説明

二重巻締用缶蓋

【課題】薄肉の缶蓋材を用いた二重巻締め缶においても、十分な密封性を確保することができる二重巻締用缶蓋を提供する。
【解決手段】二重巻締用缶蓋10のカール部15は、巻締められた際にカバーフックラジアス45、カバーフック46に相当するカバーフックラジアス部55、カバーフック部56を有して形成されており、カバーフック部56は、その先端から0.2mmの範囲の直線部56aと、直線部56aを除いた先端側に位置する第1湾曲部56bと、第1湾曲部56bとカバーフックラジアス部55との間に位置する第2湾曲部56cとで構成され、第2湾曲部56cの曲率半径R2は0.6mm以上1.1mm以下に形成され、第1湾曲部56bの曲率半径R1は第2湾曲部56cと同じか、それよりも大きく、かつ1.4mm以下に形成されており、カバーフックラジアス部55における曲率半径R3は1.2mm以上2.1mm以下に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、缶胴の開口端部に二重巻締めにして取り付けられる二重巻締用缶蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、清涼飲料等が充填される缶に、有底円筒状の缶胴の開口部に缶蓋の外周部が二重巻締めされた構造が採用されている(特許文献1参照)。このような缶の二重巻締め部は、予め、缶胴の開口端部にフランジ部を形成するとともに、缶蓋の外周部にカール部を形成しておき、缶胴のフランジ部に缶蓋のカール部を被せた状態でこれらを外側に一体にカールさせ、缶蓋のカール部を缶胴のフランジ部の外方から折り返しながら抱き合わせるようにして巻き込んで、その巻込み部分をさらに半径方向外方から押しつぶすように押圧することにより形成されている。なお、この二重巻締め部において缶胴と缶蓋との間にコンパウンドが充満していることにより、容器の密封性が保たれている。
【0003】
具体的には、缶胴側においては、フランジ部が折り返されてなるボディーフックが胴体部の半径方向外側に上端から下方に向けて形成されており、缶蓋側においては、缶胴の首部内に入り込んだチャックウォールの上端からボディーフック上端の折り返し部分を覆うシーミングパネルが連続し、そのシーミングパネルの外周縁から下方に延びるシーミングウォールがボディーフックの半径方向外側に配置され、そのシーミングウォールの下端縁から鉤状に折り返して連続するカバーフックがボディーフックと缶胴の首部との間に下方から入り込んで上方に伸びた構造とされる。
【0004】
このような二重巻締め構造を有する缶蓋として、特許文献2には、カバーフックの巻き込み性を向上させた構造が開示されている。特許文献2の缶蓋においては、カバーフックを二段階の曲率半径R1、R2の湾曲部で形成し、周縁部寄りの第2湾曲部の曲率半径R2を、中央部寄りの第1湾曲部の曲率半径R1よりも小さく形成している。また同様に、特許文献3から特許文献5にも、カバーフックの周縁部寄りの湾曲部の曲率半径を小さくすることにより、巻き込み性を向上させた二重巻締め構造を有する缶蓋が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−331139号公報
【特許文献2】特開2002−172446号公報
【特許文献3】特開平1−167050号公報
【特許文献4】特開2002−102972号公報
【特許文献5】特開2008−73721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献2から特許文献5に記載されているように、カバーフックの周縁部寄りの湾曲部の曲率半径を、中央部寄りの湾曲部よりも小さく形成した場合、巻締め時の巻き込み性を向上させることはできるが、ボディーフックと缶胴の首部との間でカバーフックを十分に押しつぶせないために、その部分に傷や隙間が生じて密封性を損なうおそれがある。
また、近年では、コスト低減等のため、缶蓋材を薄肉化することが求められており、缶蓋の形状を変えずに缶蓋材をそのまま薄肉化した場合、缶胴への巻き込みが不十分になるため巻締め不良が発生し易くなり、密封性が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、薄肉の缶蓋材を用いた場合においても、確実に二重巻締め構造として、十分な密封性を確保することができる二重巻締用缶蓋を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の缶蓋は、板厚が0.210mm以上0.230mm以下であるアルミニウム板材を成形してなり、円筒状の缶胴の上端で折り返されてなるボディーフックと缶胴の首部との間に、該ボディーフックの半径方向外側のシーミングウォール下端からカバーフックラジアスを介して連続するカバーフックが下方から入り込んで二重巻締めされる二重巻締用缶蓋であって、円板状のパネル部と、このパネル部の外縁部にカウンターシンクを介して連続して上方へ延びるように設けられたチャックウォールと、このチャックウォールの上部から径方向外方へ拡がり、次いで下方へ折り返されて径方向内方へ延びて、前記缶胴の開口端部を覆うショルダー部と、このショルダー部から外周縁部を下方かつ半径方向に向けて折り返してなるカール部とを有し、前記カール部は、前記缶胴に巻締められた際に、前記カバーフックラジアス、前記カバーフックを構成する部分に相当するカバーフックラジアス部、カバーフック部を有して形成されており、前記カバーフック部は、その先端から0.2mmの範囲の直線部と、該直線部を除いた先端側に位置する第1湾曲部と、該第1湾曲部と前記カバーフックラジアス部との間に位置する第2湾曲部とで構成され、前記第2湾曲部の曲率半径は、0.6mm以上1.1mm以下に形成され、前記第1湾曲部の曲率半径は、前記第2湾曲部の曲率半径と同じか、それよりも大きく、かつ1.4mm以下に形成されており、前記カバーフックラジアス部における曲率半径は、1.2mm以上2.1mm以下に形成されていることを特徴とする。
【0009】
上記のようにカバーフック部を構成することにより、薄肉の缶蓋材を用いた二重巻締め缶においても、十分な密封性を確保することができる。
この場合、第1湾曲部における曲率半径が、第2湾曲部の曲率半径と同じか、それよりも大きく形成されていることにより、第1湾曲部の曲げ剛性を低くすることができるので、カバーフック部を確実に押しつぶすことができ、密封性を高めることができる。
第1湾曲部の曲率半径が第2湾曲部の曲率半径よりも小さい場合、第1湾曲部の曲げ剛性が高くなり、また第2湾曲部における曲率半径が0.6mm未満の場合には、第2湾曲部の曲げ剛性が高くなり、カバーフック部を押しつぶして直線状に形成することが難しくなるため、密封性が損なわれるおそれがある。また、第2湾曲部の曲率半径が1.1mmよりも大きい場合、あるいは第1湾曲部の曲率半径が1.4mmよりも大きい場合には、巻締め時に、カバーフック部の先端部が缶胴の胴部に強く当り、適正な巻締めができないため、密封性を損なうおそれがある。
また、カバーフックラジアス部における曲率半径が1.2mmより小さい場合、カバーフック部先端の巻き込みが大きくなり、アッパークリアランス部のコンパウンドが押し出され、コンパウンドのはみ出しが発生するおそれがある。また、その曲率半径が2.1mmよりも大きい場合、巻締め後の形状凍結性が悪化し、巻締め部の下部が開いて密封性が低下するおそれがある。
【発明の効果】
【0010】
本発明の二重巻締用缶蓋によれば、薄肉の缶蓋材を用いた場合においても、確実に二重巻締め構造として、十分な密封性を確保することができる
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る二重巻締用缶蓋のカール部を示す要部断面図である。
【図2】本発明に係る二重巻締用缶蓋および缶胴の要部を示す縦断面図であり、(a)が巻締め前、(b)が巻締め後を示す。
【図3】本発明に係る二重巻締用缶蓋を示す半断面図である。
【図4】図2(b)に示す巻締め後の二重巻締用缶蓋および缶胴を示す要部断面図である。
【図5】飲料缶の二重巻締め部の衝撃試験を行う装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る二重巻締用缶蓋の一実施形態について説明する。本実施形態の二重巻締用缶蓋(以下、「缶蓋」)10は、アルミニウム合金製の有底筒状の首部21の上端に外向きのフランジ部22が連続する形状に形成された缶胴20の開口部に二重巻締めされる(図2参照)。
【0013】
缶蓋10は、元板厚が0.210mm以上0.230mm以下のアルミニウム合金製蓋材をプレス加工することにより形成され、図2および図3に示すように、缶胴20の内側に入り込む缶胴20の首部21より小径のパネル部11と、このパネル部11の外縁部からカウンターシンク12を介して上方へ延びるように設けられたチャックウォール13と、チャックウォール13の上端から径方向外方に拡がって缶胴20の開口端部を覆うショルダー部14と、ショルダー部14から外周縁を下方かつ半径方向に向けて折り返してなるカール部15とを有して形成されている。カール部15の内面には、コンパウンド30が塗布されている。
【0014】
この缶蓋10において、ショルダー部14およびカール部15は、チャックウォール13の上部から径方向外方へ拡がり、次いで下方へ折り返されて径方向内方へ(すなわち缶胴20に向かって)延びる、断面がC字状に形成されており、巻締め後には、後述するように、シーミングパネルラジアス41、シーミングパネル42、シーミングウォールラジアス43、シーミングウォール44、カバーフックラジアス45、カバーフック46を構成する(図4参照)。そして、カール部15は、図1に示すように、巻締め後にカバーフックラジアス45、カバーフック46に相当するカバーフックラジアス部55、カバーフック部56を有して形成されている。
カール部15の先端に位置するカバーフック部56は、その先端から0.2mmの範囲の直線部56aと、直線部56aを除いた先端側に位置する第1湾曲部56bと、第1湾曲部56bとカバーフックラジアス部55との間に位置する第2湾曲部56cとで構成されている。第2湾曲部56cの曲率半径R2は、0.6mm以上1.1mm以下に形成されており、第1湾曲部56bの曲率半径R1は、第2湾曲部56cの曲率半径R2と同じか、それよりも大きく形成され、かつ1.4mm以下に形成されている。
また、カバーフックラジアス部55における曲率半径R3は、1.2mm以上2.1mm以下に形成されている。カバーフックラジアス部55に繋がるシーミングウォール部54の曲率半径R4は、第1湾曲部56bの曲率半径R1と同じか、それよりも大きく形成され、かつ3.4mm以下に形成されている。
【0015】
そして、このように構成された缶蓋10と缶胴20との巻締めは、次のように行われる。
図2(a)に示すように、図示略のリフターに載せた缶胴20のフランジ部22に缶蓋10のショルダー部14およびカール部15を被せ、その上方からチャック31を缶蓋10に嵌合して、チャック31とリフターとの間で缶胴20と缶蓋10とを挟んだ状態で、これらの半径方向外方からシーミングロール32を接近させ、缶蓋10のカール部15と缶胴20のフランジ部22とを外方から一体にカールし、缶蓋10のカール部15を缶胴20のフランジ部22の外方から鉤状に折り返しながら抱き合わせるようにして巻き込んで、その巻き込み部分をさらに半径方向外方から押つぶすように押圧することにより、図2(b)に示すように、コンパウンド30を缶胴20と缶蓋10との間に圧縮状態に介在させた二重巻締め部40が構成される。
【0016】
この二重巻締め部40を図4に拡大して示している。
缶胴20は、そのフランジ部22が巻締めによって押しつぶされることにより、首部21の上端から半径方向外方に折り返されてなるボディーフック24が首部21の半径方向外側にほぼ缶軸方向に沿って配置されている。
缶蓋10は、パネル部11からチャックウォール13までの部分が首部21の内側に入り込んでいる。そして、チャックウォール13の上端からショルダー部14およびカール部15が巻締めによって成形されることにより、ボディーフック24の折り返し部分を覆うシーミングパネル42がシーミングパネルラジアス41を介して連続し、そのシーミングパネル42の外周縁からシーミングウォールラジアス43を介して下方に向けて延びるシーミングウォール44がボディーフック24の半径方向外側に配置され、そのシーミングウォール44の下端縁からカバーフックラジアス45を介して連続するカバーフック46が、ボディーフック24と缶胴20との間に下方から入り込んで上方に向けて延びている。この二重巻締め部40の内部に、缶蓋10におけるカール部15の内面に塗布されたコンパウンド30が缶胴20との間で圧縮状態に介在させられることにより、缶胴20と缶蓋10との間が密封状態となっている。二重巻締め部40においては、図2(b)および図4に示すように、缶蓋10と缶胴20との間の上下二箇所に、クリアランス部C1,C2が形成され、ロワークリアランス部C1に充填されたコンパウンド30の余剰分が、アッパークリアランス部C2に収められている。
【0017】
このような缶蓋10においては、板厚が0.230mm以下の薄肉の蓋材を使用して、十分な密封性を確保することができる。
この場合、カバーフック部56の第1湾曲部56bにおける曲率半径R1が、第2湾曲部56cの曲率半径R2と同じか、それよりも大きく形成されていることにより、第1湾曲部56bの曲げ剛性を低くすることができるので、カバーフック部56を確実に押しつぶすことができ、密封性を高めることができる。
【0018】
第1湾曲部56bの曲率半径R1が、第2湾曲部56cの曲率半径R2よりも小さい場合、第1湾曲部56bの曲げ剛性が高くなり、第2湾曲部56cにおける曲率半径R2が0.6mm未満の場合には、第2湾曲部56cの曲げ剛性が高くなり、カバーフック部56を押しつぶして直線状に形成することが難しくなるため、密封性が損なわれるおそれがある。また、第2湾曲部56cの曲率半径R2が1.1mmよりも大きい場合、あるいは第1湾曲部56bの曲率半径R1が1.4mmよりも大きい場合には、巻締め時に、カバーフック部56の先端部が缶胴20の胴部に強く当り、適正な巻締めができないため、密封性を損なうおそれがある。
【0019】
カバーフックラジアス部55における曲率半径R3が1.2mmより小さい場合、カバーフック部先端の巻き込みが大きくなり、アッパークリアランス部C2のコンパウンド30が押し出され、コンパウンド30のはみ出しが発生するおそれがある。また、曲率半径R3が2.1mmよりも大きい場合、巻締め後の形状凍結性が悪化し、二重巻締め部40の下部が開いて密封性が低下するおそれがある。
【実施例】
【0020】
次に、実施例について比較例と対比して説明する。
缶胴としては、元板厚が0.270mmのアルミニウム合金を成形し、缶蓋としては、元板厚が0.220mmのアルミニウム合金を成形した。その際、各缶蓋のカバーフック部の第1湾曲部および第2湾曲部、並びにカバーフックラジアス部を、表1に示す条件で成形し、形状の異なる缶蓋を作製した。カバーフック部およびカバーフックラジアス部の形状測定は、各缶蓋のカール部の形状を接触式形状測定機により3回測定した。このカバーフック部およびカバーフックラジアス部は、缶蓋を缶胴に巻締めた後、図4にCHで示すカバーフック寸法を複数缶測定して、それら測定値の平均値を用いて、巻締め前の缶蓋において、カール部の端部からカバーフック寸法CHに相当する位置を確定することにより、割り出した。
【0021】
カバーフック部は、先端から0.2mmを除いた領域を二等分し、端部に近い方を第1湾曲部、残った部分を第2湾曲部とした。第2湾曲部の曲率半径R2の測定に当っては、第2湾曲部の両端に近い2点と、ほぼ中央に位置する1点の計3点を選択し、それらがなす円弧の曲率半径を求めた。第1湾曲部の曲率半径R1、カバーフックラジアス部の曲率半径R3についても同様にして曲率半径を求めた。
各試料とも5個ずつ作製し、表1には、5個の測定結果の平均値を示した。
【0022】
次に、缶胴にガスボリューム2.7の内容液を充填して缶蓋を巻締めて飲料缶を作製し、各飲料缶について、衝撃試験を実施した。
衝撃試験は、図5に示す衝撃試験機を用いた。この衝撃試験機60は、飲料缶70を斜めに固定する台61と、この台61の上に固定された飲料缶70の二重巻締め部40に落下される錘62とを備えている。その錘62は、揺動自在な棒により形成され、台61上の飲料缶70の二重巻締め部40に当接したときにほぼ水平となるように配置されており、この錘62を45°の角度から自由落下させ、回転半径200mmの位置で飲料缶70の二重巻締め部40に衝突させた。そして、衝撃試験直後、漏れが生じたか否かを検査した。漏れの有無は、衝撃試験前の飲料缶の重量に対して所定重量以上減少していたものを漏れ有とし、5缶中1缶でも漏れがあった場合に「有」、いずれも漏れが生じなかった場合に「無」と表記した。
【0023】
【表1】

【0024】
表1の結果からわかるように、カバーフック部の第2湾曲部における曲率半径R2を0.6mm以上1.1mm以下とし、第1湾曲部における曲率半径R1を第2湾曲部の曲率半径R2と同じか、それよりも大きく、かつ1.4mm以下に形成するとともに、カバーフックラジアス部における曲率半径R3を、1.2mm以上2.1mm以下に形成することにより、薄肉の蓋材を使用しても密封性を確保することができる。
【0025】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0026】
10 缶蓋(二重巻締用缶蓋)
11 パネル部
12 カウンターシンク
13 チャックウォール
14 ショルダー部
15 カール部
20 缶胴
21 首部
22 フランジ部
24 ボディーフック
30 コンパウンド
31 チャック
32 シーミングロール
40 二重巻締め部
41 シーミングパネルラジアス
42 シーミングパネル
43 シーミングウォールラジアス
44 シーミングウォール
45 カバーフックラジアス
46 カバーフック
54 シーミングウォール部
55 カバーフックラジアス部
56 カバーフック部
56a 直線部
56b 第1湾曲部
56c 第2湾曲部
60 衝撃試験機
61 台
62 錘
70 飲料缶

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板厚が0.210mm以上0.230mm以下であるアルミニウム板材を成形してなり、円筒状の缶胴の上端で折り返されてなるボディーフックと缶胴の首部との間に、該ボディーフックの半径方向外側のシーミングウォール下端からカバーフックラジアスを介して連続するカバーフックが下方から入り込んで二重巻締めされる二重巻締用缶蓋であって、円板状のパネル部と、このパネル部の外縁部にカウンターシンクを介して連続して上方へ延びるように設けられたチャックウォールと、このチャックウォールの上部から径方向外方へ拡がり、次いで下方へ折り返されて径方向内方へ延びて、前記缶胴の開口端部を覆うショルダー部と、このショルダー部から外周縁部を下方かつ半径方向に向けて折り返してなるカール部とを有し、前記カール部は、前記缶胴に巻締められた際に、前記カバーフックラジアス、前記カバーフックを構成する部分に相当するカバーフックラジアス部、カバーフック部を有して形成されており、前記カバーフック部は、その先端から0.2mmの範囲の直線部と、該直線部を除いた先端側に位置する第1湾曲部と、該第1湾曲部と前記カバーフックラジアス部との間に位置する第2湾曲部とで構成され、前記第2湾曲部の曲率半径は、0.6mm以上1.1mm以下に形成され、前記第1湾曲部の曲率半径は、前記第2湾曲部の曲率半径と同じか、それよりも大きく、かつ1.4mm以下に形成されており、前記カバーフックラジアス部における曲率半径は、1.2mm以上2.1mm以下に形成されていることを特徴とする二重巻締用缶蓋。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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