説明

人工干潟の造成方法及びこれに使用する石炭灰柱状体

【課題】 火力発電所から発生する石炭灰とダムの浚渫土砂等を人工干潟に利用することで、廃棄物を有効利用するだけでなく、同時にその人工干潟により水質と泥質を改善する。
【解決手段】 河口又は沿岸部tにおける干潟を人工的に造成する人工干潟の造成方法であって、河口又は沿岸部tにおける干潟造成区画2内に浚渫土等の泥土3を埋設して下段埋立土層4を形成し、次に、埋立土層4の上層に、石炭灰造粒物5を敷設して石炭灰造粒物層6を形成し、石炭灰造粒物層6の上層に、更に泥土3を埋設して上段埋立土層7を形成し、かつ埋立土層に石炭灰造粒物5を略柱状に形成し、これを千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置し、埋立土層の表面全体に、覆砂9を所定の厚みになるように被せる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河口又は沿岸部における干潟を人工的に造成する人工干潟の造成方法及びこれに使用する石炭灰柱状体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来は、河川流域から河口、海域にかけて林業、農業及び漁業がバランスよく営まれていた。山からの滋養分がこの河川流域に浸透して河口まで行き渡り、魚介類が生息しやすい干潟藻場が広がる水域を形成していた。このような干潟に生息する蟹、貝類等は自らの生命維持活動により自然に水質・底質浄化に寄与していた。
【0003】
近年は、河口又は沿岸部における干潟は、河川上流におけるダム建設などにより土砂流入が減少、あるいは、河口又は沿岸部における埋立てによって干潟の喪失が拡大している。そこで、環境修復の観点から干潟の再生事業が各地で取り組まれつつある。なお、干潟造成に使用される土砂は、港湾浚渫土などの泥土が多く、生物が生息しやすい干潟として順応するには相当年数がかかる。
【0004】
干潟を人工的に造成する技術は種々提案されている。例えば、特許文献1の特開平10−152819号公報「人工砂浜・干潟等の造成地」に示すように、護岸の前面に造成する人工砂浜や干潟等の造成地で、枡状の構造体を護岸の前面に接してこれと平行に連続させ、適宜深さ位置に造成し、枡状の構造体の内部に砂等の充填材料を充填することにより、水域や水路の使用に支障をきたすことがなく、また、造成に必要な砂も少量で足り、護岸の垂直壁に対応して生息していた付着生物や魚などの生息に影響を及ぼすおそれもなく、生態を損なわないで護岸の前面に砂浜や干潟を人工的に造成する技術が提案されている。
【特許文献1】特開平10−152819号公報
【0005】
特許文献2の特開平6−280236号公報「人工干潟の造成方法」に示すように、埋立地を造成するための仕切護岸を造成し、仕切護岸の一部にその仕切護岸と接する人工干潟の下層部を造成し、下層部の上に天然干潟から採取した表層砂泥を散布して人工干潟の表層部を造成した後、仕切護岸内を埋め立てて造成することにより、その生態系が既存の天然干潟と同様に回復・復元でき、しかも生態系が造成後早期に構築する技術が提案されている。
【特許文献2】特開平6−280236号公報
【0006】
また、浚渫土を有効に利用する技術としては、特許文献3の特開2003−268745公報「人工干潟及びその造成方法」に示すように、有機物混入材と、砂質材とを混合した造成材を使用して造成した人工干潟であり、造成材の化学的酸素要求量(COD)を乾燥重量1g当たり2〜15mgすることにより、土質や水質を浄化する効果及び生物生育効果に優れ、浚渫土、又は養殖事業若しくは食品製造過程で排出される不要物など有機物が混入した材料を有効に活用でき、更に外部から清潔な砂や砂質土を供給する必要がない人工干潟を造成するという技術が提案されている。
【特許文献3】特開2003−268745公報
【0007】
また、特許文献4の特開2004−49933「浚渫泥土の処理方法」に示すように、水底に堆積した泥土を浚渫し、次いで、浚渫された泥土を土砂分離し、次いで、土砂分離された泥土を遠心分離する一方、海、湖沼等の沿岸部水底に布製型枠を敷設し、該布製型枠内に前記遠心分離で生じた一次脱水ケーキを充填することにより、浚渫泥土を脱水処理するための用地や脱水ケーキを処分するための用地を確保する必要なしに浚渫泥土を処理して水質汚染の進行を阻止するとともに、そのときに生じた脱水ケーキを有効利用する技術が提案されている。
【特許文献4】特開2004−49933公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記特許文献1の技術は、護岸の前面に接して造成枠を使用し、砂浜や干潟を造成する方法には適しているが、その泥質、水質を改善することができないという問題があった。
上記特許文献2の技術は、泥土等により基礎を作り表層部に従来からある天然干潟を造成する方法である。特許文献3の技術は、有機物混入材と砂質材を混合した造成材であり、土質や水質を浄化する効果及び生物生育効果に優れた人工干潟である。しかし、何れも、火力発電所から大量に発生する石炭灰を有効に利用するものではなかった。
【0009】
上記特許文献4の技術は、港湾浚渫泥の脱水ケーキをマット状造成物として使用するものであるが、人工造成した干潟では水質と泥質を効率良く改善することができないという問題があった。
【0010】
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。本発明の発明者は、火力発電所から大量に発生する石炭灰を干潟の造成に有効利用できないかについて着目した。また、水力発電所のダムでは、発電支障の回避のため、堆積土砂の取り除きを実施しており、これから生じる大量の細粒分土砂を有効利用できないかについても着目した。すなわち、本発明の目的は、火力発電所から発生する石炭灰とダムの浚渫土砂等を人工干潟に利用することで、廃棄物を有効利用するだけでなく、同時にその人工干潟により水質と泥質を改善することができる人工干潟の造成方法及びこれに使用する石炭灰柱状体を提供することにある。
【0011】
本発明の造成方法によれば、河口又は沿岸部(t)における干潟を人工的に造成する人工干潟の造成方法であって、前記河口又は沿岸部(t)における干潟造成区画(2)内に浚渫土等の泥土(3)を埋設して下段埋立土層(4)を形成し、次に、前記下段埋立土層(4)の上層に、石炭灰造粒物(5)を敷設して石炭灰造粒物層(6)を形成し、該石炭灰造粒物層(6)の上層に、更に泥土(3)を埋設して上段埋立土層(7)を形成し、かつ該上段埋立土層(7)に石炭灰造粒物(5)を略柱状に形成し、これを千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置し、該上段埋立土層(7)の表面全体に、覆砂(9)を所定の厚みになるように被せる、ことを特徴とする人工干潟の造成方法が提供される。
前記干潟造成区画(2)内の埋立土層において、石炭灰柱状体(8)を千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置するが、陸側には石炭灰造粒物層(6)を形成しないように配置することが好ましい。
前記覆砂(9)に、砂、石炭灰造粒物及び浚渫土等の混合物を用いる。
前記覆砂(9)に、砂、石炭灰造粒物又は浚渫土の中から2種類以上を組み合わせて用いる。
前記下段埋立土層(4)に、更に前記石炭灰造粒物(5)を略柱状に形成したものを千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置してもよい。
【0012】
本発明の石炭灰柱状体は、河口又は沿岸部(t)の所定形状に区画した干潟造成区画(2)内に浚渫土等の泥土(3)を埋設した埋立土層(4,7)に配置して、干潟に適した泥質へ早期に改善する際に使用する石炭灰柱状体(8)であって、前記泥土(3)及び水中のリンを不溶化・固定化すると共に、透水性の良好な材料から成り、
前記埋立土層(4,7)に上下方向に埋め込めるように、略柱形状を有する、ことを特徴とする石炭灰柱状体が提供される。
前記石炭灰柱状体(8)は、略円柱形状、略円錐形状又は略角柱形状に形成したものである。
【発明の効果】
【0013】
上記構成の造成方法では、河口又は沿岸部(t)における干潟を人工的に造成する際に、下段埋立土層(4)と上段埋立土層(7)に、ダムの浚渫土砂や港湾の浚渫土砂等を利用することができる。更に、この土砂を上段埋立土層(7)の表面全体に被せる覆砂(9)として大量に利用することができる。また、火力発電所から大量に発生する石炭灰を、石炭灰造粒物(5)として大量に利用することができる。
特に、このような下段埋立土層(4)と上段埋立土層(7)から成る2層構造によれば、造成干潟内部への水循環が起こり、波浪等による覆砂(9)の離散を低減することができるので、人工干潟として定着度を高めることができる。
【0014】
このように造成した人工干潟では、潮汐により石炭灰柱状体(8)を通じて、下段埋立土層(4)と上段埋立土層(7)により多くの酸素が供給され、泥土(3)の還元状態が解消する。これにより、埋立土層(4,7)の泥土(3)が好気性状態となり、硫化水素の発生が抑制されるとともに、埋立土層(4,7)の泥質を生物の生息に好ましい環境へ改善できる。また、干潟造成区画(2)内の陸側の石炭灰造粒物層(6)を省略した埋立土層では、石炭灰柱状体(8)を形成することで、その中に溜まった水が泥土(3)内に除々に浸透され、埋立土層の泥質を生物の生息に好ましい環境へ改善できる。
【0015】
上記構成の石炭灰柱状体(8)では、石炭灰造粒物が、リンの固定化能力を有することから泥質の改善が図られるばかりでなく、泥土(3)に含まれるリンの固定化により水中へのリンの溶出が抑制でき、水質の改善を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明の人工干潟の造成方法は、廃棄物を有効利用として、浚渫した土砂等を埋立土層に利用し、火力発電所から発生する石炭灰を石炭灰造粒物として大量に利用する同時にその人工干潟の水質と泥質を改善する方法である。
【実施例1】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施例1の人工干潟の造成方法を説明する概略図である。図2は実施例1の人工干潟の造成方法を示すフロー図である。図3は実施例1の人工干潟の造成順序を説明する概略図であり、(a)は干潟造成区画の形成、(b)は下段埋立土層と石炭灰造粒物層の形成、(c)は上段埋立土層の形成と石炭灰造粒物の柱状体の配置、(d)は覆砂の被覆である。
本発明の実施例1の人工干潟の造成方法では、先ず河口又は沿岸部tにおいて人工的に造成しようとする干潟が仕切られるように所定形状に潜堤1を配置して干潟造成区画2を設ける。この干潟造成区画2内に泥土3を埋設して下段埋立土層4を形成する。この泥土3に、主に水力発電所のダムから大量に生じる堆積土砂を利用する。この泥土3は、水力発電所のダム以外において浚渫した泥土を用いることも勿論可能である。潜堤1は海との海水の循環が必要なため、透水性のある材料で構成する。
【0018】
次に、下段埋立土層4の上層に、石炭灰造粒物5を敷設して石炭灰造粒物層6を形成する。この石炭灰造粒物5として、火力発電所から大量に発生する石炭灰を利用する。この石炭灰造粒物層6の上層に、更に泥土3を埋設して上段埋立土層7を形成する。例えば、陸側は生物環境の面から泥質にある程度の保水性を確保するため、図1に示すように、石炭灰造粒物層6は、陸側を省略し、陸側には石炭灰浸透柱のみを埋立土層に形成する。
なお、在来地盤がシルト等の泥土の場合は、下段埋立土層4の形成前に石炭灰造粒層6を形成してもよい。
【0019】
石炭灰造粒物5に代えて、透水性の良好な砂又は礫等の粒状物(図示していない)を用いることも可能である。
【0020】
この上段埋立土層7には、後述するような、石炭灰造粒物5を略柱状に形成した石炭灰柱状体8を埋立土層7に千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置する。この石炭灰柱状体8は、水中のリンを固定化することにより泥質・水質を改善する機能を有する。
【0021】
潮の干満、潮流及び波に伴う水圧変動で、海水がこの石炭灰柱状体8、石炭灰造粒物層6を介して循環し、泥土3に酸素を供給して生物の生息に好ましい環境へ改質することができる。
【0022】
上段埋立土層7の表面全体に、覆砂9を所定の厚みになるように被せる。この覆砂9には、砂、石炭灰造粒物及び浚渫土等の混合物を用いる。この覆砂9に、砂、石炭灰造粒物又は浚渫土の中から2種類以上を組み合わせて用いる。この覆砂9を被せることで人工的な干潟造成が完了する。
【実施例2】
【0023】
図4は本発明の実施例2の人工干潟の造成方法を説明する概略図である。図5は実施例2の人工干潟の造成方法を示すフロー図である。図6は実施例2の人工干潟の造成順序を説明する概略図であり、(a)は干潟造成区画の形成、(b)は下段埋立土層の形成と石炭灰柱状体の配置、(c)は石炭灰造粒物層の形成、(d)は上段埋立土層の形成と石炭灰の柱状体の配置、(e)は覆砂の被覆である。
本発明の実施例2の人工干潟の造成方法では、基本的には実施例1の造成方法と同様であるが、下段埋立土層4にも、石炭灰造粒物5を略柱状に形成した石炭灰柱状体8を千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置することに特徴を有する。こうして、海水が石炭灰柱状体8、石炭灰造粒物層6を介して循環し、泥土3に酸素を供給して生物の生息に好ましい環境へ改質することができる。なお、実施例2のときも、在来地盤がシルト等の泥土の場合は、下段埋立土層4の形成前に石炭灰造粒層6を形成してもよい。
【実施例3】
【0024】
図7は石炭灰柱状体を略円柱形状に形成した実施例3の正面図である。図8は石炭灰柱状体を略円錐形状に形成した実施例3の変形例の正面図である。図9は石炭灰柱状体を略角柱形状に形成した実施例3の変形例の正面図である。
本発明の実施例3の石炭灰柱状体は、埋立土層4,7及び水中のリンを不溶化・固定化すると共に、透水性の良好な材料から成り、埋立土層4,7に上下方向に埋め込めるように、上下に縦長の略柱形状を有するものである。例えば、石炭灰柱状体8は略円柱形状に形成した。これは埋立土層4,7に差し込む配置しやすくするためである。この石炭灰柱状体8は、石炭灰造粒物を略柱形状に形成したものである。例えば、上述したように、石炭灰を主材料に加水混合して造粒方法により粒状にした石炭灰材料を略柱形状に形成したものを用いることができる。この石炭灰柱状体8は、図7に示すように、焼結金属(粉末冶金)のように多くの空隙が形成されるように粒状体を略円柱形状に形成してもよい。
【0025】
この石炭灰柱状体8の形状は略円柱形状に限定されず、図8に示すように、略円錐形状又は、図9に示すように、略角柱形状に形成することができる。
【0026】
なお、本発明は、火力発電所から発生する石炭灰とダムの浚渫土砂等を人工干潟に利用することで、廃棄物を有効利用するだけでなく、同時にその人工干潟の水質と泥質を改善することができれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、人工干潟の造成方法は、上述した方法に限られず、任意のパターンで配置してもよい。また、石炭灰柱状体8の形状は任意の形状でよく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0027】
以上説明したように、本発明の人工干潟の造成方法及びこれに使用する石炭灰柱状体によれば、河口又は沿岸部において消滅した干潟を修復する干潟造成事業に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施例1の人工干潟の造成方法を説明する概略図である。
【図2】実施例1の人工干潟の造成方法を示すフロー図である。
【図3】実施例1の人工干潟の造成順序を説明する概略図であり、(a)は干潟造成区画の形成、(b)は下段埋立土層と石炭灰造粒物層の形成、(c)は上段埋立土層の形成と石炭灰造粒物の柱状体の配置、(d)は覆砂の被覆である。
【図4】本発明の実施例2の人工干潟の造成方法を説明する概略図である。
【図5】実施例2の人工干潟の造成方法を示すフロー図である。
【図6】実施例2の人工干潟の造成順序を説明する概略図であり、(a)は干潟造成区画の形成、(b)は下段埋立土層の形成と石炭灰柱状体の配置、(c)は石炭灰造粒物層の形成、(d)は上段埋立土層の形成と石炭灰の柱状体の配置、(e)は覆砂の被覆である。
【図7】石炭灰柱状体を略円柱形状に形成した実施例3の正面図である。
【図8】石炭灰柱状体を略円錐形状に形成した実施例3の変形例の正面図である。
【図9】石炭灰柱状体を略角柱形状に形成した実施例3の変形例の正面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 潜堤
2 干潟造成区画
3 泥土
4 下段埋立土層
5 石炭灰造粒物
6 石炭灰造粒物層
7 上段埋立土層
8 石炭灰柱状体
9 覆砂
t 河口又は沿岸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
河口又は沿岸部(t)における干潟を人工的に造成する人工干潟の造成方法であって、
前記河口又は沿岸部(t)における干潟造成区画(2)内に浚渫土等の泥土(3)を埋設して下段埋立土層(4)を形成し、
次に、前記下段埋立土層(4)の上層に、石炭灰造粒物(5)を敷設して石炭灰造粒物層(6)を形成し、
該石炭灰造粒物層(6)の上層に、更に泥土(3)を埋設して上段埋立土層(7)を形成し、かつ該上段埋立土層(7)に石炭灰造粒物(5)を略柱状に形成し、これを千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置し、
該上段埋立土層(7)の表面全体に、覆砂(9)を所定の厚みになるように被せる、ことを特徴とする人工干潟の造成方法。
【請求項2】
前記干潟造成区画(2)内の埋立土層において、石炭灰柱状体(8)を千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置するが、陸側には石炭灰造粒物層(6)を形成しない、ことを特徴とする請求項1の人工干潟の造成方法。
【請求項3】
前記覆砂(9)に、砂、石炭灰造粒物及び浚渫土等の混合物を用いる、ことを特徴とする請求項1の人工干潟の造成方法。
【請求項4】
前記覆砂(9)に、砂、石炭灰造粒物又は浚渫土の中から2種類以上を組み合わせて用いる、ことを特徴とする請求項2の人工干潟の造成方法。
【請求項5】
前記下段埋立土層(4)に、更に前記石炭灰造粒物(5)を略柱状に形成したものを千鳥状又は格子状になるように複数本差し込み配置する、ことを特徴とする請求項1の人工干潟の造成方法。
【請求項6】
河口又は沿岸部(t)にも、所定形状に区画した干潟造成区画(2)内に浚渫土等の泥土(3)を埋設した埋立土層(4,7)に配置して、干潟に適した泥質へ早期に改善する際に使用する石炭灰柱状体(8)であって、
前記泥土(3)及び水中のリンを不溶化・固定化すると共に、透水性の良好な材料から成り、
前記埋立土層(4,7)に上下方向に埋め込めるように、略柱形状を有する、ことを特徴とする石炭灰柱状体。
【請求項7】
前記石炭灰造粒物(5)は略円柱形状に形成したものである、ことを特徴とする請求項6の石炭灰柱状体。
【請求項8】
前記石炭灰造粒物(5)は略円錐形状に形成したものである、ことを特徴とする請求項6の石炭灰柱状体。
【請求項9】
前記石炭灰造粒物(5)は略角柱形状に形成したものである、ことを特徴とする請求項6の石炭灰柱状体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−170041(P2007−170041A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−369095(P2005−369095)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(504136568)国立大学法人広島大学 (924)
【Fターム(参考)】