説明

二重金属シアン化物(DMC)触媒反応を介して製造されたポリエーテルカーボネートポリオール

本発明は、ポリエーテルカーボネートポリオールであって、約0.001重量%〜約0.2重量%の実質的に非結晶性の二重金属シアン化物(DMC)触媒の存在下、約50℃〜約190℃の範囲の温度にて、スターター分子と、約10 psia〜約2,000 psiaの範囲の圧力の二酸化炭素と、アルキレンオキシドとを共重合することにより得られ、該ポリオールは、約1重量%〜約40重量%の組み込まれた二酸化炭素含量を有し、環式カーボネート副生成物と総カーボネートとの比率は約0.3未満であり、および該重量%は該ポリオールの重量に基づく、ポリエーテルカーボネートポリオール。本発明のポリエーテルカーボネートポリオールは、改善された特性を有する、ポリウレタンフォーム、エラストマー、コーティング、シーラントおよび接着剤を製造するために使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、ポリウレタン製造用成分、より詳細には、二重金属シアン化物(DMC)触媒の存在下、アルキレンオキシドおよび二酸化炭素から製造されたポリエーテルカーボネートポリオールに関する。
【背景技術】
【0002】
プロピレンオキシド-二酸化炭素(PO-CO2)コポリマーの形成は、これらの材料の製造に関して評価された多くの触媒を用いて、広く研究されてきた。これまでの研究の主な目的は、温室効果ガスを有用な生成物に変換する方法を提供することであった。これらの研究の成功は、限定的なものであった。なぜなら、大部分の触媒は、比較的長い反応時間および高い触媒負荷を必要とするからである。二重金属シアン化物触媒は、このような触媒の特徴である高い収率および比較的早い反応速度のために、最も大きい可能性を示す。DMC触媒を使用することの不利な点は、純ポリカーボネートのモノマーを互い違いにする代わりに、混合ポリエーテルポリカーボネートを製造することである。別の不利な点は、DMC触媒が、(以下の等式にしたがって)顕著な量の副生成物の環式アルキレンカーボネートも製造することである。
【0003】
【化1】

【0004】
より少量の副生成物のアルキレンカーボネートのこのような形成は、幾つかの特許および文献中に示されている。環式カーボネートの量は、それらの特許の幾つかには示されていないため、データが報告された同様の触媒に基づいて仮定しなければならない。
【0005】
例えば、Kuyperら(米国特許4,826,953)は、亜鉛ヘキサシアノコバルテートと配位子としてのグライムとに基づく錯体を使用する、ポリエーテルポリカーボネートの製造のためのDMC触媒の使用を開示する。該953特許において、Kuyperらは、製造された環式カーボネートの量を列挙していないが、該953特許の表1からのデータに基づいて算出される環式カーボネートの量は、約13%〜約31%の範囲であるようである(下表参照)。
【0006】
【表1】

【0007】
環式カーボネートの形成は、原材料の損失および環式アルキルカーボネートを除去するのに必要な処理労力が高まることに起因して、収率を低減させ、プロセス費用を増大させ得る。当業者が気付くように、環式カーボネートを生成物中に残したままにし、そして該直鎖状カーボネートをポリウレタンに変換する場合、該環式カーボネートは、可塑剤として作用し、そして生成物特性を変性させる。該953特許において使用された触媒は、グライムと錯体化した亜鉛ヘキサシアノコバルテートに基づくものであり、およびこれらの触媒は、触媒反応性を高めるために、種々の塩(例えば亜鉛スルフェート)と併せて使用された。これらの触媒は、結晶構造を有する(KuyperおよびBoxhorn、Journal of Catalysis、105、pp 163-174 (1987)参照)。
【0008】
Kruper, Jr.らに付与された米国特許4,500,704は、下表に示すようなアルキレンオキシドおよび二酸化炭素に基づくポリマーを製造するための、DMC触媒の使用を教示する。環式カーボネートの量は、環式カーボネートを形成しないcis-シクロヘキセンオキシドを除いて、12%から64%まで変動する。cis-シクロヘキセンオキシドと二酸化炭素との反応からの環式カーボネートの形成の欠損は、この二環式生成物の形成における立体因子に関連し得る。そして、これは、他のアルキレンオキシドを用いて得られた生成物に反映しないと考えられる。該704特許において使用された触媒は、結晶構造を有することが当業者に知られたグライム-亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体である。
【0009】
【表2】

【0010】
Hinzら(米国特許6,762,278)は、30%を超える粒子を含有する血小板形状構造を有する結晶性DMC触媒の使用を教示する。Hinzらの改善は、t-ブチルアルコール(TBA)が触媒配位子として使用される場合であっても、他の触媒を用いて得られるものよりも狭い多分散度を有するポリエーテルポリカーボネートを得ることにある。下表を参照してよく理解できるように、該278特許中の比較例の触媒は、2.37を超える多分散度を示す。Hinzらの該278特許に係る発明の実施例のポリエーテルポリカーボネートは、1.8未満の多分散度を有する。プロピレンカーボネートの形成は、該278特許の幾つかの実施例において議論されている。しかしながら、その量は示されていない。
【0011】
【表3】

【0012】
S. Chenらは、ポリエーテルポリカーボネートを製造するための幾つかのDMC触媒の使用を報告し、そして彼らは、約13%〜約17%の範囲の環式カーボネート含量を見出している(S Chenら、J. Polymer、45(19) 6519-6524、(2004)の表4参照)。プロピレンカーボネートの量は、米国特許4,500,704および4,826,953中で報告された範囲と一致する。S Chenらは、彼らが使用した触媒が結晶構造または無定形構造を有するか否かは報告していないが、グライム-変性(1,2-ジメトキシエタン)は、通常、結晶構造を有すると当業者に受け入れられている。そして、Chenの研究に使用された全ての触媒は、同じ範囲の環式カーボネートを与えた。
【0013】
【表4】

【0014】
Hinzらに付与された米国特許6,713,599は、DMC触媒によるポリオールの製造方法において、ポリオールをプロトン化して高分子量テールの量を低減することができる立体障害連鎖移動剤の添加を教示する。また、Hinzらの該599特許に係る発明は、多分散度を改善するように見える。
【0015】
【表5】

【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、Hinzらの該599特許の不利な点は、単官能性開始剤の添加を必要とすることにある。当業者に既知であるように、単官能性材料は、それらの材料をポリウレタンに変換する場合、ポリマー特性の劣化をもたらす。
したがって、当該分野で現在既知の方法によって達成され得るよりも低いレベルの環式カーボネート副生成物を含有するポリエーテルカーボネートポリオールについての要求が存在し続けている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
したがって、本発明は、ポリエーテルカーボネートポリオールであって、
約0.001重量%〜約0.2重量%の実質的に非結晶性の二重金属シアン化物(DMC)触媒の存在下、約50℃〜約190℃の範囲の温度にて、スターター分子と、約10 psia〜約2,000 psiaの範囲の圧力の二酸化炭素と、アルキレンオキシドとを共重合することにより得られ、
該ポリオールは、約1重量%〜約40重量%の組み込まれた二酸化炭素含量を有し、
環式カーボネート副生成物と総カーボネートとの比率は約0.3未満であり、および
該重量%は該ポリオールの重量に基づく、
ポリエーテルカーボネートポリオールに関する。
より低いレベルの環式カーボネートのため、本発明のポリエーテルカーボネートポリオールは、改善された特性(例えば、二酸化炭素発泡剤適合性および耐火性)を有する、ポリウレタンフォーム、エラストマー、コーティング、シーラントおよび接着剤を製造するために使用することができる。
本発明のこれらのおよび他の利点および利益は、以下の本発明の詳細な説明から明らかになろう。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明を限定する目的ではなく、例示の目的で説明する。
実施例中のものを除いて、または他に示さない場合、本明細書中で量、百分率、OH価、官能価などを表す数値は、全ての場合に、用語「約」によって修飾されていると理解すべきである。本明細書中でダルトン(Da)で示された当量および分子量は、他に示さない限り、それぞれ数平均当量および数平均分子量である。
【0019】
本発明は、ポリエーテルカーボネートポリオールであって、
0.001重量%〜0.2重量%の実質的に非結晶性の二重金属シアン化物(DMC)触媒の存在下、50℃〜190℃の範囲の温度にて、スターター分子と、10 psia〜2,000 psiaの範囲の圧力の二酸化炭素と、アルキレンオキシドとを共重合することにより得られ、
該ポリオールは、1重量%〜40重量%の組み込まれた二酸化炭素含量を有し、
環式カーボネート副生成物と総カーボネートとの比率は0.3未満であり、および
該重量%は該ポリオールの重量に基づく、
ポリエーテルカーボネートポリオールを提供する。
【0020】
さらに、本発明は、ポリエーテルカーボネートポリオールの製造方法であって、
0.001重量%〜0.2重量%の実質的に非結晶性の二重金属シアン化物(DMC)触媒の存在下、50℃〜190℃の範囲の温度にて、スターター分子と、10 psia〜2,000 psiaの範囲の圧力の二酸化炭素と、アルキレンオキシドとを共重合することを含み、
該ポリオールは、1重量%〜40重量%の組み込まれた二酸化炭素含量を有し、
環式カーボネート副生成物と総カーボネートとの比率は0.3未満であり、および
該重量%は該ポリオールの重量に基づく、
方法を提供する。
【0021】
本発明者らは、実質的に非結晶性の二重金属シアン化物触媒を使用すること、および二酸化炭素圧力および反応温度を制御することによって、非常に低レベルの環式カーボネート副生成物を有する、二酸化炭素が組み込まれたポリエーテルカーボネートポリオールを製造することができることを発見した。本発明のポリエーテルカーボネートポリオールは、該ポリオールの重量に基づいて、好ましくは1重量%〜40重量%、より好ましくは1重量%〜20重量%の組み込まれた二酸化炭素を有する。したがって、本発明のポリエーテルカーボネートポリオールは、これらのポリオールを用いて製造されたポリウレタンフォームにおいて、向上された二酸化炭素発泡剤適合性および耐火性を与え得る。
【0022】
本発明の方法における二酸化炭素圧力は、10 psia〜2,000 psia、より好ましくは40 psia〜150 psiaの範囲である。本発明の方法における反応温度は、50℃〜190℃、より好ましくは60℃〜140℃の範囲で変わり得る。
【0023】
好ましい二重金属シアン化物(DMC)触媒は、例えば、米国特許5,482,908および5,783,513(これらの内容の全ては、参照により本明細書に援用される)中に開示された、実質的に非結晶性の特徴(実質的に無定形)を示すものである。これらの触媒は、以前に研究された触媒に対して顕著な改善を示す。なぜなら、副生成物の環式カーボネートの量が低いからである。したがって、米国特許4,500,704および4,826,953中の触媒および方法よりもプロピレンカーボネートの量が低いため、これらのポリカーボネートを製造するために、実質的に非結晶性のDMC触媒を使用することの明らかな利点が存在する。
【0024】
米国特許5,482,908および5,783,513中に開示された触媒は、他のDMC触媒とは異なる。なぜなら、これらの触媒は、実質的に非結晶性の形態を示すからである。さらに、これらの触媒は、配位子の組合せ、例えばt-ブチルアルコールと多座配位子(ポリプロピレンオキシドポリオール)との組合せに基づく。本発明のポリカーボネートの多分散度は、ポリマー中の二酸化炭素の量に関連するように見える。多分散度は、ポリマー中の二酸化炭素の量と共に増大する。
【0025】
本発明の方法におけるDMC触媒濃度は、所定の反応条件下、ポリオキシアルキル化反応の良好な制御を確実にするように選択される。触媒濃度は、製造されるポリオールの重量に基づいて、好ましくは0.001重量%〜0.2重量%の範囲、より好ましくは0.0024重量%〜0.1重量%の範囲、最も好ましくは0.0025〜0.06重量%の範囲である。実質的に非結晶性のDMC触媒は、これらの値(引用された値も含む)の任意の組合せの間にある量で存在することができる。
【0026】
適当なスターターまたは開始剤化合物としては、限定されないが、C1〜C30モノオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、水、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、α-メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ヒドロキシメチルグルコシド、ヒドロキシプロピルグルコシド、スクロース、1,4-シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシノールなどが挙げられる。モノマー開始剤またはそれらのオキシアルキル化オリゴマーの混合物も使用することができる。好ましい開始剤化合物は、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンまたはトリメチロールプロパンの、オキシアルキル化オリゴマーである。
【0027】
本発明におけるスターターは、アルキレンオキシドの添加前に反応器に充填することができ、または、米国特許5,777,177(この内容の全ては、参照により本明細書に援用される)中に記載されたようなスターター連続添加方法において、オキシアルキル化の間に連続的に添加することができる。
【0028】
本発明に有用なアルキレンオキシドとしては、限定されないが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-および2,3-ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、エピクロロヒドリン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、およびより高級のアルキレンオキシド(例えばC5〜C30 α-アルキレンオキシド)が挙げられる。プロピレンオキシド単独またはプロピレンオキシドとエチレンオキシドとの混合物(最も好ましくは90:10の比率の混合物)が、本発明において使用するために特に好ましい。プロピレンオキシドと混合した他のアルキレンオキシドも、本発明の方法において有用であることが立証され得る。
【0029】
他の重合可能なモノマー、例えばポリカルボン酸無水物(無水フタル酸、トリメリト酸無水物、ピロメリト酸無水物、メチルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水物、クロレンド酸無水物および無水マレイン酸)、ラクトンおよび米国特許3,404,109;5,145,883;および3,538,043に開示されるような他のモノマーも使用することができる。
【0030】
本発明のポリエーテルカーボネートポリオールは、当業者に既知のように、一以上のポリイソシアネートと反応してポリウレタンフォーム、エラストマー、コーティング、シーラントおよび接着剤を製造することができる。
【実施例】
【0031】
以下の実施例によって、本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されない。以下の実施例において、ポリエーテルカーボネートポリオールは、典型的に、以下のように製造した:
名目上の分子量700 Daのグリセリン開始ポリオキシプロピル化トリオール(350 g)と、以下の表中に列挙された量の、米国特許5,482,908にしたがって製造した実質的に非結晶性のDMC触媒をポリオール反応器に充填した。該混合物を130℃に加熱し、そして窒素を用いて20分間真空ストリッピングした。反応開始直前に圧力を0.1 psiaに低下させ、そして53 gのプロピレンオキシド(PO)を添加して触媒を活性化した。圧力が最初の圧力の半分に到達した後、反応器温度を以下の表中に示す温度(90〜150℃)に設定し、そして、二酸化炭素を、圧力調節器を使用して反応器中に供給した。プロピレンオキシド(1098 g)を、以下の表中に示す時間にわたって供給した。PO供給の終了後、反応混合物を20 分間「クックアウト(cookout)」した。反応生成物を、窒素パージおよび真空に続いて反応器から抜き出した。
【0032】
〔実施例C1〜6〕
下表Iを参照してよく理解できるように、3,000 Daのトリオールについての粘度の値は、実施例C1で製造された全てのPOトリオールに匹敵する。しかしながら、顕著な量のCO2がポリオールに添加される場合、粘度は増大する傾向にある。CO2はDMC触媒の活性を低減させ得ることから、同じ活性を維持するために、より多くの触媒が必要とされる。
【0033】
〔実施例7〜19〕
下表IIは、ポリエーテル中への二酸化炭素の組み込みに対する温度、触媒量および二酸化炭素圧力の効果を示す。
【0034】
【表6】

【0035】
【表7】

【0036】
〔実施例20〜22〕
混合速度の効果を調査し、その結果を下表IIIにまとめた。驚くべきことに、より高いレベルで直鎖状カーボネートがポリオール中に組み込まれても、環式カーボネートの量は低いままである。
【0037】
〔実施例23〜C26〕
DMC触媒のタイプの効果を調査した。下表IVは、3つの異なる触媒を使用して形成された環式カーボネートの量を示す。実施例23、24および25は、米国特許5,482,908にしたがって製造した非結晶性触媒を使用し、そして、実施例C26(グライム)は結晶性触媒を使用した。実施例23は、TBAおよびコール酸で変性したDMC触媒を用いた。
【0038】
【表8】

【0039】
【表9】

【0040】
上記本発明の実施例は、限定の目的ではなく、例示の目的で提供されている。本明細書中に記載された実施態様は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の方法で変更または改変され得ることは当業者には明らかであろう。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲によって判断されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリエーテルカーボネートポリオールであって、
約0.001重量%〜約0.2重量%の実質的に非結晶性の二重金属シアン化物(DMC)触媒の存在下、約50℃〜約190℃の範囲の温度にて、スターター分子と、約10 psia〜約2,000 psiaの範囲の圧力の二酸化炭素と、アルキレンオキシドとを共重合することにより得られ、
該ポリオールは、約1重量%〜約40重量%の組み込まれた二酸化炭素含量を有し、
環式カーボネート副生成物と総カーボネートとの比率は約0.3未満であり、および
該重量%は該ポリオールの重量に基づく、
ポリエーテルカーボネートポリオール。
【請求項2】
スターター分子は、C1〜C30モノオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、水、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、α-メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ヒドロキシメチルグルコシド、ヒドロキシプロピルグルコシド、スクロース、1,4-シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシノールおよびそれらのアルコキシレートから選択される、請求項1に記載のポリエーテルカーボネートポリオール。
【請求項3】
スターター分子は、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンおよびトリメチロールプロパンの、アルコキシル化オリゴマーから選択される、請求項1に記載のポリエーテルカーボネートポリオール。
【請求項4】
アルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、エピクロロヒドリン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、C5〜C30 α-アルキレンオキシド、ポリカルボン酸無水物およびラクトン並びにそれらの混合物から選択される、請求項1に記載のポリエーテルカーボネートポリオール。
【請求項5】
アルキレンオキシドはプロピレンオキシドである、請求項1に記載のポリエーテルカーボネートポリオール。
【請求項6】
ポリオールは約1重量%〜約20重量%の組み込まれた二酸化炭素含量を有する、請求項1に記載のポリエーテルカーボネートポリオール。
【請求項7】
環式カーボネート副生成物と総カーボネートとの比率は約0.15未満である、請求項1に記載のポリエーテルカーボネートポリオール。
【請求項8】
実質的に非結晶性の二重金属シアン化物(DMC)触媒は亜鉛ヘキサシアノコバルテートである、請求項1に記載のポリエーテルカーボネートポリオール。
【請求項9】
ポリエーテルカーボネートポリオールの製造方法であって、
約0.001重量%〜約0.2重量%の実質的に非結晶性の二重金属シアン化物(DMC)触媒の存在下、約50℃〜約190℃の範囲の温度にて、スターター分子と、約10 psia〜約2,000 psiaの範囲の圧力の二酸化炭素と、アルキレンオキシドとを共重合することを含み、
該ポリオールは、約1重量%〜約40重量%の組み込まれた二酸化炭素含量を有し、
環式カーボネート副生成物と総カーボネートとの比率は約0.3未満であり、および
該重量%は該ポリオールの重量に基づく、
方法。
【請求項10】
スターター分子は、C1〜C30モノオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、水、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、α-メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ヒドロキシメチルグルコシド、ヒドロキシプロピルグルコシド、スクロース、1,4-シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシノールおよびそれらのアルコキシレートから選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
スターター分子は、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンおよびトリメチロールプロパンの、アルコキシル化オリゴマーから選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
スターター分子をアルキレンオキシドの前に添加する、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
スターター分子を共重合の間に連続的に添加する、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
アルキレンオキシドは、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、エピクロロヒドリン、シクロヘキセンオキシド、スチレンオキシド、C5〜C30 α-アルキレンオキシド、ポリカルボン酸無水物およびラクトン並びにそれらの混合物から選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
アルキレンオキシドはプロピレンオキシドである、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
ポリオールは約1重量%〜約20重量%の組み込まれた二酸化炭素含量を有する、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
環式カーボネート副生成物と総カーボネートとの比率は約0.15未満である、請求項9に記載の方法。
【請求項18】
実質的に非結晶性の二重金属シアン化物(DMC)触媒は亜鉛ヘキサシアノコバルテートである、請求項9に記載の方法。
【請求項19】
二酸化炭素圧力は約40 psia〜約150 psiaの範囲である、請求項9に記載の方法。
【請求項20】
温度は約60℃〜約140℃の範囲である、請求項9に記載の方法。

【公表番号】特表2009−544801(P2009−544801A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−521770(P2009−521770)
【出願日】平成19年7月19日(2007.7.19)
【国際出願番号】PCT/US2007/016355
【国際公開番号】WO2008/013731
【国際公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(503349707)バイエル・マテリアルサイエンス・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (178)
【氏名又は名称原語表記】Bayer MaterialScience LLC
【Fターム(参考)】