説明

人の身体の一部に空気圧を印加するためのシステム、方法及び装置

【課題】体重をコントロールするために、直立した人の身体の一部に空気圧を印加する快適な一体化システムが必要とされている。システムから与えられた力に基づいて、人が、重く感じたり、軽く感じたりできるものでなければならない。これらの必要性を解決し、更に、関連した利点を提供する。
【解決手段】人101の身体の一部を受ける垂直軸に沿ってアパーチャ104を有するチャンバ102において、人101の身体の一部に圧力を印加する。圧力センサ120が、チャンバ102に結合されていて、チャンバ102内側の圧力を測定する。負帰還制御システムが、チャンバ102内側の圧力を較正、調整及び維持する。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は空気差圧装置に関する。特に、本発明は、空気圧を用いるシステム、方法及び
装置に関する。
【発明の背景】
【0002】
重力は、身体に力をかける。治療及び身体的トレーニングのために、これらの力に対抗
する方法が考案されてきた。人にかかる重力の影響に対抗する1つの方法は、胴及び/又
は肩に弾性コードを取り付けて、人に正か負の垂直力を発生させることである。身体の弾
性コードによる力の印加は不快であり、セットアップが面倒である。
更に、その影響をシミュレートするための空気差圧を用いる他のシステムは、複雑で、
知的帰還を提供しない。
【0003】
従って、体重をコントロールするために、直立した人の身体の一部に空気圧を印加する
快適な一体化システムが必要とされている。システムは、システムから与えられた力に基
づいて、人が、重く感じたり、軽く感じたりできるものでなければならない。本発明の主
な目的は、これらの必要性を解決し、更に、関連した利点を提供することである。
【発明の簡単な説明】
【0004】
人の身体の一部を受ける垂直軸に沿ってアパーチャを有するチャンバにおいて、人の身
体の一部に圧力を印加するシステムが提供される。圧力センサが、チャンバに結合されて
いて、チャンバ内側の圧力を測定する。負帰還制御システムが、チャンバ内側の圧力を較
正、調整及び維持する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本明細書に組み込まれ、これを構成する添付図面は、本発明の1つ以上の実施形態を例
示するものであり、詳細な説明と共に、本発明の原理及び実施形態を説明する役割を果た
す。
【0006】
【図1】一実施形態による空気圧を用いて実施されるシステムの概略を示すブロック図である。
【図2】他の実施形態による空気圧を用いて実施されるシステムの概略を示すブロック図である。
【図3】一実施形態による図1及び2のシステムを動作する方法の概略を示すフロー図である。
【図4】一実施形態による図1のシステムを動作する方法の概略を示すフロー図である。
【図5】一実施形態による図2のシステムを動作する方法の概略を示すフロー図である。
【図6】一実施形態による図1及び2のシステムを較正する方法の概略を示すフロー図である。
【詳細な説明】
【0007】
本発明の実施形態を、空気圧を用いるシステム、方法及び装置に関連してここに説明す
る。当業者であれば、本発明の以下の詳細な説明は、例示のためだけであって、決して限
定するものではないことが分かるであろう。本発明の他の実施形態は、本開示内容の利益
を受けるかかる当業者であれば、容易に想到するであろう。添付の図面に例示される本発
明の実施形態について詳細に述べる。同じ又は同様の部分を参照するために、同じ参照符
号が図面及び以下の詳細な説明全体に用いられる。
【0008】
明瞭にするために、ここに説明した実施形態の所定の特徴が全て示され、説明されてい
るわけではない。当然のことながら、かかる実際の実施形態の開発においては、例えば、
用途やビジネス関連の制約に従う等の開発者の具体的な目標を達成するために、数多くの
実施形態特有の判断を行わなければならず、これらの具体的な目標は、実施形態によって
、そしてまた開発者によっても変わるものと考えられる。更に、かかる開発努力は、恐ら
く、複雑で時間のかかるものであるが、この開示内容の利益を受けるかかる当業者にとっ
ては、エンジニアリングの所定の取り組みであろうと考えられる。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、コンポーネント、プロセスステップ及び/又はデータ構
造は、様々なタイプのオペレーティングシステム(OS)、コンピューティングプラット
フォーム、ファームウェア、コンピュータプログラム、コンピュータ言語及び/又は汎用
機を用いて実施できる。本方法は、処理回路で実行されるプログラム化されたプロセスと
して実行することができる。処理回路は、プロセッサとオペレーティングシステムの数多
くの組み合わせ、又はスタンドアロンのデバイスの形態を採ることができる。プロセスは
、かかるハードウェア、ハードウェア単体又はこれらの組み合わせにより実行される命令
として実施できる。ソフトウェアを、器具に読み取り可能なプログラム記憶デバイスにス
トアしてもよい。
【0010】
また、当業者であれば、汎用性のあまりないデバイス、例えば、ハードワイヤードデバ
イス、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及びコンプレックスプログラ
マブルロジックデバイス(CPLD)を含むフィールドプログラマブルロジックデバイス
(FPLD)、特定用途向け集積回路(ASIC)等を、ここに開示された本発明の概念
の範囲及び精神から逸脱することなく、用いてもよいことが分かるであろう。
【0011】
図1は、一実施形態による、人101の下半身106に圧力を印加するためのシステム
100の概略を示すブロック図である。このシステムは、チャンバ102と、チャンバ1
02内側の圧力を調整(増減)及び維持するための手段103とを含んでいる。手段10
3の一例は、後述する負帰還制御システムである。
【0012】
チャンバ102は、下半身106を受けるために、垂直軸に沿ってアパーチャ104を
含んでいる。一実施形態によれば、チャンバ102は、軟質又は硬質シェルを含んでいて
もよい。
【0013】
軟質シェルを有するチャンバ102に関しては、軟質シェルは、膨張させても収縮させ
てもよい。チャンバ102は、軟質シェルを膨張させたときは、半球形となる。図1に、
チャンバ102が、チャンバ102のベース108として平面の断面を有する球の上部を
含む一実施形態を示す。ベース108は、直立又は直座の人101をサポートする。軟質
シェルは、十分に気密性の布で作成してよい。収縮させると、軟質シェルは、下半身10
6をアパーチャ104内に配置させる。アパーチャ104は、人の下半身106の胴回り
の様々な形状に対応するために、楕円形の可撓性の布を含んでいてよい。布の軟質シェル
の高さは、ストラップを用いて変えて、上部に引っ張ってもよい。例えば、アパーチャ1
04は、人101の胴又は胴体を囲む剛性リング(図示せず)を含んでいてもよい。チャ
ンバ102の高さは、このように、剛性リングを昇降することにより調整できる。
【0014】
バー(図示せず)が、人101の胴の下で布帛のシェルを囲んでいてもよい。このバー
は、球形状へと膨張する布帛のシェルを保持するため、シェルを人101の胴体近くに保
って、自由に腕が振れる。同様に、硬質シェルによってまた、人101の腕が、硬質シェ
ルに触れないようにして、人101が、サドル形で動ける(歩いたり走ったりする)よう
にすることができる。
【0015】
システム100はまた、チャンバ102への出入りを促すステップを有する後部入口通
路(図示せず)を含んでいてもよい。軟質シェルを有するチャンバ102において、通路
に、軟質シェルを未膨張状態に保持する手段を用いと、人101にシール110を付け易
くなる。通路はまた、チャンバ102のシェルが裂けたり(布の場合)、壊れたり(硬質
シェルの場合)する場合の安全プラットフォームとしても機能する。通路はまた、人10
1が落ちた場合に保持するための保持バーを含んでいてもよい。
【0016】
硬質シェルを有するチャンバ102に関しては、チャンバ102は、人101が出入り
するために開くドア(図示せず)を含んでいてもよい。ドアは、スウィングオープン、ス
ウィングダウン又はスライドオープンとすることができる。ドアは、十分に気密ジップで
締められるジッパーのある布で構成することができる。アパーチャ104は、チャンバ1
02を二等分にして、貝殻やコックピットのように離してから併せて戻すことにより作成
してもよい。更に、硬質シェルの高さは、人101の高さに基づいて調整してよい。
【0017】
人101の胴体又は胴回り又はその近くの下半身106とアパーチャ104の間に、シ
ール110を与える。一実施形態によれば、シール110は、人101の胴体周囲に複数
の開口部/漏れ口を含んでいて、人101を冷やし、人101の胴体周囲の圧力分布を良
好にコントロールする。例えば、人101の胃の前に漏れ口があると、加圧下で、可撓性
の胴シールが膨らむことによる膨張に役立つ。かかる意図的な漏れ口は、気密性でない布
を縫製することにより、又はチャンバ102のシェル又は布に穴を形成することにより設
けることができる。シール110は、実質的に気密性の材料及び/又は非気密性の布で作
成できる。シール110は、スカート、パンツ又は両者の組み合わせに設けることができ
る。
【0018】
一実施形態によれば、シール110は、シェル、クランプ及び変形性ループに取り付け
られた、剛性リップにジッパー、カヤックスタイルアタッチメントによる別々のシールを
含んでいてもよい。シール110は、人の下半身106に固定するための手段及びアパー
チャ104に取り付けるための手段を含んでいてよい。固定するための手段としては、例
えば、太腿の異なる幅の調整のために太腿周囲に巻くベルクロストラップや、寛骨に固定
されたシールを保持するベルトが挙げられる。固定するための手段としてはまた、ユーザ
ーに対してシールし、高摩擦係数のために固定されたままとなる高摩擦材料も挙げられる
。シール110は、通気性があり、洗えるものであってよい。他の実施形態によれば、シ
ール110はまた、人の胸をシールするものであってもよい。例えば、シール110には
、スカートタイプのシールが含まれる。
【0019】
運動器具112が、チャンバ102内に収容されていてもよい。運動器具112は、例
えば、調整可能な高さ、傾斜及び速度を有するトレッドミルである。運動器具112の高
さ及び位置は、人101の寸法に基づいて調整できる。当業者であれば、図示されたトレ
ッドミルは限定するためのものではなく、ここに開示された本発明の概念から逸脱するこ
となく、他の運動器具を使用できることが分かるであろう。チャンバ102は、跳躍の能
力や一般的な動きを改善するための手段としての器具がなくても用いられる。
【0020】
チャンバ内側の圧力を調整し維持するための手段103は、吸気システム114、排気
システム116、コントロールパネル118、圧力センサ120及びプロセッサ122を
含む。
【0021】
吸気システム114は、ガス(例えば、空気)を受けるための入力ポート124、圧力
源126(ポンプ)及び出口ポート128を含む。圧力源126からのガスフローは未制
御であってもよい。圧力源126は、オンかオフのいずれかとすることができる。他の実
施形態によれば、圧力源126は、可変ファン速度を含んでいて、これを調整すると、チ
ャンバ102に入るエアフローをコントロールすることができる。圧力源126は、入力
ポート124から出力ポート128までガスを送り込む。出力ポート128はまた、チャ
ンバ102の入力ポートでもある。ガスは、出力ポート128を介してチャンバ102へ
送り込まれる。
【0022】
排気システム116は、チャンバ102からのガスを受けるための入力ポート130、
圧力制御バルブ132及び周囲圧力への出力ポート134を含む。圧力制御バルブ132
は、チャンバ102からの排気フローをコントロールする。入力ポート130は、チャン
バ102の出力ポートである。ガスは、出口ポート134を介してチャンバ102を出る
。他の実施形態によれば、安全排気ポート(図示せず)は、チャンバ102に接続されて
いて、緊急又はシステム故障の場合には、チャンバ102からガスを出すことができる。
【0023】
コントロールパネル118は、人101又はオペレータが、プロセッサ122を介して
システム100と相互作用できるユーザーインタフェースシステムを含む。例えば、人1
01は、コントロールパネル118のタッチスクリーンインタフェース(図示せず)を用
いて、チャンバ102内の圧力、運動器具112の速度、傾斜及び高さをプログラムして
もよい。コントロールパネル118を用いてまた、人101の正しい体重を測定してもよ
い。較正プロセスの詳細については、図6で説明する。
【0024】
圧力センサ120をチャンバ102に接続して、チャンバ102内側の圧力と周囲圧力
の圧力差を測定する。当業者であれば、図示した圧力センサ102は、限定するためのも
のではなく、ここに開示された本発明の概念から逸脱することなく、他のタイプの圧力変
換器又は圧力測定センサを使用できることが分かるであろう。圧力センサ120は、その
測定結果をプロセッサ122に伝える。
【0025】
プロセッサ122は、コントロールパネル118及び圧力センサ120と通信して、圧
力源126及び圧力制御バルブ132をコントロールする。プロセッサ122のアルゴリ
ズムの例を図3及び4に示す。この構成で、プロセッサ122は、コントロールパネル1
18から入力を受ける。例えば、入力には、チャンバ102内の所望の圧力又は人の所望
の体重が含まれる。プロセッサ122は、図3及び4に示す負帰還ループ、回路又はシス
テムを用いて、圧力源126及び制御バルブ132を動作する。プロセッサ122は、圧
力センサ120により、チャンバ102内側の圧力をモニターする。圧力センサ120か
らの測定結果及びコントロールパネル118からの入力に基づいて、プロセッサ122は
、駆動信号を、制御バルブ132及び/又は圧力センサ126に送って、チャンバ102
を通る排気フローを増減し、チャンバ102内の圧力を、コントロールパネル118から
受ける所望の圧力にできる限り近づける。チャンバ102内側の圧力(正又は負)は、人
101に上向き又は下向きの力を生成する。これによって、軽く感じたり、重く感じたり
する。
【0026】
プロセッサ122はまた、運動器具112と通信してもよい。プロセッサ122は、コ
ントロールパネル118から、運動器具112のための入力パラメータを受ける。例えば
、運動器具112は、チャンバ102内側でセンシングされた圧力に基づいて、プロセッ
サ122により調整された速度又は傾斜のトレッドミルを含んでいる。
【0027】
他の実施形態によれば、システム100はまた、コントロールされて、一定の歩幅周期
等、様々な能力パラメータを維持してもよい。センサをトレッドミルに配置して、トレッ
ドミルにあるユーザーの脚からの衝撃を検出し、後の値と比較して、一またぎの時間を測
定してもよい。器具が、圧力、傾斜、速度等を調整すると、特定の歩幅レートを維持する
ことができる。
【0028】
更に他の実施形態によれば、システム100は、人101に接続された加速/減速セン
サを含んでいて、ユーザーが速度を上げるか下げるかをセンシングしてもよい。当業者で
あれば、かかるセンサを実装するのに多くのやり方があることが分かるであろう。プロセ
ッサ122は、加速/減速センサからの測定値を受けて、信号を送り、チャンバ102内
側の圧力の増減と組み合わせて、測定値に応答して、トレッドミルの速度を増減する。
【0029】
プロセッサ122はまた、様々な実行可能なプログラムをストアするデータベース等の
データ記憶装置(図示せず)も含んでいてよく、これらプログラムは、人101又はオペ
レータにより、コントロールパネル118を介して選択又はプログラムされる。データ記
憶装置は、データの保存場所を含んでおり、システム100をコントロールするのに用い
られる。例えば、センサ(圧力センサ、人の能力センサ、安全センサ等)からデータを受
けながら、プロセッサ122は、1つ以上のパラメータが、危険レベルに達したかどうか
を判断する。そして、プロセッサ122は、トレッドミル112の圧力及び/又は速度を
変更する。例えば、トレーナーは、人101についての最大速度パラメータをセットする
ことができる。プロセッサ122は、速度が過剰にならないようにする。データ記憶装置
を用いて、過去の能力及び異なるプロトコルについての個人記録をストアしてもよく、シ
ステム100は、人101に前の個人記録を与えることができる。
【0030】
データ記憶装置はまた、コントロールパネル118からの選択に基づく様々なトレーニ
ングプログラムを含んでいてもよい。プロセッサ122は、全ての変数に基づいて、人1
01にとって害のない活動レベルを確保する。データ記憶装置はまた、人101の能力及
び活動を記憶及び記録し、且つ、較正データをストアすることができ、人101が、その
器具を用いる度に、その較正プロセスを行わなくてよくなる。
【0031】
図2は、他の実施形態による、人101の下半身106に圧力を印加するためのシステ
ム200の概略を示すブロック図である。システム200は、チャンバ102と、チャン
バ102内側の圧力を調整(増減)し、維持するための手段202とを含む。手段202
の一例は、後述する負帰還制御システムである。
【0032】
チャンバ102内側の圧力を調整し、維持するための手段202は、吸気システム20
4、コントロールパネル118、圧力センサ120及びプロセッサ206を含む。
【0033】
吸気システム204は、ガス(例えば、空気)を受けるための入力ポート208、制御
された圧力源210及び出口ポート212を含む。制御された圧力源210は、入力ポー
ト208から出力ポート212までガスを送り込む。出力ポート212はまた、チャンバ
102の入力ポートでもある。ガスは、出力ポート212を介してチャンバ102に出し
入れされる。空気の流入は、制御された圧力源210を介して制御される。制御された圧
力源210は、出力ポート212を通して、ガスフローレートをコントロールするための
調整可能なバルブを含んでいる。他の実施形態によれば、制御された圧力源は、調整ファ
ンブレードサイズ又はファン速度を有するポンプを含んでいてもよい。ガスフローレート
は、ファン速度又はファンブレードサイズを変えることにより調整することができる。安
全排気ポート(図示せず)は、チャンバ102に接続されていて、緊急又はシステム故障
の場合には、チャンバ102からガスを出すことができる。
【0034】
プロセッサ206は、コントロールパネル118及び圧力センサ120と通信して、制
御された圧力源210をコントロールする。プロセッサ122のアルゴリズムの例を図3
及び5に示す。この構成で、プロセッサ206は、コントロールパネル118から入力を
受ける。例えば、入力には、チャンバ102内側の所望の圧力又は人の所望の体重が含ま
れる。プロセッサ206は、図3及び5に示す負帰還ループ、回路又はシステムを用いて
、制御された圧力源210を動作する。プロセッサ206は、圧力センサ120により、
チャンバ102内側の圧力をモニターする。圧力センサ120からの測定結果及びコント
ロールパネル118からの入力に基づいて、プロセッサ122は、駆動信号を、制御され
た圧力源210に送って、チャンバ102を通るガスフローを増減し、チャンバ102内
の圧力を、コントロールパネル118から受ける所望の圧力にできる限り近づける。チャ
ンバ102内側の圧力(正又は負)は、人101に上向き又は下向きの力を生成する。こ
れによって、軽く感じたり、重く感じたりする。
【0035】
プロセッサ206はまた、チャンバ102内側に収容された運動器具112と通信して
もよい。プロセッサ206は、コントロールパネル118から、運動器具112のための
入力パラメータを受ける。例えば、運動器具112は、チャンバ102内側でセンシング
された圧力に基づいて、プロセッサ206により調整された速度又は傾斜のトレッドミル
を含んでいる。
【0036】
プロセッサ206はまた、様々な実行可能なプログラムをストアするデータベース等の
データ記憶装置(図示せず)も含んでいてよく、これらプログラムは、人101又はオペ
レータにより、コントロールパネル118を介して選択又はプログラムされる。データ記
憶装置は、データの保存場所を含んでおり、システム200をコントロールするのに用い
られる。例えば、全てのセンサからデータを受けながら、プロセッサ206は、1つ以上
のパラメータが、危険レベルに達したかどうかを判断する。そして、プロセッサ206は
、トレッドミル112の圧力及び/又は速度を変更する。例えば、トレーナーは、人10
1についての最大速度パラメータをセットすることができる。プロセッサ206は、速度
が過剰にならないようにする。データ記憶装置を用いて、過去の能力及び異なるプロトコ
ルについての個人記録をストアしてもよく、システム200は、人101に前の個人記録
を与えることができる。
【0037】
データ記憶装置は、また、コントロールパネル118からの選択に基づく様々なトレー
ニングプログラムを含んでいてもよい。プロセッサ206は、全ての変数に基づいて、人
101にとって害のない活動レベルを確保する。データ記憶装置はまた、人101の能力
及び活動を記憶及び記録することができる
【0038】
図3は、一実施形態による図1及び2のシステムを動作する方法の概略を示すフロー図
300である。フロー図300は、チャンバ102内側の圧力を絶えずモニターし、モニ
タリングに基づいて、チャンバ102内側の圧力を調整する負帰還ループ、回路又はシス
テムを特徴付けるものである。負帰還ループは、高周波数で動作して、チャンバ102内
側の圧力を正確にコントロールし、安定化させる。302で、プロセッサは、コントロー
ルパネル118からユーザーデータ(例えば、所望の圧力)及び圧力センサ120(及び
任意で他のセンサ−個人の能力−個人の歩幅周期や加速/減速等を測定する能力センサ)
からセンサデータを受ける。304で、プロセッサは、センサデータを、ユーザーデータ
と比較して、チャンバ102内側の圧力が増えたか減ったか判断する。他の実施形態によ
れば、プロセッサはまた、ユーザーデータ、センサデータを、データベースにストアされ
た様々なプログラムと比較してもよい。306で、プロセッサは、圧力センサデータが、
ユーザーデータより小さい場合には、コントロール信号を生成して、チャンバ102内側
の圧力を増大する。308で、プロセッサは、圧力センサデータが、ユーザーデータより
大きい場合には、コントロール信号を生成して、チャンバ102内側の圧力を減少する。
新しい測定値を受けた場合には、プロセスは、302にループバックする。例えば、シス
テムは、この負帰還ループを1秒に100回繰り返す。
【0039】
図4は、一実施形態による図1のシステムを動作する方法の概略を示すフロー図400
である。フロー図400は、チャンバ102内側の圧力を絶えずモニターし、モニタリン
グに基づいて、チャンバ102内側の圧力を調整する負帰還ループ、回路又はシステムを
特徴付けるものである。負帰還ループは、高周波数で動作して、チャンバ102内側の圧
力を正確にコントロールし、安定化させる。402で、プロセッサ122は、コントロー
ルパネル118からユーザーデータ及び圧力センサ120(及び任意で他のセンサ)から
センサデータを受ける。404で、プロセッサ122は、センサデータを、ユーザーデー
タと比較して、チャンバ102内側の圧力が増えたか減ったか判断する。他の実施形態に
よれば、プロセッサ122はまた、ユーザーデータ、センサデータを、データベースにス
トアされた様々なプログラムと比較してもよい。センサデータが、ユーザーデータより小
さい場合には、プロセッサ122は、駆動信号を生成して、406で、未制御の圧力源1
26をコントロールし、駆動信号を生成して、408で、圧力制御バルブ132の開口を
減らす。センサデータが、ユーザーデータより大きい場合には、プロセッサ122は、駆
動信号を生成して、410で、未制御の圧力源126をコントロールし、駆動信号を生成
して、412で、圧力制御バルブ132の開口を増やす。新しい測定値を受けた場合には
、プロセスは、402にループバックする。例えば、システムは、この負帰還ループを1
秒に100回繰り返す。
【0040】
図5は、一実施形態による図2のシステムを動作する方法の概略を示すフロー図である
。フロー図500は、チャンバ102内側の圧力を絶えずモニターし、モニタリングに基
づいて、チャンバ102内側の圧力を調整する負帰還ループを特徴付けるものである。負
帰還ループは、高周波数で動作して、チャンバ内側の圧力を正確にコントロールし、安定
化させる。502で、プロセッサ206は、コントロールパネル118からユーザーデー
タ及び圧力センサ120(及び任意で他のセンサ)からセンサデータを受ける。504で
、プロセッサ206は、センサデータを、ユーザーデータと比較して、チャンバ102内
側の圧力が増えたか減ったか判断する。他の実施形態によれば、プロセッサ206はまた
、ユーザーデータ、センサデータを、データベースにストアされた様々なプログラムと比
較してもよい。506で、プロセッサ206は、センサデータが、ユーザーデータより小
さい場合には、駆動信号を生成して、チャンバ102へのガス吸気フローを増大すること
により、制御された圧力源210を増大する。508で、プロセッサ206は、センサデ
ータが、ユーザーデータより大きい場合には、駆動信号を生成して、チャンバ102への
ガス吸気フローを減少することにより、制御された圧力源210を減少する。
【0041】
図6は、一実施形態による図1及び2のシステムを較正する方法の概略を示すフロー図
である。602で、チャンバ102は所定の圧力まで膨張する。604で、例えば、従来
の秤を用いて、人101の体重を測定する。測定した体重は、秤からプロセッサ122/
206へ直接通信しても、コントロールパネル118に入力することにより手動で通信し
てもよい。606で、他の所定のいくつかの圧力について、このプロセスを任意で繰り返
してもよい。圧力と、人101の実際の体重の関係は、608で、器具の全動作圧力範囲
について、測定値と所定の圧力を補間することにより作られる。体重が少ないとシステム
が非線形であるため、多数の測定点があるのが望ましい。
【0042】
本発明の実施形態及び用途について説明してきたが、本開示内容の利益を受ける当業者
にとっては、本発明の概念から逸脱することなく、上述した以外の多くの修正が可能であ
ることは明白であろう。例えば、本発明は、上半身、胴体部分等の体の任意の部分を含め
るのに適用可能である。従って、本発明は、添付の特許請求の範囲の精神を除き、制限さ
れない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の身体の一部に圧力を印加するためのシステムであって、
前記人の身体の一部を受けるためのアパーチャを有するチャンバと、
前記チャンバ内側の圧力をセンシングするために前記チャンバと通信する圧力センサと、
前記チャンバと結合された圧力源と、
前記人の少なくとも1つの能力パラメータをモニタリングするための少なくとも1つの能力センサと、
前記チャンバ内側で前記人が動いている間、前記人に対して前記チャンバ内側の前記圧力を較正し、調整し、維持するためのコントロールシステムを含むシステム。
【請求項2】
前記少なくとも1つの能力パラメータは、前記人の歩幅周期である請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つの能力センサは、前記チャンバ内で前記人の脚の衝撃を測定する請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つの能力センサは、前記人の動きの加速及び減速を測定する請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記人の能力パラメータをストアするためのデータ記憶装置を更に含む請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記コントロールシステムは、前記チャンバ内で前記人の体重を制御することによって、前記チャンバ内部の前記人の動きの前記能力パラメータを調整するように更に構成される請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記コントロールシステムは、前記チャンバ内で前記人の動きの速度を制御することによって、前記チャンバ内部の前記人の動きの前記能力パラメータを調整するように更に構成される請求項1記載のシステム。
【請求項8】
運動器具を更に含む請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記運動器具は、前記チャンバ内部に位置する請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの能力センサは、前記運動器具及び前記コントロールシステムと通信する請求項8記載のシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの能力パラメータは、前記チャンバ内の前記人の動きの間の前記人の歩行である請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記人の歩行は、リアルタイムビデオシステムによって測定される請求項11記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの能力センサは、前記人の股関節、膝関節、又は足関節の屈曲を測定する請求項1記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの能力センサは、前記人の股関節、膝関節、又は足関節の伸展を測定する請求項1記載のシステム。
【請求項15】
人の動きを調整する方法であって、
チャンバ内部で身体の動きを適応させるように構成された加圧されたチャンバ内に、前記人の身体の一部を入れる工程と、
前記チャンバの前記圧力をモニタリングする工程と、
前記チャンバ内で動いている間に前記人の少なくとも1つの能力パラメータをモニタリングする工程と、
前記チャンバ内で前記人が動いている間に、前記チャンバ内部の圧力を制御することによって、前記人の前記少なくとも1つの能力パラメータを調整又は維持する工程と、
前記調整に続いて前記チャンバ内部の圧力を安定化させる工程を含む方法。
【請求項16】
前記チャンバは、運動器具を更に含む請求項15記載の方法。
【請求項17】
前記能力パラメータからのデータは、前記運動器具を操作するために使用される請求項16記載の方法。
【請求項18】
前記能力パラメータの値をストアする工程と、
次の値と前記ストアされた値を比較する工程と、
前記比較に応じて前記運動器具を操作する工程を更に含む請求項16記載の方法。
【請求項19】
前記チャンバ内部の圧力を安定化させる工程は、帰還制御システムによって前記チャンバ内部の圧力を制御する工程を含む請求項15記載の方法。
【請求項20】
人の身体の一部に圧力を印加するためのシステムであって、
前記人の身体の一部を受けるためのアパーチャを有するチャンバと、
前記チャンバ内側の圧力をセンシングするために前記チャンバと通信する圧力センサと、
前記人が前記チャンバ内で動いている間に、前記人の少なくとも1つの能力パラメータを測定するように構成された少なくとも1つの能力センサと、
前記人に対して前記チャンバ内部の圧力を較正するための較正システムと、
前記人に関連する較正データをストアするためのデータ記憶装置とを含み、前記システムは前記ストアされた較正データに基づいてコントロールされ、前記較正システムは前記人の測定された体重と前記チャンバ内部の測定された圧力の間の関係を補間するためのコンピュータを含むシステム。
【請求項21】
運動器具を更に含む請求項20記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−143572(P2012−143572A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−45227(P2012−45227)
【出願日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【分割の表示】特願2008−533774(P2008−533774)の分割
【原出願日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【出願人】(508091351)オールター ジー インク (2)