説明

亜臨界抽出装置

【課題】 抽出液からの残渣の分離が容易でない場合でも、バッチ式の亜臨界抽出処理を、エネルギー効率や作業能率を維持しつつ連続的に行って、有効成分濃度の高い抽出溶液を産出することができるような亜臨界抽出装置を提供する。
【解決手段】 この亜臨界抽出装置は、亜臨界条件において細片状被処理物の抽出処理を行う複数のバッチ式の抽出器10A〜10Dと、複数の抽出器に共用される濾過機12と、1つの抽出器からの抽出液を濾過して得られた濾液を他の抽出器に抽出用液として選択的に供給する濾液循環ライン48とを有している。これにより、複数の抽出器10A〜10Dによって多段の抽出処理を行って抽出液の抽出成分濃度を順次上昇させるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、キノコやキノコ廃菌床等の抽出原料を亜臨界条件にて処理して高濃度の抽出液を抽出する亜臨界抽出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、消費者の需要の増加と栽培技術の向上に伴ってキノコ産業が発展し、これまでに見ない多品種のキノコが、大量に生産されるようになった。これらのキノコはオガを固めて適度に栄養を入れた、いわゆる菌床キットと呼ばれるものに種菌して栽培する。ところが、大量に排出される廃菌床は大きな環境問題となっている。このキノコ栽培廃菌床を処分する方法として、焼却処分する方法が考えられるが、通常、キノコ栽培廃菌床中には多量の水分(通常、50〜70%の水分)が含まれているため、焼却処分は大量のエネルギーを必要とし、得策ではない。
【0003】
そこで、排出されたキノコ栽培廃菌床を再利用することが種々検討され、各種の試みがなされできている。たとえば、特許文献1では、キノコ栽培廃菌床をキノコの再栽培に利用するために、キノコ栽培廃菌床に残存する糖質や窒素分、ミネラル分等の有効成分を利用する方法が提案されている。
【0004】
また、キノコ栽培廃菌床を堆肥として利用することも試みられている。たとえば、特許文献2では、キノコ栽培廃菌床にオリゴ糖を添加して、微生物発酵を促進させることで、効率よくキノコ栽培廃菌床を堆肥化させる製造方法が提案されている。あるいは、微生物によるメタン発酵の原料として、アルコールやメタンガスの生産に利用することも試みられており、さらに、家畜の飼料として利用することも試みられている。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載のキノコ栽培廃菌床に残存する有効成分の利用方法ではキノコ栽培廃菌床中に残存する栽培床の成分を利用するだけのものであって、キノコ栽培廃菌床のおが屑に絡まって残存するキノコの菌糸や子実体の一部が有するグルカン由来の糖成分やキチン成分等の有効なキノコ成分は利用されずに廃棄されてしまう。さらに、キノコ栽培廃菌床に使用されているおが屑の木質成分は、セルロースやヘミセルロース、リグニン等を大量に含んでいて分解され難く、これが微生物発酵の妨げになり、微生物発酵の効率性に悪影響を与えるという問題があった。
【0006】
また、上記特許文献2に記載の堆肥化させる製造方法や、微生物によるメタン発酵の原料、家畜の飼料とすることについても、依然として、キノコ栽培廃菌床中に未分解のセルロースやヘミセルロース、リグニン等の木質成分が大量に残留しているため、微生物発酵を利用して堆肥化させることや各種微生物発酵の原料や家畜の飼料等とすると、弊害が生じることが多い。さらに、キノコ栽培廃菌床にはおが屑の塊にキノコの菌糸や子実体の一部であるキノコ屑が絡み合って残存しており、上記の堆肥化させる過程、微生物発酵の原料や家畜の飼料とする過程において、このキノコ屑が腐敗して悪臭を放ち、環境公害にまで発展することもある。
【0007】
そこで、特許文献3では、キノコ栽培廃菌床に残存するキノコ成分に着目し、キノコの菌糸や子実体の一部からも効率よくキノコ成分を抽出することができ、キノコ屑を原因とする悪臭の発生を防止することもできる、新しいキノコ栽培廃菌床の加圧熱水処理方法が提案されている。これは、キノコ栽培廃菌床に加圧熱水(亜臨界水)を接触させることで、キノコ成分を抽出することを特徴とするキノコ栽培廃菌床の加圧熱水処理方法であり、これによれば、キノコ裁培廃菌床に残存するキノコの菌糸や子実体の一部から効率よくキノコ成分を抽出できるとともに、キノコ屑を原因とする悪臭の発生を防止することができる。
【0008】
亜臨界水とは、水の温度が374℃、圧力が218atm(647K、22.1MPa)の時に、水と水蒸気の密度が等しくなり、水(液体)か水蒸気(気体)かの区別がつかない状態になる、いわゆる水の臨界点以下の温度および圧力の水のことである。従って、亜臨界水による処理は、オートクレーブ(圧力釜)の中に原料の廃菌床と抽出用の水とを封入して、所定時間亜臨界状態に保つバッチ式処理として行われる。
【0009】
ところで、抽出して得られた溶液中のキノコ成分は最終的に固形成分として製品化するので、抽出溶液から水分を除去する作業が必要となる。溶液の水分を飛ばして固形成分を得るには、溶液を所定温度に加熱する蒸留(分留)法や、加熱した空間に噴霧するスプレードライヤを用いる方法等があるが、いずれの場合も薄い溶液を処理するほど、処理時間とエネルギーを要し、処理コストの増加や品質の低下を招く。
【0010】
そこで、抽出処理の段階で、抽出溶液の濃度自体をできるだけ高めておくのが効率的であると考えられる。すなわち、同じ処理水を異なる廃菌床原料について複数回バッチ処理を行う方法である。例えば、特許文献4には、飲料・食品加工業界、漢方薬業界においてコーヒー、お茶、鰹節、生薬およびその他天然材料からのエキス抽出回収工程に利用されるバッチ連続式抽出装置が提案されている。これによれば、少なくとも3台以上の抽出釜を用い、抽出液を複数台の抽出釜に直列に流すことによって、濃度が漸次上昇されて高濃度のエキスが得られるようになっている。このような方法は、抽出残渣と抽出液とが圧力釜中で容易に分離されるので、可能となっている。
【0011】
【特許文献1】特許第2638399号公報
【特許文献2】特開平11−171677号公報
【特許文献3】特開2006−176765号公報
【特許文献4】特許第2798902号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、キノコ廃菌床の亜臨界抽出処理においては、原料の廃菌床には、上述したように、おが屑の塊にキノコの菌糸や子実体の一部であるキノコ屑が絡み合って残存し、抽出効率を良くするためにこれを細分化し、さらには圧力釜の内部で撹拌しながら抽出する。よって、抽出液中の固形成分はかなり微細化しており、溶液に分散してヘドロ状をなしている場合が多い。従って、抽出液から残渣を分離するのは容易ではない。従って、上記の特許文献4のような処理方法を、キノコ廃菌床の亜臨界抽出に適用することは困難である。
【0013】
そこで、この発明は、抽出液からの残渣の分離が容易でない場合でも、バッチ式の亜臨界抽出処理を、エネルギー効率や作業能率を維持しつつ連続的に行って、有効成分濃度の高い抽出溶液を産出することができるような亜臨界抽出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の亜臨界抽出装置は、亜臨界条件において細片状被処理物の抽出処理を行う複数のバッチ式の抽出器と、前記複数の抽出器に共用される濾過機と、1つの抽出器からの抽出液を濾過して得られた濾液を他の抽出器に抽出用液として選択的に供給する濾液循環ラインとを有し、前記複数の抽出器によって多段の抽出処理を行って抽出液の抽出成分濃度を順次上昇させるようにしたことを特徴とする。
【0015】
請求項1に記載の発明においては、1つの抽出器からの抽出液を濾過して得られた濾液が、濾液循環ラインを介して他の抽出器に抽出用液として選択的に供給されるので、抽出液からの残渣の分離が容易でない場合でも、少数の濾過機を設置することで複数のバッチ式の抽出器に多段の連続抽出処理を行わせることができる。これにより、抽出器毎に濾過機を設置せずに、低装置コストで有効成分濃度の高い抽出溶液を産出することができるとともに、濾過機の稼動効率の向上により、濾過機の温度も維持され、濾液の再加熱のためのエネルギーを低減させることができる。
【0016】
請求項2に記載の亜臨界抽出装置は、請求項1に記載の発明において、前記濾過機は前記抽出液を加圧して濾過するものであることを特徴とする。これにより、濾過機の処理時間が低減するので、1基の濾過機により多くの抽出器を対応させることができる。
【0017】
請求項3に記載の亜臨界抽出装置は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記濾過機の前段または後段に一時的に液を貯留する貯槽を設けたことを特徴とする。これにより、これらの貯槽がバッファとして作用するので、タイミングのズレによるダウンタイムを低減させることができる。
【発明の効果】
【0018】
請求項1ないし請求項3に記載の発明によれば、抽出液からの残渣の分離が容易でない場合でも、少数の濾過機を設置することで、バッチ式の亜臨界抽出処理を連続的に行って、有効成分濃度の高い抽出溶液を産出する亜臨界抽出装置を提供することができる。従って、後工程で有効成分を精製する際のエネルギーや手間を軽減し、全体としてのコストを大きく低減させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態の亜臨界抽出装置について、図面に基づき説明する。
図1は、この発明の実施の形態のキノコ廃菌床処理用の亜臨界抽出装置の全体構成を示すもので、4基のバッチ式の抽出器(オートクレーブ)10A〜10Dと、後述するようにこれらの抽出器10A〜10Dに共用される1基の加圧式の濾過機(フィルタプレス)12により主に構成されている。
【0020】
抽出器10A〜10Dは、密閉可能な圧力容器に、加熱または冷却用のジャケット14が設けられている周知の構造であり、上部に原料装入口16が開閉可能に設けられ、下部に抽出液を排出するための排出口18が設けられている。また、容器内部には処理効率向上のための撹拌機20が設けられている。ジャケット14には貫流ボイラ21を有する加熱用の蒸気供給ライン22と冷却用の冷却水供給ライン24が接続されており、開閉弁26、27によりこれらの供給または排出が制御できるようになっている。
【0021】
各抽出器10A〜10Dの上部には、図示しない供給源から予熱用熱交換器28を介して延びる新液供給ライン30がそれぞれ開閉弁32を介して接続されており、清浄な温水を新たな抽出用液として適宜に供給するようになっている。各抽出器10A〜10Dの排出口18は、共通に設けられた排出ライン34に接続されており、排出ライン34は一時的に抽出液を貯留する抽出液貯槽36に接続されている。そして、抽出液貯槽36には抽出液を抽出液ポンプ40により濾過機12に送る抽出液配管42が設けられている。濾過機12は、被処理液を加圧してフィルタを強制的に通過させることにより、比較的迅速に固液分離をすることができる、いわゆるフィルタプレスが用いられており、分離した固形物(残渣)を排出するコンベア44および貯留容器46が設けられている。
【0022】
濾過機12と各抽出器10A〜10Dの間には、濾過機12において固液分離して得られた濾液を抽出用液として各抽出器10A〜10Dに選択的に供給する濾液循環ライン48が設けられている。この濾液循環ライン48には、濾液を一時的に貯留する濾液貯槽50と、濾液ポンプ52と、濾液を再加熱するための熱交換器54と、各抽出器10A〜10Dへの供給を選択制御する開閉弁56とが設けられている。また、この濾液循環ライン48には、最終段の処理を終えた抽出液を濾過した際の濾液を、例えば、図示しない回収タンクへ送るための回収ライン58が設けられている。
【0023】
この図に示された抽出器10A〜10D、濾過機12および熱交換器54その他の付随装置等は、必要に応じて、周知のセンシングあるいはコンピュータ技術を用いてその操業が自動的に制御される。また、抽出用液、抽出液、濾液、あるいは蒸気、冷却水等の流体は、これらのラインに設けられた各種の弁によってその流通を制御することができ、また、これらの弁は手動操作またはコンピュータ等による自動操作が可能である。
【0024】
以下、上記のように構成された亜臨界抽出装置による処理の工程を、図1に加え、図2および図3を参照して説明する。なお、図2は、図1の装置のうち、抽出用液(新液供給ライン30)、抽出液(排出ライン34)、濾液(濾液循環ライン48)の流れを簡略化して示したもので、開閉弁やその他の詳細を省いている。また、図3は、各抽出器10A〜10Dと濾過機12の動作スケジュールを極めて概略的に示したものであり、以下の説明において対応するステップを図中に示している。
【0025】
また、以下の実施の形態では、各抽出器10A〜10Dの処理の順序を予め定めているが、もちろん、これに限られるものではない。実施の形態では4基の抽出器10A〜10Dで4段の抽出処理を行っている(A→B→C→D)が、5段以上の任意の段数の処理を行うことができる。また、各段での抽出処理は、後段に行くほど効率が下がることが想定されるが、ここではいずれも同じ処理時間を設定した。
【0026】
まず、抽出器10Aに新液供給ライン30から抽出用液(温水)を圧入し(1)、図示しない原料供給装置から細片状の原料を装入口16から装入する。蒸気供給ライン22より貫流ボイラ21で生成した蒸気をジャケット14に供給して、抽出器10A〜10Dの温度を徐々に上昇させ、所定の亜臨界条件(120℃から220℃)下で所定時間の抽出処理を行う(2)。
【0027】
次に、ジャケット14から蒸気を放出し、冷却水供給ライン24から冷却水をジャケット14に注入し、抽出液の温度を下げる。抽出器10Aの容器内が所定の温度に到達した後、下部の抽出液排出口18を開けて抽出液を排出ライン34に送り、抽出液貯槽36からさらに濾過機12に送り、濾過する(3)。分離した残渣はベルトコンベアにより容器に保管する。一方、濾液は濾液貯槽50に貯液した後、所定のタイミングで濾液ポンプ52を作動させ、熱交換器54で再加熱して濾液循環ライン48より抽出器10Bに供給する(4)。残渣の残留分や蒸発分に対応する不足分は、新液供給ライン30より供給する。そして、抽出器10Aの場合と同様に抽出処理およびそれ以降の濾過、循環工程を行う。抽出器10C、抽出器10Dで同様の工程を行い、最終段の濾液は回収ラインから回収する(L)。一方、抽出器10Aは、内部の洗浄等の作業を行った後、再度新たな原料と新たな抽出用液を装入し(1’)、新たなサイクルの第1段の抽出処理を行い(2’)、以下上記の工程を順次繰り返す。
【0028】
この実施の形態では4段の抽出処理を繰り返して、より濃化した抽出成分を持つ溶液が回収される。薄い溶液の成分を例えば蒸留法で固形化する場合は、大量の水分を蒸発するためのエネルギーが必要になるので、濃化した溶液を処理する場合の方が大幅なエネルギーや手間の節約になることは言うまでも無い。
【0029】
廃菌床の場合のような固液分離しにくい抽出液を濾過するために、加圧式の濾過機12を用いているが、1回の処理時間は抽出器10A〜10Dの処理時間に比べて大幅に短いので、各抽出器10A〜10Dが1回の処理と洗浄を行う1サイクルの間に、濾過機12が5回の処理を行うことは全く問題が無い。もし、いずれかの工程で故障が発生したような場合は、タイミングがずれて、濾過機12の処理を待たなければならないような事態が発生する可能性が有るが、濾過機12の前後に設けた抽出液貯槽36または濾液貯槽50がタイミングの多少のずれを吸収するバッファの役割を果たすことができる。
【0030】
このように、濾過機12と抽出器10A〜10Dの処理時間に応じて濾過機12の数を設定することにより、各抽出器10A〜10D毎に濾過機12を設ける場合よりも濾過機12の設置数を減らすことができ、設備コストを低減できる上、濾過機12の稼動効率が向上するので、濾過機12の温度低下が防止され、濾過機12通過の際の抽出液の温度低下が防がれる。従って、濾液循環ライン48における再加熱用の熱交換器による加熱量を低減でき、エネルギー効率上も有利である。
【0031】
(実施例)
抽出液を循環使用して抽出処理をする場合の、原料当たりの抽出量の低下を確認するために、小型の抽出器10A〜10Dを用いて実験を行った。
抽出器10A〜10Dとしては、容量500ccの攪拌式オートクレーブを用い、被処理原料として、マイタケ廃菌床を約2mmに砕いて撹拌し、均一化したものを、300cc、91.7gを1回分として用いた。抽出用液として、1段目の処理では、イオン交換水252.9gを用い、2段目以降は前段の濾液との総量が同じになるようにした。濾過機12は、実験的設備なのでヌッチエ式を用いた。
【0032】
各段の抽出処理は、原料、抽出用液を装入後、撹拌しながらオートクレーブを約1時間で150度に上げ、150度で1時間保持して行い、その後冷却して80度以下になった時にオートクレーブの蓋をあけ、濾過機12で濾過した。濾液の一部を採取し、試験試料に含まれる抽出物量を測定した。結果を以下に示す。
1段目の抽出器からの抽出物濃度 3.0wt%
2段目の抽出器からの抽出物濃度 5.5wt%
3段目の抽出器からの抽出物濃度 7.9wt%
4段目の抽出器からの抽出物濃度 10.0wt%
【0033】
この結果、後段の処理の抽出効率はやや低下するが、大量の原料が安価に存在するので、多少の回収率の低下は問題とならない。これによれば、第1段で終わって乾燥処理をする場合、97wt%の水を除去して3wt%分のキノコ成分を得るのに対し、第4段までの処理を行えば、90wt%の水を除去して10wt%分のキノコ成分を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】この発明の実施の形態の亜臨界抽出装置の全体の構成を示す図である。
【図2】図1の亜臨界抽出装置の抽出液の流れを簡略化して示す図である。
【図3】図1の装置の操業時の各装置の動作のタイミングを示す図である。
【符号の説明】
【0035】
10A〜10D 抽出器
12 濾過機
30 新液供給ライン
34 排出ライン
36 抽出液貯槽
48 濾液循環ライン
50 濾液貯槽
54 熱交換器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
亜臨界条件において細片状被処理物の抽出処理を行う複数のバッチ式の抽出器と、前記複数の抽出器に共用される濾過機と、1つの抽出器からの抽出液を濾過して得られた濾液を他の抽出器に抽出用液として選択的に供給する濾液循環ラインとを有し、前記複数の抽出器によって多段の抽出処理を行って抽出液の抽出成分濃度を順次上昇させるようにしたことを特徴とする亜臨界抽出装置。
【請求項2】
前記濾過機は前記抽出液を加圧して濾過するものであることを特徴とする請求項1に記載の亜臨界抽出装置。
【請求項3】
前記濾過機の前段または後段に一時的に液を貯留する貯槽を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の亜臨界抽出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−226357(P2009−226357A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−77698(P2008−77698)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(304027279)国立大学法人 新潟大学 (310)
【出願人】(504123384)
【出願人】(802000019)株式会社新潟TLO (27)
【上記1名の代理人】
【識別番号】100104547
【弁理士】
【氏名又は名称】栗林 三男
【Fターム(参考)】