説明

会員証発行システム、会員証発行装置及び会員証発行方法

【課題】個人情報を保護できるとともに、会員証を送付することなく発行することができる会員証発行システムを提供する。
【解決手段】会員証発行システム5において、会員証発行装置1が、利用者による所定の操作を受け付ける入力部14と、入力部14での所定の操作に応じて情報管理装置2へのアクセス先情報と会員証発行装置1を特定する特定情報とを含むコードを出力する2次元コード出力部15と、会員証を発行する会員証発行部16とを備えており、情報管理装置2が、コードを読み取った携帯電話機3から、コードに含められているアクセス先情報に基づいてアクセスされ、携帯電話機3から入力された利用者に関する所定の情報を登録する登録部231と、特定情報に基づいて特定される会員証発行装置1に対して、登録部231により登録された情報に基づいた会員証を発行する指示を、通信網4を介して送信する指示部232と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者が自分自身で操作して会員証を発行する際に用いて好適な会員証発行
システム、会員証発行装置及び会員証発行方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の会員証発行における会員情報登録時の仕組みは、店員が顧客に会員証登録用用紙
等を手渡し、顧客がその内容を記入する方法が一般的である。このため、会員登録をする
顧客への対応のため、その間のレジ回転率が低下する等の作業効率の点で課題があった。
また、アルバイト等に登録作業をさせるため、個人情報保護の徹底の観点でも課題があっ
た。
【0003】
これに対して、登録用の個人情報を、携帯電話機などを用いて入力するようにしたシス
テムがある(特許文献1を参照)。特許文献1に記載されている自動契約システムでは、
携帯電話機で専用のアプリケーションを実行し、アプリケーション上で個人情報を登録す
るようにしている。また、特許文献1には、携帯電話機の2次元コード読み取り部を利用
し、携帯電話機のブラウザー部を用いて利用者専用のURL(Uniform Reso
urce Locator)にアクセスすることで、送付されたキャッシュカードなどの
会員証を有効化する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−305293号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載されているシステムでは、発行された会員証が利用者
に対して送付される必要があり、更に、送付された後に会員証を有効化する必要がある。
そのため、会員証が利用可能となるまでに一定の時間を要することになる。
【0006】
本発明は、上記の事情を考慮してなされたものであり、個人情報を保護できるとともに
、会員証を送付することなく発行することができる会員証発行システム、会員証発行装置
及び会員証発行方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の会員証発行システムは、会員証発行装置と情報
管理装置とが通信網を介して接続されている会員証発行システムであって、前記会員証発
行装置が、利用者による所定の操作を受け付ける入力部と、前記入力部での所定の操作に
応じて、前記情報管理装置へのアクセス先情報と、前記会員証発行装置を特定する特定情
報とを含むコードを出力する出力部と、会員証を発行する指示を受信した場合に、会員証
を発行する発行部と、を備えており、前記情報管理装置が、前記コードを読み取った情報
端末から、前記コードに含められている前記アクセス先情報に基づいてアクセスされ、前
記情報端末から入力された利用者に関する所定の情報を登録する登録部と、前記情報端末
により読み取られた前記コードに含められている前記特定情報に基づいて特定される前記
会員証発行装置に対して、前記登録部により登録された情報に基づいた会員証を発行する
指示を、前記通信網を介して送信する指示部と、を備えていることを特徴とするものであ
る。
【0008】
本発明の会員証発行システムによれば、会員証発行装置から出力されたコードに基づい
て、利用者は、自身が用いる情報端末により、利用者に関する所定の情報を会員証発行装
置に登録することができる。そのため、会員証発行システムは、利用者の個人情報を保護
することができる。更に、会員証発行装置は、コードに基づいて特定される会員証発行装
置に対して、登録された情報に基づいた会員証を発行する指示を、通信網を介して送信す
る。そして、会員証発行装置は、当該指示に基づいて、会員証を発行する。これにより、
会員証発行システムは、会員証を送付することなく、会員証を発行することができる。
【0009】
また、上記会員証発行システムにおいて、前記出力部は、前記コードを出力する場合、
前記コードを媒体に印刷して出力することが好ましい。
これにより、本発明では、利用者は、媒体に印刷された形式でコードを入手することが
できる。そのため、利用者は、印刷されたコードを自由に取り扱うことができる。
【0010】
また、上記会員証発行システムにおいて、前記出力部は、前記コードを出力する場合、
前記コードを媒体に印刷して出力するとともに、特典情報を印刷して出力することが好ま
しい。
これにより、本発明では、利用者は、媒体に印刷された形式でコードを入手することが
できるとともに、特典情報を得ることができる。
【0011】
また、上記会員証発行システムにおいて、前記コードには、前記コードが出力された時
刻を示す時刻情報が含まれており、前記指示部は、前記情報端末により読み取られた前記
コードに含まれている前記時刻情報からの経過時間が、所定の時間内である場合に、前記
会員証発行装置に対して前記会員証の発行を指示することが好ましい。
これにより、本発明では、コードが出力されてからの経過時間が、所定の時間内である
場合に、指示部は、会員証発行装置に対して前記会員証の発行を指示する。そして、会員
証発行装置は、当該指示に基づいて、会員証を発行する。そのため、会員証が発行される
際、他人が本人の会員証を受け取ってしまうことを防止することができる。
【0012】
また、上記会員証発行システムにおいて、前記発行部は、前記会員証を発行する指示を
前記指示部から受信し、かつ、前記情報端末が自会員証発行装置から予め定められている
距離よりも近い場合に、前記会員証を発行することが好ましい。
これにより、本発明では、会員証発行装置の発行部は、情報端末が自会員証発行装置か
ら予め定められている距離よりも近い場合に、会員証を発行する。そのため、会員証が発
行される際、他人が本人の会員証を受け取ってしまうことを防止することができる。
【0013】
また、上記会員証発行システムにおいて、前記発行部は、前記会員証を発行する指示を
前記指示部から受信し、かつ、前記情報端末から会員証を発行することを指示された場合
に、前記会員証を発行することが好ましい。
これにより、本発明では、利用者が情報端末を利用し、会員証を発行することを指示し
たタイミングで、会員証発行装置の発行部は、会員証を発行する。そのため、会員証が発
行される際、他人が本人の会員証を受け取ってしまうことを防止することができる。
【0014】
また、上記の課題を解決するために、本発明による会員証発行装置は、利用者による所
定の操作を受け付ける入力部と、前記入力部での所定の操作に応じて、前記情報管理装置
へのアクセス先情報と、前記会員証発行装置を特定する特定情報とを含むコードを出力す
る出力部と、前記コードを読み取った情報端末から、前記コードに含められている前記ア
クセス先情報に基づいてアクセスされ、前記情報端末から入力された利用者に関する所定
の情報を登録し、前記情報端末により読み取られた前記コードに含められている前記特定
情報に基づいて特定される前記会員証発行装置に対して、前記登録された情報に基づいた
会員証を発行する指示を送信する情報管理装置から、会員証を発行する指示を受信した場
合に、会員証を発行する発行部と、を備えているものである。
【0015】
また、上記の課題を解決するために、本発明による会員証発行方法は、会員証発行装置
と情報管理装置とが通信網を介して接続されている会員証発行システムにおいて用いられ
る会員証発行方法であって、前記会員証発行装置が、利用者による所定の操作を受け付け
る入力手順と、前記入力手順での所定の操作に応じて、前記情報管理装置へのアクセス先
情報と、前記会員証発行装置を特定する特定情報とを含むコードを出力する出力手順と、
会員証を発行する指示を受信した場合に、会員証を発行する発行手順と、を備えており、
前記情報管理装置が、前記コードを読み取った情報端末から、前記コードに含められてい
る前記アクセス先情報に基づいてアクセスされ、前記情報端末から入力された利用者に関
する所定の情報を登録する登録手順と、前記情報端末により読み取られた前記コードに含
められている前記特定情報に基づいて特定される前記会員証発行装置に対して、前記登録
手順により登録された情報に基づいた会員証を発行する指示を、前記通信網を介して送信
する指示手順と、を有していることを特徴とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態を説明するためのブロック図である。
【図2】図1の会員証発行装置1の構成例を模式的に示す外観図である。
【図3】図1の会員情報データベース24で管理されるデータの一例を示す図である。
【図4】図1に示す会員証発行装置1、情報管理装置2及び携帯電話機3の動作の一例を示すフローチャートである。
【図5】図2(b)の会員証発行装置1bにおける画面表示例を示す図である。
【図6】図1の2次元コード出力部15の出力例を示す図である。
【図7】図1のブラウザー部31による登録用ページの表示例を示す図である。
【図8】図1のブラウザー部31による登録結果の表示例を示す図である。
【図9】図1の電子メール部32による判定結果の受信内容の一例を示す図である。
【図10】図2の会員証161の印刷例を示す図である。
【図11】図1に示す会員証発行装置1、情報管理装置2及び携帯電話機3の他の動作例を示すフローチャートである。
【図12】図1のブラウザー部31による発行指示用ページの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明による会員
証発行システムの一実施形態の構成を示すブロック図である。図1に示す会員証発行シス
テム5は、会員証発行装置1と、情報管理装置2と、携帯電話機3(情報端末)と、通信
網4とから構成されている。なお、図1は構成の一例を示すものであって、例えば、会員
証発行装置1、情報管理装置2及び携帯電話機3の個数はそれぞれ複数であってもよい。
また、通信網4は、携帯電話網、公衆データ通信網、インターネット、ローカルエリアネ
ットワークなどからなるネットワークである。
【0018】
会員証発行装置1は、制御部11、時計部12、通信部13、入力部14、2次元コー
ド出力部15(出力部)及び会員証発行部16(発行部)を備えて構成されている。制御
部11は、CPU(中央処理装置)、記憶装置などから構成されていて、記憶装置に記憶
されている所定のプログラムを実行することで会員証発行装置1内の各部を制御する。時
計部12は、所定の発振回路などを備えて構成されていて、年月日時分秒に対応する数値
を出力する。通信部13は、通信網4を介して情報管理装置2との間で制御部11から指
示されたデータを送受信する。入力部14は、利用者による所定の操作を受け付けるため
の操作子を備えて構成されている。2次元コード出力部15は、QRコード(登録商標)
などの2次元コード(コード)と、文字や記号、画像などを、印刷することで出力したり
、画面に表示することで出力したりする。会員証発行部16は、所定の会員証印刷用紙を
用いて情報管理装置2から指示された内容の印刷を行う。
【0019】
図2は、図1に示す会員証発行装置1の構成例を示した模式図である。図2(a)は、
モニタを有しない場合における、会員証発行装置1の一例としての正面図を示している。
図2(b)は、モニタを有する場合における、会員証発行装置1の一例としての正面図を
示している。以降、モニタを有しない場合の会員証発行装置1を会員証発行装置1aと称
し、モニタを有する場合の会員証発行装置1を会員証発行装置1bと称して説明する。な
お、図2(a)と図2(b)とに示す会員証発行装置1a及び1b、入力部14a及び1
4b、並びに2次元コード出力部15a及び15bは、図1に示す、会員証発行装置1、
入力部14、及び2次元コード出力部15にそれぞれ対応している。
【0020】
図2(a)に示す会員証発行装置1aは、前面に、押しボタンを操作子とする入力部1
4aと、所定の印刷用紙151に2次元コードなどを印刷して排出する印刷装置15aと
を備えている。また、側面に、会員証161を印刷して発行する会員証発行部16を備え
ている。
【0021】
図2(b)に示す会員証発行装置1bは、前面上部に、液晶ディスプレイなどの表示装
置を用いて構成された2次元コード出力部15bと、表示装置への接触などを検知する検
知装置を用いて構成された入力部14bとを備えている。なお、2次元コード出力部15
bと入力部14bとは、タッチパネルにより一体として構成されていてもよい。また、側
面下部に、会員証161を印刷する会員証発行部16を備えている。
【0022】
上記に説明したように、入力部14は、利用者による所定の操作を受け付ける。2次元
コード出力部15は、入力部14での所定の操作に応じて、情報管理装置2へのアクセス
先情報と、会員証発行装置1を特定する特定情報とを含む2次元コードを出力する。また
、この2次元コード出力部15は、2次元コードを出力する場合、2次元コードを、紙な
どの媒体に印刷して出力する。また、2次元コード出力部15は、2次元コードを出力す
る場合、2次元コードを媒体に印刷して出力するとともに、特典情報を印刷して出力する
。会員証発行部16は、会員証161を発行する指示を受信した場合に、会員証161を
発行する。
【0023】
一方、図1に示す情報管理装置2は、CPU、記憶装置などからなるコンピュータと、
その周辺装置とから構成されていて、そのコンピュータで所定のプログラムを実行するこ
とで、メールサーバー21、ウェブサーバー22、会員証発行装置制御部23、会員情報
データベース24及び会員証発行装置データベース25の各機能を実現する。メールサー
バー21は、情報管理装置2に割り当てられた所定のドメイン宛ての電子メールを受信し
たり、情報管理装置2で実行されているプログラムから送信された電子メールを他のドメ
イン宛てに送信したりする機能を有する。ウェブサーバー22は、通信網4を介して接続
されたブラウザーとの間で、テキストデータ、画像データ、音声データなどを所定のプロ
トコルに従って送受信する機能を有する。会員証発行装置制御部23は、通信網4を介し
て会員証発行装置1と接続し、会員証発行部16に対して会員証の印刷などを指示する。
会員情報データベース24は、複数の会員の登録情報を管理するためのファイル及びその
ファイルへのアクセス機能からなる。会員情報データベース24には、例えば、図3に示
されるように、会員番号、氏名、住所、電話番号、電子メールアドレス、会員証発行年月
日などのデータが会員毎に登録されている。そして、会員証発行装置データベース25は
、複数の会員証発行装置1に関し、各会員証発行装置1に割り当てられた会員証発行装置
識別番号に対応づけて、設置位置や稼働状態を管理するためのファイル及びそのファイル
へのアクセス機能からなる。
【0024】
上述した会員証発行装置制御部23は、登録部231と、指示部232とを備えている
。登録部231は、2次元コードを読み取った携帯電話機3から、2次元コードに含めら
れているアクセス先情報に基づいてアクセスされ、携帯電話機3から入力された利用者に
関する所定の情報を会員情報データベース24に登録する。指示部232は、携帯電話機
3により読み取られた2次元コードに含められている特定情報に基づいて特定される会員
証発行装置1に対して、登録部231により登録された情報に基づいた会員証161を発
行する指示を、通信網4を介して送信する。
【0025】
また、携帯電話機3は、内部に、CPU、記憶装置、通信部、表示部、入力部、撮像部
、音声入出力部などを備えて構成されている。携帯電話機3は、内部のCPUで所定のプ
ログラムを実行することで、図示していない通話機能などのほか、本実施形態で用いられ
るブラウザー部31、電子メール部32、及び2次元コード読み取り部33を実現する。
ブラウザー部31は、例えば所定のURLで指定されたウェブサーバー22内の所定のフ
ァイルなどに通信網4を介してアクセスし、ウェブページを閲覧したり、データを入力し
たりする。電子メール部32は、通信網4を介して電子メールを送受信する。2次元コー
ド読み取り部33は、撮像部を介して2次元コードを撮像し、撮像した2次元コードに符
号化されて含まれている情報を復号化して取得する。
【0026】
次に、図4を参照して、図1に示した会員証発行システム5の動作例について説明する
。いま、利用者が、入力部14に対して所定の操作を行って会員証発行手続を実行するこ
とを指示したとすると(ステップS1)、会員証発行装置1は2次元コード出力部15に
よって所定の2次元コードを出力する(ステップS2)。ここで出力される2次元コード
は、メールサーバー21の電子メールアドレスを示すものである。その際、電子メールア
ドレスは、例えば、「mailto:(所定の内容のローカルパート)@(ドメイン)」
の形式で記述されている。ドメインは、IP(Internet Protocol)ア
ドレスに対応する名前であり、通信網4において情報管理装置2のメールサーバー21を
特定する識別情報である。また、所定の内容のローカルパートは、各会員証発行装置1に
対応する「会員証発行装置識別番号」と、入力部14の操作時(あるいは2次元コードの
出力時)に対応する時刻情報(「年月日時分秒」)とを組み合わせた文字列とすることが
できる。すなわち、2次元コードが示す電子メールアドレスには、そのローカルパートに
、会員証発行装置1を特定する情報と、2次元コード印刷の際の時刻情報を含めるように
することができる。そのようにすると、情報管理装置2のメールサーバー21が当該電子
メールアドレスを宛先とする電子メールを受け取ることで、利用者が操作した会員証発行
装置1と操作時刻とを特定することが可能となる。なお、ローカルパートの文字列は、暗
号化されていてもよい。この場合、情報管理装置2側では、復号のための所定の処理を行
うようにする。
【0027】
なお、ステップS1での利用者による指示操作は、次のようにして行うことができる。
すなわち、図2(a)に示すモニタが無い会員証発行装置1aでは、利用者は、例えば入
力部14aを指で押すことで指示操作を行うことができる。また、図2(b)に示すモニ
タを有する会員証発行装置1bでは、利用者は、例えば図5に示すような画面101にお
いてタッチ領域102を触れることで指示操作を行うことができる。なお、図5において
、画面101は、図2(b)に示される会員証発行装置1bが備えているタッチパネルな
どによる表示装置に表示される表示情報である。また、図5において、タッチ領域102
は、図2(b)に示される会員証発行装置1bが備えているタッチパネルなどによる検知
装置である。
【0028】
図6は、図2(a)の2次元コード出力部15aによるステップS2での出力例を示す
図である。図6に示した例では、印刷出力紙片103(媒体)に、2次元コードを用いた
手続の説明を示す文字情報104、2次元コード105及び会員登録をした場合の特典情
報106が印刷されている。この場合、文字情報104は「会員証発行手続きをお願いい
たします。2次元コードを携帯電話機などで読み取り、空メールを送信してください。」
という文字情報である。また、特典情報106は、「会員登録をしてくださった方には次
回利用料金を○○%割引いたします。」という文字情報である。
【0029】
ここで、2次元コードを用いた手続とは、2次元コードが示す電子メールアドレスを送
信アドレスとして空メール(件名及び本文に記載がない電子メール)を送信することであ
る。また、特典情報106とは、例えば会員登録後の初回利用時の割引情報などであって
、会員登録することにより利用者が得られる情報のことである。また、特典情報106と
は、会員登録することを、利用者に動機づけるような情報であってもよい。
【0030】
なお、印刷出力紙片103は、例えば利用者が受け取って、持ち帰ることなどが可能で
ある。一方、図2(b)に示す2次元コード出力部15bでも、図6に示すものと同様の
内容の表示を行うことで2次元コードを出力(=この場合は表示)することができる。た
だし、2次元コード105は出力時の時刻情報を含むものである。したがって、液晶ディ
スプレイなどからなる2次元コード出力部15bを用いる場合には、2次元コード105
の画像を所定時間毎に更新したり、一定時間を経過した時点で再び図5に示すような2次
元コードが表示されていない他の画面を表示したりするようにする。
【0031】
図4の説明に戻り、ステップS2において2次元コードが出力された後、利用者は、携
帯電話機3の2次元コード読み取り部33を利用して、図6に示したような2次元コード
105の読み取りを行う(ステップS3)。次に、利用者が、電子メール部32を利用し
てステップS3で読み取った電子メールアドレスを送信先に指定して電子メールを送信す
る(ステップS4)。ここで、ステップS3で読み取られた2次元コードには情報管理装
置2のメールサーバー21宛ての電子メールアドレスが含まれているので、ステップS4
で送信された電子メールは情報管理装置2で受信される。また、ステップS4で送信され
る電子メールの送信元には、携帯電話機3に割り当てられた電子メールアドレスが設定さ
れているので、その電子メールを受信することで情報管理装置2では、利用者の電子メー
ルアドレスを知ることができる。
【0032】
次に、情報管理装置2の会員証発行装置制御部23が、受信した電子メールの送信元ア
ドレスが、会員情報データベース24に登録済みであるか否かを確認する(ステップS5
)。ステップS5の処理の後は、登録済みであると確認された場合にはステップS18の
処理へ進み、登録済みでなかった場合にはステップS6の処理へ進む。
【0033】
利用者の電子メールアドレスが登録済みでなかった場合(ステップS5で「no」の場
合)、会員証発行装置制御部23は、ウェブサーバー22内の会員情報登録用のページに
当該利用者専用のURL又はURLに所定の付加情報を付加したものを割り当て、割り当
てたURL又はURLに所定の付加情報を付加したものをアクセス先情報として、利用者
の電子メールアドレス宛に送信(返信)する(ステップS6)。このアクセス先情報には
、アクセス先として、情報管理装置2のウェブサーバー22が有している会員情報登録用
のアドレスを示す情報が含まれている。ステップS6で送信された電子メールは、利用者
の携帯電話機3で受信される。
【0034】
次に、利用者は、携帯電話機3のブラウザー部31を利用して、受信した電子メールに
記載されているアクセス先である情報管理装置2のウェブサーバー22に接続する(ステ
ップS7)。情報管理装置2のウェブサーバー22は、会員情報登録用のページを表す情
報を、利用者の携帯電話機3に送信する(ステップS8)。利用者は、携帯電話機3のブ
ラウザー部31を利用して、ブラウザー上で会員情報登録用のページを表示し、氏名、郵
便番号、住所、電話番号などの情報を入力する(ステップS9)。図7に、ブラウザー部
31による会員情報登録用のページの表示例301を示した。ここでは、一例として、氏
名、郵便番号、住所、電話番号が入力される。そして、例えば、利用者が、携帯電話機3
のブラウザー部31を利用して、登録ボタン302をクリックすることで、入力した内容
がウェブサーバー22へ送信される。会員証発行装置制御部23の登録部231は、利用
者による入力内容を確認し、所定の書式に適合した場合に入力された情報を、利用者の電
子メールアドレスの情報とともに、会員情報データベース24に登録する(ステップS1
0)。
【0035】
次に、ウェブサーバー22から会員情報の登録結果などを表す情報が、利用者の携帯電
話機3に送信され(ステップS11)、携帯電話機3のブラウザー部31を介して登録結
果が表示される(ステップS12)。図8は、ブラウザー部31による会員情報登録結果
の表示例303を示した。図8に示した表示例303では、登録結果を表す記述、会員証
を印刷する際には再度、2次元コードの出力と空メールの送信とが必要であることを表す
記述とが含まれている。図8に示した例では、『会員登録が完了しました。』、『会員証
を発行いたしますのでまず、会員証発行装置の「手続を行う」ボタンを押してください。
』、および『次に、2次元コードを読み取ってもういちど空メールを送信してください。
』という各文字情報が表示されている。
【0036】
次に、利用者が、入力部14に対して所定の操作を行って会員証発行手続を実行するこ
とを指示したとすると(ステップS13)、会員証発行装置1の2次元コード出力部15
は、ステップS2で出力したものと同様の内容の2次元コードを出力する(ステップS1
4)。すなわち、上述したように、ここで出力される2次元コードには、情報管理装置2
のドメインが設定された電子メールアドレスが含まれている。また、その電子メールアド
レスのローカルパートには、当該会員証発行装置1に対応する「会員証発行装置識別番号
」と、入力部14の操作時(あるいは当該2次元コードの出力時)に対応する時刻情報(
「年月日時分秒」)とを組み合わせた文字列が含まれている。
【0037】
2次元コードが出力された後、利用者は、携帯電話機3の2次元コード読み取り部33
を利用して、出力された2次元コードの読み取りを行う(ステップS15)。次に、利用
者が、電子メール部32を利用してステップS15で読み取った電子メールアドレスを送
信先に指定して電子メールを送信する(ステップS16)。ステップS15で読み取られ
た2次元コードには情報管理装置2のメールサーバー21宛ての電子メールアドレスが含
まれているので、ステップS16で送信された電子メールは情報管理装置2で受信される
。また、ステップS16で送信された電子メールの送信元には、携帯電話機3に割り当て
られた電子メールアドレスが設定されている。したがって、ステップS16で送信された
電子メールを受け取った情報管理装置2では、当該電子メールの発信元の利用者の電子メ
ールアドレスと、ステップS14で2次元コードを出力した会員証発行装置1の番号と、
出力時刻とを知ることができる。
【0038】
次に、情報管理装置2の会員証発行装置制御部23は、受信した電子メールの送信元ア
ドレスが、会員情報データベース24に登録済みであるか否かを確認する(ステップS1
7)。ステップS17の処理の後は、登録済みであると確認された場合にはステップS1
8の処理へ進み、登録済みでなかった場合にはステップS6の処理へ進む。また、会員証
発行装置制御部23は、ステップS16で送信された電子メールの送信先アドレスのロー
カルパートの内容に基づいて、当該電子メールアドレスを含む2次元コードを出力した会
員証発行装置1と2次元コードの出力時刻とを認識する。
【0039】
利用者の電子メールアドレスが登録済みであった場合(ステップS17で「yes」の
場合)、会員証発行装置制御部23は、ステップS13での入力部14に対する所定の操
作(あるいはステップS14での2次元コードの出力)から、ステップS16で送信され
た電子メールを受信するまでの時間が、所定の時間内であるか否かを判定する(ステップ
S18)。すなわち、会員証発行装置制御部23は、ステップS13における入力部14
での所定の操作から、ステップS14で出力された2次元コードに含まれたアクセス先情
報を用いたアクセス先(すなわち情報管理装置2)に対するアクセスまでの時間が、所定
の時間内であるか否かを判定する。なお、所定の時間は、会員証発行装置1の設置台数、
使用頻度、登録を求める情報の数や量などによって適宜に決定することができる(一例と
して、たとえば、数十秒程度の値としてもよい)。
【0040】
会員証発行装置制御部23は、ステップS18で所定の時間内であると判定した場合、
ステップS16で送信された電子メールの送信先アドレスから認識した会員証発行装置1
に対して会員証を発行することを示す指示を送信する(ステップS19)。その際、会員
証発行装置1のIPアドレスなどのアクセス先情報は、会員証発行装置制御部23が、例
えば、電子メールの送信先アドレスから認識した会員証発行装置識別番号に基づいて、会
員証発行装置データベース25を参照することで取得することができる。なお、ステップ
S19での会員証発行装置制御部23による会員証発行装置1に対する指示には、会員証
の印刷内容についての指示が含まれていてもよい。すなわち、例えば利用者の名前、会員
番号などの会員個々に関する情報を会員証に印刷する場合には、その内容を表すデータも
会員証発行装置1へと送信する。
【0041】
次に、会員証発行装置制御部23は、ステップS18での判定結果を表す情報を記述し
た電子メールを利用者の携帯電話機3に対して返信する(ステップS20)。ステップS
20では、判定結果を表す情報として、1)所定時間内の場合は、会員証の発行指示を行
った旨の情報が通知され、2)所定時間超過の場合は、時間超過のため再度の操作が必要
である旨の情報が通知される。
【0042】
図9は、ステップS20で送信された電子メールを携帯電話機3で表示した場合の表示
例304を示している。図9に示した表示例304には、会員証の発行指示が会員証発行
装置1に対して送られたことを示す記述、会員証発行装置1の前から離れないことを求め
る記述などが含まれている。図9に示した例では、「会員証発行装置から会員証を発行い
たします。もうしばらく会員証発行装置の前でお待ちください。会員証のおとり忘れにご
注意ください。」という文字情報が含まれている。
【0043】
なお、ステップS18で所定の時間内にないと判定された場合には、例えば、入力部1
4の操作から情報管理装置2で電子メールを受信するまでの時間が所定の時間よりも長か
ったため、会員証を発行できなかったということや、再度ステップS13からの操作を求
めることを記述した電子メールを携帯電話機3へ送信するようにする。
【0044】
一方、会員証発行装置1は、ステップS19で送信された指示を通信部13で受信する
と、制御部11の指示によって会員証発行部16で指示された内容の印刷を行う(ステッ
プS21)。図10に会員証161の印刷例を示した。この図10に示した例では、会員
の番号、氏名、発行年月日などが印刷されている。なお、ステップS21の処理は、ステ
ップ18で「yes」となり、かつ、ステップS19で発行指示が出された場合にのみ行
われる。
【0045】
以上のように、本実施形態によれば、会員証発行装置1の2次元コード出力部15によ
って、アクセス先情報を表す2次元コードが出力される。そして、この2次元コードが表
す電子メールアドレス(アクセス先情報)を用いてアクセスされた所定のアクセス先であ
る情報管理装置2において、携帯電話機3を介して、利用者に関する所定の情報が登録さ
れる。このように、利用者が、携帯電話機3を用いて、2次元コードを読み取り、所定の
電子メールアドレスを宛先として電子メールを送信する(すなわち所定のアクセス先にア
クセスする)ことで、情報管理装置2から登録用のアクセス先を示す情報を送信すること
ができる。そして、その登録用のアクセス先にブラウザー部31を用いてアクセスするこ
とで、利用者自身で、利用者に関する所定の情報を登録することができる。そのため、会
員証発行システム5は、利用者に関する所定の情報を登録する際に、利用者の個人情報を
保護することができる。
【0046】
更に、情報管理装置2は、会員証発行装置コードに基づいて特定される会員証発行装置
1に対して、登録された情報に基づいた会員証を発行する指示を、通信網4を介して送信
する。そして、会員証発行装置1は、当該指示に基づいて、会員証を発行する。ここで、
会員証発行装置1内に会員証を印刷する会員証発行部16が設けられている。よって、会
員証発行システム5は、登録された情報に対応させて会員証を印刷して、利用者に対して
直接発行することができる。すなわち、会員証発行システム5は、利用者の個人情報を保
護することができるとともに、会員証を送付することなく、会員証を即時に発行すること
ができる。
【0047】
また、2次元コードには、2次元コードが出力された時刻を示す時刻情報が含まれてお
り、指示部232は、携帯電話機3により読み取られた2次元コードに含まれている時刻
情報からの経過時間が、所定の時間内である場合に、会員証発行装置1に対して会員証1
61の発行を指示している。すなわち、会員証を発行する際、情報管理装置2は、入力部
14に対する所定の操作から、アクセス先情報を用いたアクセス先に対するアクセスまで
の時間が所定の時間内であることを、会員証発行装置制御部23の指示部232(ステッ
プS19)から、会員証発行装置1の会員証発行部16で会員証を印刷するための指示を
送信する際の条件として、会員証を発行している。したがって、会員証を印刷する際には
、少なくともその所定の時間、本人が会員証発行装置1の会員証発行部16の前から離れ
ないようにすることで、他人が本人の会員証を受け取ってしまうことを防止することがで
きる。
【0048】
また、以上の構成では、2次元コードを用いた情報管理装置2へのアクセスが、会員証
発行装置制御部23の登録部231(ステップS10)による登録の際と、会員証発行装
置制御部23の指示部232(ステップS19)による発行指示の際とに対応する少なく
とも2回(ステップS1〜S4及びステップS13〜S16)行われるようになっている
。すなわち、会員証発行部16は、会員証161を発行する指示を指示部232から受信
し、かつ、携帯電話機3から会員証161を発行することを指示された場合に、会員証1
61を発行している。そのため、例えば、ステップS2で2次元コードが出力された後、
いったん利用者が会員証発行装置1の前から離れて、離れた場所で会員情報の入力操作な
どを行ったような場合であっても、2回目の2次元コードの出力前に会員証が印刷される
ことはないので、利用者が会員証発行装置1の前から離れた後に会員証が印刷されてしま
うことはない。これにより、他人が本人の会員証を受け取ってしまうことを防止すること
ができる。
【0049】
また、例えば、会員登録をしようとする利用者が複数、会員証発行装置1の前に並んで
待っているような状況にも対応可能である。すなわち、このような状況では、例えば、あ
る利用者の1回目の2次元コードの出力(又は2次元コードの画面出力及び読み取り)操
作の後、次の利用者の2次元コードの出力(又は2次元コードの画面出力及び読み取り)
操作が連続して行われてしまうことが考えられる。しかしながら、本実施形態では、電子
メールの送信元アドレスを用いて登録時と発行時との両方のそれぞれで利用者を識別して
いる。よって、異なる利用者による登録時と発行時の操作が入り交じったとしても、利用
者や操作の内容を混同してしまうことはない。これにより、他人が本人の会員証を受け取
ってしまうことを防止することができる。
【0050】
なお、上記の実施形態においては次のような変形が可能である。例えば、ステップS9
〜S10での利用者の情報の登録では、文字情報に限らず、画像情報や画像の解析結果な
どの情報を登録するようにしてもよい。画像情報やその解析結果の例としては、例えば、
利用者の身分証明書や本人確認書類の撮像画像、利用者の顔の特徴量などが考えられる。
【0051】
また、上記の実施形態では、2次元コードの出力とそれを用いた携帯電話機によるアク
セスを、登録時と発行時の2回としているが、1回目の出力の後、会員証を印刷するまで
の間、利用者が会員証発行装置1の前から離れていないことが確認できる場合には、登録
時と発行時で1回のみとすることもできる。確認の手法としては、例えば、会員証発行装
置1に撮像装置などを設け、利用者の顔認識などを行いながら利用者が連続して会員証発
行装置1の前にとどまっていることを確認することなどが考えられる。すなわち、携帯電
話機3を利用する利用者が、自会員証発行装置1から予め定められている距離よりも近い
か否かを判定することが考えられる。
そして、この場合、会員証発行部16は、会員証161を発行する指示を指示部232
から受信し、かつ、携帯電話機3が自会員証発行装置1から予め定められている距離より
も近い場合に、会員証161を発行する。このようにしても、他人が本人の会員証を受け
取ってしまうことを防止することができる。
【0052】
なお、携帯電話機3が自会員証発行装置1から予め定められている距離よりも近いか否
かの判定は、次のようにして判定されてもよい。まず、携帯電話機3がGPS(Global P
ositioning System)などの位置検出装置を備えているものとする。そして、この位置検
出装置により検出された位置を、携帯電話機3から会員証発行装置1に送信する。会員証
発行装置1は、予め検出されている自会員証発行装置1の位置と、受信した携帯電話機3
との間の距離が、予め定められている距離よりも小さい場合に、携帯電話機3が自会員証
発行装置1から予め定められている距離よりも近いと判定する。
そして、この場合も、会員証発行部16は、会員証161を発行する指示を指示部23
2から受信し、かつ、携帯電話機3が自会員証発行装置1から予め定められている距離よ
りも近い場合に、会員証161を発行する。このようにしても、他人が本人の会員証を受
け取ってしまうことを防止することができる。
【0053】
次に、図11を参照して、図1の会員証発行システム5の他の動作例について説明する
。なお、図11におけるステップS1〜S17の処理は、図4におけるステップS1〜S
17の処理と同一である。そのため、図11の説明において、ステップS1〜S17の処
理についてはその説明を省略し、図4の場合と異なるステップの処理についてのみ説明す
る。
【0054】
この図11に示す動作例では、ステップS17で、ステップS16で送信された電子メ
ールの送信元アドレスが会員情報データベース24に登録済みであると判定された場合、
情報管理装置2から携帯電話機3へ、印刷用ページのアクセス先情報が電子メールで返信
される(ステップS22)。次に、携帯電話機3において、ブラウザー部31を用いてア
クセス先にアクセスすると(ステップS23)、情報管理装置2から印刷用ページの情報
が、携帯電話機3へ送信される(ステップS24)。次に、携帯電話機3のブラウザー部
31は、印刷用ページを表示する。表示された印刷用ページにおいて、会員証の印刷を指
示することが利用者により入力されると、会員証の印刷を指示することを示す情報(発行
指示)が、携帯電話機3から情報管理装置2へ送信される(ステップS25)。発行指示
を受信した情報管理装置2は、ステップS13における入力部14に対する所定の操作(
あるいはステップS14での2次元コードの出力)から、ステップS25における発行指
示を受信するまでの時間が、所定の時間内であるか否かを判定する。
【0055】
ここで、ステップS25において、携帯電話機3のブラウザー部31に表示される印刷
用ページの一例として、図12に印刷用ページの表示例305を示す。図12に表示例3
05として示したページには、『会員証を発行いたしますので「発行」ボタンをクリック
してください。』および『会員証が発行されるまでお待ちください。』の各文字情報が含
まれている。この例の場合、ステップS25では、携帯電話機3のブラウザー部31にお
ける表示画面上で表示例305の画面を表示し、その画面上で印刷ボタン306がクリッ
クされると、発行指示がなされたことを示す情報が、情報管理装置2へと送信される。
【0056】
ステップS26で、所定の時間内であると判定された場合には(ステップS26で「y
es」の場合には)、図4を参照して説明したようにして会員証発行装置1に対して会員
証の発行指示が送信される(ステップS27)。また、ステップS26での判定結果(す
なわち判定可能か否か)などを表す情報が送信され(ステップS28)、携帯電話機3の
ブラウザー部31で判定結果などが表示される(ステップS29)。すなわち、判定結果
を表す情報として、1)所定時間内の場合は、会員証の発行指示を行った旨の情報が通知
され、2)所定時間超過の場合は、時間超過のため再度の操作が必要である旨の情報が通
知される。一方、ステップS27で発行指示が行われた場合には、会員証発行装置1にお
いて会員証が印刷される(ステップS30)。このステップS30の処理は、ステップS
26で「yes」となり、かつ、ステップS27で発行指示が出された場合にのみ行われ
る。
【0057】
図11に示す動作例では、携帯電話機3のブラウザー部31における表示画面上で明示
的に発行指示を行うこととしているので、会員証の取り忘れなどをより防止することがで
きると考えられる。
【0058】
なお、本発明の実施の形態は、上記のものに限定されない。例えば、携帯電話機3は、
携帯電話機に限らず、PDA(Personal Digital Assistants)や、携帯可能なパーソナ
ルコンピュータなどの携帯型の情報端末であってもよい。また、会員証発行装置1に音声
合成機能などを設けて、音声による案内を適宜追加したり、音声認識機能を設けて、音声
によって利用者による指示を受け付けたり、両機能を設けて、対話的に利用者の指示を確
認しながら処理を進めるようにすることなども可能である。
【0059】
また、2次元コード出力部15は、QRコード(登録商標)などの2次元コードを出力
することに限られるものではなく、1次元のバーコードなど、任意の形式のコードを出力
してもよい。
【0060】
なお、上記の説明においては、2次元コードに含められているアクセス先情報が、情報
管理装置2を識別する電子メールアドレス形式の場合について説明したが、このアクセス
先情報は、情報管理装置2を識別するURLの形式であってもよい。たとえば、このUR
Lとして、情報管理装置2のウェブサーバー22が有している会員情報登録用のアドレス
を示すURLであってもよい。
【0061】
また、図2(b)に示される会員証発行装置1bが、図2(a)に示される会員証発行
装置1aが備えている2次元コード出力部15aを備えていてもよい。この場合、図2(
b)に示される会員証発行装置1bは、2次元コードを表示装置に表示するのみならず、
印刷出力紙片103に印刷するようにしてもよい。
【0062】
また、割引情報は、印刷出力紙片103に印刷されることには限らない。たとえば、情
報管理装置2が、会員証161を発行する指示を会員証発行装置1に通信網4を介して送
信するとともに、割引情報を電子データの形式で通信網4を介して携帯電話機3に送信し
てもよい。
【0063】
また、上記に説明した会員証161としては、ビデオレンタル屋、フィットネスクラブ
、居酒屋、コンビニエンスストアなどにおいて用いられる会員証であってもよいし、銀行
などにおいて用いられる銀行カードとしての会員証や、クレジットカードとしての会員証
であってもよい。なお、会員証161が銀行カードまたはクレジットカードである場合に
は、情報管理装置2は、銀行カードまたはクレジットカードに対応する認証サーバに、利
用者を登録する段階において、登録の可否を問い合わせてもよい。
また、会員証161は、会員情報が文字情報により印刷されるような会員証に限られる
ものではなく、1次元のバーコードまたは2次元コードのコードにより会員情報が書き込
まれる会員証であってもよいし、電子的な情報として会員情報が書き込まれる会員証であ
ってもよい。この場合、会員証発行部16は、それぞれの形式に応じて会員証161を発
行する。
【0064】
また、図1における会員証発行装置1または情報管理装置2が備える各部の機能を実現
するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体
に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより会員
証発行装置1または情報管理装置2が備える各部の機能を実行してもよい。なお、ここで
いう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする

【0065】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホ
ームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気
ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハー
ドディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」
とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送
信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合
のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定
時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した
機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシ
ステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良
い。
【0066】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施
形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0067】
1…会員証発行装置、2…情報管理装置、3…携帯電話機(情報端末)、4…通信網、5
…会員証発行システム、11…制御部、14…入力部、15…2次元コード出力部(出力
部)、15a…印刷装置、16…会員証発行部(発行部)、21…メールサーバー、22
…ウェブサーバー、23…会員証発行装置制御部、24…会員情報データベース、25…
会員証発行装置データベース、161…会員証、231…登録部、232…指示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員証発行装置と情報管理装置とが通信網を介して接続されている会員証発行システム
であって、
前記会員証発行装置が、
利用者による所定の操作を受け付ける入力部と、
前記入力部での所定の操作に応じて、前記情報管理装置へのアクセス先情報と、前記会
員証発行装置を特定する特定情報とを含むコードを出力する出力部と、
会員証を発行する指示を受信した場合に、会員証を発行する発行部と、
を備えており、
前記情報管理装置が、
前記コードを読み取った情報端末から、前記コードに含められている前記アクセス先情
報に基づいてアクセスされ、前記情報端末から入力された利用者に関する所定の情報を登
録する登録部と、
前記情報端末により読み取られた前記コードに含められている前記特定情報に基づいて
特定される前記会員証発行装置に対して、前記登録部により登録された情報に基づいた会
員証を発行する指示を、前記通信網を介して送信する指示部と、
を備えていることを特徴とする会員証発行システム。
【請求項2】
前記出力部は、前記コードを出力する場合、前記コードを媒体に印刷して出力する、
ことを特徴とする請求項1に記載の会員証発行システム。
【請求項3】
前記出力部は、前記コードを出力する場合、前記コードを媒体に印刷して出力するとと
もに、特典情報を印刷して出力する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の会員証発行システム。
【請求項4】
前記コードには、前記コードが出力された時刻を示す時刻情報が含まれており、
前記指示部は、
前記情報端末により読み取られた前記コードに含まれている前記時刻情報からの経過時
間が、所定の時間内である場合に、前記会員証発行装置に対して前記会員証の発行を指示
する、
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の会員証発行システム。
【請求項5】
前記発行部は、
前記会員証を発行する指示を前記指示部から受信し、かつ、前記情報端末が自会員証発
行装置から予め定められている距離よりも近い場合に、前記会員証を発行する、
ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の会員証発行システム。
【請求項6】
前記発行部は、
前記会員証を発行する指示を前記指示部から受信し、かつ、前記情報端末から会員証を
発行することを指示された場合に、前記会員証を発行する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の会員証発行システム。
【請求項7】
利用者による所定の操作を受け付ける入力部と、
前記入力部での所定の操作に応じて、前記情報管理装置へのアクセス先情報と、前記会
員証発行装置を特定する特定情報とを含むコードを出力する出力部と、
前記コードを読み取った情報端末から、前記コードに含められている前記アクセス先情
報に基づいてアクセスされ、前記情報端末から入力された利用者に関する所定の情報を登
録し、前記情報端末により読み取られた前記コードに含められている前記特定情報に基づ
いて特定される前記会員証発行装置に対して、前記登録された情報に基づいた会員証を発
行する指示を送信する情報管理装置から、会員証を発行する指示を受信した場合に、会員
証を発行する発行部と、
を備えていることを特徴とする会員証発行装置。
【請求項8】
会員証発行装置と情報管理装置とが通信網を介して接続されている会員証発行システム
において用いられる会員証発行方法であって、
前記会員証発行装置が、
利用者による所定の操作を受け付ける入力手順と、
前記入力手順での所定の操作に応じて、前記情報管理装置へのアクセス先情報と、前記
会員証発行装置を特定する特定情報とを含むコードを出力する出力手順と、
会員証を発行する指示を受信した場合に、会員証を発行する発行手順と、
を備えており、
前記情報管理装置が、
前記コードを読み取った情報端末から、前記コードに含められている前記アクセス先情
報に基づいてアクセスされ、前記情報端末から入力された利用者に関する所定の情報を登
録する登録手順と、
前記情報端末により読み取られた前記コードに含められている前記特定情報に基づいて
特定される前記会員証発行装置に対して、前記登録手順により登録された情報に基づいた
会員証を発行する指示を、前記通信網を介して送信する指示手順と、
を有していることを特徴とする会員証発行方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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