添加してADU沈澱を生成させるので、液中のHFがADU沈澱に付着し、さらに、ADU沈澱生成と共に副生したNH4FがADU沈澱に付着するので、F含有量の多い沈澱になりやすい。
【0010】
また、ADU法ではADU沈澱を濾過回収し、乾燥した後に、式[3]に示すように、焙焼還元してUO2粉末にするが、UO2粉末の活性度を確保するために高温加熱ができず、フッ素を十分に分離することが難しい。
【0011】
そのため、ADU法によって得られるUO2粉末はF含有量が多い。このUO2粉末を焼結する工程において、UO2粉末に残留しているFは気化し、焼結体組織の粒界に沿って外部に抜け出るが、この脱フッ素に伴って空孔が焼結体の粒内や粒界に生じる。この空孔は、焼結過程において粒子どうしの接触を阻害するだけでなく、粒子の成長を阻害し、焼結体の高密度化および大粒径化を阻害する要因となるため、ADU法によって得られるUO2ペレット焼結体の密度は97%TD程度、結晶粒径は10μm〜15μm程度である。
【0012】
一方、従来のIDR法またはDCP法では、式[4][5]に示すように、UO22の還元焙焼時にHFが副生するので、UO2粉末にFが取り込まれやすい。しかも、還元焙焼の段階ではUO2粉末の活性度を確保するために高温加熱ができず、フッ素を十分に分離することが難しい。その結果、F量の多いUO2粉末を焼結することになるため、ADU法と同様に焼結体の高密度化および大粒径化は難しい。従って、IDR法またはDCP法によって得られるUO2焼結体ペレットの密度は97.5%TD程度であり、結晶粒径は10μm〜20μm程度である。
【0013】
さらに、ADU法およびIDR法またはDCP法によって得られるUO2粉末は何れも低流動性である。具体的には、ADU法によって製造されるUO2粉末の安息角は60°以上であり、IDR法またはDCP法よって製造されるUO2粉末の安息角は55°〜60°程度である。このため、粉体の状態ではペレット成形時にダイスの充填量が一定せず、事前に造粒処理が必要になる。
【0014】
また、IDR法またはDCP法とADU法を組み合わせた方法も知られており、UF6と水蒸気を気相反応させてUO22粉末を生成させ、このUO22粉末を水に溶解させた水溶液にアンモニア水を添加してADU沈澱を生成させ、これを濾過回収し、焙焼還元してUO2粉末にする製造方法が知られている(特許文献1)。しかし、この製造方法も、フッ素をウランから最終的に分離するのは焙焼・還元工程であるため、UO2ペレット焼結体の密度は96.4%TD(比較例、表2)であり、高密度焼結体を得ることができない。
【0015】
さらに、ADU法において、UO22とHFを含む水溶液のUO22に対するHFモル比を調整することによってUO2ペレット焼結体の密度と結晶粒径を制御する方法が知られている(特許文献2)。しかし、実際の製造工程では、ADU沈澱条件を制御しても残留F濃度によって焼結体の密度および結晶粒径は大きく異なる問題がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の製造方法を示す処理工程図。
【図2】ADU法の処理工程図
【図3】IDR法またはDCP法の処理工程図
【図4】実施例4の結果を示すグラフ
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明を実施形態に基づいて具体的に説明する。%は特に示さない限り、および単位固有の場合を除き質量%である。本発明の製造方法を図1に示す。
【0023】
〔乾式AUF生成工程〕
本発明の製造方法は、第1段階として、次式[6]または[7]に示すように、フッ化ウランをアンモニアガスおよび水蒸気と気相反応させてフッ化ウラニルアンモニウム(AUF:(NH4)3UO25または(NH4)0.5UO22.5)粉末を生成させ、副生するフッ化水素ガスを分離する。
【0024】
UF6(G)とH2O(G)、NH3(G)の接触時間を調整するこによって、AUFまたはADUが生成する。具体的には、例えば、接触時間が数秒単位の短い時間であればAUFが生成し、接触時間が数分単位の長い時間であればADUが生成する。本発明の製造方法は、上記原料ガスの接触時間を数秒単位の短い時間に制御してAUFを生成させる。
【0025】
UF6(G)+2H2O(G)+3NH3(G) → (NH4)3UO25(S)+HF(G) …〔6〕
または
UF6(G)+2H2O(G)+0.5NH3(G) →
(NH4)0.5UO22.5(S)+3.5HF(G)…〔7〕
【0026】
上記工程で得られるAUFは非常に活性度の高い粉末であり、ADU粉末、UO2粉末となってもその活性度を維持することから焼結密度の高い、かつ結晶粒の平均粒径が大きいUO2焼結体が得やすくなる。式[6]または式[7]のどちらの反応が優先されるかは反応温度によって決まり、式[7]の反応式が優先的に行われることによってフッ素はウランに対して最大3.5倍モル分、HFとして分離される。
【0027】
〔ADU変換工程〕
気相反応によって生成したAUFをアンモニアと反応させてADUに変換する。次式[8]、[9]に示すように、フッ素はNH4Fとして液相に移行するので、これを固液分離してADUからフッ素が分離除去される。
【0028】
2(NH4)3UO25(S)+6NH4OH →
(NH4)227(S)+10NH4F+3H2O …〔8〕
または
2(NH4)0.5UO22.5(S)+6NH4OH →
(NH4)227(S)+5NH4F+3H2O …〔9〕
【0029】
〔洗浄乾燥工程〕
上記工程で生成したADU粉末を回収し、これを繰返し洗浄し、さらにスプレードライして乾燥する。ADU粉末を洗浄処理することによって、ADU粉末に付着物として残留するフッ素が除去される。さらに、この洗浄処理したADUスラリーをスプレードライして乾燥することによってADUが球状に微粒子化されると共にADUに残留するフッ素が確実に除去され、残留フッ素濃度の低い球状ADU粉末を得ることができる。
【0030】
この洗浄乾燥処理によって得られるADU粉末は球状であり流動性に優れている。従って、これを焙焼還元して得た二酸化ウラン粉末を成形して焼結処理するときに充填密度が高く、焼結体密度の高い二酸化ウラン焼結体ペレットを得ることができる。具体的には、上記ADU粉末を焙焼還元して球状の二酸化ウラン粉末を得ることができ、この二酸化ウラン粉末の安息角は40°以下、好ましくは30°程度であり、従来のADU法またはIDR法およびDCP法によって製造した二酸化ウラン粉末よりも格段に流動性が良く、99.4%TD以上の焼結体を得ることができる。
【0031】
また、洗浄処理とスプレードライによる乾燥の二段処理によって残留フッ素を確実に低減することができる。洗浄処理だけではフッ素除去に限界があるが、洗浄処理後の乾燥手段としてスプレードライすることによって、ADU粒子表面に付着するフッ素がADU粒子の微細化によってさらに除去され、洗浄効率が格段に向上する。具体的には、例えば、洗浄処理を繰返すことによって残留フッ素濃度を60000ppm〜80000ppm程度に低減することができ、スプレードライすることによって残留フッ素濃度を10000ppm以下(1%以下)までさらに低減することができる。スプレードライは、例えば、ADUスラリーの粘度1cP〜800cPで、温度100℃〜300℃の雰囲気に噴射すればよい。
【0032】
この残留フッ素を低減したADU微粉末を焙焼還元して二酸化ウラン粉末にする際に、還元焙焼処理時に残留フッ素はさらに気化して除去され、残留フッ素濃度200ppm以下の二酸化ウラン粉末を得ることができる。
【0033】
〔焙焼還元工程〕
洗浄乾燥したADU粉末を焙焼還元して二酸化ウラン粉末にする。焙焼還元は例えば、ADU粉末を装入した炉内に水素および水蒸気を導入し、550〜850℃に加熱して焙焼還元すればよい。ADU粉末は、次式[10]に示すように、焙焼還元されて二酸化ウラン粉末になる。上記二酸化ウラン粉末は球状粒子であり、従って、安息角40°以下、好ましくは30°程度であり、流動性がよい。
【0034】
(NH4)227(S)+2H2(G) → 2UO2(S)+2NH3(G)+3H2O …〔8〕
【0035】
〔焼結工程〕
上記二酸化ウラン粉末を加圧成形してペレット状にし、焼結処理して焼結体ペレットを得る。概ね成形時の圧力は2〜6t/cm2、焼結時の雰囲気は加湿H2雰囲気、または無加湿H2雰囲気、焼結温度は1650〜1800℃、焼結時間は2〜6時間程度であればよい。
【0036】
本発明の製造方法によれば、焼結密度99.4%TD以上平均結晶粒径30μm以上、好ましくは平均粒径40μm〜80μmの結晶粒からなる二酸化ウラン焼結体を安定に製造することができる。
【実施例】
【0037】
〔実施例1〕
容器内の六フッ化ウラン1000gに水蒸気とアンモニアガスを導入して攪拌し、気相反応させてフッ化ウラニルアンモニウム(AUF)粉末1250gを生成させた。副生するフッ化水素ガスは吸引除去した。次いで、このAUF粉末をアンモニア水に投入して反応させ、ADU変換した。これを濾過回収し、純水で繰り返し洗浄した後に、スプレードライ乾燥した。このADU粉末930gを炉に入れ、炉内に水素および水蒸気を導入し550℃〜850℃で0.5時間から2時間加熱して二酸化ウラン粉末780gを生成した。この二酸化ウラン粉末の残留フッ素濃度は0.7%であり、安息角は30°であった。この二酸化ウラン粉末を圧力2〜6t/cm2でペレット状に成形した後に、このペレットを炉に入れ、水素ガスおよび水蒸気を導入し、1750℃で4時間加熱して二酸化ウラン焼結体を得た。この焼結体の密度は99.4%TDであり、結晶粒の平均粒径は40μmであった。この結果を表1に示した。
【0038】
〔実施例2〜3〕
表1に示す製造条件に従い、それ以外は実施例1と同様にして、二酸化ウラン焼結体を得た。この結果を表1に示した。
【0039】
〔比較例1〕
スプレードライ乾燥に代えて通常の加熱乾燥を行い、それ以外は実施例1と同様にして、二酸化ウラン焼結体を得た。この結果を表1に示した。また、比較のため、従来のADU法によって製造した重ウラン酸アンモニウム粉末、IDR法またはDCP法によって製造したフッ化ウラニル粉末中の残留フッ素濃度、および二酸化ウラン焼結体のペレット密度および平均結晶粒径を表2に示した。また、特開昭62−297215号に記載されている製造方法の重ウラン酸アンモニウム粉末の残留フッ素濃度、および結晶粒の密度、平均粒径を表2に示した。
【0040】
表1、表2に示すように、重ウラン酸アンモニウム粉末またはフッ化ウラニル粉末中の残留フッ素濃度は、ADU法では3%〜15%であり、IDR法またはDCP法では12%〜20%であって何れも極めて多く、比較例1でも4%である。一方、実施例1〜3の二酸化ウラン粉末の残留フッ素濃度は1%以下であり、フッ素濃度が大幅に低い。また二酸化ウラン粉末の安息角は、ADU法では60°であり、IDR法またはDCP法では55°〜60°であり、比較例1でも55°である。一方、実施例1〜3の二酸化ウラン粉末の安息角は何れも30°〜31°であり、流動性が高い。
【0041】
さらに、表1、表2に示すように、二酸化ウラン粉末のペレット密度、結晶粒の平均粒径は、実施例1〜3では何れも密度99%以上、平均粒径40〜80μmであるが、ADU法では密度96%台〜97%台、平均粒径10〜13μm、IDR法またはDCP法では密度96%台〜98%台、平均粒径9〜16μmであり、実施例1〜3に比べて焼結密度および平均粒径の何れも低い。また、特開昭62−297215号に記載されている製造方法はUO2粉末を通常の加熱乾燥を行うので、二酸化ウラン粉末の残留フッ素濃度が高く、また安息角が大きい。従って、焼結体の密度が小さい。
【0042】
【表1】

【0043】
【表2】

【0044】
〔実施例4〕
六フッ化ウランの量をウラン量換算で約3500gにスケールアップした他は実施例1と同様の条件で処理して二酸化ウラン焼結体を製造した。ADU粒子の水洗浄回数と残留フッ素量およびADU粒子のX線回折ピークの関係を表3に示した。また、ADU粒子の残留フッ素濃度と二酸化ウラン結晶粒の平均粒径との関係を図4に示した。
【0045】
表3に示すように、洗浄回数に比例してADU粒子中のフッ素濃度は低下し、ADU粒子の結晶ピークが高くなり、結晶性が向上する。さらに、図4に示すように、ADU粒子中のフッ素濃度が低下するのに比例して二酸化ウラン結晶粒の平均粒径が大きくなる。このように、ADU粒子中のフッ素濃度と結晶性および結晶粒の平均粒径の関係は、スケールアップした場合も変わらないことが確認された。
【0046】
【表3】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
六フッ化ウランをアンモニアガスおよび水蒸気と気相反応させてフッ化ウラニルアンモニウム(AUF)粉末を生成させ、該AUFをアンモニアと反応させて重ウラン酸アンモニウム(ADU)に変換し、これを洗浄し、さらにスプレードライ乾燥して球状ADU粉末にし、該ADU粉末を焙焼還元して二酸化ウラン粉末にし、該二酸化ウラン粉末を成形し焼結することを特徴とする二酸化ウラン焼結体の製造方法。
【請求項2】
六フッ化ウランをアンモニアガスおよび水蒸気と気相反応させてフッ化ウラニルアンモニウム(AUF)粉末を生成させ、該AUFをアンモニアと反応させて重ウラン酸アンモニウム(ADU)に変換し、これを洗浄し、さらにスプレードライ乾燥して残留フッ素濃度1%以下の球状ADU粉末にし、該ADU粉末を焙焼還元して残留フッ素濃度200ppm以下および安息角40°以下の二酸化ウラン粉末にし、該二酸化ウラン粉末を成形し焼結する請求項1に記載する二酸化ウラン焼結体の製造方法。
【請求項3】
六フッ化ウランをアンモニアガスおよび水蒸気と気相反応させてフッ化ウラニルアンモニウム(AUF)粉末を生成させ、該AUFをアンモニアと反応させて重ウラン酸アンモニウム(ADU)に変換し、これを洗浄し、スプレードライ乾燥して残留フッ素濃度1%以下の球状ADU粉末にし、該ADU粉末を焙焼還元して残留フッ素濃度200ppm以下および安息角40°以下の二酸化ウラン粉末にし、該二酸化ウラン粉末を成形し焼結することによって、焼結密度99.4%TD以上かつ平均結晶粒径30μm以上の焼結体を製造する請求項1または請求項2に記載する二酸化ウラン焼結体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−263216(P2009−263216A)
【公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−80557(P2009−80557)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000006264)三菱マテリアル株式会社 (4,417)
【Fターム(参考)】