伝送システム、送信装置、受信装置、制御情報送信装置、伝送方法、送信方法、受信方法、および制御情報送信方法
【課題】受信装置側のミュート映像の内容を送信装置側で制御する。
【解決手段】送信装置1は、再生映像信号の種類の変化を検出する検出部13と、再生映像信号を送信映像信号として送信する送信部であって、検出部13で再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信部20と、送信部20で再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示部222と、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報提供部223と、を備える。
【解決手段】送信装置1は、再生映像信号の種類の変化を検出する検出部13と、再生映像信号を送信映像信号として送信する送信部であって、検出部13で再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信部20と、送信部20で再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示部222と、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報提供部223と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送システム、送信装置、受信装置、制御情報送信装置、伝送方法、送信方法、受信方法、および制御情報送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送のデジタル化やDVD(Digital Versatile Disk)やBD(Blu−ray)のようなデジタル方式で符号化されたパッケージソフトの浸透により、デジタル化されたソース信号を扱う映像音声再生装置や映像音声表示装置が一般的となり、それらの装置の多くがデジタル映像音声接続インターフェースを持つようになった。このデジタル映像音声接続インターフェースにおいて、現在主流となっているのは、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)というデジタル映像音声接続インターフェースである。
【0003】
一方、著作権保護の観点から、技術的に著作権保護機構が破られやすいアナログ方式の映像音声出力をなくして、著作権保護のコントロールを比較的容易に行うことが可能で、強力な暗号化などの技術を用いることが出来るデジタル方式の映像音声出力に限定する動きもある。HDMIにはHDCP(High−Bandwidth Digital Content Protection)という著作権保護機構が採用されており、デジタル放送やパッケージソフトなどの著作権保護がかかっている信号に対しては、このHDCPによる暗号化を施して伝送を行っている。
【0004】
以上のような状況から、今後もHDMIに代表される著作権保護機構付のデジタル映像音声接続インターフェースを持つ映像音声再生装置や映像音声表示装置に対する需要は高いと考えられる。
【0005】
このような映像音声再生装置と映像音声表示装置とがHDMIで接続される構成では、映像音声再生装置から出力される映像信号のフォーマットに変更があった場合、映像信号のフォーマットが切り替わるときに、映像音声表示装置で表示される映像に乱れやちらつきが生じてしまう。
【0006】
特許文献1には、映像信号の種類の切り替え時に、送信装置が受信装置に対して所定の通知を行い、受信装置が送信装置からの通知に応じてブルーバックなどのミュート映像を出画することで、映像の乱れやちらつきを防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−180624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、送信装置は、受信装置側で出力されるミュート映像の色等の内容を制御することができない。
【0009】
本発明は、受信装置側のミュート映像の内容を送信装置側で制御することができる伝送システムおよび伝送方法、ならびにこれらに用いられる送信装置、受信装置、制御情報送信装置、送信方法、受信方法、および制御情報送信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る伝送システムは、
再生映像信号の種類の変化を検出する検出手段と、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信する送信手段であって、前記検出手段で前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信手段と、
前記送信手段で前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報送信手段と、
を備えた送信装置、および
前記送信手段から送信された送信映像信号を受信する受信手段と、
前記映像ミュート情報送信手段から送信された前記映像ミュート情報を受信する映像ミュート情報受信手段と、
前記映像ミュート情報受信手段で受信された前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成する表示映像ミュート信号生成手段と、
前記受信手段で受信された前記送信映像信号を表示部に出力する出力手段であって、前記映像ミュート指示手段から送信された前記映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号生成手段で生成された表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始する出力手段と、
を備えた受信装置
を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る送信装置は、
再生映像信号の種類の変化を検出する検出手段と、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信する送信手段であって、前記検出手段で前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信手段と、
前記送信手段で前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る受信装置は、
再生映像信号を送信映像信号として送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信する映像ミュートを行う送信装置から、前記送信映像信号を受信する受信手段と、
前記送信装置から、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信する映像ミュート情報受信手段と、
前記映像ミュート情報受信手段で受信された前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成する表示映像ミュート信号生成手段と、
前記受信手段で受信された前記送信映像信号を表示部に出力する出力手段であって、前記送信装置における映像ミュートの開始の際に前記送信装置から送信される映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号生成手段で生成された表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始する出力手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る制御情報送信装置は、
再生映像信号を送信映像信号として受信装置に送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信装置の制御情報送信装置であって、
前記映像ミュートの開始の際に、前記受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送る映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を前記受信装置に送る映像ミュート情報提供手段と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る伝送方法は、
再生映像信号の種類の変化を検出するステップと、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信するステップと、
前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行うステップと、
前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信するステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信するステップと、
を有する送信方法と、
前記送信映像信号を受信するステップと、
前記映像ミュート情報を受信するステップと、
前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成するステップと、
前記送信映像信号を表示部に出力するステップと、
前記映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始するステップと、
を有する受信方法と、
を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る送信方法は、
再生映像信号の種類の変化を検出するステップと、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信するステップと、
前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行うステップと、
前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信するステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る受信方法は、
再生映像信号を送信映像信号として送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信する映像ミュートを行う送信装置から、前記送信映像信号を受信するステップと、
前記送信装置から、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信するステップと、
前記映像ミュート情報に応じて、表示映像ミュート信号を生成するステップと、
前記送信映像信号を表示部に出力するステップと、
前記送信装置における映像ミュートの開始の際に前記送信装置から送信される映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始するステップと、
を有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る制御情報送信方法は、
再生映像信号を送信映像信号として受信装置に送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信装置の制御情報送信方法であって、
前記映像ミュートの開始の際に、前記受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送るステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を前記受信装置に送るステップと、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、受信装置側のミュート映像の内容を送信装置側で制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施の形態に係る伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータの構成を示す図である。
【図3】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータで用いるVICの意味を示す図である。
【図4】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータで用いるColor Depthの意味を示す図である。
【図5】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータで用いるColor Spaceの意味を示す図である。
【図6】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータで用いるColor SpaceとColor Valueとの関係を示す図である。
【図7】実施の形態に係る映像ミュート期間設定部で生成される映像ミュート期間パケットデータの構成を示す図である。
【図8】実施の形態に係る暗号安定待ち時間記憶部で記憶される暗号安定待ち時間テーブルの構成を示す図である。
【図9】実施の形態に係る暗号安定待ち時間記憶部の暗号安定待ち時間テーブルで使用される暗号安定待ち時間インデックスと暗号安定待ち時間との関係を示す図である。
【図10】実施の形態に係る送信装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態に係る受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態に係る伝送システムの動作を示すタイムチャートである。
【図13】実施の形態に係る再生コントローラでの再生映像ミュート制御処理のフローチャートを示す図である。
【図14】実施の形態に係る再生コントローラでの映像ミュート開始処理のフローチャートを示す図である。
【図15】実施の形態に係る再生コントローラでの再生信号切り替え処理のフローチャートを示す図である。
【図16】実施の形態に係る再生コントローラでの再生映像再開処理のフローチャートを示す図である。
【図17】実施の形態に係る再生コントローラでの暗号安定待ち時間取得処理のフローチャートを示す図である。
【図18】実施の形態に係る再生コントローラでの暗号安定待ち時間更新処理のフローチャートを示す図である。
【図19】実施の形態に係る表示コントローラでの表示映像ミュート制御処理理のフローチャートを示す図である。
【図20】実施の形態に係る表示コントローラでの表示映像ミュート開始処理理のフローチャートを示す図である。
【図21】実施の形態に係る表示コントローラでの表示映像切り替え処理理のフローチャートを示す図である。
【図22】実施の形態に係る送信装置と受信装置との間の映像ミュートに関するパケットのシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
[伝送システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る伝送システム100の構成を示すブロック図である。この伝送システム100は、映像信号を送信する送信装置1と、当該送信装置1からの映像信号を受信する受信装置5とを含む。本例では、送信装置1は、映像音声コンテンツを再生して映像音声信号を送信する映像音声再生装置であり、受信装置5は、送信装置1からの映像音声信号を受信して映像および音声を出力する映像音声出力装置である。
【0021】
送信装置1と受信装置5とは、伝送経路3を介して互いに接続されている。本例では、送信装置1および受信装置5は、デジタル映像信号、デジタル音声信号、および制御情報を伝送可能なデジタル映像音声接続インターフェースを持ち、デジタル映像音声ケーブルであるHDMIケーブルにより接続されている。すなわち、映像信号や音声信号は、HDMIケーブルにより送信装置1から受信装置5へと伝送される。
【0022】
[送信装置の構成]
まず、送信装置1の構成について述べる。図1において、送信装置1は、ドライブ11、映像音声再生部12、検出部13、再生映像ミュート信号生成部14、再生映像切替部15、再生音声ミュート信号生成部16、再生音声切替部17、映像ミュート色情報設定部18、映像ミュート期間設定部19、送信部20、暗号安定待ち時間記憶部21、および制御部(以下、「再生コントローラ」と称す)22を備える。
【0023】
ドライブ11は、挿入されたDVD規格やBD規格等のディスクを読む光学ドライブである。ドライブ11は、再生コントローラ22の指示に従って、ディスクに記録された映像音声コンテンツである映像音声ストリームを読み取って映像音声再生部12へと出力する。なお、本例では、ドライブ11は光学ドライブとしたが、映像音声ストリームを保持したものであれば、ハードディスクドライブであっても構わないし、フラッシュメモリを用いた記憶媒体でも構わない。
【0024】
映像音声再生部12には、ドライブ11にて読み出された映像音声ストリームが入力される。映像音声再生部12は、映像音声ストリームから、映像ストリームと音声ストリームとを分離するデマルチプレクサと、映像ストリームをデコードする映像デコーダと、音声ストリームをデコードする音声デコーダとを有している。映像音声再生部12は、再生コントローラ22の指示に従って、内包するデマルチプレクサと映像・音声デコーダとを動作させ、入力された映像音声ストリームのデコードを行い、再生映像信号および再生音声信号を出力する。また、再生映像信号のフォーマット情報および著作権保護の有無を示す情報を検出部13に出力するとともに、VSYNC(垂直同期信号)出力情報を再生コントローラ22に通知する。
【0025】
検出部13は、再生映像信号の種類の変化を検出する。具体的には、検出部13は、再生映像信号の種類の変化として、再生映像信号の映像フォーマットの変化、および再生映像信号の暗号化(または著作権保護)の有無の変化を検出する。より具体的には、検出部13は、映像音声再生部12から入力された再生映像のフォーマット情報や著作権保護の有無を示す情報と、現在の再生映像のフォーマット情報や著作権保護の有無とを比較して、再生映像のフォーマット情報や著作権保護の有無が変化した場合には、当該変化を再生コントローラ22に通知する。なお、映像フォーマットが変化する場合としては、例えば、DVDなどに格納されている標準解像度の映像(SD映像)と、BDなどに格納されている高解像度の映像(HD映像)とが切り替わる際などがある。
【0026】
再生映像ミュート信号生成部14は、再生コントローラ22の指示に基づき、所定のミュート映像を表す再生映像ミュート信号(または所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号)を生成する。具体的には、再生映像ミュート信号生成部14は、再生コントローラ22により指定された色空間情報および色情報に基づき、黒や青などの単一色で画面全体が塗り潰された静止画像を表す再生映像ミュート信号を生成する。
【0027】
再生映像切替部15は、再生コントローラ22の指示に従い、映像音声再生部12から入力される再生映像信号と、再生映像ミュート信号生成部14から入力される再生映像ミュート信号とを切り替えて、送信部20へと再生映像出力信号を出力する。すなわち、再生映像切替部15は、再生映像信号および再生映像ミュート信号の一方を選択的に再生映像出力信号として送信部20へ出力する。
【0028】
再生音声ミュート信号生成部16は、再生コントローラ22の指示に従い、無音の再生音声ミュート信号を生成する。
【0029】
再生音声切替部17は、再生コントローラ22の指示に従い、映像音声再生部12から入力される再生音声信号と、再生音声ミュート信号生成部16から入力される再生音声ミュート信号とを切り替えて、送信部20へと再生音声出力信号を出力する。すなわち、再生音声切替部17は、再生音声信号および再生音声ミュート信号の一方を選択的に再生音声出力信号として送信部20へ出力する。
【0030】
映像ミュート色情報設定部18は、再生コントローラ22の指示に従い、映像ミュート色情報を映像ミュート色情報パケットデータに変換し、送信部20へ出力する。
【0031】
映像ミュート期間設定部19は、再生コントローラ22の指示に従い、映像ミュート期間情報を映像ミュート期間パケットデータに変換し、送信部20へ出力する。
【0032】
送信部20は、送信映像信号を受信装置5に送信する。具体的には、送信部20は、再生映像切替部15からの再生映像出力信号、または当該再生映像出力信号を暗号化して得られる暗号化された再生映像出力信号を、送信映像信号として受信装置5に送信する。より具体的には、送信部20は、再生コントローラ22の指示に従って、再生映像切替部15から出力された再生映像出力信号と、再生音声切替部17から出力された再生音声出力信号と、映像ミュート色情報設定部18から出力された映像ミュート色情報パケットデータと、映像ミュート期間設定部19から出力された映像ミュート期間パケットデータとを、HDMI規格に適合するように多重化し、必要に応じてコンテンツ(再生映像出力信号および再生音声出力信号)の暗号化を行い、HDMI信号として出力する。また、送信部20は、受信装置5との暗号化通信において暗号エラーが発生した場合は、暗号エラーを再生コントローラ22に通知する。さらに、送信部20は、HDMIケーブルを通じて接続されている受信装置5の受信部51から機器識別番号を取得して再生コントローラ22に通知する。
【0033】
暗号安定待ち時間記憶部21は、受信装置5の識別情報と暗号安定待ち時間とが対応付けられた対応情報である暗号安定待ち時間テーブルを記憶する。具体的には、暗号安定待ち時間記憶部21は、再生コントローラ22の指示に従い、受信装置5の識別情報である機器識別番号と、当該受信装置5に対して用いられる暗号安定待ち時間とを対応付けて継続的に記憶する。また、暗号安定待ち時間記憶部21は、再生コントローラ22からの要求に応じて、指定された機器識別番号に対応する暗号安定待ち時間を再生コントローラ22に提供する。
【0034】
再生コントローラ22は、ドライブ11、映像音声再生部12、検出部13、再生映像ミュート信号生成部14、再生映像切替部15、再生音声ミュート信号生成部16、再生音声切替部17、映像ミュート色情報設定部18、映像ミュート期間設定部19、送信部20、および暗号安定待ち時間記憶部21を制御することで、ドライブ11にセットされたコンテンツを、HDMI信号として受信装置5に出力する。再生コントローラ22の機能については、後に詳しく述べる。
【0035】
[受信装置の構成]
次に、受信装置5の構成について述べる。図1において、受信装置5は、受信部51、映像ミュート期間検出部52、映像ミュート色情報検出部53、表示映像ミュート信号生成部54、表示映像切替部55、出力音声ミュート信号生成部56、出力音声切替部57、映像表示部58、音声出力部59、および制御部(以下、「表示コントローラ」と称す)60を備える。
【0036】
受信部51は、送信装置1から送信映像信号を受信する。具体的には、受信部51は、送信装置1から出力された送信映像信号を含むHDMI信号を受けて、表示コントローラ60の指示のもと、HDMI規格に従い、必要に応じて暗号を解除しながら、再生映像出力信号、再生音声出力信号、映像ミュート色情報パケットデータ、および映像ミュート期間パケットデータに分離して出力する。
【0037】
映像ミュート期間検出部52は、受信部51から出力された映像ミュート期間パケットデータを取り込み、当該映像ミュート期間パケットデータから映像ミュート期間情報を抽出して、表示コントローラ60へ出力する。
【0038】
映像ミュート色情報検出部53は、受信部51から出力された映像ミュート色情報パケットデータを取り込み、当該映像ミュート色情報パケットデータから映像ミュート色情報を抽出して、表示コントローラ60へ出力する。
【0039】
表示映像ミュート信号生成部54は、表示コントローラ60の指示に基づき、所定のミュート映像を表す表示映像ミュート信号(または所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号)を生成する。具体的には、表示映像ミュート信号生成部54は、表示コントローラ60により指定された色空間情報および色情報に基づき、黒や青などの単一色で画面全体が塗り潰された静止画像を表す再生映像ミュート信号を生成する。
【0040】
表示映像切替部55は、表示コントローラ60の指示に従い、受信部51から入力された再生映像出力信号と、表示映像ミュート信号生成部54から入力された表示映像ミュート信号を切り替えて、映像表示部58へと表示映像出力信号として出力する。すなわち、表示映像切替部55は、再生映像出力信号および表示映像ミュート信号の一方を選択的に表示映像出力信号として映像表示部58へ出力する。
【0041】
出力音声ミュート信号生成部56は、表示コントローラ60の指示に従い、無音の出力音声ミュート信号を生成する。
【0042】
出力音声切替部57は、表示コントローラ60の指示に従い、受信部51から入力された再生音声出力信号と、出力音声ミュート信号生成部56から入力された出力音声ミュート信号を切り替えて、音声出力部59へと出力音声出力信号として出力する。すなわち、出力音声切替部57は、再生音声出力信号および出力音声ミュート信号の一方を選択的に出力音声出力信号として音声出力部59へ出力する。
【0043】
映像表示部58は、表示映像切替部55からの表示映像出力信号を表示デバイス7に出力する。具体的には、映像表示部58は、表示コントローラ60の指示に従い、表示映像切替部55からの表示映像出力信号を処理して表示映像信号を生成し、当該表示映像信号を表示デバイス7に出力し、表示映像出力信号に応じた映像を表示させる。
【0044】
音声出力部59は、出力音声切替部55からの出力音声出力信号を音声出力デバイス8に出力する。具体的には、音声出力部59は、表示コントローラ60の指示に従い、出力音声切替部55からの出力音声出力信号を処理して出力音声信号を生成し、当該出力音声信号を音声出力デバイス8に出力し、出力音声出力信号に応じた音声を出力させる。
【0045】
表示コントローラ60は、受信部51、映像ミュート期間検出部52、映像ミュート色情報検出部53、表示映像ミュート信号生成部54、表示映像切替部55、出力音声ミュート信号生成部56、出力音声切替部57、映像表示部58、音声出力部59を制御することで、HDMIケーブルを通じて送られてきた映像信号および音声信号を、表示デバイス7に表示させ、音声出力デバイス8に出力させる。表示コントローラ60の機能については、後に詳しく述べる。
【0046】
[暗号化通信]
次に、送信装置1と受信装置5との間の暗号化通信について述べる。本例では、暗号化通信にはHDCPが用いられ、以下、HDCPの暗号化および解除について述べる。
【0047】
HDCPによる暗号化の要否は、再生コンテンツの著作権保護の有無で決まる。映像音声再生部12は、検出部13に対し、再生コンテンツの著作権保護の有無を通知する。検出部13は、著作権保護の有無に変化がある場合、その旨を再生コントローラ22に通知し、再生コントローラ22は、この通知をもとに、コンテンツに著作権保護がかかっている場合は、送信部20に対してHDCPによる暗号化を指示する。
【0048】
暗号化通信は、送信部20と受信部51との間で実施される。送信部20は、再生コントローラ22からの暗号化の指示に応じて、受信部51との機器認証を行う。この認証が成功すると、送信部20と受信部51との間で暗号化通信が始まる。暗号化および暗号解除に用いられる鍵情報は、送信部20と受信部51との各々で、フレーム毎に更新されていく。この更新が何らかの原因でうまくいかなかった場合、受信部51での暗号解除がうまくいかなくなる。送信部20は、定期的に受信部51に暗号化情報を問い合わせることにより、暗号化通信がうまくいっているかどうかを確認する。もし暗号エラーが発生している場合、送信部20は、再生コントローラ22に暗号エラーの通知を出すと共に、暗号化通信を最初からやり直す。
【0049】
[再生コントローラの機能]
次に、再生コントローラ22の機能について述べる。
図1において、再生コントローラ22は、映像ミュート部221、映像ミュート指示部222、映像ミュート情報提供部223、識別情報取得部224、および暗号化通信制御部225を有する。
【0050】
映像ミュート部221は、検出部13により再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像を表す再生映像ミュート信号を送信映像信号として送信する処理である映像ミュートを行う。具体的には、映像ミュート部221は、検出部13により種類の変化が検出された場合に映像ミュートを開始し、映像ミュートを開始してから所定期間経過後に、再生映像ミュート信号の種類を変化前の種類から変化後の種類に切り替え、当該切り替えから所定期間経過後に、映像ミュートを解除し、送信部20による変化後の種類の再生映像信号の送信を開始する。図1の例では、映像ミュート部221は、上記映像ミュートを行う場合、再生映像ミュート信号生成部14、再生映像切替部15、および送信部20を制御して、再生映像ミュート信号を生成し、当該再生映像ミュート信号を含むHDMI信号を受信装置5に送信する。
【0051】
映像ミュート指示部222は、上記映像ミュートの開始の際に(または送信部20で再生映像ミュート信号が送信された場合に)、受信装置5に対して映像ミュートの開始指示を送る。本例では、映像ミュート指示部222は、映像ミュートの開始指示を送る際に、受信装置5に対し、映像ミュートの開始までの時間を示す開始時間情報を通知する。具体的には、映像ミュート指示部222は、開始時間情報として、映像信号の種類が切り替えられるまでの時間を示す情報や、映像信号の種類が切り替えられるタイミングを示す情報を通知する。図1の例では、映像ミュート指示部222は、映像ミュート部221により映像ミュートが開始された場合に、映像ミュート期間設定部19および送信部20を制御して、映像ミュート開始指示および開始時間情報を含む映像ミュート期間情報をパケット化して、映像ミュート期間パケットPsを受信装置5に送信する。
【0052】
また、映像ミュート指示部222は、受信装置5に対して映像ミュートの解除指示を送る。本例では、映像ミュート指示部222は、映像ミュートの解除指示を送る際に、受信装置5に対し、映像ミュートの解除までの時間を示す解除時間情報を通知する。具体的には、映像ミュート指示部222は、解除時間情報として、送信側の映像ミュートが解除されるまでの時間を示す情報や、送信側の映像ミュートが解除されるタイミングを示す情報を通知する。図1の例では、映像ミュート指示部222は、映像ミュート部221により映像信号の種類の切り替えが行われた場合に、映像ミュート期間設定部19および送信部20を制御して、映像ミュート解除指示および解除時間情報を含む映像ミュート期間情報をパケット化して、映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に送信する。
【0053】
映像ミュート情報提供部223は、所定のミュート映像を表す表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信装置5に提供する。本例では、表示映像ミュート信号は、再生映像ミュート信号と同じミュート映像を表す。また、表示映像ミュート信号は、画面全体が所定の色で塗り潰された静止画像を表し、ミュート情報は、上記所定の色(ミュート映像の色であり、ミュート色ともいう)を示す色情報を含む。また、映像ミュート情報提供部223は、再生映像信号の映像フォーマットが変化する場合に、変化後の映像フォーマットの映像信号を処理するための映像フォーマット情報を受信装置5に提供する。図1の例では、映像ミュート情報提供部223は、映像ミュート部221による映像ミュートの開始の際に、映像ミュート色情報設定部18および送信部20を制御して、ミュート情報および映像フォーマット情報を含む映像ミュート色情報をパケット化して、映像ミュート色情報パケットPiを受信装置5に送信する。
【0054】
識別情報取得部224は、送信装置1に接続された受信装置5の識別情報を取得する。図1の例では、識別情報取得部224は、送信部20を介して、受信装置5の機器識別番号を取得する。
【0055】
暗号化通信制御部225は、変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要とする場合、映像ミュート中に、送信映像信号の暗号化通信を開始し、その後、暗号化通信が安定したか否かを判定する。そして、映像ミュート指示部222は、暗号化通信制御部225により暗号化通信が安定したと判定された場合に、受信装置5に対して映像ミュートの解除指示を送る。具体的には、暗号化通信制御部225は、暗号化通信を開始した後、暗号安定待ち時間記憶部21の対応情報に基づき、識別情報取得部224により取得された識別情報に対応する暗号安定待ち時間だけ待った後に、暗号化通信が安定したか否かを判定する。そして、暗号化通信制御部225は、判定結果に基づき対応情報を更新する。具体的には、暗号化通信が安定していないと判定された場合には、取得された識別情報に対応する暗号安定待ち時間が長くなるように対応情報を更新する。また、暗号化通信が安定していると判定された場合には、取得された識別情報に対応する暗号安定待ち時間が短くなるように対応情報を更新する。暗号化通信制御部225は、例えば、送信部20からの暗号エラーの通知に基づき、暗号化通信が安定したか否かを判定する。
【0056】
[表示コントローラの機能]
次に、表示コントローラ60の機能について述べる。
図1において、表示コントローラ60は、映像ミュート情報取得部601および映像ミュート部602を有する。
【0057】
映像ミュート情報取得部601は、送信装置1からの映像ミュート情報を取得する。図1の例では、映像ミュート情報取得部601は、受信部51および映像ミュート色情報検出部53を制御して、送信装置1からの映像ミュート色情報パケットPiを受信し、当該パケットPiから映像ミュート情報を取得し、当該映像ミュート情報を表示映像ミュート信号生成部54に渡す。表示映像ミュート信号生成部54は、当該映像ミュート情報に応じて、表示映像ミュート信号を生成する。また、映像ミュート情報取得部601は、映像ミュート色情報パケットPiから映像フォーマット情報を取得して映像表示部58に渡す。映像表示部58は、当該映像フォーマット情報に基づき、送信装置1からの送信映像信号(具体的には、変化後の映像フォーマットの再生映像ミュート信号および再生映像信号)の処理を行う。
【0058】
映像ミュート部602は、送信装置1からの映像ミュートの開始指示に応じて、送信映像信号の代わりに、上記取得された映像ミュート情報に基づいて表示映像ミュート信号生成部54で生成される表示映像ミュート信号を出力する処理である映像ミュートを開始する。
【0059】
本例では、映像ミュート部602は、送信装置1から通知された開始時間情報に基づき映像ミュートを開始する。具体的には、映像ミュート部602は、開始時間情報により示される時間内に、映像ミュートを開始する。図1の例では、映像ミュート部602は、受信部51、映像ミュート期間検出部52、表示映像ミュート信号生成部54、表示映像切替部55、および映像表示部58を制御して、送信装置1から映像ミュート期間パケットPsを受信した場合に、送信映像信号に代えて、表示映像ミュート信号生成部54で生成された表示映像ミュート信号を表示デバイス7に表示させる映像ミュートを開始する。このとき、映像ミュート部602は、映像ミュート期間パケットPsに含まれる開始時間情報に基づき、送信装置1における映像信号の種類の切り替えの前に、上記映像ミュートを開始する。
【0060】
また、映像ミュート部602は、上記映像ミュートの開始後の所定のタイミングで、映像ミュートを解除し、送信映像信号を処理して表示デバイス7に出力する処理を開始する。具体的には、映像ミュート部602は、送信装置1からの映像ミュートの解除指示に応じて、映像ミュートを解除する。また、映像ミュート部602は、送信装置1から通知された解除時間情報に基づき映像ミュートを解除する。具体的には、映像ミュート部602は、解除時間情報により示される時間内に、映像ミュートを解除する。図1の例では、映像ミュート部602は、受信部51、映像ミュート期間検出部52、表示映像切替部55、および映像表示部58を制御して、送信装置1から映像ミュート期間パケットPrを受信した場合に、当該パケットPrに含まれる解除時間情報に基づき、送信装置1における映像信号の種類の切り替えの後、送信装置1における映像ミュートの解除の前に、映像ミュートを解除する。
【0061】
[映像ミュート色情報パケットデータ]
次に、映像ミュート色情報設定部18にて生成される映像ミュート色情報パケットデータについて述べる。図2は、映像ミュート色情報パケットデータの構成を示す図である。図中のHBはヘッダーバイト(Header Byte)、PBはパケットバイト(Packet Byte)を意味する。映像ミュート色情報パケットデータは、パケットヘッダHB0〜HB2と、それに続くパケットデータPB0〜BP7とから成る。
【0062】
パケットヘッダのHB0には、Mute Color Typeが設定される。これは、他のパケットと区別するためのものであり、ここでは、16進数で0x0Bが設定されている。この値は、他のパケットで使用されているものでなければ、別な値でも構わない。HB1には、映像ミュート色情報パケットデータのバージョンを表すMute Color Versionが設定される。今回はMute Color Version=0x01であるが、今後の機能追加に応じて数字が加算されていく。HB2には、パケットデータのバイト数を表すMute Color Lengthが設定される。
【0063】
パケットデータのPB0のbit0〜6には、変化後の再生映像信号の映像フォーマットを示す映像フォーマット情報であるVIC(Video Format Identification Code)が配置される。
【0064】
図3は、図2のPB0のbit0〜6に設定されるVICの値が表す意味を示す図である。VICの値については、HDMI規格が参照している全米家電協会CEA(Consumer Electronics Association)がCEA−861−Dで定義した値を用いる。図3には、一例として前半の値を示している。図3において、480p、720p、1080i、480iは、有効ライン数と走査方式を示している。走査方式については、pは順次走査方式、iは飛び越し走査方式を示す。走査方式の後にハイフン付で示した数字(−60)は、1秒間に何枚の絵を表示するかを表すフレーム(飛び越し走査においてはフィールド)周波数を表す。4:3や16:9は画面アスペクト比を表す。VIC番号6および7については、「2x」との記述があるが、これは、2倍のピクセルクロックで送信するという意味であり、例えば有効ライン数480ライン、フィールド周波数60Hzの映像フォーマットであれば、通常は水平有効画素数は、720画素であるが、2倍のピクセルクロックで送信を行うため、1440画素として送信するという意味である。
【0065】
図2のパケットデータのPB1には、色深度Color Depthと、色空間Color Spaceが配置される。Color DepthおよびColor Spaceともに、変化後の情報が設定される。
【0066】
図4は、図2のPB1のbit4〜7に設定されるColor Depthが表す意味を示す図である。Color Depthは、24bit、30bit、36bit、48bitの4種類を定義している。例えば、Color SpaceがRGBの場合、各チャンネルのbit数は、順に8bit、10bit、12bit、16bitとなる。
【0067】
図5は、図2のPB1のbit0〜3に設定されるColor Spaceが表す意味を示す図である。Color Spaceは、RGB、YCbCr4:4:4、YCbCr4:2:2の3種類を定義している。
【0068】
図2のPB0のVIC、PB1のColor DepthおよびColor Spaceを送ることで、受信側は、変化後の映像フォーマットを事前に認識できる。
【0069】
図2のパケットデータのPB2〜7には、映像ミュートを行う際のミュート色(すなわちミュート映像の色を示す色情報)Color Valueが配置される。Color Valueには、1〜3の3チャンネル分の領域があり、それぞれ0〜15の16bit分用意されている。Color Depthで24bitが指定された場合、Color Value8〜15は不要であるので、PB5〜7は使用されず、PB2のMute Color Lengthには5が指定される。それ以外のColor Depthの場合、PB2のMute Color Lengthには8が指定される。
【0070】
図6は、Color SpaceとColor Valueとの関係を表す図である。例えば、Color SpaceとしてRGBが指定されている場合、Color Value1はRチャンネルの値、Color Value2はGチャンネルの値、Color Value3はBチャンネルの値を表す。
【0071】
[映像ミュート期間パケットデータ]
次に、映像ミュート期間設定部19にて生成される映像ミュート期間パケットデータについて述べる。図7は、映像ミュート期間パケットデータの構成を示した図である。映像ミュート期間パケットデータは、パケットヘッダHB0〜HB2と、それに続くパケットデータPB0とから成る。
【0072】
パケットヘッダのHB0には、Mute Dur Typeが設定される。これは、他のパケットと区別するためのものであり、ここでは、16進数で0x0Cが設定されている。この値は、他のパケットで使用されているものでなければ、別な値でも構わない。HB1には、映像ミュート期間パケットデータのバージョンを表すMute Dur Versionが設定される。今回はMute Dur Version=0x01とするが、今後の機能追加に応じて数字が加算されていく。HB2には、パケットデータのバイト数を表すMute Dur Lengthが設定される。今回はPB0のみが使用されるので、HB2は0x01に設定される。
【0073】
パケットデータのPB0のbit0には、映像ミュートの開始を知らせるMute onが配置される。また、PB0のbit4〜7には、フレーム(飛び越し走査の場合はフィールド)数を表すCountが配置される。Mute onとCountを使って、Mute onが1になったとき、Countで示したフレーム数経過後に、映像信号が途切れること(または映像フォーマット等の映像信号の種類が切り替わること)を示す。
【0074】
パケットデータのPB0のbit1には、映像ミュートの終了を知らせるMute offが配置される。Mute offとCountを使って、Mute offが1になったとき、Countで示したフレーム数経過後に、有効な映像信号(すなわち再生映像信号)が出力されることを示す。
【0075】
[暗号安定待ち時間テーブル]
次に、暗号安定待ち時間記憶部21で記憶される暗号安定待ち時間テーブルについて述べる。図8は、暗号安定待ち時間テーブルを示す図である。暗号安定待ち時間テーブルは、管理番号、機器識別番号、暗号安定待ち時間インデックス、OK回数、およびNG回数を含む。機器識別番号、暗号安定待ち時間インデックス、OK回数、およびNG回数は、管理番号を使って管理される。OK回数は、暗号安定待ち時間で示されるフレーム数だけ待った場合に、暗号化通信に成功した回数であり、NG回数は、暗号安定待ち時間で示されるフレーム数だけ待った場合に、暗号化通信に失敗した回数である。これらの値は、再生コントローラ22によって参照および更新される。
【0076】
図9は、暗号安定待ち時間記憶部21の暗号安定待ち時間テーブルで使用される暗号安定待ち時間インデックスと、暗号安定待ち時間との対応関係を示す図である。図9において、暗号安定待ち時間は、フレーム単位の数値で表される。例えば、暗号安定待ち時間インデックスが0の場合、暗号安定待ち時間は16フレームであり、暗号安定待ち時間インデックスが1の場合、暗号安定待ち時間は32フレームである。
【0077】
[伝送システムの動作]
次に、伝送システム100の動作について述べる。図10は、送信装置1の動作を示すフローチャートである。図11は、受信装置5の動作を示すフローチャートである。図12は、伝送システム100の動作を示すタイムチャートである。
【0078】
まず、図10および図12を参照して、送信装置1の動作について述べる。
送信装置1は、ディスクに記録された映像コンテンツを再生して再生映像信号VS1を生成し、当該再生映像信号VS1を送信映像信号として受信装置5に送信する(S11)。
【0079】
再生映像信号の送信中に、送信装置1は、再生映像信号の種類(映像フォーマットまたは暗号化の有無)の変化を検出すると(S12)、再生映像信号VS1に代えて、変化前の種類の再生映像ミュート信号MTS1を送信する映像ミュートを開始する(S13)。そして、送信装置1は、映像ミュート情報および映像フォーマット情報を含む映像ミュート色情報パケットPiを受信装置5に送信し(S14)、開始時間情報を含む映像ミュート期間パケットPsを受信装置5に送信する(S15)。なお、暗号化の有無のみが変化し、映像フォーマットが変化しない場合には、映像ミュート色情報パケットPiにおける映像フォーマット情報は省略されてもよい。
【0080】
上記映像ミュートの開始から所定期間経過後に、送信装置1は、送信映像信号を、変化前の種類の再生映像ミュート信号MTS1から、変化後の種類の再生映像ミュート信号MTS2に切り替える(S16)。すなわち、送信装置1は、再生映像ミュート信号の種類を変化前の種類から変化後の種類に切り替える。具体的には、映像フォーマットが変化する場合には、送信装置1は、変化前の映像フォーマットの再生映像ミュート信号MTS1から、変化後の映像フォーマットの再生映像ミュート信号MTS2に切り替える。暗号化が有りから無しに変化する場合には、送信装置1は、暗号化通信を停止し、暗号化有りの再生映像ミュート信号MTS1から、暗号化無しの再生映像ミュート信号MTS2に切り替える。暗号化が無しから有りに変化する場合には、送信装置1は、暗号化通信を開始し、暗号化無しの再生映像ミュート信号MTS1から、暗号化有りの再生映像ミュート信号MTS2に切り替える。
【0081】
変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要としない場合、上記ステップS16の切り替えの後、送信装置1は、解除時間情報を含む映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に送信する(S18)。そして、上記切り替えから所定期間経過後に、送信装置1は、映像ミュートを解除し、変化後の種類の再生映像信号VS2の送信を開始する(S19)。
【0082】
一方、変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要とする場合には、上記ステップS16で暗号化通信が開始された後、送信装置1は、暗号化通信が安定したと判定した後に(S17)、映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に送信する(S18)。そして、暗号化通信が安定したと判定されてから所定期間経過後に、送信装置1は、映像ミュートを解除し、変化後の種類の再生映像信号VS2の送信を開始する(S19)。
【0083】
次に、図11および図12を参照して、受信装置5の動作について述べる。
受信装置5は、送信装置1からの送信映像信号を受信し、当該送信映像信号を処理して表示デバイス7に表示させる(S21)。
【0084】
受信装置5は、送信装置1からの映像ミュート色情報パケットPiを受信し(S22)、映像ミュート期間パケットPsを受信すると(S23)、映像ミュート色情報パケットPiに含まれる映像ミュート情報に基づき表示映像ミュート信号MRSを生成し、映像ミュート期間パケットPsに含まれる開始時間情報により示される時間内に、送信映像信号の代わりに表示映像ミュート信号MRSを表示デバイス7に表示させる映像ミュートを開始する(S24)。
【0085】
上記映像ミュートの開始後、受信装置5は、送信装置1からの映像ミュート期間パケットPrを受信すると(S25)、当該映像ミュート期間パケットPrに含まれる解除時間情報により示される時間内に、映像ミュートを解除し、送信装置1からの送信映像信号を処理して表示デバイス7に表示させる処理を再開する(S26)。
【0086】
次に、図12を参照して、表示デバイス7に表示される映像について述べる。
当初、送信装置1から再生映像信号VS1が送信され、表示デバイス7には、再生映像信号VS1に基づく再生映像V1が表示される。
【0087】
ステップS13で送信側の映像ミュートが開始されると、表示デバイス7に表示される映像は、再生映像ミュート信号MTS1に基づくミュート映像MT1に切り替わる。
【0088】
次に、ステップS24で受信側の映像ミュートが開始されると、表示デバイス7に表示される映像は、表示映像ミュート信号MRSに基づくミュート映像MRに切り替わる。
【0089】
次に、ステップS16で送信映像信号が再生映像ミュート信号MTS1から再生映像ミュート信号MTS2に切り替わり、ステップS26で受信側の映像ミュートが解除されると、表示デバイス7に表示される映像は、ミュート映像MRから、再生映像ミュート信号MTS2に基づくミュート映像MT2に切り替わる。
【0090】
次に、ステップS19で送信側の映像ミュートが終了し、送信映像信号が再生映像信号VS2に切り替わると、表示デバイス7に表示される映像は、ミュート映像MT2から、再生映像信号VS2に基づく再生映像V2に切り替わる。
【0091】
[再生コントローラの動作]
次に、送信装置1の再生コントローラ22の動作について述べる。図13は、再生コントローラ22による再生映像ミュート制御処理を示すフローチャートである。
【0092】
まず、ステップS101にて、信号切り替え待ちを制御するための信号VM_W、再生映像再開待ちを制御するための信号VS_W、映像信号を切り替えるまでの期間を示すカウンタVM_COUNT、HDCPでの暗号化通信の安定を待つためのカウンタEN_COUNT、およびミュートが解除されてコンテンツの再生映像が流れるまでの期間を示すカウンタVS_COUNTを0で初期化する。
【0093】
ステップS102では、映像音声再生部12に問い合わせて再生状態にあるかを確認する。再生状態である場合はステップS103へ進み、そうでない場合は本制御処理を終了する。
【0094】
ステップS103では、検出部13から映像フォーマットや著作権保護の有無の変化通知があるかどうかを調べる。変化通知があった場合はステップS104へ、そうでない場合はステップS106へ進む。
【0095】
ステップS104では、再生映像ミュート開始処理を行う。再生映像ミュート開始処理については、後ほど述べる。
【0096】
ステップS105では、VM_Wを1にセットし、再生信号切り替え待ち状態にする。
【0097】
ステップS106では、再生信号切り替え待ち状態であるかどうか(VM_Wが1かどうか)を調べる。再生信号切り替え待ち状態の場合は、ステップS107へ進む。そうでない場合は、ステップS108へと進む。
【0098】
ステップS107では、再生信号切り替え処理を行う。再生信号切り替え処理については、後ほど述べる。
【0099】
ステップS108では、再生映像再開待ち状態であるかどうか(VS_Wが1かどうか)を調べる。再生映像再開待ち状態の場合は、ステップS109へ進む。そうでない場合は、ステップS102へと戻る。
【0100】
ステップS109では、再生映像再開処理を行う。再生映像再開処理については、後ほど述べる。
【0101】
次に、図13のステップS104の再生映像ミュート開始処理について述べる。図14は、再生映像ミュート開始処理を示すフローチャートである。
【0102】
ステップS121では、映像音声再生部12に対して再生ポーズを指示し、再生映像信号の映像フォーマット等の種類が切り替わるのを防ぐ。
【0103】
ステップS122では、再生映像ミュート信号生成部14に対して、現在設定されている映像フォーマットで、所定のミュート色を指定する。
【0104】
ステップS123では、再生映像切替部15に対して、再生映像ミュート信号生成部14で生成された再生映像ミュート信号を出力するように指示する。
【0105】
ステップS124では、検出部13から、変化後の再生映像信号の映像フォーマット情報を取得し、映像ミュート色情報設定部18に対して、当該映像フォーマット情報および色情報を含む映像ミュート色情報を設定する。ここで、色情報は、検出部13から得られたColor SpaceやColor Depthで、所定のミュート色を表す情報である。映像ミュート色情報設定部18では、映像ミュート色情報をもとに、図2のVIC、Color Depth、Color Space、Color Value1、2、3をセットして映像ミュート色情報パケットデータを生成し、当該映像ミュート色情報パケットデータを送信部20に渡す。
【0106】
ステップS125では、送信部20を制御して、映像ミュート色情報パケットデータをパケット化して映像ミュート色情報パケットPiを受信装置5に出力する。
【0107】
次に、図13のステップS107の再生信号切り替え処理について述べる。図15は、再生信号切り替え処理を示すフローチャートである。
【0108】
ステップS141では、映像信号を切り替えるまでの期間を示すカウンタVM_COUNTが0か否かを調べる。0の場合はステップS142へ、そうでない場合はステップS144へ進む。
【0109】
ステップS142では、カウンタVM_COUNTに5をセットする。これは、5フレーム後に、現在の映像信号の同期が切れること(または映像信号の種類が切り替わること)を意味する。ここでは、同期切れまでの待ち時間を5フレームにしたが、これ以外の値でも構わない。この値を小さくすればするほど、受信側でのミュート処理が間に合わなくなる可能性が出てくるが、トータルの映像ミュート期間を短く出来る。
【0110】
ステップS143では、映像ミュート期間設定部19に対して、現在の映像信号の同期が切れるまでのフレーム数5をセットする。映像ミュート期間設定部19では、図7のCountに5を、Mute onに1をセットして映像ミュート期間パケットデータを生成し、当該映像ミュート期間パケットデータを送信部20に渡す。送信部20は、映像ミュート期間パケットデータをパケット化して映像ミュート期間パケットPsを受信装置5に出力する。
【0111】
ステップS144では、映像音声再生部12からのVSYNC通知があるか否かを調べる。VSYNC通知がある場合はステップS145へ、そうでない場合は当該処理を終える。
【0112】
ステップS145では、VM_COUNTを1つ減算する。
ステップS146では、VM_COUNTが0か否かを調べる。VM_COUNTが0である場合は、映像信号の同期が切れるまで(または映像信号の種類が切り替わるまで)の時間待ちが終わったことになり、ステップS147へ進む。一方、0でない場合は、当該処理を終える。
【0113】
ステップS147では、送信部20に対して指示を出し、HDCPの暗号化を停止させる。HDCPの暗号化は映像信号の同期が取れている状態でないと受信側で正常な映像信号に戻せないため、映像信号の同期が切れる前に暗号化停止処理を行う。なお、暗号化が行われていない場合には、当該ステップS147はスキップされる。
【0114】
ステップS148では、映像音声再生部12に対して映像フォーマットの切り替えを指示するとともに、再生映像ミュート信号生成部14に対して、変化後の再生映像信号の映像フォーマット情報に基づく再生映像ミュート信号を出力するように設定する。なお、映像フォーマットが変化しない場合には、当該ステップS148はスキップされる。
【0115】
ステップS149では、検出部13から得た著作権保護の有無を示す情報をもとに、暗号化が必要かどうかを調べる。暗号化が必要な場合はステップS150へ、そうでない場合はステップS151へ進む。
【0116】
ステップS150では、送信部20に対して指示を出し、HDCPの暗号化を開始させる。
【0117】
ステップS151では、再生信号切り替え処理が終わったことを示すため、VM_Wを0に設定し、再生映像再開処理を行う必要があるため、VS_Wを1に設定する。
【0118】
次に、図13のステップS109の再生映像再開処理について述べる。図16は、再生映像再開処理を示すフローチャートである。
【0119】
ステップS159では、著作権保護のために暗号化が必要かどうかを調べる。必要な場合はステップS163へ、不要な場合はステップS160へ進む。
【0120】
ステップS160では、VS_COUNTが0か否かを調べ、0の場合はステップS161へ、そうでなければステップS172へ進む。
【0121】
ステップS161では、VS_COUNTを5に設定する。ここでは5に設定したが、これ以外の値でもよい。この値を小さくすればするほど、受信側でのミュート解除が間に合わなくなり、再生映像が欠けてしまう可能性が出てくるが、トータルの映像ミュート期間を短く出来る。
【0122】
ステップS162では、映像ミュート期間設定部19に対して、再生映像が出てくるまでのフレーム数5をセットする。映像ミュート期間設定部19は、図7のCountに5を、Mute offに1をセットして映像ミュート期間パケットデータを生成し、当該映像ミュート期間パケットデータを送信部20に渡す。送信部20は、映像ミュート期間パケットデータをパケット化して映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に出力する。
【0123】
ステップS163では、HDCPでの暗号化通信の安定を待つためのカウンタEN_COUNT、およびミュートが解除されてコンテンツの再生映像が流れるまでのカウンタVS_COUNTがともに0か否かを調べる。ともに0の場合はステップS164へ、そうでなければステップS172へ進む。
【0124】
ステップS164では、暗号安定待ち時間取得処理を行った後にステップS172へ進む。暗号安定待ち時間取得処理については、後ほど述べる。
【0125】
ステップS172では、映像音声再生部12からのVSYNC通知があるか否かを調べる。VSYNC通知があった場合はステップS173へ進み、なければ当該処理を終了する。
【0126】
ステップS173では、EN_COUNTが0か否かを調べる。0でない場合はステップS165へ、0の場合はステップS174へ進む。
【0127】
ステップS165では、EN_COUNTを1つ減算する。
ステップS166では、EN_COUNTが0か否かを調べる。0でなければ当該処理を終了し、0の場合はステップS167へ進む。
【0128】
ステップS167では、送信部20に問い合わせてHDCP暗号エラーが起きていないかを調べる。暗号エラーが起きていた場合は、ステップS171へ進み、引数をNGとして暗号安定待ち時間更新処理を行う。この暗号安定待ち時間更新処理については、後ほど述べる。一方、暗号エラーが起きていない場合、ステップS168へ進む。
【0129】
ステップS168では、VS_COUNTを5に設定する。ここでは5に設定したが、先のステップS161と同様、これ以外の値でもよい。
【0130】
ステップS169では、映像ミュート期間設定部19に対して、再生映像が出てくるまでのフレーム数5をセットする。映像ミュート期間設定部19では、図7のCountに5を、Mute offに1をセットして映像ミュート期間パケットデータを生成し、当該映像ミュート期間パケットデータを送信部20に渡す。送信部20は、映像ミュート期間パケットデータをパケット化して映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に出力する。
ステップS170では、引数をOKとして暗号安定待ち時間更新処理を行う。
【0131】
ステップS174では、VS_COUNTを1つ減算する。
ステップS175では、VS_COUNTが0か否かを調べる。0でなければ当該処理を終了し、0の場合はステップS176へ進む。
【0132】
ステップS176では、映像音声再生部12に対して再生ポーズの解除を指示し、再生映像信号の再生を開始させ、再生映像切替部15に対して映像音声再生部12で再生された再生映像信号を出力するように指示する。
ステップS177では、再生映像再開処理が終わったことを示すため、VS_Wを0に設定する。
【0133】
次に、図16のステップS164の暗号安定待ち時間取得処理について述べる。図17は、暗号安定待ち時間取得処理を示すフローチャートである。
【0134】
ステップS181では、暗号安定待ち時間テーブルにおいて、現在接続されている受信装置5の機器識別番号があるかどうかを調べる。該当する機器識別番号があればステップS182へ、なければステップS184へ進む。
【0135】
ステップS182では、暗号安定待ち時間テーブルから、当該機器識別番号に対応する暗号安定待ち時間インデックスを取得してEN_IDXにセットし、ステップS183へ進む。
【0136】
ステップS184では、初期値を設定する必要があるので、暗号安定待ち時間インデックスの最大値であるEN_MAXをEN_IDXにセットする。
【0137】
ステップS185では、暗号安定待ち時間テーブルに当該受信装置5の機器識別番号を登録し、当該機器識別番号と対応付けて、暗号安定待ち時間インデックスにEN_MAXをセットし、OK回数およびNG回数にそれぞれ0をセットする。
【0138】
ステップS183では、図9に示されるテーブルEN_Cから、ステップS182またはS184でセットされたEN_IDXに対応する暗号安定待ち時間EN_C[EN_IDX]を取り出してEN_COUNTにセットする。
【0139】
次に、図16のステップS170およびS171の暗号安定待ち時間更新処理について述べる。図18は、暗号安定待ち時間更新処理を示すフローチャートである。
【0140】
ステップS201では、暗号安定待ち時間テーブルにおいて、現在接続されている受信装置5の機器識別番号があるかどうかを調べる。該当する機器識別番号があればステップS202へ、なければ当該処理を終了する。
【0141】
ステップS202では、引数がNGかどうかを調べる。NGの場合はステップS203へ、OKの場合はステップS211へ進む。
【0142】
ステップS203では、暗号安定待ち時間テーブルにおいて、現在接続されている受信装置5の機器識別番号に対応するNG回数を1加算する。
【0143】
ステップS204では、上記加算後のNG回数と、NG回数の閾値であるTH_NGとを比較する。NG回数の方が多い場合はステップS205へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0144】
ステップS205では、NG回数の重み付けの役割を果たすNG_M(NG_Mは1よりも大きな数)とNG回数をかけた値と、OK回数とを比較する。OK回数の方が少ない場合はステップS206へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0145】
ステップS206では、暗号安定待ち時間インデックスが、当該インデックスの最大値であるEN_MAXより小さいかどうかを調べる。小さい場合はステップS207へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0146】
ステップS207では、暗号安定待ち時間インデックスを1加算し、OK回数を0にセットする。暗号安定待ち時間インデックスを1加算するということは、現状の暗号安定待ち時間では短いので、更に長い値に設定しなおすことを意味する。
【0147】
ステップS211では、暗号安定待ち時間テーブルにおいて、現在接続されている受信装置5の機器識別番号に対応するOK回数を1加算する。
【0148】
ステップS212では、OK回数とOK回数の閾値であるTH_OKとを比較し、さらにNG回数とTH_NGとを比較する。OK回数の方が多く、かつNG回数の方が少ない場合はステップS213へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0149】
ステップS213では、NG_MとNG回数をかけた値と、OK回数とを比較する。OK回数の方が多い場合はステップS214へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0150】
ステップS214では、暗号安定待ち時間インデックスが、当該インデックスの最小値であるEN_MINより大きいかどうかを調べる。大きい場合はステップS215へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0151】
ステップS215では、暗号安定待ち時間インデックスを1減算し、OK回数を0にセットする。暗号安定待ち時間インデックスを1減算するということは、現状の暗号安定待ち時間で十分安定しているので、更に短い値に設定しなおすことを意味する。
【0152】
[表示コントローラの動作]
次に、受信装置5の表示コントローラ60の動作について述べる。図19は、表示コントローラ60による表示映像ミュート制御処理を示すフローチャートである。
【0153】
ステップS221では、映像ミュート色設定処理が完了しているか否かを表すMC_VLDと、表示映像ミュート開始処理が完了しているかを表すMON_VLDとを0にセットする。
【0154】
ステップS222では、受信装置5の電源状態を確認する。電源を切る場合は当該処理を終了し、そうでない場合はステップS223へ進む。
【0155】
ステップS223では、映像ミュート色情報検出部53から映像ミュート色情報の検出通知があるか否か確認する。検出通知がある場合はステップS224へ進み、そうでない場合はステップS226へ進む。
【0156】
ステップS224では、表示映像ミュート信号生成部54に対し、映像ミュート色情報に基づき、映像ミュートの色値Color Value1,2,3や、Color Depth、Color Space、およびVICを設定する。
ステップS225では、MC_VLDを1にセットする。
【0157】
ステップS226では、MC_VLDが1か否かを調べる。1の場合はステップS227へ、そうでない場合はステップS228へ進む。
【0158】
ステップS227では、表示映像ミュート開始処理を行う。この表示映像ミュート開始処理については、後ほど述べる。
【0159】
ステップS228では、MON_VLDと1を比較する。MON_VLDが1の場合は、ステップS229へ進み、そうでない場合はステップS222へと戻る。
【0160】
ステップS229では、表示映像切り替え処理を行う。この表示映像切り替え処理については、後ほど述べる。
【0161】
次に、図19のステップS227の表示映像ミュート開始処理について述べる。図20は、表示映像ミュート開始処理を示すフローチャートである。
【0162】
ステップS241では、映像ミュート期間検出部52から得た映像ミュート期間情報を調べ、Mute Onが1に設定されているかを調べる。Mute Onが1の場合はステップS246へ、そうでない場合はステップS242へ進む。
【0163】
ステップS246では、映像ミュート期間情報から、映像(または同期)が途切れるまでの時間(Countの値)を取得する。
【0164】
ステップS247では、映像表示部58に対して、次のVSYNCでの同期の取り直しを指示する。その際、ステップS246で取得した映像が途切れるまでの時間もあわせて通知する。映像表示部58は、次のVSYNCを契機に、与えられた期間内で再同期を行う。具体的には、映像表示部58は、間もなく途切れる送信装置1からの同期信号に頼らず、自分で同期信号を生成して、当該同期信号に従って動く動作に切り替える。
【0165】
ステップS248では、VSYNCに同期して表示映像ミュート信号への切り替えを実施するためのフラグMON_V_Wを1にセットする。
【0166】
ステップS242では、MON_V_Wが1かつVSYNC通知があるかどうかを調べる。MON_V_Wが1かつVSYNC通知がある場合はステップS243へ進み、そうでなければ当該処理を終了する。
【0167】
ステップS243では、MON_V_Wを0にセットする。
ステップS244では、表示映像切替部55に対して指示を出し、表示映像ミュート信号への切り替えを行う。
ステップS245では、MON_VLDを1に、MC_VLDを0にセットする。
【0168】
次に、図19のステップS229の表示映像切り替え処理について述べる。図21は、表示映像切り替え処理を示すフローチャートである。
【0169】
ステップS261では、映像ミュート期間検出部52から得た映像ミュート期間情報を調べ、Mute Off設定になっているか(すなわちMute Offが1に設定されているか)を調べる。Mute Offの場合はステップS266へ、そうでない場合はステップS262へ進む。
【0170】
ステップS266では、映像ミュート期間情報から、映像ミュート解除までの時間(Countの値)を取得する。
【0171】
ステップS267では、映像表示部58に対して、次のVSYNCでの同期の取り直しを指示する。その際、ステップS266で取得した映像ミュート解除までの時間もあわせて通知する。映像表示部58は、次のVSYNCを契機に、与えられた期間内で再同期を行う。具体的には、映像表示部58は、自分で生成する同期信号に代えて、送信装置1からの新しい(変化後の種類の)送信映像信号に含まれる同期信号に合わせて動く動作に切り替える。
【0172】
ステップS268では、VSYNCに同期して送信映像信号への切り替えを実施するためのフラグMOFF_V_Wを1にセットする。
【0173】
ステップS262では、MOFF_V_Wが1かつVSYNC通知があるかどうかを調べる。MOFF_V_Wが1かつVSYNC通知がある場合はステップS263へ進み、そうでなければ当該処理を終了する。
【0174】
ステップS263では、MOFF_V_Wを0にセットする。
ステップS264では、表示映像切替部55に対して指示を出し、受信部51からの再生映像出力信号への切り替えを行う。
ステップS265では、MON_VLDを0にセットする。
【0175】
[パケットのシーケンス]
図22は、送信装置1と受信装置5との間の映像ミュートに関するパケットのシーケンスを示す図である。以下、図22を参照して、映像ミュートに関するパケットのシーケンスについて述べる。図22は、再生映像V1の再生の後に、映像フォーマットの異なる再生映像V2の再生を開始するに際し、両映像間にミュート映像MVを挟む場合を例示している。
【0176】
送信装置1は、再生映像信号の映像フォーマットの変化を検知すると、ステップS301で映像ミュートを開始する。その後、送信装置1は、受信装置5に対し、映像ミュート色情報パケットPiを送信し、続いて映像ミュートONを示す映像ミュート期間パケットPsを送信する。
【0177】
受信装置5は、映像ミュート色情報パケットPiと映像ミュート期間パケットPsを受信し、映像ミュート開始準備を行い、ステップS311で、指定された映像ミュート色による映像ミュートをかける。
【0178】
送信装置1は、映像ミュート期間パケットPsのCountで指定したフレーム数だけ待った後、ステップS302で映像信号の切り替えを行う。その後、送信装置1は、受信装置5に対し、映像ミュートOFFを示す映像ミュート期間パケットPrを送信する。
【0179】
受信装置5は、映像ミュート期間パケットPrを受信し、映像ミュート解除準備を行い、S312で映像ミュートを解除する。
【0180】
送信装置1は、映像ミュート期間パケットPrのCountで指定したフレーム数だけ待った後、ステップS303で映像ミュートを解除する。
【0181】
上記の処理において、ステップS311の映像ミュート開始がステップS302の映像信号切り替えよりも時間的に早ければ、表示される映像は、信号の乱れのない継続したミュート映像となる。
【0182】
また、ステップS312の映像ミュート解除がステップS303の映像ミュート解除よりも時間的に早ければ、継続したミュート映像が表示された後、再生映像V2が、その頭が欠けることなく表示される。
【0183】
[音声ミュート]
以下、音声ミュートについて述べる。ただし、音声ミュートは上記映像ミュートと略同様であるので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0184】
再生コントローラ22は、映像ミュートの開始と同時に、再生音声ミュート信号生成部16、再生音声切替部17、および送信部20を制御して、再生音声信号の代わりに無音の再生音声ミュート信号を送信する音声ミュートを開始する。
【0185】
そして、再生コントローラ22は、映像ミュートの解除と同時に、映像音声再生部12、再生音声切替部17、および送信部20を制御して、音声ミュートを解除し、再生音声信号の送信を再開する。
【0186】
表示コントローラ60は、映像ミュートの開始と同時に、出力音声ミュート信号生成部56、出力音声切替部57、および音声出力部59を制御して、再生音声出力信号の代わりに無音の出力音声ミュート信号を音声出力デバイス8に出力する音声ミュートを開始する。
【0187】
そして、表示コントローラ60は、映像ミュートの解除と同時に、受信部51、出力音声ミュート信号生成部56、出力音声切替部57、および音声出力部59を制御して、音声ミュートを解除し、再生音声出力信号の出力を再開する。
【0188】
[効果]
以上説明した本実施の形態によれば、下記(1)〜(9)の効果が得られ得る。
(1)本実施の形態では、送信装置は、再生映像信号の種類の変化を検出した場合に、再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像を表す再生映像ミュート信号を送信映像信号として送信する映像ミュートを行うとともに、受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送る。また、送信装置は、所定のミュート映像を表す表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信装置に提供する。受信装置は、送信装置からの映像ミュートの開始指示に応じて、送信映像信号の代わりに、送信装置からの映像ミュート情報に基づいて生成される表示映像ミュート信号を出力する映像ミュートを開始する。このため、本実施の形態によれば、受信装置側のミュート映像の内容を送信装置側で制御することができる。例えば、送信側の映像ミュートと受信側の映像ミュートとで共通のミュート映像を用いることが可能となり、良好な映像ミュートを実現することが可能となる。具体的には、送信装置が出力するミュート映像と、受信装置が出力するミュート映像との間に関連性がない場合、再生映像信号の種類の変化の前後の区間で、それぞれのミュート映像が短時間でパラパラと切り替わるため、利用者に違和感を与え、利用者に対する品位が損なわれる。本実施の形態によれば、再生映像信号の種類の切り替え時に、表示されるミュート映像が短時間でいくつも切り替わることなく、利用者にとって違和感の少ない、連続したミュート映像を表示することができる。例えば、送信側と受信側の映像ミュート色の違いによりミュート映像が数回切り替わることを防止でき、再生映像信号の種類の変化にともなう映像ミュートの品位を向上させることができる。
【0189】
(2)送信装置は、映像ミュートの開始指示を送る際に、受信装置に対し、映像ミュートの開始までの時間を示す開始時間情報を通知し、受信装置は、通知された開始時間情報に基づき映像ミュートを開始する。これにより、受信装置側の映像ミュートの開始の期間を、送信装置側で制御することができる。また、受信装置は、映像ミュート開始までの猶予期間を認識することができる。これにより、例えば、受信装置は、通知された時間が短ければ映像ミュート開始処理を優先し、通知された時間が長ければ、時間的制約が厳しい他の処理が存在する場合には当該他の処理を優先させるなどのスケジューリングを行うことが可能となる。
【0190】
(3)送信装置は、受信装置に対して映像ミュートの解除指示を送り、受信装置は、送信装置からの映像ミュートの解除指示に応じて映像ミュートを解除する。これにより、受信装置側の映像ミュートの解除のタイミングを、送信装置側で制御することができる。また、受信装置は、映像ミュートの解除のタイミングを認識することができる。
【0191】
(4)送信装置は、映像ミュートの解除指示を送る際に、受信装置に対し、映像ミュートの解除までの時間を示す解除時間情報を通知し、受信装置は、通知された解除時間情報に基づき映像ミュートを解除する。これにより、受信装置側の映像ミュートの解除の期間を、送信装置側で制御することができる。また、受信装置は、映像ミュート解除までの猶予期間を認識することができる。これにより、例えば、受信装置は、通知された時間が短ければ映像ミュート解除処理を優先し、通知された時間が長ければ、時間的制約が厳しい他の処理が存在する場合には当該他の処理を優先させるなどのスケジューリングを行うことが可能となる。
【0192】
(5)送信装置は、映像ミュートを開始してから所定期間経過後に、再生映像ミュート信号の種類を変化前の種類から変化後の種類に切り替え、当該切り替えから所定期間経過後に、映像ミュートを解除する。これにより、映像ミュート中に、映像信号の種類を切り替えることができる。
【0193】
(6)受信装置は、送信装置における映像信号の種類の切り替えの前に、映像ミュートを開始する。これにより、映像信号の種類の切り替えによる表示映像の乱れを防止することが可能となる。例えば、乱れのない継続したミュート映像を表示することが可能となる。
【0194】
(7)受信装置は、送信装置における映像信号の種類の切り替えの後、送信装置における映像ミュートの解除の前に、映像ミュートを解除する。これにより、変化後の種類の再生映像信号の頭が表示されないこと(頭欠け)を防止することができる。
【0195】
(8)送信装置は、変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要とする場合、映像ミュート中に、送信映像信号の暗号化通信を開始した後、暗号化通信が安定したか否かを判定し、暗号化通信が安定したと判定された場合に、受信装置に対して映像ミュートの解除指示を送る。これにより、不安定な暗号化通信による表示映像の乱れを防止することが可能となる。
【0196】
(9)送信装置は、上記暗号化通信を開始した後、受信装置の識別情報と暗号安定待ち時間とが対応付けられた対応情報に基づき、当該送信装置に接続された受信装置の識別情報に対応する暗号安定待ち時間だけ待った後に、暗号化通信が安定したか否かを判定する。そして、当該判定の結果に基づき上記対応情報を更新する。これにより、接続された受信装置に応じて暗号安定待ち時間を更新でき、安定したミュート映像を表示しつつ、変化後の種類の再生映像信号の表示までの時間を短縮できる。
【0197】
以上説明した実施の形態において、送信装置および受信装置の機能は、電子回路などのハードウェア資源のみにより実現されてもよいし、ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現されてもよい。ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される場合、送信装置および受信装置の機能は、例えばコンピュータプログラムがコンピュータにより実行されることによって実現される。より具体的には、ROM(Read Only Memory)等の記録媒体に記録されたコンピュータプログラムが主記憶装置に読み出されて中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)により実行されることによって実現される。コンピュータプログラムは、光ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の通信回線を介して提供されてもよい。
【0198】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様で実施することができる。
【0199】
例えば、映像ミュート情報、映像ミュートの開始指示、開始時間情報、映像ミュートの解除指示、解除時間情報などの各種情報の送信タイミング等の態様は、適宜変更されてもよい。例えば、上記実施の形態では、映像ミュート情報と、映像ミュートの開始指示および開始時間情報とを別々のパケットで送信したが、これらの情報を1つのパケットに纏めて送信してもよい。また、開始時間情報、映像ミュートの解除指示、解除時間情報などは、適宜省略されることも可能である。例えば、送信装置において、種類の変化の検出を基準として各動作のタイミングが予め固定的に決められており、受信装置において、映像ミュートの開始指示を基準として各動作のタイミングが予め固定的に決められているような場合には、開始時間情報、映像ミュートの解除指示、および解除時間情報は省略されてもよい。
【符号の説明】
【0200】
1 送信装置、 3 伝送経路(HDMIケーブル)、 5 受信装置、 11 ドライブ、 12 映像音声再生部、 13 検出部、 14 再生映像ミュート信号生成部、 15 再生映像切替部、 16 再生音声ミュート信号生成部、 17 再生音声切替部、 18 映像ミュート色情報設定部、 19 映像ミュート期間設定部、 20 送信部、 21 暗号安定待ち時間記憶部、 22 再生コントローラ、 51 受信部、 52 映像ミュート期間検出部、 53 映像ミュート色情報検出部、 54 表示映像ミュート信号生成部、 55 表示映像切替部、 56 出力音声ミュート信号生成部、 57 出力音声切替部、 58 映像表示部、 59 音声出力部、 60 表示コントローラ、 221 映像ミュート部、 222 映像ミュート指示部、 223 映像ミュート情報提供部、 224 識別情報取得部、 225 暗号化通信制御部、 601 映像ミュート情報取得部、 602 映像ミュート部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送システム、送信装置、受信装置、制御情報送信装置、伝送方法、送信方法、受信方法、および制御情報送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送のデジタル化やDVD(Digital Versatile Disk)やBD(Blu−ray)のようなデジタル方式で符号化されたパッケージソフトの浸透により、デジタル化されたソース信号を扱う映像音声再生装置や映像音声表示装置が一般的となり、それらの装置の多くがデジタル映像音声接続インターフェースを持つようになった。このデジタル映像音声接続インターフェースにおいて、現在主流となっているのは、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)というデジタル映像音声接続インターフェースである。
【0003】
一方、著作権保護の観点から、技術的に著作権保護機構が破られやすいアナログ方式の映像音声出力をなくして、著作権保護のコントロールを比較的容易に行うことが可能で、強力な暗号化などの技術を用いることが出来るデジタル方式の映像音声出力に限定する動きもある。HDMIにはHDCP(High−Bandwidth Digital Content Protection)という著作権保護機構が採用されており、デジタル放送やパッケージソフトなどの著作権保護がかかっている信号に対しては、このHDCPによる暗号化を施して伝送を行っている。
【0004】
以上のような状況から、今後もHDMIに代表される著作権保護機構付のデジタル映像音声接続インターフェースを持つ映像音声再生装置や映像音声表示装置に対する需要は高いと考えられる。
【0005】
このような映像音声再生装置と映像音声表示装置とがHDMIで接続される構成では、映像音声再生装置から出力される映像信号のフォーマットに変更があった場合、映像信号のフォーマットが切り替わるときに、映像音声表示装置で表示される映像に乱れやちらつきが生じてしまう。
【0006】
特許文献1には、映像信号の種類の切り替え時に、送信装置が受信装置に対して所定の通知を行い、受信装置が送信装置からの通知に応じてブルーバックなどのミュート映像を出画することで、映像の乱れやちらつきを防止する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−180624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、送信装置は、受信装置側で出力されるミュート映像の色等の内容を制御することができない。
【0009】
本発明は、受信装置側のミュート映像の内容を送信装置側で制御することができる伝送システムおよび伝送方法、ならびにこれらに用いられる送信装置、受信装置、制御情報送信装置、送信方法、受信方法、および制御情報送信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る伝送システムは、
再生映像信号の種類の変化を検出する検出手段と、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信する送信手段であって、前記検出手段で前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信手段と、
前記送信手段で前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報送信手段と、
を備えた送信装置、および
前記送信手段から送信された送信映像信号を受信する受信手段と、
前記映像ミュート情報送信手段から送信された前記映像ミュート情報を受信する映像ミュート情報受信手段と、
前記映像ミュート情報受信手段で受信された前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成する表示映像ミュート信号生成手段と、
前記受信手段で受信された前記送信映像信号を表示部に出力する出力手段であって、前記映像ミュート指示手段から送信された前記映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号生成手段で生成された表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始する出力手段と、
を備えた受信装置
を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る送信装置は、
再生映像信号の種類の変化を検出する検出手段と、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信する送信手段であって、前記検出手段で前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信手段と、
前記送信手段で前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報送信手段と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る受信装置は、
再生映像信号を送信映像信号として送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信する映像ミュートを行う送信装置から、前記送信映像信号を受信する受信手段と、
前記送信装置から、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信する映像ミュート情報受信手段と、
前記映像ミュート情報受信手段で受信された前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成する表示映像ミュート信号生成手段と、
前記受信手段で受信された前記送信映像信号を表示部に出力する出力手段であって、前記送信装置における映像ミュートの開始の際に前記送信装置から送信される映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号生成手段で生成された表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始する出力手段と、
を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る制御情報送信装置は、
再生映像信号を送信映像信号として受信装置に送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信装置の制御情報送信装置であって、
前記映像ミュートの開始の際に、前記受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送る映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を前記受信装置に送る映像ミュート情報提供手段と、
を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る伝送方法は、
再生映像信号の種類の変化を検出するステップと、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信するステップと、
前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行うステップと、
前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信するステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信するステップと、
を有する送信方法と、
前記送信映像信号を受信するステップと、
前記映像ミュート情報を受信するステップと、
前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成するステップと、
前記送信映像信号を表示部に出力するステップと、
前記映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始するステップと、
を有する受信方法と、
を含むことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る送信方法は、
再生映像信号の種類の変化を検出するステップと、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信するステップと、
前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行うステップと、
前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信するステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る受信方法は、
再生映像信号を送信映像信号として送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信する映像ミュートを行う送信装置から、前記送信映像信号を受信するステップと、
前記送信装置から、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信するステップと、
前記映像ミュート情報に応じて、表示映像ミュート信号を生成するステップと、
前記送信映像信号を表示部に出力するステップと、
前記送信装置における映像ミュートの開始の際に前記送信装置から送信される映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始するステップと、
を有することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る制御情報送信方法は、
再生映像信号を送信映像信号として受信装置に送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信装置の制御情報送信方法であって、
前記映像ミュートの開始の際に、前記受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送るステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を前記受信装置に送るステップと、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、受信装置側のミュート映像の内容を送信装置側で制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】実施の形態に係る伝送システムの構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータの構成を示す図である。
【図3】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータで用いるVICの意味を示す図である。
【図4】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータで用いるColor Depthの意味を示す図である。
【図5】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータで用いるColor Spaceの意味を示す図である。
【図6】実施の形態に係る映像ミュート色情報設定部で生成される映像ミュート色情報パケットデータで用いるColor SpaceとColor Valueとの関係を示す図である。
【図7】実施の形態に係る映像ミュート期間設定部で生成される映像ミュート期間パケットデータの構成を示す図である。
【図8】実施の形態に係る暗号安定待ち時間記憶部で記憶される暗号安定待ち時間テーブルの構成を示す図である。
【図9】実施の形態に係る暗号安定待ち時間記憶部の暗号安定待ち時間テーブルで使用される暗号安定待ち時間インデックスと暗号安定待ち時間との関係を示す図である。
【図10】実施の形態に係る送信装置の動作を示すフローチャートである。
【図11】実施の形態に係る受信装置の動作を示すフローチャートである。
【図12】実施の形態に係る伝送システムの動作を示すタイムチャートである。
【図13】実施の形態に係る再生コントローラでの再生映像ミュート制御処理のフローチャートを示す図である。
【図14】実施の形態に係る再生コントローラでの映像ミュート開始処理のフローチャートを示す図である。
【図15】実施の形態に係る再生コントローラでの再生信号切り替え処理のフローチャートを示す図である。
【図16】実施の形態に係る再生コントローラでの再生映像再開処理のフローチャートを示す図である。
【図17】実施の形態に係る再生コントローラでの暗号安定待ち時間取得処理のフローチャートを示す図である。
【図18】実施の形態に係る再生コントローラでの暗号安定待ち時間更新処理のフローチャートを示す図である。
【図19】実施の形態に係る表示コントローラでの表示映像ミュート制御処理理のフローチャートを示す図である。
【図20】実施の形態に係る表示コントローラでの表示映像ミュート開始処理理のフローチャートを示す図である。
【図21】実施の形態に係る表示コントローラでの表示映像切り替え処理理のフローチャートを示す図である。
【図22】実施の形態に係る送信装置と受信装置との間の映像ミュートに関するパケットのシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
[伝送システムの構成]
図1は、本発明の実施の形態に係る伝送システム100の構成を示すブロック図である。この伝送システム100は、映像信号を送信する送信装置1と、当該送信装置1からの映像信号を受信する受信装置5とを含む。本例では、送信装置1は、映像音声コンテンツを再生して映像音声信号を送信する映像音声再生装置であり、受信装置5は、送信装置1からの映像音声信号を受信して映像および音声を出力する映像音声出力装置である。
【0021】
送信装置1と受信装置5とは、伝送経路3を介して互いに接続されている。本例では、送信装置1および受信装置5は、デジタル映像信号、デジタル音声信号、および制御情報を伝送可能なデジタル映像音声接続インターフェースを持ち、デジタル映像音声ケーブルであるHDMIケーブルにより接続されている。すなわち、映像信号や音声信号は、HDMIケーブルにより送信装置1から受信装置5へと伝送される。
【0022】
[送信装置の構成]
まず、送信装置1の構成について述べる。図1において、送信装置1は、ドライブ11、映像音声再生部12、検出部13、再生映像ミュート信号生成部14、再生映像切替部15、再生音声ミュート信号生成部16、再生音声切替部17、映像ミュート色情報設定部18、映像ミュート期間設定部19、送信部20、暗号安定待ち時間記憶部21、および制御部(以下、「再生コントローラ」と称す)22を備える。
【0023】
ドライブ11は、挿入されたDVD規格やBD規格等のディスクを読む光学ドライブである。ドライブ11は、再生コントローラ22の指示に従って、ディスクに記録された映像音声コンテンツである映像音声ストリームを読み取って映像音声再生部12へと出力する。なお、本例では、ドライブ11は光学ドライブとしたが、映像音声ストリームを保持したものであれば、ハードディスクドライブであっても構わないし、フラッシュメモリを用いた記憶媒体でも構わない。
【0024】
映像音声再生部12には、ドライブ11にて読み出された映像音声ストリームが入力される。映像音声再生部12は、映像音声ストリームから、映像ストリームと音声ストリームとを分離するデマルチプレクサと、映像ストリームをデコードする映像デコーダと、音声ストリームをデコードする音声デコーダとを有している。映像音声再生部12は、再生コントローラ22の指示に従って、内包するデマルチプレクサと映像・音声デコーダとを動作させ、入力された映像音声ストリームのデコードを行い、再生映像信号および再生音声信号を出力する。また、再生映像信号のフォーマット情報および著作権保護の有無を示す情報を検出部13に出力するとともに、VSYNC(垂直同期信号)出力情報を再生コントローラ22に通知する。
【0025】
検出部13は、再生映像信号の種類の変化を検出する。具体的には、検出部13は、再生映像信号の種類の変化として、再生映像信号の映像フォーマットの変化、および再生映像信号の暗号化(または著作権保護)の有無の変化を検出する。より具体的には、検出部13は、映像音声再生部12から入力された再生映像のフォーマット情報や著作権保護の有無を示す情報と、現在の再生映像のフォーマット情報や著作権保護の有無とを比較して、再生映像のフォーマット情報や著作権保護の有無が変化した場合には、当該変化を再生コントローラ22に通知する。なお、映像フォーマットが変化する場合としては、例えば、DVDなどに格納されている標準解像度の映像(SD映像)と、BDなどに格納されている高解像度の映像(HD映像)とが切り替わる際などがある。
【0026】
再生映像ミュート信号生成部14は、再生コントローラ22の指示に基づき、所定のミュート映像を表す再生映像ミュート信号(または所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号)を生成する。具体的には、再生映像ミュート信号生成部14は、再生コントローラ22により指定された色空間情報および色情報に基づき、黒や青などの単一色で画面全体が塗り潰された静止画像を表す再生映像ミュート信号を生成する。
【0027】
再生映像切替部15は、再生コントローラ22の指示に従い、映像音声再生部12から入力される再生映像信号と、再生映像ミュート信号生成部14から入力される再生映像ミュート信号とを切り替えて、送信部20へと再生映像出力信号を出力する。すなわち、再生映像切替部15は、再生映像信号および再生映像ミュート信号の一方を選択的に再生映像出力信号として送信部20へ出力する。
【0028】
再生音声ミュート信号生成部16は、再生コントローラ22の指示に従い、無音の再生音声ミュート信号を生成する。
【0029】
再生音声切替部17は、再生コントローラ22の指示に従い、映像音声再生部12から入力される再生音声信号と、再生音声ミュート信号生成部16から入力される再生音声ミュート信号とを切り替えて、送信部20へと再生音声出力信号を出力する。すなわち、再生音声切替部17は、再生音声信号および再生音声ミュート信号の一方を選択的に再生音声出力信号として送信部20へ出力する。
【0030】
映像ミュート色情報設定部18は、再生コントローラ22の指示に従い、映像ミュート色情報を映像ミュート色情報パケットデータに変換し、送信部20へ出力する。
【0031】
映像ミュート期間設定部19は、再生コントローラ22の指示に従い、映像ミュート期間情報を映像ミュート期間パケットデータに変換し、送信部20へ出力する。
【0032】
送信部20は、送信映像信号を受信装置5に送信する。具体的には、送信部20は、再生映像切替部15からの再生映像出力信号、または当該再生映像出力信号を暗号化して得られる暗号化された再生映像出力信号を、送信映像信号として受信装置5に送信する。より具体的には、送信部20は、再生コントローラ22の指示に従って、再生映像切替部15から出力された再生映像出力信号と、再生音声切替部17から出力された再生音声出力信号と、映像ミュート色情報設定部18から出力された映像ミュート色情報パケットデータと、映像ミュート期間設定部19から出力された映像ミュート期間パケットデータとを、HDMI規格に適合するように多重化し、必要に応じてコンテンツ(再生映像出力信号および再生音声出力信号)の暗号化を行い、HDMI信号として出力する。また、送信部20は、受信装置5との暗号化通信において暗号エラーが発生した場合は、暗号エラーを再生コントローラ22に通知する。さらに、送信部20は、HDMIケーブルを通じて接続されている受信装置5の受信部51から機器識別番号を取得して再生コントローラ22に通知する。
【0033】
暗号安定待ち時間記憶部21は、受信装置5の識別情報と暗号安定待ち時間とが対応付けられた対応情報である暗号安定待ち時間テーブルを記憶する。具体的には、暗号安定待ち時間記憶部21は、再生コントローラ22の指示に従い、受信装置5の識別情報である機器識別番号と、当該受信装置5に対して用いられる暗号安定待ち時間とを対応付けて継続的に記憶する。また、暗号安定待ち時間記憶部21は、再生コントローラ22からの要求に応じて、指定された機器識別番号に対応する暗号安定待ち時間を再生コントローラ22に提供する。
【0034】
再生コントローラ22は、ドライブ11、映像音声再生部12、検出部13、再生映像ミュート信号生成部14、再生映像切替部15、再生音声ミュート信号生成部16、再生音声切替部17、映像ミュート色情報設定部18、映像ミュート期間設定部19、送信部20、および暗号安定待ち時間記憶部21を制御することで、ドライブ11にセットされたコンテンツを、HDMI信号として受信装置5に出力する。再生コントローラ22の機能については、後に詳しく述べる。
【0035】
[受信装置の構成]
次に、受信装置5の構成について述べる。図1において、受信装置5は、受信部51、映像ミュート期間検出部52、映像ミュート色情報検出部53、表示映像ミュート信号生成部54、表示映像切替部55、出力音声ミュート信号生成部56、出力音声切替部57、映像表示部58、音声出力部59、および制御部(以下、「表示コントローラ」と称す)60を備える。
【0036】
受信部51は、送信装置1から送信映像信号を受信する。具体的には、受信部51は、送信装置1から出力された送信映像信号を含むHDMI信号を受けて、表示コントローラ60の指示のもと、HDMI規格に従い、必要に応じて暗号を解除しながら、再生映像出力信号、再生音声出力信号、映像ミュート色情報パケットデータ、および映像ミュート期間パケットデータに分離して出力する。
【0037】
映像ミュート期間検出部52は、受信部51から出力された映像ミュート期間パケットデータを取り込み、当該映像ミュート期間パケットデータから映像ミュート期間情報を抽出して、表示コントローラ60へ出力する。
【0038】
映像ミュート色情報検出部53は、受信部51から出力された映像ミュート色情報パケットデータを取り込み、当該映像ミュート色情報パケットデータから映像ミュート色情報を抽出して、表示コントローラ60へ出力する。
【0039】
表示映像ミュート信号生成部54は、表示コントローラ60の指示に基づき、所定のミュート映像を表す表示映像ミュート信号(または所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号)を生成する。具体的には、表示映像ミュート信号生成部54は、表示コントローラ60により指定された色空間情報および色情報に基づき、黒や青などの単一色で画面全体が塗り潰された静止画像を表す再生映像ミュート信号を生成する。
【0040】
表示映像切替部55は、表示コントローラ60の指示に従い、受信部51から入力された再生映像出力信号と、表示映像ミュート信号生成部54から入力された表示映像ミュート信号を切り替えて、映像表示部58へと表示映像出力信号として出力する。すなわち、表示映像切替部55は、再生映像出力信号および表示映像ミュート信号の一方を選択的に表示映像出力信号として映像表示部58へ出力する。
【0041】
出力音声ミュート信号生成部56は、表示コントローラ60の指示に従い、無音の出力音声ミュート信号を生成する。
【0042】
出力音声切替部57は、表示コントローラ60の指示に従い、受信部51から入力された再生音声出力信号と、出力音声ミュート信号生成部56から入力された出力音声ミュート信号を切り替えて、音声出力部59へと出力音声出力信号として出力する。すなわち、出力音声切替部57は、再生音声出力信号および出力音声ミュート信号の一方を選択的に出力音声出力信号として音声出力部59へ出力する。
【0043】
映像表示部58は、表示映像切替部55からの表示映像出力信号を表示デバイス7に出力する。具体的には、映像表示部58は、表示コントローラ60の指示に従い、表示映像切替部55からの表示映像出力信号を処理して表示映像信号を生成し、当該表示映像信号を表示デバイス7に出力し、表示映像出力信号に応じた映像を表示させる。
【0044】
音声出力部59は、出力音声切替部55からの出力音声出力信号を音声出力デバイス8に出力する。具体的には、音声出力部59は、表示コントローラ60の指示に従い、出力音声切替部55からの出力音声出力信号を処理して出力音声信号を生成し、当該出力音声信号を音声出力デバイス8に出力し、出力音声出力信号に応じた音声を出力させる。
【0045】
表示コントローラ60は、受信部51、映像ミュート期間検出部52、映像ミュート色情報検出部53、表示映像ミュート信号生成部54、表示映像切替部55、出力音声ミュート信号生成部56、出力音声切替部57、映像表示部58、音声出力部59を制御することで、HDMIケーブルを通じて送られてきた映像信号および音声信号を、表示デバイス7に表示させ、音声出力デバイス8に出力させる。表示コントローラ60の機能については、後に詳しく述べる。
【0046】
[暗号化通信]
次に、送信装置1と受信装置5との間の暗号化通信について述べる。本例では、暗号化通信にはHDCPが用いられ、以下、HDCPの暗号化および解除について述べる。
【0047】
HDCPによる暗号化の要否は、再生コンテンツの著作権保護の有無で決まる。映像音声再生部12は、検出部13に対し、再生コンテンツの著作権保護の有無を通知する。検出部13は、著作権保護の有無に変化がある場合、その旨を再生コントローラ22に通知し、再生コントローラ22は、この通知をもとに、コンテンツに著作権保護がかかっている場合は、送信部20に対してHDCPによる暗号化を指示する。
【0048】
暗号化通信は、送信部20と受信部51との間で実施される。送信部20は、再生コントローラ22からの暗号化の指示に応じて、受信部51との機器認証を行う。この認証が成功すると、送信部20と受信部51との間で暗号化通信が始まる。暗号化および暗号解除に用いられる鍵情報は、送信部20と受信部51との各々で、フレーム毎に更新されていく。この更新が何らかの原因でうまくいかなかった場合、受信部51での暗号解除がうまくいかなくなる。送信部20は、定期的に受信部51に暗号化情報を問い合わせることにより、暗号化通信がうまくいっているかどうかを確認する。もし暗号エラーが発生している場合、送信部20は、再生コントローラ22に暗号エラーの通知を出すと共に、暗号化通信を最初からやり直す。
【0049】
[再生コントローラの機能]
次に、再生コントローラ22の機能について述べる。
図1において、再生コントローラ22は、映像ミュート部221、映像ミュート指示部222、映像ミュート情報提供部223、識別情報取得部224、および暗号化通信制御部225を有する。
【0050】
映像ミュート部221は、検出部13により再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像を表す再生映像ミュート信号を送信映像信号として送信する処理である映像ミュートを行う。具体的には、映像ミュート部221は、検出部13により種類の変化が検出された場合に映像ミュートを開始し、映像ミュートを開始してから所定期間経過後に、再生映像ミュート信号の種類を変化前の種類から変化後の種類に切り替え、当該切り替えから所定期間経過後に、映像ミュートを解除し、送信部20による変化後の種類の再生映像信号の送信を開始する。図1の例では、映像ミュート部221は、上記映像ミュートを行う場合、再生映像ミュート信号生成部14、再生映像切替部15、および送信部20を制御して、再生映像ミュート信号を生成し、当該再生映像ミュート信号を含むHDMI信号を受信装置5に送信する。
【0051】
映像ミュート指示部222は、上記映像ミュートの開始の際に(または送信部20で再生映像ミュート信号が送信された場合に)、受信装置5に対して映像ミュートの開始指示を送る。本例では、映像ミュート指示部222は、映像ミュートの開始指示を送る際に、受信装置5に対し、映像ミュートの開始までの時間を示す開始時間情報を通知する。具体的には、映像ミュート指示部222は、開始時間情報として、映像信号の種類が切り替えられるまでの時間を示す情報や、映像信号の種類が切り替えられるタイミングを示す情報を通知する。図1の例では、映像ミュート指示部222は、映像ミュート部221により映像ミュートが開始された場合に、映像ミュート期間設定部19および送信部20を制御して、映像ミュート開始指示および開始時間情報を含む映像ミュート期間情報をパケット化して、映像ミュート期間パケットPsを受信装置5に送信する。
【0052】
また、映像ミュート指示部222は、受信装置5に対して映像ミュートの解除指示を送る。本例では、映像ミュート指示部222は、映像ミュートの解除指示を送る際に、受信装置5に対し、映像ミュートの解除までの時間を示す解除時間情報を通知する。具体的には、映像ミュート指示部222は、解除時間情報として、送信側の映像ミュートが解除されるまでの時間を示す情報や、送信側の映像ミュートが解除されるタイミングを示す情報を通知する。図1の例では、映像ミュート指示部222は、映像ミュート部221により映像信号の種類の切り替えが行われた場合に、映像ミュート期間設定部19および送信部20を制御して、映像ミュート解除指示および解除時間情報を含む映像ミュート期間情報をパケット化して、映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に送信する。
【0053】
映像ミュート情報提供部223は、所定のミュート映像を表す表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信装置5に提供する。本例では、表示映像ミュート信号は、再生映像ミュート信号と同じミュート映像を表す。また、表示映像ミュート信号は、画面全体が所定の色で塗り潰された静止画像を表し、ミュート情報は、上記所定の色(ミュート映像の色であり、ミュート色ともいう)を示す色情報を含む。また、映像ミュート情報提供部223は、再生映像信号の映像フォーマットが変化する場合に、変化後の映像フォーマットの映像信号を処理するための映像フォーマット情報を受信装置5に提供する。図1の例では、映像ミュート情報提供部223は、映像ミュート部221による映像ミュートの開始の際に、映像ミュート色情報設定部18および送信部20を制御して、ミュート情報および映像フォーマット情報を含む映像ミュート色情報をパケット化して、映像ミュート色情報パケットPiを受信装置5に送信する。
【0054】
識別情報取得部224は、送信装置1に接続された受信装置5の識別情報を取得する。図1の例では、識別情報取得部224は、送信部20を介して、受信装置5の機器識別番号を取得する。
【0055】
暗号化通信制御部225は、変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要とする場合、映像ミュート中に、送信映像信号の暗号化通信を開始し、その後、暗号化通信が安定したか否かを判定する。そして、映像ミュート指示部222は、暗号化通信制御部225により暗号化通信が安定したと判定された場合に、受信装置5に対して映像ミュートの解除指示を送る。具体的には、暗号化通信制御部225は、暗号化通信を開始した後、暗号安定待ち時間記憶部21の対応情報に基づき、識別情報取得部224により取得された識別情報に対応する暗号安定待ち時間だけ待った後に、暗号化通信が安定したか否かを判定する。そして、暗号化通信制御部225は、判定結果に基づき対応情報を更新する。具体的には、暗号化通信が安定していないと判定された場合には、取得された識別情報に対応する暗号安定待ち時間が長くなるように対応情報を更新する。また、暗号化通信が安定していると判定された場合には、取得された識別情報に対応する暗号安定待ち時間が短くなるように対応情報を更新する。暗号化通信制御部225は、例えば、送信部20からの暗号エラーの通知に基づき、暗号化通信が安定したか否かを判定する。
【0056】
[表示コントローラの機能]
次に、表示コントローラ60の機能について述べる。
図1において、表示コントローラ60は、映像ミュート情報取得部601および映像ミュート部602を有する。
【0057】
映像ミュート情報取得部601は、送信装置1からの映像ミュート情報を取得する。図1の例では、映像ミュート情報取得部601は、受信部51および映像ミュート色情報検出部53を制御して、送信装置1からの映像ミュート色情報パケットPiを受信し、当該パケットPiから映像ミュート情報を取得し、当該映像ミュート情報を表示映像ミュート信号生成部54に渡す。表示映像ミュート信号生成部54は、当該映像ミュート情報に応じて、表示映像ミュート信号を生成する。また、映像ミュート情報取得部601は、映像ミュート色情報パケットPiから映像フォーマット情報を取得して映像表示部58に渡す。映像表示部58は、当該映像フォーマット情報に基づき、送信装置1からの送信映像信号(具体的には、変化後の映像フォーマットの再生映像ミュート信号および再生映像信号)の処理を行う。
【0058】
映像ミュート部602は、送信装置1からの映像ミュートの開始指示に応じて、送信映像信号の代わりに、上記取得された映像ミュート情報に基づいて表示映像ミュート信号生成部54で生成される表示映像ミュート信号を出力する処理である映像ミュートを開始する。
【0059】
本例では、映像ミュート部602は、送信装置1から通知された開始時間情報に基づき映像ミュートを開始する。具体的には、映像ミュート部602は、開始時間情報により示される時間内に、映像ミュートを開始する。図1の例では、映像ミュート部602は、受信部51、映像ミュート期間検出部52、表示映像ミュート信号生成部54、表示映像切替部55、および映像表示部58を制御して、送信装置1から映像ミュート期間パケットPsを受信した場合に、送信映像信号に代えて、表示映像ミュート信号生成部54で生成された表示映像ミュート信号を表示デバイス7に表示させる映像ミュートを開始する。このとき、映像ミュート部602は、映像ミュート期間パケットPsに含まれる開始時間情報に基づき、送信装置1における映像信号の種類の切り替えの前に、上記映像ミュートを開始する。
【0060】
また、映像ミュート部602は、上記映像ミュートの開始後の所定のタイミングで、映像ミュートを解除し、送信映像信号を処理して表示デバイス7に出力する処理を開始する。具体的には、映像ミュート部602は、送信装置1からの映像ミュートの解除指示に応じて、映像ミュートを解除する。また、映像ミュート部602は、送信装置1から通知された解除時間情報に基づき映像ミュートを解除する。具体的には、映像ミュート部602は、解除時間情報により示される時間内に、映像ミュートを解除する。図1の例では、映像ミュート部602は、受信部51、映像ミュート期間検出部52、表示映像切替部55、および映像表示部58を制御して、送信装置1から映像ミュート期間パケットPrを受信した場合に、当該パケットPrに含まれる解除時間情報に基づき、送信装置1における映像信号の種類の切り替えの後、送信装置1における映像ミュートの解除の前に、映像ミュートを解除する。
【0061】
[映像ミュート色情報パケットデータ]
次に、映像ミュート色情報設定部18にて生成される映像ミュート色情報パケットデータについて述べる。図2は、映像ミュート色情報パケットデータの構成を示す図である。図中のHBはヘッダーバイト(Header Byte)、PBはパケットバイト(Packet Byte)を意味する。映像ミュート色情報パケットデータは、パケットヘッダHB0〜HB2と、それに続くパケットデータPB0〜BP7とから成る。
【0062】
パケットヘッダのHB0には、Mute Color Typeが設定される。これは、他のパケットと区別するためのものであり、ここでは、16進数で0x0Bが設定されている。この値は、他のパケットで使用されているものでなければ、別な値でも構わない。HB1には、映像ミュート色情報パケットデータのバージョンを表すMute Color Versionが設定される。今回はMute Color Version=0x01であるが、今後の機能追加に応じて数字が加算されていく。HB2には、パケットデータのバイト数を表すMute Color Lengthが設定される。
【0063】
パケットデータのPB0のbit0〜6には、変化後の再生映像信号の映像フォーマットを示す映像フォーマット情報であるVIC(Video Format Identification Code)が配置される。
【0064】
図3は、図2のPB0のbit0〜6に設定されるVICの値が表す意味を示す図である。VICの値については、HDMI規格が参照している全米家電協会CEA(Consumer Electronics Association)がCEA−861−Dで定義した値を用いる。図3には、一例として前半の値を示している。図3において、480p、720p、1080i、480iは、有効ライン数と走査方式を示している。走査方式については、pは順次走査方式、iは飛び越し走査方式を示す。走査方式の後にハイフン付で示した数字(−60)は、1秒間に何枚の絵を表示するかを表すフレーム(飛び越し走査においてはフィールド)周波数を表す。4:3や16:9は画面アスペクト比を表す。VIC番号6および7については、「2x」との記述があるが、これは、2倍のピクセルクロックで送信するという意味であり、例えば有効ライン数480ライン、フィールド周波数60Hzの映像フォーマットであれば、通常は水平有効画素数は、720画素であるが、2倍のピクセルクロックで送信を行うため、1440画素として送信するという意味である。
【0065】
図2のパケットデータのPB1には、色深度Color Depthと、色空間Color Spaceが配置される。Color DepthおよびColor Spaceともに、変化後の情報が設定される。
【0066】
図4は、図2のPB1のbit4〜7に設定されるColor Depthが表す意味を示す図である。Color Depthは、24bit、30bit、36bit、48bitの4種類を定義している。例えば、Color SpaceがRGBの場合、各チャンネルのbit数は、順に8bit、10bit、12bit、16bitとなる。
【0067】
図5は、図2のPB1のbit0〜3に設定されるColor Spaceが表す意味を示す図である。Color Spaceは、RGB、YCbCr4:4:4、YCbCr4:2:2の3種類を定義している。
【0068】
図2のPB0のVIC、PB1のColor DepthおよびColor Spaceを送ることで、受信側は、変化後の映像フォーマットを事前に認識できる。
【0069】
図2のパケットデータのPB2〜7には、映像ミュートを行う際のミュート色(すなわちミュート映像の色を示す色情報)Color Valueが配置される。Color Valueには、1〜3の3チャンネル分の領域があり、それぞれ0〜15の16bit分用意されている。Color Depthで24bitが指定された場合、Color Value8〜15は不要であるので、PB5〜7は使用されず、PB2のMute Color Lengthには5が指定される。それ以外のColor Depthの場合、PB2のMute Color Lengthには8が指定される。
【0070】
図6は、Color SpaceとColor Valueとの関係を表す図である。例えば、Color SpaceとしてRGBが指定されている場合、Color Value1はRチャンネルの値、Color Value2はGチャンネルの値、Color Value3はBチャンネルの値を表す。
【0071】
[映像ミュート期間パケットデータ]
次に、映像ミュート期間設定部19にて生成される映像ミュート期間パケットデータについて述べる。図7は、映像ミュート期間パケットデータの構成を示した図である。映像ミュート期間パケットデータは、パケットヘッダHB0〜HB2と、それに続くパケットデータPB0とから成る。
【0072】
パケットヘッダのHB0には、Mute Dur Typeが設定される。これは、他のパケットと区別するためのものであり、ここでは、16進数で0x0Cが設定されている。この値は、他のパケットで使用されているものでなければ、別な値でも構わない。HB1には、映像ミュート期間パケットデータのバージョンを表すMute Dur Versionが設定される。今回はMute Dur Version=0x01とするが、今後の機能追加に応じて数字が加算されていく。HB2には、パケットデータのバイト数を表すMute Dur Lengthが設定される。今回はPB0のみが使用されるので、HB2は0x01に設定される。
【0073】
パケットデータのPB0のbit0には、映像ミュートの開始を知らせるMute onが配置される。また、PB0のbit4〜7には、フレーム(飛び越し走査の場合はフィールド)数を表すCountが配置される。Mute onとCountを使って、Mute onが1になったとき、Countで示したフレーム数経過後に、映像信号が途切れること(または映像フォーマット等の映像信号の種類が切り替わること)を示す。
【0074】
パケットデータのPB0のbit1には、映像ミュートの終了を知らせるMute offが配置される。Mute offとCountを使って、Mute offが1になったとき、Countで示したフレーム数経過後に、有効な映像信号(すなわち再生映像信号)が出力されることを示す。
【0075】
[暗号安定待ち時間テーブル]
次に、暗号安定待ち時間記憶部21で記憶される暗号安定待ち時間テーブルについて述べる。図8は、暗号安定待ち時間テーブルを示す図である。暗号安定待ち時間テーブルは、管理番号、機器識別番号、暗号安定待ち時間インデックス、OK回数、およびNG回数を含む。機器識別番号、暗号安定待ち時間インデックス、OK回数、およびNG回数は、管理番号を使って管理される。OK回数は、暗号安定待ち時間で示されるフレーム数だけ待った場合に、暗号化通信に成功した回数であり、NG回数は、暗号安定待ち時間で示されるフレーム数だけ待った場合に、暗号化通信に失敗した回数である。これらの値は、再生コントローラ22によって参照および更新される。
【0076】
図9は、暗号安定待ち時間記憶部21の暗号安定待ち時間テーブルで使用される暗号安定待ち時間インデックスと、暗号安定待ち時間との対応関係を示す図である。図9において、暗号安定待ち時間は、フレーム単位の数値で表される。例えば、暗号安定待ち時間インデックスが0の場合、暗号安定待ち時間は16フレームであり、暗号安定待ち時間インデックスが1の場合、暗号安定待ち時間は32フレームである。
【0077】
[伝送システムの動作]
次に、伝送システム100の動作について述べる。図10は、送信装置1の動作を示すフローチャートである。図11は、受信装置5の動作を示すフローチャートである。図12は、伝送システム100の動作を示すタイムチャートである。
【0078】
まず、図10および図12を参照して、送信装置1の動作について述べる。
送信装置1は、ディスクに記録された映像コンテンツを再生して再生映像信号VS1を生成し、当該再生映像信号VS1を送信映像信号として受信装置5に送信する(S11)。
【0079】
再生映像信号の送信中に、送信装置1は、再生映像信号の種類(映像フォーマットまたは暗号化の有無)の変化を検出すると(S12)、再生映像信号VS1に代えて、変化前の種類の再生映像ミュート信号MTS1を送信する映像ミュートを開始する(S13)。そして、送信装置1は、映像ミュート情報および映像フォーマット情報を含む映像ミュート色情報パケットPiを受信装置5に送信し(S14)、開始時間情報を含む映像ミュート期間パケットPsを受信装置5に送信する(S15)。なお、暗号化の有無のみが変化し、映像フォーマットが変化しない場合には、映像ミュート色情報パケットPiにおける映像フォーマット情報は省略されてもよい。
【0080】
上記映像ミュートの開始から所定期間経過後に、送信装置1は、送信映像信号を、変化前の種類の再生映像ミュート信号MTS1から、変化後の種類の再生映像ミュート信号MTS2に切り替える(S16)。すなわち、送信装置1は、再生映像ミュート信号の種類を変化前の種類から変化後の種類に切り替える。具体的には、映像フォーマットが変化する場合には、送信装置1は、変化前の映像フォーマットの再生映像ミュート信号MTS1から、変化後の映像フォーマットの再生映像ミュート信号MTS2に切り替える。暗号化が有りから無しに変化する場合には、送信装置1は、暗号化通信を停止し、暗号化有りの再生映像ミュート信号MTS1から、暗号化無しの再生映像ミュート信号MTS2に切り替える。暗号化が無しから有りに変化する場合には、送信装置1は、暗号化通信を開始し、暗号化無しの再生映像ミュート信号MTS1から、暗号化有りの再生映像ミュート信号MTS2に切り替える。
【0081】
変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要としない場合、上記ステップS16の切り替えの後、送信装置1は、解除時間情報を含む映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に送信する(S18)。そして、上記切り替えから所定期間経過後に、送信装置1は、映像ミュートを解除し、変化後の種類の再生映像信号VS2の送信を開始する(S19)。
【0082】
一方、変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要とする場合には、上記ステップS16で暗号化通信が開始された後、送信装置1は、暗号化通信が安定したと判定した後に(S17)、映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に送信する(S18)。そして、暗号化通信が安定したと判定されてから所定期間経過後に、送信装置1は、映像ミュートを解除し、変化後の種類の再生映像信号VS2の送信を開始する(S19)。
【0083】
次に、図11および図12を参照して、受信装置5の動作について述べる。
受信装置5は、送信装置1からの送信映像信号を受信し、当該送信映像信号を処理して表示デバイス7に表示させる(S21)。
【0084】
受信装置5は、送信装置1からの映像ミュート色情報パケットPiを受信し(S22)、映像ミュート期間パケットPsを受信すると(S23)、映像ミュート色情報パケットPiに含まれる映像ミュート情報に基づき表示映像ミュート信号MRSを生成し、映像ミュート期間パケットPsに含まれる開始時間情報により示される時間内に、送信映像信号の代わりに表示映像ミュート信号MRSを表示デバイス7に表示させる映像ミュートを開始する(S24)。
【0085】
上記映像ミュートの開始後、受信装置5は、送信装置1からの映像ミュート期間パケットPrを受信すると(S25)、当該映像ミュート期間パケットPrに含まれる解除時間情報により示される時間内に、映像ミュートを解除し、送信装置1からの送信映像信号を処理して表示デバイス7に表示させる処理を再開する(S26)。
【0086】
次に、図12を参照して、表示デバイス7に表示される映像について述べる。
当初、送信装置1から再生映像信号VS1が送信され、表示デバイス7には、再生映像信号VS1に基づく再生映像V1が表示される。
【0087】
ステップS13で送信側の映像ミュートが開始されると、表示デバイス7に表示される映像は、再生映像ミュート信号MTS1に基づくミュート映像MT1に切り替わる。
【0088】
次に、ステップS24で受信側の映像ミュートが開始されると、表示デバイス7に表示される映像は、表示映像ミュート信号MRSに基づくミュート映像MRに切り替わる。
【0089】
次に、ステップS16で送信映像信号が再生映像ミュート信号MTS1から再生映像ミュート信号MTS2に切り替わり、ステップS26で受信側の映像ミュートが解除されると、表示デバイス7に表示される映像は、ミュート映像MRから、再生映像ミュート信号MTS2に基づくミュート映像MT2に切り替わる。
【0090】
次に、ステップS19で送信側の映像ミュートが終了し、送信映像信号が再生映像信号VS2に切り替わると、表示デバイス7に表示される映像は、ミュート映像MT2から、再生映像信号VS2に基づく再生映像V2に切り替わる。
【0091】
[再生コントローラの動作]
次に、送信装置1の再生コントローラ22の動作について述べる。図13は、再生コントローラ22による再生映像ミュート制御処理を示すフローチャートである。
【0092】
まず、ステップS101にて、信号切り替え待ちを制御するための信号VM_W、再生映像再開待ちを制御するための信号VS_W、映像信号を切り替えるまでの期間を示すカウンタVM_COUNT、HDCPでの暗号化通信の安定を待つためのカウンタEN_COUNT、およびミュートが解除されてコンテンツの再生映像が流れるまでの期間を示すカウンタVS_COUNTを0で初期化する。
【0093】
ステップS102では、映像音声再生部12に問い合わせて再生状態にあるかを確認する。再生状態である場合はステップS103へ進み、そうでない場合は本制御処理を終了する。
【0094】
ステップS103では、検出部13から映像フォーマットや著作権保護の有無の変化通知があるかどうかを調べる。変化通知があった場合はステップS104へ、そうでない場合はステップS106へ進む。
【0095】
ステップS104では、再生映像ミュート開始処理を行う。再生映像ミュート開始処理については、後ほど述べる。
【0096】
ステップS105では、VM_Wを1にセットし、再生信号切り替え待ち状態にする。
【0097】
ステップS106では、再生信号切り替え待ち状態であるかどうか(VM_Wが1かどうか)を調べる。再生信号切り替え待ち状態の場合は、ステップS107へ進む。そうでない場合は、ステップS108へと進む。
【0098】
ステップS107では、再生信号切り替え処理を行う。再生信号切り替え処理については、後ほど述べる。
【0099】
ステップS108では、再生映像再開待ち状態であるかどうか(VS_Wが1かどうか)を調べる。再生映像再開待ち状態の場合は、ステップS109へ進む。そうでない場合は、ステップS102へと戻る。
【0100】
ステップS109では、再生映像再開処理を行う。再生映像再開処理については、後ほど述べる。
【0101】
次に、図13のステップS104の再生映像ミュート開始処理について述べる。図14は、再生映像ミュート開始処理を示すフローチャートである。
【0102】
ステップS121では、映像音声再生部12に対して再生ポーズを指示し、再生映像信号の映像フォーマット等の種類が切り替わるのを防ぐ。
【0103】
ステップS122では、再生映像ミュート信号生成部14に対して、現在設定されている映像フォーマットで、所定のミュート色を指定する。
【0104】
ステップS123では、再生映像切替部15に対して、再生映像ミュート信号生成部14で生成された再生映像ミュート信号を出力するように指示する。
【0105】
ステップS124では、検出部13から、変化後の再生映像信号の映像フォーマット情報を取得し、映像ミュート色情報設定部18に対して、当該映像フォーマット情報および色情報を含む映像ミュート色情報を設定する。ここで、色情報は、検出部13から得られたColor SpaceやColor Depthで、所定のミュート色を表す情報である。映像ミュート色情報設定部18では、映像ミュート色情報をもとに、図2のVIC、Color Depth、Color Space、Color Value1、2、3をセットして映像ミュート色情報パケットデータを生成し、当該映像ミュート色情報パケットデータを送信部20に渡す。
【0106】
ステップS125では、送信部20を制御して、映像ミュート色情報パケットデータをパケット化して映像ミュート色情報パケットPiを受信装置5に出力する。
【0107】
次に、図13のステップS107の再生信号切り替え処理について述べる。図15は、再生信号切り替え処理を示すフローチャートである。
【0108】
ステップS141では、映像信号を切り替えるまでの期間を示すカウンタVM_COUNTが0か否かを調べる。0の場合はステップS142へ、そうでない場合はステップS144へ進む。
【0109】
ステップS142では、カウンタVM_COUNTに5をセットする。これは、5フレーム後に、現在の映像信号の同期が切れること(または映像信号の種類が切り替わること)を意味する。ここでは、同期切れまでの待ち時間を5フレームにしたが、これ以外の値でも構わない。この値を小さくすればするほど、受信側でのミュート処理が間に合わなくなる可能性が出てくるが、トータルの映像ミュート期間を短く出来る。
【0110】
ステップS143では、映像ミュート期間設定部19に対して、現在の映像信号の同期が切れるまでのフレーム数5をセットする。映像ミュート期間設定部19では、図7のCountに5を、Mute onに1をセットして映像ミュート期間パケットデータを生成し、当該映像ミュート期間パケットデータを送信部20に渡す。送信部20は、映像ミュート期間パケットデータをパケット化して映像ミュート期間パケットPsを受信装置5に出力する。
【0111】
ステップS144では、映像音声再生部12からのVSYNC通知があるか否かを調べる。VSYNC通知がある場合はステップS145へ、そうでない場合は当該処理を終える。
【0112】
ステップS145では、VM_COUNTを1つ減算する。
ステップS146では、VM_COUNTが0か否かを調べる。VM_COUNTが0である場合は、映像信号の同期が切れるまで(または映像信号の種類が切り替わるまで)の時間待ちが終わったことになり、ステップS147へ進む。一方、0でない場合は、当該処理を終える。
【0113】
ステップS147では、送信部20に対して指示を出し、HDCPの暗号化を停止させる。HDCPの暗号化は映像信号の同期が取れている状態でないと受信側で正常な映像信号に戻せないため、映像信号の同期が切れる前に暗号化停止処理を行う。なお、暗号化が行われていない場合には、当該ステップS147はスキップされる。
【0114】
ステップS148では、映像音声再生部12に対して映像フォーマットの切り替えを指示するとともに、再生映像ミュート信号生成部14に対して、変化後の再生映像信号の映像フォーマット情報に基づく再生映像ミュート信号を出力するように設定する。なお、映像フォーマットが変化しない場合には、当該ステップS148はスキップされる。
【0115】
ステップS149では、検出部13から得た著作権保護の有無を示す情報をもとに、暗号化が必要かどうかを調べる。暗号化が必要な場合はステップS150へ、そうでない場合はステップS151へ進む。
【0116】
ステップS150では、送信部20に対して指示を出し、HDCPの暗号化を開始させる。
【0117】
ステップS151では、再生信号切り替え処理が終わったことを示すため、VM_Wを0に設定し、再生映像再開処理を行う必要があるため、VS_Wを1に設定する。
【0118】
次に、図13のステップS109の再生映像再開処理について述べる。図16は、再生映像再開処理を示すフローチャートである。
【0119】
ステップS159では、著作権保護のために暗号化が必要かどうかを調べる。必要な場合はステップS163へ、不要な場合はステップS160へ進む。
【0120】
ステップS160では、VS_COUNTが0か否かを調べ、0の場合はステップS161へ、そうでなければステップS172へ進む。
【0121】
ステップS161では、VS_COUNTを5に設定する。ここでは5に設定したが、これ以外の値でもよい。この値を小さくすればするほど、受信側でのミュート解除が間に合わなくなり、再生映像が欠けてしまう可能性が出てくるが、トータルの映像ミュート期間を短く出来る。
【0122】
ステップS162では、映像ミュート期間設定部19に対して、再生映像が出てくるまでのフレーム数5をセットする。映像ミュート期間設定部19は、図7のCountに5を、Mute offに1をセットして映像ミュート期間パケットデータを生成し、当該映像ミュート期間パケットデータを送信部20に渡す。送信部20は、映像ミュート期間パケットデータをパケット化して映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に出力する。
【0123】
ステップS163では、HDCPでの暗号化通信の安定を待つためのカウンタEN_COUNT、およびミュートが解除されてコンテンツの再生映像が流れるまでのカウンタVS_COUNTがともに0か否かを調べる。ともに0の場合はステップS164へ、そうでなければステップS172へ進む。
【0124】
ステップS164では、暗号安定待ち時間取得処理を行った後にステップS172へ進む。暗号安定待ち時間取得処理については、後ほど述べる。
【0125】
ステップS172では、映像音声再生部12からのVSYNC通知があるか否かを調べる。VSYNC通知があった場合はステップS173へ進み、なければ当該処理を終了する。
【0126】
ステップS173では、EN_COUNTが0か否かを調べる。0でない場合はステップS165へ、0の場合はステップS174へ進む。
【0127】
ステップS165では、EN_COUNTを1つ減算する。
ステップS166では、EN_COUNTが0か否かを調べる。0でなければ当該処理を終了し、0の場合はステップS167へ進む。
【0128】
ステップS167では、送信部20に問い合わせてHDCP暗号エラーが起きていないかを調べる。暗号エラーが起きていた場合は、ステップS171へ進み、引数をNGとして暗号安定待ち時間更新処理を行う。この暗号安定待ち時間更新処理については、後ほど述べる。一方、暗号エラーが起きていない場合、ステップS168へ進む。
【0129】
ステップS168では、VS_COUNTを5に設定する。ここでは5に設定したが、先のステップS161と同様、これ以外の値でもよい。
【0130】
ステップS169では、映像ミュート期間設定部19に対して、再生映像が出てくるまでのフレーム数5をセットする。映像ミュート期間設定部19では、図7のCountに5を、Mute offに1をセットして映像ミュート期間パケットデータを生成し、当該映像ミュート期間パケットデータを送信部20に渡す。送信部20は、映像ミュート期間パケットデータをパケット化して映像ミュート期間パケットPrを受信装置5に出力する。
ステップS170では、引数をOKとして暗号安定待ち時間更新処理を行う。
【0131】
ステップS174では、VS_COUNTを1つ減算する。
ステップS175では、VS_COUNTが0か否かを調べる。0でなければ当該処理を終了し、0の場合はステップS176へ進む。
【0132】
ステップS176では、映像音声再生部12に対して再生ポーズの解除を指示し、再生映像信号の再生を開始させ、再生映像切替部15に対して映像音声再生部12で再生された再生映像信号を出力するように指示する。
ステップS177では、再生映像再開処理が終わったことを示すため、VS_Wを0に設定する。
【0133】
次に、図16のステップS164の暗号安定待ち時間取得処理について述べる。図17は、暗号安定待ち時間取得処理を示すフローチャートである。
【0134】
ステップS181では、暗号安定待ち時間テーブルにおいて、現在接続されている受信装置5の機器識別番号があるかどうかを調べる。該当する機器識別番号があればステップS182へ、なければステップS184へ進む。
【0135】
ステップS182では、暗号安定待ち時間テーブルから、当該機器識別番号に対応する暗号安定待ち時間インデックスを取得してEN_IDXにセットし、ステップS183へ進む。
【0136】
ステップS184では、初期値を設定する必要があるので、暗号安定待ち時間インデックスの最大値であるEN_MAXをEN_IDXにセットする。
【0137】
ステップS185では、暗号安定待ち時間テーブルに当該受信装置5の機器識別番号を登録し、当該機器識別番号と対応付けて、暗号安定待ち時間インデックスにEN_MAXをセットし、OK回数およびNG回数にそれぞれ0をセットする。
【0138】
ステップS183では、図9に示されるテーブルEN_Cから、ステップS182またはS184でセットされたEN_IDXに対応する暗号安定待ち時間EN_C[EN_IDX]を取り出してEN_COUNTにセットする。
【0139】
次に、図16のステップS170およびS171の暗号安定待ち時間更新処理について述べる。図18は、暗号安定待ち時間更新処理を示すフローチャートである。
【0140】
ステップS201では、暗号安定待ち時間テーブルにおいて、現在接続されている受信装置5の機器識別番号があるかどうかを調べる。該当する機器識別番号があればステップS202へ、なければ当該処理を終了する。
【0141】
ステップS202では、引数がNGかどうかを調べる。NGの場合はステップS203へ、OKの場合はステップS211へ進む。
【0142】
ステップS203では、暗号安定待ち時間テーブルにおいて、現在接続されている受信装置5の機器識別番号に対応するNG回数を1加算する。
【0143】
ステップS204では、上記加算後のNG回数と、NG回数の閾値であるTH_NGとを比較する。NG回数の方が多い場合はステップS205へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0144】
ステップS205では、NG回数の重み付けの役割を果たすNG_M(NG_Mは1よりも大きな数)とNG回数をかけた値と、OK回数とを比較する。OK回数の方が少ない場合はステップS206へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0145】
ステップS206では、暗号安定待ち時間インデックスが、当該インデックスの最大値であるEN_MAXより小さいかどうかを調べる。小さい場合はステップS207へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0146】
ステップS207では、暗号安定待ち時間インデックスを1加算し、OK回数を0にセットする。暗号安定待ち時間インデックスを1加算するということは、現状の暗号安定待ち時間では短いので、更に長い値に設定しなおすことを意味する。
【0147】
ステップS211では、暗号安定待ち時間テーブルにおいて、現在接続されている受信装置5の機器識別番号に対応するOK回数を1加算する。
【0148】
ステップS212では、OK回数とOK回数の閾値であるTH_OKとを比較し、さらにNG回数とTH_NGとを比較する。OK回数の方が多く、かつNG回数の方が少ない場合はステップS213へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0149】
ステップS213では、NG_MとNG回数をかけた値と、OK回数とを比較する。OK回数の方が多い場合はステップS214へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0150】
ステップS214では、暗号安定待ち時間インデックスが、当該インデックスの最小値であるEN_MINより大きいかどうかを調べる。大きい場合はステップS215へ、そうでない場合は当該処理を終了する。
【0151】
ステップS215では、暗号安定待ち時間インデックスを1減算し、OK回数を0にセットする。暗号安定待ち時間インデックスを1減算するということは、現状の暗号安定待ち時間で十分安定しているので、更に短い値に設定しなおすことを意味する。
【0152】
[表示コントローラの動作]
次に、受信装置5の表示コントローラ60の動作について述べる。図19は、表示コントローラ60による表示映像ミュート制御処理を示すフローチャートである。
【0153】
ステップS221では、映像ミュート色設定処理が完了しているか否かを表すMC_VLDと、表示映像ミュート開始処理が完了しているかを表すMON_VLDとを0にセットする。
【0154】
ステップS222では、受信装置5の電源状態を確認する。電源を切る場合は当該処理を終了し、そうでない場合はステップS223へ進む。
【0155】
ステップS223では、映像ミュート色情報検出部53から映像ミュート色情報の検出通知があるか否か確認する。検出通知がある場合はステップS224へ進み、そうでない場合はステップS226へ進む。
【0156】
ステップS224では、表示映像ミュート信号生成部54に対し、映像ミュート色情報に基づき、映像ミュートの色値Color Value1,2,3や、Color Depth、Color Space、およびVICを設定する。
ステップS225では、MC_VLDを1にセットする。
【0157】
ステップS226では、MC_VLDが1か否かを調べる。1の場合はステップS227へ、そうでない場合はステップS228へ進む。
【0158】
ステップS227では、表示映像ミュート開始処理を行う。この表示映像ミュート開始処理については、後ほど述べる。
【0159】
ステップS228では、MON_VLDと1を比較する。MON_VLDが1の場合は、ステップS229へ進み、そうでない場合はステップS222へと戻る。
【0160】
ステップS229では、表示映像切り替え処理を行う。この表示映像切り替え処理については、後ほど述べる。
【0161】
次に、図19のステップS227の表示映像ミュート開始処理について述べる。図20は、表示映像ミュート開始処理を示すフローチャートである。
【0162】
ステップS241では、映像ミュート期間検出部52から得た映像ミュート期間情報を調べ、Mute Onが1に設定されているかを調べる。Mute Onが1の場合はステップS246へ、そうでない場合はステップS242へ進む。
【0163】
ステップS246では、映像ミュート期間情報から、映像(または同期)が途切れるまでの時間(Countの値)を取得する。
【0164】
ステップS247では、映像表示部58に対して、次のVSYNCでの同期の取り直しを指示する。その際、ステップS246で取得した映像が途切れるまでの時間もあわせて通知する。映像表示部58は、次のVSYNCを契機に、与えられた期間内で再同期を行う。具体的には、映像表示部58は、間もなく途切れる送信装置1からの同期信号に頼らず、自分で同期信号を生成して、当該同期信号に従って動く動作に切り替える。
【0165】
ステップS248では、VSYNCに同期して表示映像ミュート信号への切り替えを実施するためのフラグMON_V_Wを1にセットする。
【0166】
ステップS242では、MON_V_Wが1かつVSYNC通知があるかどうかを調べる。MON_V_Wが1かつVSYNC通知がある場合はステップS243へ進み、そうでなければ当該処理を終了する。
【0167】
ステップS243では、MON_V_Wを0にセットする。
ステップS244では、表示映像切替部55に対して指示を出し、表示映像ミュート信号への切り替えを行う。
ステップS245では、MON_VLDを1に、MC_VLDを0にセットする。
【0168】
次に、図19のステップS229の表示映像切り替え処理について述べる。図21は、表示映像切り替え処理を示すフローチャートである。
【0169】
ステップS261では、映像ミュート期間検出部52から得た映像ミュート期間情報を調べ、Mute Off設定になっているか(すなわちMute Offが1に設定されているか)を調べる。Mute Offの場合はステップS266へ、そうでない場合はステップS262へ進む。
【0170】
ステップS266では、映像ミュート期間情報から、映像ミュート解除までの時間(Countの値)を取得する。
【0171】
ステップS267では、映像表示部58に対して、次のVSYNCでの同期の取り直しを指示する。その際、ステップS266で取得した映像ミュート解除までの時間もあわせて通知する。映像表示部58は、次のVSYNCを契機に、与えられた期間内で再同期を行う。具体的には、映像表示部58は、自分で生成する同期信号に代えて、送信装置1からの新しい(変化後の種類の)送信映像信号に含まれる同期信号に合わせて動く動作に切り替える。
【0172】
ステップS268では、VSYNCに同期して送信映像信号への切り替えを実施するためのフラグMOFF_V_Wを1にセットする。
【0173】
ステップS262では、MOFF_V_Wが1かつVSYNC通知があるかどうかを調べる。MOFF_V_Wが1かつVSYNC通知がある場合はステップS263へ進み、そうでなければ当該処理を終了する。
【0174】
ステップS263では、MOFF_V_Wを0にセットする。
ステップS264では、表示映像切替部55に対して指示を出し、受信部51からの再生映像出力信号への切り替えを行う。
ステップS265では、MON_VLDを0にセットする。
【0175】
[パケットのシーケンス]
図22は、送信装置1と受信装置5との間の映像ミュートに関するパケットのシーケンスを示す図である。以下、図22を参照して、映像ミュートに関するパケットのシーケンスについて述べる。図22は、再生映像V1の再生の後に、映像フォーマットの異なる再生映像V2の再生を開始するに際し、両映像間にミュート映像MVを挟む場合を例示している。
【0176】
送信装置1は、再生映像信号の映像フォーマットの変化を検知すると、ステップS301で映像ミュートを開始する。その後、送信装置1は、受信装置5に対し、映像ミュート色情報パケットPiを送信し、続いて映像ミュートONを示す映像ミュート期間パケットPsを送信する。
【0177】
受信装置5は、映像ミュート色情報パケットPiと映像ミュート期間パケットPsを受信し、映像ミュート開始準備を行い、ステップS311で、指定された映像ミュート色による映像ミュートをかける。
【0178】
送信装置1は、映像ミュート期間パケットPsのCountで指定したフレーム数だけ待った後、ステップS302で映像信号の切り替えを行う。その後、送信装置1は、受信装置5に対し、映像ミュートOFFを示す映像ミュート期間パケットPrを送信する。
【0179】
受信装置5は、映像ミュート期間パケットPrを受信し、映像ミュート解除準備を行い、S312で映像ミュートを解除する。
【0180】
送信装置1は、映像ミュート期間パケットPrのCountで指定したフレーム数だけ待った後、ステップS303で映像ミュートを解除する。
【0181】
上記の処理において、ステップS311の映像ミュート開始がステップS302の映像信号切り替えよりも時間的に早ければ、表示される映像は、信号の乱れのない継続したミュート映像となる。
【0182】
また、ステップS312の映像ミュート解除がステップS303の映像ミュート解除よりも時間的に早ければ、継続したミュート映像が表示された後、再生映像V2が、その頭が欠けることなく表示される。
【0183】
[音声ミュート]
以下、音声ミュートについて述べる。ただし、音声ミュートは上記映像ミュートと略同様であるので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0184】
再生コントローラ22は、映像ミュートの開始と同時に、再生音声ミュート信号生成部16、再生音声切替部17、および送信部20を制御して、再生音声信号の代わりに無音の再生音声ミュート信号を送信する音声ミュートを開始する。
【0185】
そして、再生コントローラ22は、映像ミュートの解除と同時に、映像音声再生部12、再生音声切替部17、および送信部20を制御して、音声ミュートを解除し、再生音声信号の送信を再開する。
【0186】
表示コントローラ60は、映像ミュートの開始と同時に、出力音声ミュート信号生成部56、出力音声切替部57、および音声出力部59を制御して、再生音声出力信号の代わりに無音の出力音声ミュート信号を音声出力デバイス8に出力する音声ミュートを開始する。
【0187】
そして、表示コントローラ60は、映像ミュートの解除と同時に、受信部51、出力音声ミュート信号生成部56、出力音声切替部57、および音声出力部59を制御して、音声ミュートを解除し、再生音声出力信号の出力を再開する。
【0188】
[効果]
以上説明した本実施の形態によれば、下記(1)〜(9)の効果が得られ得る。
(1)本実施の形態では、送信装置は、再生映像信号の種類の変化を検出した場合に、再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像を表す再生映像ミュート信号を送信映像信号として送信する映像ミュートを行うとともに、受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送る。また、送信装置は、所定のミュート映像を表す表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信装置に提供する。受信装置は、送信装置からの映像ミュートの開始指示に応じて、送信映像信号の代わりに、送信装置からの映像ミュート情報に基づいて生成される表示映像ミュート信号を出力する映像ミュートを開始する。このため、本実施の形態によれば、受信装置側のミュート映像の内容を送信装置側で制御することができる。例えば、送信側の映像ミュートと受信側の映像ミュートとで共通のミュート映像を用いることが可能となり、良好な映像ミュートを実現することが可能となる。具体的には、送信装置が出力するミュート映像と、受信装置が出力するミュート映像との間に関連性がない場合、再生映像信号の種類の変化の前後の区間で、それぞれのミュート映像が短時間でパラパラと切り替わるため、利用者に違和感を与え、利用者に対する品位が損なわれる。本実施の形態によれば、再生映像信号の種類の切り替え時に、表示されるミュート映像が短時間でいくつも切り替わることなく、利用者にとって違和感の少ない、連続したミュート映像を表示することができる。例えば、送信側と受信側の映像ミュート色の違いによりミュート映像が数回切り替わることを防止でき、再生映像信号の種類の変化にともなう映像ミュートの品位を向上させることができる。
【0189】
(2)送信装置は、映像ミュートの開始指示を送る際に、受信装置に対し、映像ミュートの開始までの時間を示す開始時間情報を通知し、受信装置は、通知された開始時間情報に基づき映像ミュートを開始する。これにより、受信装置側の映像ミュートの開始の期間を、送信装置側で制御することができる。また、受信装置は、映像ミュート開始までの猶予期間を認識することができる。これにより、例えば、受信装置は、通知された時間が短ければ映像ミュート開始処理を優先し、通知された時間が長ければ、時間的制約が厳しい他の処理が存在する場合には当該他の処理を優先させるなどのスケジューリングを行うことが可能となる。
【0190】
(3)送信装置は、受信装置に対して映像ミュートの解除指示を送り、受信装置は、送信装置からの映像ミュートの解除指示に応じて映像ミュートを解除する。これにより、受信装置側の映像ミュートの解除のタイミングを、送信装置側で制御することができる。また、受信装置は、映像ミュートの解除のタイミングを認識することができる。
【0191】
(4)送信装置は、映像ミュートの解除指示を送る際に、受信装置に対し、映像ミュートの解除までの時間を示す解除時間情報を通知し、受信装置は、通知された解除時間情報に基づき映像ミュートを解除する。これにより、受信装置側の映像ミュートの解除の期間を、送信装置側で制御することができる。また、受信装置は、映像ミュート解除までの猶予期間を認識することができる。これにより、例えば、受信装置は、通知された時間が短ければ映像ミュート解除処理を優先し、通知された時間が長ければ、時間的制約が厳しい他の処理が存在する場合には当該他の処理を優先させるなどのスケジューリングを行うことが可能となる。
【0192】
(5)送信装置は、映像ミュートを開始してから所定期間経過後に、再生映像ミュート信号の種類を変化前の種類から変化後の種類に切り替え、当該切り替えから所定期間経過後に、映像ミュートを解除する。これにより、映像ミュート中に、映像信号の種類を切り替えることができる。
【0193】
(6)受信装置は、送信装置における映像信号の種類の切り替えの前に、映像ミュートを開始する。これにより、映像信号の種類の切り替えによる表示映像の乱れを防止することが可能となる。例えば、乱れのない継続したミュート映像を表示することが可能となる。
【0194】
(7)受信装置は、送信装置における映像信号の種類の切り替えの後、送信装置における映像ミュートの解除の前に、映像ミュートを解除する。これにより、変化後の種類の再生映像信号の頭が表示されないこと(頭欠け)を防止することができる。
【0195】
(8)送信装置は、変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要とする場合、映像ミュート中に、送信映像信号の暗号化通信を開始した後、暗号化通信が安定したか否かを判定し、暗号化通信が安定したと判定された場合に、受信装置に対して映像ミュートの解除指示を送る。これにより、不安定な暗号化通信による表示映像の乱れを防止することが可能となる。
【0196】
(9)送信装置は、上記暗号化通信を開始した後、受信装置の識別情報と暗号安定待ち時間とが対応付けられた対応情報に基づき、当該送信装置に接続された受信装置の識別情報に対応する暗号安定待ち時間だけ待った後に、暗号化通信が安定したか否かを判定する。そして、当該判定の結果に基づき上記対応情報を更新する。これにより、接続された受信装置に応じて暗号安定待ち時間を更新でき、安定したミュート映像を表示しつつ、変化後の種類の再生映像信号の表示までの時間を短縮できる。
【0197】
以上説明した実施の形態において、送信装置および受信装置の機能は、電子回路などのハードウェア資源のみにより実現されてもよいし、ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現されてもよい。ハードウェア資源とソフトウェアとの協働により実現される場合、送信装置および受信装置の機能は、例えばコンピュータプログラムがコンピュータにより実行されることによって実現される。より具体的には、ROM(Read Only Memory)等の記録媒体に記録されたコンピュータプログラムが主記憶装置に読み出されて中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)により実行されることによって実現される。コンピュータプログラムは、光ディスク等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよいし、インターネット等の通信回線を介して提供されてもよい。
【0198】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様で実施することができる。
【0199】
例えば、映像ミュート情報、映像ミュートの開始指示、開始時間情報、映像ミュートの解除指示、解除時間情報などの各種情報の送信タイミング等の態様は、適宜変更されてもよい。例えば、上記実施の形態では、映像ミュート情報と、映像ミュートの開始指示および開始時間情報とを別々のパケットで送信したが、これらの情報を1つのパケットに纏めて送信してもよい。また、開始時間情報、映像ミュートの解除指示、解除時間情報などは、適宜省略されることも可能である。例えば、送信装置において、種類の変化の検出を基準として各動作のタイミングが予め固定的に決められており、受信装置において、映像ミュートの開始指示を基準として各動作のタイミングが予め固定的に決められているような場合には、開始時間情報、映像ミュートの解除指示、および解除時間情報は省略されてもよい。
【符号の説明】
【0200】
1 送信装置、 3 伝送経路(HDMIケーブル)、 5 受信装置、 11 ドライブ、 12 映像音声再生部、 13 検出部、 14 再生映像ミュート信号生成部、 15 再生映像切替部、 16 再生音声ミュート信号生成部、 17 再生音声切替部、 18 映像ミュート色情報設定部、 19 映像ミュート期間設定部、 20 送信部、 21 暗号安定待ち時間記憶部、 22 再生コントローラ、 51 受信部、 52 映像ミュート期間検出部、 53 映像ミュート色情報検出部、 54 表示映像ミュート信号生成部、 55 表示映像切替部、 56 出力音声ミュート信号生成部、 57 出力音声切替部、 58 映像表示部、 59 音声出力部、 60 表示コントローラ、 221 映像ミュート部、 222 映像ミュート指示部、 223 映像ミュート情報提供部、 224 識別情報取得部、 225 暗号化通信制御部、 601 映像ミュート情報取得部、 602 映像ミュート部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
再生映像信号の種類の変化を検出する検出手段と、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信する送信手段であって、前記検出手段で前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信手段と、
前記送信手段で前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報送信手段と、
を備えた送信装置、および
前記送信手段から送信された送信映像信号を受信する受信手段と、
前記映像ミュート情報送信手段から送信された前記映像ミュート情報を受信する映像ミュート情報受信手段と、
前記映像ミュート情報受信手段で受信された前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成する表示映像ミュート信号生成手段と、
前記受信手段で受信された前記送信映像信号を表示部に出力する出力手段であって、前記映像ミュート指示手段から送信された前記映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号生成手段で生成された表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始する出力手段と、
を備えた受信装置
を含むことを特徴とする伝送システム。
【請求項2】
前記映像ミュート指示手段は、前記映像ミュートの開始指示を送る際に、前記受信装置に対し、前記映像ミュートの開始までの時間を示す開始時間情報を通知し、
前記受信装置の出力手段は、前記通知された開始時間情報に基づき前記映像ミュートを開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の伝送システム。
【請求項3】
前記映像ミュート指示手段は、前記受信装置に対して、さらに映像ミュートの解除指示を送信し、
前記受信装置の出力手段は、前記送信装置からの前記映像ミュートの解除指示に応じて前記映像ミュートを解除する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の伝送システム。
【請求項4】
前記映像ミュート指示手段は、前記映像ミュートの解除指示を送る際に、前記受信装置に対し、前記映像ミュートの解除までの時間を示す解除時間情報を通知し、
前記受信装置の出力手段は、前記通知された解除時間情報に基づき前記映像ミュートを解除する、
ことを特徴とする請求項3に記載の伝送システム。
【請求項5】
前記表示映像ミュート信号は、前記再生映像ミュート信号と同じミュート映像を表すことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項6】
前記表示映像ミュート信号は、画面全体が所定の色で塗り潰された静止画像を表し、
前記映像ミュート情報は、前記所定の色を示す色情報を含む、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項7】
前記再生映像信号の種類の変化は、前記再生映像信号の映像フォーマットの変化であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項8】
前記映像ミュート情報送信手段は、前記検出手段により映像フォーマットの変化が検出された場合、変化後の映像フォーマットの映像信号を処理するための映像フォーマット情報を前記受信装置に提供し、
前記受信装置の出力手段は、前記送信装置からの映像フォーマット情報に基づき、変化後の映像フォーマットの送信映像信号の処理を行う、
ことを特徴とする請求項7に記載の伝送システム。
【請求項9】
前記再生映像信号の種類の変化は、前記再生映像信号の暗号化の有無の変化であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項10】
前記送信装置の送信手段は、前記映像ミュートを開始してから所定期間経過後に、前記再生映像ミュート信号の種類を変化前の種類から変化後の種類に切り替え、当該切り替えから所定期間経過後に、前記映像ミュートを解除する、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項11】
前記受信装置の出力手段は、前記送信装置における前記切り替えの前に、前記映像ミュートを開始することを特徴とする請求項10に記載の伝送システム。
【請求項12】
前記受信装置の出力手段は、前記送信装置における前記切り替えの後、前記送信装置における前記映像ミュートの解除の前に、前記映像ミュートを解除することを特徴とする請求項10または11に記載の伝送システム。
【請求項13】
前記送信装置は、変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要とする場合、前記映像ミュート中に、前記送信映像信号の暗号化通信を開始した後、前記暗号化通信が安定したか否かを判定する暗号化通信制御手段をさらに備え、
前記映像ミュート指示手段は、前記暗号化通信が安定したと判定された場合に、前記受信装置に対して映像ミュートの解除指示を送る、
ことを特徴とする請求項3から12のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項14】
前記送信装置は、
当該送信装置に接続された受信装置の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
受信装置の識別情報と暗号安定待ち時間とが対応付けられた対応情報を記憶する暗号安定待ち時間記憶手段と、
をさらに備え、
前記暗号化通信制御手段は、前記暗号化通信を開始した後、前記対応情報に基づき、前記取得された識別情報に対応する暗号安定待ち時間だけ待った後に、前記暗号化通信が安定したか否かを判定し、当該判定の結果に基づき前記対応情報を更新する、
ことを特徴とする請求項13に記載の伝送システム。
【請求項15】
再生映像信号の種類の変化を検出する検出手段と、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信する送信手段であって、前記検出手段で前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信手段と、
前記送信手段で前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報送信手段と、
を備えることを特徴とする送信装置。
【請求項16】
再生映像信号を送信映像信号として送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信する映像ミュートを行う送信装置から、前記送信映像信号を受信する受信手段と、
前記送信装置から、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信する映像ミュート情報受信手段と、
前記映像ミュート情報受信手段で受信された前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成する表示映像ミュート信号生成手段と、
前記受信手段で受信された前記送信映像信号を表示部に出力する出力手段であって、前記送信装置における映像ミュートの開始の際に前記送信装置から送信される映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号生成手段で生成された表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始する出力手段と、
を備えることを特徴とする受信装置。
【請求項17】
再生映像信号を送信映像信号として受信装置に送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信装置の制御情報送信装置であって、
前記映像ミュートの開始の際に、前記受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送る映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を前記受信装置に送る映像ミュート情報提供手段と、
を備えることを特徴とする制御情報送信装置。
【請求項18】
再生映像信号の種類の変化を検出するステップと、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信するステップと、
前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行うステップと、
前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信するステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信するステップと、
を有する送信方法と、
前記送信映像信号を受信するステップと、
前記映像ミュート情報を受信するステップと、
前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成するステップと、
前記送信映像信号を表示部に出力するステップと、
前記映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始するステップと、
を有する受信方法と、
を含むことを特徴とする伝送方法。
【請求項19】
再生映像信号の種類の変化を検出するステップと、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信するステップと、
前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行うステップと、
前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信するステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする送信方法。
【請求項20】
再生映像信号を送信映像信号として送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信する映像ミュートを行う送信装置から、前記送信映像信号を受信するステップと、
前記送信装置から、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信するステップと、
前記映像ミュート情報に応じて、表示映像ミュート信号を生成するステップと、
前記送信映像信号を表示部に出力するステップと、
前記送信装置における映像ミュートの開始の際に前記送信装置から送信される映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始するステップと、
を有することを特徴とする受信方法。
【請求項21】
再生映像信号を送信映像信号として受信装置に送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信装置の制御情報送信方法であって、
前記映像ミュートの開始の際に、前記受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送るステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を前記受信装置に送るステップと、
を有することを特徴とする制御情報送信方法。
【請求項1】
再生映像信号の種類の変化を検出する検出手段と、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信する送信手段であって、前記検出手段で前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信手段と、
前記送信手段で前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報送信手段と、
を備えた送信装置、および
前記送信手段から送信された送信映像信号を受信する受信手段と、
前記映像ミュート情報送信手段から送信された前記映像ミュート情報を受信する映像ミュート情報受信手段と、
前記映像ミュート情報受信手段で受信された前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成する表示映像ミュート信号生成手段と、
前記受信手段で受信された前記送信映像信号を表示部に出力する出力手段であって、前記映像ミュート指示手段から送信された前記映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号生成手段で生成された表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始する出力手段と、
を備えた受信装置
を含むことを特徴とする伝送システム。
【請求項2】
前記映像ミュート指示手段は、前記映像ミュートの開始指示を送る際に、前記受信装置に対し、前記映像ミュートの開始までの時間を示す開始時間情報を通知し、
前記受信装置の出力手段は、前記通知された開始時間情報に基づき前記映像ミュートを開始する、
ことを特徴とする請求項1に記載の伝送システム。
【請求項3】
前記映像ミュート指示手段は、前記受信装置に対して、さらに映像ミュートの解除指示を送信し、
前記受信装置の出力手段は、前記送信装置からの前記映像ミュートの解除指示に応じて前記映像ミュートを解除する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の伝送システム。
【請求項4】
前記映像ミュート指示手段は、前記映像ミュートの解除指示を送る際に、前記受信装置に対し、前記映像ミュートの解除までの時間を示す解除時間情報を通知し、
前記受信装置の出力手段は、前記通知された解除時間情報に基づき前記映像ミュートを解除する、
ことを特徴とする請求項3に記載の伝送システム。
【請求項5】
前記表示映像ミュート信号は、前記再生映像ミュート信号と同じミュート映像を表すことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項6】
前記表示映像ミュート信号は、画面全体が所定の色で塗り潰された静止画像を表し、
前記映像ミュート情報は、前記所定の色を示す色情報を含む、
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項7】
前記再生映像信号の種類の変化は、前記再生映像信号の映像フォーマットの変化であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項8】
前記映像ミュート情報送信手段は、前記検出手段により映像フォーマットの変化が検出された場合、変化後の映像フォーマットの映像信号を処理するための映像フォーマット情報を前記受信装置に提供し、
前記受信装置の出力手段は、前記送信装置からの映像フォーマット情報に基づき、変化後の映像フォーマットの送信映像信号の処理を行う、
ことを特徴とする請求項7に記載の伝送システム。
【請求項9】
前記再生映像信号の種類の変化は、前記再生映像信号の暗号化の有無の変化であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項10】
前記送信装置の送信手段は、前記映像ミュートを開始してから所定期間経過後に、前記再生映像ミュート信号の種類を変化前の種類から変化後の種類に切り替え、当該切り替えから所定期間経過後に、前記映像ミュートを解除する、
ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項11】
前記受信装置の出力手段は、前記送信装置における前記切り替えの前に、前記映像ミュートを開始することを特徴とする請求項10に記載の伝送システム。
【請求項12】
前記受信装置の出力手段は、前記送信装置における前記切り替えの後、前記送信装置における前記映像ミュートの解除の前に、前記映像ミュートを解除することを特徴とする請求項10または11に記載の伝送システム。
【請求項13】
前記送信装置は、変化後の種類の再生映像信号が暗号化を必要とする場合、前記映像ミュート中に、前記送信映像信号の暗号化通信を開始した後、前記暗号化通信が安定したか否かを判定する暗号化通信制御手段をさらに備え、
前記映像ミュート指示手段は、前記暗号化通信が安定したと判定された場合に、前記受信装置に対して映像ミュートの解除指示を送る、
ことを特徴とする請求項3から12のいずれか1項に記載の伝送システム。
【請求項14】
前記送信装置は、
当該送信装置に接続された受信装置の識別情報を取得する識別情報取得手段と、
受信装置の識別情報と暗号安定待ち時間とが対応付けられた対応情報を記憶する暗号安定待ち時間記憶手段と、
をさらに備え、
前記暗号化通信制御手段は、前記暗号化通信を開始した後、前記対応情報に基づき、前記取得された識別情報に対応する暗号安定待ち時間だけ待った後に、前記暗号化通信が安定したか否かを判定し、当該判定の結果に基づき前記対応情報を更新する、
ことを特徴とする請求項13に記載の伝送システム。
【請求項15】
再生映像信号の種類の変化を検出する検出手段と、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信する送信手段であって、前記検出手段で前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信手段と、
前記送信手段で前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信する映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信する映像ミュート情報送信手段と、
を備えることを特徴とする送信装置。
【請求項16】
再生映像信号を送信映像信号として送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信する映像ミュートを行う送信装置から、前記送信映像信号を受信する受信手段と、
前記送信装置から、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信する映像ミュート情報受信手段と、
前記映像ミュート情報受信手段で受信された前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成する表示映像ミュート信号生成手段と、
前記受信手段で受信された前記送信映像信号を表示部に出力する出力手段であって、前記送信装置における映像ミュートの開始の際に前記送信装置から送信される映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号生成手段で生成された表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始する出力手段と、
を備えることを特徴とする受信装置。
【請求項17】
再生映像信号を送信映像信号として受信装置に送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信装置の制御情報送信装置であって、
前記映像ミュートの開始の際に、前記受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送る映像ミュート指示手段と、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を前記受信装置に送る映像ミュート情報提供手段と、
を備えることを特徴とする制御情報送信装置。
【請求項18】
再生映像信号の種類の変化を検出するステップと、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信するステップと、
前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行うステップと、
前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信するステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信するステップと、
を有する送信方法と、
前記送信映像信号を受信するステップと、
前記映像ミュート情報を受信するステップと、
前記映像ミュート情報に応じて、前記表示映像ミュート信号を生成するステップと、
前記送信映像信号を表示部に出力するステップと、
前記映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始するステップと、
を有する受信方法と、
を含むことを特徴とする伝送方法。
【請求項19】
再生映像信号の種類の変化を検出するステップと、
前記再生映像信号を送信映像信号として送信するステップと、
前記再生映像信号の種類の変化が検出された場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行うステップと、
前記再生映像ミュート信号が送信された場合に、映像ミュートの開始指示を送信するステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を送信するステップと、
を有することを特徴とする送信方法。
【請求項20】
再生映像信号を送信映像信号として送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を送信する映像ミュートを行う送信装置から、前記送信映像信号を受信するステップと、
前記送信装置から、所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を受信するステップと、
前記映像ミュート情報に応じて、表示映像ミュート信号を生成するステップと、
前記送信映像信号を表示部に出力するステップと、
前記送信装置における映像ミュートの開始の際に前記送信装置から送信される映像ミュートの開始指示を受信した場合に、前記送信映像信号の代わりに、前記表示映像ミュート信号を前記表示部に出力する映像ミュートを開始するステップと、
を有することを特徴とする受信方法。
【請求項21】
再生映像信号を送信映像信号として受信装置に送信し、前記再生映像信号の種類が変化する場合に、前記再生映像信号の代わりに、所定のミュート映像に対応した再生映像ミュート信号を前記送信映像信号として送信する映像ミュートを行う送信装置の制御情報送信方法であって、
前記映像ミュートの開始の際に、前記受信装置に対して映像ミュートの開始指示を送るステップと、
所定のミュート映像に対応した表示映像ミュート信号を生成するための映像ミュート情報を前記受信装置に送るステップと、
を有することを特徴とする制御情報送信方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
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【図11】
【図12】
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【図19】
【図20】
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【公開番号】特開2013−81062(P2013−81062A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−219820(P2011−219820)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】
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