説明

人材マネジメント支援装置及び方法、ならびに、コンピュータプログラム

【課題】組織活動における各役割の人選に必要な知識を柔軟に設定し、その知識を各人物が有しているか否かを収集する。
【解決手段】人材マネジメント支援装置は、新たに編成するプロジェクトに必要なナレッジを表すキーワードが本文に含まれている電子メールの数を、差出人として設定されている人物毎に集計し、その数が閾値以上である場合に、当該人物が当該ナレッジを有していると判断する。そして、プロジェクトに必要なナレッジの相関関係を示すナレッジマップ上に、各人物が有するナレッジを表示したり、各ナレッジを有する人物を表示したりする。また、人材マネジメント支援装置は、プロジェクトの各役職に必要なナレッジを保有する人物を選択して、プロジェクトチームを編成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各人物がどのような知識を有するかの情報を収集することにより人材の検索を支援する人材マネジメント支援装置及び方法、ならびに、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業などの組織において業務等を行なう際には、その業務における各役割に応じて多種多様な知識が必要である。そのため、業務等の組織活動に従事する人物を、各人物がどのような知識を持っているかに基づいて決定することが重要である。例えば、新たな組織活動の編成を行なうマネージャは、この組織活動において必要な知識をリストアップした上で、メンバの候補となる人物全員分について当該知識の有無を調査し、メンバを決定する。このときの知識の有無の調査は、過去の組織活動の編成時に考慮した内容や、現在及び過去の担当業務の情報などを利用していた。
【0003】
一方、特許文献1には、やりとりされるメールから、対人能力、リーダシップ、マネジメント能力などのヒューマンスキルを取得する技術について記載されている。この技術では、各人物が送受信したメールのメールアドレスに含まれるドメインから組織を割り出すことによりコミュニケーションがある組織の範囲を把握し、その範囲からヒューマンスキルを算定しており、メールのやりとりが多いほどヒューマンスキルが高いと判断している。そして、人材の専門性と、算定したヒューマンスキルとから人材を検索し、その検索結果を出力する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−286666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、新たな組織活動に必要な知識の有無を、過去の組織活動の編成時に考慮した内容に基づいて調査しようとした場合、必ずしも新たな組織活動に必要な知識に関する情報が得られないことがある。例えば、新たな組織活動に必要な知識は、「SQL」、「ネットワーク」、…等であり、これまでに発生した組織活動において考慮した知識が「英語力」、「音響工学」、「楽典」、…であるときには、過去の組織活動のメンバ編成時において考慮した内容を利用できないことがある。
【0006】
一方、所属業務から各人物がどのような知識を持っているかを把握することも容易ではない。例えば、Xさんが「SQL」及び「C++」の知識を主に用いる業務に、Yさんが「基本検討」の知識を主に用いる業務に従事していたとしても、実際には、Xさんは「SQL」及び「P2P」に詳しく、Yさんは「基本検討」及び「性能評価」に詳しい場合がある。また、同じ業務に従事している場合でも、その中で役割が細分化されている場合もある。このように、担当業務が、必ずしも当該業務に従事している人物の有する知識を表すものではなく、隠れた知識を抽出することは困難である。
よって、マネージャは、各人物の過去の業績等までを調査し、新しい組織活動に必要な知識を有しているか否かを判断しなければならなかった。これは時間的、人的なコストを要する煩雑な作業であるため、組織活動における各役割の人選に必要な知識を、各人物が有しているか否かの情報を簡易に収集したいという要望があった。
【0007】
さらに、近年は業務が多様化しており、アドホックにプロジェクトを立ち上げて柔軟に人的リソースを配分することで、有効的に仕事を回していきたいと考える企業等も少なくない。例えば、既に存在するチームや開発ラインなどを超え、スピード感のある柔軟なリソース配分を可能にしたいというニーズがある。このような背景からも、より迅速かつ簡易に、組織活動における各役割の人選に必要な知識を、各人物が有しているか否かの情報を収集することが求められている。
しかし、上述した特許文献1は、このような問題を解決するものではない。
【0008】
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、組織活動における各役割の人選に必要な知識を柔軟に設定し、その知識を各人物が有しているか否かを収集することができる人材マネジメント支援装置及び方法、ならびに、コンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明は、メールデータを記憶するメールデータ記憶部と、ナレッジを表すキーワードを記憶するナレッジマップ記憶部と、人物特定情報及びナレッジを対応づけた人物ナレッジデータを記憶する人物ナレッジ記憶部と、前記メールデータ記憶部から前記メールデータを読み込むメール読込部と、前記ナレッジマップ記憶部から前記キーワードを読み込む重要キーワードリスト読込部と、前記メール読込部により読み込まれた前記メールデータのうち前記重要キーワードリスト読込部により読み込まれた前記キーワードがメール本文に出現する前記メールデータの数を、当該メールデータに差出人として設定されている人物毎に集計し、当該各人物を差出人とするメールデータについて集計した前記メールデータの数が閾値以上であるキーワードを、当該各人物が保有するナレッジとして抽出する人物ナレッジ抽出部と、前記各人物を特定する人物特定情報と、当該各人物について前記人物ナレッジ抽出部が抽出した前記ナレッジとを対応付けた人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部に書き込む人物ナレッジ出力部と、を備えることを特徴とする人材マネジメント支援装置である。
【0010】
また本発明は、上述する人材マネジメント支援装置であって、前記メール読込部により読み込まれた前記メールデータの示すメール本文から所定の品詞の単語を選択し、選択した当該単語から予め決められた単語を除いてキーワードを抽出し、抽出したキーワードがメール本文に出現する数を集計し、集計した出現数が閾値以上であるキーワードを選択する重要キーワード抽出部と、前記重要キーワード抽出部により選択された前記キーワードを前記ナレッジマップ記憶部に書き込む重要キーワードリスト出力部と、をさらに備えることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、上述する人材マネジメント支援装置であって、前記ナレッジマップ記憶部は、各プロジェクトに必要なナレッジを表すキーワードを含んだナレッジマップデータをさらに記憶し、前記ナレッジマップデータを前記ナレッジマップ記憶部から読み込むナレッジマップ読込部と、指定された人物特定情報に基づいて前記人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部から読み込む人物ナレッジ読込部と、前記ナレッジマップ読込部により読み込まれた前記ナレッジマップデータに含まれるキーワードを表示させるとともに、当該ナレッジマップデータに含まれる前記キーワードのうち、前記人物ナレッジ読込部により読み込まれた前記人物ナレッジデータに含まれるナレッジを表すキーワードを特定し、特定されたキーワードをナレッジとして有することを示す情報を表示させるナレッジマップ表示部とをさらに備える、ことを特徴とする。
【0012】
また本発明は、上述する人材マネジメント支援装置であって前記ナレッジマップ記憶部は、各プロジェクトに必要なナレッジを表すキーワードを含んだナレッジマップデータをさらに記憶し、前記ナレッジマップデータを前記ナレッジマップ記憶部から読み込むナレッジマップ読込部と、前記人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部から読み込む人物ナレッジ読込部と、前記ナレッジマップ読込部により読み込んだナレッジマップデータに含まれるキーワードを表示させるとともに、前記人物ナレッジ読込部により読み込まれた前記人物ナレッジデータから当該キーワードに対応するナレッジが含まれる人物ナレッジデータを選択し、当該キーワードに対応した選択された人物ナレッジデータ内の前記人物特定情報により特定される人物の情報を表示させるナレッジマップ表示部とをさらに備える、ことを特徴とする。
また、上述する人材マネジメント支援装置において、前記ナレッジマップ表示部は、前記ナレッジマップに含まれるキーワード毎に、当該キーワードに対応するナレッジが含まれる前記人物ナレッジデータの数を集計し、当該キーワードについて集計した数を表示させるようにしてもよい。
【0013】
また本発明は、上述する人材マネジメント支援装置であって、前記人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部から読み込む候補者ナレッジ読込部と、前記候補者ナレッジ読込部により読み込まれた前記人物ナレッジデータから、役職に要求されるナレッジが含まれる人物ナレッジデータを特定するチーム編成部と、前記チーム編成部により特定された前記人物ナレッジデータ内の前記人物特定情報によって特定される人物の情報を表示させるチーム編成結果表示部とをさらに備える、ことを特徴とする。
また、上述する人材マネジメント支援装置において、前記チーム編成部は、前記役職に要求されるナレッジが多く含まれる順に人物ナレッジデータを特定するようにしてもよい。
また、上述する人材マネジメント支援装置において、前記チーム編成部は、前記役職に要求されるナレッジから特定された前記人物ナレッジデータ内の前記ナレッジを除いたナレッジが、最も多く含まれる人物ナレッジデータを特定する処理を繰り返すようにしてもよい。
【0014】
また本発明は、上述する人材マネジメント支援装置であって、各人物特定情報に対応づけた稼動ポイントを記憶する人物情報記憶部をさらに備え、前記チーム編成部は、前記候補者ナレッジ読込部により読み込まれた人物ナレッジデータのうち、前記役職に必要な消費稼動ポイント以上の稼動ポイントと対応付けられた人物特定情報と、前記役職に要求されるナレッジとが含まれる人物ナレッジデータを特定する、ことを特徴とする。
【0015】
また本発明は、メールデータを記憶するメールデータ記憶部と、ナレッジを表すキーワードを記憶するナレッジマップ記憶部と、人物特定情報及びナレッジを対応づけた人物ナレッジデータを記憶する人物ナレッジ記憶部とを備える人材マネジメント支援装置に用いられる人材マネジメント支援方法であって、メール読込部が、前記メールデータ記憶部から前記メールデータを読み込むメール読込過程と、重要キーワードリスト読込部が、前記ナレッジマップ記憶部から前記キーワードを読み込む重要キーワードリスト読込過程と、人物ナレッジ抽出部が、前記メール読込過程において読み込まれた前記メールデータうち前記重要キーワードリスト読込過程において読み込まれたキーワードがメール本文に出現する前記メールデータの数を、当該メールデータに差出人として設定されている人物毎に集計し、当該各人物を差出人とするメールデータについて集計した前記メールデータの数が閾値以上であるキーワードを、当該各人物が保有するナレッジとして抽出する人物ナレッジ抽出過程と、人物ナレッジ出力部が、前記各人物を特定する人物特定情報と、当該各人物について前記人物ナレッジ抽出過程において抽出した前記ナレッジとを対応付けた人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部に書き込む人物ナレッジ出力過程と、を備えることを特徴とする人材マネジメント支援方法である。
【0016】
また本発明は、人材マネジメント支援装置として用いられるコンピュータを、メールデータを記憶するメールデータ記憶部、ナレッジを表すキーワードを記憶するナレッジマップ記憶部、人物特定情報及びナレッジを対応づけた人物ナレッジデータを記憶する人物ナレッジ記憶部、前記メールデータ記憶部から前記メールデータを読み込むメール読込部、前記ナレッジマップ記憶部から前記キーワードを読み込む重要キーワードリスト読込部、前記メール読込部により読み込まれた前記メールデータのうち前記重要キーワードリスト読込部により読み込まれた前記キーワードがメール本文に出現する前記メールデータの数を、当該メールデータに差出人として設定されている人物毎に集計し、当該各人物を差出人とするメールデータについて集計した前記メールデータの数が閾値以上であるキーワードを、当該各人物が保有するナレッジとして抽出する人物ナレッジ抽出部、前記各人物を特定する人物特定情報と、当該各人物について前記人物ナレッジ抽出部が抽出した前記ナレッジとを対応付けた人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部に書き込む人物ナレッジ出力部、として機能させることを特徴とするコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、新たな組織活動において必要であるとしてユーザが自由に選択した知識を各人物が有しているか否かについての情報を、当該各人物の過去の電子メールに基づいて柔軟に収集することができる。すなわち、蓄積されている同一の電子メールを使用し、異なる知識について、各人物が当該知識を有しているか否かの情報を収集することが可能である。また、蓄積されたメールから、知識を表すと考えられるキーワードを抽出することもできる。そして、抽出した各人物の知識情報に基づいて、特定の人物が有する知識を表示させたり、特定の知識を有する人物を表示させたりすることが可能である。
さらには、収集した情報に基づいて、自動的に組織活動に従事する人物を選択することができる。このとき、組織活動における各役割の稼動や、全体的な各人物の稼動のバランスを考慮した人選を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第一実施形態による人材マネジメント支援装置の動作概要を示す図である。
【図2】同実施形態による人材マネジメント支援装置の構成図である。
【図3】同実施形態によるメールデータのデータ構成例を示す図である。
【図4】同実施形態による加工メールデータのデータ構成例を示す図である。
【図5】同実施形態による重要キーワードリストのデータ構成例を示す図である。
【図6】同実施形態によるナレッジマップデータのデータ構成例を示す図である。
【図7】同実施形態による人物ナレッジデータのデータ構成例を示す図である。
【図8】同実施形態による人物情報データのデータ構成例を示す図である。
【図9】同実施形態による重要キーワードリスト生成処理の処理フローを示す図である。
【図10】同実施形態による重要キーワードリスト生成処理の例を示す図である。
【図11】同実施形態によるナレッジ抽出処理の処理フローを示す図である。
【図12】同実施形態によるナレッジ抽出処理の例を示す図である。
【図13】同実施形態による個人ナレッジ表示処理の処理フローを示す図である。
【図14】同実施形態による個人ナレッジの画面表示例を示す図である。
【図15】同実施形態によるチームナレッジ表示処理の処理フローを示す図である。
【図16】同実施形態によるチームナレッジの画面表示例を示す図である。
【図17】同実施形態によるチーム編成処理の処理フローの処理フローを示す図である。
【図18】同実施形態による個人網羅性重視アルゴリズムによる人物選択処理の処理フローを示す図である。
【図19】同実施形態による集団網羅性重視アルゴリズムによる人物選択処理の処理フローを示す図である。
【図20】同実施形態による人材マネジメント支援装置のチーム編成の動作例を示す図である。
【図21】同実施形態による人材マネジメント支援装置のチーム編成の動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態による人材マネジメント支援装置の動作概要を示す図である。以下では、組織としての企業が、新たなプロジェクトチームを編成する場合を例にして説明する。
【0020】
同図において、まず、人材マネジメント支援装置は、蓄積している過去の電子メール(以下、単に「メール」と記載)から、新たに編成するプロジェクトに必要となる知識(以下、「ナレッジ」と記載)、例えば、「SQL」、「基本検討」、「サーバ」、「ネットワーク」等のナレッジのうち、各人物がいずれのナレッジを有しているかの人物ナレッジ情報を収集する。人材マネジメント支援装置は、プロジェクトチーム編成するマネージャなどのユーザにより生成されたナレッジマップ上に、収集した人物ナレッジ情報に基づき、各ナレッジを有する人物を表示する。ナレッジマップとは、プロジェクトチームに必要なナレッジと、それらナレッジの相関関係を示す分布図である。例えば、同図において、AさんとBさんをプロジェクトチームの候補として選択した場合、Aさんが有するナレッジ「Linxx」、「Windxxx」、「SQL」、「JAxx」に対応づけて「A」さんを表示し、Bさんが有するナレッジ「Linxx」、「Windxxx」、「基本検討」、「性能評価」に対応づけて「B」さんを表示している。これにより、この2名をプロジェクトチームのメンバに選んだ場合に、チームとして強いナレッジ、つまり両者が共通して持っているナレッジや、開発に必要だがチームとして弱いナレッジ、つまり、両者とも持っていないナレッジを視覚的に示すことができる。
【0021】
さらに、人材マネジメント支援装置は、プロジェクトチームの各役割に従事する人物のナレッジが当該プロジェクトチームにおける各役割に必要なナレッジを充足するように、収集した人物ナレッジ情報に基づいて人物を選択し、プロジェクトチームを編成する。例えば、人材マネジメント支援装置は、マネジメント職に要求されるナレッジを最も多く有している人物をリーダとして選択し、続いて、マネジメント職に必要な当該ナレッジを次に多く有している人物をサブリーダとして選択する。さらに人材マネジメント支援装置は、被マネジメント職に適する人物を選択する。このとき、被マネジメント職に要求されるナレッジを、最も多く有している人物を1人目のメンバとして選択し、2人目以降は、被マネジメント職に要求されるナレッジから、すでに被マネジメント職のメンバとして選択された人物が有するナレッジを除いたナレッジを最も多く有している人物を選択する。
また、プロジェクトチームにおける各役割の稼動や、企業全体が現在実行しているプロジェクト全体における各人物の稼動を考慮した人選を行なう。
【0022】
図2は、本発明の一実施形態による人材マネジメント支援装置1の構成図であり、本発明と関係する機能ブロックのみ抽出して示してある。同図において、人材マネジメント支援装置1は、1台または複数台のサーバ等のコンピュータ装置により実現することができ、メールデータ記憶部11、加工メールデータ記憶部12、ナレッジマップ記憶部13、人物ナレッジ記憶部14、人物情報記憶部15、重要キーワード生成部20、人物ナレッジ処理部30、ナレッジマップ表示処理部40、チーム編成結果表示処理部50、及び、チーム編成処理部60を備えて構成される。ナレッジマップ表示処理部40及びチーム編成結果表示処理部50は、ネットワーク等を介してパーソナルコンピュータなどのコンピュータ端末であるユーザ端末100と接続される。
【0023】
メールデータ記憶部11、加工メールデータ記憶部12、ナレッジマップ記憶部13、人物ナレッジ記憶部14、及び、人物情報記憶部15は、ハードディスク装置や半導体メモリなどで実現され、例えば、データベースサーバを用いることができる。メールデータ記憶部11は、送受信された電子メールのデータであるメールデータを記憶する。加工メールデータ記憶部12は、メールデータの本文を、本文に含まれるキーワードに置き換えた加工メールデータを記憶する。ナレッジマップ記憶部13は、プロジェクトに必要なナレッジの相関関係を示すナレッジマップデータと、ナレッジを表す単語である重要キーワードを記憶する。人物ナレッジ記憶部14は、各人物が有するナレッジを記憶する。人物情報記憶部15は、各人物があとどれくらい稼動可能であるかを数値化した稼動ポイントを記憶する。
【0024】
重要キーワード生成部20は、メール読込部21、重要キーワード抽出部22、加工メールデータ出力部23、及び、重要キーワードリスト出力部24を備える。
メール読込部21は、メールデータ記憶部11からメールデータを読み込む。重要キーワード抽出部22は、各メールデータのメール本文に基づいて重要キーワード、つまり、ナレッジを表すキーワードを抽出する。加工メールデータ出力部23は、メールデータの本文を、本文に含まれるキーワードに置き換えた加工メールデータを生成し、加工メールデータ記憶部12に書き込む。重要キーワードリスト出力部24は、重要キーワード抽出部22が抽出した重要キーワードをナレッジマップ記憶部13に書き込む。
【0025】
人物ナレッジ処理部30は、重要キーワードリスト読込部31、加工メールデータ読込部32、人物ナレッジ抽出部33、及び、人物ナレッジ出力部34を備える。
重要キーワードリスト読込部31は、ナレッジマップ記憶部13から重要キーワードのリストを読み込む。加工メールデータ読込部32は、加工メールデータ記憶部12から加工メールデータを読み込む。人物ナレッジ抽出部33は、重要キーワードが出現する加工メールデータの数を出現メール数としてメールの差出人となっている人物別に集計し、当該差出人それぞれについて集計した重要キーワードのうち、出現メール数が条件より多い重要キーワードを当該人物のナレッジとして抽出する。人物ナレッジ出力部34は、各人物について抽出したナレッジを示す人物ナレッジデータを人物ナレッジ記憶部14に書き込む。
【0026】
ナレッジマップ表示処理部40は、ナレッジマップ作成部41、ナレッジマップ読込部42、ナレッジマップ表示部43、人物選択入力部44、及び、人物ナレッジ読込部45を備える。
ナレッジマップ作成部41は、ユーザ端末100からプロジェクトに必要なナレッジの相関関係の情報を受信してナレッジマップデータを生成し、ナレッジマップ記憶部13に書き込む。ナレッジマップ読込部42は、ナレッジマップ記憶部13からナレッジマップデータを読み込む。人物選択入力部44は、ナレッジマップ上にナレッジを表示させる人物の選択情報をユーザ端末100から受信する。人物ナレッジ読込部45は、選択された人物の人物ナレッジデータを人物ナレッジ記憶部14から読み込む。ナレッジマップ表示部43は、ユーザ端末100に、ナレッジマップデータに基づいたナレッジマップを表示させたり、人物ナレッジデータに基づいて、選択された人物が有するナレッジや選択されたナレッジを有する人物を表示させたりする。
【0027】
チーム編成結果表示処理部50は、チーム編成条件入力部51及びチーム編成結果表示部52を備える。チーム編成条件入力部51は、プロジェクトのチーム編成条件をユーザ端末100から受信する。チーム編成結果表示部52は、チーム編成処理部60においてプロジェクトの各役割に選択された人物の情報をユーザ端末100へ表示させる。
【0028】
チーム編成処理部60は、チーム編成条件受領部61、候補者ナレッジ読込部62、チーム編成部63、チーム編成結果出力部64、稼動ポイント更新部65、及び、人物データ読込部66を備える。
チーム編成条件受領部61は、チーム編成条件入力部51がユーザ端末100から受信したチーム編成条件を受信する。候補者ナレッジ読込部62は、プロジェクトのメンバの候補者となる人物の人物ナレッジデータを人物ナレッジ記憶部14から読み込む。人物データ読込部66は、人物情報記憶部15からメンバの候補者となる人物の人物情報データを読み込む。チーム編成部63は、チーム編成条件、人物ナレッジデータ、及び、人物情報データに基づいて、プロジェクトにおける各役割の人選を行なう。チーム編成結果出力部64は、プロジェクトの各役割に選択された人物の情報をチーム編成結果表示処理部50に出力する。稼動ポイント更新部65は、各役割として選択された人物の現在の稼動ポイントを、選択された役割に要する稼動を数値化した消費稼動ポイントを減算したポイントに更新する。
【0029】
図3は、メールデータ記憶部11に記憶されるメールデータのデータ構成例を示す図である。同図において、メールデータは、メールを一意に特定する識別情報であるメールID、メールの差出人を一意に特定する識別情報である差出人ID、メールが送信された日時、本文データが記述されているファイルのファイル名等の情報を含む。差出人IDには、例えば、差出人のメールアドレスを使用することができ、人物を一意に特定する人物IDとして使用される。また、本文データは、メール本文のテキストデータである。
【0030】
図4は、加工メールデータ記憶部12に記憶される加工メールデータのデータ構成例を示す図である。同図において、加工メールデータは、メールID、差出人ID、日時、及び、メール本文から抽出されたキーワードを含む。
【0031】
図5は、ナレッジマップ記憶部13に記憶される重要キーワードリストのデータ構成例を示す図である。同図において、重要キーワードリストは、重要キーワードとして選択されたキーワードと、当該キーワードを一意に特定するキーワードIDとを対応付けた複数のレコードからなる。
【0032】
図6は、ナレッジマップ記憶部13に記憶されるナレッジマップデータのデータ構成例を示す図である。同図において、ナレッジマップデータは、ナレッジマップデータを一意に特定するナレッジマップIDと、ナレッジリストからなる。ナレッジマップIDは、例えば、ナレッジマップやプロジェクトの名前等を用いることができる。また、ナレッジリストは、ナレッジマップを構成するナレッジを示すキーワード、当該キーワードを一意に特定するキーワードID、及び、当該ナレッジの上位にあたるナレッジに対応したキーワードIDである親キーワードIDを対応付けた複数のレコードからなる。
【0033】
図7は、人物ナレッジ記憶部14に記憶される人物ナレッジデータのデータ構成例を示す図である。同図において、人物ナレッジデータは、人物ID、キーワードID、出現数、及び、ナレッジフラグを含む。出現数は、人物IDにより特定される人物が送信したメールのうち、キーワードIDにより特定されるキーワードが出現するメールの数を示す。ナレッジフラグは、キーワードIDにより特定されるキーワードが人物IDにより特定される人物のナレッジであるか否かを示し、ナレッジがある場合にセットされ、ナレッジがない場合にはリセットされる。なお、出現数としてメール本文中にキーワードが出現した数を累計した数を用いてもよい。
【0034】
図8は、人物情報記憶部15に記憶される人物情報データのデータ構成例を示す図である。同図において、人物情報データは、人物ID、当該人物IDにより特定される人物の名前、及び、当該人物の残りの稼動ポイントを対応付けたレコードからなる。人物の個人情報として名前のほか、所属部署や連絡先などの情報が含まれていていてもよい。
【0035】
図9は、重要キーワード生成部20による重要キーワードリスト生成処理の処理フローを示す図である。
まず、重要キーワード生成部20の重要キーワード抽出部22は、予め自身の備える記憶手段、あるいは、加工メールデータ記憶部12等の記憶部に記憶されている除外単語リストを読み込む(ステップS105)。除外単語リストは、ナレッジとして使用することが適切ではない単語のリストであり、例えば、メールに特有の表現において使われる単語や、どのような業務や分野においても使用される単語などが含まれる。例えば、「お世話になっております。開発部のXXです。」などの一般的なメールの挨拶表現において使用される単語「世話」、組織を示す単語「開発部」のほか、各業務に共通して使用される単語、例えば、「打合せ」等を除外単語とすることができる。
【0036】
続いて、メール読込部21は、メールデータ記憶部11から、まだ読み込んでいないメールデータのうち1通のメールデータを読み込み、さらに、このメールデータに記述されている本文データのファイル名により示されるファイルからメール本文を読み込む(ステップS110)。重要キーワード抽出部22は、ステップS110において読みだしたメール本文から他のメールからの引用部分を削除する(ステップS115)。具体的には、他のメールからの引用であることを示す所定の文字や記号が行の先頭に記述されている行を削除したり、以降が他のメールからの引用部分であることが記述されている行以降を削除したりする。
【0037】
重要キーワード抽出部22は、ステップS115において引用部分を削除したメール本文を形態素解析すると(ステップS120)、形態素解析された結果から所定の品詞の単語、例えば、品詞が名詞である単語を抽出する(ステップS125)。続いて、重要キーワード抽出部22は、ステップS125において抽出した単語から、ステップS105において読み込んだ除外単語リストに含まれる単語を削除する(ステップS130)。
【0038】
続いて、重要キーワード抽出部22は、ステップS130の結果得られた単語から以下のようにキーワードを取得する。すなわち、まず、重要キーワード抽出部22は、ステップS130において、除外単語リストに含まれる単語を削除した結果残った各単語が、自身の備える記憶手段、あるいは、加工メールデータ記憶部12等の記憶部に記憶されているキーワード変換データに登録されているかを判断する。キーワード変換データは、同じ意味の異なる単語を同一のキーワードに変換するためのデータであり、単語とキーワードとの対応付を示す。例えば、「ネットワーク」、「網」、「NW」は同じ意味であり、これらの単語はキーワードとして「ネットワーク」を使用するものとする。この場合、キーワード変換データには、単語「網」、「NW」に対応付けてキーワード「ネットワーク」を登録しておく。重要キーワード抽出部22は、ステップS130の結果得られた単語がキーワード変換データに登録されている場合、当該単語に対応付けてキーワード変換データに登録されているキーワードを読み込み、当該単語と置き換える。キーワード変換データに登録されていない単語は、そのままキーワードとする。
このようにして、ステップS130の結果得られた全ての単語からキーワードを取得すると、加工メールデータ出力部23は、取得したキーワードと、ステップS110において読み込んだメールデータから取得したメールID、差出人ID及び日時とを設定した加工メールデータを作成し、作成した加工メールデータを加工メールデータ記憶部12に書き込む(ステップS135)。このとき、取得したキーワードに重複しているものがあれば、重複を排除して加工メールデータに書き込む。
【0039】
重要キーワード抽出部22は、ステップS135において得られた各キーワードの出現数をカウントする(ステップS140)。具体的には、まず、重要キーワード抽出部22は、ステップS130において得られた各キーワードの出現数をカウントする。例えば、ステップS130において、単語「網」及び「NW」がキーワード「ネットワーク」に変換され、単語「網」の出現数が1回、単語「NW」の出現数が2回である場合、キーワード「ネットワーク」の出現数「3回」がカウントされる。続いて、出現数をカウントしたキーワードから1つを選択すると、当該キーワードが、重要キーワード抽出部22の備える記憶手段に記憶されているキーワード出現数リストに登録されているか否かを判断する。登録されていない場合は、選択したキーワードとカウントした出現数とを対応付けてキーワード出現数リストに追加する。一方、すでに登録されている場合は、選択したキーワードに対応付けて記憶されている出現数にカウントした出現数を加算する。重要キーワード抽出部22は、ステップS135において得たキーワード全てが選択されるまで、次のキーワードを選択して同様の処理を行なう。
【0040】
メール読込部21は、メールデータ記憶部11から全てのメールデータを読み込んだか否かを判断し、まだ読み込んでいないメールデータがあると判断した場合(ステップS145:NO)、ステップS110からの処理を繰り返す。一方、全てのメールデータを読み込んだと判断した場合(ステップS145:YES)、重要キーワードリスト出力部24は、キーワード出現数リストから、出現数の多い順に所定数n個のキーワードを重要キーワードとして抽出する(ステップS150)。なお、出現数が所定の閾値以上であるキーワードを重要キーワードとしてもよく、この場合、閾値をメールデータの数に対する所定の割合により決定することでもよい。重要キーワードリスト出力部24は、重要キーワードとして抽出されたキーワードそれぞれにキーワードIDを割当てると、重要キーワードとして抽出されたキーワードと、当該キーワードのキーワードIDとを対応付けたレコードからなる重要キーワードリストを生成し、ナレッジマップ記憶部13に書き込む(ステップS155)。
【0041】
図10は、上述した図9に示す重要キーワードリスト生成処理の例を示し、一部のデータのみを記載している。読込メールデータD11は、メール読込部21がメールデータ記憶部11から読み込んだメールデータとメール本文を示している(ステップS110)。重要キーワード抽出部22は、当該読込メールデータD11のメール本文から、行の先頭に「>」が記載されている引用部分の削除を行った後(ステップS115)、形態素解析を行ない、解析中メールデータD12を得る(ステップS120)。解析中メールデータD12には、形態素解析の結果「先日/の/打合せ/の/件/で」・・・「不具合/の/原因/は/SQL/に/よる/アクセス/の/際/に」・・・が得られたことを示している。
【0042】
続いて、重要キーワード抽出部22は、解析中メールデータD12に示される形態素解析結果から名詞を抽出するとともに(ステップS125)、「先日」、「打合せ」、「件」等の除外単語の削除を行なう(ステップS130)。この結果得られた単語からキーワード「不具合」、「原因」、「SQL」、「アクセス」、…等が得られる。加工メールデータ出力部23は、この得られたキーワードとメールデータD11のメールID、差出人ID及び日時とを設定した加工メールデータD13を生成し、加工メールデータ記憶部12に書き込む(ステップS135)。
【0043】
重要キーワード抽出部22により、全員分のメールについてキーワードの出現数が集計されると(ステップS140、S145)、キーワード出現数リストD14が得られる。重要キーワードリスト出力部24は、キーワード出現数リストD14から出現数が上位n個のキーワードを重要キーワードとして抽出した結果から重要キーワードリストD15を生成し(ステップS150)、ナレッジマップ記憶部13に書き込む(ステップS155)。同図においては、「JAxx」、「基本検討」、「SQL」、「ネットワーク」、「性能評価」、「C++」、…からなる重要キーワードリストD15が得られたことを示している。
【0044】
なお、上記においては、メールデータ記憶部11に記憶されているすべてのメールデータを読み込んでいるが、日時の情報に、過去1年間など、所定の期間の日時が設定されているメールデータのみを読み込むことでもよい。
【0045】
また、上記においては、各メールに出現するキーワード数をカウントして合計しているが、各キーワードが出現するメールの数をカウントするようにしてもよい。この場合、図9のステップS140において、取得したキーワードのうち重複しているキーワードがある場合、そのうち1つのみを残す。そして、キーワードから1つを選択すると、当該キーワードが、重要キーワード抽出部22の備える記憶手段に記憶されているキーワード出現数リストに登録されているか否かを判断する。登録されていない場合は、選択したキーワードと出現数「1」とを対応付けてキーワード出現数リストに追加する。一方、すでに登録されている場合は、選択したキーワードに対応付けて記憶されている出現数に1を加算する。
【0046】
図11は、人物ナレッジ処理部30によるナレッジ抽出処理の処理フローを示す図である。
まず、人物ナレッジ処理部30の重要キーワードリスト読込部31は、ナレッジマップ記憶部13から重要キーワードリストを読み込む(ステップS205)。続いて、加工メールデータ読込部32は、加工メールデータ記憶部12から、まだ読み込んでいない加工メールデータのうち1通の加工メールデータを読み込む(ステップS210)。人物ナレッジ抽出部33は、ステップS210において読み込んだ加工メールデータに記述されているキーワードから、ステップS205において読み込んだ重要キーワードリストに記述されているキーワードのいずれかと一致するキーワードのみを残し、いずれのキーワードとも一致しないキーワードは削除する(ステップS215)。
【0047】
人物ナレッジ抽出部33は、同じ差出人のメールの中で、ステップS215において抽出したキーワードが出現したメールの数を更新する(ステップS220)。
具体的には、まず、人物ナレッジ抽出部33は、加工メールデータに記述されている差出人IDを取得すると、当該差出人IDが人物IDに設定されている人物ナレッジ記憶部14内の人物ナレッジデータを検索する。
取得した差出人IDが人物IDに設定されている人物ナレッジデータがない場合、取得した差出人IDを設定した人物IDと、ステップS215において抽出したキーワードに対応して重要キーワードリストから読み出したキーワードIDと、出現数「1」とを設定した人物ナレッジデータを生成して、人物ナレッジ記憶部14に書き込む。
一方、人物ナレッジデータが特定された場合、ステップS215において抽出したキーワードを1つ選択し、選択したキーワードに対応して重要キーワードリストから読み出したキーワードIDが、特定された人物ナレッジデータに登録されているか否かを判断する。登録されていない場合は、選択したキーワードのキーワードIDと出現数「1」とを対応付けて当該人物ナレッジデータに追加する。登録されている場合は、選択したキーワードのキーワードIDに対応付けて当該人物ナレッジデータに設定されている出現数に1を加算する。そして、ステップS215において抽出されたキーワード全てが選択されるまで、次のキーワードを選択して同様の処理を行なう。
【0048】
人物ナレッジ抽出部33は、加工メールデータ記憶部12から全ての加工メールデータを読み込んだか否かを判断し、まだ読み込んでいない加工メールデータがあると判断した場合(ステップS225:NO)、ステップS210からの処理を繰り返す。一方、全ての加工メールデータを読み込んだと判断した場合(ステップS225:YES)、人物ナレッジ出力部34は、人物ナレッジ記憶部14に記憶されている人物ナレッジデータを1つ選択し、読み込む(ステップS230)。
【0049】
人物ナレッジ出力部34は、読み込んだ人物ナレッジデータに設定されているキーワードIDのうちまだ選択していないキーワードIDを1つ選択する。人物ナレッジ抽出部33は、選択したキーワードIDに対応した出現数が所定の閾値mを超えている場合、当該キーワードIDに対応づけてナレッジを有することを示す情報、つまり、ナレッジフラグに「1」を書き込む(ステップS235)。なお、閾値mは、加工メールデータの数に対する所定の割合により決定することでもよい。また、出現数が所定の閾値m以下である場合は、当該キーワードIDに対応したナレッジフラグに「0」を書き込むことでもよく、NULLのままとしてもよい。
【0050】
人物ナレッジ出力部34は、ステップS230において読み込んだ人物ナレッジデータに設定されている全てのキーワードIDについてステップS235の処理を終えたかを判断し、まだ処理を行なっていないキーワードIDがあると判断した場合(ステップS240:NO)、ステップS235の処理を繰り返す。一方、読み込んだ人物ナレッジデータ内に設定されている全てのキーワードIDについてステップS235の処理を実行したと判断した場合(ステップS240:YES)、人物ナレッジ出力部34は、人物ナレッジ記憶部14から全ての人物ナレッジデータを読み込んだか否かを判断する(ステップS240)。まだ読み込んでいない人物ナレッジデータがあると判断した場合(ステップS240:NO)、ステップS230からの処理を繰り返し、全ての人物ナレッジデータを読み込んだと判断した場合(ステップS245:YES)、処理を終了する。
【0051】
図12は、上述した図11に示すナレッジ抽出処理の例を示し、一部のデータのみを記載している。加工メールデータ読込部32が加工メールデータ記憶部12から加工メールデータD21を読み込むと(ステップS210)、人物ナレッジ抽出部33は、読み込んだ加工メールデータD21に記述されているキーワード「不具合」、「原因」、「SQL」、「アクセス」、…から、重要キーワードリストに登録されていないキーワード「原因」、…を削除する(ステップS215)。この結果が重要キーワード抽出後加工メールデータD22である。人物ナレッジ抽出部33は、削除の結果残ったキーワードが出現したメールの数を差出人別に集計した人物ナレッジデータD23を生成して、人物ナレッジ記憶部14に書き込むと(ステップS220、S225)、各人物の人物ナレッジデータD23それぞれについて、出現数が所定の閾値mを超えているキーワードを選択してナレッジフラグに「1」を書き込む(ステップS235、S240、S245)。この結果が、人物ナレッジデータD24である。同図においては、キーワード「JAxx」、「基本検討」、「SQL」、「性能評価」のキーワードIDに対応付けてナレッジフラグ「1」が設定されている。
【0052】
なお、上記においては、加工メールデータ記憶部12に記憶されているすべての加工メールデータを読み込んでいるが、日時の情報に、過去1年間など、所定の期間の日時が設定されている加工メールデータのみを読み込むことでもよい。
【0053】
なお、上記においては、各単語が最低1回出現したメール数を出現数としてカウントする方式であるが、図9のステップS135において、1通のメールのメール本文中に出現する数が所定数に満たなかったキーワードを削除することにより、各キーワードが所定数以上メール本文に出現するメール数をカウントするようにしてもよい。
また、図9のステップS135において、加工メールデータに、キーワードと対応づけて、当該キーワードが本文中に出現する数を書き込むようにしてもよい。そして、図11のステップS220においては、人物ナレッジデータに、キーワードに対応付けられた出現数を累計した出現数を設定する。
【0054】
また、重要キーワードリストは、上述した図9に示す重要キーワード抽出処理によって抽出し、ナレッジマップ記憶部13に登録することでもよく、ユーザが自身で選択した重要キーワードからなる重要キーワードリストをユーザ端末100等によりナレッジマップ記憶部13に登録するようにしてもよい。
ユーザが自身で重要キーワードリストをナレッジマップ記憶部13に登録する場合、図9のステップS140、S150及びS155の処理は行なわずに加工メールデータを生成した後、図11の処理を行なう。
【0055】
あるいは、ユーザが自身で重要キーワードリストをナレッジマップ記憶部13に登録する場合、図9の処理を行なわず、以下のように図11の処理を行なうことでもよい。つまり、図11のステップS210において、重要キーワード生成部20のメール読込部21が、メールデータ記憶部11から、まだ読み込んでいないメールデータのうち1通のメールデータを読み込むとともに、このメールデータに記述されている本文データのファイル名により示されるファイルからメール本文を読み込み、当該メールデータとメール本文を人物ナレッジ抽出部33に出力する。そして、ステップS215において、人物ナレッジ処理部30の人物ナレッジ抽出部33は、メール本文から他のメールからの引用部分を削除し、削除した残りのメール本文から、ステップS205において読み込んだ重要キーワードリストに記述されている単語を特定する。ステップS225においては、メールデータ記憶部11から全てのメールデータを読み込んだか否かを判断し、まだ読み込んでいないメールデータがあると判断した場合、ステップS210からの処理を繰り返し、全てのメールデータを読み込んだと判断した場合、ステップS230の処理を行なう。
【0056】
次に、ナレッジマップ表示処理について説明する。
ナレッジマップ表示処理を行なう前に、ユーザはナレッジマップデータを生成して、ナレッジマップ記憶部13に登録しておく。
具体的には、ユーザはユーザ端末100によってナレッジマップ表示処理部40にアクセスし、ナレッジマップ作成要求を送信する。ナレッジマップ表示処理部40のナレッジマップ作成部41は、現在ナレッジマップ記憶部13に記憶されている重要キーワードリストからキーワードを読み出してユーザ端末100に表示させる。この重要キーワードリストは、上述した図9に示す重要キーワード処理フローにおいて抽出されたものであってもよく、ユーザが予めユーザ端末100等により自身でナレッジマップ記憶部13に登録したものであってもよい。
【0057】
ユーザは、ユーザ端末100のディスプレイに表示されたキーワードの中から、プロジェクトに必要なナレッジを示すキーワードを選択するとともに、選択したキーワード間の相関関係、及び、ナレッジマップ名をキーボードやマウスなどの入力手段により入力し、ナレッジマップ表示処理部40へ送信する。
【0058】
ナレッジマップ表示処理部40のナレッジマップ作成部41は、ユーザ端末100からナレッジを示すキーワードと、当該キーワード間の相関関係と、ナレッジマップ名とを受信すると、受信したキーワードと、当該キーワードそれぞれに対応したキーワードIDと、当該キーワードの上位となるナレッジとして指定されたキーワードのキーワードIDとからなるナレッジリストを作成する。ナレッジマップ作成部41は、受信したナレッジマップ名を設定したナレッジマップIDと、作成したナレッジリストを設定したナレッジマップデータをナレッジマップ記憶部13に書き込む。
【0059】
なお、先にナレッジマップを生成し、生成したナレッジマップから重要キーワードリストを生成することもできる。この場合、ユーザ端末100から、キーワードIDに代えて、キーワード自体を受信する。ナレッジマップ表示処理部40のナレッジマップ作成部41は、受信した各キーワードにキーワードIDを割当てて重要キーワードリストを作成するとともに、上記と同様に、ナレッジマップデータを作成してナレッジマップ記憶部13に書き込む。
【0060】
図13は、ナレッジマップ表示処理部40による個人ナレッジ表示処理の処理フローを示す図である。個人ナレッジ表示処理では、指定された人物が有するナレッジをナレッジマップ上に表示する。
まず、ユーザは、ユーザ端末100からナレッジマップ表示処理部40にアクセスし、入力手段により、使用したいナレッジマップのナレッジマップIDと、ナレッジマップ表示指示とを入力する。ナレッジマップ表示処理部40のナレッジマップ作成部41は、ユーザ端末100から受信したナレッジマップIDにより特定されるナレッジマップデータをナレッジマップ記憶部13から読み込む(ステップS305)。
【0061】
ナレッジマップ表示部43は、読み込んだナレッジマップデータ内のナレッジリストからキーワードを読み込む。そして、読み込んだ各キーワードそれぞれについて、当該キーワードに対応付けられた上位キーワードIDにより上位キーワードを特定する。ナレッジマップ表示部43は、各キーワードが、当該キーワードの上位キーワードの配下となるようにしてナレッジリスト内のキーワードを表示させるための画面データを生成する。例えば、上位となるキーワードを下位のキーワードより上に表示し、これら上位のキーワードと下位のキーワードとの間に線を描画する。ナレッジマップ表示部43は、作成した画面データをユーザ端末100に送信する(ステップS310)。ユーザ端末100は受信した画面データに基づいてナレッジマップをディスプレイに表示する。
【0062】
続いて、ユーザは、ユーザ端末100に人物選択要求の送信指示を入力する。人物選択入力部44は、人物ナレッジ記憶部14に記憶されている全人物ナレッジ情報から人物IDを取得し、取得した人物IDの一覧をユーザ端末100に送信する。ユーザ端末100は、受信した人物IDの一覧をディスプレイに表示する。なお、人物選択入力部44は、取得した人物IDに対応した名前や所属等の個人情報を人物情報記憶部15内の人物情報データから読み出し、ユーザ端末100に送信して表示させることでもよい。ユーザは、ユーザ端末100に表示されている人物IDや名前等の中からナレッジを表示させたい人物を入力手段により選択し、ナレッジ表示指示を入力する。人物選択入力部44は、選択された人物の人物IDを受信する(ステップS315)。
【0063】
人物ナレッジ読込部45は、ステップS315において人物選択入力部44が受信した人物IDにより特定される人物ナレッジデータを人物ナレッジ記憶部14から読み込む(ステップS320)。ナレッジマップ表示部43は、読み出した人物ナレッジデータにナレッジフラグ「1」と対応づけて設定されているキーワードIDから、ステップS305において読み込んだナレッジマップデータ内のナレッジリストに含まれるキーワードIDを抽出する。ナレッジマップ表示部43は、抽出したキーワードIDに対応したキーワードが、受信した人物IDにより特定される人物の有するナレッジであることを示す情報を付加したナレッジマップの画面データを生成する。ナレッジマップ表示部43は、作成した画面データをユーザ端末100に送信する(ステップS325)。ユーザ端末100は受信した画面データに基づいたナレッジマップをディスプレイに表示する。
【0064】
図14は、図13の処理の結果表示されるナレッジマップの表示イメージを示す図である。同図においては、「商用開発」のナレッジマップが表示されている。ナレッジマップでは、各キーワードが楕円の囲み(以下、「ノード」という)の中に表示されている。例えば、「商用開発」のノード下に、「ネットワーク」、「サーバ」、「開発」のノードが表示され、これらのノード間には線が描画されていることから、ナレッジ「商用開発」は、ナレッジ「ネットワーク」、「サーバ」、「開発」の上位のナレッジであることを視覚的に捉えることができる。
【0065】
また、同図において、ナレッジマップの左側には、人物のリスト「A社員」、「B社員」、「C社員」、…が表示されている。ユーザが、マウスによりナレッジを表示させたい「C社員」を選択することにより、「C社員」が有するナレッジ「SQL」、「JAxx」、「Windxxx」に対応するキーワードのノードが、他のノードとは異なる色により表示される。なお、選択された人物が有するナレッジに対応するキーワードのテキストの表示色や文字の大きさを変えたり、ノードの囲みの線を変えたりすることにより、ナレッジを有することを示してもよい。これにより、視覚的に人物が有するナレッジを把握することができるとともに、どのような分野のナレッジを保有しているかなどの状況を把握することができる。
【0066】
図15は、ナレッジマップ表示処理部40によるチームナレッジ表示処理の処理フローを示す図である。チームナレッジ表示処理では、各ナレッジを有するプロジェクトチームのメンバをナレッジマップ上に表示する。
まず、ナレッジマップ表示処理部40は、図13のステップS305〜S310と同様の処理を行い、ユーザ端末100に、ユーザが選択したプロジェクトチームのナレッジマップを表示させる(ステップS405、S410)。続いて、ナレッジマップ表示部43は、図13のステップS315と同様の処理により、ユーザ端末100に人物IDまたは名前や所属等の個人情報の一覧をディスプレイに表示させる。ユーザは、ユーザ端末100に表示されている人物IDや名前の中からプロジェクトチームに採用を検討している、あるいは、採用された人物を入力手段により選択し、ナレッジ表示指示を入力する。ここでは、複数の人物が選択されたものとする。人物選択入力部44は、選択された人物の人物IDを受信する(ステップS415)。
【0067】
人物ナレッジ読込部45は、ステップS415において人物選択入力部44が受信した各人物IDにより特定される人物ナレッジデータを人物ナレッジ記憶部14から読み込む(ステップS420)。ナレッジマップ表示部43は、ステップS405において読み込んだナレッジマップデータ内のナレッジリストに含まれるキーワードIDを1つ選択すると、ステップS420で読み込んだ人物ナレッジデータのうち、当該キーワードIDに対応付けてナレッジフラグに「1」が設定されている人物ナレッジデータの数、つまり、ナレッジ保有人数をカウントする(ステップS425)。また、このナレッジフラグに「1」が設定されている人物ナレッジデータから人物IDを読み出し、ナレッジ保有人物IDとする。このステップS425の処理を、ナレッジマップデータ内のナレッジリストに含まれる全てのキーワードIDについて実行する(ステップS430)。
【0068】
ナレッジマップ表示部43は、ステップS420においてカウントした各キーワードのナレッジ保有人数の情報を付加したナレッジマップの画面データを生成する。ナレッジマップ表示部43は、作成した画面データに、ステップS425において各キーワードIDに対応して読み出したナレッジ保有人物IDを付加してユーザ端末100に送信する(ステップS435)。ユーザ端末100は受信した画面データに基づいたナレッジマップをディスプレイに表示する。そして、ユーザがユーザ端末100の入力手段によりナレッジマップ上のキーワードを選択した場合、当該キーワードのキーワードIDに対応したナレッジ保有人物ID、または、当該ナレッジ保有人物IDに対応した名前等を、当該キーワードをナレッジとして有する人物としてナレッジマップに表示させる。
【0069】
図16は、図15の処理の結果表示されるナレッジマップの表示イメージを示す図である。同図においては、「商用開発」のナレッジマップが表示されている。また、ナレッジマップの左側には、人物のリスト「A社員」、「B社員」、「C社員」、…が表示されている。ユーザが、マウスにより人物のリストから「A社員」、「C社員」「E社員」、「F社員」を選択することにより、選択された社員からなるチームメンバリストが表示される。チームメンバリストが入力されると、各キーワードに対応したノードに、当該キーワードのナレッジ保有人数が表示される。同図においては、「商用開発」のナレッジ保有人数「2」、「サーバ」のナレッジ保有人数「1」、「SQL」のナレッジ保有人数「3」、…が表示されている。ユーザがフォーカスしたいキーワード「SQL」のノードをクリックすると、チームメンバリスト上で、当該キーワードをナレッジとして有する人物の名前が背景色を変えて強調表示される。なお、ナレッジを有する人物の名前の表示色や文字の大きさを変えたりすることによりナレッジを有する人物を表示してもよく、各キーワードのノードの中に当該キーワードに対応したナレッジ保有人物IDや当該ナレッジ保有人物IDに対応した名前を表示するようにしてもよい。
【0070】
次に、チーム編成処理について説明する。
図17は、チーム編成処理の処理フローを示す図である。
まず、図13のステップS305〜S310と同様の処理によってユーザ端末100にチームを編成するプロジェクトのナレッジマップを表示させる。ユーザは、ユーザ端末100の入力手段により、各役職グループに要求されるナレッジをナレッジマップ上から選択し、送信指示を入力する。役職グループとは、プロジェクトにおける各役割を役職により分けた場合に、同じナレッジが必要とされる役職をグループ化したものである。なお、重要キーワードリスト内からナレッジを示すキーワードを選択することでもよい。チーム編成結果表示処理部50のチーム編成条件入力部51は、ユーザ端末100から各役職グループに要求されるナレッジとして選択されたキーワードのキーワードIDを受信する(ステップS505)。
【0071】
次に、ユーザは、ユーザ端末100の入力手段により、プロジェクトの要求チーム編成と、送信指示とを入力する。要求チーム編成は、各役職グループに含まれる役職、例えば、マネジメント職グループに含まれるリーダ、サブリーダ、被マネジメント職に含まれる技術者などの情報、各役職の人数及び消費稼動ポイントである。また、プロジェクトのメンバの候補者となる人物の人物IDや、メンバの候補者から除外する人物の人物IDが含まれていてもよい。チーム編成条件入力部51は、ユーザ端末100から要求チーム編成の情報を受信する(ステップS510)。
【0072】
続いて、ユーザは、ユーザ端末100の入力手段により、各役職グループに適用すべきチーム自動編成アルゴリズムと、役職グループ間の処理順序と、同じ役職グループ内の役職の処理順序と、送信指示とを入力する。チーム自動編成アルゴリズムには、個人網羅性重視アルゴリズムと、集団網羅性重視アルゴリズムの2つがある。個人網羅性重視アルゴリズムは、同じ役職グループのメンバを複数選択する際、当該役職グループに要求されるナレッジのうち最も多くのナレッジを有している人物から順に選択するアルゴリズムである。一方、集団網羅性重視アルゴリズムは、同じ役職グループのメンバを複数選択する際、当該役職グループに要求されるナレッジのうち、すでにメンバとして選択された人物が持っているナレッジを除いて、最も多くのナレッジを有している人物を順に選択するアルゴリズムである。チーム編成条件入力部51は、ユーザ端末100から各役職グループに適用すべきチーム自動編成アルゴリズムと、役職グループ間及び役職間の処理順序の情報を受信する(ステップS515)。
【0073】
チーム編成条件入力部51は、ステップS505〜S515においてユーザ端末100から受信した情報をチーム編成処理部60のチーム編成条件受領部61へ出力する。チーム編成処理部60の候補者ナレッジ読込部62は、受信した要求チーム編成に人物IDが設定されていなければ全ての人物ナレッジ情報を、メンバの候補者となる人物の人物IDが設定されていれば当該人物IDにより特定される人物ナレッジ情報を、候補者から除外すべき人物の人物IDが設定されていれば当該人物IDが設定されている人物ナレッジ情報を除いた全ての人物ナレッジ情報を、人物ナレッジ記憶部14から読み込む(ステップS520)。
【0074】
チーム編成部63は、役職グループ間の処理順序に基づき、まだメンバを選択していない役職グループのうち、もっとも優先度が高い役職グループを選択する(ステップS525)。チーム編成部63は、選択した役職グループに指定されたチーム自動編成アルゴリズムを判断する(ステップS530)。指定されたチーム自動編成アルゴリズムが個人網羅性重視アルゴリズムであれば、後述する図18の処理を行ない、選択された役職グループの各役職に適した人物の人物IDを取得する(ステップS535)。一方、指定されたチーム自動編成アルゴリズムが集団網羅性重視アルゴリズムであれば、後述する図19の処理を行ない、選択された役職グループの各役職に適した人物の人物IDを取得する(ステップS540)。
【0075】
チーム編成部63は、全ての役職グループについて人物を選択したかを判断する(ステップS545)。まだ、メンバを選択していない役職グループがある場合には(ステップS545:NO)、ステップS525からの処理を実行する。
一方、全ての役職グループについてメンバを選択した場合には(ステップS545:YES)、チーム編成結果出力部64は、各役職について選択した人物IDまたは、当該人物IDにより特定される人物情報データから読み出した名前等の個人情報をチーム編成結果表示処理部50に出力する。チーム編成結果表示処理部50のチーム編成結果表示部52は、各役職と、ステップS550において受信した、当該各役職について選択された人物の人物IDまたは個人情報を表示するとともに、チーム編成結果を承認するか再編成するかのボタンを表示する画面データを生成してユーザ端末100に送信する(ステップS550)。ユーザ端末100は、受信した画面データをディスプレイに表示する。ユーザは、この表示により各役職について選択された人物を確認し、承認する場合は承認ボタンを、承認しない場合は再編成ボタンを入力手段により選択する。
【0076】
チーム編成結果表示処理部50のチーム編成条件入力部51は、承認ボタンが選択された旨の情報をユーザ端末100から受信すると(ステップS555:YES)、チーム編成処理部60へ承認を通知する。稼動ポイント更新部65は、各役職に選択された人物の人物IDにより人物情報記憶部15内の人物情報データを特定すると、特定した人物情報データに設定されている稼動ポイントを、当該人物がメンバとなった役職の消費稼動ポイントを減算したポイントに更新する(ステップS560)。
なお、チーム編成条件入力部51は、再編成ボタンが選択された旨の情報をユーザ端末100から受信すると(ステップS555:NO)、再びステップS505からの処理を行なう。
【0077】
なお、各役職に選択された人物の人物IDをステップS415の入力として、図15のチームナレッジ表示処理を行なうことでもよい。
【0078】
図18は、図17のステップS535において実行される個人網羅性重視アルゴリズムによる人物選択処理の処理フローを示す図である。
まず、チーム編成部63は、現在選択されている役職グループに属する役職のうち、まだメンバが決定されていない、最も高い優先度の役職を選択する(ステップS605)。
【0079】
チーム編成部63は、図17のステップS520において読み込んだ各人物ナレッジデータより、既にいずれかの役職として選択された人物IDが設定されている人物ナレッジデータを除いた中から、さらに、現在選択されている役職の消費稼動ポイントに満たない稼動ポイントが設定されている人物情報データと同じ人物IDが設定されている人物ナレッジデータを除く(ステップS610)。
【0080】
チーム編成部63は、ステップS610の結果残った各人物ナレッジデータについて、現在選択されている役職に要求されるナレッジを示すキーワードIDに対応づけてナレッジフラグに「1」が設定されている数をカウントし、最もカウント数が高い人物ナレッジデータを選択する(ステップS615)。
【0081】
チーム編成部63は、ステップS615において選択された人物ナレッジデータが1つである場合(ステップS620:YES)、この選択された人物ナレッジデータに設定されている人物IDと、現在選択されている役職とを対応付けて当該チーム編成部63の備える記憶手段に記憶する(ステップS640)。
【0082】
一方、ステップS615において選択された人物ナレッジデータが複数である場合(ステップS620:NO)、人物データ読込部66は、これらの選択された各人物ナレッジデータと同じ人物IDが設定されている人物情報データを人物情報記憶部15から読み込み、読み込まれた人物情報データの中から稼動ポイントが最も大きい人物情報データを選択する(ステップS625)。
【0083】
チーム編成部63は、ステップS625において選択された人物情報データが1つである場合(ステップS630:YES)、この選択された人物情報データに設定されている人物IDと、現在選択されている役職とを対応付けてチーム編成部63の備える記憶手段に記憶する(ステップS640)。
【0084】
一方、ステップS625において選択された人物情報データが複数である場合(ステップS630:NO)、チーム編成部63は、これらの選択された複数の人物情報データからランダムに1つを選択し(ステップS635)、この選択された人物情報データに設定されている人物IDと、現在選択されている役職とを対応付けてチーム編成部63の備える記憶手段に記憶する(ステップS640)。
【0085】
チーム編成部63は、ステップS640において役職と対応付けて記憶した人物IDが設定されている人物ナレッジデータを、各役職の選択処理対象から除外する(ステップS645)。チーム編成部63は、現在処理対象としている役職グループに属する役職のうちまだ人選が終了していない役職がある、つまり、メンバとして選択した人数が要求チーム編成で示される人数に達していない役職がある場合(ステップS650:NO)、ステップS605からの処理を行なう。一方、全ての役職について人選が終了した場合(ステップS650:YES)、処理を終了し、図17のステップS545以降の処理を行なう。なお、各役職についてメンバとして選択した人数は、当該役職と対応づけて記憶されている人物IDの数に相当する。
【0086】
図19は、図17のステップS540において実行される集団網羅性重視アルゴリズムによる人物選択処理の処理フローを示す図である。
同図において、ステップS705〜S745までの処理は、図18のステップS605〜S645までの処理と同様である。チーム編成部63は、ステップS740において、役職と対応づけて書き込まれた人物IDにより特定される人物ナレッジデータから、ナレッジフラグに「1」が設定されているキーワードIDを読み出すと、この読み出したキーワードIDを、当該役職に要求されるナレッジのキーワードIDから除外する(ステップS750)。チーム編成部63は、現在処理対象としている役職グループに属する役職のうちまだ人選が終了していない役職がある、つまり、メンバとして選択した人数が要求チーム編成で示される人数に達していない役職がある場合(ステップS755:NO)、ステップS705からの処理を行なう。一方、全ての役職について人選が終了した場合には(ステップS755:YES)、処理を終了し、図17のステップS545以降の処理を行なう。
【0087】
なお、図18のステップS635またはS735において人物情報データをランダムに選択する代わりに、チーム編成条件入力部51が、選択された複数の人物情報データそれぞれから読み出された人物IDや名前等の個人情報を、現在選択している役職とともにユーザ端末100に送信して表示させ、ユーザが表示された人物IDや名前に基づいて選択した人物の人物IDを受信することにより、当該役職のメンバを決定してもよい。
【0088】
また、図18のステップS635において人物情報データをランダムに選択する代わりに、ステップS625において選択された人物情報データと同じ人物IDが選択されている人物ナレッジデータから、現在選択されている役職グループとは異なる役職グループに要求されるナレッジのキーワードIDに対応付けてナレッジフラグ「1」が設定されている数が最も多いものを選択し、この選択したナレッジデータから人物IDを読み出すことでもよい。
【0089】
また、図19のステップS735において人物情報データをランダムに選択する代わりに、ステップS725において選択された人物情報データと同じ人物IDが選択されている人物ナレッジデータから、既にステップS750において削除されたナレッジのキーワードIDも含め、現在選択されている役職グループに要求されるナレッジのキーワードIDに対応付けてナレッジフラグ「1」が設定されている数が最も多いものを選択し、この選択したナレッジデータから人物IDを読み出すことでもよい。
【0090】
図20は、チーム編成の動作例を示す図である。
同図に示すように、チーム編成を行なう前に、各人物の人物ナレッジデータが生成され、人物ナレッジ記憶部14に登録されているものとする。ここでは、Aさんの人物ナレッジデータには、「基本検討」、「JAxx」及び「SQL」のキーワードIDに対応してナレッジフラグ「1」が設定され、Bさんの人物ナレッジデータには、「C++」及び「SQL」のキーワードIDに対応してナレッジフラグ「1」が設定され、Cさんの人物ナレッジデータには、「基本検討」、「性能評価」、「C++」及び「SQL」のキーワードIDに対応してナレッジフラグ「1」が設定され、Dさんの人物ナレッジデータには、「JAxx」のキーワードIDに対応してナレッジフラグ「1」が設定され、Eさんの人物ナレッジデータには、「SQL」のキーワードIDに対応してナレッジフラグ「1」が設定されているものとする。
【0091】
ユーザは、チーム編成の条件をユーザ端末100に入力し、チーム編成結果表示処理部50へ送信する。まず、ユーザは、チーム編成の対象となるプロジェクトのナレッジマップの中から、マネジメント職及び被マネジメント職グループの2つの役職グループについて要求されるナレッジのキーワードIDを受信する(ステップS505)。同図においては、マネジメント職には、「基本検討」、「性能評価」が選択され、被マネジメント職には、「C++」、「JAxx」、「SQL」が選択されたものとする。
【0092】
続いて、ユーザは、要求チーム編成をユーザ端末100に入力する。ここでは、マネジメント職グループが、1名の役職「リーダ」と、1名の役職「サブリーダ」からなり、被マネジメント職グループが、2名の「技術者」からなることを示す情報が入力されたとする。さらに、ユーザは、マネジメント職グループには個人網羅性重視アルゴリズムを、被マネジメント職には集団網羅性重視アルゴリズムを適用すること、マネジメント職グループの後に被マネジメント職グループの人選を行なうこと、リーダの後にサブリーダの人選を行なうことを入力する。
【0093】
チーム編成処理部60チーム編成部63は、最初に、優先度が高いマネジメント職の人選を行うが、マネジメント職に属する役職の中でもより優先度の高いリーダの人選を行う。チーム編成部63は、マネジメント職に要求されるナレッジ「基本検討」、「性能評価」のキーワードIDに対応して、ナレッジフラグ「1」が設定されている数が最も多い「2」であるCさんの人物ナレッジデータを選択する。よって、役職「リーダ」と「Cさん」の人物IDとが対応付けて記憶される。リーダとして選択されたメンバが、要求チーム編成で指定された1名に達したため、リーダの人選を終了する。
【0094】
続いて、チーム編成部63は、マネジメント職に属する役職うち次に優先度の高いサブリーダの人選を行なう。チーム編成部63は、マネジメント職に要求されるナレッジ「基本検討」、「性能評価」のキーワードIDに対応して、既にリーダとして選択されているCさんの人物ナレッジデータを除き、ナレッジフラグ「1」が設定されている数が最も多い「1」であるAさんの人物ナレッジデータを選択する。よって、役職「サブリーダ」と「Aさん」の人物IDとが対応付けて記憶される。サブリーダとして選択されたメンバが、要求チーム編成で指定された1名に達したため、マネジメント職の人選が終了する。
【0095】
マネジメント職の人選が終了すると、チーム編成部63は、マネジメント職の次の優先度である被マネジメント職の人選を行なう。チーム編成部63は、被マネジメント職に属する技術者に要求されるナレッジ「C++」、「JAxx」、「SQL」のキーワードIDに対応して、既にリーダとして選択されているCさん、及び、サブリーダとして選択されているAさんの人物ナレッジデータを除き、ナレッジフラグ「1」が設定されている数が最も多い「2」であるBさんの人物ナレッジデータを選択する。よって、役職「技術者」と「Bさん」の人物IDとが対応付けて記憶される。
【0096】
チーム編成部63は、チーム編成部63は、技術者に要求されるナレッジ「C++」、「JAxx」、「SQL」のキーワードIDのうち、メンバに選択されたBさんの人物ナレッジデータにナレッジフラグ「1」が設定されている「C++」及び「SQL」のキーワードIDを除く。そして、技術者に要求されるナレッジとして残った「JAxx」のキーワードIDに対応して、既にリーダとして選択されているCさん、サブリーダとして選択されているAさん、技術者として選択されているBさんの人物ナレッジデータを除き、ナレッジフラグ「1」が設定されている数が最も多い「1」であるDさんの人物ナレッジデータを選択する。よって、役職「技術者」と「Dさん」の人物IDとが対応付けて記憶される。技術者として選択されたメンバが、要求チーム編成で指定された2名に達したため、被マネジメント職の人選を終了する。
【0097】
上記のように、人材マネジメント支援装置1は、新たなプロジェクトチームの各役職に従事する人物のナレッジが、当該プロジェクトチームにおける各役職に必要なナレッジを充足するように、人物を選択してプロジェクトチームを編成する。
しかし、このように人物を選択した場合、多くのナレッジを持っている人物が多くのプロジェクトのメンバとして選択されてしまう可能性がある。そこで、プロジェクトチームにおける各役職の稼動や、企業全体が現在実行しているプロジェクト全体における各人物の稼動を考慮し、プロジェクトのメンバを選択する。
【0098】
図21は、稼動を考慮した人物選択の動作概要を示す図である。
ユーザは、予め各人物情報データに現在の稼動ポイントを設定しておく。そして、チーム編成を行なう際、ユーザは、各役職に対して想定される稼動の大きさを示す消費稼動ポイントをユーザ端末100に入力する。
【0099】
そして、図20に示すように選択された各役職のメンバが確定した場合、メンバとして選択された人物の人物情報データに設定されている稼動ポイントから、当該人物の役職に応じた消費稼動ポイントを減算する。例えば、リーダの消費稼動ポイントが「2」であり、リーダとして選択されたCさんの人物情報データの稼動ポイントに「4」が設定されている場合、当該稼動ポイントは「2」に更新される。同様に、サブリーダとして選択されたAさんの人物情報データに設定されている稼動ポイント「5」は、サブリーダの消費稼動ポイント「2」を減算した「3」に更新される。また、技術者としてBさんの人物情報データに設定されている稼動ポイント「5」は、技術者の消費稼動ポイント「4」を減算した「1」に更新される。Dさんについても同様である。
そして、次に他のプロジェクトの人選を行なうときに、当該他のプロジェクトのリーダの消費稼動ポイントとして「3」が指定された場合、現在の稼動ポイントが「3」以下であるBさん、Cさん、Dさんを除外してリーダを選択する。
【0100】
人選を行なうプロジェクトのリーダの主な業務を、当該プロジェクトにおける重要事項の検討への参加のみに限定し、当該プロジェクトの稼動を少なくして他のプロジェクトにも参加可能とする場合、比較的小さな消費稼動ポイントを設定したり、プログラマように1プロジェクトにおける稼動時間が長い場合は、多くのプロジェクトの兼務は難しいため比較的大きな消費稼動ポイントを設定したりする。このように、プロジェクト内の各役職の必要稼動量、及び、各人物の残り稼動量の条件を自由に設定可能とすることにより、全体の稼動バランスを考えたチーム編成を実現する。
【0101】
なお、全員の残り稼動が少なく、候補者がいなくなった場合は、負の稼動ポイントを許容してチーム編成を実行するようにしてもよい。つまり、図18のステップS610、及び、図19のS710の処理を行なわないか、稼動ポイントが最も大きい人物ナレッジデータを選択する。
【0102】
上述したように、本実施の形態では、新たなプロジェクトにおいて必要となるナレッジを自由に選択し、各人物が当該ナレッジを有しているか否かについての情報を、過去に送受信されたメールに基づいて柔軟に収集することができる。よって、プロジェクト毎に必要なナレッジが異なっていても、同一の過去のメールを使用して、各人物が当該ナレッジを有しているか否かの情報を収集することができる。また、蓄積されたメールから、ナレッジを表すと考えられるキーワードを抽出することもできる。
加えて、ナレッジマップの表示をGUI(グラフィック・ユーザ・インタフェース)化し、抽出した各人物のナレッジの情報に基づいて、特定の人物が有するナレッジや、特定のナレッジを有する人物をナレッジマップ上に表示させたりすることができ、各人物やチームのナレッジの分布を可視化して表示可能とする。
【0103】
さらには、本実施の形態によれば、収集した各人物のナレッジの情報に基づいて、自動的に組織活動に従事するメンバを選択することができる。従来は、プロジェクト内の役割に応じた稼動量を踏まえてチーム編成を行なうことは困難であったが、本実施の形態では、組織活動における各役割の稼動や、全体的な各人物の稼動のバランスを考慮した組織編成を行なうことができる。また、各個人に役割に必要な知識を広く求めるか、同じ役割に従事する人物全体で必要な知識をカバーできればよいかを選択し、人選を行うことができる。
【0104】
なお、人材マネジメント支援装置1、及び、ユーザ端末100は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した人材マネジメント支援装置1の重要キーワード生成部20、人物ナレッジ処理部30、ナレッジマップ表示処理部40、チーム編成結果表示処理部50、及び、チーム編成処理部60、ならびに、ユーザ端末100の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPUや各種メモリ、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものである。
【0105】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【符号の説明】
【0106】
1…人材マネジメント支援装置
11…メールデータ記憶部
12…加工メールデータ記憶部
13…ナレッジマップ記憶部
14…人物ナレッジ記憶部
15…人物情報記憶部
20…重要キーワード生成部
21…メール読込部
22…重要キーワード抽出部
23…加工メールデータ出力部
24…重要キーワードリスト出力部
30…人物ナレッジ処理部
31…重要キーワードリスト読込部
32…加工メールデータ読込部
33…人物ナレッジ抽出部
34…人物ナレッジ出力部
40…ナレッジマップ表示処理部
41…ナレッジマップ作成部
42…ナレッジマップ読込部
43…ナレッジマップ表示部
44…人物選択入力部
45…人物ナレッジ読込部
50…チーム編成結果表示処理部
51…チーム編成条件入力部
52…チーム編成結果表示部
60…チーム編成処理部
61…チーム編成条件受領部
62…候補者ナレッジ読込部
63…チーム編成部
64…チーム編成結果出力部
65…稼動ポイント更新部
66…人物データ読込部
100…ユーザ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メールデータを記憶するメールデータ記憶部と、
ナレッジを表すキーワードを記憶するナレッジマップ記憶部と、
人物特定情報及びナレッジを対応づけた人物ナレッジデータを記憶する人物ナレッジ記憶部と、
前記メールデータ記憶部から前記メールデータを読み込むメール読込部と、
前記ナレッジマップ記憶部から前記キーワードを読み込む重要キーワードリスト読込部と、
前記メール読込部により読み込まれた前記メールデータのうち前記重要キーワードリスト読込部により読み込まれた前記キーワードがメール本文に出現する前記メールデータの数を、当該メールデータに差出人として設定されている人物毎に集計し、当該各人物を差出人とするメールデータについて集計した前記メールデータの数が閾値以上であるキーワードを、当該各人物が保有するナレッジとして抽出する人物ナレッジ抽出部と、
前記各人物を特定する人物特定情報と、当該各人物について前記人物ナレッジ抽出部が抽出した前記ナレッジとを対応付けた人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部に書き込む人物ナレッジ出力部と、
を備えることを特徴とする人材マネジメント支援装置。
【請求項2】
前記メール読込部により読み込まれた前記メールデータの示すメール本文から所定の品詞の単語を選択し、選択した当該単語から予め決められた単語を除いてキーワードを抽出し、抽出したキーワードがメール本文に出現する数を集計し、集計した出現数が閾値以上であるキーワードを選択する重要キーワード抽出部と、
前記重要キーワード抽出部により選択された前記キーワードを前記ナレッジマップ記憶部に書き込む重要キーワードリスト出力部と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の人材マネジメント支援装置。
【請求項3】
前記ナレッジマップ記憶部は、各プロジェクトに必要なナレッジを表すキーワードを含んだナレッジマップデータをさらに記憶し、
前記ナレッジマップデータを前記ナレッジマップ記憶部から読み込むナレッジマップ読込部と、
指定された人物特定情報に基づいて前記人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部から読み込む人物ナレッジ読込部と、
前記ナレッジマップ読込部により読み込まれた前記ナレッジマップデータに含まれるキーワードを表示させるとともに、当該ナレッジマップデータに含まれる前記キーワードのうち、前記人物ナレッジ読込部により読み込まれた前記人物ナレッジデータに含まれるナレッジを表すキーワードを特定し、特定されたキーワードをナレッジとして有することを示す情報を表示させるナレッジマップ表示部とをさらに備える、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の人材マネジメント支援装置。
【請求項4】
前記ナレッジマップ記憶部は、各プロジェクトに必要なナレッジを表すキーワードを含んだナレッジマップデータをさらに記憶し、
前記ナレッジマップデータを前記ナレッジマップ記憶部から読み込むナレッジマップ読込部と、
前記人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部から読み込む人物ナレッジ読込部と、
前記ナレッジマップ読込部により読み込んだナレッジマップデータに含まれるキーワードを表示させるとともに、前記人物ナレッジ読込部により読み込まれた前記人物ナレッジデータから当該キーワードに対応するナレッジが含まれる人物ナレッジデータを選択し、当該キーワードに対応した選択された人物ナレッジデータ内の前記人物特定情報により特定される人物の情報を表示させるナレッジマップ表示部とをさらに備える、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の人材マネジメント支援装置。
【請求項5】
前記人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部から読み込む候補者ナレッジ読込部と、
前記候補者ナレッジ読込部により読み込まれた前記人物ナレッジデータから、役職に要求されるナレッジが含まれる人物ナレッジデータを特定するチーム編成部と、
前記チーム編成部により特定された前記人物ナレッジデータ内の前記人物特定情報によって特定される人物の情報を表示させるチーム編成結果表示部とをさらに備える、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかの項に記載の人材マネジメント支援装置。
【請求項6】
各人物特定情報に対応づけた稼動ポイントを記憶する人物情報記憶部をさらに備え、
前記チーム編成部は、前記候補者ナレッジ読込部により読み込まれた人物ナレッジデータのうち、前記役職に必要な消費稼動ポイント以上の稼動ポイントと対応付けられた人物特定情報と、前記役職に要求されるナレッジとが含まれる人物ナレッジデータを特定する、
ことを特徴とする請求項5に記載の人材マネジメント支援装置。
【請求項7】
メールデータを記憶するメールデータ記憶部と、ナレッジを表すキーワードを記憶するナレッジマップ記憶部と、人物特定情報及びナレッジを対応づけた人物ナレッジデータを記憶する人物ナレッジ記憶部とを備える人材マネジメント支援装置に用いられる人材マネジメント支援方法であって、
メール読込部が、前記メールデータ記憶部から前記メールデータを読み込むメール読込過程と、
重要キーワードリスト読込部が、前記ナレッジマップ記憶部から前記キーワードを読み込む重要キーワードリスト読込過程と、
人物ナレッジ抽出部が、前記メール読込過程において読み込まれた前記メールデータうち前記重要キーワードリスト読込過程において読み込まれたキーワードがメール本文に出現する前記メールデータの数を、当該メールデータに差出人として設定されている人物毎に集計し、当該各人物を差出人とするメールデータについて集計した前記メールデータの数が閾値以上であるキーワードを、当該各人物が保有するナレッジとして抽出する人物ナレッジ抽出過程と、
人物ナレッジ出力部が、前記各人物を特定する人物特定情報と、当該各人物について前記人物ナレッジ抽出過程において抽出した前記ナレッジとを対応付けた人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部に書き込む人物ナレッジ出力過程と、
を備えることを特徴とする人材マネジメント支援方法。
【請求項8】
人材マネジメント支援装置として用いられるコンピュータを、
メールデータを記憶するメールデータ記憶部、
ナレッジを表すキーワードを記憶するナレッジマップ記憶部、
人物特定情報及びナレッジを対応づけた人物ナレッジデータを記憶する人物ナレッジ記憶部、
前記メールデータ記憶部から前記メールデータを読み込むメール読込部、
前記ナレッジマップ記憶部から前記キーワードを読み込む重要キーワードリスト読込部、
前記メール読込部により読み込まれた前記メールデータのうち前記重要キーワードリスト読込部により読み込まれた前記キーワードがメール本文に出現する前記メールデータの数を、当該メールデータに差出人として設定されている人物毎に集計し、当該各人物を差出人とするメールデータについて集計した前記メールデータの数が閾値以上であるキーワードを、当該各人物が保有するナレッジとして抽出する人物ナレッジ抽出部、
前記各人物を特定する人物特定情報と、当該各人物について前記人物ナレッジ抽出部が抽出した前記ナレッジとを対応付けた人物ナレッジデータを前記人物ナレッジ記憶部に書き込む人物ナレッジ出力部、
として機能させることを特徴とするコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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