説明

伝送制御システム、加入者側伝送装置及び局側伝送装置

【課題】コンピュータ再起動中状況においても、主信号の導通を断ずることなく、通信サービスを継続することができるようにする。
【解決手段】本発明の加入者側伝送装置は、コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行う加入者側処理手段を備え、加入者側処理手段が局側伝送装置からの受信信号に含まれている伝送制御情報に応じてデータ伝送処理を行う伝送処理部を有する。また、本発明の局側伝送装置は、コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行う局側処理手段と、各加入者側伝送装置毎の伝送制御情報を求める伝送制御情報算出手段とを備え、局側処理手段が、伝送制御情報算出手段により求めた各加入者側伝送装置の伝送制御情報を記憶する伝送制御情報記憶部と、伝送制御情報記憶部の各加入者側伝送装置の伝送制御情報を用いて各加入者側伝送装置との間の伝送制御処理を行う伝送制御処理部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伝送制御システム、加入者側伝送装置及び局側伝送装置に関し、例えば、伝送システムにおいて、ソフトウェア更新等に伴うCPU再起動中でも、正常に主信号導通が継続できる伝送制御システム、加入者側伝送装置及び局側伝送装置に適用し得るものである。
【背景技術】
【0002】
近年、一般個人宅へ高速・広帯域なブロードバンドサービスを提供する目的で、伝送路に光ファイバを用いたFTTH(Fiber To The Home)と呼ばれるアクセス網が普及してきており、FTTHによるブロードバンドサービスの提供には、PON(Passive Optical Network)と呼ばれる光アクセスシステムが多く利用されている。
【0003】
PONシステムは、図3に示すように、1つの局側光回線終端装置(OLT:Optical Line Terminal)と複数の加入者宅側光回線終端装置(ONU:Optical Network Unit)を、光スプリッタ(例えば、光カプラ等)と呼ばれる光受動素子を用いて1本の光ケーブルを分岐させて1対多に接続する構成であり、光ファイバや伝送装置を複数の加入者で共有することにより、経済的にFTTHサービスを提供することが可能である。
【0004】
PONシステムでは、一般的に、OLTからONUへの通信およびONUからOLTへの通信には、それぞれ異なる波長を用いたWDM(Wavelength Division Multiplexing)方式を利用している。また、1本のファイバを複数ONUで共用しているため、ONUからOLTへの通信は、例えばTDMA(Time Division Multiple Access)方式を用いて、各ONUからの信号の衝突を回避している。
【0005】
PONシステムを用いたアクセスネットワークとしては、プロトコルにギガビットイーサネットを用い、IEEE Std 802.3ahとして標準化されているGE−PON(Gigabit Ethernet PON)と呼ばれるものがある。GE−PONでは、上記TDMAによるアクセス制御のために、Multi−point MAC Control(MPCP)と呼ばれる制御機能を規定しており、MAC Controlフレームと呼ばれる制御フレームをOLTとONU間で送受信することでMPCP制御を実現している。
【0006】
MPCPでは、OLTとONUとの間の通信に先立ち、ディスカバリープロセスと呼ばれる手順により、OLTとONUとの間の通信路の確立を行う。ディスカバリープロセスでは、OLTとONUとの間で、Discovery処理用MAC Controlフレームを送受信することで、OLTとONUとの間の通信路の確立を行う。また、ONUからOLTへのTDMA制御のために、ディスカバリープロセスにおいて、OLTと全ONUの時刻同期を行っている。
【0007】
通信路の確立後は、ONUは送信したいデータ量(送信要求量)をMAC Controlフレームの1つであるREPORTフレームを用いてOLTに通知する。
【0008】
OLTは、REPORTフレームにより通知された各ONUの送信要求量から、各ONUの送信を許可するデータ量(送信許可量)と送信開始時刻をMAC Controlフレームの1つであるGATEフレームを用いてONUへ通知する。
【0009】
ONUは、GATEフレームにより通知された送信許可量と送信開始時刻を元に、OLTへデータフレームを送信する。
【0010】
また、IEEE Std 802.3ahでは、OLT−ONU間の運用・管理・保守に関する機能(OAM:Operation,Administration,and Maintenance)を規定しており、スロープロトコルフレームと呼ばれる制御フレームを用いて、OLT−ONU間でOAM情報の通信を行っている。OLT−ONU間のOAM情報の通信に関しては、MPCPによる通信路が確立された後、OAMディスカバリーの仕組みにより、OAM情報用通信路が確立される。OAM情報用通信路が確立された後は、周期的なOAM情報のやりとりを監視することでOAM情報用通信路の正常性の確認を行っている。
【0011】
以上説明した、MPCPのディスカバリープロセス、通信路の確立後のGATEフレーム,REPORTフレームによる制御情報のやりとり、および運用・管理・保守機能に関しては、PONシステムを構成する伝送装置において、CPUによるソフトウェア処理で実現されるのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2009−65575号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、OLT装置およびONU装置に搭載されるソフトウェアは、機能拡張などの理由によりしばしばソフトウェアの更新が発生することが予想され、その際には、CPUの再起動が伴うのが一般的である。
【0014】
そのため、ソフトウェア更新によるCPU再起動中においては、前記通信路確立後のGATEフレーム、REPORTフレームによる制御情報をやりとりする機能が停止してしまい、OLTとONUとの間でのGATEフレームとREPORTフレームの送受信が不可能になり、ひいては主信号フレームの導通が不可能になるという問題があった。
【0015】
また、ソフトウェア更新によるCPU再起動中においては、前記運用・管理・保守機能が停止してしまい、OAM情報用通信路の維持が不可能になり、伝送装置においては、運用・管理・保守用の通信路が切断されると、主信号の導通も切断するという動作が一般的であるため、主信号フレームの導通が不可能になるという問題があった。
【0016】
本発明は、上記課題に鑑みたものであり、上記のような伝送装置におけるソフトウェア更新などによるコンピュータの再起動中状況においても、主信号の導通を断ずることなく、通信サービスを継続することが可能な伝送制御システム、加入者側伝送装置および局側伝送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
かかる課題を解決するために、第1の本発明の加入者側伝送装置は、局側伝送装置との間でデータの送受信を行う加入者側伝送装置において、(1)コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行う加入者側処理手段を備え、加入者側処理手段が、(1−1)局側伝送装置からの受信信号に含まれているデータ伝送に関する伝送制御情報に応じて、データ伝送処理を行う伝送処理部を有することを特徴とする。
【0018】
第2の本発明の局側伝送装置は、接続される1又は複数の加入者側伝送装置との間で、データの送受信を行う局側伝送装置において、(1)コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行う局側処理手段と、(2)1又は複数の加入者側伝送装置毎のデータ伝送に関する伝送制御情報を求める伝送制御情報算出手段とを備え、局側処理手段が、(1−1)伝送制御情報算出手段により求めた各加入者側伝送装置の伝送制御情報を記憶する伝送制御情報記憶部と、(1−2)伝送制御情報記憶部に記憶される各加入者側伝送装置の伝送制御情報を用いて、各加入者側伝送装置との間の伝送制御処理を行う伝送制御処理部とを有することを特徴とする。
【0019】
第3の本発明の伝送制御システムは、局側伝送装置と、局側伝送装置と接続される1又は複数の加入者側伝送装置との間でデータの送受信を行う伝送制御システムにおいて、局側伝送装置が、(1)コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行う局側処理手段と、(2)1又は複数の加入者側伝送装置毎のデータ伝送に関する伝送制御情報を求める伝送制御情報算出手段とを備え、局側処理手段が、(1−1)伝送制御情報算出手段により求めた各加入者側伝送装置の伝送制御情報を記憶する伝送制御情報記憶部と、(1−2)伝送制御情報記憶部に記憶される各加入者側伝送装置の伝送制御情報を用いて、各加入者側伝送装置との間の伝送制御処理を行う伝送制御処理部とを有することを特徴とする。
【0020】
第4の本発明の伝送制御システムは、局側伝送装置と、局側伝送装置と接続される1又は複数の加入者側伝送装置との間でデータの送受信を行う伝送制御システムにおいて、各加入者側伝送装置が、(1)コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行うものであり、局側伝送装置からの受信信号に含まれているデータ伝送に関する伝送制御情報に応じて、データ伝送処理を行う伝送処理部を有する加入者側処理手段を備え、局側伝送装置が、(2)再起動対象の各加入者側伝送装置に対する再起動指示前に、当該再起動対象の各加入者側伝送装置の伝送処理部との間で確立した通信路の監視を停止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、伝送装置におけるソフトウェア更新などによるコンピュータの再起動中状況においても、主信号の導通を断ずることなく、通信サービスを継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】実施形態のONU装置の内部構成を示す機能構成図である。
【図2】実施形態のOLT装置の内部構成を示す機能構成図である。
【図3】PONシステムの構成を示す図である。
【図4】実施形態のOLT装置とONU装置との間の情報伝送処理を示すシーケンス図である。
【図5】実施形態のOLT装置とONU装置との間のOAMフレームの送受信処理を示すシーケンス図である。
【図6】ONU装置におけるCPU再起動を行う場合の処理を示すシーケンス図である。
【図7】OLT装置におけるCPU再起動を行う場合の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(A)実施形態
以下では、本発明の伝送制御システム、加入者側伝送装置及び局側伝送装置の実施形態を、図面を参照しながら例示して説明する。
【0024】
この実施形態では、PONシステムのプロトコルにギガビットイーサネットを用いたGE−PONシステムに、本発明を適用した場合を例示する。
【0025】
(A−1)実施形態の構成
図3は、実施形態のPONシステムの全体構成を例示するシステム構成図である。図3において、実施形態に示すPONシステム5は、1台の局側光回線終端装置(OLT装置)2は複数の加入者宅側光回線終端装置(ONU装置)1−1〜1−n(nは正の整数)と、光スプリッタ(例えば光カプラ)3と呼ばれる光受動素子を用いて、1本の光ケーブル4を分岐させて1対多に接続する構成である。
【0026】
図1は、GE−PONシステムを構成する加入者宅側光回線終端装置(ONU装置)の内部構成を示す機能構成図である。
【0027】
図1において、ONU装置1は、E/O変換部11、MAC部(メディアアクセス制御部)12、MAC Controlフレーム処理部13、MAC Controlクライアント部14、OAMフレーム処理部15、OAMクライアント部16、MACクライアント部17を少なくとも有して構成される。
【0028】
図1において、例えば、MAC Controlクライアント部14およびOAMクライアント部16は、CPUによるソフトウェア処理で実行される機能部であり、それ以外の構成要素はハードウェア処理で実行される機能部である。
【0029】
E/O変換部11は、入力された光信号を電気信号に変換してMAC部12に与えたり、またMAC部12から受け取った電気信号を光信号に変換して送信したりするものである。
【0030】
MAC部12は、OSI参照モデルのデータリンク層(第2層)の下位副層に当たり、フレームの送受信や、誤り検出などの機能を有するものである。
【0031】
MAC Controlフレーム処理部13は、MAC部12から受け取ったフレームのうち、MAC Controlフレームのみを抽出して、このMAC Controlフレームの内容の解析処理及び内容の応じた応答処理を行う回路部である。
【0032】
図1に示すように、MAC Controlフレーム処理部13は、MAC Controlフレーム識別部131、MAC Controlフレーム多重部132、Discovery処理部133、GATE処理部134、REPORT処理部135、GATE情報解析処理部136を少なくとも有して構成される。
【0033】
MAC Controlフレーム識別部131は、MAC Controlフレーム処理部13で受信されたフレームのうち、MAC Controlフレームと呼ばれるフレームを識別してDiscovery処理部133又はGATE処理部134に与え、MAC Control以外のフレームをOAMフレーム処理部15に与えるものである。
【0034】
MAC Controlフレーム多重部132は、OAMフレーム処理部15からのフレームと、Discovery処理部133およびREPORT処理部135からのMAC Controlフレームとを多重してMAC部12に与えるものである。MAC Controlフレーム多重部132は、GATE情報解析処理部136と接続しており、フレームの出力タイミング(送信開始時刻)および送信データ量は、GATE情報解析処理部136から指示される。
【0035】
Discovery処理部133は、OLT装置1との間で通信路を確立するDiscovery処理を行うものである。Discovery処理部133は、MAC Controlフレーム識別部131から抽出されたDiscovery処理用MAC Controlフレームを受信し、このDiscovery処理用MAC Controlフレームの内容を、MAC Controlクライアント部14へ通知するものである。また、Discovery処理部133は、MAC Controlクライアント部14から通知されるDiscovery処理情報に基づいてDiscovery処理用MAC Controlフレームを生成し、生成したDiscovery処理用MAC ControlフレームをMAC Controlフレーム多重部132に与えるものである。
【0036】
REPORT処理部135は、GATE情報解析処理部136から通知されるREPORT情報をもとに、REPORT処理用のMAC Controlフレーム(REPORTフレーム)を生成してMAC Controlフレーム多重部132に与えるものである。
【0037】
GATE処理部134は、MAC Controlフレーム識別部131から抽出されたGATE処理用のMAC Controlフレーム(GATEフレーム)を受信し、このGATE処理用のMAC Controlフレームの内容(GATE情報)を、GATE情報解析処理部136へ通知するものである。
【0038】
GATE情報解析処理部136は、GATE処理部134から通知されたGATE情報を元に、当該ONU装置1が送信するフレームの送信開始時刻と送信許可量を算出し、その結果をMAC Controlフレーム多重部132へ通知するものである。さらに、GATE情報解析処理部136は、MAC Controlフレーム多重部132に蓄積されたデータ量を監視し、MAC Controlフレーム多重部132に蓄積される蓄積データ量とGATE情報の送信許可量とに基づいてREPORT情報とを求め、そのREPORT情報を、REPORT処理部135へ通知するものである。
【0039】
MAC Controlクライアント部14は、ディスカバリープロトコル処理部141を有するものである。
【0040】
ディスカバリープロトコル処理部141は、Discovery処理部133から通知されたMAC Controlフレーム情報に基づいて、ディスカバリープロセス処理を行い、応答するべきMAC Controlフレーム情報をDiscovery処理部133に通知するものである。
【0041】
OAMフレーム処理部15は、OAMフレーム識別部151、OAMフレーム多重部152、OAM処理部153を少なくとも有して構成される。
【0042】
OAMフレーム識別部151は、MAC Controlフレーム処理部13から出力されたフレームのうち、スロープロトコルフレームを識別してOAM処理部153に与えるものである。また、OAM処理フレーム識別部151は、それ以外のフレームをMACクライアント部16に与える。
【0043】
OAMフレーム多重部152は、MACクライアント部17から受信したフレームと、OAM処理部153からのスロープロトコルフレームとを多重して、MAC Controlフレーム処理部13に与えるものである。
【0044】
OAM処理部153は、OAMフレーム識別部151から抽出されたスロープロトコルフレームを受信し、スロープロトコルフレームの内容を、OAMクライアント部16へ通知するものである。また、OAM処理部153は、OAMクライアント部16から通知されるOAM情報に基づいてスロープロトコルフレームを生成し、その生成したスロープロトコルをOAMフレーム多重部152に与えるものである。
【0045】
OAMクライアント部16は、OAMプロトコル処理部161を有するものである。
【0046】
OAMプロトコル処理部161は、OAM処理部153から受信したスロープロトコルフレームの内容を受け取り、このスロープロトコルフレームの内容に応じたOAM情報を、OAM処理部153に与えるものである。
【0047】
MACクライアント部17は、ブリッジ機能などを実現するものである。
【0048】
図2は、GE−PONシステムを構成する局側光回線終端装置(OLT装置)の内部構成を示す機能構成図である。
【0049】
図2において、OLT装置2は、E/O変換部21、MAC部22、マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−n(nは正の整数)、MAC Controlクライアント部24、マルチポイント送信制御部25、OAMフレーム処理部26、OAMクライアント部27、MACクライアント部28を少なくとも有して構成される。
【0050】
図2において、例えば、MAC Controlクライアント部24およびOAMクライアント部27は、CPUによるソフトウェア処理で実行される機能部であり、それ以外の構成要素はハードウェア処理で実行される機能部である。
【0051】
E/O変換部21は、入力された光信号を電気信号に変換してMAC部22に与えたり、またMAC部22から受け取った電気信号を光信号に変換して送信したりするものである。
【0052】
MAC部22は、OSI参照モデルのデータリンク層(第2層)の下位副層に当たり、フレームの送受信や、誤り検出などの機能を有する。
【0053】
マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nは、各ONU装置1との間で授受するMAC Controlフレームの解析処理や生成処理を行う回路部である。また、マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nは、OLT装置2に接続されるONU装置1毎に個別に存在する。
【0054】
マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nは、MAC Controlフレーム識別部231、MAC Controlフレーム多重部232、Discovery処理部233、GATE処理部234、REPORT処理部235、送信許可帯域設定メモリ部236を少なくとも有して構成される。
【0055】
MAC Controlフレーム識別部231は、MAC部22で受信されたフレームのうち、MAC Controlフレームと呼ばれるフレームを識別してDiscovery処理部233又はREPORT処理部235に与え、MAC Control以外のフレームをOAMフレーム処理部26に与えるものである。
【0056】
MAC Controlフレーム多重部232は、OAMフレーム処理部26からのフレームと、Discovery処理部233およびGATE処理部234からのMAC Controlフレームとを多重してMAC部22へ出力するものである。
【0057】
Discovery処理部233は、MAC Controlフレーム識別部231から抽出されたDiscovery処理用MAC Controlフレームを受信し、このDiscovery処理用MAC Controlフレームの内容を、MAC Controlクライアント部24へ通知するものである。
【0058】
また、Discovery処理部233は、MAC Controlクライアント部24から通知されるDiscovery処理情報に基づいてDiscovery処理用MAC Controlフレームを生成して、この生成したDiscovery処理用MAC ControlフレームをMAC Controlフレーム多重部232に与えるものである。
【0059】
REPORT処理部235は、MAC Controlフレーム識別部231から抽出されたREPORTフレームを受信し、REPORTフレームの内容を、MAC Controlクライアント部24へ通知するものである。
【0060】
GATE処理部234は、MAC Controlクライアント部24から通知されるGATE情報に基づいてGATEフレームを生成し、生成したGATEフレームをMAC Controlフレーム多重部232へ出力するものである。又は、GATE処理部234は、送信許可帯域設定メモリ部236に設定されたGATE情報に基づいてGATEフレームを生成し、生成したGATEフレームをMAC Controlフレーム多重部232へ出力するものである。
【0061】
ここで、GATE処理部234の動作について説明する。GATE処理部234は、上記のいずれかの動作を設定により選択することができる。例えば、CPU再起動を行う際には、GATE処理部234は、MAC Controlクライアント部24が送信許可帯域設定メモリ部236に設定したGATE情報を用いてGATEフレームを作成するようにする。またそれ以外のときには、MAC Controlクライアント部24から通知されたGATE情報を用いてGATEフレームを作成するようにする。
【0062】
このようなGATE処理部234の動作の切り替えは、例えば、OLT装置2の再起動開始指示が入力されたことをトリガとすることができる。また、再起動完了後、GATE処理部234は、送信許可帯域設定メモリ部236のGATE情報を用いた処理から、MAC Controlクライアント部24から通知されたGATE情報を用いた処理に切り戻しを行うようにすることができる。
【0063】
MAC Controlクライアント部24は、ディスカバリープロトコル処理部241および送信許可帯域計算処理部242を有する。
【0064】
ディスカバリープロトコル処理部241は、各マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nのDiscovery処理部233から通知されたMAC Controlフレーム情報をもとにディスカバリープロセス処理を行い、応答するべきMAC Controlフレーム情報を該当するマルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nのDiscovery処理部233に通知するものである。
【0065】
送信許可帯域計算処理部242は、各マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nのREPORT処理部235から通知されたREPORT情報に基づいて、各ONU装置1のフレーム送信開始時刻と送信許可量を計算するものである。
【0066】
さらに、送信許可帯域計算処理部242は、計算した各ONU装置1のフレーム送信開始時刻と送信許可量とをGATE情報として、該当するマルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nのGATE処理部234へ通知する。又は、送信許可帯域計算処理部242は、計算した各ONU装置1のフレーム送信開始時刻と送信許可量をGATE情報として、送信許可帯域設定メモリ部236に通知する。
【0067】
ここで、送信許可帯域処理部242は、上述したように、各ONU装置1−1〜1−nのフレーム送信開始時刻と送信許可量とを計算するものである。送信許可帯域処理部242による各ONU装置1−1〜1−nのフレーム送信開始時刻と送信許可量の計算処理は、既存技術と同様の方法を適用できる。しかし、送信許可帯域処理部242の計算結果を通知する処理については以下のようにする。例えば、当該OLT装置2が再起動する場合、送信許可帯域計算処理部242は、各ONU装置1−1〜1−nの送信開始時刻および送信許可量を、それぞれ対応する各マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nの送信許可帯域設定メモリ部236に設定するようにする。
【0068】
送信許可帯域設定メモリ部236は、MAC Controlクライアント部24の送信許可帯域計算処理部242から通知されたGATE情報を記憶するものである。また、送信許可帯域設定メモリ部236は、記憶したGATE情報を周期的にGATE処理部234へ通知する。
【0069】
マルチポイント送信制御部25は、各マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nからの送信要求を調停して、各マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nのMAC Controlフレーム多重部232へ送信許可を与える。
【0070】
OAMフレーム処理部26は、OAMフレーム識別部261、OAMフレーム多重部262、OAM処理部263、OAM送信設定メモリ部264を少なくとも有して構成される。
【0071】
OAMフレーム識別部261は、各マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nから出力されたフレームのうち、スロープロトコルフレームを識別し、識別したスロープロトコルフレームをOAM処理部263に与え、それ以外のフレームをMACクライアント部28に与えるものである。
【0072】
OAMフレーム多重部262は、MACクライアント部28からのフレームとOAM処理部263からのスロープロトコルフレームとを多重して、各マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nに与えるものである。
【0073】
OAM処理部263は、OAMフレーム識別部261から抽出されたスロープロトコルフレームを受信し、このスロープロトコルフレームの内容をOAMクライアント部27に与えるものである。
【0074】
また、OAM処理部263は、OAMクライアント部27から通知されるOAM情報に基づいてスロープロトコルフレームを生成し、その生成したスロープロトコルフレームをOAMフレーム多重部262に与えるものである。又は、OAM処理部263は、OAM送信設定メモリ部264に設定されたOAM情報に基づいてスロープロトコルフレームを生成し、その生成したスロープロトコルフレームをOAMフレーム多重部262に与えるものである。
【0075】
ここで、OAM処理部263の動作について説明する。OAM処理部263は、上記いずれかの動作を設定により選択することができる。例えば、当該OLT装置2が再起動する際、OAM処理部263は、OAMクライアント部27がOAM送信設定メモリ部264に設定したOAM情報を用いてスロープロトコルフレームを作成する。またそれ以外のときには、OAM処理部263は、OAMクライアント部27から通知されたOAM情報を用いてスロープロトコルフレームを作成するものとすることができる。
【0076】
OAM送信設定メモリ部264は、OAMクライアント部27から通知されたOAM情報を記憶する。また、OAM送信設定メモリ部264は、記憶したOAM情報を周期的にOAM処理部263へ通知する。
【0077】
OAMクライアント部27は、OAMプロトコル処理部271を有する。
【0078】
OAMプロトコル処理部271は、OAM処理部263からスロープロトコルフレームの内容を受け取り、このスロープロトコルフレームの内容に応じた応答情報をOAM情報としてOAM処理部263に与えるものである。又は、OAMプロトコル処理部271は、OAM処理部263から受け取ったスロープロトコルフレームの内容に応じたOAM情報を、OAM送信設定メモリ部264に設定するものである。
【0079】
MACクライアント部28は、ブリッジ機能などを実現するものである。
【0080】
(A−2)実施形態の動作
次に、この実施形態のGE−PONシステムにおける伝送制御処理の動作を説明する。
【0081】
図3に示すように、光スプリッタ3(例えば、光カプラなど)を介して、図2に示すOLT装置に、図1に示す1又は複数のONU装置が接続されることによりPONシステムを構成する。
【0082】
(A−2−1)情報伝送処理
以下では、OLT装置2とONU装置1との間で授受される情報伝送処理を説明する。
【0083】
図4は、OLT装置2とONU装置1との間で授受される情報伝送処理を示すシーケンス図である。
【0084】
まず、OLT装置2のMAC Controlクライアント部24のディスカバリープロトコル処理部241と、ONU装置1のMAC Controlクライアント部14のディスカバリープロトコル処理部141との間で、Discovery用MAC Controlフレームを用いてDiscovery情報をやりとりすることによりディスカバリープロセスを完了し(ステップS101)、OLT装置2とONU装置1と間の通信路の確立を行う(ステップS102)。
【0085】
OLT装置2とONU装置1との間の通信路の確立後、ONU装置1からOLT装置2への通信は以下の手順による。
【0086】
(1)OLT装置2は、ONU装置1から通知されるREPORT情報を元に、そのONU装置1が送信開始してもよい送信開始時刻と、送信してもよいデータ量(送信許可量)とをGATEフレームによりONU装置1に通知する(ステップS103)。
【0087】
なお、最初は、ONU装置1からのREPORT情報を受けていないため、REPORTフレームを送信出来る分の送信許可量をONU装置1に与える。
【0088】
(2)ONU装置1は、MAC Controlフレーム多重部132に蓄積されたデータ量をもとにGATE情報解析処理部136が計算したREPORT情報を、REPORTフレームにより、REPORT処理部135からMAC Controlフレーム多重部132、MAC部12を経由してOLT装置2へ送信する(ステップS104)。
【0089】
(3)OLT装置2で受信されたREPORTフレームのREPORT情報は、MAC部22、MAC Controlフレーム識別部231、REPORT処理部235を経由して、MAC Controlクライアント部24の送信許可帯域計算処理部242へ通知される。
【0090】
(4)送信許可帯域計算処理部242は、通知された各ONU装置1−1〜1−nからのREPORT情報を元に、各ONU装置1−1〜1−nのフレーム送信開始時刻と送信許可量を計算する(ステップS105)。
【0091】
そして、OLT装置2は、計算した各ONU装置1−1〜1−nのフレーム送信開始時刻と送信許可量をGATE情報として、GATEフレームにより、GATE処理部234からMAC Controlフレーム多重部232、MAC部22を経由して各ONU装置1−1〜1−nへ送信する(ステップS106)。
【0092】
(5)ONU装置1で受信されたGATEフレームのGATE情報は、MAC部12、MAC Controlフレーム識別部131、GATE処理部134を経由して、GATE情報解析処理部136へ通知される。
【0093】
(6)GATE情報解析処理部136は、通知されたGATE情報を元に、フレームの送信開始時刻と送信許可量を抽出し、MAC Controlフレーム多重部132は送信開始時刻になったら送信許可量分のフレームをMAC部12へ出力する(ステップS107、S108)。
【0094】
以後、ステップS104〜S108を繰り返すことにより、ONU装置1からOLT装置2への通信を実現する。
【0095】
OLT装置2からONU装置1への通信は、OLT装置2の各マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nからの送信要求を、マルチポイント送信制御部25が調停して、マルチポイントMAC Controlフレーム処理部23−1〜23−nからのフレーム出力をコントロールすることにより実現される。
【0096】
図5は、OLT装置2とONU装置1との間のOAMフレームの送受信処理を示すシーケンス図である。
【0097】
図5に示すように、OLT装置2とONU装置1との間の通信路確立後、OLT装置2のOAMクライアント部27のOAMプロトコル処理部271とONU装置1のOAMクライアント部16のOAMプロトコル処理部161との間で、スロープロトコルフレームを用いてOAM情報をやりとりすることにより、OAMディスカバリープロセスを完了し(ステップS201)、OLT装置2とONU装置1との間の運用・管理・保守用通信路(OAM情報用通信路)の確立を行う(ステップS202)。
【0098】
OAM情報用通信路が確立された後は、OLT装置2は、各ONU装置1−1〜1−nとの間で周期的なOAM情報のやりとりを行い、その監視をすることでOAM情報用通信路の正常性の確認を行う(ステップS203、S204)。
【0099】
(A−2−2)ONU装置1のソフトウェア更新処理を行う場合の処理
次に、上記(A−2−1)の状態にあるONU装置1がソフトウェア更新のために再起動を行う場合の手順を説明する。
【0100】
図6は、ONU装置1においてCPU再起動を行う場合の処理を示すシーケンス図である。
【0101】
(1)OLT装置2は、更新用ソフトウェアデータをONU装置1へ転送する(ステップS301)。
【0102】
(2)OLT装置2は、ソフトウェア更新対象のONU装置1のOAM情報用通信路の監視を停止する(ステップS302)。OLT装置2において、当該対象のONU装置1のOAM情報用通信路の監視が停止している間、OLT装置2は、当該対象のONU装置1からの周期的なOAM情報がなくても、通信断にはしない。
【0103】
例えば、OAMクライアント部27が、ソフトウェア更新対象のONU装置1のOAM情報用通信路の監視を停止する旨を示すOAM情報を、OAM処理部263に通知したり、又はOAM送信設定メモリ部264に設定したりする。
【0104】
(3)OLT装置2は、ソフトウェア更新対象のONU装置1のCPU再起動を指示する(ステップS303)。例えば、OLT装置2は、OAMクライアント部27が、ソフトウェア更新対象のONU装置1に対して、CPU再起動コマンドを送信する。
【0105】
(4)ONU装置1の再起動完了後(ステップS304)、OLT装置2は、ソフトウェア更新対象のONU装置1のOAM情報用通信路の監視を再開する(ステップS305〜S307)。
【0106】
例えば、ONU装置1がCPU再起動した後、OLT装置2のOAMクライアント部27のOAMプロトコル処理部271とONU装置1のOAMクライアント部16のOAMプロトコル処理部161との間で、スロープロトコルフレームを用いてOAM情報の授受をして、OAMディスカバリープロセスを完了し(ステップS305)、OLT装置2とONU装置1との間でOAM情報用通信路の確立を行う(ステップS306)。これにより、OLT装置2は、ソフトウェア更新対象のONU装置1とのOAM情報用通信路を監視することができる。
【0107】
以上の手順に従えば、ONU装置1のCPU再起動中はOAM情報用通信路の監視を停止しているので、その間にOLT装置2がそのONU装置1との通信を断ずることはなく、OLT装置2とONU装置1との間の通信に影響を及ぼすことはない。
【0108】
また、ONU装置1でのGATE情報処理、およびREPORT情報処理はハードウェア処理としているため、CPUの再起動により通信に影響を及ぼすことはない。
【0109】
(A−2−3)OLT装置2のソフトウェアの更新処理を行う場合の処理
次に、上記(A−2−1)の状態にあるOLT装置2のソフトウェアの更新処理を行う場合の手順を説明する。
【0110】
図7は、OLT装置2においてCPU再起動を行う場合の処理を示すフローチャートである。
【0111】
(1)OLT装置2におけるソフトウェアを更新する際、MAC Controlクライアント部24の送信許可帯域計算処理部242は、各ONU装置1宛の送信開始時刻及び送信許可量を、送信許可帯域設定メモリ部236に設定する(ステップS401)。
【0112】
(2)OLT装置2において、GATE処理部234の動作を、「MAC Controlクライアント部24の送信許可帯域計算処理部242から通知されるGATE情報をもとにGATEフレームを生成して出力する」動作から、「送信許可帯域設定メモリ部236に設定されたGATE情報をもとに、GATEフレームを生成して出力する」動作に設定を切り替える(ステップS402)。
【0113】
(3)また、OAMクライアント部27は、各ONU装置1宛のOAM情報を、OAM送信設定メモリ264に設定する(ステップS403)。
【0114】
(4)OLT装置2において、OAM処理部263の動作を、「OAMクライアント部27から通知されるOAM情報をもとに、スロープロトコルフレームを生成して出力する」動作から、「OAM送信設定メモリ部264に設定されたOAM情報をもとに,スロープロトコルフレームを生成して出力する」動作に設定を切り替える(ステップS404)。
【0115】
なお、この図7では、説明便宜上、GATE処理部234の動作の切り替え後に、OAM処理部263の動作の切り替える場合を例示したが、この順序に限定されるものではない。例えば、両者の切り替え処理を並列に行っても良いし、OAM処理部263の動作を切り替えてから、GATE処理部234の動作を切り替えるようにしても良い。
【0116】
(5)OLT装置2のソフトウェアを更新してCPUを再起動する(ステップS405)。
【0117】
(6)OLT装置2において、CPU再起動完了後、GATE処理部234の動作を、「MAC Controlクライアント部24の送信許可帯域計算処理部242から通知されるGATE情報をもとにGATEフレームを生成して出力する」動作に切り戻し(ステップS406)、また、OAM処理部263の動作を、「OAMクライアント部27から通知されるOAM情報をもとに、スロープロトコルフレームを生成して出力する」動作に切り戻す(ステップS407)。
【0118】
以上の手順に従えば、OLT装置2のCPU再起動中はOAM送信設定メモリ部264に設定されたOAM情報が周期的に各ONU装置1へ通知されるので、各ONU装置1でのOAM情報用通信路の正常性が保たれ、その間にONU装置1がOLT装置2との通信を断ずることはない。従って、その間にOLT装置2とONU装置1との間の通信に影響を及ぼすことはない。
【0119】
また、CPU再起動中は、送信許可帯域設定メモリ部236に設定されたGATE情報が周期的に各ONU装置1へ通知されるので、その間、各ONU装置1からのREPORT情報を反映した動的なGATE情報の通知機能は働かなくなるが、OLT装置2とONU装置1との間の通信に影響を及ぼすことはない。
【0120】
OLT装置2又はONU装置1のCPU再起動中に、なんらかの要因で通信断になった場合は、CPU再起動後に、MPCPのディスカバリープロセスから開始することで、通信を復旧することができる。
【0121】
(A−3)実施形態の効果
以上のように、上述した実施形態によれば、ONU装置1に、ハードウェアによるGATE情報解析処理部136、OLT装置2に、予め設定されたGATE情報およびOAM情報をハードウェアにより周期的に出力する機能を搭載することにより、指定の手順でソフトウェアの更新処理を行うことで、ONU装置1およびOLT装置2のソフトウェア更新によるCPU再起動中でも、OLT装置2とONU装置1との間の主信号導通を断ずることなく、通信サービスを継続することが可能となる。
【0122】
(B)他の実施形態
(B−1)上述した実施形態では、PONシステムのプロトコルにギガビットイーサネットを用いたGE−PONシステムについて実施例を示しているが、特にGE−PONシステムに限らず、その他のPONシステムに本発明を適用しても同様の効果が得られる。
【0123】
また、PONシステムに限らず、少なくとも2台の装置間で同様な通信制御を行っている伝送装置に本発明を適用した場合も同様の効果が得られる。
【0124】
(B−2)図1に示すONU装置1は、MAC Controlクライアント部14およびOAMクライアント部16がソフトウェア処理で実現し、それ以外の構成要素がハードウェア処理で実現するものとしたが、ONU装置1上のCPUの再起動に影響されずに動作可能であれば、ハードウェア処理で行うことに限定されない。
【符号の説明】
【0125】
1…ONU装置、
11…E/O変換部、12…MAC部、13…MAC Control処理部、
14…MAC Controlクライアント部、15…OAMクライアント部、
17…MACクライアント部、
134…GATE処理部、135…REPORT処理部、
136…GATE情報解析処理部、
2…OLT装置、
21…E/O変換部、22…MAC部、
23−1〜23−n…マルチポイントMAC Control処理部、
24…MAC Controlクライアント部、25…マルチポイント送信制御部、
26…OAMフレーム処理部、27…OAMクライアント部、
28…MACクライアント部、
234…GATE処理部、235…REPORT処理部、
236…送信許可帯域設定メモリ部、
241…ディスカバリープロトコル処理部、242…送信許可帯域計算処理部、
263…OAM処理部、264…OAM送信設定メモリ部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
局側伝送装置との間でデータの送受信を行う加入者側伝送装置において、
コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行う加入者側処理手段を備え、
上記加入者側処理手段が、上記局側伝送装置からの受信信号に含まれているデータ伝送に関する伝送制御情報に応じて、データ伝送処理を行う伝送処理部を有することを特徴とする加入者側伝送装置。
【請求項2】
接続される1又は複数の加入者側伝送装置との間で、データの送受信を行う局側伝送装置において、
コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行う局側処理手段と、
上記1又は複数の加入者側伝送装置毎のデータ伝送に関する伝送制御情報を求める伝送制御情報算出手段と
を備え、
上記局側処理手段が、
上記伝送制御情報算出手段により求めた上記各加入者側伝送装置の伝送制御情報を記憶する伝送制御情報記憶部と、
上記伝送制御情報記憶部に記憶される上記各加入者側伝送装置の上記伝送制御情報を用いて、上記各加入者側伝送装置との間の伝送制御処理を行う伝送制御処理部と
を有することを特徴とする局側伝送装置。
【請求項3】
局側伝送装置と、上記局側伝送装置と接続される1又は複数の加入者側伝送装置との間でデータの送受信を行う伝送制御システムにおいて、
上記局側伝送装置が、コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行う局側処理手段と、上記1又は複数の加入者側伝送装置毎のデータ伝送に関する伝送制御情報を求める伝送制御情報算出手段とを備え、
上記局側処理手段が、
上記伝送制御情報算出手段により求めた上記各加入者側伝送装置の伝送制御情報を記憶する伝送制御情報記憶部と、
上記伝送制御情報記憶部に記憶される上記各加入者側伝送装置の上記伝送制御情報を用いて、上記各加入者側伝送装置との間の伝送制御処理を行う伝送制御処理部と
を有する
ことを特徴とする伝送制御システム。
【請求項4】
局側伝送装置と、上記局側伝送装置と接続される1又は複数の加入者側伝送装置との間でデータの送受信を行う伝送制御システムにおいて、
上記各加入者側伝送装置が、コンピュータ再起動によっても継続して信号処理を行うものであり、上記局側伝送装置からの受信信号に含まれているデータ伝送に関する伝送制御情報に応じて、データ伝送処理を行う伝送処理部を有する加入者側処理手段を備え、
上記局側伝送装置が、再起動対象の上記各加入者側伝送装置に対する再起動指示前に、当該再起動対象の上記各加入者側伝送装置の上記伝送処理部との間で確立した通信路の監視を停止することを特徴とする伝送制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−135142(P2011−135142A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−290211(P2009−290211)
【出願日】平成21年12月22日(2009.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.ETHERNET
【出願人】(503262509)株式会社オー・エフ・ネットワークス (62)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】