仮名ローマ字対応表、情報処理装置、記憶媒体、サーバ及び文字入力システム
【課題】ローマ字入力に要する時間を短縮できる仮名ローマ字対応表、情報処理装置、記憶媒体、サーバ及び文字入力システムを提供することを課題とする。
【解決手段】対応表10は、仮名文字が表記された仮名表記部20と、仮名文字に対応したローマ字に相当する英文字33、35が表記されたローマ字表記部30とを備え、英文字33、35は、キーボード130の識別可能に分類された第1キー群133及び第2キー群135に対応させて、識別可能に表記されている。
【解決手段】対応表10は、仮名文字が表記された仮名表記部20と、仮名文字に対応したローマ字に相当する英文字33、35が表記されたローマ字表記部30とを備え、英文字33、35は、キーボード130の識別可能に分類された第1キー群133及び第2キー群135に対応させて、識別可能に表記されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮名ローマ字対応表、文字入力システム、情報処理装置、記憶媒体、サーバ及び文字入力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
文字入力装置を用いて仮名文字を入力する方式の一つとして、ローマ字入力方式が知られている。ローマ字入力の際には、ユーザは、所望の仮名文字に対応したローマ字を把握し、ローマ字に対応したキーを文字入力装置のキー群の中から探しだし、当該キーを押すことにより行われる。
【0003】
【特許文献1】実案第3053034号公報
【特許文献2】実案第3053557号公報
【特許文献3】特開2000−330719号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数のキーの中から所望のキーを探す作業は、不慣れなユーザにとっては時間がかかり、その結果、ローマ字入力の作業に時間がかかる恐れがある。
【0005】
そこで本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ローマ字入力に要する時間を短縮できる仮名ローマ字対応表、情報処理装置、記憶媒体、サーバ及び文字入力システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本明細書に開示の仮名ローマ字対応表は、仮名文字が表記された仮名表記部と、前記仮名文字に対応したローマ字に相当する英文字群が表記されたローマ字表記部とを備え、前記英文字群は、文字入力装置の識別可能に分類された第1及び第2キー群に対応させて、識別可能に表記された第1及び第2英文字を含む。
【0007】
これによりユーザは、仮名ローマ字対応表に基づいて、所望の仮名文字に対応する第1英文字については第1キー群から、第2英文字については第2キー群から探し出すことができる。これにより、所望のキーを探し出す時間が短縮化される。
【0008】
本明細書に開示の情報処理装置は、仮名ローマ字対応表で規定される前記第1及び第2キー群をもつ前記文字入力装置と、前記文字入力装置による入力データを表示部に表示させる制御部と、を備えている。
【0009】
本明細書に開示の記憶媒体は、前記仮名ローマ字対応表に相当する画像データを記憶している。
【0010】
本明細書に開示のサーバは、前記仮名ローマ字対応表に相当する画像データを記憶した記憶部と、通信ネットワークを介して前記画像データを情報処理装置に送信する送信部と、を備えている。
【0011】
本明細書に開示の文字入力システムは、前記仮名ローマ字対応表と、前記文字入力装置と、を備えている。
【発明の効果】
【0012】
本明細書に開示の仮名ローマ字対応表、情報処理装置、記憶媒体、サーバ及び文字入力システムによれば、ユーザは、文字入力に用いられる全てのキーから、所望のキーを探し出す必要がなくなるため、短時間で所望のキーを見つけ出すことができ、ローマ字入力に要する時間を短縮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、仮名ローマ字対応表に相当する(以下、対応表と称する)10の例示図である。対応表10には、複数の仮名文字と、ローマ字とが対応付けられて表記されている。対応表10については詳しくは後述する。
【0015】
図2は、ローマ字入力に用いられるノートパソコン100の例示図である。図2に例示するように、ノートパソコン100は、本体部120、本体部120に対して開閉可能に連結された表示部140を含む。本体部120にはキーボード130が設けられている。表示部140にはディスプレイ150が設けられている。キーボード130について詳しく説明する。尚、ローマ字入力に用いられる情報処理装置は、デスクトップ型のパソコンであってもよい。
【0016】
図3は、キーボード130の例示図である。キーボード130は、複数のキーを備えている。複数のキーのうち、ローマ字入力に用いられるキー群は、キー群133と、キー群135とに互いに識別可能に分類されている。キー群133は、キートップに表記された英文字が「A」「I」「U」「E」「O」「L」の複数のキーを含む。キー群135は、前記以外のキーである。キー群133とキー群135とは、色の相違により互いに識別可能に分類されている。例えば、キー群133は、青色に着色されているのに対し、キー群135は、白に着色されている。
【0017】
キー群133は、仮名文字の母音に対応したキーであり、キー群135は、仮名文字の子音に対応したキーである。また、キー群133には、促音に対応する英文字「L」のキーを含んでいる。
【0018】
図4は、図1に例示した対応表10の一部分の拡大図である。図4では、仮名文字「た」を例示している。図4に例示するように、対応表10は、仮名文字が表記された仮名表記部20と、仮名文字に対応するローマ字に相当する英文字群が表記されたローマ字表記部30とを有している。ローマ字表記部30には、背景色は青色である英文字33と、背景色が白である英文字35とが表記されている。
【0019】
仮名表記部20の背景色や、英文字33以外のローマ字表記部30の背景色は、白である。従って、英文字33は、英文字35よりも強調してローマ字表記部30に表記されている。このように背景色の相違により英文字33と英文字35とは互いに識別可能に表記されている。
【0020】
また、図1に例示するように、母音に相当する英文字「A」「I」「U」「E」「O」と、促音や拗音に相当する英文字「L」との背景色が青色である。それ以外の英文字の背景色は白である。
【0021】
前述したように、キーボード130は、キー群133とキー群135とは、着色の相違により互いに識別可能に分類されている。同様に、対応表10においては、英文字33と英文字35とは、背景色の相違により互いに識別可能に表記されている。このように、英文字33と英文字35とは、識別可能に分類されたキー群133とキー群135に対応させて、識別可能に表記されている。また、英文字33と英文字35とは、キー群133とキー群135とになされた識別可能な分類方法と同様な方法により表記されている。詳細には、キー群133、135の着色は、それぞれ、英文字33、35の背景色と同一の色である。
【0022】
ユーザは、対応表10を見ながらキーボード130によりローマ字入力する際に、まず、対応表10から所望の仮名文字を探し出し、所望の仮名文字に対応する英文字を認識する。最初に入力する英文字の背景色が白である場合には、白に着色されたキー群135の中から該当するキーを探し出して入力する。次に入力する英文字の背景色が青色である場合には、青色に着色されたキー群133の中から該当するキーを探し出して入力する。従って、ユーザは、文字入力に用いられる全てのキーから、所望のキーを探し出す必要がなくなる。このため、短時間で所望のキーを見つけ出すことができ、ローマ字入力に要する時間が短縮化される。
【0023】
次に、対応表10に相当する画像をディスプレイに表示させる場合について説明する。まず、サーバから対応表10に相当する画像データを情報処理装置に送信する場合について説明する。図5は、サーバから対応表10に相当する画像データを情報処理装置に送信する場合の例示図である。
【0024】
サーバ200は、通信ネットワークを介して携帯電話710、テレビモニター720、パソコンモニター730に所定のデータを送信することができる。通信ネットワークとは、例えばインターネットである。サーバ200は、対応表10に相当する画像データを記憶した記憶部201と、前記画像データを通信ネットワークを介して情報処理装置に送信する送信部202とを含む。記憶部201は、例えばハードディスクなどを含む。送信部202は、例えばCPUやROM、RAMなどの、画像データを送信するための処理に必要なハードウェアを含む。ROMには、画像データを送信するためのプログラムが記憶されている。尚、テレビモニター720は、インターネットに接続可能な機能を有している。
【0025】
携帯電話710、テレビモニター720、パソコンモニター730は、サーバ200から送信された画像データを受信してそれぞれのディスプレイ715、725、735に表示させることができる。ユーザは、ディスプレイ715や、725又は735に表示された対応表10に相当する画像を見ながら、キーボード130を用いてローマ字入力することができる。このようにサーバ200は、携帯電話710などを介してユーザに対応表10を提示することができる。
【0026】
次に、対応表10に相当する画像データが記憶されたメモリーカード300を用いる場合について説明する。図6は、メモリーカード300を用いて情報処理装置に対応表を表示させる場合の例示図である。メモリーカード300には、対応表10に相当する画像データが記憶されている。メモリーカード300を、携帯電話710、テレビモニター720、又はパソコンモニター730と接続することにより、メモリーカード300内に記憶されている画像データを読み出して各ディスプレイ715、725又は735に表示させることができる。ユーザは、ディスプレイ715、725、又は735に表示された画像データを見ながらローマ字入力することができる。尚、メモリーカード300を、ノートパソコン100に接続させて、ディスプレイ150に画像を縮小表示させてもよい。また、記憶媒体として、メモリーカード300に限らず、USBメモリであってよいし、CD−ROMであってもよいし、それ以外のものであってもよい。
【0027】
次に、対応表10に相当する画像データを記憶したノートパソコン100aを用いてローマ字入力する場合について説明する。図7、図8は、ノートパソコン100aを用いてローマ字入力する場合の例示図である。尚、図8は、ノートパソコンを用いてローマ字入力する場合のブロック図である。
【0028】
ノートパソコン100aには、対応表10に相当する画像データが記憶された記憶部121と、記憶部121に記憶された画像データを外部のディスプレイに表示させる制御部123を含む。尚、制御部123は、キーボード130により入力された入力データを、ノートパソコン100aの表示部140のディスプレイ150に表示させる。記憶部121は、例えばハードディスクである。制御部123は、例えばCPU、ROM、RAMなどを含み、画像データや入力データを外部のディスプレイに表示させるための処理を実行可能である。ROMには、画像データを外部のディスプレイに表示させるためのプログラムが記憶されている。
【0029】
ノートパソコン100aに、携帯電話710、テレビモニター720又はパソコンモニター730を接続することにより、各ディスプレイ715、725、735に対応表10を表示させることができる。表示された対応表10を見ながら、ユーザはローマ字入力することができる。尚、ディスプレイ150に対応表10を縮小表示してもよい。
【0030】
次に、仮名ローマ字対応表の第1変形例について説明する。図9は、第1変形例である対応表10aの一部分の拡大図である。図9は、図4に対応している。英文字33aは、反転文字として表記されている。例えば、英文字33aの背景色が黒であり、英文字35の背景色は白である。他の英文字33aについてもこのように反転表記されている。対応表10aをモノクロ印刷した場合にも、英文字33aと英文字35とを容易に識別できる。
【0031】
図10は、ローマ字入力に用いられるキーボード130aの例示図である。図10は、図3に対応している。対応表10aは、キーボード130aによりローマ字入力する際に用いられる。キー群133aのそれぞれに表記された英文字は、反転文字として表記されている。対応表10aとキー群133aとによっても、ローマ字入力に要する時間が短縮される。
【0032】
次に、仮名ローマ字対応表の第2変形例について説明する。図11は、第2変形例である対応表10bの一部分の拡大図である。図11は、図4に対応している。英文字33b、35は、背景色が同一であるが、英文字33bは囲み文字である。これによってもユーザは、英文字33bと英文字35とを互いに容易に識別することができる。
【0033】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0034】
対応表10において、促音、拗音に相当する英文字「X」の背景色を、例えば青色にし、キーボード130のXのキーを青色に着色したものを採用してもよい。
【0035】
対応表10において、英文字33と英文字35とを、背景色を同一にして文字の太さに基づいて互いに識別可能に表記してもよい。この際、キーボード130のキー群133とキー群135とについても同様の方法で識別可能に分類してもよい。対応表10において、英文字33と英文字35との何れか一方に下線を引いて識別可能にしてもよい。
【0036】
第1及び第2英文字の識別方法と、第1及び第2キー群の識別方法とは異なっていてもよい。例えば、図1に例示した対応表10と、図10に例示したキーボード130aとを用いてユーザはローマ字入力してもよい。互いに識別方法は異なっているが、英文字33は、キー群133aに対応しており、英文字35は、キー群135に対応しているからである。
【0037】
仮名ローマ字対応表は、促音、拗音に相当する英文字を第1英文字とし、促音、拗音に相当する英文字以外の英文字を第2英文字として、互いに識別可能に表記されたものであってもよい。
【0038】
仮名ローマ字対応表は、母音に相当する英文字を第1英文字とし、母音に相当する英文字以外の英文字を第2英文字として、互いに識別可能に表記されたものであってもよい。
【0039】
キーボードは、デスクトップ型のパソコンに用いられるキーボードであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】対応表の例示図である。
【図2】ローマ字入力に用いられるノートパソコンの例示図である。
【図3】キーボードの例示図である。
【図4】対応表の一部分の拡大図である。
【図5】サーバから対応表に相当する画像データを情報処理装置に送信する場合の例示図である。
【図6】メモリーカードを用いて情報処理装置に対応表を表示させる場合の例示図である。
【図7】ノートパソコンを用いてローマ字入力する場合の例示図である。
【図8】ノートパソコンを用いてローマ字入力する場合のブロック図である。
【図9】第1変形例である対応表の一部分の拡大図である。
【図10】ローマ字入力に用いられるキーボードの例示図である。
【図11】第2変形例である対応表の一部分の拡大図である。
【符号の説明】
【0041】
10 対応表
20 仮名表記部
30 ローマ字表記部
33、35 英文字
100 ノートパソコン
130 キーボード
133、135 キー群
200 サーバ
300 メモリーカード
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮名ローマ字対応表、文字入力システム、情報処理装置、記憶媒体、サーバ及び文字入力システムに関する。
【背景技術】
【0002】
文字入力装置を用いて仮名文字を入力する方式の一つとして、ローマ字入力方式が知られている。ローマ字入力の際には、ユーザは、所望の仮名文字に対応したローマ字を把握し、ローマ字に対応したキーを文字入力装置のキー群の中から探しだし、当該キーを押すことにより行われる。
【0003】
【特許文献1】実案第3053034号公報
【特許文献2】実案第3053557号公報
【特許文献3】特開2000−330719号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、複数のキーの中から所望のキーを探す作業は、不慣れなユーザにとっては時間がかかり、その結果、ローマ字入力の作業に時間がかかる恐れがある。
【0005】
そこで本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ローマ字入力に要する時間を短縮できる仮名ローマ字対応表、情報処理装置、記憶媒体、サーバ及び文字入力システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本明細書に開示の仮名ローマ字対応表は、仮名文字が表記された仮名表記部と、前記仮名文字に対応したローマ字に相当する英文字群が表記されたローマ字表記部とを備え、前記英文字群は、文字入力装置の識別可能に分類された第1及び第2キー群に対応させて、識別可能に表記された第1及び第2英文字を含む。
【0007】
これによりユーザは、仮名ローマ字対応表に基づいて、所望の仮名文字に対応する第1英文字については第1キー群から、第2英文字については第2キー群から探し出すことができる。これにより、所望のキーを探し出す時間が短縮化される。
【0008】
本明細書に開示の情報処理装置は、仮名ローマ字対応表で規定される前記第1及び第2キー群をもつ前記文字入力装置と、前記文字入力装置による入力データを表示部に表示させる制御部と、を備えている。
【0009】
本明細書に開示の記憶媒体は、前記仮名ローマ字対応表に相当する画像データを記憶している。
【0010】
本明細書に開示のサーバは、前記仮名ローマ字対応表に相当する画像データを記憶した記憶部と、通信ネットワークを介して前記画像データを情報処理装置に送信する送信部と、を備えている。
【0011】
本明細書に開示の文字入力システムは、前記仮名ローマ字対応表と、前記文字入力装置と、を備えている。
【発明の効果】
【0012】
本明細書に開示の仮名ローマ字対応表、情報処理装置、記憶媒体、サーバ及び文字入力システムによれば、ユーザは、文字入力に用いられる全てのキーから、所望のキーを探し出す必要がなくなるため、短時間で所望のキーを見つけ出すことができ、ローマ字入力に要する時間を短縮できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、実施形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、仮名ローマ字対応表に相当する(以下、対応表と称する)10の例示図である。対応表10には、複数の仮名文字と、ローマ字とが対応付けられて表記されている。対応表10については詳しくは後述する。
【0015】
図2は、ローマ字入力に用いられるノートパソコン100の例示図である。図2に例示するように、ノートパソコン100は、本体部120、本体部120に対して開閉可能に連結された表示部140を含む。本体部120にはキーボード130が設けられている。表示部140にはディスプレイ150が設けられている。キーボード130について詳しく説明する。尚、ローマ字入力に用いられる情報処理装置は、デスクトップ型のパソコンであってもよい。
【0016】
図3は、キーボード130の例示図である。キーボード130は、複数のキーを備えている。複数のキーのうち、ローマ字入力に用いられるキー群は、キー群133と、キー群135とに互いに識別可能に分類されている。キー群133は、キートップに表記された英文字が「A」「I」「U」「E」「O」「L」の複数のキーを含む。キー群135は、前記以外のキーである。キー群133とキー群135とは、色の相違により互いに識別可能に分類されている。例えば、キー群133は、青色に着色されているのに対し、キー群135は、白に着色されている。
【0017】
キー群133は、仮名文字の母音に対応したキーであり、キー群135は、仮名文字の子音に対応したキーである。また、キー群133には、促音に対応する英文字「L」のキーを含んでいる。
【0018】
図4は、図1に例示した対応表10の一部分の拡大図である。図4では、仮名文字「た」を例示している。図4に例示するように、対応表10は、仮名文字が表記された仮名表記部20と、仮名文字に対応するローマ字に相当する英文字群が表記されたローマ字表記部30とを有している。ローマ字表記部30には、背景色は青色である英文字33と、背景色が白である英文字35とが表記されている。
【0019】
仮名表記部20の背景色や、英文字33以外のローマ字表記部30の背景色は、白である。従って、英文字33は、英文字35よりも強調してローマ字表記部30に表記されている。このように背景色の相違により英文字33と英文字35とは互いに識別可能に表記されている。
【0020】
また、図1に例示するように、母音に相当する英文字「A」「I」「U」「E」「O」と、促音や拗音に相当する英文字「L」との背景色が青色である。それ以外の英文字の背景色は白である。
【0021】
前述したように、キーボード130は、キー群133とキー群135とは、着色の相違により互いに識別可能に分類されている。同様に、対応表10においては、英文字33と英文字35とは、背景色の相違により互いに識別可能に表記されている。このように、英文字33と英文字35とは、識別可能に分類されたキー群133とキー群135に対応させて、識別可能に表記されている。また、英文字33と英文字35とは、キー群133とキー群135とになされた識別可能な分類方法と同様な方法により表記されている。詳細には、キー群133、135の着色は、それぞれ、英文字33、35の背景色と同一の色である。
【0022】
ユーザは、対応表10を見ながらキーボード130によりローマ字入力する際に、まず、対応表10から所望の仮名文字を探し出し、所望の仮名文字に対応する英文字を認識する。最初に入力する英文字の背景色が白である場合には、白に着色されたキー群135の中から該当するキーを探し出して入力する。次に入力する英文字の背景色が青色である場合には、青色に着色されたキー群133の中から該当するキーを探し出して入力する。従って、ユーザは、文字入力に用いられる全てのキーから、所望のキーを探し出す必要がなくなる。このため、短時間で所望のキーを見つけ出すことができ、ローマ字入力に要する時間が短縮化される。
【0023】
次に、対応表10に相当する画像をディスプレイに表示させる場合について説明する。まず、サーバから対応表10に相当する画像データを情報処理装置に送信する場合について説明する。図5は、サーバから対応表10に相当する画像データを情報処理装置に送信する場合の例示図である。
【0024】
サーバ200は、通信ネットワークを介して携帯電話710、テレビモニター720、パソコンモニター730に所定のデータを送信することができる。通信ネットワークとは、例えばインターネットである。サーバ200は、対応表10に相当する画像データを記憶した記憶部201と、前記画像データを通信ネットワークを介して情報処理装置に送信する送信部202とを含む。記憶部201は、例えばハードディスクなどを含む。送信部202は、例えばCPUやROM、RAMなどの、画像データを送信するための処理に必要なハードウェアを含む。ROMには、画像データを送信するためのプログラムが記憶されている。尚、テレビモニター720は、インターネットに接続可能な機能を有している。
【0025】
携帯電話710、テレビモニター720、パソコンモニター730は、サーバ200から送信された画像データを受信してそれぞれのディスプレイ715、725、735に表示させることができる。ユーザは、ディスプレイ715や、725又は735に表示された対応表10に相当する画像を見ながら、キーボード130を用いてローマ字入力することができる。このようにサーバ200は、携帯電話710などを介してユーザに対応表10を提示することができる。
【0026】
次に、対応表10に相当する画像データが記憶されたメモリーカード300を用いる場合について説明する。図6は、メモリーカード300を用いて情報処理装置に対応表を表示させる場合の例示図である。メモリーカード300には、対応表10に相当する画像データが記憶されている。メモリーカード300を、携帯電話710、テレビモニター720、又はパソコンモニター730と接続することにより、メモリーカード300内に記憶されている画像データを読み出して各ディスプレイ715、725又は735に表示させることができる。ユーザは、ディスプレイ715、725、又は735に表示された画像データを見ながらローマ字入力することができる。尚、メモリーカード300を、ノートパソコン100に接続させて、ディスプレイ150に画像を縮小表示させてもよい。また、記憶媒体として、メモリーカード300に限らず、USBメモリであってよいし、CD−ROMであってもよいし、それ以外のものであってもよい。
【0027】
次に、対応表10に相当する画像データを記憶したノートパソコン100aを用いてローマ字入力する場合について説明する。図7、図8は、ノートパソコン100aを用いてローマ字入力する場合の例示図である。尚、図8は、ノートパソコンを用いてローマ字入力する場合のブロック図である。
【0028】
ノートパソコン100aには、対応表10に相当する画像データが記憶された記憶部121と、記憶部121に記憶された画像データを外部のディスプレイに表示させる制御部123を含む。尚、制御部123は、キーボード130により入力された入力データを、ノートパソコン100aの表示部140のディスプレイ150に表示させる。記憶部121は、例えばハードディスクである。制御部123は、例えばCPU、ROM、RAMなどを含み、画像データや入力データを外部のディスプレイに表示させるための処理を実行可能である。ROMには、画像データを外部のディスプレイに表示させるためのプログラムが記憶されている。
【0029】
ノートパソコン100aに、携帯電話710、テレビモニター720又はパソコンモニター730を接続することにより、各ディスプレイ715、725、735に対応表10を表示させることができる。表示された対応表10を見ながら、ユーザはローマ字入力することができる。尚、ディスプレイ150に対応表10を縮小表示してもよい。
【0030】
次に、仮名ローマ字対応表の第1変形例について説明する。図9は、第1変形例である対応表10aの一部分の拡大図である。図9は、図4に対応している。英文字33aは、反転文字として表記されている。例えば、英文字33aの背景色が黒であり、英文字35の背景色は白である。他の英文字33aについてもこのように反転表記されている。対応表10aをモノクロ印刷した場合にも、英文字33aと英文字35とを容易に識別できる。
【0031】
図10は、ローマ字入力に用いられるキーボード130aの例示図である。図10は、図3に対応している。対応表10aは、キーボード130aによりローマ字入力する際に用いられる。キー群133aのそれぞれに表記された英文字は、反転文字として表記されている。対応表10aとキー群133aとによっても、ローマ字入力に要する時間が短縮される。
【0032】
次に、仮名ローマ字対応表の第2変形例について説明する。図11は、第2変形例である対応表10bの一部分の拡大図である。図11は、図4に対応している。英文字33b、35は、背景色が同一であるが、英文字33bは囲み文字である。これによってもユーザは、英文字33bと英文字35とを互いに容易に識別することができる。
【0033】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0034】
対応表10において、促音、拗音に相当する英文字「X」の背景色を、例えば青色にし、キーボード130のXのキーを青色に着色したものを採用してもよい。
【0035】
対応表10において、英文字33と英文字35とを、背景色を同一にして文字の太さに基づいて互いに識別可能に表記してもよい。この際、キーボード130のキー群133とキー群135とについても同様の方法で識別可能に分類してもよい。対応表10において、英文字33と英文字35との何れか一方に下線を引いて識別可能にしてもよい。
【0036】
第1及び第2英文字の識別方法と、第1及び第2キー群の識別方法とは異なっていてもよい。例えば、図1に例示した対応表10と、図10に例示したキーボード130aとを用いてユーザはローマ字入力してもよい。互いに識別方法は異なっているが、英文字33は、キー群133aに対応しており、英文字35は、キー群135に対応しているからである。
【0037】
仮名ローマ字対応表は、促音、拗音に相当する英文字を第1英文字とし、促音、拗音に相当する英文字以外の英文字を第2英文字として、互いに識別可能に表記されたものであってもよい。
【0038】
仮名ローマ字対応表は、母音に相当する英文字を第1英文字とし、母音に相当する英文字以外の英文字を第2英文字として、互いに識別可能に表記されたものであってもよい。
【0039】
キーボードは、デスクトップ型のパソコンに用いられるキーボードであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】対応表の例示図である。
【図2】ローマ字入力に用いられるノートパソコンの例示図である。
【図3】キーボードの例示図である。
【図4】対応表の一部分の拡大図である。
【図5】サーバから対応表に相当する画像データを情報処理装置に送信する場合の例示図である。
【図6】メモリーカードを用いて情報処理装置に対応表を表示させる場合の例示図である。
【図7】ノートパソコンを用いてローマ字入力する場合の例示図である。
【図8】ノートパソコンを用いてローマ字入力する場合のブロック図である。
【図9】第1変形例である対応表の一部分の拡大図である。
【図10】ローマ字入力に用いられるキーボードの例示図である。
【図11】第2変形例である対応表の一部分の拡大図である。
【符号の説明】
【0041】
10 対応表
20 仮名表記部
30 ローマ字表記部
33、35 英文字
100 ノートパソコン
130 キーボード
133、135 キー群
200 サーバ
300 メモリーカード
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仮名文字が表記された仮名表記部と、
前記仮名文字に対応したローマ字に相当する英文字群が表記されたローマ字表記部とを備え、
前記英文字群は、文字入力装置の識別可能に分類された第1及び第2キー群に対応させて、識別可能に表記された第1及び第2英文字を含む、仮名ローマ字対応表。
【請求項2】
前記第1英文字は、前記第1キー群に含まれるキーにより入力可能であり、
前記第2英文字は、前記第2キー群に含まれるキーにより入力可能である、請求項1の仮名ローマ字対応表。
【請求項3】
前記第1及び第2英文字は、前記第1及び第2キー群になされた識別可能な分類方法と同様な方法により表記されている、請求項1又は2の仮名ローマ字対応表。
【請求項4】
前記第1及び第2英文字は、背景色の相違により互いに識別可能に表記されている、請求項1乃至3の何れかの仮名ローマ字対応表。
【請求項5】
前記第1及び第2英文字は、何れか一方を他方より強調表記することにより互いに識別可能に表記されている、請求項1乃至4の何れかの仮名ローマ字対応表。
【請求項6】
前記第1及び第2英文字は、母音、子音、促音及び拗音のうち少なくとも一つに基づいて分類されている、請求項1乃至5の何れかの仮名ローマ字対応表。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れかの仮名ローマ字対応表で規定される前記第1及び第2キー群をもつ前記文字入力装置と、
前記文字入力装置による入力データを表示部に表示させる制御部と、を備えた情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至6の何れかの仮名ローマ字対応表に相当する画像データを記憶した記憶媒体。
【請求項9】
請求項1乃至6の何れかの仮名ローマ字対応表に相当する画像データを記憶した記憶部と、
通信ネットワークを介して前記画像データを情報処理装置に送信する送信部と、を備えたサーバ。
【請求項10】
請求項1乃至6の何れかの仮名ローマ字対応表と、
前記文字入力装置と、を備えた文字入力システム。
【請求項1】
仮名文字が表記された仮名表記部と、
前記仮名文字に対応したローマ字に相当する英文字群が表記されたローマ字表記部とを備え、
前記英文字群は、文字入力装置の識別可能に分類された第1及び第2キー群に対応させて、識別可能に表記された第1及び第2英文字を含む、仮名ローマ字対応表。
【請求項2】
前記第1英文字は、前記第1キー群に含まれるキーにより入力可能であり、
前記第2英文字は、前記第2キー群に含まれるキーにより入力可能である、請求項1の仮名ローマ字対応表。
【請求項3】
前記第1及び第2英文字は、前記第1及び第2キー群になされた識別可能な分類方法と同様な方法により表記されている、請求項1又は2の仮名ローマ字対応表。
【請求項4】
前記第1及び第2英文字は、背景色の相違により互いに識別可能に表記されている、請求項1乃至3の何れかの仮名ローマ字対応表。
【請求項5】
前記第1及び第2英文字は、何れか一方を他方より強調表記することにより互いに識別可能に表記されている、請求項1乃至4の何れかの仮名ローマ字対応表。
【請求項6】
前記第1及び第2英文字は、母音、子音、促音及び拗音のうち少なくとも一つに基づいて分類されている、請求項1乃至5の何れかの仮名ローマ字対応表。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れかの仮名ローマ字対応表で規定される前記第1及び第2キー群をもつ前記文字入力装置と、
前記文字入力装置による入力データを表示部に表示させる制御部と、を備えた情報処理装置。
【請求項8】
請求項1乃至6の何れかの仮名ローマ字対応表に相当する画像データを記憶した記憶媒体。
【請求項9】
請求項1乃至6の何れかの仮名ローマ字対応表に相当する画像データを記憶した記憶部と、
通信ネットワークを介して前記画像データを情報処理装置に送信する送信部と、を備えたサーバ。
【請求項10】
請求項1乃至6の何れかの仮名ローマ字対応表と、
前記文字入力装置と、を備えた文字入力システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2010−102619(P2010−102619A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−275358(P2008−275358)
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月27日(2008.10.27)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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