説明

仮想化ホームゲイトウェイ及びシステム、アプリケーション実行方法

【課題】 広域ネットワークの障害などで集中サーバにおけるホームネットワーク機能の処理が提供困難な場合においても、最低限のホームネットワーク機能を提供する。
【解決手段】 広域ネットワーク5に接続されたホームゲートウェイ2配下のホームネットワークに接続された各種センサ・機器の制御、情報収集、プロトコル変換などを行うソフトウェア実行環境を、広域ネットワーク5を介して接続されたサーバ1内に仮想実行環境として集合的に配置する。広域ネットワーク5に接続されたホームゲートウェイ2配下のホームネットワークに接続された各種センサ・機器の制御、情報収集、プロトコル変換などを行う一部のソフトウェア実行環境を、ホームネットワーク内に限定機能として配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想化ホームゲイトウェイ及び仮想化ホームゲイトウェイシステム、アプリケーション実行方法に依り、特に、機能を集中的に配置することで、システムの運用性、メインテナンス性を向上した、仮想化ホームゲイトウェイ及び仮想化ホームゲイトウェイシステム、アプリケーション実行方法に関する。また、本発明は、広域網が切断された場合のサービス維持を実施するための仮想化ホームゲイトウェイ及び仮想化ホームゲイトウェイシステム、アプリケーション実行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のホームゲイトウェイでは、特許文献1、非特許文献1、非特許文献2にあるように、宅内サービスを実行するために、アプリケーションソフトウェアを各家庭内に配置されるホームゲイトウェイに配布し、ホームゲイトウェイのCPU及びメモリを利用してアプリケーションソフトウェアを実行する方式が提案されている。同様に大容量の記憶容量を有するホームサーバについても、ホームネットワーク内に配置することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4575177号
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】北島茂樹、岩崎健人、「宅内機器向けサービス基盤システムへの取り組み」、日立評論、Vol.90、No.06、pp.46−49、2008年6月
【非特許文献2】濱田卓志、大野千代 他、「ホームネットワークの技術開発」、日立評論、Vol.89、No.06、pp.44−47、2007年6月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしこの方式では、各家庭に配置されたホームゲートウェイ及び、当該ホームゲイトウェイ内のアプリケーションソフトウェアの管理が必要であり、また、当該アプリケーションの設計、動作においてはホームゲイトウェイのハードウェア構成、即ちCPU能力やメモリ量により制約のある部分があった。
また、従来、複数のホームゲイトウェイに接続されたホームネットワークを単一のホームネットワークとして扱うことが困難な場合があった。
また、大容量の記憶容量を有するホームサーバを、ホームネットワーク内に配置する場合、これら記憶デバイスの容量制約があり、またデバイスの管理もユーザ任せとなることから、データ保存の信頼性を確保することも困難な場合が想定される。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑み、ホームゲイトウェイ機能内のアプリケーションソフトウェアの管理を容易にし、且つホームゲイトウェイによるハードウェア制約をなくすることを目的のひとつとする。また、本発明は、広域ネットワークの障害などで集中サーバにおけるホームネットワーク機能の処理が提供困難な場合においても、最低限のホームネットワーク機能を提供することを目的とする。

【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、広域ネットワークに接続されたホームゲートウェイ配下のホームネットワークに接続された各種センサ、機器の制御、情報収集、プロトコル変換など内のアプリケーションソフトウェアの管理を容易にし、且つホームゲイトウェイによるハードウェア制約をなくすることを、ひとつの特徴とする。本発明は、ソフトウェア実行環境をホームネットワーク内に設置せず、広域ネットワークに接続されたサーバ内に仮想実行環境として集合的に配置することでホームゲイトウェイ機能を実現することを、他の特徴とする。
また、ホームゲイトウェイにホームネットワークに接続された各種センサ、機器の制御、情報収集、プロトコル変換などを行うアプリケーションソフトウェア実行環境をホームネットワーク内に限定機能として設置し、最新に実行された、あるいは最頻度で実行されるアプリケーション/アプリケーション郡を宅内に配置されたホームゲートウェイ機器内にて実行可能とするなどの方法によって、広域ネットワークとの間の回線に異常が発生した場合なども最低限のホームネットワーク機能を維持できることを可能とすることを、他の特徴とする。
【0008】
本発明のひとつの態様によると、広域ネットワークに接続されたホームゲートウェイ配下のホームネットワークに接続された各種センサ、機器の制御、情報収集、プロトコル変換などを行うソフトウェア実行環境を、通常は、ホームネットワーク内に設置せず、広域ネットワークを介して接続されたサーバ内に仮想実行環境として集合的に配置することを特徴とするホームネットワークシステムが提供される。
また、上述のホームネットワークシステムにおいて、広域ネットワークに接続されたホームゲートウェイ配下のホームネットワークに接続された各種センサ、機器の制御、情報収集、プロトコル変換などを行うソフトウェア実行環境をホームネットワーク内に限定機能として配置することにより、広域ネットワークとの間の回線に異常が発生した場合なども最低限のホームネットワーク機能の維持を可能とすることを特徴とすることができる。
さらに、上述のようなホームネットワークシステムにおいて、最も利用頻度の高いホームネットワーク操作コマンドに関連するプログラムのみをホームゲートウェイに記録し、必要に応じて実行可能とすることを特徴とすることができる。
さらに、上述のようなホームネットワークシステムにおいて、最も最近に利用されたホームネットワーク操作コマンドに関連するプログラムのみをホームゲートウェイに記録し、必要に応じて実行可能とすることを特徴とすることができる。
上述のようなホームネットワークシステムにおいて、宅内からの操作コマンドとそれに対する応答を記録する手段を有し、広域ネットワークとの間の回線に異常が発生した場合には、操作コマンドに対応した応答を選択してホームネットワークに送出することを特徴とすることができる。
【0009】
本発明の第1の解決手段によると、
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備えた仮想化ホームゲートウェイシステム、及び、仮想化ホームゲートウェイシステムにおけるアプリケーション実行方法であって、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置し、
操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMは、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送し、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、複数の前記アプリケーションの中から、
(1)最も利用頻度の高い操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション、及び/又は、
(2)最近に利用された操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション
を、前記管理センタから前記仮想化HGW内にダウンロードし、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記最も利用頻度の高い前記操作コマンド又は前記最近に利用された前記操作コマンドと同じ操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信されたとき、前記ダウンロードした前記アプリケーションを実行する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイシステム、及び、アプリケーション実行方法。
が提供される。
【0010】
本発明の第2の解決手段によると、
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備えた仮想化ホームゲートウェイシステム、及び、仮想化ホームゲートウェイシステムにおけるアプリケーション実行方法であって、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置し、
操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMは、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送し、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、操作コマンドと、該操作コマンドに対する応答を記録するコマンド・応答データベースを有し、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記コマンド・応答データベースを参照して、前記ホームネットワーク機器から発信された操作コマンドに対する応答内容が前記コマンド・応答データベースに存在すれば、前記応答内容を実行する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイシステム、及び、仮想化ホームゲートウェイシステムにおけるアプリケーション実行方法が提供される。
【0011】
本発明の第3の解決手段によると、
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備え、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置した、
仮想化ホームゲートウェイシステムにおける、前記仮想化ホームゲートウェイであって、

操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMが、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送すると、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、複数の前記アプリケーションの中から、
(1)最も利用頻度の高い操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション、及び/又は、
(2)最近に利用された操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション
を、前記管理センタから前記仮想化HGW内にダウンロードし、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記最も利用頻度の高い前記操作コマンド又は前記最近に利用された前記操作コマンドと同じ操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信されたとき、前記ダウンロードした前記アプリケーションを実行する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイが提供される。
【0012】
本発明の第4の解決手段によると、
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備え、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置した、
仮想化ホームゲートウェイシステムにおける、前記仮想化ホームゲートウェイであって、

操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMが、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送すると、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、操作コマンドと、該操作コマンドに対する応答を記録するコマンド・応答データベースを有し、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記コマンド・応答データベースを参照して、前記ホームネットワーク機器から発信された操作コマンドに対する応答内容が前記コマンド・応答データベースに存在すれば、前記応答内容を実行する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイが提供される。

【発明の効果】
【0013】
本発明では、ホームゲイトウェイのアプリケーション実行環境を広域ネットワークを介して接続されたサーバ内に仮想実行環境として集合的に配置しているため、アプリケーションの配布管理が容易となる。また、本発明によると、仮想実行環境を利用しているためホームゲイトウェイのCPU能力やメモリ容量の制約をうけることがないという利点がある。
また、本発明によると、大容量の記憶装置を当該サーバ装置に接続することによって、ホームネットワーク内に記憶装置を配置することなくホームネットワーク内での大容量記憶が実現でき、その容量も家庭内機器の制約を受けることがなくなるという利点があり、また、センタ側での事業者による管理が可能なため記憶内容の喪失などの危険を回避できるという利点がある。
また、本発明ではアプリケーションソフトウェア実行環境をホームネットワーク内に限定機能として設置し、広域ネットワークとの間の回線に異常が発生した場合なども最低限のホームネットワーク機能を維持できることを可能とすることを特徴とする。

【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】ホームネットワークのアプリケーション実行環境の仮想化概念図。
【図2】管理センタ8及び仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2の構成図(1)。
【図3】ユーザ管理データベースの構成例(1)。
【図4】ユーザ管理データベースの構成例(2)。
【図5】管理センタ8及び仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2の構成図(2)(HGWに一部機能を実行可能とする例)。
【図6】HGWに最も利用頻度の高いアプリを残し実行可能とするフローチャート。
【図7】アプリケーション実行頻度管理データベースの構成例を示す図。
【図8】HGWに最も最新に利用されたアプリを残し実行可能とするフローチャート。
【図9】アプリケーション実行最新時刻管理データベースの構成例を示す図。
【図10】特定コマンドに対する応答を実行可能とするフローチャート。
【図11】コマンド・応答データベースの構成例を示す図。
【図12】FemtoCell利用よるシステム構成図。
【図13】広域ネットワークによるシステム構成図。
【図14】広域無線ネットワークによるシステム構成図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
1.システム
(1)仮想化ホームゲートウェイシステム
図1は、本実施の形態の仮想化ホームゲートウェイシステムの一例を示すブロック構成図である。このシステムは、仮想化ホームゲートウェイサーバ1と、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2(仮想化HGW)と、ホームネットワーク3、各種家庭内機器・センサ類(ホームネットワーク接続機器)4、広域ネットワーク5、複数のサービス事業者6を備える。
仮想化ホームゲートウェイサーバ1の内の仮想マシンVM7は、広域ネットワーク5を介して、各家庭・事務所などに配置された仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2と接続されている。仮想マシンVM7と、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2は、サービス実行時には通常は1対1に対応しているが、1対nあるいはn対nの構成も考え得る。また、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2には、ホームネットワーク3を介して各種家庭内機器・センサ類4が接続されている。
仮想化ホームゲートウェイサーバ1は、仮想化ホームゲートウェイのアプリケーションを実行するためのCPU、メモリと外部記憶装置を備え、仮想化ホームゲートウェイサーバ1は、ホームゲートウェイの実行環境である仮想マシンVM7を複数同時に実行可能となっている(詳細は、図2等参照)。
サービス提供事業者6は、ユーザ要求に応じて、管理センタ8内の仮想マシンVM7に対してアプリケーションの配布、管理を行い、アプリケーションの実行を可能とする。
仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2と仮想マシンVM7は広域ネットワーク5を介して接続されている。この際、広域ネットワーク5に仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2と仮想マシンVM7の対応関係が明らかである必要があるが、これは、例えば、広域ネットワーク5にポイントツーポイントPPPを利用し両者を接続することや、IPsecによりトンネリングをする場合などが考えられる。
ホームネットワーク3内の機器4a(例えば携帯端末)から同一ホームネットワーク3内の機器4b(例えばエアコン)に対して制御を行う場合、機器4aの制御コマンドは、ホームネットワーク3を経由し、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2及び広域ネットワーク5を経て管理センタ8に送られ、仮想マシンVM7上のアプリケーションによって処理された後、逆のルートをたどり機器4bに送られ、その制御がされる。ホームネットワーク3は単一のネットワークとして構成される場合もあるが、複数のプロトコル、インタフェースの異なるネットワークで構成される場合もある。なお、このアプリケーションによる処理には、例えば、制御演算、プロトコル変換、アドレス変換などが含まれる。ホームネットワーク3がプロトコル、インタフェースの異なる複数のネットワークで構成される場合には、各ネットワーク内での対応アドレスへの変換、プロトコルの変換を仮想マシンVM7上のアプリケーションによって処理し、各ネットワークとの物理的インタフェースを仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2を経由して制御コマンドの送受などが行われる。
【0016】
図2に、管理センタ8及び仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2の構成図(1)を示す。図2は、本実施の形態の仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2と仮想マシンVM7を中心に機能をブレークダウンした例である。
仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2は、CPU21と、メモリ22と、広域ネットワーク5との通信インタフェース部23及びソフトウェアを備える。仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のCPU21には、OSとして、例えば、ホームネットワーク3に接続するためのインタフェースであるEtherネットドライバ、USBドライバ及びサウンドドライバが実装されており、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に実装されたEtherネット、USB両者のハードウェアのほか、音声インタフェースを行うための音声発生装置をアプリケーションプログラムが利用可能としている。また、CPU21は、IP電話のための音声コーデック及びプロトコル処理を行う機能(VoIP/Soft CODEC)、SIPのプロトコルスタック、全体の制御を行う共通制御部を備える。
仮想マシンサーバ1は、CPU13とメモリ14、複数の仮想マシンVM7を備える。仮想マシンサーバ1は、複数の仮想マシンVM7を実行可能であり、それぞれの仮想マシンVM7は、広域ネットワーク5を介して仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2との接続を行うインタフェース部(I/F)と、仮想マシンOS(VM OS)、OSGi(Open Service Gateway Initiative)フレームワーク、アプリケーション及び管理部及びメモリを備える。各仮想マシンVM7の、OSGiフレームワークは、外部からのアプリケーションを確実に追加あるいは削除する機能を有しており、この機能を利用して、各ユーザが必要とするアプリケーションを、管理センタ8のアプリケーション管理サーバ201から仮想マシンVM7のメモリ上に追加することができる。また、不要になったアプリケーションについては、仮想マシンVM7のメモリ上から削除することが出来る。
管理センタ8は、VMサーバ1と、アプリケーション管理サーバ201、アプリケーションストレイジ202、VM管理部203を備える。アプリケーション管理サーバ201は、CPUとメモリ及びソフトウェアを備え、アプリケーションの配布管理を行うサーバであり、各ユーザの仮想マシンVM7に対し、どのアプリケーションがインストールされているかの管理、バージョンの管理などを行う。アプリケーションストレイジ202は、各仮想マシンVM7に配布可能なアプリケーション郡を保管するストレージであり、アプリケーション管理サーバ201の要求により、求められたアプリケーションを各仮想マシンVM7に配信する。VM管理部203は、CPUとメモリ及びソフトウェアを備え、VMサーバ1内のVMのヘルスチェックなどの管理を実施する。
【0017】
図3は、ユーザ管理データベース300(1)の構成例(1)を示したものである。図3のユーザ管理データベース300(1)は、一般的には、例えば、アプリケーション管理サーバ201のメモリ内に配置されるが、外部の記憶媒体を利用することも可能である。
図3ではユーザは仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2ごとに管理されており、図2に示したように、それぞれの仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に、管理センタ8のアプリケーションサーバ201から仮想マシンVM7に追加・削除されたアプリケーションの情報をアプリ情報として管理している。アプリケーションがアプリケーション管理サーバ201から仮想マシンVM7のメモリ上に追加されると、図3のユーザ管理データベース300(1)にアプリケーション情報301あるいは302としてユーザ管理データベース300(1)に追加される。また、これらのアプリケーションが削除された場合は、ユーザ管理データベースのアプリケーション情報301を完全に削除するか、削除履歴が明確となるようにアプリケーション情報301に削除済フラグ、削除日時などを追記することが考えられる。
アプリケーション情報301、302には、例えば、接続されている機器、センサの情報、アプリケーションの導入状況、バージョン情報などが管理されている。これらの情報は、アプリケーションのバージョンアップや、機器の変更が行われるたびに最新情報に更新される。
図4は、ユーザ管理データベース300(1)の構成例(2)を示したものである。図4のユーザ管理データベース300(2)は、一般的には、例えば、アプリケーション管理サーバ201のメモリ内に配置されるが、外部の記憶媒体を利用することも可能である。図4は仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2自体の情報を管理するためのデータベースの例である。図4では、図3と同様に仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2ごとに管理されているが、データ内容は、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2そのものの機種、シリアルNo.、ファームウェアのバージョン、接続可能インタフェース情報などで構成される。
なお、図3、図4に示すデータベースを統合して一つのデータベースとして管理することも可能である。
【0018】
(2)仮想ホームゲートウェイに一部機能を実行可能としたシステム
図5に、管理センタ8及び仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2の構成図(2)(HGWに一部機能を実行可能とする例)を示す。なお、図2と同参照番号のブロックについては、同様であるので、説明を省略する。図5では、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2(仮想化HGW)のメモリ22上に機能を限定したVM51を存在させ、CPU21によりVM51を実行することにより、アプリケーション52の実行を可能としている。この実施の形態では、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2には、CPU21に、最新に実行されたあるいは最頻度で実行されるアプリケーション/アプリケーション群(インタフェース変換と動作を含む場合など)など何らかの判定基準で選択されたアプリケーション52を保持、実行可能とすることにより、広域ネットワーク5との間や、仮想マシンVM7に障害が発生した場合にもホームネットワークの最低限の機能を維持することを可能とする実施の形態である。仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2において最新に実行されたあるいは最頻度で実行されるアプリケーション/アプリケーション群の判定は、アプリケーション管理サーバ201のCPU2011及びメモリ2012を利用して実行され、アプリケーション管理サーバ201は、その判定に基づき当該アプリケーションを仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に自動的にダウンロードする。この時、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のメモリ22上に既にダウンロードされているアプリケーション52´は削除され、新しいアプリケーション52がメモリ22上にダウンロードされる。従って、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のメモリ22上には常に最新に実行されたあるいは最頻度で実行されるアプリケーション52が存在する。正常時には、アプリケーションは仮想マシンVM7で実行されるが、広域通信網5が故障などで利用できない場合には、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2の仮想マシンVM51を利用して、アプリケーション52を実行することが出来る。なお、アプリケーション52は複数の場合も考えられる。
【0019】
2.フローチャート

(1)高頻度のアプリケーション

図6に、HGWに最も利用頻度の高いアプリを残し実行可能とするフローチャートを示す。図6は図5の実施の形態において、当該ホームネットワークシステムにおいて、最も利用頻度の高いホームネットワーク操作コマンドに関連するプログラムのみをホームゲートウェイに記録し、必要に応じて実行可能とすることを特徴とするホームネットワークシステムのフローチャートの例である。本フローはアプリケーション管理サーバ201のCPU2011及びメモリ2012を利用して実行される。
手順601で開始されたプロセスでは、アプリケーション管理サーバ201は、手順602でアプリケーション実行回数カウンタのリセットを行い、手順603によりホームネットワーク接続機器4からのコマンドを待機する状態になる。ホームネットワーク接続機器4からは、各種コマンドが発信され、この各種コマンドは、広域ネットワーク5を介したVM7によって処理される。ここでは、各種コマンドの種別をA、B、C、・・・nの記号で表し、手順番号の次にコマンド種別を付記し手順604Aの様に示す。手順604AにおいてAのコマンドがホームネットワーク機器4から発信された場合、HGW2を経由し、広域ネットワーク5を介して仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に対応するVM7に接続される。VM7では当該アプリケーションを手順605Aにて実行し、その結果を手順606Aにより広域ネットワーク5を介して仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2経由で当該ホームネットワーク機器4に伝送する。この時、アプリケーション管理サーバ201は、手順607Aにおいて当該アプリケーションの実行数カウンタ値を1増加させる。この実行数カウンタ値は図7のデータベースのアプリ実行回数703に反映される。
【0020】
図7は、アプリケーション毎の実行回数を記録するためのデータベース700の構成例を示す図である。このデータベース700は、アプリケーション管理サーバ201のメモリ2012上に配置され、アプリ名701、アプリ識別子702、アプリ実行回数703、対象機器704、対象機器アドレス705、対象機器種別706を含む。なお、対象機種704、対象機器アドレス705、対象機器種別706を含むHN接続機器情報は、附帯的情報であるため、データベースの必須構成要素ではない。
【0021】
アプリケーション管理サーバ201は、データベース700を参照し、各アプリケーション毎のアプリ実行回数は703を手順608において比較する。この際、最もカウンタ値の高いアプリケーションが仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2へのダウンロード候補となるが、このアプリケーションが前回手順608において選定されたものと同一の場合には、アプリケーション管理サーバ201は、アプリケーションのダウンロードを不要と判断し、手順610によりダウンロードを不要として次の手順に進む。手順611で終了と判定されない場合には、アプリケーション管理サーバ201は、手順603に戻りコマンド待機状態となる。また、最もカウンタ値の高いアプリケーションが前回手順608において選定されたものと異なる場合には、アプリケーション管理サーバ201は、手順609において仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に当該アプリケーションを送信し、一方、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2は、当該アプリケーションを受信してメモリ22(又はアプリケーション52)に上書きダウンロードする。また、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のメモリに余裕がある場合は、それまで存在していたアプリケーションを削除することなく、新たなアプリケーションを追加することも可能である。アプリケーション管理サーバ201は、手順609終了後、手順611で終了と判定されない場合には、手順603に戻り、コマンドの待機状態となる。
このように、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2には、最も利用されているアプリケーションがダウンロードされているため、広域ネットワーク5が切断された場合や、仮想マシンVM7に何らかの障害が発生した場合なども、最も利用されているアプリケーションをホームネットワーク内で仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2の仮想マシンVM51を利用して、アプリケーション52を実行することで利用することが出来る。
なお、本実施の形態において、アプリケーションの利用回数のカウント値を一定期間毎にリセットすることにより、短期間での利用頻度に合わせたアプリケーションのダウンロードも可能となる。なお、最高頻度のアプリケーションのみでなく、予め定められた頻度以上のアプリケーションや、最も高い頻度から予め定められた数の複数のアプリケーションを、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2がダウンロードするようにしてもよい。
また、本実施例ではアプリケーションの実行回数の管理を管理センタ8又は仮想マシンVM7内で実施する方式を考慮しているが、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2側で管理することも可能である。その場合は、例えば、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2が、図7に示したデータベース700を自仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2についてメモリ22に保存して管理し、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のCPU21が、そのデータベースを参照して、図6に示したフローチャートを実行するようにすればよい。
【0022】
(2)最新利用のアプリケーション

図8に、HGWに最も最新に利用されたアプリを残し実行可能とするフローチャートを示す。図8は、図5の実施の形態において、当該ホームネットワークシステムにおいて、最近に利用されたホームネットワーク操作コマンドに関連するプログラムのみをホームゲートウェイに記録し、必要に応じて実行可能とするためのフローチャートの例である。本フローはアプリケーション管理サーバ201のCPU2011及びメモリ2012を利用して実行される。
手順801で開始されたプロセスでは、アプリケーション管理サーバ201は、手順802で各種カウンタのリセットを行い、手順803によりホームネットワーク接続機器4からのコマンドを待機する状態になる。ホームネットワーク接続機器4からは、各種コマンドが発信され、広域ネットワーク5を介した仮想マシンVM7によって処理される。ここでは、各種コマンドの種別をA、B、C、・・・nの記号で表し、手順番号の次にコマンド種別を付記し手順804Aの様に示す。手順804AにおいてAのコマンドがホームネットワーク機器4から発信された場合、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2を経由し、広域ネットワーク5を介して仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に対応する仮想マシンVM7に接続される。仮想マシンVM7では当該アプリケーションを手順805Aにて実行し、その結果を手順806Aにより広域ネットワーク5を介して仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2経由で当該ホームネットワーク機器4に伝送する。この時、アプリケーション管理サーバ201は、手順807Aにおいて当該アプリケーションの実行の絶対時刻を記録する。この実行絶対時刻は、例えば図5の時計2013から取得することや、インターネット、GPSなどの手段で得ることが出来、図9のデータベースのアプリ実行回数903に反映される。
【0023】
図9は、アプリケーション毎の実行最新絶対時刻を記録するためのデータベース900の構成例を示す図である。データベース900は、アプリケーション管理サーバ201のメモリ2012上に配置され、アプリ名901、アプリ識別子902、アプリ実行最新絶対時刻903、対象機器904、対象機器アドレス905、対象機器種別906を含む。なお、対象機種904、対象機器アドレス905、対象機器種別906を含むHN接続機器情報は、附帯的情報であるため、データベースの必須構成要素ではない。
【0024】
アプリケーション管理サーバ201は、データベース900を参照し、各アプリケーション毎のアプリ実行最新絶対時刻903を手順808において比較する。この際、最もアプリ実行最新絶対時刻903が大きいもの即ち、最近利用アプリケーションが仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2へのダウンロード候補となるが、このアプリケーションが前回手順808において選定されたものと同一の場合には、アプリケーション管理サーバ201は、アプリケーションのダウンロードを不要と判断し、手順810によりダウンロードを不要として次の手順に進む。手順811で終了と判定されない場合には、アプリケーション管理サーバ201は、手順803に戻りコマンド待機状態となる。また、最もアプリ実行最新絶対時刻903が大きいアプリケーションが前回手順808において選定されたものと異なる場合には、アプリケーション管理サーバ201は、手順809において仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に当該アプリケーションを送信し、一方、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2は、当該アプリケーションを受信してメモリ22(又はアプリケーション52)に上書きダウンロードする。また、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のメモリに余裕がある場合は、それまで存在していたアプリケーションを削除することなく、新たなアプリケーションを追加することも可能である。アプリケーション管理サーバ201は、手順809終了後、手順811で終了と判定されない場合には、手順803に戻り、コマンドの待機状態となる。
このように、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2には、最も最近に実行されたアプリケーションがダウンロードされているため、広域ネットワーク5が切断された場合や、仮想マシンVM7に何らかの障害が発生した場合などでも、最も最新に実行したアプリケーションはホームネットワーク内で仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2の仮想マシンVM51を利用して、アプリケーション52を実行することで利用することが出来る。なお、最新利用アプリケーションのみでなく、予め定められた時刻より新しいひとつ又は複数のアプリケーションや、最新利用から予め定められた数の複数のアプリケーションを、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2がダウンロードするようにしてもよい。
また、本実施の形態ではアプリケーションの実行最新絶対時刻の管理を仮想マシンVM7内で実施する方式を考慮しているが、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2側で管理することも可能である。その場合は、例えば、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2が、図9に示したデータベース900を自仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2についてメモリ22に保存して管理し、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のCPU21が、そのデータベースを参照して、図8に示したフローチャートを実行するようにすればよい。
また、絶対時刻に限らず、装置内の適宜の時刻を用いてもよい。
なお、本実施の形態のほか、最も最近に実行されたアプリケーションを仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2内に保存されている状態とするために、アプリケーション実行の都度アプリケーションをダウンロードし更新、実行することも考えられる。この場合には、アプリケーション管理サーバ201での複雑な処理が不要となるというメリットがある。
【0025】
(3)特定コマンドに対する応答のアプリケーション

図10に、特定コマンドに対する応答を実行可能とするフローチャートを示す。図10は当該ホームネットワークシステムにおいて、宅内からの操作コマンドとそれに対する応答を記録する手段を仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に有し、広域ネットワーク5の回線に異常が発生した場合には、操作コマンドに対応した応答を選択してホームネットワークに送出することを特徴とするホームネットワークシステムのフローチャート例である。本フローは仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のCPU21において実施される。
また、図11は、本実施の形態における操作コマンドと応答の関係を記録するコマンド・応答データベース1100の構成例を示す図である。本データベース1100は、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のメモリ22内に配置される。本実施の形態では、上述の実施の形態(「(1)高頻度のアプリケーション」、「(2)最新利用のアプリケーション」)と異なり、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2にアプリケーションをダウンロードする必要はない。
図11は、本実施の形態のコマンド・応答データベース1100の一例である。ホームネットワークにおいて実施されたコマンドは、図10.の各手順により記録される。1101には時刻、1102に同一コマンドカウンタ、1103に応答不一致カウンタを記録している。1104から1107がコマンド内容の記録であり、1104は発信元アドレス、1105は対象先アドレス、1106はコマンド内容、1107にコマンドパラメータを記録している。1108から1110は応答内容の記録であり、それぞれ1108に対象先アドレス、1109にコマンド応答、1110にパラメータを記録している。なお、本実施の形態では各レコードをAからnの記号を付与し識別する。
【0026】
図10(A)の手順1001で開始されたプログラムでは、CPU21は、手順1002で各種カウンタなどの初期化を行った後、手順1003のコマンド待機状態となる。手順1004でホームネットワーク接続機器4よりコマンドが入力された場合、CPU21は、手順1005により、コマンドの発信元アドレス1104、対象先アドレス1105、コマンド内容1106などのコマンド内容記録を、メモリ22上のコマンド・応答データベース1100の該当する時刻1101のエントリに記録し、また、広域ネットワーク5を介してセンタサーバーの仮想マシンVM7に、コマンド情報を伝送する。手順1006にて仮想マシンVM7上の当該アプリケーションによって処理された後に、応答が広域ネットワーク5経由で仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に返される。手順1007では、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のCPU21は、本応答を該当するホームネットワーク接続機器4に転送し、続いて手順1008により、応答の対象先アドレス1108、コマンド応答1109、パラメータ1110などの応答内容をコマンド・応答データベース1100の先に送信したコマンド内容記録に該当するエントリに記録する。
CPU21は、更新されたコマンド・応答データベース1100に基づき、手順1010にて、先ずコマンド内容の比較を行い、その時点までに同一のコマンド内容の記録がない場合、当該エントリの手順1011bにて同一コマンドカウンタ値1102を1にセットする。また、同一コマンド内容が過去に存在する場合には、手順1011aにおいて、該当するコマンド内容についての今までの同一コマンドカウンタ値1102に1を加えた値を、今回のエントリの同一コマンドカウンタ値1102として記録する。
続いて、CPU21は、更新されたデータベース1100に基づき、手順1012にて応答内容の比較を行う。CPU21は、応答内容の比較の結果、その時点までに同一応答内容の記録がない場合、手順1013bにて応答不一致カウンタ値1103に1を加える。また、同一応答内容が過去に存在する場合又は比較対象のコマンド内容がない場合、には、CPU21は、手順1013aにおいて、応答不一致カウンタ値1103を変更しない。手順1014で終了の判定がなされた場合、手順1015で終了するが、その他の場合には、手順1003のコマンド待機状態に戻る。
平常時には、前記の動作を継続する。
【0027】
以下に、図10(A)の手順に従い作成された、本実施の形態のコマンド・応答データベース1100の一例を説明する。本例ではエントリ1101Aのコマンド内容は過去に124回実施され、今回の実施により同一コマンドカウンタ1102が図10の手順1011aにより1加えられ、コマンドカウンタ1102の値が125となっている。また、同様に、図10.手順1012において過去の応答内容と今回応答の比較の結果、過去の応答と同一であったため、図10.手順1013aにより応答不一致カウンタの値に変化は与えていない。
同様にエントリ1101Bでは、エントリ1101Aと同じコマンド内容が実行され、同一の応答内容が得られているため、同一コマンドカウンタ1102の値が1増加し、応答不一致カウンタ1103の値に変化がない。
エントリ1101Hの例は、初めてのコマンド内容が実施された場合の例である。初めて実施されたコマンド内容であるため、過去に同一のコマンド内容がないため、同一コマンドカウンタ1102は1に設定される。また応答不一致カウンタ1103は、比較する対象がないため0となる。本例に続きエントリ1101Iで、同一コマンド内容が入力された場合、同一コマンドカウンタは2に設定されるが、応答が異なっているため、応答不一致カウンタ1103に1が加えられている。
【0028】
図10(B)で示した手順Bは、広域ネットワーク5あるいは仮想マシンVM7に異常時がある場合などに、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のCPU21において実施されるフローの例である。本例では、手順1050にて開始され、CPU21は、手順1051にてコマンド待機状態になる。手順1052でコマンドが入力された場合、CPU21は、手順1053において、入力されたコマンドと図11のコマンド内容記録とが同一のレコードの同一コマンドカウンタ値1102についての比較が行われる。この際、同一コマンドカウンタ値1102が予め定めた整数nより大きい場合には、CPU21は、手順1054に進み応答不一致カウンタが0(ゼロ)かの比較を行う。同一コマンドカウンタ値がnより大きく、応答不一致カウンタ値が0の場合は、CPU21は、そのコマンドに対する応答が固定的であると判断し、入力されたコマンド内容に対して、図11のデータベースに対応した応答内容を、手順1055aにて出力する。
逆に、同一コマンドカウンタ値がnより小さい、あるいは応答不一致カウンタ値が0でない場合は、CPU21は、そのコマンドに対する応答が固定的でないと判断し、手順1055bにて応答不可能との内容をコマンドの発信元に返す。CPU21は、手順1056にて終了の判断がなされた場合、手順1057にて終了するが、その他の場合は手順1051に戻りコマンド入力待機状態となる。また、異常状態が復帰した場合には、通常の手順に復帰する。
本実施の形態では、広域ネットワーク5が切断された場合や、VM7に不具合のある場合には、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のメモリ22上のコマンド・応答データベース1100の参照により、ホームネットワーク機器への応答をするものである。ホームネットワーク機器からのコマンドに対する応答が常に同じである操作、例えば、機器のオン・オフ制御や、音量の増加・減少、チャンネルのアップ・ダウンなどに適しており、最低限のホームネットワーク機能を維持することが出来る。
本実施の形態では、コマンド・応答データベース1100により動作中にコマンド応答を学習する形式となり、導入初期には期待すべき性能が発揮できない場合もあるかもしれない。これを回避するために、図11の様なコマンドと応答の固定されているデータベースを予めメモリ22上にダウンロードしておくことも考えられる。
【0029】
本方式では、同一コマンドでもパラメータを伴うテレビチャンネルのチャンネル指定や、同一コマンドに対する応答がホームネットワーク機器などの状態により異なるビデオの継続再生の様な特定のものに対しては有効でない場合があると考えられるため、誤動作を防ぐ意味で一致と判断せず、コマンド拒否などの対応が出来るように配慮している。応答不一致カウンタが0(ゼロ)で無い場合に、本方式を有効にする手段として、応答不一致カウンタ値が最も小さいコマンド応答を出力することも可能である。この場合、コマンド入力者に対し、応答内容がデータベースで得られる応答で良いか否かの確認手順が追加になる。

なお、パラメータを伴う操作であっても、コマンドパラメータ1107と応答パラメータ1110まで含めて上述の判断を行うことでより広汎な操作に対応することが出来る。なお、これらコマンドパラメータ1107及び/又は応答パラメータ1110まで含めずに上述の同一の判断等をすることもできるし、コマンド又はコマンド種類によって、これらパラメータを含めるか否かを区別するようにしてもよい。また、例えば写真のアップロードの様な操作については、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2のCPU21のメモリ22をバッファとして利用し一時的にデータを保持し、復旧後にアップロードするなどの方策が考えられる。
【0030】
3.他のシステム構成

(1)FemtoCell
図12に、FemtoCell利用よるシステム構成図を示す。図12は、FemtoCellを仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2に用いた実施の形態である。Femto Cellを用いた仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2aは、インターネットなどの広域ネットワーク5を介して接続されている無線広域ネットワーク5a(本例では携帯電話網)を経由して、サービスセンタ8内の仮想マシンVM7に接続されている。
本例では、FemtoCell2aを仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2として、仮想化ホームネットワークA3内の機器/センサ類4には独立にあるいは纏めて無線部が接続されており、これを利用してとFemtoCell2aと無線ネットワークを経由して接続されている。
本実施の形態では、全ての機器は携帯電話網5aにFemtoCell2aを介して接続されているため、ここの機器/センサ類4のアドレス、IDには携帯電話番号などの情報を利用することが出来るという利点がある。
【0031】
(2)広域ネットワーク
図13に、広域ネットワークによるシステム構成図を示す。図13では、全ての機器/センサ4にインターネットなどの広域ネットワーク5に対応した網インターフェース部を設けることによって、広域ネットワーク5経由でサービスセンタ8内の仮想マシンVM7に接続する例である。本実施の形態では、広域ネットワーク5には例えばインターネット網を想定している。本実施の形態では全ての機器/センサ4は直接仮想マシンVM7に接続されるため、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2を宅内に配置する必要がない。本実施の形態によれば、全ての機器/センサ4は独立した回線で仮想マシンVM7に接続されているため、広域ネットワーク5と仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2をつなぐ単一故障点となり得る回線は存在しない。また、各機器/センサ4の無線部が故障した場合においても、全てのホームネットワーク機能が使えなくなることはない。ホームネットワークを構成するホームネットワーク機器はVM7に予めユニークなIDを登録することによって識別される。なお、この方法によれば、地理的に離れた機器を単一のホームネットワークとして扱うことが出来るため、例えば別居の老人の見守りなどへの活用も考えられる。
【0032】
(3)広域無線ネットワーク
図14に、広域無線ネットワークによるシステム構成図を示す。図14では、全ての機器/センサ4に無線広域ネットワーク5としての携帯電話網5aに対応した無線部を設けることによって、携帯電話網5a経由でサービスセンタ8内の仮想マシンVM7に接続する例である。本実施の形態では、全ての機器/センサ4は無線広域ネットワーク5a経由で個別に対応する仮想マシンVM7に接続されるため、仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2を宅内に配置する必要がない。本実施の形態によれば、全ての機器/センサ4は独立した回線で仮想マシンVM7に接続されているため、広域ネットワーク5と仮想化ホームゲートウェイインタフェース部2をつなぐ単一故障点となり得る回線は存在しない。このため、各機器/センサ4の無線部が故障した場合においても、全てのホームネットワーク機能が使えなくなることはない。ホームネットワークを構成するホームネットワーク機器はVM7に予めユニークなIDを登録することによって識別される。なお、この方法によれば、地理的に離れた機器を単一のホームネットワークとして扱うことが出来るため、例えば別居の老人の見守りなどへの活用も考えられる。

【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、ホームネットワークを提供するホームネットワークシステムにおいて、ユーザ宅内に配置されるホームゲイトウェイのアプリケーション実行機能などをセンタ側に集中して設置することにより、アプリケーションの配布管理、バージョン管理を容易にすることに利用可能である。また、回線障害時やネットワークが利用できない場合などにおいてもホームネットワークサービスを提供することを可能とするものである。
【符号の説明】
【0034】
1 仮想化ホームゲートウェイサーバ
2 仮想化ホームゲートウェイインタフェース部
2a 仮想化ホームゲートウェイインタフェース部
2b 仮想化ホームゲートウェイインタフェース部
3 ホームネットワーク
3a ホームネットワーク
3b ホームネットワーク
4 各種家庭内機器/センサ類
5 広域ネットワーク
5a 無線無線ネットワーク、携帯電話網
6 複数のサービス事業者
7 仮想マシンVM
8 管理センタ
9 記憶装置
10 サービス管理部

20 仮想化ホームゲートウェイインタフェース部 インターフェース部
21 仮想化ホームゲートウェイインタフェース部 CPU
22 仮想化ホームゲートウェイインタフェース部 メモリ
23 VMサーバ CPU
24 VMサーバ メモリ

201 アプリケーション管理サーバ
202 アプリケーションデータベース
203 VM管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備えた仮想化ホームゲートウェイシステムにおいて、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置し、
操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMは、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送し、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、複数の前記アプリケーションの中から、
(1)最も利用頻度の高い操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション、及び/又は、
(2)最近に利用された操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション
を、前記管理センタから前記仮想化HGW内にダウンロードし、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記最も利用頻度の高い前記操作コマンド又は前記最近に利用された前記操作コマンドと同じ操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信されたとき、前記ダウンロードした前記アプリケーションを実行する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイシステム。

【請求項2】
請求項1に記載の仮想化ホームゲートウェイシステムにおいて、
前記管理センタ又は前記仮想化HGWは、
アプリケーション毎に実行回数を記憶した頻度管理データベース
を備え、
前記管理センタ又は前記仮想化HGWは、前記頻度管理データベースに、前記ホームネットワーク機器から発信された操作コマンドに対して実行された前記アプリケーションの実行回数を増加させて記憶し、
前記管理センタ又は前記仮想化HGWは、前記頻度管理データベースを参照し、最も実行回数の高い又は予め定められた閾値より実行回数の高いひとつ又は複数のアプリケーションを選定し、
前記仮想化HGWは、選定された前記ひとつ又は複数のアプリケーションをダウンロードし、メモリに上書き又は追加する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイシステム。

【請求項3】
請求項1に記載の仮想化ホームゲートウェイシステムにおいて、
前記管理センタ又は前記仮想化HGWは、
アプリケーション毎に実行時刻を記憶した時刻管理データベース
を備え、
前記管理センタ又は前記仮想化HGWは、前記時刻管理データベースに、前記ホームネットワーク機器から発信された操作コマンドに対して実行された前記アプリケーションの実行時刻を記憶し、
前記管理センタ又は前記仮想化HGWは、前記時刻管理データベースを参照し、実行時刻が最近であるひとつ又は複数のアプリケーションを選定し、
前記仮想化HGWは、選定された前記ひとつ又は複数のアプリケーションをダウンロードし、メモリに上書き又は追加する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイシステム。

【請求項4】
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備えた仮想化ホームゲートウェイシステムにおいて、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置し、
操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMは、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送し、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、操作コマンドと、該操作コマンドに対する応答を記録するコマンド・応答データベースを有し、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記コマンド・応答データベースを参照して、前記ホームネットワーク機器から発信された操作コマンドに対する応答内容が前記コマンド・応答データベースに存在すれば、前記応答内容を実行する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイシステム。

【請求項5】
請求項4に記載の仮想化ホームゲートウェイシステムにおいて、
前記仮想化HGWは、
操作コマンドのコマンド内容に対して、応答内容と、同一のコマンド内容及び応答内容の組が過去に存在する状況を表す同一情報とを記録するコマンド・応答データベース
を備え、
前記仮想化HGWは、前記操作コマンドのコマンド内容及び実行結果である応答内容の組と、同一の組が過去に存在するかを表す又は過去に存在するカウント値を表す同一情報を作成し、
前記仮想化HGWは、前記コマンド内容及び前記応答内容及び前記同一情報を、前記コマンド・応答データベースに対応して記録し、
前記仮想化HGWは、操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記コマンド・応答データベースを参照し、前記操作コマンドのコマンド内容に対する応答内容が、前記同一情報に従い固定的であると判断すると、該コマンド内容に対応した応答内容を実行し、逆に、該コマンド内容に対する応答内容が、前記同一情報に従い固定的でないと判断すると、応答不可能との内容をコマンドの発信元に返す
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイシステム。

【請求項6】
請求項1乃至5のいずれかに記載の仮想化ホームゲートウェイシステムにおいて、
(i) 前記仮想化HGWはフェムトセル基地局機能部を備え、各前記ホームネットワーク機器は、前記仮想化HGWと無線接続するための無線部を備えたこと、
(ii) 各前記ホームネットワーク機器は、前記ネットワークに対応した網インターフェースを備えたこと、
又は、
(iii) 前記ネットワークは無線ネットワークを備え、各前記ホームネットワーク機器は、前記無線ネットワークと無線接続するための無線部を備えたこと、
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイシステム。

【請求項7】
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備え、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置した、
仮想化ホームゲートウェイシステムにおける、前記仮想化ホームゲートウェイであって、

操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMが、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送すると、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、複数の前記アプリケーションの中から、
(1)最も利用頻度の高い操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション、及び/又は、
(2)最近に利用された操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション
を、前記管理センタから前記仮想化HGW内にダウンロードし、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記最も利用頻度の高い前記操作コマンド又は前記最近に利用された前記操作コマンドと同じ操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信されたとき、前記ダウンロードした前記アプリケーションを実行する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイ。

【請求項8】
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備え、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置した、
仮想化ホームゲートウェイシステムにおける、前記仮想化ホームゲートウェイであって、

操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMが、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送すると、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、操作コマンドと、該操作コマンドに対する応答を記録するコマンド・応答データベースを有し、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記コマンド・応答データベースを参照して、前記ホームネットワーク機器から発信された操作コマンドに対する応答内容が前記コマンド・応答データベースに存在すれば、前記応答内容を実行する
ことを特徴とする仮想化ホームゲートウェイ。

【請求項9】
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備えた仮想化ホームゲートウェイシステムにおけるアプリケーション実行方法であって、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置し、
操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMは、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送し、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、複数の前記アプリケーションの中から、
(1)最も利用頻度の高い操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション、及び/又は、
(2)最近に利用された操作コマンドに関連するひとつ又は複数のアプリケーション
を、前記管理センタから前記仮想化HGW内にダウンロードし、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記最も利用頻度の高い前記操作コマンド又は前記最近に利用された前記操作コマンドと同じ操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信されたとき、前記ダウンロードした前記アプリケーションを実行する
ことを特徴とするアプリケーション実行方法。

【請求項10】
管理センタと、前記管理センタにネットワークを介して接続された仮想化ホームゲートウェイ(仮想化HGW)とを備えた仮想化ホームゲートウェイシステムにおけるアプリケーション実行方法であって、
前記管理センタは、前記仮想化HGW配下の複数のホームネットワーク機器からの操作コマンドによる、各種センサの制御、機器の制御、情報収集、プロトコル変換のいずれかひとつ又は複数の処理を行う複数のアプリケーションを、前記ネットワークを介して接続された、前記仮想化HGWの実行環境である複数の仮想化マシン(VM)内に配置し、
操作コマンドが前記ホームネットワーク機器から発信された場合、前記仮想化HGWは、前記操作コマンドを、前記ネットワークを介して、前記仮想化HGWに対応する前記管理センタの前記VMに伝送し、
前記管理センタの前記VMは、前記操作コマンドに対するアプリケーションを実行し、実行結果を、前記ネットワークを介して前記仮想化HGWに伝送し、
前記仮想化HGWは、実行結果に従い前記ホームネットワーク機器を制御し、
且つ、
前記仮想化HGWは、操作コマンドと、該操作コマンドに対する応答を記録するコマンド・応答データベースを有し、
前記仮想化HGWは、前記ネットワークに異常が発生したこと又は前記ネットワークが使用できないことを検出した場合、前記コマンド・応答データベースを参照して、前記ホームネットワーク機器から発信された操作コマンドに対する応答内容が前記コマンド・応答データベースに存在すれば、前記応答内容を実行する
ことを特徴とするアプリケーション実行方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−97599(P2013−97599A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−240328(P2011−240328)
【出願日】平成23年11月1日(2011.11.1)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】